JP5739789B2 - モジュール型データセンタ - Google Patents

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Description

本実施形態は、モジュールおよびモジュール型データセンタに関する。
モジュール型データセンタは、利用する情報量の増加に伴うサーバの増設要求に柔軟に対応することができる。また、既存の建造物内部に設置する場合に比べ、短い工期で設置可能である。また、外気を取り込みやすくこれを冷却などに用いることで省エネルギー化の実現が期待される。
このような環境配慮型技術であるモジュール、モジュール型データセンタの研究開発がすすめられている。
特開2011−18220号公報
モジュール、モジュール型データセンタには、大きな地震などにも耐えうる構造が求められる。また、海上で船にモジュール型データセンタを搭載させたような場合には、航海中や停泊中の揺れにも耐えうる構造が求められる。
本発明の実施形態は、地震や船などの揺れをも吸収し耐久性の高いモジュールおよびモジュール型データセンタを提供する。
実施態様に係るモジュール型データセンタは、コンテナと、前記コンテナ内のホットエリアの空気を冷却してコールドエリアに送り込む空調機と、前記コンテナ内に設置され、前記コールドエリアの空気に熱を与え前記ホットエリアへ抜けるようサーバが格納され、前記コールドエリアと前記ホットエリアとを仕切るように配置されるラックと、前記コンテナ内に設置され、前記サーバが格納されるラックが溝に沿って摺動可能に設置されたパレットと、前記パレットを免震して支持する支持部と、伸縮可能で、前記ラックと前記コンテナとの間をコールドエリアとホットエリアに区切るように配置されるカーテンと、を備え、前記カーテンは伸縮することで、人がコールドエリアとホットエリアを移動可能とする。
第1の実施形態に係るモジュールおよび空調機を示す斜視図。 第1の実施形態に係るモジュールの分解斜視図。 第1の実施形態に係るモジュールの分解斜視図。 第1の実施形態に係るラックとモジュールの接続図。 第1の実施形態に係るカーテンの拡大図。 第1の実施形態に係るモジュールのX−Z面に沿った前記モジュールの断面図。 第1の実施形態に係るモジュールのX−Y面に沿った前記モジュールの断面図。 第1の実施形態に係るカーテンの拡大図。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るモジュール型データセンタについて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るモジュールまたはモジュール型データセンタの外観を示す斜視図、図2は、本実施形態に係るモジュールの分解斜視図である。図3はモジュールの特に外部筺体を解体した分解斜視図である。
モジュール型データセンタ10は、図1、図2に示すように例えば、矩形箱状(六面体構造)の筺体12と、この筺体12内に並んで収容された一または複数のラックを備えている。図2では、8個のラック14を記載している。また、本実施形態のモジュール型データセンタ10は、空調機40と空気が往来可能な態様、例えばパイプや金属製の缶などで給気口22、排気口24を介して接続されている。本モジュールは陸上に設置されてもよいし海上海中に設置されてもよいし、海上に浮かぶ船の上、飛行機内に設置されてもよい。また、宇宙空間において設置されてもよい。また、内部のサーバや空調に電力を供給する電源(例えば、無停電電源装置(UPS))を備えたコンテナやクーリングタワーと接続されていてもよい。また、コンテナ型データセンタ、モジュラ型データセンタ、セルモジュール型データセンタなどと称呼する場合もある。
