JP5723058B2 - 板型炭素ナノ粒子製造方法及びそれを用いたアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法 - Google Patents

板型炭素ナノ粒子製造方法及びそれを用いたアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、板型炭素ナノ粒子の製造方法及びこれを利用したアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法に関し、より詳しくは単層〜数十個の炭素原子層からなる板型炭素ナノ粒子を製造する方法およびこれを利用してアルミニウム‐炭素の複合材料を製造する方法に関する。
炭素素材は、主成分として炭素原子を有し、自然界に広く存在しており既に昔から炭や墨のような炭素材料として活用されてきた。炭素素材は特に超高温性、超軽量性、超耐摩耗性などのような物性を有しており近頃の先端産業で活用が急増する素材であって金属、セラミックス、高分子と共に4大材料として分類されている。
炭素素材は、炭素単独の形態以外にも他の元素と結合した化合物形態を有することもある。他の元素と結合する形態に応じて電気的、機械的特性などが異なるので用度に合わせて様々な分野で多様に利用可能である。よって、現在工業的にも各種の炭素製品が作られている。炭素のみで構成された物質は炭素繊維、黒鉛、ナノ炭素材料(炭素ナノチューブ、グラフェン、カーボンナノ板、フラーレンなど)などがある。
ナノ炭素材料は、熱的、電気的、機械的特性に優れて一般の炭素材料ほど多くの領域でその応用が期待されている。特に、グラフェンまたは板型炭素ナノ粒子が有している2次元構造は独特な物理的性質と共に電気‐電子的応用の側面からその他の炭素同素体とは違う、非常に独特な長所を有している。つまり、2次元構造によって印刷、エッチングなどと代表されるTop−down式の一般的半導体工程を投入して電子回路を構成できるという長所がある。
ナノ炭素材料は、非常に高い非表面積を有することによってバルク状態では見られない特異な物理的、化学的特性を有する。このようなナノ素材の特性を活用した新概念高効率・多機能の製品が次々開発されており、その応用分野も段々広くなっている。
アルミニウムは、厨房で使用するフォイル(foil)を始めに、使い捨て食器、窓、自動車、航空機並びに宇宙船まで生活に多様度で採用されている。アルミニウムの特性には、鉄の重量の1/3程度の軽量で、他の金属と合金を行う場合強度に優れた強度を有する。また、アルミニウムの表面には科学的に安定した酸化膜が存在して水分や酸素などによって腐食が進むことを防ぐことができるので科学的に安定的である。このような理由からアルミニウムは自動車と航空機などで採用されてきた。特に、自動車の場合アルミニウムの部品は、既存の鉄材部品に対して軽量であって自重を減らすことができ、これは車体重さの軽量化をもたらして燃費減少に寄与できるという一挙両得の効果がある。しかし、このようなアルミニウムは鉄に対して引張強度が略40%程度に過ぎなくて構造用材として採用する場合、構造用アルミニウム管や板材の厚さが非常に厚くなり、結局、材料の過度所要につながり、過多な材料費を要するという問題が発生することになってしまう。
この問題を改善するために、引張強度に優れた炭素材料とアルミニウムの複合材料を製造するための研究が活発である。炭素材料とアルミニウムとの複合体を製造するために解決されなければならない幾つの問題がある。一例として、炭素材料のたとえを挙げると、炭素ナノ材料は材料同士のファンデルワールス(van der Waals)力による相互作用のせいで分散しにくくてアルミニウム内に均一分散させることに困ると言う問題がある。また、炭素材料とアルミニウムとの間には表面張力差により炭素材料とアルミニウムが混ぜにくいという問題がある。
本発明の一目的は、機械的せん断力を利用して板型炭素ナノ粒子を製造する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、上記の方法によって製造された板型炭素ナノ粒子を利用してアルミニウム‐炭素の複合材料を提供することである。
上述した本発明の目的を達成するための板型炭素ナノ粒子の製造方法は、第1方向に回転可能なディスクに前記第1方向と逆方向の第2方向に回転可能に結合されたボールミル容器に、黒鉛材料及びボールミルのボールを投入するステップと、前記ボールミルのボールが前記ボールミル容器の壁面と摩擦して前記ボールミルのボール自らが回転して前記黒鉛材料に機械的せん断力を印加するように、前記ディスク及び前記ボールミル容器を所定時間回転させるステップと、前記黒鉛材料から製造された板型炭素ナノ粒子を分離するステップと、を含むことができる。
前記黒鉛材料は、板状の人造黒鉛材料、粉状の人造黒鉛材料、塊状の人造黒鉛材料、板状の天然黒鉛材料、粉状の天然黒鉛材料及び塊状の天然黒鉛材料からなるグループから選択された少なくとも一つ以上を含むことができる。
前記ディスク及び前記ボールミル容器を回転させて前記黒鉛材料に機械的せん断力を印加するステップは、非酸化雰囲気で遂行されることができる。
前記ディスクの回転速度に対する前記ボールミル容器の回転速度の比は、臨界角速度の比の30%以上70%以下であってもよい。また、前記ディスク及び前記ボールミルのボールの回転速度は、150rpm以上500rpm以下であってもよい。
前記ボールミル容器に前記黒鉛材料及び前記ボールミルのボールを投入するステップにおいて、前記黒鉛材料と前記ボールミルとの間の摩擦力を増加させる剥離活性剤をさらに投入することができる。前記剥離活性剤は、前記黒鉛材料と前記ボールミルのボールとの間の摩擦力を増加させることができる界面活性剤、有機物質及び無機物質からなるグループから選択された少なくとも一つを含むことができる。前記界面活性剤はSDS、NaDDBs及びCTABからなるグループから選択された少なくとも一つを含むことができ、前記有機物質は糖(sugar)及びDNAからなるグループから選択された少なくとも一つを含むことができ、前記無機物質はアルミニウムを含むことができる。前記剥離活性剤を投入する場合、前記ディスク及び前記ボールミル容器は4時間以上回転され得る。
上述の本発明の他の目的を達成するためのアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法は、アルミニウム粉に炭素材料を結合させてアルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップと、前記アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加して変形アルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップと、前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型するステップと、を含むことができる。
前記アルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップは、溶媒に炭素材料を混合した後に超音波処理するステップと、超音波処理済みの混合溶液にアルミニウム粉を添加した後に超音波処理するステップと、を含むことができる。
前記炭素材料としては黒鉛板、黒鉛繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維及び炭素ナノチューブからなるグループのうち少なくとも一つを含むことができる。前記アルミニウム粉は、前記炭素材料が前記アルミニウム粉の重量に対して略0.1〜50wt.%程度になり得るように添加されることができる。
