可動役物ユニット及び遊技機に関する。
パチンコ機等の遊技機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技球は、遊技領域上に配置された各種入賞口(入球口)に入賞したり、入賞せずにアウト口に導かれたりする。
このような遊技を行うために、パチンコ機の遊技領域には、遊技部品として遊技球の落下方向を変化させるための遊技釘等の流路変更部材、遊技球が流入可能な各種入賞口、遊技球の通過を検出する通過ゲート、装飾図柄の変動表示を行う図柄変動表示装置等が設けられている。また、遊技の進行に応じて発光部材による種々の照明演出を行う照明演出装置や、可動体なども設けられており、これら流路変更部材、通過ゲート、図柄変動表示装置、照明装置、可動体やこれらを組合せた遊技部品を総称して演出役物又は役物ユニットと呼ぶこともある。
一般的にパチンコ機の遊技領域内に配置される図柄変動表示装置としては、液晶表示装置等の画像表示装置や機械式のリール装置等が用いられている。この図柄変動表示装置は、例えば、複数列の図柄配列を遊技者に提示可能に構成されており、遊技者に「当たり」や「外れ」の遊技結果の報知や遊技演出を提供して興趣増大に貢献している。図柄としては、例えば、数字、文字、記号、キャラクター画像等で構成され、変動表示が可能になっている。そして、例えば、変動後に停止したときの図柄配列が所定の図柄配列(例えば「7・7・7」等)になれば、大当たりとなって遊技者に利益を付与する。
また、スロットマシン等の遊技機においては、外周面に複数の図柄が描かれたリールを備えており、遊技者がメダル等の所定の遊技媒体を投入してスタートスイッチを操作するとリール駆動装置によってリールを回転駆動させ、遊技者のストップスイッチの操作に応じてリール駆動装置によるリールの回転駆動を停止するようにしている。このような遊技機においては、リールの回転基準位置を検出する必要があり、この回転基準位置の検出に当たって、例えば、回転基準位置を検出するための検出片をリール駆動装置のステッピングモータにより回転駆動される回転ギアの回転面(回転軸線に垂直な面)に設けるようにしたものがある(下記特許文献1参照)。
特許文献1に記載されているような従来の回転体の位置検出方式を、例えば、遊技機の一部の領域に配置される演出役物の位置検出に用いた場合、1つの検出片には所要の回転方向長さが必要であるため、1つのギアに多数の検出片を配設するとギアが大型化してしまうという課題があった。また、ギアの大きさが制限されると1つのギアに配設できる検出片の数が制限されてしまい演出役物による演出が単調になってしまうという課題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、回転体の外周に区画される多数の表示面を正確に表示することにより多彩な演出を実行することができると共に、演出役物装置の小型化を実現することができる可動役物ユニット及びその可動役物ユニットを備えた遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1側面としての可動役物ユニットは、移動方向に所定の長さを有する第1基準検出片と第1基準検出片の移動方向に配設され第1基準検出片の移動方向長さより短い移動方向長さを有するn個(nは0又は正整数)の第1副検出片とを備えた第1移動体と、第1基準検出片及び第1副検出片の位置を検出する第1位置検出器と、第1移動体の移動に応じて移動し、移動方向に所定の長さを有する第2基準検出片と第2基準検出片の移動方向に配設され第2基準検出片の移動方向長さより短い移動方向長さを有するm個(mは正整数)の第2副検出片とを備えた第2移動体と、第2基準検出片及び第2副検出片の位置を検出する第2位置検出器と、第1移動体及び第2移動体の移動に対して固定して配設される円環状のラック部材と、内部に空間領域を備え一方に略円形の端部が開放された椀形に形成され、第1移動体の移動に応じて開放端部が形成する面に垂直で開放端部の中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジングと、回転ハウジングの開放端部に配設され回転ハウジングの開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸と、回転軸の少なくとも一方の端部に配設され、ラック部材と噛合するピニオンと、回転軸に取り付けられ一部が回転ハウジングに形成された空間領域内に収容される回転体と、第1移動体を移動させる移動手段と、移動手段による第1移動体の移動量により決定される回転体の位置を制御する移動体制御手段と、を備え、移動体制御手段は、第1位置検出器の検出信号と第2位置検出器の検出信号とに基づいて、回転体の外周に形成された[{2×(n+1)}×(m+1)]個に区画される表示面のうちの1の表示面を正面視させるように移動手段を制御することを特徴とする。
上記可動役物ユニットは、第1移動体と第1移動体に配設される第1基準検出片及びn個の第1副検出片の位置を検出する第1位置検出器と、第2移動体と第2移動体に配設される第2基準検出片及びm個の第2副検出片の位置を検出する第2位置検出器とを備えたことにより、コンパクトな構造で回転体の外周に形成された[{2×(n+1)}×(m+1)]個に区画される表示面のうちの1の表示面を正面視させることができる。したがって、この回転体の動作により多彩な演出を実行することができる。なお、第1移動体には必ずしも第1副検出片を設けなくてもよい(n=0)。この場合、第1移動体をより小型化することができる。
また、上記可動役物ユニットは、第1移動体及び第2移動体の移動に対して固定して配設される円環状のラック部材と、内部に空間領域を備え一方に略円形の端部が開放された椀形に形成され、第1移動体の移動に応じて開放端部が形成する面に垂直で開放端部の中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジングと、回転ハウジングの開放端部に配設され回転ハウジングの開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸と、回転軸の少なくとも一方の端部に配設され、ラック部材と噛合するピニオンと、回転軸に取り付けられ一部が回転ハウジングに形成された空間領域内に収容される回転体と、第1移動体を移動させる移動手段と、移動手段による第1移動体の移動量により決定される回転体の位置を制御する移動体制御手段と、を備えているので、回転体に横方向回転と縦方向回転が組み合わされた複雑な回転動作を行わせることが可能となり興趣に富んだ演出を実行させることができる。
椀状に形成された回転ハウジングの開放端部において、その開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸は、回転ハウジングの回転により軸線が回転ハウジングの軸線と直行する面内で360度変化するように回転すると共に、回転軸の端部に配設されたピニオンが固定配置された円環状のラック部材と噛合してその軸線周りに回転する。したがって、回転ハウジングの開放端部を直径方向に橋架するように軸支された回転軸の中央部分に取り付けられた回転体は、回転ハウジングの軸線と直行する面内における横方向の回転と回転軸の軸線周りの縦方向の回転とが組み合わされた複雑な回転動作を行うことになる。
上記第1移動体及び第2移動体は、外周部に歯が形成され中心軸を軸線として回転可能な円板状のギアで構成してもよい。このとき、第1基準検出片及び第1副検出片並びに第2基準検出片及び第2副検出片は、それぞれ第1移動体及び第2移動体の軸線に垂直な回転面に円弧状に立設させて形成することができる。これにより、第1移動体(第1ギア)と第2移動体(第2ギア)とを噛合させて駆動機構を構成することができるので、第1移動体及び第2移動体を含む可動役物ユニットの駆動機構を簡素化することができる。
上記回転ハウジングを収容する空間領域が形成され、回転ハウジングを回転可能に支持する固定ハウジングを更に備え、固定ハウジングは、椀状の回転ハウジングの底部の外側底面と回転ハウジングの回転軸線方向に環状の空隙を介して対向する環状の内側底面を有し、この空隙内に回転ハウジング底部の外側底面又は固定ハウジングの内側底面に摺接して回転する回転部材が配設されるように構成してもよい。これにより、固定ハウジングの開放端部にラック部材を配置することができると共に、回転ハウジングの軸線方向のがたつきを抑制し回転体を含む回転ハウジングの回転動作を円滑にすることができる。回転ハウジング底面又は固定ハウジングの底面に摺接して回転する回転部材は、回転ハウジング側に回転可能に軸承されるように構成してもよいし、固定ハウジング側に回転可能に軸承されるように構成してもよい。また、球形又は円柱形状の回転体を回転ハウジング及び固定ハウジングのいずれにも支持されないように上記空隙内に配置してもよい。
上記回転ハウジングを収容する空間領域が形成され、回転ハウジングを回転可能に支持する固定ハウジングを更に備え、固定ハウジングは、回転ハウジングの端部の外周面と回転ハウジングの直径方向に環状の空隙を介して対向する環状の内周面を有し、この空隙内に回転ハウジング端部の外周面又は固定ハウジングの内周面に摺接して回転する回転部材が配設されるように構成してもよい。これにより、固定ハウジングの開放端部にラック部材を配置することができると共に、回転ハウジングの直径方向のがたつきを抑制し回転体を含む回転ハウジングの回転動作を円滑にすることができる。回転ハウジング外周面又は固定ハウジングの内周面に摺接して回転する回転部材は、回転ハウジング側に回転可能に軸承されるように構成してもよいし、固定ハウジング側に回転可能に軸承されるように構成してもよい。また、球形又は円柱形状の回転体を回転ハウジング及び固定ハウジングのいずれにも支持されないように上記空隙内に配置してもよい。
上記回転軸の端部に回転側磁性部材が取り付けられ、固定ハウジングの内周面の所定の位置に回転側磁性部材と磁気的に吸引し合う固定側磁性部材が配設されるように構成してもよい。これにより、固定ハウジングの所定の位置により確実に回転ハウジングに軸支された回転軸を停止させることができる。回転側磁性部材及び固定側磁性部材は、いずれか一方に永久磁石を用い他方に鉄片等の磁性材を用いるように構成してもよいし、双方が磁気的に吸引し合う永久磁石を用いるように構成してもよい。
本発明の第2側面としての可動役物ユニットは、回転方向に所定の長さを有する第1基準検出片を備えた第1ギアと、第1基準検出片の位置を検出する第1位置検出器と、第1ギアの回転に応じて回転し、回転方向に所定の長さを有する第2基準検出片と第2基準検出片の回転方向に配設され第2基準検出片の回転方向長さより短い回転方向長さを有するm個(mは正整数)の第2副検出片とを備えた第2ギアと、第2基準検出片及び第2副検出片の位置を検出する第2位置検出器と、第1ギア及び前記第2ギアの回転に対して固定して配設される円環状のラック部材と、内部に空間領域を備え一方に略円形の端部が開放された椀形に形成され、第1ギアの回転に応じて開放端部が形成する面に垂直で開放端部の中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジングと、回転ハウジングの開放端部に配設され回転ハウジングの開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸と、回転軸の少なくとも一方の端部に取り付けられ、ラック部材と噛合するピニオンと、回転軸に取り付けられ一部が回転ハウジングに形成された空間領域内に収容される回転体と、第1ギアを回転させる駆動手段と、駆動手段による第1ギアの回転量により決定される回転体の位置を制御する駆動制御手段と、を備えた可動役物ユニットであって、駆動制御手段は、第1ギアを1回転以上回転させることにより第1位置検出器による検出信号に基づいて第1基準検出片の位置を検出して第1基準検出片の回転方向長さの中央位置を第1ギアの第1基準位置として算出する第1基準位置算出手段と、第1基準位置算出手段により算出された第1基準位置に第1ギアを停止させる第1ギア基準位置停止手段と、第1基準位置の位置情報を記憶すると共に、第1基準位置と回転方向に180度離間した位置の位置情報を第1ギアの第2基準位置の位置情報として記憶する第1ギア位置情報記憶手段と、第1ギアの回転に応じて第2ギアを1回転以上回転させることにより第2位置検出器による検出信号に基づいて第2基準検出片の位置を検出して第2基準検出片の回転方向長さの中央位置を第2ギアの基準位置として算出する第2基準位置算出手段と、第2ギアの基準位置情報に基づいてm個の第2副検出片の位置を算出する第2副検出片位置算出手段と、第2基準位置算出手段により算出された第2基準位置情報と第2副検出片位置算出手段により算出された第2副検出片位置情報を記憶する第2ギア位置情報記憶手段と、を備え、駆動制御手段は、第1ギア位置情報記憶手段に記憶された第1ギアの位置情報と第2ギア位置情報記憶手段に記憶された第2ギアの位置情報に基づいて、回転体の外周に形成された{2×(m+1)}個に区画される表示面のうちの1の表示面を正面視させるように駆動手段を制御する、ことを特徴とする。
