JP5718070B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、耐久性と生産性を低下させることなく、軽量化を実現した空気入りタイヤに関する。
近年、環境性能の重要性が増してきており、スチールコードを補強部材として用いるゴム物品やタイヤにおいては軽量化のニーズが高まっている。タイヤの軽量化のためには、スチールコードからなるベルトの厚さを薄くすることが有効であり、そのためにはスチールコード断面を扁平形状とし、スチールコードの径(短径)を小さくすることが効果的である。
通常、(1×N)構造のスチールコードをプレスローラー等の治具を用いて扁平形状とした場合、スチールコードへの引張入力時に初期伸びが発生するため補強部材としての効果が低下してしまう。そこで、スチールコードの引張剛性を損ねることなく、扁平形状となるコード構造として、例えば、特許文献1〜4が提案されている。特許文献1に記載のスチールコードは、2+6構造であってシースフィラメント間に間隙を設けることにより、フィラメント間にゴムを浸透させる技術が提案されている。また、特許文献2に記載のスチールコードは、コアフィラメント径とシースフィラメント径を規定することで、上記課題の解消を試みている。さらに、特許文献3に記載のスチールコードは、コアフィラメント径とシースフィラメント径の比を規定することで、スチールコードへのゴムの浸透性を向上させる技術が開示されている。さらにまた、特許文献4には、スチールフィラメント6〜10本の単撚り構造または層撚り構造とすることで、ゴム浸透性を確保する技術が開示されている。
特開平9−158066号公報 特開2005−120491号公報 特開2007−63724号公報 特開2007−90937号公報
しかしながら特許文献1〜4はゴム浸透性、すなわち、耐久性の観点からは検討されてはいるものの、スチールコードの生産性については十分に検討されたものとは言えず、シースフィラメント間に必要以上の間隙が空いた場合、シースフィラメントがコアフィラメントの周辺に均等に分散しないため、生産性が劣る問題が生じていた。すなわち、スチールコード全体が曲げられたときに各フィラメントへの張力が不均一となりやすいため、一部のフィラメントが突っ張って飛び出す現象が生じていた。また、スチールコード引張時にフィラメントに均等に張力が分散されないため、強力が低下するという問題も有していた。
そこで、本発明の目的は、耐久性と生産性を低下させることなく、軽量化を実現した空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、(2+6)構造のスチールコードを構成するシースフィラメント間の間隔、および、コード間隔を最適化することにより、上記課題を解消することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部と、両ビード部のタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にわたり連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在して、これら各部を補強する少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置した少なくとも2層の交錯ベルト層を有するベルトと、を備えた空気入りタイヤにおいて、
前記交錯ベルト層の少なくとも1層の補強材が、2本のコアフィラメントを撚り合わせることなく並列して配置したコアと、該コアの周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメントからなるスチールコードであって、前記シースフィラメントの径をds(mm)、シースフィラメント撚りピッチをp(mm)としたとき、下記式(I)、
D=[L―6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
(ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント間隔Dが、25〜80μmであり、かつ、
隣接する前記スチールコード同士の間隔が0.50mm〜1.40mmであり、
前記dcおよび前記dsが下記式(II)〜(IV)、
dc<ds (II)
0.20≦dc≦0.32 (III)
0.27≦ds≦0.43 (IV)
で表わされる関係を満足することを特徴とするものである。
本発明においては、前記ベルト層の厚みは1.30mm〜1.65mmであることが好ましく、また、前記シースフィラメントの撚りピッチpは5〜18mmであることが好ましく、さらに、タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率は190GPa以上であることが好ましく、さらにまた、前記スチールコードの短径は0.85mm〜1.05mmであることが好ましい。
本発明によれば、耐久性と生産性を低下させることなく、軽量化を実現した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの好適な実施の形態を示す片側断面図である。 本発明の空気入りタイヤに係るスチールコードの断面図である。 Dが25μm未満の場合のスチールコードの断面図である。 Dが80μmより大きい場合のスチールコードの断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの好適な実施の形態を示す片側断面図である。図1に示すタイヤは、一対のビード部1と、両ビード部のタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部1,2,3を補強する少なくとも1枚(図示する例では1枚)のカーカスプライからなるカーカス4と、カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置された少なくとも2層(図示例では4層)の交錯ベルト層を有するベルト5と、を備える。
