JP5716129B2 - パルス式の不連続火花放電を作動させる方法、陰極火花蒸着を作動させる方法及び基板をコーティングする方法 - Google Patents

パルス式の不連続火花放電を作動させる方法、陰極火花蒸着を作動させる方法及び基板をコーティングする方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭素層または高い割合の炭素を含む層を製作するために、炭素ターゲットまたは炭素を多く含むターゲットの陰極火花蒸着をする方法に関する。
特に本発明は、水素割合を有しておらず、またはわずかな水素割合しか有しておらず、硬度を広い範囲で変えることができる、硬質の炭素層の製作を対象とする。
本発明では、電気式の手段で、すなわち機械式の点弧接点なしに、かつ相応に高い繰返し周波数を可能にしながら、低い電圧で火花を点弧することを可能にする装置が記載される。
さらにこの装置は、真空中での再現性のあるコーティングを保証するために、少ない磁場の補助で、または磁場の補助なしに、面積が小さい炭素ターゲットの上でも火花を確実に案内することを可能にする。
さらに別の部分において本発明では、多重荷電した炭素イオンの割合をコーティングのときに制御し、コーティング速度を変更することを可能にする装置および方法が記載される。
この方法と装置の好ましい組み合わせは、火花蒸着のときに発生する飛沫が、析出される層へ混入するのを大幅に低減し、ないしは回避するために利用される。
最後に本発明は、開示されている装置を利用してこのような方法により製作される、硬度と表面粗さを広い範囲にわたって変えることができ、コーティングされる物体とそのつどの基体とで構成されるトライボロジーシステムを的確に最適化することができる、水素フリーの炭素層に関するものである。
この層の1つの重要な実施形態はその他の元素のドーピング、特に金属や気体のドーピングにあるが、ただし多量の水素が混入されることはない。
炭素の陰極火花蒸着は、工具やコンポーネントをコーティングするために適用される長年知られてきた方法である。この方法では、ターゲットは蒸発するべき炭素でできており、火花放電では陰極として作動する。
パルス火花電流を用いて炭素の陰極火花蒸着を実施することは、従来技術である。直流電流動作は、ターゲットの1つの個所での火花の「焼き付き」を生じさせる。その原因は、グラファイトが通常の金属導体とは異なり、高い温度について低い抵抗率を有しており、そのために低い電圧での火花動作が、すでに高温になっているターゲットの個所で促進されることにあると推測される。火花電流のパルスは火花を偏向させ、それが1つのスポットにとどまるのを防ぎ、それによってターゲットへの焼き付きを防ぐ。
基本的に、パルス火花電流を生成する方式には2通りある。一方の方式(以下、方法Aと呼ぶ)の要諦は、連続火花電流IKDに、追加の電流パルスIKPを重ね合わせることにある。その様子は図1に模式的に示されている。他方の方式(以下、方法Bと呼ぶ。図2)の要諦は、火花電流のために電流パルスIKPだけを並べることにあり、電流のそれぞれの電流パルスの間で何度もスイッチオフが行われ、したがって、火花の各々のパルスについて再びあらためて点弧がなされなくてはならず、すなわち、不連続火花電流によって作業が行われる。
これら両方の方法は利点と欠点を有している。Grimmの欧州特許出願公開第00666335(A1)号明細書に記載されている方法Aは、連続火花電流IKDを点弧するために、ただ1回の点弧プロセスしか必要ないという利点を有している。電流パルスIKPがこの連続火花電流に重ね合わされ、したがって独自の点弧を必要とすることがなく、このことは、電流パルスが高い周波数を有している場合に特別に好ましい。つまり、コーティングプロセスの最初に連続火花電流を点弧するだけでよいので、生産で通常行われるロバスト性が高い点弧により、陰極と陽極の間の一時的な低抵抗の機械的接触を通じて作業を行うことができる。直流電流供給部から供給される連続電流IKDと、パルス電流IKPとの重ね合わせは、並列につながれたコンデンサ放電部を通じて行うことができ、または、並列につながれた単極電圧供給部を通じて行うことができる。あるいは、パルスパラメータの調整(周波数、パルス高さ、パルス幅、パルス勾配)を一定の範囲内で可能にする、市販されているパルス電流供給部(たとえばパルス溶接用として開発されたもの)を利用することもできる。
それに応じてRamm他の国際公開第2009/059807号パンフレットには、特にta−C層を製作するためのパルス方法が記載されている。その場合、基本電流を生じさせるDC電圧が電圧パルスと重ね合わされ、この電圧パルスが電子放出挙動に影響を及ぼして、火花の基点の「焼き付き」が防止されるように、すなわち、ターゲット表面の非常に狭い領域に火花基点が長いあいだとどまることが防止されるようにする。このときDC電流供給は、プラズマ放電が中断なく維持されるように、基本電流によって行われる。
しかし方法Aにおける連続電流の必要性は、この方法が硬質の炭素層を製作するために適用される場合、2つの欠点を有している。すなわち第1の欠点は、連続火花電流による蒸着を通じて、早すぎる速度で層が塗布されるという危険性である。早すぎるコーティング速度は、炭素のダイヤモンド状のsp3結合を減少させることが知られており、このことは、Yin他著”A theory for the formation of tetrahedral amorphous carbon including deposition rate effects”(蒸着速度効果を含む四面アモルファスカーボンの形成理論) Thin Solid Films (1996) 95−100に記載されている。
