JP2006328454A - 金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法、カーボンナノ複合金属材料の製造方法及びカーボンナノ複合金属材料 - Google Patents

金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法、カーボンナノ複合金属材料の製造方法及びカーボンナノ複合金属材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 カーボンナノ材料の凝集を防止すると共に破断を防止することができる混合技術を提供することを課題とする。
【解決手段】 図(b)において、ボールを入れない、空の金属製ミル容器15に、所定量の金属粉末(例えばアルミニウム粉末)16及び分散処理済みのカーボンナノ材料17を投入する。(c)において、ミル容器15に蓋19を被せ、図示せぬボールミルにてシェイクする。ボールミルはミル容器15を三次元的に揺するものであって、ミル容器15は三次元的にシェイクされる。これで、金属粉末16とカーボンナノ材料17との混合物を得ることができる。
【効果】 破断の要因となるボールを入れないため、カーボンナノ材料が千切れる心配はなく、破断を効果的に防止することができる。金属粉末及びカーボンナノ材料を入れたミル容器は、ボールミルにより三次元的に揺することで三次元的攪拌動作を行う。そのため、金属粒子に均一にカーボンナノ材料をまぶすことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は金属粉末とカーボンナノ材料からなる複合材料及びその製造技術に関する。
近年、カーボンナノファイバと称する特殊な炭素繊維が強化材料として注目を浴び、その活用方法が提案されている。カーボンナノファイバは、六角網目状に配列した炭素原子のシートを筒状に巻いた形態のものであり、直径が1.0nm(ナノメートル)〜150nmであり、ナノレベルであるため、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブなど(以下、カーボンナノ材料という。)と呼ばれる。なお、長さは数μm〜100μmである。
このカーボンナノ材料は、強化材料であると共に良熱伝導性材料であるため、異種材料(例えば金属材料)に混合することで、強度向上と共に熱伝導性の向上が期待できる。
目的とする強度や熱伝導性を得るには異種材料にカーボンナノ材料を均一に混合させることが重要となり、そのための混合技術が、種々提案されている。その中でメカニカルアロイング法が注目されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−246613公報(段落番号[0054]、[0055])
特許文献1の段落番号[0054]に「本第6実施形態では、金属添加処理として添加金属含有溶液を用いる湿式法に代えてメカニカルアイロニング(文献に記載のまま)を用いている。メカニカルアイロニングはボールミルを用い、乾式あるいは湿式にて行うことができる。」の記載がある。そして、同段落番号[0055]「ボールミルを用いた乾式金属添加処理を行うと、カーボンナノチューブは機械的に破断して短繊維化する。同時に、活性な不飽和結合が生じるため、金属との間に化学結合を生じることも考えられる。また、強力に混合されるためカーボンナノチューブと金属がナノ単位で複雑に絡み合った複合体を作製することが可能である。」の記載がある。
本発明者等がボールミルを用いて実験したところ、カーボンナノチューブ同士が絡み合い、凝集して玉になった。これでは、偏った混合になり、目的とする強度や熱伝導性が十分に得られない。
また、カーボンナノチューブが機械的に破断されて短繊維化する。長繊維であれば、この繊維が熱の通路になり、高い熱伝導性が得られる。しかし、短繊維であれば、熱伝導性向上はあまり期待できない。
このように、従来のメカニカルアロイング(メカニカルアイロニング)では、目的とする強度や熱伝導性が十分に得られないことが判明した。
特許文献1の不具合点を解消することを目的とし、カーボンナノチューブの凝集を防止すると共に破断を防止することができる混合技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−082614公報(段落番号[0007]、[0009])
特許文献2の段落番号[0007]に「本発明の製造方法によれば、エラストマーの不飽和結合または基が、カーボンナノファイバーの活性な部分、特にカーボンナノファイバーの末端のラジカルと結合することにより、カーボンナノファイバーの凝集力を弱め、その分散性を高めることができる。・・・以下省略」、また同段落番号[0009]第5行〜第8行に「・・・カーボンナノファイバーそのものと金属粉体とをボールミルで攪拌する場合のように、強い剪断力をカーボンナノファイバーに直接作用させることがないので、カーボンナノファイバーが千切れてしまうことがなく、繊維状態を良好に維持できる。・・・」の記載がある。
