JP5734783B2 - 静電容量式タッチパネルの検査・評価装置 - Google Patents
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Description
タッチパネルの検査・評価の1つとして、触圧棒による応答特性試験がある。
具体的な検査方法は、所定の位置を触圧棒で触圧し、それにより検出された電気的位置信号をコンピュータに入力して、算出によりリニアリティーなどを調べることである。
従来知られているタッチパネルの検査・評価の装置は、抵抗膜式タッチパネルであり、静電容量式タッチパネルを対象としたものは殆んど知られていない。
その理由は明確ではないが、抵抗膜式タッチパネルの方が早くから開発・実用化され、静電容量式タッチパネルは最近急速に実用化されたことが主要因と考えられる。さらに他の理由は、静電容量式タッチパネルの検査は、触圧棒とタッチパネルとの間に発生する極く微量の静電容量およびその変化を正確に測定し評価することが容易でなく、殊にノイズとして静電容量の発生と変動による支障を排除することが困難であるためと考えられる。
従来の抵抗膜式タッチパネルの検査装置では、固定支持盤上に被検査試料(タッチパネル)を、検査面を上にして固定し、その検査面上に触圧棒を移動させながら、検査位置を制御していた。この従来の方式とは異なり、固定支持盤上に複数の触圧棒を上方に向けて一定の配列状態で配置すると共に、この配列された触圧棒群の上に、被検査試料の検査面が対向し接触するように配置した装置は、可動部分が各蝕圧棒の上下運動のみであり、故障が少なく極めて短時間で検査・評価を実施できること、さらに、触圧棒の触圧による微量の静電容量変化を確実に検査面にて捕捉させるために、触圧棒の先端部の構造および材質の選択が重要であることが見出された。
(1)〜(10)の静電容量式タッチパネルの高速検査・評価装置が提供される。
(1)
(a)検査支持基盤上に、多数の触圧棒が一列に直線状に配置された触圧棒配列かつ
この触圧棒配列が多段に配置された触圧棒多段配列を有し、
(b)各触圧棒は、触圧棒多段配列の上部に設置された、プレート板の孔を通して、
被検査試料の検査面に下方から上方に向けて突出するように支持基盤上に設置さ
れ、
(c)各触圧棒の先端部は、検査面に対して面接触するように平面形状を有し、そ
の平面形状が検査面と接触した時、検査面に密着しうる構造を有し、かつ導電性
材料で形成され、
(d)被検査試料の検査面が下方に向けて、触圧棒と対向するように配置しうる被検
査試料配置手段を有し、
(e)各触圧棒は、所定の間隔で打点するようにした制御手段および
(f)各触圧棒の接触位置と検査結果とを判定する判断手段を有する静電容量式タッ
チパネルの高速検査・評価装置。
(2)各触圧棒の先端部は、1本当り18〜80mm2の面積を有する平面形状で
ある前記(1)記載の検査・評価装置。
(3)被検査試料は、その検査面と該プレート板の面が3〜5mmの間隔を置いて維持
されるように支持基盤上に設置される請求項1記載の検査・評価装置。
(4)前記触圧棒多段配列は、被検査試料の検査面の全面を覆っている請求項1記載の
検査・評価装置。
(5)前記触圧棒配列は、各触圧棒が一定の等間隔で配置されている請求項1記載の検
査・評価装置。
(6)前記触圧棒多段配列は、各触圧棒配列が一定の等間隔で配置されている請求項1
記載の検査・評価装置。
(7)各触圧棒は、各触圧棒配列において、一端から他端へ順次突出するように制御さ
れている請求項1記載の検査・評価装置。
(8)各触圧棒配列において、触圧棒はソレノイド方式により上下に作動する請求項1
記載の検査・評価装置。
(9)各触圧棒配列において、各触圧棒は、6〜20mmの間隔で配置されている請求
項1記載の検査・評価装置。パネルの高速検査・評価装置。
本発明において、触圧棒多段配列とは、多数の触圧棒が一列に直線状に配列された触圧棒配列が、多段で重ねられた状態で配列されたものを言う。触圧棒多段配列は、図1ではプレート板2と支持基盤1との間に配置されており、そのため図面上は示されていない。プレート板2の多数の孔3に対応して触圧棒が配置されている。