前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップは、第1方向に回転可能なディスクに前記第1方向と逆方向の第2方向に回転可能に結合されたボールミル容器に、前記アルミニウム‐炭素の混合粉及びボールミルのボールを投入するステップと、前記ボールミルのボールが前記ボールミル容器の壁面と摩擦して前記ボールミルのボール自らが回転して前記アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加するように、前記ディスク及び前記ボールミル容器を所定時間回転させるステップと、を含むことができる。前記ディスクの回転速度に対する前記ボールミル容器の回転速度の比は、臨界角速度の比の30%以上70%以下であってもよい。前記ディスクの回転速度は150rpm以上500rpm以下であってもよい。
前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型するステップは、前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を金型に充填するステップと、前記金型に充填された前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉に10MPa〜100MPaの圧力を印加した状態から前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を500〜700℃の温度に加熱するステップと、を含むことができる。
本発明の実施例による板型炭素ナノ粒子の製造方法によると、より単純な工程を通じて短時間に大量的に板型炭素ナノ粒子を製造できる。また、板型炭素ナノ粒子を製造するために高温を要することがないので大量のエネルギーの節約をもたらすことができる。
本発明の実施例によってアルミニウム‐炭素の複合材料を製造する場合、炭素材料が均一に分散されているのみならず炭素材料とアルミニウムが積層構造をなしており、機械的特性に優れたアルミニウム‐炭素の複合材料を製造することができる。このアルミニウム‐炭素の複合材料は、軽量で力学的強度に優れて現在採用の自動車部品に適用可能であり、高強度を要する航空機、宇宙船、船舶などの素材としても活用され得る。
本発明の実施例による板型炭素ナノ粒子を製造する方法を説明する順次図である。 ボールミル装置を説明するための平面図である。 ボールミル容器の内部に投入されたボールミルのボールに作用する力を説明するための模式図である。 本発明の他の実施例による板型炭素ナノ粒子を製造する方法を説明するための順次図である。 ボールミル工程が遂行されてない黒鉛材料の電子顕微鏡写真と、図1に示した方法によって各々0.5時間、1時間、2時間、4時間及び6時間ボールミル工程を遂行した黒鉛材料の電子顕微鏡写真である。 図1に示した方法で製造された板型炭素ナノ粒子のX線回折測定グラフである。 ボールミル工程が遂行されてない黒鉛材料の電子顕微鏡写真と、図4に示した方法によって各々0.5時間、1時間、2時間、4時間及び6時間ボールミル工程を遂行した黒鉛材料の電子顕微鏡写真である。 図4に示した方法で製造された板型炭素ナノ粒子のX線回折測定グラフである。 図4に示した方法で製造された板型炭素ナノ粒子の形状を観察するためにPETの上に製造された板型炭素ナノ粒子をスピンコーティング法(spin coating method)で分散させた後に撮影した電子顕微鏡写真である。 比較例1に従って製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(a)と、実施例2に従って製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(b)と、比較例2に従って製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(c)と、比較例3に従って製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(a)である。 本発明の実施例によるアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法を説明するための順次図である。 ボールミル装置を説明するための平面図である。 ボールミル容器の内部に投入されたボールミルのボールに作用する力を説明するための模式図である。 焼結成型器の模式図である。 超音波処理されたアルミニウム試料の電子顕微鏡写真である。 ボールミル工程後の変形アルミニウム‐炭素の混合粉の電子顕微鏡写真(1,000倍)である。 炭素材料が添加されてないアルミニウム材料及び炭素材料が0.05wt.%含まれたアルミニウム‐炭素の複合材料の微細構造を説明するための写真である。 ボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に主に衝撃を与えるようにする条件のボールミル工程を遂行して製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の共焦点ラマン(Witec社、CRM200)の測定結果(a)と、本発明の実施例1に従ってボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に主に機械的せん断力を印加する条件のボールミル工程を遂行して製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の共焦点ラマン(Witec社、CRM200)の測定結果(b)である。 アルミニウム材料のサンプル(RAW)、炭素材料の含量が0.1wt.%のアルミニウム‐炭素の複合材料サンプル(Al−0.1wt%C、実施例2)及び炭素材料の含量が0.3wt.%のアルミニウム‐炭素の複合材料サンプル(Al−0.3wt%C、実施例3)の引張強度を測定した結果を示すグラフである。 比較例1、実施例2、比較例2及び実施例3に従って製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の引張強度を測定した結果を示すグラフである。
以下、添付の図を参照して本発明の実施例に対して詳しく説明する。本発明は、多様な変形を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、特定実施例に対してのみに詳しく説明することではない。しかし、これは本発明を特定した開示形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変形、均等物ないし代替物を含むことに理解されなければならない。
第1、第2などの用語は、多用な構成要素を説明する際に使用され得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲から外れない範囲内で第1構成要素は第2構成要素と名付けてもよく、同様に第2構成要素も第2構成要素と名付け得る。
本出願で使用する用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定するための意図はない。単数の表現は、文脈上で明らかに違う旨がない限り、複数の表現を含む。本出願で『含む』または『有する』などの用語は、明細書上に記載された特徴、構成要素などが存在することを指定しようとするものに過ぎ、一つまたはそれ以上の異なる特徴や構成要素などが存在しない、または付加され得ないことを意味するものではない。
違うように定義されない限り、技術的な科学的用語を含めてここで使用される全用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を持つものにより一般的に理解されることと同じ意味を有する。一般的に使用される事前に定義されていることと同様な用語は関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有することに解析すべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的であろうか過度に形式的な意味で解析されない。
<板型炭素ナノ粒子の製造方法>
図1は本発明の実施例による板型炭素ナノ粒子を製造する方法を説明するための順次図で、図2はボールミル装置を説明するための平面図であり、図3はボールミル容器の内部に投入されたボールミルのボールに作用する力を説明するための模式図である。
