JP5731248B2 - エンジン制御装置 - Google Patents
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Description
前記複数の燃焼室が1つの組として複数組に組分けされ、前記燃焼室に新気を供給する給気路として、複数の前記燃焼室の全てに対して共通する単一の給気路が備えられ、前記燃焼室から排ガスを排気する排気路として、各組における複数の前記燃焼室の夫々から排ガスを排気する組毎で各別の排気路が備えられ、前記給気路から前記燃焼室に供給する新気量を調整自在な新気量調整手段と、エンジン出力が目標出力となるように前記新気量調整手段の作動を制御するエンジン出力制御手段と、前記燃焼室における失火を検出する失火検出手段と、その失火検出手段が失火を検出した場合に、失火が検出された前記燃焼室と同じ組における複数の前記燃焼室について、前記点火プラグにて前記燃焼室に形成された混合気を点火する点火時期を前記設定点火時期よりも進角側に変更させる進角処理を行う点火時期制御手段とを備えている点にある。
〔第1実施形態〕
本発明に係るエンジン制御装置にて制御するエンジン100は、図1に示すように、複数の燃焼室1を備えた多気筒式エンジンにて構成されている。このエンジン100では、複数の燃焼室1が1つの組として複数組に組分けされ、燃焼室1に新気A(空気)を供給する給気路2として、複数の燃焼室1の全てに対して共通する単一の給気路2が備えられ、燃焼室1から排ガスBを排気する排気路3として、各組における複数の燃焼室1の夫々から排ガスを排気する組毎で各別の排気路4,5が備えられている。
エンジン100は、給気弁19を開動作させた状態でピストン18が上死点TDCから下降することにより、燃焼室1に混合気Mを吸気する吸気行程が行われる。次に、給気弁19を閉動作させた状態でピストン18が上昇することにより、燃焼室1の混合気Mを圧縮する圧縮行程が行われる。
制御装置26は、設定点火時期に点火プラグ21を作動させて、点火プラグ21にて火花点火して燃焼室1の混合気Mに点火させる。設定点火時期は、例えば、上死点TDCよりも点火用設定期間(クランク角度で例えば14°)だけ以前の時期に設定されている。これにより、燃焼室1の混合気Mが燃焼されて燃焼・膨張行程が行われる。次に、エンジン100は、排気弁20を開動作させた状態でピストン18が上昇することにより、燃焼室1の排ガスEを排気路3に排出する排出行程が行われる。
このようにして、エンジン100は、吸気行程、圧縮行程、燃焼・膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を繰り返し行うように構成されている。
排気行程では、燃焼室1の排ガスBが排気路3に排気されるので、燃焼室1において失火が発生していなければ、排気路3での排ガスBの排気温度は高い温度に維持される。それに対して、燃焼室1において失火が発生すると、排気路3での排ガスBの排気温度は低下する。そこで、第1排ガス温度センサ24にて第1排気路4での排ガスBの排気温度を検出しており、第2排ガス温度センサ25にて第2排気路5での排ガスBの排気温度を検出している。そして、制御装置26は、第1排ガス温度センサ24の検出温度T1と第2排ガス温度センサ25の検出温度T2とを比較して、その温度差が設定値(例えば、100℃)以上となっていると、排気温度が低い側の排気路3に排ガスBを排気する複数の燃焼室1の何れかにて失火が発生していると判別している。このようにして、排ガス温度センサ24,25及び制御装置26から構成される失火検出手段30は、複数組の夫々に対応する排気路4,5に備えられた排ガス温度センサ24,25の検出温度を比較することで、複数の燃焼室1のうち、組分けされた複数組のどの組における燃焼室1にて失火しているかを検出するように構成されている。
図3では、2組に組分けされた燃焼室1のうち、第2組における#11の燃焼室1(図1にて×にて示している)にて失火が発生した場合において、第1排気路4及び第2排気路5の夫々における排気温度、第1排気路4及び第2排気路5の夫々における排気圧力、及び、エンジン出力の変化を示したグラフである。
