JP5726154B2 - ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ - Google Patents

ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ Download PDF

Info

Publication number
JP5726154B2
JP5726154B2 JP2012250330A JP2012250330A JP5726154B2 JP 5726154 B2 JP5726154 B2 JP 5726154B2 JP 2012250330 A JP2012250330 A JP 2012250330A JP 2012250330 A JP2012250330 A JP 2012250330A JP 5726154 B2 JP5726154 B2 JP 5726154B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
magnet
drift tube
lid
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012250330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014099318A (ja
Inventor
和則 沖平
和則 沖平
究作 比嘉
究作 比嘉
典亮 井上
典亮 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2012250330A priority Critical patent/JP5726154B2/ja
Priority to US14/047,258 priority patent/US9029796B2/en
Priority to EP13188266.4A priority patent/EP2734016B1/en
Publication of JP2014099318A publication Critical patent/JP2014099318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5726154B2 publication Critical patent/JP5726154B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H7/00Details of devices of the types covered by groups H05H9/00, H05H11/00, H05H13/00
    • H05H7/22Details of linear accelerators, e.g. drift tubes
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H9/00Linear accelerators
    • H05H9/04Standing-wave linear accelerators
    • H05H9/041Hadron LINACS
    • H05H9/042Drift tube LINACS
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/20Bonding
    • B23K26/32Bonding taking account of the properties of the material involved
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys
    • B23K2103/05Stainless steel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/08Non-ferrous metals or alloys
    • B23K2103/12Copper or alloys thereof
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H7/00Details of devices of the types covered by groups H05H9/00, H05H11/00, H05H13/00
    • H05H7/22Details of linear accelerators, e.g. drift tubes
    • H05H2007/222Details of linear accelerators, e.g. drift tubes drift tubes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Particle Accelerators (AREA)

