JP5732971B2 - 紫外線照射装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、紫外線照射装置に関する。
紫外線照射装置は、産業用として様々な用途に使用されている。例えば、液晶パネルの製造において、基板どうしを接着する紫外線硬化接着剤の硬化に紫外線照射装置が用いられる。
紫外線照射装置において、動作時間が経過するに従って紫外線を発生する光源からの出力が低下する。出力が低下した状態においても、被処理体に照射される紫外線のエネルギーを維持することが望まれる。
特開2009−169386号公報
本発明の実施形態は、紫外線の照射エネルギーを維持する紫外線照射装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、保持部と、光源ヘッドと、駆動部と、測定部と、制御部と、広がり角制御部と、を備えた紫外線照射装置が提供される。前記保持部は、紫外線に対して反応性を有する樹脂を含む被処理体を保持する。前記光源ヘッドは、前記保持部に対向し、前記樹脂に前記紫外線を照射する複数の光源を有する。前記駆動部は、前記保持部及び前記光源ヘッドの少なくともいずれかを、前記光源ヘッドから前記保持部に向かう第1軸と、前記第1軸に対して垂直な複数の軸と、に沿って相対的に移動させる。前記測定部は、前記複数の光源から放射される前記紫外線の強度を測定する。前記制御部は、前記複数の光源が前記紫外線を前記樹脂に照射する際に、前記駆動部に、前記測定部により測定された前記光源から放射された前記紫外線の前記強度が第1値のときは、前記複数の光源と前記樹脂との間の前記第1軸に沿う距離を第1距離に設定させ、前記強度が前記第1値よりも低い第2値のときは、前記複数の光源と前記樹脂との間の前記第1軸に沿う前記距離を、第1距離よりも短い第2距離に設定させる。前記広がり角制御部は、前記強度が前記第2値のときの前記紫外線の広がりの角度を、前記強度が前記第1値のときの前記紫外線の広がりの角度よりも大きくする。
実施形態によれば、紫外線の照射エネルギーを維持する紫外線照射装置が得られる。
第1の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式的斜視図である。 図3(a)及び図3(b)は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式図である。 紫外線照射装置の特性を例示するグラフ図である。 図5(a)〜図5(c)は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置の動作を例示する模式図である。 図6(a)〜図6(c)は、第2の実施形態に係る紫外線照射装置の構成及び動作を例示する模式図である。 図7(a)〜図7(c)は、第2の実施形態に係る紫外線照射装置の動作を例示する模式図である。 図8は、第3の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式的側面図である。 図9(a)〜図9(d)は、第3の実施形態に係る紫外線照射装置の動作を例示する模式的平面図である。 図10(a)及び図10(b)は、第4の実施形態に係る紫外線照射装置の構成及び動作を例示する模式的平面図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式図である。
図1に表したように、実施形態に係る紫外線照射装置110は、保持部10と、光源ヘッド20hと、駆動部20dと、測定部30と、制御部40と、を備える。
保持部10は、被処理体50を保持する。被処理体50は、例えば被処理パネルである。被処理パネルは、例えば、液晶パネル、プラズマ表示パネル、及び有機発光パネルなどのいずれかである。このように、実施形態において被処理体50は任意である。
被処理体50は、樹脂55を含む。樹脂55は、紫外線に対して反応性を有する。樹脂55は、例えば、紫外線硬化型の接着剤である。
被処理体50は、例えば、第1基板51と、第1基板51に対向する第2基板52と、第1基板51と第2基板52との間に設けられた機能層53と、をさらに含むことができる。例えば、被処理体50が、液晶パネルである場合は機能層53は液晶層であり、プラズマ表示パネルである場合は機能層53はプラズマ発生部であり、有機発光パネルである場合は機能層53は有機発光層である。
被処理体50において、反応後(硬化後)の樹脂55により、例えば第1基板51と第2基板52とが接着される。例えば、第1基板51と、第2基板52と、反応後の樹脂55と、により機能層53が封止される。これにより、被処理体50は、所望の動作が実施できる。また、実用的な信頼性が得られる。
被処理体50が液晶パネルである場合は、第2基板52は、例えば、アクティブマトリクスアレイ基板である。アクティブマトリクスアレイ基板は、例えば、マトリクス状に配置された複数の画素電極を有する。第1基板51は、例えば、対向基板である。第1基板51は、複数の画素電極の位置に対応して設けられたカラーフィルタを有することができる。
例えば、第1基板51及び第2基板52において、複数のアクティブエリアが設けられる。すなわち、第1基板51及び第2基板52は、多面取りの基板である。例えば、第2基板52の表面の複数のアクティブエリアのそれぞれの周囲に、樹脂55(液状)を枠状に設ける。そして、その枠の中に液晶を滴下した後、第1基板51と第2基板52とを互いに対向させ、近接させる。この状態で、樹脂55に紫外線を照射することで、樹脂55によって第1基板51と第2基板52とが接着される。この後、枠状の樹脂55どうしの間で、第1基板51及び第2基板52を分断することで、液晶表示素子が得られる。このような製造方法は、例えば、液晶滴下方式(ODF:One Drop Fill方式)と呼ばれることがある。
