JP5742608B2 - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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Description

この発明は、慣性質量体を揺動させることにより回転軸に生じる捩り振動を低減するように構成された捩り振動低減装置に関し、特に、複数の転動面のそれぞれに慣性質量体が当接して揺動するように構成された捩り振動低減装置に関するものである。
車両などの動力源として利用される内燃機関は、複数のシリンダと、それぞれのシリンダに設けられたピストンとによって構成され、それらのピストンをクランク機構を介してクランクシャフトに連結することによって、動力を出力するように構成されている。また、そのように構成された内燃機関は、各シリンダに供給されたガソリンなどの燃料を燃焼させ、もしくは爆発させることにより動力を発生させるように構成されている。したがって、爆発が生じる周期に応じて、クランクシャフトに伝達されるトルクが周期的に変動する。その結果、クランクシャフトに伝達されるトルク変動に起因して捩り振動が発生してしまい、その振動を要因としたノイズが発生してしまう。
そのため、回転軸に伝達されるトルクの変動に起因して生じる捩り振動を低減させるために、その回転軸と一体に回転する回転体の内部に転動室を形成し、その転動室の内部に慣性質量体を収容して、その慣性質量体を揺動させることにより捩り振動を低減するように構成された捩り振動低減装置が開発されている。そのように構成された捩り振動低減装置は、回転体の回転数に応じた遠心力により慣性質量体が転動室の内壁面、具体的には回転体の外周側の内壁面に形成された転動面に当接して揺動するように構成されている。そのため、回転体が回転し始めたときや低速で回転しているときなどには、慣性質量体に作用する遠心力が小さく、またトルクの変動が大きいので、転動室の内壁面、特に回転体の内周側の内壁面と慣性質量体とが衝突して異音が発生してしまう可能性がある。そのため、特許文献1には、転動室における回転体の内周側の内壁面と慣性質量体とが接触することによる異音を防止するために、その内壁面と慣性質量体との間に緩衝材を設けた捩り振動低減装置が記載されている。
特許第3434040号公報
上述したように転動室における回転体の内周側の内壁面と慣性質量体との間に緩衝材を設けることにより、慣性質量体がその内壁面側に移動した場合であっても、慣性質量体の運動エネルギーを緩衝材により吸収することができるので、慣性質量体と内壁面との衝突による異音の発生を抑制もしくは防止することができる。一方、従来知られた捩り振動低減装置は、円周方向に複数の転動室を形成し、それぞれの転動室に慣性質量体を設けるように構成されている。そのため、特許文献1に記載されたように緩衝材をそれぞれの転動室に設けると、捩り振動低減装置の組み付け工数が増大してしまう可能性がある。また、緩衝材を設けることによる部品点数の増大に伴いコストが増大してしまう。
さらに、従来知られた捩り振動低減装置は、慣性質量体の両端部を中央部の外径より大きく形成することにより、慣性質量体が軸線方向に移動して飛散してしまうことを防止するように構成されている。そのため、転動室の隙間、すなわち回転体の半径方向における外周側と内周側との内壁面の隙間が、慣性質量体を傾けて両端部の外径が通過することができる程度に設定しなければならない。そのため、慣性質量体の両端部と転動室の壁面とのラップ量が少なくなってしまったり、転動室の内壁面と慣性質量体との隙間が大きくなって慣性質量体が半径方向に移動しやすくなってしまったりする可能性があった。
この発明は上述した事情を背景としてなされたものであって、慣性質量体を容易に組み付けることができるとともに、その慣性質量体が転動室の内壁面に衝突することによる異音の発生を抑制することができる捩り振動低減装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、円周方向に連続して形成された複数の転動面を内周面に有する円筒部と、前記各転動面に対向しかつ第1の隙間を空けて配置された複数の突出部を有するガタ詰め部と、前記第1の隙間のそれぞれに配置され前記転動面に当接して揺動する軸部を有する複数の慣性質量体とを備えた捩り振動低減装置において、前記慣性質量体は、前記軸部の軸線方向における両端に、前記軸部の外径よりも外径が大きい大径部が形成されているとともに、前記両大径部が前記円筒部を挟むように配置される構成であり、前記円筒部と前記ガタ詰め