図1では、説明を簡単にするために、支持基盤1、プレート板2およびプレート板2に設けられた孔3の平面図が示されている。図1のプレート板2の多数の孔3の配置の状態から理解されるように、図1の場合、10個の触圧棒が一列(左右横方向)に直線状に配置された触圧棒配列4が6段(上下縦方向)で配置されていることを示している。
次にプレート板2について説明する。プレート板2の上面には、被検査試料(タッチパネル)の検査面が一定の間隔を置いて設置される。プレート板2のそれぞれの孔3から触圧棒の先端部6が突出し検査面と接触する。そのためプレート板2の孔3は、触圧棒の先端部6が貫通することができるに充分な形状と大きさを有している。孔3の形状は、通常は円形であることが望ましく、また触圧棒の先端部6の平面形状も円形であるのが好ましい。その先端部の平面形状(検査面との接触面)は、各先端部当り18〜80mm2、好ましくは27〜65mm2が有利である。
プレート板2における孔3の形状および大きさは、触圧棒の先端部6が突出るのに充分な程度であればよく、好ましくは先端部と孔3とは僅かの空隙、例えば0.05〜0.1mmを有していることが有利である。
プレート板2に設けられている孔3の位置は、検査面の位置を決める役割を負っている。そのため、プレート板2の孔3の配列位置は、触圧棒多段配列の位置に合致している。プレート板2はタッチパネルのリニアリティーの検査・評価のために、孔3が直線状でかつ等間隔で配置され、また多段配列においても同じ間隔となるように孔3が設けられていることが望ましい。最も好ましくは、検査面の全体が覆われるようにかつ縦と横が同じ間隔となるように孔の位置を配列する。隣接する孔3の間隔(孔の中心部の距離;ピッチ間隔)は、6〜20mm、好ましくは7〜18mmであるのが望ましい。このように孔3の配列が直線状であり、縦方向および横方向の間隔が一定であるように配列することによって、触圧棒の先端部6が検査面と接触し、微量の静電容量変化を高い感度で測定し判別することが可能となる。
図2は、触圧棒配列4の部分断面拡大図を示す。図2には触圧棒配列4における隣り合う2つの触圧棒aおよびbが示されている。触圧棒は、いずれも触圧棒本体5および触圧棒の先端部6より構成されている。いずれの触圧棒も、触圧棒本体5と触圧棒の先端部6は同じ中心軸を有しているが両者は一体化されてはいないことが望ましい。
つまりその場合、図2に示すように、プレート板2と触圧棒配列4間の適当な部分において、触圧棒本体5と触圧棒の先端部6とは接触しているが両者は結合してはいない。
図2のプレート板2の下部には触圧棒が上下運動し、被検査試料13の検査面の表面に接触するソレノイド方式(電磁式)による触圧棒配列4が設置されている。
触圧棒配列4は、ソレノイド支持体10中に配置されたソレノイド11および触圧棒本体5よりなり、ソレノイド11の作用により触圧棒本体5が上下方向に運動する。
図2の触圧棒aおよびbに示すように各触圧棒における先端部6の下方には、リング9が固定されている。このリング9はソレノイド11の作用により触圧棒が突上げられた時、プレート板2の下方の面でストップさせる役割を有している。(触圧棒aの状態)。一方ソレノイド11が駆動を中止し触圧棒本体5の突上げ力が減失すると、圧縮コイルバネ8の作用により先端部6は下方に押し下げられることになる(触圧棒bの状態)。
この触圧棒aの先端部6における仮想検査面7との接触部は平面形状であることが望ましい。この触圧棒の先端部6の平面形状は、検査面と面状で接触する限り、その平面形状は円形、楕円形、三角形、四角形などが例示できるが、実用上および工作上の点から円形であることが好ましい。この先端部の平面形状の面積(検査面との接触面積)は、各触圧棒当り18〜80mm2、好ましくは27〜65mm2であるのが有利である。
なお触圧棒の先端部6が検査面の表面へ突上げられて接触する時の力は、触圧棒1本当り1〜20g、好ましくは2〜5gの範囲であるのがよい。