本実施形態の空調機40は、空冷システムがごとく記載しているが、例えば、湖や河川、海の近くにデータセンタを設置した場合など熱媒(溶液)を循環させて冷却を実現する水冷(液冷)システムであってもよい。設置場所は、ビルの内部のような屋内にも設置可能であるし、屋外に置くことも可能である。複数のコンテナまたはモジュール群でデータセンタを構成する場合はその一部を屋内、その他を屋外に置く実施形態であってもよい。また、冷却塔、発電機(ガス発電システム、熱発電システム、原子力発電システム、を含む)、非常用蓄電池装置、コンピュータや管理サーバ、またこれらを格納したコンテナ、モジュールと連結されていてもよい。また、外部の通信ネットワークと有線または無線接続されていてもよい。また、データセンタ10の上部に太陽光発電パネルや風力発電機を設置した態様であってもよい。モジュール型データセンタ10、各種構成要素または各構成要素の一部を工場または設置場所で組み立てや試験を行う。また、モジュール型データセンタ10や空調機40の管理は外部からインターネットなどの回線を通じて遠隔監視によって行われてもよい。
コンテナ12は、鋼鉄、アルミニウム、繊維強化プラスチック(FRP)などで構成されている矩形箱状の筺体である。釣りあげられるためのフックや通気性確保のために風が通るような構造の壁を備えていてもよい。コンテナ12の長さは10フィート、12フィート、20フィート、24フィート、44フィート、45フィート、46フィート、53フィート、56フィート、10フィート以下など各種コンテナを利用することができる。また、幅や高さは、8フィート、8フィート6インチ、9フィート、9フィート6インチなど各種コンテナを利用することができる。その他、ISOで規定されているスタンダードなコンテナを用いてもよい。
各コンテナは、ラックなどを含めた状態で、重量が高速道路などの重量制限(例えば20t)を超えないようにあらかじめ設計されることが好適であるが、これに限られることはない。本実施形態では、コンテナを用いて説明しているが、その他モジュール(筺体)に代替することができる。また、コンテナは上記の大きさに限らず各種大きさのコンテナが用いることが可能である。コンテナは工場など設置場所と異なる場所で組み立て、トラック、鉄道、船などの移動媒体を用いて設置場所まで輸送することが可能であることが好適ではあるが、その場で簡易に建設できる仮設住宅のようなモジュールであってもよい。本実施形態では六面体構造にて説明しているが多面体構造であってもよいし、円柱構造、球体構造であってもよい。
ラック14は、鋼鉄、アルミニウム、繊維強化プラスチック(FRP)やなどで構成されている格子である。ブレードタイプの薄いサーバを積み重ねて設置することができる。それぞれサーバを収容する複数の収容部を規定した複数の壁部を有し、複数のサーバを収容するラックである。各サーバは同一方向に揃えて収容することが好ましい。このようにすることでサーバ内を冷却する空気を吸気するコールドエリア、サーバの熱が排出されるエリア(ホットエリア)を設定することができる。例えば、EIAで規格されている幅19インチ、高さ1.75インチ(奥行きは任意の長さ)のラックが利用できる。その他、JIS規格などで規定されているサーバラックを用いてもよい。本実施形態では、8本のサーバラックを記載しているがこれに限られることなく一つ又は複数のラックから構成されていてもよい。また、サーバを格納するラックに限らず、空調機を備えるラックであってもよい。例えば、空調機を備えるラックとサーバラックとを交互に設置する態様であってもよい。またラック14とコンテナ12(上面)a、ラック14とコンテナ12(下面)cとの間などに隙間が有る場合には、ラック14上部と下部においてホットエリアとコールドエリアを区切る板部材などがさらに形成されていてもよい。本実施形態では被冷却媒体としてラック14に設置されたサーバ群を用いているが、これに代えて発電機など各種製品を用いることができる。
本実施形態のラック14は、突起部42を備え、パレット26は溝44を備えている。このラック14に設けられた突起部42は、溝44に対して摺動可能に設置された機構であり、地震などの揺れにより、ラック14の設置位置をずれし揺れを吸収することとなる。また、モジュール内のメンテナンス時には、ラック14を溝44に沿って動かすことができる。なお、上記機構は、他にカーテンレールなどの機構など同様の効果を奏する装置に置き換えが可能である。なおパレット26に突起部を備え、ラック14側に溝を備える形態であっても良い。
