JP5720854B2 - アンテナマッチングデバイス - Google Patents
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Description
本発明は、広帯域アンテナとRF回路との間のインピーダンスマッチングを行うアンテナマッチングデバイスに関するものである。
通信仕様の多様化に伴って、複数種類の高周波信号を通信可能な情報通信端末が必要とされている。各通信仕様は、それぞれに使用する周波数帯域が異なる。このため、従来の情報通信端末には、通信仕様毎にすなわち送受信する高周波信号の周波数帯域毎に、個別のアンテナが備えられていた。
しかしながら、情報通信端末の小型化に伴って、アンテナを共通化することが求められている。このため、複数の通信仕様の各周波数帯域を含む広い周波数帯域(広帯域)で、高周波信号を送受信可能なアンテナが利用されている。例えば、現在の携帯型電話機等では、800MHz帯から2GHz帯を送受信可能なアンテナが利用されていることがある。
このような広帯域を送受信可能なアンテナ(広帯域アンテナ)を用いた場合、各通信仕様の周波数帯域毎に、RF回路部とインピーダンスマッチングを行わなければならない。例えば、特許文献1のアンテナ装置では、アンテナとRF回路との間に、スイッチによって切り替え可能なアンテナマッチングデバイスが記載されている。
図9は、特許文献1に示すような従来のアンテナマッチングデバイスの回路構成図である。従来のアンテナマッチングデバイス10Pは、アンテナ側端子PANTを介してアンテナ101に接続されている。アンテナマッチングデバイス10Pは、RF側端子PRFを介してRF回路部102に接続されている。
スイッチ12Pは、いわゆるSPDTスイッチであり、第1選択端子もしくは第2選択端子を共通端子に切り替えて接続する。共通端子は、RF側端子PRFに接続されている。第1選択端子は、伝送線路のみを介して直接にアンテナ側端子PANTに接続されている。この経路が第1伝送経路111Pとなる。第2選択端子は、インダクタ11Pを介してアンテナ側端子PANTに接続されている。この経路が第2伝送経路112Pとなる。
このような構成のアンテナマッチングデバイスでは、送受信する周波数によって、スイッチ12Pを切り替え制御する。周波数の低い第1周波数の通信信号を送受信する場合には、第1選択端子(第1伝送経路111P)を選択する。周波数の高い第2周波数の通信信号を送受信する場合には、第2選択端子(第2伝送経路112P)を選択する。
このような構成において、アンテナ101とRF回路部102を直接接続した場合に、アンテナ101とRF回路部102とのインピーダンスが第1周波数でマッチングするように設定しておく。これにより、スイッチ12Pによって、第1伝送経路111Pを選択してアンテナ101とRF回路部102とを接続すれば、第1周波数での通信信号の反射損失(リターンロス)を低減することが可能になる。
そして、第2選択経路112Pに接続されるインダクタ11Pのインダクタンスを適宜設定し、アンテナ101とRF回路部102とのインピーダンスが第2周波数でマッチングするように設定しておく。これにより、スイッチ12Pによって、第2伝送経路112Pを選択してアンテナ101とRF回路部102とを接続すれば、第2周波数での通信信号の反射損失を低減することが可能になる。
しかしながら、上述の従来の構成では、全ての伝送経路がスイッチを介している。したがって、どの周波数の通信信号を選択する場合でも、通信信号がスイッチを経由する。スイッチは、必ず伝送損失を有するので、どの周波数の通信信号を伝送する場合であってもスイッチによる伝送損失が発生してしまう。そして、スイッチによる伝送損失は、インダクタやキャパシタのような単独の受動素子を経由する際に生じる伝送損失よりも大きい。
したがって、アンテナマッチングデバイス10Pによって反射損失を低下させても、スイッチ12Pによる伝送損失によって、アンテナマッチングデバイス10P全体としての伝送損失を、伝送する全ての周波数に対して十分に低く抑えることができない。
本発明の目的は、広い周波数帯域内に含まれる各通信信号の周波数帯域に対して伝送損失が所定値以下となるようにインピーダンスマッチングを行うことができるアンテナマッチングデバイスを提供することにある。
この発明は、アンテナとRF回路部との間に接続され、アンテナとRF回路部との間のインピーダンスマッチングを行うアンテナマッチングデバイスに関するものであり、次の特徴を有する。本発明のアンテナマッチングデバイスでは、アンテナに接続するアンテナ側端子と、RF回路部に接続するRF側端子との間に、第1のインピーダンス調整素子のみを接続した第1伝送経路と、第1のスイッチを含むように構成された第2伝送経路と、を並列に備える。アンテナマッチングデバイスは、RF側端子とグランドとの間に接続された第3のインピーダンス調整素子を含むシャント接続型のインピーダンス調整部を備える。シャント接続型のインピーダンス調整部は、第3のインピーダンス調整素子とRF側端子との間に接続された第3のスイッチと、第4のスイッチと第4のインピーダンス調整素子との直列回路と、を備える。第4のスイッチと第4のインピーダンス調整素子との直列回路と第3のスイッチとは並列接続されている。第4のインピーダンス調整素子は、第4のスイッチと第3のインピーダンス調整素子との間に接続されている。