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例によって板型炭素ナノ粒子を製造するために、先ず、ディスク110に回転可能に結合されたボールミル容器130に黒鉛材料及びボールミルのボールを投入することができる(S110)。
ディスク100は、ディスク100の中心「O」に位置する第1中心軸(以下、「公転軸」と称する)を基に第1方向Xに回転することができる。ボールミル容器130はディスク110の縁に結合されてもよく、ボールミル容器130の中心「A1」に位置する第2中心軸(以下、「自転軸」と称する)を基に第1方向Xと逆方向の第2方向Yに回転することができる。即ち、ボールミル容器130はディスク110の回転により公転軸を基に公転(revolution)し得るし、自転軸を基にしたボールミル容器130自らの回転により自転(rotation)し得る。
黒鉛材料は、人工的に製造された黒鉛材料または天然黒鉛材料であってもよい。本発明に適用される黒鉛材料は、板状の黒鉛材料、粉状の黒鉛材料、塊状の黒鉛材料など、その形状及びサイズにおいて特に制限されるものではない。黒鉛材料は一般的に六方晶系の結晶構造を有しており、複数個の層が積層された構造を有する。
ボールミルのボールの材質は特に制限されるものではないが、黒鉛材料に効果的に摩擦力を印加し、黒鉛材料を過度に損傷させないためにポリイミド(Polyimide)材質からなるボールミルのボールを使用し得る。ボールミルのボールのサイズは、黒鉛材料に印加されるべきせん断力を考慮して適切に選択することができる。一例として、ボールミルのボールは、略3〜50mmの直径を有し得る。ボールミルのボールのサイズが3mm未満である場合、ボールミルのボールの質量が軽すぎて黒鉛材料に印加される機械的せん断力が要求される値より軽くなる問題が発生し得る。これと違ってボールミルのボールのサイズが50mmを超える場合、黒鉛材料にあまりにも大きいせん断力または衝撃を印加することから黒鉛材料が破損される問題が発生し得る。
黒鉛材料とボールミルのボールの混合量は適切に調節され得るが、黒鉛材料全体に機械的せん断力を印加するために黒鉛材料の重量よりボールミルのボールの重量がより重くなるように黒鉛材料とボールミルのボールを混合することが好ましい。
続いて、ボールミル容器130に投入されたボールミルのボールが黒鉛材料に機械的せん断力を印加するようにディスク110及びボールミル容器130を回転させることができる(S120)。
図2及び図3を参照すると、ディスク110及びボールミル容器130が回転する場合、ボールミル容器130の内部に投入されたボールミルのボールにはボールミル容器130の公転による第1遠心力Frとボールミル容器130の自転による第2遠心力Fpが作用する。第1遠心力Frはボールミルのボールが公転軸から離れる方向に作用し、第2遠心力Fpはボールミルのボールが自転軸から離れる方向に作用する。この第1及び第2遠心力Fr、Fpのサイズまたは作用方向はボールミルのボールの位置に応じて異なり得る。また、ディスク110が回転する状態でボールミル容器130が回転する場合、ボールミルのボールとボール見る容器130壁面との間の摩擦力によりボールミルのボールがボールミル容器130と同じ方向に回転する。このような力の作用によりボールミル容器130内のボールミルのボールは、(i)他のボールミルのボール、黒鉛材料またはボールミル容器130の内壁と衝突する運動を行うか、(ii)他のボールミルのボール、黒鉛材料またはボールミル容器130の内壁と接触した状態から当るボールミルのボールの回転により摩擦する運動、つまり、機械的せん断力を印加する運動を行える。本発明においては、ボールミルのボールが黒鉛材料と接触した状態からボールミルのボールが黒鉛材料に機械的せん断力を印加するように上記の力を制御する。このような力の制御は、ディスク110とボールミル容器130の回転速度を調節することによって制御され得る。
ディスク110とボールミル容器130の回転速度に応じて、ボールミルのボールは上述された力の作用により多様な運動を行う。具体的に、一定な速度でディスク110が回転する状態でボールミル容器130を自転させる同時にボールミル容器130の自転速度を転進的に増加させる場合、ボールミル容器130の自転速度が第1速度未満の第1区間、第1速度以上第2速度未満の第2区間及び第2速度以上の第3区間においてボールミルのボールはお互い異なる運動を行うことになる。
ボールミル容器130の自転速度が第1速度未満の第1区間においては、ボールミル容器130の公転による第1遠心力Frがボールミルのボールに大きく作用し、その結果、ボールミルのボールはボールミル容器130の内部空間のうち公転軸から最も遠くに位置する地点から公転軸を基に回転運動を行う。この場合、ボールミル容器130の自転によってボールミル容器130の内壁は、ボールミルのボールに摩擦力を印加するので、ボールミルのボールは自体的に回転することになる。
ボールミル容器130の自転速度が第1速度以上第2速度未満の第2区間においては、ボールミル容器130の公転による第1遠心力とボールミル容器130の自転による第2遠心力が相互作用してボールミルのボールがボールミル容器130の内部の空間を移動してボールミル容器の壁面と衝突する運動を行うことになる。
ボールミル容器130の自転速度が第2速度以上の第3区間においては、ボールミル容器130の自転による第2遠心力が大きく作用してボールミルのボールはボールミル容器130の壁面と接触した状態から自転軸を基にした回転運動を行うことになる。この場合、ボールミル容器130の内壁とボールミルのボールとの間の摩擦は殆ど発生しないので、ボールミルのボール自らの回転は殆ど発生しない。
本発明においては、ボールミルのボールが前記第1区間と同じく運動して黒鉛材料に機械的せん断力を印加できるようにディスク110とボールミル容器130の回転速度を制御する。ボールミル容器130内部のボールミルのボールが自転軸を中心にした回転運動を行わないようにするためには、図3に示すように、最小限にボールミル130の内部区間のうち公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する公転遠心力Frが自転遠心力Fpより大きくなければならない。ボールミル容器130の内部空間のうち公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する公転遠心力Frは下記「式1」で表すことができ、ボールミル容器130の内部空間のうち公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する自転遠心力Fpは下記の「式2」で表すことができる。
Figure 0005723058
Figure 0005723058
前記「式1」および「式2」において、「m」はボールミルのボールの重さを示し、「R」は公転しくと自転軸との間の距離、つまり、半径を示し、「Lc」はボールミル容器の半径からボールミルのボールの半径を引いた値を示し、「wl」は公転角速度を示しており、「w2」は自転角速度を示す。
公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する公転遠心力Frが前記ボールミルのボールに作用する自転遠心力Fpと同じである場合における公転角速度w1に対する自転角速度w2の比(ratio)「w2/w1」を臨界角速度の比「rc」とすれば、臨界角速度の比「rc」は前記「式1」及び「式2」から誘導されて下記「式3」と同じく表現され得る。
Figure 0005723058