Description

本発明は、ドリフトチューブ型の加速器に用いられるドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブに関するものである。
ドリフトチューブ型の加速器は、円筒状のチューブ内に、チューブの中心軸線上に沿って間隔を隔てて複数のドリフトチューブが設けられている。(例えば、特許文献1参照。)
各ドリフトチューブは、中心部に貫通孔が形成された円環状をなしており、貫通孔の外周側に磁界を発生させる磁石が内蔵されている。このドリフトチューブは、棒状のステムにより、貫通孔がチューブの中心軸線上に位置するようチューブの上部から吊り下げられている。
このような加速器においては、ビーム発生器で発生させた陽子ビーム、イオンビーム等の粒子ビームをチューブ内で加速させ、ターゲットに打ち込むことで、実験等を行う。このとき、チューブ内で粒子ビームが拡散してしまうため、ドリフトチューブの貫通孔に粒子ビームを通し、磁石で発生する磁界によって粒子ビームを集束させる。
実開平4−108900号公報 特開平11−329795号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、磁石に永久磁石を用いているため、以下に示すような問題が存在する。
まず、ドリフトチューブの製造時には、永久磁石をドリフトチューブのハウジングに形成された開口部からハウジング内に収め、ハウジングの開口部を蓋で塞ぎ、蓋とハウジングを溶接する。溶接に電子ビーム溶接を用いた場合、電子ビーム溶接は、真空下で行われるため、熱の逃げ場がなく、熱影響がより大きくなり、永久磁石が減磁してしまうという問題がある。また、ステンレス合金などの熱伝導率が低い材料でハウジングを形成した場合、加速器運転時に粒子ビームによってドリフトチューブ表面にかかる発熱量に対し、冷却効率が悪い。すると、温度上昇が大きくなり、ハウジングや蓋の熱歪み及び永久磁石の減磁が発生するという問題がある。
また、永久磁石の場合、溶接に電子ビーム溶接を用いようとすると、電子ビームが永久磁石で発生する磁界の影響を受けて電子ビームが曲がってしまう。このため、蓋とハウジングの境界に沿って、溶接を精度よく行えないという問題もある。
これに対し、ドリフトチューブの磁石に、永久磁石に代えて電磁石を用いれば、上記の問題が解決できるため、近年では、電磁石を用いたドリフトチューブが採用されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、電磁石を用いた場合、磁界を発生するためにドリフトチューブ内部に設けられたコイルに電流を流す。このため、配線や、各部の絶縁が必要になる等、セル内部構造が複雑化する。また、コイルに電流を供給する外部電源等も必要となる。その結果、装置コストが上昇するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、粒子ビームの十分な集束性能を確保しつつ、低コスト化を図ることのできるドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブは、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、ドリフトチューブ型の加速器に備えられるドリフトチューブの製造方法であって、中心部に貫通孔を有するとともに、前記貫通孔の外周側に円環状の磁石収容空間を有したハウジングに対し、定められた数の永久磁石を前記磁石収容空間の開口部から該磁石収容空間に収容する磁石収容工程と、前記開口部に該開口部を塞ぐ蓋をセットし、前記蓋と前記ハウジングとをレーザービーム溶接により溶接する溶接工程と、を備え、少なくとも前記ハウジングの表面と前記蓋の表面を、銅により形成しておくことを特徴とする。
上記したようなドリフトチューブは、加速器を構成する筒状のチューブ内に、チューブの中心軸線に沿って多数が配列される。ドリフトチューブにおいて、粒子ビームを集束させるための磁界を発生する磁石に永久磁石を用いることで、これに電磁石を用いた場合に比較して、構造を簡素化することができる。
電子ビーム溶接は真空中で溶接がなされるのに対し、レーザービーム溶接は大気中で溶接が可能であるため、溶接時に発生する熱が周囲の大気に放散される。したがって、溶接を介して永久磁石に及ぶ熱影響が少なくて済み、永久磁石の性能低下を防ぐことができる。さらに、ハウジングおよび蓋を熱伝導率が高い銅により形成しておくと、熱伝導率が低いステンレス合金からこれらを形成した場合に比較し、冷却時の効率が高く温度が上がりにくい。そのため、加速器運転時にハウジングにかかる粒子ビームによる発熱量に対し温度上昇が小さくなることで、ハウジングや蓋に生じる熱歪み及び永久磁石の性能低下を抑えることもできる。
ここで、ハウジングおよび蓋は、少なくともハウジングの表面と蓋の表面(更に具体的には、例えば、少なくともハウジングと蓋とが溶接される部分の表面)が銅により形成されていれば良く、例えば、ハウジングと蓋自体は、ステンレス合金等により形成し、その表面全体を電鋳等の手法を用いて銅により形成しても良いし、さらには、ハウジングと蓋自体を銅により形成しても良い。
前記ハウジングは、前記貫通孔の一端側に前記開口部を有し、前記溶接工程は、少なくとも、前記蓋の内周部と前記ハウジングの前記貫通孔の周囲とを、前記レーザービーム溶接により溶接するようにしても良い。
つまり、ハウジングの中心部の貫通孔の周囲のみをレーザービーム溶接により溶接し、その他の部分、すなわち蓋の外周部と開口部の外周側のハウジングとの溶接部については、他の溶接法、例えば電子ビーム溶接を用いても良い。ハウジングの中心部は、磁石の磁場が集中しているため、電子ビーム溶接を用いた場合の悪影響が大きく、ここにレーザービーム溶接を用いるのが特に有効である。もちろん、作業効率の面からは、蓋とハウジングや、レーザービーム溶接のみで溶接するのが好ましい。
前記磁石収容工程は、定められた数の前記永久磁石を磁石ケースに収容しておき、前記磁石ケースを前記磁石収容空間に収容することができる。
これにより、永久磁石を高精度に磁石収容空間にセットできる。したがって、永久磁石の磁場中心等を、高精度に位置設定することができる。また、ドリフトチューブの組み立ても容易になる。
