JP5741714B2 - 高周波伝送線路及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波伝送線路及び電子機器に関し、より特定的には、高周波信号の伝送に用いられる高周波伝送線路及び電子機器に関する。
従来の高周波伝送線路に関する発明としては、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載の信号線路が知られている。該信号線路は、積層体、信号線及び2つのグランド導体を備えている。
積層体は、可撓性を有する複数の絶縁体層が積層されてなる。信号線は、積層体内に設けられている。2つのグランド導体は、信号線を積層方向から挟んでいる。これにより、信号線と2つのグランド導体とは、ストリップライン構造をなしている。以上のような特許文献1及び特許文献2に記載の信号線路は、積層体により構成されているので、一般的な同軸ケーブルの直径よりも小さな厚みを有している。したがって、電子機器内の狭いスペースに配置することが可能である。
ところで、特許文献1及び特許文献2に記載の信号線路において、2本の信号線を交差させたい場合がある。そこで、2本の信号線路を交差させると、信号線路が交差した部分では2つの積層体が重なる。その結果、2本の信号線路が交差した部分の厚みが非常に大きくなってしまう。一方、1つの積層体内に2本の信号線を設けて、2本の信号線を積層体内において交差させることが考えられる。これにより、積層体において2本の信号線が交差している部分の厚みを低減できるものの、信号線同士が対向するので信号線間でクロストークが発生する。
国際公開第2011/007660号パンフレット 特開2011−71403号公報
そこで、本発明の目的は、交差している2本の信号線路間のクロストークを低減できると共に、積層体において2本の信号線路が交差している部分の厚みを低減できる高周波伝送線路及び電子機器を提供することである。
本発明の一形態に係る高周波伝送線路は、複数の誘電体層が積層されてなる積層体と、前記誘電体層上に設けられている第1の信号線路と、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と交差している第2の信号線路であって、該第1の信号線路と交差している部分において、該第1の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられ、該第1の信号線路と交差していない部分において該第1の信号線路と同じ前記誘電体層上に設けられている第2の信号線路と、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分と重なり、かつ、積層方向において該第1の信号線路と該第2の信号線路との間に設けられている中間グランド導体と、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられている第1のグランド導体と、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の他方側に設けられている第2のグランド導体と、を備えており、前記第1のグランド導体及び前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分の少なくとも一部において該第1の信号線路及び前記第2の信号線路と重なっており、前記第1のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第2の信号線路と重なっておらず、前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第1の信号線路と重なっておらず、前記第1の信号線路において前記第2の信号線路と交差している部分は、該第1の信号線路において該第2の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の他方側に設けられており、前記第2の信号線路において前記第1の信号線路と交差している部分は、該第2の信号線路において該第1の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の一方側に設けられていること、を特徴とする。
本発明の一形態に係る電子機器は、高周波伝送線路と、前記高周波伝送線路を収容している筐体と、を備えており、前記高周波伝送線路は、複数の誘電体層が積層されてなる積層体と、前記誘電体層上に設けられている第1の信号線路と、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と交差している第2の信号線路であって、該第1の信号線路と交差している部分において、該第1の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられ、該第1の信号線路と交差していない部分において該第1の信号線路と同じ前記誘電体層上に設けられている第2の信号線路と、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分と重なり、かつ、積層方向において該第1の信号線路と該第2の信号線路との間に設けられている中間グランド導体と、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられている第1のグランド導体と、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の他方側に設けられている第2のグランド導体と、を備えており、前記第1のグランド導体及び前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分の少なくとも一部において該第1の信号線路及び前記第2の信号線路と重なっており、前記第1のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第2の信号線路と重なっておらず、前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第1の信号線路と重なっておらず、前記第1の信号線路において前記第2の信号線路と交差している部分は、該第1の信号線路において該第2の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の他方側に設けられており、前記第2の信号線路において前記第1の信号線路と交差している部分は、該第2の信号線路において該第1の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の一方側に設けられていること、を特徴とする。
本発明によれば、交差している2本の信号線路間のクロストークを低減できると共に、積層体において2本の信号線路が交差している部分の厚みを低減できる。
一実施形態に係る高周波伝送線路の外観斜視図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路のE1における分解斜視図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路のE2における分解斜視図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路のE3における分解斜視図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路の接続部の分解斜視図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路の接続部の分解斜視図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路のE1における断面構造図である。 一実施形態に係る高周波伝送線路のE2における断面構造図である。 高周波伝送線路のコネクタの外観斜視図である。 高周波伝送線路のコネクタの断面構造図である。 高周波伝送線路が用いられた電子機器をy軸方向から平面視した図である。 高周波伝送線路が用いられた電子機器をz軸方向から平面視した図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路のE1における分解斜視図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路のE2における分解斜視図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路のE3における分解斜視図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路の区間A1における断面構造図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路の区間A2における断面構造図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路の区間A3における断面構造図である。 第1の変形例に係る高周波伝送線路の区間A4における断面構造図である。 第2の変形例に係る高周波伝送線路のE3における分解斜視図である。 第3の変形例に係る高周波伝送線路の外観斜視図である。 第3の変形例に係る高周波伝送線路の分解斜視図である。 第3の変形例に係る高周波伝送線路の断面構造図である。 高周波伝送線路が用いられた電子機器をz軸方向から平面視した図である。
以下に、本発明の実施形態に係る高周波伝送線路及び電子機器について図面を参照しながら説明する。
(高周波伝送線路の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係る高周波伝送線路の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る高周波伝送線路10の外観斜視図である。図2は、一実施形態に係る高周波伝送線路10のE1における分解斜視図である。図3は、一実施形態に係る高周波伝送線路10のE2における分解斜視図である。図4は、一実施形態に係る高周波伝送線路10のE3における分解斜視図である。図5は、一実施形態に係る高周波伝送線路10の接続部12gの分解斜視図である。図6は、一実施形態に係る高周波伝送線路10の接続部12iの分解斜視図である。図7は、一実施形態に係る高周波伝送線路10のE1における断面構造図である。図8は、一実施形態に係る高周波伝送線路10のE2における断面構造図である。以下では、高周波伝送線路10の積層方向をz軸方向と定義する。また、高周波伝送線路10の長手方向をx軸方向と定義し、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。
高周波伝送線路10は、図1ないし図6に示すように、誘電体素体12、外部端子16a〜16d(外部端子16b,16dのみ図示),信号線路20,21、グランド導体22,24,26、コネクタ100a〜100d及びビアホール導体b1,b2,B1〜B4,B11〜B14を備えている。
誘電体素体12は、線路部12a〜12d、交差部12e及び接続部12f〜12iを含んでいる。誘電体素体12は、図2に示すように、保護層14、誘電体シート(誘電体層)18a〜18cがz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層されて構成されている可撓性の積層体である。以下では、誘電体素体12のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体素体12のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
