JP5721563B2 - 誘導電動機の制御装置及び誘導電動機の制御方法 - Google Patents

誘導電動機の制御装置及び誘導電動機の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、誘導電動機の制御装置及び誘導電動機の制御方法に関し、特に、一時的に通常よりも高いトルクを得るための制御に関する。
圧延機においては、誘導電動機を用いて被圧延材を圧延加工することが行われる。一般的な誘導電動機においては、ベース速度まではトルク一定の制御を行い、ベース速度からトップ速度までは、電動機出力一定(パワー一定)となるような方法で制御されている。
圧延機においては、圧延機入側および出側にて被圧延材に張力をかけた状態で、回転する作業ロール間で被圧延材を潰して加工し、加工後の被圧延材を押し出すことで、連続的に圧延加工が実行される。そして、圧延機において、電動機は、被圧延材に張力を与えたり、加工に必要となる回転力を得るために使用される。
電動機は、圧延操業に必要なトルクまたは出力を得ることが可能なトルク−速度特性を有する物が設備計画時に選定され、設置される。そして、誘導電動機のトルク−速度特性を変更する方法として、高速度域でのトルクを犠牲にする代わりに、低速度域でのトルクを高くする方法(例えば、特許文献1参照)や、利用可能な速度域を狭める代わりにトルクを高く保つ方法(例えば、特許文献2参照)がある。
他方、誘導電動機のトルク−速度特性を変更する場合の具体的な処理としては、電動機制御において予め記憶してある複数の界磁パターンを切替えて使用することで、異なる特性の電動機として使用する方法(例えば、特許文献3参照)や、電動機制御において界磁を補正することで、大きな電動機トルクを得る方法(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
特開2006−42562号公報 特開2006−42570号公報 特開2000−116199号公報 特開平8−70600号公報
設備計画時には、ある製品となる被圧延材を想定し、その生産が可能となるような出力が得られる電動機が選定される。その場合、生産する機会が非常に低い被圧延材も考慮して電動機を選定すると、圧延操業の大多数において、電動機の出力が無駄になる。また、設備計画時の想定を超えるトルクまたは出力を必要とする様な被圧延材を圧延することが必要となる場合も発生する。そのような場合、現状では例えば圧下率を下げ、トルクを抑える工夫をして圧延を実施することが行われている。製品として必要な板厚は製品仕様より決まるから、圧下率を下げることは、圧延回数を増やすことにつながり操業効率が低下するという問題が有った。
以上の問題を解決するためには、BASE速度領域において、一時的に高トルクが得られるように、電動機のトルク特性を変更する必要がある。ここで、上記BASE速度とは、一般的に、利用可能な速度範囲において最も高いトルクに対応する速度である。また、誘導電動機が適用される圧延設備以外の工作機械や鉄道車両、搬送設備等においても、操業条件により電動機に要求されるトルクが大きく変動する場合が発生する。要求されるトルクが電動機出力トルクより大きい場合は操業条件を満たすことができない。そのような場合においても、電動機のトルク特性を高トルクが得られるように変更することができれば対応可能である。
その場合、特許文献3にあるように、予め記憶してある複数の界磁パターンを選択して使用すると、予め定められた界磁パターンでしか電動機を使用できなくなり、電動機性能が十分発揮できなくなる。また、特許文献4にあるように、界磁を補正して大きなトルクを得ることができるようにすると、回転速度が増大した場合、電動機の端子電圧が増大し、最大電圧に達すと界磁を弱める必要があるため出力トルクが低下する問題がある。
このように一時的に高トルクを得るための誘導電動機の制御においては、トルク電流及び励磁電流の少なくともいずれか一方を、通常の制御よりも高い値とする必要がある。これは、誘導電動機に印加する電圧を上げることによって実現可能である。しかしながら、誘導電動機にて許容される電圧には限界があり、それを超えた電圧を印加すると装置の故障や耐久性の低下を招く。
本発明における課題は、誘導電動機の制御において、装置の耐久性を損なうことなく、通常よりも高いトルクでの制御を可能とすることを目的とする。