本発明は、ドリフトチューブ型の加速器に備えられるドリフトチューブであって、中心部に貫通孔を有するとともに、前記貫通孔の外周側に、前記貫通孔の一端側に開口部を有した円環状の磁石収容空間が形成されたハウジングと、前記磁石収容空間に収容された定められた数の永久磁石と、前記開口部を塞ぐとともに、前記ハウジングに溶接された蓋と、を備え、少なくとも前記ハウジングの表面と前記蓋の表面が、銅により形成されていることを特徴とする。
このようなドリフトチューブは、上記したようなドリフトチューブの製造方法により形成することができる。
本発明によれば、粒子ビームの十分な集束性能を確保しつつ、低コスト化を図ることが可能となる。
本発明のドリフトチューブを備えた加速器の一部の構成を示す側断面図である。 本発明のドリフトチューブを示す正面図(a)および側断面図(b)である。 本発明のドリフトチューブの製造方法の流れを示す図((a),(b)及び(c))である。 本発明のドリフトチューブに備えられる磁石ケースを示す図である。 本発明のドリフトチューブに備えられる蓋を示す正面図(a)および断面図(b)である。
以下に、本発明に係るドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、ドリフトチューブ型の加速器10は、円筒状のチューブ11内に、チューブ11の中心軸線C上に沿って間隔を隔てて複数のドリフトチューブ20が設けられている。
チューブ11は、脚15により床面上に設置されている。
図2に示すように、各ドリフトチューブ20は、その外形が、間隔を隔てて互いに平行に形成された円板状の端面部20a,20bと、端面部20a,20bの外周部どうしの間に形成された略円筒状の外周面部20cと、端面部20a,20bの中心部を連通する貫通孔21、を有した円環状をなしている。
図1に示したように、このドリフトチューブ20は、棒状のステム23により、チューブ11の上部から、チューブ11の中心軸線C上に貫通孔21の中心が位置するよう吊り下げられている。
図2、図3(c)に示すように、ドリフトチューブ20は、磁石収容空間24sを有したハウジング24と、磁石収容空間24sに収容される磁石ケース25と、貫通孔21の外周側で磁石ケース25に保持され、磁界を発生する磁石(永久磁石)22と、端面部20bを形成し、磁石収容空間24sの開口部24kを塞ぐ蓋27と、を備えている。
図3(a)に示すように、ハウジング24は、貫通孔21を形成する円筒状壁部24aと、円筒状壁部24aの一端から外周側に延び、端面部20aを形成する円板部24bと、円板部24bの外周部から円板部24bの表面に直交して円筒状壁部24aと同じ方向に延びる外周壁部24cと、を備えて形成されている。これにより、ハウジング24には、中心部に貫通孔21が形成されるとともに、貫通孔21の外周側に、円筒状壁部24a、円板部24b、外周壁部24cに囲まれて、円環状の磁石収容空間24sが形成されている。この磁石収容空間24sの開口部24kは、貫通孔21において、円筒状壁部24aが形成された側とは反対の端部(一端)21a側に向けて開口している。
このハウジング24は、円板部24b、外周壁部24cは、銅製とするのが好ましいが、円筒状壁部24aはステンレス合金製としてもよい。また、ハウジング24自体は、ステンレス合金製とし、その表面に、電鋳により銅の皮膜を形成しても良い。
また、ハウジング24の外周壁部24cの内周面には、周方向に連続し、周方向の一部が欠落したC字状の溝28が形成されている。溝28の内周側の開口は、リング状部材28rによって閉塞されている。
さらに、外周壁部24cの外周面側には、ステム23を接続するためのステム接続部29が外周に向けて突出形成されている。このステム接続部29は、ステム23が接続される接続面29aを有している。
図2(a)に示すように、ステム接続部29には、接続面29aと溝28とを連通する二本の連通孔30が形成され、一方の連通孔30は、C字状の溝28の一端28aに連通し、他方の連通孔30は、溝28の他端28bに連通している。
また、図3に示すように、ステム接続部29には、接続面29aと外周壁部24cの内面(磁石収容空間24s)に連通する空気抜き穴31が形成されている。
図3(b)、図4に示すように、磁石ケース25は、磁石収容空間24sに嵌り込む円環状をなし、互いに平行に形成された円板部25a,25bと、内周側に形成された貫通孔部25cと、外周側に形成された筒状の外周壁部25dと、を有する。
貫通孔部25cは、円板部25a,25bの中心部に形成された貫通孔である。なお、円板部25a,25bの中心部に更に筒状体を設けることによって貫通孔部25cを形成しても良い。
磁石ケース25において、中央部の貫通孔部25cの外周側には、複数(例えば図4の例では8個)の磁石22を保持する磁石保持部25hが形成されている。各磁石保持部25hは、それぞれ、貫通孔部25cの軸線に直交する断面形状が略台形状をなし、その短辺側を貫通孔部25cに向け、長辺側を外周側に向けて放射状に配置されている。
この磁石ケース25は、例えばステンレス合金によって形成することができる。
磁石22は、永久磁石からなる。この磁石は、磁石保持部25hに収まる断面略台形状で、円板部25a,25bの間隔に応じた厚さを有している。
この磁石22は、縦磁場発生用の磁石(永久磁石)22Vと、横磁場発生用の磁石(永久磁石)22Hとが、貫通孔部25c周りの周方向に交互に配置されている。
このような磁石22および磁石ケース25は、予め一体に組み立てられてユニット化されている。
そして、図3(a)、(b)に示すように、磁石22が内蔵された磁石ケース25は、ハウジング24の開口側から磁石収容空間24sに収容される。磁石ケース25の外周部には、固定孔25fが形成されており、この固定孔25fに固定用ボルト32を挿通させ、ハウジング24の円板部24bにねじ込むことによって、磁石ケース25がハウジング24に固定されている。
図3(c)、図5に示すように、蓋27は、ハウジング24の磁石収容空間24sの開口部24kを塞ぐよう設けられる円板状で、中央部に、ハウジング24の円筒状壁部24aの先端部が嵌まり込む開口部27aが形成されている。蓋27の外周部27bは、蓋27の一面側27fに対し、他面側27gの外径が大きくなるよう段部27cが形成されている。段部27cに対して一面側27fに、磁石収容空間24sの内径よりも小さな小径部D1、段部27cに対して他面側27gに、磁石収容空間24sの内径よりも大きな大径部D2が形成されている。
