JP5718087B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、耐久性および生産性に優れ、かつ、軽量化を実現した空気入りタイヤに関する。
近年、環境性能の重要性が増してきており、スチールコードを補強部材として用いるゴム物品やタイヤにおいては軽量化のニーズが高まっている。タイヤの軽量化のためには、スチールコードからなるベルトの厚さを薄くすることが有効であり、そのためにはスチールコード断面を扁平形状とし、スチールコードの径(短径)を小さくすることが効果的である。
通常、(1×N)構造のスチールコードをプレスローラー等の治具を用いて扁平形状とした場合、スチールコードへの引張入力時に初期伸びが発生するため補強部材としての効果が低下してしまう。そこで、スチールコードの引張剛性を損ねることなく、扁平形状となるコード構造として、例えば、特許文献1〜4が提案されている。特許文献1に記載のスチールコードは、2+6構造であってシースフィラメント間に間隙を設けることにより、フィラメント間にゴムを浸透させる技術が提案されている。また、特許文献2に記載のスチールコードは、コアフィラメント径とシースフィラメント径を規定することで、上記課題の解消を試みている。さらに、特許文献3に記載のスチールコードは、コアフィラメント径とシースフィラメント径の比を規定することで、スチールコードへのゴムの浸透性を向上させる技術が開示されている。さらにまた、特許文献4には、スチールフィラメント6〜10本の単撚り構造または層撚り構造とすることで、ゴム浸透性を確保する技術が開示されている。
特開平9−158066号公報 特開2005−120491号公報 特開2007−63724号公報 特開2007−90937号公報
しかしながら、特許文献1〜4はゴム浸透性、すなわち、耐久性の観点からは検討されてはいるものの、スチールコードの生産性については十分に検討されたものとは言えず、シースフィラメント間に必要以上の間隙が空いた場合、シースフィラメントがコアフィラメントの周辺に均等に分散しないため、生産性が劣る問題が生じていた。すなわち、スチールコード全体が曲げられたときに各フィラメントへの張力が不均一となりやすいため、一部のフィラメントが突っ張って飛び出す現象が生じていた。また、スチールコード引張時にフィラメントに均等に張力が分散されないため、強力が低下するという問題も有していた。
また、特に建設車両用タイヤや重荷重用タイヤは、タイヤの軽量化と同時に、タイヤの寿命を延ばすことを目的として耐カット性の向上も求められている。これは、建設車両用タイヤは、破砕岩石が散乱する路面の走行を余儀なくされ、ベルトのカット故障が生じやすく、カットが直接的にタイヤを故障に至らしめるか、または、カット傷から水が浸入してスチールコードを腐食し、これがセパレーション故障を招くか、いずれかの故障が生じて、タイヤ寿命を低下させるという問題を有しているからである。
そこで、本発明の目的は、耐久性および生産性に優れ、かつ、軽量化を実現した空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、下記構成とすることにより、上記課題を解消することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部と、両ビード部のタイヤ半径方
向外側に連なる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にわたり連なるトレッ
ド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在して、これら各部を補強する少
なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半
径方向外側に配置した少なくとも3層のベルト層からなるベルトとを備えた空気入りタイ
ヤにおいて、
前記ベルトの最外層ベルト層を構成するスチールコードが、2本のコアフィラメントを
撚り合わせることなく並列して配置したコアと、該コアの周囲に撚り合わされた6本のシ
ースフィラメントからなるスチールコードであって、前記コアフィラメントの径をdc、
前記シースフィラメントの径をds、シースフィラメントの撚りピッチをp(mm)とし
たとき、下記式(I)、
D=[L−6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
(ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント
間隔Dが、25〜80μmであり、かつ、
前記ベルトが、タイヤ赤道面を挟んで交差するように積層した交錯ベルト層を有し、該
交錯ベルト層を構成するスチールコードのコード径が、前記最外層ベルト層を構成するス
チールコードの短径よりも大きく、
前記dcおよび前記dsが下記式(II)〜(IV)、
