JP5725820B2 - ドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造 - Google Patents

ドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造 Download PDF

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Description

本発明は、自動車のドアの周囲に装着されるドアウエザーストリップに関し、特にドアウエザーストリップのうちでもドアサッシュの外周側において押出成形部(一般部)同士を接続するコーナー型成形部の構造に関するものである。
自動車のドアサッシュにおける後部コーナー部の概略構造を図14に示す。同図に示すように、ドアサッシュ100の上辺部100aと縦辺部100bとが接合線100cにて突き合わされて溶接接合されていて、鋭角状のサッシュコーナー部101が形成されている。そして、ドアサッシュ100の内周側には図示外のドアグラスランが装着され、同様にドアサッシュ100の外周側には図示外のドアウエザーストリップが装着される。
その一方、車体側では、ドアを受容することになるドア開口部の周縁部にパネル同士を溶接接合するフランジ部102が存在していて、サッシュコーナー部101に相当する部分ではフランジ部102の曲率半径がサッシュコーナー部101のものより大きくなっている。そして、そのフランジ部102に図示外のボディサイドウエザーストリップ(ボディサイドウエルトウエザーストリップまたはオープニングウエザーストリップとも称される。)が装着されて、ドアサッシュ100を含むドアとフランジ部102との間をシールすることになる。
この場合において、サッシュコーナー部101の曲率半径と、ボディサイドウエザーストリップが装着されるフランジ部102の曲率半径とが異なるため、特にサッシュコーナー部101の三角形状のコーナー内隅部Mにおいてはボディサイドウエザーストリップ側の中空シール部とドアサッシュ100の室内側の面とが当接することができず、ボディサイドウエザーストリップ側の中空シール部に対する当接面不足のためにシール性の低下が懸念される。
その対策として、サッシュコーナー部101のコーナー内隅部において当該コーナー内隅部を埋める別体のブロックを設けることが特開平8−230465号公報にて提案されているほか、この別体のブロックに代わる同じくブロック状のコーナー膨出部をドアグラスラン側のコーナー型成形部と一体に形成したものが特許文献1で提案されている。
特開2006−123693号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたものでは、図15に示すようにコーナー膨出部103をグラスランに一体形成しており、別体のブロックを用いた場合と比べて部品点数および組付工数の削減が図れる反面、ドアグラスランのコーナー型成形部からその下方で且つ室内側に向けて剛性感のあるコーナー膨出部103を一体に形成しなければならないため、既存のコーナー型成形部からコーナー膨出部103が周長方向に大きく張り出すかたちとなり、必然的に金型を用いて成形しなければならない領域、すなわちコーナー膨出部103を含むコーナー型成形部の形状および体積が極端に大きくなるとともに、金型や中子の形状が複雑になり、コストアップが余儀なくされる。
すなわち、図15に示すように、コーナー膨出部103をコーナー型成形部に設けた場合、ドアグラスランの型成形範囲の周長L1は、コーナー膨出部103をコーナー型成形部に設けない場合の型成形範囲の周長L2より大きくなる。これは、ドアサッシュ100の突き合わせ構造において、コーナー膨出部103をコーナー型成形部に設けない場合は、押出断面同士を繋げられる程度の型成形範囲(L2)があれば良いのに対して、コーナー膨出部103を設ける場合は、ボディサイドウエザーストリップが装着されるフランジ部102のコーナー部分(曲率を有する部分)に相当する範囲を、型成形範囲(L1)とする必要があるためである。
また、ブロック状のコーナー膨出部のうちボディサイドウエザーストリップ側の中空シール部が当接する内側側壁では、それ自体の肉厚分だけドアサッシュの室内側の面よりもボディサイドウエザーストリップ側に突出するかたちとなるため、上記肉厚分だけボディサイドウエザーストリップ側の中空シール部が過剰に撓み変形することになる。この中空シール部の過剰な撓み変形はいわゆる中空シール部の底突き現象の発生を招き、結果としてドア閉じ性の悪化につながることになって好ましくない。