図3(c)に示すように、蓋27は、ハウジング24に対し、磁石収容空間24sの開口部24kを塞ぐよう装着されている。すると、開口部27aが円筒状壁部24aに嵌まり込み、外周部27bは、小径部D1が外周壁部24c内に挿入され、大径部D2が外周壁部24cの先端部に突き当たり、磁石収容空間24sの開口部24kを閉塞する。
このような蓋27は、銅製とするのが好ましい。
蓋27は、大径部D2と、ハウジング24の外周壁部24cとの突き合わせ部分W1、蓋27の開口部27aとその内側のハウジング24の円筒状壁部24aの先端部との突き合わせ部分W2が、周方向に連続して溶接されている。ここで、蓋27とハウジング24との内周側、外周側の突き合わせ部分W1、W2の溶接には、レーザービーム溶接が用いられている。
図2に示したように、このようなドリフトチューブ20をチューブ11に固定するためのステム23は、円筒状で、その内部に、先端部81aが接続面29aで二本の連通孔30のそれぞれに接続された二本の配管81が設けられている。そして、二本の配管81の配管のうちの一本には、外部の図示しない冷却水供給ポンプが接続され、他方の配管81には、冷却水を回収する図示しないタンク等が接続されている。これにより、溝28に冷却水を循環させて、ドリフトチューブ20を冷却するようになっている。
なお、二本の配管81に代えて、一本の二重管を用い、例えば内側(中心側)の管路に外部の図示しない冷却水供給ポンプを接続し、外側(外周側)の管路に冷却水を回収する図示しないタンク等を接続しても良い。
また、接続面29aに一端が臨んだ空気抜き穴31は、ステム23の内部空間に連通しており、溶接時に熱を磁石収容空間24sから逃がすようになっている。
このようなステム23は、その一端23a側が、ステム接続部29に突き合わされ、その外周面において、電子ビーム溶接によって溶接されている。図1に示したように、ステム23の他端23bは、チューブ11の上部を貫通してチューブ11の外周側に突出するよう固定され、チューブ11の外部で、配管81等が、冷却水供給ポンプやタンク等に接続されている。
このようなドリフトチューブ20を備えた加速器10においては、図示しないビーム発生器で発生させた陽子ビーム、イオンビーム等の粒子ビームをチューブ11内で加速させ、図示しないターゲットに打ち込むことで、実験等を行う。このとき、チューブ11内で粒子ビームが拡散してしまうため、ドリフトチューブ20の貫通孔21に粒子ビームを通し、磁石22で発生する磁界によって粒子ビームを集束させる。
このようなドリフトチューブ20を組み立てるには、予め、所定数の磁石22を、磁石ケース25に収容しておく。
そして、ハウジング24の開口側から磁石収容空間24sに、磁石ケース25を収容・固定した後、蓋27を、ハウジング24に対し、磁石収容空間24sの開口部24kを塞ぐようセットする。
この状態で、蓋27の大径部D2と、ハウジング24の外周壁部24cとの突き合わせ部分W1、蓋27の開口部27aとその内側のハウジング24の円筒状壁部24aの先端部との突き合わせ部分W2を、レーザービーム溶接により、周方向に連続して溶接する。これにより、ドリフトチューブ20が形成される。
この後、ドリフトチューブ20のステム接続部29にステム23の一端23aを突き合わせ、これらを電子ビーム溶接により溶接する。
上述したような構成によれば、ドリフトチューブ20の磁石22として、電磁石ではなく永久磁石を用いることにより、外部電源、ドリフトチューブ20内の配線や絶縁部材等が不要となり、構造を簡素化し、低コスト化を図ることができる。
ここで、磁石22を収容するハウジング24と蓋27とを銅によって形成するようにした。ハウジング24や蓋27をステンレス合金から形成した場合に比較すると、銅は熱伝導度が高いため、冷却効率が高く、温度が上がりにくい。したがって、加速器10の運転時において、粒子ビームによってハウジング24表面にかかる発熱量に対し温度上昇が小さくなることで、磁石22の減磁を抑えるとともに、熱歪みも抑えることができる。
さらに、ハウジング24と蓋27との溶接に電子ビーム溶接を用いた場合、電子ビーム溶接は真空中で溶接を行うため、熱の逃げ場がなく、溶接による温度上昇の影響が大きくなるのに対し、本実施形態では、ハウジング24と蓋27との溶接にレーザービーム溶接を用いた。レーザービーム溶接は大気中で溶接を行えるため、放熱性に優れ、熱影響を、より確実に抑えることが可能となる。
加えて、電子ビーム溶接においては、永久磁石からなる磁石22の磁力によって電子ビームが曲がってしまい、溶接ビードが、蓋27の形状にならって形成されず、溶接品質が低下することがあるが、本実施形態では、この溶接にレーザービーム溶接を用いるようにしたので、磁石22の影響を受けることなく、溶接を良好な品質で行うことができる。
このようにして、ドリフトチューブ20においては、粒子ビームの十分な集束性能を確保しつつ、低コスト化を図ることが可能となる。
また、磁石22および磁石ケース25は、予め一体に組み立てられてユニット化されている。これにより、磁石22を精度よくセットすることができ、ドリフトチューブ20の性能を、安定して高いものとすることができる。さらに、その組み立ても容易となり、ドリフトチューブ20の低コスト化にも寄与する。
なお、上記実施の形態において、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、例えば、ドリフトチューブ20以外の、ステム23や加速器10全体の構成については、他のいかななる構成としても良い。
10 加速器
11 チューブ
20 ドリフトチューブ
20a,20b 端面部
20c 外周面部
21 貫通孔
21a 端部(一端)
22、22H、22V 磁石(永久磁石)
23 ステム
23a 一端
23b 他端
24 ハウジング
24a 円筒状壁部
24b 円板部
24c 外周壁部
24k 開口部
24s 磁石収容空間
25 磁石ケース
25a,25b 円板部
25c 貫通孔部
25d 外周壁部
25h 磁石保持部
25f 固定孔
27 蓋
27a 開口部
27b 外周部
27c 段部
27f 一面側
27g 他面側
28 溝
28a 一端
28b 他端
29 ステム接続部
29a 接続面
30 連通孔
31 空気抜き穴
32 固定用ボルト
81 配管
81a 先端部
D1 小径部
D2 大径部