このことは析出される層が軟質になるという帰結につながり、このことは、当該層が摩耗防護層として使用されるべきである場合には望ましくない。考えられる1つの対策の要諦は、程度の差こそあれ長い時間インターバルでコーティングを中断することにある。しかしそれが意味するのは、そのつどあらためて再度点弧をしなければならず、そのために、連続火花電流とパルス電流との組み合わせで1回だけ点弧がなされるという利点を部分的に失うということである。この方法の別の欠点は、連続火花では高荷電炭素イオンの割合が低くなることにある。
他方の方式すなわち方法Bは、それぞれの電流パルスの間で火花電流がそのつど再びゼロに戻る電流パルスを用いて作業が行われる。そのために、各々の電流パルスを再びあらためて点弧することが必要である。このような点弧プロセスを具体化するには数多くの方式があり、それらはたとえばAnders他著”’Triggerless’ triggering of vacuum arcs”(真空アークの「トリガレス」式のトリガリング)J.Phys D: Appl. Phys, 31, (1998), 584−587に記載されている。これらすべての方式に共通するのは、最初にプラズマが陰極または陽極で生起され、次いで、このプラズマがこの2つの電極の区間を低い放電電圧で定常状態のまま経過する火花放電に対して十分に導電性にすることである。点弧機構の信頼性はさまざまに異なる。このことは、特別な点弧装置の再度のオーバーホールまでにこれによって実現可能な最大のパルス数についても該当する。それが意味するのは、そのつど広範な保守整備作業を実施しなければならないということである。両方のケースにおいて、およそ100000回のパルスがそうした検査なしで実現される。それは、30時間の動作時間(1Hzのパルス周波数のとき)の後に、そうした検査が控えていることを意味することになる。しかしそれ以上の周波数で、たとえば1kHzのパルス周波数で作業が行われると、わずか2分後にプロセスを中断しなければならないことになる。それよりも高い周波数は、既存の点弧機構ではなおのこと具体化可能ではない。しかしながら現在、少なくとも製造時のコーティングプロセスについては、10Hzを超える周波数はほとんど適用されていない。その理由は、コンデンサの耐用期間によってパルス繰返し数が制約されるからである。すなわち通常、方法Bにおけるパルスの時間(長さ)は、コンデンサ放電の特性量によって調整され、または、火花電流供給部でのパルス時間停止を通じて調整される。
以上を要約して言えるのは、方法AとBは相互に比べたときに、利点だけでなく欠点も有しているということである。方法Aではただ1回の初期点弧しか必要なく、連続火花電流を非常に周波数の高い電流と重ね合わせることもできる。しかしながら、DC電流割合が、層特性に強すぎる影響を及ぼす最低蒸着速度を規定することが欠点となる場合がある。パルスの火花電流は、DC火花放電の低いインピーダンスによって規定される制御が難しい過電圧を、一時的にしか生じさせないという事実も欠点である。このことは、状況によっては多重荷電炭素イオンの生起を制約してしまう。
方法Bの利点は、火花を点弧するときの比較的高い電圧(多重荷電Cイオンの生起に対するプラスの影響)であり、および、火花が(たとえばターゲット中心部での点弧のときに)中断されてから、ターゲット周縁部へと達して、他の材料に飛び移るように火花時間を調整するのが可能なことである。パルスの周波数は、特に点弧機構の迅速性によって制約される。しかしながら大半の点弧方法は、高い周波数で長いプロセス時間にわたるとき、すでに上で説明したとおり不確実であり、および/または不釣り合いに高いコストを引き起こす。
つまり以上に述べたことからして、少ないDC電流割合で済ませることができ、もしくはDC電流割合なしで済ませることができ、その一方で高い燃焼電圧をパルスで有しており、さらには高い周波数で作業を行うことができ、パルス点弧が確実に少ないコストで行われる方式が望ましいことになる。
このように、炭素ターゲットで陰極火花を点弧させて作動させる種々の方法における欠点は、次のようにまとめることができる:火花蒸着をする従来の方法は、パルスと重ね合わされたDC火花電流を基本とするか、または、追加の点弧装置により作動する不連続な火花を基本とするものである。方法Aのパルスの重ね合わせは、パルス上昇時に火花放電の低い過電圧にしかつながらず、これと結びついた比較的少ない多重荷電イオンの生成につながる。さらにコンデンサの所要の充電時間は、パルス割合の「デューティサイクル」を制限する。方法Bの純粋なパルス動作における頻繁な点弧は、コーティングプロセスの信頼性を低下させ、および/または非常に高価な解決法を通じてしか具体化することができない。
本発明の目的は、点弧シーケンスを非常に高い周波数と短いパルス時間で具体化することができ、方法Aの制約(常時重ね合わされる基本電流)や方法Bの制約(各々のパルスごとの点弧)を必要とすることがない、炭素の陰極火花蒸着をする方法を提供することにある。
この点弧方法は、方法Aで適用することができる「低速の」初期点弧だけでなく、Anders他が記載しているような不連続パルス動作の、機械式の接触に依拠しない「高速の」点弧方法とも組み合わせることができるのがよい。
本発明は、初期点弧の後にソース外部の追加の点弧機構を必要とすることなく、不連続パルス動作を可能にすることを意図している。
本発明の1つの主要な側面は、パルスのための放電電圧の大きさを調整し、それによって炭素蒸気の電離度を的確に調節する可能性にある。
本発明のさらに別の目的は、火花コーティングのときに可変のパルスポーズ比率を可能にし、それにより基板での最善のコーティング速度調整を実現する、炭素層を製作するためのコーティング方法を提供することにある。
