図1は、本発明の電子機器のクレーム対応図を示したものである。本発明の電子機器10は、表示ランプ11と、認証確認用データ格納手段12と、特定端末接続手段13と、認証申請データ要求手段14と、認証申請データ受信手段15と、認証手段16と、表示開始手段17を備えている。ここで、表示ランプ11は、自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する。認証確認用データ格納手段12は、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データを格納する。特定端末接続手段13は、自装置と予め定めた特定端末とを有線または無線で接続する。認証申請データ要求手段14は、前記した特定端末と自装置が特定端末接続手段13によって接続したとき表示ランプ11の表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する。認証申請データ受信手段15は、認証申請データ要求手段14の要求に対して認証申請データが送られてきたときこれを受信する。認証手段16は、認証申請データ受信手段15の受信した認証申請データを認証確認用データ格納手段12に格納された前記した認証確認用データと比較して認証の成否を判別する。表示開始手段17は、認証手段16で認証が成功したと判別したとき表示ランプ11の表示動作を開始させる。
図2は、本発明の電子機器の状態表示確認システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の電子機器の状態表示確認システム20は、特定端末21と電子機器22を備えている。ここで、特定端末21は予め定めた端末である。電子機器22は、表示ランプ22aと、認証確認用データ格納手段22bと、特定端末接続手段22cと、認証申請データ要求手段22dと、認証申請データ受信手段22eと、認証手段22fと、表示開始手段22gとを備えている。表示ランプ22aは、自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する。認証確認用データ格納手段22bは、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データを格納する。特定端末接続手段22cは、自装置と特定端末21とを有線または無線で接続する。認証申請データ要求手段22dは、特定端末21と自装置が特定端末接続手段22cによって接続したとき表示ランプ22aの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する。認証申請データ受信手段22eは、認証申請データ要求手段22dの要求に対して認証申請データが送られてきたときこれを受信する。認証手段22fは、認証申請データ受信手段22eの受信した認証申請データを認証確認用データ格納手段22bに格納された前記した認証確認用データと比較して認証の成否を判別する。表示開始手段22gは、認証手段22fで認証が成功したと判別したとき表示ランプ22aの表示動作を開始させる。
図3は、本発明の他の電子機器の状態表示確認システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の他の電子機器の状態表示確認システム30は、特定端末31と、電子機器32と、ICタグ33を備えている。ここで、特定端末31は、予め定めた端末である。電子機器32は、表示ランプ32aと、認証確認用データ格納手段32bと、特定端末接続手段32cと、認証申請データ要求手段32dと、認証申請データ受信手段32eと、認証手段32fと、表示開始手段32gとを備えている。表示ランプ32aは、自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する。認証確認用データ格納手段32bは、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データを格納する。特定端末接続手段32cは、自装置と特定端末31とを有線または無線で接続する。認証申請データ要求手段32dは、特定端末31と自装置が特定端末接続手段32cによって接続したとき前記した表示ランプ32aの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する。認証申請データ受信手段32eは、認証申請データ要求手段32dの要求に対して認証申請データが送られてきたときこれを受信する。認証手段32fは、認証申請データ受信手段32eの受信した認証申請データを認証確認用データ格納手段32bに格納された前記した認証確認用データと比較して認証の成否を判別する。表示開始手段32gは、認証手段32fで認証が成功したと判別したとき表示ランプ32aの表示動作を開始させる。また、IC(Integrated Circuit)タグ33は、認証申請データ格納手段33aと、認証申請データ送信手段33bとを備えている。認証申請データ格納手段33aは、前記した認証申請データを格納する。認証申請データ送信手段33bは、認証申請データ要求手段32dから認証申請データが要求されたとき認証申請データ格納手段33aに格納された認証申請データを無線で送信する。
