JP5714598B2 - ケーブル及び毛管から成るカーカス補強材を有するタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、半径方向カーカス補強材を備えたタイヤ、特に、持続速度で走行する重量物運搬車両又は重車両、例えばローリ、トラクタ、トレーラ又はバスに取り付けられるようになったタイヤに関する。
一般に、重車両用タイヤでは、カーカス補強材は、いずれか一方の側がビードの領域内に繋留され、カーカス補強材の上には半径方向に、少なくとも2つの互いに重ね合わされた層から成るクラウン補強材が載っており、これら層は、各層内で互いに平行であり、1つの層から次の層にクロス掛けされ、周方向と10°〜45°の角度をなす細線又はコードで形成されている。実働補強材を形成する実働層は更に、有利には弾性要素と呼ばれている伸張性の金属補強要素で作られた少なくとも1つの保護層で覆われるのが良い。保護層は、周方向と45°〜90°の角度をなす低伸張性の金属細線又はコードの層を更に含むのが良く、三角形構造形成プライと呼ばれるこのプライは、カーカス補強材と実働プライと呼ばれる第1のクラウンプライとの間に半径方向に配置され、これらは、絶対値を表してせいぜい45°に等しい角度をなした互いに平行な細線又はコードで作られている。三角形構造形成プライは、少なくとも実働プライと一緒になって三角形構造形成(triangulation )補強材を形成し、この三角形構造形成補強材は、種々の応力を受けたときに生じる変形量が僅かであり、補強プライの本質的な役割は、タイヤのクラウンの領域の補強要素の全てが受ける横方向圧縮力を吸収することにある。
重車両用のタイヤの場合、単一の保護層が設けられるのが通例であり、その保護要素は、大抵の場合、同一方向に且つ半径方向最も外側の、それ故に半径方向に隣接した実働層の補強要素の角度と絶対値で表して同一の角度に差し向けられている。幾分でこぼこの路面上を走行するようになった土木作業車両用のタイヤの場合、2枚の保護プライが存在することが有利であり、補強要素は、或る1つの層から次の層にクロス掛けされ、半径方向内側の保護層の補強要素は、この半径方向内側保護層に隣接して位置する半径方向外側の実働層の非伸張性補強要素とクロス掛け関係をなしている。
タイヤの周方向又は長手方向は、タイヤの周囲の方向に一致すると共にタイヤの走行方向によって定められる方向である。
タイヤの横方向又は軸方向は、タイヤの回転軸線に平行である。
半径方向は、タイヤの回転軸線と交差し且つこれに垂直な方向である。
タイヤの回転軸線は、タイヤが通常の使用中に回転する際の中心となる軸線である。
半径方向平面又は子午線平面は、タイヤの回転軸線を含む平面である。
周方向中間平面又は赤道面は、タイヤの回転軸線に垂直であり且つタイヤを2つの半部に区分する平面である。
或る特定の現行の「ロード」タイヤは、世界中で道路ネットワークが向上していると共に自動車専用道路ネットワークが広がっているので、高速で且つますます長距離にわたって走行するようになっている。タイヤが走行するための必要条件の全てにより、疑いもなく、タイヤは、長距離にわたって(何キロメートルにもわたって)走行できる。というのは、タイヤの摩耗が少ないからである。しかしながら、このタイヤの耐久性は、損なわれる。かかるタイヤに対して1回又はそれどころか2回の更生(リトレッド)作業を行なってタイヤの寿命を延ばすことができるようにするためには、かかる更生作業に耐えるのに十分な耐久性を持つ構造体、特にカーカス補強材を提供することが必要である。
このようにして構成されたタイヤの特に過酷な条件下における長距離走行は、これらタイヤの耐久性の点で現に制限をもたらす。
カーカス補強材の構成要素は、特に、走行中、曲げ応力及び圧縮応力を受け、これら応力は、構成要素の耐久性に悪影響を及ぼす。カーカス補強材層の補強要素を構成しているコードは、事実、タイヤが走行しているときに大きな応力、特に繰り返し曲げ応力又は曲率の変化を受け、それにより細線相互間に摩擦が生じ、したがって摩耗及び疲労が生じるが、この現象は、「疲労フレッチング(fatigue fretting)」と呼ばれている。
タイヤのカーカス補強材を強化するこれら機能を実現させるため、コードは、第1に、曲げの際に良好な可撓性及び高い耐久性を持たなければならず、このことは、特に、これらの細線が比較的小さな直径、好ましくは、0.28mm未満、より好ましくは0.25mm未満の直径を備えなければならず、一般に、タイヤのクラウン補強材のための従来型コードで用いられている細線の直径よりも小さい直径を持たなければならないということを意味している。
カーカス補強材のコードも又、コードのそのまさに性状に起因して「疲労‐腐食(fatigue-corrosion)」という現象を受け、かかる疲労腐食は、例えば酸素や水分のような腐食性作用物質の通過を促進し或いは、それどころか、これら作用物質を排出させる。具体的に説明すると、例えば切れ目に続く劣化の結果として又は単に、タイヤの内面の透過度(これは低いけれども)のためにタイヤに入り込んだ空気又は水は、コードの構造そのもののためにコード内に形成されているチャネルによって運ばれる場合がある。
一般に「疲労‐フレッチング‐腐食(fatigue-fretting-corrosion)」という総称的な用語でひとくくりされるこれら疲労現象の全ては、コードの機械的性質の徐々に進行する劣化の原因であり、最も過酷な走行条件下において、コードの寿命に悪影響を及ぼす場合がある。
カーカス補強材のこれらコードの耐久性を向上させるため、特に、タイヤのキャビティの内壁を形成するゴム層の厚さを増大させることが知られており、その目的は、かかるゴム層の透過度を最小限に抑えることにある。この層は、通常、タイヤを良好に密封するよう一部がブチルゴムで構成されている。この種の材料は、タイヤのコストを増大させるという欠点を持つ。
また、特にゴムの浸透度を増大させ、かくしてコード内に形成されているチャネルを通る酸化剤の通過を制限し又はそれどころか阻止するようコードの構成を設計変更することが知られている。このようにして製造されたタイヤは、タイヤ製造中に現われる空気ポケットの問題を提起した。
