JP5731086B1 - 合成皮革 - Google Patents

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Abstract

航空機内装材に用いることのできる高い難燃性を有しながら、良好な低温屈曲性も保持しうる合成皮革を提供する。本発明の合成皮革は、不織布または織編物からなる基材層と、該基材層上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備え、前記接着剤層に17g/m2以上、90g/m2以下の難燃剤が含有されており、前記接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が−20℃以下であることを特徴とする。

Description

本発明は、自動車内装材としては勿論のこと、鉄道車両や航空機の内装材としても好適に使用しうる優れた難燃性を備えた合成皮革に関する。
従来から、合成皮革は、例えば大衆自動車の天井表皮材、ドアトリム材、インパネ材、カーシート表皮材などの自動車内装材として、車両用途において大量に利用されている。
合成皮革としては、古くは皮革調外観、価格、耐摩耗性、成形性などに優れた塩ビレザーが汎用されていたが、塩ビレザーはポリ塩化ビニルを構成成分とすることから、廃棄後焼却の際のダイオキシン発生が懸念され、その使用は制限されつつある。そこで、これに変わる合成皮革として、繊維製基材にポリウレタン樹脂を含浸乃至積層したものなどが種々開発されており、本発明者らも触感に優れた自動車内装材用合成皮革を報告している(特許文献1)。
ところで、自動車内装材として用いられる合成皮革には、万一火災が発生した場合に備え、ある程度の難燃性を具備することが求められる。合成皮革に難燃性を付与する方法としては、ハロゲン系難燃性繊維で形成された基材を用いることが提案されている(特許文献2)。また該文献には、それ以前の難燃性付与手段として、基材に積層する表皮層や中皮層中に難燃剤を配合することが知られている旨も記載されている。
特開2011−89245号公報 特開昭58−144184号公報
近年、合成皮革の利用は自動車内装材にとどまらず、鉄道車両内装材や航空機内装材などへ適用範囲の拡大が期待されているが、その際、問題となるのが難燃性である。すなわち、自動車内装材であれば、FMVSS(Federal Motor−Vehicle Safety Standard:米国連邦自動車安全基準)で規定された難燃性の基準を満足すればよいが、鉄道車両内装材として用いる場合には、FMVSSの基準よりも厳しい一般社団法人日本鉄道車両機械技術協会(JRMA)の鉄道難燃試験に合格しなければならない。また航空機内装材に用いるには、この鉄道難燃試験よりもさらに厳しい国土交通省航空局耐空性審査要領第III部4−10−2−2に規定される垂直燃焼試験をクリアする必要がある。つまり鉄道車両内装材や航空機内装材に適用するには、これまでよりもはるかに高いレベルの難燃性が求められることになる。
一般に、難燃性を向上させるには、難燃剤の配合量を増やせばよいと考えられる。そこで、本発明者らは、基材上に樹脂層が積層された合成皮革において、樹脂層に添加する難燃剤を増量することにより、航空機内装材に要求されるレベルの難燃性を発現させようと試みた。しかし、難燃剤の量を増やすと、難燃性は向上するものの、低温屈曲性の低下という新たな問題を生じることがあった。低温屈曲性が悪いと、寒冷時、合成皮革表面にひび割れ等が生じることになる。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、航空機内装材に用いることのできる高い難燃性を有しながら、良好な低温屈曲性も保持しうる合成皮革を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、基材層に樹脂からなる層を複数積層した合成皮革において、難燃剤は最表面となる表皮層以外の樹脂層に含有させることとし、かつ該難燃剤の含有量を17g/m2以上とすれば、航空機内装材に用いることのできる程の高い難燃性を発現させることができ、その際、樹脂層として表皮層および接着剤層を有する3層構造(基材層/接着剤層/表皮層)とする場合には、難燃剤の含有量を90g/m2以下にすると同時に、難燃剤を含有させる接着剤層をガラス転移温度(Tg)が−20℃以下の樹脂で構成すること、もしくは、樹脂層として表皮層および接着剤層に加えて多孔質層を設けた4層構造(基材層/多孔質層/接着剤層/表皮層)とすることによって、優れた低温屈曲性を保持させうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る第一の合成皮革は、不織布または織編物からなる基材層と、該基材層上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備え、前記接着剤層に17g/m2以上、90g/m2以下の難燃剤が含有されており、前記接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が−20℃以下であることを特徴とする。
本発明の第一の合成皮革においては、難燃剤の含有量が、前記接着剤層を構成する樹脂100質量部に対して35質量部以上、400質量部以下であることが好ましい。
本発明に係る第二の合成皮革は、不織布または織編物からなる基材層と、該基材層上に積層された多孔質層と、該多孔質層の上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備え、前記多孔質層および/または前記接着剤層に合計17g/m2以上の難燃剤が含有されていることを特徴とする。
