JP5721092B1 - カバー機構及びスピンドルユニット - Google Patents

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【課題】ハウジング内部への加工液の侵入をより確実に防止可能なカバー機構の提供。【解決手段】カバー機構10は、回転体40をハウジング2に対して回転自在に支持する軸受31を備えたスピンドルユニット1に用いられるものであって、圧縮空気経路が形成された内カバー6と、内カバー6の圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備える。内カバー6はハウジング2に固定され、内カバー6には回転体40が挿通され、内カバー6の内周面と回転体40との間には僅かな隙間G1が規定される。内カバー6の内周面には圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔82が設けられ、圧縮空気供給手段によって圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、複数のノズル孔82を介して第1の隙間G1へ供給され、第1の隙間G1から外方へ噴出する。【選択図】図4

Description

本発明は、スピンドルユニット内への加工液や下降屑の侵入を防止するカバー機構及びこれを備えたスピンドルユニットに関する。
従来より、スピンドルユニットの内部に加工液や下降屑が侵入するのを防止する防液防屑機構が種々提案されている。このような防液防屑機構としては、回転軸の先端部位にカバーを固定するものが提案されており、カバーがハウジングに接触する接触式のものと、カバーがハウジングに対して非接触とされる非接触式のもの(例えば、特許文献1参照)がある。接触式のものであればカバーとハウジングの間に隙間が生じないため防液性,防屑性が高まるものの、カバーとハウジングとの間で摩擦熱が生じるため、回転軸等が高速回転する工作機械等においては非接触式の防液防屑機構の方が好ましい。
特開2009−279660号公報
しかしながら近年では、作業者の安全確保や騒音低減等の環境保全のために、工作機械が全閉構造に設計されていることが多い。また、高速加工により生じる熱や加工屑を迅速に排除して加工効率を高めるために、加工液を大量に且つ高圧で被加工物及び加工工具に供給することが多い。しかしながら、全閉構造において加工液を大量高圧に供給する場合は特に、密閉された工作機械の内壁面や被加工物、加工工具等に加工液が当たり、その結果、加工液があらゆる方向に乱反射する。
この場合、従来の非接触式防液防塵機構ではカバーとハウジングの間の僅かな隙間に加工液が期せずして侵入してしまう。このように侵入した加工液は遠心力等によって外部に排出可能なように構成されてはいるものの、排出されずに残った加工液はハウジング内部、ひいては軸受内部に侵入してしまう。
本発明の目的は、ハウジング内部への加工液や加工屑の侵入をより確実に防止可能なカバー機構及びこれを備えたスピンドルユニットを提供することである。
本発明の請求項1に記載のカバー機構は、回転体をハウジングに対して回転自在に支持する軸受を備えたスピンドルユニットに用いられるカバー機構であって、圧縮空気経路が形成された第1カバーと、前記第1カバーの前記圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備え、前記第1カバーは前記ハウジングに固定され、前記第1カバーには前記回転体が挿通され、前記第1カバーの内周面と前記回転体との間には僅かな第1の隙間が規定され、前記第1カバーの内周面には前記圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔が設けられ、前記圧縮空気供給手段によって前記圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、前記複数のノズル孔を介して前記第1の隙間へ供給され、前記第1の隙間から外方へ噴出するように構成され、前記第1カバーの内周面には周方向に延びる溝部が形成され、前記溝部には排出孔が設けられ、前記第1の隙間から噴出した圧縮空気の一部は、前記溝部を介して前記排出孔から排出されることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のカバー機構は、前記排出孔は前記第1カバーの下方に設けられ、前記排出孔の長手方向中心は、前記第1カバーの垂直方向中心線に対して前記回転体の回転方向下流側に偏倚していることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のカバー機構は、前記回転体は、前記軸受に支持された回転軸と、前記回転軸に固定されて前記回転軸と一体的に回転するスピンドルカバーと、を備え、
