JP5742126B2 - ビアリール化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
<1> 金属銅及び銅塩の存在下、式(1)
Ar−Cl (1)
(式(1)中、Arは置換基を有していてもよい芳香族基を表す。)
で示されるアリールクロライド化合物をカップリングする工程を含む式(2)
Ar−Ar (2)
(式(2)中、Arはそれぞれ独立であり、前記式(1)と同義である。)
で示されるビアリール化合物の製造方法。
<3> 10.0以下の酸解離定数(pKa)を示すブレンステッド酸が、ハロゲン化水素、硫酸、チオシアン酸、リン酸、炭酸、硝酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、アセチルアセトン、フェノール、ペンタフルオロフェノールおよびチオフェノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である<2>記載の製造方法。
<4> 銅塩が、ハロゲン化銅、硫酸銅、銅チオシアネート、リン酸銅、炭酸銅、硝酸銅、メタンスルホン酸銅、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)−ベンゼン錯体、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)−トルエン錯体、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、ベンゼンスルホン酸銅、酢酸銅、トリフルオロ酢酸銅、ペンタフルオロプロピオン酸銅、銅(II)アセチルアセトナート、銅フェノレート、銅ペンタフルオロフェノレートおよび銅チオフェノレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である<1>記載の製造方法。
<5> 銅塩が、ハロゲン化銅である<1>記載の製造方法。
<6> 銅塩の使用量が、前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物の物質量に対して、0.01〜50モル%の範囲である<1>〜<5>のいずれか記載の製造方法。
<7> 銅塩の使用量が、式(1)で示される化合物1モルに対して、0.1〜50モル%である<1>〜<5>のいずれか記載の製造方法。
<9> 前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物が、式(3)
(式(3)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキルオキシ基又は下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を有するアミノ基を表し、
R4は、水素原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基、下記G群より選ばれる基を置換基として有していてもよい炭素数7〜20のアラルキルオキシ基又は下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を有するアミノ基を表す。なお、隣接する炭素原子にそれぞれ結合しているR1及びR2の組み合わせ、R2及びR3の組み合わせ、又はR3及びR4の組み合わせは、各々が結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。Eは電子求引性基を表す。)
で示されるアリールクロライド化合物であり、
前記式(2)で示されるビアリール化合物が、式(4)
(式(4)中、R1、R2、R3、R4及びEはそれぞれ独立であり、前記式(3)と同義である。)
で示されるビアリール化合物である<1>〜<7>のいずれか記載の製造方法。
〔G群〕
フッ素原子;シアノ基;炭素数1〜12のアルコキシ基;炭素数6〜12のアリール基;炭素数6〜12のアリールオキシ基
(式(5)中、Yは、水素原子、アルカリ金属イオン、または、式(6)
(式(6)中、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
で示されるアンモニウムイオンを表す。)
で示される基である<8>又は<9>記載の製造方法。
(式(10)中、Yは、水素イオン、アルカリ金属イオン、または、式(6)
(式(6)中、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
で示されるアンモニウムイオンを表す。R10はそれぞれ独立に、フッ素原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。kは0〜3の整数を表わす。また、隣接する炭素原子にそれぞれ結合している2つのR10同士は結合し、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
〔G群〕
フッ素原子;シアノ基;炭素数1〜12のアルコキシ基;炭素数6〜12のアリール基;炭素数1〜12のアリールオキシ基
)
で示されるアリールクロライド化合物であり、式(2)で示されるビアリール化合物が式(11)
(式中、R10、Y及びkは前記と同義である。)
で示されるビアリール化合物である<1>〜<8>のいずれか記載の製造方法。
<13> 前記式(3)及び前記式(4)におけるEが、ニトロ基(-NO2)である<8>又は<9>記載の製造方法。
<14> 前記工程が、非プロトン性極性溶媒の存在下で、式(1)で示されるアリールクロライド化合物をカップリングする工程である<1>〜<13>のいずれか記載の製造方法。
