JP5736518B2 - 撮像レンズ鏡筒およびその動作制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は,撮像レンズ鏡筒およびその動作制御方法に関する。
テレビジョン装置の大画面化および高解像度化に伴い,表示画面に映し出される映像に対する高画質化の要求が高まっている。高画質化の要求に応えるために,映画用および放送用の撮像レンズ鏡筒では,内蔵されている撮像レンズ位置を高精度に検出する必要がある。
このために,例えば、特許文献1には、静電型エンコーダをレンズ位置検出手段として用いる内視鏡装置であって,精度の高いレンズ位置決めを可能とする内視鏡装置が開示されている。また、例えば、特許文献2には、簡易な構成で広範囲な距離を高精度にかつ絶対位置を即座に検出する位置検出装置が開示されている。
特開2011-27999号公報 特開2012-83313号公報
しかしながら,特許文献1および2のいずれにおいても,撮像レンズの位置検出には未だ正確さに欠ける。
本発明は,撮像レンズの位置を高精度に検出することが可能な撮影レンズ鏡筒およびその動作制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一の態様に係る撮像レンズ鏡筒は,光軸方向に移動可能に撮像レンズを保持する鏡筒本体,撮像レンズの移動に応じて回転する回転体であって,周方向に沿って,それぞれが異なる波長の磁気成分が周期的に着磁されている第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールが平行に形成されている回転体,回転体が回転することによって,第1の磁気スケールから正弦波である第1の位相信号および第1の位相信号に対し位相のずれた第2の位相信号を検出する第1の磁気センサと,回転体が回転することによって,第2の磁気スケールから正弦波である第3の位相信号および第3の位相信号に対し位相のずれた第4の位相信号を検出する第2の磁気センサと,を含み,回転体の周面に対向する位置に配置される磁気センサ装置,第1の磁気センサにおいて検出された第1の位相信号および第2の位相信号ならびに第2の磁気センサにおいて検出された第3の位相信号および第4の位相信号を用いて第1の位相信号と第3の位相信号との位相差を算出する位相差算出手段,回転体が回転することにより第1の位相信号の位相が0度となるタイミングで位相差算出手段において算出された位相差に対応して,位相差の設計値との差分を補正する補正値が格納されている補正テーブルを記憶する補正テーブル・メモリ,回転体が回転することにより,第1の位相信号の位相が0度と異なるタイミングで位相差算出手段において算出された位相差に対応する補正値を,補正テーブル・メモリに記憶されている補正テーブルから読出し,読み出された補正値を用いて,位相差算出手段において算出された位相差を補正する位相差補正手段,ならびに位相差補正手段によって補正された位相差と,あらかじめ定められている位相差と撮像レンズの絶対位置との関係と,から撮像レンズの絶対位置を算出する絶対位置算出手段を備える。
本発明の他の態様は,撮像レンズ鏡筒に適した動作制御方法も提供している。すなわち,光軸方向に移動可能に撮像レンズを保持する鏡筒本体および撮像レンズの移動に応じて回転する回転体であって,周方向に沿って,それぞれが異なる波長の磁気成分が周期的に着磁されている第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールが平行に形成されている回転体を備えた撮像レンズ鏡筒の動作制御方法において,位相差算出手段が,回転体が回転することによって,第1の磁気スケールから正弦波である第1の位相信号および第1の位相信号に対し位相のずれた第2の位相信号を検出する第1の磁気センサと,回転体が回転することによって,第2の磁気スケールから正弦波である第3の位相信号および第3の位相信号に対し位相のずれた第4の位相信号を検出する第2の磁気センサと,を含み,回転体の周面に対向する位置に配置される磁気センサ装置に含まれる第1の磁気センサにおいて検出された第1の位相信号および第2の位相信号ならびに第2の磁気センサにおいて検出された第3の位相信号および第4の位相信号を用いて第1の位相信号と第3の位相信号との位相差を算出し,位相差補正手段が、回転体が回転することにより,第1の位相信号の位相が0度と異なるタイミングで位相差算出手段において算出された位相差に対応する補正値を,回転体が回転することにより第1の位相信号の位相が0度となるタイミングで位相差算出手段において算出された位相差に対応して,位相差の設計値との差分を補正する補正値が格納されている補正テーブルを記憶する補正テーブル・メモリに記憶されている補正テーブルから読出し,読み出された補正値を用いて,位相差算出手段において算出された位相差を補正し,絶対位置算出手段が,位相差補正手段によって補正された位相差と,あらかじめ定められている位相差と撮像レンズの絶対位置との関係と,から撮像レンズの絶対位置を算出する。