dc<ds (II)
0.20≦dc≦0.32 (III)
0.27≦ds≦0.43 (IV)
で表わされる関係を満足することを特徴とするものである。
本発明においては、前記交錯ベルト層を構成するスチールコードは複撚りスチールコー
ドであることが好ましく、また、前記最外層ベルト層を構成するスチールコードのシース
フィラメントの撚りピッチは5〜18mmであることが好ましく、さらに、前記最外層ベ
ルト層を構成するスチールコードの短径は0.85mm〜1.05mmであることが好ま
しく、さらにまた、前記最外層ベルト層中の隣接するスチールコード同士の間隔は0.5
0mm〜1.80mmであることが好ましい。
本発明によれば、耐久性および生産性に優れ、かつ、軽量化を実現した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの好適な実施の形態を示す片側断面図である。 本発明の空気入りタイヤの最外層ベルト層を構成するスチールコードの構造の説明図である。 Dが25μm未満の場合のスチールコードの断面図である。 Dが80μmより大きい場合のスチールコードの断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの好適な実施の形態を示す片側断面図である。図1に示すタイヤは、一対のビード部1と、両ビード部のタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部1,2,3を補強する少なくとも1枚(図示する例では2枚)のカーカスプライからなるカーカス4と、カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置された少なくとも3枚(図示例では4枚)のベルト層からなるベルト5と、を備える。
図示例のカーカス4は、2枚の折り返しカーカスプライから構成され、折り返しカーカスプライは、ビード部1内にそれぞれ埋設した一対のビードコア6間にトロイド状に延在する本体部と、各ビードコア6の周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部とからなるが、カーカス4のプライ数および構造は、これに限られるものではない。
本発明においては、ベルトの最外層ベルト層を構成するスチールコードが、2本のコアフィラメントを撚り合わせることなく並列して配置したコアと、コアの周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメントからなるスチールコードであって、前記コアフィラメントの径をdc、前記シースフィラメントの径をds、シースフィラメントの撚りピッチをp(mm)としたとき、下記式(I)、
D=[L−6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
(ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント間隔Dが、25〜80μmである。かかる構造を有する偏平なスチールコードを最外層ベルト層の補強材として用いることで、耐久性と生産性を低下させることなく、タイヤの軽量化を図ることができる。以下、上記スチールコードについて説明する。
図2は、本発明の空気入りタイヤの最外層ベルト層を構成するスチールコードの構造の説明図である。図示するように、最外層ベルト層を構成するスチールコードは、2本のコアフィラメント11を撚り合わせることなく並列して配置したコアと、コアの周囲に撚り合わされた6本のシースフィラメント12からなる。このような扁平のスチールコードを用いることにより、ベルト層の厚みを薄くすることができ、タイヤの軽量化を図ることができる。コアフィラメント11を2本とするのは、3本以上では実質的に捩りなく並行に配置することが困難であるからである。また、シースフィラメント12を6本とすることで、耐久性確保のうえで必要となるスチールコード10中心部までのゴム浸透性を効率良く確保することができる。シースフィラメントが5本以下では、ゴム浸透性は良好であるが、シースフィラメントの分散性が悪化し強度不足となる。一方、シースフィラメントが7本以上では、ゴム浸透に充分な間隙を確保できなくなり、耐久性が低下してしまう。
本発明においては、コアフィラメント11の径をdc、シースフィラメント12の径をdsシースフィラメントの撚りピッチをp(mm)としたとき、下記式(I)、
D=[L−6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
(ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント間隔Dが、25〜80μmを満足することが重要である。コアフィラメント11の径dcとシースフィラメント12の径dsが、式(I)を満足するように組み合わせることで、シースフィラメント12の間隙へのゴムの浸透を充分確保できるとともに、余分な間隙を空けずにスチールコード曲げ変形時のフィラメントの突っ張りや強力低下を抑制できる。
