JP2022125398A - 筒状部分を有するストレッチ生地及びその着用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 身体への装着が容易であるとともに、所望する着圧の各部位への付与を両立する筒状部分を有するストレッチ生地の提供。【解決手段】 折り返して重ね合わせる重ね側生地12Aと折り返しをしない身体側生地12Bにより筒状部分が構成され、折り重ねない状態で、所望する着圧を得るために本来必要な装着に必要な力よりも小さな力で装着でき、前記重ね側生地12Aを折り重ねて着用し、予め設定された所望する着圧を得る筒状部分を有するストレッチ生地。【選択図】 図1

Description

本発明は、手や足や腹部などの身体に着用するサポータ類、ストッキング、タイツ類等の筒状部分を有するストレッチ生地及びその着用方法に関する。
編生地や織生地は、衣服に用いられ、広く普及している。身体、特に胴周り、首周り、手首や足首のサイズは人によって個体差があるが、身体の一部を通す開口部の周方向の伸縮率を高めることで既定サイズの衣服である程度対応させることが合理的である。また、衣服を身体に着用したときに適度な着圧となることが好ましい場合があり、良く伸び、しかも元に戻る性質(伸長弾性回復性、ストレッチ性)に優れた経編生地の要望が高まりつつある。
特許文献1には、円筒状に編成された上部筒体と下部筒体からなるサポータ類本体の円周方向の少なくとも1箇所に、伸縮率補強糸を編み込んだ編込部と該補強糸を編み込まない遊び部を設け、下部筒体を上部筒体内に重ね合わせるように構成した二重サポータ類が記載されている。
特許文献2には、その(要約)には「下層と少なくとも一つの上層とを含んでなる複数の層からなる多層圧迫ストッキングまたは多層圧迫包帯であって、各層は、各々個別の位置が所定の強さの圧迫力をもつ。一実施態様では、前記下層に、アライメントマークを一つ以上設けて、下肢における個別の圧迫箇所との位置を合わせ易くするように、前記アライメントマークをそれぞれ、下層の別異の箇所に位置決めした。また、別の実施形態では、前記各層に、各々、アライメントマークを一つ以上設けて、各アライメントマークを各層上の別異の箇所に位置決めするとともに、層上に設けた各アライメントマークを相互の層上に設ける各別異のアライメントマークと対応させた。各層上に設けたアライメントマークを相互の層における対応マークと位置合わせすることで、各層上の個別の所定強さの圧迫力部が適正に位置合わせされ、その結果、特定の解剖学的箇所に高い圧力を正確に与えることができるとともに、段階的圧力変化を脚の長さに沿って適正に与えることができる。」と記載されている。
特許文献3には、その(請求項1)に、「ウェスト部、パンティ部、一対のレッグ部及び一対のソックス部が伸縮率を有する生地により連続して一体に編成されていることを特徴とするタイツ類」が記載されている。また、段落0017には「これらの各パーツの生地は、それぞれが対応する下半身部分にフィットし、下半身の動きに応じて伸縮可能なように、異なる編成構造により形成されている。ウェスト部5の生地は、身体への伸長時において、ウェストの特に周方向における伸縮率が必要とされることから編コースがタイツ長手方向となるように編成されることが好ましい。またタイツ全体がずり下がらないような締め付け力を有する必要があることから、生地を折り返して二重にして構成されていることが好ましい。」ことが記載されている。
また、本願出願人が既に開示しているものとしては、特許文献4は、異なる材質の糸の組み合わせによって、丈夫でよく伸びてよく縮む高品質の経編生地が記載されており、特許文献5には、2種以上の生地を組み合わせた衣服に関し、ソフトな身体への着用感が得られ、これら異種生地間にストレスが加わり難い高伸縮率衣服が記載されており、丸編生地において、周方向の伸び率が最大200%となる生地を安定して生産することが可能な丸編生地の製造方法と、周方向の伸び率が最大200%となる丸編生地が記載されている。
実開平7-第37133号公報 特表2003-第503105号公報 特開2000-248401号公報 特許第5340464号公報 特許第6198236号公報
足に着用するストッキングを例に説明すると、美脚効果を謳うようなストレッチ生地は、身体の部位(足首、脹脛、太もも、ウエスト部等)に応じて適切な伸縮性が発揮するとしているが、身体への着用の仕方が悪いと、そのときに生地が伸びきってしまって、身体への着用後には想定しているような着圧が得られないことが多い。特に、足首よりも足先部が大きいために、その箇所で伸びきってしまって、設定個所の伸縮率が発揮され事態が生じる。脚部を着圧する既存の弾性ストッキングでは、最も煩わしいとされるのが、踵(かかと)部分を通す際の負担であるとも言われている。手首に使用する場合は、手首よりも掌が大きいために(広幅であるために)、その箇所で身体への伸長時に生地が伸びきってしまう事態が生じる。洗濯によっても、所定の伸縮性や着圧が損なわれることがある。
また、ストレッチ生地は、医療用でも開発・使用されている。例えば、圧迫する衣類として、術後血栓症の予防、閉塞性動脈硬化症・リンパ浮腫の治療など広く用いられており、予め設定された付与すべき着圧が高いために、付与すべき着圧に比例して装着に必要な力も大きくなり、身体への装着に過大な労力や時間的なコストがかかってしまうという問題点が指摘されている。
