JP5733214B2 - 光源装置及び表面処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空紫外光を放射する光源装置とそれを用いた表面処理方法に関するものである。
液晶表示パネルのガラス基板の紫外線照射による洗浄工程などにおいて、波長200nm以下の真空紫外光を放射するエキシマランプが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、図15に示した図は、一般的なエキシマランプの一例を示す概略断面図であって、真空紫外光を透過する電気絶縁体である石英ガラス製の放電容器101内に、キセノン(Xe)などの真空紫外光を発する放電用ガスを封入すると共に、この放電容器101内に内部電極102を配置し、放電容器101の外部にメッシュ状の外部電極104を配設し、放電容器101自体を誘電体として、電極間に高電圧を印加して放電させ真空紫外光を放射するものである。
しかしながら、図15に示すような構造からなるエキシマランプでは、キセノン(Xe)などの真空紫外光を発する放電ガスを封入する石英ガラス自身は、完全に真空紫外光を透過することができず、吸収が発生することに伴い性能が劣化するため、約2000時間程度しか使用できない等、耐久性の観点で問題がある。
また、真空紫外光照射の効率を高め、処理効率を向上させる為には、真空紫外光の発光強度を高めることが効果的であるが、その反面、更に石英ガラス自身の耐久性が劣化し、使用時間が短くなるという問題がある。
特開平11−111235号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、光源としての寿命が長く、真空紫外光の発光強度が向上した光源装置と、それを用いた表面処理効率に優れた表面処理方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.大気圧もしくはその近傍の圧力下で、放電空間に不活性ガスを供給し、該放電空間に高周波電界を形成することにより発生したプラズマから放射される光を照射する光源装置において、該不活性ガスが炭酸ガスを含有し、かつ形成する高周波電界の周波数がマイクロ波帯であり、前記光源装置から照射される光が、真空紫外域に発光波長を有していることを特徴とする光源装置。
2.前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.01体積%以上、3.0体積以下であることを特徴とする前記1に記載の光源装置。
3.前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.1体積%以上、0.5体積以下であることを特徴とする前記2に記載の光源装置。
4.前記不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素及びそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
.主プラズマ発生手段及び補助プラズマ発生手段の二つのプラズマ発生手段を有することを特徴とする前記1からのいずれか1項に記載の光源装置。
.大気圧もしくはその近傍の圧力下で、放電空間に不活性ガスを供給し、該放電空間に高周波電界を形成することにより発生したプラズマから放射される光を、基板に照射して表面処理を施す表面処理方法において、該不活性ガスが炭酸ガスを含有し、かつ形成する高周波電界の周波数がマイクロ波帯であり、前記基板に照射される光が、真空紫外域に発光波長を有していることを特徴とする表面処理方法。
.前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.01体積%以上、3.0体積以下であることを特徴とする前記に記載の表面処理方法。
.前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.1体積%以上、0.5体積以下であることを特徴とする前記に記載の表面処理方法。
.前記不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素及びそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記からのいずれか1項に記載の表面処理方法。
10.主プラズマ発生手段及び補助プラズマ発生手段の二つのプラズマ発生手段を有することを特徴とする前記からのいずれか1項に記載の表面処理方法。
本発明の真空紫外光源である光源装置によれば、前記エキシマランプの様に、石英ガラス管にガスを封じ込める必要が無い為、劣化が生じることが無く、半永久的に使用できる。更に、プラズマ電力を高めることにより真空紫外光の発光強度が向上し、エキシマランプに比較して、10〜100倍以上の発光強度が得られる光源装置を実現でき、それを用い表面処理効率を大幅に向上できた表面処理方法を提供することができた。
