JP5737773B1 - 弾性筒状包帯 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けることができ、また、使用時に違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を装着方向に加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性があること。【解決手段】装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報(L1,L2,・・・)と、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の前記人体位置情報に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報(m1,m2・・・)とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体の長さ方向の前記人体位置情報に対する人体周囲長情報(m1,m2,・・・)を、前記人体の長さ方向の前記人体位置情報(L1,L2,L3,・・・)に対する人体周囲長情報(m1,m2,m3,・・・)は、編目密度、ヤング率を一定とし、近似する目数に設定したこと。【選択図】図1

Description

本発明は、人体の一部を圧迫する圧迫法(弾性ストッキング着用等)で使用する全体に伸縮性ある布帛からなる包帯、サポーター、スリーブ、ストッキング、肌着等の圧迫用の装着具であり、例えば、特に、リンパ浮腫治療用のサポーターまたは下肢静脈瘤のサポーターにも使用できる医療具、或いは腕、脚、頭部、足部、手部等の外部から圧迫力を加える包帯等に使用される弾性筒状包帯であって、四肢体幹の必要箇所に圧迫力を与え四肢体幹の浮腫を改善し、予防するため等に使用可能な弾性筒状包帯に関するものである。
公知のリンパ浮腫治療用のサポーターとして、特許文献1に掲載の技術がある。
特許文献1は、足首から大腿部までを覆うベルベット式ファスナーで脚にかかる圧迫力を加減して装着できるようしたリンパ浮腫治療用脚サポーターである。特許文献1のリンパ浮腫治療用脚サポーターは、踵部から大腿部まで脚の内外側面をそれぞれ覆う二枚の布帛を、脚の後側中央で、実質的に脚の曲線に適合するように逢着してなる平面状のものであって、これら二枚の布帛が伸縮性素材(弾性繊維からなるストレッチ素材)からなること、第一布帛及び第二布帛のいずれにも、前側膝部に凹部が設けられており、かつ膝部の上方及び下方がいずれも、サポーターを脚に装着した時に前面で相互に重なり合うように幅広に形成されており、第一布帛の前方部表面に起毛布が一面に取付けられており、第二布帛の前方部裏面にベルベット式ファスナー(面ファスナー)が取付けられていて、前記起毛布に前記ベルベット式ファスナーを係止することにより、膝頭部を見せた状態で、足首から大腿部を全体に覆って装着することができる技術を開示しています。
特許文献1では、足首から大腿部までをベルベット式ファスナーで覆うと、一重に巻き付けた部位と、二重に巻き付けた部位とができ違和感がある。また、使用中に筋肉が動くと、締付力が変動し、均一の締付力によって締め付けを維持することができなくなる。そして、二重に巻き付けた部位では通気性が確保できず、部分的に汗をかき、場合によっては、皮膚炎を起こし、そこが痒くなる場合もある。
そこで、特許文献2では、包帯状の圧迫布材と、該圧迫布材の第1面と、これと対向する第2面とを、前記圧迫布材の長さ方向における複数箇所で、解放自在に係止するための係止手段とを有する四肢体幹に圧迫力を与える医療具が開示されている。
この医療具によれば、圧迫布材が包帯状であるため、これを人体の四肢に所望の圧迫力を与えるように巻き付けるのが容易であり、また、このように巻き付ける際、係止手段により圧迫布材の第1面と第2面とを係止させることができる。故に、一旦巻きつけた人体部位に関しては、その後、使用者が圧迫布材から手を離しても圧迫布材が人体から脱落することなく、また、係止手段は解放自在に圧迫布材の第1面と第2面とを係止することができ、巻き付けのやり直しも容易である。
特に、特許文献2では、前記係止手段が前記圧迫布材の第1面、第2面に夫々設けられた雄型面ファスナー、雌型面ファスナーによって構成され、簡単な構造で圧迫布材の第1面と第2面とを解放自在に係止される。また、前記雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの一方が、人体に巻かれる前記圧迫布材の部分の長さに亘って伸びるように設けられ、前記雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの他方が、前記圧迫布材の長さ方向に間隔を隔てて複数個設けられるので、雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの他方を雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの一方の任意の箇所に解放自在に係止させることができる。
よって、特許文献2は、専門的技術がなくても、ずり落ちを防止し、適切な圧迫力を容易に得ることができるという特徴を有する。
これによって、使用中に筋肉が動いても圧迫力を低下させ難くなっている。しかし雄型面ファスナーと雌型面ファスナーの対が近接していると、圧迫布材の厚みが重複して巻き付けられると圧迫布材相互の1/2の重なりと前記雄型面ファスナーと前記雌型面ファスナーの重なりが加わり、通気対策の効果は生じなくなる。また、特許文献2では、前記圧迫布材にまかれることにより、膝関節の自由度がなくなり不自由さが感じられる。また、前記雄型面ファスナーと前記雌型面ファスナーの対の間隔を広くすると、必要な圧迫力としての巻き付け力が得られないという事態が想定される。
これらの事項を、圧迫法では、圧迫包帯等の専用の装着具を患部(腫脹)領域に装着して当該領域に適切な圧迫力(例えば、5〜60mmHg)を加える必要があるが、この際、腫脹や患者の状態に応じた適切な圧力に調節することは非常に難しい。このことは、特許文献3で説明している。
また、特許文献3では押圧する時間や、患部領域における押圧部位の間隔等も症状改善には重要であるが、これらを最適に設定することは非常に難しい。例えば、不適切な圧力(具体的には、均一及び/または過剰な圧力)を加えた場合、かえって逆の効果(具体的には、静脈やリンパ管の閉塞、毛細血管漏洩、リンパ液の移動の妨げ等)が生じて症状が悪化する。このように、圧力の精密な制御が困難であることから、圧迫包帯等を装着する場合には、熟練者や医師・看護師に任せる必要があると指摘している。
更に、特許文献3では、予め装着部位の形状に合わせて成形加工され所望の圧力に調整可能に構成された圧迫用のサポーター、スリーブ、ストッキング、肌着等の装着具を用いる場合には、着脱に困難性があり、また、装着感及び使用感の悪さがあると指摘している。また、例えば、一対の圧迫用ストッキング状の装着具を、各足の腫脹に応じた適切な設計のもとで左右別々に製造するとなると、装着具のコストが高くなるといった問題も指摘している。
特開2005−232664 特開2008−54853 特開2008−223149
現在においては、リンパ浮腫には治療に有効な薬剤がなく、その療養は理学的療法に委ねられている。しかし、前述したように、特許文献1は使用者にとっては、治療用の圧迫布材を一重と二重に巻き付けた部位においては違和感があり、また、使用中に筋肉が活動すると、均一の締付力によって締め付けを維持することができない。そればかりか、二重に巻き付けた部位では通気性が担保できない。
また、特許文献2は専門的技術力がなくても、適切な圧迫力で、ずり落ちない装着ができるものの、治療用物品を一重と二重に巻き付けた部位では前記雄型面ファスナーと前記雌型面ファスナーの対の間隔が狭いと、膝関節の自由度がなくなり不自由さが感じられる。また、前記雄型面ファスナーと前記雌型面ファスナーの対の間隔を広くすると、必要な巻き付け力が得られない。
そして、特許文献3は、押圧する時間や、患部領域における押圧部位の間隔等も症状改善には重要であるが、これらを最適に設定することは非常に困難であり、不適切な圧力を加えた場合、かえって逆の効果が生じて症状が悪化するという可能性がある。また、患部領域には、任意の圧力の付与が必要であるが、熟練者や医師・看護師に任せることなく装着できる方法が必要である。