この構成では、第1のスイッチが導通ならば、第2伝送経路が選択され、アンテナのインピーダンス特性に応じた第2の周波数での伝送損失を所定値以下に抑圧できる。第1のスイッチが開放ならば、第1伝送経路が選択され、第1のインピーダンス調整素子の素子値に応じてインピーダンスマッチングされた第1の周波数での反射損失を所定値以下に抑圧できる。この際、第1の周波数では、スイッチを介さないので、スイッチによる伝送損失は生じない。したがって、第1伝送経路を選択して第1の周波数を伝送した際の伝送損失を低くすることができ、アンテナマッチングデバイスとしての第1の周波数での伝送損失も所定値以下に抑圧できる。
この構成では、シャント接続型のインピーダンス調整部も用いてアンテナとRF回路部との間のインピーダンスマッチングを行うことができる。これにより、反射損失をさらに低減させるように、インピーダンスマッチングを行うことができる。この構成では、シャント接続型のインピーダンス調整部のより具体的な態様を示している。このような構成では、伝送する信号の周波数に応じて、シャント接続型のインピーダンス調整部のインピーダンス調整量を切り替えることができる。これにより、それぞれに周波数が異なる複数の通信信号毎に、より適切なインピーダンスマッチングを行うことができる。この際、第3のスイッチにおける第3のインピーダンス調整素子側と、第4のスイッチにおける第3のインピーダンス調整素子側との間に、第4のインピーダンス調整素子を接続することで、スイッチの寄生容量の影響を低減でき、スイッチとインピーダンス調整素子との組合せによる特性劣化を抑制できる。
この構成では、シャント接続型のインピーダンス調整部も用いてアンテナとRF回路部との間のインピーダンスマッチングを行うことができる。これにより、反射損失をさらに低減させるように、インピーダンスマッチングを行うことができる。この構成では、シャント接続型のインピーダンス調整部のより具体的な態様を示している。このような構成では、伝送する信号の周波数に応じて、シャント接続型のインピーダンス調整部のインピーダンス調整量を切り替えることができる。これにより、それぞれに周波数が異なる複数の通信信号毎に、より適切なインピーダンスマッチングを行うことができる。この際、第3のスイッチにおける第3のインピーダンス調整素子側と、第4のスイッチにおける第3のインピーダンス調整素子側との間に、第4のインピーダンス調整素子を接続することで、スイッチの寄生容量の影響を低減でき、スイッチとインピーダンス調整素子との組合せによる特性劣化を抑制できる。
また、この発明のアンテナマッチングデバイスでは、次の構成であってもよい。アンテナマッチングデバイスは、第2のインピーダンス調整素子と第2のスイッチとを直列接続した第3伝送経路を備える。第3伝送経路は、アンテナ側端子とRF側端子との間に、第1伝送経路および第2伝送経路に並列に接続されている。
この構成では、第3伝送経路を備えることで、さらに別の周波数での伝送損失も所定値以下に抑圧できる。
また、この発明のアンテナマッチングデバイスでは、第2のインピーダンス調整素子は、第2のスイッチとアンテナ側端子との間に接続されていることが好ましい。
この構成では、第2のスイッチから見たアンテナ側端子のインピーダンスを50Ωに近づけることができる。これにより、第3伝送経路の伝送損失をさらに低くすることができる。
また、この発明のアンテナマッチングデバイスでは、第1のインピーダンス調整素子は、使用する周波数帯域のうちアンテナの利得が最も低い信号の周波数帯域でインピーダンスマッチングされるように、素子値が決定されていることが好ましい。
上述の従来技術に示したように、スイッチの伝送損失は、インピーダンス調整素子の伝送損失よりも大きい。言い換えれば、インピーダンス調整素子の伝送損失は、スイッチの伝送損失よりも小さい。したがって、この構成を用いることで、最も伝送損失の発生を避けたい信号を、アンテナとRF回路部との間で最も低損失に伝送することができる。
また、この発明のアンテナマッチングデバイスでは、次の構成であることが好ましい。アンテナマッチングデバイスは、該アンテナマッチングデバイスの回路を構成する導体パターンが形成された誘電体層を積層してなる積層体によって形成されている。複数のスイッチは、少なくとも二つの実装型スイッチ素子からなる。積層体には、底面側から凹部が形成されている。各実装型スイッチ素子は、積層体の天面と、凹部における天面に略平行な面とに、それぞれ実装されている。
この構成では、積層体を平面視して、実装型スイッチ素子が重なり合うように配置される。これにより、実装型スイッチ素子を天面にのみ実装する態様と比較して、アンテナマッチングデバイスを小面積で形成することができる。
また、この発明のアンテナマッチングデバイスでは、次の構成であることが好ましい。天面に実装される実装型スイッチ素子と、凹部の天面に略平行な面に実装される実装型スイッチ素子は、積層体に実装されている状態において、RF側端子に接続される側の実装用端子が実装型スイッチ素子本体に対して同じ側に配置されている。