本発明において、公転速度に対する自転速度の比は臨界角速度の比の略30〜70%になるように制御され得る。ボールミルのボールに自転遠心力よりは公転遠心力が大きく作用してボールミルのボールが黒鉛材料と衝突するよりは黒鉛材料に主に機械的せん断力を印加するためには、公転速度に対する自転速度の比(w2/w1)が臨界角速度の比(rc)の略70%以下になるべきである。即ち、公転速度に対する自転速度の比(w2/w1)が臨界角速度の比(rc)の70%を超える場合、自転による遠心力の影響が増加してボールミルのボールが主に黒鉛材料と衝突する運動を行う。また、公転速度に対する自転速度の比(w2/w1)が臨界角速度の比(rc)の30%未満である場合、ボールミルのボール自らの回転速度が低くて黒鉛材料に印加される機械的せん断力があまりにも小さくなり、その結果、黒鉛材料が剥離されない問題が発生する恐れがある。ボールミルのボールにより黒鉛材料に印加される機械的せん断力はボールミルのボール自らの回転速度に影響が及ぶが、ボールミルのボール自らの回転速度は自転速度により決定される。即ち、ボールミル容器の自転速度が増加するほどボールミルのボール自らの回転速度が増加する。
ボールミルのボールにより黒鉛材料に印加される機械的せん断力は、ボールミルのボールが黒鉛材料を加圧する圧力にも影響を受けるが、ボールミルのボールが黒鉛材料を加圧する圧力は、ボールミル容器130の公転速度に影響を受ける。即ち、ボールミル容器130の公転速度が増加するほどボールミルのボールが黒鉛材料を加圧する圧力が増加する。本発明においては、ボールミルのボールが黒鉛材料に適当な量の機械的せん断力を印加するようにするために、ボールミル容器の公転速度は略150〜500rpmになるように調節され得る。
ボールミルのボールが黒鉛材料に主に機械的せん断力(shearing force)を印加する場合、黒鉛材料は複数個の層が積層された構造を有しており、層間の結合力が相対的に弱いせいでボールミルのボールによりせん断力が印加された黒鉛材料はそれぞれの層に剥離できる。
ボールミル工程中に黒鉛材料が酸化されることを防ぐために、ボールミル容器130の内部は、ボールミル工程中に非酸化雰囲気に維持されることが好ましい。例えば、黒鉛材料が酸化されることを防ぐために、ボールミル容器の内部は、真空に維持された後にアルゴン(Ar)ガスをパージングして非酸化雰囲気に維持され得る。
続いて、製造された板型炭素ナノ粒子を分離して回収することができる(S130)。製造された板型炭素ナノ粒子は略20乃至1000nmの厚さを有し得る。このような板型炭素ナノ粒子を製造するために、黒鉛材料とボールミルのボールのみ容器に投入してボールミル工程を進行する場合略6時間以上のボールミル工程を進むことが好ましい。
図4は、本発明の他の実施例による板型炭素ナノ粒子を製造する方法を説明するための順次図である。
図4を参照すると、この実施例による板型炭素ナノ粒子の製造方法は、黒鉛材料とボールミルのボール以外に剥離活性剤をさらに混合した上、ボールミル容器に投入し(S120)、製造された板型炭素ナノ粒子を洗浄する(S240)ことを除く図1を参照して説明した板型炭素ナノ粒子の製造方法と実質的に同じである。よって、以下では剥離活性剤と洗浄ステップに対して主に説明し、他の工程に対する説明は省略する。
剥離活性剤は黒鉛材料とボールミルのボールとの間の摩擦力を増加させ得る。具体的に、剥離活性剤は前記黒鉛材料と前記ボールミルのボールとの間の摩擦力を増加させ得る界面活性剤、有機物質または無機物質であってもよい。一例として、剥離活性剤として採用され得る界面活性剤はSDS、NaDDBs、CTABなどから選択されてもよく、剥離活性剤として採用され得る有機物質には糖(sugar)、DNAなどから選択されてもよく、剥離活性として採用され得る無機物質にはアルミニウムであってもよい。
剥離活性剤を投入して黒鉛材料とボールミルのボールとの間の摩擦力を増加させる場合、短い時間にボールミル工程を遂行しても板型炭素ナノ粒子が製造され得る。具体的に、剥離活性剤を投入して板型炭素ナノ粒子を製造する場合、略4時間のボールミル工程を進めると板型炭素ナノ粒子を製造することができる。
ボールミル工程を通じて製造された板型炭素ナノ粒子には、剥離活性剤が少量残っていることがある。よって、ボールミル工程を通じて製造された板型炭素ナノ粒子は剥離活性剤を除去するために洗浄され得る(S240)。板型炭素ナノ粒子を洗浄するために、ボールミル工程を通じて製造された板型炭素ナノ粒子は剥離活性剤を溶解できる溶媒(solvent)に投入した後フィルターリングを通して溶媒及び剥離活性剤を除去してもよい。一例として、剥離活性剤として糖を採用する場合、ボールミル工程を通じて製造された板型炭素ナノ粒子を蒸留水(HO)に投入して糖を溶解させた後、フィルターリングして板型炭素ナノ粒子を洗浄することができる。
〔実施例1〕
黒鉛材料2gとボールミルのボール300gを鋼鉄ボールミル容器に入れて酸化を防ぐための真空(10−2Torr)で維持した後、アルゴン(Ar)ガスをパージングしてボールミル工程を遂行して板型炭素ナノ粒子を製造した。この際、黒鉛材料はalfar aesar社のnatural, 200meshを使用しており、ボールミルのボールはポリイミド材質の直径が略5mmのボールを使用した。ボールミル容器の回転速度は200rpmで、ディスクの回転速度は300rpmであった。
図5はボールミル工程が行ってない黒鉛材料の電子顕微鏡写真と、上記の方法に従ってそれぞれ0.5時間、1時間、2時間、4時間及び6時間のボールミル工程を遂行した黒鉛材料の電子顕微鏡写真であって、図6は上記の方法で製造されたカーボンナノ板のX線回折測定グラフである。
図5を参照すると、ボールミル工程遂行時間が増加することに従って黒鉛材料が剥離されて板型炭素ナノ粒子が製造されることが確認できた。黒鉛材料は、六方晶系の積層構造を有するので、X線回折(XRD)測定する際、結晶面[002]方向からピーク(peak)が現れる。[002]方向からのピーク強度が高いほど黒鉛の層間結合構造の結晶性が良いことを示し、[002]方向からのピーク強度が低いほど黒鉛材料が剥離されて層間結合構造の結晶性が悪いことを示す。
図6を参照すると、ボールミル工程遂行時間が増加することに従って[002]方向からのピーク強度が減少することを確認できる。特に、ボールミル工程遂行時間が6時間である場合、[002]方向からのピークが殆ど現れなかったことを確認することができ、これは黒鉛材料がほぼ完全に剥離されて単一層または数個の層が積層された構造の板型炭素ナノ粒子が製造されたことを示す。
〔実施例2〕
黒鉛材料2g、剥離活性剤20g及びボールミルのボール300gを混合した後に鋼鉄ボールミル容器に入れて酸化を防ぐための真空で維持した後、アルゴンガスをパージングしてボールミル工程を遂行して板型炭素ナノ粒子を製造した。この際、黒鉛材料はalfar aesar社のnatural, 200meshを使用し、剥離活性剤はCJ第一製糖で製造したKSH2003製品を使用しており、ボールミルのボールはポリイミド材質の直径が5mmのボールを使用した。また、下記表1のようなスペックを有するボールミル装置を利用してボールミル工程を遂行した。
Figure 0005723058
図7は、ボールミル工程が遂行されてない黒鉛材料の電子顕微鏡写真と、上記の方法に従ってそれぞれ0.5時間、1時間、2時間、4時間及び6時間のボールミル工程を遂行した黒鉛材料の電子顕微鏡写真であって、図8は上記の方法で製造された板型炭素ナノ粒子のX線回折測定グラフである。
図7及び図8を参照すると、ボールミル工程遂行時間が増加することに従って黒鉛材料が剥離されて板型炭素ナノ粒子が製造されることが確認できた。特に、剥離活性剤が投入されることによって板型炭素ナノ粒子の製造時間が短縮されることを確認することができる。具体的に、図8を参照すると、ボールミル工程時間が4時間以上の場合、[002]方向からのピークが現れないことを確認することができる。即ち、剥離活性剤を投入する場合、剥離活性剤を投入してないときより板型炭素ナノ粒子を製造するためのボールミル工程遂行時間を略2時間以上短縮できることがわかる。
図9は、上記の方法で製造された板型炭素ナノ粒子の形状を観察するためにPETの上に製造された板型炭素ナノ粒子をスピンコーティング法(spin coating method)で分散させた後に撮影した電子顕微鏡写真である。
図9を参照すると、ボールミル工程を略4時間遂行した後にカーボンナノ板を50,000倍、100,000倍で撮影した結果、略100〜200nmサイズの板型炭素ナノ粒子が製造されたことを確認できた。