前記第1カバーは前記スピンドルカバーとの間に前記第1の隙間を規定することを特徴とする。
本発明の請求項4に記載のカバー機構は、回転体をハウジングに対して回転自在に支持する軸受を備えたスピンドルユニットに用いられるカバー機構であって、圧縮空気経路が形成された第1カバーと、前記第1カバーに固定されて前記第1カバーを覆う第2カバーと、前記第1カバーの前記圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備え、前記第1カバーは前記ハウジングに固定され、前記第1カバーには前記回転体が挿通され、前記第1カバーの内周面と前記回転体との間には僅かな第1の隙間が規定され、前記第1カバーの内周面には前記圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔が設けられ、前記圧縮空気供給手段によって前記圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、前記複数のノズル孔を介して前記第1の隙間へ供給され、前記第1の隙間から外方へ噴出するように構成され、前記第2カバーは、前記回転体を挿通させるための挿通孔が設けられた基盤部と、前記基盤部の周縁から延出して前記第1カバーの外周を覆う環状部と、を有し、前記環状部の底面は、前記基盤の周縁部から下方に傾斜して延びることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のスピンドルユニットは、ハウジングと、前記ハウジングに収容された軸受と、前記軸受により回転自在に支持された回転体と、前記回転体の端部近傍を覆う請求項1〜4の何れかに記載のカバー機構と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載のスピンドルユニットは、ハウジングと、前記ハウジングに収容された軸受と、前記軸受により回転自在に支持された回転体と、前記回転体の端部近傍を覆うカバー機構と、を備え、前記カバー機構は、圧縮空気経路が形成された第1カバーと、前記第1カバーの前記圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備え、前記第1カバーは前記ハウジングに固定され、前記第1カバーには前記回転体が挿通され、前記第1カバーの内周面と前記回転体との間には僅かな第1の隙間が規定され、前記第1カバーの内周面には前記圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔が設けられ、前記圧縮空気供給手段によって前記圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、前記複数のノズル孔を介して前記第1の隙間へ供給され、前記第1の隙間から外方へ噴出するように構成され、前記回転体は、前記軸受に支持された回転軸と、前記回転軸に固定されて前記回転軸と一体的に回転するスピンドルカバーと、を備え、前記スピンドルカバーの外周面には周方向に沿って延びる溝が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載のカバー機構によれば、第1カバーの内周面と回転体との間に規定された第1の隙間に圧縮空気が供給され、この圧縮空気が第1の隙間から外方へ噴出する。よって、第1の隙間に到達した加工液等は圧縮空気により外方へ押し出され、加工液等が第1の隙間を介してハウジングと回転体との隙間に到達するのを防止でき、これにより加工液等がハウジング内部へ侵入するのを防止できる。
また、第1の隙間に供給された圧縮空気の一部は溝部を介して排出孔から排出されるため、仮に加工液等が第1の隙間を通過した場合であっても、溝部を流れる圧縮空気と共に排出孔から排出され、ハウジング内部への侵入を防止できる。
請求項2に記載のカバー機構によれば、排出孔の長手方向中心は第1カバーの垂直方向中心線に対して回転体の回転方向下流側に偏倚しているので、加工屑を排出孔から良好に排出させることができ、加工屑が第1カバー内に蓄積するのを防止できる。
請求項3に記載のカバー機構によれば、第1カバーはスピンドルカバーとの間に第1の隙間を規定するので、スピンドルカバーとの2重構造によって加工液等のハウジング内への侵入を効果的に防止できる。