これは、種々の製造ステップの結果として、閉じ込め状態の空気ポケットが生じるからである。空気を導くことができるチャネルを形成するような構造のコードで作られたカーカス補強材を有するタイヤの場合、これら空気ポケットは、空気が特にコード内に存在しているチャネルを通って材料中に拡散するので消失する。ゴムが非常にしみ込みやすい構造を持つコードで作られたカーカス補強材を有するタイヤの場合、これら空気ポケットは、製造ステップ後においてもそのまま存在する。何が起こるかと言えば、これら空気ポケットがタイヤの硬化ステップ中に変位するだけであり、これら空気ポケットは、低い圧力が及ぼされる領域に向かって移動する。空気の移動は、補強要素相互間に存在する通路を辿ってカーカス補強材に沿って起こり、ゴムコンパウンドの層は、タイヤの硬化ステップ前に補強要素に平行な補強領域を形成する補強要素を覆う。かくして、これら補強ゾーンにより、空気ポケットが存在している領域に及ぼされる圧力に応じて空気を僅かに移動させることができる。圧力又は圧力変化が特にタイヤの硬化ステップ中又はシェーピングステップ(これが行なわれる場合)中に生じる。
これら空気ポケットの出現は、通常、これらの出現場所によっては許容できず、タイヤをスクラップにする必要のある場合がある。というのは、これら空気ポケットは、タイヤ内の弱体ゾーンになる場合があるからである。したがって、製造費は、貧弱な生産の歩留りに鑑みてそれだけで受け入れがたいものとなる。
かくして、本発明者は、特にインフレーションの面での走行条件とは無関係に且つタイヤの製造費が許容可能なままの状態で、耐摩耗性が路上使用向きに維持され、特に、耐久性が特に「疲労‐腐食」又は「疲労‐フレッチング‐腐食」現象に関して向上したタイヤを備えた重車両を提供するという仕事に取り組んだ。
この目的は、本発明によれば、補強要素の少なくとも1つの層から成る半径方向カーカス補強材を有するタイヤであって、タイヤは、それ自体トレッドで半径方向に被覆されたクラウン補強材を有し、トレッドは、2つのサイドウォールを経て2つのビードに接合されている、タイヤにおいて、カーカス補強材の少なくとも1つの層の補強要素のうちの少なくとも90%は、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示す非たが掛け金属コードであり、カーカス補強材の少なくとも1つの層の補強要素のうちの少なくとも1%は、毛管であり、毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、開放面積と材料面積の比は、0.4%を超えることを特徴とするタイヤによって達成された。
通気度試験と呼ばれている試験は、所与の時間にわたり一定の圧力下で試験体を通過した空気の量を測定することによって試験対象のコードの長手方向における空気の透過度又は通気度を求めるために用いられる。当業者には周知であるかかる試験の原理は、コードが空気に対して不透過性であるようにするためにコードの処理の有効性を実証することにある。この試験は、例えば、規格ASTM・D2692‐98に記載されている。
この試験は、コードが補強している加硫ゴムプライから引き剥がしにより直接取り出されたコード及びかくして硬化ゴムが浸透したコードに対して行われる。
試験をこの場合以下の仕方で包囲ゴムコンパウンド(又は被覆ゴム)で被覆された長さ2cmのコード片について実施し、1バールの圧力下で空気をコードの入口に注入し、流量計を用いてこれから出る空気の量を測定する(例えば、0〜500cm3/分まで較正する)。測定中、コード試験体をコードの長手方向軸線に沿って一端から他端までコードを通過した空気の量だけが測定されるよう圧縮シール(例えば、高密度フォーム又はゴムシール)中に不動化する。中実ゴム試験体を用いて、即ち、コードなしのゴム試験体を用いて、シール自体により提供される密封度を、事前チェックする。
測定された平均空気流量(10個の試験体に関する平均値)は、コードの長手方向不透過性が高ければ高いほど、それだけ一層低い。測定値は±0.2cm3/分という精度で行われるので、0.2cm3/分以下の測定値は、ゼロと見なされ、これら測定値は、コードの軸線に沿って(即ち、コードの長手方向に沿って)完全に気密であるといえるコードに対応している。
この通気度試験は、ゴムコンパウンドによるコードの浸透の度合いを間接的に測定する簡単な手段にもなる。測定流量は、ゴムによるコードの浸透度が高ければ高いほど、それだけ一層低くなる。
通気度試験と呼ばれる試験において20cm3/分未満の流量を示すコードは、66%を超える浸透度を有する。
通気度試験と呼ばれる試験において20cm3/分未満の流量を示すコードは、90%を超える浸透度を有する。
コードの浸透度は又、以下に説明する方法を用いて推定できる。層状コードの場合、この方法では、先ず最初に、2〜4cmの長さを持つ試験体の外側層を除去し、次に、長手方向に沿い且つ所与の軸線に沿って、ゴムコンパウンドの長さの和を試験体の長さで除算して得られる値を求める。これらゴムコンパウンド長さ測定では、この長手方向軸線に沿って浸透しなかった空間が除かれる。かかる測定は、試験体の周囲に沿って分布して位置する3本の長手方向軸線に沿って繰り返すと共に5つのコードを試験体に対して繰り返す。
コードが数個の層を有する場合、最初の除去ステップを新たに外側に位置する層について繰り返し、ゴムコンパウンドの長さを長手方向軸線に沿って測定する。
次に、このようにして求められたゴムコンパウンド長さと試験体長さの比の全てを平均してコードの浸透度を求める。
本発明者の実証したところによれば、本発明に従ってこのように製造されたタイヤにより、耐久性と製造費の妥協点の観点において非常に有利な向上が得られる。確かに、かかるタイヤの耐久性は、少なくとも上述した最善の解決策の場合と同じほど良好である。通気度試験と呼ばれる試験において20cm3/分未満の流量を示すカーカス補強材のコードが少なくとも90%存在することにより、腐食に起因する危険性を制限することができる。さらに、毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、毛管の開放面積と材料面積の比が0.4%を超える毛管が少なくとも1%存在することにより、タイヤの閉じ込め空気をタイヤの製造中に排出することができ、したがって、その結果、上述の生産性よりも高い生産性が得られ、したがってコスト安となる。本発明者は、1〜10%に相当する本数の毛管により、上述したように空気ポケットの生成の際か空気ポケットがタイヤの製造ステップ中にカーカス補強材層の補強要素に平行な方向に沿って移動する際かのいずれかに閉じ込め状態の空気が「ドレン」に応じることができるようにするということを実証した。実施した試験により確認されたこととして、これらの量のかかる毛管で得られた結果は、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示すコードだけを含むカーカス補強材層で得られた結果とは全く関係がない。これは、少なくとも1%のこれら毛管が設けられていることにより、上述のように製造されたタイヤ全てを実際に維持し、したがって製造単価を許容可能な値まで下げることができるからである。