〔比較例1、2及び3〕
比較例1として、自転速度を100rpmにしたことを除いては実施例2と同じく炭素ナノ粒子を製造した。
比較例2として、自転速度を400rpmにしたことを除いては実施例2と同じく炭素ナノ粒子を製造した。
比較例3として、ボールミルのボールとして5mmの直径を有するジルコニア(ZrO)ボールを使用したことを除いては実施例2と同じく炭素ナノ粒子を製造した。
図10は、比較例1によって製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(a)と、実施例2によって製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(b)と、比較例2によって製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(c)と、比較例3によって製造された炭素ナノ粒子の電子顕微鏡写真(d)である。
図10を参照すると、図10の(b)に示した炭素ナノ粒子に対して比較例1によって製造された炭素ナノ粒子ではボールミルによる剥離または粉砕が殆ど行われてなかったことを確認できる。これは自転の速度があまりに遅くてボールミルのボールが黒鉛材料に十分な機械的せん断力を印加してなかったせいである。式3及び表1を利用して計算すると、表1に示したボールミル装備における臨界角速度の比(rc)は「1.4」であり、比較例2における公転角速度に対する自転角速度の比は「100/300」である。即ち、比較例1における公転角速度に対する自転角速度の比は臨界角速度の比(rc)の略23.8%に過ぎない。
図10の(c)を参照すると、図10の(b)に示した炭素ナノ粒子に対して比較例2によって製造された炭素ナノ粒子の厚さがより厚いことを確認できる。これは公転による遠心力と自転による遠心力との相互作用によってボールミルのボールが黒鉛材料に機械的せん断力よりは主に衝突による力を伝達し、その結果、黒鉛材料が効果的に剥離されなかったせいである。比較例2における公転角速度に対する自転角速度の比は「400/300」である。即ち、比較例2における公転角速度に対する自転角速度の比は臨界角速度の比(rc)の略95.2%に当る。
図10の(d)を参照すると、図10の(b)に示した炭素ナノ粒子に対して比較例3によって製造された炭素ナノ粒子は損傷の程度が非常に大きいことを確認できる。これはポリイミド材質のボールミルのボールの密度が1.43g/cmであることに対して、ジルコニア材質のボールミルのボールの密度は6.0g/cmであって、ジルコニア材質のボールミルにより黒鉛材料に強い衝撃が伝達されたせいである。
<アルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法>
図11は本発明の実施例によるアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法を説明するための順次図で、図12はボールミル装置を説明するための平面図であって、図13はボールミル容器内部に投入されたボールミルのボールに作用する力を説明するための模式図である。
図11〜図13を参照すると、本発明の実施例によってアルミニウム‐炭素の複合材料を製造するために、先ずアルミニウム粉に炭素材料を結合させてアルミニウム‐炭素の複合粉を製造し得る(S110)。
アルミニウム粉に炭素材料を結合させるために、先ず溶媒内に炭素材料を分散させた後、分散溶液を超音波処理することができる。炭素材料としては黒鉛板、黒鉛繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維及び炭素ナノチューブのうち少なくとも一つ以上が使用され得る。一例として、炭素材料としては上述された方法によって製造された板型炭素ナノ粒子を使用することができる。溶媒としては水、ヘキサン、エタノール、メタノール、プロパノール、エチレングリコール、アミン及びフェノールのうち少なくとも一つ以上が使用され得る。超音波処理は略0.5分〜60分間遂行され得る。このような超音波処理は炭素材料を均一に分散させることのみならず炭素材料に酸素を含む作用基、例えば、ヒドロキシル基などを構成することができる。続いて、超音波処理された分散溶液内にアルミニウム粉を添加して超音波処理をさらに行ってアルミニウム‐炭素の混合粉を沈殿させ得る。アルミニウム粉は、略100nm〜1mmの直径を有し得る。アルミニウム粉は炭素材料がアルミニウム粉の重量に対して略0.1〜50wt.%程度になるように添加され得る。アルミニウム‐炭素の混合粉を沈殿させるための超音波処理は略0.5分〜60分間に遂行され得る。このような超音波処理は、炭素材料に形成された酸素を含む作用基とアルミニウムとの間に結合を誘導することができる。その後、沈殿のアルミニウム‐炭素の混合粉を分離して乾燥させることができる。
アルミニウム‐炭素の混合粉を製造した後、アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加して変形アルミニウム‐炭素の混合粉を製造することができる(S120)。
再び図1〜図3を参照すると、アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加するために、ディスク110に回転可能に結合されたボールミル容器130にアルミニウム‐炭素の混合粉及びボールミルのボールを投入することができる。ディスク110はディスク110の中心「O」に位置する第1中心軸(以下「公転軸」という)を基に第1方向Xに回転され得る。ボールミル容器130はディスク110の縁に結合され得るし、ボールミル容器130の中心「A1」に位置する第2中心軸(以下、「自転軸」という)を基に第1方向Xと逆方向の第2方向Yに回転され得る。即ち、ボールミル容器130はディスク110の回転により公転軸を基に公転(revolution)され得るし、自転軸を基にしたボールミル容器130自らの回転により自転(rotation)され得る。
ボールミルのボールの材質は、特に限定するものではないが、アルミニウム‐炭素の混合粉に効果的に摩擦力を印加するようにジルコニア材質からなるボールミルのボールを使用することができる。ボールミルのボールのサイズは、アルミニウム‐炭素の混合粉に印加されるせん断力を考慮して適切に選択され得る。一例として、ボールミルのボールは略3〜50mmの直径を有することができる。ボールミルのボールのサイズが3mm未満である場合、ボールミルのボールの質量が少な過ぎてアルミニウム‐炭素の混合粉に印加される機械的せん断力が要求される値より小さくなり、その結果、アルミニウム粉に結合された炭素材料を一定な方向を配向できなくなるか、アルミニウム粉を一定な板状に変形させることができなくなる問題が発生し得る。これとは違って、ボールミルのボールのサイズが50mmを超える場合、アルミニウム‐炭素の混合粉に過度に大きいせん断力または衝撃を印加することになってアルミニウム‐炭素の混合粉の破損を起こす恐れがある。続いて、ボールミル容器130に投入されたボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加するようにディスク110及びボールミル容器130を回転させることができる。
ディスク110及びボールミル容器130が回転する場合、ボールミル容器130の内部に投入されたボールミルのボールにはボールミル容器130の公転による第1遠心力Frとボールミル容器130の自転による第2遠心力Fpが作用する。第1遠心力Frはボールミルのボールが公転軸から離れる方向に作用し、第2遠心力Fpはボールミルのボールが自転軸から離れる方向に作用する。このような第1及び第2遠心力Fr、Fpのサイズまたは作用方向はボールミルのボールの位置に応じて異なり得る。また、ディスク110が回転する状態からボールミル容器130が回転する場合、ボールミルのボールとボールミル容器130の壁面との間の摩擦力によりボールミルのボールがボールミル容器130と同じ方向に回転する。このような力の作用によりボールミル容器130内のボールミルのボールは、(i)他のボールミルのボール、アルミニウム‐炭素の混合粉またはボールミル容器130の内壁と衝突する運動を行うか、(ii)他のボールミルのボール、アルミニウム‐炭素の混合粉またはボールみる容器130の内壁と接触した状態から当るボールミルのボールの回転により摩擦する運動、つまり、機械的せん断力を印加する運行が行える。本発明においては、ボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉と接触した状態からボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加するよう上記の力を制御する。このような力の制御は、ディスク110とボールミル容器130の回転速度を調節することによって制御し得る。
