JP5726475B2 - 垂直魚道ブロック - Google Patents

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    • Y02A40/60Ecological corridors or buffer zones

Description

本発明は、河川等におけるダム・堰堤・並びに既存の大小の滝等の段差における渓流魚の遡上を低コストと省メンテナンスで可能にし、魚影の復活と繁殖促進に寄与する河川の大小を問わず小スペースで短工期に各要素の効率がよく既存の如何なる場所にも設置可能な垂直魚道に関するものである。
旧先行文献では、余りにも生息魚類に対し易しすぎる基準が設定され、如何に大仕掛けな見栄えのする魚道を経済波及効果を大きくする為に要所に各種多様な魚道と、その効果的な運用の為の魚道の前後設備が開発促進されてきたが、予算的配慮からその設置割合は少なく、また保守費用が高額になることから機能不全のまま放置される場合が多い。近年の地球温暖化対策による自然エネルギーの積極活用、自然環境の復活を推進するに当り障害となっていた生息魚類の保護並びに過去のダムや堰堤等の建設により河川の流れに段差が生じ生息するの魚類が、年間を通して流量変化の少ない湧水等の割合の多い上流河川や支流に遡上し産卵することが出来ず減少してしまった。
民間による魚類に対する支障段差を生じさせた場合は漁業補償なる全く見当違いの手法と養殖魚の放流による僅かな気休め的手法が罷り通り、治山治水事業において発生させたものについては論外であった。魚影復活には、近年は有効な各種魚道の開発や研究改良が重ねられ改善されつつあるも、建設費用の増大並びに度重なる水災害を引起こす元である大自然が相手とあって安全管理や工期の調節が難しく、有効な魚道の建設促進普及は容易ではない。
特許出願公開 平9−256350 特許出願公開 2000−257052 特許出願公開 2004−44273 特許出願 2010−035649 特許出願 2010−191584 特許 P3917475
鬼束幸樹 他著 「プールタイプ魚道におけるオイカワの跳躍遡上と水理特性との関係」 応用力学論文集2003年Vol.6 鬼束幸樹 他著 「流速および体長別のオイカワの突進速度」 水工学論文集2008年第52巻
左近でのコンクリート製大型構築物に対する長期永続的経済効果並びに建設の実目的を見通した観点から、技術的並びに資金的投資に対する疑問の声が上り始め、温暖化防止対策の視点から発生した総合ライフサイクルアセスメント手法においても、同様疑問の声が上がっている。
自然エネルギーの積極活用の為の小水力発電プラント等の構築が中小河川が多い山国日本では大きな経済並びに温暖化対策で有効であるが、一方自然環境の破壊も伴う。破壊の程度を少なく、特に渓流に生息する魚類の生育環境を悪化させない事が重要である。取水用堰堤を建設するため水流に段差が出来渓流魚の遡上を妨げるような場合その遊泳魚道が必要になる。
また過去に建設されたダムや堰堤により河川の流れに段差が生じ遮断された渓流魚の遊泳路の復活も上述同様に配慮と共に推進しなければならない。年間を通して流量変化の少ない湧水等の割合の多い上流河川や支流に遡上し産卵することが出来ず減少してしまった魚影復活の為、如何に設置費用を掛けず小スペースで予測困難な自然相手でも容易に設置出来、保守運用に手間が掛らず、尚且つ渓流魚が好んで遡上出来る魚道の開発が課題である。
第一点は、遊魚にとって支障となる段差は上下方向に生じてしまったものが問題であり上下の行来には水平方向に魚道を展開する必要はなく垂直方向に有効な魚道を確保すれば足りる。渓流を住みかとする魚類は段差の大きな垂直流下滝を除き殆どの複雑且つ過酷な自然渓流の流況の中で生息可能であることに着目しなければならない。