図示例のカーカス4は、1枚の折り返しカーカスプライから構成され、折り返しカーカスプライは、ビード部1内にそれぞれ埋設した一対のビードコア6間にトロイド状に延在する本体部と、各ビードコア6の周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部とからなるが、カーカス4のプライ数および構造は、これに限られるものではない。
本発明においては、交錯ベルト層の少なくとも1層の補強材が、2本のコアフィラメントを撚り合わせることなく並列して配置したコアと、その周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメントからなるスチールコードであって、コアフィラメントの径をdc、シースフィラメントの径をdsとしたとき、下記式(I)、
D=[L―6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
(ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント間隔Dは、25μm〜80μmである。かかる構造を有する偏平なスチールコードをベルトの補強材として用いることで、耐久性と生産性を低下させることなく、タイヤの軽量化を図ることができる。
以下、本発明に係るスチールコードの構造について詳細に説明する。図2は、本発明の空気入りタイヤに係るスチールコードの構造の説明図である。図示するように、本発明に係るスチールコード10は、2本のコアフィラメント11を撚り合わせることなく並列して配置したコアと、コアの周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメント12からなる。このような扁平のスチールコード10を用いることにより、ベルト層の厚みを薄くすることができ、タイヤの軽量化を図ることができる。コアフィラメント11を2本とするのは、3本以上では実質的に捩りなく並行に配置することが困難であるからである。また、シースフィラメント12を6本とすることで、耐久性確保のうえで必要となるスチールコード10中心部までのゴム浸透性を効率良く確保することができる。シースフィラメントが5本以下では、ゴム浸透性は良好であるが、シースフィラメントの分散性が悪化し強度不足となる。一方、シースフィラメントが7本以上では、ゴム浸透に充分な間隙を確保できなくなり、耐久性が低下してしまう。
ここでスチールコード10の断面を見ると、無撚りのコアフィラメント11は略円形状となるが、シースフィラメント12は撚りピッチに応じて断面形状が変化する。すなわち、撚りピッチが大きくなるとシースフィラメント12の断面は円形状に近づき、撚りピッチが小さくなるとシースフィラメント12の断面は楕円(偏平率)の度合いが大きくなるという特徴を有している。そこで本発明においては、コアフィラメント11の径をdc(mm)、シースフィラメント12の径をds(mm)、シースフィラメント撚りピッチをp(mm)としたとき、下記式(I)、
D=[L―6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
(ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント間隔Dが、25〜80μmであることが重要となる。コアフィラメント11の径dcとシースフィラメント12の径dsと撚りピッチpとを、上記式(I)を満足するように組み合わせることで、シースフィラメント12の間隙へのゴムの浸透を充分確保できるとともに、分散性が良好であるため余分な間隙を空けずにスチールコード曲げ変形時のフィラメントの突っ張りや強力低下を抑制できる。
Dが25μmより小さくなると、例えば、図3のようにシースフィラメント12の間隙にゴムが充分に浸透できない構造となり、ベルトがカット傷を受けた場合に水分が浸透して伝播し、いわゆるカットセパレーションが発生してしまう。一方、Dが80μmより大きくなると、例えば、図4のようにシースフィラメント12がコアフィラメント11の周りに均等に分散しないため、生産性が劣るとともに、シースフィラメント12が偏った箇所にゴムが充分に浸透できない。また、フィラメントの突っ張りや強力低下が発生する懸念が高まるおそれがある。好適には、30〜70μm、さらに好適な範囲は50〜60μmであり、Dの値をこの範囲とすることで、ゴム浸透性とシースフィラメント12の分散性が最適なバランスとなる。
本発明においては、交錯ベルト中の隣接するスチールコード同士の間隔は0.50mm〜1.40mmである。スチールコード間隔が0.50mm未満であるとスチールコードの端部から発生した亀裂が進展することによるベルト層の剥離、いわゆる、ベルトエッジセパレーション(BES)が著しく悪化する。一方、スチールコード間隔が1.40mmより大きいと、スチールコードの打込み数が少なすぎるため、タイヤとして十分な強度を得ることができない。好ましくは0.70mm以上、1.20mm以下である。
また、本発明においては、コアフィラメント11の径dcとシースフィラメント12の径dsが下記式(II)〜(IV)、
dc<ds (II)
0.20≦dc≦0.32 (III)
0.27≦ds≦0.43 (IV)
で表される関係を満足することが好ましい。すなわち、コアフィラメント11の径dcとシースフィラメント12の径dsは異なる組み合わせ、特に、コアフィラメント11の径dcをシースフィラメント12の径dsよりも小さくすることがよい。これにより、同径のフィラメントを組み合わせた場合に対し、得られる扁平形状のスチールコードの短径をより小さくすることができる。また、上記(III)および(IV)を満足することで、スチールコードがより高度な強力を得ることができる。好適には0.23≦dc≦0.27および0.30≦ds≦0.35であり、さらに好適には0.24≦dc≦0.26および0.32≦ds≦0.34であり、コアフィラメント径dcとシースフィラメント径dsをこの範囲とすることにより、ゴム浸透性とスチールコードの強力を維持しながらタイヤ軽量化をバランスよく実現できる。