図4は、本発明の電子機器の状態表示確認方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の電子機器の状態表示確認方法40は、特定端末接続ステップ41と、認証申請データ要求ステップ42と、認証申請データ受信ステップ43と、認証ステップ44と、表示開始ステップ45を備えている。ここで、特定端末接続ステップ41では、自装置と予め定めた特定端末とを有線または無線で接続する。認証申請データ要求ステップ42では、特定端末接続ステップ41で前記した特定端末と自装置が接続したとき自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する。認証申請データ受信ステップ43では、認証申請データ要求ステップ42による要求に対して前記した認証申請データが送られてきたときこれを受信する。認証ステップ44では、認証申請データ受信ステップ43で受信した前記した認証申請データを、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データと比較して認証の成否を判別する。表示開始ステップ45では、認証ステップ44で認証が成功したと判別したとき前記した表示ランプの表示動作を開始させる。
図5は、本発明の電子機器の状態表示確認プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の電子機器の状態表示確認プログラム50は、コンピュータに、特定端末接続処理51と、認証申請データ要求処理52と、認証申請データ受信処理53と、認証処理54と、表示開始処理55を実行させるようにしている。ここで、特定端末接続処理51では、自装置と予め定めた特定端末とを有線または無線で接続する。認証申請データ要求処理52では、特定端末接続処理51で前記した特定端末と自装置が接続したとき自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する。認証申請データ受信処理53では、認証申請データ要求処理52による要求に対して前記した認証申請データが送られてきたときこれを受信する。認証処理54では、認証申請データ受信処理53で受信した前記した認証申請データを、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データと比較して認証の成否を判別する。表示開始処理55では、認証処理54で認証が成功したと判別したとき前記した表示ランプの表示動作を開始させる。
<発明の実施の形態>
次に本発明の実施の形態を説明する。
図6は、本発明の実施の形態の機器点灯制御システムの構成の概要を表わしたものである。本実施の形態の機器点灯制御システム100は、操作端末101と、この操作端末101にコンソールケーブル102を介して接続された電子機器103とによって構成されている。
一例として電子機器103はLED(Light Emitting Diode)を表示に使用したスイッチ装置やルータである。電子機器103がルータの場合、操作端末101はこのルータと接続されるパーソナルコンピュータである。本実施の形態ではルータのコンソールポートと呼ばれるポートに所定のコンソールケーブル102を介してパーソナルコンピュータが接続されることを前提として機器点灯制御システム100の説明を行う。
電子機器103は、その筐体内部にバックプレーン(Backplane)111と呼ばれるプリント基板等の回路基板が配置されている。バックプレーン111は、その図示しないカードスロットにCPU(Central Processing Unit)カード112を装着すると共に、所望のカードを装着するための第1〜第Mのスロット1131〜113Mを備えている。このうちの第1のスロット1131には、インタフェースカード114が接続されているとする。第2〜第Mのスロット1132〜113Mについてのカードの装着については、煩雑さを避けるために図示および説明を省略する。
CPUカード112は、コンソールケーブル102の一端を接続するコンソールポートを備えたコネクタ121と、このコネクタ121に接続された制御部122と、この制御部122にバス123を介して接続された第1の制御デバイス124を備えている。コネクタ121は、保守作業者が操作時に操作端末101をコンソールケーブル102で保守対象の電子機器103に接続するためのものである。操作端末101を電子機器103に接続することで、保守作業者は制御部122を用いて、電子機器103を通信に使用する場合の通信ケーブルの接続状態の認識や、操作端末101のログイン、ログアウト、コマンド処理および後に説明する各種のタイマの時間設定や電子機器103の監視を行うことができる。