本発明の第二の合成皮革においては、難燃剤の含有量が、該難燃剤を含む層を構成する樹脂100質量部に対して15質量部以上であることが好ましい。また本発明の第二の合成皮革においては、前記多孔質層および/または前記接着剤層に含有されている難燃剤は合計300g/m2以下であることが好ましい。
本発明に係る第一および第二の合成皮革の好ましい態様においては、幅2.75インチ(6.99cm)×長さ12.5インチ(31.8cm)の試験片を切り出して、垂直に支持した状態でこの試験片の下端にブンゼンバーナーの炎を12秒間接炎したときに、試験片下端からの燃焼長が20cm以下、残炎時間が15秒以下であり、かつ試験片からの滴下物が落下後に平均時間5秒を超えて燃え続けない。
本発明によれば、航空機内装材に用いることのできる高い難燃性を有しながら、良好な低温屈曲性も保持しうる合成皮革を提供することができる。よって、本発明の合成皮革は、自動車用内装材(例えば、ステアリング表皮、コンソールBOX表皮、シフトカバー材、インパネ材、ドアトリム材、天井表皮材、カーシート表皮材等)は勿論のこと、鉄道車両や航空機の内装材としても好適に使用することができる。
1.第一の合成皮革
本発明に係る第一の合成皮革は、基材層と、該基材層上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備える。以下、各層について説明する。
1.1.基材層
本発明の第一の合成皮革において、基材層は、不織布または織編物からなり、単層であってもよいし、多層構造を有していてもよい。
不織布または織編物を構成する繊維としては、熱可塑性樹脂からなる合成繊維が好ましいが、難燃性を損なわない限り、必要に応じて、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、無機繊維(ガラス繊維等)などを混綿、あるいは混繊してもよい。
前記合成繊維を形成する熱可塑性樹脂としては、繊維形成能を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のほか、これらを主体とし、さらにイソフタル酸を共重合成分として用いた低融点ポリエステルなどのポリエステル類;ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、プロピレンと他のα−オレフィンとの二元又は三元共重合体などのポリオレフィン類;ポリアミド6、ポリアミド66などのポリアミド類;もしくはこれらの混合物や共重合体などを用いることができる。
このような熱可塑性樹脂から得られる合成繊維は、単一成分系のもののほか、芯鞘型、偏心芯鞘型、並列型、海島型などの多成分系であってもよく、繊維断面の形状にも特に制限はない。
不織布または織編物の構成繊維には、必要に応じて、後述する難燃剤のほか、つや消し剤、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、結晶核剤、防ダニ剤などの各種添加剤を含有もしくは含浸させることができる。特に難燃剤については、樹脂層への添加に加えて、基材層にも含有もしくは含浸させると、難燃性をより向上させることが可能になる。
基材層の目付量は、50g/m2以上が好ましく、より好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは150g/m2以上であり、450g/m2以下が好ましく、より好ましくは400g/m2以下、さらに好ましくは350g/m2以下が好ましい。基材層の目付量が上記範囲内であれば、軽量で、かつ機械的特性に優れた合成皮革が得られる。
基材層の厚みは、特に制限されないが、例えば、300μm以上が好ましく、より好ましくは350μm以上、さらに好ましくは400μm以上であり、1300μm以下が好ましく、より好ましくは1100μm以下、さらに好ましくは900μm以下である。基材層の厚みが上記範囲内であれば、軽量で、かつ機械的特性に優れた合成皮革が得られる。
基材層として織編物を用いる場合、織物の織り方や編物の編み方は特に限定されるものではない。例えば編物であれば、丸編や経編などの編物が挙げられ、特に経編が好ましく、より好ましくは、トリコット編物、ラッセル編物が好ましい。織編物は薄く軽量であり、しかも織物の場合には強度や摩耗性に優れ、編物の場合には伸長性やソフトな風合いを兼ね備えるという利点がある。
基材層として不織布を用いる場合、短繊維不織布、長繊維不織布のいずれであってもよいが、より良好な機械的特性を確保する点からは長繊維不織布が好ましい。不織布の製造方法については特に限定されないが、好ましくは、長繊維不織布であればスパンボンド法やメルトブロー法などが、短繊維不織布であればカーディング法やエアレイ法などが挙げられる。不織布としては、特に、上層を構成する繊維構造体と下層を構成する繊維構造体とが機械的交絡により積層された2層構造を有する不織布が好適である。
1.2.表皮層
本発明の第一の合成皮革は、最表層として合成樹脂で形成される表皮層を備える。この表皮層の厚みは、特に制限されないが、薄すぎると、耐摩耗性など耐久性が不十分となる虞があるため、10μm以上が好ましく、より好ましくは20μm以上である。一方、表皮層の厚みが厚すぎると、後加工時の取り扱い性や軽量性を損う虞があるため、100μm以下が好ましく、より好ましくは70μm以下である。
表皮層を形成する合成樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂などが挙げられる。これらの合成樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリウレタン樹脂が好適である。