第二点は、渓流魚の動作限界並びに通常生息魚自身の繁殖生育の為の本能や性質と突進行動を正確に把握し過剰な設備を自粛し、谷深い山奥や落差の大きな既存の大型堰堤やダムにも容易に設置可能な軽量型のものや狭い場所にも設置可能な小型のものとし運搬作業と汎用性を備えたブロック形式のものを開発し建設費の抑制を図りつつ可能な限り多くのあらゆる河川の渓流魚の遡上ルートを確保する。
第三点は、本発明は小型軽量ながら効率よく渓流魚の遡上ルートを確保ことを目的に開発されたもので大型流木や転石には無防備であり直接洪水のような水勢の強い時がある主流場所には設置不可能であるためこれらを回避出来るダムや堰堤等の越流袖部や、滝等では落下水勢を避けられる場所に下段にはコンクリート製の重量型を採用する等配慮し、水量の制限と粗塵芥排除機能を流入部に持たせた構成とする。
図1はダムや堰堤の越流部より用水を取水する場合の本発明の垂直魚道ブロックを多段積み設置した一例を表す全体概要垂直断面図とその基本ブロックの立体参考図である。 図2はコンクリート製基本ブロック体の詳細断面例図である 図3は薄型素材製基本ブロック体の断面詳細例図である。
本発明を最も活用できる形態は、既存のダムや堰堤の越流部より発電用水や灌漑用水を取水する場合に人間の経済欲ばかりでなく、この機会に機能していない又は全く配慮されていない渓流魚遡上用魚道確保を流域全体に低コストと省メンテナンスで実施出来る。
詳細実施例を各図並びに数式により説明する。数1の水理作用と泳魚遡上力では、本発明の基本的構成である上部の落下水水平軸渦流淵1aと下部に配置の落下水水平軸渦流淵1a並びにその間の傾斜流速低減凹凸面1dつき傾斜流路1cを流れ下る流水の流速を重力の加速度下における理論最大値をエネルギー保存の法則並びにベルヌーイの定理を元に、沿面流水抵抗理論を計算上では複雑多議にわたる為とりあえず無視し無抵抗沿面として仮定し数式化したものでこれ以上の流速は有り得ないことを示している。
Figure 0005726475
数1内、図(a)において上部淵からの傾斜流路の流速を、渓流魚が下部淵より跳飛着水する位置迄の垂直落下距離Hf=20cmとしてその高さに相当する傾斜面の流速は、図(b)の基本軸を縦に配置した放物線のようになり前述理論流速は最大で約2mとなり実流速はそれ以下になっている。先行技術文献によると代表的な渓流魚の最大突進速度は体長の30倍程度と述べており体長7cm程度の渓流魚の最大突進速度2mの方が上回りこの傾斜部を遡上可能である。
次に下部淵より渓流魚がどの高さまでジャンピング可能かであるが、同様文献によれば30cm以上の実績があることが述べられており適切な環境さえ整えば図(a)に示される渓流魚の遡上ジャンプ必要高さHj=20cmで、文献実績の方が上回っており遡上に必要な位置まで跳飛する事が可能であることが示される。尚、図(b)のエネルギー保存の法則による本グラフを適用すれば30cmの高さにジャンプし遡上する軌跡は90度右方向に本グラフを起した形となり水面から跳飛する瞬間突進速度は垂直成分速度Sfと水平成分速度のベクトル和となり実に2.4m/sを超えている事を示す。即ちジャンピングする瞬間最大突進速度は体長の30倍を超えている事をも示している。尚、各部の寸法は流域河川に生息する魚類に応じ最適な寸法に変化させる事が良好な魚道の提供に有効である。
図1(a)は落差4m程度の堰堤の越流部より用水を取水する場合に渓流魚の魚道確保の為に本発明の垂直多段魚道基本ブロック体1を現場状況に合わせ上下に多段積み構築した垂直魚道の全体概要垂直断面図であり下流河川等9bに連絡する下部河川連絡路8を本魚道の最下段を据え付けする位置まで設け遡上魚道の最初の淵を図のよう構築する。淵は後述するが重要な役割を果す事になる。
