JP5741014B2 - コイル焼鈍装置及びコイル焼鈍方法 - Google Patents
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Description
このように、バッチ焼鈍炉における焼鈍はいずれにおいても省略もしくは他の手段に替えることのできない製造工程である。
このため、製品化するために歩留まりの低下と生産効率の低下、さらに検査および形状補正に伴う大きなコストが問題となっていた。
また、特性向上に対して、設定以上の特性が得られない場合には、劣化部分を切り捨てて使用している。そのため、検査ラインを通し、マーキングとオンライン切捨てを実施して、コイルの再度巻き取りを実施しなければならない。そのため、製品合格率、生産率、また再度ラインを通して特性測定をしながらコイルを巻き取るため、それを実施するコストが上乗せされるため非常に大きなコスト増加となる。
このようなバッチ式の焼鈍炉における種々のトラブルに対しては、以下のような対策が提案されている。
特開2006-274343号公報では、コイルのバックリングについてコイルの内側にカバーを行い、防止する方法が述べられている。
また、特開2006-257486号公報ではコイルに発生する欠陥に対して炉内を均一温度分布とすることで解決することが述べられている。その際に、炉のインナーカバーを断熱材にて覆うもしくは内張りすることで均一な温度分布を与えるように加熱を実施している。
これらの対策により、コイルに発生する欠陥が低減している。
また、特許文献2(特開平5-287390号公報)の方法は、冷却時の温度差をうまくとることで密着および巻き緩みを防止しようとしているが、実際には欠陥は加熱・均熱時にも発生しており、冷却時のみではなく根本的な解決にはならない。
また、特許文献3(特開平5-295453号公報)は、バッチ式の焼鈍炉の構造をインナーカバー付の二重構造として冷却速度の温度条件を5.0〜15.0℃/Hrとすることで、焼きつき疵の問題を解決しているが、冷却の際の温度降下がかなり遅く、効率の面を考慮すると工業化は難しいという問題がある。
また、特許文献5(特開2006-257486号公報)では、炉のインナーカバーを断熱材にて覆うもしくは内張りすることで炉内を均一温度分布するようにしているが、断熱材が張られているインナーカバーの加熱に際して、最適なコイル温度分布が得られているかどうかは不明である。そのため、この対策により完全にコイル欠陥が低減するかどうかは不明である。
しかしながら、抜本的な解決策はなく、また解決策はあっても実施するにはさらなる生産効率の低下およびコスト高を招く結果となっている。そのため、欠陥発生による非効率およびコスト高をとるか、開示された公開特許文献に示されている対策により欠陥の低減を図るが同時に非効率およびコスト高を取るかの二者択一の状態となっているのが現状である。
しかしながら、炉内温度分布の低減を図ったとしても欠陥が発生する場合があり、そのため欠陥除去のための製造工程を完全にはなくすことができず、結局生産ラインおよびコストを下げることができなかった。
従来の焼鈍炉41は、コイル支持台7の上に断熱材からなるスペーサ20を介してクッション材21が設置され、その上にコイル9が横向きの状態で載置されている。そして、コイル9及びコイル支持台7を覆うようにインナーカバー5が設置されており、インナーカバー5の外周部には断熱材11が設置されている。また、コイル9の上端部には蓋13が設置されている(図14参照)。
コイル支持台7は、図15、図16に示すように、円筒状の脚部17と該脚部17の上部に設けられたコイル9を支持するドーナツ状の載置部15とを有している。つまり、支持台の全体形状は、中心部に貫通孔19を有し、径方向断面が略T字状をしている。
図17が解析モデルの説明図であり、中心線の片側のみを図示している。解析モデルは、図13、図14に示した従来型の焼鈍炉41と同形状とし、インナーカバー5の周面に断熱材11を設置し、またコイル支持台7上にクッション材21を設置し、さらにコイル9の上面にコイル9の孔を覆うように断熱材からなる蓋13を設置している。