まず、本発明のカップリング反応に用いられる金属銅及び銅塩について説明する。
金属銅の使用量は、用いるアリールクロライド化合物(1)の物質量1モルに対して0.5〜20モルであり、好ましくは1〜5モルである。金属銅の使用量が0.5モル以上であると、得られるビアリール化合物(2)の収率が向上する傾向があることから好ましく、また、金属銅の使用量が20モル以下であると、ビアリール化合物(2)を反応系中から取り出すための後処理において、操作が簡便になる傾向があることから好ましい。金属銅の形状としては、例えば、粉体状、ワイヤ状、箔状、削り状又は粒子状等が挙げられ、当該金属銅の操作性の点からは、粉体状であること好ましい。このような金属銅は、市場から容易に入手可能である。かかる市販の金属銅は、その表面の一部が、環境中の酸素により酸化され酸化銅になっていることもある。このようにごく微量の酸化銅を含む金属銅はそのままカップリング反応に供することもできるし、かかるごく微量の酸化銅を除去してからカップリング反応に供することもできる。
アニオンとしては、10.0以下の酸解離定数(pKa)を示すブレンステッド酸から水素イオンを取り去ったブレンステッド塩基が好ましい。酸解離定数(pKa)は、25℃、水中における数値であり、化学便覧基礎編改訂5版II−331〜II−343(日本化学会編、丸善株式会社発行)に記載の方法によって算出することができる。ここで、炭酸、硫酸、硝酸などの多価塩基酸の場合、最初の水素イオンを取り去る際の酸解離定数(pKa)が10.0以下であることが好ましい。
アニオンとして、酸解離定数(pKa)が6.0未満であるブレンステッド酸から水素イオンを取り去ったブレンステッド塩基がより好ましく、3.0未満であるブレンステッド酸から水素イオンを取り去ったブレンステッド塩基が特に好ましい。また、アニオンとして、酸解離定数(pKa)が−10.0以上であるブレンステッド酸から水素イオンを取り去ったブレンステッド塩基が好ましい。
好ましいアニオンをブレンステッド酸として具体的に例示すると、ハロゲン化水素(pKa:−4.0〜2.7)、硫酸(pKa:2.0以下)、チオシアン酸(pKa:−0.9)、リン酸(pKa:1.8)、炭酸(pKa:6.1)、硝酸(pKa:−1.8)、メタンスルホン酸(pKa:−1.2)、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸(pKa:−2.5)、酢酸(pKa:4.7)、トリフルオロ酢酸(pKa:0.2)、ペンタフルオロプロピオン酸、アセチルアセトン(pKa:8.8)、フェノール(pKa:9.9)、ペンタフルオロフェノール、チオフェノール(pKa:6.4)等を挙げることができる。前記ブレンステッド塩基が有機塩基である場合、メチル基、エチル基などの置換基を有していてもよい。
銅塩の使用量は、用いるアリールクロライド化合物(1)の物質量100モル%に対して0.01〜50モル%であり、好ましくは、0.1〜50モル%であり、目的とするビアリール化合物(2)の収率および反応終了後の銅塩の除去の操作性の点で0.1〜30モル%であり、好ましくは0.5〜10モル%であることが特に好ましい。
反応温度は、0〜300℃の範囲から用いるアリールクロライド化合物(1)の種類及びその量、金属銅及びハロゲン化銅の使用量等により適宜調節できるが、50〜250℃の範囲が好ましく、100〜200℃の範囲がより好ましく、140〜180℃の範囲が特に好ましい。反応温度が0℃以上であると、ビアリール化合物(2)が生成する速度が向上し反応時間が短縮される傾向があることから好ましく、反応温度が300℃以下であると生成したビアリール化合物(2)が分解するといった副反応の発生が抑制される傾向があることから好ましい。
反応時間は1〜48時間の範囲から適宜調節できる。また、反応系中の反応混合物を所定時間おきにサンプリングし、サンプリングした反応溶液をたとえば、液体クロマトグラフィー分析やガスクロマトグラフィー分析等の分析手段により、アリールクロライド化合物(1)の消失の度合い、又はビアリール化合物(2)の生成の度合いを求めて、反応時間を調節することもできる。
アリールクロライド化合物(1)は前記式(1)で示されるものである。本発明のビアリール化合物(2)の製造方法によれば、出発原料として反応性の低いアリールクロライド化合物(1)を用いたとしても、対応するビアリール化合物(2)を製造することが可能である。
前記式(1)のArは置換基を有していてもよい芳香族基である。「置換基を有していてもよい芳香族基」とは、置換基を有していてもよい芳香族化合物の芳香環に結合している水素原子を1個取り去って得られる基を意味する。また、前記の芳香環とは、芳香族性を有する環状炭化水素基又は芳香族性を有する環状複素環基を意味する。
置換基を有しない芳香族化合物としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ビフェニル、フルオレン、9、9’−ビフルオレン、フェナントレン、ペリレン、クリセン、ナフタセン、ペンタセン、トリプチセン、ピリジン、フラン、チオフェン、ベンゾチアジアゾール、ピロール、キノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン及びフェロセン等を挙げることができる。
フッ素原子;シアノ基;炭素数1〜12のアルコキシ基;炭素数6〜12のアリール基;炭素数6〜12のアリールオキシ基
前記G群より選ばれる基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、n−ブチルフェニルオキシ基、2−ナフチルオキシ基及び2−アントリルオキシ基等の前記に例示したアリール基と酸素原子とから構成されるものが挙げられる。