第1ギアと第1ギアに配設される第1基準検出片の位置を検出する第1位置検出器と、第2ギアと第2ギアに配設される第2基準検出片及びm個の第2副検出片の位置を検出する第2位置検出器とを備えたことにより、コンパクトな構造で回転体の外周に形成された{2×(m+1)}個に区画される表示面のうちの1の表示面を正面視させることができる。したがって、この回転体の動作により多彩な演出を実行することができる。
また、第1ギア及び第2ギアの回転に対して固定して配設される円環状のラック部材と、内部に空間領域を備え一方に略円形の端部が開放された椀形に形成され、第1ギアの回転に応じて開放端部が形成する面に垂直で開放端部の中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジングと、回転ハウジングの開放端部に配設され回転ハウジングの開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸と、回転軸の少なくとも一方の端部に配設され、ラック部材と噛合するピニオンと、回転軸に取り付けられ一部が回転ハウジングに形成された空間領域内に収容される回転体と、第1ギアを回転させる駆動手段と、駆動手段による第1ギアの回転量により決定される回転体の位置を制御する駆動制御手段と、を備えているので、回転体に横方向回転と縦方向回転が組み合わされた複雑な回転動作を行わせることが可能となり興趣に富んだ演出を実行させることができる。
また、上記駆動制御手段は、駆動手段が、第1ギアを1回転以上回転させることにより第1位置検出器による検出信号に基づいて第1基準検出片の位置を検出して第1基準検出片の回転方向長さの中央位置を第1ギアの第1基準位置として算出する第1基準位置算出手段と、第1基準位置算出手段により算出された第1基準位置に第1ギアを停止させる第1ギア基準位置停止手段と、第1基準位置の位置情報を記憶すると共に、第1基準位置と回転方向に180度離間した位置の位置情報を第1ギアの第2基準位置の位置情報として記憶する第1ギア位置情報記憶手段と、を備えているので、第1ギアの1つの第1基準検出片を第1位置検出器が検出することにより、第1位置情報記憶手段に2つの基準位置を記憶させるので、第1ギアの正確な位置情報を駆動制御手段に送信することができる。
また、第1ギアの回転に応じて第2ギアを1回転以上回転させることにより第2位置検出器による検出信号に基づいて第2基準検出片の位置を検出して第2基準検出片の回転方向長さの中央位置を第2ギアの基準位置として算出する第2基準位置算出手段と、第2ギアの基準位置情報に基づいてm個の第2副検出片の位置を算出する第2副検出片位置算出手段と、第2基準位置算出手段により算出された第2基準位置情報と第2副検出片位置算出手段により算出された第2副検出片位置情報を記憶する第2ギア位置情報記憶手段と、を備え、駆動制御手段は、第1ギア位置情報記憶手段に記憶された第1ギアの位置情報と第2ギア位置情報記憶手段に記憶された第2ギアの位置情報に基づいて、回転体の外周に形成された{2×(m+1)}個に区画される表示面のうちの1の表示面を正面視させるように駆動手段を制御するので、多数の表示面のうちの正面視させるべき1の表示面を正確に停止表示させることができる。
すなわち、駆動制御手段は、{2×(m+1)}個に区画される表示面を(m+1)個の2組に区分し、正面視させるべき表示面が区分されている組を第1ギア位置情報記憶手段に記憶された第1ギアの位置情報により判別し、判別された組の何番目の表示面であるかを第2ギア位置情報記憶手段に記憶された第2ギアの位置情報により判別して駆動手段を制御する。
本発明の第3側面としての可動役物ユニットは、回転方向に所定の長さを有する第1基準検出片を備えた第1ギアと、第1基準検出片の位置を検出する第1位置検出器と、第1ギアの回転に応じて回転し、回転方向に所定の長さを有する第2基準検出片と該第2基準検出片の回転方向に配設され第2基準検出片の回転方向長さより短い回転方向長さを有するm個(mは正整数)の第2副検出片とを備えた第2ギアと、第2基準検出片及び第2副検出片の位置を検出する第2位置検出器と、第1ギア及び第2ギアの回転に対して固定して配設される円環状のラック部材と、内部に空間領域を備え一方に略円形の端部が開放された椀形に形成され、第1ギアの回転に応じて開放端部が形成する面に垂直で開放端部の中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジングと、回転ハウジングの開放端部に配設され回転ハウジングの開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸と、回転軸の少なくとも一方の端部に取り付けられ、ラック部材と噛合するピニオンと、回転軸に取り付けられ一部が回転ハウジングに形成された空間領域内に収容される回転体と、ステッピングモータを含み、第1ギアを回転させる駆動手段と、駆動手段による第1ギアの回転量により決定される回転体の位置を制御する駆動制御手段と、駆動制御手段により回転駆動される第1ギア及び第2ギアが所期の位置に移動しているか否かを判定する異常判定手段と、異常判定手段により第1ギアの移動位置が異常であると判定されたとき第1ギアを回転させて予め設定された初期位置に停止させる初期位置停止手段と、を備えたことを特徴とする。
第1ギアと第1ギアに配設される第1基準検出片の位置を検出する第1位置検出器と、第2ギアと第2ギアに配設される第2基準検出片及びm個の第2副検出片の位置を検出する第2位置検出器とを備えたことにより、コンパクトな構造で回転体の外周に形成された{2×(m+1)}個に区画される表示面のうちの1の表示面を正面視させることができる。したがって、この回転体の動作により多彩な演出を実行することができる。
また、第1ギア及び第2ギアの回転に対して固定して配設される円環状のラック部材と、内部に空間領域を備え一方に略円形の端部が開放された椀形に形成され、第1ギアの回転に応じて開放端部が形成する面に垂直で開放端部の中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジングと、回転ハウジングの開放端部に配設され回転ハウジングの開放端部の直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸と、回転軸の少なくとも一方の端部に配設され、ラック部材と噛合するピニオンと、回転軸に取り付けられ一部が回転ハウジングに形成された空間領域内に収容される回転体と、第1ギアを回転させる駆動手段と、駆動手段による第1ギアの回転量により決定される回転体の位置を制御する駆動制御手段と、を備えているので、回転体に横方向回転と縦方向回転が組み合わされた複雑な回転動作を行わせることが可能となり興趣に富んだ演出を実行させることができる。
更に、駆動制御手段により回転駆動される第1ギア及び第2ギアが所期の位置に移動しているか否かを判定する異常判定手段と、異常判定手段により第1ギアの移動位置が異常であると判定されたとき第1ギアを回転させて予め設定された初期位置に停止させる初期位置停止手段と、を備えているので、例えば、駆動手段に含まれるステッピングモータの脱調等に起因して回転体が所期の停止位置に停止制御されていないと判定されたときは、初期位置停止手段によって第1ギアを回転させて予め設定された初期位置に停止させることにより異常状態を解除することができる。また、この予め設定された初期位置の位置情報は、以後の第1ギアの動作に応じて更新して設定できるように構成してもよい。
上記異常判定手段は、第1位置検出器が第1基準検出片を検出した後、駆動制御手段から駆動手段に所定のステップ数の駆動パルスを送信しても第1位置検出器からの検出信号が送出され続けているときに第1ギアの移動位置が異常であると判定するように構成してもよい。
また、異常判定手段は、第2位置検出器が第2基準検出片を検出した後、駆動制御手段から駆動手段に所定のステップ数の駆動パルスを送信しても第2位置検出器からの検出信号が送出され続けているときに第2ギアの移動位置が異常であると判定するように構成してもよい。
また、異常判定手段は、第2位置検出器が第2基準検出片を検出した後、駆動制御手段から駆動手段に所定のステップ数の駆動パルスを送信しても隣接する第2副検出片の検出信号が送出されないときに前記第2ギアの移動位置が異常であると判定するように構成してもよい。
また、異常判定手段は、第2位置検出器が第2副検出片を検出した後、駆動制御手段から駆動手段に所定のステップ数の駆動パルスを送信しても隣接する第2副検出片又は第2基準検出片の検出信号が送出されないときに第2ギアの移動位置が異常であると判定するように構成してもよい。
本発明の第4側面としての遊技機は、所定の遊技条件が成立したときに抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選の結果を判定する抽選結果判定手段と、抽選結果判定手段による判定結果を表示する判定結果表示手段と、抽選結果判定手段による判定結果に基づいて、複数の遊技状態における遊技の実行を制御する遊技制御手段と、上記いずれかの可動役物ユニットと、を備えたことを特徴とする。
「所定の遊技条件が成立したとき」とは、例えば、遊技機がパチンコ機の場合は遊技球が所定の入賞口に入賞したとき、遊技球が所定の遊技領域(例えば、遊技球通過ゲート等)を通過したとき等を例示することができる。また、例えば、遊技機がスロットマシン(パチスロ機)の場合は所定枚数のメダルが投入されリールのスタートスイッチが操作されたとき、電源投入後又は特別遊技の終了後所定回数の遊技を行ったとき等を例示することができる。その他の遊技機においては、遊技を実行することにより所定の点数を獲得したとき、遊技者の操作する遊技媒体が所定の目標物に的中したとき、カードゲーム機や麻雀ゲーム機で所定の上がり役を完成させたとき等を例示することができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、回転体の外周に区画される多数の表示面を正確に表示することにより多彩な演出を実行することができると共に、演出役物装置の小型化を実現することができる可動役物ユニット及びその可動役物ユニットを備えた遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。
本発明の実施の形態に係るパチンコ機の背面図である。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの正面図である。
図3に示す可動役物ユニットの前側固定ハウジングを除いた状態を示す図である。
図3に示す可動役物ユニットを右前方から見た分解斜視図である。
図3に示す可動役物ユニットを右後方から見た分解斜視図である。
図3に示す可動役物ユニットの回転ハウジングを示す一部分解斜視図である。
図3に示す可動役物ユニットの回転ハウジングを示す一部分解斜視図である。
図3に示す可動役物ユニットの駆動機構を示す図である。
図3に示す可動役物ユニットの駆動機構及び位置検出センサの配置を示す図である。
本発明の実施の形態に係るパチンコ機の遊技制御システムを説明するためのブロック図である。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの2つのセンサの検出出力信号を説明するためのタイミングチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの位置検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの異常処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの異常処理の手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る可動役物ユニットの異常処理の手順を説明するためのフローチャートである。
実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図であり、図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。なお、本明細書においては、一般的な方向の定義として、パチンコ機2を正面(遊技者側)から見た場合における方向で上下左右方向を定義する。また、遊技者からパチンコ機2に向かう方向を後方、パチンコ機2から遊技者に向かう方向を前方と定義する。また、ある部材の前方の面を前面又は正面とし、後方の面を背面又は裏面とする。部材やユニット等の詳細部分については、個別に別方向の名称を用いる場合もある。
このパチンコ機2は、遊技機の設置枠台となる外枠4、パチンコ機2の基本性能である発射機能や払出機能等を備えた遊技機枠3、パチンコ遊技の主要部を構成する遊技盤ユニット5、遊技盤ユニット5を遊技者側から触手不能にするとともに遊技領域を透視可能とするガラス10、球皿14等を有している。なお、上述の発射機能を満たすために遊技機枠には発射ユニットが設けられており、発射ユニットは、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5(遊技盤6)に構成される遊技領域16に向けて発射可能に構成されている。