以下では、被処理体50が、上記で例示した液晶表示素子の製造における液晶パネルである場合について説明する。
光源ヘッド20hは、保持部10に対向する。光源ヘッド20hは、複数の光源20を有する。複数の光源20は、樹脂55に紫外線を照射する。
光源20は、例えば半導体発光素子である。さらに具体的には、光源20には、LED(LED素子を含むLEDモジュールなどを含む)を用いることができる。光源20としてLEDを用いることで、長寿命、低消費電力及び高環境適応性の良好な特性が得られる。
例えば、樹脂55に含まれる反応開始剤の特性により、紫外線の波長は適切に選択される。複数の光源から放射される紫外線の波長(主波長)は、例えば、365ナノメートル(nm)、385nmまたは405nmなどである。ただし、実施形態において、紫外線の波長は任意である。
ここで、光源ヘッド20hから保持部10に向かう方向の軸を第1軸(Z軸)とする。光源ヘッド20hから保持部10に向かう方向の軸は、光源ヘッド20hと保持部10とを最短で結ぶ線分の軸とする。第1軸に対して垂直な1つの軸を第2軸(X軸)とする。第1軸と第2軸とに対して垂直な軸を第3軸(Y軸)とする。紫外線を照射する処理中においては、Z軸は、光源ヘッド20hから被処理体50(樹脂55)に向かう方向の軸に相当する。
例えば、複数の光源20は、X−Y平面内で並ぶ。
駆動部20dは、保持部10及び光源ヘッド20hの少なくともいずれかを、第1軸(Z軸)と、第1軸に対して垂直な複数の軸と、に沿って相対的に移動させる。第1軸に対して垂直な複数の軸は、第1軸に対して垂直な平面内の複数の軸であり、例えば、X軸及びY軸である。
例えば、保持部10が固定されており、駆動部20dは、光源ヘッド20hをZ軸、X軸及びY軸に沿って移動させる。この構成においては、以下の他の構成よりも、装置の構造をシンプルにすることが可能である。
例えば、光源ヘッド20hが固定されており、駆動部20dは、保持部10をZ軸、X軸及びY軸に沿って移動させる。
例えば、駆動部20dは、保持部10をX軸に沿って移動させ、光源ヘッド20hをZ軸及びY軸に沿って移動させる。
例えば、駆動部20dは、保持部10をZ軸及びY軸に沿って移動させ、光源ヘッド20hをX軸に沿って移動させる。
このように、駆動部20dにより、光源ヘッド20hと保持部10との相対的な位置が変更される。すなわち、駆動部20dにより、光源ヘッド20hと被処理体50(樹脂55)との相対的な位置が変更される。
駆動部20dの動作により、光源ヘッド20hと樹脂55との相対的な位置が変化する。例えば、光源ヘッド20hは、X−Y平面内で樹脂55に対して相対的に移動しつつ、紫外線を樹脂55に照射する。これにより、樹脂55のパターン形状に合わせて必要な部分に紫外線を照射できる。これにより、樹脂55以外の部分(例えば機能層53など)に不要な紫外線が照射されることが抑制できる。これにより、例えば機能層53などの劣化が抑制できる。また、省エネルギーでもある。このように、駆動部20dは、被処理体50の樹脂55のパターンに対応して、X−Y平面内で、光源ヘッド20h及び樹脂55の少なくともいずれかを相対的に移動させることができる。
測定部30は、複数の光源20から放射される紫外線の強度(例えば照度)を測定する。例えば、紫外線照射装置110による被処理体50のそれぞれの処理ごとに、測定部30により、光源20の紫外線の強度が測定される。また、例えば、紫外線照射装置110による被処理体50の処理のロットごとに、測定部30により、光源20の紫外線の強度が測定される。または、例えば、予め定められた期間ごとに(例えば、時間、日、週または月などごとに)、測定部30により、光源20の紫外線の強度が測定される。
制御部40は、複数の光源20が紫外線を樹脂55に照射する際に、駆動部20dに、以下を実施させる。
測定部30により測定された光源20から放射された紫外線の強度が第1値のときは、制御部40は、駆動部20dに、複数の光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離を第1距離に設定させる。
紫外線の強度が第1値よりも低い第2値のときは、制御部40は、駆動部20dに、複数の光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離を、第1距離よりも短い第2距離に設定させる。
すなわち、測定された紫外線の強度が低い場合には、紫外線の強度が高い場合に対して、樹脂55からみた光源20(光源ヘッド20h)の高さが低く設定される。
例えば、複数の光源20に用いられるLEDにおいては、使用時間(稼働時間)が長くなると紫外線の強度が低下する。このとき、例えば、LEDに供給する電流を増大させると紫外線の強度は増す。すなわち、低下した強度が元に戻る。しかし、例えばLEDにおいて、所定の電流時のときにおいて最も効率が高い。また、電流値を上げてもある値よりも明るさが上がらない。例えば、高い効率を維持できる電流値を、最適電流値とする。使用時間が長くなり紫外線の強度が低下したときに、電流値を大きくして強度の低下を回復させることは、電流値が最適電流値から外れた状態になる場合があるため望ましくない。
また、LEDの紫外線強度の低下に伴って、光源ヘッド20hの移動速度を遅くする構成がある。この構成においては、単位面積あたりの照射時間が長くなるので、総照射量を初期と実質的に同じにすることが可能である。しかし、光源ヘッド20hの移動速度が遅くなるにつれて、一枚の被処理体50(例えば液晶パネル)を処理する作業時間は長くなってしまうため、この構成は望ましくない。