この発明によれば、広い周波数帯域内に含まれる使用周波数帯域が異なる複数の通信信号のそれぞれに対して、要求される値以下の伝送損失を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係るアンテナマッチングデバイスおよび高周波フロントエンドモジュールについて、図を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るアンテナマッチングデバイスおよび当該アンテナマッチングデバイスを備える無線通信装置のブロック図である。
アンテナマッチングデバイス10は、アンテナ側端子PANTとRF側端子PRFとを備える。アンテナ側端子PANTは、アンテナ101に接続されている。RF側端子PRFは、RF回路部102に接続されている。これらアンテナマッチングデバイス10、アンテナ101、RF回路部102によって無線通信のフロントエンドモジュール(無線通信装置)を構成している。
ここで、アンテナ101は、広い周波数帯域(広帯域)で高周波信号を送受信できる形状からなり、例えば導体ラインよって形成されている。アンテナ101は、例えば、800MHzから2GHzまでを送受信できる形状からなる。ただし、アンテナ101は、送受信可能な周波数帯域の中で、全ての周波数で同じように高い利得で送受信できるものではなく、所定の高い利得が得られる周波数帯域(損失の小さな周波数帯域)と、所定の利得が得られない周波数帯域(損失の大きな周波数帯域)とが混在するものである。例えば、使用する3つの周波数帯域において、アンテナ101は、1.8GHzから2.0GHzの周波数帯域で最も高い利得が得られ、1.4GHzから1.6GHzの周波数帯域では1.8GHzから2.0GHzの周波数帯域よりも或程度利得が低く、800MHz付近の周波数帯域では、それと比較して、さらに利得が低くなるような構造である。すなわち、アンテナ101は、そのままRF回路部102に接続した場合、2.0GHz付近において、最も低損失で信号を、RF回路部102に伝送することができる。
RF回路部102は、例えば送信する通信信号を生成するVCOと、受信した通信信号を復調する復調部とを切り替えてアンテナ101に接続する高周波スイッチ回路等からなり、複数種類の通信信号をアンテナ101で送受信するための回路からなる。
アンテナマッチングデバイス10は、インダクタ11と、スイッチ12とを備える。インダクタ11は、本発明の「第1のインピーダンス調整素子」に相当する。インダクタ11は、実装型のチップ部品で実現してもよく、所定の長さ、幅、形状からなる導体ラインで実現してもよい。
スイッチ12は、本発明の「第1のスイッチ」に相当する。スイッチ12は、外部からの制御信号に基づいて、開放、導通を切り替える素子である。スイッチ12は、所謂、SPST(Single−Pole/Single−Throw)スイッチである。
インダクタ11とスイッチ12は、アンテナ側端子PANTとRF側端子PRFとの間に並列接続されている。言い換えれば、インダクタ11とスイッチ12は、アンテナ側端子PANTとRF側端子PRFとの間において、具体的に次に示すように接続されている。
インダクタ11の一方端は、アンテナ側端子PANTに接続されており、インダクタ11の他方端は、RF側端子PRFに接続されている。このインダクタ11のみを介してアンテナ側端子PANTとRF側端子PRFが接続される経路が第1伝送経路111となる。
スイッチ12の一方端は、アンテナ側端子PANTに接続されており、スイッチ12の他方端は、RF側端子PRFに接続されている。このスイッチ12のみを介してアンテナ側端子PANTとRF側端子PRFが接続される経路が第2伝送経路112となる。
次に、本実施形態のアンテナマッチングデバイス10の動作態様について説明する。図2は、本実施形態のアンテナマッチングデバイス10の動作態様を説明するブロック図である。図2(A)はスイッチ12が導通の場合を示し、図2(B)はスイッチ12が開放の場合を示す。なお、以下では、アンテナ101で受信した高周波信号をRF回路102に伝送する場合を示す。受信信号は、送信信号と比較して信号レベルが低いため、このような受信の場合を考慮することで、アンテナマッチングデバイス10の効果がより明確に現れる。
(A)スイッチ12が導通の場合
スイッチ12が導通すると、第2伝送経路112が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とがスイッチ12を介して接続される。
スイッチ12が導通すると、第2伝送経路112が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とがスイッチ12を介して接続される。
この際、インダクタ11(第1伝送経路111)側は、インダクタ11のインダクタンスによって、高周波信号に対するインピーダンスが高くなる。特に、第2伝送経路112で伝送しようとしている周波数は、1.8GHzから2.0GHzと、当該無線通信装置で伝送する周波数帯域における高周波数側であるので、当該周波数帯域における第1伝送経路111のインピーダンスは、より高くなる。これにより、高周波信号の周波数帯域では、アンテナ側端子PANTから見て、第1伝送経路111側は開放された状態となる。したがって、高周波信号は、主に第2伝送経路112を介して、アンテナ101からRF回路部102へ伝送される。
