JP5719825B2 - バンパー付き車両 - Google Patents
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Description
具体的には、ホイールアーチのフランジにクリップが嵌め込まれて係止され、係止されたクリップの突出部にバンパーの取付フランジが重ね合わされる。重ね合わされた取付フランジが突出部にボルトで取り付けられる。これにより、ホイールアーチに取付孔を形成することなくバンパーの取付フランジを取り付けることができる。
この状態において、取付フランジはクリップの突出部に露出させた状態で取り付けられる(例えば、特許文献1参照。)。
クロージングプレートで各部材の裏面を覆うことにより、ホイールハウスの内部に発生したスプラッシュが、ホイールハウスおよびリアバンパーサイドの合わせ部に入り込むことを防止できる。これにより、合わせ部から外部に泥水などが漏れ出すことを防止できる。この状態において、ホイールハウスにバンパーが取り付けられている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、クリップの突出部に取付フランジが露出させた状態で取り付けられるので、取付フランジが車体の外部から目視されてしまう。このため、ホイールアーチおよびバンパーの取付部の見栄え(意匠性)を高めることが難しい。
さらに、ホイールハウスにバンパーが取り付けられた状態において、ホイールアーチおよびバンパーの取付部の見栄えを高めるという点について考慮されていない。
該ベース部の車幅方向外側端から車体前方に向けて張り出され、前端部に前記挟持部が形成されたバンパー支持部とを含み、前記ベース部および前記バンパー支持部が交差する交差部のうち前記車輪側に、前記車輪の反対側に向けて凹状に形成され、インナーフェンダの車幅方向外側端が差し込まれる係合溝を有するバンパー支持ブラケットとを含むことを特徴とする。
ホイールアーチのバンパー支持ブラケットに挟持部を備えた。この挟持部でバンパーの取付フランジを挟持し(挟み込み)、取付フランジを挟持部で係合可能とした。
このように、挟持部でバンパーの取付フランジを挟み込むことにより、取付フランジを挟持部で補強することができる。これにより、ホイールアーチにバンパーを取り付ける取付部(すなわち、挟持部および取付フランジで構成される取付部)の剛性、いわゆる取付剛性を高めることができる。
これにより、ホイールアーチにバンパーが取り付けられた取付部(すなわち、挟持部および取付フランジで構成された取付部)の見栄え(意匠性)を高めることができる。
また本発明では、挟持部の前側支持部を取付フランジの車輪側に配置したので、取付フランジを前側支持部で覆うことができ、取付フランジ(すなわち、バンパー)の色彩が露出することを前側支持部で抑えることができる。
ここで、バンパーの端部から取付フランジを車幅方向内側に折り曲げることによりバンパーの端部にエッジ部(稜線部)が形成され、バンパーの色彩が露出することを前側支持部で抑えることにより、バンパーのエッジ部を一層強調させてエッジ部の見栄え(意匠性)を高めることができる。
補強用リブで挟持部を補強するとともにバンパー支持ブラケットの剛性を確保できるので、挟持部をバンパー支持ブラケットで強固に支持できる。
これにより、ホイールアーチにバンパーを取り付ける取付部の剛性(取付剛性)を一層高めることができる。
挟持部でバンパーの取付フランジを挟み込むことにより、取付フランジを挟持部で補強することができ、ホイールアーチにバンパーを取り付ける取付部(すなわち、挟持部および取付フランジで構成される取付部)の剛性、いわゆる取付剛性を高めることができる。
また、挟持部でバンパーの取付フランジを挟み込むことにより取付フランジを挟持部で覆うことができるので、取付フランジを車体の外部から目視できないように挟持部で隠すことができる。
これにより、ホイールアーチにバンパーが取り付けられた取付部(すなわち、挟持部および取付フランジで構成された取付部)の見栄え(意匠性)を高めることができる。
また本発明では、バンパー支持ブラケットにベース部とバンパー支持部とを備えた。さらに、ベース部およびバンパー支持部の交差部に係合溝を設け、係合溝にインナーフェンダの車幅方向外側端を差し込むようにした。
よって、インナーフェンダをバンパー支持ブラケットに係止部材で係止することなくインナーフェンダの形状を保持できる。これにより、インナーフェンダを保持する係止部材の一部を不要にできるので、部品点数を抑えてコスト低減や組付性の容易化を図ることができる。