本発明者は又、毛管の軸線に垂直な断面平面で見て0.4%〜2%という開放面積と材料面積の比が、製造中に取り込まれた空気及び水分が排出されるようにするのに十分であり、毛管の量は、カーカス補強材の補強要素の1〜10%であることを実証した。
本発明の好ましい実施形態よれば、毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、毛管の開放面積と材料面積の比は、10%を超える。この面積比のかかる値は、毛管が不純物で閉塞されるという恐れの発生を阻止する毛管の大きな開放断面を定める。この場合、カーカス補強材の補強要素3%未満の毛管の量が製造中に取り込まれた空気及び水分の排出を保証するのに十分である。
本発明の例示の実施形態によれば、毛管は、合成繊維材料、例えばナイロンで作られる。この第1の実施形態のかかる毛管は、コストの面で特に有利である。
本発明の第2の実施形態によれば、毛管は、熱可塑性材料、例えば熱可塑性エラストマーで作られる。
熱可塑性エラストマー(thermoplastic elastomer :略して“TPE”)は、硬化状態におけるエラストマー特性と熱可塑性コンパウンドの特定の性質、特に溶融状態における容易な処理性の両方を有するコンパウンドである。
熱可塑性ポリマーとエラストマーとの間に中間構造体を設けることにより、これらは、軟質エラストマーブロック、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(エチレン/ブタジエン)又はポリイソブチレンブロックで結合された硬質熱可塑性ブロック、例えばポリスチレンブロックから成る。代表的には、これらセグメント又はブロックの各々は、最低6以上、一般的には11以上の基本単位を含む。
エラストマーコンパウンド及び熱可塑性コンパウンドの単純な配合物と比較して、材料の構造的凝集性があるという利点を有するこの種のコンパウンドを説明している技術文献は極めて多く存在する。
熱可塑性エラストマーブロックコポリマーの中で、熱可塑性スチレン(thermoplastic styrene :略して“TPS”)エラストマーについて言及される場合がある。これらエラストマーは、中央エラストマーブロック及び末端スチレンブロックを含む。ポリイソブチレンの中央エラストマーブロックを有するTPSコポリマーが開発された。これら熱可塑性エラストマーは、略号としてSIBS(スチレン‐イソブチレン‐スチレン)で知られている。
これらSIBSブロックコポリマーの種々のアーキテクチャ(これらの合成プロセスによって制御される)が先行技術において記載されている。
多くの技術文献は、第1に生物医学的用途向きにこれらエラストマーの特定の性質と関連した種々の用途において、次にTPEエラストマーに特有の種々の用途において或る特定のSIBSコポリマーを記載しており、これらは、医用機器、自動車又は家庭用電気器具の部品、電線シース(外装材)、封止又は弾性部品用として様々である(これについては、例えば、欧州特許第1431343号明細書、同第1561783号明細書、同第1566405号明細書及び国際公開第2005/103146号パンフレットを参照されたい)。
補強要素の幾つかの層を有するカーカス補強材の場合、これら層の各々は、本発明によるものであるのが良い。有利には、少なくとも半径方向外側層は、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示す少なくとも90%の非たが掛け金属コード及び少なくとも1%の毛管を含み、毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、毛管の開放面積と材料面積の比は、0.4%を超える。この選択は、タイヤの製造中に生じる空気ポケットの完全な排出を保証する上で特に有利であり、これら空気ポケットは、本質的に、製造中、カーカス補強材の軸方向及び/又は半径方向外面上に現れる。
本発明の有利な一実施形態によれば、カーカス補強材の少なくとも1つの層の金属補強要素の少なくとも90%は、少なくとも2つの層を有するコードであり、少なくとも、1つの内側の層は、ポリマーコンパウンド、例えば架橋可能な又は架橋済みのゴムコンパウンド、好ましくは少なくとも1種類のジエンエラストマーを主成分とするゴムコンパウンドから成る層で外装されている。
この場合も又、好ましくは、カーカス材補強材のコードは、通気度試験と呼ばれる試験において、10cm3/分未満、より好ましくは2cm3/分未満の流量を示す。
本発明は又、補強要素の少なくとも1つの層から成る半径方向カーカス補強材を有するタイヤであって、タイヤは、それ自体トレッドで半径方向に被覆されたクラウン補強材を有し、トレッドは、2つのサイドウォールを経て2つのビードに接合されている、タイヤにおいて、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示すカーカス補強材の少なくとも1つの層の金属補強要素の少なくとも90%は、少なくとも2つの層を有するコードであり、少なくとも1つの内側層は、ポリマーコンパウンド、例えば架橋可能な又は架橋済みのゴムコンパウンド、好ましくは少なくとも1種類のジエンエラストマーを主成分とするゴムコンパウンドから成る層で外装され、カーカス補強材の少なくとも1つの層の金属補強要素のうちの少なくとも1%は、毛管であり、毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、開放面積と材料面積の比は、0.4%を超えることを特徴とするタイヤを提供する。
「少なくとも1種類のジエンエラストマーを主成分とするコンパウンド」という表現は、公知のように、かかるコンパウンドが主としてこのジエンエラストマー又はこれらのジエンエラストマーを含んでいる(即ち、質量フラクション(分率)が50%を超える)ということを意味するものと理解されたい。
本発明によるシースは、有利にはほぼ円形の断面を有する連続スリーブを形成するようシーズが覆っている層の周りに連続的に延びている(即ち、このシースは、コードの半径方向に垂直なコードの「オルトラジアル(orthoradial)」方向に連続している)ことに注目されるべきである。