そのため、前記アリールクロライド化合物(1)として、前記式(3)で示されるアリールクロライド化合物(以下、アリールクロライド化合物(3)と記すことがある)のように、塩素原子のオルト位に電子求引性基を有しているものが好ましい。このように、オルト位に電子求引性基を有しているアリールクロライド化合物(3)は、より温和な製造条件、具体的にはより低温の反応温度により、本発明のカップリング反応が進行し、対応するビアリール化合物である前記式(4)で示される化合物(以下、ビアリール化合物(4)と記すことがある。)が生成する傾向にある。
具体的には、ニトロ基(−NO2)、ホルミル基(−CHO)、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、−SO3−Mで示される基(式中、Mは、アルカリ金属イオン、または、式(6)
(式(6)中、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
で示されるアンモニウムイオンを表わす。)、−CO2−Mで示される基(式中、Mは前記と同一の意味を表わす。)およびトリフルオロメチル基が挙げられ、好ましくはスルホ基、−SO3−Mで示される基およびニトロ基である。
式(6)において、炭素数1〜10の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基およびフェニル基等の炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。式(6)で示されるアンモニウムイオンとしては、例えば、アンモニウムイオン(NH4 +)、メチルアンモニウムイオン(N(CH3)H3 +)、ジエチルアンモニウムイオン(N(C2H5)2H2 +)、トリプロピルアンモニウムイオン(N(C3H7)2H2 +)、テトラブチルアンモニウムイオン(N(C4H9)4 +)、ジイソプロピルジエチルアンモニウムイオン(N(C3H7)2(C2H5)2 +)、テトラオクチルアンモニウムイオン(N(C8H17)4 +)、テトラデシルアンモニウムイオン(N(C10H21)4 +)およびトリフェニルアンモニウムイオン(N(C6H5)3H+)等が挙げられる。
かかるアリールクロライド化合物(1)としては、例えば、2−クロロ−1−ニトロベンゼン、2−クロロベンゼン−1−スルホン酸、2−クロロベンゼン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロベンゼン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロベンゼン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロベンゼン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルベンゼン、2−クロロ−1−アセチルベンゼン、2−クロロ−1−ベンゾイルベンゼン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルベンゼン、
2−クロロ−1−ニトロナフタレン、2−クロロナフタレン−1−スルホン酸、2−クロロナフタレン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロナフタレン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロナフタレン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロナフタレン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルナフタレン、2−クロロ−1−アセチルナフタレン、2−クロロ−1−ベンゾイルナフタレン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルナフタレン、
2−クロロ−1−ニトロピレン、2−クロロピレン−1−スルホン酸、2−クロロピレン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロピレン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロピレン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロピレン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルピレン、2−クロロ−1−アセチルピレン、2−クロロ−1−ベンゾイルピレン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルピレン、
2−クロロ−1−ニトロフルオレン、2−クロロフルオレン−1−スルホン酸、2−クロロフルオレン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロフルオレン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロフルオレン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロフルオレン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルフルオレン、2−クロロ−1−アセチルフルオレン、2−クロロ−1−ベンゾイルフルオレン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルフルオレン、