さらに、本発明においては、ベルト層の厚みは1.30mm〜1.65mmであることが好ましい。ベルト層の厚みが1.30mm未満であると十分な耐久性を得ることができない場合があり好ましくない。一方、ベルト層の厚みが1.65mmを超えると、タイヤ軽量可能効果が得られない場合があり好ましくない。タイヤ軽量化の観点から、好適には1.40mm以上、1.55mm以下である。
さらに、本発明においては、シースフィラメント12の撚りピッチpが5〜18mmであることが好ましい。シースフィラメント12の撚りピッチが5mm未満となるとシースフィラメント12の間隙を充分に確保できず、一方、18mmより大きくなると、シースフィラメント12の分散性が悪化しやすくなり好ましくない。これに対し、シースフィラメント12の撚りピッチpを5〜18mmとすれば、生産性を良好に向上させることができる。上記効果を良好に得るためには、好ましくは10〜16mmである。
また、本発明においては、タイヤ加硫成形後、タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率が190GPa以上であることが好ましい。タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率が190GPa以上であることにより、ベルトのタガ効果を充分に発揮し、タイヤの形状保持性や操縦安定性を良好に確保することができる。190GPa未満であると、内圧時にスチールコードが初期伸びしてしまうおそれがあり、これにより、タイヤ形状が悪化してしまう場合がある。
さらに、本発明においては、上記スチールコードの短径は0.85mm〜1.05mmであることが好ましい。スチールコードの短径を1.05mm以下とすることで、効果的にベルトを薄くすることが可能となる。短径を1.00mm以下とすると軽量化効果が大きくなり、より好ましい。しかしながら、短径が0.85mm未満となるとスチール量が大幅に減少するため、ベルトとして必要な強度を確保できない場合がある。
本発明の空気入りタイヤは、少なくとも2層の交錯ベルト層を有するベルトを有し、かつ、交錯ベルト層の少なくとも1層の補強材が、2本のコアフィラメントを撚り合わせることなく並列して配置したコアと、コアの周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメントからなるスチールコードであって、平均的なシースフィラメント径Dが上記関係を満足し、かつ、隣接するスチールコード同士の間隔が0.50mm〜1.40mmであればよく、ベルト層の総数や構造については特に制限はない。
本発明に用いるスチールフィラメントの素材としては、特に制限は無く、従来用いられているものであれば何れでも用いることができるが、炭素成分が0.80質量%以上である高炭素鋼であることが好ましい。フィラメントの素材を高硬度である炭素成分が0.80質量%以上の高炭素鋼とすることで本発明の効果を良好に得ることができる。一方、炭素成分が1.5質量%を超えると、延性が低くなり耐疲労性が劣るので好ましくない。
本発明のスチールコードはコード表面にめっき処理が施されていることが好ましい。コード表面のメッキの組成としては、特に限定されるものはないが、好適には銅と亜鉛からなるブラスメッキであり、より好適には、銅の含有率を60質量%以上である。これによりスチールフィラメントとゴムとの接着性を向上させることができる。
本発明に用いるコーティングゴムの素材は、特に制限はされず、公知のゴムを用いることができるが、ムーニー粘度が50以上110以下のものが好適である。ムーニー粘度が50未満であるとタイヤ性能が低下し、110より大きいとシースフィラメント間にゴムが局所的に充分浸透しない箇所が発生してしまう。なお、ここでムーニー粘度とは、JIS―K6300に準拠して測定を行ない得られた値である。
本発明の空気入りタイヤは、上述のように、軽量で、かつ、耐久性に優れるため、ライトトラック用タイヤおよびトラック・バス用タイヤとして特に好適である。なお、本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、または窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1〜9、従来例および比較例1〜8>
図2に示すタイプのタイヤを、タイヤサイズ11R22.5/14PRで作製した。ベルトは4層のベルト層からなり、第2ベルト層と第3ベルト層(タイヤ径方向内側からそれぞれ2層目と3層目)が主交錯層を形成しており、表1〜3に示すスチールコードを全ベルト層の補強部材として適用し、スチールコードは長径方向がベルト幅方向に沿うように配置した。第1ベルト層〜第4ベルト層のベルト層の角度は周方向に対してそれぞれ、+52°、+16°、−16°、−16°とした。得られた供試タイヤにつき、下記の手順に従い、ゴム浸透性、耐久性、径成長およびベルト重量を評価した。また、スチールコードの生産性についても併せて評価した。なお、タイヤから切り出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率は下記の手順で算出した。
<コード引張弾性率>
実施例1〜9、従来例および比較例1〜8の各スチールコードをタイヤから解剖して取り出した後、つかみ部分のスチールコード表面についている余分なゴムを除去し、コード引張試験機により引張試験を実施した。その際、引張歪みはビデオ式伸び計により測定した。その測定における標点間距離は100mmであり、引張試験速度は10mm/分である。得られた応力−歪み曲線において、引張歪みが0.1%における応力と0.5%の応力の2点間の傾きを計算し、コード引張弾性率を算出した。得られたコード引張弾性率が従来例よりも優れているものを○、劣っているものを×とした。結果を表1〜3に併記する。なお、応力の計算におけるスチールコードの断面積は、π×(dc×2+ds×6)/4にて算出した。