そこで、本発明は、上記特許文献1乃至特許文献3で指摘された問題点を解消し、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けることができ、また、使用時に違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を装着方向に加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性がある弾性筒状包帯の提供を課題とする。
請求項1の発明にかかる弾性筒状包帯は、人体に装着される長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)と、前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の長さの人体周囲長情報(m,m,m,・・・)とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体の長さ方向の前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の周囲長の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度、即ち、編目を縦方向(X−Y軸のY軸方向)に数えた場合をコース、横方向(X−Y軸のX軸方向)をウェール(ゲージ)針数になります。
ここで、上記人体位置情報(L,L,L,・・・)は、人体の心臓側からその心臓から遠のく方向の距離、またはその反対側から心臓に近付く方向の距離を意味する。
また、上記人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、紡績糸を環状に編み込んだ1環状の編目のウェールの長さを人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の周囲の長さとして表現するものである。即ち、1環状のウェールのヤング率Eが一定値となるように目数で長さを調整したものである。
なお、ヤング率Eは、1環状の編目の断面積(紡績糸の物性)をS、1環状の編目の断面積(紡績糸の物性)Sに加わる力をF、元の長さPがΔP伸びたとき、
E=(F/S)/(ΔP/P)
で表される。ここで、F/Sは紡績糸の物性及び編み方によって決定される定数となる。
また、編地の縦方向に並んだ編目の列はコース側、横方向に並んだループの針数をウェール側として区別する。
そして、上記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)の変化を、1環状のウェールのヤング率Eが一定値となるように目数で長さを調整するとは、編目密度、即ち、編地の縦方向に並んだ編目の列であるコース、横方向に並んだループの列からなるウェールを一定とし、ヤング率Eも一定とすべく、近似する目数に設定することを意味する。したがって、人体周囲長情報(m,m,m,・・・)を近似する目数で表す(近似表現)ことができる。このとき、計算結果は目数を算出するが、その目数以下の単位は四捨五入してもよいし、切り捨てても、切り上げてもよい。切り捨て、切り上げ、四捨五入の選択は、紡績糸の物性及び編み方及び身体の使用箇所の特性によって決定できる。
本発明には、装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)と、前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体の長さ方向の前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定した基部と、前記基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の小さい編み地を環状に形成した前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)を編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定した補助固定部と、前記基部の前記補助固定部の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、前記基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の小さい編み地を環状に形成した前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)を編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定し、切断自在とした切断部とを具備し、前記基部及び補助固定部及び切断部は、1本の紡績糸によって編成された構成が含まれる。
上記基部は、人体の装着される部位の長さ方向に対する人体周囲長情報(m,m,m,・・・)に応じて、その長さに応じ、たて無縫製ニット横編機のホールガーメント編機(ホールガーメントは株式会社島精機製作所の登録商標)によって環状の編目密度、ヤング率E及び目数を特定して、ウェールの全長の形状を決定したものである。なお、ホールガーメント編機として発明者は、株式会社島精機製作所製造のホールガーメント横編機のMACH2X、MACH2S、SWGを使用した。
また、上記補助固定部は、前記基部から心臓に近い方向側に編目数を順次または一度に多くして弾性の少ない編み地を環状に形成したもので、強力な締付力がないから、当該当接部の締付けによる圧迫力が強く感じられ、そこが炎症を起こし、痒くなるようなことがない。
そして、上記切断部は、前記基部の前記補助固定部の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、当該ほつれ止めの機能により切断自在とした。
更に、上記基部及び補助固定部及び切断部は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が前記補助固定部側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が切断部側に位置するものである。
なお、1本の紡績糸とは、具体的には、無縫製ニット横編機のガーメント編みで1本の紡績糸として認識されるものである。また、糸は、紡績糸に限らず、フィラメント糸、モノフィラメント糸、嵩高糸、中空糸、被覆糸、コアヤーン糸、複合糸、扁平糸、異形断面糸、スプリット糸、漆糸等の糸が使用可能である。そして、糸の原材料としては、化学材料から形成される糸、金属から形成される糸、植物から形成される糸、それら2以上の組み合わせからなる撚り糸等の使用が可能であり、特に、機械的強度が強くても、その編み方に弾力を持たせるものであるから、切れ難い比較的引っ張り強度等の機械的強度の高いものの使用が望ましい。また、編み方は、リブ編み、メッシュ編み、模様編み等の天竺編み、必要に応じてストレッチ天竺、ベア天竺編みまたはパール編みとすることができる。
本発明にかかる弾性筒状包帯の前記人体に装着する方向側には、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列のウェール側のヤング率Eと、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列相互間のコース側のヤング率Eとの関係を、E≧Eとするものである。
ここで、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列のウェール側の1環状のヤング率Eと、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列相互間のコース側のヤング率Eとは、同一であると、両方の伸びが同じになるが、E>Eとなると前記人体に装着する方向側に引っ張り易くなる。逆に、E<Eとなると、前記人体に装着する方向側に引っ張り難く、扱い難くなる。したがって、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列のヤング率Eよりも、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列相互間のヤング率Eの方が小さくなっているのが好ましい。