2−クロロ−1−ニトロフェナントレン、2−クロロフェナントレン−1−スルホン酸、2−クロロフェナントレン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロフェナントレン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロフェナントレン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロフェナントレン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルフェナントレン、2−クロロ−1−アセチルフェナントレン、2−クロロ−1−ベンゾイルフェナントレン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルフェナントレン、
2−クロロ−1−ニトロペリレン、2−クロロペリレン−1−スルホン酸、2−クロロペリレン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロペリレン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロペリレン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロペリレン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルペリレン、2−クロロ−1−アセチルペリレン、2−クロロ−1−ベンゾイルペリレン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルペリレン、
2−クロロ−1−ニトロクリセン、2−クロロクリセン−1−スルホン酸、2−クロロクリセン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロクリセン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロクリセン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロクリセン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルクリセン、2−クロロ−1−アセチルクリセン、2−クロロ−1−ベンゾイルクリセン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルクリセン、
2−クロロ−1−ニトロペンタセン、2−クロロペンタセン−1−スルホン酸、2−クロロペンタセン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロペンタセン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロペンタセン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロペンタセン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルペンタセン、2−クロロ−1−アセチルペンタセン、2−クロロ−1−ベンゾイルペンタセン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルペンタセン、
2−クロロ−1−ニトロトリプチセン、2−クロロトリプチセン−1−スルホン酸、2−クロロトリプチセン−1−スルホン酸リチウム、2−クロロトリプチセン−1−スルホン酸ナトリウム、2−クロロトリプチセン−1−スルホン酸カリウム、2−クロロトリプチセン−1−カルボン酸、2−クロロ−1−ホルミルトリプチセン、2−クロロ−1−アセチルトリプチセン、2−クロロ−1−ベンゾイルトリプチセン、2−クロロ−1−トリフルオロメチルトリプチセン、
2−クロロ−3−ニトロフラン、2−クロロフラン−3−スルホン酸、2−クロロフラン−3−スルホン酸リチウム、2−クロロフラン−3−スルホン酸ナトリウム、2−クロロフラン−3−スルホン酸カリウム、2−クロロフラン−3−カルボン酸、2−クロロ−3−ホルミルフラン、2−クロロ−3−アセチルフラン、2−クロロ−3−ベンゾイルフラン、2−クロロ−3−トリフルオロメチルフラン、
2−クロロ−3−ニトロチオフェン、2−クロロチオフェン−3−スルホン酸、2−クロロチオフェン−3−スルホン酸リチウム、2−クロロチオフェン−3−スルホン酸ナトリウム、2−クロロチオフェン−3−スルホン酸カリウム、2−クロロチオフェン−3−カルボン酸、2−クロロ−3−ホルミルチオフェン、2−クロロ−3−アセチルチオフェン、2−クロロ−3−ベンゾイルチオフェン、2−クロロ−3−トリフルオロメチルチオフェン、
7−クロロ−6−ニトロベンゾチアジアゾール、7−クロロベンゾチアジアゾール−6−スルホン酸、7−クロロベンゾチアジアゾール−6−スルホン酸リチウム、7−クロロベンゾチアジアゾール−6−スルホン酸ナトリウム、7−クロロベンゾチアジアゾール−6−スルホン酸カリウム、7−クロロベンゾチアジアゾール−6−カルボン酸、7−クロロ−6−ホルミルベンゾチアジアゾール、7−クロロ−6−アセチルベンゾチアジアゾール、7−クロロ−6−ベンゾイルベンゾチアジアゾール、7−クロロ−6−トリフルオロメチルベンゾチアジアゾール、