カーテン16は、コンテナ12内を区切るカーテンである。例えば、サーバの熱が排出されるエリアとその他のエリア(コールドエリア)に区切る。材質としては、ポリ塩化ビニール、布や金属などの等の空気を通さず(通しにくい)かつ柔軟な材質で構成されていることが好適であるがその他の材質で構成されていてもよい。カーテン16は、コンテナ12周囲面の内側およびラック14に固定されている。例えば、コンテナ12の内面およびラック14にカーテンを挟むゼムクリップのような部材を用いて固定する。また、カーテン16の端部(例えば4点)に磁石を設けて、磁力によりコンテナ12、ラック14、仕切り板16に固定してもよい。このようにカーテン16を容易に取り外し可能な態様でラックやコンテナに取り付けることで人が通るための開閉を可能とする。本実施形態ではカーテンと表現しているが、これに限らず、領域(空気層)を分断する機能および伸縮する機能をもつ部材であればよい。
カーテン16をラック14またはコンテナ12に片側一点または一線で固定する場合は、カーテンの遮断機能を確保するため形状を保つ必要がある。よって、カーテンの片側を固定してもカーテンの形状が維持できる折ある程度以上の強度または剛性のある材質を用いた折りたたみ式の形態のカーテンや、アコーディオン形状のカーテンが好適である。カーテンの両側を固定する場合には、より柔らかいポリ塩化ビニールや布などでもこれに代替できる。
カーテン16は、パレット26およびコンテナ12の上面には固定しないことが好適である。このように上下方向には固定せず地震が来た際の横揺れ方向にパレット26が動いたとしてもカーテンの両端を固定しつつ、ラック14はスライド可能である。また、カーテン16が一定以上の弾力性およびまたは強度をもたせた場合には、その伸縮性およびまたは剛性により揺れエネルギーを吸収することも可能である。ただし、揺れに対応できる程度に上下に緩く固定しても本実施形態の効果は失われない。
パレット26は、ラック14を支える。また、支持棒28を介してコンテナ12に接続されている。また、パレット26の人が往来可能な通路の床として利用することができる。
パレット26は、地震などにより揺れた場合は、支持棒28の動きに合わせて動く。またパレット26は、支持棒28の動きに伴い揺れがおさまったのち所定の位置に戻る。
支持棒28は、上記ラック14の位置の位置決めを行う位置決め部材である。
次に、モジュール型データセンタ10を構成するコンテナ12の構成を詳細に説明する。図1ないし図4に示すように、コンテナ12は上面と周囲面と下面により構成される。コンテナ12(上面)a、コンテナ12(周囲面)b、コンテナ12(下面)cのいずれかの面には、後述するホットエリアから空気を排出する排気口が設けられる。また、コンテナ12(上面)a、コンテナ12(周囲面)b、コンテナ12(下面)cのいずれかの面には、コールドエリアには気体を給気する給気口が設けられている。ホットエリアの空気は排気口24により外部または空調機40に排出される。また、給気口22は外部または空調機40からホットエリアの空気よりも冷たい空気が流入される。これによりサーバ内では空気の循環が行われ効率的な冷却システムを構成することができる。
本実施形態のコンテナ12は、人がコンテナ12の外部から内部へ出入り可能なその外ドア18を備えている。また、内ドア20によりさらに内部を区切っている。このように二重ドア構造を採用することにより、ラック14を設置するエリアの温度や湿度(温湿度)、気圧の維持することができる。
本実施形態のラック14は、コンテナ12の内部の床面積に比べ小さく設計されている。これにより、コンテナ12(周囲面)b内面とラック14の間を通路として用いることができる。本実施形態ではパレット26を使用しているためパレット26の上部を人が通行することになるが、パレット26を使用しない場合は、コンテナ12(下面)cを直接人が通行する形態であってもよい。
本実施形態のカーテン16は、ホットエリアとコールドエリアの区間をカーテン16により区切り空調の効率化が図っている。つまりカーテン16のような仕切り部材がなければホットエリアとコールドエリア内で熱交換がより行われることになり、より熱い空気を排出できず、より冷たい空気をラック14内に送り込みにくくなるためである。
ここでカーテン16は図5に示すように取り外し可能な固定具30により固定されている。固定具30には上で述べたように磁石や、取り外し可能なチャック素材などで形成されている。これによりカーテン16の一方または双方を取り外すことにより人が移動可能である。