コイル形状は、20tonコイルで、内径1000mmφ×コイル幅1150mmHである。支持台の下部には炉床ヒータを設置した。
図19は周方向(θ方向)の圧縮応力を示すグラフであり、縦軸が応力(MPa)、横軸が加熱時間t(Hr)を示している。図19に示すように、加熱開始から約25時間経過した時点でθ方向の圧縮応力のピークが発生している。
図20は、応力ピーク時の温度分布を示す図である。図20から分かるように、応力ピーク時には、コイル下部におけるコイル9の中心部から外周側に少し入った部位の温度が最も低くなっていることが分かる。
また、図21は応力ピーク時における応力分布を示す図であり、図21から分かるように、応力ピーク時には、r方向、θ方向共にコイル9の中心部と外周部との間に大きな応力分布が生じていることが分かる。
コイル9の径方向の中心部から外周側に少し寄った位置に温度の最も低い点(冷点)が存在する(図20参照)。そのため、コイル9の径方向の温度勾配は、中心部から外周側に向かって順次高くなるのではなく、中心部近くに極小値を持つことが分かる。温度勾配に極小値が存在するため、コイル9は加熱時の膨張の過程において、コイル9の冷点近くで巻き締まりの現象が生じ、これによって応力が発生していると考えられる。
そして、このような巻き締まりの現象が生ずることで、以下のような状況が生ずると考えられる。
また、コイル外周下端部が外側に膨らむことにより、単に膨張による耳歪みとなるだけでなく、コイル9の重量をこの箇所で支えるため、それによる変形も発生し、さらにコイル9が膨張する際にコイル下のスペーサ20との摩擦による変形も生ずることとなる。
さらに、図22のような状態になっていると、図23に示すように、コイル9における径方向の途中にずりが発生することも考えられる。
つまり、従来の温度分布(温度勾配)を作らない緩やかな加熱及びコイル昇温という考えとは全く違い、コイルが巻き締まらないような温度勾配であればそれを許容する、さらに言えば積極的に温度勾配をつくることでコイル欠陥を抑制するという課題を解決できるとの知見を得た。これにより高品質の確保と同時に生産性を確保できる。そして、温度勾配をつくるための手段として、本発明においては、コイルの中心部を積極的に冷却させるという手段を採用したものである。
本発明の一実施の形態に係るコイル焼鈍装置1は、図1に示すように、炉の外壁3、外壁3内に設置されたインナーカバー5、インナーカバー5内に設置されたコイル支持台7、コイル支持台7側からコイル支持台7に載置されたコイル9の内面側に延出してコイル9の内面側を冷却する冷却ガスを吐出する吐出ノズル8及び該吐出ノズル8によって吐出された冷却ガスを吸入する吸入ノズル10と有する冷却装置12(図4参照)を備えている。
円筒状のコイル9はコイル支持台7上に端面を当接させてコイル9が横向きになるように載置される。
インナーカバー5の外周部には断熱材11が巻かれ、コイル9上部の開口部には断熱用の蓋13が設置されている。
インナーカバー5の外側にはバーナー(図示なし)が設置され、バーナーによる熱放射によってコイル9が加熱される。
以下、コイル焼鈍装置1の主要な構成を詳細に説明する。
コイル支持台7は、載置部15と、脚部17を備えている。脚部17から載置部15に貫通する貫通孔19が設けられており、貫通孔19に冷却塔10が立設されている。
載置部15には、断熱材からなるスペーサ20が設置され、その上にクッション材21が設置され、さらにその上にコイル9が載置されるようになっている。
断熱材からなるスペーサ20を設置することで、コイル支持台7側からの熱の伝達を少なくしている。
本実施の形態の冷却装置12は、コイル9内面側に冷却ガスを吐出してコイル内面側を冷却するものである。冷却装置12は、図4に示すように、冷却ガスを吐出する吐出ノズル8と、吐出ノズル8から吐出された冷却ガスを吸入する吸入ノズル10と、冷却ガスが流れて循環する循環路を形成するガス通流管14と、冷却ガスを冷却するための熱交換器16とを備えている。