パチンコ機2は、球皿14に発射用の球を投入し、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて球が発射ユニットによって発射され、球の流下による遊技が実現される。なお、パチンコ機においても、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等の種々のパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのものであり、このパチンコ機2の周囲側面及び前方を囲むように構成されている。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技球用の経路、及び遊技球の発射装置等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側に前方開閉可能にヒンジ22を介して揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方に前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。
ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するために前枠9の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材を有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。球皿14には、前枠9に装着された賞球払出装置から払い出された遊技球23が導かれるように構成されている。
発射ユニット(図示せず)は、球送り装置(図示せず)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に払い出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、前枠9の下部に取り付けられており、発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネを有している。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面(遊技盤の表面)6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部近傍には、演出表示装置(図柄変動表示装置)としての液晶表示装置11が配置されている。センター役物7の中央部には、開口部7dが形成されており、その開口部7dから液晶表示装置11が露出して遊技者に提示されるようになっている。この液晶表示装置11は、演出図柄変動により遊技者に当たりや外れ等の演出表示を行い、興趣向上に寄与するものである。
本実施の形態においては、遊技盤6の液晶表示装置11の右下に、サイコロを模した6面体の回転体が回転する可動役物ユニット600が備えられている。個の可動役物ユニット600は1〜6の6つの表示面を備え、遊技の状況に応じて回転動作を行うと共に、いずれか1つの表示面が正面視される位置で停止するように構成されている。この可動役物ユニットの構成、動作及び制御の詳細については後述する。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3の一部としての前枠9に保持されている。
遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール部材26aが遊技盤6に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール部材26aによって画定され、外レール部材26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。レール飾り26の外側には、スピーカ8が取り付けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力されるようになっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流路変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29及び大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。各入球部材には、入球した遊技球を検出する入賞口センサが設けられている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2における種々の動作制御、表示制御を実行する遊技制御手段500が備えられている。遊技制御手段500は、パチンコ機2全体の動作制御を行うメイン制御基板100、メイン制御基板100からの制御要求信号や情報に基づいて演出表示装置11、可動役物ユニット600及びその他の演出装置の演出動作制御を行うサブ制御基板200を有している。メイン制御基板100はメイン制御基板ケース35内に収納され、サブ制御基板200はサブ制御基板ケース36内に収納されて、遊技盤6の裏面側に配置されている。なお、遊技制御手段500としては、上記のメイン制御基板100、サブ制御基板200の他にも賞球払出装置60による賞球払出動作を制御する払出制御基板300、パチンコ機2の動作のための電源供給を制御する電源基板400等を有している
また、パチンコ機2の背面には、複数のパチンコ機2が隣接して配置された遊技機島に設けられた遊技球循環装置(図示せず)から供給された遊技球23を一時的に貯留するための遊技球貯留タンク40と、遊技球貯留タンク40からの遊技球23が流入し、この遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出装置60と、が設けられている。
賞球払出装置60から払い出された遊技球23は、賞球通路を通過して球皿14に導かれる。この賞球通路には、球皿に複数の遊技球が滞留した満杯状態を検出する満杯検出センサ(不図示)が設けられている。満杯検出センサが満杯状態を検出すると、賞球払出装置60による遊技球23の払出制御を制限する処理が実行されるように構成されている。
賞球払出装置60は、払出制御基板300によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、CRユニットを介した遊技球23の貸出し要求に応じて、ガラス枠12に装着された球皿14に向けて遊技球23を払い出すように構成されている。
具体的には、各入球部材に遊技球23が入球すると、入球部材に装着された入賞口センサによって遊技球23の通過が検知される。この検知信号がメイン制御基板100に送信され、これを受けてメイン制御基板100から払出制御基板300側に所定の払出コマンドが送信される。その結果、賞球払出装置60によって所定個数の遊技球(賞球)23が払い出される。また、CRユニットを介して遊技者から遊技球の貸出し要求がなされると、この要求信号が払出制御基板300に送信される。その結果、賞球払出装置60によって所定個数の遊技球(貸し球)23が払い出される。
以下、図3〜図10を参照して本実施の形態に係る可動役物ユニット600の構成について詳細に説明する。図3は本実施の形態に係る可動役物ユニット600の正面図であり、図4は図3に示す可動役物ユニット600の前面に取り付けられている前側固定ハウジング610を取り外した状態を左前方から見た斜視図である。図5は本実施の形態に係る可動役物ユニット600の右前方から見た分解斜視図であり、図6は左後方から見た分解斜視図である。
図3に示されるように、可動役物ユニット600前面には中央に開口611が形成された円盤状の前側固定ハウジング610が取り付けられている。この前側固定ハウジング610は透明なプラスチックを成型して製作されており、一部に波型及び星型の飾りが一体成形されている。前側固定ハウジング610は、椀状に成形された後側固定ハウジング680にねじによって取り付けられている。本実施の形態においては、前側固定ハウジング610と後側固定ハウジング680により固定ハウジングを構成している。前側固定ハウジング610の中央に形成された開口611からはサイコロを模した6つの表示面633を備えた回転体630の一部が露出している。回転体630は、後述する回転ハウジング650に形成された空間領域654内にその一部が収容されるように配置されている。可動役物ユニット600の背面側には、可動役物ユニット600の駆動機構700が取り付けられている。駆動機構700は、可動役物ユニット600の駆動源となるステッピングモータ710を備え、前面ギアケース740にねじによって取り付けられている。また、前面ギアケース740の上面にはLED基板750が取り付けられ、前面ギアケース740の背面側には後面ギアケース741が取り付けられている。
図4に示されるように、可動役物ユニット600の外周部には、回転ハウジング650を収容する空間領域681が形成され、回転ハウジング650を回転可能に支持する後側固定ハウジング680が配設されている。そしてその空間領域681内には、内部に空間領域654を備え一方に略円形の端部650aが開放された椀形に形成され、後述する第1ギア720(図5参照)の回転に応じて開放端部650aが形成する面に垂直で開放端部650aの中心を通る線を軸線として回転する回転ハウジング650が配設されている。回転ハウジング650の開放端部650aには、この回転ハウジング650の開放端部650aの直径方向を軸線として回転可能に軸支された回転軸634が配設されている。回転軸634の中央部にはサイコロを模した6つの表示面633を備えた回転体630が、回転軸634の回転と一体的に回転するように取り付けられている。
回転体630は2つの中空半球状の殻体631,632から形成されている。回転体630の各表示面633には、1〜6の目に対応したシール633a〜633fが貼付されている。また、シール633a〜633fの外周にはそれぞれ異なる形状、個数又は位置に1以上の切り欠き633a1〜633a3,633b1,633b2,633f1等が形成されており、これらの切り欠き633a1等を回転体630の表示面633に形成されたボスと係合させることにより、製造時のシール633a〜633fの貼り間違いを防止している。
後側固定ハウジング680の開放端側には円環状のラック部材690が配設され、開放端部の所定の位置には磁石695を保持するための保持部683が形成されている。回転軸634の一方の端部にはラック部材695と噛合するピニオン635が配設されている。また、回転ハウジング650の端部650a側の外周部には4つの回転部材653が配設されている。また、回転軸634の両端部には磁石636a(図5参照),636bが取り付けられている。これらの磁石636a,636bは、後側固定ハウジング680の保持部683に保持された磁石695と対向したとき互いに吸引し合う極性に磁化されている。例えば、固定側の磁石695の対向面がN極であれば、回転側の磁石636a,636bの対向面はS極に磁化される。
本実施の形態においては、回転軸634が回転ハウジング650の回転方向に180度回転するごとに回転体630の1つの表示面633を正面視させるように構成している。固定側の磁石695は、回転側の磁石636a,636bのいずれかと対向するときに回転体630の1つの表示面633が正面視される位置に配設されている。これにより、ある表示面633が正面視される位置に回転体630を停止させたときに、磁石695及び636a,636bの強力な吸引力により回転体630の姿勢を安定して保持することができる。
図5及び図6は、本実施の形態に係る可動役物ユニット600を、視点を変えて見たときの分解斜視図である。なお、図3及び図4において説明した部材、部位と同一の部材、部位には同一の符号を付し詳細な説明を省略することがある。以下、図5及び図6を参照して、本実施の形態に係る可動役物ユニット600の組み立て手順について説明する。
まず、駆動機構700に組み込まれた第1ギア720のシャフト725を空間領域681内に突出させるように、ラック部材695を備えた後側固定ハウジング680が駆動機構700にねじよって固定される。次に、4つの回転部材673とともに裏ケース670を、回転ハウジング650の底部の外側底面に取り付け、回転体630を備えた回転軸634を回転ハウジング650に形成された軸受け孔651a,652aに回転可能に支持させる。そして、回転ハウジング650を後側固定ハウジング680の空間領域681内に収納し、第1ギア720のシャフト725に固定する。これにより、回転ハウジング650は後側固定ハウジング680の空間領域681内で、第1ギア720の回転に応じて回転可能に支持される。このとき、裏ケース670と回転ハウジング650の外側底面に形成された保持部659とにより回転可能に支持される回転部材673は、回転ハウジング650の回転に伴って後側固定ハウジング680の内側底面684に摺接しながら回転する。これにより、回転ハウジング650の軸線方向のがたつきを抑制し回転体630を含む回転ハウジング650の回転動作を円滑にすることができる。