触圧棒の先端部6の材質は、導電性であればよく、例えば真鍮、銅、鉄、鉄合金、導電性ゴム(弾性体)またはアルミニウムなどであればよく、これらの中で真鍮が好ましい。
すなわち支持基盤1の上に触圧棒配列4がプレート板2の孔3を介して触圧棒の先端部6が上方向に突上げられるように配置されている。図3には触圧棒やプレート板2の孔は図示されていない。被検査試料12は検査面が下方となるように配置され、その際検査面とプレート板2の表面とは前述したように一定の間隔を維持するように配置されている。
図2において説明したように、触圧棒の先端部6はプレート板2の孔3を介して、その先端部が被検査試料12の検査面へ接触するようになっている。被検査試料12は支持基盤1上に設けられた固定台13によって一定の位置に(プレート板2上に一定間隔を維持できるように)固定される。
本発明の検査・評価装置を用いて被検査試料12を試験するに当っては、プレート板2に設けられた孔3の位置に対応してX軸およびY軸に基づいて触圧棒を一端から他端へ、また一般から多般へ連続的に押圧して得られた電気的位置信号の結果をコンピューターによって算出し、所定の基準値と対比して判別することにより、例えばリニアリティーなどの適否を評価する事ができる。また本発明の装置は、静電容量式タッチパネルの検査・評価装置であるから、多数の触圧棒から任意に選ばれた2〜4個の触圧棒を同時に接触して、その接触位置をコンピューターにより確認する試験も行うことも可能である。
2 プレート板
3 孔
4 触圧棒配列
a 触圧棒
b 触圧棒
5 触圧棒本体
6 触圧棒の先端部
7 仮想検査面
8 圧縮コイルバネ
9 リング
10 ソレノイド支持体
11 ソレノイド
12 被検査試料
13 固定台
Claims (9)
- (a)検査支持基盤上に、多数の触圧棒が一列に直線状に配置された触圧棒配列かつ
この触圧棒配列が多段に配置された触圧棒多段配列を有し、
(b)各触圧棒は、触圧棒多段配列の上部に設置された、プレート板の孔を通して、
被検査試料の検査面に下方から上方に向けて突出するように支持基盤上に設置され
(c)各触圧棒の先端部は、検査面に対して面接触するように平面形状を有し、その
平面形状が検査面と接触した時、検査面に密着しうる構造を有し、かつ導電性材料
で形成され、
(d)被検査試料の検査面が下方に向けて、触圧棒と対向するように配置しうる被検
査試料配置手段を有し、
(e)各触圧棒は、所定の間隔で打点するようにした制御手段および
(f)各触圧棒の接触位置と検査結果とを判定する判断手段を有する静電容量式タッ
チパネルの高速検査・評価装置。
- 各触圧棒の先端部は、1本当り18〜80mm2の面積を有する平面形状である
請求項1記載の検査・評価装置。
- 被検査試料は、その検査面と該プレート板の面が3〜5mmの間隔を置いて維持
されるように支持基盤上に設置される請求項1記載の検査・評価装置。
- 前記触圧棒多段配列は、被検査試料の検査面の全面を覆っている請求項1記載の
検査・評価装置。
- 前記触圧棒配列は、各触圧棒が一定の等間隔で配置されている請求項1記載の検
査・評価装置。
- 前記触圧棒多段配列は、各触圧棒配列が一定の等間隔で配置されている請求項1
記載の検査・評価装置。
- 各触圧棒は、各触圧棒配列において、一端から他端へ順次突出するように制御さ
れている請求項1記載の検査・評価装置。
- 各触圧棒配列において、触圧棒はソレノイド方式により上下に作動する請求項1
記載の検査・評価装置。
- 各触圧棒配列において、各触圧棒は、6〜20mmの間隔で配置されている請求
項1記載の検査・評価装置。パネルの高速検査・評価装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011171347A JP5734783B2 (ja) | 2011-07-20 | 2011-07-20 | 静電容量式タッチパネルの検査・評価装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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