交差部12eは、誘電体素体12のx軸方向及びy軸方向の中央付近に位置している。線路部12aは、交差部12eからx軸方向の負方向側に向かって延在している。線路部12bは、交差部12eからx軸方向の正方向側に向かって延在している。線路部12cは、交差部12eからy軸方向の負方向側に向かって延在し、x軸方向の負方向側に折れ曲がっている。線路部12dは、交差部12eからy軸方向の正方向側に向かって延在し、x軸方向の正方向側に折れ曲がっている。
接続部12fは、線路部12aのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。接続部12gは、線路部12bのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。接続部12hは、線路部12cのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。接続部12iは、線路部12dのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。
誘電体シート18a〜18cは、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と同じ形状をなしている。誘電体シート18a〜18cは、液晶ポリマまたはポリイミド等の可撓性を有する熱可塑性樹脂により構成されている。誘電体シート18aの厚さD1は、図7及び図8に示すように、誘電体シート18bの厚さD2と略等しい。誘電体シート18a〜18cの積層後において、厚さD1,D2は、例えば、50μm〜300μmである。本実施形態では、厚さD1,D2は150μmである。以下では、誘電体シート18a〜18cのz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体シート18a〜18cのz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
また、誘電体シート18aは、線路部18a−a,18a−b,18a−c,18a−d、交差部18a−e及び接続部18a−f,18a−g,18a−h,18a−iにより構成されている。誘電体シート18bは、線路部18b−a,18b−b,18b−c,18b−d、交差部18b−e及び接続部18b−f,18b−g,18b−h,18b−iにより構成されている。誘電体シート18cは、線路部18c−a,18c−b,18c−c,18c−d、交差部18c−e及び接続部18c−f,18c−g,18c−h,18c−iにより構成されている。
線路部12aは、線路部18a−a,18b−a,18c−aにより構成されている。線路部12bは、線路部18a−b,18b−b,18c−bにより構成されている。線路部12cは、線路部18a−c,18b−c,18c−cにより構成されている。線路部12dは、線路部18a−d,18b−d,18c−dにより構成されている。交差部12eは、交差部18a−e,18b−e,18c−eにより構成されている。接続部12fは、接続部18a−f,18b−f,18c−fにより構成されている。接続部12gは、接続部18a−g,18b−g,18c−gにより構成されている。接続部12hは、接続部18a−h,18b−h,18c−hにより構成されている。接続部12iは、接続部18a−i,18b−i,18c−iにより構成されている。
信号線路20(第1の信号線路)は、誘電体素体12内に設けられており、線路導体20a,20b,20e,20f,20g(線路導体20fについては図示せず)及びビアホール導体b3,b4により構成されている線状導体である。線路導体20a,20bはそれぞれ、図2及び図4に示すように、線路部18b−a,18b−bの表面に沿ってx軸方向に延在している。線路導体20eは、図4に示すように、交差部18c−eの表面に沿ってx軸方向に延在している。線路部20f,20gはそれぞれ、図5に示すように、接続部18b−g,18b−gの表面に沿ってx軸方向に延在している。
また、ビアホール導体b3は、図4に示すように、線路部18b−aをz軸方向に貫通しており、線路導体20aのx軸方向の正方向側の端部と線路導体20eのx軸方向の負方向側の端部とを接続している。ビアホール導体b4は、図4に示すように、線路部18b−bをz軸方向に貫通しており、線路導体20bのx軸方向の負方向側の端部と線路導体20eのx軸方向の正方向側の端部とを接続している。
また、線路導体20f(図示せず)は、線路導体20aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。線路導体20gは、図5に示すように、線路導体20bのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。これにより、線路導体20f,20a、ビアホール導体b3、線路導体20e、ビアホール導体b4及び線路導体20b,20gの順に接続されて1本の信号線路20を構成している。なお、信号線路20は、誘電体シート18の幅方向のほぼ中央に位置している。以上のような信号線路20は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
信号線路21(第2の信号線路)は、誘電体素体12内に設けられており、線路導体21c,21d,21e,21h,21i(線路導体21hについては図示せず)及びビアホール導体b5,b6により構成されている線状導体である。線路導体21cは、図4に示すように、線路部18b−cの表面に沿って延在しており、具体的には、y軸方向の負方向側に向かって延在した後、x軸方向の負方向側に折れ曲がっている。線路導体21dは、図4に示すように、線路部18b−dの表面に沿って延在しており、具体的には、y軸方向の正方向側に向かって延在した後、x軸方向の正方向側に折れ曲がっている。線路導体21eは、図4に示すように、交差部18a−eの表面に沿ってy軸方向に延在している。線路部21h,21iはそれぞれ、接続部18b−h,18b−iの表面に沿ってx軸方向に延在している。
また、ビアホール導体b5は、図4に示すように、線路部18a−cをz軸方向に貫通しており、線路導体21cのy軸方向の正方向側の端部と線路導体21eのy軸方向の負方向側の端部とを接続している。ビアホール導体b6は、図4に示すように、線路部18a−dをz軸方向に貫通しており、線路導体21dのy軸方向の負方向側の端部と線路導体21eのy軸方向の正方向側の端部とを接続している。
また、線路導体21h(図示せず)は、線路導体21cのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。線路導体21iは、図6に示すように、線路導体21gのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。これにより、線路導体21h,21c、ビアホール導体b5、線路導体21e、ビアホール導体b6及び線路導体21d,21iの順に接続されて1本の信号線路21を構成している。なお、信号線路21は、誘電体シート18の幅方向のほぼ中央に位置している。以上のような信号線路21は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
以上のように構成された信号線路20,21は、z軸方向から平面視したときに、交差部12eにおいて交差している。また、信号線路20において信号線路21と交差している部分(すなわち、線路導体20e)は、信号線路20において信号線路21と交差していない部分(すなわち、線路導体20a,20b及び接続導体20f,20g)よりもz軸方向の負方向側に位置している。同様に、信号線路21において信号線路20と交差している部分(すなわち、線路導体21e)は、信号線路21において信号線路20と交差していない部分(すなわち、線路導体21c,21d及び接続導体21h,21i)よりもz軸方向の負方向側に位置している。すなわち、信号線路20,21は、互いに交差している部分において、交差していない部分よりも離れるようにz軸方向にずらされている。
グランド導体22(第1のグランド導体)は、図2ないし図6に示すように、誘電体素体12に設けられており、より詳細には、誘電体シート18aの表面に設けられている。これにより、グランド導体22は、信号線路20と信号線路21とが交差していない部分(すなわち、線路導体20a,20b,21c,21d及び接続導体20f,20g,21h,21i)よりもz軸方向の正方向側に設けられている。グランド導体22は、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と略同じ形状をなしており、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
また、グランド導体22は、図2ないし図6に示すように、主要導体22a〜22d、交差導体22e及び端子導体22f〜22i(端子導体22f,22hについては図示せず)により構成されている。
主要導体22a〜22d及び交差導体22eはそれぞれ、線路部18a−a〜18a−d及び交差部18a−eの表面に設けられており、z軸方向から平面視したときに、信号線路20,21の線路導体20a,20b,21c,21dと重なっている。ただし、主要導体22c,22d及び交差導体22eには、開口Op1が設けられている。線路導体21eは、開口Op1内に設けられている。これにより、主要導体22c,22d及び交差導体22eが線路導体21eと接触しない。また、主要導体22a〜22dには、開口Op1以外の開口が設けられていない。よって、主要導体22a〜22dには、信号線路20,21と重なる開口は設けられていない。なお、主要導体22a〜22dはそれぞれ、線路部18a−a〜18a−dに沿って延在するベタ状の帯状導体であり、交差部18a−eを介して互いに接続されている。
端子導体22gは、図5に示すように、接続部18a−gの表面に設けられており、主要導体22bのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。端子導体22gは、四角形の枠状をなしている。端子導体22fは、接続部18a−fの表面に設けられており、主要導体22aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。ただし、端子導体22fの構造は、端子導体22gの構造と同じであるので図示を省略する。
端子導体22iは、図6に示すように、接続部18a−iの表面に設けられており、主要導体22dのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。端子導体22iは、四角形の枠状をなしている。端子導体22hは、接続部18a−hの表面に設けられており、主要導体22cのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。ただし、端子導体22hの構造は、端子導体22iの構造と同じであるので図示を省略する。
グランド導体24(第2のグランド導体)は、図2ないし図6に示すように、誘電体素体12に設けられており、より詳細には、誘電体シート18cの表面に設けられている。これにより、グランド導体24は、信号線路20と信号線路21とが交差していない部分(すなわち、線路導体20a,20b,21c,21d及び接続導体20f,20g,21h,21i)よりもz軸方向の負方向側に設けられている。グランド導体24は、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と略同じ形状をなしており、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