請求項1の弾性筒状包帯は、人体に装着する長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)と、前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の長さを人体周囲長情報(m,m,m,・・・)として編み込んでなる人体の一部のウェール長方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度、ヤング率Eを一定とし、近似する目数に設定した。
したがって、本発明の弾性筒状包帯は、ヤング率Eが一定値、即ち、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の人体周囲長の伸びを一定にできるから、常に、使用者は弾性筒状包帯の全体から均一の圧迫力を受けることができる。
また、本発明の弾性筒状包帯の編目密度を一定にし、環状の編目数を可変するものであるから、生地の物性を測定し、そのヤング率Eに近似する目数の設定により着圧分布を均一化でき、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯は、脚、腕等のように長さに対する人体の断面形状が相違する場合でも、人体の断面の変化に対応して編目を変化させることにより、装着部位の全体を均一に圧迫し、個人の症例に合わせたオーダーメイド型の圧迫力の付与が可能となる。勿論、規格品であるスタンダードを作成することも使用者のデータ及び国民の平均体形から算出することが容易となる。
そして、弾性筒状包帯の装着は人体の一部の長さ方向に弾性に抗して装着すればよいから、熟練者でなくとも任意の圧力を人体の一部の長さ方向に加えれば、必要に応じてその直角方向に圧力を加えれば、着脱が自由であり、取り扱い及び持ち運びの利便性に優れ、かつ、圧迫力を加える基部が一重に形成されていることから、装着感及び使用感が良い。そして、本発明の弾性筒状包帯は、筒状に編成されるものであるから、使用者の運動によって巻回が解けたり、装着している位置が移動したりすることがない。
このように、編目密度が一定にできるため生地の物性を測定し、かつ、針数の増減を決定してヤング率Eを求めれば、着圧分布を所望の値に安定させることができる。また、無縫製ニット横編機による環状の目数を特定し、全長の形状を決定したものであるから、単一の紡績糸の端部が一端になるので、全体の管理が容易になる。
更に、本発明の弾性筒状包帯は一重であり、目数の設定により、編目密度を任意にできるから、通気対策も万全である。
よって、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けて違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性が確保できる。
本発明には、装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)と、前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定した基部と、編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定した補助固定部と、前記基部の前記補助固定部の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、前記基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の小さい編み地を環状に形成した前記人体周囲長情報(m,m,m,・・・)を編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定し、切断自在とした切断部とを具備し、前記基部及び補助固定部及び切断部は、1本の紡績糸によって編成したものを含む構成である。
したがって、本発明の弾性筒状包帯は、ウェール側のヤング率Eが一定値として、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の人体周囲長の伸びを一定にできるから、常に、弾性筒状包帯の全体からの均一の圧迫力を使用者が受けることができる。
また、本発明の弾性筒状包帯の編目密度を一定にし、環状の編目数を可変するものであるから、生地の物性を測定し、そのヤング率Eを選択し、目数の設定により着圧分布を均一化でき、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯は、脚、腕等のように長さに対する人体の断面形状が相違する場合でも、人体の断面の変化に対応して編目を変化させることになり、全体を均一に圧迫し、個人の症例に合わせたオーダーメイド型の圧迫力の付与が可能となる。勿論、規格品であるスタンダードを作成することも使用者のデータ及び国民の平均体形から算出することが容易となる。
そして、本発明の弾性筒状包帯の装着は、人体の一部の長さ方向に装着すればよいから、熟練者でなくとも任意の圧力を人体の一部の長さ方向に加えればよく着脱が自由であり、取り扱い及び持ち運びの利便性に優れ、かつ、圧迫力を加える基部が一重に形成されているから、装着感及び使用感が良い。そして、本発明の弾性筒状包帯は、筒状に編成されるものであるから、使用者の運動によって巻回が解けたり、装着している位置が移動したりすることがない。
このように、編目密度が一定にできるため生地の物性を測定し、かつ、針数の増減を決定してヤング率Eを求めれば、圧迫力を受ける着圧分布を所望の値に安定させることができる。また、無縫製ニット横編機による環状の目数を特定し、全長の形状を決定したものであるから、単一の紡績糸の端部が一端になるので、全体の管理が容易になる。
更に、本発明の弾性筒状包帯は一重であり、目数の設定により、編目密度を任意にできるから、通気対策も万全である。
加えて、前記切断部は、前記基部の前記補助固定部の反対側に形成したほつれ止めを複数列環状に配設し、切断自在としたものであるから、例えば、圧迫力を基に規格を作成した場合には、前記切断部によって使用者の身体に応じてサイズを変更でき、使用者に対しては使用する際の重要なファクターである圧迫力を基に選択でき、脚または腕の長さに合わせて切断すればよいことから、使用者に特別な知識を準備させる必要がない。また、本発明の弾性筒状包帯においては1本の紡績糸で形成されているが、その紡績糸の端部側で切断されるものであるから、部分的切断によって機械的強度が低下することがない。
また、前記補助固定部は、人体の一部の長さ方向に装着される部位の、前記人体の一部の長さ方向に対する人体周囲長情報(m,m,m,・・・)に応じて、環状の編目数を特定して形成した基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成したものであり、特に、前記補助固定部は基部よりも弾性力が弱いから、人体の一部に対して食い込むことなく、その位置を保持する程度の弾性力を維持し、本発明の弾性筒状包帯が勝手に移動することがない。
よって、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けて違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性が確保できる。
本発明の弾性筒状包帯は、人体に装着する長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)と、前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の長さを人体周囲長情報(m,m,m,・・・)として編み込んでなる人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、ウェール側のヤング率E、編目密度を計算した計算結果に近似する針目数を設定した基部と、前記基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成した補助固定部と、前記基部の前記補助固定部の反対側に形成したほつれ止め糸を複数環状に配設し、切断自在とした切断部とを具備し、前記基部及び補助固定部及び切断部は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が前記補助固定部側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が切断部側に位置するものである。