部とは、前記円周方向に相対移動が可能であり、前記円周方向における前記円筒部の前記複数の転動面の配置ピッチと前記ガタ詰め部における前記複数の突出部の配置ピッチとが一致していて、前記円筒部と前記ガタ詰め部とを前記円周方向に相対移動させることにより、前記円周方向における前記転動面の位相と前記ガタ詰め部の位相とがずれて前記転動面と前記ガタ詰め部との間に前記大径部が通過することができる第2の隙間と、前記円周方向における前記転動面の位相と前記ガタ詰め部の位相とが一致して前記転動面と前記ガタ詰め部との間で前記慣性質量体を揺動可能に支持する状態で前記第1の隙間とを形成することが可能であり、前記円周方向における前記転動面の位相と前記ガタ詰め部の位相とを一致させた状態で前記円筒部と前記ガタ詰め部との前記円周方向における相対移動を規制する構成を備え、前記第1の隙間と前記軸部の外径とがほぼ同一の寸法であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記円筒部の端部に、前記第1の隙間を密封しかつ前記円筒部と前記ガタ詰め部とを連結するカバー部が更に設けられていることを特徴とする捩り振動低減装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記慣性質量体が前記各第1の隙間に配置された後に前記各第1の隙間を区画するように、前記円筒部と前記ガタ詰め部とを連結する部材を更に備えていることを特徴とする捩り振動低減装置である。
請求項1の発明によれば、円筒部とガタ詰め部との位相をずらすことにより、転動面とガタ詰め部との間に慣性質量体の大径部が通過することができる第2の隙間を形成し、その第2の隙間に大径部を通過させた後に、転動面と突出部との隙間が第1の隙間となるように円筒部とガタ詰め部との位相を合わせて慣性質量体を配置するように構成されている。したがって、転動面と突出部との第1の隙間と軸部の外径とをほぼ同一の寸法とすることができるので、慣性質量体が半径方向に移動する量を減少させることができ、その結果、慣性質量体と転動面もしくは突出部の外周面とが接触する際の慣性質量体の速度、言い換えれば運動エネルギを低減することができる。そのため、慣性質量体が転動面や突出部の外周面と接触した際の異音の発生を抑制することができる。また、複数の慣性質量体を転動面とガタ詰め部とのそれぞれの隙間に配置した後に、ガタ詰め部を元の位置に戻すように組み付けることができる。すなわち、一度に複数の慣性質量体を配置することができるので、組み付け工数を低下させることができる。
請求項2の発明によれば、円筒部の端部に、第1の隙間を密封しかつ円筒部とガタ詰め部とを連結するカバー部が更に設けられているので、慣性質量体を組み付けた後にそのカバー部を介して円筒部とガタ詰め部とを連結することができるとともに、外部から慣性質量体が配置されている箇所に異物が混入することを防止することができる。また、円筒部とガタ詰め部とカバー部とによって覆われた箇所にオイルを充填することができる。そのため、慣性質量体が揺動することによる摩擦抵抗を低下させることや、慣性質量体が半径方向に移動する際の運動エネルギをオイルの粘性により低下させて、転動面や突出部の外周面と接触することによる異音の発生を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、慣性質量体が第1の隙間に挿入された後に各第1の隙間を区画するように、円筒部とガタ詰め部とを連結する部材を更に備えているので、慣性質量体を組み付けた後に、円筒部とガタ詰め部とを一体に回転させることができるとともに、慣性質量体が、隣り合う他の転動面側に移動してしまうことを防止することができる。
この発明に係る捩り振動低減装置の構成の一例を説明するための図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)におけるI-I線に沿う断面図である。 その捩り振動低減装置を組み付ける方法を説明するための図である。 外径部材と内径部材もしくはガタ詰め部材とを連結する他の構成を説明するための図である。