このとき、紫外線照射装置110においては、使用時間が長くなり紫外線の強度が低下した場合に、その低下した強度の測定値に基づいて、複数の光源20と樹脂55との間の距離を変更することで、所望の強度の紫外線を樹脂55に照射できる。
すなわち、制御部40は、測定した紫外線の強度に基づいて、樹脂55に照射される紫外線の照射量が樹脂55の反応を完了させる量になるように制御する。
これにより、使用時間が長くなり紫外線の強度が低下した場合においても、紫外線の照射エネルギーを維持することができる。
複数の光源20から放射される紫外線は、平行光ではなく、広がりを持った光である。例えば光源20に用いられるLEDにおいては、指向角は、例えば120°程度である。
従って、複数の光源20と樹脂55との距離が縮小すると、単位面積に単位時間あたりに照射される紫外線のエネルギーは増大する。光源20から放射される紫外線の強度が低下した場合に、複数の光源20と樹脂55との距離を縮小することで、樹脂55に照射される紫外線のエネルギーを、紫外線の強度が低下する前の状態にすることができる。
図1に例示したように、紫外線照射装置110において、複数の光源ヘッド20hを設けることができる。複数の光源ヘッド20hによって、樹脂55の異なる位置(例えば異なる枠状のパターン形状の樹脂)に同時に紫外線を照射することができる。これにより、処理のタクトタイムを向上させることができる。複数の光源ヘッド20hのそれぞれにおいて、複数の光源20が設けられる。ただし、実施形態はこれに限らず、光源ヘッド20hは、1つでも良い。
図2は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式的斜視図である。 図2に表したように、実施形態に係る紫外線照射装置110は、保持部10と、光源ヘッド20hと、駆動部20dと、測定部30と、制御部40と、を備える。この図では、1つの光源ヘッド20hが描かれているが、既に説明したように、複数の光源ヘッド20hを設けても良い。
図2に表したように、保持部10(例えばステージ)の上に、被処理体50が載置される。保持部10の上方に、光源ヘッド20hが駆動部20dにより保持される。この例では、駆動部20dは、Z軸、X軸及びY軸に沿って移動するXYZアクチュエータである。駆動部20dに制御部40が接続される。制御部40は、例えば、XYZアクチュエータ制御装置である。
光源ヘッド20hの保持部10に対向する部分に、複数の光源20(図2では図示せず)が設けられている。光源20には、電源部20pが接続される。光源20としてLEDを用いる場合には、電源部20pは、LED駆動電源装置である。
保持部10の一部の上に測定部30が設けられる。例えば、駆動部20dには、初期位置(例えばホームポジション)が設定される。初期位置に対応する位置に、測定部30が設けられる。これにより、例えば、初期化動作時または待機時において、光源20から放射される紫外線の強度を測定できる。例えば、測定部30は、制御部40と、有線または無線の方式により接続されている。これにより、測定部30により測定された、光源20から放射された紫外線の強度に関する情報を制御部40が入手することができる。
入手した紫外線の強度に関する情報に基づいて、制御部40が駆動部20dを上記のように制御する。これにより、紫外線の照射エネルギーを維持することができる。
図3(a)及び図3(b)は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式図である。
すなわち、図3(a)は、模式的側面図であり、図3(b)は模式的平面図である。
図3(a)は、光源ヘッド20hをY軸に沿ってみたときの側面図である。
図3(a)に表したように、光源ヘッド20hには、筐体25aが設けられる。筐体25aには例えばアルミニウムが用いられる。筐体25aの内部において、筐体25aの保持部10に対向する部分に光源基板21が設けられる。光源基板21の保持部10に対向する面に複数の光源20(図3(a)では図示しない)が設けられる。
光源基板21の側面には、反射板25b設けられる。筐体25aの内部において、光源基板21に接してヒートシンク25cが設けられる。ヒートシンク25cは、光源20で発生する熱を放熱する。さらに、筐体25aの側面に、ヒートシンク25cの熱を放熱するための冷却用ファン25dが設けられる。
図3(b)は、光源ヘッド20hをZ軸に沿ってみたとき(例えば下側からみたとき)の平面図である。例えば、光源ヘッド20hのX軸に沿った幅及びY軸に沿った幅は、100ミリメートル(mm)程度である。ただし実施形態はこれに限らず、光源ヘッド20hの大きさは任意である。
図3(b)に表したように、光源ヘッド20hに、複数の光源20が設けられる。複数の光源20の配設ピッチ(例えば光源20の中心どうしの間隔)は、例えば、10mm以上20mm以下程度である。1つの光源20には、例えば4つのLEDチップが設けられる。1つの光源20の消費電力は、例えば約1ワット(W)である。
1つの光源20に複数のLEDチップを設けた場合に、LEDチップどうしの間には間隙が設けられる。また、1つの光源ヘッド20hにおいて、複数の光源20どうしの間には、間隙が設けられる。1つのLEDから放射される紫外線は一定の広がりを有しているので、LEDチップどうしの間の間隙、及び、光源20どうしの間隙に対応する位置においても紫外線は照射される。