本発明の上記態様によると,撮像レンズの移動に応じて回転体が回転する。その回転体には,異なる波長の磁気成分が周期的に着磁されている第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールが平行に形成されている。回転体が回転すると,第1の磁気センサによって第1の磁気スケールから正弦波である第1の位相信号と,この第1の位相信号に対して位相のずれた第2の位相信号と,が検出され,第2の磁気センサによって第2の磁気スケールから正弦波である第3の位相信号と,この第3の位相信号に対して位相のずれた第4の位相信号と,が検出される。検出された第1の位相信号から第4の位相信号を用いて,第1の位相信号と第3の位相信号との位相差が算出される。位相差と撮像レンズの絶対位置とは一義的に決定されるから,算出された位相差にもとづいて撮像レンズの絶対位置が算出される。また,本発明の上記態様においては,回転体を回転することにより実際に算出された位相差に対応して,位相差の設計値との差分を補正する補正値が格納されている補正テーブルが記憶されている。算出された位相差を補正した後に撮像レンズの絶対位置が算出されるので,より高精度に撮像レンズの位置を決定できる。とくに,本発明の上記態様では,補正テーブルが作成される場合には,第1の位相信号の位相が0度となるタイミングで得られる位相差に対応して補正値が得られ,そのような補正テーブルを用いて実際に位相差を補正して撮像レンズの絶対位置を算出する場合には,第1の位相信号の位相が0度と異なるタイミングで得られる位相差に対応した補正値を用いて位相差が補正される。補正テーブルは工場内で作成されるので,補正テーブルが作成される場合には,位相差と補正値との関係は比較的正確であるが,補正テーブルを用いて補正が行われる場合には,ユーザが実際に撮像レンズ鏡筒を使用している状況なので,第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールのがたつきが生じる。第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールに周期的に着磁されている磁気成分から第1の位相信号等が検出され,第1の位相信号の位相が0度となるタイミングで得られる位相差に対応する補正値を補正テーブルから読み出そうとしても,その前の位相差に対応する補正値が補正テーブルから読み出されてしまうことがある。本発明の上記態様によると,第1の位相信号の位相が0度と異なるタイミングで得られる位相差に対応した補正値を用いて位相差が補正されるので,その前の位相差に対応する補正値が補正テーブルから読み出されてしまうことが未然に防止される。
位相差補正手段は,たとえば,回転体が回転することにより,第1の位相信号の位相が180度となるタイミングで位相差算出手段において算出された位相差に対応する補正値を,補正テーブル・メモリに記憶されている補正テーブルから読出し,読み出された補正値を用いて,位相差算出手段において算出された位相差を補正する。
補正テーブル・メモリには,異なる方向に撮像レンズを移動した場合に得られる,位相差算出手段において算出された位相差と位相差の設計値との差分を示す2つの補正テーブルが記憶されていてもよい。この場合,位相差補正手段は,たとえば,2つの補正テーブルのうち,撮像レンズの移動方向に対応した補正テーブルを用いて位相差算出手段において算出された位相差を補正する。
位相差補正手段は,第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールに着磁されている磁気成分のうち,着磁むらの大きい部分から得られる位相差を除外して上記位相差手段において算出された位相差を補正してもよい。
位相差算出手段は,第1の磁気センサにおいて検出された第1の位相信号および第2の位相信号ならびに第2の磁気センサにおいて検出された第3の位相信号および第4の位相信号を用いて算出された位相差のn個分の平均を算出してもよい。
補正データ・メモリには,撮像レンズの移動位置ごとに,移動位置に対応する位相差を含むn個の位相差についての位相差の設計値との差分の平均が補正テーブルとして記憶されていてもよい。
本発明によれば、撮像レンズの位置を高精度に検出することができる。
レンズ鏡筒の外観を示している。 レンズ鏡筒の一部断面斜視図を示している。 磁気スケール部材と磁気センサ装置との位置関係を示している。 磁気スケール部材と磁気センサ装置との関係を示している。 磁気センサ装置から出力される信号の波形図である。 位相差とC相のカウント数との関係を示している。 位相差とC相のカウント数との関係を示している。 補正テーブルの一例である。 位相差とC相のカウント数との関係を示している。 補正テーブルの一例である。 角度誤差値と着磁番号との関係を示している。 磁気スケールを示している。 位相差とC相のカウント数との関係を示している。 ズーム・レンズの位置検出回路の電気的構成を示すブロック図である。 ズーム・レンズの位置検出処理手順を示すフローチャートである。 ズーム・レンズの位置検出処理手順を示すフローチャートである。 磁気センサ装置から出力される信号の波形図である。
図1は,本発明の実施形態に係る,レンズ鏡筒(撮像レンズ鏡筒)2を装着した撮像装置の使用状態を示している。
レンズ鏡筒2は,筒状の筺体10(鏡筒本体)を備えている。この筺体10内には,ズーム・レンズおよびフォーカス・レンズなどの撮像レンズならびにアイリスなどが内蔵されている。レンズ鏡筒2の筺体10の基部にはマウント部3が形成されている。このマウント部3の接続部が撮像装置本体1の前部に設けられているレンズ装着部に着脱自在に装着されることにより,レンズ鏡筒2が撮像装置本体1に固定される。
撮像装置本体1には,レンズ鏡筒2が装着された状態で,レンズ鏡筒2の光軸上に位置するように撮像素子(図示略)が配置されている。撮像素子により,レンズ鏡筒2によって集光された光学像が撮像される。撮像素子の出力信号は,撮像装置本体1に内蔵されている画像処理装置(図示略)によって所定の信号処理が行われ,各種画像データが生成される。
撮影者5は,撮像装置本体1を右肩に担いで例えば右眼でファインダ装置6を覗く。撮影者5は,右手7でレンズ装置2の把持部を把持して撮像装置を固定しながら,被写体を撮影することになる。