Claims (3)

  1. ドリフトチューブ型の加速器に備えられるドリフトチューブの製造方法であって、
    中心部に貫通孔を有するとともに、前記貫通孔の外周側に円環状の磁石収容空間を有したハウジングに対し、定められた数の永久磁石を磁石ケースに収容しておき、前記磁石ケースを前記磁石収容空間の開口部から該磁石収容空間に収容する磁石収容工程と、
    前記開口部に該開口部を塞ぐ蓋をセットし、前記蓋と前記ハウジングとをレーザービーム溶接により溶接する溶接工程と、を備え、
    少なくとも前記ハウジングの表面と前記蓋の表面を、銅により形成しておくことを特徴とするドリフトチューブの製造方法。
  2. 前記ハウジングは、前記貫通孔の一端側に前記開口部を有し、
    前記溶接工程は、少なくとも、前記蓋の内周部と前記ハウジングの前記貫通孔の周囲とを、前記レーザービーム溶接により溶接することを特徴とする請求項1に記載のドリフトチューブの製造方法。
  3. ドリフトチューブ型の加速器に備えられるドリフトチューブであって、
    中心部に貫通孔を有するとともに、前記貫通孔の外周側に、前記貫通孔の一端側に開口部を有した円環状の磁石収容空間が形成されたハウジングと、
    前記磁石収容空間に前記開口部から収容された磁石ケースと、
    前記磁石ケースに収容された定められた数の永久磁石と、
    前記開口部を塞ぐとともに、前記ハウジングに溶接された蓋と、を備え、
    少なくとも前記ハウジングの表面と前記蓋の表面が、銅により形成されていることを特徴とするドリフトチューブ。
JP2012250330A 2012-11-14 2012-11-14 ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ Active JP5726154B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250330A JP5726154B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ
US14/047,258 US9029796B2 (en) 2012-11-14 2013-10-07 Drift tube manufacturing method and drift tube
EP13188266.4A EP2734016B1 (en) 2012-11-14 2013-10-11 Drift tube manufacturing method and drift tube