したがって、本発明の弾性筒状包帯は、ウェール側のヤング率Eが一定値として、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の人体周囲長の伸びを一定にできるから、常に、弾性筒状包帯からの均一の圧迫力を使用者が受けることができる。
また、本発明の弾性筒状包帯の編目密度を一定にし、環状の編目数を可変するものであるから、生地の物性を測定し、そのヤング率Eを選択し、目数の設定により着圧分布を均一化でき、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯は、脚、腕等のように長さに対する人体の断面形状が相違する場合でも、人体の断面の変化に対応して編目を変化させることになり、全体を均一に圧迫し、個人の症例に合わせたオーダーメイド型の圧迫力の付与が可能となる。勿論、規格品であるスタンダードを作成することも使用者のデータ及び国民の平均体形から算出することが容易となる。
そして、弾性筒状包帯の装着は人体の一部の長さ方向に装着すればよいから、熟練者でなくとも任意の圧力を人体の一部の長さ方向に加えればよく着脱が自由であり、取り扱い及び持ち運びの利便性に優れ、かつ、圧迫力を加える基部が一重に形成されているから、装着感及び使用感が良い。そして、本発明の弾性筒状包帯は、筒状に編成されるものであるから、使用者の運動によって巻回が解けたり、装着している位置が移動したりすることがない。
このように、編目密度が一定にできるため生地の物性を測定し、かつ、針数の増減を決定してヤング率Eを求めれば、圧迫力を受ける着圧分布を所望の値に安定させることができる。また、無縫製ニット横編機による環状の目数を特定し、全長の形状を決定したものであるから、単一の紡績糸の端部が一端になるので、全体の管理が容易になる。
更に、本発明の弾性筒状包帯は一重であり、目数の設定により、編目密度を任意にできるから、通気対策も万全である。
加えて、前記切断部は、前記基部の前記補助固定部の反対側に形成したほつれ止めを複数列環状に配設し、切断自在としたものであるから、例えば、圧迫力を基に規格を作成した場合には、前記切断部によって使用者の身体に応じてサイズを変更でき、使用者に対しては使用する際の重要なファクターである圧迫力を基に選択でき、脚または腕の長さに合わせて切断すればよいことから、使用者に特別な知識を準備させる必要がない。また、本発明の弾性筒状包帯においては1本の紡績糸で形成されているが、その紡績糸の端部側で切断されるものであるから、部分的切断によって機械的強度が低下することがない。
また、前記補助固定部は、人体の一部の長さ方向に装着される部位の、前記人体の一部の長さ方向に対する人体周囲長情報に応じて、環状の編目数を特定して形成した基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成したものであり、特に、前記補助固定部は基部よりも弾性力が弱いから、人体の一部に対して食い込むことなく、その位置を保持する程度の弾性力を維持し、本発明の弾性筒状包帯が勝手に移動することがない。
よって、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けて違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性が確保できる。
加えて、本発明の弾性筒状包帯の前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列、即ち、1環状のウェール側のヤング率Eは、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列相互間のコース側のヤング率Eと比較すると、E≧Eに設定したものであるから、弾性筒状包帯に外力を加えて装着したり、離脱させたりする際、前記人体に装着する方向の弾性変形が少なくても、前記人体に装着する方向の押圧力で任意の移動が自在となる。
即ち、移動させようとする方向には、伸びが少なくても、人体の長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)のヤング率Eにより、挿入する場合の抵抗が決まるので、不慣れな人でも装着し易い。
図1は本発明の実施の形態のロング片足サポーターとしての弾性筒状包帯の全体構成の説明図である。 図2は本発明の実施の形態のロング片足サポーターとしての弾性筒状包帯の採寸を行う採寸リスト(a)及びパンティーストッキングとしての弾性筒状包帯の脚部の弾性筒状包帯の採寸リスト(b)の説明図である。 図3は本発明の実施の形態の弾性筒状包帯と従来例の外国で市販の弾性ストッキングとの概略比較を行った比較図で、本発明の全体の編目密度が一定で目数(針目数)を変更した事例(a)、従来例の弾性ストッキングの事例(b)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態]
図1はロング片足サポーターの全体構成の説明図である。
人体の脚長としての人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lの位置は、表1に示すように採寸する寸法の位置として決定されている。したがって、使途により、サポーターの種類、スリーブ、ストッキング、肌着や、リンパ浮腫治療用のサポーターまたは下肢静脈瘤のサポーター、或いは腕、脚、頭部、足部、手部等の外部から圧迫力を加える弾性筒状包帯の種類によって、採寸する位置が決定され、その位置の周りを測定するものである。但し、本実施の形態においては、表1は実施物としての数値であり、図1に示した伸びと直接には関係がない。
本実施の形態の弾性筒状包帯は、全体または基部10のみを編目密度及びヤング率を一定にし、近似する目数に設定した事例である。
人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lは、用途によって決定されると、当該位置で紡績糸を環状に編み込んだ1環状の編目列、即ち、弾性筒状包帯の環状の編目列を以下、『ウェール側』として測定する。なお、編地の縦方向に並んだループの列はコース側、横方向に並んだループの列をウェール側と呼ぶ。
即ち、人体の長さ方向の位置、即ち、人体位置情報L,L,L,・・・と位置が変化すると、それに対応する人体位置情報L,L,L,・・・に対応して人体周囲長情報m,m,m,・・・が脚または腕等の太さの周囲長として対応する。人体周囲長情報m,m,m,・・・は、ウェール側の編目密度及びヤング率Eを均一として計算した計算結果により目数を算出できる。結果、人体周囲長情報m,m,m,・・・は、ウェール側のヤング率Eが定数となり、編目数が算出できる。
脚長としての人体位置情報L,L,L,・・・と位置が変化すると、1環状の長さの人体周囲長情報m,m,m,・・・が変化する。人体に装着される部位の断面が変化するとそれに伴ってウェール側の長さも変化する場合があるが、そのヤング率Eは変化しない。即ち、装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだ1環状の編目列の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて弾性筒状包帯の情報が採寸される。
なお、人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lは、身体の形状の変化がある部分、またはその前後に測定点を設定される。
しかし、人体の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の人体周囲長情報m,m,m,・・・は、人体の原寸として採寸されるが、1環状の人体周囲長情報m,m,m,・・・はこの状態では、人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲の長さを意味するものである。
そこで、使用する紡績糸のウェール側のヤング率Eを計算する。