上述のように、アンテナ101は、1.8GHzから2.0GHzで最も高い利得が得られるので、このように、アンテナ101とRF回路部102を第2伝送経路112、すなわちスイッチ12のみを介して直接接続すれば、1.8GHzから2.0GHzの高周波信号を、アンテナ101からRF回路部102へ低損失に伝送することができる。
なお、スイッチ12の伝送損失は発生してしまうが、この帯域でのアンテナ101の利得が高いため、必要なレベルで高周波信号をRF回路部102に入力させることができる。
(B)スイッチ12が開放の場合
スイッチ12が開放すると、第1伝送経路111が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とは、インダクタ11を介して接続される。
スイッチ12が開放すると、第1伝送経路111が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とは、インダクタ11を介して接続される。
ここで、インダクタ11は、アンテナ101の実効長が長くなるように、インピーダンス調整する機能を有する。したがって、インダクタ11を介して高周波信号を受信する場合、アンテナ101における最も利得の高い周波数よりも低い周波数においても、インダクタ11のインダクタンスに応じて、アンテナとRF回路間の整合を調整することができる。このため、反射損失を小さくでき、高い利得を得ることができる。
具体的には、上述のように、アンテナ101は、1.8GHzから2.0GHzで最も高い利得が得られるので、インダクタ11のインダクタンスを適宜設定することで、850MHzから900MHzでの利得を高くすることができる。これにより、アンテナ101とRF回路部102を第1伝送経路111、すなわちインダクタ11を介して接続すれば、850MHzから900MHzの高周波信号(当該無線通信装置で伝送する周波数帯域における低周波数の信号)を、アンテナ101からRF回路部102へ低損失に伝送することができる。
なお、この場合、スイッチを介することなく、高周波信号を伝送することができるので、スイッチによる伝送損失は生じない。そして、インダクタ11による伝送損失、すなわち、単独の受動素子による伝送損失は、スイッチによる伝送損失と比較して小さい。したがって、アンテナ101で受信した850MHzから900MHzの高周波信号を、低損失にRF回路部102へ入力させることができる。
以上のように、本実施形態の構成を用いることで、所定の周波数帯域内における複数の周波数帯域でそれぞれ所望レベル以下の伝送損失となるように、高周波信号を伝送することができる。この際、二種類の周波数帯域の信号を切り替えて伝送するのに、一つのSPSTスイッチを用いればよく、従来のSPDTスイッチを用いるよりも、アンテナマッチングデバイスを小型に形成することができる。
次に、第2の実施形態に係るアンテナマッチングデバイスについて、図を参照して説明する。図3は、本発明の第2の実施形態に係るアンテナマッチングデバイスおよび当該アンテナマッチングデバイスを備える無線通信装置のブロック図である。本実施形態のアンテナマッチングデバイス10Aは、第1の実施形態に係るアンテナマッチングデバイス10と比較して、第3伝送経路113を追加したものであり、他の構成は、第1の実施形態に係るアンテナマッチングデバイス10と同じである。
アンテナマッチングデバイス10Aは、スイッチ13とインダクタ14とを備える。スイッチ13は、本発明の「第2のスイッチ」に相当する。スイッチ13は、外部からの制御信号に基づいて、開放、導通を切り替える素子である。スイッチ13は、所謂、SPST(Single−Pole/Single−Throw)スイッチである。インダクタ14は、本発明の「第2のインピーダンス調整素子」に相当する。インダクタ14は、実装型のチップ部品で実現してもよく、所定の長さ、幅、形状からなる導体ラインで実現してもよい。
スイッチ13とインダクタ14は、アンテナ側端子PANTとRF側端子PRFとの間に直列接続されている。この際、スイッチ13とインダクタ14との直列回路は、インダクタ11およびスイッチ12と並列に接続されている。
より具体的には、スイッチ13とインダクタ11は、アンテナ側端子PANTとRF側端子PRFとの間において、次に示すように接続されている。
インダクタ14の一方端は、アンテナ側端子PANTに接続されており、インダクタ11の他方端は、スイッチ13の一方端に接続されている。スイッチ13の他方端は、RF側端子PRFに接続されている。このインダクタ14とスイッチ13との直列回路を介してアンテナ側端子PANTとRF側端子PRFが接続される経路が第3伝送経路113となる。
次に、本実施形態のアンテナマッチングデバイス10Aの動作態様について説明する。図4は、本実施形態のアンテナマッチングデバイス10Aの動作態様を説明するブロック図である。図4(A)はスイッチ12が導通で、スイッチ13が開放の場合を示し、図4(B)はスイッチ12、スイッチ13がともに開放の場合を示し、図4(C)はスイッチ12が開放で、スイッチ13が導通の場合を示す。図5は、本実施形態のアンテナマッチングデバイスにおける各動作態様での回路損の周波数特性を示す図である。図5(A)は図4(A)の動作態様の場合を示し、図5(B)は図4(B)の動作態様の場合を示し、図5(C)は図4(C)の動作態様の場合を示す。ここで、回路損とは、アンテナマッチングデバイスを通過する高周波信号の伝送損失であり、反射損失による影響は含まない。なお、本実施形態でも、アンテナ101で受信した高周波信号をRF回路102に伝送する場合を示す。