また、身体への着用部位に予め設定された着圧を与えるよう設計されたストレッチ生地であったとしても、低い伸縮率になるよう構成されているため、身体への装着時には相当強い力で生地を引っ張り広げる必要があり、その身体への着用感の悪さ(不快な圧迫感)に繋がっている。
上記のように、医療・スポーツ・美容等の分野では、所望する着圧の付与と装着の容易性の両立が求められている。
しかしながら、予め設定した着圧が、身体への着用後に得られるとともに、装着の容易性を両立した筒状部分を有するストレッチ生地は従来なく、特に、身体の部位ごとに応じた適切な着圧が得られるというものは、医療分野においても、スポーツ医学の分野においても存在しなかった。
なお、従来、予め設定した着圧が得られるものとしては、太ももや脹脛などの身体の特定の部位に着圧の大きな生地を別途配置するものがほとんどで、これでは、その部分は強い着圧が得られたとしても、全体的にもその部分の影響力が生じてしまい、全体的に適切な着圧が得られるものではなかった。
そこで、本発明の目的は、身体への装着作業が行い易く、身体への装着時に伸縮性が失われるような事態を防止するとともに、身体の部位に応じた適切な着圧が得られる筒状部分を有するストレッチ生地、その着用方法及び着圧構造を提供することにある。
本発明の筒状部分を有するストレッチ生地としては、手や足や腹部などの身体に着用するサポータ類、ストッキング、タイツ類等の筒状部分を有するストレッチ生地であって、前記筒状部分は身体に密着する身体側生地と、装着後に折り返して前記身体側生地と重ね合わせて着用する重ね側生地を備え、それぞれの生地が身体に付与する着圧に差異を設けて、装着後、前記身体側生地に前記重ね側生地を折り重ねて着用することで、両生地から得られる着圧によって予め設定された所望する着圧を付与することを特徴とし、さらに前記重ね側生地を備えず前記身体側生地のみで、前記予め設定された所望する着圧を得ようとすると必要となる装着時の周方向に引っ張る力よりも小さな力で装着できることを特徴とする。
本発明によれば、折り返しを想定しない(重ね側生地を有しない)構成のストレッチ生地によるストッキングやサポータの場合と比較して、装着時に必要な生地を引っ張る力よりも小さな力でスムーズに装着でき、装着実施者は、従来よりも時間及び、労力をかけずに作業を行うことができる。
また、筒状部分を有するストレッチ生地としては、筒状部分は、その周方向への伸縮率よりも、身体に装着する方向である縦方向への伸縮率が小さく設定され、身体に装着する方向である縦方向への伸縮率が、その周方向への伸縮率の1/2未満に設定されていることを特徴とすることを特徴とする。
装着時における縦方向への筒状部分の無駄な伸長(伸縮)は、適切な位置への装着を妨げるだけでなく、ストレッチ生地を伸長したままの状態で着用すると、生地を構成する組織の密度が薄いままの状態となり、適切な位置で着用することで得られるはずの、当初想定された着圧が得られないとう問題が生じるが、本発明によればこの問題を解決することが可能となる。
そして、身体へ装着する際に引っ張る方向である縦方向への伸縮率を、筒状部分の周方向への伸縮率の1/2未満に設定することで、装着時の縦方向への伸長による生地組織の密度の希薄化が、装着後解消し、予め設定された所望する着圧を高い頻度で得られる。
さらに、本発明の筒状部分を有するストレッチ生地としては、筒状部分の前記重ね側生地の内径が、身体側生地側から他方下端側の開口にかけて徐々に大きくなるように形成されていることを特徴とする。
本発明の形状とすることで、装着時、重ね側生地の下端部が身体に密着せずに、生地と身体との間に「あそび」ができることで、重ね側生地の把持が容易になり、スムーズな折り重ねに貢献する。
そして、本発明としては、筒状部分には、身体側生地と重ね側生地とを連結する折り返し部が設けられ、前記折り返し部は、前記身体側生地及び前記重ね側生地と連続した生地で構成され、前記身体側生地及び前記重ね側生地よりも薄い組織となっているか、又は、前記身体側生地及び前記重ね側生地と連続した糸で構成されており、身体に装着する方向である縦方向には伸縮し難い非伸縮性を有している。
本発明によれば、折り返し部が折り返しやすい構造であるとともに、身体への着用する方向である縦方向には伸縮し難い性質を有しており、重ね側生地を身体側生地へ折り重ねようとすると、筒状部分の別の部分では折り返されにくく、ズレなども生じず、折り返し部で確実に折り返す構成となる。
また、折り返し部は、視覚的にも触覚的にも筒状部分の他の部分と相違するため、装着実施者が容易に認識できる構成となっており、スムーズな装着に貢献する。
本発明によれば、予め設定された着圧を得られる生地に本来必要な、装着時の生地を引っ張る力よりも小さな力で装着できるので、予め設定された着圧の付与と、装着の容易性の両立が可能となり、また、身体への装着方向である、筒状部分の縦方向の伸縮が抑制された生地であることで、装着時の位置決めが容易であるとともに、伸縮性を有する生地の場合、伸長することによって、生地を構成する組織の密度が薄くなり、予め設定された着圧が得られないとう問題点の解決も実現する。