また、グランド導体24は、図2ないし図6に示すように、主要導体24a〜24d、交差導体24e及び端子導体24f〜24i(端子導体24f,24hについては図示せず)により構成されている。
主要導体24a〜24d及び交差導体24eはそれぞれ、線路部18c−a〜18c−d及び交差部18c−eの表面に設けられており、z軸方向から平面視したときに、信号線路20,21の線路導体20a,20b,21c,21dと重なっている。ただし、主要導体24a,24b及び交差導体24eには、開口Op2が設けられている。信号線路20eは、開口Op2内に設けられている。これにより、主要導体24a,24b及び交差導体24eが線路導体20eと接触しない。また、主要導体24a〜24dには、開口Op2以外の開口が設けられていない。よって、主要導体24a〜24dには、信号線路20,21と重なる開口は設けられていない。なお、主要導体24a〜24dはそれぞれ、線路部18c−a〜18c−dに沿って延在するベタ状の帯状導体であり、交差部18c−eを介して互いに接続されている。
端子導体24gは、図5に示すように、接続部18c−gの表面に設けられており、主要導体24bのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。端子導体24gは、四角形の枠状をなしている。端子導体24fは、接続部18c−fの表面に設けられており、主要導体24aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。ただし、端子導体24fの構造は、端子導体24gの構造と同じであるので図示を省略する。
端子導体24iは、図6に示すように、接続部18c−iの表面に設けられており、主要導体24dのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。端子導体24iは、四角形の枠状をなしている。端子導体24hは、接続部18c−hの表面に設けられており、主要導体24cのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。ただし、端子導体24hの構造は、端子導体24iの構造と同じであるので図示を省略する。
以上のように、信号線路20の線路導体20a,20bは、グランド導体22,24によりz軸方向の両側から挟まれている。これにより、線路導体20a,20b及びグランド導体22,24は、トリプレート型のストリップライン構造をなしている。同様に、信号線路21の線路導体21c,21dは、グランド導体22,24によりz軸方向の両側から挟まれている。これにより、線路導体21c,21d及びグランド導体22,24は、トリプレート型のストリップライン構造をなしている。
グランド導体26(中間グランド導体)は、図2ないし図6に示すように、誘電体素体12に設けられており、より詳細には、誘電体シート18bの表面に設けられている。グランド導体26は、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と略同じ形状をなしており、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
また、グランド導体26は、図2ないし図6に示すように、主要導体26a〜26d、交差導体26e及び端子導体26f〜26i(端子導体26f,26hについては図示せず)により構成されている。
主要導体26a〜26dはそれぞれ、線路部18b−a〜18b−dに沿って延在する2本の線状導体である。より詳細には、主要導体26a,26bはそれぞれ、線路部18b−a,18b−bの表面に設けられており、z軸方向から平面視したときに、線路導体20a,20bの線幅方向の両側に設けられている。すなわち、線路導体20a,20bはそれぞれ、線幅方向から主要導体26a,26bにより挟まれている。また、主要導体26c,26dはそれぞれ、線路部18b−c,18b−dの表面に設けられており、z軸方向から平面視したときに、線路導体21c,21dの線幅方向の両側に設けられている。すなわち、線路導体21c,21dはそれぞれ、線幅方向から主要導体26c,26dにより挟まれている。
交差導体26eは、交差部18b−eの表面に設けられている。これにより、交差導体26eは、z軸方向から平面視したときに、線路導体20eと線路導体21eとが交差している部分と重なり、かつ、z軸方向において、線路導体20eと線路導体21eとの間に設けられている。また、交差導体26eには、主要導体26a〜26dが接続されている。
端子導体26gは、図5に示すように、接続部18b−gの表面に設けられており、主要導体26bのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。端子導体26gは、四角形の枠状をなしている。端子導体26fは、接続部18b−fの表面に設けられており、主要導体26aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。ただし、端子導体26fの構造は、端子導体26gの構造と同じであるので図示を省略する。
端子導体26iは、図6に示すように、接続部18b−iの表面に設けられており、主要導体26dのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。端子導体26iは、四角形の枠状をなしている。端子導体26hは、接続部18b−hの表面に設けられており、主要導体26cのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。ただし、端子導体26hの構造は、端子導体26iの構造と同じであるので図示を省略する。
ここで、信号線路20とグランド導体22とのz軸方向における距離D1は、図7に示すように、信号線路20とグランド導体24とのz軸方向における距離D2と等しい。距離D1は、誘電体シート18aの厚さと略等しく、距離D2は、誘電体シート18bの厚さと略等しい。
また、信号線路21とグランド導体22とのz軸方向における距離D1は、図8に示すように、信号線路21とグランド導体24とのz軸方向における距離D2と等しい。距離D1は、誘電体シート18aの厚さと略等しく、距離D2は、誘電体シート18bの厚さと略等しい。
外部端子16bは、図5に示すように、接続部18a−gの表面に設けられている長方形状の導体であり、端子導体22gに囲まれている。外部端子16bは、z軸方向から平面視したときに、線路導体20gのx軸方向の正方向側の端部と重なっている。外部端子16bは、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。また、外部端子16bの表面には、金めっきが施されている。
外部端子16aは、接続部18a−fの表面に設けられている長方形状の導体であり、端子導体22fに囲まれている。外部端子16aは、z軸方向から平面視したときに、線路導体20fのx軸方向の負方向側の端部と重なっている。ただし、外部端子16aは、外部端子16bと同じ構造を有しているので、図示を省略する。
外部端子16dは、図6に示すように、接続部18a−iの表面に設けられている長方形状の導体であり、端子導体22iに囲まれている。外部端子16dは、z軸方向から平面視したときに、線路導体20iのx軸方向の正方向側の端部と重なっている。外部端子16dは、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。また、外部端子16dの表面には、金めっきが施されている。
外部端子16cは、接続部18a−hの表面に設けられている長方形状の導体であり、端子導体22hに囲まれている。外部端子16cは、z軸方向から平面視したときに、線路導体21hのx軸方向の負方向側の端部と重なっている。ただし、外部端子16cは、外部端子16dと同じ構造を有しているので、図示を省略する。
ビアホール導体b1は、誘電体シート18aの接続部18a−gをz軸方向に貫通している。ビアホール導体b1は、外部端子16bと信号線路20gのx軸方向の正方向側の端部を接続している。
なお、外部端子16a(図示せず)と線路導体20fのx軸方向の負方向側の端部とは、ビアホール導体により接続されている。ただし、外部端子16a(図示せず)と線路導体20fのx軸方向の負方向側の端部とを接続するビアホール導体は、ビアホール導体b1と同様であるので図示を省略する。
ビアホール導体b2は、誘電体シート18aの接続部18a−iをz軸方向に貫通している。ビアホール導体b2は、外部端子16dと線路導体21iのx軸方向の正方向側の端部を接続している。
なお、外部端子16c(図示せず)と線路導体12hのx軸方向の負方向側の端部とは、ビアホール導体により接続されている。ただし、外部端子16c(図示せず)と線路導体21hのx軸方向の負方向側の端部とを接続するビアホール導体は、ビアホール導体b2と同様であるので図示を省略する。
ビアホール導体B1は、誘電体シート18aの線路部18a−a,18a−bをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B2は、誘電体シート18bの線路部18b−a,18b−bをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B1,B2は、互いに接続されて1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体B1のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体22に接続されており、ビアホール導体B1のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体26に接続されている。また、ビアホール導体B2のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体26に接続されており、ビアホール導体B2のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体24に接続されている。これにより、ビアホール導体B1,B2は、グランド導体22とグランド導体24とグランド導体26とを接続している。
ビアホール導体B3は、誘電体シート18aの線路部18a−a,18a−bをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の負方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B4は、誘電体シート18bの線路部18b−a,18b−bをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の負方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B3,B4は、互いに接続されて1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体B3のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体22に接続されており、ビアホール導体B3のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体26に接続されている。また、ビアホール導体B4のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体26に接続されており、ビアホール導体B4のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体24に接続されている。これにより、ビアホール導体B3,B4は、グランド導体22とグランド導体24とグランド導体26とを接続している。