ポリウレタン樹脂の構成成分は、一般にポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂と呼ばれるものであり、分子量400〜4000の、ポリアルキレンエーテルグリコール、末端に水酸基を有するポリエステルポリオール、ポリε−カプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールなどを単独あるいは混合して有機ジイソシアネートと反応させて得られるものが挙げられる。これらは、必要に応じて、2個の活性水素を有する化合物で鎖延長させることもできる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンプロピレンオキシド付加物、末端にエチレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオール、ビニルモノマーグラフト化ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコール類と、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、トリメリット酸などのカルボン酸類とを末端がヒドロキシル酸となるように反応させて得られるものが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリエチレンカーボネートジオール、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールが挙げられる。
前記有機ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5’−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエートなどの脂肪族イソシアネート;等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記鎖延長剤としては、ヒドラジン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、水、ピペラジン、イソホロンジアミン、エチレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなど、あるいはジメチロールプロピオン酸、アミノエタンスルホン酸へのエチレンオキサイド付加物などの親水性向上を可能とするグリコール類、ジアミン類を単独あるいは混合して用いることができる。
前記ポリウレタン樹脂としては、耐加水分解性に優れることから、構成成分としてポリカーボネートポリオールを用いたポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が好ましい。特に、合成皮革の風合いを向上させるためには、シリコーン変性されたポリカーボネート系ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。
前記シリコーン変性されたポリカーボネート系ポリウレタンとしては、分子鎖中にオルガノポリシロキサン骨格を有するか、分子鎖末端にイソシアネート基と非反応性の官能基(例えば、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基等)により封止されたオルガノポリシロキサン骨格を有するポリカーボネート系ポリウレタンが挙げられる。
表皮層には吸湿性微粒子を含有させることが好ましい。表皮層が吸湿性微粒子を含有することにより、人が本発明の合成皮革に触った際に、肌と合成皮革の間に介在する水分(汗)が素早く合成皮革に吸湿されるので、べたつき感を低減させることができる。
吸湿性微粒子としては、アクリル系架橋重合体を原料として得られるものが好ましい。具体的には、吸湿性微粒子は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%がアクリル系架橋重合体を原料としたものである。
前記アクリル系架橋重合体とは、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸アミド;などのアクリル酸系モノマーや、(メタ)アクリロニトリルなどの少なくとも重合性ビニル基とニトリル基を有するアクリロニトリル系モノマーに、必要に応じて他の共重合単量体を加えた共重合単量体組成物を共重合したアクリル系重合体に、架橋構造を導入したものを意味する。なお、アクリル酸系モノマーあるいはアクリロニトリル系モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を同時に用いてもよい。
前記他の共重合単量体としては、最終的に得られる吸湿性微粒子の作用を損なうものでなければ特に限定されず、例えば、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、p−スチレンスルホン酸塩などのスルホン酸含有モノマーおよびその塩、スチレン、酢酸ビニルなどのビニル系化合物やビニリデン系化合物などが使用可能である。なお他の共重合単量体は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を同時に用いてもよい。
前記架橋構造の導入には、アクリル系重合体を得る際の共重合単量体組成物に、さらに架橋構造を形成する共重合成分として2以上の重合性ビニル基を有する化合物を加え、これを共重合する方法が採用できる。2以上の重合性ビニル基を有する化合物としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどが好ましく用いられる。なお2以上の重合性ビニル基を有する化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を同時に用いてもよい。