また、回転軸634の一方の端部に取り付けられたピニオン635がラック部材690と噛合するので、回転ハウジング650の開放端部650aを直径方向に橋架するように軸支された回転軸634の中央部分に取り付けられた回転体630は、回転ハウジング650の軸線と直行する面内における横方向の回転と回転軸634の軸線周りの縦方向の回転とが組み合わされた複雑な回転動作を行うことになる。
次いで、前側固定ハウジング610を後側固定ハウジング680にねじにて固定して可動役物ユニット600が組み立てられる。このとき、回転ハウジング650の外周部に取り付けられた4つの回転部材653が、回転ハウジング650の回転に伴って前側固定ハウジング610の円環状の内周面612に摺接しながら回転する。これにより、回転ハウジング650の直径方向のがたつきを抑制し回転体630を含む回転ハウジング650の回転動作を円滑にすることができる。
図7は、回転ハウジング650の外周部に取り付けられた回転部材653の構成を説明するための斜視図である。回転ハウジング650は2つの殻体651,652から構成されており、各殻体651,652は、回転軸634を軸支するための軸受け孔651a,652aと相互に一体化するための取付部651b、652bとを備えている。これらの取付部651bと652bとをねじ658により固定している。また、回転ハウジング650の上部外周には回転部材653を支持するための4つの支持部660が一体成形されている。各支持部660には軸656を圧入固定するための軸孔660aが形成されている。この軸孔660aに軸656を圧入した後、軸656に回転円板655を遊挿し、軸656の先端部にEリング657を嵌め込むことにより回転部材653を構成している。
図8は、回転ハウジング650の外側底面に取り付けられた回転部材673の構成を説明するための斜視図である。回転ハウジング650を構成する一方の殻体652の底面部には、一対の対向する凹部を備え回転部材673を保持するための4つの保持部659と取付部652cが形成されている。回転部材673は、円板状の回転板673aに軸673bが圧入されて構成されており、軸673bの両端部が回転板673aの両面から突出するように構成されている。この軸673bの両端部を回転ハウジング650の保持部659の対向する凹部に回転可能に保持させ、裏ケース670に形成されたねじ孔672からねじ675を挿入して裏ケース670を取付部652cに取り付ける。このとき、裏ケース670に形成された4つの角孔671から回転部材673の外周面の一部が突出するように構成されており、突出した回転部材673の外周面が後側固定ハウジング680の内周底面684に摺接して回転する。
図9及び図10は、本実施の形態に係る可動役物ユニット600の駆動機構700の構成を説明するための平面図及び斜視図である。両図においては説明の便宜上、駆動機構700の後面ギアケース741の図示を省略している。また、図9においては、センサ基板760(図10参照)とセンサ基板760に搭載されている電子部品の図示も省略している。
図9に示されるように、本実施の形態に係る駆動機構700は、ステッピングモータ710の出力軸に取り付けられたピニオン712と、従動ギア713と、第1移動体である第1ギア720と、第2移動体である第2ギア730と、を備えている。第1ギア720は、前側ギア722と前側ギア722より小径で歯数の少ない後側ギア721とを2段に積層した構造となっており、後側ギア721の上面(後面)721aには円弧状の第1基準検出片723が立設されている。第1ギア720の後側ギア721は第2ギア722と噛合し、前側ギア722は従動ギア713と噛合している。従動ギア713は、ステッピングモータ710の駆動力をピニオン712を介して第1ギア720に伝達する機能を有する。
第2ギア730の上面(後面)730aには、円弧状の第2基準検出片733と、この第2基準検出片733よりも回転方向(移動方向)長さが短い2つの第2副検出片734a,734bが立設されている。本実施の形態においては、第1ギア720の後側ギア721の外周には30個の歯が形成されており、第2ギア730の外周には45個の歯が形成されている。したがって、第1ギア720が3回転すると第2ギア730が2回転するように構成されている。また、上記したように第1ギア720のシャフト725に回転ハウジング650が結合されている。なお、本実施の形態においては、第1ギア720に1つの第1基準検出片723を立設配置する構成を例示しているが、第1ギア720に第1基準検出片723と第1副検出片を立設配置する構成としてもよい。
図10に示されるように、第1ギア720及び第2ギア730の後方には第1基準検出片723の有無を検出するための第1位置検出器761と、第2基準検出片733及び第2副検出片734a,734bの有無を検出するための第2位置検出器762と、を搭載したセンサ基板760が配設されている。本実施の形態において第1位置検出器761及び第2位置検出器762は、発光素子と受光素子が空隙を介して対向配置された光透過/遮蔽型のセンサを用いている。すなわち、コ字状に対向配置されたセンサ部の光路上に第1基準位置検出片723等の遮蔽部材が有るか否かを検出するものである。なお、位置検出センサとしては、光反射型フォトセンサ、磁気型センサ、静電容量型センサ、接触型センサ、その他任意のセンサを採用することができる。
図11は、本実施の形態に係るパチンコ機2の遊技制御システムを説明するためのブロック図である。図11に示すように、このパチンコ機2は、遊技のうち出球に関する機能を主に制御する主制御装置(メイン制御基板100)、主に液晶表示装置11やセンター飾りユニット7、可動役物ユニット600の制御を行うサブ制御装置(サブ制御基板200)、主に賞球払出装置60と発射装置301の制御を行う枠制御装置(払出制御基板300)、各種装置用の電源を生成・供給する電源生成装置(電源基板400)を有しており、遊技盤6に設けられた始動入賞口センサ101・一般入賞口センサ102・大入賞口センサ103・ゲートセンサ104からの信号がメイン制御基板100に入力されるように、また、メイン制御基板100からの信号が大入賞口ソレノイド105・普通電動役物ソレノイド106・外部情報端子盤107などへ出力されるように接続されるようになっている。
また、遊技機枠3に設けられた賞球払出装置60・発射装置(発射ユニット)301が枠制御装置300と接続されている。更に、液晶表示装置11・スピーカ8・センター飾りユニット7や装飾部材32とサブ制御装置200とが接続されている。なお、主制御装置100とサブ制御装置200とは主制御装置100からの1方向のみの信号送信が可能なように接続され、主制御装置100と枠制御装置300とは両方向での通信が可能なよう接続されている。更に、電源生成装置400からの電源が主制御装置100、枠制御装置300に供給可能に接続され、サブ制御装置200、発射装置301等には、主制御装置100、枠制御装置300を中継して電源が供給されるように構成されている。なお、電源生成装置400、枠制御装置300、賞球払出装置60、発射装置301に関する詳細説明は割愛する。
主制御装置100には、大別して、始動入賞口センサ101・一般入賞口センサ102・大入賞口センサ103・ゲートセンサ104からの入力信号を監視し打球が各入賞口に入賞したか否か、打球がゲートを通過したか否かを判定するための入賞判定手段110、入賞判定手段110により始動入賞口センサ101に打球が入賞したと判定したことに基づいて特別図柄の変動に関する制御を行う特別図柄変動制御手段120、特別図柄が所定の態様で停止したことに基づいて遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段130、入賞判定手段110によりゲートセンサ104を打球が通過したと判定したことに基づいて普通図柄の変動に関する制御を行う普通図柄変動制御手段140、普通図柄が所定の態様で停止したことに基づいて普通電動役物(電動チューリップ)を作動させ遊技者に僅かに有利な状態を創出する普通電動役物作動制御手段150、主制御装置100の制御内容をサブ制御装置200にコマンドとして送信するコマンド送信手段160、賞球個数情報や発射許可情報等の制御内容を枠制御装置300にコマンドとして送信し、枠制御装置300からの制御情報を受信する賞球コマンド送受信手段170、遊技情報(大当たり情報や始動入賞口の入賞情報)を外部情報端子盤107に出力する遊技情報出力手段180、を有している。なお、賞球コマンド送受信手段170、遊技情報出力手段180については従来技術と同様な構成のため、詳細な説明を割愛する。
特別図柄変動制御手段120には、特別図柄の停止態様決定に係る制御を行う特別図柄決定手段121、決定された特別図柄に応じて特別図柄の変動時間(変動態様)の決定に係る制御を行う特別図柄変動時間(態様)決定手段122、特別図柄の変動開始から変動終了までの時間管理を行う特別図柄変動時間監視手段123、を有している。
ここで、まず特別図柄決定手段121について詳述する。特別図柄決定手段121には、特別図柄を大当たり態様の図柄とするか否かを決定するための当選乱数を発生させる当選乱数発生手段121a、特別図柄の変動開始時の遊技状態を確認する遊技状態判定手段121b、始動入賞口29に打球が入賞したことに基づいて当選乱数を取得する当選乱数取得手段121c、遊技状態に応じて特別図柄を大当たり態様に決定する当選乱数の値(当選値)が格納された当たり判定テーブル121d、特別図柄を大当たり態様の図柄とすることが決定されたときに複数の大当たり図柄のうちのいずれの大当たり図柄とするかを決定する当たり図柄決定手段121eとを有する。
当選乱数発生手段121aは、主制御装置100の中枢であるCPUに内蔵された乱数生成回路により構成されており、CPUの基準クロック或いは外部からのクロックに同期して0〜65535までの値が略ランダム(例えば500→60504→32527→2→・・・・)に変化するように構成されている。なお、ソフトウエアの割込処理や処理待ちを利用してインクリメントするソフトウエアカウンタやロジックカウンタ等を組み合わせたハードウエアカウンタ等を利用しても良い。
遊技状態判定手段121bは、図柄変動開始時の遊技状態として特別図柄が大当たり態様となる確率を通常の確率(例えば、1/399)で抽選する通常遊技状態であるか、特別図柄が大当たり態様となる確率を高い確率(例えば、1/40)で抽選する確率変動遊技状態であるか、を判定する。ここで、本実施の形態では、確率変動遊技状態には特別図柄が特定の大当たり態様で停止して発生した特別遊技の終了に基づいて移行し、再度特別図柄が大当たり態様となるまで継続するように構成されている。なお、確率変動遊技状態は、所定回数、特別図柄の変動が行われたことに基づいて終了させても良く、また、確率変動遊技状態を継続させるか否かを特別図柄変動遊技毎に適宜抽選(例えば、転落(通常復帰)抽選用乱数や当選乱数に基づく抽選)により決定させても良い。ちなみに、転落(通常復帰)抽選用乱数に基づく転落(通常復帰)抽選は、当該図柄変動に係る当たり判定テーブル121dの選択前に行い、この結果に基づいて当該図柄変動に係る判定テーブルを選択するように構成することが望ましく、これにより、初回の図柄変動から確実に転落抽選を行うことができる。更に、確率変動遊技状態は、特別図柄の大当たり態様により移行させず、別の抽選等による判定結果により移行しても良いし、所定回数、特別遊技が連続して実行されるように設定しても良く、これらを適宜組み合わせても良い。
当選乱数取得手段121cは、第一に、始動入賞口センサ101からの入力信号を、フィルタ回路を介して、CPUに内蔵された乱数生成回路(不図示)に直接的に入力されるようにし、始動入賞口センサ101が遊技球を検出したときのタイミングで当選乱数発生手段121aにより発生する0〜65535までの値(当選乱数値)の1つをラッチし、専用のレジスタに格納させることで、始動入賞口29への打球の入賞タイミングで当選乱数値を仮に取得する。
第二に、ソフトウエアの入賞判定手段110が始動入賞口29に入賞したと判定し、且つ、特別図柄乱数の取得を行うことが可能な状態であると特別図柄変動制御手段120が判断したときに仮に取得した当選乱数値を取り込む。ここで、本実施の形態では、特別図柄の変動中等で始動入賞口29に打球が入賞したときに直ちに図柄変動を行えない場合には、所定個数(4個)を上限に図柄変動を保留する図柄変動保留手段を備えており、図柄変動保留手段により所定の上限の図柄変動保留が既に行われている場合には特別図柄乱数の取得を行うことが不可能な状態と判断され、所定の上限個数に達していない場合には、特別図柄乱数の取得を行うことが可能な状態と判断される。
なお、始動入賞口センサ101からの入力信号を乱数生成回路に直接的に入力せず、入賞判定手段110の判定結果に基づいて当選乱数発生手段121aにより発生する値(当選乱数値)を取得してもよい。これは、前述のソフトウエアカウンタやハードウエアカウンタを採用した場合にも適用可能である。