Dが25μmより小さくなると、例えば、図3のようにシースフィラメント12の間隙にゴムが充分に浸透できない構造となり、ベルトがカット傷を受けた場合に水分が浸透して伝播し、いわゆるカットセパレーションが発生してしまう。一方、Dが80μmより大きくなると、例えば、図4のようにシースフィラメント12がコアフィラメント11の周りに均等に分散しないため、生産性が劣るとともに、シースフィラメント12が偏った箇所にゴムが充分に浸透できない。また、フィラメントの突っ張りや強力低下が発生する懸念が高まるおそれがある。好適には、30〜70μm、さらに好適な範囲は50〜60μmであり、Dの値をこの範囲とすることで、ゴム浸透性とシースフィラメント12の分散性が最適なバランスとなる。
本発明においては、コアフィラメント11の径dcとシースフィラメント12の径dsが下記式(II)〜(IV)、
dc<ds (II)
0.20≦dc≦0.32 (III)
0.27≦ds≦0.43 (IV)
で表される関係を満足することが好ましい。すなわち、コアフィラメント11の径dcとシースフィラメント12の径dsは異なる組み合わせ、特に、コアフィラメント11の径dcをシースフィラメント12の径dsよりも小さくすることがよい。これにより、同径のフィラメントを組み合わせた場合に対し、得られる扁平形状のスチールコードの短径を、より小さくすることができる。また、上記(III)および(IV)を満足することで、スチールコードがより高度な強力を得ることができる。好適には0.23≦dc≦0.27および0.30≦ds≦0.35であり、さらに好適には0.24≦dc≦0.26および0.32≦ds≦0.34であり、コアフィラメント径dcとシースフィラメント径dsをこの範囲とすることにより、ゴム浸透性とスチールコードの強力を維持しながらタイヤ軽量化をバランスよく実現できる。
また、本発明においては、最外層ベルト層以外に、タイヤ赤道面を挟んで交差するように積層した交錯ベルト層を有し、交錯ベルト層を構成するスチールコードのコード径が、最外層ベルト層を構成するスチールコードの短径よりも大きい。これにより、タイヤとして十分な強度を発揮することができる。交錯ベルト層を構成するスチールコードとしては、層撚りのスチールコードや、複撚りのスチールコードを好適に用いることができる。例えば、層撚りのスチールコードとしては(2+8)構造や(3+9+15)構造、複撚りのスチールコードとしては、7×(1+6)構造や7×(3+9+15)構造を挙げることができる。
本発明においては、最外層ベルト層の厚みが1.30mm〜1.65mmであることが好ましい。最外層ベルト層の厚みが1.30mm未満であると十分な耐久性を得ることができない場合があり好ましくない。一方、最外層ベルト層の厚みが1.65mmを超えると、タイヤ軽量可能効果が得られない場合があり好ましくない。タイヤ軽量化の観点から、好適には1.40mm以上、1.55mm以下である。
また、本発明においては、最外層ベルト層を構成するスチールコードのシースフィラメント12の撚りピッチは5〜18mm以下であることが好ましい。シースフィラメント12の撚りピッチが5mm未満となるとシースフィラメントの間隙を充分に確保できず、一方、シースフィラメント12の撚りピッチが18mmより大きくなると、シースフィラメント12の分散性が悪化しやすくなり好ましくない。これに対し、シースフィラメント12の撚りピッチを5〜18mm以下とすれば、より生産性を向上させることができる。上記効果を良好に得るためには、好ましくは10〜16mm以下である。
さらにまた、本発明においては、最外層ベルト層を構成するスチールコードの短径は0.85mm〜1.05mmであることが好ましい。スチールコードの短径を1.05mm以下とすることで、効果的にベルトを薄くすることが可能となる。短径を1.00mm以下とすると軽量化効果が大きくなり、より好ましい。しかしながら、短径が0.85mm未満となるとスチール量が大幅に減少するため、ベルトとして必要な強度を確保できない場合がある。
また、本発明においては、最外層ベルト層中の隣接するスチールコード同士の間隔は0.50mm〜1.80mmであることが好ましい。スチールコード間隔が0.50mm未満であるとスチールコードの端部から発生した亀裂が進展することに撚るベルト層の剥離、いわゆる、ベルトエッジセパレーションが著しく悪化するおそれがある。一方、スチールコード間隔が1.80mmより大きいと、スチールコードの打込み数が少なすぎるため、タイヤとして十分な強度を得ることができない場合がある。好ましくは0.70mm以上、1.50mm以下である。