この場合でも、車両の発進時に、バンパー支持ブラケットの下端部のみを車体後方に撓ませることにより、バンパー支持ブラケットの他の部位の撓み(変形)を防止できる。
さらに、バンパー支持ブラケットの下端部のみを撓ませることにより、バンパー支持ブラケットがアーチ本体から脱落することや、バンパーが大きく変形することを防止できる。
なお、図5においては、アーチ本体27の後下端部27aとバンパー支持ブラケット28のベース部33との取付状態を理解しやすくするためにインナーフェンダ13を想像線で示す。
図1、図2に示すように、バンパー付き車両10は、車体の骨格を構成する車体フレーム11と、車体フレーム11の後側部11aに取り付けられたホイールアーチ(ホイールハウス)12と、ホイールアーチ12の半径方向内側に設けられたインナーフェンダ13と、インナーフェンダ13の車幅方向外側に設けられたアウタパネル14と、アウタパネル14の後部14aに設けられたリアバンパー(バンパー)15とを備えている。
インナーフェンダ13は、一例として、樹脂材でホイールアーチ12に沿って湾曲状に形成され、ホイールアーチ12の後輪17側に設けられた保護用の部材である。
ホイールアーチ12がインナーフェンダ13で覆われることにより、インナーフェンダ13でホイールアーチ12が保護される。
このインナーフェンダ13は、後述するように、アーチ本体27の後下端部27aに外ボルト48および外ナット47などで取り付けられる(図4、図6参照)。
左側部22の前端部22aから取付フランジ24が車幅方向内側に折り曲げられることにより、前端部22aにエッジ部(稜線部)25が形成されている。
取付フランジ24はホイールアーチ12のバンパー支持ブラケット28に取り付けられている。
後下端部27aに内外の貫通孔31が形成されている。
アーチ本体27の後下端部27aにバンパー支持ブラケット28が取り付けられる。
上タッピングねじ74および下タッピングねじ77は、バンパー支持ブラケット28に取付フランジ24を係止する係止部材である。
バンパー支持ブラケット28の色彩と、上下のタッピングねじ74,77の色彩とが同じ系統色に設定されることにより、バンパー支持ブラケット28に対して上下のタッピングねじ74,77を目立ち難くできる。
このベース部33は、アーチ本体27の後下端部27aに上端部41aが取り付けられるベースプレート41と、上水平辺41bから車体後方に向けて張り出された上水平部42と、内傾斜片41cから車体後方に向けて張り出された内傾斜壁43と、外傾斜片(ベース部33の車幅方向外側端)41dの上部41eから車体後方に向けて張り出された外上傾斜壁44を有する。
ベース部33の下端33aは、下タッピングねじ77より上方で、かつ、バンパー支持部34の下端部54より上方に位置する。
図4に戻って、ベースプレート41の上端部41aに所定間隔をおいて内外の取付孔46が形成され、上端部41aの車体後方側の面に内外のナット47(図6参照)が取り付けられている。内外のナット47は、内外の取付孔46に対してそれぞれ同軸上に配置されている。
内貫通孔31および内取付孔46に差し込まれた内ボルト48が内ナット47(図6参照)にねじ結合される。
この状態で、貫通孔29、外貫通孔31および外取付孔46に外ボルト48が差し込まれ、差し込まれた外ボルト48が外ナット47(図6参照)にねじ結合される。
また、アーチ本体27の後下端部27aにインナーフェンダ13が外ボルト48および外ナット47などで取り付けられる。
ベースプレート41の外傾斜片41dから車体前方に向けてバンパー支持部34が張り出されている。
前側支持部56の上端部56aが張出上部52の前端部52aと略直交するように連結されている。
ここで、張出部51の下端部51cと、挟持部53(具体的には、前側支持部56)の下端部56cとでバンパー支持部34の下端部54が形成されている。バンパー支持部34の下端部54はベース部33の下端33aより下方に延長されている。
この上後側支持部57は、前側支持部56に対して略平行に配置されることにより、前側支持部56に対して車体後方側に所定間隔をおいて設けられている。
この下後側支持部58は、前側支持部56に対して略平行に配置されることにより、前側支持部56に対して車体後方側に所定間隔をおいて設けられている。
上下の後側支持部57,58に上下のクリップ61,62がそれぞれ嵌合されている。上下のクリップ61,62は、略U字状に形成された板ばねである。
この状態において、前後の折曲片67,68に形成された貫通孔69がそれぞれ上取付孔64に対して同軸上に配置される(図8も参照)。