すなわち、ゴムに代表されるエラストマーを混入することで、カーボンナノファイバー(以下、カーボンナノファイバと記す。)の凝集を防止すると共に破断を防止することができるというものである。
しかし、金属材料とカーボンナノ材料との複合材料を作製する場合、エラストマーは不要な成分であるため、加熱・蒸発などの手法を用いて除去する必要がある。除去の工程が余分な工程となって総工程数が増加する。また、除去が不十分であれば、エラストマーが残留して複合材料の品質を低下させる虞がある。さらには、エラストマーの蒸気がスラッジの発生要因になる可能性がある。
このように特許文献2では、金属材料とカーボンナノ材料とに、エラストマーを混合するが、エラストマーに起因する複合材料の品質低下を招く虞が強い。
本発明は、エラストマーのような不要な成分を加えないで、カーボンナノ材料の凝集を防止すると共に破断を防止することができる混合技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法は、ボールミル、所定量の金属粉末及び所定量のカーボンナノ材料を準備する工程と、ボールを入れない空の金属製ミル容器に前記金属粉末及びカーボンナノ材料を投入する工程と、前記ボールミルでミル容器を三次元的に揺することで前記金属粉末にカーボンナノ材料をまぶしてなる混合物を得る工程とからなることを特徴とする。
請求項2に係る金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法では、準備するカーボンナノ材料は、予め超音波で分散処理されたカーボンナノ材料であることを特徴とする。
請求項3に係るカーボンナノ複合金属材料の製造方法は、ボールミル、所定量の金属粉末及び所定量のカーボンナノ材料を準備する工程と、ボールを入れない空の金属製ミル容器に前記金属粉末及びカーボンナノ材料を投入する工程と、前記ボールミルでミル容器を三次元的に揺することで前記金属粉末にカーボンナノ材料をまぶしてなる混合物を得る工程と、前記混合物を成形し焼結処理して焼結体を得る工程とからなることを特徴とする。
請求項4に係るカーボンナノ複合金属材料の製造方法では、準備するカーボンナノ材料は、予め超音波で分散処理されたカーボンナノ材料であることを特徴とする。
請求項5に係るカーボンナノ複合金属材料は、請求項3又は請求項4記載のカーボンナノ複合金属材料の製造方法で製造したことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ボールを入れない空の金属製ミル容器に金属粉末及びカーボンナノ材料を投入して、混合する。破断の要因となるボールを入れないため、カーボンナノ材料が千切れる心配はなく、破断を効果的に防止することができる。金属粉末及びカーボンナノ材料を入れたミル容器は、ボールミルにより三次元的に揺することで三次元的攪拌動作を行う。そのため、金属粒子に均一にカーボンナノ材料をまぶすことができる。さらに、エラストマーを混入する必要はない。
したがって、請求項1によれば、エラストマーのような不要な成分を加えないで、カーボンナノ材料の凝集を防止すると共に破断を防止することができる混合技術を提供することができる。
請求項2に係る発明では、準備するカーボンナノ材料は、予め超音波で分散処理されたカーボンナノ材料を用いる。カーボンナノ材料は、構造的理由から凝集しやすい。そこで、本発明では超音波でカーボンナノ材料を好ましく分散させ、分散させたカーボンナノ材料をミル容器へ投入させるようにした。この結果、金属粒子に、より均一にカーボンナノ材料をまぶすことができる。
請求項3に係る発明では、均一に混合された金属粉末とカーボンナノ材料の混合物を、焼結処理することで焼結体、すなわちカーボンナノ複合金属材料を作製する。金属粉末にカーボンナノ材料を均一に混合したため、強度が大きくて熱伝導性の良いカーボンナノ複合金属材料を製造することができる。成分にエラストマーを含めないため、高品質のカーボンナノ複合金属材料を得ることができる。
請求項4に係る発明では、超音波で分散処理したカーボンナノ材料を用いるため、より良好にカーボンナノ材料を分散させたカーボンナノ複合金属材料を製造することができる。
請求項5に係る発明では、エラストマーなどの不要な成分を含まないため高品質であり、長繊維のカーボンナノ材料を好ましく分散させたので、強度が大きく且つ熱伝導性の良いカーボンナノ複合金属材料を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法の説明図である。
(a)は分散処理工程を示し、アセトン溶液11を満たした容器12にカーボンナノ材料13を入れて、超音波振動装置14に載せる。そして、アセトン溶液11を振動させる。これで、カーボンナノ材料13は、ばらばらになる。カーボンナノ材料13は容器12から出して乾燥させる。