また前記アクリル系重合体が、アクリロニトリル系モノマーに、必要に応じて他の共重合単量体を加えた共重合単量体組成物を共重合して得られるアクリロニトリル系重合体である場合は、ヒドラジン系化合物処理により、架橋構造を導入することも可能である。この場合に使用できるヒドラジン系化合物としては、ヒドラジン;水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、硝酸ヒドラジン、臭素酸ヒドラジン、ヒドラジンカーボネートなどのヒドラジン塩類;エチレンジアミン、硫酸グアジニン、塩酸グアジニン、硝酸グアジニン、リン酸グアジニン、メラミンなどのヒドラジン誘導体;などが挙げられる。なおヒドラジン系化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を同時に用いてもよい。アクリロニトリル系重合体にヒドラジン系化合物を用いて架橋を導入する方法は、特に制限されないが、ヒドラジン系化合物濃度を1〜80質量%とし、温度50〜120℃で0.2〜10時間処理する手段が工業的に好ましい。
前記アクリル系架橋重合体はいずれも、カルボキシル基を有するか、カルボキシル基に変性できる官能基を有するものであり、該カルボキシル基あるいはカルボキシル基に変性できる官能基を塩型カルボキシル基に化学変換せしめることで、吸湿性微粒子が得られる。
吸湿性微粒子の粒径は、得られる合成皮革の機械的性質などを損なうものでなければ、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択可能である。ただし、自動車のハンドルやシート、鉄道車両や航空機のシートなど、人が直接触れる部材に用いられる場合、表面粗さが消費者に好まれない場合があるため、平均粒子径は50μm以下であることが好ましく、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。なお、吸湿性微粒子の平均粒子径の下限は特に限定されないが、1μm以上が好適である。
合成皮革全体に占める吸湿性微粒子の含有量は、得られる合成皮革のべたつき感を効果的に抑制するうえで、2g/m2以上が好ましく、より好ましくは5g/m2以上である。吸湿性微粒子の含有量の上限は特に限定されるものではないが、合成皮革の仕上がり、コストパフォーマンスなどから、50g/m2以下であることが好ましく、より好ましくは40g/m2以下、さらに好ましくは30g/m2以下、特に好ましくは、20g/m2以下である。
1.3.接着剤層
本発明の第一の合成皮革は、前記基材層と前記表皮層とが接着剤層を介して接合されている。この接着剤層の厚みは、特に制限されないが、薄すぎると、屈曲時に亀裂が入る虞があるため、20μm以上が好ましく、より好ましくは50μm以上である。一方、接着剤層の厚みが厚すぎると、後加工時の取り扱い性や軽量性を損う虞があるため、200μm以下が好ましく、より好ましくは150μm以下である。
接着剤層を形成する接着剤は、表皮層との接着力を考慮すると、表皮層を形成する合成樹脂と同種の樹脂からなるものが好ましく、表皮層としてポリウレタン系樹脂を用いる場合にはポリウレタン系接着剤を用いるのが好ましい。ポリウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン接着剤、ポリエステル系ポリウレタン接着剤、ポリカーボネート系ポリウレタン接着剤、又は、これらの複合型が挙げられる。なお、接着剤層を形成する接着剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を同時に用いてもよい。
本発明の第一の合成皮革においては、接着剤層に所定量の難燃剤が含有されている。これにより、航空機内装材にも適用しうる程の優れた難燃性を付与することができる。
難燃剤としては、特に限定はなく、例えば、テトラブロムビスフェノールA、デカブロモジフェニールエーテル、オクタブロムジフェニールエーテル、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルエタン、ビストリブロモフェノキシエタン、ポリジブロムフェニレンオキサイド、テトラブロモ無水フタール酸、TBAカーボネートオリゴマー、臭化ポリスチレン等の臭素系難燃剤や、塩素化ポリフェニル、パークロルペンタシクロデカン、ヘキサクロルシクロペンタジエン誘導体等の塩素系難燃剤のようなハロゲン系難燃剤;
トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、キシレニルジフェニルフォスフェート、クレジルビス(2,6−キシレニル)フォスフェート、2−エチルヘキシルフォスフェート、ジメチルメチルフォスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)フォスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)フォスフェート、ビスフェノールAビス(ジクレジル)フォスフェート、ジエチル−N,N―ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルフォスフェート、リン酸アミド、有機フォスフィンオキサイド、赤燐等のリン系難燃剤;
ポリリン酸アンモニウム、フォスファゼン、シクロフォスファゼン、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファヘナンスレン−10−オキサイド、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファヘナンスレン−10−オキサイド誘導体、トリアジン、メラミンシアヌレート、サクシノグアナミン、エチレンジメラミン、トリグアナミン、シアヌル酸トリアジニル塩、メレム、メラム、トリス(β−シアノエチル)イソシアヌレート、アセトグアナミン、硫酸グアニルメラミン、硫酸メレム、硫酸メラム等の窒素系難燃剤;
ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、芳香族スルフォンイミド金属塩、ポリスチレンスルフォン酸アルカリ金属塩等の金属塩系難燃剤;
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズ等の水和金属系難燃剤;シリカ、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムスズ酸亜鉛等無機系難燃剤;
シリコーンパウダー等のシリコーン系難燃剤;
等が挙げられる。これらの中でも、より高い難燃性が求められる航空機内装材に用いる場合には、ハロゲン系難燃剤が好ましい。なお、これらの難燃剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の第一の合成皮革においては、難燃剤の含有量は、17g/m2以上、90g/m2以下であることが重要である。難燃剤が前記範囲よりも少ないと、航空機内装材に適用しうる程の難燃性を確保することができず、一方、前記範囲よりも多いと、接着剤層が極端に硬くなる結果、良好な低温屈曲性を保持できなくなる。難燃剤の含有量は、好ましくは18g/m2以上、より好ましくは20g/m2以上であり、好ましくは80g/m2以下、より好ましくは70g/m2以下、さらに好ましくは50g/m2以下である。
本発明の第一の合成皮革においては、接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が−20℃以下であることも重要である。これにより、上述した量の難燃剤を含有させても、良好な低温屈曲性を保持させることができる。接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度は、好ましくは−40℃以下、より好ましくは−50℃以下である。このガラス転移温度の下限は、特に制限されないが、通常、−70℃程度である。なおガラス転移温度は、使用する樹脂の公称値を用いてもよいし、公知の測定方法で得られた測定値を用いてもよい。
なお接着剤層には、上記難燃剤と共に、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化ジルコニウム等の難燃助剤のほか、表皮層を形成する合成樹脂に含有させうるものとして上述した各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有していてもよい。
本発明の第一の合成皮革においては、難燃剤の含有比が、接着剤層を構成する樹脂100質量部に対して35質量部以上、400質量部以下であることが好ましく、より好ましくは40質量部以上、300質量部以下である。接着剤層を構成する樹脂に対する難燃剤の含有比が前記上限の範囲内であると、低温屈曲性をより確実に保持させることができ、前記下限の範囲内であると、十分に高い難燃性を発揮させることができる。
2.第二の合成皮革
本発明に係る第二の合成皮革は、基材層と、該基材層上に積層された多孔質層と、該多孔質層の上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備える。第二の合成皮革において、基材層および表皮層は、上述した第一の合成皮革における基材層および表皮層と同様であるので、以下では、多孔質層と接着剤層について説明する。
2.1.多孔質層
本発明の第二の合成皮革は、基材層の上に(すなわち基材層と接着剤層との間に)合成樹脂で形成される多孔質層を備える。第二の合成皮革では、該多孔質層を有していることにより、良好な低温屈曲性を保持することが可能となる。
多孔質層は、連続気泡体構造を有するものであればよく、例えば、合成樹脂溶液を基材層に塗布・含浸した後、凝固浴に導き凝固させる湿式凝固法で形成することができる。
多孔質層を形成する合成樹脂としては、湿式凝固法に用いることができる合成樹脂であれば特に制限されるものではなく、例えば、第一の合成皮革における表皮層を形成する合成樹脂として上述したものうち湿式凝固法に適したものを選択することができる。特に、ポリウレタン樹脂が好適であり、ポリウレタン樹脂としては、耐加水分解性に優れることから、構成成分としてポリカーボネートポリオールを用いたポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が好ましい。多孔質層を形成する合成樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多孔質層の目付量は、50g/m2以上が好ましく、より好ましくは75g/m2以上、さらに好ましくは100g/m2以上であり、1000g/m2以下が好ましく、より好ましくは750g/m2以下、さらに好ましくは500g/m2以下である。多孔質層の目付量が上記範囲内であれば、軽量で、かつ機械的特性に優れた合成皮革が得られる。
多孔質層の厚みは、特に制限されないが、薄すぎると、低温屈曲性が低下する虞があるため、200μm以上が好ましく、より好ましくは300μm以上である。一方、多孔質層の厚みが厚すぎると、後加工時の取り扱い性や軽量性を損う虞があるため、700μm以下が好ましく、より好ましくは500μm以下である。