よって、下クリップ62が下後側支持部58に嵌合された状態において下後側支持部58が前後の折曲片67,68の端部67a,68aで挟み込まれる。
この状態において、前後の折曲片67,68に形成された貫通孔69がそれぞれ下取付孔65に対して同軸上に配置される。
この状態で、ベースプレート41がインナーフェンダ13に沿って配置され、張出部51がリアバンパー15(左側部22)に沿って配置されている。
さらに、張出部51の外面51dから複数の補強リブ35が格子状に突出されている。すなわち、複数の補強リブ35が外面51dに略水平方向および略鉛直方向に延びるように形成されている。
ベースプレート41の裏面41fおよび張出部51の外面51dに複数の補強リブ35を設けることにより、バンパー支持ブラケット28の剛性が複数の補強リブ35で確保されている。
一対の上補強リブ35a,35bは、張出部51の外面51dのうち上端部51a寄りに設けられ、上後側支持部57に対して交差するように略水平に形成されている。また、一対の下補強リブ35c,35dは、張出部51の外面51dのうち下端部51c寄りに設けられ、下後側支持部58に対して交差するように略水平に形成されている。
さらに、一対の上補強リブ35a,35bが上後側支持部57に連結されることにより、上後側支持部57に嵌合された上クリップ61が一対の上補強リブ35a,35b間に配置される。
よって、上クリップ61が上下方向に移動することを一対の上補強リブ35a,35bで規制し、上クリップ61を所定位置に保持できる。
さらに、一対の下補強リブ35c,35dが下後側支持部58に連結されることにより、下後側支持部58に嵌合された下クリップ62が一対の下補強リブ35c,35d間に配置される。
よって、下クリップ62が上下方向に移動することを一対の下補強リブ35c,35dで規制し、下クリップ62を所定位置に保持できる。
さらに、バンパー支持ブラケット28の剛性が複数の補強リブ35で確保されることにより、挟持部53がバンパー支持ブラケット28で強固に支持されている。
下タッピングねじ77(すなわち、最下位の下タッピングねじ)の下方にバンパー支持部34の下端部54(図5も参照)が下方に向けて延長されている。
このように、挟持部53でリアバンパー15の取付フランジ24を挟み込むことにより、取付フランジ24を挟持部53で補強することができる。
これにより、ホイールアーチ12のバンパー支持ブラケット28にリアバンパー15を取り付ける取付部(すなわち、挟持部53および取付フランジ24で構成された取付部)の剛性、いわゆる取付剛性を高めることができる。
これにより、ホイールアーチ12(バンパー支持ブラケット28)にリアバンパー15を取り付ける取付部の剛性(取付剛性)を一層高めることができる。
この前側支持部56は取付フランジ24の後輪17(図1参照)側(すなわち、車体前方側)に配置されている。よって、取付フランジ24を車体の外部から目視できないように前側支持部56で隠すことができる。
さらに、取付フランジ24の色彩が露出することを前側支持部56で抑えることにより、リアバンパー15のエッジ部25(図7も参照)を一層強調させてエッジ部25の見栄え(意匠性)を高めることができる。
これにより、リアバンパー15のエッジ部25やエッジ部25近傍の見栄えを一層高めることができる。
係合溝37は、インナーフェンダ13の車幅方向外側端13aが差込可能に、車体後方側(すなわち、後輪17の反対側)に向けて凹状に形成されている。さらに、係合溝37は、インナーフェンダ13の車幅方向外側端13aに対応させて、交差部36に沿って上下方向に延出されている。
インナーフェンダ13は、アーチ本体27の後下端部27aに外ボルト48および外ナット47などで取り付けられる(図4、図6参照)。
係合溝37にインナーフェンダ13の車幅方向外側端13aが差し込まれることにより、インナーフェンダ13の車幅方向外側端13aが係合溝37で保持される。
車幅方向外側端13aが係合溝37で保持されることにより、インナーフェンダ13が浸水や熱の影響で変形することを係合溝37で抑えることができる。
下端部54は、下タッピングねじ77(最下位の下タッピングねじ)の下側から下方に向けて延長されている。さらに、下タッピングねじ77の上方、すなわち下端部54の上方にベース部33が設けられている。
すなわち、バンパー支持部34の下端部54は弾性変形可能に形成されている。
図10(a)に示すように、車両10の後部荷室に比較的重い荷物を積んだ場合に、車両10が下降してバンパー支持ブラケット28の下端部54が駐車場81の車輪止め82の上部82aに接触することが考えられる。
