JP5734814B2 - 送受信モジュール - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、アクティブフェーズドアレイレーダ装置などに用いる送受信モジュールに関する。
このような送受信モジュールの従来の構成例を図4に示す。同図において、送信機から入力された送信信号は、電力増幅器41からサーキュレータ42に入り送受信アンテナ43からレーダパルスとして送信される。一方、この送信されたレーダパルスの対象物などからの反射波は送受信アンテナ43により受信され、1入力2出力の高周波切替スイッチ44に入る。この高周波切替スイッチ44は1入力2出力となっており、2入力1出力の高周波切替スイッチ45に接続される。
高周波切替スイッチ44の一方の出力は低雑音増幅器46を介して高周波切替スイッチ45の一方の入力とされ、他方の出力は直接、高周波切替スイッチ45の他方の入力とされる。そして、受信信号が大きいときには、高周波切替スイッチ44の出力は直接高周波切替スイッチ45に入力され、受信信号が小さいときには、低雑音増幅器46により増幅された後、その後に接続される受信機に入力される。
しかし、この送受信モジュールでは、受信経路にサーキュレータのほかに高周波切替スイッチ44が入っているのでその分の挿入損失があり、受信信号が小さいときS/N比の十分良好な受信が行われない。すなわち、送受信モジュールの受信系雑音指数が劣化してしまう。
送受信モジュールの受信系雑音指数は、低雑音増幅器の入力側から見た雑音指数にサーキュレータ42と高周波切替スイッチ44の挿入損失を加えた値となり、例えばX帯において低雑音増幅器46の入力側から見た雑音指数を3dB、サーキュレータ42の挿入損失、高周波切替スイッチ44の挿入損失を各々、1dB、2dBとした場合、モジュールとしての受信系雑音指数は6dBとなり、例えばレーダ装置に適用すると最大探知距離が短くなってしまう。
特許第4509899号公報
このように、従来の送受信モジュールでは、受信系の雑音指数が大きくなり、レーダ装置に適用する場合には最大探知距離が短くなってしまう。本発明は、受信系の雑音指数が小さい送受信モジュールを提供することを目的とする。
一実施形態によれば、送信信号を送信し反射された第1の反射信号を受信する送受信アンテナにより受信された前記第1の反射信号のレベルを検知する反射信号レベル検知手段と、前記送信信号に対応して反射された第2の反射信号を受信する受信アンテナに接続され前記第2の反射信号を増幅する低雑音増幅器と、前記反射信号レベル検知手段により前記第1の反射信号のレベルが所定値より大きいことが検知されたとき前記第1の反射信号を後続する受信機に入力し、前記第1の反射信号のレベルが前記所定値より小さいことが検知されたとき前記低雑音増幅器の出力を前記受信機に入力する切替手段と、を有することを特徴とする送受信モジュールを提供する。
本発明の一実施形態の構成を示す図である。 図1の実施形態における切替スイッチ制御部の構成例を示す図である。 高周波切替スイッチをサーキュレータの代わりに用いる変形例を示す図である。 従来の送受信モジュールの構成例を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。
この送受信モジュール10は、送信機の出力パルスを入力とする電力増幅器11と、この電力増幅器11で増幅されたレーダパルスを第1端子13aの入力とし、第2端子13bに接続された送受信アンテナ12にレーダパルスを供給する3端子サーキュレータ13と、上記アンテナにより受信された受信信号をサーキュレータの第2端子13bに入力され第3端子13cから出力される受信信号の大きさを検知する切替スイッチ制御部14と、この切替スイッチ14により検知された受信信号の大きさにより、1出力端子が接続される2入力端子の切替を制御される高周波切替スイッチ15と、前記送信されたレーダパルスの反射信号を受信する受信アンテナ16により受信した受信信号を増幅し、高周波切替スイッチ15の一方の入力端子15aに供給する低雑音増幅器17と、を有する。
サーキュレータ13は、第1端子13aからの入力を第2端子13bに出力し第2端子13bからの入力を第3端子13cに出力し、第3端子13cからの入力を第1端子13aに出力するようになっている。また、高周波切替スイッチ15の一方の入力端子15aは低雑音増幅器17の出力端子に接続され他方の入力端子15bは、切替スイッチ制御部14の出力端子に接続されている。