本発明の実施態様1における光源装置の構成の一例を示す外観斜視図である。 図1に示した本発明の光源装置の内部構造を示す側面断面図である。 図2で示した本発明の光源装置のA−A′を切断面とする正面断面図である。 図1に示した本発明の光源装置の照射口の一例を示す底面図である。 図1に示した本発明の光源装置の照射口の他の一例を示す底面図である。 光源装置内部で、プラズマ発生手段により生成されたプラズマの様子の一例を示す状態模式図である。 光源装置内部で、プラズマ発生手段の他の一例により生成されたプラズマの様子の一例を示す状態模式図である。 光源装置内部で、プラズマ発生手段の他の一例により生成されたプラズマの様子の一例を示す状態模式図である。 第一及び第二のガス導入管を備えた光源装置内部で、プラズマ発生手段により生成されたプラズマの様子の一例を示す状態模式図である。 本発明の実施形態2における光源装置の構成の一例を示す外観斜視図である。 本発明の実施形態2における光源装置内部のプラズマ発生手段の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態2における光源装置内部のプラズマ発生手段の構造の他の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態2における光源装置内部のプラズマ発生手段の構造の更に他の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態3における光源装置の構成の一例を示す外観斜視図である。 エキシマランプの構成の一例を示す断面図である。 実施例で、主プラズマ部で発生する発光スペクトルの測定結果を示すグラフである。 実施例で、185nm付近の最も高いピーク値の発光強度の測定結果を示すグラフである。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、大気圧もしくはその近傍の圧力下で、放電空間に不活性ガスを供給し、該放電空間に高周波電界を形成することにより発生したプラズマから放射される光を照射する光源装置において、該不活性ガスが炭酸ガスを含有し、かつ形成する高周波電界の周波数がマイクロ波帯であることを特徴とする光源装置により、光源としての寿命が長く、真空紫外光の発光強度が向上した光源装置と、それを用いて表面処理効率に優れた表面処理方法を実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明に係る好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
〔実施形態1〕
はじめに、本発明の光源装置の実施形態1について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は本発明の実施態様1における光源装置の構成の一例を示す外観斜視図であり、図2は図1に示した本発明の光源装置の内部構造を示す側面断面図であり、図3は図2で示した本発明の光源装置のA−A′を切断面とする正面断面図であり、図4は図1に示した本発明の光源装置の照射口の一例を示す底面図である。
図1に示すように、光源装置1は、放電ガスGを供給する輸送管10と、照射光Lとして放電されるプラズマを生成する主プラズマ発生手段20と、輸送管10上の任意の位置に設けられた補助プラズマ発生手段30とを有している。
図1における輸送管10は、放電ガスである不活性ガスGを補助プラズマ発生手段30や主プラズマ発生手段20へ送るためのガス管であって、ガラスやセラミックなどの材質を用いて形成されている。
この輸送管10により送られる不活性ガスGとしては、例えば、He、Ne、N、Ar、あるいはそれらの混合ガスなどが挙げられる。
本発明の光源装置において、この放電ガスである不活性ガスGが炭酸ガスを含有することが特徴であり、本発明の特徴である真空紫外光を放射させる上で必須の要件となる。本発明において、炭酸ガスが含有される範囲としては、放電ガスに対し0.01〜3体積%であることが好ましく、更に0.1〜0.5体積%が高強度の真空紫外光を放射させるのに好ましい。
また、本発明においては、不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素及びそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であることが、高強度の真空紫外光を放射させる上で好ましい。
これは、炭酸ガスの有する真空紫外域の励起エネルギーよりも、アルゴン、ヘリウム、窒素及びそれらの混合物のガスの有する準安定状態の励起エネルギーが大きいことに基づくものである。
また、輸送管10は、補助プラズマ発生手段30でプラズマ化されたプラズマを主プラズマ発生手段20へ送る。言い換えれば、輸送管10は、主プラズマ発生手段20での放電開始時あるいは放電中に必要な電子、イオンあるいはラジカル種を補助プラズマ発生手段30から主プラズマ発生手段20へ送る。