レンズ鏡筒2の先端側(被写体側)には,フォーカス・レンズの焦点位置を調整するフォーカス・リング8が,レンズ鏡筒2の外周に回転可能に設けられている。フォーカス・リング8を撮影者5が手7で任意の角度回転させることで,フォーカス位置の調整を行うことができる。
レンズ鏡筒2の中間部分には,ズーム・レンズのズーム位置を調整するズーム・リング9がレンズ鏡筒2の外周に回転可能に設けられている。ズーム・リング9を撮影者5が手7で任意の角度回転させることで,ズーム倍率の調整を行うことができる。
レンズ鏡筒2には,ズーム・リング9のさらに基端側にアイリスの開口量を調整するためのアイリス・リング11が設けられている。アイリス・リング11も,レンズ鏡筒2の外周に回転可能に設けられている。
図2は,図1に示すレンズ鏡筒2のズーム・リング9付近の断面斜視図である。
ズーム・リング9が外周に設けられた筐体10の内部には,レンズ鏡筒2の光軸を中心に回転可能な回転筒20(回転体)と,回転筒20の内部に設けられているズーム・レンズを保持するズーム・レンズ保持枠30とが設けられている。
ズーム・レンズ保持枠30は,ズーム・リング9の回転に連動して,レンズ装置2の光軸方向に移動可能である。
回転筒20には,ズーム・レンズ保持枠30の直線運動を回転運動に変換するためのカム溝21が形成されている。カム溝21にはズーム・レンズ保持枠30の突起部が移動可能に装着されており,ズーム・レンズ保持枠30が光軸方向へ移動すると,この移動に伴って回転筒20が光軸を中心に回転する。この実施形態では,回転筒20が一例として300度回転できるが,360度未満であれば,その他の角度を回転できてもよい。
回転筒20の外周には,回転筒20の周方向に沿って伸びる磁気記録スケール部材40が固定されている。この実施形態において、磁気記録スケール部材40は、環状の形状を有している。しかしながら、磁気記録スケール部材40は、環状以外の形状を有していてもよく,たとえば、回転筒20の回転可能な角度に応じた長さを有する直線状の形状を有していてもよい。
筐体10の内側には,磁気記録スケール部材40と対向する位置に磁気センサ装置50が固定されている。
図3は,図2に示す磁気記録スケール部材40と磁気センサ装置50との拡大図である。図4は,図2に示す磁気記録スケール部材40の展開図である。
磁気記録スケール部材40は,第1の磁気記録スケール41と第2の磁気記録スケール42とが光軸方向にずれるように平行に並べられることにより構成されている。
図4に示すように,第1の磁気記録スケール41および第2の磁気記録スケール42のいずれもSの文字で表わされるS極とNの文字で表わされるN極との磁気成分が支持体43および44のそれぞれに周期的に着磁されている。第1の磁気記録スケール41には,波長λ1の正弦波情報が磁気情報として記録され,第2の磁気記録スケール42には,波長λ1よりも長い波長λ2の正弦波情報が磁気情報として記録されている。
第1の磁気記録スケール41を構成する一つの磁極が,磁気記録スケール部材40の中心Cに対してなす角φは,図3に示すように,2度である。
磁気センサ装置50は,第1の磁気記録スケール41と対向する位置に配置された第1の磁気センサ51と第2の磁気記録スケール42と対向する位置に配置された磁気センサ52とを備えている。
第1の磁気センサ51は,印加磁界に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子を2つ有しており,第1の磁気記録スケール41に記録されている磁気情報から,波長λ1の正弦波信号と,この正弦波信号に対して位相が例えば90°ずれた余弦波信号を検出し,これらの信号を出力する。第2の磁気センサ52も,印加磁界に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子を2つ有しており,第2の磁気記録スケール42に記録されている磁気情報から,波長λ2の正弦波信号と,この正弦波信号に対して位相が例えば90°ずれた余弦波信号を検出し,これらの信号を出力する。
図4には,回転筒20の回転角が0°(または360°)(例えば,ズーム・レンズがワイド端)のときの,磁気記録スケール部材40に対する磁気センサ装置50の位置が矢印50Aの破線で示されている。回転筒20が回転すると,磁気センサ装置50の位置が図4中の矢印50Aの破線で示す位置から,相対的に左方向に移動する。回転筒20の回転角が300°(または0°)になると磁気センサ装置50は,相対的に矢印50Bの鎖線で示す位置となる。このように磁気センサ装置50は,第1番目の着磁から第150番目までの着磁の間を相対的に移動する。
図5は,図2に示す回転筒20を回転させているときに磁気センサ装置50から出力される信号波形を示す図である。
図5の符号AおよびBで示す波形(以下,A相およびB相という)は,第1の磁気記録スケール41に対向する第1の磁気センサ51から出力される信号波形である。A相に対しB相は位相が90°ずれている。すなわち、A相およびB相は、それぞれ、第1の位相信号および第2の位相信号の一例である。
図5の符号CおよびDで示す波形(以下,C相およびD相という)は,第2の磁気記録スケール42に対向する第2の磁気センサ52から出力される信号波形である。C相は,はじめはA相と位相が同じであるが,1周期(1パルス)進む毎に,A相よりも2°位相が進む。また,D相は,C相に対して位相が90°ずれている。すなわち、C相およびD相は、それぞれ、第3の位相信号および第4の位相信号の一例である。
この実施形態では,回転筒20が300°回転する間に,A相およびB相が150パルス出力され,C相およびD相が149パルス出力されるように,第1の磁気記録スケール41および第2の磁気記録スケール42に着磁が行われている。