即ち、人体の長さ方向の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の人体周囲長情報m,m,m,・・・から算出したウェール側は、目数を表すものとなる。この計算結果は目数を算出するが、その目数以下の単位は四捨五入しても良いし、切り捨てても、切り上げてもよい。この切り捨て、切り上げ、四捨五入の選択は、紡績糸の物性及び弾性筒状包帯の用途の特性によって決定できる。
なお、ヤング率Eは、ウェール側の編目の断面積(紡績糸の物性)をS、1環状の編目の断面積(紡績糸の物性)Sに加わる力をF、元の長さPがΔP伸びたとき、
E=(F/S)/(ΔP/P)
で表される。ここで、F/Sは結果的に定数となる。即ち、ウェール側の編目の断面積Sは紡績糸の物性、編み方から決定され、また、ウェール側の編目の断面積(紡績糸の物性)Sに加わる力Fは、常に何れの場所でも一定値にしたいことから固定値になり、F/Sは定数となる。
図1及び図2は長さの人体周囲長情報m,m,m,・・・,m,mの関係を測定したものであり、本実施の形態の弾性筒状包帯を人体の脚(一部)の装着対象に装着するものである。
即ち、人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて編成したもので、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯である。
これは人体の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の人体周囲長情報m,m,m,・・・を、ウェール側のヤング率Eを計算した計算結果となるように近似する目数を設定した図1に示す基部10とすることができる。
また、基部10から人間の心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成した補助固定部20は、本実施の形態のロング片足サポーターの最上部にあり、基部10に突然端部を生じさせると、ウェール側のヤング率Eが隣接するユニットの影響を受けないで、何倍かの弾性力が直接大腿部に加わる可能性がある。このような状態で使用すると、個人差により、血液の循環を悪くすることになり、基部10の端部に当たる大腿部が締められ、赤くなったり、痒くなったりする可能性がある。
そこで、基部10の端部に隣接するユニット以降の補助固定部20は、ヤング率Eを順次低下するようにしている。また、二重に折り曲げても弾性が大きく変化しないようにしている。これによって、血液の循環を悪くしないから、基部10の端部に当たる大腿部の弾性が大きくならず、逆に低下するから、赤くなったり、痒くなったりすることがない。
そして、基部10の補助固定部20の反対側に複数環状に配設したほつれ止めで切断自在とした切断部30は、足首Lの廻りの周囲長の人体周囲長情報mとなっており、人体位置情報L〜Lの距離は、使用する人の脚長によって変化する。
そこで、本実施の形態では、弾性筒状包帯の製造中に、供給される1本の紡績糸に対して、合成樹脂系の接着剤を注入し、切断部30を編成する紡績糸に塗布したものである。
また、前記ほつれ止めの方法は、切断部30を編成する紡績糸に加えて、合成樹脂接着剤を塗布して形成することもできる。
図1の人体位置情報Lは、二重に合成樹脂接着剤を塗布した環が3箇所に形成されている。即ち、人体位置情報L81が人体位置情報L81a,L81bで形成され、人体位置情報L82が人体位置情報L82a,L82bで形成され、人体位置情報L83が人体位置情報L83a,L83bで形成されている。したがって、人体位置情報L81a,L81b等の間を鋏で切断するのが望ましい。勿論、人体位置情報L81,82,83等が一重で形成されていてもよいし、所定の幅で形成されてもよい。
ここで、基部10及び補助固定部20及び切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が補助固定部20側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が切断部30側に位置するものでは、1本の紡績糸の処理のみで済むから、ほつれが入ることがない。
また、基部10及び補助固定部20及び切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が切断部30側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が前記補助固定部側に位置するものでは、切断部30で1本の紡績糸の自由端部が拘束されるから、ほつれが入ることがない。
何れにせよ、基部10及び補助固定部20及び切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が補助固定部20側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が切断部30側に位置することから、ほつれが入ることがなく、長寿命化できる。
図2(a)は脚部のロング片足サポーターとしての弾性筒状包帯の採寸リスト、図2(b)は本実施の形態の弾性筒状包帯の採寸を行うパンティーストッキング状の弾性筒状包帯の採寸リストである。
これらは、ロング片足サポーター、パンティーストッキング、ロングストッキング、ハイソックス、ガードル等の採寸は勿論、膝サポーター、足首サポーター、脹脛サポーター、腰サポーター、肘サポーター等と基本的には身体の一部の形状の弾性筒状包帯として、これらは基本的に同じであるので、2つの事例のみの説明に留める。
図2(a)に示す本実施の形態のロング片足サポーターの採寸である場合、人体の鼠径部Lから足首Lまでの採寸を行う。
人体の脚長としての人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lの位置を特定する。特定された人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lの位置における脚周りの寸法を測定し、それを記録する。
まず、鼠径部Lの廻りの周囲長の人体周囲長情報mを測定する。次に、大腿部Lの中央の廻りの周囲長の人体周囲長情報mを測定する。膝の上下位置L,Lの廻りの周囲長の人体周囲長情報m,mを測定する。脛、脹脛の上部及び下部位置L,L,Lの廻りの周囲長の人体周囲長情報m,m6,を測定する。そして、足首Lの廻りの周囲長の人体周囲長情報mを測定する。
これによって、人体位置情報L,L,L,・・・とウェール側の人体周囲長情報m,m,m,・・・の関係が取得される。
図2(b)に示す本実施の形態のパンティーストッキングの採寸について、人体のウエスト位置Lからつまさき位置L12までの採寸を行う。
まず、ヒップの採寸を行うウエスト位置Lにおけるウエスト周りの寸法m1、ヒップ位置Lにおけるヒップ周りの寸法mを測定し、それを記録する。次いで、人体の脚長としての人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lの位置を特定する。特定された人体位置情報L,L,L,・・・,L,Lの位置における脚周りの寸法を測定し、それを人体周囲長情報m,m,m,・・・,m,mとして記録する。
次に、踵位置L10の廻りの周囲長の人体周囲長情報m10を測定する。つまさき位置L12の廻りの周囲長の人体周囲長情報m12を測定する。これによって、パンティーストッキングタイプの弾性筒状包帯の人体位置情報L,L,L,・・・と1ユニットの長さの人体周囲長情報m,m,m,・・・の関係が取得される。
次に、図3で本発明の実施の形態の弾性筒状包帯と、外国で市販されていた従来例の弾性ストッキングとの概略比較を行う。
本発明の実施の形態は、全体の編目密度及びヤング率が一定で、目数(針目数)を変更している。また、従来例として外国で市販の弾性ストッキング(b)は編目密度を変更させており、大腿部は編目密度が荒く、足首では編目密度が細かくなっている。
図3(b)に示す従来の目数を変更しないで編目密度を変更する場合は、ウェール側の目数nが一定であり、人体の長さ方向の位置、即ち、人体位置情報L,L,L,・・・と位置が変化すると、それに対応する位置は、編目密度を変化させて人体周囲長情報m,m,m,・・・に応じて伸びが決定される。この伸びには、弾性変化成分と定量成分が加わった和になっている。
即ち、従来例の変化は、一般式Y=aX+Bとなり、常に、定数項であるべき定量成分B及び比例乗数aが変数となるから、人体周囲長情報m,m,m,・・・に応じて弾性が変化することになる。