第1の制御デバイス124は、電子機器103の全体のステータス(現在の状況)を表示する全体ステータスLED126と、CPUカード112のステータスを表示するCPUステータスLED127と接続されている。ここで全体ステータスLED126は、電子機器103の図示しない電源スイッチの近傍等の筐体外部の見やすい位置に配置されている。また、CPUステータスLED127の方は、CPUカード112における電子機器103の外部から見やすい位置に配置されている。
第1のスロット1131に装着されたインタフェースカード114は、第2の制御デバイス131と、パケット処理機能部132および第1〜第4のPHY(physical)・MAC(media access Control)部1331〜1334を備えている。ここで第2の制御デバイス131は、インタフェースカード114のステータスを第1の制御デバイス124に伝達する等の各種の処理を行うためにCPUカード112内のバス123と接続されている。パケット処理機能部132は、バックプレーン111を介して第2〜第Mのスロット1132〜113Mに接続されるカード(図示せず)と通信を行うことができる。
メディア・物理層部分を制御する第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334は、第1〜第4のポートと対応しており、それぞれパケット処理機能部132および第2の制御デバイス131と接続されている。第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334は、送受信の対象となる第1〜第4ポートにおける「0」および「1」の信号状態の判別とMACフレームの変換を行う回路機能を持っている。これら第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334は、それぞれリンクLED1341〜1344の対応するものと、トラフィックLED1351〜1354の対応するものと接続されている。ここでリンクLED1341〜1344は、該当する回線ポートのリンク状態を示すLEDである。また、トラフィックLED1351〜1354は、第1〜第4ポートにおけるデータ送受信の流量を示すLEDである。
第2の制御デバイス131には、インタフェースカード114全体のステータスを表示するためのカード別ステータスLED137も配置されている。
このように本実施の形態の電子機器103は、第2〜第Mのスロット1132〜113Mを計算の対象としない場合でも、LEDが全部で11個使用されている。第1の制御デバイス124は、制御部122の制御の下で、このうちの全体ステータスLED126とCPUステータスLED127の連続点灯(以下、単に「点灯」という)、点滅および消灯の制御を行う。また、第2の制御デバイス131は、制御部122の制御の下でカード別ステータスLED137、リンクLED1341〜1344ならびにトラフィックLED1351〜1354の点灯、点滅および消灯の制御を行う。
図7は、制御部の構成の概要を表わしたものである。図6と共に説明する。
制御部122は、CPUカード112の全体を制御するCPU141を備えている。CPU141は、制御部122内でメモリ142、第1のタイマ143、第2のタイマ144、ID・パスワード格納部145および異常履歴格納部146と接続されている。
ここで、メモリ142はCPU141の実行するプログラムを格納したり、作業用のメモリ領域となる。第1のタイマ143は、該当するLEDのスイッチオンの時点からスイッチオフまでの時間を測定するものである。第2のタイマ144は、保守作業完了後、ログアウトに同期させ、LEDスイッチをオンに戻した後に、そのLEDをスイッチオフに変更するまでの時間を測定するものである。ID・パスワード格納部145は、保守作業者が操作端末101でログインするときのユーザID(Identification)およびパスワードを格納するメモリ領域である。異常履歴格納部146は、CPUカード112ならびにインタフェースカード114に異常が発生したり、第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334でエラーデータの送受信が検出されたときに、これらの異常履歴を異常履歴データとして格納するようになっている。これらの異常履歴データは、保守作業者が特に指定しなければ、前回のログアウトが行われてから現在に至る範囲で読み出しが行われるようになっている。
従来のルータ等の電子機器でも、本実施の形態の電子機器103と同様に各種のLEDが実装されており、機器の稼働状態に連動してそれらの点灯あるいは点滅が継続的に行われている。装置保守者がこれらのLEDの動作状態を確認するとき以外でも、これら各種のLEDが常に点灯あるいは点滅されることは不要な電力を消費することになる。したがって、必要時以外はこれらのLEDを消灯させておくことが望ましい。