上記第1実施形態では、失火検出手段30にて失火を検出した場合に、点火時期制御手段31が進角処理を行うようにしている。それに対して、この第2実施形態では、点火時期制御手段31が、進角処理に代えて、進角・遅角処理を行うようにしている。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、以下、点火時期制御手段31による進角・遅角処理について説明する。
そこで、図示は省略するが、第2組における#11の燃焼室1(図1にて×にて示している)にて失火が発生した場合の点火時期制御手段31による進角・遅角処理について説明する。
(1)上記第1及び第2実施形態では、失火検出手段30が、排ガスEの排気温度に基づいて、失火を検出している。この構成に代えて、例えば、燃焼室6内に燃焼室内圧力を検出する圧力センサを設け、その圧力センサの検出情報を制御装置26に入力自在とする。失火検出手段30を圧力センサ及び制御装置26から構成し、制御装置26が、圧力センサにて検出する燃焼室内圧力に基づいて、失火を検出することもできる。
失火が発生すると、燃焼圧力が発生しないので、失火が発生していない場合に比べて、燃焼室内圧力が上昇せず、1サイクルの最高圧力が低くなる。そこで、例えば、制御装置26は、圧力センサにて検出した燃焼室内圧力のうち1サイクルの最高圧力が失火検出用圧力以下となると、失火を検出することができる。
2 給気路
3 排気路
4 第1排気路
5 第2排気路
21 点火プラグ
23 スロットルバルブ(新気量調整手段)
28 ノックセンサ(ノッキング強度検出手段)
29 エンジン出力制御手段
30 失火検出手段
31 点火時期制御手段
Claims (5)
- 燃焼室に形成された混合気を設定点火時期に点火する点火プラグを備え、前記燃焼室を複数備えた多気筒式エンジンのエンジン制御装置であって、
前記複数の燃焼室が1つの組として複数組に組分けされ、前記燃焼室に新気を供給する給気路として、複数の前記燃焼室の全てに対して共通する単一の給気路が備えられ、前記燃焼室から排ガスを排気する排気路として、各組における複数の前記燃焼室の夫々から排ガスを排気する組毎で各別の排気路が備えられ、
前記給気路から前記燃焼室に供給する新気量を調整自在な新気量調整手段と、エンジン出力が目標出力となるように前記新気量調整手段の作動を制御するエンジン出力制御手段と、前記燃焼室における失火を検出する失火検出手段と、その失火検出手段が失火を検出した場合に、失火が検出された前記燃焼室と同じ組における複数の前記燃焼室について、前記点火プラグにて前記燃焼室に形成された混合気を点火する点火時期を前記設定点火時期よりも進角側に変更させる進角処理を行う点火時期制御手段とを備えているエンジン制御装置。 - 前記燃焼室におけるノッキング強度を検出するノッキング強度検出手段を備え、前記点火時期制御手段は、前記進角処理において、前記ノッキング強度検出手段にて検出するノッキング強度が設定閾値に達するまで、前記点火時期を進角側へ変更させている請求項1に記載のエンジン制御装置。
- 前記点火時期制御手段は、前記失火検出手段が失火を検出した場合に、前記進角処理と、失火が検出された前記燃焼室と異なる組における複数の前記燃焼室について前記点火時期を前記設定点火時期よりも遅角側に変更させる遅角処理とを併行して行う進角・遅角処理を行うように構成されている請求項1に記載のエンジン制御装置。
- 前記燃焼室におけるノッキング強度を検出するノッキング強度検出手段を備え、前記点火時期制御手段は、前記進角・遅角処理において、前記ノッキング強度検出手段にて検出するノッキング強度が閾値に達するまで、失火が検出された前記燃焼室と同じ組における複数の前記燃焼室についての前記点火時期を進角側へ変更させるとともに、失火が検出された前記燃焼室と異なる組における複数の前記燃焼室についての前記点火時期を遅角側へ変更させている請求項3に記載のエンジン制御装置。
- 前記失火検出手段は、複数の前記燃焼室のうち、組分けされた複数組のどの組における燃焼室にて失火しているかを検出するように構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のエンジン制御装置。
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