図1(b)に垂直多段魚道基本ブロック体1の立体参考図を示している。奥側長手方向の壁は強度を確保する為全面壁とし、傾斜流路1c並びに流水滝1eの水路壁上部は2方が採光用の開口となっている。上部縁の上面には多段連結勘合凸部1fを備え、その場所と形状は(a)図に示す下段ブロックの落下水水平軸渦流淵1aの真上に上段連結部の流水滝1eの開口部が丁度重なるように基本ブロック体の底面に凹部が合致するように備えられており該凹凸部配置形状は正方形となっている為、流入滝の方向は90度毎にでは有るが自在である。その自在組み合せの一例を示しているのが(a)図で下段2段は垂直積みでその上は長手方向に横に移動し配置したもの、その上は垂直積み、更にその上は90度方向を変更した積み上げとし、その上部は元の積上げ方法を採用し垂直に構成したものである。言うなれば現場状況に合わせ自在に構築することが出来る。勿論この基本ブロック体を支える基礎部分は堅牢な構造体が必要であるが凹凸勘合部に柔軟性のあるゴム材料を介在する事で僅かな歪程度なら漏水問題も少なく運用可能である。
図2はコンクリート製基本ブロック体を2段垂直に重ね合わせた場合の垂直詳細断面例図で、(a)図は長手方向を正面にした(b)図のA−a断面例図で細部の構成まで表現しており、前述の落下水水平軸渦流淵1aの真上に上段連結部の流水滝1eの開口部が丁度同じ寸法で重なるように細部まで調整され該基本ブロック体の上面には多段連結勘合用凸部1fが、底面には多段連結勘合凹部がそれぞれ合致するように備えられている事を表現している。(b)は(a)図のB−b詳細断面例図で、下段の断面部の流水滝1e部で表されるように図面左側の上部は開口となっており十分な採光を考慮しており、(a)図の下段右端上部も同様開口部と為っており上段左端の上部も同じく左右対称のため開口部となる。即ち落下水水平軸渦流淵1aの上部2方向は開口を広く採り淵の底まで光が差込むよう工夫されている。越流堰部1bは水平ではなく全面壁側の方を下げ傾斜流路1cに流出する水流の深さに変化を持たせることによる異なる魚種や体長による対応が可能なように工夫されている。(尚流路に意図的に傾斜を施し流量変化に広く対応し、また各種魚類への順応性の向上並びには流砂砂利等の移動促進を図る事は特許願2010−035649に抵触する事となるので了解を得た)
図3は、図2に示すコンクリート製の垂直多段魚道基本ブロック体1を薄型素材で製作した場合の基本詳細断面例図で流水側寸法並びに沿面構成はコンクリート製と略同じ形態であるので内容的説明は省略するが構造的強度を確保する為にリブを多数設けてあり外形寸法も略同じで、最下部の多段連結型勘合凹部1gに連結して示すように下段にコンクリート製基本ブロックが標準で採用出来るよう異種材アダプターも標準で用意されている。
以上は構造に関する事柄について述べたが、本項では流水10に関する各場所における流況にて述べるが何れも遊魚の行動に支障とならないよう工夫したものになっている。図1にて最上部の上流河川等9aのダムや堰堤等の越流部に設置した取水設備や魚道専用バイパス経路の要所に用水塵芥粗除去櫛刃スクリーン7s等を刃先は下流側に向けられ如何なる塵芥もそこに留まる事無く水勢により下流側に導かれ排出され、用水側にはスクリーンの隙間を通り抜けた4cm程度以下の小さいもののみが混入した用水を取水出来るようにする。垂直多段魚道への魚道用水の取込口は塵芥も同時に取込めるように底部に掛る側面等に設け、連絡流量調節具7vにより該魚道に流入する水量を調節する。