例えば、樹脂55の反応を完了させるエネルギーを必要な時間内の照射によって得るために、光源20から照射される紫外線の強度は一定以上に設定される。一方、光源20に設けられる例えばLEDの1つが照射できる紫外線の強度には制限がある。このため、紫外線照射装置110においては、1つの光源ヘッド20hに、複数の光源20を設ける。さらに、例えば、1つの光源20に複数のLEDチップを設ける(ただし、1つの光源20に1つのLEDチップを設けても良い)。これにより、必要な強度が得られる。
複数の光源20を設けた場合に、複数の光源20どうしを間隙なく接触させて配置させることは困難である。このため、紫外線照射装置110においては、複数の光源20を互いに離間させて配置する。このとき、光源20から放射される紫外線が一定の広がりを有していることで、光源20どうしの間隙に対応する位置と、その他の位置と、で紫外線の強度が実質的に均一化される。
このように、実施形態においては、光源20から放射される紫外線は一定の広がりを有している。これにより、光源20と樹脂55との距離を変えることで、光源20から樹脂55に照射される紫外線の強度を制御することができる。
図4は、紫外線照射装置の特性を例示するグラフ図である。
図4には、実施形態に係る紫外線照射装置110と参考例の紫外線照射装置119との特性が例示されている。この例では、光源20として紫外線LEDが用いられている。図4の横軸は、動作の時間T(時間:hours)である。横軸は、時間Tを対数で表示している。縦軸は、紫外線の相対強度RIである。相対強度RIは、初期状態の紫外線の強度を100%とした相対値である。参考例の紫外線照射装置119においては、光源20と樹脂55との距離が一定である。すなわち、紫外線照射装置119における光の相対強度RIは、紫外線LEDの紫外線の強度の動作時間依存性を示していることに相当する。
図4に表したように、参考例の紫外線照射装置119においては、時間Tの経過と共に相対強度RIは低下する。すなわち、時間Tの経過と共に、紫外線LEDから照射される紫外線の相対強度RIは低下する。
例えば、初期状態(第1状態ST1)においては、相対強度は100%である。10,000時間後の第2状態ST2においては、相対強度RIは約75%である。なお、1,000時間後の第3状態ST3においては、相対強度RIは約90%である。
例えば、相対強度が90%以上であることを光源の仕様とすると、紫外線照射装置119における光源20の寿命は約1,000時間となる。
このように、紫外線LEDにおいては、強度が時間Tと共に低下する。特に、既に説明したように、紫外線LEDにおいて、時間Tの経過に伴い照度が低下したときに入力電力(入力電流)を上げると発光効率が低下し、さらに寿命が短くなる。
これに対し、図4に表したように、実施形態に係る紫外線照射装置110においては、上記の動作を実施することで、10,000時間後の第2状態ST2においても、相対強度RIはほぼ100%である。従って、紫外線照射装置110においては、光源20の寿命は10,000時間以上に相当する。このように、実施形態によれば、紫外線の照射エネルギーを維持することができる。
この例では、光源20と樹脂55との距離を、相対強度RIがほぼ100%となるように制御しているが、相対強度RIの目標仕様(例えば90%以上)に適合するように制御しても良い。
図4に例示したように、例えば、第1状態ST1(例えば初期状態)においては、測定部30により測定される、光源20から放射された紫外線の強度である第1値は、100%である。第1状態ST1よりも後の第2状態ST2(例えば10,000時間後)においては、測定部30により測定される紫外線の強度である第2値は、75%である。また、第1状態ST1と第2状態ST2との間の第3状態ST3(例えば1,000時間後)においては、測定部30により測定される紫外線の強度である第3値は、90%である。
このとき、実施形態においては、以下のような制御が行われる。
図5(a)〜図5(c)は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置の動作を例示する模式図である。
すなわち、図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、第1状態ST1、第3状態ST3及び第2状態ST2における動作をそれぞれ例示している。
図5(a)に表したように、第1状態ST1(初期状態)においては、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離は、第1距離h1に設定される。
図5(c)に表したように、第2状態ST2(例えば10,000時間後)においては、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離は、第1距離h1よりも短い第2距離h2に設定される。
ここで、Z軸に沿う距離が変更されない参考例の紫外線照射装置119においては、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離は第1距離h1であり、このときは、樹脂55に照射される相対強度RIは75%と低い。
これに対し、実施形態においては、紫外線の強度の測定値に基づいて、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離が第2距離h2に設定される。これにより、図4に例示したように、高い相対強度RIが得られる。第2距離h2を適正に制御することで、目標仕様以上の相対強度RIが得られる。すなわち、紫外線の照射エネルギーが維持される。
図5(b)に表したように、第3状態ST3(例えば1,000時間後)においては、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離は、例えば、第1距離h1と第2距離h2との間の第3距離h3に設定される。