ビアホール導体B11は、誘電体シート18aの線路部18a−c,18a−dをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路21よりもy軸方向の正方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B12は、誘電体シート18bの線路部18b−c,18b−dをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路21よりもy軸方向の正方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B11,B12は、互いに接続されて1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体B11のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体22に接続されており、ビアホール導体B11のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体26に接続されている。ビアホール導体B12のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体26に接続されている。ビアホール導体B12のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体24に接続されている。これにより、ビアホール導体B11,B12は、グランド導体22とグランド導体24とグランド導体26とを接続している。なお、ビアホール導体B11,B12は、線路部12c,12dがy軸方向に延在している区間では、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、信号線路21よりもx軸方向の負方向側に設けられている。
ビアホール導体B13は、誘電体シート18aの線路部18a−c,18a−dをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路21よりもy軸方向の負方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B14は、誘電体シート18bの線路部18b−c,18b−dをz軸方向に貫通しており、z軸方向から平面視したときに、信号線路21よりもy軸方向の負方向側において、x軸方向に一列に並ぶように複数設けられている。ビアホール導体B13,B14は、互いに接続されて1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体B13のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体22に接続されており、ビアホール導体B13のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体26に接続されている。ビアホール導体B14のz軸方向の正方向側の端部は、グランド導体26に接続されている。ビアホール導体B14のz軸方向の負方向側の端部は、グランド導体24に接続されている。これにより、ビアホール導体B13,B14は、グランド導体22とグランド導体24とグランド導体26とを接続している。なお、ビアホール導体B13,B14は、線路部12c,12dがy軸方向に延在している区間では、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、信号線路21よりもx軸方向の正方向側に設けられている。
ビアホール導体b1〜b6,B1〜B4,B11〜B14は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。なお、ビアホール導体b1〜b6,B1〜B4,B11〜B14の代わりに、貫通孔の内周面にめっき等の導体層が形成されたスルーホールが用いられてもよい。
保護層14は、誘電体シート18aの表面の略全面を覆っている。これにより、保護層14は、グランド導体22を覆っている。保護層14は、例えば、レジスト材等の可撓性樹脂からなる。
また、保護層14は、図2ないし図6に示すように、線路部14a〜14d、交差部14e及び接続部14f〜14iにより構成されている。線路部14a〜14d及び交差部14eはそれぞれ、線路部18a−a,18a−b,18a−c,18a−d及び交差部18a−eの表面の全面を覆うことにより、主要導体22a〜22dを覆っている。
接続部14gは、図5に示すように、線路部14bのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、接続部18a−gの表面を覆っている。ただし、接続部14gには、矩形状の開口Ha〜Hdが設けられている。開口Haは、接続部14gの中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16bは、開口Haを介して外部に露出している。また、開口Hbは、開口Haよりもy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hcは、開口Haよりもx軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hdは、開口Haよりもy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子導体22gは、開口Hb〜Hdを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。なお、接続部14gの構造は、接続部14gの構造と同じであるので図示及び説明を省略する。
接続部14iは、図6に示すように、線路部14dのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、接続部18a−iの表面を覆っている。ただし、接続部14iには、矩形状の開口He〜Hhが設けられている。開口Heは、接続部14iの中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16dは、開口Heを介して外部に露出している。また、開口Hfは、開口Heよりもy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hgは、開口Heよりもx軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hhは、開口Heよりもy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子導体22iは、開口Hf〜Hhを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。なお、接続部14hの構造は、接続部14iの構造と同じであるので図示及び説明を省略する。
コネクタ100a,100bはそれぞれ、接続部12f,12gの表面上に実装され、信号線路20及びグランド導体22,24,26と電気的に接続される。コネクタ100c,100dはそれぞれ、接続部12h,12iの表面上に実装され、信号線路21及びグランド導体22,24,26と電気的に接続される。コネクタ100a〜100dの構成は同じであるので、以下にコネクタ100bの構成を例に挙げて説明する。図9は、高周波伝送線路10のコネクタ100bの外観斜視図である。図10は、高周波伝送線路10のコネクタ100bの断面構造図である。
コネクタ100bは、図1、図9及び図10に示すように、コネクタ本体102、外部端子104,106、中心導体108及び外部導体110により構成されている。コネクタ本体102は、矩形状の板部材に円筒部材が連結された形状をなしており、樹脂等の絶縁材料により作製されている。
外部端子104は、コネクタ本体102の板部材のz軸方向の負方向側の面において、外部端子16bと対向する位置に設けられている。外部端子106は、コネクタ本体102の板部材のz軸方向の負方向側の面において、開口Hb〜Hdを介して露出している端子導体22gに対向する位置に設けられている。
中心導体108は、コネクタ本体102の円筒部材の中心に設けられており、外部端子104と接続されている。中心導体108は、高周波信号が入力又は出力する信号端子である。外部導体110は、コネクタ本体102の円筒部材の内周面に設けられており、外部端子106と接続されている。外部導体110は、接地電位に保たれるグランド端子である。
以上のように構成されたコネクタ100bは、図9及び図10に示すように、外部端子104が外部端子16bと接続され、外部端子106が端子導体22gと接続されるように、接続部12gの表面上に実装される。これにより、信号線路20は、中心導体108に電気的に接続されている。また、グランド導体22,24,26は、外部導体110に電気的に接続されている。
高周波伝送線路10は、以下に説明するように用いられる。図11は、高周波伝送線路10が用いられた電子機器200をy軸方向から平面視した図である。図12は、高周波伝送線路10が用いられた電子機器200をz軸方向から平面視した図である。
電子機器200は、高周波伝送線路10、回路基板202a,202b、レセプタクル204a〜204d(レセプタクル204b,204cについては図示せず)、バッテリーパック(金属体)206、筐体210及びアンテナ212a,212bを備えている。
筐体210は、図11及び図12に示すように、高周波伝送線路10、回路基板202a,202b、レセプタクル204a〜204d、バッテリーパック及びアンテナ212a,212bを収容している。回路基板202aには、例えば、送信回路又は受信回路が設けられている。回路基板202bには、例えば、給電回路(RFIC)が設けられている。バッテリーパック206は、例えば、リチウムイオン2次電池であり、その表面が金属カバーにより覆われた構造を有している。回路基板202a、バッテリーパック206及び回路基板202bは、x軸方向の負方向側から正方向側へとこの順に並んでいる。
アンテナ212aは、回路基板202aに接続されており、800MHz帯や1800MHz帯の高周波信号を送受信する。アンテナ212bは、回路基板202aに接続されており、GPS信号を受信する。
レセプタクル204aは、回路基板202aのz軸方向の負方向側の主面上に設けられており、回路基板202aに設けられた配線を介してアンテナ212aに接続されている。レセプタクル204aには、コネクタ100aが接続される。レセプタクル204b(図示せず)は、回路基板202bのz軸方向の負方向側の主面上に設けられており、回路基板202bに設けられた給電回路に接続されている。レセプタクル204bには、コネクタ100bが接続される。これにより、信号線路20には、アンテナ212aが送受信する高周波信号が伝送される。