つぎに、この発明に係る捩り振動低減装置の構成の一例について説明する。図1は、その構成を説明するための図であり、図1(a)は捩り振動低減装置の正面図、図1(b)は図1(a)におけるI-I線に沿う断面図である。図に示す捩り振動低減装置は、図示しないエンジンなどの内燃機関(以下、単にエンジンと記す。)での燃料の燃焼や爆発による周期的なトルクの変動により、エンジンの出力軸であるクランクシャフト2に捩り振動が生じることを抑制するためのものである。図に示す例では、クランクシャフト2の出力側の端部にそのクランクシャフト2と一体に回転するように回転体3(以下、内径部材3と記す。)が連結されている。また、その内径部材3の回転軸線と同軸上に、この発明における『円筒部』に相当する円筒状の回転体4(以下、外径部材4と記す。)が配置されている。この外径部材4の内周面は、円周方向に複数の連続した円弧面に形成されていて、その円弧面が後述する慣性質量体5が当接して揺動する転動面6とされている。さらに、内径部材3と外径部材4との両端部を連結するカバー部材7,8が設けられており、そのため、内径部材3と外径部材4とが一体に回転するように構成されている。なお、カバー部材7,8は、慣性質量体5が配置されている箇所に異物が混入することや慣性質量体5が飛散してしまうことを防止する機能を有している。
慣性質量体5は、クランクシャフト2の回転数に応じた遠心力が作用して上述した転動面6に当接し、その状態でクランクシャフト2に伝達されるトルクが変動することにより、その転動面6に慣性質量体5が当接した状態で揺動してその慣性力によってクランクシャフト2の捩り振動を低減させるように構成されている。図に示す慣性質量体5は、上記転動面6と当接する軸部5aと、外径がその軸部5aの外径より大きく形成された大径部5b,5cが軸部5aの両側に形成されている。その大径部5b,5cが外径部材4を挟むように慣性質量体5が配置されており、そのため、慣性質量体5に軸線方向の荷重が作用してもその大径部5b,5cと外径部材4とが接触して慣性質量体5が軸線方向に移動してしまうこと、もしくは飛散してしまうことを防止することができる。つまり、大径部5b,5cは、慣性質量体5の軸線方向の移動を制限するように機能する。また、大径部5b,5cの外周面及び端面は、カバー部材7,8と所定の隙間を空けて配置されている。これは、大径部5b,5cがカバー部材7,8と接触することによる摩擦抵抗によって、慣性質量体5の揺動を阻害してしまうことや、慣性質量体5が揺動する周期の次数が変化してしまうことなどを防止するためである。
また、慣性質量体5に遠心力が十分に作用していない場合に慣性質量体5が内径部材3と衝突したり、急激に回転させ始めた場合に慣性質量体5が転動面6に衝突したりして異音が生じることを抑制するために、慣性質量体5が半径方向に移動する量を低減するためのガタ詰め部材9が、慣性質量体5と内径部材3との間に設けられている。このガタ詰め部材9には、外径部材4に形成された転動面6と同数の突出部10が外周面に形成されている。具体的には、突出部10の外周面と、その外周面と対向する位置の転動面6との距離が一定となるように突出部10が形成されている。つまり、突出部10は、円弧状に形成され、転動面6と突出部10との中心軸線が同一となっている。また、突出部10の外周面と転動面6との距離は、慣性質量体5の軸部5aの外径より僅かに長く形成されている。すなわち、慣性質量体5が半径方向に荷重を受けて移動する場合に、その慣性質量体5が移動する距離を短くすることによって、転動面6もしくは突出部10の外周面と衝突する時点の慣性質量体5の速度を低下させるように、すなわち衝突する時点の慣性質量体5の運動エネルギを低下させるように、突出部10の外周面と転動面6との距離が設定されている。なお、上記「突出部10の外周面と転動面6との距離」が、この発明における『第1の隙間』に相当する。
また、突出部10の厚みは、慣性質量体5の軸部5aの長さ以下に形成されていて、慣性質量体5の大径部5b,5cが突出部10を挟むように配置されている。すなわち、上述した外径部材4と突出部10とが慣性質量体5の大径部5b,5cに挟まれるように配置することにより、慣性質量体5が軸線方向に移動することを抑制もしくは防止するように構成されている。なお、円周方向における転動面6,6同士の境界位置とガタ詰め部材9の外周面との距離は、例えば、転動面6,6同士の境界位置を内周側に突出させるなどにより、慣性質量体5の軸部5aの外径より狭くなるように形成することが好ましい。
なお、上述した構成に加えて、慣性質量体5の摩擦抵抗を低減させるため、もしくは慣性質量体5と転動面6もしくは突出部10の外周面との衝突による異音を抑制もしくは防止するために、転動面6と内径部材3もしくはガタ詰め部材9とカバー部材7,8とによって囲われた空間を気密もしくは液密状に形成して、その空間にオイルを充填するように構成してもよい。このように構成することにより、充填されたオイルの粘性抵抗によって慣性質量体5の運動エネルギを低減させること、もしくは慣性質量体5と転動面6との摩擦抵抗を低減させることができる。