これに対して図3(a)に示す本発明の実施の形態では、編目密度が一定で、目数を変更しているから、ウェール側のヤング率Eが一定値になるように目数を計算した計算結果となるように近似する目数を設定できる。
即ち、人体の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と位置が変化するとき、それに対応する位置は、全体の編目密度を均一とし、人体位置情報L,L,L,・・・に対応して人体周囲長情報m,m,m,・・・が脚または腕の太さとして変化する。人体周囲長情報m,m,m,・・・は、ウェール側の編目密度及びヤング率Eを計算した計算結果により目数を算出できる。結果、人体周囲長情報m,m,m,・・・は、ウェール側のヤング率Eと編目の目数として表現される。
その脚長としての人体位置情報L,L,L,・・・と位置が変化すると、ウェール側の長さの人体周囲長情報m,m,m,・・・と変化する。人体に装着される部位の断面が変化するとそれに伴ってウェール側の長さが変化するが、そのヤング率Eは変化しない。即ち、装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体の長さ方向の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の人体周囲長情報m,m,m,・・・を、ウェール側のヤング率Eを一定値として計算した計算結果となるように近似する目数に設定し、編目数のみ変化させたものである。
本実施の形態の弾性筒状包帯の基部10は、包帯、サポーター、スリーブ等のように、人体に装着する長さを調節する必要のないものも存在する。このような事例では、上記実施の形態の弾性筒状包帯は、装着対象である人体の一部の長さ方向として特定する人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体の長さ方向の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長を人体周囲長情報m,m,m,・・・を、ウェール側の編目密度及びヤング率Eを計算した計算結果となるように近似する目数に設定したものである。
本実施の形態の弾性筒状包帯の基部10は、人体に装着する長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長を人体周囲長情報m,m,m,・・・として編み込んでなる人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体周囲長情報m,m,m,・・・は、ウェール側の編目密度、ヤング率Eを計算した計算結果に近似する針目数を設定した。
したがって、本発明の実施の形態の弾性筒状包帯は、ヤング率E、目数によって、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の人体周囲長の伸びを一定にできるから、常に、使用者は弾性筒状包帯の全体から均一の圧迫力を受けることができる。
また、本実施の形態の弾性筒状包帯の編目密度を一定にし、環状の編目数を可変するものであるから、生地の物性を測定し、そのヤング率Eを近似する目数の設定により着圧分布を均一化でき、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯は、脚、腕のように長さに対する人体の断面形状が相違する場合でも、人体の断面の変化に対応して編目を変化させることにより、装着部位の全体を均一に圧迫し、個人の症例に合わせたオーダーメイド型の圧迫力の付与が可能となる。勿論、規格品であるスタンダードを作成することも使用者のデータ及び国民の平均体形から算出することが容易となる。
そして、弾性筒状包帯の装着は人体の一部の長さ方向に弾性に抗して装着すればよいから、熟練者でなくとも任意の圧力を人体の一部の長さ方向に加えれば、必要に応じてその直角方向に圧力を加えれば、着脱が自由であり、取り扱い及び持ち運びの利便性に優れ、かつ、圧迫力を加える基部が一重に形成されていることから、装着感及び使用感が良い。そして、本発明の弾性筒状包帯は、筒状に編成されるものであるから、使用者の運動によって巻回が解けたり、装着している位置が移動したりすることがない。
このように、編目密度が一定にできるため生地の物性を測定し、かつ、針数の増減を決定してヤング率Eを求めれば、着圧分布を所望の値に安定させることができる。また、無縫製ニット横編機によるウェール側の目数を特定し、全長の形状を決定したものであるから、単一の紡績糸の端部が一端になるので、全体の管理が容易になる。
更に、本発明の実施の形態の弾性筒状包帯は一重であり、目数の設定により、編目密度を任意にできるから、通気対策も万全である。
よって、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けて違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性が確保できる。
また、上記実施の形態の弾性筒状包帯は、装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、人体の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・を、ウェール側の編目密度を一定とし、ウェール側のヤング率Eを計算した計算結果となるように近似する目数を設定した基部10と、基部10から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成した補助固定部20と、基部10の補助固定部20の反対側に複数環状に配設したほつれ止めで切断自在とした切断部30とを具備し、基部10及び補助固定部20及び切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が補助固定部側20で折り返し、紡績糸の始端及び終端の端部が切断部30側に位置する構成の発明として捉えることができる。
上記実施の形態の弾性筒状包帯は、人体に装着する長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだ1環状の編目列の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長を人体周囲長情報m,m,m,・・・として編み込んでなる人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・は、ウェール側のヤング率Eを計算した計算結果に近似する針目数を設定した基部10と、基部10から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成した補助固定部20と、基部10の補助固定部20の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、切断自在とした切断部30とを具備し、切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、紡績糸が補助固定部20側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が切断部30側に位置するものである。
したがって、本実施の形態の弾性筒状包帯は、編目密度、ヤング率及び目数により、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の人体周囲長の伸びを一定にできるから、常に、弾性筒状包帯からの均一の圧迫力を使用者が受けることができる。
また、本実施の形態の弾性筒状包帯の編目密度を一定にし、環状の編目数を可変するものであるから、生地の物性を測定し、その編目密度、ヤング率及び目数の設定により着圧分布を均一化でき、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯は、脚、腕のように長さに対する人体の断面形状が相違する場合でも、人体の断面の変化に対応して編目を変化させることになり、全体を均一に圧迫し、個人の症例に合わせたオーダーメイド型の圧迫力の付与が可能となる。勿論、規格品であるスタンダードを作成することも使用者のデータ及び国民の平均体形から算出することが容易となる。