最上段の魚道ブロックでは各魚道ブロックの水平軸渦流淵1aの渦流の勢いでは淵から排出できない1cm程度以上の大粒の砂利等を排除する為、最初の淵は設けず砂利や流砂を集める傾斜底を有する緩流部を設け越流堰の最も低い部分に誘導しその場所から集めた砂利等を光が入らず流量は砂利等が流下出来る最小のものとなるよう入り口の大きさを調整した砂利通しトンネル2内を流下させる。トンネル内は暗く遊魚が嫌いその部分に進入しないように配慮している。傾斜トンネルを流下した砂利等は流体沿面曲り作用塵芥除去機構3(特許願2010−191584による特殊方式の為了解を得た)により比重の重い表面積に対する質量の大きな砂利のみ砂利受バー格子4に落下させ小粒の砂利や流砂はそのまま流水とともに水平軸渦流淵1aに落下させる。迷いこんだ遊魚が砂利受バー格子4上に万が一落下しても飛び跳ね落下する事が可能で水平軸渦流淵1a内に戻る事が可能である。砂利受バー格子4上に転がる大粒砂利12bは大粒砂利排除貫通孔5を通り大粒砂利緩衝落しパイプ6にて安全に下流河川9b等に放出される。
上述のように最上段は大粒砂利を排出する機能を具備する為基本ブロック体と異なる部分が有るが総体的には同じで遊魚の遡上並びに泳下には殆ど影響しない。2段目の最初の水平軸渦流淵1aに落下した落下水は淵の正方形の一つの壁沿いに整流となり略垂直流となり淵の底に向け進行するが壁面と底面の境は大きな面取形状をしておりその面取面に沿うように方向を変え次に底面に沿って水平に進路を変え底面が終り反対側の立上げ部の大きな面取部で再び向きをその面に沿うように変え更に垂直壁に沿うよう上昇流となり水面より少し上昇した処で重力による水面の平準化作用で中程に流れその水勢により中心部を超えた所で元の落下水の水勢に巻込まれる事になる。即ちこの淵内での流水10は該淵の越流堰部との重力による排水力とのバランスによる水位を保ちながら流水滝1eに平行な水平軸を持つ強力な連続渦流となっている。
水平軸渦流淵1aの越流堰部1bより排出された塵芥を含む流水10は傾斜流路1cを自然流下する事になるが、数式1の説明で前述したので省略する。以下、下段の流水状況については基本ブロック体1の多段積みの為、前項の繰り返しとなり省略する。水平軸渦流淵1aの底部に貯まる流砂や小砂利は強力な渦流により巻上げられ淵内を循環して流水とともに自由に移動出来る常態にあり越流堰部1bより傾斜水流と共に下段の落下水水平渦流淵に移動する。即ち平常の河川の底流の中で一番多い小砂利や流砂の小粒塵芥12aは常時このくり返しで自然流下移動する事になる。
さて、主題の遊魚の遡上であるが、図1の最下部に示す下流河川等9bは、実状はダムや堰堤等の越流水の水叩き淵になることが多いのでその部分から述べる。魚道の無い場合上流を求め遡上してきた遊魚はその淵でどこかに上流に繋がる流れがある筈と淵の周囲を遊泳し続けていた。魚類の遡上本能は、流れのある場合無理をしないように奥へ奥へ又は上へ上へと進路を執る為、水叩き淵が堰堤に沿って直線の場合は水勢の一番大きい中程並びに両端に集り易く、その部分に生息渓流魚の耐久遊泳速度以下の流速0.7m/s以下となるような勾配と内面形状で下部河川連絡路8を接続し遊魚を垂直魚道まで誘導する。先に述べた垂直魚道直下の最初の淵の深さは、最下段の基本ブロック体の流水滝1e部が最初の関門となりジャンピングによる突入を必要とするため助泳深さと水平軸渦流による明確な上向き流を発生させる事が有効で生息する渓流魚の2倍程度必要である。尚、該最初の淵が構築不可能な場合は基本ブロック体の該流水滝1e部を嵩上げ等の処理で無くし前述の連絡路をこの位置まで緩斜面で連結する事で容易に垂直魚道に突入する事が可能である。
渓流魚11は最下段の基本ブロック体直下の淵で水平軸渦流の一番安定して且つ流速が遊泳耐久速度以下になる底部で相対速度を流速に合わせ渦流を正面から受ける状態に緩やかに静止しながら餌を採り休憩しつつ流水滝1eやその落下水の状況並びに淵の大きさや遡上する方向が明るく開けた場所であるか等安全に関する情報を認識する。したがってその淵が不規則であまりに大きすぎると情報量が多すぎ遡上する為の情報認識が不可能になり安定した遡上行動が執れない。休憩を終えた渓流魚は時を見計らい流水滝1eへのジャンピング行動に入る。大きなジャンピング軌跡を得るには滝淵内の水平渦流を利用すれば絶対速度が稼げ効率よく跳飛出きる事を本能的に会得している渓流魚は遊泳方向を一変して渦流に乗じて流水との相対最大突進速度を得る為助泳し、渦流速による相乗効果で最高対地相対速度を得て流水滝1eの上流目掛け跳飛する。