(A)スイッチ12が導通で、スイッチ13が開放の場合
スイッチ12が導通して、スイッチ13が開放すると、第3伝送経路113が開放(切断)され、第2伝送経路112が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とがスイッチ12を介して接続される。
スイッチ12が導通して、スイッチ13が開放すると、第3伝送経路113が開放(切断)され、第2伝送経路112が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とがスイッチ12を介して接続される。
この際、インダクタ11(第1伝送経路111)側は、第1の実施形態と同様に、インダクタ11のインダクタンスによって、高周波信号に対するインピーダンスが高くなる。これにより、高周波信号の周波数帯域では、アンテナ側端子PANTから見て、第1伝送経路111側は開放された状態となる。したがって、高周波信号は、第2伝送経路112のみを介して、アンテナ101からRF回路部102へ伝送される。
具体的なシミュレーション結果として、図5(A)に示すように、本願構成を用いることで、従来構成(図9において、アンテナとRF回路部に3つの経路があり、SP3Tスイッチを利用して、当該3つの経路を切り替える構成)よりも、1.8GHzから2.0GHzの周波数帯域付近での回路損を小さくすることができる。
したがって、第1の実施形態と同様に、1.8GHzから2.0GHzの高周波信号を、アンテナ101からRF回路部102へ低損失に伝送することができる。
(B)スイッチ12とスイッチ13がともに開放の場合
スイッチ12,13が開放すると、第1伝送経路111が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とは、インダクタ11を介して接続される。
スイッチ12,13が開放すると、第1伝送経路111が選択される。したがって、アンテナ101とRF回路部102とは、インダクタ11を介して接続される。
具体的なシミュレーション結果として、図5(B)に示すように、本願構成を用いることで、高周波信号がスイッチ素子を通過しないように設定できる。このため、従来構成(SP3Tスイッチを利用する構成)よりも、800MHz付近の周波数帯域での回路損を大幅に改善することができる。アンテナ101において、800MHz付近の周波数帯域は、使用周波数帯域の中で利得が最も低く、本発明の最も低損失に信号を伝送したい周波数の信号に相当する。
ここで、インダクタ11は、アンテナ101の実効長が長くなるように、インピーダンス調整する機能を有する。したがって、インダクタ11を介して高周波信号を受信する場合、アンテナ101における最も利得の高い周波数よりも、低い周波数においても、インダクタ11のインダクタンスに応じて、アンテナとRF回路間の整合を調整することができる。このため、反射損失を小さくでき、高い利得を得ることができる。
これにより、第1の実施形態と同様に、アンテナ101で受信した850MHzから900MHzの高周波信号を、低損失にRF回路部102へ入力させることができる。
(C)スイッチ13が導通で、スイッチ12が開放の場合
スイッチ13が導通して、スイッチ12が開放すると、第2伝送経路112が開放(切断)される。したがって、第1伝送経路111と第3伝送経路113が選択される。これにより、アンテナ101とRF回路部102とが、インダクタ11とインダクタ14との並列回路を介して接続される。
スイッチ13が導通して、スイッチ12が開放すると、第2伝送経路112が開放(切断)される。したがって、第1伝送経路111と第3伝送経路113が選択される。これにより、アンテナ101とRF回路部102とが、インダクタ11とインダクタ14との並列回路を介して接続される。
ここで、インダクタ11とインダクタ14は、アンテナ101の実効長が長くなるように、インピーダンス調整する機能を有する。したがって、インダクタ11とインダクタ14の並列回路を介して高周波信号を受信する場合、アンテナ101における最も利得の高い周波数よりも、インダクタ11とインダクタ14の並列回路のインダクタンスに応じた周波数分だけ低周波数の位置で、高い利得を得るように調整することができる。この際、インダクタ11とインダクタ14との並列回路のインダクタンスは、インダクタ11の単独のインダクタンスよりも小さくなる。
このため、上述のように、インダクタ11のインダクタンスを適宜設定して850MHzから900MHzでの利得を高くする場合には、インダクタ11とインダクタ14との並列回路により、850MHzから900MHzの周波数帯域と、アンテナ101の利得が高い1.8GHzから2.0GHzの周波数帯域との間の所定周波数帯域の利得を高くすることができる。例えば、インダクタ14のインダクタンスを適宜設定することで、1.5GHz付近の周波数帯域の利得を高くすることができる。