切替スイッチ制御部14の構成例を図2に示す。この切替スイッチ制御部14は、サーキュレータ13の第3端子13cに主入力端子が接続され、主出力端子が高周波切替スイッチ15の入力端子15cに接続されるカプラ21と、このカプラ21の副出力端子と接地間に接続された抵抗22と、カプラ21の副入力端子のアノードが接続されたダイオード23と、このダイオード23のカソードに入力端子が接続され出力端子が高周波切替スイッチ15の制御入力端子に接続される電圧比較部24とを有する。
カプラ21の主入力端子から主出力端子への電力は送受信アンテナ12により受信される受信信号の強さに比例し、この強さは、ダイオード23により整流される。その電圧は電圧比較部24において予め定められた電圧と比較される。この検知電圧が所定電圧より高いときには、高周波切替スイッチ15の出力端子は、入力端子15bに接続され、検知電圧が所定電圧以下の時には、高周波切替スイッチ15の出力端子は、入力端子1aに接続される。切替スイッチ制御部14はこのように、高周波切替スイッチ15の出力端子が接続される入力端子を切替制御する。
次にこの送受信モジュールの動作を説明する。送信機から電力増幅器11に入力される所定周期のレーダパルス信号はこの電力増幅器で増幅されて3端子のサーキュレータ13の第1端子13aに入力される。この信号は送受信アンテナ12から送信される。レーダパルス信号が所定の範囲で対象物などにぶつかり、その反射波は送受信アンテナ12により受信されサーキュレータ13の第2端子に入力される。一方、反射波は、受信アンテナ16によっても受信される。
ここで送受信アンテナ12で受信される反射波の信号を第1の反射信号といい、受信アンテナ16で受信される反射波の信号を第2の反射信号という。
サーキュレータ13の第2端子13bに入力された第1の反射信号(受信信号)は、この第3端子13cから出力され、切替スイッチ制御部14の主入力端子に入力される。その受信信号は高周波切替スイッチ15の入力端子15bに伝えられる。受信信号はダイオード23により整流され検知電圧として所定電圧と電圧比較部24で比較される。
一方、受信アンテナ16で受信された第2の反射信号は、低雑音増幅器17で増幅されて、高周波切替スイッチ15の入力端子15aに伝えられる。
電圧比較部24で検知電圧(レベル)が所定電圧よりも高いことが検知されたときには、高周波切替スイッチ15の出力端子は、入力端子15bに接続される。したがって、送受信アンテナ12により受信された第1の反射信号は、サーキュレータ13、切替スイッチ制御部14、高周波切替スイッチ15を通ってそのあとに接続された受信機に入力されることになる。
一方、電圧比較部24で検知電圧が所定電圧以下であることが検知されたときには、高周波切替スイッチ15の出力端子は、入力端子15aに接続される。したがって、受信アンテナ16により受信された第2の反射信号が、低雑音増幅器17により増幅され高周波切替スイッチ15を通ってその後に接続されている受信機に入力される。
このように、反射信号のレベルが小さいときには、受信アンテナ16により受信された第2の反射信号が直接、低雑音増幅器17で増幅されることになり、サーキュレータ13や、高周波切替スイッチなどを経ることはない。したがって、受信系の雑音指数を劣化させる程度は少なくなる。このような送受信モジュールをレーダ装置に適用する場合には、最大探知距離を大きくとることが可能となる。
上記実施形態の送受信モジュールでは、3端子のサーキュレータを用いていた。しかし、サーキュレータでなくても、例えば、図3に示す高周波切替スイッチを用いることも可能である。
この場合には、高周波切替スイッチ33は、3端子33a,33b,33cを有する。端子33bには送受信アンテナ32が接続され、端子33aには、図1に示す電力増幅器11の出力端子が接続される。高周波切替スイッチ33の端子33cには、切替スイッチ制御部14の主入力端子が接続される。
この高周波切替スイッチの動作を説明する。レーダパルス信号が送信されるときには、端子33bは端子33aに接続される。また、受信時には、端子33bは端子33cに接続される。