多孔質層には、所定量の難燃剤が含有されていることが好ましい。詳しくは、本発明の第二の合成皮革は、後述する接着剤層と多孔質層の両方またはいずれか一方に難燃剤が含有されているものであり、これにより、航空機内装材にも適用しうる程の優れた難燃性を付与することができる。ここで、難燃剤は接着剤層のみに含有させてもよいのであるが、難燃性と低温屈曲性を両立させる上では、少なくとも多孔質層に難燃剤を含有させることが好ましい。なお、難燃剤の種類は、上述した第一の合成皮革における難燃剤と同様である。
本発明の第二の合成皮革においては、多孔質層および/または接着剤層に含まれる難燃剤の含有量(両層ともに含まれる場合には合計量)は、17g/m2以上であることが重要である。難燃剤が前記範囲よりも少ないと、航空機内装材に適用しうる程の難燃性を確保することができない。難燃剤の含有量は、好ましくは20g/m2以上、より好ましくは25g/m2以上である。一方、第二の合成皮革における難燃剤の含有量の上限は、低温屈曲性の観点からは特に制限されない。第二の合成皮革は多孔質層を備えているので、難燃剤量が増えても十分な低温屈曲性を保持することができるからである。ただし、難燃剤があまりに多すぎると、得られる合成皮革の表面にムラやスジが生じて外観不良を招く虞があり、しかも、難燃性向上効果が飽和し、経済的にも不利になる。よって、難燃剤の含有量は、通常、500g/m2以下が好ましく、より好ましくは400g/m2以下、さらに好ましくは300g/m2以下、特に好ましくは250g/m2以下である。
本発明の第二の合成皮革においては、難燃剤を含有する層(難燃剤が多孔質層および接着剤層の両方に含まれる場合には各層)における難燃剤の含有比が、難燃剤を含有する層を構成する樹脂100質量部に対して15質量部以上であることが好ましく、より好ましくは20質量部以上である。樹脂に対する難燃剤の含有比が前記範囲より少ないと、難燃性が不十分となる虞がある。一方、樹脂に対する難燃剤の含有比があまりに多いと、難燃性向上効果が飽和して経済的に不利になったり、得られる合成皮革の表面にムラやスジが生じて外観不良を招いたりすることがある。よって、各層における難燃剤の含有比は、難燃剤を含有する層を構成する樹脂100質量部に対して400質量部以下であることが好ましく、より好ましくは350質量部以下、さらに好ましくは300質量部以下である。
2.2.接着剤層
本発明の第二の合成皮革では、前記多孔質層と前記表皮層とが接着剤層を介して接合されている。
本発明の第二の合成皮革における接着剤層については、接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が特に制限されない点、および、多孔質層に難燃剤が含有されている時には接着剤層への難燃剤の添加は必ずしも必要ではない点を除き、第一の合成皮革における接着剤層と同様である。第二の合成皮革においては、多孔質層を備えるので、接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度は特に制限しなくても、低温屈曲性を保持することができる。なお接着剤層が難燃剤を含む場合の好適な含有量は、上述した通りである。
3.製造方法
本発明の第一および第二の合成皮革は、基材層上に各樹脂層(多孔質層(第二の合成皮革の場合のみ)、接着剤層、表皮層)を積層することで製造できるが、最終製品が、基材層/多孔質層(第二の合成皮革の場合のみ)/接着剤層/表皮層となる限り、その積層順序や積層方法については特に限定されず、公知の方法を適宜採用することができる。例えば第二の合成皮革を得る場合、一方で、離型紙上に表皮層を形成し、さらに該表皮層の上に接着剤層を形成しておき、他方で、基材層上に多孔質層を形成しておき、両者を貼り合わせる方法を採用することができる。このとき、表皮層および接着剤層の形成には、通常、乾式法(すなわち、溶剤によって液状化した合成樹脂を塗布した後に溶剤を乾燥させて樹脂層を形成する方法や、液状の樹脂を塗布した後にその樹脂を反応させて樹脂硬化層を形成する方法等)が好ましく採用され、多孔質層の形成には、湿式法(すなわち、液状の樹脂を塗布した後に凝固浴に導き凝固させる方法)が好ましく採用される。
また上記離型紙に予めエンボス加工やシボ加工を施しておくか、あるいは各層を積層した後に金属ロールを用いてエンボス加工を施すことにより、合成皮革の表面にエンボス加工やシボ加工を付与し、所望の外観を得ることも可能である。
なお、湿式法で多孔質層を形成する場合、多孔質層に難燃剤を含有させるべく樹脂材料中に添加した難燃剤の一部が、凝固浴中に流出してしまい、最終的に含有される難燃剤の量が減少することがある。したがって、湿式法で多孔質層を形成する場合には、最終的に含有させようとする量の約1.1〜1.5倍(質量比)程度の難燃剤を使用するのがよい。
4.合成皮革の特性
本発明の第一の合成皮革の目付量は、250g/m2以上が好ましく、より好ましくは300g/m2以上、さらに好ましくは350g/m2以上であり、550g/m2以下が好ましく、より好ましくは500g/m2以下、さらに好ましくは450g/m2以下である。一方、本発明の第二の合成皮革の目付量は、250g/m2以上が好ましく、より好ましくは300g/m2以上であり、1500g/m2以下が好ましく、より好ましくは900g/m2以下である。いずれの場合も、目付量が上記範囲内であれば、軽量でかつ機械的特性に優れた合成皮革となる。
本発明の第一および第二の合成皮革の厚みは、特に制限されないが、薄すぎると、実用時の耐久性が不十分となる虞があるため、0.4mm以上が好ましく、より好ましくは0.5mm以上である。一方、合成皮革の厚みが厚すぎると、後加工時の取り扱い性や軽量性を損う虞があるため、4mm以下が好ましく、より好ましくは3mm以下である。