また、このシースのゴムコンパウンドは架橋可能であり又は架橋済みであり、即ち、かかるゴムコンパウンドは、定義上、適当な架橋系であり、かくして、これが硬化を生じている状態で(即ち、これが硬化するが、溶融しない状態で)ゴムコンパウンドが架橋可能であることに注目されるべきである。かくして、このゴムコンパウンドを「非溶融性」と呼ぶことができる。というのは、このゴムコンパウンドをどのような温度に加熱してもかかるゴムコンパウンドを溶融することができないからである。
「ジエン」エラストマー又はゴムという用語は、公知のように、少なくとも一部がジエンモノマー(共役であるか否かを問わず、2つの炭素‐炭素2重結合を備えたモノマー)から得られるエラストマー(即ち、ホモポリマー又はコポリマー)を意味するものと理解されたい。
ジエンエラストマーは、公知のように、2つのカテゴリ、即ち、「本質的に不飽和状態」のジエンエラストマーと呼ばれるカテゴリ及び「本質的に飽和状態」のジエンエラストマーと呼ばれるカテゴリに分類可能である。一般に、「本質的に不飽和状態」のジエンエラストマーとは、本明細書では、少なくとも一部が15%(モル%)より高い原含有量のジエンユニット(共役ジエン)を有する共役ジエンモノマーに由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されるべきである。かくして、例えば、ブチルゴム又はジエン及びEPDM型のα‐オレフィンのコポリマーのようなジエンエラストマーは、前述の定義には含まれず、特に、「本質的に飽和状態」のジエンエラストマー(ジエンユニットの原含有量が低く又は非常に低く、常に15%未満のジエンエラストマー)と呼ばれる場合がある。「本質的に不飽和状態」のジエンエラストマーのカテゴリ内において、「高度に不飽和状態」のジエンエラストマーとは、特に、50%よりも高い原含有量のジエンユニット(共役ジエン)を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されるべきである。
上記のように定義を与えた状態で、本発明のコードに使用できるジエンエラストマーは特に、次に記載する内容を意味するものと理解される。
(a)4〜12個の炭素原子をもつ共役ジエンモノマーを重合させることによって得られる任意のホモポリマー
(b)1種類又は2種類以上の共役ジエンを互いに共重合させることにより、或いは11種類又は2種類以上の共役ジエンを、8〜20個の炭素原子をもつ1種類又は2種類以上の芳香族ビニル化合物と共重合させることによって得られる任意のコポリマー
(c)エチレン及び3〜6個の炭素原子をもつα‐オレフィンを、6〜12個の炭素原子をもつ非共役ジエンモノマーと共重合させることにより得られる三元コポリマー、例えばエチレン又はプロピレンを上記種類の非共役ジエンモノマー、例えば1,4‐ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン及びジクロペンタジエンと共重合させることによって得られるエラストマー
(d)イソブテン及びイソプレンコポリマー(ブチルゴム)及びこの種のコポリマーのハロゲン化物、特に塩素化物又は臭化物
本発明は、任意種類のジエンエラストマーに利用できるが、本発明は、主として、本質的に不飽和状態のジエンエラストマー、特に上記種類(a)又は(b)のジエンエラストマーを用いて具体化される。
かくして、ジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(BR)、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、種々のブタジエンコポリマー、種々のイソプレンコポリマー及びこれらのエラストマーの配合物から成る群から選択される。より好ましくは、かかるコポリマーは、スチレン‐ブタジエンコポリマー(SBR)、ブタジエン‐イソプレンコポリマー(BIR)、スチレン‐イソプレンコポリマー(SIR)及びスチレン‐ブタジエン‐イソプレンコポリマー(SBIR)から成る群から選択される。
より好ましくは、本発明によれば、選択されるジエンエラストマーは、主として(即ち、50phr超える)、イソプレンエラストマーから成る。「イソプレンエラストマー」という用語は、公知のように、イソプレンホモポリマー又はコポリマーを意味し、換言すると、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、種々のイソプレンコポリマー及びこれらエラストマーの配合物から成る群から選択されるジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
本発明の有利な実施形態によれば、選択されるジエンエラストマーは、もっぱら(即ち、100phrに関し)、天然ゴム、合成ポリイソプレン又はこれらエラストマーの配合物から成り、合成ポリイソプレンは、好ましくは90%を超え、より好ましくは98%を超える含有量(単位は、モル%)の1,4‐シス結合を有する。
また、本発明の特定の一実施形態によれば、この天然ゴム及び/又はこれらの合成ポリイソプレンと、他の高度不飽和状態ジエンエラストマー、特に上述したようなSBR又はBRエラストマーとのカット(配合物)を使用することが可能である。
本発明のコードのゴムシースは、1種類又は2種類以上のジエンエラストマーを含むことかでき、かかるジエンエラストマーをジエン系のエラストマー以外の任意種類の合成エラストマー又はエラストマー以外のポリマー、例えば熱可塑性ポリマーと組み合わせて用いることが可能であり、エラストマー以外のこれらポリマーは少数ポリマーとして存在する。
シースのゴムコンパウンドにはどのようなプラストマーも含まれておらず、かかるシースのゴムコンパウンドは、ポリマーベースとして1種類のジエンエラストマー(又はジエンエラストマーの配合物)しか含まないことが好ましいが、かかるコンパウンドは、エラストマーの質量フラクションxeよりも少ない質量フラクションxpの少なくとも1種類のプラストマーを更に含有しても良い。かかる場合、好ましくは次の関係式、即ち0<xp<0.5xeが適用され、より好ましくは、次の関係式、即ち0<xp<0.1xeが適用される。