そこで本実施の形態では、機器へのログインまたはログアウトの操作に同期して該当するLEDのスイッチオンあるいはスイッチオフを行うようにしている。また、LEDのスイッチオンから一定時間経過後にこれらのLEDをスイッチオフすることで、消費電力の低減と、LEDの点灯時間の短縮による寿命向上を図ることにしている。
更に本実施の形態では、CPUカード112やインタフェースカード114の障害が発生したり、エラーパケットを送受信している回線ポートが存在する場合には、該当する異常部位のLEDをスイッチオンとする一方、このような障害や異常の発生と直接関係しないLEDはすべてスイッチオフすることにしている。これにより、必要なLEDのみの点灯情報を得ることができるので、視認性が向上する。
また、本実施の形態ではLEDを通常の状態でスイッチオフにして、保守作業時にログインしている期間のみ、該当するLEDのスイッチをオンにすることにしている。これにより、保守作業者が不在の状態で該当する電子機器の現状や通信流量の変動の様子を不特定人が見うる状態になることを防止して、セキュリティの向上を図っている。
図8は、LEDがスイッチオン状態となっている電子機器に対する保守作業者の作業手順を表わしたものである。図6および図7と共に説明する。
まず、保守作業者はコンソールケーブル102を使用して電子機器103に操作端末101を接続する(ステップS201)。電子機器103は保守作業の操作前の状態で全LEDが点灯または点滅の状態にある。ここで全LEDとは、全体ステータスLED126、CPUステータスLED127、リンクLED1341〜1344、トラフィックLED1351〜1354およびカード別ステータスLED137の各LEDをいう。
保守作業者は、操作端末101からID・パスワード格納部145に格納されたユーザIDおよびパスワードを入力してログイン処理を行う(ステップS202)。このログイン処理が成功すると、電子機器103は異常が生じている部位があればそれらの点灯を行って保守作業者に通知する(ステップS203)。この後、保守作業者は各PHY・MAC部1331〜1334にアクセスして、LEDの点灯部位の局所化を行う(ステップS204)。
以上のようにして保守作業者は必要な作業を終了させたら、ログアウトを行い(ステップS205)、電子機器103から操作端末101を取り外し(ステップS206)、作業を終了する(エンド)。
図9は、以上説明した保守作業が行われるときのステップS202およびステップS203に対応する電子機器側の処理の流れを具体的に表わしたものである。図6〜図8と共に説明する。
図8のステップS202のログイン処理が行われて、CPU141がログインの成功と判別した場合(ステップS221:Y)、CPU141は異常履歴格納部146から該当する日時範囲の異常履歴データを読み出して(ステップS222)、異常履歴データが存在するかをチェックする(ステップS223)。その結果、たとえば保守作業者が前回、この電子機器103に保守作業のためにアクセスした時点から新たな異常履歴データが異常履歴格納部146に格納されていた場合(Y)、CPU141は第1のタイマ143の計時を開始させる(ステップS224)。保守作業者が初めて電子機器103に保守作業のためにアクセスした場合には、異常履歴格納部146に格納されているすべての異常履歴データが読み出されることになる。もちろん、保守作業者は、任意の期間を指定して異常履歴格納部146から該当する異常履歴データを読み出すことも可能である。
第1のタイマ143の計時を開始させたら、CPU141は異常履歴データで示された異常あるいはエラーの発生している、あるいは発生した該当する箇所のLEDをすべてのスイッチオンの状態にしてこれらの点灯あるいは点滅表示を行わせる(ステップS225)。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS226:N)、ステップS225に処理が戻って該当する箇所のLEDのすべての点灯あるいは点滅表示を継続する。
第1のタイマ143の計時が終了すると(ステップS226:Y)、該当するLEDのすべてをスイッチオフとして消灯させる(ステップS227)。これは、保守作業者が異常あるいはエラーの生じた箇所を確認したと想定される時間が経過した後まで該当するLEDを通電することは電力消費に無駄が生じるからである。このようにして該当するLEDのすべてをスイッチオフとしたら、ステップS203の処理が終了する(エンド)。
一方、ステップS223で異常履歴データが存在しないと判別した場合(N)、CPU141は今までスイッチオンとなっていたすべてのLEDをスイッチオフとする(ステップS228)。これらのLEDの点灯状態がすでに確認できているので、これらのLEDを通電することは電力消費に無駄が生じるからである。このようにして全LEDをスイッチオフにしたら、ステップS203の処理が終了する(エンド)。
図10は、保守作業の後半として、ステップS204およびステップS205に対応する電子機器側の処理の具体的な流れを表わしたものである。図6〜図8と共に説明する。