なお、輸送管10は、図1においては、円筒形状に形成されているが、円筒形状に制限されるものではなく、例えば、角柱形状などであってもよい。さらに、輸送管10は、硬質な材料で形成されていてもよく、また、フレキシブルな材質で形成されていてもよい。
主プラズマ発生手段20は、無電極かつ大気圧でプラズマを発生させる手段である。この主プラズマ発生手段20では、プロセス等に主たる役割を果たすプラズマ(第二のプラズマ)が生成され、照射光Lとして外部へ向かって照射される。
本発明の光源装置を構成する主プラズマ発生手段20の内部構造の一例を、図2、図3に示す。
これら図2、図3に示すように、主プラズマ発生手段20は、内部でプラズマを発生させる主プラズマ管21と、マイクロ波を主プラズマ管21へ導く主導波管22とを有している。本発明では、マイクロ波がマイクロ波帯の周波数帯にあることを特徴とする。本発明でいうマイクロ波帯とは、周波数300MHz以上、30GHz以下の高周波電力であると定義する。この様に、プラズマ電力を高めることにより真空紫外光の発光強度が向上し、エキシマランプに比較して、10〜100倍以上の発光強度が得られる光源装置を実現でき、それを用い表面処理効率を大幅に向上できた表面処理方法を提供することができる。
主プラズマ管(プラズマ室)21は、例えば、石英ガラスなどで形成されており、上方に接続された輸送管10から、原料ガスとして本発明に係る炭酸ガスを含有する不活性ガスGが導入される。この主プラズマ管21の内部では、放電ガスである不活性ガスGが、主導波管22を通って送られてきたマイクロ波により励起され、プラズマが発生する。
この主プラズマ管21においては、補助プラズマ発生装置30からのプラズマ(第一のプラズマ)に誘引され第二のプラズマが発生する。この第一のプラズマによる第二のプラズマの発生については後記詳述する。
また、主プラズマ管21の下方には、照射光Lの照射口23が形成されている。照射口23は、図4に示すように、開口部が帯状に形成されている。これにより、一度に広い範囲でのプラズマ放電が可能となり、広い範囲での照射が可能となる。また、照射口23は、図5に示すように、幅広の帯状として形成することもできる。すなわち、照射口23の長手方向や幅方向の長さは、用途に応じて任意に定めることができる。また、照射口23の開口部(帯状)の角部は、丸みを帯びていても、あるいは楕円形状であってもよい。
図4、図5に示すように、本発明の光源装置1は、照射口23の開口面が広い面積である点で、基板の表面改質等に代表されるドライプロセスへの利用に適している。ここでいうドライプロセスとしては、大面積のガラス基板の洗浄等が一般的であるが、CVDなどでコーティングしたSiO薄膜の膜硬度を向上させる手段等にも使用できる。
主プラズマ管21は、石英を材質として形成可能であるが、材質は石英に限るものではなく、マイクロ波を透過し、プラズマから発せられる熱に耐える材質であれば、特に制限はない。例えば、多くのガラスやセラミックなどはこの目的に合致し、他の絶縁材料よりも耐熱性が良好である。ただし、真空紫外光が照射される部分には、石英などの部材を設けない方が、長期安定に使えて有利である。また、真空紫外光が照射される部分は、取り替えやすい構造で設置し、定期的にその部材のみを交換することも可能で、基本的には部材のみの交換であるため、エキシマランプ全体の交換に比べれば、経済的にはかなり有利となる。
主導波管22は、例えば、アルミニウム,銅,ステンレスなどで形成されており、大電力送電が可能である。このため、主導波管22の内部でマイクロ波の伝播が可能となっている。
この主導波管22の内部には、主プラズマ管21が設けられる。主プラズマ管21は、その詳細を図2に示すように、先端を閉じた主導波管22の先端である最終衝突面24から1/4波長(供給されるマイクロ波の波長の1/4波長(1/4λ))のところ、すなわち、定在波の最大振幅位置(腹)に設置される。
主導波管22がマイクロ波を供給していることからもわかるように、光源装置1は、プラズマ発生方法としてマイクロ波励起方法を採用している。これにより、電子が運動する幅を小さくし、小型のプラズマ室であっても、プラズマ室壁にあたる電子の個数を減らすことができる。この結果、プラズマの質向上、プラズマ室壁の損傷防止にもなり、安定して真空紫外光の照射が可能となる。
補助プラズマ発生手段30は、主プラズマ発生手段20に供給される炭酸ガスを含有する不活性ガスGの上流の任意の位置、すなわち、輸送管10における任意の位置に設けられたプラズマ発生手段であって、図1に示すように、補助プラズマ管31と、補助導波管32とを有している。
補助プラズマ管31は、主プラズマ発生手段20の主プラズマ管21と同様、石英ガラスなどで形成されている。この補助プラズマ発生手段30の内部では、輸送管10により送られてきた炭酸ガスを含有する不活性ガスGが、マイクロ波励起によりプラズマ化されて、プラズマ(第一のプラズマ)が発生する。