レセプタクル204c(図示せず)は、回路基板202aのz軸方向の負方向側の主面上に設けられており、回路基板202aに設けられた配線を介してアンテナ212bに接続されている。レセプタクル204cには、コネクタ100cが接続される。レセプタクル204dは、回路基板202bのz軸方向の負方向側の主面上に設けられており、回路基板202bに設けられた給電回路に接続されている。レセプタクル204dには、コネクタ100dが接続される。これにより、信号線路21には、アンテナ212bが送受信するGPS信号の高周波信号が伝送される。
ここで、誘電体素体12の表面(より正確には、保護層14)は、バッテリーパック206に対して接触している。そして、誘電体素体12とバッテリーパック206とは、絶縁性の接着剤等により固定されている。
(高周波伝送線路の製造方法)
以下に、高周波伝送線路10の製造方法について図1ないし図6を参照しながら説明する。以下では、一つの高周波伝送線路10が作製される場合を例に挙げて説明するが、実際には、大判の誘電体シートが積層及びカットされることにより、同時に複数の高周波伝送線路10が作製される。
まず、表面の全面に銅箔が形成された熱可塑性樹脂からなる誘電体シート18a〜18cを準備する。誘電体シート18a〜18cの銅箔の表面は、例えば、防錆のための亜鉛鍍金が施されることにより、平滑化されている。銅箔の厚さは、10μm〜20μmである。
次に、フォトリソグラフィ工程により、外部端子16a〜16d、線路導体21e及びグランド導体22を誘電体シート18aの表面に形成する。具体的には、誘電体シート18aの表面側の銅箔上に、外部端子16a〜16d,線路導体21e及びグランド導体22と同じ形状のレジストを印刷する。そして、銅箔に対してエッチング処理を施すことにより、レジストにより覆われていない部分の銅箔を除去する。その後、レジストを除去する。これにより、図2に示すような、外部端子16a〜16d、線路導体21e及びグランド導体22が誘電体シート18aの表面に形成される。
次に、フォトリソグラフィ工程により、線路導体20a,20b,20f,20g,21c,21d,21h,21i及びグランド導体26を誘電体シート18bの表面に形成する。また、フォトリソグラフィ工程により、線路導体20e及びグランド導体24を誘電体シート18cの表面に形成する。線路導体20a,20b,20e,20f,20g,21c,21d,21h,21i及びグランド導体24,26の形成方法は、外部端子16a〜16d、線路導体21e及びグランド導体22の形成方法と同じであるので説明を省略する。
次に、誘電体シート18a,18bのビアホール導体b1〜b6,B1〜B4,B11〜B14が形成される位置に対して、裏面側からレーザービームを照射して、貫通孔を形成する。その後、誘電体シート18a,18bに形成した貫通孔に対して、導電性ペーストを充填する。
次に、誘電体シート18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積み重ねる。そして、誘電体シート18a〜18cに対してz軸方向の正方向側及び負方向側から熱及び圧力を加えることにより、誘電体シート18a〜18cを軟化させて圧着・一体化するとともに、貫通孔に充填された導電性ペーストを固化して、b1〜b6,B1〜B4,B11〜B14を形成する。なお、b1〜b6,B1〜B4,B11〜B14は必ずしも貫通孔が導体で完全に埋められている必要はなく、例えば貫通孔の内周面のみに沿って導体を形成することによって形成されてもよい。
次に、樹脂(レジスト)ペーストを塗布することにより、誘電体シート18aの表面に保護層14を形成する。
最後に、接続部12f〜12i上にコネクタ100a〜100dをそれぞれはんだを用いて実装する。以上の工程により、高周波伝送線路10が完成する。
(効果)
以上のように構成された高周波伝送線路10によれば、信号線路20と信号線路21とが交差している部分の誘電体素体12の厚みを低減できる。より詳細には、高周波伝送線路10では、信号線路20における信号線路21と交差していない部分(すなわち、線路導体20a,20b,20f,20g)と、信号線路21における信号線路20と交差していない部分(すなわち、線路導体21c,21d,21h,21i)とは、同じ誘電体シート18b上に設けられている。そして、信号線路20における信号線路21と交差している部分(すなわち、線路導体20e)と、信号線路21における信号線路20と交差している部分(すなわち、線路導体21e)とはそれぞれ、誘電体シート18a,18cに設けられている。すなわち、高周波伝送線路10では、信号線路20と信号線路21とが交差している部分のみを異なる誘電体シート上に設けている。これにより、1つの誘電体素体12内において信号線路20と信号線路21とを交差させることが可能となる。その結果、2つの誘電体素体を重ねる必要がなくなり、信号線路20と信号線路21とが交差している部分の誘電体素体12の厚みが低減される。
また、高周波伝送線路10によれば、信号線路20と信号線路21との間のクロストークを低減できる。より詳細には、高周波伝送線路10は、信号線路20と信号線路21とが交差している部分と重なり、かつ、z軸方向において信号線路20と信号線路21との間に設けられているグランド導体26を備えている。グランド導体26は、接地電位に保たれる。そのため、信号線路20から放射されるノイズ及び信号線路21から放射されるノイズは、グランド導体26に吸収されるようになる。その結果、信号線路20と信号線路21との間のクロストークが低減される。
また、高周波伝送線路10では、線路導体20a,20b,20f,20g,21c,21dは同じ誘電体シート18b上に設けられている。高周波伝送線路また、線路導体20a,20b,20f,20g,21c,21dにおいては、グランド導体22,24,26によって特性インピーダンスが所定の値(例えば50Ω)に設定される。一方、線路導体20eは、グランド導体22eとグランド導体26eとによって特性インピーダンスが所定の値(例えば50Ω)に設定され、線路導体21eは、グランド導体24eとグランド導体26eとによって特性インピーダンスが所定の値(例えば50Ω)に設定される。これによって、線路導体全体の特性インピーダンスが所定の値(例えば50Ω)に設定される。ここで、線路導体20e,21eはz軸方向でグランド導体22,24と重なっていない。したがって、バッテリーパック206等の金属体や外部回路のグランドに結合してしまうことが考えられる。しかし、線路導体20eの電界エネルギー(電気力線)の多くは、グランド導体22eとグランド導体26eに結合する。また、線路導体21eの電界エネルギー(電気力線)の多くは、グランド導体24eとグランド導体26eに結合する。このためバッテリーパック206と信号線20eが近づいても特性インピーダンスは大きく変化しない。したがって、グランド導体で覆われていないとしても伝送ロスを抑制できる。
(第1の変形例)
以下に、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aについて図面を参照しながら説明する。図13は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aのE1における分解斜視図である。図14は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aのE2における分解斜視図である。図15は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aのE3における分解斜視図である。図16は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aの区間A1における断面構造図である。図17は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aの区間A2における断面構造図である。図18は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aの区間A3における断面構造図である。図19は、第1の変形例に係る高周波伝送線路10aの区間A4における断面構造図である。高周波伝送線路10aの外観斜視図については図1を援用する。
高周波伝送線路10は、グランド導体24に開口30,31が設けられている点、信号線路20,21の線幅が均一ではない点、及び、グランド導体26が交差部18b−eにのみ設けられている点において、高周波伝送線路10aと相違する。高周波伝送線路10aのその他の構成については、高周波伝送線路10と同じであるので説明を省略する。
グランド導体24の主要導体24a,24bには、図13及び図15に示すように、信号線路20に沿って並ぶ複数の開口30が設けられている。開口30は、図13に示すように、x軸方向の中央におけるy軸方向の幅がx軸方向の両端におけるy軸方向の幅よりも小さくなる形状を有している。以下では、開口30において、x軸方向の中央における区間を区間a1とし、区間a1よりもx軸方向の正方向側の区間を区間a2とし、区間a1よりもx軸方向の負方向側の区間を区間a3とする。区間a1における開口30のy軸方向の幅は、区間a2,a3における開口30のy軸方向の幅よりも大きい。これにより、開口30は、長方形の四隅が小さな長方形で切り落とされた形状をなしている。
複数の開口30は、z軸方向から平面視したときに、信号線路20と重なっている。そして、グランド導体24において、隣り合う開口30間に設けられている部分をブリッジ部60と呼ぶ。これにより、開口30とブリッジ部60とが信号線路20に沿って交互に並んでいる。よって、信号線路20には、開口30とブリッジ部60とが交互に重なっている。そして、隣り合うブリッジ部60の間隔は、信号線路20を伝送される高周波信号の1/2波長の半分より短い。
また、高周波伝送線路10aにおいて、信号線路20と開口30とが重なっている区間を区間A1とし、信号線路20とブリッジ部60とが重なっている区間をA2とする。区間A1における信号線路20の線幅W1は、図13に示すように、区間A2における信号線路20の線幅W2よりも大きい。すなわち、信号線路20において開口30と重なっている部分の線幅W1は、信号線路20においてブリッジ部60と重なっている部分の線幅W2よりも大きい。
以上のように、主要導体22a,22bに開口が設けられず、主要導体24a,24bに開口30が設けられていることにより、グランド導体24が信号線路20と重なっている面積は、グランド導体22が信号線路20と重なっている面積よりも小さい。
また、グランド導体24の主要導体24c,24dには、図14及び図15に示すように、信号線路21に沿って並ぶ複数の開口31が設けられている。開口31は、図14に示すように、x軸方向の中央におけるy軸方向の幅がx軸方向の両端におけるy軸方向の幅よりも小さくなる形状を有している。以下では、開口31において、x軸方向の中央における区間を区間a4とし、区間a4よりもx軸方向の正方向側の区間を区間a5とし、区間a4よりもx軸方向の負方向側の区間を区間a6とする。区間a4における開口31のy軸方向の幅は、区間a5,a6における開口31のy軸方向の幅よりも大きい。これにより、開口31は、長方形の四隅が小さな長方形で切り落とされた形状をなしている。
複数の開口31は、z軸方向から平面視したときに、信号線路21と重なっている。そして、グランド導体24において、隣り合う開口31間に設けられている部分をブリッジ部61と呼ぶ。これにより、開口31とブリッジ部61とが信号線路21に沿って交互に並んでいる。よって、信号線路21には、開口31とブリッジ部61とが交互に重なっている。そして、隣り合うブリッジ部61の間隔は、信号線路21を伝送される高周波信号の1/2波長の半分より短い。