本発明の第1の実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地の斜視図である。 上記実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地を示す別の斜視図である。 上記実施形態の重ね側生地の折り返しを示す参考図である。 上記実施形態の重ね側生地の折り返しを示す別の参考図である。 上記実施形態に適用される経編生地を示す参考図である。 上記実施形態に適用される丸編み生地を示す参考図である。 上記実施形態に適用される生地の筒状部分成形前の状態を示す画像である。 上記実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地の正面図及び底面図である。 上記実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地の伸長率を示す図である。 上記実施形態の別の着用方法を示す図である。 上記実施形態に適用される各生地の伸長に必要な力、収縮する力(着圧)を示すグラフである。 上記実施形態の身体に付与する着圧を示す図である。 本発明の他の実施形態の筒状部分の有するストレッチ生地の形状、身体に付与する着圧を示す図である。 本発明の第1の実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地が付与する着圧の測定状況を示す図である。 本発明の他の実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地を示す図である。 本発明の他の実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地を示す図である。 本発明の他の実施形態の筒状部分を有するストレッチ生地を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を引用しながら説明する。
(本発明の第1の実施の形態)
図1及び、図2は、本実施の携帯の筒状部分Cを有するストレッチ生地11を下腿部に適用する場合の図であり、後述する重ね側生地12Aを折り重ねる前の、図1は不使用時、図2は着用時を示している。
また、図3及び、図4は本発明を脚部に使用されるストッキングに適用した例(図3(a))、靴下に適用した例(図3(b))と、前腕部に着用する医療用の筒状部分Cを有するストレッチ生地に適用した例(図4(a))と、手袋に適用した例(図4(b))を示す。
本実施の形態でストレッチ生地11しているのは、経編生地1であり(図5参照)、丸編み1eで製造することもできる(図6を参照)。その特徴としては、表1~表4における比較例で示した従来の生地に比べ、伸長させるために必要な力が小さく、収縮時も緩やかに収縮することが読み取れ、伸縮性に優れた生地であることが分かる。
本発明のストレッチ生地11は、これらの編み生地に限られないが、本願発明に適用すると好適な例である。後述する経編生地1や丸編み生地1eように、元々は袖口やウェストに使用するゴムテープ類として「締め付けない」と「ズレない」という、これまで相反する項目を両立させる生地として開発したものである(特許文献4と5を参照。)。それまでの従来品では、ズレないようにすると締め付けが強くなり、締め付けを弱くすると、ズレが生じてしまうという課題を有していた。圧迫力がありながらソフトに伸びるため、窮屈さを感じにくいのが特徴である。
そして、本発明では、折り返して重ね合わせる重ね側生地12Aと折り返しをしない身体側生地12Bとを備え、重ね側生地12Aを折り返さない状態で装着し、身体側生地12Bを所定位置に配した後、重ね側生地12Aを折り返して使用する。これら両生地12A、12Bは、伸長特性や編み組織、使用素材などを異ならせても良いし、同じような素材としてもよい。
経編生地1に折り返し部13を設けて、折り返し構造とすることで、身体に着用するときには、重ね側生地12A及び、身体側生地12Bそれぞれ個別に容易に引っ張って伸ばすことができ、装着後、身体側生地12Bに重ね側生地12Aを折り重ねることで、重ね側生地12A、身体側生地12Bそれぞれ個別で得られる着圧よりも大きな着圧を得る事が可能となる。
ここで、図3(a)と図4(a)に示す脚部(下腿部)や腕部(前腕部)に適用する場合は、手首や足首を強く着圧するために、この手首や足首に対して重ね側生地12Aを折り返して二重の着圧状態にする。脚部の脹脛部分12Beのみに別の伸縮性を有する生地を配することも可能である(図12(a)参照)。
図3(b)と図4(b)に示す手袋や靴下に適用した例では、足や手に装着した後に、重ね側生地12Aを折り返して、二重の着圧状態にするか、更に折り畳んで、手首や足首の部分まで折り畳むようにして重ね合わせするものでも良い。そして、前記重ね側生地12Aを手首や足首部分に折り返して重ね合わせることで着圧をより高くすることも可能である。
図7は、編み機で製造した本発明の筒状部分Cを有するストレッチ生地11であり(平生地であり)、これを縫製して筒状部分Cを形成する。