この補助プラズマ管31は、主プラズマ発生手段20の主プラズマ管21に比べて、容積が小さいため、少ない電力で容易かつ安定的にプラズマ放電させることができる。しかも、補助プラズマ管31で放電されるプラズマは、プロセスとは直接関係がないため、プラズマ密度は低くてもよい。
このように、補助プラズマ管31は、容積を小さくでき、しかも発生するプラズマ密度は低くてもよいことから、補助プラズマ発生手段30は、主プラズマ発生手段20に比べて小型にすることができる。
補助導波管32は、補助プラズマ管31へマイクロ波を供給する。このため、補助プラズマ発生手段30においても、マイクロ波励起によりプラズマが発生する。
なお、実施形態1においては、主プラズマ発生手段20と補助プラズマ発生手段30との双方で、同じプラズマ発生方法(マイクロ波励起方法)を用いることとしているが、双方とも同じプラズマ発生方法とすることに限定されるものではなく、それぞれ異なるプラズマ発生方法を用いることもできる。
この補助プラズマ発生手段30で生成されたプラズマは、図6に示すように、輸送管10を通って、主プラズマ発生手段20へ導かれる。
条件によっては、この輸送中にプラズマの大半が消失する可能性があるが、本発明者が鋭意検討を進めた結果、平均自由行程を越えるような距離、すなわち大半のプラズマが失われるような距離や条件であっても、本発明の目的効果が得られることが判明した。
上記のような構成の補助プラズマ発生手段30を設けることにより、主プラズマ発生手段20での放電開始時や放電中に、補助プラズマ発生手段30からプラズマを供給することができる。この結果、主プラズマ発生手段20では、補助プラズマ発生手段30で生成されたイオン、電子、あるいはラジカルの一部が送られてくるために、これらイオン等に誘引されて極めて点火しやすくなり、かつ放電状態を維持しやすくなっており、安定したプラズマを得ることができる。
また、一般に、大気圧環境下で生成するプラズマは、気圧が高いことから、減圧下で生成するプラズマと比較すると、点火や放電維持における単位体積当たりの電力を非常に大きくする必要が生じる場合が多い。
そこで、マイクロ波励起の大気圧プラズマ源に補助プラズマ発生手段30を取り付けると、輸送管10の長さを、例えば、30cmとした場合においても、比較的低い電力(例えば、1/10程度の電力)で安定したプラズマ放電及び維持が可能である。この結果、少ない電力で大面積の大気圧プラズマ源を構成でき、真空紫外光の照射強度も広範囲で可能となる。
なお、補助プラズマ発生手段30は、図7に示すように、輸送管10を介さず、主プラズマ発生手段20に直接接続する構成とすることもできる。この構成においても、輸送管10を介して主プラズマ発生手段20と接続された図6に示す構成と同様の効果が得られる。
更に、補助プラズマ発生手段30の補助プラズマ管31は、図1、図6、図7においては、輸送管10の口径方向の断面積よりも広い面積が確保された箱型のプラズマ室を一例として示しているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、輸送管10の一部をそのまま補助プラズマ管31として使用することもできる。この場合、補助導波管32を通って送られてきたマイクロ波が供給(照射)される輸送管10上の箇所が、補助プラズマ管31に相当する。
本発明においては、主プラズマ発生手段20に供給される放電ガスは、すべて補助プラズマ発生手段30を通過する必要はない。
図9に示すように、補助プラズマ発生手段30を通さずに、炭酸ガスを含有する不活性ガスGを直接主プラズマ発生手段20へ送る第一ガス導入管25や、補助プラズマ発生手段30を通さずに輸送管10を介して炭酸ガスを含有する不活性ガスGを主プラズマ発生手段20へ送る第二ガス導入管11などを設けることができる。
〔実施形態2〕
次に、本発明の光源装置の実施形態2について、図10を参照して説明する。
図10は、本発明の実施形態2における光源装置の構成の一例を示す外観斜視図である。
図10に示す実施態様2は、上記説明した実施形態1と比較して、主導波管の構造が相違する。すなわち、実施形態1では、主導波管が単に断面が矩形の筒状に形成されていたのに対し、本実施形態では、主導波管がマイクロ波の導波方向に対して水平横方向に拡張されて形成されており、かつ、主導波管の内部に一又は二以上の隔壁を設けた点で相違する。他の構成要素は実施形態1と同様である。したがって、図10において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図10に示すように、光源装置の主プラズマ発生手段20を構成する主導波管22は、マイクロ波MWの導波方向に対して水平横方向に拡張された扇状形状を有している。
幅の広い帯状の基板を処理対象物として、真空紫外線を照射して処理するためには、幅の広い均質なプラズマを生成する必要がある。この場合、主プラズマ源20を複数台並べることも考えられるが、コスト面や各プラズマ源の管理面で問題となる。