2−クロロ−3−ニトロキノリン、2−クロロキノリン−3−スルホン酸、2−クロロキノリン−3−スルホン酸リチウム、2−クロロキノリン−3−スルホン酸ナトリウム、2−クロロキノリン−3−スルホン酸カリウム、2−クロロキノリン−3−カルボン酸、2−クロロ−3−ホルミルキノリン、2−クロロ−3−アセチルキノリン、2−クロロ−3−ベンゾイルキノリン、2−クロロ−3−トリフルオロメチルキノリン、
2−クロロ−3−ニトロキノキサリン、2−クロロキノキサリン−3−スルホン酸、2−クロロキノキサリン−3−スルホン酸リチウム、2−クロロキノキサリン−3−スルホン酸ナトリウム、2−クロロキノキサリン−3−スルホン酸カリウム、2−クロロキノキサリン−3−カルボン酸、2−クロロ−3−ホルミルキノキサリン、2−クロロ−3−アセチルキノキサリン、2−クロロ−3−ベンゾイルキノキサリン、2−クロロ−3−トリフルオロメチルキノキサリン、
4−クロロ−5−ニトロピリミジン、4−クロロピリミジン−5−スルホン酸、4−クロロピリミジン−5−スルホン酸リチウム、4−クロロピリミジン−5−スルホン酸ナトリウム、4−クロロピリミジン−5−スルホン酸カリウム、4−クロロピリミジン−5−カルボン酸、4−クロロ−5−ホルミルピリミジン、4−クロロ−5−アセチルピリミジン、4−クロロ−5−ベンゾイルピリミジン、4−クロロ−5−トリフルオロメチルピリミジン、
2−クロロ−3−ニトロピラジン、2−クロロピラジン−3−スルホン酸、2−クロロピラジン−3−スルホン酸リチウム、2−クロロピラジン−3−スルホン酸ナトリウム、2−クロロピラジン−3−スルホン酸カリウム、2−クロロピラジン−3−カルボン酸、2−クロロ−3−ホルミルピラジン、2−クロロ−3−アセチルピラジン、2−クロロ−3−ベンゾイルピラジン、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピラジンが挙げられる。
(式(10)中、Yは、水素イオン、アルカリ金属イオン、または、式(6)
(式(6)中、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
で示されるアンモニウムイオン、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R10はそれぞれ独立に、フッ素原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。kは0〜3の整数を表わす。また、隣接する炭素原子にそれぞれ結合している2つのR10同士は結合し、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
〔G群〕
フッ素原子;シアノ基;炭素数1〜12のアルコキシ基;炭素数6〜12のアリール基;炭素数1〜12のアリールオキシ基
)
(式中、R10及びkは前記と同義を表す。)
(式中、R10及びkは前記と同義を表す。)
で示されるアリールクロライド化合物を本発明のカップリング反応を行うと、式(13)
(式中、R10及びkは前記と同義を表す。)
に示されるビアリール化合物も製造することができる。
本発明のビアリール化合物(2)の精製方法は、前記本発明のカップリング反応を行った後、生成したビアリール化合物(2)を、金属銅、銅塩及びアリールクロライド化合物(1)の未反応物、並びに溶媒から分離精製することで得ることができる。かかる分離精製には、ろ過、抽出、濃縮、再結晶、再沈殿及びクロマトグラフィー分離といった公知の精製操作、あるいはこれらを組み合わせた精製操作から、前記未反応物の種類や、分離精製の対象となるビアリール化合物(2)の種類により適宜最適な操作を選択すればよい。
<分析条件>
LC測定装置:LC−10AT(株式会社島津製作所製)
カラム:L−Column ODS(5μm,4.6mmφ×15cm)
カラム温度:40℃
移動相:A:0.1%n−テトラブチルアンモニウムブロミド水溶液
B:0.1%n−テトラブチルアンモニウムブロミドアセトニトリル溶液
グラジエント:0min B=30%
20min B=90%
35min B=90%
35.1min B=30%
45min STOP TOTAL分析時間 45分
流量:1.0mL/分
検出:紫外吸収(波長:254nm)
<分析条件>
GC測定装置:GC−2010A(株式会社島津製作所製)
カラム:J&W DB-1701 (0.32mmφ×30m , 1.0μm)
カラム温度:50℃(0分)→(10℃/分)→150℃(0分)→(20℃/分)→280℃(8分)
TOTAL 分析時間 24.5分
注入口温度:250℃、検出器温度:250℃(FID , レンジ101)
キャリアーガス:He (流速 約2.3mL/分)
注入口圧力:75.2 kPa(制御モード 圧力)
スプリット比:全流量 55.9mL/分 (スプリット比 約1/22)
注入量:1μL
(カップリング反応)
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム12.0g、粉末状金属銅3.23g、ヨウ化銅(I)0.092g及びN,N−ジメチルホルムアミド36.0gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌し、冷却して反応混合物を得た。前記反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:97%。
前記反応混合物に水を加えた後、炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH10に調整し、不溶物を濾別した。濾液に少量の塩酸を加えてpH5に調整し、N,N−ジメチルホルムアミドを濾液と略同容量を加えてから、析出物が出ないように濃縮した。得られた濃縮液を、該濃縮液の約2倍容量のトルエン及び2−プロパノールの混合溶液(重量比1:1)に滴下し、20℃で5時間攪拌し、析出物を得た。