このように本実施形態によれば、コンテナ、モジュール内部を免震構造にしながら、コンテナ内の空間も適切に区切ることができる。また、この区切るためにカーテン16のような可動式の部材を(開閉可能な部材)採用することにより人が適宜移動可能である。また、データセンタが揺れ、ラック14などの内部構造物とコンテナ12との揺れに差が生じた場合であっても、カーテン16の伸縮性によりホットエリア、コールドエリアなどの区切り機能を維持することができる。
また、メンテナンスの際に、カーテン16による区切り機能を維持したままラックを容易に移動させることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態と第1の実施形態の違いは、免震構造にある。例えば、免震構造の建物内にモジュールを設置する場合である。
本実施形態の支持棒28は、地震の揺れを吸収するための弾性部材である。例えば、バネやゴムが利用できる。支持棒28はパレット26と一体となって形成されていてもよいし、コンテナ12と一体となって形成されていてもよい。
このように被冷却媒体であるサーバを備えたラック14は、支持棒12およびパレット26によりコンテナ12内の位置を位置決めされる。このような位置決め部材は下から支える場合のみでなく、コンテナ12(上面)aか吊下げ棒、吊下げチェーンによりラック14を吊るすなどして位置決めしてもよいし、側面部から位置決めする形態であってもよい。また、上下左右を固定するような実施形態であってもよい。この支持棒の弾性により例えば船の内部で揺れた場合にコンテナ12とパレット26やラック14とは異なる動きを実現する。この揺れの違いにより免震や揺れによるサーバの損傷を防ぐことができる。
本実施形態では、突起部42と溝44を設置したことにより、地震などが起きた場合にラック14が動く方向を定めることができる。溝44は、ラック14の開口方向に設置されているため、地震などによりラックが移動した場合でも、ラック14内に設置されたコンピュータなどが飛び出しにくい。
(第3の実施形態)
本実施形態と第3の実施形態の違いは、カーテン16にある。
本実施形態のカーテン16は、図8に示すようにコールドエリアとホットエリアで空気の循環を行っているため、気圧差などによりカーテンに圧力がかかり通常の形態を維持できない場合がる。これに対応するため、カーテン16の上部およびまたは下部をカーテンを開ける方向と垂直方向(空気圧がかかる方向と垂直方向)に動かないようにパレット26または、コンテナ12内部の上面などにサッシ32を設けこれに、カーテン16に接続された棒などの固定具34を指し込む。
なお、サッシ32と固定具34は、磁石など他の固定部材であってもよい。
このようにすることで、カーテンが柔らかい素材でできている場合であっても、形を維持することができる。
なお、この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…モジュール型データセンタ、12…コンテナ、14…ラック、16…カーテン、
18…外ドア、20…内ドア、22…給気口、24…排気口、26…パレット、28…支持棒、
30…固定具、32…サッシ、34…固定具、40…空調機(空調モジュール)、42…突起部、44…溝

Claims (1)

  1. コンテナと、
    前記コンテナ内のホットエリアの空気を冷却してコールドエリアに送り込む空調機と、
    前記コンテナ内に設置され、前記コールドエリアの空気に熱を与え前記ホットエリアへ抜けるようサーバが格納され、前記コールドエリアと前記ホットエリアとを仕切るように配置されるラックと、
    前記コンテナ内に設置され、前記サーバが格納されるラックが溝に沿って摺動可能に設置されたパレットと、
    前記パレットを免震して支持する支持部と、
    伸縮可能で、前記ラックと前記コンテナとの間をコールドエリアとホットエリアに区切るように配置されるカーテンと、を備え、
    前記カーテンは伸縮することで、前記コールドエリアと前記ホットエリアとの区切りを取り外し可能なモジュール型データセンタ。
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