さらに、コーナー膨出部の内側側壁がそれ自体の肉厚分だけドアサッシュの室内側の面よりもボディサイドウエザーストリップ側に突出することは、その内側側壁とドアサッシュの室内側の面との間に段差が発生することにほかならず、その段差縮小のために上記内側側壁の周縁部ではその肉厚を徐変させてドアサッシュの室内側の面との連続性を確保してはいても、ボディサイドウエザーストリップ側の中空シール部の当たり方次第でシール性が不安定になることは否めない。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、特許文献1に記載された技術がもついくつかの不具合を解消して、特にコーナー型成形部の形状の拡大化防止とともにコストダウンを図った構造を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、自動車のドアを受容する車体側ドア開口部の周縁部にはボディサイドウエザーストリップが、上記ドアの周囲にはドアウエザーストリップがそれぞれ装着されるようになっていて、上記ドアウエザーストリップのうちドアサッシュの外周側において押出成形部同士を接続するコーナー型成形部の構造であって、上記コーナー型成形部に相当する位置においてドアサッシュのコーナー内隅部側に突出して当該コーナー内隅部を埋めるとともに、ドアサッシュの室内側の面とともにボディサイドウエザーストリップのシール部に対する当接面を形成するコーナーパッチを、コーナー型成形部から室内側に向けて延長して一体に形成してあり、上記コーナーパッチは、コーナー型成形部から室内側に向けて延長形成されてドアサッシュの室内側の面を覆う薄肉状のカバー部と、そのカバー部の先端部から当該カバー部よりも厚肉形状をもって延長形成されてドアサッシュのコーナー内隅部を埋めるコーナーピース部と、を備えていることを特徴とする。
この場合において、請求項2に記載のように、上記コーナーパッチのカバー部に、ボデイ側ウエザーストリップのシール部に当接するビード部を形成してあると、ドアサッシュの室内側の面との間でのシール線の連続性を確保する上で有利になる。
特に請求項3に記載のように、上記コーナーパッチのカバー部に形成されたビード部は、ドアサッシュの室内側の面上においてカバー部の端末よりもドアサッシュの長手方向に突出しているとともに、その突出端側に向かってビード部高さが漸次小さくなるように徐変していて、さらに上記カバー部のうちビード部以外の部分ではその肉厚を一定としてあると、上記シール線の連続性を確保する上で一段と有利になるとともに、ビード部以外の部分では肉厚を徐変させる必要がないから、相対的にカバー部の肉厚を薄肉化することが可能となる。
その一方、請求項4に記載のように、上記コーナーパッチはその弾性力をもってドアサッシュに嵌合保持させることでその保持性を確保する。
さらにまた、請求項5に記載のように、上記コーナーパッチは、その機能よりして、コーナー型成形部のシール部よりも硬質の材料にて形成してあることが望ましい。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、ドアウエザーストリップのコーナー型成形部から室内側に延長するようにしてコーナーパッチを一体に形成しているため、コーナーパッチをドアグラスランと一体に形成する場合と比べて、コーナーパッチを含むコーナー型成形部の形状および体積が極端に大きくなることはない。
請求項1に記載の発明によれば、コーナーパッチを含むコーナー型成形部の拡大化を防止でき、コストアップを招くことがない。また、ドアウエザーストリップのコーナー型成形部からコーナーパッチを延長形成したことによって、上下方向においてドアサッシュの室内側の面とコーナーパッチとの間に段差は発生しないから、面一性の確保によってシール性の向上が図れる。さらに、コーナーパッチによってサッシュコーナー部の突き合わせ部(溶接部)を覆い隠すことができるため、見栄えの向上にも寄与することができる。
請求項2に記載に発明によれば、カバー部とドアサッシュの室内側の面との間でシール線の連続性を確保することができ、水や風の浸入を防いでそのシール性が向上する。特に請求項5に記載の発明によれば、上記シール性向上の効果が一段と顕著となるとともに、相対的にカバー部の肉厚を薄肉化できるほか、ボディサイドウエザーストリップ側のシール部の撓み変形時におけるいわゆる底突き現象を防止できる利点がある。
請求項4に記載の発明によれば、コーナーパッチがドアサッシュに対して自己保持されることで、例えばドアサッシュに対してコーナーパッチを固定するための両面粘着テープ等を必要としない。
請求項5に記載の発明によれば、可撓性に基づくシール性が要求される部分と剛性感が要求される部分とで軟硬の材料を使い分けることで、双方の機能を両立できるほか、コーナーパッチの色調をドアサッシュと同色とすることで意匠性が向上する。