本発明に用いるスチールフィラメントの素材としては、特に制限は無く、従来用いられているものであれば何れでも用いることができるが、炭素成分が0.80質量%以上である高炭素鋼であることが好ましい。フィラメントの素材を高硬度である炭素成分が0.80質量%以上の高炭素鋼とすることで本発明の効果を良好に得ることができる。一方、炭素成分が1.5質量%を超えると、延性が低くなり耐疲労性が劣るので好ましくない。
本発明のスチールコードはコード表面にめっき処理が施されていることが好ましい。コード表面のメッキの組成としては、特に限定されるものはないが、好適には銅と亜鉛からなるブラスメッキであり、より好適には、銅の含有率を60質量%以上である。これによりスチールフィラメントとゴムとの接着性を向上させることができる。
本発明に用いるコーティングゴムの素材は、特に制限はされず、公知のゴムを用いることができるが、ムーニー粘度が50以上110以下のものが好適である。ムーニー粘度が50未満であるとタイヤ性能が低下し、110より大きいとシースフィラメント間にゴムが局所的に充分浸透しない箇所が発生してしまう。なお、ここでムーニー粘度とは、JIS―K6300に準拠して測定を行ない得られた値である。
本発明の空気入りタイヤは、上述のように、軽量で、かつ、耐久性に優れるため、ライトトラック用タイヤおよびトラック・バス用タイヤおよび建設車両用タイヤとして特に好適である。なお、本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、または窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1〜6、比較例1〜4および従来例1>
図1に示すタイプのタイヤを、タイヤサイズ12.00R20で作製した。ベルトは4層のベルト層からなり、表1および2に示すスチールコードを最外層ベルト層の補強材とした。スチールコードは長径方向がベルト幅方向に沿うように配置され、ベルト角度はタイヤ周方向に対して+18°とした。第2ベルト層と第3ベルト層(タイヤ径方向内側からそれぞれ2層目と3層目)は、±18°の角度で交錯する主交錯層を形成しており、補強材のスチールコードのコード構造は3+9+15×0.23+0.23であり、打込み本数は21本/50mmとした。また、第1ベルト層のスチールコードのコード構造は1+6×0.34であり、ベルトの角度はタイヤ周方向に対して−50°、打込み本数18本/50mmとした。得られた供試タイヤにつき、下記の手順に従い、ゴム浸透性、耐カット性およびベルト重量を評価した。また、実施例1〜6、比較例1〜4および従来例1の各スチールコードの生産性についても下記手順に従い評価した。
<耐カット性>
得られたタイヤを8.50インチのリムに組み込んだ後に、内圧を700kPaまで充填した。タイヤを車両に取り付け、悪路を中心として一定期間走行させトレッド部が完全に摩耗するまで実地試験を行なった。実地試験後にタイヤを解剖し、ベルト部におけるカット数およびカット傷からの腐食伝搬性を測定し、従来例のタイヤと比較して、同等以上となっているものを○、劣っているものを×とした。結果を表1および2に併記する。
<ベルト重量>
各供試タイヤを解剖して幅方向中心位置における最外層を、幅方向長さ100mm×周方向長さ500mmの大きさに、かつ厚さ方向については、第3ベルト層と第4ベルト層のベルト層間の厚さ中央位置、および第4ベルト層とトレッドゴムの境界に沿って切り出し、重量を測定した。従来例のベルトよりも実質軽くなっているものを○、それ以外を×とした。結果を表1および2に併記する。
<コード生産性>
実施例1〜6、比較例1〜4および従来例1の各スチールコードに曲げ変形を与え、フィラメントの突っ張りが生じないかを目視にて評価した。また、スチールコードをペンチにて切断し、フィラメントの解れ(いわゆるフレア性)が悪化しているかを目視にて評価した。それらの評価において従来例から悪化していないものを○、それ以外を×とした。結果を表1および2に併記する。
<実施例7〜13、比較例5〜8および従来例2>
図1に示すタイプのタイヤを、タイヤサイズ21.00R35で作製した。ベルトは3層のベルト層からなり、表3および4に示すスチールコードを最外層ベルト層の補強材とした。スチールコードは長径方向がベルト幅方向に沿うように配置され、ベルト角度はタイヤ周方向に対して+22°とした。第1ベルト層と第2ベルト層(タイヤ径方向内側からそれぞれ1層目と2層目)は、±22°の角度で交錯する主交錯層を形成しており、補強材のスチールコードのコード構造は7×(1+6)×0.21であり、打込み本数は17本/50mmとした。得られた供試タイヤにつき、下記の手順に従い、ゴム浸透性、耐カット性およびベルト重量を評価した。また、実施例7〜13、比較例5〜8および従来例2の各スチールコードの生産性についても下記手順に従い評価した。
<耐カット性>