好ましくは、ゴムシースの架橋系は、加硫系と呼ばれる系であり、即ち、硫黄(又は硫黄供与体)及び第一加硫促進剤を主成分とする系である。この主成分としての加硫系には、種々の公知の第二促進剤又は加硫活性剤を添加できる。硫黄は、0.5〜10phr、より好ましくは1〜8phrの好ましい量で使用され、第一加硫促進剤、例えば、スルフォンアミドは、0.5〜10phr、より好ましくは0.5〜5.0phrの好ましい量で使用される。
本発明によるシースのゴムコンパウンドは、上記架橋系に加え、タイヤ用ゴムコンパウンドに使用できる全ての通常成分、例えば、カーボンブラックを主成分とする補強充填剤及び/又は無機補強充填剤、例えば、シリカ、アンチエージング剤(例えば老化防止剤)、エキステンダー油、可塑剤又は未硬化状態のコンパウンドを加工しやすくする加工助剤、メチレン受容体、メチレン供与体、樹脂、ビスマレイミド、「RFS」(レゾルシノール‐ホルムアルデヒド‐シリカ)形式の公知の接着促進剤系又は金属塩、特にコバルト塩を含む。
好ましくは、ゴムシースのコンパウンドは、架橋状態では、ASTM・D・412(1998)規格に従って測定して20MPa未満、より好ましくは12MPa未満、特に4〜11MPaの10%伸び率における割線伸びモジュラス(M10と呼ばれる)を有する。
好ましくは、このシースのコンパウンドは、本発明によるコードが補強用のものである場合のゴムマトリックスに使用されるコンパウンドと同一のものが選択される。かくして、シース及びゴムマトリックスのそれぞれの材料間に不適合性の問題は生じない。
好ましくは、上記コンパウンドは、天然ゴムを主成分としており、かかるコンパウンドは、補強充填剤としてカーボンブラック、例えばASTM300、500又は700等級(例えばN326,N330、N347、N375、N683、N772)のカーボンブラックを含む。
本発明の変形例によれば、通気度試験と呼ばれる試験において20cm3/分未満の流量を示す少なくとも1つのカーカス補強材層の金属補強要素の少なくとも90%は、[L+M]又は[L+M+N]構造の層状金属コードであり、層状金属コードは、直径d1のL(Lは、1〜4である)本の細線を有する第1の層C1をピッチp2で螺旋の状態に互いに巻かれた直径d2のM(Mは、3〜12である)本の細線を有する少なくとも1つの中間層C2で包囲したものであり、層C2は、オプションとして、ピッチp3で螺旋の状態に互いに巻かれた直径d3のN(Nは、8〜20である)本の細線の外側層C3によって包囲され、少なくとも1種類のジエンエラストマーを主成分とする架橋可能な又は架橋済みゴムコンパウンドから成るシースが、[L+M]構造では、第1の層C1を覆い、[L+M+N]構造では、少なくとも中間層C2を覆う。
好ましくは、第1の層又は内側層(C1)の細線の直径は、0.10〜0.5mmであり、外側層(C2,C3)の細線の直径は、0.10〜0.5mmである。
より好ましくは、外側層(C3)の細線の螺旋巻きピッチは、8〜25mmである。
本発明の意味の範囲内において、ピッチは、コードの軸線に平行に測定された長さを表し、コードの端のところでは、このピッチを持つ細線は、コードの軸線回りに丸一回転し、かくして、軸線がこの軸線に垂直であり且つコードの構成層の細線のピッチに等しい長さだけ隔てられた2つの平面によって区分された場合、これら2つの平面内に位置するこの細線の軸線は、問題の細線の層に相当する2つの円上に同一の位置を有する。
有利には、コードは、次の特性のうちの1つ、より好ましくは全てを有する。
‐層C3は飽和層であり、即ち、この層中には、少なくとも直径d3の第(N+1)番目の細線をこれに追加するには不十分なスペースが存在し、この場合、Nは、層C2の回りに層として巻回できる細線の最大本数を表す。
‐ゴムシースは更に、内側層C1を覆うと共に/或いは中間層C2の対ごとの隣り合う細線を互いに隔てる。
‐ゴムシースは、事実上、このゴムシースがこの層C3の対ごとの隣り合う細線を互いに隔てるよう層C3の各細線の半径方向内方の周囲半分を覆う。
本発明のL+M+N構造では、中間層C2は、好ましくは、6本又は7本の細線を有し、この場合、本発明によるコードは下記の好ましい特性を有している(d1、d2、d3、p2、p3の単位は、mmである)。
(i) 0.10<d1<0.28
(ii) 0.10<d2<0.25
(iii)0.10<d3<0.25
(iv) M=6又はM=7
(v) 5π(d1+d2)<p2≦p3<5π(d1+2d2+d3
(vi) 層C2,C3の細線は、同一の撚り方向(S/S又はZ/Z)に巻かれている。
好ましくは、特性(v)は、p2=p3であるようなものであり、従って、このコードは、更に特性(vi)(層C2及びC3の細線が同一方向に巻かれている)を考慮すると、「コンパクト」であると言える。
特性(vi)によれば、層C2及びC3の全ての細線は、同一撚り方向、即ち、S方向(S/S構造)又はZ方向(Z/Z構造)のいずれかの方向に巻かれる。層C2及びC3を同一方向に巻くと、本発明によるコードにおいて、これらの2つの層C2及びC3間の摩擦を最小にでき、従ってこれらの層を構成する細線の摩耗を最小限に抑えることができる(というのは、もはや細線間にクロス掛け接触が存在しないからである)。
好ましくは、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示すカーカス補強材の少なくとも1つの層のコードの少なくとも90%は、1+M+N構造の層状コードであり、即ち、その内側層C1は、単一細線から成る。
この場合も又、有利には、比(d1/d2)が、次式のように、層C2中の細線の本数M(6又は7)に従って所与の限度内に設定される。
〔数1〕
M=6の場合、0.9<(d1/d2)<1.3
M=7の場合、1.3<(d1/d2)<1.6
小さすぎる比の値は、内側層と層C2の細線との間の摩耗に関して不利な場合がある。比の値が大きすぎると、これは、最終的な強度レベルがほとんど変更されない場合、コードのコンパクトさを損なう場合があり、しかもその柔軟性を損なう場合がある。直径d1が大きすぎることによる内側層C1の剛性の増大は、ケーブリング作業中のコードの実現容易性そのものにとって不利な場合がある。
層C2及びC3の細線は、同一の直径を有しても良く、或いは、直径は、一方の層と他方の層とで異なっていても良い。特にケーブリングプロセスを単純化すると共にコストを削減するためには、同一直径(d2=d3)の細線を使用することが好ましい。
層C2に単一飽和層C3として巻き付けることができる細線の最大本数Nmaxは、当然のことながら、多くのパラメータ(内側層の直径d2、層C2の細線の本数M及び直径d2、層C3の細線の直径d3)で決まる。