このように、実施形態においては、紫外線の強度の測定値に基づいて、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離が設定されるため、高い相対強度RIが得られる。すなわち、紫外線の照射エネルギーをより安定して維持できる。これにより、光源20の実質的な寿命を延ばすことができる。また、樹脂55の反応を完了させるエネルギーを、必要な時間内の照射によって得るために、被処理体50の特性(例えば表示の均一性や信頼性など)がより向上する。
(第2の実施の形態)
図6(a)〜図6(c)は、第2の実施形態に係る紫外線照射装置の構成及び動作を例示する模式図である。
図6(c)に表したように、実施形態に係る紫外線照射装置111は、広がり角制御部28aをさらに備える。広がり角制御部28aは、光源20から放射される紫外線の広がりの角度を変更する。
例えば、広がり角制御部28aには、光拡散性の光学素子(例えばレンズなど)を用いることができる。広がり角制御部28aは、光源20の紫外線の放射面と被処理体50との間に設けられる。広がり角制御部28aは、例えば、取り付け治具28h(例えばホルダ)により光源ヘッド20hに取り付けられる。
広がり角制御部28aは、紫外線の強度が第2値のとき(第2状態ST2のとき)の紫外線の広がりの角度を、強度が第1値のとき(第1状態ST1のとき)の紫外線の広がりの角度よりも大きくする。
図7(a)〜図7(c)は、第2の実施形態に係る紫外線照射装置の動作を例示する模式図である。
図7(a)に表したように、光源20から放射される紫外線は一定の広がりの角度を有する。第1状態ST1のときは、光源20と樹脂55との間のZ軸に沿う距離は第1距離h1であり、距離が長い。このため、被処理体50の位置においては、紫外線のエネルギーは、面内で比較的均一である。
図7(b)に表したように、第2状態ST2においては、短い第2距離h2に距離が設定される。このため、被処理体50の位置において、紫外線のエネルギーが面内でむらになる場合がある。
このように、LEDの寿命に伴い、樹脂に照射される紫外線強度を上げるため、Z方向の距離を短くすると、各LEDから被照射体までの間で紫外線が広がりにくくなり、照射むらが発生しやすくなる。例えば、LEDの直下で紫外線が強く、隣接するLEDどうしの間の位置の直下で紫外線が弱くなり、照射強度に強弱が発生する場合がある。例えば、複数の光源20(LEDモジュールなど)の直下で紫外線が強く、隣接する光源20どうしの間の位置の直下で紫外線が弱くなり、照射強度に強弱が発生する場合がある。
このとき、図7(c)に表したように、紫外線照射装置111においては、第2状態ST2において、広がり角制御部28aを用いることで、紫外線のむらが抑制できる。
例えば、図6(a)に表したように、第1状態ST1においては、広がり角制御部28aを用いない。そして、第6(c)に表したように、第2状態ST2において広がり角制御部28aを用いる。
図6(b)に表したように、第3状態ST3において、紫外線の広がり角を第1状態ST1と第2状態ST2との間の広がり角にする広がり角制御部28bを用いても良い。
このように、例えば、第1状態ST1では光学素子(例えばレンズ)なしで、第3状態ST3では拡散性が中程度の光学素子(例えばレンズ)を用い、第2状態ST2では拡散性が大きい光学素子(例えばレンズ)を光源ヘッド20hに装着する。これにより、光源20(LEDモジュール)から出る紫外線を所定量だけ拡散させる。これにより、Z軸に沿う距離が短くなっても照射むらが生じにくくなり、紫外線の面内での均斉度が改善される。
なお、拡散性は、例えば、光学素子の表面に形成される凹凸の角度、大きさ、数などを調整することで制御できる。また、光学素子中に拡散材を含有させる場合は、その大きさ及び数などを調整することで拡散性が制御できる。
例えば、第1状態ST1では拡散性が小さい光学素子を用い、第3状態ST3では、拡散性が小さい光学素子を追加して拡散性を中程度とし、第2状態ST2では拡散性が小さい光学素子をさらに追加して拡散性を大程度としても良い。このように、第1〜第3状態ST1〜ST3などの各状態において、用いる光学素子を変更することに加え、用いる光学素子の数を変更しても良い。
(第3の実施の形態)
図8は、第3の実施形態に係る紫外線照射装置の構成を例示する模式的側面図である。 図8は、第3の実施形態に係る紫外線照射装置112の光源ヘッド20hの構成を例示している。
図8に表したように、本実施形態においては、光源ヘッド20hは、複数の光源20に加え、紫外線ピッチ制御部26をさらに備える。
紫外線ピッチ制御部26は、紫外線の強度が第2値のとき(第2状態ST2のとき)の、複数の光源20から放射された直後の紫外線のX−Y平面内における強度変動のピッチを、紫外線の強度が第1値のとき(第1状態ST1のとき)の、複数の光源20から放射された直後の紫外線のX−Y平面内における強度変動のピッチよりも小さくする。
複数の光源20から放射された直後の紫外線の強度変動とは、例えば、紫外線が照射される被処理体50の位置における紫外線の強度変動ではなく、光源ヘッド20hに近い位置(Z軸に沿う位置)における紫外線の強度変動である。
例えば、複数の光源20の位置どうしが大きく離れているときは、複数の光源20から放射された直後の紫外線においては、X−Y平面内における強度変動のピッチは大きい。このとき、光源20からのZ軸に沿う距離が非常に長い位置(光源20からが非常に離れている位置)においては、紫外線の強度はX−Y平面内で平均化される。しかし、距離が短い場合は、強度が平均化されない。このため、照射された直後の紫外線の強度変動のピッチは、例えば複数の光源20どうしのピッチと連動する。なお、後述するように、例えば、複数の光源20のうちで点灯している(強度が相対的に高い)光源20のピッチを変化させても良い。