ディスク110とボールミル容器130の回転速度に応じて、ボールミルのボールは上述された力の作用により多様な運動が行える。具体的に、一定な速度にディスク110が回転する状態からボールミル容器130を自転させると共にボールミル容器130の自転速度を漸進的に増加させる場合、ボールミル容器130の自転速度が第1速度未満の第1区間、第1速度以上第2速度未満の第2区間及び第2速度以上の第3区間においてボールミルのボールは相互に異なる運動が行える。
ボールミル容器130の自転速度が第1速度未満の第1区間においては、ボールミル容器130の公転による第1遠心力Frがボールミルのボールに大きく作用し、その結果、ボールミルのボールはボールミル容器130の内部空間のうち公転軸から最も遠くに位置する地点から公転軸を基に回転運動が行える。この場合、ボールミル容器130の自転によってボールミル容器130の内壁はボールミルのボールに摩擦力を印加するので、ボールミルのボールは回転する。
ボールミル容器130の自転速度が第1速度以上第2速度未満の第2区間においては、ボールミル容器130の公転による第1遠心力とボールミル容器130の自転による第2遠心力が相互作用してボールミルのボールがボールミル容器130内部の空間を移動してボールミル容器の壁面と衝突する運動が行える。
ボールミル容器130の自転速度が第2速度以上の第3区間においては、ボールミル容器130の自転による第2遠心力が大きく作用してボールミルのボールはボールミル容器130の壁面と接触した状態から自転軸を基にした回転運動が行える。この場合、ボールミル容器130の内壁とボールミルのボールとの間の摩擦は殆ど発生しないので、ボールミルのボール自らの回転は殆ど発生しない。
本発明においては、ボールミルのボールが前記第1区間と同様に運動してアルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加することができるようにディスク110とボールミル容器130の回転速度を制御する。ボールミル容器130の内部のボールミルのボールが自転軸を中心にした回転運動が行えないようにするためには、図3に示すように、少なくともボールミル容器130の内部空間のうち公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する公転遠心力Frが自転遠心力Fpより大きくなければならない。ボールミル容器130内部の空間のうち公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する公転遠心力Frは下記「式4」と表すことができ、ボールミル容器130内部の区間のうち公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する自転遠心力Fpは下記「式5」と表すことができる。
Figure 0005723058
Figure 0005723058
前記式4及び式5において、「m」はボールミルのボールの重さを示し、「R」は公転軸と自転軸との間の距離、つまり、公転半径を示し、「Lc」はボールミル容器の半径からボールミルのボールの半径を引いた値を示し、「w1」は公転角速度を示し、「w2」は自転角速度を示す。
公転軸に最も近くに位置したボールミルのボールに作用する公転遠心力Frが前記ボールミルのボールに作用する自転遠心力Fpと同じ場合における公転角速度w1に対する自転角速度w2の比(ratio)「w2/w1」を臨界角速度の比「rc」とすれば、臨界角速度の比「rc」は前記「式1」及び「式2」から誘導されて下記「式6」のように表され得る。
Figure 0005723058
本発明において、ボールミル容器130の公転速度に対する自転速度の比は、臨界角速度の比の略30〜70%になるように制御され得る。ボールミルのボールに自転遠心力よりは公転遠心力が大きく作用してボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉と衝突するよりはアルミニウム‐炭素の混合粉に主に機械的せん断力を印加するためには公転速度に対する自転速度の比w2/w1が臨界角速度の比rcの略70%以下にならなければならない。即ち、公転速度に対する自転速度の比w2/w1が臨界角速度の比rcの70%を超える場合、自転による遠心力の影響が増加してボールミルのボールが主にアルミニウム‐炭素の混合粉と衝突する運動が行える。また、公転速度に対する自転速度の比w2/w1が臨界角速度の比rcの30%未満の場合、ボールミルのボール自らの回転速度が低くて黒鉛材料に印加される機械的せん断力があまりに小さくなり、その結果、アルミニウム粉に結合された炭素材料を一定な方向に配向できなくなるか、アルミニウム粉を一定な板状に変形させなくなる問題が発生する恐れがある。ボールミルのボールによりアルミニウム‐炭素の混合粉に印加される機械的せん断力はボールミルのボール自らの回転速度に影響を受けるが、ボールミルのボール自らの回転速度は、ボールミル容器の自転速度により決定される。即ち、ボールミル容器の自転速度が増加するほどボールミルのボール自らの回転速度が増加する。
ボールミルのボールによりアルミニウム‐炭素の混合粉に印加される機械的せん断力は、またボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉を加圧する圧力にも影響を受けるが、ボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉を加圧する圧力は、ボールミル容器130の公転速度に影響を受ける。即ち、ボールミル容器130の公転速度が増加するほどボールミルのボールが黒鉛材料を加圧する圧力が増加する。本発明においては、ボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に適当なサイズの機械的せん断力を印加するようにするために、ディスクの回転速度が略150〜500rpmになるように調節され得る。
アルミニウム‐炭素の混合粉が酸化されることを防ぐために、ボールミル容器110の内部は、ボールミル工程中に非活性気体雰囲気に維持されることが好ましい。ボールミル工程は、略5分〜6時間行える。上述したように、アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力が印加される場合、アルミニウム‐炭素の混合粉はその形状が板状に近く変形され得るし、アルミニウム粉表面に結合された炭素材料は一方向に延長されるように整列され得る。
さらに図11を参照すると、アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加した後、変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型することができる。
変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型するために、先ず変形アルミニウム‐炭素の混合粉を金型に充填することができる。続いて、真空雰囲気下で上下から略10MPa〜100MPaの圧力を印加した状態から金型に充填された変形アルミニウム‐炭素の混合粉を略1分〜略1時間に略500〜700℃の温度に焼結して金型に充填された変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼成変形させることができる。その後、最終的にアルミニウム‐炭素の複合材料を金型から分離することができる。図14は変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型するための焼結成型器の模式図である。