そこで、主導波管22をマイクロ波MWの導波方向に対して水平横方向に拡張した構造とする。これにより、主プラズマ管21や吹き出し口23の形状を帯状(横長状)に形成でき、その結果、大面積の真空紫外光を処理対象物である基板に対して照射することができる。
水平横方向へ拡張された主導波管22の幅広部分の内部には、一又は二以上の隔壁26が設けられている。隔壁26は、マイクロ波の導波経路を複数に分岐するように配置されている。この隔壁26で区切られた各分岐経路は、それぞれ独立した導波管と考えることができる。この隔壁26の位置や長さを変更することにより、それぞれの導波管に分配されるマイクロ波の電力及び位相を調整することができる。
なお、図10においては、4枚の隔壁26による導波経路の分割数を5経路としているが、5経路に限るものではなく、2経路、3経路、4経路、あるいは6経路以上とすることができる。ただし、隔壁26の間隔は、主導波管22の遮断波長の制約から1/2波長(供給されるマイクロ波の波長の1/2波長(1/2λ))以上にする必要がある。
それぞれの隔壁26間に分配されるマイクロ波電力は、隔壁26の位置、隔壁26間の距離、主導波管22の高さなどによって調整可能である。
主プラズマ発生手段20のプラズマの照射口23は、処理する基板の形状によって、主導波管22の物理的な制約の範囲内において、照射口23の形状を変更することもできる。
次に、主プラズマ管や照射口の形状について、図11、図12を参照して説明する。
図11は、本発明の実施形態2における光源装置内部のプラズマ発生手段の構造を示す断面図であり、図12は、本発明の実施形態2における光源装置内部のプラズマ発生手段の構造の他の一例を示す断面図である。
すなわち、本発明の光源装置においては、主プラズマ管21や照射口23は、図11、図12に示すように、湾曲した形状に形成することもできる。
照射口23の湾曲方向は、例えば、図11に示すように、マイクロ波MWの導波方向とは逆の方向、すなわち、主導波管22の先端にある最終衝突面から遠のく方向とすることができる。この場合、主プラズマ管21も、照射口23の湾曲方向と同一の方向に湾曲した形状に形成される。
照射口23や主プラズマ管21をこのような湾曲した形状とすることにより、処理対象物である基板の形状等に応じた照射が可能となる。このような形状は、円盤状の外周部のみを処理する必要がある場合に適している。
また、照射口23の湾曲方向は、例えば、マイクロ波の導波方向と同一方向、すなわち、主導波管22の外側へ向かう方向とすることができる。この場合も、主プラズマ管21を照射口23の湾曲方向と同一の方向に湾曲した形状に形成される。照射口23や主プラズマ管21をこのような湾曲した形状とすることにより、被処理物である基板に適した形状のプラズマを作成することができる。
さらに、照射口23の湾曲方向は、例えば、図12に示すように、マイクロ波MWの導波方向に対して垂直上方向、すなわち、照射の方向とは逆の方向とすることができる。この場合、主プラズマ管21についても、同図に示すように、照射口23の湾曲方向と同一の方向に湾曲した形状に形成することができる。
照射口23や主プラズマ管21を図12に示す形状とすることにより、照射口23から照射される真空紫外光である照射光Lが、照射方向前方で中央に集まるようになる。つまり、照射口23の中程から照射された真空紫外光はそのまま真っ直ぐ進むが、照射口23の端の方から照射された真空紫外光は、その照射口23の照射方向前方の中央へ向かって進む。これにより、真空紫外光である照射光Lは、さらに照射強度を増すことができる。
また、照射口23の湾曲方向は、例えば、マイクロ波MWの導波方向に対して垂直下方向、すなわち、照射光の照射方向と同じ方向とすることができる。この場合、主プラズマ管21についても、照射口23の湾曲方向と同一の方向に湾曲した形状に形成することができる。
照射口23や主プラズマ管21をこのような湾曲した形状とすることにより、パイプの内面や、樋(とい)状の基板の表面処理などに適用することができる。
なお、照射口23の開口の形状は、本実施形態においては湾曲した形状としているが、湾曲した形状に限るものではなく、例えば、屈曲した形状とすることもできる。
屈曲した形状に形成された照射口23を備えた主プラズマ発生手段20の構造例を、図13に示す。
照射口23の屈曲方向は、図13に示すように、例えば、マイクロ波MWの導波方向とは逆の方向、すなわち、主導波管22の最終衝突面から遠のく方向とすることができる。この場合、主プラズマ管21も、照射口23の屈曲方向と同一の方向に屈曲した形状に形成される。
また、照射口23の屈曲方向は、例えば、マイクロ波MWの導波方向と同一方向、すなわち、主導波管22の外側へ向かう方向とすることができる。この場合も、主プラズマ管21を照射口23の屈曲方向と同一の方向に屈曲した形状に形成される。
これらのように、照射口23の屈曲方向をマイクロ波の導波方向とは逆の方向や同一方向とすることにより、被処理物である基材の表面処理などに適用でき、特に、複雑な形状の基材への対応が可能となる。