一般的な放送用のレンズ装置のレンズ口径を考慮すると,第1の磁気記録スケール41および第2の磁気記録スケール42の直径φは80mm程度とするのが現実的である。この直径で上述したパルス数を実現するには,着磁ピッチである上記λ1を約1.40mm,上記λ2を約1.41mmとすればよい。
図6は,ズーム・レンズをテレ側からワイド側に移動した場合のC相のカウント数と,A相とC相との位相差θと,の関係の一部を示している。図7は,図6の一部の拡大図である。
図6の横軸はC相のカウント数であり,縦軸はA相とC相との位相差θである。A相とC相との位相差θは,例えば,arctan(A/B)−arctan(C/D)(A,B,C,Dはそれぞれの相の任意のタイミングで取得された信号レベル)により得られる。C相のカウント数は,ズーム・レンズ保持枠30の回転角度に対応する(したがって,ズーム・レンズの位置に対応する)。位相差θが分れば,C相のカウント数,すなわち,ズーム・レンズの位置が分ることとなる。
図6において,破線G10は,誤差の無い理想の設計値であり,C相のカウント数が増加するにつれて,位相差θは徐々に減少する。図6において実線G11は,上述のように着磁された磁気記録スケール部材40が回転することにより,実際に得られる値を示している。レンズ鏡筒2に実際に磁気記録スケール部材40等が実装されると,着磁むらなどが発生するので,位相差θとC相のカウント数との関係は,理想の設計値と一致しない。
図7を参照して,たとえば,カウント数が(n-2),(n-1),n,(n+1)および(n+2)のときの理想の設計値における位相差θは,それぞれS(n-2),S(n-1),S(n),S(n+1)およびS(n+2)であるとする。しかしながら,カウント数が(n-2),(n-1),n,(n+1)および(n+2)のときの実際の位相差θは,それぞれy(n-2),y(n-1),y(n),y(n+1)およびy(n+2)となる。
カウント数が(n-2),(n-1),n,(n+1)および(n+2)のときの実際の位相差θと設計値との差分は,それぞれd(n-2),d(n-1),d(n),d(n+1)およびd(n+2)となる。
この実施形態では,グラフG10で示すように,理想の設計値におけるカウント数と位相差θとの関係(位相差と撮像レンズの絶対位置との関係)を示すデータがあらかじめ記憶されているとともに,上述の位相差θと設計値との差分が,補正量として位相差ごとにあらかじめ記憶されている。とくに,この実施形態では,上述の位相差θと設計値との差分を示す補正量は,連続する5つのカウント数に対応する位相差の補正量の平均が記憶されている。
図8は,上述した補正量を格納した補正テーブルの一例である。
図8は,図6および図7と同様に,ズーム・レンズをテレ側からワイド側に移動したときに利用される補正テーブルである。
上述したように,C相信号はA相信号に対して一周期ごとに2度遅れるので,第1番目の着磁でのC相信号とA相信号との位相差は0度から2度の間であり,第2番目の着磁でのC相信号とA相信号との位相差は2度から4度の間であり,第3番目の着磁でのC相信号とA相信号との位相差は4度から6度の間である。その他の着磁についても同様であり,第150番目の着磁でのC相信号とA相信号との位相差は298度から300度の間となる。
この実施形態では,位相差に応じて位相差補正量が算出されている。例えば,位相差が0度から2度,2度から4度および4度から6度の場合の位相差補正量はそれぞれ,Δ1,Δ2およびΔ3である。これらの位相差補正量は,上述のように,連続する5つの位相差補正量平均が補正テーブルに格納されている。たとえば,位相差4度から6度の位相差補正量Δ3は,位相差0度から2度のときの設計値と位相差との差分,位相差2度から4度のときの設計値と位相差との差分,位相差4度から6度のときの設計値と位相差との差分,位相差6度から8度のときの設計値と位相差との差分および位相差8度から10度のときの設計値と位相差との差分の平均となる。また,C相カウント数に対応して位相差補正量を算出し,補正テーブルに格納してもよい。
この実施形態では,連続する5つのカウント数に対応する,位相差θと設計値との5つの差分の平均が補正量として利用されるので,誤差が生じたとしても平均化され,より高精度にズーム・レンズ位置を検出できる。もっとも,連続する5つのカウント数に対応する,位相差θと設計値との5つの差分の平均を補正量として利用しなくともよい。
図9は,図6の場合と逆に,ズーム・レンズをワイド側からテレ側に移動した場合のC相のカウント数と,A相とC相との位相差θと,の関係の一部を示している。
図9においても,実際にズーム・レンズをワイド側からテレ側に移動した場合に得られるグラフG12のほかに設計値のグラフG10が図示されている。
ズーム・レンズをテレ側からワイド側に移動させた場合と,ワイド側からテレ側に移動させた場合とでは,カウント数と位相差θとの関係が完全には一致しない。そのために,この実施形態では,上述した補正を行うときのズーム・レンズの移動方向にあわせた補正が行われる。
図10は,ズーム・レンズがワイド側からテレ側に移動した場合に利用される補正テーブルを示している。
図10に示すテーブルにおいても図8に示すものと同様に,位相差に対応して補正量が格納されている。
図11は,第1の磁気記録スケール41に着磁されている磁気成分の着磁番号と角度誤差値との関係を示している。
図11において破線のグラフG20は実データを示しており,実線のグラフG21は8つの連続した着磁番号についての角度誤差値の平均を示している。
図11に示す例では,第40番目の着磁近傍の誤差が大きくなっている。この実施形態では,誤差が大きい着磁近傍については信頼性が無いので補正処理が行われない。
図12は,第1の磁気記録スケール41および第2の磁気記録スケール42を示している。
