JP5736999B2 - ピーク抑圧装置、ピーク抑圧方法、および無線通信装置 - Google Patents
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Description
(1)LPF通過後のピーク復元を想定してHC処理を厳しく行い、信号のピークを所望の振幅に抑える。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係るピーク抑圧装置のハードウェアブロックを示した図である。図1に示すように、ピーク抑圧装置は、プリエンファシス部11、クリップ部12、フィルタ部13、ディエンファシス部14、周波数変換部15、および増幅器16を有している。図1に示すピーク抑圧装置は、例えば、基地局などの無線通信装置に実装される。
遅延部23は、プリエンファシス部11から出力される信号を遅延する。例えば、遅延部23は、リミッタ部24に入力される信号のタイミングと、振幅判断部22で振幅判断される信号のタイミングとが一致するように、プリエンファシス部11から出力される信号を遅延する。
図2は、プリエンファシス部の周波数特性を示した図である。図2に示すグラフの横軸は周波数を示し、縦軸は利得を示している。図2に示す−f1〜f1は、無線送信される信号の帯域を示している。
乗算器33には、遅延器32から出力される信号が入力される。また、乗算器33には、係数h12が入力される。乗算器33は、遅延器32から出力される無線送信する信号と係数h12とを乗算し、加算器34へ出力する。
ここで、プリエンファシス部11およびディエンファシス部14を備えないピーク抑圧装置について説明する。
図8に示す一点鎖線の波形W11は、図7に示すクリップ部12に入力される信号(ベースバンド信号I,Qの包絡線)を示している。
図9に示す一点鎖線の波形W21は、図7に示すクリップ部12に入力される信号を示している。波形W21の信号は、図8に示した波形W11の信号より周波数が低い。すなわち、図9では、クリップ部12に入力される信号の周波数が図8の場合に対し、低い場合について説明する。
[ステップS1]プリエンファシス部11は、無線送信される信号を受信する。
[ステップS2]プリエンファシス部11は、受信した信号に対し、エンファシス処理を施す。
[ステップS4]クリップ部12の振幅判断部22は、瞬時電力検出部21で検出された信号の振幅が所定の閾値より大きいか否か判断する。
リミッタ部24は、振幅判断部22によって、入力信号xの振幅|x|が閾値γ以下と判断されれば、入力信号xをそのままフィルタ部13に出力する。すなわち、リミッタ部24は、|x|≦γであれば、y=xをフィルタ部13に出力する。
[ステップS9]周波数変換部15は、ディエンファシス部14から出力される信号の周波数を無線周波数に変換する。例えば、周波数変換部15は、直交変調により、ディエンファシス部14から出力される信号(ベースバンド信号I,Q)の周波数を無線周波数に変換する。
このように、ピーク抑圧装置は、プリエンファシス部11によって、無線送信する信号の高域成分をプリエンファシスし、クリップ部12によって、プリエンファシスされた信号を所定の閾値で振幅制限する。そして、ピーク抑圧装置は、ディエンファシス部14によって、クリップ部12から出力される信号をディエンファシスし、周波数変換部15によって、ディエンファシスされた信号を無線周波数に周波数変換するようにした。これにより、ピーク抑圧装置は、変調精度やビット誤り率の劣化を抑制し、小型で消費電力を抑えることができる。
図11は、ピーク抑圧装置の他のハードウェアブロック例を示した図である。図11に示すように、ピーク抑圧装置は、DSP51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、および入出力インタフェース54を有している。
DSP51は、図1で説明したプリエンファシス部11、クリップ部12、フィルタ部13、およびディエンファシス部14の機能を実現する。例えば、上記で説明したプリエンファシス部11、クリップ部12、フィルタ部13、およびディエンファシス部14の機能を実現するアプリケーションをROM52に格納し、ROM52に格納したアプリケーションをDSP51に実行させ、各部の機能を実現する。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。ピーク抑圧装置は、無線送信する信号の周波数帯域を制限するために、帯域制限用のフィルタ部を備える。第2の実施の形態では、プリエンファシス部に帯域制限用のフィルタの特性を加味し、部品点数を低減してコスト低減を図る。また、第2の実施の形態では、ディエンファシス部に帯域外成分を除去するフィルタの特性を加味し、部品点数を低減してコスト低減を図る。