さらに、照射口23の屈曲方向は、例えば、マイクロ波MWの導波方向に対して垂直上方向、すなわち、照射光の照射方向とは逆の方向とすることができる。この場合、主プラズマ管21についても、照射口23の屈曲方向と同一の方向に屈曲した形状に形成することができる。
また、照射口23の屈曲方向は、例えば、マイクロ波MWの導波方向に対して垂直下方向、すなわち、照射光の照射方向と同じ方向とすることができる。この場合、主プラズマ管21についても、照射口23の屈曲方向と同一の方向に屈曲した形状に形成することができる。
照射口23や主プラズマ管21をこのような形状とすることにより、パイプの内面や、樋(とい)状の被処理物の表面処理などに適用できる。
さらに、図11〜図13においては、形成される湾曲部分(又は屈曲部分)が、照射口23で一箇所だけ形成されているが、一箇所に限るものではなく、例えば、二箇所以上形成することもできる。しかも、一つの照射口23に、湾曲部分と屈曲部分との双方をそれぞれ一又は二以上形成することもできる。これらのような形状とすることで、複雑な形状の被処理物に対応できる。
〔実施形態3〕
次に、本発明の光源装置の実施形態3について、図14を参照して説明する。
図14は、本発明の実施形態3における光源装置の構成の一例を示す外観斜視図である。
実施形態3で示す光源装置1は、実施形態1で示した光源装置1に比較して、マイクロ波を供給する手段が相違する。すなわち、実施形態1では、マイクロ波MWが主導波管22や補助導波管32により供給されていたのに対し、本実施形態では、給電用主アンテナ27や給電用補助アンテナ33により供給される点で相違する。他の構成要素は実施形態1と同様である。したがって、図14で示す光源装置の説明においては、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図14に示すように、実態態様3である光源装置1は、輸送管10と、主プラズマ発生手段20と、補助プラズマ発生手段30とを有している。ここで、主プラズマ発生手段20の主プラズマ管21と補助プラズマ発生手段30の補助プラズマ管とは、例えば、石英などで形成されており、一体化して製作されている。
ここで、主プラズマ発生手段20は、図1等に示したような主導波管に代えて、あるいは、主導波管22に加えて、給電用主アンテナ27と、同軸ケーブル28とを備えている。
給電用主アンテナ27は、主プラズマ管21に対してマイクロ波を供給するアンテナであって、導電体で形成されており、帯状に一様にマイクロ波を供給するためのモノポールアンテナ27−1で構成することができる。なお、モノポールアンテナ27−1は、図14においては、二枚設けられているが、二枚に限るものではなく、例えば、一枚であってもよく、あるいは、三枚以上であってもよい。また、同軸ケーブル28に代えて、同軸管(図示せず)を用いることもできる。
補助プラズマ発生手段30は、図1等に示したような補助導波管32に代えて、あるいは、補助導波管32に加えて、給電用補助アンテナ33と、同軸ケーブル34とを備えている。
給電用補助アンテナ33は、補助プラズマ管31に対してマイクロ波を供給するアンテナであって、導電体で形成されており、補助プラズマ管31の外周に沿って巻きつけるように螺旋状に形成されたスパイラルアンテナ33−1とすることができる。なお、同軸ケーブル34に代えて、同軸管(図示せず)を用いることもできる。
本発明において、導波管で給電する方法は、例えば、特開2002−330020号公報等で開示されているホーンアンテナや、例えば、特開平08−078190号公報等で開示されているスロットアンテナのような開口型アンテナで給電する方法とほぼ同様の作用をし、いわゆる導電体で構成される給電用アンテナと原理は異なるものの、電磁界の放出という機能は同じである。したがって、導波管による給電に代えて、導電体によるアンテナ給電によっても、本発明の光源装置を構成することができる。
なお、導波管による給電に対し、アンテナ給電による方法のメリットは、装置の小型化が可能な点である。導波管は、その横幅に遮断波長が存在するために、1/2λ以下にすることはできない。しかし、同軸ケーブルあるいは同軸管を用いてアンテナによる給電とすれば、寸法的な制約が小さく、小型化が可能である。
なお、モノポールアンテナ27−1またはスパイラルアンテナ33−1のいずれのアンテナも、プラズマの金属汚損を防止するため、主プラズマ管21または補助プラズマ管31の外に配置されており、石英ガラスを通してプラズマに給電している。
それらモノポールアンテナ27−1やスパイラルアンテナ33−1の材質は、良導体であればいずれも使用可能であるが、プラズマの輻射熱に直接晒されることから、アルミニウム、ステンレス、金メッキされた銅など、酸化しにくく融点が高く赤外線の反射率が高い金属が望ましい。
形状は、丸線、板状、パイプなどを大きさ、インピーダンス整合の状態によって使い分けすることが望ましい。