得られたタイヤを15.00インチのリムに組み込んだ後に、内圧を500kPaまで充填した。タイヤを車両に取り付け、悪路を中心として一定期間走行させトレッド部が完全に摩耗するまで実地試験を行なった。実地試験後にタイヤを解剖し、ベルト部におけるカット数およびカット傷からの腐食伝搬性を測定し、従来例のタイヤと比較して、同等以上となっているものを○、劣っているものを×とした。結果を表3および4に併記する。
<ベルト重量>
各供試タイヤを解剖して幅方向中心位置における最外層を、幅方向長さ100mm×周方向長さ500mmの大きさに、かつ厚さ方向については、第2ベルト層と第3ベルト層のベルト層間の厚さ中央位置、および第3ベルト層とトレッドゴムの境界に沿って切り出し、重量を測定した。従来例のベルトよりも実質軽くなっているものを○、それ以外を×とした。結果を表3および4に併記する。
<コード生産性>
実施例7〜13、比較例5〜8および従来例2の各スチールコードに曲げ変形を与え、フィラメントの突っ張りが生じないかを目視にて評価した。また、スチールコードをペンチにて切断し、フィラメントの解れ(いわゆるフレア性)が悪化しているかを目視にて評価した。それらの評価において従来例から悪化していないものを○、それ以外を×とした。結果を表3および4に併記する。
Figure 0005718087
Figure 0005718087
Figure 0005718087
Figure 0005718087
上記表1〜4より、本発明の空気入りタイヤは、耐久性および生産性に優れ、かつ、軽量化を実現した空気入りタイヤすることができることが確かめられた。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 カーカス
5 ベルト
6 ビードコア
10 スチールコード
11 コアフィラメント
12 シースフィラメント

Claims (5)

  1. 一対のビード部と、両ビード部のタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部
    と、両サイドウォール部間にわたり連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間に
    トロイド状に延在して、これら各部を補強する少なくとも1枚のカーカスプライからなる
    カーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置した少なくとも3層の
    ベルト層からなるベルトとを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトの最外層ベルト層を構成するスチールコードが、2本のコアフィラメントを
    撚り合わせることなく並列して配置したコアと、該コアの周囲に撚り合わされた6本のシ
    ースフィラメントからなるスチールコードであって、前記コアフィラメントの径をdc、
    前記シースフィラメントの径をds、シースフィラメントの撚りピッチをp(mm)とし
    たとき、下記式(I)、
    D=[L−6ds{1+(L/p)1/2]/6 (I)
    (ここで、L=(π+2)dc+πds)により表わされる平均的なシースフィラメント
    間隔Dが、25〜80μmであり、かつ、
    前記ベルトが、タイヤ赤道面を挟んで交差するように積層した交錯ベルト層を有し、該
    交錯ベルト層を構成するスチールコードのコード径が、前記最外層ベルト層を構成するス
    チールコードの短径よりも大きく、
    前記dcおよび前記dsが下記式(II)〜(IV)、
    dc<ds (II)
    0.20≦dc≦0.32 (III)
    0.27≦ds≦0.43 (IV)
    で表わされる関係を満足することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記交錯ベルト層を構成するスチールコードが複撚りスチールコードである請求項
    載の空気入りタイヤ。
  3. 前記最外層ベルト層を構成するスチールコードのシースフィラメントの撚りピッチが5
    〜18mmである請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記最外層ベルト層を構成するスチールコードの短径が0.85mm〜1.05mmで
    ある請求項1〜のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記最外層ベルト層中の隣接するスチールコード同士の間隔が0.50mm〜1.80
    mmである請求項1〜のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
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