(b)において、ボールを入れない、空の金属製ミル容器15に、所定量の金属粉末(例えばアルミニウム粉末)16及び分散処理済みのカーボンナノ材料17を投入する。
(c)において、ミル容器15に蓋19を被せ、図示せぬボールミルにてシェイクする。ボールミルはミル容器15を三次元的に揺するものであって、ミル容器15は三次元的にシェイクされる。これで、金属粉末16とカーボンナノ材料17との混合物を得ることができる。混合物の詳細を次に説明する。
なお、(a)において超音波振動させたカーボンナノ材料13を乾燥させる際、金属粉末16を混ぜながら乾燥させ、乾燥させた混合粉末を金属製ミル容器15に投入してもよい。
また、ボールミルは、三軸加振型ボールミルや遊星型ボールミルなどの三次元的に攪拌作用を発揮するボールミルであれば種類は任意である。
図2は本発明に係る金属粉末とカーボンナノ材料との混合物の拡大図であり、金属粉末16を拡大して観察したところ、金属粉末16に微細なカーボンナノ材料17・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)をまぶした形態の混合物18を確認することができた。
カーボンナノ材料17・・・は長繊維であり、切断された様子は認められなかった。
すなわち、ボールを入れないで、金属粉末16とカーボンナノ材料17とだけをミル容器に入れて、ミル容器をシェイクしたので、カーボンナノ材料17に大きな切断力が加わらなかったと推定できる。そのために、長繊維のカーボンナノ材料17・・・をほぼ均等に金属粉末16にまぶすことができたと考えられる。
図3は本発明で使用するプラズマ焼結装置の原理図であり、プラズマ焼結装置20は、下部のベース21に下部スペーサ22を載せ、この下部スペーサ22から下部パンチ23を立ち上げ、この下部パンチ23に円筒状のダイ24を嵌め、このダイ24に上部パンチ25を挿入し、この上部パンチ25は上部スペーサ26を介して昇降メンバー27で吊り、要部を大きな真空チャンバ28で一括して囲い、真空ポンプ29で真空チャンバ28内を真空引き可能にした装置である。
下部スペーサ22、下部パンチ23、ダイ24、上部パンチ25及び上部スペーサ26は、全て黒鉛製部品であり、導電性を有する。そのため、下部スペーサ22と上部スペーサ26とにパルス電源30を接続して、パルス電流を供給すると、下部パンチ23と上部パンチ25との間にプラズマを発生させることができる。
そこで、ダイ24に、混合物18(図2参照)を充填し、上部パンチ25を押し下げることで、下部パンチ23と上部パンチ25とで圧縮しながら、パルス通電を開始する。すると、プラズマが発生し、プラズマの高熱で混合物18を加熱することができる。なお、黒鉛は大気中では燃えるが、真空中では酸素がないため燃える心配がない。
プラズマ焼結装置20は急速加熱が可能であるため処理時間が短く、生産性を高める上で有利である。しかし、焼結装置は各種実用化されているので、どの形式の装置を使用するかは任意である。
図4は本発明に係る焼結工程における温度曲線の一例を示す図であり、横軸は時間、縦軸は温度を示す。室温から530℃までは6分(360秒)で昇温し、次の2分間で570℃まで昇温し、続く1分間で580℃まで昇温し、その後、580℃で10分間保温する。保温後に通電を停止し、図3のプラズマ焼結装置20を全体的に自然冷却する。この冷却は、炉冷と呼ばれ、冷却速度がごく小さくなることに特徴がある。
温度曲線は一例に過ぎない。すなわち、準備する金属材料に基づいて適宜決定すればよい。
以上に述べた本発明の製造方法の効果を立証するために、次に述べる実験を行った。
(実験例)
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
○準備:
・ボールミル:(株)トポロジックシステムズ製TKMAC−1200L
・金属製ミル容器:内径55mm、長さ60mm、容量約140ml。SUS304製
・金属粉末:平均粒径45μmのアルミニウム粉末。嵩密度2.96g/cm、融点660℃
・カーボンナノ材料:最大繊維径が150nmで嵩密度が0.04g/cmのカーボンナノファイバ。ただし、このカーボンナノファイバは超音波による分散処理は加えない。
○ミル容器への投入:
アルミニウム粉末(Al粉末)とカーボンナノファイバ(CNF)の合計質量を20.0gに定め、カーボンナノファイバが比率を0、0.5、1.0、2.0、5.0質量%になるようにしてミル容器へ投入した。具体的な質量は次表に示す。
Figure 2006328454
○金属粉末とカーボンナノ材料の混合:
ミル容器を上述のボールミルに掛け、毎分800回転の条件で、5時間シェイクした。
○焼結:
得られた混合物を、図3のプラズマ焼結装置20にセットし、次の条件で成形しつつ焼結した。
・真空度:5Pa
・加圧力:60MPa