本発明の一態様は、磁界を発生させるための励磁電流及び前記磁界に応じたトルクを発生させるためのトルク電流によってトルクを得る誘導電動機の制御装置であって、回転速度がBASE速度に達するまでの間はトルクが一定となる定トルク制御を行うと共に、BASE速度からTOP速度までの間は誘導電動機の出力が一定となる定出力制御を行い、通常の制御においては、BASE速度における励磁回路の電圧が最大となり、定出力制御において最大の励磁回路の電圧が維持されるように端子電圧が回転速度の増加に伴って高くなり、TOP速度において最大の端子電圧を印加するように制御し、一時的に高トルクを得るための高トルク制御においては、BASE速度における端子電圧が、通常の制御のBASE速度における端子電圧よりも高い値となり、定出力制御において端子電圧が限界値を超えないように励磁回路の電圧を回転速度の増加に応じて調整し、励磁電流が通常の制御よりも高くなるように制御することを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、磁界を発生させるための励磁電流及び前記磁界に応じたトルクを発生させるためのトルク電流によってトルクを得る誘導電動機の制御方法であって、回転速度がBASE速度に達するまでの間はトルクが一定となる定トルク制御を行うと共に、BASE速度からTOP速度までの間は誘導電動機の出力が一定となる定出力制御を行い、通常の制御においては、BASE速度において励磁回路の電圧が最大となり、定出力制御において最大の励磁回路の電圧が維持されるように端子電圧が回転速度の増加に伴って高くなり、TOP速度において最大の端子電圧を印加するように制御し、一時的に高トルクを得るための高トルク制御においては、BASE速度における端子電圧が、通常の制御のBASE速度における端子電圧よりも高い値となり、定出力制御において端子電圧が限界値を超えないように励磁回路の電圧を回転速度の増加に応じて調整し、励磁電流が通常の制御よりも高くなるように制御することを特徴とする。
本発明を用いることで、誘導電動機の制御において、装置の耐久性を損なうことなく、通常よりも高いトルクでの制御が可能となる。
本発明の実施形態に係る圧延装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る電動機制御装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る電動機制御装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る誘導電動機の等価回路を示す図である。 本発明の実施形態に係る誘導電動機の電流及び電圧のベクトル関係を示す図である。 一般的な誘導電動機の制御におけるトルク−速度特性を示す図である。 圧延に必要な電気トルクの式を示す図である。 誘導電動機に求められるトルク−速度特性の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る誘導電動機のトルク−速度特性を示す図である。 従来技術に係る誘導電動機のトルク−速度特性を示す図である。 トルク倍率と線電流の変化との関係を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る誘導電動機のトルク−速度特性を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、シングルスタンド圧延機に本発明を適用する場合を例として説明する。図1に、シングルスタンド圧延機の構成を示す。シングルスタンド圧延機は、圧延機1の圧延方向に対して入側に入側TR(テンションリールをTRと略記する)2、出側に出側TR3を持ち、圧延は、入側TR2から巻き出された被圧延材を圧延機1で圧延した後、出側TR3で巻き取ることにより行われる。
圧延機1には、ロールギャップを変更することで被圧延材の板厚を制御することを可能とするためのロールギャップ制御装置7と圧延機1の速度を制御するためのミル速度制御装置4が設置される。入側TR2および出側TR3は電動機にて駆動されるが、その電動機と電動機を駆動するための装置として、入側TR制御装置5および出側TR制御装置6が設置される。それら制御装置への指令は、圧延制御装置20より出力される。
なお、シングルスタンド圧延機においては、圧延方向を入れ替えるリバース圧延が行われるため、圧延方向によって、入側、出側は反転するが、機械構成上の定義として、本実施例としては、圧延機左側を入側テンションリール、圧延機右側を出側テンションリールとする。
圧延時は、圧延速度設定装置10より速度指令がミル速度制御装置4に対して出力され、ミル速度制御装置4は、圧延機1の速度を一定とするような制御を実施する。圧延機1の入側、出側では、被圧延材に張力をかけることで圧延を安定かつ効率的に実施する。そのために必要な張力を計算するのが入側張力設定装置11および出側張力設定装置12である。