析出物を濾過、乾燥して、4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウム15.5gを得た。2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム基準の収率は86%であった。
実施例1でヨウ化銅を用いなかったこと以外は、実施例1と同じ実験を行った。得られた反応混合物についてLC分析を行ったが、4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムは前記LC分析の検出限界以下であり、出発原料である2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウムがほとんど反応していないことが判明した。収率:約0%。
窒素置換された反応容器内で、2−クロロニトロベンゼン0.63g、粉末状金属銅0.51g、ヨウ化銅(I)0.038g及びN−メチル−2−ピロリドン5.0gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記GC分析を行い、生成ビアリール化合物である2,2’−ジニトロビフェニルの収率を算出した。収率:85%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、塩化銅(I)0.009g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:96%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、臭化銅(I)0.014g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:95%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、臭化銅(II)0.022g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:96%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、銅(I)チオフェノレート0.017g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:75%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)−ベンゼン錯体0.05g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:97%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、チオシアン酸銅(I)0.05g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:97%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、硫酸銅(II)0.05g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:96%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、硝酸銅(II)・3水和物0.024g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:91%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、フッ化銅(II)0.01g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:36%。
窒素置換された反応容器内で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム0.50g、粉末状金属銅0.25g、銅(II)アセチルアセトナート0.026g及びN−メチル−2−ピロリドン2.5gを混合し、得られた混合物を、窒素雰囲気を保持しつつ、150℃まで昇温した。窒素雰囲気を保持したまま、150℃で4時間、該混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物をサンプリングして、前記LC分析を行い、生成ビアリール化合物である4,4’−ジクロロ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸ジナトリウムの収率を算出した。収率:97%。
Claims (11)
- 金属銅及び銅塩の存在下、
(該銅塩は、10.0以下の酸解離定数(pKa)を示すブレンステッド酸(該ブレンステッド酸は、ハロゲン化水素、硫酸、チオシアン酸、リン酸、炭酸、硝酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、アセチルアセトン、フェノール、ペンタフルオロフェノールおよびチオフェノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)から水素イオンを取り去ったブレンステッド塩基と、銅カチオンとからなる塩である。該ブレンステッド塩基が有機塩基である場合、該有機塩基は置換基を有していてもよい。)
式(1)
Ar−Cl (1)