これにより、アンテナ101とRF回路部102を第1,第3伝送経路111,113、すなわちインダクタ11とインダクタ14との並列回路を介して接続すれば、例えば1.5GHz付近の高周波信号(当該無線通信装置で伝送する周波数帯域における中周波数の信号)を、アンテナ101からRF回路部102へ低損失に伝送することができる。
なお、この場合、第1伝送経路111ではスイッチを介することなく、高周波信号を伝送することができるので、第1伝送経路111と第3伝送経路113の両方にスイッチが備えられている場合と比較して、伝送損失を低減させることができる。
具体的なシミュレーション結果として、図5(C)に示すように、本願構成を用いることで、従来構成(SP3Tスイッチを利用する構成)よりも、1.5GHz付近の周波数帯域での回路損を大幅に改善することができる。
したがって、アンテナ101で受信した1.5GHz付近の周波数帯域の高周波信号を、低損失にRF回路部102へ入力させることができる。
以上のように、本実施形態の構成を用いることで、所定の周波数帯域内における複数の周波数帯域でそれぞれ所望レベル以下の伝送損失となるように、高周波信号を伝送することができる。この際、三種類の周波数帯域の信号を切り替えて伝送するのに、二つのSPSTスイッチを用いればよく、従来のSP3Tスイッチを用いるよりも、アンテナマッチングデバイスを小型に形成することができる。
なお、上述の構成では、スイッチ13のアンテナ側端子PANT側(アンテナ101側)にインダクタ14を接続する構成を示したが、RF側端子PRF側(RF回路102側)にインダクタ14を接続することもできる。ただし、スイッチ13のアンテナ側端子PANT側にインダクタ14を接続する構成とすることで、スイッチ13からアンテナ側端子PANTを見たインピーダンスを50Ωに近づけることができる。したがって、伝送損失をさらに低減することができる。
次に、第3の実施形態に係るアンテナマッチングデバイスについて、図を参照して説明する。図6は、本発明の第3の実施形態に係るアンテナマッチングデバイスおよび当該アンテナマッチングデバイスを備える無線通信装置のブロック図である。本実施形態のアンテナマッチングデバイス10Bは、第2の実施形態に係るアンテナマッチングデバイス10Aと比較して、シャント接続型のインピーダンス調整部20を追加したものであり、他の構成は、第2の実施形態に係るアンテナマッチングデバイス10Aと同じである。
インピーダンス調整部20は、スイッチ21,23、インダクタ22,24,30を備える。インダクタ30は、RF側端子PRFとグランドとの間に接続されている。
スイッチ21,23は、SPSTスイッチである。スイッチ21およびスイッチ23の一方端は、RF側端子PRFに接続されている。スイッチ21の他方端は、インダクタ24の一方端に接続されている。スイッチ23の他方端は、インダクタ24の他方端に接続されている。言い換えれば、インダクタ24は、スイッチ21の他方端とスイッチ23の他方端との間に接続されている。さらに言い換えれば、スイッチ23とインダクタ24との直列回路と、スイッチ21とは、並列接続されている。
スイッチ21の他方端およびインダクタ24の一方端は、インダクタ22の一方端に接続されている。インダクタ22の他方端はグランドに接続されている。言い換えれば、スイッチ23およびインダクタ24の直列回路とスイッチ21との並列回路と、インダクタ22は、RF側端子PRFとグランドとの間に直列接続されている。
スイッチ21,23は、上述のスイッチ12,13の導通、開放の制御に伴って、適宜導通、開放の制御が行われる。スイッチ21,23がともに開放の場合には、インダクタ30のみによって、シャント接続型のインピーダンス調整部が構成される。スイッチ21が導通で、スイッチ23が開放の場合、インダクタ30とインダクタ22との並列回路によって、シャント接続型のインピーダンス調整部が構成される。スイッチ21が開放で、スイッチ23が導通の場合、インダクタ22,24の直列回路とインダクタ30との並列回路によって、シャント接続型のインピーダンス調整部が構成される。
このように、本実施形態の構成を用いることで、異なる三種類のインピーダンス調整を行うことができる。この三種類のインピーダンス調整を、上述の第1、第2、第3伝送経路111,112,113を用いた三種類のインピーダンス調整に組み合わせることで、アンテナ101とRF回路部102とのインピーダンスマッチングをさらに適切に行うことができる。
そして、本実施形態の構成では、シャント接続型のインピーダンス調整部に対して、二つのSPSTスイッチで三種類のインピーダンスを調整できるので、従来のSP3Tスイッチを用いた構成よりも、シャント接続型のインピーダンス調整部を小型にすることができる。これにより、アンテナマッチングデバイスを小型にすることができる。
さらに、本実施形態の構成では、スイッチ21が導通でスイッチ23が開放の場合にはインダクタ22が選択され、スイッチ21が開放でスイッチ23が導通の場合には、インダクタ22,24の直列インダクタが選択される。このような構成とすることで、シャント接続型のインピーダンス調整部20のQを改善することができる。