当たり判定テーブル121dは、遊技状態に応じた当選値がROMに記憶されているもので、通常遊技状態では、当選値として「1〜163」が設定され、確率変動遊技状態では「1〜1630」が設定されている。これにより通常遊技状態時は「163/65536」、即ち「1/399」の確率で特別図柄が大当たり態様となり、確率変動遊技状態時は「1630/65536」、即ち「1/40」の確率で特別図柄が大当たり態様となる。なお、確率変動遊技状態の当選値は本実施の形態のように通常遊技状態の当選値を全て含むように構成することが望ましく、これにより通常遊技状態で取得した乱数値が当選値であった場合には、確率変動遊技状態に移行しても必ず大当たりとなり、当選値を事前に把握した演出等の実行を正確に実現させることができる。また、当選値は本実施の形態のように範囲で設定して判定プログラムの容易化を図っても良いし、個別に設定して単純な+1や−1方式のカウンタを採用した場合に生じる狙い撃ちの防止を図っても良い。
当たり図柄決定手段121eは、当選乱数発生手段121aと非同期で更新される当たり図柄決定乱数に基づいて特別図柄が大当たり態様となることが決定されたときに、どの当たり図柄を停止させるかを決定するものであり、入賞判定手段110により始動入賞口29に入賞したと判定されたことに基づいて、当たり図柄決定乱数により発生した値(当たり図柄乱数値)を取得し、特別図柄が大当たり態様となることが決定された場合に、この取得した当たり図柄乱数値とROMに記憶された当たり図柄決定テーブルとにより停止表示する当たり図柄を決定する。なお、当たり図柄決定乱数はソフトウエアの割込み処理毎に+1インクリメントするソフトウエアカウンタを採用しており、乱数範囲は1〜3000に設定されている。又、当たり図柄決定テーブルは当たり図柄として数字の「0」、「1」・・・「9」が「1〜300」「301〜600」・・・「2701〜3000」のように夫々均等に振り分けられている。もちろん、表示確率を均等に割り振らず偏るように設定しても良い。
以上のように、特別図柄決定手段121は、当選乱数を取得し、取得した当選乱数と当たり判定テーブル121dとの比較により特別図柄として大当たり態様となる図柄を停止させるかはずれ態様となる図柄を停止させるかを決定し、大当たり態様となる場合には、どの大当たり態様の図柄とするかを当たり図柄決定手段121eにより決定する。なお、本実施の形態では、はずれ態様となる図柄を停止させることの決定した場合にははずれ図柄として「−」を停止図柄として決定している。もちろん、はずれ図柄を複数有し、抽選により決定しても良い。
次に、特別図柄変動時間(態様)決定手段122について詳述する。特別図柄変動時間(態様)決定手段122には、図柄の変動開始から停止までの変動時間を決定するための変動パターン決定用乱数を発生させる変動パターン決定乱数発生手段122a、始動入賞口29に打球が入賞したことに基づいて変動パターン決定用乱数を取得する変動パターン決定乱数取得手段122b、遊技状態や保留個数に応じて決定される変動パターン(変動時間)と取得した変動パターン乱数値とが対応づけられた変動パターン決定テーブル122cとを有する。
変動パターン決定乱数発生手段122aは、ソフトウエアの割込処理を利用して+1インクリメントするソフトウエアカウンタにより構成されており、0〜49999の範囲の値が抽出可能に構成されている。なお、変動パターン決定乱数発生手段122aは、当選乱数発生手段121aや当たり図柄決定乱数と同期しないように値の変化タイミングを異ならせることが望ましく、2の乱数発生手段をソフトウエアカウンタにより構成する場合には範囲を互いに素とすることで、共通タイミングで変化することがあっても両乱数値が同期的に取得されることが殆どないようにすることも望ましい。
変動パターン決定乱数取得手段122bは、入賞判定手段110により始動入賞口29に入賞したと判定されたことに基づいて、変動パターン決定乱数発生手段122aにより発生した値(変動パターン乱数値)を取得する。
変動パターン決定テーブル122cは、遊技状態及び特別図柄の態様(大当たり態様となるか否か)に応じて変動パターンと変動パターン乱数値との対応がROMに記憶されているものである。具体的には表1に示すように、遊技状態として図柄変動保留手段により保留されている数、確率変動遊技状態か通常遊技状態か、特別図柄が大当たり態様となるかはずれ態様となるか、に対応して記憶されている。なお、共通の範囲を有する部分(例えば通常遊技状態時のはずれ態様で保留が0の場合と1の場合)は共通のテーブルを利用するように構成しても良い。更に、表2に示すように保留数に関わらず共通の割合で選択される演出パターンについては共通テーブルとし、異なる割合で選択される部分についてのみ状態に応じて設定しても良い。このようにすることで変動パターンテーブルの構築によるデータ容量の増加を抑止可能となる。なお、表1・2に示すように、変動パターン番号には当該変動の時間が対応されており、例えば変動パターン1では変動時間が12秒、変動パターン2では変動時間が15秒・・・変動パターンnでは変動時間が120秒というように設定されている。また、後述するコマンド送信に際しての便宜を図るため、特別図柄が大当たり態様の場合とはずれ態様の場合とで同一の変動時間でありながら異なる変動パターン番号が設けられ、変動パターン番号から大当たり態様となるか否かが判別可能に構成されている。
以上のように、特別図柄変動時間(態様)決定手段122は、変動パターン決定乱数を取得し、取得した変動パターン乱数と変動パターンテーブルとの比較により特別図柄の変動時間(変動態様)を決定する。なお、本実施の形態では、変動パターン決定乱数の取得は始動入賞口29への入賞タイミングに基づいて行われ、変動パターンの決定そのもの(変動パターンテーブルとの比較処理)は当該特別図柄の変動開始直前に行われるようになっている。これは、始動入賞口29への入賞時点での遊技状態と変動開始時点での遊技状態とが同一と限らない点に留意して設定されている。また、変動パターン決定乱数の取得タイミングを始動入賞口29への入賞タイミングとしたことにより、連続的に変動した際の取得タイミングの画一化を防止している。
特別図柄変動時間監視手段123は、ソフトウエアによるタイマ機能を利用して特別図柄変動時間(態様)決定手段122により決定された変動パターンに応じた特別図柄の変動時間を監視するものである。特別図柄変動時間監視手段123は、特別図柄の変動開始時に当該変動パターンの変動時間をタイマにセットする。そして、このタイマがゼロになった時点で変動パターンに応じた特別図柄の変動時間が終了したと判定する。
なお、特別図柄変動制御手段120は、特別図柄変動時間監視手段123により特別図柄の変動終了タイミングとなったと判定されたときに特別図柄の変動を終了させ、特別図柄決定手段121で決定された特別図柄を特別図柄表示装置に表示させる。また、特別図柄の変動中にはその旨が視認可能なように停止確定時に停止表示している時間(1000ms)よりも短い微少時間(500ms程度)ではずれ表示態様である「−」と「7」の表示を繰り返す表示を行う。なお、この変動中表示に際して、大当たり態様となる場合には変動パターンの変動終了時間の約500ms前に「−」が、はずれ態様となる場合には「7」が表示されるように途中の切替時間を調整する表示パターン調整手段を備えても良い。
次に特別遊技実行手段130について説明する。特別遊技実行手段130は、前述した特別図柄変動制御手段120により特別図柄が大当たり態様となったことに基づいて特別遊技を実行するものである。本実施の形態では、特別遊技として、大入賞口ソレノイド105を駆動制御して大入賞口31を所定時間又は、所定数入賞するまで開放する単位遊技を複数回実行させている。ここで、所定数の入賞は大入賞口センサ103からの信号に基づいて入賞判定手段110により判定され、特別遊技実行手段130により計数管理される。なお、本実施の形態では、特別図柄の大当たり態様に応じて単位遊技の実行回数が設定されており、「1.3.5.7.9」の奇数の場合には15回、「0.2.4.6.8」の偶数の場合には8回に設定される。この実行回数については図柄に関わらず一定に設定しても良いし、特別図柄の大当たり態様と異なる別の条件(たとえば単位遊技実行回数を抽選する抽選手段)により実行回数を設定しても良い。
次に、普通図柄変動制御手段140について説明する。普通図柄変動制御手段140には、普通図柄の停止態様を決定する普通図柄決定手段141、決定された普通図柄の停止態様に応じて普通図柄の変動時間の決定に係る制御を行う普通図柄変動時間監視手段142を有している。
普通図柄決定手段141には、普通図柄を大当たり態様の図柄とするか否かを決定するための普通図柄当選乱数を発生させる普通図柄当選乱数発生手段141b、普通図柄の変動開始時の遊技状態を確認する遊技状態判定手段141a、ゲートセンサ104に打球が通過したことに基づいて普通図柄当選乱数を取得する普通図柄当選乱数取得手段141cとを有する。
なお、普通図柄決定手段140については特別図柄決定手段121で説明した内容と略同等の技術思想であり、特別図柄の決定に変わり普通図柄の決定を行う構成であるので詳細は割愛する。なお、本実施の形態では、普通図柄が当たり態様となることが決定された場合に表示される図柄は「7」、はずれ態様となることが決定された場合に表示される図柄は「−」とされているため、普通図柄の当たり図柄の種類を決定するプロセスに係る手段は搭載されていない。いうまでもないが、これらの機能を割愛せずに特別図柄のプロセスと同様に構成することも可能である。
普通図柄変動時間決定手段は、遊技状態に応じて第一の変動時間により普通図柄の変動を行うか、第一の変動時間より短い第二の変動時間により普通図柄の変動を行うかを決定するものである。普通図柄変動時間決定手段による普通図柄の変動時間決定プロセスは特別図柄変動制御手段120よりも単純な構成となっている。具体的には、普通図柄変動決定手段140で参酌される遊技状態は、通常遊技状態又は特別遊技状態か、確率変動遊技状態かの2通りにより普通図柄の変動時間が決定されるようになっており、普通図柄が当たり態様かはずれ態様かによって変動時間を変化させていない。なお、特別図柄変動時間(態様)決定手段122と同様に乱数抽選により変動時間を細かく選択するように構成しても良い。
普通図柄変動時間監視手段142は、ソフトウエアによるタイマ機能を利用して普通図柄変動時間(態様)決定手段122により決定された普通図柄の変動時間を監視するものである。普通図柄変動時間監視手段142は、普通図柄の変動開始時に当該変動の変動時間をタイマにセットする。そして、このタイマがゼロになった時点で変動パターンに応じた普通図柄の変動時間が終了したと判定する。
なお、普通図柄変動制御手段140は、普通図柄変動時間監視手段142により普通図柄の変動終了タイミングとなったと判定されたときに普通図柄の変動を終了させ、普通図柄決定手段141で決定された普通図柄を普通図柄表示装置に表示させる。また、普通図柄も特別図柄と同様、変動中にはその旨が視認可能なように微少時間(500ms程度)ではずれ表示態様である「−」と「7」の表示を繰り返す表示を行う。なお、この変動中表示に際して、当たり態様となる場合には変動終了時間の約500ms前に「−」が、はずれ態様となる場合には「7」が表示されるように途中の切替時間を調整する普通図柄表示パターン調整手段を備えても良い。
次に普通電動役物作動制御手段150について説明する。普通電動役物作動制御手段150は、前述した普通図柄変動制御手段140により普通図柄が当たり態様となったことに基づいて普通電動役物(電動チューリップ29)の開放動作を実行するものである。本実施の形態では、普通電動役物ソレノイド106を駆動制御して普通電動役物(電動チューリップ29)を所定時間又は、所定数入賞するまで開放させている。ここで、所定数の入賞は始動入賞口センサ101からの信号に基づいて入賞判定手段110により判定され、普通電動役物作動制御手段150により計数管理される。
なお、本実施の形態では、遊技状態により開放時間を変化させるようになっており、普通図柄の変動停止時の遊技状態が、確率変動遊技状態の場合には開放時間を5秒、通常遊技状態の場合には開放時間を0.5秒にセットする。また、所謂開放延長遊技状態を採用し、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行しない場合に特別図柄が所定回数変動するまで開放延長遊技を付与されるように設定された場合に、当該開放延長遊技中も確率変動遊技状態と同様の開放時間である5秒をセットするようにしても良い。
以上のように入賞判定手段110、特別図柄変動制御手段120、特別遊技実行手段130、普通図柄変動制御手段140、普通電動役物作動制御手段150により、遊技領域の打球の入賞等に応じた遊技の進行を制御するのであるが、これらの制御に関する演出を行うために、主制御装置100での制御に関する情報をコマンド送信手段160を介してサブ制御装置200に送信するように構成されている。なお、コマンド送信手段160には、変動パターンコマンド送信手段161、遊技状態コマンド送信手段162を備えている。
変動パターンコマンド送信手段161は、特別図柄の変動開始時の遊技状態、特別図柄の停止態様(大当たり態様か否か、大当たり態様であれば特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する特別大当たり態様か通常遊技状態に移行する通常大当たり態様か)、特別図柄の変動パターン情報をコマンド体系化した情報を生成し、サブ制御装置200に送信するものである。