上記のように重ね側生地12A、身体側生地12Bに使用する生地の性質の相違により重ね側生地12Aを折り返し部13で折り返して得られる着圧を予め設定された着圧になるように調節することも可能であるが、縫製により重ね側生地12A、身体側生地12の形状を調整することで、予め設定された着圧になるように調整することも可能である。すなわち、重ね側生地12Aと身体側生地12Bを構成する生地の性質、形状を適宜変更して所望する着圧の付与と装着の容易性の両立を実現する。
ここで、図8(a)は下腿部に使用されるストッキングに適用した本実施の形態のストレッチ生地11aの正面図であり、図8(b)は、本発明の生地11aの底面図である。本実施の形態としては、重ね側生地12Aの径(内径15a)を前記身体側生地12Bの内径よりも下端に向けて徐々に大きくなるように設けることが可能であり、この形状の場合、装着時、重ね側生地12Aの下端部が身体に密着せずに、重ね側生地12Aの把持が容易になりスムーズな折り重ねを実現するとともに、折り重ね後、適切な着圧の付与に貢献する。また、踵や手を容易に通すことができる形状となっていることにより、重ね側生地12Aが前記身体側生地12Bに対して、両生地の生地で適切な調和のある着圧設定が可能になる。
また、この本実施の形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地11は、表面には凹凸を形成し、重ね側生地12Aを身体側生地12Bに重ね合わせたときには、位置ずれが生じるような事態を防止するだけでなく、ストレッチ生地11の表面を見ると、その伸縮方向F1が分るようになっている(図示せず)。
次に、図9に示すように重ね側生地12A及び、身体側生地12Bから構成される筒状部分Cは、筒状部分の周方向F1に比べ、身体へ装着する方向である縦方向F2には伸縮し難い性質(非伸縮性)を有する。
ここで、伸縮し難い性質の非伸縮性とは、非伸縮性の糸が配されているもので、所定方向の伸びが制限される生地を言う。成人女性が本発明のストレッチ生地(ストッキング)を装着する際に、通常の力で縦方向F2に引っ張ったとしても伸長しない設定になっている。
具体的には、身体へ装着する際に引っ張る方向である縦方向F2への伸縮率を、筒状部分の周方向F1への伸縮率の1/2未満に設定されている。
身体へ装着する際に引っ張る方向である縦方向F2への伸縮率を、筒状部分の周方向F1への伸縮率の1/2未満に設定することで、装着時の縦方向F2への伸長が、着用時には解消し、生地組織の密度の希薄化を防止し、予め設定された所望する着圧を高い頻度で得られることが分かった。
身体へ装着する際に引っ張る方向である縦方向F2への伸縮率を、筒状部分の周方向F1への伸縮率の1/2以上に設定すると、装着時の縦方向F2への伸長が、着用時にも解消せず、生地組織の密度の希薄化により、予め設定された所望する着圧を得られなかった。
もっとも顕著な伸縮率の相違としては、実験における本実施の形態の経編生地を用いた筒状部分の測定値として、周方向F1への伸長が200%、縦方向F2への伸長が20%といった、周方向F1への伸縮率に対し、縦方向F2への伸縮率を1/10程度に設定し、生地組織の密度の希薄化が生じないようにすることも可能であった。
これは、医療用に使用する場合など、筒状部分Cを有するストレッチ生地を着用する各部位において、予め着圧が決められており、適切な位置にストレッチ生地を着用することが求められるが、縦方向F2に伸縮性を有していると適切な位置への装着が困難となる、という問題点と、ストレッチ生地に予め設定された着圧が、生地が伸張することにより、生地を構成する組織の密度が薄くなり、当初想定された着圧が得られないという問題点の解決を可能にする。
一方、筒状部分の周方向であるF1には伸縮性を有しているので、広幅部分(踵や手)Tを用意に通すことができ、装着後、適切な着圧効果が得られる。すなわち、手首や足首に適切な着圧を得たいときに、その前に手(手のひら)や踵(かかと)などの広幅部分Tを通す際において、横方向F1に伸長して、身体への装着が行い易くできるとともに、手首や足首を適度に締め付けることができる。足腰や腕の力が弱い場合においても、着け易くて着け心地も好ましいものとなる。そして、重ね側生地12Aは、折り返し部13を介して折り返えして使用される。
なお、経編生地1や丸編み生地1e等を使用することで、縦方向と横方向のみならず、斜め方向やスパイラル状等に伸縮率の方向を制御するとともに着圧を制御することできる。
折り返し部13は、折り返しやすい構造とするため、薄い組織の生地を配置して、重ね側生地12Aと身体側生地12Bとを連結している。また、折り返し部13は、身体への着用する方向である縦方向F2には伸縮し難い性質を有する糸により、又は、非伸縮性を有する糸で構成された組織により連結されている状態にしても良い。
これにより、別の部分では折り返しにくく、ズレなども生じず、折り返し部13で確実に折り返す構成となる。
そして、折り返し部13を挟むように、その両側に目印(二本線のマーカ)13mが設けられている(図7)。すなわち、折り返し部13は、薄い生地が使用されており、その位置が目立つようにするために二本の着色された部分が周方向に亘って設けられている。折り返し部13としては、一本に限定されず、二本以上が設けられていてもよい(図7、図8等を参照)。このように、折り返し部13を二本以上設けると、性別や年齢、個人差による着用部位の長さの違いに対応することが可能となるだけでなく多層に折り返すような使用もできる。