〔実施例3、4及び5〕
ヘキサン(Hexane)溶媒20mlにアルミニウム粉と炭素材料を添加してホーン型(horn−type)の超音波処理機で超音波処理してアルミニウム‐炭素の混合粉を製造した。アルミニウム粉は2g添加し、炭素材料はアルミニウム粉の重量に対して0.05wt.%(実施例3)、0.1wt.%(実施例4)及び0.3wt.%(実施例5)分に各々添加した。アルミニウム粉としては高純度化学研究所で購買したサイズ3μmのアルミニウム粉製品を使用した。炭素材料としては自ら製造した100〜500nmサイズを有するナノ黒鉛板を使用した。
続いて、前記製造されたアルミニウム‐炭素の混合粉2gとボールミルのボール300gを炭素鋼で製造されたボールミル容器(JE POWDER.社)に入れてアルミニウム‐炭素の混合粉を製造した。ボールミルの工程に使用されたボールミル装備は下記の表2のスペックを有する装置を使用した。ボールミル工程はアルミニウムの酸化を防ぐために真空(10−2Torr)で維持した後、アルゴン(Ar)をパージングして略2時間で遂行した。ボールミルのボールとしては、略5mmの直径のジルコニアのボールを使用した。
Figure 0005723058
式6、表2及びボールミルのボールの直径などを利用して計算すると、表2に示したボールミル装備における臨界角速度の比rcは「1.4」であることがわかる。すなわち、実施例3、4及び5におけるボールミル容器の公転速度に対する自転速度に比は「200/300」であって、臨界角速度の比rcの略47.6%である条件でボールミル工程が遂行された。
続いて、変形アルミニウム‐炭素の混合粉をモールドに入れて上下部パンチを固定させた後に油圧プレスを利用して50MPaの圧力に圧縮した後、600℃の温度で略30分間焼結してアルミニウム‐炭素の複合材料を製造した。このとき、成型焼結器のチャーンバ内部の雰囲気は10−2Torrの真空状態で遂行された。図14は成型焼結器の模式図である。
〔実験例1:実施例3の特性評価〕
図15は超音波処理されたアルミニウム試料の電子顕微鏡写真である。具体的に、図15の左側上端の写真はアルミニウムのみで構成された粉の電子顕微鏡写真で、図5の右側上端、左側下端及び右側下端の写真はナノ黒鉛板の濃度が各々0.05wt.%(実施例3)、0.1wt.%(実施例4)及び0.3wt.%(実施例5)のアルミニウム‐炭素の混合粉の電子顕微鏡写真である。図15の右側上端、左側下端及び右側下端の写真を参照すると、アルミニウム粉の表面にナノ黒鉛板が均一に分散されて結合されたことがわかる。
図16は、ボールミル工程の後に変形アルミニウム‐炭素の混合粉の電子顕微鏡写真(1,00倍)である。図16はナノ黒鉛板の濃度が0.1wt.%(実施例4)に当る変形アルミニウム‐炭素の混合粉の電子顕微鏡写真であって、図16を参照すると、変形アルミニウム‐炭素の混合粉をボールミルのボールによる機械的せん断力の印加によってその形状が板状に変形されたことがわかる。
図17は炭素材料が添加されなかったアルミニウム材料及び炭素材料が0.05wt.%(実施例3)含まれたアルミニウム‐炭素の複合材料の微細構造を説明する写真である。具体的に、図17の左側写真は炭素材料が添加されなかったアルミニウム材料の微細構造写真(Olympus、GC51F)で、図17の右側写真は炭素材料が0.05wt.%含まれたアルミニウム‐炭素の複合材料の微細構造の写真である。図17を参照すると、本発明の実施例3により製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料ではアルミニウムと炭素材料が積層構造を形成することがわかる。
図18の(a)は、ボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に主に衝撃するようにする条件のボールミル工程を遂行して製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の共焦点ラマン(Witec社、CRM200)の測定結果で、図18の(b)は本発明の実施例3によってボールミルのボールがアルミニウム‐炭素の混合粉に主に機械的せん断力を印加する条件のボールミル工程を遂行して製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の共焦点ラマン(Witec社、CRM200)測定結果である。共焦点ラマン測定の際G−modeは炭素材料固有のピークを(G mode)黄色点に示す。図18の(b)のアルミニウム‐炭素の複合材料は図18の(a)のアルミニウム‐炭素の複合材料に対して炭素材料が均一に分散されているのみならず、アルミニウムと炭素材料の積層構造を形成していることがわかる。
表3は、アルミニウム材料のサンプル(RAW)、炭素材料の含量が0.1wt.%のアルミニウム‐炭素の複合材料サンプル(Al−0.1wt%C、実施例4)及び炭素材料の含量が0.3wt.%のアルミニウム‐炭素の複合材料サンプル(Al−0.3wt%C、実施例5)の引張強度を測定した結果を示し、図19はアルミニウム材料のサンプル(RAW)、炭素材料の含量が0.1wt.%のアルミニウム‐炭素の複合材料サンプル(Al−0.1wt%C、実施例4)及び炭素材料の含量が0.3wt.%のアルミニウム‐炭素の複合材料サンプル(Al−0.3wt%C、実施例5)の引張強度を測定した結果を示すグラフである。サンプルの機械的特性を測定するために試片をΦ2mmに圧出して票点距離20mm、直径1.3mm試験片に加工して万能引張試験器(LLOYD instrument社、LR30K)を利用して0.1mm/minの速度で引っ張った結果を測定した。
Figure 0005723058
表3及び図19を参照すると、600℃で30分間成型焼結してアルミニウムと炭素の積層構造を有して炭素材料の含量が0.1wt%のアルミニウム‐炭素の複合材料(実施例4)の場合、アルミニウム材料(Raw 1)に対して引張強度15%及び延伸率45%が増加されることが確認できた。また600℃で3時間成型焼結してアルミニウムと炭素の積層構造を有して炭素材料の含量が0.3wt%のアルミニウム‐炭素の複合材料(実施例5)の場合、アルミニウム材料(Raw 2)に対して引張強度35%及び延伸率3%が増加されることが確認できた。
〔比較例4及び5〕
比較例4では、臨界角速度の比(rc=1.4)になるようにボールミル容器の公転速度に対する自転速度の比(ratio)を調節してボールミル工程を遂行したことを除いては実施例4と同じ方法でアルミニウム‐炭素の複合材料を製造した。
比較例5では、臨界角速度の比(rc=1.4)になるようにボールミル容器の公転速度に対する自転速度の比(ratio)を調節してボールミル工程を遂行したことを除いては実施例5と同じ方法にアルミニウム‐炭素の複合材料を製造した。
下記の「表4」は、比較例4、実施例4、比較例5及び実施例5によって製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の引張強度を測定した結果を示し、図20は比較例4、実施例4、比較例5及び実施例5によって製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料の引張強度を測定した結果を示すグラフである。
Figure 0005723058
表4及び図20を参照すると、実施例4によるアルミニウム‐炭素の複合材料は、比較例4によるアルミニウム‐炭素の複合材料より引張強度は11.55%増加して、延伸率は28.17%増加した。また、実施例5によるアルミニウム‐炭素の複合材料は比較例5によるアルミニウム‐炭素の複合材料より引張強度は52.73%増加して、延伸率は33.92%増加した。よって、本発明の実施理によるアルミニウム‐炭素の複合材料は比較例によるアルミニウム‐炭素の複合材料より著しく向上された機械的特性を有することがわかる。