図7は、本発明の第3の実施形態に係るシャント接続型のインピーダンス調整部のQと、従来構成のQの周波数特性を示す図である。図7において、実線は本実施形態の構成のQを示し、破線は従来の構成のQを示す。図7において、L22はスイッチ21が導通でスイッチ23が開放の場合でありインダクタ22が選択された場合を示し、L22+L24はスイッチ21が開放でスイッチ23が導通の場合でありインダクタ22,24の直列インダクタが選択された場合を示す。なお、従来の構成とは、インダクタ毎にスイッチを直列接続させた構造を示す。このため、L22+L24の状態は、L22+L24と同等のL3のインダクタが単独で選択された状態を示す。
図7に示すように、インダクタ22が選択された場合、本実施形態の構成では周波数が3.0GHz付近であってもQは劣化しない。一方、従来の構成では2.8GHz付近を境にそれ以上の周波数でQが劣化する。また、インダクタ22,24の直列インダクタが選択された場合、本実施形態の構成では3.0GHzまでQは劣化しない。一方、従来の構成では1.5GHz付近でQが最も良くなり、それ以上の周波数ではQが大幅に劣化する。
これは、高周波数になるほどスイッチの寄生容量が高くなり、開放されたスイッチであっても、スイッチに接続されているインダクタと開放されたスイッチとの直列共振が発生してしまうからである。したがって、本実施形態の構成に示すように、それぞれ独立にインダクタの接続を切り替える従来の構成よりも、開放のスイッチとインダクタによる直列共振の周波数を通信信号の周波数に影響しないさらに高周波側の周波数帯域にずらすことで、Qを改善することができる。
このように、本実施形態の構成を用いることで、高周波信号をさらに低損失に伝送することができる。
上述の回路構成からなるアンテナマッチングデバイス10Bは、次に示すような構造によって実現される。図8は、本実施形態のアンテナマッチングデバイスの側面断面図である。なお、図8では、インダクタを実現する回路素子や、詳細な回路を実現する導体パターンは、図示を省略している。
アンテナマッチングデバイス10Bは、積層体900を備える。積層体900は、導体パターンが形成された誘電体層を所定枚数積層してなる。この導体パターンにより、上述のアンテナマッチングデバイス10Bの各回路素子(インダクタやスイッチ)を接続する回路構成が実現される。
積層体900の天面には、実装パターンが形成されており、実装型スイッチ素子921が実装されている。また、各インダクタをそれぞれ実現する複数の実装型インダクタ素子が実装されている。実装型スイッチ素子921には、上述のスイッチ12,21が内蔵されている。実装型スイッチ素子921は、例えば平面視して、矩形状からなり、互いに対向する一方側面と他方側面を備える。スイッチ12,21のアンテナ側端子PANT側となる端子は一方側面に配置され、スイッチ12,21のRF側端子PRF側となる端子は他方側面に配置されている。
積層体900の底面側には、外周に沿った所定幅の範囲を残して、凹部910が形成されている。凹部910は、実装型スイッチ922が収容可能な面積および深さで形成されている。凹部910の天面(積層体900の天面に平行な面)には、実装型スイッチ922を実装するためのランド導体が形成されている。
実装型スイッチ素子922は、スイッチ13,23が内蔵されている。実装型スイッチ素子922も実装型スイッチ素子921と同じ形状からなり、スイッチ13,23のグランドGND側となる端子は一方側面に配置され、スイッチ13,23のRF側端子PRF側となる端子は他方側面に配置されている。
実装型スイッチ素子922は、凹部910内のランド導体に接続されるように、積層体900に実装される。これの構成により、実装型スイッチ素子922は、積層体900内に収容されるように、実装される。
この際、実装型スイッチ素子922は、実装型スイッチ素子921と対向するように配置される。言い換えれば、積層体900を平面視して、実装型スイッチ素子922は、実装型スイッチ素子921と重なるように配置され、スイッチ素子12とスイッチ素子13とは積層方向に重なる。これにより、実装型スイッチ素子921,922をともに天面に実装する態様よりも、積層体900の平面視した面積を小さくすることができる。これにより、積層体900を小面積化して小型化することができる。
積層体900の底面の外周部には、外部接続用のランド導体931,932が形成されている。ランド導体931は、アンテナマッチングデバイス10Bのアンテナ側端子PANTに対応する端子である。ランド導体932は、アンテナマッチングデバイス10BのRF側端子PRFに対応する端子である。ここで、実装型スイッチ素子921,922は、RF側端子PRF側となる端子が、ランド導体932側となるように実装されている。
このような構成とすることで、実装型スイッチ素子921,922、すなわちスイッチ12,13,21,23のRF側端子PRF側となる端子が、ランド導体932に近くなるように配置することができる。これにより、積層体900内の配線パターンを簡素化することができ、積層体900の小面積化を実現できる。特に、スイッチ素子12とスイッチ素子13を積層方向に重ねることで、スイッチ素子12,13とアンテナ側端子PANTとの接続距離を同一の線路長で短く形成することができる。これにより、アンテナ側端子PANTとアンテナマッチングデバイス10B間の線路長が高周波信号の伝送特性に与える影響を最小限にできる。