なお、ある一つの層の伸縮性が他の層の伸縮性に影響を受けないようにして折り畳むことができる。
図10は、前記ストレッチ生地11を三重に折り返す場合の例を説明する図である。前述の重ね側生地12Aを折り返して二重にした状態で、この部分を更に折り返すことで三重に折り返した多層着圧を制御できる。なお、前記二重の状態のときに(符号12AB)、二枚同時に同時に折り返すと、一挙に四重に折り返した状態にすることも可能である(符号12BAAB)。
図11は、5種類のストレッチ生地の装着に必要な引っ張る力と、着用時に付与される着圧の関係を示すグラフであり、本実施の形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地11の、装着に必要な(周方向に)引っ張る力と、装着後、着用時に付与される着圧の関係を例示するために使用する。
図11は、伸長時(装着に必要な力)と収縮時(着用時の着圧)のパワー試験において、後述するヒステリシス曲線(S-Sカーブとも呼ばれる。)が異なる5種類の生地(第1の生地1~第5の生地5)であり、このうち、第1の生地A1と第2の生地A2と第3の生地A3を使用する。
各生地のヒステリシス曲線(S-Sカーブ)は、試験力(生地を引っ張る力)が大きくなるとともに、変位(伸長)が大きくなり、変位が100%となったタイミングで試験力を緩め、生地が収縮する力を示したもので、生地を変位させる力よりも生地が収縮する力の方が小さくなることを示し、5種類の生地の変位が100%となるのに必要な力がそれぞれ異なり、同様に、収縮する力も異なることが分かる。
ここで、例えば、本実施の形態において、所望する着圧PSを得られる生地を第3の生地A3、重ね側生地12Aを構成する生地を第2の生地A2とし、身体側生地12Bを構成する生地を第1の生地A1とする。便宜上、所望する着圧は変位率60%で得られるものと仮定する。
本来、所望する着圧PSを得るためには、装着に必要な引っ張る力はP3である。そこで、重ね側生地12A(第2の生地A2)と、身体側生地12B(第1の生地A1)を用いた本実施の形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地11は、その形状を変更するなどして、重ね側生地12Aを身体側生地12Bに折り重ねて得られる着圧を所望する着圧PSとすることができれば、装着に必要な力の最大値は、図中の第2の生地A2を引っ張る力P2で、本来必要な第1の生地A1を引っ張る力よりも小さな力で、所望する着圧PSを得ることができることになる。
図12と図13は、本発明の生地11の各部位において、身体への着用前と身体への着用後での着圧状態の一例を説明する図であり、重ね側生地12Aを身体側生地12Bに折り重ねることで、所望する着圧が得られることを説明するものである。
図12の例では、前記身体側生地12Bの、前記重ね側生地12Aを折り返したときに対応する(重なる)位置となる中央部12Cとし、重ね側生地12Aの下端部と対応する部分を図中符号14で示す。
仮に着用時に各部位に付与する予め設定された着圧を3/3とした場合、この中央部12Cのみで付与する着圧は1/3、前記折り返し部13を介して、重ね側生地12Aのみで付与できる着圧を2/3となるように筒状部分Cを形成し、折り返して重ね合わせると、予め設定された着圧3/3となることを示している。
図11の例は、折り返し前の展開状態では、重ね側生地12Aと折り返しをしない身体側生地12Bとが同じ形状とされて、前記折り返し部13を対称軸として対称に形成されており、重ね側生地12Aの着圧が2/3であり、身体側生地12Bの着圧が1/3であり、これらを重ね合わせると、予め設定された着圧である3/3になることを示している。
(経編生地)
図5は本発明に適用する経編生地1の図である。本実施の形態の筒状部分を有するストレッチ生地1は帯状の平生地を筒状に縫製したものであり、その円周方向である横方向に高い伸縮性を示し、その縦方向に非伸縮性を示す。符号2(21,22,23)は編目を形成した伸縮性の経糸であり、符号3(31,32,33)は経方向に編み込まれた伸縮性の挿入糸であり、符号4はコース方向に編み込まれた非伸縮性の緯糸であり、これらの糸によって帯状の経編組織が形成されている。本実施形態では、経糸2及び、挿入糸3は、伸縮性の糸であり、ポリウレタン、ラテックス、エラストマー、天然ゴムのいずれか1種ないしはいずれか2種以上を用いた弾性糸からなる。緯糸4は、非伸縮性の糸であり、例えばレーヨン、ポリエステル、ナイロン、アクリル、天然繊維等が用いられる。そして、経糸2及び、挿入糸3の伸縮率が200%以上500%未満に設定されてクロッシェ経編機にて編成されている。これによって、経編生地1の長手方向への伸縮が一様となり、ほつれ難くストレッチ性の高い筒状部分Cを有する生地となっている。本実施の形態の重ね側生地12Aは、上記経編生地の非伸縮性がその伸縮方向を手や足の身体に着用するとき縦方向になるように使用している。
経糸2及び、挿入糸3として市販のポリウレタン糸を用い、緯糸4として市販のポリエステル糸を用いて、経編生地1を作製した。本発明品と同種の糸材料からなる従来品とについて、それぞれ伸長時と収縮時のパワー試験を行なった。