通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示すカーカス補強材の少なくとも1つの層のコードの少なくとも90%は、好ましくは、1+6+10、1+6+11、1+6+12、1+7+11、1+7+12又は1+7+13構造のコードから選択される。
一方においてコードの強度、実現容易性及び曲げ強度と他方においてゴム浸透度との良好な妥協点を見出すためには、層C2及びC3の細線の直径が0.12〜0.22mmの間にあることが好ましい(両者の直径が同一であるにせよそうでないにせよ、いずれにせよ)。
かかる場合、次の関係式を満たすことがより好ましい。即ち、
〔数2〕
0.14<d1<0.22
0.12<d2≦d3<0.20
5<p2≦p3<12(mmで表された小ピッチ)、又は
20<p2≦p3<30(mmで表された大ピッチ)
0.19mmよりも小さい直径は、コードの曲率が大きく変化しているときに細線の受ける応力レベルを小さくするのに役立つ場合があり、他方、特に細線の強度及び工業的コストに鑑みて0.16mmよりも大きい直径を選択することが好ましい。
有利な一実施形態では、例えば、有利には1+6+12構造のコードを使用し、p2及びp3を8〜12mmの間に選択するのが有利である。
好ましくは、ゴムシースの平均厚さは、0.010mm〜0.040mmである。
一般に、本発明に従って通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示すカーカス補強材の少なくとも1つの層のコードの少なくとも90%は、任意の種類の金属細線、特にスチール(鋼)細線、例えば炭素鋼細線及び/又はステンレス鋼細線で具体化できる。炭素鋼を使用することが好ましいが、当然のことながら、他のスチール又は他の合金を使用することが可能である。
炭素鋼を用いる場合、その炭素含有量(スチールの重量を基準とした%)は、好ましくは、0.1%〜1.2%、特に0.4%〜1.0%である。これら含有量は、タイヤに必要な機械的性質と細線の実現可能性との良好な妥協点となっている。注目されるべきこととして、0.5%〜0.6%の炭素含有量は、最終的に、かかるスチールを安価にする。というのは、これらは、引き抜き加工が容易だからである。また、本発明の別の有利な実施形態では、意図した用途に応じて、特にコストが低く且つ引き抜き加工性が良好なので、低炭素含有量、例えば0.2%〜0.5%の炭素含有量のスチールを用いることができる。
本発明に従って通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示すカーカス補強材の少なくとも1つの層の少なくとも90%のコードは、当業者に知られている種々の技術によって、例えば2つのステップで、即ち、第1に、押出ヘッドを用いてL+M中間構造又はコア(層C1+C2)を外装し、第2に、このステップの次にこのようにして外装された層C2周りにN本の残りの細線(層C3)をケーブリング又はツイスティングする最終作業によって得ることができる。実施される場合のある中間巻回作業及び巻出し作業中にゴムシースにより引き起こされる未硬化状態における結合の問題は、例えば中間プラスチックフィルムを用いることによって当業者には知られているやり方で解決可能である。
本発明の実施形態のうちの任意の1つによれば、少なくとも1%の隣り合う毛管の数は、好ましくは3未満である。
カーカス補強材層内において、補強要素は、これらがポリマーコンパウンドによってのみ互いに分離されている場合、本発明との関連において、隣り合っていると呼ばれる。
4本以上の隣り合う毛管では、タイヤの劣化又はタイヤ上に見える欠陥の発生の恐れが高くなり、特に、その理由としては、少なくとも90%のコードの機械的性質と比較して毛管の機械的性質が劣ることが挙げられる。隣り合う毛管のこの数は、より好ましくはゼロであり、即ち、これら毛管のうちの2本は、全く隣り合っておらず、常時、通気度試験と呼ばれる試験において20cm3/分未満の流量を示す少なくとも1本の金属コードによって互いに隔てられる。
有利には、本発明によれば、少なくとも1%の毛管の直径は、通気度試験と呼ばれる試験において20cm3/分未満の流量を示す金属コードの直径の0.9〜1.1倍である。
本発明の一実施形態によれば、タイヤのクラウン補強材は、周方向と10°〜45°の角度をなして一方の層から他方の層にクロス掛けされた非伸張性補強要素の少なくとも2つの実働クラウン層で形成される。
本発明の他の実施形態によれば、クラウン補強材は、周方向補強要素の少なくとも1つの層を更に含む。
本発明の好ましい実施形態では、クラウン補強材には、半径方向外側に、少なくとも1つの補足保護プライが補足されており、少なくとも1つの補足保護プライは、該保護プライに半径方向に隣接して位置する実働プライの非伸張性要素のなす角度と同一の意味で周方向に対して10°〜45°の角度をなして差し向けられた弾性補強要素から成る。
保護層は、幅の最も狭い実働層の軸方向幅よりも小さい軸方向幅を有するのが良い。かかる保護層は、幅の最も狭い実働層の軸方向幅よりも大きな軸方向幅を有しても良く、その結果、かかる保護層は、幅の最も狭い実働層の縁部を覆うようになり、幅の最も狭いものとしての半径方向上側層の場合、保護層は、追加の補強材の軸方向延長方向において軸方向幅にわたり幅の最も広い実働クラウン層に結合され、しかる後、軸方向外側において、厚さが少なくとも2mmの異形要素によりかかる幅の最も広い実働層から結合解除されるようになる。弾性補強要素で形成された保護層は、上述の場合、一方において、オプションとして2つの実働層の縁部を互いに離隔させる異形要素の厚さよりも実質的に小さい厚さを持つ異形要素によって幅の最も狭い実働層の縁部から結合解除され、他方において、幅の最も広いクラウン層の軸方向幅よりも小さい又は大きい軸方向幅を有することができる。
上述の本発明の実施形態のうちのいずれにおいても、クラウン補強材には、カーカス補強材とこのカーカス補強材の最も近くに位置する半径方向内側実働層との間で半径方向内側に、周方向と60°の角度をなすと共にカーカス補強材の半径方向に最も近くの層の補強要素のなす角度と向きと同一の向きにあるスチール製の非伸張性金属補強要素の三角形構造形成層が更に補足されている。
本発明の他の細部及び有利な特徴は、図1〜図6を参照して行なわれる本発明の例示の実施形態の説明から以下において明らかになろう。