・加熱曲線:図4
○引張り試験:
得られた焼結体を、300℃、ロール圧延法の条件で熱間圧延処理する。得られた圧延材から引張り試験用テストピースを作製し、このテストピースを引張り試験機に掛けて、最大引張り応力を求めた。その結果を次表に示す。
Figure 2006328454
図5はカーボンナノファイバ添加量と最大引張り応力の相関図であり、上表の数値をグラフ化したものである。試料1はCNFを含まない。試料2〜5はCNFを含む。CNFを混合すれば機械的強度を高めることができることが確認できた。
すなわち、ボールミル、所定量の金属粉末及び所定量のカーボンナノ材料を準備する工程と、ボールを入れない空の金属製ミル容器に前記金属粉末及びカーボンナノ材料を投入する工程と、前記ボールミルでミル容器を三次元的に揺することで前記金属粉末にカーボンナノ材料をまぶしてなる混合物を得る工程と、前記混合物を成形し焼結処理して焼結体を得る工程とを実施することにより、試料2〜5で表す強度の大きなカーボンナノ複合金属材料を製造することができたと言える。
次に、本発明の効果を高めるために、分散処理の効果を検証する実験を追加して行った。
○分散処理:
溶液:アセトン溶液
振動数:28kHz
処理時間:約20分
以降の準備、ミル容器への投入、混合、焼結、引張り試験は試料1〜5で説明したものと同一であるから説明を省略する。
試料番号6として測定した最大引張り応力は次表に示すとおりである。比較対照のために試料1〜5中で最良の試料3を併記する。
Figure 2006328454
図6は本発明に係る試料6と試料3の比較図であり、試料6、3共にCNF添加量は1質量%であり、試料6は超音波による分散処理あり、試料3は分散処理なしで、分散処理の有無だけが異なる。試料3の最大引張り応力が128N/mmであり、試料6の最大引張り応力が133N/mmであるから、133÷128=1.04の計算により、分散処理の効果として4%の強度増加が見込める。
尚、分散処理で用いる溶剤はアセトンが好適であるが、同類の薬剤であれば種類は問わない。
また、混合物を成形し焼結処理して焼結体を得る工程では、本実施例で説明したように成形と焼結とを同時並行的に実施するほか、圧粉プレス法で成形体を作製し、この成形体を焼結装置へ移して焼結するようにシリーズ的に実施することでも差し支えない。
本発明は、ボールミルによる金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法に好適である。
本発明に係る金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法の説明図である。 本発明に係る金属粉末とカーボンナノ材料との混合物の拡大図である。 本発明で使用するプラズマ焼結装置の原理図である。 本発明に係る焼結工程における温度曲線の一例を示す図である。 カーボンナノファイバ添加量と最大引張り応力の相関図である。 本発明に係る試料6と試料3の比較図である。
符号の説明
13…カーボンナノ材料(分散処理なし)、14…超音波振動装置、15…金属製ミル容器、16…金属粉末、17…カーボンナノ材料(分散処理済み)、18…混合物、20…プラズマ焼結装置。

Claims (5)

  1. ボールミル、所定量の金属粉末及び所定量のカーボンナノ材料を準備する工程と、
    ボールを入れない空の金属製ミル容器に前記金属粉末及びカーボンナノ材料を投入する工程と、
    前記ボールミルでミル容器を三次元的に揺することで前記金属粉末にカーボンナノ材料をまぶしてなる混合物を得る工程とからなることを特徴とする金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法。
  2. 準備するカーボンナノ材料は、予め超音波で分散処理されたカーボンナノ材料であることを特徴とする請求項1記載の金属粉末とカーボンナノ材料の混合方法。
  3. ボールミル、所定量の金属粉末及び所定量のカーボンナノ材料を準備する工程と、
    ボールを入れない空の金属製ミル容器に前記金属粉末及びカーボンナノ材料を投入する工程と、
    前記ボールミルでミル容器を三次元的に揺することで前記金属粉末にカーボンナノ材料をまぶしてなる混合物を得る工程と、
    前記混合物を成形し焼結処理して焼結体を得る工程とからなることを特徴とするカーボンナノ複合金属材料の製造方法。
  4. 準備するカーボンナノ材料は、予め超音波で分散処理されたカーボンナノ材料であることを特徴とする請求項3記載のカーボンナノ複合金属材料の製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4記載のカーボンナノ複合金属材料の製造方法で製造したことを特徴とするカーボンナノ複合金属材料。
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