パワー試験は、一般財団法人日本遷移製品品質技術センター高松試験室にて行い、試験方法は、定速伸長引張試験機を使用して、つかみ間隔10cmで全幅について、引張速度が30cm/分とした。結果を次の表1に示す。
ここで、前記挿入糸3と緯糸4との位置関係は実施例に限定されない。経編の編み方は、上述の実施例に限定されず、いわゆるシングル・デンピー、ヴァンダイク、シングル・コードが適用できる。
Figure 2022125398000002
表1より、本実施の形態の筒状部分Cには、従来品よりも良く伸びる経編生地が使用されている。例えば、伸縮率が60%のときに必要な伸長時のパワーが、従来品では11.59[N]であるのに対して、本発明品では4.93[N]であり、1/3以下のパワーで済む。そして例えば、従来品と同じ程度のパワーで伸長させた場合、従来品の伸縮率が60%であるのに対して、本発明品の伸縮率は約140%となっており、同じパワーで2.3倍以上伸びることが判った。また例えば、伸縮率が80%のときに必要な伸長時のパワーが、従来品では22.37[N]であるのに対して、本発明品では5.94[N]であり、1/3未満のパワーで済む。そして例えば、従来品と同じ程度のパワーで伸長させた場合、従来品の伸縮率が80%であるのに対して、本発明品の伸縮率は190%超となっており、同じパワーで2.3倍以上伸びることが判った。
Figure 2022125398000003
表2は、本実施の形態に使用される経編生地1と従来品とで、それぞれ経編生地の伸縮率とパワーの関係を比較して示したグラフである。グラフの横軸は伸縮率[%]であり、グラフの縦軸はパワー[N]である。グラフ中のヒステリシス曲線は、ピーク点を境目として、上側の線が伸長曲線であり、下側の線が収縮曲線(回復曲線)である。
表1によれば、本発明品は、例えば、伸縮率(長手方向の伸び率)が40%のときのパワーが3.87[N]であり、伸縮率が80%のときのパワーが5.94[N]であるから、伸縮率を2倍とするために、必要なパワーが約1.5倍と小さい。また例えば、伸縮率(長手方向の伸び率)が30%のときのパワーが3.44[N]であり、伸縮率が60%のときのパワーが4.93[N]であるから、伸縮率を2倍とするために、必要なパワーが約1.5倍と小さい。
(丸編み生地)
図6は本発明を適用した丸編生地1eの編組織を例示する組織図である。本実施の形態の筒状部分Cに使用される丸編生地1eはその周方向F1に高い伸縮率を示す。符号2は編目を形成した編糸であり、符号3はコース方向に編み込まれた挿入糸であり、これらの糸によって筒状の丸編組織が形成されている。ここでは、編糸2と挿入糸3のいずれか又は、両方が伸縮性を有する糸であり、より具体的にはポリウレタン、ラテックス、エラストマー、天然ゴムのいずれかないしはいずれか2種以上を用いた弾性糸からなり、編み組織及び/又は編み密度を適宜設定の上、丸編機にて編成されている。前記丸編機は、流し丸編機(丸編みジャージ機)、成型丸編機(ガーメットレングス機)、小丸機(靴下編機)のいずれか1種が適用される。これによって、丸編生地1の周方向の伸縮が一様となり、ほつれ難くストレッチ性が高い丸編生地1eとなる。
編糸2と挿入糸3として市販のポリウレタン糸を用いて、丸編生地1を作製した。本発明品と同種の糸材料からなる従来品とについて、それぞれ伸長時と収縮時のパワー試験を行なった。パワー試験の試験方法には、定速伸長引張試験機を使用して、つかみ間隔10cmで全幅について、引張速度が30cm/分とした。結果を次の表3に示す。
Figure 2022125398000004
表3より、本実施の形態の筒状部分Cに使用される生地は、従来品よりも良く伸びる丸編生地となっている。例えば、伸縮率が80%のときに必要な伸長時のパワーが、従来品では26.32[N]であるのに対して、丸編み生地1e(1)では11.18[N]であり、半分以下のパワーで済む。そして例えば、従来品と同じ程度のパワーで伸長させた場合、従来品の伸縮率が80%であるのに対して、本実施の形態の筒状部分Cに使用される生地の伸縮率は190%となっており、同じパワーで2倍以上伸びることが判った。
表4は、本発明品に適用する丸編み生地と従来品とで、それぞれ丸編生地の伸縮率とパワーの関係を比較して示したグラフである。グラフの横軸は伸縮率[%]であり、グラフの縦軸はパワー[N]である。グラフ中のヒステリシス曲線(S-Sカーブとも呼ばれる)は、ピーク点を境目として、上側の線が伸長曲線であり、下側の線が収縮曲線(回復曲線)である。
Figure 2022125398000005
表3によれば、本発明品は、伸縮率(周方向の伸び率)が40%のときのパワーが6.93[N]であり、伸縮率が80%のときのパワーが11.18[N]であるから、伸縮率を2倍とするために、必要なパワーが約1.6倍であり、従来品は、伸縮率(周方向の伸び率)が40%のときのパワーが9.12[N]であり、伸縮率が80%のときのパワーが26.32[N]であるから、伸縮率を2倍とするために、必要なパワーが約2.9倍と大きい。