入側張力電流変換装置15および出側張力電流変換装置16は、それぞれ入側張力設定装置11および出側張力設定装置12にて計算された入側および出側張力設定値に基づき、設定張力を被圧延材に加えるために必要な電動機トルクを得るための電流値を求める。入側張力電流変換装置15および出側張力電流変換装置16は、上述したように求めたそれぞれの電流値を入側TR制御装置5および出側TR制御装置6に与える。
入側TR制御装置5および出側TR制御装置6は、入側張力電流変換装置15および出側張力電流変換装置16から与えられた電流となるように電動機電流を制御する。これにより、電動機電流より入側TR2および出側TR3に与えられる電動機トルクにより被圧延材に所定の張力が加えられる。
張力電流変換装置15、16は、TR機械系およびTRの電動機制御装置のモデルに基き張力設定値となるような電流設定値(電動機トルク電流設定値)を演算するが、使用するモデルに誤差を含む。そのため、入側張力制御13および出側張力制御14が、圧延機1の入側および出側に設置された入側張力計8および出側張力計9で測定された実績張力を用いて張力設定値に補正を加えて、張力電流変換装置15、16に入力する。これにより、入側TR制御装置5および出側TR制御装置6に設定される電流値が補正される。なお、ここで言うTR制御装置は、TR機械系を駆動するための電動機およびその制御装置から構成されるものである。
また、被圧延材の板厚は製品品質上重要であるため、板厚制御が実施される。圧延機1出側の板厚は、出側板厚計17にて検出された実績板厚より出側板厚制御装置18が圧延機1のロールギャップをロールギャップ制御装置7を用いて操作することで制御される。
以上述べたように、シングルスタンド圧延機においては、巻取および巻出に用いられるTRは、電動機が発生するトルクを一定とするトルク一定制御が用いられ、張力計で検出した実績張力を用いて電動機電流指令を補正することで被圧延材にかかる張力を一定とする制御が行われている。電動機トルクは、電動機に与えられる界磁とトルク電流から実際に出力される電動機トルクが決まるため、トルク一定とするためには、界磁に応じて電流指令を変更する必要がある。
圧延は、入側テンションリール2より被圧延材を巻出して、圧延機1にて圧延し、出側テンションリール3で圧延された被圧延材を巻取ることで行われる。図2に、ミル速度制御装置4である誘導電動機の速度制御構成を示す。誘導電動機101は、圧延速度設定装置10からの速度指令Nref(電動機回転速度指令)に追従して駆動するようになっている。速度指令Nrefは、回転速度N(r/min)の目標値である。なお、誘導電動機101は、熱間圧延設備、冷間圧延設備、プロセッシングライン設備等の生産設備で用いられる。
速度制御器104は、上述した速度指令Nrefと、速度センサ103で検出された誘導電動機101の回転速度Nとの差(Nref−N)に基づいて、トルク電流指令Iqrefをトルク電流励磁電流制御器107に出力する。また、磁束指令器105は、速度センサ103で検出された回転速度Nに基づいて、界磁磁束の磁束指令φrefを励磁電流演算器106に出力する。なお、磁束指令器105には、回転速度Nに対する界磁磁束が予め設定されている。
励磁電流演算器106は、磁束指令器105からの磁束指令φrefに基づいて、誘導電動機101の励磁電流を演算し、励磁電流指令Idrefを励磁電流制御器106に出力する。電流演算器109では、電流センサ110で検出された誘導電動機101に流れる一次電流(固定子電流)に基づいて、トルク電流Iおよび励磁電流Iを演算する。すなわち、電流演算器109は、誘導電動機101の線電流を、電力変換器112の出力の電源周波数に同期して回転するq軸およびd軸座標系に変換する。そして、電流演算器109は、演算したトルク電流Iおよび励磁電流Iを出力する。
トルク電流励磁電流制御器107は、電流演算器109から出力されたトルク電流Iを速度制御器104から出力されたトルク電流指令Iqrefに追従させるためのトルク電圧指令V、および電流演算器109から出力された励磁電流Iを励磁電流演算器106から出力された励磁電流指令Idrefに追従させるための励磁電圧指令Vを座標変換器111に出力する。なお、電流演算器109の出力の周波数の設定は公知の技術であるため、図2、3ではそれに関する記載を省略している。
座標変換器111は、前記したトルク電圧指令Vおよび励磁電圧指令Vを固定座標系へ座標変換し、3相分の電圧指令Vを生成する。そして、座標変換器111は、生成した電圧指令Vを電力変換器112に出力する。電力変換器112は、例えばPWM(pulse width modulation)インバータである。