吐出ノズル8から吐出された冷却ガスは、図4に示すように、コイル内面側を上昇する際にコイル内面側を冷却して吸入ノズル10に吸入される。吸入ノズル10に吸入された冷却ガスは図示しない循環路において熱交換されて冷却され、再び吐出ノズル8からコイル内面側に吐出される。
本実施の形態のコイル支持台7は載置部15に断熱材からなるスペーサ20を設置すると共にコイル上端面に断熱材からなる蓋13が設置されているので、コイル内面側への入熱が小さくなるようになっている。
加熱中、吐出ノズル8から冷却ガスを吐出してコイル内面側を冷却する。コイル内面側を冷却することによって、コイル9の径方向の温度勾配が、外側が高く、中央部が低くなる。これによって、従来例ではコイル中心部からコイル外周部に亘る温度勾配に極小値が発生していたが、これがほとんどない状態となる。
よって、従来例のように加熱の過程でコイル9の外周端部でコイル9全体を支えるような状態にならず、そのような状態になることに起因する数々のコイル欠陥(耳歪み(コイル下部)・鋼板密着等)の発生が抑制される。
また、冷却過程においても、加熱過程と同様に、吐出ノズル8から冷却ガスを吐出することでコイル内面側を冷却する。内面側を冷却することで、コイル9の径方向の温度勾配が、加熱過程の場合と同様に、外側が高く、中央部が低くなる状態になる。これにより、コイル中心部からコイル外周部に亘る温度勾配に極小値が発生しない状態となる。
そのため、上記の加熱過程と同様に、極小値の発生に起因したコイル欠陥の発生が抑制される。
そのため、コイル内部をコイル外側より低温に保持する方法として加熱を実施するにあたり、昇温速度を遅くして加熱を実施することも考えられるが、加熱に長時間を要しコスト増になるし、必ずしも完全に温度勾配の極小点を抑制することはできない。
また、炉内で冷却する場合、どうしても内側の温度が高くなるため、温度分布をコイル品質に影響のない程度まで落として冷却を実施する必要があり、そのような実施ではさらなるコスト増となる。
しかし、本実施の形態で示したコイル焼鈍装置1によればこのようなコスト増になることなく、効率よくコイル欠陥のないコイルの焼鈍ができる。
実施の形態1においては、吐出ノズル8を円筒状のパイプによって形成したが、本実施の形態2は、吐出ノズル8の他の態様として、図5に示すように、先端に蓋体28を有すると共に、上方に向かって拡径する逆円錐筒状にした板18を複数枚重ねて、蓋体28と板18の隙間30及び重ねた板18間の隙間22から冷却ガスを拡散して吐出できるようにしたものである。本明細書において拡散板型ノズルという場合あり。
このような形状にすることで、吐出ノズル8から吐出される冷却ガスがコイル9の内面側に向けて拡散しやすくなり、均一にコイルの内側を冷却することができ、冷却効率を高めることができる。
本実施の形態の吐出ノズル8は、図6に示すように、先端が閉じた管24の周囲に複数の孔26が設けられてなるものである。本明細書において多孔管体型ノズルという場合あり。
このような形状にすることで、冷却ガスがコイル9の内面に向けて複数の孔26から吐出されるので、実施の形態2のものと同様に、均一にコイルの内側を冷却することができ、コイル9の内面側を効率的に冷却できる。
図7はモデル実験に用いたモデルの説明図であり、<モデル1>が従来例でありコイル内部を冷却しないもの(図7(a))、<モデル2>がコイル内面側に冷却ガスを吐出して冷却するもの(図7(b))である。
コイル9のモデルとしては、図8のモデル仕様の説明図に示すように、コイル内径が508mm、コイル幅1150mmで6.7mm厚の板を60層巻いたコイルを用い、コイル上端面にはコイル中央からコイル9の1/4までを覆うサイズの断熱材からなる蓋13を設置した。
本発明例は、加熱から24.3時間経過後のものであり、図9(b)に示すように、コイル内周側の温度が最も低く外側に向うに従って温度が高くなっているのが分かる。