上述したように構成された捩り振動低減装置1は、慣性質量体5の両端部の外径が大きく形成されているので、単に転動面6とガタ詰め部材9との間に慣性質量体5を挿入して組み付けることができない。すなわち、慣性質量体5の軸部5aの外径より大きい外径に形成された大径部5b(5c)を外径部材4とガタ詰め部材9との間を単に通過させることができない。そのため、この発明に係る捩り振動低減装置1は、外径部材4とガタ詰め部材9とが相対的に回転することができるように構成されている。そのように構成された捩り振動低減装置1の組み付け方法について説明する。まず、内径部材3と外径部材4とを同軸上に配置して、入力側のカバー部材8によって一体に回転するように連結する。ついで、内径部材3および外径部材4とガタ詰め部材9とが相対回転できるように、ガタ詰め部材9を内径部材3に嵌合させて、図2に示すようにガタ詰め部材9を回動させて外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらす。すなわち、円周方向において隣り合う突出部10,10同士の間に転動面6,6同士の境界位置が配置されるように、もしくは突出部10と転動面6,6同士の境界位置が一致するようにガタ詰め部材9を回動させる。
このようにガタ詰め部材9を回動させることにより、突出部10の外周面と転動面6との距離が不均一となり、外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらしていない状態での、突出部10の外周面と転動面6との距離より長い距離の部分が形成される。したがって、突出部10の外周面と転動面6との距離より長い距離の部分のそれぞれに慣性質量体4を挿入することができる。すなわち、外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらした状態で、慣性質量体4が転動面6とガタ詰め部材9および突出部10との隙間を通過することができるように、慣性質量体4における大径部5b,5cの外径寸法を設定する。言い換えれば、外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらした状態での、転動面6と各突出部10,10との内接円、あるいは転動面6と突出部10とガタ詰め部材9との内接円が最大となる円の直径より大径部5b,5cの直径が小さくなるように、あるいは慣性質量体4を傾けた状態で外径部材4とガタ詰め部材9との隙間を通過する半径方向の幅が小さくなるように大径部5b,5cの直径あるいは厚みが設定されている。なお、上記「外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらしていない状態での、突出部10の外周面と転動面6との距離より長い距離の部分」が、この発明における『大径部が通過することができる第2の隙間』に相当する。
そして、ガタ詰め部材9を図1に示す位置に戻し、つまり外径部材4とガタ詰め部材9との位相を合わせて、すなわち転動面6と突出部10との隙間が慣性質量体5の半径方向の移動を制限する隙間となるようにガタ詰め部材9を回動させ、その後にガタ詰め部材9と内径部材3とをボルト11や溶接などによって一体に回転するように連結する。
上述したように慣性質量体5を組み付ける際に、外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらすことができるように構成することによって、複数の慣性質量体5,5を同時に転動面6と突出部10の外周面との間に挿入することができる。また、ガタ詰め部材9を回動させて転動面6と突出部10の外周面と間に慣性質量体5が配置されるため、転動面6と突出部10の外周面との距離と慣性質量体5の軸部5aの外径とをほぼ同一とすること、すなわち慣性質量体5の半径方向の移動量を低減させることができる。そのため、緩衝材などの他の部材を設けることなく転動面6や突出部10の外周面と慣性質量体5との衝突による異音の発生を抑制することができる。さらに、半径方向において外径部材4や突出部10と慣性質量体5の大径部5b,5cとのオーバーラップ量を多くすることができるので、慣性質量体5が軸線方向に飛散する可能性が低くなり、その結果、慣性質量体5が飛散することを防止するための機能をカバー部材7,8が有する必要がなくなり、カバー部材7,8の剛性を低下させることができる。ひいては、捩り振動低減装置1の重量や生産コストを低減することができる。