自動車のドアを車室内側から見た概略説明図。 本発明を実施するためのより具体的な第1の形態を示す図で、図1のA部拡大斜視図図。 図2におけるドアウエザーストリップ単独での説明図。 図2のB−B線に沿う拡大断面図。 図2におけるドアウエザーストリップをドアサッシュの内隅側から見た斜視図。 本発明を実施するためのより具体的な第2の形態を示す図で、図4と同等部位の断面図。 本発明を実施するためのより具体的な第3の形態を示す図で、図2と同等部位の斜視図。 図7のC−C線に沿う拡大断面図。 図7のD−D線に沿う拡大断面図。 図8においてボディサイドウエザーストリップの中空シールリップが撓み変形した時の断面図。 本発明を実施するためのより具体的な第4の形態を示す図で、図7と同等部位の斜視図。 図11のE−E線に沿う拡大断面図。 図11のF−F線に沿う拡大断面図。 ドアサッシュと車体側のドア開口部周縁との関係を示す説明図。 ドアサッシュと車体側のドア開口部周縁とコーナー膨出部との関係を示す説明図。
図1〜5は本発明を実施するためのより具体的な第1の形態を示し、特に図1はドアウエザーストリップ4が装着された自動車のドア(フロントドア)1の概略を示している。
図1に示すように、ドア本体2およびドアサッシュ3を含んでなるドア1の外周縁部であって且つ室内側の部分には、長尺紐状のドアウエザーストリップ4が図示外のクリップ等を用いて閉ループ状に装着される。
図2は図1のA部に相当するサッシュコーナー部の拡大図を示し、また、図3は同等部位でのドアウエザーストリップ4単独での状態を示している。さらに、図4は図2のB−B線に沿う拡大断面図を示している。図2,3に示すように、ドアウエザーストリップ4は、それぞれに均一断面形状のものとして押出成形された一般部たる押出成形部4A,4Bの端末部同士、ここではサッシュ上辺部側の押出成形部4Aとサッシュ縦辺部側の押出成形部4Bの端末部同士が接合線5a,5bをもってコーナー型成形部4Cと接続されて一体化されている。
そして、図4に示すように、ドアサッシュ3の外周側にドアウエザーストリップ4が装着されるのに対して、ドアサッシュ3のうちボックス閉断面構造のビーム部3aに隣接する内周側のチャンネル部3bにはドアガラスを受容するためのドアグラスラン6が嵌合保持される。
ドアウエザーストリップ4は、ドアサッシュ3の爪部7に嵌合保持される取付基部8と、この取付基部8から室内側に向けて突出形成されたシール部としての中空シールリップ9と、同じく取付基部8から室外側に向けて斜めに突出形成された舌片状のサブシールリップ10と、を備えている。図4ではコーナー型成形部4Cの断面が示されており、先に述べたドアウエザーストリップ4の一般部たる押出成形部4A,4Bでは、取付基部8側の中空部と中空シールリップ9側の中空部とが相互に独立しているのに対して、図4に示されたコーナー型成形部4Cでは双方の中空部が連続した単一の中空部11となっている。
他方、図14に基づいて先に説明したように、車体側では、ドア1を受容することになるドア開口部の周縁部にボディサイドパネル12とその他のパネルとを溶接接合するフランジ部13が存在していて、そのフランジ部13にボディサイドウエザーストリップ(ボディサイドウエルトウエザーストリップまたはオープニングウエザーストリップとも称される。)14が装着される。ボディサイドウエザーストリップ14は、フランジ部13に嵌合保持される断面略U字状のウエルト部15と、そのウエルト部15の側面から突出形成されたシール部としての中空シールリップ16と、を備えている。
そして、ドア閉時においては、ドアサッシュ3のビーム部3aがボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16に圧接または弾接して撓み変形することで車室内外がシールされ、さらにドアウエザーストリップ4側の中空シールリップ9およびサブシールリップ10がボディサイドパネル12にそれぞれ圧接または弾接して撓み変形することで車室内外がシールされることになる。図4の例では、ボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16のほか、ドアウエザーストリップ4側に中空シールリップ9とサブシールリップ10とが併存していることで、実質的にいわゆる三重シール構造をもって車室内外がシールされることになる。
この場合において、先に図14に基づいて説明したように、ドアサッシュ3そのもののサッシュコーナー部の曲率半径とボディサイドウエザーストリップ14が装着されたフランジ部13の曲率半径とが異なるため、特にサッシュコーナー部のコーナー内隅部において(図14のM部分)、ボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16とドアサッシュ3の室内側の面すなわちビーム部3aの室内側の面とが忠実に当接することができず、いわゆる当接面不足のためにシール性の低下が懸念されることは先に述べたとおりである。
そこで、本実施の形態では、ドアサッシュ3のサッシュコーナー部にできるコーナー内隅部Mを埋めるべく、ドアウエザーストリップ4のコーナー型成形部4C側からコーナーパッチ17を延長形成して、このコーナーパッチ17をもってサッシュコーナー部の内側のコーナー内隅部Mを埋めることで、ビーム部3aの室内側の面と同等の、ボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16に対する当接面を確保するようにしてある。