傾斜流路1cに無事着水が成功した渓流魚は再び上流前方の明りを目指し突進速度で遡上し垂直多段ブロック体1の前方から光が差込む越流堰部1bを通り水平軸渦流淵1aに達する。泳力が残る渓流魚はそのまま次の跳飛行動の為の助泳に入り、休憩を望むものは前述のように落下水水平軸渦流に向い餌の捕食と休憩をする遊魚11eに示すように静泳する。数式1の説明の中で水理作用と泳魚遡上力について述べているので力学的な事項は省略する。また上段の垂直多段ブロック体1における行動も繰り返しの為省略する。
最上段頂部に達した遡上魚は上部用水路等7に接続する採光が有り渓流魚耐久遊泳速度以下で流れる連絡路を通り連絡路流量調節具7v部分を突進速度で通過し上部用水路等7に達する。側用水路下流に渓流魚が進入する事を防ぐには採光の無い暗いトンネル部を形成し渓流魚にとって安全を確認出来ない状況を作る事が有効である。
上流側水路には当然上流河川等9aに接続されている筈であり大型塵芥の進入を阻止する設備を途中構築する事になるが、渓流魚の耐久遊泳速度以下の流れを多く採り突進速度を要する遊泳個所を少なくする為高流速部を短く配置しなければならない。河川は流量が大きく自然変動し塵芥類の流下もそれに伴い大きく変動する為、逆にそれを活用した自浄作用により渓流魚の遊泳経路と水深を確保するよう大型固定石やブロック等の障害物の配置による流況変化と洗掘作用の活用を図り快適な環境を提供する事が求められる。
本発明は、河川等のダムや堰堤、並びに自然滝等で流れに段差又は高速流となり渓流魚の遡上が遮断されている場所又は遮断されそうな場合に容易に低コスト省メンテナンスで魚道を確保出来る画期的なもので、好産卵場所を求め遡上する渓流魚や魚影が多くなり自然回復が飛躍的に望める。また図3に示す薄型素材を透明な素材で製作した場合は遊泳遡上する渓流魚の様子が外部から容易に観察出来、自然回復の学習効果も大きく期待できる。
1 垂直多段魚道ブロック体
1a 落下水水平軸渦流淵
1b 越流堰部
1c 傾斜流路
1d 傾斜流速低減凹凸部
1e 流水滝
1f 多段連結勘合凸部
1g 多段連結勘合凹部
1h 溢れ防止上面内側傾斜付き流路側壁
2 砂利通しトンネル
3 流体沿面曲り作用塵芥除去機構
4 砂利受バー格子
5 大粒砂利排除貫通孔
6 大粒砂利緩衝落しパイプ
7 上部用水路等
7s 塵芥粗除去櫛刃スクリーン等
7v 連絡路流量調節具
8 下部河川連絡路
9a 上流河川等
9b 下流河川等
10 流水
11 遊魚
11a 流水滝を跳飛する為、水平軸渦流内を渦流方向に回転しながら突進速度で助泳する遊魚
11b 助泳により最高突進速で水中からジャンプした遊魚
11c ジャンプにより流水滝の上流側に着水し傾斜流に逆らい再び突進泳を始める遊魚
11d 斜面を略、上り詰め次の淵へ辿り着こうとする遊魚
11e 落下水水平軸渦流に向い餌の捕食と休憩をする遊魚
12a 小粒塵芥
12b 大粒砂利

Claims (1)

  1. 垂直に又は斜め上方向に多段載積することで段差の有る上流河川等と下流河川等の水流の間を渓流魚が上下に行き来できる垂直魚道において、基本ブロック体の構成に関し、片方に落下水水平軸渦流淵を配置し、該渦流淵の越流堰部から溢れ出る流水が中央部の下流側に下がる傾斜流路を下り終端部は底の無い開口部を形成し、同じ構成の基本ブロックの上に逆方向に載積する事で、該傾斜流路の終端部を放水口とし下段の水平軸渦流淵を滝壷とする流水滝を形成し急峻では有るが流水滝による水平軸渦流が跳飛増強効果を生み渓流魚が容易に遡上可能となる事を特徴とする垂直魚道ブロック。
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