この例では、紫外線ピッチ制御部26は、複数の光源20のピッチを変更する。
図8に表したように、紫外線ピッチ制御部26は、例えば、複数の光源位置制御部26aを有する。複数の光源位置制御部26aのそれぞれは、例えば、複数の光源20に対向する。光源位置制御部26aと光源20とは、直接的または間接的に結合されている。例えば、光源位置制御部26aと光源20との間には、引力または斥力の相互力26fが印加可能である。引力または斥力の相互力26fには、例えば磁力及び静電力などの任意の力を用いることができる。これにより、光源位置制御部26aと光源20とは、間接的に結合される。
例えば、複数の光源位置制御部26aどうしの間隔は、可変である。例えば、複数の光源位置制御部26aは電磁石を含み、電磁石の動作により、複数の光源位置制御部26aどうしの間隔は、制御される。複数の電磁石どうしの距離を変えることで、複数の光源20どうしの距離を変更することができる。
複数の光源20どうしの距離は、例えば、複数の光源20のそれぞれの中心どうしの間の距離である。なお、複数の光源20どうしの距離は、例えば、複数の光源20どうしの間隔としても良い。紫外線ピッチ制御部26の制御により、例えば、複数の光源20どうしのX軸に沿う距離及び、Y軸に沿う距離の少なくともいずれかが変更可能である。
また、光源位置制御部26aと光源20とが間接的に結合されている場合、複数の光源位置制御部26aのそれぞれの位置は固定されていても良い。複数の光源位置制御部26aのそれぞれと、複数の光源20のそれぞれと、に働く引力または斥力の相互力26fを制御することで、複数の光源20どうしの距離を変更することができる。
図9(a)〜図9(d)は、第3の実施形態に係る紫外線照射装置の動作を例示する模式的平面図である。
これらの図は、紫外線ピッチ制御部26及び複数の光源20の動作をZ軸に沿ってみたときの平面図である。図9(a)及び図9(c)は、紫外線ピッチ制御部26の状態を例示している。図9(b)及び図9(d)は、複数の光源20の状態を例示している。図9(a)及び図9(b)は、第1状態ST1(例えば初期状態)の状態を例示している。図9(c)及び図9(d)は、第2状態ST2(例えば10,000時間後)の状態を例示している。
図9(a)及び図9(c)に表したように、この例では、紫外線ピッチ制御部26は、複数の光源位置制御部26aを有している。光源位置制御部26aにおける第1動作状態27aにおいては、光源位置制御部26aのそれぞれに光源20のそれぞれが引きつけられる。光源位置制御部26aにおける第2動作状態27bにおいては、光源位置制御部26aのそれぞれから光源20のそれぞれが離れようとする。
例えば、図9(a)に表したように、第1状態ST1においては、光源位置制御部26aの全てが第1動作状態27aである。
このため、図9(b)に表したように、複数の光源20どうしの間隔は比較的広く設定される。複数の光源20どうしのX軸に沿うピッチPxは例えば第1ピッチである。なお、この例では、複数の光源20どうしのY軸に沿うピッチPyも第1ピッチに設定される。ただし、ピッチPyは、ピッチPxと異なっても良い。第1ピッチは比較的広い値である。
図9(c)に表したように、第2状態ST2においては、複数の光源位置制御部26aのうちで外周に配置されているものが第2動作状態27bとされる。そして、それ以外の内側のものが第1動作状態27aとされる。
これにより、図9(d)に表したように、複数の光源20のうちで外周に配置されているものが、光源位置制御部26aから反発されて、中央部に向かう。これにより、複数の光源20は中央に集まる。すなわち、複数の光源20どうしのX軸に沿うピッチPxは、第1状態に比べて小さい例えば第2ピッチとなる。そして、複数の光源20どうしのY軸に沿うピッチPyも第2ピッチに縮小される。
このような動作は、制御部40の制御により紫外線ピッチ制御部26により実施される。
このように、本実施形態においては、制御部40は、複数の光源20が紫外線を樹脂55に照射する際に、紫外線ピッチ制御部26に、以下を実施させる。
測定部30により測定された光源20から放射された紫外線の強度が第1値(例えば第1状態ST1のときの相対強度RIであり例えば100%)のときは、制御部40は、紫外線ピッチ制御部26に、複数の光源20どうしの距離(例えばX軸及びY軸の少なくともいずれかに沿った距離)を第1ピッチに設定させる。
そして、強度が上記の第1値よりも低い第2値(例えば第2状態ST2のときの相対強度RIであり例えば75%)のときは、制御部40は、紫外線ピッチ制御部26に、複数の光源20どうしの距離を、第1ピッチよりも小さい第2ピッチに設定させる。
これにより、例えば、光源20の強度が低下した場合においても、樹脂55の位置における単位面積あたりの紫外線の強度を高く維持できる。
実施形態によれば、例えば、光源20の強度が低下した場合においても、紫外線の照射エネルギーが維持される。これにより、例えば、光源20の実質的な寿命を延ばすことができる。また、被処理体50の特性がより向上する。
光源20のピッチを変更する方法は、磁石を使う方法に限らず、機械的に移動させる方法などでもよい。
(第4の実施の形態)
図10(a)及び図10(b)は、第4の実施形態に係る紫外線照射装置の構成及び動作を例示する模式的平面図である。
これらの図は、複数の光源20の状態をZ軸に沿ってみたときの平面図である。