請求項4に記載のカバー機構によれば、前記第1カバーを覆う第2カバーを更に備えるので、加工液等のハウジング内への侵入をより確実に防止することができる。また、第2カバーの底面は下方に傾斜して延びるので、第2カバーを落下した加工屑等は底面を滑り落ちて排出される。
請求項5に記載のスピンドルユニットは請求項1〜4の何れかに記載のカバー機構を備えるため、上述したのと同様の効果がえられる。請求項6に記載のスピンドルユニットによれば、スピンドルカバーの外周面には周方向に沿って延びる溝が設けられているので、加工液等は溝によって遮られてスピンドルカバーと回転体との間の隙間への侵入が阻止される。
本発明の実施形態に係るスピンドルユニットの断面図。 図1に示すスピンドルユニットの要部拡大分解斜視図。 図1に示すスピンドルユニットの要部拡大部分断面図。 図3に示すスピンドルユニットを更に拡大して示す要部拡大部分断面図。 図1に示すスピンドルユニットが備えるカバー本体の斜視図。 図3のVI―VI線断面図。 図1に示すスピンドルユニットの変形例を示す断面図。 図1に示すスピンドルユニットの他の変形例を示す断面図。
以下、本発明の実施形態に係るスピンドルユニットについて説明する。図1を参照して、本実施形態に係るスピンドルユニット1は、ワーク(図示せず)の深穴部に対して内面研削加工を施すための内面研削装置D(図3)に搭載され、ハウジング2と、ハウジング2に収容配置された軸受部3と、軸受部3を介してハウジング2に対して回転自在に支持された主軸4と、主軸4に固定されたスピンドルカバー5と、を備える。
ハウジング2は、前側外輪押さえ21と、前側外輪押さえ21が固定されたハウジング本体22と、ハウジング本体22に固定されたリアカバー23と、を有する。軸受部3は複数の軸受31(本実施形態では、4組のアンギュラ玉軸受)から構成され、隣接する軸受部3の間には内輪間座35及び外輪間座36が介在されている。各軸受31は、転動体32と、ハウジング本体22に内嵌された外輪33と、主軸4に外嵌された内輪34と、図示しない保持器とを備える。
主軸4の先端部はハウジング2より前方に突出し、その先端には工具としての砥石が取り付けられる(図示せず)。また、主軸4の後端部はハウジング2より後方に突出し、この後端部には従動プーリPが固定されている。図示しないが、従動プーリPは連結手段を介してモータの駆動軸に駆動連結されており、モータの回転が従動プーリPに駆動伝達されることにより、主軸4が所定の回転数で所定の回転方向R(図6参照)に回転する。
スピンドルカバー5は、固定用ナットNにより主軸4の前方部位に固定され、主軸4と一体的に回転する。このスピンドルカバー5は、主軸4が挿通される支持部51と、支持部51から径方向外方に延設された端面部52と、端面部52の周縁部から後方に向けて延びる円環部53と、を備え、ハウジング2に僅かな隙間を介して対向している。かかる構成によって、スピンドルカバー5はハウジング2(より具体的には前側外輪押さえ21)との間にラビリンスシールを構成し、加工液や加工の際に発生する加工屑がハウジング2内部、ひいては軸受31内部に侵入するのを防止している。また、図2及び図3に示す様に、スピンドルカバー5の外周面後方部位には、周方向に延びる複数の溝53aが形成されている。ここで、本実施形態においては、主軸4とスピンドルカバー5と固定用ナットNとによって回転体40が構成されている。
このように、回転体40(スピンドルカバー5)とハウジング2(前側外輪押さえ21)との間にラビリンスシールを構成してハウジング2内部への加工液及び加工屑の侵入を防止しているが、本実施形態においてはラビリンスシールの開口部Aへ加工液等が到達するのを防止することで、ハウジング2内部への加工液等の侵入をより効果的に防止している。以下、具体的に説明する。
本実施形態に係るスピンドルユニット1はカバー機構10を更に備えて構成されている。図2〜4を参照して、カバー機構10は、ラビリンスシールの開口部Aを覆う環状の内カバー(第1カバー)6と、内カバー6に固定されて内カバー6の前方及び外周を覆うキャップ状の外カバー(第2カバー)9と、圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段(図示せず)と、を備える。