また、本発明品は、編糸と挿入糸の伸縮率が200%以上500%未満に設定されて丸編機にて編成されており、伸縮率(周方向の伸び率)が50%のときのパワーが7.96[N]であり、伸縮率が150%のときのパワーが20.44[N]であるから、伸縮率が3倍なのに対して、必要なパワーが約2.6倍で済んでいる。すなわち、伸縮率(周方向の伸び率)が50%のときのパワーをN1とし、伸縮率が150%のときのパワーをN2としたときに、N2がN1の3倍未満となっている。本発明に使用される生地は、比較例(従来品)と比較して、上記ヒステリシス曲線の傾斜が小さい。また、本発明に使用される生地は、その伸縮率が200%となる時点で必要なパワーが28.56[N]であり、従来品の伸縮率が90%となる時点で必要なパワーが35.36[N]である。このことから、伸縮率を最大とするために必要なパワーについても、本発明品は従来品よりも小さなパワーで済むとみなすことができる。よって、例えば、本発明に使用される生地を35[N]のパワーで引っ張ると、本発明品の伸縮率は200%を超えることとなる。
(実施例)
次に、本発明の実施形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地11を用いたストッキングの身体への着用例を説明する。
本実施の形態のストレッチ生地11において、そのサイズを変えて試験品を製造し(SS、S、M、LLの5サイズ)、着圧測定を行った。着圧は、足型に測定位置が固定されている帯状のセンサーS1を取り付け、これに試験品を装着し、着用時に各部位に付与されるし着発(圧迫圧)を測定機器S2で測定した。足型(木製足型)、試験機(MST MKV ザルツマン)等詳細は図14のとおりである。
測定は、身体への着用1分経過後であり、測定ポイントB、B1、Cの3箇所を測定した。測定回数は3回行い、測定するごとに一度足型から脱がせ、再び履かせることを繰り返して行った。着圧は、その圧力の大きさを示す「mmHg」や「hpa」を測定単位としている。一般的には、下腿部の場合において、約10~20mmHgは軽いむくみに良いとされ、約20~30mmHgは中程度のむくみに良いとされ、約30~50mmHgは重度のむくみやリンパ浮腫に良いとされている。
Figure 2022125398000006
表5に示すように、各測定ポイントに付与されている着圧と、測定ポイントBの位置である重ね側生地12Aを身体側生地12Bに折り重ねた部分の着圧測定値を100とした場合のB1、Cの着圧の割合を示したものである。いずれも、測定ポイントBから膝部向かって、着圧が低下していることが分かる。また、筒状部分Cのサイズによって付与される着圧、測定ポイントBに付与される着圧とその他の測定ポイントに付与される着圧の割合が一定の範囲に収まり安定していることが分る(安定した着圧値が得られていることが分る)。
これは、本実施の形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地の製造、成形段階で予め設定された(所望する)着圧を高精度に実現することができ、厳密な着圧制御が必要な医療分野にも適用可能であることを示している。
(本発明の第2の実施形態)
上述の本発明の実施の形態とは異なる第2の実施形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地21においては、図15に示すように、重ね側生地12Aの幅Haが身体側生地12Bの幅Hbと同じ幅Ha=Hbとして設けられている。
また、図16(a)(b)に示すように、前記重ね側生地12Aの幅Haが前記身体側生地12Bの幅Hbよりも狭い幅(Ha<Hb)で設けられている。
このように、使用する生地、所望する着圧の程度に応じて、重ね側生地12Aの形状を調整することで、身体の個人差や、着用部位、着圧の違いに柔軟に対応可能で、さらには身体側生地12Bの形状を調整することにより、適用範囲は大幅に拡大する。
しかし、上記同じ幅であったとしても、重ね側生地12Aは前記身体側生地12Bに対して折り畳まれて重ね合わせるので、重ね側生地12Aは前記身体側生地12Bとを合わせた着圧か、それよりも強い着圧が得られる。
また、上記重ね側生地12Aの幅Haが前記身体側生地12Bの幅Hbと同じ幅であるとしても、各々の空間部15a,15b(筒状部分Cの内側)で、着圧を調整することも可能であり、伸縮する方向の生地の設け方によっては、前記重ね側生地12Aの径が前記身体側生地の径よりも徐々に大きくなるように設けられることが可能である(図8(b)参照)。
(本発明の第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地31の折り返し着用方法においては、図13に示すように、重ね側生地と身体側生地12A,12Bが同じ大きさで重ね合わせられて使用されるストッキングになっている。なお、脹脛又は、前腕の位置に対応する部位12Beが強い着圧が生じる生地として設けられている。なお、伸縮方向F1は第1の実施の形態と同じで、上記着圧の強い部分を、足首、手首に設定するだけでなく上腕部に設けたり、足の太もも部に設けたり、臀部に設けたりすることができるものである。
(本発明の第4の実施形態)