さらに、本発明による方法は方法Aの改良をすることを意図しており、そのために、高速で連続する短いパルス時間の個別パルスからなる多重パルスとの組み合わせで、火花放電の放電電圧を、従来式の直流電圧火花放電における放電電圧と比べて大幅に引き上げるための可能性を提供する。
この課題は、少なくとも1つのコンデンサの放電によって陰極火花蒸着のときに火花放電が惹起され、相応の放電電流は通常の仕方でコンデンサの周期的なスイッチオンとスイッチオフにより制御され、本発明によると、スイッチオンされている時間インターバルの内部で、放電電流が事前に規定された大きさに達したときに一時的に中断されることによって解決される。このことはパルスの内部で、以下においてサブパルスと呼ぶ別のパルスを生じさせる。
驚くべきことに、サブパルスを発生させるためには直流電圧割合を必要としない。すなわちパルスの内部で、電圧がスイッチオフされた後に火花放電を容易に再び開始させることができる。外部からトリガされる点弧は必要ない。同様に、直流電圧割合によって火花を維持する必要もない。
しかしいっそう驚くべきなのは、サブパルスに基づき、本来のパルスの経過後、コンデンサがスイッチオフされた後、および休止インターバルの経過後に、コンデンサのスイッチオンが火花放電の新たな開始を惹起し、それが容易に、すなわち外部からトリガされる点弧を必要とすることなしに行われることである。したがって、各パルスの間の基本電流も必要ない。従来技術とは異なり、本発明によると火花動作は本質的な中断をはさみながら進行する。
このことは一方では、スイッチオンされた時間インターバル内部でのサブパルスによって、蒸発した粒子の電離が有意に増大するという利点を有している。他方では、休止インターバル後に放電電圧のスイッチオンのみによって火花を再び点弧するという可能性は、コーティング速度を問題なく制限することができ、それにより、sp3割合が高い硬質の炭素層を具体化する可能性が得られるという利点をさらに有している。
サブパルスでの新たな点弧、ならびに休止インターバル後の新たな点弧がなぜ容易に可能であるのかは、まだ完全には解明されていない。しかし発明者らは、蒸発した粒子の電離率が高まることで、火花を新たに点弧するのに小さい電圧だけで足りる程度にまで、点弧閾値が低くなるのではないかと推測している。このことは、場合により電離した粒子の慣性に基づき、特に休止インターバルの経過後にいっそう当てはまるものと推測される。
指摘しておかなければならないのは、各パルスの間の休止インターバルを、パルス時間とサブパルスの数に依存して、どの程度長く選択することができるかという問題は、使用する火花蒸着設備の現状の条件に直接左右されるということである。とはいえ当業者には、どれだけの休止インターバル時間で火花が点弧しなくなるかを、実験で容易に求めることができる。
実施例と図面を参照しながら本発明を詳細に説明するが、これは全般的な発明思想を限定しようとするものではない。
図面は次のものを示している:
方法Aの模式図である(従来技術)。 方法Bの模式図である(従来技術)。 真空コーティング設備、および電気供給部との配線である。 従来技術の方法Aに基づいて500Hzのパルス周波数で火花放電が作動したときのUKAとIKPの時間的推移である。パルス長として、100μsの時間が設定されている。 従来技術の方法Aに基づいて500Hzのパルス周波数で火花放電が作動したときの、個別パルスのより良い解像のためのUKAとIKPの時間的推移である。パルスのトリガ信号は100μsである。電流上昇は所定のパルス時間中に行われており、100μsの前に、電流は自由に選択可能な約720Aの電流限界にすでに達しており、このことは、約40μs後に電圧スイッチオフにつながる。 パルス式の火花放電のときの動作を示す図である(改良された方法A)。直流電流供給部(5)は30AのIKDを供給する(図示せず)。この直流電流放電は、パルス電流供給(6)と重ね合わされる。パルス電流IKPが図面に示されている。パルス長は、本例では800μsに設定されている(トリガ信号を記載)。各パルスの間には、1200μsのパルスポーズが設定されている。電流スイッチオフは、それぞれ約700Aで行われている。これらの条件のもとで、それぞれ6つのサブパルスが組み合わされてなるパルス束の発生が、所定のパルスの長さにわたって観察される。 図6の曲線のより良い時間的な解像である。所定のパルス長は、約700Aの電流制限で800μsである。このパルス長で、電流制限により6つのサブパルスが生起され、各々のサブパルスで、約40μsにわたって電圧が高いレベルで安定化される。 パルス式の火花放電の本発明に基づく動作である。この図は、スイッチオフされた直流電流供給部(5)のケース(不連続パルスのみによる動作に相当)について、IKPとUKAの時間的推移を示している。1000μsのパルス長が設定されており、同じく1000μsのパルスポーズが設定されている。 図8のより良い時間的な解像である。7つのサブパルスを有する1つの個別パルスが示されている。曲線から明らかなとおり、個別パルス内部でサブパルスを新たに点弧するために、点弧電圧は60V前後で十分であり、追加の点弧装置を必要とすることがない。驚くべきことに、1000μs後に個別パルスを再び点弧するのにも、この電圧で十分である。 経過中に6つのサブパルスが生起される900μsの所定のパルス時間について、UKAとIKPについての時間的な推移を示している(本発明に基づき、直流電流の重ね合わせをしない)。パルスポーズとしては1100μsの時間が選択されている。このケースについては、純粋に不連続のパルスでも点弧動作をちょうどまだ具体化することができた。この実験構成におけるこれよりも短いパルス長とこれよりも長いパルスポーズについては、もはや確実に点弧を保証することができなかった。