図9をグラフ表示したものが図10であり、図10に示されるように、太線で示す従来例では、コイル中心側から100mmの位置に冷点が存在し、温度分布は下に凸の曲線となっている。
他方、本発明例では、図10の細線で示すように、殆ど極小点を持たず、コイル内周側から外周側にかけて温度が徐々に高くなっている。
図12は、Mises応力が最大となる時刻におけるコイル半径方向の応力分布(周方向圧縮力)を示したグラフであり、縦軸が応力[MPa]、横軸がコイル半径方向の距離[mm]を示している。
このように、加熱時における応力発生が抑えられ、それ故に従来で問題となった種々のコイル9に発生する変形を抑えることができる。
なお、実施の形態3で示した吐出ノズル8でも同様の結果が得られている。
なお、コイル板厚の厚いものと薄いものでは薄いものの方が欠陥が発生しやすいため、巻数Nが少なくても結果が明確となる。そのため実際にコイルの板厚とはしては、300μm程度から10mm程度まであるが、300μ程度のもので検討を実施した。
以下の示す方法で実験を実施した。
実施の形態1の炉にして、焼鈍実験を行った場合の欠陥発生率と従来の焼鈍における欠陥発生率との比較を行った。なお、欠陥については、耳伸び(コイル上部)・耳歪み(コイル下部)・腹伸び・縦じわ・鋼板密着等の形状欠陥に加えて、特定の相変態を伴う特性向上が図られない等の特性低下の欠陥も含んでいる。
<(a)従来例1>
通常の焼鈍炉(バーナーおよび床ヒーター使用:従来加熱・冷却)均熱温度800℃目標で、昇温に48時間、均熱で60時間、冷却を炉冷にして74時間とした。その際のコイルは、板厚0.33mm、幅1050mm、コイル重量8tonのものを用いた。さらに炉内ガスとして、窒素ガスを使用し、流量は15l/minで実施した。
<(b)従来例2>
通常の焼鈍炉(バーナーおよび床ヒーター使用:緩やかな加熱・冷却)均熱温度800℃目標で、昇温に60時間、均熱で60時間、冷却を炉冷にして100時間とした。その際のコイルは、板厚0.33mm、幅1050mm、コイル重量8tonのものを用いた。炉内ガスは同様に、窒素ガスを使用し、流量は15l/minで実施した。
<(c)実施の形態1>
実施の形態1の装置を用いた焼鈍炉(バーナー・冷却塔使用:最適な加熱・冷却)均熱温度800℃目標で、昇温に54時間、均熱で60時間、冷却を炉冷にして60時間とした。その際のコイルは、板厚0.33mm、幅1050mm、コイル重量8tonのものを用いた。炉内ガスは同様に、窒素ガスを使用し、流量は15l/minで実施した。コイル内面への吐出する冷却ガスは窒素ガス(もしくはアルゴンガス)を使用し、流量は最大3Nm3/Hrで実施した。
本実施例2においては、異なる冷却ガスを使用した場合の比較を行った。比較として、表1に示した従来のバッチ炉の結果も併せて示した。加熱の条件は炉の外側に配置したバーナーの能力によって決定される。そのため、各炉の加熱能力は同じである。ただし、冷却に関しては冷却装置の有無により異なるため、それぞれの炉における冷却能力の比較も示した。
<(a)従来のバッチ炉>
通常の焼鈍炉(バーナーおよび床ヒーター使用:従来加熱・冷却)均熱温度800℃目標で、昇温に48時間、均熱で60時間、冷却をバーナーおよび床ヒーターを切った状態で炉冷にして実施し、実際には74時間となった。
コイルは、板厚0.33mm、幅1050mm、コイル重量8tonのものを用いた。さらに炉内ガスとして、窒素ガスを使用し、流量は15l/minで実施した。
本実施の形態の装置を用いた焼鈍炉(バーナー・冷却装置使用:最適な加熱・冷却を実施)
均熱温度800℃目標で、昇温に54時間、均熱で60時間実施後、冷却を実施した。加熱時においても、本実施の形態の冷却装置12を用いてコイルの内部を緩やかに冷却しておいた。冷却ガスとしてアルゴンを使用した。冷却装置12を使用してコイルの内部より冷却を実施することで冷却時間が従来例の場合より格段に短縮され50時間にて終了した。