本実施の形態の筒状部分Cを有するストレッチ生地41の折り返し着用方法においては、例えば、図17(a)に示すように、部位12Beに部位12Bfよりも強い着圧が生じるように設けられていても良い(12Bの着圧>12Bfの着圧)。また、この実施の形態では、図17(b)に示すように、前記身体側生地12Bに、ストッキングを履くときに引っ張る部分となる縁取り部(円周テープ)生地12Bhが設けられて、この位置で手に持って引っ張り動作する作業を行う場合の操作部、ストッキング留め兼用に設けられる。
以上、本発明の実施の形態では、主に二重になる折り返しや三重になる折り返しの折り重ね構造で説明したが、三重以上の折り返しにも適用可能であり、上記経編生地や丸編み生地以外でも適用可能である。
また、主にサポータ類やストッキングを例に説明したが、これらを医療分野で使用する医療用のストレッチ生地としても適用可能である。さらに、本発明の実施の形態では、主に円筒状のストレッチ生地で説明したが、図1(b)や図2(b)に示すように、靴下や手袋においても、円筒状の部分を有するものであれば、本発明を適用することができる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
1 経編生地、 1e 丸編生地、
2 経糸、
3 挿入糸、
4 緯糸、
11,11a,11b,11c,11d,21,21a,31,31a,41,41a
筒状部分を有するストレッチ生地、
12A 重ね側生地、
12B 身体側生地、
12C 中央部の生地、
12AB 重ね合わせ状態(二重),12AAB 重ね合わせ状態(三重)、
12Bf 身体側生地の脛側部分、
12Be 身体側生地の脹脛側部分、
13 折り返し部(生地の薄い部分、非伸縮性を有する糸)、
14 折り返した重ね側生地の端部と対応する身体側生地の部分、
15 空間部(a,bともに筒状部分の内径)、
A ストレッチ生地(A1~A5)、
C 筒状部分、
F1 筒状部分を有するストレッチ生地の周方向への伸長(収縮)、
F2 筒状部分を有するストレッチ生地の縦方向への伸縮(収縮)、
Ha 身体側生地の幅、
Hb 重ね側生地の幅、
P1 第1の生地を伸長させるのに必要な力、
P2 第2の生地を伸長させるのに必要な力、
P3 第3の生地を伸長させるのに必要な力、
PS 予め設定された所望する着圧、
T 手(掌)、踵部

Claims (8)

  1. 手や足や腹部などの身体に着用するサポータ類、ストッキング、タイツ類等の筒状部分を有するストレッチ生地であって、前記筒状部分は身体に密着する身体側生地と、装着後に折り返して前記身体側生地と重ね合わせて着用する重ね側生地を備え、それぞれの生地が身体に付与する着圧に差異を設けて、折り返さない状態で装着した後、前記身体側生地に前記重ね側生地を折り重ねて着用することで、前記身体側生地と前記重ね側生地が折り重ねられた部位において、両生地から得られる着圧によって予め設定された所望する着圧を付与することを特徴とする筒状部分を有するストレッチ生地。
  2. 前記重ね側生地を備えず前記身体側生地のみで、前記予め設定された所望する着圧を得ようとする場合に必要となる装着時の周方向に引っ張る力よりも小さな力で装着できることを特徴とする請求項1に記載の筒状部分を有するストレッチ生地。
  3. 前記筒状部分は、その周方向への伸縮率よりも、身体に装着する方向である縦方向への伸縮率が小さく設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状部分を有するストレッチ生地。
  4. 前記筒状部分は、身体に装着する方向である縦方向への伸縮率が、その周方向への伸縮率の1/2未満に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の筒状部分を有するストレッチ生地。
  5. 前記筒状部分の前記重ね側生地の内径が、前記身体側生地側から他方下端側の開口にかけて徐々に大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の筒状部分を有するストレッチ生地。
  6. 前記筒状部分には、前記身体側生地と前記重ね側生地とを連結する折り返し部が設けられ、前記折り返し部は、前記身体側生地及び前記重ね側生地と連続した生地で構成され、前記身体側生地及び前記重ね側生地よりも薄い組織となっているか、又は、前記身体側生地及び前記重ね側生地と連続した糸で構成されていることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載の筒状部分を有するストレッチ生地。
  7. 前記折り返し部は、身体に装着する方向である縦方向には伸縮し難い非伸縮性を有していることを特徴とする請求項6に記載の筒状部分を有するストレッチ生地。
  8. 手や足や腹部などの身体に着用するサポータ類、ストッキング、タイツ類等の筒状部分を有するストレッチ生地の着用方法であって、前記筒状部分は身体に密着する身体側生地と、装着後に折り返して前記身体側生地と重ね合わせて着用する重ね側生地を備え、それぞれの生地が身体に付与する着圧に差異を設けて、折り返さない状態で装着した後、前記重ね側生地を前記身体側生地に折り重ねることで、予め設定された所望する着圧を得ることを特徴とする筒状部分を有するストレッチ生地の着用方法。

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