内カバー6の後方部位はハウジング本体22の前方部位に外嵌されて固定される。また、内カバー6には回転体40が挿通され、内カバー6と回転体40との間には僅かな隙間G1が規定されると共に、隙間G1の後方側には隙間G1よりも大きな隙間G2が規定される。より具体的に、内カバー6は、筒状のカバー本体7と、カバー本体7の内面に装着された環状のノズル部材8と、を備える。カバー本体7にはスピンドルカバー5が挿通される円筒孔71が形成され、円筒孔71の内周面には周方向に延びる溝部72が形成されている。図5に示す様に、円筒孔71の下面には排出孔73が形成されており、排出孔73の長手方向中心C1は円筒孔71(回転体40)の垂直方向中心線C2に対して主軸2の回転方向R下流側に偏倚している。換言すると、円筒孔71の垂直方向中心線C2を基準として、排出孔73は主軸4の回転方向R上流側よりも下流側に向かって大きく開口している。
また、カバー本体7の排出孔73の後側部位にはスリ割り部74が形成され、スリ割り部74を挟んで周方向に対向する部位には挿通孔75とネジ孔76が形成されている。かかる構成において、挿通孔75に挿通されたネジS(図3参照)をネジ孔76に対して締め付けることにより、カバー本体7の後方部位がハウジング本体22に対して固定される。
ノズル部材8は、カバー本体7の内周面に装着され、その装着位置は溝部72よりも前側とされている。また、図4に示す様に内カバー6がハウジング2に装着された状態において、ノズル部材8の内周面とスピンドルカバー5の外周面との間には上述した隙間G1が形成され、内カバー6と回転体40とが非接触とされている。ノズル部材8の外周面にはその全周に亘って円周溝81が設けられ、カバー本体7との間に空気路83を規定している。この円周溝81にはノズル部材8を径方向に貫通する複数(本実施例では12個)のノズル孔82が周方向に等間隔で形成されている。更に、カバー本体7には、空気路83に連通する連通路77が形成され、この連通路77の供給口77aには圧縮空気供給手段(図示せず)が接続される。
かかる構成により、圧縮空気供給手段から連通路77に供給された圧縮空気は、空気路83(円周溝81)を介してノズル孔82から隙間G1内へ噴射され、このように隙間G1に噴射された圧縮空気は隙間G1の外部へ前後方向に向かって噴出される。このうち、隙間G1から後方に向かって噴出された圧縮空気は、内カバー6の溝部72を通過したのち、排出孔73を介して内カバー6の外方へ排出される(図6参照)。なお、本実施形態では空気路83と連通路77とにより圧縮空気供給経路が構成されている。
図3に示す様に、ハウジング本体22の外面であって、内カバー6の溝部72と径方向において対向する部位には凹状の環状溝22aが形成されている。
図2を参照して、外カバー9は、回転体40(本実施形態では主軸4)が挿通される挿通孔91が設けられたベース部92と、ベース部92の周縁から軸方向後方に延出して内カバー6の外周を覆う環状部93と、を有する。本実施形態においては、ベース部92は六角形の平板状に形成され、これに対応して環状部93は断面六角形状を有して構成され、図3に示す様にその底面93aはベース部92から軸方向後方に向かうに従い下方に傾斜するように延びている。内カバー6の外周面にはボス部61が設けられ、外カバー9の環状部93には挿通孔95が設けられ、ボス部61を挿通孔95に挿通させることによって外カバー9が内カバー6に対して位置決めされる。また、挿通孔91に挿通された回転体40(主軸4)と挿通孔91の内周面との間には僅かな隙間G3が規定され、挿通孔91の内周面と回転体40とは非接触とされている。なお、外カバー9及び内カバー6には撥水処理、撥油処理、防汚処理等の表面処理が両面に施されているのが好ましい。
このように、本実施形態におけるピンドルユニット1においては、キャップ状の外カバー9によってラビリンスシールの開口端Aを含む回転体40及びハウジング2の前方部位を幅広く覆っているため、加工液や加工屑の大半は外カバー9によって遮られ、加工液等の外カバー9内への侵入が阻止され、ひいてはハウジング2内への侵入が阻止される。
また、仮に加工液等が外カバー9と主軸4の隙間G3から外カバー9内に侵入しても、このように侵入した加工液等はスピンドルカバー5の前端面や内カバー6に遮られて落下し、外カバー9の底面93aを流れて隙間G4から外部へ排出される。更に、仮に加工液等が内カバー6と回転体40(スピンドルカバー5)との間の隙間G1に到達しても、隙間G1からは前方に向けて圧縮空気が噴出されているため、加工液等はこの圧縮空気に押し戻されて外カバー9の底面93aを流れて隙間G4から外部に排出され、ラビリンスシールの開口端Aへの到達が阻止される。なお、隙間G1の大きさとしては、0.02mm〜0.3mm程度であるのが好ましい、0.02mmよりも小さいと隙間G1から圧縮空気が出にくくなり、加工液等を良好に押し戻すことができない虞があり、また0.3mmより大きくても加工液等の侵入を効果的に阻止するのが困難になるためである。