具体的には、8ビットのデータ信号線と1ビットのストローブ信号線によるパラレル通信を採用し、2バイトコマンドにより、これらの情報を送信している。なお、コマンド形態は1バイト目がコマンド概要を示すモード情報、2バイト目がコマンド詳細を示すイベント情報、という構成になっており、モード情報の種類により変動パターンコマンド送信手段により送信する変動パターンに関する情報であるか、遊技状態コマンド送信手段162により送信する遊技状態コマンドなのかが分かるように設定されている。
遊技状態コマンド送信手段162は、遊技状態として図柄変動保留手段に保留された保留数に関する情報、大当たり中なのか否かの情報、特別遊技の進行情報等を変動パターンコマンド送信手段161と同様にコマンド体系化して生成し、サブ制御装置に送信するものである。
次に、主制御装置100から送信されるコマンドに応じて液晶表示装置11や可動役物ユニット600等を制御するサブ制御装置200について説明する。サブ制御装置200は主制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信手段210、コマンド受信手段210により受信したコマンド内容を解析し、どのような制御を実行するかを判断するコマンド解析手段220、可動役物ユニット600を駆動制御する可動役物制御手段240、センター飾りユニット7や他の電飾部材のLED(発光源)の発光制御を行うランプ制御手段260、スピーカを通じて遊技進行に応じた音声を発生する音声制御手段250を有する。なお、音声制御手段250、ランプ制御手段260についての詳細な説明は割愛する。
コマンド受信手段210は、コマンド信号線のうち、ストローブ信号がサブ制御CPUの割り込み端子に入力されるようになっており、ストローブ信号が入力されたときにこの信号に応じて行われる割り込み処理によりコマンド信号線の内容を読み込むように構成される。
なお、ストローブ信号をサブ制御CPUのNMI(最優先割込)端子に入力すれば確実にコマンド情報を受信することができる。また、短い割り込み周期で入力ポートの確認をすることができれば、ストローブ信号をサブ制御CPUの入力ポートに入力し、この入力ポートの内容に基づいてコマンド信号線の内容を確認してもよい。
コマンド解析手段220は、予めサブ制御装置200のROMに記憶されたコマンドコードとそのコードの内容を示すコマンド対応テーブルとを比較することでコマンド受信手段210により入力されたコマンドがどのような内容のものかを解析するものである。なお、受信したコマンドがコマンド対応テーブルと対応しないものであった場合には、コマンドエラーとして処理する。
次に可動役物駆動制御手段240について説明する。可動役物駆動制御手段240は、コマンド解析手段220により解析された可動役物ユニット600の駆動タイミング及び特別遊技中の演出等で遊技盤ユニット5に設けられた可動役物ユニット600のステッピングモータ710を、駆動機構700に内蔵された第1位置検出器761及び第2位置検出器762と可動役物ユニット600駆動用のステッピングモータ710のステップ数とにより可動役物ユニット600の位置を識別しながら可動役物ユニット600を駆動制御する。
可動役物駆動制御手段240は、第1基準位置算出手段240a、第1ギア基準位置停止手段240b、第1ギア位置情報記憶手段240c、第2基準位置算出手段240d、第2副検出片位置算出手段240e、第2ギア位置情報記憶手段240fを備えている。
第1基準位置算出手段240aは、第1ギア720を所定方向に1回転以上回転させることにより、第1位置検出器761による検出信号に基づいて、第1基準検出片723の位置を検出して第1基準検出片723の回転方向長さの中央位置を第1ギア720の第1基準位置として算出する処理を行う。第1ギア基準位置停止手段240bは、第1基準位置算出手段240aにより算出された第1基準位置に第1ギア720を停止させる処理を行う。第1ギア位置情報記憶手段240cは、第1ギア位置情報記憶手段240cにより算出された第1基準位置の位置情報を記憶すると共に、第1基準位置と回転方向に180度離間した位置の位置情報を第1ギアの第2基準位置の位置情報として、RAMに設定された所定の記憶領域に記憶する処理を行う。
第2基準位置算出手段240dは、第1ギア720の回転に応じて第2ギア730を1回転以上回転させることにより、第2位置検出器762による検出信号に基づいて第2基準検出片733の位置を検出して、第2基準検出片733の回転方向長さの中央位置を第2ギア730の基準位置として算出する処理を行う。第2副検出片位置算出手段240eは、第2ギア730の基準位置情報に基づいて2個の第2副検出片734a,734bの位置を算出する処理を行う。第2ギア位置情報記憶手段240fは、第2基準位置算出手段240dにより算出された第2ギアの基準位置情報と第2副検出片位置算出手段240eにより算出された第2副検出片の位置情報を、RAMに設定された所定の記憶領域に記憶する処理を行う。
可動役物駆動制御手段240は、第1ギア位置情報記憶手段240cに記憶された第1ギア240の位置情報と第2ギア位置情報記憶手段240fに記憶された第2ギア730の位置情報に基づいて、回転体630の外周に形成された6個に区画される表示面633のうちの1の表示面633を正面視させるように駆動機構700を制御する。
異常判定手段230は、可動役物駆動制御手段240により回転駆動される第1ギア720及び第2ギア730が所期の位置に移動しているか否かを、ステッピングモータ710に供給された駆動パルス数と第1位置検出器761及び第2位置検出器762の検出信号に基づいて判定する処理を行う。異常判定手段230は、異常判定手段230により第1ギア720の移動位置が異常であると判定されたとき、第1ギア720を回転させて予め設定された初期位置(第1基準位置)に停止させる処理を行う初期位置停止手段230aを備えている。
次に、図12を参照して、本実施の形態に係る可動役物ユニット600の動作制御について説明する。図12は、第1位置検出器761と第2位置検出器762の検出信号を示すタイミングチャートであり、図12(a)は第1位置検出器761の検出信号を示し、図12(b)は第2位置検出器762の検出信号を示している。なお、例えば、第1位置検出器761の生の検出信号は、第1位置検出器761が第1ギア720の第1基準検出片723を検出しているときにOFF(Lレベル)となり、第1基準検出片723を検出していないときにON(Hレベル)となるが、駆動制御の際はこの生の検出信号を反転させた信号を用いているため、図12ではこの反転させた検出信号を示している。また、図12では第1ギア720の約3回転分と第2ギア730の約2回転分の波形を示している。
電源投入時その他の初期化処理が行われるとき、第1基準位置算出手段240aは第1ギア720を1回転以上所定方向(例えば、時計回り)に回転させて第1位置検出器761の検出信号の立ち上がりタイミングt1の位置を見つけ、その位置情報を第1ギア位置情報記憶手段240cによりRAMの所定の記憶領域に記憶させる。本実施の形態において第1ギアが1回転するステッピングモータ710のステップ数s1は360ステップに設定している。また、第1ギア720の第1基準検出片723の回転方向長さに相当するステップ数s2は140ステップに設定されているので、第1位置検出器761が第1基準検出片733を検出しない回転方向長さs3は220ステップに相当する。したがって、第1準位置算出手段240aは、第1ギア位置情報記憶手段240cによりRAMに記憶されている第1位置検出器761の検出信号の立ち上がりタイミングt1の位置からs2の半分の70ステップs4だけ回転させた位置を第1基準検出片723の中央位置である第1ギア720の第1基準位置として算出する。算出された第1基準位置情報は第1ギア位置情報記憶手段240cによりRAMの所定の記憶領域に記憶される。次いで、第1ギア位置情報記憶手段240cは第1基準位置から180ステップ(s5+s6)進んだ位置を第1ギア720の第2の基準位置としてRAMの所定の記憶領域に記憶する処理を行う。次いで、第1ギア基準位置停止手段240bにより、第1ギアを第1基準位置に停止させる処理を行う。なお、第2基準位置は第1基準検出片723の検出立ち上がり位置からs3の半分に相当する110ステップs7だけ逆回転させた位置として記憶するようにしてもよい。
第2基準位置算出手段240dは第1ギア720の回転に応じて第2ギア730を1回転以上所定方向(例えば、時計回り)に回転させて第2位置検出器762の検出信号の立ち上がりタイミングt2の位置を見つけ、その位置情報を第2ギア位置情報記憶手段240fによりRAMの所定の記憶領域に記憶させる。本実施の形態において第2ギアが1回転するステッピングモータ710のステップ数s10は540ステップに設定している。また、第2ギア730の第2基準検出片733の回転方向長さに相当するステップ数s11は180ステップに設定されている。したがって、第2準位置算出手段240dは、第2ギア位置情報記憶手段240fによりRAMに記憶されている第2位置検出器762の検出信号の立ち上がりタイミングt2の位置からs10の半分の90ステップs12だけ回転させた位置を第2基準検出片733の中央位置である第2ギア730の基準位置として算出する。算出された基準位置情報は第2ギア位置情報記憶手段240fによりRAMの所定の記憶領域に記憶される。
本実施の形態において第2基準検出片733と回転方向に最初に第2位置検出器762に検出される第2副検出片734aとの回転方向長さs14(逆回転時はs22)は66ステップに相当するように構成されており、1つの第2副検出片734a及び734bの回転方向長さs15及びs19は48ステップに相当するように構成されている。したがって、隣接する第2副検出片734a,734bの間の回転方向長さs18は132ステップに相当する。第2副検出片算出手段240eは、第2基準検出片733の検出信号の立ち下がりタイミングt’2を検出した後、最初に検出される第2位置検出器762の検出信号の立ち上がりタイミングt3を第2副検出片734aの検出信号と判断し、立ち上がりタイミングt3の位置を第2ギア位置情報記憶手段240fによってRAMの所定の記憶領域に記憶させる。第2ギア位置情報記憶手段240fは、RAMに記憶されている立ち上がりタイミングt3の位置からs15の半分の24ステップs16進んだ位置を最初の第2副検出片734aの基準位置としてRAMの所定の記憶領域に記憶する処理を行う。次いで第2副検出片算出手段240eは、最初の第2副検出片734aの検出信号の立ち下がりタイミングt’3を検出した後、次に検出される第2位置検出器762の検出信号の立ち上がりタイミングt4を2番目の第2副検出片734bの検出信号と判断し、立ち上がりタイミングt4の位置を第2ギア位置情報記憶手段240fによってRAMの所定の記憶領域に記憶させる。第2ギア位置情報記憶手段240fは、RAMに記憶されている立ち上がりタイミングt4の位置からs19の半分の24ステップs20進んだ位置を2番目の第2副検出片734bの基準位置としてRAMの所定の記憶領域に記憶する処理を行う。
本実施の形態に係る可動役物ユニット600は、図12に示されるように、第1ギア720の第1基準位置と第2ギア730の第2基準検出片733の基準位置が一致する位置でステッピングモータ710の回転を停止させると、回転体630の出目1の表示面633aが正面視されるように構成されている。また、第1ギア720の第2基準位置と第2ギア730の基準位置が一致する位置でステッピングモータ710の回転を停止させると、回転体630の出目4の表示面633dが正面視されるように構成されている。第1ギア720の第2基準位置と第1ギア720の第1基準検出片723の時計回りに隣接する最初の第2副検出片734aの基準位置が一致する位置でステッピングモータ710の回転を停止させると、回転体630の出目2の表示面633bが正面視され、第1ギア720の第1基準位置と第1ギア720の時計回りに2番目に検出される第2副検出片734bの基準位置が一致する位置でステッピングモータ710の回転を停止させると、回転体630の出目3の表示面633cが正面視されるように構成されている。第1ギア720の第1基準位置と第1ギア720の第1基準検出片723の時計回りに隣接する最初の第2副検出片734aの基準位置が一致する位置でステッピングモータ710の回転を停止させると、回転体630の出目5の表示面633eが正面視され、第1ギア720の第2基準位置と第1ギア720の時計回りに2番目に検出される第2副検出片734bの基準位置が一致する位置でステッピングモータ710の回転を停止させると、回転体630の出目6の表示面633fが正面視されるように構成されている。
図13〜図19は本実施の形態に係る可動役物ユニット600の停止制御を説明するためのフローチャートである。図13は出目のリクエストにより行う処理を判別するための手順を示し、図14〜図19は出目1〜出目6のリクエストに対する処理の手順を示している。