図4から図6には、それぞれ3つの曲線が示されている。1番上の曲線は電流の推移に相当している。これに対応して右側の軸が関連する。中央の曲線は電圧の推移に相当している。これに対応して左側の軸が関連する。1番下の曲線は、パルス時間を示すためのものにすぎない。その振幅はランダムな単位で選択されている。
実験は、OC Oerlikon Balzers AG社の型式Innovaの真空コーティング設備で実施した。これ以外の真空コーティング設備にこの方式を転用する可能性も、本明細書によって当業者に明らかとなる。
真空コーティング設備は図3に模式的に示されており、排気可能な排気室1を含んでおり、その中に、コーティングされるべき基板を収容するための回転可能な基板ホルダ4がある。すべての実験において、排気された排気室にアルゴンガスを200sccmの流量で導入し、このとき排気室で0.6Paの全圧が生じた。アルゴンガスの圧力範囲は広い範囲で変えることができ、また、たとえば窒素のようなこれ以外の気体を使用することもできる。
さらに、この排気可能な排気室の中には、蒸発するべき炭素からなるターゲット2を含む火花蒸着ソースがある。ターゲット2は相応に機械式に保持されており、アースにつながるように取り付けられた排気室1から絶縁されている。ターゲットは火花放電の陰極として配線されている。これに加えて排気室の中には、特に陰極として作動するターゲット2の近傍に取り付けられた陽極3がある。ターゲット2に対する陽極3の空間的な近さは火花動作を容易にし、特に「自己点弧」による、または追加の外部点弧のない、不連続パルス列での点弧プロセスを容易にする。陽極3の中心への配置は、火花の安定性にも貢献する。そうした配置は、点弧プロセスを特にターゲット中心部で促進するとともに、火花がターゲット周縁部へ進むのを妨げるからである。火花電流のパルスは、火花放電の安定化にも寄与する。それは1つには、火花がターゲットの1つのスポットに固着するのを妨げるからであり、また、とりわけ不連続火花動作の場合には、特にターゲット2に対する陽極3の中央の配置によって、火花点弧がターゲット中央部で促進され、火花がターゲット周縁部に達する前に、火花電流を(パルス長の調整を通じて)中断することができるからである。ターゲット2の陰極火花蒸着のために2つの電力供給部が用いられ、その機能は、当然ながら1つの供給部の内部に構成されていてもよい。直流電流供給部5は、典型的には100Vの無負荷電圧を有する電流供給部である。火花動作のとき、この電圧は火花放電の低いインピーダンス(1オーム以下)に基づいて50V以下の電圧に調整され、炭素ターゲットの場合、典型的には20V前後の電圧に調整される。このような電流供給がなされるとき、最大約1000Aの典型的な電流を調整することができる。しかしここで説明している実験では、特に100A前後もしくはこれ以下の電流範囲を適用した。すでに上で述べたとおり、高すぎるコーティング速度は炭素層の硬度を低下させるからである。基本的にコンデンサ放電を切り換えるパルス電気供給部6は、その電子デバイスとともに、高い放電電流を切り換えることができるように設計されている。したがって、要求される放電電流と切換周波数との間で最善を追求するように、電子デバイス(たとえばIGBT)を設定するのが有意義であり得る。コンデンサのサイズは、コンデンサにおける所与の充電電圧のときに、陰極放電への供給をするのに十分なエネルギー(Q=CU)を供給できるように選択され、または換言すると、相応の陰極材料(本例では炭素)を蒸発させるように選択される。このようにパルス電力供給部の設計は、パルス電流、パルス周波数、充電電圧、および利用できるコンデンサ静電容量の間の妥協である。スイッチ7および8により、火花放電を作動させるためのターゲットへの電力供給をスイッチオフすることができる。
また、これは新規であり本発明の一部分であるが、火花放電は初期点弧の後、パルス電力供給のみによって供給を受けながら作動することができ、すなわち、パルス電流IKPによってのみ作動する。その場合、全体の火花電流IKAはIKPと同一である。火花放電の放電電圧UKAは、図3に示すように、陰極(ターゲット2)と陽極3の間で測定される。パルス式の供給のみによって火花放電を作動させようとする場合、これまでの従来技術では、各々のパルスごとに再び新たに点弧をしなければならなかった。本発明の方法により、このように繰り返される新たな点弧が不要となる。
供給部は、供給される電流が一方の供給部から他方の供給部へ送られ、そのために損害が発生するのを防止するダイオード10でそれぞれ防護されている。通常、供給部の正の出力部はアースにつながれ、すなわち、排気室と同じ電位になっている。あるいは、火花放電が浮動式に(電位なしに)作動するのが好ましい場合もあり得る。この目的のためにスイッチ9が開かれる。すなわちスイッチの位置に依存して、陽極が電位なしで作動するか、またはアース電位で(排気室と同じ電位で)作動する。火花放電の初期点弧のために、実験では、低抵抗の抵抗器を介して陽極と一時的に接触を成立させ、それによってターゲット材料の初期の蒸発を生じさせる機械式の点弧接点11を利用しており、その後、ターゲット材料は陰極−陽極の区間を導電性にし、それによって電力供給部5および/または6はターゲット材料を蒸発させるための火花供給を担うことになり、すなわち、これらが低い電圧で作動する。初期点弧の後、本発明によると、電気的な直流電圧供給部5はたとえばスイッチ7を介してスイッチオフされる。そして火花は、パルス式の電力供給部6によってのみ、直流電流割合なしで供給を受ける。