コイルは、板厚0.33mm、幅1050mm、コイル重量8tonのものを用いた。炉内ガスは、窒素ガスを使用し、流量は15l/minで実施した。
本実施の形態の装置を用いた焼鈍炉(バーナー・冷却装置使用:最適な加熱・冷却を実施)
均熱温度800℃目標で、昇温に54時間、均熱で60時間、冷却を炉冷にして40時間とした。なお、加熱時においても、本実施の形態の冷却装置12を用いてコイル内部を緩やかに冷却しておいた。本実施の形態の装置内の作動流体として窒素を使用した。冷却装置12を使用してコイルの内部より冷却を実施することで冷却時間が従来より格段に短縮され、(b)と同様に40時間にて終了した。その際のコイルは、板厚0.33mm、幅1050mm、コイル重量8tonのものを用いた。炉内ガスは同様に、窒素ガスを使用し、流量は15l/minで実施した。
実験結果を表2に示す。
また、アルゴン・窒素等の不活性ガスが適当と考えられる。加えて、不活性ガスを使用し、コイル内部が低温になった後に空気を使用して冷却することで、さらにコストを削減することも可能となる。
なお、欠陥の発生率および歩留まり率では、どれも欠陥の発生は見られず、差異はなかった。また、今回はアルゴン・窒素等を使用して冷却を実施したが、そのほかには他の不活性ガスを使用しても問題はない。
本実施例では、吐出ノズル8の違いによる比較を行った。比較対象としては、従来例(コイル内部を冷却しないもの)と、本発明に係るコイル内部を冷却するものであって吐出ノズル8の形式が、実施の形態1の円筒状パイプ、実施の形態2の拡散板型ノズル、及び実施の形態3の多孔管体型ノズルを比較した。
実験の結果を表3に示す。
なお、欠陥の発生率および歩留まり率では、どれも欠陥の発生は見られず、差異はなかった。
3 外壁
5 インナーカバー
7 コイル支持台
8 吐出ノズル
9 コイル
10 吸入ノズル
11 断熱材
12 冷却装置
13 蓋
14 ガス通流管
15 載置部
16 熱交換器
17 脚部
18 板
19 貫通孔
20 スペーサ
21 クッション材
22、30 隙間
23 外管
24 管
25 スペーサ片
26 孔
27 内管
28 蓋体
29 内側流路
31 外側流路
32 断熱材
33 コイル焼鈍装置
35 冷却塔
41 焼鈍炉(従来例)
Claims (5)
- 円筒状に巻かれたコイルの外側から加熱して焼鈍を行うコイル焼鈍装置であって、
前記コイルの端面が載置されて前記コイルを横に倒した状態で支持するコイル支持台と、
前記コイルの両端面の開口を塞ぐ断熱材と、
前記コイル下端面側から前記断熱材を貫通して前記コイルの内面側に冷却ガスを吐出する吐出ノズルと、前記コイルの上端面側から前記断熱材を貫通して前記冷却ガスを吸入する吸入ノズルを有する冷却装置とを備えたことを特徴とするコイル焼鈍装置。 - 前記吐出ノズルは、上方に向かって拡径するように形成された筒状の板材が所定の隙間を介して複数枚重ね合わされてなり、前記隙間から冷却ガスを吐出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル焼鈍装置。
- 前記吐出ノズルは、前記コイルの内面に挿入されると共に周面に複数の孔が設けられた多孔管体からなることを特徴とする請求項1に記載のコイル焼鈍装置。
- 前記冷却ガスは、アルゴン、窒素又はこれらの混合ガスであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイル焼鈍装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のコイル焼鈍装置を用いたコイル焼鈍方法であって、コイルの加熱時、均熱時及び冷却時に前記冷却装置によってコイル内面側を冷却することを特徴とするコイル焼鈍方法。
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-
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