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250330A JP5726154B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014099318A JP2014099318A (ja) 2014-05-29
JP5726154B2 true JP5726154B2 (ja) 2015-05-27

Family

ID=49356248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012250330A Active JP5726154B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9029796B2 (ja)
EP (1) EP2734016B1 (ja)
JP (1) JP5726154B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109819579B (zh) * 2019-02-02 2021-04-20 中国科学院近代物理研究所 一种高频电聚焦离子加速装置的机械结构及其装配方法
US11483920B2 (en) * 2019-12-13 2022-10-25 Jefferson Science Associates, Llc High efficiency normal conducting linac for environmental water remediation
CN111560610A (zh) * 2020-04-16 2020-08-21 江苏大学 一种交变磁场辅助激光沉积修复钛合金飞机承力梁的方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4658109A (en) * 1986-05-15 1987-04-14 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Cylindrical laser welder
JPH03289097A (ja) * 1990-04-04 1991-12-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 加速器用ドリフトチューブ外殻の製作方法
JPH04108900U (ja) * 1991-03-07 1992-09-21 三菱重工業株式会社 加速器用ドリフトチユーブ
JPH04289698A (ja) * 1991-03-19 1992-10-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ドリフトチューブ
JPH11329795A (ja) 1998-05-11 1999-11-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ドリフトチューブ及びその製造方法
US6404089B1 (en) * 2000-07-21 2002-06-11 Mark R. Tomion Electrodynamic field generator
JP2007174803A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Iai:Kk リニアモータとリニアモータの固定子製造方法
JP5010846B2 (ja) * 2006-04-19 2012-08-29 株式会社日立製作所 加速器
JP2009065746A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Teikoku Electric Mfg Co Ltd キャンドモータ駆動システム
WO2011154563A1 (es) * 2010-06-09 2011-12-15 Fundacion Tekniker Tubo de deriva para acelerador lineal (linac) con imanes cuadrupolares permanentes sin tapas soldadas

Also Published As

Publication number Publication date
EP2734016A1 (en) 2014-05-21
EP2734016B1 (en) 2019-07-03
JP2014099318A (ja) 2014-05-29
US9029796B2 (en) 2015-05-12
US20140132374A1 (en) 2014-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5726154B2 (ja) ドリフトチューブの製造方法、ドリフトチューブ
US8919748B2 (en) Active antivibration device and manufacturing method for the same
US8640840B2 (en) Torque converter using magnetic viscous fluid as working fluid
US10068741B2 (en) Field emission device and reforming treatment method
JP2016069711A (ja) 微粒子生成装置
JP2018099738A (ja) 磁気式クランプ装置
JP4805656B2 (ja) マルチビームクライストロン装置
JP5379706B2 (ja) 能動型防振装置及びその製造方法
JP2011153671A (ja) 能動型防振装置
JP6096063B2 (ja) サイクロトロン
WO2011111396A1 (ja) マグネトロン及びマイクロ波利用機器
JP5379705B2 (ja) 能動型防振装置
JP2008081763A (ja) ターゲット組立ユニットおよびスパッタリング装置
KR20150000078U (ko) 방수기능을 갖는 모터용 터미널어셈블리
US20220336131A1 (en) Method and apparatus for solenoid tube
JP4557681B2 (ja) スパッタイオンポンプ
KR101813467B1 (ko) 진공내 설치 및 운용이 가능한 솔레노이드 자기장 렌즈의 구성 방법과 그 장치
JPWO2018034316A1 (ja) モータ
JP4894173B2 (ja) マグネトロン
JP2005282499A (ja) ダイヤフラム式エアーポンプ
JP2023069974A (ja) 電気抵抗溶接用電極
JP2020109206A (ja) 真空雰囲気で用いられる電磁石組立体及びその製造方法
JP2003346670A (ja) クライストロン装置
JP2009245760A (ja) マグネトロン
JPH0745228A (ja) カスプ磁場型イオン源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150303

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5726154

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350