本発明の一実施形態としてのタイヤを示す子午線略図である。 図1に示されたタイヤのカーカス補強材層の概略断面図である。 図1に示されたタイヤのカーカス補強材の少なくとも1つの層の金属補強要素の少なくとも90%を占めるコードの第1の実施例の概略断面図である。 図1に示されたタイヤのカーカス補強材の少なくとも1つの層の金属補強要素の少なくとも90%を占めるコードの第2の実施例の概略断面図である。 図1に示されたタイヤのカーカス補強材の少なくとも1つの層の金属補強要素の少なくとも90%を占めるコードの第3の実施例の概略断面図である。 本発明の毛管の略図である。
図1〜図6は、これら図の記載内容を理解しやすくするために縮尺通りには描かれていない。
図1では、タイプ315/70R22.5のタイヤ1が2つのビード3内でビードワイヤ4周りに繋留された半径方向カーカス補強材2を有している。カーカス補強材2は、単一の金属コード層11及び2つの圧延層13で形成されている。カーカス補強材2は、それ自体トレッド2で覆われたクラウン補強材5でたが掛けされている。クラウン補給材5は、内側から外側へ半径方向に、
‐プライの幅全体にわたって連続非たが掛け非伸張性金属コード11×35で形成された第1の実働層、これらコードは、18°の角度をなして差し向けられている、
‐プライの幅全体にわたって連続非たが掛け非伸張性金属コード11×35で形成された第2の実働層、これらコードは、18°の角度をなして差し向けられると共に第1の実働層の金属コードとたが掛けされている、
‐弾性金属コード6×35で形成された保護層で形成されている。
クラウン補強材5を構成するこれら層の全ては、図に詳細には示されていない。
図2は、本発明のカーカス補強材層2の概略断面図であり、断面は、補強要素の配向方向に垂直な平面で取られている。この層は、互いに平行に差し向けられると共に圧延層と呼ばれるゴムコンパウンドの2つの層8,9相互間に維持された1組の金属コード7a,7bから成っている。
図2に黒丸(●)として示された補強要素7aは、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示す非たが掛け金属コードの少なくとも90%を占め、この場合、非たが掛けコードは、少なくとも2つの層を有し、少なくとも内側層は、ポリマーコンパウンド、例えば架橋可能な又は架橋済みのゴムコンパウンドから成る層で外装されている。図2に中空円板として示された要素7bは、少なくとも1%の毛管を表している。
これら図1及び図2の記載に従って製造されたタイヤ1のカーカス補強材層は、97%分について補強要素7aを有すると共に3%について要素7bを有し、要素7bは、ナイロン製の毛管である。
図3は、図1に示されたタイヤ1のカーカス補強コード7aの概略断面図である。このコード7aは、1+6+12構造の非たが掛け層状コードであり、このコードは、細線32により形成された中央コアと、6本の細線33で形成された中間層と、12本の細線35で形成された外側層とから成っている。
このコードは、次の特性を有する(d及びpの単位は、mmである)。
‐1+6+12構造、
‐d1=0.20
‐d2=0.18
‐p2=10
‐d3=0.18
‐p2=10
‐(d2/d3=1
上記において、d2及びp2は、それぞれ、中間層の細線の直径及び螺旋ピッチであり、d3及びp3は、それぞれ、外側層の細線の直径及び螺旋ピッチである。
細線32で形成された中央コアと、6本の細線33で形成された中間層とから成るコードのコアは、未加硫ジエンエラストマー(未硬化状態にある)を主成分とするゴムコンパウンド34で外装されている。細線32を6本の細線33で包囲して形成されたコアの外装を押出ヘッドの使用により実施し、その後、このようにして外装したコアの周りに12本の細線35をツイスティング又はケーブリングする最終作業を実施する。
コード7aは、上述したように通気度試験と呼ばれている試験において0cm3/分に等しく、したがって2cm3/分未満の流量を示した。ゴムコンパウンドによるその浸透度は、95%に等しい。
コード7aの直径は、0.95mmである。
ゴムシース34を構成するエラストマーコンパウンドは、上述のコンパウンドから作られ、この場合、コードが補強するようになったカーカス補強材の圧延層8,9の調合と同一の天然ゴム及びカーボンブラックを主成分とする調合を有する。
図4は、図3のコード、即ち、少なくとも1つの内側層がポリマーコンパウンドから成る層で外装されている少なくとも2つの層を有する少なくとも90%の非たが掛けコードの代替コードとして本発明のタイヤに使用できる別のカーカス補強材コード41の概略断面図である。このコード41は、3+9構造の非たが掛け層状コードであり、このコードは、撚り合わされた3本の細線42から成るコードで形成された中央コアと、9本の細線43で形成された外側層とから成っている。
コードは、次の特性を有する(d及びpの単位は、mmである)。
‐3+9構造、
‐d1=0.18
‐p1=5
‐(d1/d2=1
‐d2=0.18
‐p2=10
上記において、d1及びp1は、それぞれ、中央コアの細線の直径及び螺旋ピッチであり、d2及びp2は、それぞれ、外側層の細線の直径及び螺旋ピッチである。
3本の細線42で形成されたコードから成る中央コアを未加硫ジエンエラストマー(未硬化状態にある)を主成分とするゴムコンパウンド44で外装した。コード42の外装を押出ヘッドにより実施し、その後、このようにして外装したコアの周りに9本の細線43をケーブリングする最終作業を行なった。
コード41は、上述したように通気度試験と呼ばれている試験において0cm3/分に等しく、したがって2cm3/分未満の流量を示した。ゴムコンパウンドによるその浸透度は、95%に等しい。
コード41の直径は、1.0mmである。
図5は、図3のコード、即ち、少なくとも1つの内側層がポリマーコンパウンドから成る層で外装されている少なくとも2つの層を有する少なくとも90%の非たが掛けコードの代替コードとして本発明のタイヤに用いることができる別のカーカス補強コード51の概略断面図である。このコード51は、1+6構造の非たが掛け層状コードであり、このコードは、細線52で形成された中央コアと、6本の細線53で形成された外側層とから成っている。
コードは、次の特性を有する(d及びpの単位は、mmである)。
‐1+6構造、
‐d1=0.200
‐(d1/d2=1.14
‐d2=0.175
‐p2=10
上記において、d1は、コアの直径であり、d2及びp2は、それぞれ、外側層の細線の直径及び螺旋ピッチである。