次に、第3の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。ピーク抑圧装置は、無線送信する信号のキャリア数、変調方式、要求されるEVM(Error Vector Magnitude)によって、ピーク抑圧する閾値を変更する場合がある。第3の実施の形態では、ピーク抑圧する閾値の変更によって、プリエンファシス量およびディエンファシス量を変更する。
例えば、ディエンファシス部73は、閾値制御部71から出力される閾値が小さい値に変更された場合、信号のピーク復元量が大きくなるので、高域成分の抑制を大きくするようにする(より高域成分の信号が通過しないようにディエンファシス量を増加する)。なお、ディエンファシス部73は、閾値制御部71から出力される閾値に基づいて、例えば、IIRフィルタの係数を変更し、ディエンファシス量を変更する。
12 クリップ部
13 フィルタ部
14 ディエンファシス部
15 周波数変換部
16 増幅器
Claims (6)
- 無線送信される信号のピークを抑圧するピーク抑圧装置において、
前記無線送信される信号に対し高域成分を強調するプリエンファシス処理を施すプリエンファシス部と、
前記プリエンファシス部によってプリエンファシス処理が施された信号を所定の閾値で振幅制限するクリップ部と、
前記クリップ部によって振幅制限された信号に対し高域成分を抑制するディエンファシス処理を施すディエンファシス部と、
前記ディエンファシス部によってディエンファシス処理が施された信号を無線送信するために周波数変換する周波数変換部と、
前記クリップ部の閾値を制御する閾値制御部と、
を備え、
前記プリエンファシス部は、前記閾値制御部の制御する閾値に基づいて前記無線送信される信号に対して施すプリエンファシス量を変更し、
前記ディエンファシス部は、前記閾値制御部の制御する閾値に基づいて前記クリップ部によって振幅制限された信号に対して施すディエンファシス量を変更する、
ことを特徴とするピーク抑圧装置。 - 前記プリエンファシス部は、前記無線送信される信号に対しプリエンファシス処理を施すとともに帯域制限を行うことを特徴とする請求項1記載のピーク抑圧装置。
- 前記ディエンファシス部は、前記クリップ部によって振幅制限された信号に対しディエンファシス処理を施すとともに帯域制限を行うことを特徴とする請求項1記載のピーク抑圧装置。
- 前記閾値制御部は、前記無線送信される信号の変調方式、キャリア数、またはエラーベクタマグニチュードによって前記クリップ部の閾値を制御することを特徴とする請求項1記載のピーク抑圧装置。
- 無線送信される信号のピークを抑圧するピーク抑圧装置のピーク抑圧方法において、
前記無線送信される信号に対し高域成分を強調するプリエンファシス処理を施し、
プリエンファシス処理が施された信号を所定の閾値で振幅制限し、
所定の閾値で振幅制限された信号に対し高域成分を抑制するディエンファシス処理を施し、
ディエンファシス処理が施された信号を無線送信するために周波数変換し、
前記閾値の制御を行って、前記無線送信される信号に対して施すプリエンファシス量を変更し、
前記閾値の制御を行って、振幅制限された信号に対して施すディエンファシス量を変更する、
ことを特徴とするピーク抑圧方法。 - 無線送信する信号のピークを抑圧する無線通信装置において、
前記無線送信する信号に対し高域成分を強調するプリエンファシス処理を施すプリエンファシス部と、
前記プリエンファシス部によってプリエンファシス処理が施された信号を所定の閾値で振幅制限するクリップ部と、
前記クリップ部によって振幅制限された信号に対し高域成分を抑制するディエンファシス処理を施すディエンファシス部と、
前記ディエンファシス部によってディエンファシス処理が施された信号を無線送信するために周波数変換する周波数変換部と、
前記クリップ部の閾値を制御する閾値制御部と、
を備え、
前記プリエンファシス部は、前記閾値制御部の制御する閾値に基づいて前記無線送信される信号に対して施すプリエンファシス量を変更し、
前記ディエンファシス部は、前記閾値制御部の制御する閾値に基づいて前記クリップ部によって振幅制限された信号に対して施すディエンファシス量を変更する、
ことを特徴とする無線通信装置。
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