図13において、サブ制御装置200の可動役物駆動制御手段240に対して可動役物を動作させるリクエストが送信されると(ステップS1)、サブ制御装置200のCPUは、可動役物ユニット600が初期位置であるか否を判定する処理を行う(ステップS2)。可動役物ユニット600が初期位置に停止している場合は動作を行わない(ステップS3)。可動役物ユニット600の停止位置が初期位置でないと判定された場合はステップS4に進み、動作リクエストが可動役物ユニット600の出目1を正面視させるものであるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS4の判定処理において動作リクエストが出目1である場合はステップS5に進んで出目1の位置検出処理を行いステップS16に進む。ステップS4の判定処理において動作リクエストが出目1でない場合はステップS6に進み、動作リクエストが可動役物ユニット600の出目2を正面視させるものであるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS6の判定処理において動作リクエストが出目2である場合はステップS7に進んで出目2の位置検出処理を行いステップS16に進む。ステップS6の判定処理において動作リクエストが出目2でない場合はステップS8に進み、動作リクエストが可動役物ユニット600の出目3を正面視させるものであるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS8の判定処理において動作リクエストが出目3である場合はステップS9に進んで出目3の位置検出処理を行いステップS16に進む。ステップS8の判定処理において動作リクエストが出目3でない場合はステップS10に進み、動作リクエストが可動役物ユニット600の出目4を正面視させるものであるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS10の判定処理において動作リクエストが出目4である場合はステップS11に進んで出目4の位置検出処理を行いステップS16に進む。ステップS10の判定処理において動作リクエストが出目4でない場合はステップS12に進み、動作リクエストが可動役物ユニット600の出目5を正面視させるものであるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS12の判定処理において動作リクエストが出目5である場合はステップS13に進んで出目5の位置検出処理を行いステップS16に進む。ステップS12の判定処理において動作リクエストが出目5でない場合はステップS14に進み、動作リクエストが可動役物ユニット600の出目6を正面視させるものであるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS14の判定処理において動作リクエストが出目6である場合はステップS15に進んで出目6の位置検出処理を行いステップS16に進む。ステップS14の判定処理において動作リクエストが出目6でない場合はステップS17に進み、可動役物ユニット600にその他の動作をさせる処理を行う。ステップS16において可動役物駆動制御手段240は、リクエストされた各出目に対して共通の減速処理を行う。
図14は、図13のステップS4の判定処理により動作リクエストが出目1であると判定されたとき、出目1の位置を検出する処理(図13のステップS5)の手順を示すフローチャートである。サブ制御装置200のCPUは、ステッピングモータ710の速度に依存する時間(例えば、200pps≒5msec)処理を待機した後(ステップS21)、ステッピングモータ710を回転方向へ1ステップ動作させる処理(ステップS22)を行い、ステップS23に進む。ステップS23においては第2位置検出器(第2位置センサ)762がON状態であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS23の判定処理において第2位置検出器762がONではないと判定された場合はステップS24に進み、RAMの所定の記憶領域に記憶されている回転方向の長さ計測用のカウンタをクリアしてステップS21に戻る。ステップS23の判定処理において第2位置検出器762がONであると判定された場合はステップS25に進み、長さ計測用カウンタの値が−66以上であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS25の判定処理において長さ計測用カウンタの値が−66以上ではないと判定された場合はステップS21に戻る。ステップS25の判定処理において長さ計測用カウンタの値が−66以上であると判定された場合はステップS26に進み、長さ計測用カウンタの値が+66以下であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS26の判定処理において長さ計測用カウンタの値が+66以下ではないと判定された場合はステップS21に戻る。ステップS26の判定処理において長さ計測用カウンタの値が+66以下であると判定された場合はステップS27に進み、可動役物ユニット600の動作が正回転であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS27の判定処理において可動役物ユニット600の動作が正回転であると判定された場合はステップS28に進み、長さ計測用カウンタを+1インクリメントしてステップS30に進む。一方、ステップS27の判定処理において可動役物ユニット600の動作が正回転ではないと判定された場合はステップS29に進み、長さ計測用カウンタを−1デクリメントしてステップS30に進む。
ステップS30においてサブ制御装置200のCPUは、長さ計測用カウンタの値が−66であるか否かを判定する処理を行い、長さ計測用カウンタの値が−66ではないと判定された場合はステップS31に進み、長さ計測用カウンタの値が−66であると判定された場合はステップS32に進む。
ステップS31においてサブ制御装置200のCPUは、長さ計測用カウンタの値が+66であるか否かを判定する処理を行い、長さ計測用カウンタの値が+66ではないと判定された場合はステップS21に戻り、長さ計測用カウンタの値が+66であると判定された場合はステップS32に進む。
ステップS32においてサブ制御装置200のCPUは、第1位置検出器(第1位置センサ)761がON状態であるか否かを判定する処理を行う。第1位置検出器761がONではないと判定された場合はステップS21に戻り、第1位置検出器761がONであると判定された場合は出目1の位置検出処理を終了する。
図15は、図13のステップS6の判定処理により動作リクエストが出目2であると判定されたとき、出目2の位置を検出する処理(図13のステップS7)の手順を示すフローチャートである。サブ制御装置200のCPUは、ステッピングモータ710の速度に依存する時間(例えば、200pps≒5msec)処理を待機した後(ステップS21)、ステッピングモータ710を回転方向へ1ステップ動作させる処理(ステップS42)を行い、ステップS43に進む。ステップS43においては第2位置検出器(第2位置センサ)762の前回の値がOFF状態であったか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS43の判定処理において第2位置検出器762の前回の値がOFFではないと判定された場合はステップS41に戻り、第2位置検出器762の前回の値がOFFであると判定された場合はステップS44に進み、第2位置検出器762の今回の値がONあるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS43の判定処理において第2位置検出器762の今回の値がONではないと判定された場合はステップS41に戻り、第2位置検出器762の今回の値がONであると判定された場合は出目2の位置検出処理を終了する。
図16は、図13のステップS8の判定処理により動作リクエストが出目3であると判定されたとき、出目3の位置を検出する処理(図13のステップS9)の手順を示すフローチャートである。出目3の位置検出処理は、まず、図15に示した出目2の検出処理(ステップS7)を行い、ステップS45に進む。
ステップS45において可動役物駆動制御手段240は、60ステップの間第1及び第2位置検出器761,762の検出信号を監視することなくステッピングモータ710を駆動する。その後、ステップS7の出目2位置検出処理を再度実行し、出目3の位置検出処理を終了する。
図17は、図13のステップS10の判定処理により動作リクエストが出目4であると判定されたとき、出目4の位置を検出する処理(図13のステップS11)の手順を示すフローチャートである。サブ制御装置200のCPUは、ステッピングモータ710の速度に依存する時間(例えば、200pps≒5msec)処理を待機した後(ステップS51)、ステッピングモータ710を回転方向へ1ステップ動作させる処理(ステップS52)を行い、ステップS53に進む。ステップS53においては第2位置検出器(第2位置センサ)762がON状態であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS53の判定処理において第2位置検出器762がONではないと判定された場合はステップS54に進み、RAMの所定の記憶領域に記憶されている回転方向の長さ計測用のカウンタをクリアしてステップS51に戻る。ステップS53の判定処理において第2位置検出器762がONであると判定された場合はステップS55に進み、長さ計測用カウンタの値が−66以上であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS55の判定処理において長さ計測用カウンタの値が−66以上ではないと判定された場合はステップS51に戻る。ステップS55の判定処理において長さ計測用カウンタの値が−66以上であると判定された場合はステップS56に進み、長さ計測用カウンタの値が+66以下であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS56の判定処理において長さ計測用カウンタの値が+66以下ではないと判定された場合はステップS51に戻る。ステップS56の判定処理において長さ計測用カウンタの値が+66以下であると判定された場合はステップS57に進み、可動役物ユニット600の動作が正回転であるか否かを判定する処理を行う。
上記ステップS57の判定処理において可動役物ユニット600の動作が正回転であると判定された場合はステップS58に進み、長さ計測用カウンタを+1インクリメントしてステップS60に進む。一方、ステップS57の判定処理において可動役物ユニット600の動作が正回転ではないと判定された場合はステップS59に進み、長さ計測用カウンタを−1デクリメントしてステップS60に進む。
ステップS60においてサブ制御装置200のCPUは、長さ計測用カウンタの値が−66であるか否かを判定する処理を行い、長さ計測用カウンタの値が−66ではないと判定された場合はステップS61に進み、長さ計測用カウンタの値が−66であると判定された場合はステップS62に進む。
ステップS61においてサブ制御装置200のCPUは、長さ計測用カウンタの値が+66であるか否かを判定する処理を行い、長さ計測用カウンタの値が+66ではないと判定された場合はステップS51に戻り、長さ計測用カウンタの値が+66であると判定された場合はステップS62に進む。
ステップS62においてサブ制御装置200のCPUは、第1位置検出器(第1位置センサ)761がOFF状態であるか否かを判定する処理を行う。第1位置検出器761がOFFではないと判定された場合はステップS51に戻り、第1位置検出器761がOFFであると判定された場合は出目4の位置検出処理を終了する。
図18は、図13のステップS12の判定処理により動作リクエストが出目5であると判定されたとき、出目5の位置を検出する処理(図13のステップS13)の手順を示すフローチャートである。出目5の位置検出処理は、まず、図17に示した出目4の検出処理(ステップS11)を行い、ステップS63に進む。
ステップS63において可動役物駆動制御手段240は、60ステップの間第1及び第2位置検出器761,762の検出信号を監視することなくステッピングモータ710を駆動する。その後、図15に示したステップS7の出目2位置検出処理を実行し、出目5の位置検出処理を終了する。
図19は、図13のステップS14の判定処理により動作リクエストが出目6であると判定されたとき、出目6の位置を検出する処理(図13のステップS15)の手順を示すフローチャートである。出目6の位置検出処理は、まず、図17に示した出目4の検出処理(ステップS11)を行い、ステップS64に進む。
ステップS64において可動役物駆動制御手段240は、60ステップの間第1及び第2位置検出器761,762の検出信号を監視することなくステッピングモータ710を駆動する。その後、図15に示したステップS7の出目2位置検出処理を実行し、ステップS65に進む。
ステップS65においては上記ステップS64と同様に、可動役物駆動制御手段240は、60ステップの間第1及び第2位置検出器761,762の検出信号を監視することなくステッピングモータ710を駆動する。その後、図15に示したステップS7の出目2位置検出処理を実行し、出目6の位置検出処理を終了する。