実線L1およびL2は,第1の磁気記録スケール41および第2の磁気記録スケール42と磁気センサ装置50とが対向する向きを示している。
レンズ鏡筒2を構成する機構のがたつきがなく,磁気センサ装置50が第1の磁気記録スケール41および第2の磁気記録スケール42との間に位置ずれが無い場合には,磁気センサ装置50を構成する第1の磁気センサ51の中心と第2の磁気センサ52の中心とを結ぶ線は,実線L1で示したように第1の磁気記録スケール41と第2の磁気記録スケール42との回転方向に対して垂直となる。しかしながら,レンズ鏡筒2を構成する機構にがたつきがあると,磁気センサ装置50を構成する第1の磁気センサ51の中心と第2の磁気センサ52の中心とを結ぶ線は,実線L2で示したように第1の磁気記録スケール41と第2の磁気記録スケール42との回転方向に対して垂直方向から少しずれてしまう。
第1の磁気記録スケール41を構成する着磁線分の長さ(波長λ1)を1.4mmとすると,第1の磁気記録スケール41において,7.5μmずれてしまうと,となりの着磁成分と区別できなくなってしまう。すなわち,この実施形態では,第1の磁気記録スケール41から得られるA相信号と第2の磁気記録スケール42から得られるC相信号との位相差を検出し,検出された位相差に応じて,ズーム・リング9の位置(ズーム・レンズの位置)を検出する際に,検出された位相差が補正されるが,第1の磁気記録スケール41(第2の磁気記録スケール42も)と磁気センサ装置50とが上述のようにずれてしまうと,正確に位相差が検出されなくなってしまう。このために,位相差に応じて位相差を正確に補正できなくなってしまう。
この実施形態では,上述した補正テーブルが生成される場合には,A相信号が0度のタイミングでA相信号とC相信号との位相差が検出されるが,補正テーブルを用いて位相差が補正される場合にはA相信号が180度のタイミング(180度でなくともよい,0度と異なればよい)でA相信号とC相信号との位相差が検出される。補正テーブルはレンズ鏡筒2の出荷時に工場内で生成されるので,レンズ鏡筒2のがたつきが起きないように精密に生成される。これに対して,補正テーブルを用いた補正時は,レンズ鏡筒2が実際に使用される状況なので,レンズ鏡筒2ががたつき,実線L2で示したように磁気センサ装置50が第1の磁気記録スケール41(第2の磁気記録スケール42)に対して傾いてしまい,本来位相差を検出すべき磁極の前(または後)の磁極から得られるA相信号とC相信号との位相差が検出されてしまうことがある。この実施形態では,補正テーブルを用いて位相差が補正される場合にはA相信号が180度のタイミングでA相信号とC相信号との位相差が検出されるので,磁気センサ装置50が第1の磁気記録スケール41(第2の磁気記録スケール42)に対して傾いても本来位相差を検出すべき磁極から得られるA相信号とC相信号との位相差を検出することができる。
図13は,実際にズーム・レンズの位置を検出するときの位相差とC相カウント数との関係を示している。また,図13には,C相カウント数に対応して位相差変化量も図示されている。
グラフGは,設計値の位相差とC相カウント数を示している。グラフG30は,実際の補正時におけるズーム・レンズの移動に応じて得られる位相差とカウント数との関係を示している。
補正時におけるズーム・レンズの移動に応じて得られる位相差とカウント数との関係は,設計時における関係に一致しない。たとえば,a点で示すように,位相差θ1が得られた場合,その位相差θ1にもとづいてグラフGを利用してC相カウント数(ズーム・レンズ位置)を算出すると実際のズーム・レンズ位置は,P1で示される位置であるにもかかわらず,P2で示す位置であると算出されてしまう。上述した補正を行っても解消されないことがありえる。
そのために,この実施形態では,5つのC相カウント数分(複数であれば,5つでなくともよい)のそれぞれにおいて,位相差θを算出し,算出された位相差θの平均値を求め,この平均位相差からズーム・レンズの位置が検出される。
図13において,位相差θ1と,その前後2つずつの合計5つの位相差の平均値が求められ,この平均値がa点の位相差θ1と置き換えられると,a点の位相差はb点で示す位相θ2となり,設計値に近づく。したがって,この平均値θ2を用いれば,ズーム・レンズの位置検出精度を向上させることができる。さらに,この平均値θ2が,上述した補正テーブルで補正されてズーム・レンズ位置が検出される。
図14は,図2に示すズーム・レンズ保持枠30(ズーム・レンズ)の位置を検出する回路の電気的構成を示すブロック図である。図14に示す回路がレンズ鏡筒2に内蔵されている。
まず,上述したように図8および図10に示す補正テーブルを生成する方法について説明する。
レンズ鏡筒2の工場出荷時において,ズーム・レンズがテレ側からワイド側に移動するように,ズーム・リング9が回転させられ,上述のように,磁気センサ装置50の第1の磁気センサ51からA相信号およびB相信号が出力され,第2の磁気センサ52からC相信号およびB相信号が出力される。
第1の磁気センサ51から出力されたA相信号およびB相信号は,第1の増幅回路60Aおよび第2の増幅回路60Bにそれぞれ入力し,増幅される。増幅されたA相信号およびB相信号は,アナログ/ディジタル変換回路61Aおよび61BにおいてディジタルのA相データおよびB相データに変換される。変換されたA相データおよびB相データは,位相差検出回路71および回転方向検出回路70にそれぞれ入力する。回転方向検出回路70において,入力したA相データおよびB相データから,ズーム・リング9の回転方向(すなわち,ズーム・レンズの移動方向)が分る。