本実施形態に係る紫外線照射装置113においても、紫外線ピッチ制御部26が設けられる。この例では、紫外線ピッチ制御部26は、複数の光源20のうちの一部から放射される紫外線の強度を他から放射される紫外線の強度と異ならせる。例えば、紫外線ピッチ制御部26は、複数の光源20のそれぞれの放射/非放射を制御する。非放射状態における紫外線の強度は、放射状態における紫外線の強度よりも相対的に低い。非放射状態において、弱い紫外線が放射されていても良い。
図10(a)に表したように、第1状態ST1においては、複数の光源20のうちの一部が放射状態20aであり、他が非放射状態20bである。このため、放射される紫外線の強度の変化のピッチは大きい。
図10(b)に表したように、第2状態ST2においては、例えば全ての光源20が放射状態20aである。このため、放射される紫外線の強度の変化のピッチは、第1状態ST1よりも小さい。
図7(a)及び図7(b)に関して既に説明したように、第1状態ST1のときは、光源20と樹脂55との間の距離は長く、第2状態ST2においては、距離が短い。このとき、上記のように、紫外線の強度の変化のピッチを変更することで、被処理体50の位置における紫外線のエネルギーの面内むらが抑制される。
このように、紫外線照射装置113においては、Z軸に沿う距離を短くしたことで生じる照射強度の強弱を改善するために、光源20と樹脂55との距離が短くなったときは、例えば、初期よりも光源20(例えば複数のLEDチップを有するLEDモジュール)の点灯数を増やす。例えば、初期は、1個ずつとばして光源20を点灯し、距離が最も短くなったときは全ての光源20を点灯する。このようにすれば、距離が変わっても照射むらの発生を抑制することができる。
さらに、初期は、縁部に配置された光源20を点灯せず、距離が短くなったときには、縁部の光源20も点灯するにようにしてもよい。距離が短くなると、全ての光源20による照射範囲が狭くなるため、このようにすることで、照射範囲を初期と同等に維持できる。
なお、初期に点灯する光源20と、距離が短いときに点灯する光源20と、は、照射する波長は同じであるのが望ましい。ただし、パワー及び指向角などは異なってもよい。例えば、初期に点灯する光源20と比較して、距離が短いときに点灯する光源20のパワーは弱く、指向角は狭くてもよい。
上記の実施形態において、第1状態ST1が初期状態である場合として説明したが、実施形態はこれに限らない。第2状態ST2が第1状態ST1よりも紫外線の強度が低い状態であれば、第1状態ST1及び第2状態ST2は任意である。
上記の実施形態において、光源20と保持部10(樹脂55)との間の相対的なX−Y平面内の移動速度、光源20どうしの距離(例えば光源20のピッチ)、及び、光源20に供給される電流の少なくともいずれかを、樹脂55に照射される紫外線の照射量が樹脂55の反応を完了させる量になるように、制御しても良い。
なお、紫外線照射装置110〜113においては、複数の光源20(光源ヘッド20h)と、保持部10(被処理体50の樹脂55)と、がX−Y平面内で2次元的に相対的に移動する。これにより、複数の光源20から放射される紫外線を、被処理体50に対してX−Y平面内の任意の部分に選択的に照射することができる。
例えば、光源20としてUVランプを用い、被処理体50の全体に一度に紫外線を照射する第1参考例においては、被処理体50の一部に選択的に紫外線を照射することは困難である。また、光源として一方向に配列した複数の紫外線LEDを用い、この複数のLED群を配列方向と直交する方向にスキャンする第2参考例においても、同様に、被処理体50の一部に選択的に紫外線を照射することは困難である。これらの参考例においては、もし被処理体50の一部に選択的に紫外線を照射する場合には、所定の形状を有するマスクを介して紫外線を照射することが必須である。例えば、被処理体50の機能層53に紫外線を照射せず、樹脂55に紫外線を照射する場合には、マスクの使用が必須である。
これに対し、実施形態においては、複数の光源20と被処理体50とがX−Y平面内で2次元的に相対的に移動するので、被処理体50の任意の部分に選択的に紫外線を照射することができる。光源20から放射される紫外線の指向性、及び、光源20と被処理体50とのZ軸に沿った距離などを適切に設計することで、例えば、マスクを用いない照射も可能になる。なお、実施形態において、マスクを用いた照射を行う場合においても、マスクの遮光部の寸法の許容値が拡大する。例えば、複数の種類の被処理体50における照射を同じマスクを用いて実施することもできる。これにより、生産性の高い紫外線照射が可能になる。
さらに、被処理体50において、第1基板51と第2基板52との間の相対的な位置精度が高いことが要求される場合がある。例えば、第1基板51の複数の画素と、第2基板52の複数のカラーフィルタまたはブラックマトリクスと、を高い位置精度で合わせることが重要である。実施形態に係る紫外線照射装置を用いることで、位置精度を向上させることが可能になる。
例えば、上記の第2参考例において、被処理体50への紫外線照射の際に、被処理体50の一端から他端に向かって一方向にスキャンして紫外線を照射すると、例えば第1基板51または第2基板52における熱による変形などの影響により、位置精度が悪化する場合がある。
これに対し、実施形態に係る紫外線照射装置を用い、例えば、被処理体50の面内において対称的な位置に紫外線を照射すると、基板の変形が対称的に発生する。これにより、位置精度が向上する。
また、例えば、1つの方向(例えばX軸方向)に沿って紫外線照射を実施した後に、別の方向(例えばY軸方向)に沿って紫外線照射を実施する方法も可能になる。これにより、例えば位置精度が向上する。