それらモノポールアンテナ27−1やスパイラルアンテナ33−1を用いた場合、実用的には、マイクロ波漏洩防止のため、光源1の全体を金属板などで覆い、電磁遮断する必要がある。
なお、導電体で構成される給電用アンテナは、特許第3854238号公報に記載のプラズマ源の技術で実現可能である。
以上、本発明の光源装置の好ましい実施形態1〜3について説明したが、本発明の光源装置は上述した実施形態1〜3のみに限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、主プラズマ発生手段や補助プラズマ発生手段をそれぞれ一つずつ備えた構成を示したが、それら主プラズマ発生手段や補助プラズマ発生手段は、それぞれ二つ以上備えた構成とすることもできる。
また、図1においては、一つの補助プラズマ発生手段で発生したプラズマが一つの主プラズマ発生手段へ供給される構成としてあるが、それら補助プラズマ発生手段と主プラズマ発生手段とは一つ対一つとする構成に限るものではなく、例えば、一又は二以上の補助プラズマ発生手段で発生したプラズマを一又は二以上の主プラズマ発生手段へ供給するような構成とすることもできる。
さらに、主プラズマ発生手段を複数設ける場合は、それら主プラズマ発生手段を横方向にも、また、縦方向にも並べることができる。ただし、複数の主プラズマ発生手段を横方向に並べた場合は、照射口が下方向を向く構造となり、一方、複数の主プラズマ発生手段を縦方向に並べた場合は、照射口が横方向を向く構造となる。そして、いずれの場合にも、一又は二以上の補助プラズマ発生手段によりプラズマを供給することは可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
〔実施例1〕
はじめに、本発明に係る実施形態の光源装置を用いた実験結果について、説明する。
マイクロ波電源は、2.45(GHz)、最大電力1.0(kW)の連続波出力のものを、補助プラズマ発生手段用、主プラズマ発生手段用として二台使用した。
補助導波管32の内径は、96×9(mm)とし、補助プラズマ管31は石英管とし、内径は9(mm)とした。補助プラズマ管31と主プラズマ管21との間は、内径15(mm)のアルミナセラミック管で接続した。主導波管22の内径は、96×18.5(mm)とした。
主プラズマ発生手段20は、照射口23が94(mm)×3(mm)の帯状に形成されており、主プラズマ管21が直方体に形成されたものを使用した。
放電ガスとしては、炭酸ガス(COガス)を0.3体積%含有するアルゴンガスを5L/minで供給し、補助プラズマ発生手段に500Wを印加してプラズマを発生させ、その後、主プラズマ発生手段に300Wを印加してスリット状に放電を形成、その後、補助プラズマ発生手段用の電力は0Wに停止したが、主プラズマ発生手段部の放電は維持できた。その状態で、主プラズマ発生手段部で発生する発光スペクトルを分光器(オーシャンオプティクス製Maya2000)を用いて計測した結果、図16に示すように、エキシマランプ(エムディエキシマ製MEUT−1−330)に比べ、200nm以下の真空紫外光強度が、ピーク強度で10倍以上、積算強度で5倍以上あることが確認された。
〔比較例1〕
上記実施例1において、放電ガス中の炭酸ガス(COガス)を除いた以外は全く同条件にてプラズマを形成した後、得られた発光スペクトルを計測したが、図16に示したような真空紫外域の発光スペクトルは計測されなかった。
〔比較例2〕
上記実施例1において、マイクロ波電源に代えて、比較例である13.56MHzの高周波電源(RF電源)を用いた以外は全く同条件にてプラズマを形成した後、得られた発光スペクトルを、分光器を用いて計測したが、真空紫外域の発光スペクトルは計測されなかった。
〔実施例2〕
上記実施例1で用いた光源装置及び条件にて、連続稼働させた際の190nm付近の最も高いピーク値の発光強度を計測した結果、図17に示すように約10000hr経過しても、そのピーク値における劣化は全く確認されなかった。
〔比較例3〕
エキシマランプ(エムディエキシマ製MEUT−1−330)を用いて、同様に185nm付近の最も高いピーク値の発光強度を計測した結果、図17に示すように、約1800hr経過したところで発光強度が約1/10に低下してしまうことが確認された。
〔実施例3〕
実施例1に記載の光源装置を用いて、移動ステージ上に設置したガラス基板の洗浄処理を行い、洗浄処理後、接着剤をコーティングし、その密着性をJIS K 5400に準拠した碁盤目試験により行った。ここで洗浄処理としては、真空紫外光照射開口部に滞在している時間を0.03、0.05、0.1、0.5、1、3、5、10、30secとなるように移動ステージ速度を変化させた。
〔比較例4〕
上記実施例3において、比較例1に記載の光源装置(放電ガスとして炭酸ガス(COガス)を除いた光源装置)を用いた以外は同様にして、ガラス基板の洗浄処理を行い、同様に密着試験を行った。
〔比較例5〕