上述した板型炭素ナノ粒子の製造方法によると、比較的単純な工程を通じて短時間で大量的に板型炭素ナノ粒子を製造することができる。また、板型炭素ナノ粒子を製造するために高温が必要でないことから大量のエネルギーの節約をもたらすことができる。
上述したアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法によると、比較的単純な工程を通じて大量的にアルミニウム‐炭素の複合材料を製造することができる。また、上記の製造法穂によって製造されたアルミニウム‐炭素の複合材料は均一に分散されてアルミニウムと積層構造を構成する炭素材料によって強化された引張強度を有する。よって、前記アルミニウム‐炭素の複合材料を構造素材用として採用する場合、軽量化された構造物を製造することができる。
上記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変形させることが理解され得る。

Claims (16)

  1. 第1方向に回転可能なディスクに前記第1方向と逆方向の第2方向に回転可能に結合されたボールミル容器に、黒鉛材料及びボールミルのボールを投入するステップと、
    前記ボールミルのボールが前記ボールミル容器の壁面と摩擦して前記ボールミルのボール自らが回転して前記黒鉛材料に機械的せん断力を印加するように、前記ディスク及び前記ボールミル容器を回転させるステップと、
    前記黒鉛材料から製造された炭素ナノ粒子を分離するステップと、を含むことを特徴とする板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  2. 前記黒鉛材料は、板状の人造黒鉛材料、粉状の人造黒鉛材料および塊状の人造黒鉛材料、板状の天然黒鉛材料、粉状の天然黒鉛材料及び塊状の天然黒鉛材料からなるグループから選択された少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  3. 前記ディスク及び前記ボールミル容器を回転させて前記黒鉛材料に機械的せん断力を印加するステップは非酸化雰囲気で遂行されることを特徴とする請求項1に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  4. 前記ディスクの回転速度に対する前記ボールミル容器の回転速度の比は、臨界角速度の比の30%以上70%以下であることを特徴とする請求項1に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  5. 前記ディスクの回転速度は、150rpm以上500rpm以下であることを特徴とする請求項4に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  6. 前記ボールミル容器に前記黒鉛材料及び前記ボールミルのボールを投入するステップにおいて、前記黒鉛材料と前記ボールミルのボールとの間の摩擦力を増加させる剥離活性剤をさらに投入することを特徴とする請求項1に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  7. 前記剥離活性剤は、前記黒鉛材料と前記ボールミルのボールとの間の摩擦力を増加させ得る界面活性剤、有機物質及び無機物質からなるグループから選択された少なくとも一つを含み、
    前記界面活性剤としては、SDS、NaDDBs及びCTABからなるグループから選択された少なくとも一つを含み、
    前記有機物質としては、糖(sugar)及びDNAからなるグループから選択された少なくとも一つを含み、
    前記無機物質としては、アルミニウムを含むことを特徴とする請求項6に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  8. 前記分離された板型炭素ナノ粒子を、前記剥離活性剤を溶解することができる溶媒を利用して洗浄するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  9. 前記ディスク及び前記ボールミル容器は、4時間以上回転されることを特徴とする請求項7に記載の板型炭素ナノ粒子の製造方法。
  10. アルミニウム粉に炭素材料を結合させてアルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップと、
    前記アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加して変形アルミニウム‐炭素
    の混合粉を製造するステップと、
    前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型するステップと、を含み、
    前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップは、
    第1方向に回転可能なディスクに前記第1方向と逆方向の第2方向に回転可能に結合されたボールミル容器に、前記アルミニウム‐炭素の混合粉及びボールミルのボールを投入するステップと、
    前記ボールミルのボールが前記ボールミル容器の壁面と摩擦して前記ボールミルのボール自らが回転して前記アルミニウム‐炭素の混合粉に機械的せん断力を印加するように、前記ディスク及び前記ボールミル容器を回転させるステップと、を含むアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
  11. 前記アルミニウム‐炭素の混合粉を製造するステップは、
    溶媒に炭素材料を混合した後に超音波処理するステップと、
    超音波処理された混合溶液にアルミニウム粉を添加した後に超音波処理するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
  12. 前記炭素材料は黒鉛板、黒鉛繊維、炭素繊維、炭素ナノ繊維及び炭素ナノチューブからなるグループのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項11に記載のアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
  13. 前記アルミニウム粉は、前記炭素材料が前記アルミニウム粉の重量に対して0.1〜50wt.%になるように添加されることを特徴とする請求項11に記載のアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
  14. 前記ディスクの回転速度に対する前記ボールミル容器の回転速度の比は、臨界角速度の比の30%以上70%以下であることを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
  15. 前記ディスクの回転速度は、150rpm以上500rpm以下であることを特徴とする請求項14に記載のアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
  16. 前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を焼結成型するステップは、
    前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を金型に充填するステップと、
    前記金型に充填された前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉に10MPa〜100MPaの圧力を印加した状態から前記変形アルミニウム‐炭素の混合粉を500〜700℃の温度に加熱するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム‐炭素の複合材料の製造方法。
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