さらに、例えば、被処理体50の面内の一部に、位置ずれを防止するための部分接着部(仮止め部)を紫外線硬化接着剤で設ける構成が考えられる。この接着剤の硬化のための紫外線を実施形態に係る紫外線照射装置により照射することができる。この部分接着部を設けることで、位置ずれを抑制でき、位置精度が向上する。
このように、実施形態においては、複数の光源20と被処理体50とがX−Y平面内で2次元的に相対的に移動可能なので、被処理体50への紫外線の照射の形態の範囲が拡大する。
(第5の実施の形態)
第5の実施形態は、紫外線に対して反応性を有する樹脂55を含む被処理体50の樹脂55に、紫外線を照射する方法に関する。
本紫外線照射方法においては、紫外線を放射する複数の光源20から放出される紫外線の強度を測定する。
そして、被処理体50の樹脂55に紫外線を照射する。
この照射においては、測定した紫外線の強度に基づいて、樹脂55に照射される紫外線の照射量が樹脂55の反応を完了させる量になるように、照射の条件を変更して、樹脂55に紫外線を照射する。なお、樹脂55の反応を完了させる量は、樹脂55に紫外線を照射することで得られる機能が実用的に発揮される状態になる紫外線の量である。機能が実用的に発揮される状態は、例えば樹脂55における実用的な強度や密閉度などが得られる状態を含む。また、樹脂55の未反応物が実用的に実質的に無くなる状態を含む。
この樹脂55への照射においては、複数の光源20から被処理体50に向かうZ軸(第1軸)に対して垂直な(X−Y平面内の)複数の軸に沿って複数の光源20と樹脂55との相対的位置を変えつつ、樹脂55に紫外線を照射する。
照射の条件の変更は、複数の光源20と樹脂55との間のZ軸(複数の光源20から被処理体50に向かう軸)に沿った距離を変更することを含む。照射条件の変更は、複数の光源20と樹脂55との間のZ軸に対して垂直な方向に沿った相対的な移動速度、複数の光源20どうしの距離、及び、複数の光源20に供給される電流、の少なくともいずれかをさらに変更しても良い。
すなわち、例えば、第1の実施形態に関して説明した制御部40の動作を実施する。
これにより、光源20の強度が低下した場合においても、紫外線の照射エネルギーが維持される。これにより、光源20の実質的な寿命を延ばすことができる。また、被処理体50の特性がより向上する。
実施形態によれば、紫外線の照射エネルギーを維持する紫外線照射装置が提供される。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、紫外線照射装置に含まれる保持部、光源ヘッド、光源、紫外線ピッチ制御部、光源位置制御部、電源部、駆動部、測定部及び制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した紫外線照射装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての紫外線照射装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…保持部、 20…光源、 20a…放射状態、 20b…非放射状態、 20d…駆動部、 20h…光源ヘッド、 20p…電源部、 21…光源基板、 25a…筐体、 25b…反射板、 25c…ヒートシンク、 25d…冷却用ファン、 26…紫外線ピッチ制御部、 26a…光源位置制御部、 26f…相互力、 27a…第1動作状態、 27b…第2動作状態、 28a、28b…広がり角制御部、 28h…取り付け治具、 30…測定部、 40…制御部、 50…被処理体、 51…第1基板、 52…第2基板、 53…機能層、 55…樹脂、 110、111、112、113、119…紫外線照射装置、 Px、Py…ピッチ、 RI…相対強度、 ST1〜ST3…第1〜第3状態、 T…時間、 h1〜h3…距離

Claims (2)

  1. 紫外線に対して反応性を有する樹脂を含む被処理体を保持する保持部と、
    前記保持部に対向し、前記樹脂に前記紫外線を照射する複数の光源を有する光源ヘッドと、
    前記保持部及び前記光源ヘッドの少なくともいずれかを、前記光源ヘッドから前記保持部に向かう第1軸と、前記第1軸に対して垂直な複数の軸と、に沿って相対的に移動させる駆動部と、
    前記複数の光源から放射される前記紫外線の強度を測定する測定部と、
    前記複数の光源が前記紫外線を前記樹脂に照射する際に、前記駆動部に、
    前記測定部により測定された前記光源から放射された前記紫外線の前記強度が第1値のときは、前記複数の光源と前記樹脂との間の前記第1軸に沿う距離を第1距離に設定させ、
    前記強度が前記第1値よりも低い第2値のときは、前記複数の光源と前記樹脂との間の前記第1軸に沿う前記距離を、第1距離よりも短い第2距離に設定させる制御部と、
    前記強度が前記第2値のときの前記紫外線の広がりの角度を、前記強度が前記第1値のときの前記紫外線の広がりの角度よりも大きくする広がり角制御部と、
    を備えたことを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 前記強度が前記第2値のときの、前記複数の光源から放射された直後の前記紫外線の前記第1軸に対して垂直な平面内における強度変動のピッチを、前記強度が前記第1値のときの、前記複数の光源から放射された直後の前記紫外線の前記平面内における強度変動のピッチよりも小さくする紫外線ピッチ制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射装置。
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