更に、万が一加工液等が隙間G1を通過して内カバー6内に侵入した場合であっても、加工液等は溝部72(隙間G2)を流れる気流に乗って排出孔73から排出される。このとき加工液等はスピンドルカバー5の外周面に設けられた溝53aやハウジング2(ハウジング本体22)に設けられた溝部22aに沿って流れることとなり、ラビリンスシール内への侵入がより確実に阻止される。特に、溝53aについては、図4に示す様に、隙間G1に対向する面S1がスピンドルカバー5の径方向に沿って平面状に延び、隙間G1と反対側の面S2が隙間G1から離間するに従い径方向内側へ向かって傾斜して延びるように形成されているので、隙間G1を介して内カバー6内部に侵入した加工液等は溝G1の面S1によって効果的に遮られ、開口部Aへの到達がより確実に阻止される。
ここで、上述したように排出孔73は円筒孔71の垂直方向中心線C2を基準として主軸4の回転方向R下流側に大きく開口していることから、隙間G2に沿って流れる気流によって運ばれた加工屑を良好に排出孔73から排出することができる。即ち、内カバー6内部で回転体40が高速回転すると、内カバー6内には回転方向Rに向かう気流が発生する。内カバー6内部に到達した加工屑はこの気流と重力の影響により排出孔73から排出されるが、気流の影響によって加工屑は円筒孔71の最下点を超えて主軸4の回転方向R下流側まで流れて落下する傾向が高い。よって、円筒孔71の垂直方向中心線C2を基準として、排出孔73を主軸4の回転方向R下流側へ向かって大きく開口させることにより、加工屑が排出孔73から排出されずに内カバー6内に蓄積するのを防止できる。
また、隙間G1から前方に噴出した圧縮空気は外カバー9内部を通って排出され、隙間G1から後方に噴出した圧縮空気は内カバー6内部を通って排出されるので、外カバー9や内カバー6を用いても各カバー6,9内に熱がこもることがなく、圧縮空気による冷却効果を得ることができる。更に、内カバー6の排出孔73を内カバー6の周方向に沿って延びる長孔としたことにより、加工屑に加えて圧縮空気をも効果的に排出することができ、これによっても冷却効果が向上される。
以上、本発明の実施形態に係るスピンドルユニットについて添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上記実施形態においてはスピンドルユニット1がスピンドルカバー5を備える場合を例に説明したが、本発明に係るカバー機構はスピンドルカバー5を有しないスピンドルユニットにも適用できる。この場合には、主軸4と固定用ナットNにより回転体が構成されることとなり、図7に示す様に、内カバー6Aの内周面が主軸4の外周面に僅かな隙間(G1)を介して対向するように構成し、当該隙間から圧縮空気を噴出させればよい。
また、上記実施形態においては主軸4のみを外カバー9の挿通孔91に挿通させる構成としたが、図8に示す様に、外カバー9Aの挿通孔(91)に主軸4に加えて固定用ナットNをも挿通させる構成としても良い。
上記実施形態においてはカバー機構10をスピンドルユニット1の前側(工具側)にのみ設けたが、後側にも設けることができる。また、上記実施形態においては、スピンドルユニット(回転軸4)が水平方向に配置された場合を例に説明したが、本発明はスピンドルユニットが下向き又は上向きに配置された場合においても適用できる。また、上記実施形態においては、スピンドルユニットが内面研削装置に搭載された場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、その他の研削装置、切削装置、研磨装置、遠心分離装置等に搭載して使用することもできる。
上記実施形態におけるノズル孔82の向きはノズル部材8の径方向に沿う方向としたが、本発明はこれに限定されず、例えば全て又は一部のノズル孔82を前方、後方、及び/又は主軸4の回転方向R下流側に向けて斜めに設けてもよい。
1 スピンドルユニット
2 ハウジング
3 軸受け部
4 主軸
5 スピンドルカバー
6 内カバー (第1カバー)
7 カバー本体
8 ノズル部材
9 外カバー (第2カバー)
10 カバー機構
21 前側外輪押さえ
22 ハウジング本体
40 回転体
73 排出孔
82 ノズル孔
N 固定用ナット

Claims (6)

  1. 回転体をハウジングに対して回転自在に支持する軸受を備えたスピンドルユニットに用いられるカバー機構であって、
    圧縮空気経路が形成された第1カバーと、
    前記第1カバーの前記圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備え、