そして、本実施の形態の弾性筒状包帯の装着は、人体の一部の長さ方向に装着すればよいから、熟練者でなくとも任意の圧力を人体の一部の長さ方向に加えればよく着脱が自由であり、取り扱い及び持ち運びの利便性に優れ、かつ、圧迫力を加える基部が一重に形成されているから、装着感及び使用感が良い。そして、本発明の弾性筒状包帯は、筒状に編成されるものであるから、使用者の運動によって巻回が解けたり、装着している位置が移動したりすることがない。
このように、編目密度が一定にできるため生地の物性を測定し、かつ、針数の増減を決定してヤング率Eを求めれば、圧迫力を受ける着圧分布を所望の値に安定させることができる。また、無縫製ニット横編機による環状の目数を特定し、全長の形状を決定したものであるから、単一の紡績糸の端部が一端になるので、全体の管理が容易になる。
更に、本発明の弾性筒状包帯は一重であり、目数の設定により、編目密度を任意にできるから、通気対策も万全である。
加えて、本実施の形態の切断部30は、基部10の補助固定部20の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、切断自在としたものであるから、例えば、圧迫力を基に規格を作成した場合には、切断部30によって使用者の身体に応じてサイズを変更でき、使用者に対しては使用する際の重要なファクターである圧迫力を基に選択でき、脚または腕の長さに合わせて切断すればよいことから、使用者に特別な知識を準備させる必要がない。また、本実施の形態の弾性筒状包帯においては1本の紡績糸で形成されているが、その紡績糸の端部側で切断されるものであるから、部分的切断によって機械的強度が低下することがない。
また、補助固定部20は、人体の一部の長さ方向に装着される部位の、人体の一部の長さ方向に対する人体周囲長情報に応じて、環状の編目数を特定して形成した基部から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成したものであり、特に、補助固定部20は基部10よりも弾性力が弱いから、人体の一部に対して食い込むことなく、その位置を保持する程度の弾性力を維持し、弾性筒状包帯が勝手に移動することがない。
よって、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けて違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性が確保できる。
本実施の形態の装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する紡績糸を環状に編み込んだウェール側の垂直断面であるウェール側の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、人体の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・を、ウェール側の編目密度及びヤング率Eを計算した計算結果となるように近似する目数を設定した基部10と、基部10から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成した補助固定部20と、基部10の補助固定部20の反対側に複数環状に配設したほつれ止めで切断自在とした切断部30とを具備し、基部10及び補助固定部20及び切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、前記紡績糸が切断部20側で折り返し、前記紡績糸の始端及び終端の端部が補助固定部20側に位置するものである。
ここで、本実施の形態の弾性筒状包帯は、基部10のみではなく、補助固定部20及び/または切断部30も、装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する紡績糸を環状に編み込んだウェール側の垂直断面の周囲長であるウェール側の人体周囲長情報m,m,m,・・・とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、人体の長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・を、ウェール側の編目密度及びヤング率Eを計算した計算結果となるように近似する目数を設定することができる。即ち、基部10、補助固定部20及び切断部30を編目密度、ヤング率Eから目数を算出できる。
本実施の形態の弾性筒状包帯は、人体に装着する長さ方向の人体位置情報L,L,L,・・・と、紡績糸を環状に編み込んだ1環状の編目列の前記人体位置情報L,L,L,・・・に対する垂直断面の周囲長を人体周囲長情報m,m,m,・・・として編み込んでなる人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、前記人体周囲長情報(m,m,m,・・・は、ウェール側のヤング率Eを計算した計算結果に近似する針目数を設定した基部10と、基部10から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成した補助固定部20と、基部10の補助固定部20の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、切断自在とした切断部20とを具備し、基部10及び補助固定部20及び切断部30は、1本の紡績糸によって編成され、紡績糸が切断部30側で折り返し、紡績糸の始端及び終端の端部が補助固定部20側に位置するものである。
したがって、本実施の形態の弾性筒状包帯は、編目密度、ヤング率Eに基づく目数の計算により、紡績糸を環状に編み込んだウェール側の編目列の人体周囲長の伸びを一定にできるから、常に、弾性筒状包帯からの均一の圧迫力を使用者が受けることができる。
また、本実施の形態の弾性筒状包帯の編目密度を一定にし、環状の編目数を可変するものであるから、生地の物性を測定し、そのヤング率E、目数の設定により着圧分布を均一化でき、人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯は、脚、腕のように長さに対する人体の断面形状が相違する場合でも、人体の断面の変化に対応して編目を変化させることになり、全体を均一に圧迫し、個人の症例に合わせたオーダーメイド型の圧迫力の付与が可能となる。勿論、規格品であるスタンダードを作成することも使用者のデータ及び国民の平均体形から算出することが容易となる。
そして、弾性筒状包帯の装着は人体の一部の長さ方向に装着すればよいから、熟練者でなくとも任意の圧力を人体の一部の長さ方向に加えればよく着脱が自由であり、取り扱い及び持ち運びの利便性に優れ、かつ、圧迫力を加える基部が一重に形成されているから、装着感及び使用感が良い。そして、本実施の形態の弾性筒状包帯は、筒状に編成されるものであるから、使用者の運動によって巻回が解けたり、装着している位置が移動したりすることがない。
このように、編目密度が一定にできるため生地の物性を測定し、かつ、針数の増減を決定してヤング率Eを求めれば、着圧分布を所望の値に安定させることができる。また、無縫製ニット横編機による環状の目数を特定し、全長の形状を決定したものであるから、単一の紡績糸の端部が一端になるので、全体の管理が容易になる。
更に、本実施の形態の弾性筒状包帯は一重であり、目数の設定により、編目密度を任意にできるから、通気対策も万全である。
加えて、切断部30は、基部10の補助固定部20の反対側に形成したほつれ止めを複数環状に配設し、切断自在としたものであるから、例えば、圧迫力を基に規格を作成した場合には、切断部30によってサイズを変更でき、使用者に対しては使用する際の重要なファクターである圧迫力を基に選択し、脚または腕の長さに合わせて切断すればよいことになり、使用者に特別な知識を準備させる必要がない。また、本実施の形態の弾性筒状包帯においては1本の紡績糸で形成されているが、その紡績糸の端部側で切断されるものであるから、部分的切断によって機械的強度が低下することがない。
また、補助固定部20は、人体の一部の長さ方向に装着される部位の、前記人体の一部の長さ方向に対する周囲長の人体周囲長情報m,m,m,・・・に応じ、環状の編目数を特定して形成した基部10から心臓に近い方向側に編目数を多くして弾性の少ない編み地を環状に形成したものであり、特に、補助固定部20は基部よりも弾性力が弱いから、人体の一部に対して食い込むことなく、その位置を保持する程度の弾性力を維持し、本実施の形態の弾性筒状包帯が勝手に移動することがない。