より詳しくは、図4に示すように、サッシュコーナー部のビーム部3aに巻き付くようにしてそのビーム部3aの室内側の面を覆う肉厚がほぼ一定の薄肉状のカバー部18をコーナー型成形部4Cにおける中空シールリップ9から室内側に且つ下側に向けて一体的に延長して形成するとともに、さらにカバー部18の下端から室外側に向けて比較的厚肉のコーナーピース部19を一体的に延長形成し、これらのカバー部18とコーナーピース部19とをもってコーナーパッチ17を形成してある。コーナーピース部19は例えば両面粘着テープ20をもってビーム部3aの内周に固定して保持させてある。
これにより、コーナーピース部19は図4に示すようにサッシュコーナー部の内周側のコーナー内隅部M(図14参照)に位置してそのコーナー内隅部Mの空間を占有することでの当該コーナー内隅部Mを埋めているとともに、室内側ではカバー部18と面一状態をなして、ボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16に対する平坦な当接面を形成している。そして、コーナー型成形部4Cのシール部である中空シールリップ9が例えばTPO等の軟質樹脂材料で形成される場合には、その中空シールリップ9から延長形成されるコーナーパッチ17はそれよりも硬質の例えばPP等の硬質樹脂材料で形成される。
なお、図5から明らかなように、コーナーパッチ17におけるコーナーピース部19がサッシュコーナー部のコーナー内隅部Mに臨んではいても、コーナーピース部19はドアグラスラン21と干渉することはなく、ドアグラスラン21本来の機能に何ら支障をきたすものではない。
したがって、このように形成されたドアウエザーストリップ4の構造によれば、図4のようなドア閉時において、ドアサッシュ3のサッシュコーナー部にはカバー部18とコーナーピース部19とからなるコーナーパッチ17がかぶせられていて、特にそのサッシュコーナー部のコーナー内隅部Mにはコーナーピース部19が張り出していることで、カバー部18とともに平坦な当接面を形成している。つまり、本実施の形態では、図14のコーナー内隅部Mに相当する部分でもボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16が当接可能な当接面が確保されていることになる。そして、コーナーパッチ17の室内側の面であるこれらの当接面に対してボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16が圧接または弾接して撓み変形することでコーナー型成形部4Cでのシール性が確保される。
また、ドアサッシュ3のサッシュコーナー部では、図14に示すように上辺部100aと縦辺部100bとを突き合わせて溶接接合することになるので、接合線100cの発生が不可避であるが、そのサッシュコーナー部をコーナーパッチ17のカバー部18でフルにカバーリングすることで、接合線110cを覆い隠すことができ、見栄えの向上が図れる。特に、先に述べたようにコーナーパッチ17自体を中空シールリップ9よりも硬質のPP材で形成した場合には、PP材は調色することが可能であることから、コーナーパッチ17をドアサッシュ3の塗色と同色に調色することによって意匠性を付与することができ、外観品質が一段と向上することになる。
さらに、上記のようにサッシュコーナー部をコーナーパッチ17でフルにカバーリングすることで、少なくともコーナーパッチ17のカバー部18の上下方向での段差の発生を解消することができ、これによってもまたシール性が向上する。
その一方、ドアサッシュ3またはサッシュコーナー部の室内側の面上においてコーナーパッチ17の周長方向の端末18aでは、コーナーパッチ17のカバー部18の肉厚に相当する段差の発生が不可避であるが、カバー部18の肉厚が例えば2mm程度で一定したものであればボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16の撓み変形によって追従することが可能である。
ここで、本実施の形態における型成形範囲の周長はL1(図2参照)であるが、この型成形範囲は、コーナー型成形部4Cにコーナーパッチ17を設けた場合でも設けない場合でもほとんど変わらない。すなわち、コーナーパッチ17をコーナー型成形部に設けない場合でも、中空シールリップ9をボディサイドパネル12に当接させるために、ボディサイドウエザーストリップが装着されるフランジ部102のコーナー部分(曲率を有する部分)に相当する範囲を、型成形範囲(L1)とする必要がある。
したがって、先に特許文献1として例示したもののように、コーナーパッチ17を設けない場合の型成形範囲の周長L2より、コーナーパッチ17を設けた場合の型成形範囲の周長L1の方が大きくなることはなく、コーナー型成形部の拡大化(型成形範囲の拡大化)を防止して、コストダウンが図れる。