第2の磁気センサ52から出力されたC相信号およびD相信号は,第3の増幅回路60Cおよび第4の増幅回路60Dにそれぞれ入力し,増幅される。増幅されたC相信号およびD相信号は,アナログ/ディジタル変換回路61Cおよび61DにおいてディジタルのC相データおよびD相データに変換される。変換されたC相データおよびD相データは,位相差検出回路71に入力する。
位相差検出回路71において上述したように,A相データが0度となるタイミングで,周期的にA相とC相との位相差θが検出される。上述のように,arctan(A/B)−arctan(C/D)(A,B,C,Dはそれぞれの相の任意のタイミングで取得されたレベル)の演算が行われて位相差θが算出される。すなわち、位相差検出回路71は、位相差算出手段の一例として機能する。
検出された位相差θを示すデータは,誤差検出回路72に入力する。誤差検出回路72において,設計値との誤差を示すデータが得られる。設計値との誤差を示すデータは単調増加/減少確認回路73に入力する。単調増加/減少確認回路73には,位相差検出回路71から出力された位相差θを示すデータが誤差検出回路72を単に通過して入力する。単調増加/減少確認回路73において位相差θを示すデータが単調増加または単調減少していない部分については図11に示すように着磁誤差が大きいものと考えられる。このために,単調増加または単調減少していない部分に対応する設計値との誤差を示すデータについては,補正時に使用しないように補正テーブルにはfalseが格納される。単調増加または単調減少している部分に対応する設計値との誤差を示すデータがスイッチ74を介して,補正量として第1のメモリ75に与えられる。異なる位相差ごとに対応する補正量が得られ,図8に示す補正テーブルが第1のメモリ75に記憶される。
つづいて,ズーム・レンズがワイド側からテレ側に移動させられることにより,上述と同様に,図10に示す補正テーブルが得られる。得られた補正テーブルは第2のメモリ76に記憶される。すなわち、第1のメモリ75および第2のメモリ76は、補正テーブル・メモリの一例として機能する。
次に,図14を参照して,補正時の処理について説明する。
レンズ鏡筒2を実際に使用する際においてズーム・リング9が回転させられると,第1の磁気センサ51から出力されたA相信号およびB相信号ならびに第2の磁気センサ52から出力されたC相信号およびD相信号が,アナログ/ディジタル変換回路61A,61B,61Cおよび61Dにおいて、ディジタルのA相データ,B相データ,C相データおよびD相データに変換される。
これらのA相データ,B相データ,C相データおよびD相データのうち,A相データおよびB相データが回転方向検出回路70に入力する。回転方向検出回路70において,回転方向が検出される。検出された回転方向からズーム・レンズがテレ側からワイド側に移動しているのか,ワイド側からテレ側に移動しているのかがわかる。回転方向検出回路70において検出された回転方向(ズーム・レンズの移動方向)に対応した補正テーブルが第1のメモリ75または第2のメモリ76から読み出され,スイッチ回路74を通過する。たとえば,ズーム・レンズの移動方向がテレ側からワイド側であれば,図8に示す補正テーブルがスイッチ回路74を通過して補正回路77に入力し,ズーム・レンズの移動方向がワイド側からテレ側であれば,図10に示す補正テーブルがスイッチ回路74を通過して補正回路77に入力する。
位相差検出回路71において,上述のようにA相データが180度となるタイミングで,A相とC相との位相差θが算出される。補正回路77には位相差検出回路71から出力された位相差θを示すデータも入力されており,入力された位相差θを示すデータが,補正テーブルによって補正される。すなわち、補正回路77は、位相差補正手段の一例として機能する。補正された位相差θを示すデータが現在位置検出回路79に入力し,理想の設計値における位相差−C相カウント数のグラフG10にもとづいて,ズーム・レンズの現在位置が検出される。以下、ズーム・レンズの現在位置の検出の仕方について述べる。
図15および図16は,ズーム・レンズの位置検出処理手順を示すフローチャート,図17は,ズーム・リング9を一方向に回転させたときに磁気センサ装置50から出力される信号の波形図である。ズーム・リング9の回転方向が変えられると,図15における最初の処理から行われる。
ユーザによってレンズ鏡筒の電源がオンされると,現在のズーム・レンズの位置に対応するA相データ,B相データ,C相データおよびD相データが,アナログ/ディジタル変換回路61A,61B,61Cおよび61Dから出力される。図17の時刻T0に示すタイミングで電源がオンされたものとする。
電源がオンされると,位相差検出回路71において,A相データ,B相データ,C相データおよびD相データに変化があるかどうかが確認される(ステップ81)。電源オン後に,ユーザによりズーム・リング9が一方向に回転させられ,A相データ,B相データ,C相データおよびD相データに変化があると(ステップ81でYES),位相差検出回路71において,1周期分(1パルス分)のA相データ,B相データ,C相データおよびD相データが検出されたかどうかが判断される(ステップ82)。1周期分(1パルス分)のA相データ,B相データ,C相データおよびD相データが検出されると,1周期分(1パルス分)のA相データ,B相データ,C相データおよびD相データが正規化され,位相差検出回路71に含まれるメモリ(図示略)に記憶される(ステップ83)。
位相差検出回路71内のメモリに5パルス分のA相データ,B相データ,C相データおよびD相データが記憶されていなければ(ステップ84でNO),ステップ81からの処理が繰り返される。
位相差検出回路71内のメモリに5パルス分のA相データ,B相データ,C相データおよびD相データが記憶されると(ステップ84でYES),回転方向検出回路70によってズーム・リング9の回転方向が検出される(ステップ85)。検出された回転方向から上述のように補正に使用される補正テーブルが決定される(ステップ86)。