電力変換器112は、前記した電圧指令Vに基づいて、直流電源113の電力を変換(例えばPWM変換)し、3相の交流電力を誘導電動機101に供給する。このように構成することにより、誘導電動機101の一次電流が制御され、誘導電動機101の速度制御が行われるようになっている。
入側TR制御装置5および出側TR制御装置6においては、TRから被圧延材に与える張力を一定とするための電流制御が行われる。図3に誘導電動機の電流制御構成を示す。速度制御の場合と異なり、電流制御の場合はトルク電流指令IqrefとなるIrefが直接与えられるため、速度制御器104が無い以外は、図2の速度制御構成と同様である。
誘導電動機の1相分のT形等価回路を図4に示す。励磁電流Iが励磁回路に流れ、トルク電流Iが固定子回路に流れるようになっている。励磁回路は、励磁回路インダクタンスLを含んで構成され、固定子回路は、回転子回路抵抗R2をすべりSで減じた抵抗(R2/S)を含んで構成されている。そして、励磁電流Iおよびトルク電流Iの二乗和平方根で求められる一次電流(固定子電流)Iが固定子巻線に流れるようになっている。
なお、図4において、Vは端子電圧、R1は固定子回路抵抗、L1は固定子回路インダクタンス、L2は回転子回路インダクタンス、Eは内部誘導起電力(励磁回路電圧)を示す。図4に示したT形等価回路の電流および電圧の関係は、図5のベクトル図で示される。このベクトル図により、端子電圧Vと内部誘導起電力Eとの関係が決定される。ωは電源角周波数を示す。
ここで、誘導電動機101の界磁φおよびトルクTは、以下の式(1)及び式(2)によって算出することができる。
Figure 0005721563
Figure 0005721563
ここでK´、Kは誘導電動機の特性によって決まる係数である。
誘導電動機の電気定数が判れば、上記(1)式より、励磁電流Iが、さらに圧延に必要なトルクが判れば、(2)式よりトルク電流Iが求まる。さらに、それらを得るための線間電圧Vは、図5より以下の式(3)〜(4)を用いて求めることができる。
Figure 0005721563
Figure 0005721563
Figure 0005721563
次に、誘導電動機の制御特性について説明する。図6は、誘導電動機の一般的な制御特性を示す図である。誘導電動機は、予め定められた所定の回転速度であるBASE速度までは、出力トルクを一定とする定トルク制御によって制御され、BASE速度からTOP速度までは電動機出力(パワー)を一定とする定出力制御により制御される。そのためトルク電流一定であれば、BASE速度までは出力トルク一定となり、BASE速度以上では回転速度に反比例してトルクが減少する。また、BASE速度に達するまでの間に内部誘導起電力Eが最大となり、定出力制御の間その値が維持される。
磁束指令器105は、定トルク制御時は、界磁を一定とするように、式(1)に従って、誘導電動機101の回転速度N(角速度ω)の上昇に比例して内部誘導起電力Eを大きくしていく。そして、角速度ωがBASE速度に達すると、内部誘導起電力Eを一定に保つ。これにより、BASE速度以上では、界磁φが角速度ωに反比例して減少し、同様に出力トルクTも速度に反比例して減少することになる。この時、(3)〜(5)式より、線間電圧Vは角速度ωの上昇に従って増加する。線間電圧Vが線間最大電圧VsMAXに達する角速度ωがTOP速度となり、誘導電動機はそれ以上の速度では回転できなくなる。
圧延機における、ミルおよびTRの電動機は、圧延設備の目的に応じて、圧延操業を行う最大速度、必要となる最大トルク等より図6に示すような速度−トルク特性が決定され、それに応じた特性を持った電動機が製作、設置される。
図7に圧延に必要な電動機トルクの式の一例を示すが、製品仕様と圧延機仕様より、入側TR2、圧延機1、出側TR3それぞれに必要なトルクTqETR、TqMILL、TqDTRを求めることができる。このトルクが操業に必要な圧延速度から求められる電動機回転角速度ωにて得られる様な電動機が圧延設備に必要となる。電動機回転角速度ωは、圧延速度から圧延機仕様を用いて求めることができる。圧延速度は、操業効率や被圧延材の製品仕様等を考慮して決めることができる。
図8(a)〜(c)に、圧延に必要なトルク−速度特性の簡単な一例を示す。図8(a)〜(c)においては、要求されるトルク及び速度の組み合わせを星印で示している。図8(a)の場合は、トルク−速度特性Aを持つ電動機を選択することにより圧延に必要となるトルク−速度特性を満足することができる。