本発明に係る第一および第二の合成皮革は、優れた難燃性を備えたものであり、国土交通省航空局耐空性審査要領第III部4−10−2−2に規定される垂直燃焼試験に合格するものである。すなわち、第一および第二の合成皮革は、幅2.75インチ(6.99cm)×長さ12.5インチ(31.8cm)の試験片を切り出して、垂直に支持した状態でこの試験片の下端にブンゼンバーナーの炎を12秒間接炎したときに、試験片下端からの燃焼長が20cm以下、残炎時間が15秒以下であり、かつ試験片からの滴下物が落下後に平均時間5秒を超えて燃え続けない。
本発明の第一および第二の合成皮革は、発汗シミュレーション装置測定による掌内湿度の発汗開始1分後の上昇(ΔH)が20%RH以下であることが好ましく、より好ましくは18%RH以下、さらに好ましくは16%RH以下である。ΔHが前記範囲であると、べたつき感の少ない触感を有する合成皮革が得られる。ΔHを前記範囲に制御するには、例えば、表皮層に上述した吸湿性微粒子を含有させるなどすればよい。なお発汗シミュレーション装置測定は、常に一定の水蒸気と熱が内装材表層に供給されるという実用環境を考慮したモデル評価法であり、発汗シミュレーション測定装置(東洋紡株式会社製)を用い、水供給量:140g/m2・h、熱板温度:37℃、試料−熱板距離:0.5cm、環境温湿度:20℃×65%RH、発汗パターン:試験開始より5分発汗を実施し、熱板と試料間の空間の温湿度を測定するものである。
本願は、2013年6月27日に出願された日本国特許出願第2013−134700号に基づく優先権の利益を主張するものである。2013年6月27日に出願された日本国特許出願第2013−134700号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
以下の実施例、比較例で得られた合成皮革の性能は下記に示す方法で評価した。
(難燃性)
得られた合成皮革について、国土交通省航空局耐空性審査要領第III部4−10−2−2に規定される垂直燃焼試験を行い、燃焼長が20cm以下、残炎時間が15秒以下であり、かつ試験片からの滴下物が落下後に平均時間5秒を超えて燃え続けないこと、という基準に合格したものを「良」、不合格であったものを「不良」と評価した。垂直燃焼試験は、具体的には、幅2.75インチ(6.99cm)×長さ12.5インチ(31.8cm)の試験片を切り出して、垂直に支持した状態で試験片の下端にブンゼンバーナーの炎を12秒間接炎し、このときの試験片下端からの燃焼長とおよび残炎時間(すなわち離炎後の燃焼時間)を測定するとともに、試験片からの滴下物が落下後に平均時間5秒を超えて燃え続けるか否かを確認した。
(低温屈曲性)
得られた合成皮革について、JIS−K−6542に準拠して、耐屈曲試験(低温:−10℃・柔軟な革・サイズ:45mm×70mm)を行い、き裂が生じるまでの屈曲回数を計測し、下記の基準で判定した。
優:35001回以上
良:30000〜35000回
不良:30000回未満
(外観)
得られた合成皮革の表面を目視にて観察して、ムラ又はスジの有無を確認し、ムラまたはスジが認められる場合を「不良」、ムラおよびスジが認められない場合を「良」と評価した。
ウレタン系接着剤としては、市販品である下記のいずれかを用いた。
・ウレタン系接着剤A:大日精化工業社製「レザミン(登録商標)UDS−8354」;ガラス転移温度(Tg)−23℃
・ウレタン系接着剤B:DIC社製「クリスボン(登録商標)TA−230FT」;ガラス転移温度(Tg)−52℃
・ウレタン系接着剤C:大日精化工業社製「レザミン(登録商標)UD−8373」;ガラス転移温度(Tg)−15℃
実施例1−1
ウレタン樹脂溶液(DIC社製「クリスボン(登録商標)NY−343」:固形分20質量%)100質量部と、吸湿性微粒子(東洋紡社製「タフチック(登録商標)HU―720SF」:固形分90質量%、平均粒子径4μm)4質量部とを混合して表皮層形成用組成物を調製し、該組成物を予め本革様シボ加工を施した離型紙上にコンマコーター(登録商標)にて乾燥後の塗布量が20g/m2(うち、吸湿性微粒子は3.05g/m2)となるように塗布した後、120℃で乾燥させて、離型紙付き表皮層(ポリウレタン樹脂フィルム)を作製した。
次いで、上記ウレタン系接着剤A(Tg:−23℃)の固形分(樹脂)100質量部に対し、表1に示す含有比(質量部)のハロゲン系難燃剤(大和化学社製「フラン(登録商標)AD−95」)を含有させて、接着剤層形成用組成物を調製し、該組成物を、上記で作製した離型紙付き表皮層の離型紙が付いていない方の面上に、コンマコーター(登録商標)にて乾燥後の樹脂および難燃剤の塗布量がそれぞれ表1に示す量(g/m2)となるように塗布した後、130℃で乾燥させて、離型紙付き表皮層/接着剤層の積層体を作製した。
次に、この積層体の接着剤層側の面を、基材層とする編物(ポリエステルトリコット編布、糸構成:グランド84T/36F、パイル84T/26F、ゲージ:28、編構成:36W/inch、パイル52C/inch、厚み700μm)に貼り合わせ、エージング処理を行った後、離型紙を剥がすことにより、合成皮革を得た。
得られた合成皮革の目付量(g/m2)および厚み(mm)を、JIS−L1913(2010)に準拠して測定したところ、表1に示す通りであった。
また得られた合成皮革を厚み方向に沿って切断し、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより、表皮層および接着剤層の厚みを測定したところ、表皮層の厚みは30μmであり、接着剤層の厚みは表1に示す通りであった。
得られた合成皮革の性能を評価した結果を表1に示す。
実施例1−2〜1−7および比較例1−1〜1−4