また、高周波伝送線路10aにおいて、信号線路21と開口31とが重なっている区間を区間A3とし、信号線路21とブリッジ部61とが重なっている区間をA4とする。区間A3における信号線路21の線幅W1は、図14に示すように、区間A4における信号線路21の線幅W2よりも大きい。すなわち、信号線路21において開口31と重なっている部分の線幅W1は、信号線路21においてブリッジ部61と重なっている部分の線幅W2よりも大きい。
以上のように、主要導体22c,22dに開口が設けられず、主要導体24c,24dに開口31が設けられていることにより、グランド導体24が信号線路21と重なっている面積は、グランド導体22が信号線路21と重なっている面積よりも小さい。
以上より、高周波伝送線路10aの信号線路20,21の特性インピーダンスは、主に、信号線路20,21とグランド導体22との対向面積及び距離、並びに、誘電体シート18a〜18cの比誘電率に基づいて定まる。そこで、信号線路20,21の特性インピーダンスを50Ωに設定する場合には、例えば、信号線路20,21とグランド導体22によって信号線路20,21の特性インピーダンスが50Ωよりもやや高めの55Ωとなるように設計する。そして、信号線路20,21とグランド導体22とグランド導体24によって信号線路20,21の特性インピーダンスが50Ωとなるように、グランド導体24の形状を調整する。以上のように、グランド導体22は、信号線路20,21の基準グランド導体としての役割を果たす。
一方、グランド導体24は、信号線路20,21に対してシールドとしても機能するグランド導体である。また、グランド導体24は、前記の通り、信号線路20,21の特性インピーダンスが50Ωとなるように最終的な調整を行うために設計されている。具体的には、開口30,31の大きさやブリッジ部60,61の線幅等を設計する。以上のように、グランド導体24は、信号線路20,21の補助グランド導体としての役割を果たす。
また、信号線路20,21とグランド導体22とのz軸方向における距離D1は、図16ないし図19に示すように、信号線路20,21とグランド導体24とのz軸方向における距離D2よりも大きい。距離D1は、誘電体シート18aと略等しく、距離D2は、誘電体シート18bの厚さと略等しい。
以上のように構成された高周波伝送線路10では、信号線路20の特性インピーダンスは、隣り合うブリッジ部60の間において、最小値Z3から中間値Z2、最大値Z1と増加した後に、最大値Z1から中間値Z2、最小値Z3と減少する変動を繰り返す。より詳細には、信号線路20においてブリッジ部60と重なっている区間A2では、信号線路20とグランド導体24との間に大きな容量が形成される。よって、区間A2では、信号線路20の特性インピーダンスにおいてC成分が支配的となる。そのため、区間A2における信号線路20の特性インピーダンスは、最小値Z3となる。
また、信号線路20において区間a1では、開口30のy軸方向の幅が最大値となっている。そのため、信号線路20において区間a1では、信号線路20とグランド導体24との間に小さな容量が形成される。よって、区間a1では、信号線路20の特性インピーダンスにおいてL成分が支配的となる。そのため、区間a1における信号線路20の特性インピーダンスは、最大値Z1となる。
また、信号線路20において区間a2,a3では、開口30のy軸方向の幅が最大値よりも小さくなっている。そのため、信号線路20において区間a2,a3では、信号線路20とグランド導体24との間には中間値の容量が形成される。よって、区間a2,a3では、信号線路20の特性インピーダンスにおいてL成分とC成分の両方が支配的となる。そのため、区間a2,a3における信号線路20の特性インピーダンスは、中間値Z2となる。
ここで、隣り合うブリッジ部60間では、x軸方向の負方向側から正方向側に向かって、区間A2、区間a3、区間a1、区間a2、区間A2がこの順に並んでいる。よって、隣り合うブリッジ部60間では、信号線路20の特性インピーダンスは、最小値Z3、中間値Z2、最大値Z1、中間値Z2、最小値Z3の順に変動する。そして、ブリッジ部60及び開口30は、信号線路20に対して交互に重なっている。そのため、信号線路20の特性インピーダンスは、周期的に増減するようになる。なお、最大値Z1は、例えば、70Ωであり、中間値Z2は、例えば、55Ωであり、最小値Z3は、例えば、30Ωである。そして、信号線路20全体の特性インピーダンスの平均が50Ωとなるように、高周波伝送線路10は設計される。なお、信号線路21の特性インピーダンスについても、信号線路20の特性インピーダンスと同様に変動する。
以上のように構成された高周波伝送線路10aによれば、高周波伝送線路10と同様に、信号線路20と信号線路21とが交差している部分の誘電体素体12の厚みを低減できる。
以上のように、高周波伝送線路10aでは、高周波伝送線路10と同様に、信号線路20と信号線路21との間のクロストークが低減される。
また、高周波伝送線路10aによれば、薄型化を図ることができる。より詳細には、高周波伝送線路10aでは、区間A1において、信号線路20は、z軸方向から平面視したときに、グランド導体24と重なっていない。そのため、信号線路20とグランド導体24との間に容量が形成されにくい。したがって、信号線路20とグランド導体24とのz軸方向における距離を小さくしても、信号線路20とグランド導体24との間に形成される容量が大きくなり過ぎない。よって、信号線路20の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンス(例えば、50Ω)からずれにくい。その結果、高周波伝送線路10によれば、信号線路20の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンスに維持しつつ、薄型化を図ることが可能である。なお、同様の理由により、信号線路21の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンスに維持しつつ、薄型化を図ることが可能である。高周波伝送線路10の薄型化が図られると、高周波伝送線路10を容易に曲げることが可能となる。
また、高周波伝送線路10aでは、信号線路20の伝送損失を低減することができる。より詳細には、区間A1では、信号線路20と開口30とが重なっているので、信号線路20とグランド導体24との間に容量が形成されにくい。よって、区間A1における信号線路20の線幅W1を区間A2における信号線路20の線幅W2よりも大きくしても、区間A1における信号線路20の特性インピーダンスが区間A2における信号線路20の特性インピーダンスよりも低くなり過ぎることがない。よって、高周波伝送線路10aでは、信号線路20の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンスに維持しつつ、信号線路20の抵抗値を低減できる。以上より、高周波伝送線路10aでは、信号線路20の伝送損失を低減することができる。なお、同じ理由により、信号線路21の伝送損失を低減することができる。
また、高周波伝送線路10aでは、信号線路20からの不要輻射による悪影響を低減できる。より詳細には、高周波伝送線路10aでは、複数の開口30が信号線路20に沿って並んでいる。これにより、開口30と重なっている区間A1における信号線路20の特性インピーダンスがブリッジ部60と重なっている区間A2における信号線路20の特性インピーダンスよりも高くなる。開口30とブリッジ部60とは、信号線路20と交互に重なっているので、信号線路20の特性インピーダンスは周期的に変動するようになる。この場合、隣り合う区間A1間において定在波が発生し、不要輻射が発生する。そこで、隣り合う開口30の間隔を電子機器200において用いられる高周波信号の波長の1/2以下とすることにより、信号線路20からの不要輻射の周波数を電子機器200において用いられる高周波信号の周波数帯域から外すことができる。よって、電子機器200において、信号線路20からの不要輻射による悪影響が低減される。なお、同じ理由により、電子機器200において、信号線路21からの不要輻射による悪影響が低減される。
また、高周波伝送線路10aでは、区間a1における開口30のy軸方向の幅は、区間a2,a3における開口30のy軸方向の幅よりも大きい。よって、区間a1における信号線路20とグランド導体24との間隔は、区間a2,a3における信号線路20とグランド導体24との間隔よりも大きい。更に、区間A2では、信号線路20とブリッジ部60とが重なっている。よって、区間a2,a3における信号線路20とグランド導体24との間隔は、区間A2における信号線路20とグランド導体24との間隔よりも大きい。よって、隣り合うブリッジ部60間において、x軸方向の負方向側から正方向側に行くにしたがって、信号線路20とグランド導体24との間隔は、段階的に増加した後に、段階的に減少する。
ここで、信号線路20とグランド導体24との間隔が大きい方が、信号線路20の周囲には磁界が発生しやすい。そのため、隣り合うブリッジ部60間において、x軸方向の負方向側から正方向側に行くにしたがって、信号線路20が発生する磁界は、段階的に増加した後に、段階的に減少する。これにより、区間a1〜a3,A2の境界において急激に磁界の強さが変動することが抑制される。その結果、区間a1〜a3,A2の境界において高周波信号の反射が低減され、信号線路20において定在波が発生することが抑制される。その結果、高周波伝送線路10aにおいて、信号線路20からの不要輻射が低減される。なお、同じ理由により、信号線路21からの不要輻射が低減される。
また、高周波伝送線路10aでは、グランド導体24に複数の開口30が設けられることにより、信号線路20の特性インピーダンスが周期的に変動している。そのため、高周波伝送線路10aでは、信号線路の特性インピーダンスが一定である高周波伝送線路に比べて、折り曲げられた際に生じる信号線路20の特性インピーダンスの変動が小さい。信号線路の特性インピーダンスが一定である高周波伝送線路とは、例えば、ベタ状のグランド導体又はスリット状の開口を有するグランド導体を備えた高周波伝送線路である。
また、高周波伝送線路10aでは、グランド導体22に複数の開口31が設けられることにより、信号線路21の特性インピーダンスが周期的に変動している。そのため、高周波伝送線路10aでは、信号線路の特性インピーダンスが一定である高周波伝送線路に比べて、折り曲げられた際に生じる信号線路21の特性インピーダンスの変動が小さい。
また、高周波伝送線路10aでは、信号線路20,21の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスから変動することを抑制できる。より詳細には、誘電体素体12の表面(より正確には、保護層14)は、バッテリーパック206に対して接触している。そして、誘電体素体12とバッテリーパック206とは、接着剤等により固定されている。これにより、信号線路20,21とバッテリーパック206との間には、開口が設けられていないベタ状のグランド導体22が存在している。これにより、信号線路20,21とバッテリーパック206との間に容量が形成されることが抑制される。その結果、信号線路20,21の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスから変動することが抑制される。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係る高周波伝送線路10bについて図面を参照しながら説明する。図20は、第2の変形例に係る高周波伝送線路10bのE3における分解斜視図である。高周波伝送線路10bの外観斜視図については図1を援用する。