    前記第1カバーは前記ハウジングに固定され、前記第1カバーには前記回転体が挿通され、前記第1カバーの内周面と前記回転体との間には僅かな第1の隙間が規定され、
    前記第1カバーの内周面には前記圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔が設けられ、
    前記圧縮空気供給手段によって前記圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、前記複数のノズル孔を介して前記第1の隙間へ供給され、前記第1の隙間から外方へ噴出するように構成され
    前記第1カバーの内周面には周方向に延びる溝部が形成され、前記溝部には排出孔が設けられ、前記第1の隙間から噴出した圧縮空気の一部は、前記溝部を介して前記排出孔から排出されることを特徴とするカバー機構。
  2. 前記排出孔は前記第1カバーの下方に設けられ、前記排出孔の長手方向中心は、前記回転体の垂直方向中心線に対して前記回転体の回転方向下流側に偏倚していることを特徴とする請求項1に記載のカバー機構。
  3. 前記回転体は、前記軸受に支持された回転軸と、前記回転軸に固定されて前記回転軸と一体的に回転するスピンドルカバーと、を備え、
    前記第1カバーは前記スピンドルカバーとの間に前記第1の隙間を規定することを特徴とする請求項1又は2に記載のカバー機構。
  4. 回転体をハウジングに対して回転自在に支持する軸受を備えたスピンドルユニットに用いられるカバー機構であって、
    圧縮空気経路が形成された第1カバーと、
    前記第1カバーに固定されて前記第1カバーを覆う第2カバーと、
    前記第1カバーの前記圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備え、
    前記第1カバーは前記ハウジングに固定され、前記第1カバーには前記回転体が挿通され、前記第1カバーの内周面と前記回転体との間には僅かな第1の隙間が規定され、
    前記第1カバーの内周面には前記圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔が設けられ、
    前記圧縮空気供給手段によって前記圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、前記複数のノズル孔を介して前記第1の隙間へ供給され、前記第1の隙間から外方へ噴出するように構成され、
    前記第2カバーは、前記回転体を挿通させるための挿通孔が設けられた基盤部と、前記基盤部の周縁から延出して前記第1カバーの外周を覆う環状部と、を有し、
    前記環状部の底面は、前記基盤部の周縁から下方に傾斜して延びることを特徴とするカバー機構。
  5. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容された軸受と、
    前記軸受により回転自在に支持された回転体と、
    前記回転体の端部近傍を覆う請求項1〜4の何れかに記載のカバー機構と、を備えることを特徴とするスピンドルユニット。
  6. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容された軸受と、
    前記軸受により回転自在に支持された回転体と、
    前記回転体の端部近傍を覆うカバー機構と、を備え、
    前記カバー機構は、圧縮空気経路が形成された第1カバーと、前記第1カバーの前記圧縮空気経路に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、を備え、
    前記第1カバーは前記ハウジングに固定され、前記第1カバーには前記回転体が挿通され、前記第1カバーの内周面と前記回転体との間には僅かな第1の隙間が規定され、
    前記第1カバーの内周面には前記圧縮空気経路に連通する複数のノズル孔が設けられ、
    前記圧縮空気供給手段によって前記圧縮空気経路に供給された圧縮空気は、前記複数のノズル孔を介して前記第1の隙間へ供給され、前記第1の隙間から外方へ噴出するように構成され、
    前記回転体は、前記軸受に支持された回転軸と、前記回転軸に固定されて前記回転軸と一体的に回転するスピンドルカバーと、を備え、
    前記スピンドルカバーの外周面には周方向に沿って延びる溝が設けられていることを特徴とするスピンドルユニット。
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