細線52から成る中央コアを未加硫ジエンエラストマー(未硬化状態にある)を主成分とするゴムコンパウンド54で外装した。細線52の外装を押出ヘッドにより実施し、その後、このようにして外装したコアの周りに6本の細線53をケーブリングする最終作業を行なった。
コード41は、上述したように通気度試験と呼ばれている試験において0cm3/分に等しく、したがって2cm3/分未満の流量を示した。ゴムコンパウンドによるその浸透度は、95%に等しい。
コード51の直径は、0.75mmである。
図6は、毛管7bの軸線に垂直な平面における毛管7bの概略断面図である。このコード7bは、ナイロン製の毛管である。この毛管は、毛管の軸線に垂直な平面で見た断面が1.0mmの直径Dを有し、壁61の厚さEが0.45mmに等しい管である。開放面積62と壁61の材料面積の比は、1%に等しく、したがって0.4%を超える。
図1、図2、図3及び図6に示されている本発明に従って製造されたタイヤに対して試験を実施し、コントロールタイヤと呼ばれているタイヤに対して他の試験を実施した。
コントロールタイヤは、カーカス補強材の補強要素が例えば図3に示されているコードであり、外装層を含まないという点において本発明のタイヤとは異なっている。カーカス補強材は又、本発明の毛管と同様な毛管を全く備えていない。
上述のように製造されたタイヤのうちで、本発明のタイヤであれコントロールタイヤであれいずれにせよ空気又は水分の存在に起因する目に見える欠陥を示したものはなかった。
転動ドラム上における耐久性試験をタイヤに4415daNの荷重を加える試験機械で実施し、タイヤをタイヤの酸素添加インフレーション状態で40km/時の速度で走行させた。コントロールタイヤに適用された条件と同一の条件下で本発明のタイヤに対して試験を行なった。走行試験をタイヤのカーカス補強材が劣化を示すやいなや停止させた。
このようにして実施した試験結果の示すところによれば、これら試験の各々の間に走行した距離は、本発明のタイヤにとって好都合であり、これらタイヤは、300000km走行し、これに対し、コントロールタイヤの走行距離は、250000kmに過ぎなかった。
車両駆動アクスルに対する他の転動耐久性試験をタイヤに3680daNの荷重を加えることによって実施し、タイヤは、0.2バールのタイヤ圧力状態において40km/時の速度で走行させた。コントロールタイヤに適用された条件と同一の条件下で本発明のタイヤに対して試験を行なった。走行試験を12000kmの距離にわたり実施し又はタイヤのカーカス補強材が劣化を示すやいなや走行試験を停止させた。
このようにして実施した試験結果の示すところによれば、これら試験の各々の間に本発明のタイヤの走行距離は、12000kmの距離を依然として達成することができ、これに対し、コントロールタイヤの走行距離は、せいぜい10000kmに過ぎなかった。
さらに、他形式のタイヤを製造した。これらタイヤは、カーカス補強材が図3に示されているようにコード7aだけを有するという点において本発明のタイヤとは異なっている。
これらタイヤの大部分は、タイヤを市販できないようにする空気ポケットの存在に起因してサイドウォール上に目に見える欠陥を呈することが判明した。タイヤを本発明に従って製造することにより、カーカス補強材が図3に示されているようにコードだけを有するタイヤと比較して、この種の欠陥に起因して市販できないタイヤの本数をかなり減少させることができる。

Claims (7)

  1. 補強要素の少なくとも1つの層から成る半径方向カーカス補強材を有するタイヤであって、前記タイヤは、それ自体トレッドで半径方向に被覆されたクラウン補強材を有し、前記トレッドは、2つのサイドウォールを経て2つのビードに接合されている、タイヤにおいて、前記カーカス補強材の少なくとも1つの層の前記補強要素のうちの少なくとも90%は、通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示す非たが掛け金属コードであり、前記カーカス補強材の少なくとも1つの層の前記補強要素のうちの少なくとも1%は、毛管であり、前記毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、開放面積と材料面積の比は、0.4%を超える、タイヤ。
  2. 通気度試験と呼ばれている試験において20cm3/分未満の流量を示す前記カーカス補強材の少なくとも1つの層の前記金属補強要素の前記少なくとも90%は、少なくとも2つの層を有するコードであり、少なくとも1つの内側層は、ポリマーコンパウンドから成る層で外装されている、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記コードは、通気試験と呼ばれている試験において10cm3/分未満流量を示す、請求項1又は2記載のタイヤ。
  4. 前記毛管の軸線に垂直な断面平面で見て、前記毛管の開放面積と材料面積の比は、10%を超える、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  5. 前記毛管は、ナイロンで作られている、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  6. 前記毛管は、熱可塑性材料で作られている、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  7. 前記少なくとも1つのカーカス補強材層の前記金属補強要素の前記少なくとも90%は、[L+M]又は[L+M+N]構造の層状金属コードであり、前記層状金属コードは、直径d1のL(Lは、1〜4である)本の細線を有する第1の層C1をピッチp2で螺旋の状態に互いに巻かれた直径d2のM(Mは、3〜12である)本の細線を有する少なくとも1つの中間層C2で包囲したものであり、前記層C2は、オプションとして、ピッチp3で螺旋の状態に互いに巻かれた直径d3のN(Nは、8〜20である)本の細線の外側層C3によって包囲され、少なくとも1種類のジエンエラストマーを主成分とする架橋可能な又は架橋済みゴムコンパウンドから成るシースが、[L+M]構造では、前記第1の層C1を覆い、[L+M+N]構造では、少なくとも前記中間層C2を覆う、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のタイヤ。
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