これに対して、図8(b)の場合は、トルク−速度特性Aでは、低速領域において、トルク−速度特性が満足できていない。そのため速度全域においてトルク−速度特性を満足させようとすると、トルク−速度特性Bを持つ電動機が必要となる。これは、出力の大きな電動機が必要となることになり、電動機および電動機制御装置の容量が大きくなり、設備投資額が増大する。
ここで、図8(b)の例においては、大きなトルクは低速度領域で求められている。このため、低速度で大きなトルクが出るようなトルク−速度特性を同一電動機で得ることができれば、同じ電動機および電動機制御装置を用いて、図8(a)の要求も図8(b)の要求も満たすことが可能である。これに対して、電動機に印加可能な端子電圧には限界があり、電動機の最大の出力にも限界がある。従って、通常よりも高いトルクを得るためには、BASE速度を下げる必要がある。即ち、通常はトルク−速度特性Aを持つ電動機として使用し、大きなトルクを必要とする圧延を実施する場合は、図8(c)に示すトルク−速度特性Cを持つ電動機として電動機制御装置が制御すれば、設備投資額を増大することなく、要求される圧延操業が実施可能となる。
これを実現するため、本実施形態に係る電動機速度制御装置100は、(1)式におけるEを大きくして界磁φを大きくする。これを実現するには、図9に示すように、端子電圧Vの速度変化に対する増加レートを大きくして、低速度で最大端子電圧VsMAXとなるようにすれば良い。そして、定出力制御の間その最大端子電圧VsMAXが維持されるように、誘導電動機内部の励磁回路の電圧である内部誘導起電力Eが回転速度の増加に伴って低くなるように制御される。
そして、増加レートが大きくなったことにより通常よりも多く印加された端子電圧Vの電力は、励磁電流Iを通常の制御よりも高くするために用いられる。その結果、界磁磁束φが高くなり、トルクTが高くなる。この場合、図9に示すように、BASE速度を超えた所定の速度領域において、通常の制御よりも得られるトルクが低くなるが、低速度で高トルクを得ることが目的であり、圧延操業において圧延速度を制限すればよい。
もうひとつのトルク−速度特性を変更する方法として、トルク電流指令を増加させる方法がある。図10にその場合のトルクー速度特性を示す。この場合、トルク電流の増加に比例してトルクは増大する。図9における1次電流Iの上昇幅と、図10における1次電流Iの上昇幅とを比較すると、トルクTの上昇幅は図9の方が大きいにも関わらず、図9の場合、即ち、本実施形態において適用する態様のほうが1次電流Iの上昇幅が少ないことがわかる。
一般的に、励磁電流はトルク電流の30%程度である。例えば、トルクを10%増大したい場合、上述した式(1)、(2)から解るように、励磁電流を10%増大する(図9の場合)方法とトルク電流を10%増大する(図10の場合)方法がある。そして、上述したように励磁電流はトルク電流の30%程度であるため、励磁電流を10%増大させる方が線電流の増大が小さくてすむ。尚、線電流Iは、以下の式(6)によって求まる。
Figure 0005721563
図11に、トルクと線電流の関係を示す。図11において、実線はトルク電流を変更した場合のトルク倍率に応じた線電流の変化を示すグラフであり、破線は励磁電流を変更した場合のトルク倍率に応じた線電流の変化を示すグラフである。図11に示すように、励磁電流を変更してトルクを変更する方が、トルク電流を変更する場合に比較して線電流変化が小さい。従って、トルクを低減させる場合はトルク電流を操作し、トルクを増大させる場合は励磁電流を操作することで、線電流の増大を抑制しつつ誘導電動機トルク増大が可能となる。線電流の増大を抑えることで、熱損失を抑制するとともに電動機および電動機制御装置の発熱も防止できる。
圧延操業においては、圧延速度が操業効率を考える上では重要である。圧延速度が大きいほど操業効率は向上する。そのため、できるだけ大きい圧延速度まで電動機に要求されるトルクが出力できることが望ましい。しかしながら、同じ電動機出力トルクを得る場合であっても、励磁を大きくしたほうが、少ない線電流で実現可能となるため、圧延操業に必要とされる電動機の最大回転速度で線電圧が最大となるような界磁パターンとすることで、線電流を最小化することが可能となる。
圧延設備を制御する圧延制御用計算機が、電動機制御装置の上位に存在するが、圧延制御用計算機側では、どのような圧延操業を行うか認識しているため、電動機に必要な最大トルク、最大回転速度からどのようなトルク−速度曲線を用いるのが適当か計算可能である。従って、上位からトルク−速度特性を与え、電動機制御装置内ではそれに応じた速度−界磁パターンを作成すればよい。