なお、図1〜5の本実施の形態では右側のドアの例を示しているのに対して、図14,15では左側のドアのドアサッシュを示しているが、先に述べた周長L1,L2の大小関係は左右のドアの違いにかかわらず同一である。
図6は本発明を実施するためのより具体的な第2の形態を示す図で、先の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
この第2の実施の形態では、サッシュコーナー部におけるビーム部3aの下面側に係合凹部22を形成する一方、コーナーパッチ17のコーナーピース部29については上記係合凹部22に係合可能な上向き爪片形状に形成したものである。そして、コーナーピース部29の自己弾性力によって当該コーナーピース部29と係合凹部22とを凹凸嵌合させて、先の第1の実施の形態のような両面粘着テープ20を用いることなしにコーナーパッチ17をドアサッシュ3のサッシュコーナー部に嵌合保持させてある。
この第2の実施の形態によれば、コーナーパッチ17の機能としては先の第1の実施の形態のものと同様の機能が発揮されることはもちろんのこと、第1の実施の形態における両面粘着テープ20を廃止できる利点がある。
図7〜10は本発明を実施するためのより具体的な第3の形態を示す図で、先の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
図1〜5として示した第1の実施の形態において、ドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面上においてコーナーパッチ17の周長方向の端末18aでは、コーナーパッチ17のカバー部18の肉厚に相当する段差の発生が不可避であることは先に述べたとおりである。
そこで、この第3の実施の形態では、上記段差の発生に基づく隙間の発生やシール不良を未然に防止しようとするもので、図7,8に示すようにコーナーパッチ17の室内側の面、すなわちカバー部18にその周長方向全長にわたってビード部として所定の曲率を有する微細なシールビード23を形成してある。より具体的には、図7,9に示すように、カバー部18の周長方向における双方の端末部では、カバー部18自体の肉厚tを端末18a側ほど漸次小さくなるように徐変させて、ドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面との間にできる段差の度合いを滑らかなものとしてある。また、そのカバー部18のうちコーナーピース部19との境界部分にビード部としての微細なシールビード23をカバー部18の周長方向全長にわたって形成してあり、そのシールビード23についてもカバー部18そのものの端末部と同様に端末18a側ほどシールビード23の高さが漸次小さくなるように徐変させてある。
したがって、この第3の実施の形態によれば、コーナーパッチ17におけるカバー部18の周長方向の端末部ではそれ自体の肉厚tおよびシールビード23の高さを徐変させて、ドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面とカバー部18との間にできる段差の度合いを緩やかなものとしてあるため、図10に示すようにボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16とコーナーパッチ17とが圧接または弾接した際に、上記段差に中空シールリップ16が追従しやすくなる。これによって、その段差部の隙間が発生しにくくなり、水や風等に対するシール性が向上する。
また、カバー部18に微細なシールビード23を設定してあることによって、カバー部18に対してボディサイドウエザーストリップ14側の中空シールリップ16が追従しやすくなるとともに、両者の密着性も良好なものとなる。そのため、ドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面とカバー部18との間でのシール線の連続性を確保できるようになり、これによってもまたシール性が一段と向上するようになる。
図11〜13は本発明を実施するためのより具体的な第4の形態を示す図で、先の第3の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
この第4の実施の形態では、図11〜13に示すように、コーナーパッチ17におけるカバー部18の周長方向の端末部において、カバー部18自体の肉厚を徐変させることなく肉厚t1(t1<t)が一定のものとして形成してある一方、そのカバー部18に形成されるビード部としてのシールビード33をカバー部18の周長方向に突出するように延長して、実質的にシールビード33をドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面にまで及ぶように延長して形成してある。その上で、シールビード33の高さをそれ自体の端末18aまたは先端に向かって漸次小さくなるように徐変させてある。なお、カバー部18の周長方向の双方の端末18aからドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面にまで突出する長さPは例えば3〜20mm程度に設定する。