これにより、車両10の発進時に、バンパー支持ブラケット28、特に下端部54を除いた他の部位が変形することを防止できる。
このように、車両10の下降に対応させて下端部54を撓ませることにより、バンパー支持ブラケット28の変形や脱落を抑え、さらに、リアバンパー15の大きな変形を抑えることにより、車両10の見栄え(意匠性)を一層高めることができる。
例えば、前記実施例では、複数の係止部材として2個の上タッピングねじ74および下タッピングねじ77を例示したが、タッピングねじの個数は3個、4個など適宜選択が可能である。
また、複数の係止部材として2個の上タッピングねじ74および下タッピングねじ77を例示したが、これに限らないで、クリップやボルト・ナットなどの他の係止部材を使用することも可能である。
例えば、内ボルト48に代えて樹脂製のクリップなどの他の締結部材を使用することも可能である。樹脂製のクリップは、通常用いられているもので、頭部を押し込むだけでアーチ本体27にバンパー支持ブラケット28を係止できる。
よって、内ボルト48に代えて樹脂製のクリップを使用することにより、アーチ本体27にバンパー支持ブラケット28などを組み付ける際に、アーチ本体27にバンパー支持ブラケット28をより簡単に仮止めでき、組付作業の容易化を図ることができる。
なお、実施例のように締結部材として内ボルト48を使用することによりアーチ本体27にバンパー支持ブラケット28をより強固に取り付けることができる。
よって、内ボルト48に代えて樹脂製のクリップを用いた場合、内ナット47を有するクリップを除去することができる。
Claims (6)
- 車輪の上部にホイールアーチが配置され、該ホイールアーチまでバンパーが延出されたバンパー付き車両において、
前記ホイールアーチは、前記車輪の上部を収納可能なアーチ本体と、前記アーチ本体の下端部に設けられたバンパー支持ブラケットを含み、
前記バンパー支持ブラケットは、前記バンパーの端部から車幅方向内側に折り曲げられた取付フランジを挟持する挟持部を有し、
前記バンパー支持ブラケットの挟持部は、前記取付フランジに対し前記車輪側に設けられた正面視略矩形状に形成された前側支持部と、前記車輪の反対側に設けられた後側支持部により挟持した状態で係合可能な挟持部である、
ことを特徴とするバンパー付き車両。 - 前記バンパー支持ブラケットは補強用リブを有し、
前記補強用リブは、略水平方向に延びてその前端部が前記後側支持部に連結されることで前記挟持部を補強することを特徴とする請求項1記載のバンパー付車両。 - 前記バンパー支持ブラケットは補強用リブを有し、
前記後側支持部は上後側支持部及び下後側支持部から構成され、
前記補強用リブは、前記上後側支持部の上部又は前記上後側支持部と前記下後側支持部の間隙において、略水平に延びる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のバンパー付車両。 - 前記バンパー支持ブラケットは、
前記挟持部に前記取付フランジを係止する係止部材と同系統色であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のバンパー付き車両。 - 車輪の上部にホイールアーチが配置され、該ホイールアーチまでバンパーが延出されたバンパー付き車両において、
前記ホイールアーチは、
前記車輪の上部を収納可能なアーチ本体と、
前記アーチ本体の下端部に設けられ、前記バンパーの取付フランジを挟持した状態で係合可能な挟持部を有し、
車幅方向に向けて形成されたベース部と、
該ベース部の車幅方向外側端から車体前方に向けて張り出され、前端部に前記挟持部が形成されたバンパー支持部とを含み、
前記ベース部および前記バンパー支持部が交差する交差部のうち前記車輪側に、前記車輪の反対側に向けて凹状に形成され、
インナーフェンダの車幅方向外側端が差し込まれる係合溝を有するバンパー支持ブラケットとを含む、
ことを特徴とするバンパー付き車両。 - 前記係止部材は前記挟持部の上下方向に複数個設けられ、
前記バンパー支持ブラケットは、
車幅方向に向けて形成されたベース部と、
該ベース部の車幅方向外側端から車体前方に向けて張り出され、前端部に前記挟持部が形成されたバンパー支持部とを有し、
前記ベース部は、複数の前記係止部材のうち最下位の係止部材より上方に形成され、
前記バンパー支持部は、前記最下位の係止部材より下方に下端部が延長されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のバンパー付き車両。
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