なお、この発明に係る捩り振動低減装置は、要は、外径部材4とガタ詰め部材9との位相をずらして慣性質量体5を組み付けることができればよい。すなわち、内径部材3とガタ詰め部材9とを一体に連結し、外径部材4がそれら内径部材3およびガタ詰め部材9と相対的に回転することができるようにした状態で、慣性質量体5を転動面6と突出部10の外周面との間に挿入するように構成してもよい。さらに、内径部材3とガタ詰め部材9とを一体に連結した状態で、外径部材4がそれら内径部材3およびガタ詰め部材9と相対的に回転することができるようにして慣性質量体5を挿入し、その後に、図3に示すようにスポーク部材12などによって内径部材3もしくはガタ詰め部材9と外径部材4とを連結するように構成してもよい。このように構成することにより、クランクシャフト2に作用するトルク変動が過剰に大きい場合であっても、慣性質量体5が、転動面6,6同士の境界位置を跨いで円周方向に移動してしまうことを確実に防止することができる。
なお、上述した構成例では、クランクシャフト2の捩り振動を低減するように構成されているが、特に、この捩り振動低減装置の対象とする部材が限定されるものではなく、要は回転体の捩り振動を低減することができればよい。したがって、例えば、トルクコンバータや変速機の入力軸あるいは出力軸など種々の回転体に設けることができる。また、その捩り振動は内燃機関による爆発を要因とするものでなくてもよい。さらに、転動面は円弧状に形成されたものに限らず、例えばサイクロイド曲線状に形成されたものなどであってもよい。また、回転体の回転数に応じて転動面が弾性変形をして、両端部が他の転動面と当接して揺動するように構成されたものであってもよい。さらに、慣性質量体の軸線方向において徐々にあるいは段階的に外径が変化するように構成された慣性質量体であってもよい。そして、上述した構成では、突出部10には緩衝材を設けていないが、慣性質量体5の衝突による異音をより確実に抑制するために突出部10の外周面もしくは慣性質量体5の軸部5aの外周面に緩衝材を設けてもよい。
1…捩り振動低減装置、 4…外径部材、 5…慣性質量体、 5a…軸部、 5b,5c…大径部、 6…転動面、 7,8…カバー部材、 9…ガタ詰め部材、 10…突出部。

Claims (3)

  1. 円周方向に連続して形成された複数の転動面を内周面に有する円筒部と、前記各転動面に対向しかつ第1の隙間を空けて配置された複数の突出部を有するガタ詰め部と、前記第1の隙間のそれぞれに配置され前記転動面に当接して揺動する軸部を有する複数の慣性質量体とを備えた捩り振動低減装置において
    前記慣性質量体は、前記軸部の軸線方向における両端に、前記軸部の外径よりも外径が大きい大径部が形成されているとともに、前記両大径部が前記円筒部を挟むように配置される構成であり、
    前記円筒部と前記ガタ詰め部とは、前記円周方向に相対移動が可能であり、
    前記円周方向における前記円筒部の前記複数の転動面の配置ピッチと前記ガタ詰め部における前記複数の突出部の配置ピッチとが一致していて、
    前記円筒部と前記ガタ詰め部とを前記円周方向に相対移動させることにより、前記円周方向における前記転動面の位相と前記ガタ詰め部の位相とがずれて前記転動面と前記ガタ詰め部との間に前記大径部が通過することができる第2の隙間と、前記円周方向における前記転動面の位相と前記ガタ詰め部の位相とが一致して前記転動面と前記ガタ詰め部との間で前記慣性質量体を揺動可能に支持する状態で前記第1の隙間とを形成することが可能であり、
    前記円周方向における前記転動面の位相と前記ガタ詰め部の位相とを一致させた状態で前記円筒部と前記ガタ詰め部との前記円周方向における相対移動を規制する構成を備え、
    前記第1の隙間と前記軸部の外径とがほぼ同一の寸法である
    とを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 前記円筒部の端部に、前記第1の隙間を密封しかつ前記円筒部と前記ガタ詰め部とを連結するカバー部が更に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の捩り振動低減装置。
  3. 前記慣性質量体が前記各第1の隙間に配置された後に前記各第1の隙間を区画するように、前記円筒部と前記ガタ詰め部とを連結する部材を更に備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の捩り振動低減装置。
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