接着剤層形成用組成物を調製するにあたり、ウレタン系接着剤の種類、難燃剤の量を表1に示す通り変更したこと以外は、実施例1−1と同様にして、合成皮革を得た。得られた合成皮革の目付量および厚みを実施例1−1と同様にして測定したところ、表1に示す通りであった。また実施例1−1と同様にして表皮層および接着剤層の厚みを測定したところ、表皮層の厚みはいずれも30μmであり、接着剤層の厚みは表1に示す通りであった。
得られた合成皮革の性能を評価した結果を表1に示す。
Figure 0005731086
実施例2−1
実施例1−1と同じ編物を水に浸漬した後、29.42N/cm2(3kgf/cm2)の条件でマングルにて水を絞り、130℃の乾燥機にて30秒間プレ乾燥を施して、含水編物とした。
次に、ウレタン樹脂溶液(DIC社製「クリスボン(登録商標)MP−120」)の固形分(樹脂)100質量部に対し、表2に示す含有比(質量部)のハロゲン系難燃剤(大和化学社製「フラン(登録商標)AD−95」)を含有させて、多孔質層形成用組成物を調製し、該組成物を上記含水編物にナイフコーターにて、続く浸漬、乾燥後の樹脂および難燃剤の塗布量がそれぞれ表2に示す量(g/m2)となるように塗布した。塗布後、30℃の水に5分間浸漬し、次いで60℃の水に5分間浸漬した後、120℃の乾燥機にて乾燥させて、基材層である編物の上に多孔質層(ポリウレタン樹脂多孔質層)を形成した。
他方、ウレタン樹脂溶液(DIC社製「クリスボン(登録商標)NY−343」:固形分20質量%)100質量部と、吸湿性微粒子(東洋紡社製「タフチック(登録商標)HU―720SF」:固形分90質量%、平均粒子径4μm)4質量部とを混合して表皮層形成用組成物を調製し、該組成物を予め本革様シボ加工を施した離型紙上にコンマコーター(登録商標)にて乾燥後の塗布量が20g/m2(うち、吸湿性微粒子は3.05g/m2)となるように塗布した後、120℃で乾燥させて、離型紙付き表皮層(ポリウレタン樹脂フィルム)を作製した。この離型紙付き表皮層の離型紙が付いていない方の面上に、上記ウレタン系接着剤A(Tg:−23℃)をコンマコーター(登録商標)にて乾燥後の塗布量が40g/m2となるように塗布した後、130℃で乾燥させて、離型紙付き表皮層/接着剤層の積層体を作製した。
次に、この積層体の接着剤層側の面を、基材層とする編物の上に設けた多孔質層に貼り合わせ、エージング処理を行った後、離型紙を剥がすことにより、合成皮革を得た。
得られた合成皮革の目付量(g/m2)および厚み(mm)を、実施例1−1と同様にして測定したところ、表2に示す通りであった。
また得られた合成皮革を厚み方向に沿って切断し、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより、表皮層、接着剤層および多孔質層の厚みを測定したところ、表皮層の厚みは30μmであり、接着剤層の厚みは50μmであり、多孔質層の厚みは表2に示す通りであった。
得られた合成皮革の性能を評価した結果を表2に示す。
実施例2−2、実施例2−3および比較例2−1
多孔質層形成用組成物を調製するにあたり、樹脂、難燃剤の量および組成物の塗布量を、浸漬、乾燥後の各塗布量が表2に示す通りとなるように、かつ浸漬、乾燥後の多孔質層の厚みが表2に示す通りとなるように適宜変更したこと以外は、実施例2−1と同様にして、合成皮革を得た。
得られた合成皮革の目付量および厚みを実施例1−1と同様にして測定したところ、表2に示す通りであった。また実施例2−1と同様にして表皮層、接着剤層および多孔質層の厚みを測定したところ、表皮層の厚みはいずれも30μmであり、接着剤層の厚みはいずれも50μmであり、多孔質層の厚みは表2に示す通りであった。
得られた合成皮革の性能を評価した結果を表2に示す。
Figure 0005731086

Claims (6)

  1. 不織布または織編物からなる基材層と、該基材層上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備え、
    前記接着剤層に17g/m2以上、90g/m2以下の難燃剤が含有されており、
    前記接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が−20℃以下であることを特徴とする合成皮革。
  2. 前記難燃剤の含有量が、前記接着剤層を構成する樹脂100質量部に対して35質量部以上、400質量部以下である請求項1に記載の合成皮革。
  3. 不織布または織編物からなる基材層と、該基材層上に積層された多孔質層と、該多孔質層の上に積層された接着剤層と、該接着剤層の上に積層された表皮層とを備え、
    前記多孔質層および/または前記接着剤層に合計17g/m2以上の難燃剤が含有されており、
    前記接着剤層における難燃剤の含有比が、該接着剤層を構成する樹脂100質量部に対して400質量部以下であり、かつ、
    前記接着剤層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が−20℃以下であることを特徴とする合成皮革。
  4. 前記難燃剤の含有量が、該難燃剤を含む層を構成する樹脂100質量部に対して15質量部以上である請求項3に記載の合成皮革。
  5. 前記多孔質層および/または前記接着剤層に含有されている難燃剤は合計300g/m2以下である請求項3または4に記載の合成皮革。
  6. 幅2.75インチ(6.99cm)×長さ12.5インチ(31.8cm)の試験片を切り出して、垂直に支持した状態でこの試験片の下端にブンゼンバーナーの炎を12秒間接炎したときに、試験片下端からの燃焼長が20cm以下、残炎時間が15秒以下であり、かつ試験片からの滴下物が落下後に平均時間5秒を超えて燃え続けない請求項1〜5のいずれかに記載の合成皮革。
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