つづいて,5パルス分のA相データ,B相データ,C相データおよびD相データのそれぞれについて,A相の振幅が180度となるタイミングに得られたA相データ,B相データ,C相データおよびD相データを用いて,arctan(A/B)−arctan(C/D)の演算が行われ,5パルスのそれぞれについて位相差θが算出される(ステップ87)。
たとえば,図17に示すように,位相差検出回路71は,電源がオンされてから出力される1パルス目,2パルス目,3パルス目,4パルス目および5パルス目のそれぞれについて,時刻T1,T2,T3,T4およびT5のそれぞれにおいて得られたA相データ,B相データ,C相データおよびD相データを用いて,位相差θ(1),θ(2),θ(3),θ(4)およびθ(5)を,それぞれ算出する。
つづいて,位相差検出回路71において,位相差θ(1)〜θ(5)の平均値が算出される(ステップ88)。
上述のように,決定された補正テーブルに格納されている位相差のうち,算出された位相差の平均値に対応する補正量が,決定された補正テーブルから読み出される(ステップ89)。
読み出された補正量によって補正された位相差(位相差検出回路71において検出された位相差の補正)が3パルス目における位相差とされる。この3パルス目における位相差と,第1のメモリ76に記億されている設計値の位相差とズーム・レンズ位置とを対応付けたデータと,から,この3パルス目の位相差に対応するズーム・レンズの絶対位置(現在位置の2パルス前の絶対位置)が決定される(ステップ90)。
次に,現在位置検出回路79は,回転方向検出回路70から出力された回転方向(ズーム・レンズの移動方向)にしたがい,決定した絶対位置に,2パルス分に相当する移動量を加算または減算して,ズーム・レンズの絶対位置を確定する(ステップ91)。
たとえば,ズーム・レンズの移動方向が,位相差θが小さい値から大きい値に変化する方向であった場合,現在位置検出回路79は,決定した絶対位置に2パルス分に相当する移動量を加算して絶対位置を確定する。一方,ズーム・レンズの移動方向が,位相差θが大きい値から小さい値に変化する方向であった場合,現在位置検出回路79は決定した絶対位置から2パルス分に相当する移動量を減算して絶対位置を確定する。すなわち、現在位置検出回路79は、絶対位置算出手段の一例として機能する。
現在位置検出回路79は,確定した絶対位置を,撮像装置本体1に接続される表示部に出力して,ユーザに報知するようにしてもよい。
つづいて,回転方向検出回路70において,A相データおよびB相データに変化があった場合(ステップ92でYES)に,A相データとB相データ信号とが比較されてズーム・レンズの移動方向が判定され,A相データまたはB相データのパルス数(例えば64逓倍した精度でのパルス数)をカウントして,確定された絶対位置を基準位置とするズーム・レンズの相対位置が検出される(ステップ93)。
レンズ鏡筒2の電源がオフされると(ステップ94でYES),処理は終了する。
この実施形態のレンズ鏡筒2においては,磁気センサ装置50から出力される5パルス分の各々について求まる位相差の平均値を補正した値に基づいて,ズーム・レンズの現在位置を決定するため,磁気記録スケール部材40の着磁むらまたはレンズ鏡筒2の組み込み誤差による影響を低減して,現在位置の検出精度を向上させることができる。
以上の動作説明では,5パルス分の位相差の平均値が利用されているが7パルス分の位相差の平均値が利用される場合には,7パルスの各々について求めた位相差θの平均値を補正したものを4パルス目に対応する位相差として扱い,この位相差によって4パルス目におけるズーム・レンズの絶対位置を求めた後,この絶対位置から3パルス分位置をずらした位置を絶対位置として確定させればよい。
また,4パルス分の位相差の平均値が利用される場合には,4個のパルスの各々について求めた位相差θの平均値を補正した値を,2パルス目または3パルス目に対応する位相差として扱い,この位相差によって2パルス目または3パルス目におけるズーム・レンズの絶対位置を求めた後,この絶対位置から2パルスまたは1パルス分位置をずらした位置を絶対位置として確定させればよい。
位相差検出回路71は,位相差の平均値を算出するのに利用するパルス数が奇数であれば,パルスの各々について算出した位相差θの平均値を補正した値に対応する絶対位置をそのパルス数を2で割ったときの商のパルス分ずらして最終的な絶対位置を確定する。また,そのようなパルス数が偶数であれば,そのパルス数のパルスの各々について算出した位相差θの平均値に対応する絶対位置を,「パルス数を2で割ったときの商」または「(パルス数を2で割ったときの商)−1」パルス分ずらして最終的な絶対位置を確定する。
上述したパルス数は,絶対位置の精度を考慮すると,3以上であることが好ましい。また,パルス数は,1度の回転操作で回転筒20が回転する角度(回転筒20の直径φが80mm程度であれば10°〜20°程度)に応じて磁気センサ装置50から出力されるパルス数(5〜10程度)と同じにしておくのが好ましい。これにより,ユーザは,レンズ鏡筒20の電源をオンしてから,ズーム・リング9をある方向に軽く1回まわす操作を行うだけで,ズーム・レンズの絶対位置を知ることができるようになり,絶対位置把握までの作業が簡便化される。
上述した実施形態では,ズーム・レンズについて説明したが,ズーム・レンズ以外のフォーカス・レンズなどにも適用できる。
さらに,上述した実施形態では,5パルス分の位相差の平均値が利用されているが,平均をせずに検出された位相差に対応する補正量を補正テーブルから読み出して補正するようにしてもよい。その場合であっても,上述したように,レンズ鏡筒2の姿勢または傾斜量に応じた位相差を見つけ,その位相差に対応する補正量が読み出される。