なお、図8では、実装型スイッチ素子921を積層体900の天面に、実装型スイッチ素子922を積層体900の凹部910内に配置する例を示したが、逆であってもよい。また、実装型スイッチ素子921でスイッチ12,21を実現し、実装型スイッチ素子922でスイッチ13,23を実現する例を示したが、他の組合せであってもよい。さらには、また、スイッチ毎に個別に実装型スイッチ素子を形成してもよい。
また、上述の説明では、三種類までの伝送経路を選択する例を示したが、四種類以上であってもよい。この際、一つの伝送経路は、スイッチを介することなく、アンテナ側端子PANTとRF側端子PRFを接続するように構成すればよい。
また、上述の説明では具体的に指定しなかったが、最も伝送損失を少なくしたい高周波信号の伝送経路を、スイッチを介さない伝送経路にするとよい。これは、上述のように、スイッチの伝送損失よりもインダクタの伝送損失の方が小さいからである。
また、上述の説明では、波長を長くする効果を有するインダクタを用いる例を示したが、波長を短縮する効果を有するキャパシタを用いてもよい。この場合、キャパシタを介さない伝送経路を選択する場合の高周波信号の周波数を、伝送する周波数帯域の低い周波数に設定すればよい。
10,10A,10B,10P:アンテナマッチングデバイス、
11,11P,14,22,24,30:インダクタ、
12,12P,13,21,23:スイッチ、
20:インピーダンス調整部、
101:アンテナ、
102:RF回路部、
111,111P:第1伝送経路、
112,112P:第2伝送経路、
113:第3伝送経路、
900:積層体、
901:天面、
902:底面、
910:凹部、
921,922:実装型スイッチ素子、
931,932:ランド導体
11,11P,14,22,24,30:インダクタ、
12,12P,13,21,23:スイッチ、
20:インピーダンス調整部、
101:アンテナ、
102:RF回路部、
111,111P:第1伝送経路、
112,112P:第2伝送経路、
113:第3伝送経路、
900:積層体、
901:天面、
902:底面、
910:凹部、
921,922:実装型スイッチ素子、
931,932:ランド導体
Claims (6)
- アンテナとRF回路部との間に接続され、前記アンテナと前記RF回路部との間のインピーダンスマッチングを行うアンテナマッチングデバイスであって、
前記アンテナに接続するアンテナ側端子と、前記RF回路部に接続するRF側端子との間に並列に接続された、第1のインピーダンス調整素子のみを接続した第1伝送経路と、第1のスイッチを含むように構成された第2伝送経路と、
前記RF側端子とグランドとの間に接続された第3のインピーダンス調整素子を含むシャント接続型のインピーダンス調整部と、
を備え、
前記シャント接続型のインピーダンス調整部は、
前記第3のインピーダンス調整素子と前記RF側端子との間に接続された第3のスイッチと、
第4のスイッチと第4のインピーダンス調整素子との直列回路と、を備え、
前記第4のスイッチと第4のインピーダンス調整素子との直列回路は、前記第3のスイッチに並列接続されており、
前記第4のインピーダンス調整素子は、前記第4のスイッチと前記第3のインピーダンス調整素子との間に接続されている、
アンテナマッチングデバイス。 - 第2のインピーダンス調整素子と第2のスイッチとを直列接続した第3伝送経路を備え、
該第3伝送経路は、
前記アンテナ側端子と前記RF側端子との間に、前記第1伝送経路および前記第2伝送経路に並列に接続する、請求項1に記載のアンテナマッチングデバイス。 - 前記第2のインピーダンス調整素子は、前記第2のスイッチと前記アンテナ側端子との間に接続されている、請求項2に記載のアンテナマッチングデバイス。
- 前記第1のインピーダンス調整素子は、前記アンテナ側端子と前記RF回路部との間で、使用する周波数帯域のうち前記アンテナの利得が最も低い信号の周波数帯域でインピーダンスマッチングされるように、素子値が決定されている、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のアンテナマッチングデバイス。
- 請求項1または請求項4に記載のアンテナマッチングデバイスであって、
前記アンテナマッチングデバイスは、該アンテナマッチングデバイスの回路を構成する導体パターンが形成された誘電体層を積層してなる積層体によって形成され、
複数のスイッチは、少なくとも二つの実装型スイッチ素子からなり、
前記積層体には、底面側から凹部が形成されており、
前記積層体の天面と前記凹部の前記天面に略平行な面とに、前記実装型スイッチ素子がそれぞれ実装されている、アンテナマッチングデバイス。 - 前記天面に実装される実装型スイッチ素子と、前記凹部の前記天面に略平行な面に実装される実装型スイッチ素子は、前記積層体に実装されている状態において、
前記RF側端子に接続される側の実装用端子が、前記実装型スイッチ素子本体に対して同じ側に配置されている、請求項5に記載のアンテナマッチングデバイス。
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