文献には、不連続式のパルス動作(方法B)について、パルスの先頭部における過電流は、蒸発したターゲット材料の多重電離イオンの割合の増大に寄与することが示されている(Paperny他著”Ion acceleration at different stages of a pulsed vacuum arc”, J. Phys.D: Appl. Phys. 42 (2009) 155201)。残念ながら、今回の実験では電圧の推移については深く調べていない。パルス先頭部における過電流の原因は、高い電圧の一時的な印加に帰せられるものと推測され、すなわち、過電圧が電離増加の本来の原因であるとみなすことができ、電流増加は二次的な効果にすぎないのではないかとも考えられる。
方法Bでは、陰極と陽極の間で高い無負荷電圧が印加されるという前提条件のもとで火花を点弧することによって、火花電圧の上昇を具体化することができる。このことはたとえば、パルスでの放電のために利用されるコンデンサが高い電圧となるように充電され、このようなコンデンサの高い無負荷電圧を前提として、以後の一時的な材料の蒸発によって火花が点弧されることによって行うことができる。そして点弧の後にコンデンサは、その充電が火花を維持するのに十分である範囲内で放電をする。そして点弧の直後に(典型的には最初の50μs以内に)、高い電圧で火花放電が進行し、引き続いて再び低い電圧値まで低下していき、この電圧値は典型的には、そのつどの直流電流火花放電のインピーダンスによって与えられる。
高い荷電状態のイオンの生成は、現在の知識水準(Paperny他)では電流パルスの最初に行われてからその後に消滅するので、パルス長が200μsであれば、最初の50μsの後には、直流電流火花放電について典型的である荷電状態が生起されるにすぎない。つまり高い荷電状態を生起するためには、100μsを下回る、特に50μsを下回るオーダーの短い電流パルスを生成することが重要である。このことは、1kHzの典型的なパルス周波数では「デューティサイクル」の明瞭な低下を意味することになり、非常に低いコーティング速度を生じさせることになる。材料蒸発による高速の外部点弧は、利用されるべきコンデンサの充電挙動(点弧のための材料プラズマを生起するために、コンデンサの静電容量が十分に大きくなくてはならない)と結びついており、多くのケースにおいて同じく1msの充電時間であり、すなわちほぼ1kHzの周波数である(Anders他参照)。高いコストはかかるものの、複数の点弧コンデンサを時間的に続けて結合して、高い周波数のパルス列を得るという選択肢も考えられよう。しかしそれは手間がかかり高価であり、発明者らの知見によれば、これまでにまだ追求されたことがない。特に短いパルスについて不連続動作でパルス周波数を高めることは、本発明により解決されるさらに別の側面の1つである。
すなわち、方法Bのためのパルス先頭部における電流増大は比較的簡単に具体化することができ、点弧機構の電圧が高いことによってのみ複雑になる可能性があるのに対して、高い火花電圧は方法Aよりも具体化するのが困難である。当業者には周知であるように、直流電流火花放電での漸次的な電圧上昇は「無制限の」電流上昇に帰結し、明瞭な過電圧を生じることはない。非常に急勾配のパルスによる直流電流の重ね合わせだけが、方法Aで火花放電の電圧を高める。このような電圧上昇を長い時間にわたって安定化するのは難しい。電流が急激に上昇してコンデンサの急激な放電が生じ、これに関連してコンデンサそのもので電圧急落が起こるからである。このことは特に、重ね合わされた直流電流のケースについて当てはまる。直流電流火花放電は、およそ0.1オームの範囲内の低いインピーダンスを有しているからである。
本発明による方法は、炭素の陰極火花蒸着のさらに別の側面にも関連する。Horikoshi他著”Vacuum Arc Deposition of Homogeneous Amorphous Carbon Films at High Growth Rates”, New Diamond and Frontier Carbon Technology, Vol.16, No.5 (2006), 267−277から推論できるのは、コンデンサでの放電電圧とコンデンサ放電のときの充電の大きさは、陰極火花蒸着の際の飛沫の頻度に影響を及ぼすということであり、すなわち、放電電圧が大きいほど、そして放電時の充電量が大きいほど、飛沫の数は少なくなるということである。このことは、方法Bに基づく個別電流パルスを手がかりにして検証されている。そこに図示されているパルス形状(Horikoshi他の図4)は、コンデンサ放電についての典型的な電流・時間推移を表している:最初に最大値までの急勾配の電流上昇があり、この最大値は典型的には最初の100μs以内に達せられ、次いでゆっくりとした電流降下がある。パルス長は、放電の静電容量とインピーダンスとに依存して決まる。放電電圧と充電もパルス形状に影響を及ぼす。