上位の圧延制御用計算機によって計算されたトルク−速度特性の情報は、図2及び図3に示す磁束指令器105に保存される。磁束指令器105は、保存したトルク−速度特性の情報に基づき、速度演算器115から入力される回転速度に応じて、磁束指令φrefを決定する。そして、励磁電流演算器106は、磁束指令器105から入力された磁束指令φrefに応じた励磁電流指令Idrefを決定して出力する。即ち、磁束指令器105及び励磁電流演算器106が、励磁電流決定部として機能する。
大きなトルクが必要とされる圧延を実施する場合は、圧延を低速度で実施することとすれば、トルク−速度特性を変更することで対応可能である。この場合、当然ながら、電動機の発熱や、電動機制御装置の容量等による制約条件は発生するため、制約条件内で可能な限り実施することとなる。また、この方法は、圧延設備を計画時には想定していなかった様な圧延トルクが必要な圧延を行う場合でも利用可能である。
以上で説明したように、圧延機に使用される電動機のトルク−速度特性は、電動機制御における界磁φのパターンを変更することで変えることにより、装置において許容されている印加電圧の範囲内において効率的に高トルクを得ることが可能となる。従って、高いトルクを必要とする圧延を行う場合等、最適なトルク−速度特性を与えることで現状の圧延設備内で設備の耐久性を損なうような制御を行うことなく、効率的な圧延が可能となる。
尚、図9においては、BASE速度、即ち、定トルク制御から定出力制御に切り替える誘導電動機の回転速度を、デフォルトの値、即ち定格の値よりも低くし、そのBASE速度に達するまでの定トルク制御の間に端子電圧Vを最大値であるVsMAXに到達させ、その際にデフォルトの状態よりも多めに供給される電力を励磁電流に振り分け、界磁弱め制御を行う定出力制御の速度範囲においては、内部誘導起電力Eが次第に下がるように制御することによって励磁電流Iが下がるようにする場合を例として説明した。
しかしながら、本実施形態に係る要旨は、BASE速度に達するまでの定トルク制御の間に端子電圧VをVsMAXに到達させ、デフォルトの状態よりも多めに供給される電力を励磁電流に振り分け、その結果BASE速度において発揮されるトルクTをデフォルトの状態よりも高くすることにある。従って、図9に示すように、BASE速度をデフォルトの状態、即ち定格よりも低くすることは必ずしも必要ではなく、図12に示すように、BASE速度を維持したままで上述したような制御を行っても、本実施形態に係る効果を得ることが可能である。
ここで、図12を図10と比較すると、図12、図10共にBASE速度は変化せず、トルクの増加量も同一であるが、1次電流Iの増加幅が異なり、図10の場合に比べて図12の場合の方が1次電流Iの増加幅が狭いことがわかる。このように、本実施形態に係る誘導電動機の制御装置、制御方法を用いることにより、同一の電動機出力トルクを得る場合であっても、励磁を大きくした方が少ない線電流で実現可能である。
他方、BASE速度を維持した状態において上述した制御をおこなうことにより得られる電力の上昇分では、所望のトルクTを得られないような場合は、図9に示すように、BASE速度の値を下げることにより、低い速度において所望のトルクTを得ることが可能となる。尚、BASE速度は、定出力制御を行う速度ωの範囲のうち、最も低い速度であり、最も高い速度がTOP速度である。
また、上記実施形態においては図1に示すように、シングルスタンド圧延機を例として説明したが、シングルスタンド圧延機だけでなく、複数の圧延機を連続的に並べたタンデム圧延機にも利用可能である。
また、上記実施形態においては、圧延機に用いられる誘導電動機を例として説明したが、圧延機だけでなく、電動機に要求される操業に必要なトルクが、操業条件により大きく変動する様な生産機械、例えば工作機械や鉄道車両、搬送設備等にも利用可能である。
また、図14に示す圧延制御装置20及びトルク特性設定装置21は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現される。即ち、圧延制御装置20及びトルク特性設定装置21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性記憶媒体及びLCD(Liquid Crystal Display)やキーボード、マウス等のユーザインタフェース等、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様のハードウェア構成を有する。