2 レンズ鏡筒
8 フォーカス・リング
9 ズーム・リング
11 アイリス・リング
40 磁気記録スケール部材
50 磁気センサ装置
70 回転方向検出回路
71 位相差検出回路
77 補正回路

Claims (5)

  1. 光軸方向に移動可能に撮像レンズを保持する鏡筒本体,
    上記撮像レンズの移動に応じて回転する回転体であって,周方向に沿って,それぞれが異なる波長の磁気成分が周期的に着磁されている第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールが平行に形成されている回転体,
    上記回転体が回転することによって,上記第1の磁気スケールから正弦波である第1の位相信号および第1の位相信号に対し位相のずれた第2の位相信号を検出する第1の磁気センサと,上記回転体が回転することによって,上記第2の磁気スケールから正弦波である第3の位相信号および第3の位相信号に対し位相のずれた第4の位相信号を検出する第2の磁気センサと,を含み,上記回転体の周面に対向する位置に配置される磁気センサ装置,
    上記第1の磁気センサにおいて検出された第1の位相信号および第2の位相信号ならびに上記第2の磁気センサにおいて検出された第3の位相信号および第4の位相信号を用いて第1の位相信号と第3の位相信号との位相差を算出する位相差算出手段,
    上記回転体が回転することにより上記第1の位相信号の位相が0度となるタイミングで上記位相差算出手段において算出された位相差に対応して,上記位相差の設計値との差分を補正する補正値が格納されている補正テーブルを記憶する補正テーブル・メモリ,
    上記回転体が回転することにより,上記第1の位相信号の位相が0度と異なるタイミングで上記位相差算出手段において算出された位相差に対応する補正値を,上記補正テーブル・メモリに記憶されている補正テーブルから読出し,読み出された補正値を用いて,上記位相差算出手段において算出された位相差を補正する位相差補正手段,ならびに
    上記位相差補正手段によって補正された位相差と,あらかじめ定められている位相差と撮像レンズの絶対位置との関係と,から上記撮像レンズの絶対位置を算出する絶対位置算出手段,
    を備えた撮像レンズ鏡筒。
  2. 上記位相差補正手段は,
    上記回転体が回転することにより,上記第1の位相信号の位相が180度となるタイミングで上記位相差算出手段において算出された位相差に対応する補正値を,上記補正テーブル・メモリに記憶されている補正テーブルから読出し,読み出された補正値を用いて,上記位相差算出手段において算出された位相差を補正する,
    請求項1に記載の撮像レンズ鏡筒。
  3. 上記補正テーブル・メモリには,
    異なる方向に上記撮像レンズを移動した場合に得られる,上記位相差算出手段において算出された位相差と上記位相差の設計値との差分を示す2つの補正テーブルが記憶されており,
    上記位相差補正手段は,
    上記2つの補正テーブルのうち,上記撮像レンズの移動方向に対応した補正テーブルを用いて上記位相差算出手段において算出された位相差を補正する,
    請求項1または2に記載の撮像レンズ鏡筒。
  4. 上記位相差補正手段は,
    上記第1の磁気スケールおよび上記第2の磁気スケールに着磁されている磁気成分のうち,着磁むらの大きい部分から得られる位相差を除外して、上記位相差算出手段において算出された位相差を補正する,
    請求項1から3のうち,いずれか一項に記載の撮像レンズ鏡筒。
  5. 光軸方向に移動可能に撮像レンズを保持する鏡筒本体および上記撮像レンズの移動に応じて回転する回転体であって,周方向に沿って,それぞれが異なる波長の磁気成分が周期的に着磁されている第1の磁気スケールおよび第2の磁気スケールが平行に形成されている回転体を備えた撮像レンズ鏡筒の動作制御方法において,
    位相差算出手段が,上記回転体が回転することによって,上記第1の磁気スケールから正弦波である第1の位相信号および第1の位相信号に対し位相のずれた第2の位相信号を検出する第1の磁気センサと,上記回転体が回転することによって,上記第2の磁気スケールから正弦波である第3の位相信号および第3の位相信号に対し位相のずれた第4の位相信号を検出する第2の磁気センサと,を含み,上記回転体の周面に対向する位置に配置される磁気センサ装置に含まれる上記第1の磁気センサにおいて検出された第1の位相信号および第2の位相信号ならびに上記第2の磁気センサにおいて検出された第3の位相信号および第4の位相信号を用いて第1の位相信号と第3の位相信号との位相差を算出し,
    位相差補正手段が、上記回転体が回転することにより,上記第1の位相信号の位相が0度と異なるタイミングで上記位相差算出手段において算出された位相差に対応する補正値を,上記回転体が回転することにより上記第1の位相信号の位相が0度となるタイミングで上記位相差算出手段において算出された位相差に対応して,上記位相差の設計値との差分を補正する補正値が格納されている補正テーブルを記憶する補正テーブル・メモリに記憶されている補正テーブルから読出し,読み出された補正値を用いて,上記位相差算出手段において算出された位相差を補正し,
    絶対位置算出手段が,上記位相差補正手段によって補正された位相差と,あらかじめ定められている位相差と撮像レンズの絶対位置との関係と,から撮像レンズの絶対位置を算出する,
    撮像レンズ鏡筒の動作制御方法。
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