ここで説明している実験は、制御式のコンデンサ放電に依拠し、この特別な例では1000Aの最大の放電電流で最大2kHzのパルス周波数を許容する、パルス式の電力供給部6を用いて実施している。コンデンサは8mFの静電容量を有しており、最大1000Vの電圧をコンデンサの充電のために利用することができた。コンデンサの拡張は、2000Aまたはこれ以上の電流も容易に可能にし、たとえば最大2000Vの充電電圧も利用することができる。コンデンサの充電時間はRとCの積に比例しており、ここでRは充電回路のオーム抵抗であり、Cはコンデンサの静電容量である。つまり静電容量Cの大きいコンデンサを充電しようとする場合、長い充電時間を甘受するか、または、高い充電電圧を利用して、比較的短い充電時間でコンデンサの等しい充電量にすることを強いられる。高い充電電圧は電子コンポーネントの適合性限界に突き当たり、長い充電時間はパルス周波数を制約する(Anders他)。さらに高い充電電圧の適用は、コンデンサの充電に利用される直流電圧供給部の電流制限によっていっそう制限される(この直流電圧供給部は供給部6に組み込まれるか、または外部供給部として6に接続されるものであり、図面には別個には示していない)。これら一切の事実は、従来、高い火花電圧で長いパルス時間にわたって、かつ高い周波数で、材料蒸着の目的のために、特に炭素の蒸着の目的のために、陰極火花放電を実施できるようにすることを妨げてきた。
まず最初に、方法Aの改良をもたらす手法について説明する。すでにGrimmの欧州特許出願公開第00666335(A1)号明細書に記載されているこの方法では、機械式の点弧フィンガ(陽極)とターゲットとの一時的な接触を通じて直流電流火花放電が点弧され、次いで、これが供給部5を通じて引き続き維持される。これに加えてこの直流電流放電に、コンデンサ放電(供給部6)に由来する電流パルスがさらに重ね合わされる。このパルスの時間的な電流推移は、Horikoshi他に記載されている電流推移と本質的には変わらない:最初は電流パルスが上昇していき、次いで、コンデンサの放電に起因して、そのつどのインピーダンスに依存して降下していく。この降下は、直流電流放電の場合には0.1オームの大きさであり、すなわち、コンデンサは急速に放電される(時間定数RxC)。
このような動作についての電圧UKAと電流IKPの時間的推移が、図4に示されている。電流IKD(図示せず)は、供給部5により30Aに設定されている。通常、この電流は供給部6からのパルス中に減衰していく。ダイオードが電流IKDを遮断するからである。500Hzの周波数をもつパルスが生起され、100μsのパルス長と、各パルスの間の1900μsのポーズとが設定された。パルスの推移では、過電圧と過電流がいずれも起こっており、これは図5により良好な時間解像度で、100μsで設定されたパルスについて図示されている。これを見ると明らかなとおり、直流電流のケースでは電力供給部(5)により生じる電圧の、パルスの開始時における−20Vの電圧が、およそ−50Vまで変化し、引き続いておよそ−40Vのところで安定化する。この数値上の電圧上昇の帰結は、大幅な電流上昇である。ここで従来式の動作形態に従って方法Aで手順を進め(Grimmの欧州特許公開第00666335A1号明細書)、コンデンサ放電に自由な進行を許したとすると電流はなおいっそう上昇し、コンデンサは急速に放電されて、電流上昇に伴って電圧が降下することになる(コンデンサの充電の流出)。このように、電圧が時間的に激しく変化することになる。
したがって比較的高い放電電圧を安定化させるために、コンデンサにおける電圧が大幅に減少してしまう前に、火花電流の大きさが制限される。これについて図5を参照して説明する。供給部6では、本例では100μsが選択された、放電時間を制限するパルス長を設定することができる。より良い理解のために、パルスに対するトリガ信号が同じく図5に図示されている(1番下の曲線)。パルス電流については720Aの上限が設定されていた(図面では1.4Vおよそ1000Aに相当)。電流の制限は、火花放電の電圧を時間的に特定の限度内で安定して保つことができるように行われた。または、換言すると次のようになる:電流のスイッチオフは、電圧がまださほど急落していない電流値のときに行われた。このことは、そのつどの実験の条件に左右され(つまりたとえばケーブルのインダクタンス等も含む)、使用する供給部6のテクニカルデータや、直流電流火花放電の特性にも左右される。しかしこのような電流制限は実験的に、時間的な電流推移と電圧推移を表示するオシロスコープを用いて容易に判定することができる。
図5が特に示しているのは、電流(図5の1番上の曲線)がすでに100μsのパルス時間前に限界値に達しており、このように電圧降下前に電流スイッチオフがなされる方式により、約40μsにわたって高い電圧UKAを安定化させることができ、すなわち、陰極材料の高い荷電状態を保証する領域で安定化させることができることである。
過電圧はコンデンサの充電電圧に左右され(本例では300Vを適用した)、また、充電されなければならないコンデンサのサイズ(本例では8mF)にも左右されることが示されている。この実験では、最大の電流が30Aに制限され、500Hzのパルス周波数で作動する直流電圧供給部がコンデンサの充電のために利用されたことにより、各パルスの間で静電容量を再び完全に充電することはできなかった。このことに言及した理由は、本方法がそのような制約のもとでも機能することを示そうとしたからにすぎない。
図6は、パルス火花放電における動作を図示している。この事例では、30AのIKDを供給する直流電流供給部5を再び用いて作業が行われた。この直流電流放電に、パルス電流供給部6によってパルスが重ね合わされる。パルス電流IKPが図6に示されている。パルス長は本例では800μsに設定されていた(トリガ信号を表示)。各パルスの間では、1200μsのパルスポーズが調整された。電流スイッチオフのために、同じく最大電流が約700Aに制限された。このような条件のもとで、それぞれ6つのサブパルスが組み合わされてなる、所定のパルスの長さにわたるパルス束の生成を観察した。図解をするために、図7ではより良い時間的な解像が選択されている。これを見るとわかるように、同じく電流制限を適用して作業を行った場合、サブパルスの生起は、図5の条件についてと同様に、同じくおよそ40μsにわたって、すなわち1つのサブパルスの時間にわたって、放電電圧をおよそ−40Vの値に規定することができる。サブパルスの新たなスイッチオンについての時間定数は、およそ100μsである。この時間定数は保護ダイオードの整流挙動に起因するものであり、高速のダイオードによって短縮することができる。図7では、800μsの所定のパルスと700Aの電流制限のとき、6つのサブパルスを生起することができる様子も見ることができ、当初の供給によって可能であるよりも大きいサブパルスのシーケンスを有している(本例ではおよそ係数7.5だけ大きい)。それと同時に、800μsの長さのパルスにおいて、6つのサブパルスの生成により電圧を6x40μsの時間にわたって、すなわち合計で240μsにわたって、安定化することができる。