図20は、第2位置検出器(第2センサ)762間のエラー検出処理手順を示したフローチャートである。ステップS70においてサブ制御装置200の異常判定手段230は、第2ギア730が動作中であるか否かを判定する処理を行う。このステップS70の処理において第2ギア730が動作中ではないと判定された場合は、エラー検出処理を終了する。一方、第2ギア730が動作中であると判定された場合は、回転方向に1ステップ動作させた後、ステップS72に進む。
ステップS72において異常判定手段230は、第2位置検出器762が第2基準検出片733又は第2副検出片のいずれかの立ち上がりを検出したか否かを判定する処理を行う。このステップS72の判定処理により第2位置検出器762が第2基準検出片733又は第2副検出片のいずれかの立ち上がりを検出したと判定された場合はステップS74に進み、第2位置検出器762が第2基準検出片733又は第2副検出片のいずれの立ち上がりも検出していないと判定された場合は、ステップS76に進む。
ステップS73において異常判定手段230は、第2位置検出器762間エラーの判定処理を行う。この判定処理については、図21のフローチャートを参照して後述する。ステップS73の処理の後、ステップS74においてエラー判定処理の判定が正常であったか否かを判定する処理を行い、エラー判定処理の判定が正常であった場合はステップS70に戻る。一方、エラー判定処理の判定が異常であった場合はステップS75に進み、共通のエラー処理が実行される。
ステップS76において異常判定手段230は、第2位置検出器762が継続してON状態であるか否かを判定する処理を行う。このステップS76の判定処理において第2位置検出器762が継続してON状態であると判定された場合はステップS78に進み、第2位置検出器762間カウンタの値をクリアしてステップS70に戻る。一方、ステップS76の判定処理において第2位置検出器762が継続してON状態ではないと判定された場合はステップS77に進む。
ステップS77において異常判定手段230は、第2位置検出器762が第2基準検出片733又は第2副検出片のいずれかの立ち下がりを検出したか否かを判定する処理を行う。このステップS77の判定処理において第2位置検出器762が第2基準検出片733又は第2副検出片のいずれかの立ち下がりを検出したと判定された場合はステップS78に進み、第2位置検出器762間カウンタの値をクリアしてステップS70に戻る。一方、ステップS77の判定処理において第2位置検出器762が第2基準検出片733又は第2副検出片のいずれの立ち下がりも検出していないと判定された場合はステップS79に進み、第2位置検出器762間カウンタの値を+1インクリメントしてステップS70に戻る。
図21は、図20に示したステップS73における第2位置検出器762間のエラー判定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS80において異常判定手段230は、直前の第2基準検出片733の位置が出目1又は出目4であったか否かを判定する処理を行う。ステップS80の判定処理により直前の第2基準検出片733の位置が出目1又は出目4であったと判定された場合ステップS86に進み、第2位置検出器762間カウンタの値を+1インクリメントしてステップS87に進む。一方、ステップS80の判定処理により直前の第2基準検出片733の位置が出目1又は出目4ではなかったと判定された場合はステップS81に進む。
ステップS81において異常判定手段230は、直前の第2基準検出片733の位置が出目2又は出目5であったか否かを判定する処理を行う。ステップS81の判定処理により直前の第2基準検出片733の位置が出目2又は出目5であったと判定された場合ステップS82に進み、直前の第2基準検出片733の位置が出目2又は出目5ではなかったと判定された場合はステップS83に進む。
ステップS82において異常判定手段230は、第2基準検出片733の回転方向が時計回りか否かを判定する処理を行う。ステップS82の判定処理により第2基準検出片733の回転方向が時計回りであったと判定された場合ステップS86に進み、第2位置検出器762間カウンタの値を+1インクリメントしてステップS87に進む。一方、ステップS82の判定処理により第2基準検出片733の回転方向が時計回りではなかったと判定された場合はステップS85に進み、第2位置検出器762間カウンタの値を+1インクリメントしてステップS87に進む。
ステップS83において異常判定手段230は、上記ステップS82と同様に第2基準検出片733の回転方向が時計回りか否かを判定する処理を行う。ステップS83の判定処理により第2基準検出片733の回転方向が時計回りであったと判定された場合ステップS85に進み、第2位置検出器762間カウンタの値を+1インクリメントしてステップS87に進む。一方、ステップS83の判定処理により第2基準検出片733の回転方向が時計回りではなかったと判定された場合はステップS84に進み、第2位置検出器762の予定ステップ数を66にセットする処理を行い、ステップS87に進む。
ステップS87において異常判定手段230は、予定ステップにマージンを加算した値よりも第2位置検出器762間カウンタの値が大きいか否かを判定する処理を行う。このステップS87の判定処理により予定ステップにマージンを加算した値よりも第2位置検出器762間カウンタの値が大きいと判定された場合はステップS89に進んで判定処理が正常に終了したとして、図20のステップS74に進む。一方、ステップS87の判定処理により予定ステップにマージンを加算した値が第2位置検出器762間カウンタの値以上であると判定された場合はステップS88に進んで判定処理が正常に終了したとして、図20のステップS74に進む。
図22は、出目1と出目4の間のエラーを判定する処理の手順を示すフローチャートである。ステップS90においてサブ制御装置200の異常判定手段230は、第2ギア730が動作中であるか否かを判定する処理を行う。このステップS90の処理において第2ギア730が動作中ではないと判定された場合は、出目1−4間エラー判定処理を終了する。一方、第2ギア730が動作中であると判定された場合は、回転方向に1ステップ動作させた後、ステップS92に進む。
ステップS92において異常判定手段230は、第2基準検出片733の回転方向が時計回りか否かを判定する処理を行う。ステップS92の判定処理により第2基準検出片733の回転方向が時計回りであると判定された場合ステップS93に進み、出目1−4間カウンタの値を+1インクリメントしてステップS95に進む。一方、ステップS92の判定処理により第2基準検出片733の回転方向が時計回りではないと判定された場合はステップS94に進み、出目1−4間カウンタの値を−1デクリメントしてステップS95に進む。
ステップS95において異常判定手段230は、第2基準検出片733が66ステップ連続して第2位置検出器762を遮光していたか否かを判定する処理を行う。このステップS95の判定処理において第2基準検出片733が66ステップ連続して第2位置検出器762を遮光していたと判定された場合はステップS96に進み、第2基準検出片733が66ステップ連続して第2位置検出器762を遮光していなかったと判定された場合はステップS90に戻る。
ステップS96において異常判定手段230は、予定ステップにマージンを加算した値よりも出目1−4間カウンタの値が大きいか否かを判定する処理を行う。このステップS96の判定処理により予定ステップにマージンを加算した値よりも出目1−4間カウンタの値が大きいと判定された場合はステップS97に進み、共通のエラー処理が実行される。ステップS96の判定処理により予定ステップにマージンを加算した値が出目1−4間カウンタの値以上であると判定された場合はステップS90に戻る。
ステップS97及び図20のステップS75において異常判定手段230は、エラーを復帰するための処理を行う。エラーを復帰させるための処理として、初期位置停止手段230aを作動させて、第1ギア720及び第2ギアを初期位置に移動させるようにステッピングモータ710を駆動する。エラー復帰後、連続して所定回数(例えば、3回)エラーが検出された場合は、可動役物ユニット600を停止するように構成してもよい。
上記実施の形態においては、第1ギア720が1つの第1基準検出片723を備え、第2ギア730が1つの第2基準検出片733と2つの第2副検出片734a,734bを備えたものを例示的に説明したが、第1ギア720に1つ以上の第1副検出片を設けるように構成してもよいし、第2ギア730の第2副検出片734a等を3つ以上も受けるように構成してもよい。
また、可動役物ユニット600が適用される遊技機は例示したパチンコ機2に限らず、例えば、スロットマシン、カードゲーム機等のアーケードゲーム機等にも採用することができる。
以上説明したように本発明によれば、回転体の外周に区画される多数の表示面を正確に表示することにより多彩な演出を実行することができると共に、演出役物装置の小型化を実現することができる可動役物ユニット及びその可動役物ユニットを備えた遊技機を提供することができる。
2:パチンコ機(遊技機)
3:遊技機枠
4:外枠(遊技機枠の一部)
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面
7:センター役物(センター飾りユニット)
7d:開口部
8:スピーカ
9:前枠(遊技機枠の一部)
10:ガラス
11:液晶表示装置
12:ガラス枠
14:球皿
14a:上球皿
14b:下球皿
15:発射装置ハンドル
16:遊技領域
22:ヒンジ
23:遊技球
26:レール飾り
26a:外レール部材
27:遊技釘
28:普通入賞口
29:始動入賞口(電動チューリップ)
30:アウト口
31:大入賞口
32:装飾部材
33:ゲート
34:風車
35:メイン制御基板ケース
36:サブ制御基板ケース
40:遊技球貯留タンク
60:賞球払出装置
100:メイン制御基板(主制御装置)
101:始動入賞口センサ
102:一般入賞口センサ
103:大入賞口センサ
104:ゲートセンサ
105:大入賞口ソレノイド
106:普通電動役物ソレノイド
107:外部情報端子盤
110:入賞判定手段
120:特別図柄変動制御手段
121:特別図柄決定手段
121a:当選乱数発生手段
121b:遊技状態判定手段
121c:当選乱数取得手段
121d:当たり判定テーブル
121e:当たり図柄決定手段
122:特別図柄変動時間(態様)決定手段
122a:変動パターン決定乱数発生手段
122b:変動パターン決定乱数取得手段
122c:変動パターン決定テーブル
123:特別図柄変動時間監視手段
130:特別遊技実行手段
140:普通図柄変動制御手段
141:普通図柄決定手段
141a:遊技状態判定手段
141b:当選乱数発生手段
141c:当選乱数取得手段
142:普通図柄変動時間監視手段
150:普通図柄電動役物作動制御手段
160:コマンド送信手段
161:変動パターンコマンド送信手段
162:遊技状態コマンド送信手段
170:賞球コマンド送受信手段
180:遊技情報出力手段
200:サブ制御基板(サブ制御装置)
210:コマンド受信手段
220:コマンド解析手段
230:異常判定手段
230a:初期位置停止手段
240:可動役物駆動制御手段
240a:第1基準位置算出手段
240b:第1ギア基準位置停止手段
240c:第1ギア位置情報記憶手段
240d:第2基準位置算出手段
240e:第2副検出片位置算出手段
240f:第2ギア位置情報記憶手段
250:音声制御手段
260:ランプ制御手段
300:払出制御基板(枠制御装置)
301:発射装置
310:払出制御手段
320:発射制御手段
400:電源基板(電源生成装置)
500:遊技制御手段
600:可動役物ユニット
610:前側固定ハウジング
611:開口
612:内周面
630:回転体
631,632:殻体
633:表示面
633a〜633f:シール
633a1〜633a3,633b1,633b2,633f1:切り欠き
634:回転軸
635:ピニオン
636a,636b:磁石
650:回転ハウジング
650a:端部(開放端部)
651,652:殻体
651a,652a:軸受け孔
651b,652b,652c:取付部
653:回転部材
654:空間領域
655:回転円板
656:軸
657:Eリング
658:ねじ
659:保持部
660:支持部
660a:軸孔
670:裏ケース
671:角孔
672:ねじ孔
673:回転部材
673a:回転板
673b:軸
675:ねじ
680:後側固定ハウジング
681:空間領域
683:保持部
684:内側底面
690:ラック部材
695:磁石
700:駆動機構
710:ステッピングモータ
712:ピニオン
713:従動ギア
720:第1ギア(第1移動体)
721:後側ギア
721a:上面(後面)
722:前側ギア
723:第1基準検出片
725:シャフト
730:第2ギア(第2移動体)
730a:上面(後面)
733:第2基準検出片
734a,734b:第2副検出片
740:前面ギアケース
741:後面ギアケース
750:LED基板
760:センサ基板
761:第1位置検出器(第1位置センサ)
762:第2位置検出器(第2位置センサ)