ほかの動作は図1に示す場合と同様である。この高周波切替スイッチには、送信時に高電力のレーザパルス信号が流れるので、高耐圧の高周波切替スイッチであることが望ましい。このように、送信信号を送受信アンテナに供給しこのアンテナにより受信した反射信号は、切替スイッチ制御部14を介して高周波切替スイッチに供給する機能を有するものは、サーキュレータや高周波スイッチであってもよく、一般的には方向性信号伝達装置であればよい。
上記実施形態では、切替スイッチ制御部は、第1の反射信号のレベルが所定値以下のときに受信アンテナ16により得られた反射信号を受信機に送るようにしていた。しかし、第1の反射信号のレベルが所定値以上のときに送受信アンテナ12により得た反射信号を受信機に送るようにしてもよい。
上記実施形態では、反射信号のレベルをダイオードで整流して電圧値として検知していた。しかし、これに限られず他の方法により反射信号のレベルを検知してもよい。
以上述べたように、実施形態によれば受信系の雑音指数が小さい送受信モジュールが得られる効果がある。
本発明のいくつかの実施形態を説明したがこれらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・・送受信モジュール、
11・・・・電力増幅器、
12,32・・・・送受信アンテナ、
14・・・・・切替スイッチ制御部、
15,33・・・・高周波切替スイッチ、
16・・・・受信アンテナ、
17・・・・低雑音増幅器、
21・・・・カプラ、
22・・・・抵抗、
23・・・・ダイオード、
24・・・・電圧比較部。

Claims (6)

  1. 送信信号を送信し反射された第1の反射信号を受信する送受信アンテナにより受信された前記第1の反射信号のレベルを検知する反射信号レベル検知手段と、
    前記送信信号に対応して反射された第2の反射信号を受信する受信アンテナに接続され前記第2の反射信号を増幅する低雑音増幅器と、
    前記反射信号レベル検知手段により前記第1の反射信号のレベルが所定値より大きいことが検知されたとき前記第1の反射信号を後続する受信機に入力し、前記第1の反射信号のレベルが前記所定値より小さいことが検知されたとき前記低雑音増幅器の出力を前記受信機に入力する切替手段と、
    を有することを特徴とする送受信モジュール。
  2. 前記送信信号を前記送受信アンテナに供給しこの送受信アンテナにより受信された第1の反射信号を前記反射信号レベル検知手段に供給する方向性信号伝達装置を更に有することを特徴とする請求項1記載の送受信モジュール。
  3. 前記切替手段は、前記方向性信号伝達装置から受ける前記第1の反射信号の大きさを電圧値として検知し所定値と比較することを特徴とする請求項2記載の送受信モジュール。
  4. 高周波の送信信号を送信し反射された第1の反射信号を受信する送受信アンテナに接続され、送信信号を前記アンテナに供給し前記アンテナにより受信した前記第1の反射信号を受ける方向性信号伝達装置と、
    前記送信信号に対応して反射された第2の反射信号を入力する低雑音増幅器と、
    この低雑音増幅器により増幅された前記第2の反射信号と、前記方向性信号伝達装置から受ける前記第1の反射信号を切り替えて受信機に入力する高周波切替スイッチと、
    前記方向性信号伝達装置から受けた前記第1の反射信号の大きさを検知し、検知された前記第1の反射信号のレベルが所定値より大きいときには、前記方向性信号伝達装置から受ける前記第1の反射信号を前記受信機に入力し、検知された前記第1の反射信号のレベルが前記所定値より小さいときには、前記低雑音増幅器で増幅された前記第2の反射信号を前記受信機に入力するように前記高周波切替スイッチを制御する切替スイッチ制御部と、
    を有することを特徴とする送受信モジュール。
  5. 前記切替スイッチ制御部は、前記方向性信号伝達装置から受ける前記第1の反射信号の大きさを電圧値として検知し所定値と比較することを特徴とする請求項4記載の送受信モジュール。
  6. 前記方向性信号伝達装置は、サーキュレータであることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の送受信モジュール。
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