上記実施例3において、比較例2に記載の光源装置(13.56MHzの高周波電源(RF電源)を用いた光源装置)を用いた以外は同様にして、ガラス基板の洗浄処理を行い、同様に密着試験を行った。
〔比較例6〕
上記実施例3において、本発明の光源装置に代えて、比較例3に記載のエキシマランプ(エムディエキシマ製MEUT−1−330)を用いて、ガラス基板の洗浄処理を行い、同様に密着試験を行った。
上記実施例3、比較例4、比較例5及び比較例6において、真空紫外光照射開口部に滞在している時間を0.03、0.05、0.1、0.5、1、3、5、10、30secとなるように移動ステージ速度を変化させた時の各試料の密着試験をJIS K 5400に準拠した碁盤目試験により行い、下記の基準に従って密着性を評価した。
○:良好な密着性が確認され、実用に耐える品質である
×:密着不良に伴う接着剤の剥がれが確認され、実用上懸念される品質である
以上により得られた結果を、表1に示す。
表1に記載の結果より明らかなように、実施例3の本発明の光源装置を用いて洗浄処理を行ったガラス基板は、いずれの処理時間においても、良好な密着性が得られ、非常に短時間でも洗浄処理を行うことができることが分かる。一方、比較例4及び5では、いずれの処理時間でも、実用に耐えうる密着性を得ることができなかった。また、比較例6においては、10sec及び30secの処理時間では実用に耐えうる品質の密着性を確認できたが、その他の条件では密着不良に伴う接着剤の剥がれが発生した。
以上のように、本発明の真空紫外光源を用いた光源装置は、短時間で表面処理が行え、またエキシマランプに見られる経時劣化もなく、長期で安定して連続処理できる光源装置が得られる。
1 光源装置
10 輸送管
11 第二ガス導入管
20 主プラズマ発生手段
21 主プラズマ管
22 主導波管
23 照射口
24 最終衝突面
25 第一ガス導入管
26 隔壁
27 給電用主アンテナ
27−1 モノポールアンテナ
28 同軸ケーブル
30 補助プラズマ発生手段
31 補助プラズマ管
32 補助導波管
33 給電用補助アンテナ
33−1 スパイラルアンテナ
34 同軸ケーブル
101 放電容器
102 内部電極
104 外部電極
105 隔壁
G 放電ガス(不活性ガス)
L 照射光
MW マイクロ波
PJ1 第一のプラズマ
PJ2 第二のプラズマ

Claims (10)

  1. 大気圧もしくはその近傍の圧力下で、放電空間に不活性ガスを供給し、該放電空間に高周波電界を形成することにより発生したプラズマから放射される光を照射する光源装置において、該不活性ガスが炭酸ガスを含有し、かつ形成する高周波電界の周波数がマイクロ波帯であり、前記光源装置から照射される光が、真空紫外域に発光波長を有していることを特徴とする光源装置。
  2. 前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.01体積%以上、3.0体積以下であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.1体積%以上、0.5体積以下であることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素及びそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 主プラズマ発生手段及び補助プラズマ発生手段の二つのプラズマ発生手段を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 大気圧もしくはその近傍の圧力下で、放電空間に不活性ガスを供給し、該放電空間に高周波電界を形成することにより発生したプラズマから放射される光を、基板に照射して表面処理を施す表面処理方法において、該不活性ガスが炭酸ガスを含有し、かつ形成する高周波電界の周波数がマイクロ波帯であり、前記基板に照射される光が、真空紫外域に発光波長を有していることを特徴とする表面処理方法。
  7. 前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.01体積%以上、3.0体積以下であることを特徴とする請求項に記載の表面処理方法。
  8. 前記不活性ガス及び炭酸ガスから構成される放電ガス中の炭酸ガスの含有量が、0.1体積%以上、0.5体積以下であることを特徴とする請求項に記載の表面処理方法。
  9. 前記不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素及びそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の表面処理方法。
  10. 主プラズマ発生手段及び補助プラズマ発生手段の二つのプラズマ発生手段を有することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の表面処理方法。
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