なお、本実施の形態の弾性筒状包帯においては、1本の紡績糸で形成されているが、その紡績糸の折り返し側で切断されるものであるから、部分的切断によって1/2の位置で紡績糸が切れることになる。紡績糸の切断によって直ちに機械的強度が低下するものでないが、切断された紡績糸のほつれを防止する処理、結ぶとか、合成接着剤で接着させるとかの方法によって、所定の耐久性が維持できる。
よって、装着感及び使用感が良く、また、使用時にバランスの良い圧迫力を受けて違和感がなく、使用者の運動によって装着状態が解けたり、位置の移動が生じたりすることもなく、しかも、熟練者でなくとも特定の圧力を加えることで無理なく着脱でき、しかも、通気性が確保できる。
本実施の形態の弾性筒状包帯の前記ほつれ止めは、合成樹脂系の接着剤を基部10及び補助固定部20及び切断部30を編成する紡績糸に塗布して全体を編成したものであるから、紡績糸を連続供給する際に随所に接着剤を付けておくことにより、切断してもほつれの広がりが防止できる。特に、着色した接着剤を使用することにより、切断箇所の指示を明確にできる。
また、ほつれ止めとしては、切断部30を編成し、そこに合成樹脂接着剤を塗布してもよい。この種のほつれ止めは、基部10及び補助固定部20及び切断部30を編成する紡績糸に、合成樹脂接着剤を印刷して全体に塗布したものであるから、着色印刷することもできるし、所定の幅の印刷もできる。この印刷により、接着剤は繊維相互間を接合し、ほつれ止めとして機能する。特に、着色した接着剤を使用することにより、切断箇所の指示を明確にできる。
本実施の形態の紡績糸を環状に編み込んだ編目列のウェール側のヤング率Eは、前記紡績糸を環状に編み込んだ編目列相互間のコース側のヤング率Eと比較すると、E≧Eに設定されているものである。
したがって、弾性筒状包帯に外力を加えて装着したり、離脱させたりする際、前記人体に装着する方向の弾性変形が少ないから、前記人体に装着する方向の押圧力で任意の移動が自在となる。
ところで、上記実施の形態では、基部10が人体の長さ方向の前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面の周囲長のウェール側の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定した事例を説明したが、補助固定部20及び切断部30も同様に、人体の長さ方向の前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面のウェール側の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定することができる。また、補助固定部20または切断部30も同様に、人体の長さ方向の前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面のウェール側の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)は、編目密度及びヤング率を一定とし、近似する目数に設定することができる。
本発明の実施の形態によって、例えば、従来の弾性ストッキングの問題点が解消され、高齢者の握力が弱くて上手く履けないという問題が解消され、また、通気性が悪くナイロン製のため肌にアレルギー反応が出やすいという問題点も解消された。そして、弾性筒状包帯に皺ができると、着圧が集中するという現象からも開放された。また、従来の弾性ストッキング等の市販品は、外国人仕様であり、日本人の体形には不向きであるという問題点も国内の規格を採用することにより解消する。勿論、各人の体形に合わせたオリジナルの商品とすることもできる。
殊に、従来の弾性筒状包帯には、筒の内径が一定なため、人体の部位に対応した幾つかのサイズを各部位毎に繋ぎ合わせており、継ぎ接ぎになるため着圧が安定しないという問題点があったが、本発明によりそのような問題が解消された。通気性が悪いため湿疹が出やすいとか、耐久性が悪いとか、見た目が悪いという問題点も解消した。特に、1個の単位では安価だが、患肢に合わせて数種類必要な場合があり、結果、患者にとってはコスト高になるという問題も解消した。
即ち、本実施の形態の弾性筒状包帯は、一重であるから通気性があり、また、汗とその気化との還流促進を両立させることができる。また、綿素材で製造できるから、日本人のサイズに合った圧迫用のストッキング状またはパンティーストッキング状の複雑な弾性筒状包帯を製造できる。また、皺になり難い厚めの綿生地の使用が可能であり、段階着圧仕様で20mmHGの圧迫力が得られ、それでも、挿着、脱着が容易である。しかも、繰り返しの洗濯をしても型崩れ等が生じないといった特徴を有する。
更に、リンパ浮腫治療用のサポーターまたは下肢静脈瘤のサポーターとして医療具として使用したとき、足首側から脹脛の下部位置、脹脛の上部位置、脛、膝の下位置、膝の上位置として装着するから使用時に特定の部位にのみ外力が加わることがない。
なお、弾性着衣とは、四肢のリンパ浮腫治療に使用される弾性ストッキング、弾性スリーブ、弾性包帯の総称である。
一般に、高齢者は、握力が弱く弾性ストッキングを上手に履けないことが多いが、本発明の弾性ストッキングは、下肢静脈瘤の治療、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症の治療、予防及びリンパ浮腫の治療に幅広く使用可能である。
また、リンパ浮腫とは、リンパ節やリンパ管が何らかの原因によって圧迫、狭窄、閉塞されたためにリンパが滞り、組織、細胞の間隙に水分(タンパク質やリンパ球等が含まれる)が過剰に溜まった状態をいう。現在、日本の業界自主基準で30mmHG以上の圧迫力がかかるものを弾性着衣として扱っている。
また、弾性筒状包帯とは、例えば、末期癌の患者の浮腫軽減に使用される伸縮性のある包帯であって、患者の浮腫の部位に合わせて、数種類必要な場合がある。医師の装着指示書により療養費適用になるものである。しかし、本発明で定義する弾性筒状包帯は、人体の一部を圧迫する圧迫法で使用される全体に伸縮性ある布帛からなる包帯、サポーター、スリーブ、ストッキング、肌着等の圧迫用の装着具として、シームレス成形弾性包帯として使用でき、例えば、特に、リンパ浮腫治療用のサポーターまたは下肢静脈瘤のサポーターにも使用できる医療具として扱われる場合もあり、または、腕、脚、頭部、足部、手部等の外部から圧迫力を加える弾性筒状包帯として使用される場合もあり、四肢体幹の必要箇所に圧迫力を与え四肢体幹の浮腫を改善し、予防するため等に使用可能なものを含むものである。
上記実施例では、基部10のみを編目密度及びヤング率を一定にし、近似する目数に設定した事例で説明したが、包帯、サポーター、スリーブ、ストッキング、肌着等の圧迫用の装着具、また、リンパ浮腫治療用のサポーターまたは下肢静脈瘤のサポーターとして、付加する部分を含み全体を基部とすることもできるし、付属部分を除去したものとすることもできる。
10 基部
20 補助固定部
30 切断部
,L,L,・・・ 人体位置情報
,m,m,・・・ 人体周囲長情報
E ヤング率

Claims (1)

  1. 装着対象である人体の一部の長さ方向の人体位置情報(L,L,L,・・・)と、前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する垂直断面における周囲長の人体周囲長情報(m,m,m,・・・)とを用いて編成した人体の一部の長さ方向に装着される弾性筒状包帯であって、
    前記人体の長さ方向の前記人体位置情報(L,L,L,・・・)に対する前記人体周囲長情報(m ,m ,m ,・・・)は、ニット横編機で紡績糸を編み込んだ天竺編みまたはメッシュ編みの編目列のウェール側と、前記紡績糸を環状に編み込んだ前記編目列相互間のコース側との針数からなる編目密度、及び前記ウェール側のヤング率(E)を一定とし、かつ、前記ウェール側のヤング率(E)は、前記コース側のヤング率(E )以上に設定されており、前記編目列の目数以下の単位は切り捨て、切り上げ、四捨五入の何れかとして設定したことを特徴とする弾性筒状包帯。
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