このように方法Aについては、本方式によりパルス周波数を大きくできるばかりでなく、いっそう高い電圧で火花放電を安定化することができる。しかし特に重要なのは、この方法により直流電流割合とパルス電流割合との比率を、パルス電流割合の都合に合わせて広い範囲にわたって調整できるという可能性である。図4では、30AのIKDと、時間的平均で12AのIKPとで作業が行われる。それに対して図6では、同じ直流電流割合で、時間的に平均した70AのIKPにより作業が行われる。
方法Bでもサブパルスの束を生起するのが望ましいことになる。それによって直流電流割合を全面的に回避することができる。不連続パルスに依拠するこの方法では、各パルスごとの点弧という問題に直面し、さらには、はるかに高いシーケンスで行われるべき個々のサブパルスの点弧という問題にも直面する。現在の技術水準の点弧機構では、この問題を解決することはできない。
そこで、火花電流制限と、高い放電電圧と、高いシーケンスとの組み合わせが、そのようにして生成されるサブパルスで十分に、かつ十分な長さで、導電性のプラズマを生成することができ、機械式の点弧フィンガ11と関連する符号5を通じてのただ1回の初期点弧を除き、外部点弧を省くことができるかを実験した。
この目的のために次のように手順を進めた。第1のステップでは、点弧フィンガ11とターゲット2の間の一時的な接触により、40Aの電流IKDで直流電流火花放電を点弧させた。次いで、方法Aに準じてパルス供給部をスイッチオンし、パルス電流IKPを直流電流IKDに重ね合わせた。その次のステップとして、直流電流供給部5をスイッチオフした。図8には、スイッチオフされた直流電流供給部5(不連続パルスのみによる動作に相当)のケースについて、IKPとUKAの時間的推移が示されている。1000μsのパルス長を設定し、同じく1000μsのパルスポーズを設定した。驚くべきことに、このような動作形態により、パルス束の内部における各サブパルスの間での新たな点弧を必要とせず、また、いっそう驚くべきことに、各個別パルスの間でも必要としないことを確保することができた。7つのサブパルスを含む個別パルスをより良い時間的解像で示す図9を見ると明らかなとおり、追加の点弧装置を要することなく個別パルスの内部でサブパルスを新たに点弧するには、60V前後の値をもつ点弧電圧で十分である。驚くべきことに、この電圧は1000μs後に個別パルスを再び点弧するのにも十分である。このように本方法は、追加の点弧装置なしに不連続パルス動作を具体化することができる方式を提供する。これに加えて個別パルスの内部のサブパルスのシーケンスも、本例ではおよそ7kHzに引き上げることができる。
こうした迅速かつ容易な火花点弧の方式が機能する理由は、完全には解明されていない。想定されるのは、アルゴンガスと蒸発した炭素との混合物が、パルス動作(高い電子流)による集中的な電離との関連で、火花放電を低い電圧で再び点弧することができる導電性の良好なプラズマを、十分に長いあいだ形成するのに十分であるということである。これらの実験で使用した装置および特別なプロセスパラメータについて、ちょうどまだ具体化可能な点弧の限度を見積もるために、個別パルスを短く設定するとともにパルスポーズを長く設定した。図10には長さ900μsのパルスが示されており、その経過中に6つのサブパルスが生起される。パルスポーズとして1100μsの時間を選択した。このケースについては、純粋に不連続式のパルスによって点弧動作をちょうどまだ具体化することができた。これよりも短いパルス長とこれよりも長いパルスポーズについては、もはや点呼を確実に確保することはできなかった。しかしながら、変更された静電容量、異なる電流スイッチオフレベル、さまざまなガス流(もしくはガス流なし)、コンデンサの異なる電圧などが、自動的な点弧のこうした限界に影響を及ぼし、そのつどの実験の構造について容易に設定することができることは当業者に自明である。
本発明による方法を炭素の陰極火花蒸着について説明してきたが、それは、陰極火花を作動させるのに、すなわち1つのターゲット位置での「焼き付き」を防ぐのに、この材料が特別に困難だからである。しかしながら本方法は、これ以外の材料にも有利に適用することができる。それは単体の金属のターゲットであってよく、あるいは複数の材料からなるターゲット、たとえば粉末冶金で製作されたターゲットであってもよい。本方法は、融点の低い材料について特別な利点を提供する。その場合にも、パルス動作が飛沫形成を低減させるからである。酸素、窒素、または炭素を含むガス中での反応プロセスについても、電離を増やして飛沫形成を少なくするために、本方法を好ましく適用することができる。
ターゲットに対して中央に配置された陽極により、および、特に不連続動作での火花電流のパルスにより、安定した火花放電を確保することができる。
不連続式のパルス動作は、最大50原子%の金属割合を含む炭素ターゲットの陰極蒸着を同じく可能にする。