したがって、この第4の実施の形態によれば、シールビード33を設定したことによる機能または作用効果は先の第3の実施の形態のものと同様である。すなわち、ドア閉時の断面形状は先に説明した図10と全く同様である。その上で、シールビード33をドアサッシュ3におけるサッシュコーナー部の室内側の面にまで延長して、なお且つそのシールビード33の高さのみを徐変させ、コーナーパッチ17のカバー部18のうちシールビード33を設定した部位以外では、周長方向の端末部で肉厚を徐変させることなく肉厚t1を一定のものとしてある。そのため、カバー部18自体の肉厚を徐変させる必要がなくなることによって、相対的にカバー部18自体をさらに薄肉化することができる。ちなみに、第3の実施の形態の場合は、カバー部18の端末18aの肉厚tを徐変させているため、カバー部18の強度確保の必要性により、薄肉化が困難である。
この薄肉化は、カバー部18とボディサイドウエザーストリップ14におけるウエルト部15の室外側の面とのなす距離の拡大化、ひいてはボディサイドウエザーストリップ14の中空シールリップ16がカバー部18に圧接または弾接して撓み変形する際のストロークの拡大化を意味する。その結果として、中空シールリップ16が過剰変形していわゆる底付きしてしまうのを未然に防止でき、いわゆるドア閉時のドア閉じ性の悪化を招くことがなくなる。
また、上記カバー部18の薄肉化はコーナーパッチ17の体積の縮小化を意味し、コーナーパッチ17の小型化、ひいてはコーナーパッチ17およびコーナー型成形部4Cを含むかたちで金型にて成形しなければならない領域を一段と縮小化する上で有利となる。
1…ドア
3…ドアサッシュ
4…ドアウエザーストリップ
4A…押出成形部
4B…押出成形部
4C…コーナー型成形部
9…中空シールリップ(シール部)
14…ボディサイドウエザーストリップ
16…中空シールリップ(シール部)
17…コーナーパッチ
18…カバー部
19…コーナーピース部
23…シールビード(ビード部)
29…コーナーピース部
33…シールビード(ビード部)
M…ドアサッシュのサッシュコーナー部におけるコーナー内隅部

Claims (5)

  1. 自動車のドアを受容する車体側ドア開口部の周縁部にはボディサイドウエザーストリップが、上記ドアの周囲にはドアウエザーストリップがそれぞれ装着されるようになっていて、上記ドアウエザーストリップのうちドアサッシュの外周側において押出成形部同士を接続するコーナー型成形部の構造であって、
    上記コーナー型成形部に相当する位置においてドアサッシュのコーナー内隅部側に突出して当該コーナー内隅部を埋めるとともに、ドアサッシュの室内側の面とともにボディサイドウエザーストリップのシール部に対する当接面を形成するコーナーパッチを、コーナー型成形部から室内側に向けて延長して一体に形成してあり、
    上記コーナーパッチは、コーナー型成形部から室内側に向けて延長形成されてドアサッシュの室内側の面を覆う薄肉状のカバー部と、そのカバー部の先端部から当該カバー部よりも厚肉形状をもって延長形成されてドアサッシュのコーナー内隅部を埋めるコーナーピース部と、を備えていることを特徴とするドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造。
  2. 上記コーナーパッチのカバー部に、ボデイ側ウエザーストリップのシール部に当接するビード部を形成してあることを特徴とする請求項1に記載のドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造。
  3. 上記コーナーパッチのカバー部に形成されたビード部は、ドアサッシュの室内側の面上においてカバー部の端末よりもドアサッシュの長手方向に突出しているとともに、その突出端側に向かってビード部高さが漸次小さくなるように徐変していて、さらに上記カバー部のうちビード部以外の部分ではその肉厚を一定としてあることを特徴とする請求項2に記載のドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造。
  4. 上記コーナーパッチはそれ自体の弾性力をもってドアサッシュに嵌合保持させてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造。
  5. 上記コーナーパッチは、コーナー型成形部のシール部よりも硬質の材料にて形成してあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のドアウエザーストリップのコーナー型成形部構造。
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