<ゴム浸透性>
実施例1〜9、従来例および比較例1〜8の各スチールコードをタイヤから解剖して取り出した後、NaOH−10%水溶液に片端を浸して、24時間放置後、「ゴムの剥離長さ」を測定した。スチールコードの内部までゴムが浸透していれば、ゴムは剥離しない。従来例のスチールコードよりもゴム剥離長さが同等以下となっているものを○、劣っているものを×とした。結果を表1〜3に併記する。
<耐久性>
得られたタイヤを8.25インチのリムに組み込んだ後に、内圧を700kPaまで充填して荷重を26.7kN負荷し、断続的に13.4kNのサイドフォースを与え、ドラムの周速度を60km/hの条件にて耐久ドラム試験を実施した。走行24時間後にベルト端部の亀裂を測定した。亀裂の長さが従来例と同等以下となっているものを○、劣っているものを×とした。結果を表1〜3に併記する。
<径成長>
各供試タイヤを8.25インチのリムに組んだ後、内圧を50kPaから700kPaまで充填したときの径成長量をベルトのセンター部にて測定した。従来例のベルトより径成長量を抑制し、タガ効果が同等以上となっているものを○、劣っているものを×とした。結果を表1〜3に併記する。
<ベルト重量>
各供試タイヤを解剖して幅方向中心位置における主交錯層を、幅方向長さ100mm×周方向長さ500mmの大きさに、かつ厚さ方向についてはベルト層間(第1ベルト層と第2ベルト層のベルト層間、および第3ベルト層と第4ベルト層のベルト層間)の厚さ中心位置のゴムに沿って切り出し、重量を測定した。従来例のベルトよりも実質軽くなっているものを○、それ以外を×とした。結果を表1〜3に併記する。
<コード生産性>
実施例1〜9、従来例および比較例1〜8の各スチールコードに曲げ変形を与え、フィラメントの突っ張りが生じないかを目視にて評価した。また、スチールコードをペンチにて切断し、フィラメントの解れ(いわゆるフレア性)が悪化しているかを目視にて評価した。それらの評価において従来例から悪化していないものを○、それ以外を×とした。結果を表1〜3に併記する。
Figure 0005718070
※タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率
Figure 0005718070
※タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率
Figure 0005718070
※タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率
上記表1〜3より、本発明の空気入りタイヤは、耐久性と生産性を低下させることなく、軽量化を実現できることが確かめられた。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 カーカス
5 ベルト
6 ビードコア
10 スチールコード
11 コアフィラメント
12 シースフィラメント

Claims (5)

  1. 一対のビード部と、両ビード部のタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にわたり連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在して、これら各部を補強する少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置した少なくとも2層の交錯ベルト層を有するベルトと、を備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記交錯ベルト層の少なくとも1層の補強材が、2本のコアフィラメントを撚り合わせることなく並列して配置したコアと、該コアの周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメントからなるスチールコードであって、前記コアフィラメントの径をdc(mm)、前記シースフィラメントの径をds(mm)、シースフィラメント撚りピッチをp(mm)としたとき、下記式(I)、
    D=[L―6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
    (ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント間隔Dが、25〜80μmであり、かつ、
    隣接する前記スチールコード同士の間隔が0.50mm〜1.40mmであり、
    前記dcおよび前記dsが下記式(II)〜(IV)、
    dc<ds (II)
    0.20≦dc≦0.32 (III)
    0.27≦ds≦0.43 (IV)
    で表わされる関係を満足することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト層の厚みが1.30mm〜1.65mmである請求項記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記シースフィラメントの撚りピッチpが5〜18mmである請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤから切出したゴム被覆されたスチールコードの引張弾性率が190GPa以上である請求項1〜のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記スチールコードの短径が0.85mm〜1.05mmである請求項1〜のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
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