(式(1)中、Arは、塩素原子のオルト位に少なくとも一つの電子求引性基(該電子求引性基の置換基定数σ p 0 値は、0.5〜1の範囲内である。)を有する芳香族基を表す。該芳香族基は、電子求引性基以外の置換基を有していてもよい。)
で示されるアリールクロライド化合物をカップリングする工程を含む、
式(2)
Ar−Ar (2)
(式(2)中、Arはそれぞれ独立であり、前記式(1)と同義である。)
で示されるビアリール化合物の製造方法。 - 銅塩が、ハロゲン化銅、硫酸銅、銅チオシアネート、リン酸銅、炭酸銅、硝酸銅、メタンスルホン酸銅、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)−ベンゼン錯体、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I)−トルエン錯体、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、ベンゼンスルホン酸銅、酢酸銅、トリフルオロ酢酸銅、ペンタフルオロプロピオン酸銅、銅(II)アセチルアセトナート、銅フェノレート、銅ペンタフルオロフェノレートおよび銅チオフェノレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の製造方法。
- 銅塩が、ハロゲン化銅である、請求項2記載の製造方法。
- 銅塩の使用量が、前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物の物質量100モル%に対して、0.01〜50モル%の範囲である、請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
- 銅塩の使用量が、前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物の物質量100モル%に対して、0.1〜50モル%である、請求項4記載の製造方法。
- 前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物が、式(3)
(式(3)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキルオキシ基又は下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を有するアミノ基を表し、R4は、水素原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基、下記G群より選ばれる基を置換基として有していてもよい炭素数7〜20のアラルキルオキシ基又は下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を有するアミノ基を表す。なお、隣接する炭素原子にそれぞれ結合している、R1及びR2の組み合わせ、R2及びR3の組み合わせ、又はR3及びR4の組み合わせは、各々が結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。Eは電子求引性基(該電子求引性基の置換基定数σ p 0 値は、0.5〜1の範囲内である。)を表す。)
で示されるアリールクロライド化合物であり、
前記式(2)で示されるビアリール化合物が、式(4)
(式(4)中、R1、R2、R3、R4及びEはそれぞれ独立であり、前記式(3)と同義である。)
で示されるビアリール化合物である、請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
〔G群〕
フッ素原子;シアノ基;炭素数1〜12のアルコキシ基;炭素数6〜12のアリール基;炭素数6〜12のアリールオキシ基 - 前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物が、式(10)
(式(10)中、Yは、水素イオン、アルカリ金属イオン、または、式(6)
(式(6)中、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
で示されるアンモニウムイオンを表す。R10はそれぞれ独立に、フッ素原子、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、下記G群より選ばれる基を有していてもよい炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。kは0〜3の整数を表わす。また、隣接する炭素原子にそれぞれ結合している2つのR10同士は結合し、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
〔G群〕
フッ素原子;シアノ基;炭素数1〜12のアルコキシ基;炭素数6〜12のアリール基;炭素数1〜12のアリールオキシ基)
で示されるアリールクロライド化合物であり、
式(2)で示されるビアリール化合物が、式(11)
(式中、R10、Y及びkは、前記と同義である。)
で示されるビアリール化合物である、請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。 - Yが、アルカリ金属イオンである、請求項7又は8記載の製造方法。
- 電子求引性基が、ニトロ基(-NO2)である、請求項1〜6のいずれか記載の製造方法。
- 前記工程が、非プロトン性極性溶媒の存在下で、前記式(1)で示されるアリールクロライド化合物をカップリングする工程である、請求項1〜10のいずれか記載の製造方法。
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