高周波伝送線路10bは、以下の点において高周波伝送線路10aと相違する。第1の相違点は、高周波伝送線路10bがグランド導体26を備えていない点である。第2の相違点は、信号線路21が全長にわたって誘電体シート18bに設けられている点である。第3の相違点は、誘電体シート18eが設けられ、線路導体20eが該誘電体シート18eの表面上に設けられている点である。第4の相違点は、グランド導体24がz軸方向において線路導体20a,20b,20f,20g,21c〜21e,21h,21iと線路導体20eとの間に設けられている点である。
高周波伝送線路10bでは、図20に示すように、線路導体20a,20b,20f,20g,21c〜21e,21h,21iは、誘電体シート18bの表面に設けられており、グランド導体22,24によりz軸方向の両側から挟まれている。ただし、線路導体20eは、誘電体シート18eの表面に設けられている。これにより、信号線路20における信号線路21と交差している部分(すなわち、線路導体20e)は、グランド導体24よりもz軸方向の負方向側に設けられている。よって、高周波伝送線路10bでは、交差導体24eは、グランド導体24における信号線路20と信号線路21とが交差している部分と重なる部分である。
以上のように構成された高周波伝送線路10bでは、線路導体20eと線路導体21eとの間には、接地電位に保たれる交差導体24eが設けられている。すなわち、交差導体24eが中間グランド導体として機能している。そのため、高周波伝送線路10bでは、高周波伝送線路10と同様に、信号線路20と信号線路21との間のクロストークが低減される。
また、高周波伝送線路10bでは、信号線路21は、全長にわたって誘電体シート18bの表面上に設けられているので、誘電体シート18b以外の誘電体シートにビアホール導体等を介して引き回されていない。これにより、信号線路21の特性インピーダンスが変動しにくくなる。そこで、信号線路20を特性インピーダンスの変動幅の許容幅が大きい方の信号線路として用い、信号線路21を特性インピーダンスの変動幅の許容量が小さい方の信号線路として用いればよい。これにより、高周波伝送線路10bは、信号線路に要求される特性に応じた構成をとることが可能となる。
また、高周波伝送線路10bでは、グランド導体26が設けられず、グランド導体22,24の2つのグランド導体が設けられている。これにより、高周波伝送線路10bでは、グランド導体の数を減らすことが可能となる。
なお、高周波伝送線路10bにおいては、信号線路20の線路導体20eは、信号線路21eおよび中間グランド導体(交差導体24e)よりもz軸の負方向側に設けられたが、信号線路21eよりもz軸の正方向側に設けられるように設計してもよい。その場合、中間グランド導体となる交差導体は信号線路21eよりもz軸の正方向側、かつ、信号線路20eよりも負方向側に設けられる。
(第3の変形例)
以下に、第3の変形例に係る高周波伝送線路10cについて図面を参照しながら説明する。図21は、第3の変形例に係る高周波伝送線路10cの外観斜視図である。図22は、第3の変形例に係る高周波伝送線路10cにおける分解斜視図である。図23は、第3の変形例に係る高周波伝送線路10cの断面構造図である。
高周波伝送線路10cは、信号線路20と信号線路21とが平行に並走している点において高周波伝送線路10aと相違する。
誘電体素体12は、図21に示すように、x軸方向に延在しており、x軸方向の正方向側の端部及び負方向側の端部のそれぞれにおいて2つに枝分かれした構造を有している。誘電体素体12は、図22に示すように、保護層14及び誘電体シート18a〜18dがz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層されて構成されている可撓性の積層体である。以下では、誘電体素体12のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体素体12のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
誘電体シート18a〜18dは、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と同じ形状をなしている。誘電体シート18a〜18dは、ポリイミド等の可撓性を有する熱可塑性樹脂により構成されている。誘電体シート18a〜18dの積層後の厚さは、例えば、25μm〜200μmである。以下では、誘電体シート18a〜18dのz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体シート18a〜18dのz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
信号線路20は、図22及び図23に示すように、誘電体素体12に設けられており、線路導体20a,20b,20eにより構成されている。線路導体20a,20bは、誘電体シート18cの表面に設けられ、x軸方向に延在している線状導体である。線路導体20aは、線路導体20bよりもx軸方向の負方向側に設けられていると共に、線路導体20bよりもy軸方向の負方向側に設けられている。
線路導体20eは、誘電体シート18dの表面に設けられ、x軸方向の正方向側に向かって進むにしたがって、y軸方向の正方向側に進むように、x軸に対して傾斜している線状導体である。線路導体20aのx軸方向の正方向側の端部は、線路導体20eのx軸方向の負方向側の端部と重なっている。そして、線路導体20aのx軸方向の正方向側の端部と、線路導体20eのx軸方向の負方向側の端部とは、ビアホール導体により接続されている。線路導体20bのx軸方向の負方向側の端部は、線路導体20eのx軸方向の正方向側の端部と重なっている。そして、線路導体20bのx軸方向の負方向側の端部と、線路導体20eのx軸方向の正方向側の端部とは、ビアホール導体により接続されている。信号線路20は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
信号線路21は、図22及び図23に示すように、誘電体素体12に設けられており、線路導体21c,21d,21eにより構成されている。線路導体21c,21dは、誘電体シート18cの表面に設けられている。線路導体21c,21dは、x軸方向に延在している線状導体である。線路導体21cは、線路導体21dよりもx軸方向の負方向側に設けられていると共に、線路導体21dよりもy軸方向の正方向側に設けられている。これにより、線路導体20aと線路導体21cとが並走している。また、線路導体20bと線路導体21dとが並走している。
線路導体21eは、誘電体シート18bの表面に設けられている。線路導体21eは、x軸方向の正方向側に向かって進むにしたがって、y軸方向の負方向側に進むように、x軸に対して傾斜している線状導体である。線路導体21cのx軸方向の正方向側の端部は、線路導体21eのx軸方向の負方向側の端部と重なっている。そして、線路導体21cのx軸方向の正方向側の端部と、線路導体21eのx軸方向の負方向側の端部とは、ビアホール導体により接続されている。線路導体21dのx軸方向の負方向側の端部は、線路導体21eのx軸方向の正方向側の端部と重なっている。そして、線路導体21dのx軸方向の負方向側の端部と、線路導体21eのx軸方向の正方向側の端部とは、ビアホール導体により接続されている。また、信号線路20の線路導体20eと信号線路21の線路導体21eとは、z軸方向から平面視したときに、交差している。信号線路21は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
グランド導体22は、図22及び図23に示すように、誘電体素体12において線路導体20a,20b,21c,21dよりもz軸方向の正方向側に設けられており、より詳細には、誘電体シート18aの表面に設けられている。グランド導体22は、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と略同じ形状をなしており、信号線路20,21と重なっている。ただし、グランド導体22は、線路導体21eの両端と重なっており、線路導体21eの両端を除く部分とは重なっていない。グランド導体22は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
グランド導体24は、図21及び図22に示すように、誘電体素体12において線路導体20a,20b,21c,21dよりもz軸方向の負方向側に設けられており、より詳細には、誘電体シート18dの表面に設けられている。グランド導体24は、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と略同じ形状をなしており、信号線路20,21と重なっている。ただし、グランド導体22には、開口Op2が設けられている。開口Op2内には、線路導体20eが設けられている。よって、グランド導体24は、線路導体20eとは重なっていない。グランド導体24は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
ここで、グランド導体24には、図22に示すように、長方形状をなす複数の開口30,31が設けられている。複数の開口30は、z軸方向から平面視したときに、信号線路20と重なっていると共に、該信号線路20に沿って並ぶように設けられている。複数の開口31は、z軸方向から平面視したときに、信号線路21と重なっていると共に、該信号線路21に沿って並ぶように設けられている。
グランド導体26は、図21及び図22に示すように、誘電体素体12において線路導体20a,20b,21c,21dと同じ誘電体シート18cの表面に設けられている。グランド導体26は、z軸方向から平面視したときに、誘電体素体12と略同じ形状をなしている。ただし、グランド導体26には開口Op3〜Op6が設けられている。そして、線路導体20a,20b,21c,21dはそれぞれ、開口Op3〜Op6内に設けられている。これにより、グランド導体26は、線路導体20a,20b,21c,21dとは重なっていない。また、グランド導体26は、z軸方向から平面視したときに、線路導体20e,21eと重なっていると共に、z軸方向において線路導体20eと線路導体21eとの間に設けられている。グランド導体24は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
保護層14は、誘電体シート18aの表面の略全面を覆っている。これにより、保護層14は、グランド導体22を覆っている。保護層14は、例えば、レジスト材等の可撓性樹脂からなる。
高周波伝送線路10cのその他の構成は、高周波伝送線路10aの構成と同じであるので説明を省略する。
高周波伝送線路10cは、以下に説明するように用いられる。図24は、高周波伝送線路10cが用いられた電子機器200をz軸方向から平面視した図である。
電子機器200は、高周波伝送線路10c、回路基板202a,202b、バッテリーパック(金属体)206、筐体210及びアンテナ212を備えている。