このようなハードウェア構成において、ROMやHDD等の記録媒体に格納されたプログラムがRAMに読み出され、CPUがそのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る圧延制御装置20及びトルク特性設定装置21の機能が実現される。
1 圧延機
2 入側TR
3 出側TR
4 ミル速度制御装置
5 入側TR制御装置
6 出側TR制御装置
7 ロールギャップ制御装置
8 入側張力系
9 出側張力系
10 圧延速度設定装置
11 入側張力設定装置
12 出側張力設定装置
13 入側張力制御
14 出側張力制御
15 入側張力電流変換装置
16 出側張力電流変換装置
17 出側板厚計
18 出側板厚制御装置
100 電動機速度制御装置
101 誘導電動機
103 速度センサ
104 速度制御器
105 磁束指令器
106 励磁電流演算器
107 トルク電流励磁電流制御器
109 直流電流演算器
110 電流センサ
111 座標変換器
112 電力変換器
113 直流電流
115 速度演算器

Claims (2)

  1. 磁界を発生させるための励磁電流及び前記磁界に応じたトルクを発生させるためのトルク電流によってトルクを得る誘導電動機の制御装置であって、
    予め定められた所定の回転速度に達するまでの間はトルクが一定となるように定トルク制御を行うと共に、前記所定の回転速度から最大の回転速度までの間はトルク及び回転速度によって求められる誘導電動機の出力が一定となるように定出力制御を行い、
    通常の制御においては、前記所定の回転速度に達するまでの間に前記誘導電動機内部の励磁回路の電圧が最大となり、前記定出力制御において前記最大の励磁回路の電圧が維持されるように前記誘導電動機に印加される端子電圧が前記回転速度の増加に伴って高くなり、最大の回転速度において最大の端子電圧を印加するように制御し、
    一時的に高トルクを得るための高トルク制御においては、前記通常の制御における所定の回転速度よりも低い特定の回転速度に達するまでの間に前記誘導電動機に印加される端子電圧が予め定められた限界値となりその限界値は前記通常の制御の前記定の回転速度における前記端子電圧よりも高い値であり、前記定出力制御において前記予め定められた限界値の端子電圧が維持されるように前記誘導電動機内部の励磁回路の電圧を前記回転速度の増加に応じて調整し、通常の制御よりも多めに印加された前記端子電圧によって前記励磁電流が通常の制御よりも高くなるように制御し、
    前記高トルク制御における励磁電流を、前記誘導電動機の回転速度及び回転速度に応じて必要とされるトルクに基づき、誘導電動機の線電流が最小となるような励磁電流を決定する励磁電流決定部を含むことを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  2. 磁界を発生させるための励磁電流及び前記磁界に応じたトルクを発生させるためのトルク電流によってトルクを得る誘導電動機の制御方法であって、
    予め定められた所定の回転速度に達するまでの間はトルクが一定となる定トルク制御を行うと共に、前記所定の回転速度から最大の回転速度までの間はトルク及び回転速度によって求められる誘導電動機の出力が一定となる定出力制御を行い、
    通常の制御においては、前記所定の回転速度に達するまでの間に前記誘導電動機内部の励磁回路の電圧が最大となり、前記定出力制御において前記最大の励磁回路の電圧が維持されるように前記誘導電動機に印加される端子電圧が前記回転速度の増加に伴って高くなり、最大の回転速度において最大の端子電圧を印加するように制御し、
    一時的に高トルクを得るための高トルク制御においては、前記通常の制御における所定の回転速度よりも低い特定の回転速度に達するまでの間に前記誘導電動機に印加される端子電圧が予め定められた限界値となりその限界値は前記通常の制御の前記所定の回転速度における前記端子電圧よりも高い値であり、前記定出力制御において前記予め定められた限界値の端子電圧が維持されるように前記誘導電動機内部の励磁回路の電圧を前記回転速度の増加に応じて調整し、通常の制御よりも多めに印加された前記端子電圧によって前記励磁電流が通常の制御よりも高くなるように制御し、
    前記高トルク制御における励磁電流を、前記誘導電動機の回転速度及び回転速度に応じて必要とされるトルクに基づき、誘導電動機の線電流が最小となるような励磁電流を決定することを特徴とする誘導電動機の制御方法。
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