長い時間にわたる高いシーケンスのサブパルスの束に個別パルスを配分する方式は、追加の外部点弧をすることなく、互いに密接に位置するサブパルスの間でも各個別パルスの間でも、不連続式のパルス動作を可能にする。
コンデンサ(供給部6)の電圧は、陰極火花放電で蒸発する材料の高荷電イオンを生成する目的のために、広い限度内で変更することができる。
急速ではあるが電流制限された放電との組み合わせにおける高い放電電圧は、合成された炭素層または炭素含有層の飛沫頻度を低減する。
本方法は、新たに点弧を行う必要がない、火花放電の不連続式のパルス動作を提供する。
本方法に基づき、火花放電のためのDC保持電流は必要ない。
この明細書の枠内では、少なくとも1つのコンデンサの放電により惹起され、相応の放電電流がコンデンサの周期的なスイッチオンとスイッチオフによって制御される、パルス式の不連続火花放電を作動させる方法が開示されており、コンデンサがスイッチオフされているとき、スイッチオフされた時間インターバル内では供給部から電流が供給されず、スイッチオンされた時間インターバル内では事前に設定された量に達したときに放電電流が一時的に中断されて、このことがパルス内部でサブパルスを生じさせる。
第1の多数のスイッチオフされる時間インターバルは、それが経過するたびにコンデンサのスイッチオンが火花放電の新たな点弧を容易に惹起する程度に、短く選択されるのが好ましい。
火花放電の最初の点弧は点弧装置によって惹起されるのが好ましく、DC直流電圧源によって惹起されるのが特別に好ましく、火花の点弧後にコンデンサが初めてスイッチオンされる。コンデンサは初回のスイッチオンの時点で、充電をする手段によって第1の充電状態を有しているのが好ましく、次いで、スイッチオフされたDC直流電圧源のまま火花放電が引き続き作動する。
第2の多数のスイッチオフされる時間インターバルが、少なくとも1つのコンデンサを充電する手段に依存して存在していてよく、これらの時間インターバルは、第2の多数のスイッチオフされた時間インターバルの経過後に、コンデンサが実質的に第1の充電状態に達する程度の長さに選択される。
以上に説明した火花放電は、陰極火花蒸着を作動させるために適用することができる。
基板をコーティングする方法が記載されており、該方法は次の各ステップを含んでいる:
−基板を準備し、
−基板を真空室に入れ、
−真空室を排気し、
−上に説明した種類の陰極火花蒸着を実施する。
このようなコーティング方法により、水素フリーおよび/または水素含有および/または金属フリーおよび/または金属含有の炭素層を製作することができる。
1 排気室
2 ターゲット(陰極)
3 陽極(好ましくは、ただし必ずではなく、ターゲットに対して中央)
4 基板保持部(回転式)
5 直流電流(火花)供給部
6 パルス電流(火花)供給部
7 IKDを切り換えるためのスイッチ
8 IKPを切り換えるためのスイッチ
9 陽極をアースまたは浮動電位に切り換えるためのスイッチ
10 保護ダイオード
11 機械式の点弧フィンガ
12 点弧フィンガと陽極の間の電流制限のための抵抗器

Claims (7)

  1. 少なくとも1つのコンデンサの放電により惹起され、火花放電の際に放電電極間に流れる相応の放電電流が前記コンデンサの周期的なスイッチオンとスイッチオフによって制御される、パルス式の不連続火花放電を作動させる方法であって、
    コンデンサがスイッチオフされているとき、スイッチオフされた時間インターバル内では、前記コンデンサを含む供給部から陰極としての炭素ターゲットへと電流が供給されず、
    イッチオンされた時間インターバル内では放電電流が事前に設定された量に達したときに当該放電電流が一時的に中断されることにより、電流のパルスを、電流の複数のサブパルスに配分することを特徴とする方法。
  2. 少なくとも、前記サブパルスの時間インターバルに対応する、第1の多数のスイッチオフされる時間インターバルは、それが経過するたびにコンデンサのスイッチオンが火花放電の新たな点弧を惹起する程度に短く選択されることを特徴とする、請求項1に記載のパルス式の不連続火花放電を作動させる方法。
  3. 火花放電の最初の点弧は点弧装置としてのDC直流電圧源によって惹起され、火花の点弧後にコンデンサが初めてスイッチオンされ、前記コンデンサは初回のスイッチオンの時点で充電をする手段によって第1の充電状態を有しており、次いでスイッチオフされたDC直流電圧源のまま火花放電が引き続き作動することを特徴とする、請求項1または2に記載のパルス式の不連続火花放電を作動させる方法。
  4. 前記パルスの時間インターバルに対応する、第2の多数のスイッチオフされた時間インターバルは、少なくとも1つのコンデンサを充電する手段に依存して、第2の多数のスイッチオフされる時間インターバルの経過後に前記コンデンサが実質的に前記第1の充電状態に達する程度の長さに選択されることを特徴とする、請求項3に記載のパルス式の不連続火花放電を作動させる方法。
  5. 求項1〜4のうちいずれか1項に記載のパルス式の不連続火花放電を作動させる方法によって火花蒸着が作動することを特徴とする、陰極火花蒸着を作動させる方法。
  6. 基板をコーティングする方法において、該方法は次の各ステップを含んでおり、すなわち、
    −基板を準備し、
    −基板を真空室に入れ、
    −前記真空室を排気し、
    −請求項5に記載の陰極火花蒸着を作動させる方法。
  7. 水素フリーおよび/または水素含有および/または金属フリーおよび/または金属含有の炭素層が製作されることを特徴とする、請求項6に記載の基板をコーティングする方法
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