筐体210は、図24に示すように、高周波伝送線路10c、回路基板202a,202b、バッテリーパック206及びアンテナ212を収容している。回路基板202aには、例えば、送信回路又は受信回路が設けられている。回路基板202bには、例えば、給電回路(RFIC)が設けられている。バッテリーパック206は、例えば、リチウムイオン2次電池であり、その表面が金属カバーにより覆われた構造を有している。回路基板202a、バッテリーパック206及び回路基板202bは、x軸方向の負方向側から正方向側へとこの順に並んでいる。また、アンテナ212は、回路基板202aに接続されている。
高周波伝送線路10cは、回路基板202aと回路基板202bとを接続している。また、誘電体素体12の表面(より正確には、保護層14)は、バッテリーパック206に対して接触している。そして、誘電体素体12の表面とバッテリーパック206とは、接着剤等により固定されている。
以上のように構成された高周波伝送線路10cでは、線路導体20eと線路導体21eとの間にグランド導体26が設けられている。そのため、高周波伝送線路10cでは、高周波伝送線路10aと同様に、信号線路20と信号線路21との間のクロストークが低減される。
また、線路導体20aと線路導体21cとの間、及び、線路導体20bと線路導体21dとの間には、グランド導体26が設けられている。よって、信号線路20と信号線路21との間のクロストークがより低減される。
(その他の実施形態)
本発明に係る高周波伝送線路は、前記高周波伝送線路10,10a〜10cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、高周波伝送線路10,10a〜10cの構成を組み合わせて用いてもよい。
なお、電子機器200は、携帯電話、タブレット型端末、ノート型パソコン等の携帯通信端末に限らず、デジタルカメラや据え置き型パソコン等のように高周波信号を伝送するための信号線路を含む機器であればよい。
また、高周波伝送線路10,10a〜10cは、アンテナと給電回路とを接続するために用いられるのではなく、高周波信号の整合回路同士を接続するために用いられてもよい。また、高周波伝送線路10,10a〜10cは、2つの高周波回路基板を接続するために用いられてもよい。
また、高周波伝送線路10,10a〜10cにおいて、ビアホール導体の代わりに、貫通孔の内周面にめっき膜を形成したスルーホール導体が用いられてもよい。
また、高周波伝送線路10,10a〜10cにおいて、グランド導体22,24は、誘電体素体12内に設けられているものもあるが、その両方が誘電体素体12の表面又は裏面に設けられていてもよい。
なお、高周波伝送線路10,10a〜10cは、アンテナフロントエンドモジュールなどRF回路基板における高周波伝送線路として用いられてもよい。
なお、高周波伝送線路10,10a〜10cにおいて、コネクタ100a〜100dが実装されていなくてもよい。この場合、高周波伝送線路10,10a〜10cの端部と回路基板とがはんだ等によって接続される。なお、高周波伝送線路10,10a〜10cのいずれかの端部のみにコネクタ100a〜100dが実装されてもよい。
また、コネクタ100a〜100dは、高周波伝送線路10,10a〜10cの表面に実装されているが、高周波伝送線路10,10a〜10cの裏面に実装されていてもよい。また、例えば、コネクタ100a,100bが高周波伝送線路10,10a〜10cの表面に実装され、コネクタ100c,100dが高周波伝送線路10,10a〜10cの裏面に実装されてもよい。
なお、高周波伝送線路10bは、本発明の高周波伝送線路の前提となる構成を備えた参考例である。
以上のように、本発明は、高周波伝送線路及び電子機器に有用であり、特に、交差している2本の信号線路間のクロストークを低減できると共に、積層体において2本の信号線路が交差している部分の厚みを低減できる点において優れている。
10,10a〜10c 高周波伝送線路
12 誘電体素体
18a〜18e 誘電体シート
20,21 信号線路
22,24,26 グランド導体
30,31 開口
200 電子機器
210 筐体

Claims (8)

  1. 複数の誘電体層が積層されてなる積層体と、
    前記誘電体層上に設けられている第1の信号線路と、
    積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と交差している第2の信号線路であって、該第1の信号線路と交差している部分において、該第1の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられ、該第1の信号線路と交差していない部分において該第1の信号線路と同じ前記誘電体層上に設けられている第2の信号線路と、
    積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分と重なり、かつ、積層方向において該第1の信号線路と該第2の信号線路との間に設けられている中間グランド導体と、
    前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられている第1のグランド導体と、
    前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の他方側に設けられている第2のグランド導体と、
    を備えており、
    前記第1のグランド導体及び前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分の少なくとも一部において該第1の信号線路及び前記第2の信号線路と重なっており、
    前記第1のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第2の信号線路と重なっておらず、
    前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第1の信号線路と重なっておらず、
    前記第1の信号線路において前記第2の信号線路と交差している部分は、該第1の信号線路において該第2の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の他方側に設けられており、
    前記第2の信号線路において前記第1の信号線路と交差している部分は、該第2の信号線路において該第1の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の一方側に設けられていること、
    を特徴とする高周波伝送線路。
  2. 前記第1の信号線路と前記第2のグランド導体とが重なっている面積は、該第1の信号線路と前記第1のグランド導体とが重なっている面積よりも小さく、
    前記第2の信号線路と前記第2のグランド導体とが重なっている面積は、該第2の信号線路と前記第1のグランド導体とが重なっている面積よりも小さく、
    前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路における該第1の信号線路と該第2の信号線路とが交差していない部分と前記第2のグランド導体との積層方向における距離は、該第1の信号線路及び該第2の信号線路における該第1の信号線路と該第2の信号線路とが交差していない部分と前記第1のグランド導体との積層方向における距離よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項1に記載の高周波伝送線路。
  3. 前記第2のグランド導体には、前記第1の信号線路に沿って並ぶ複数の第1の開口、及び、前記第2の信号線路に沿って並ぶ複数の第2の開口が設けられていること、
    を特徴とする請求項に記載の高周波伝送線路。
  4. 前記中間グランド導体は、前記第1の信号線路において前記第2の信号線路と交差していない部分の少なくとも一部及び該第2の信号線路において該第1の信号線路と交差していない部分の少なくとも一部と同じ前記誘電体層に設けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の高周波伝送線路。
  5. 前記第2の信号線路において前記第1の信号線路と交差している部分は、前記第1のグランド導体と同じ前記誘電体層上に設けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の高周波伝送線路。
  6. 前記第1の信号線路において前記第2の信号線路と交差している部分は、前記第2のグランド導体と同じ前記誘電体層上に設けられていること、
    を特徴とする請求項5に記載の高周波伝送線路。
  7. 前記第2の信号線路において前記第1の信号線路と交差している部分は、前記第1のグランド導体に設けられた第3の開口内に設けられていること、
    を特徴とする請求項に記載の高周波伝送線路。
  8. 高周波伝送線路と、
    前記高周波伝送線路を収容している筐体と、
    を備えており、
    前記高周波伝送線路は、
    複数の誘電体層が積層されてなる積層体と、
    前記誘電体層上に設けられている第1の信号線路と、
    積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と交差している第2の信号線路であって、該第1の信号線路と交差している部分において、該第1の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられ、該第1の信号線路と交差していない部分において該第1の信号線路と同じ前記誘電体層上に設けられている第2の信号線路と、
    積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分と重なり、かつ、積層方向において該第1の信号線路と該第2の信号線路との間に設けられている中間グランド導体と、
    前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の一方側に設けられている第1のグランド導体と、
    前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分において、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路よりも積層方向の他方側に設けられている第2のグランド導体と、
    を備えており、
    前記第1のグランド導体及び前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差していない部分の少なくとも一部において該第1の信号線路及び前記第2の信号線路と重なっており、
    前記第1のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第2の信号線路と重なっておらず、
    前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路とが交差している部分の少なくとも一部において該第1の信号線路と重なっておらず、
    前記第1の信号線路において前記第2の信号線路と交差している部分は、該第1の信号線路において該第2の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の他方側に設けられており、
    前記第2の信号線路において前記第1の信号線路と交差している部分は、該第2の信号線路において該第1の信号線路と交差していない部分よりも積層方向の一方側に設けられていること、
    を特徴とする電子機器。
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