ステップS203の処理が終了した時点でCPU141は保守作業者がインタフェースカード114の統計情報を取得するために、第1ポートから第4ポートに対応する第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334のいずれかにアクセスするか(ステップS251)、あるいはログアウトするか(ステップS252)を監視している。
保守作業者が第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334のいずれかを指定してアクセスの指示を行った場合(ステップS251:Y)、CPU141は第1のタイマ143の計時動作を開始させる(ステップS253)。そしてCPU141は該当するPHY・MAC部133のリンクLED134と、トラフィックLED135を共にスイッチオンして、これらの点灯あるいは点滅を開始させる(ステップS254)。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS255:N)、他の回線ポートについてのアクセスの指示やログアウトが直ちに行われない限り(ステップS256:N、ステップS257:N)、ステップS254に処理が戻って該当する箇所のLEDの点灯あるいは点滅表示が継続する。
他の回線ポートについてのアクセスの指示やログアウトが行われることなく(ステップS256:N、ステップS257:N)、第1のタイマ143の計時が終了した場合(ステップS255:Y)、CPU141は処理をステップS251に戻して保守作業者の操作を待機することになる。この待機時間にはステップS254の処理が行われない。すなわち、第1のタイマ143の計時が終了した時点から該当するPHY・MAC部133のリンクLED134とトラフィックLED135が共に消灯して、電力消費の節減が図られることになる。
一方、第1のタイマ143の計時が終了する前であっても(ステップS255:N)、保守作業者が回線ポートのアクセスを新たに指示した場合には(ステップS256:Y)、その時点から第1のタイマ143の計時が再度開始し(ステップS253)、新たに指定されたPHY・MAC部133のリンクLED134とトラフィックLED135がスイッチオンとなる(ステップS254)。これは、たとえば保守作業者が第1のPHY・MAC部1331についてのリンクLED1341とトラフィックLED1351についての点灯状態を確認したら、第1のタイマ143の計時が終了するまで待つことなく、直ちに第2のPHY・MAC部1332のリンクLED1342とトラフィックLED1352等の他の回線ポートの状態を確認できるようにするためである。これにより、第1のタイマ143の計時が終了するまで1つの回線ポートのLEDを点灯させておく必要がなくなり、保守作業者の作業効率のアップと電力消費の節減を図ることができる。
第1のタイマ143の計時が終了する前であっても(ステップS255:N)、同様に電子機器103はログアウトの指示を受け付けることができるステップS256:N、ステップS257:Y)。この場合、およびステップS252でログアウトが指示された場合(Y)、CPU141はすべてのLEDを点灯させて(ステップS258)、保守作業時の制御を終了する(エンド)。これにより、電子機器103は保守作業前の状態としての全LEDがスイッチオンの状態に戻る。
図11は、本実施の形態で電子機器の全LEDが点灯した状態を表わしたものである。制御部122が第1の制御デバイス124および第2の制御デバイス131に対してLED制御信号161を伝達する。これにより、第1の制御デバイス124が全体ステータスLED126とCPUステータスLED127にLED駆動信号162、163を送出して、これらを点灯制御する。このとき、異常がある場合には、たとえば該当するLEDを赤色に点灯し、正常な場合には緑色に点灯させる。異常が発生した場合には該当するLEDを消灯する制御を行ってもよい。また、点灯する色の代わりに点滅の態様を変えてもよい。
同様に、第2の制御デバイス131はカード別ステータスLED137および第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334に対してLED制御信号164をそれぞれ送出する。カード別ステータスLED137はLED駆動信号165をカード別ステータスLED137に送出して、その点灯制御を行う。第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334は、それぞれLED駆動信号166を対応するリンクLED134に送出し、これらの点灯制御を行う。また、第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334は、それぞれLED駆動信号167を対応するトラフィックLED135に送出して、これらの点灯制御も行う。カード別ステータスLED137、リンクLED1341〜1344およびトラフィックLED1351〜1354の点灯する色等の点灯の態様は、全体ステータスLED126やCPUステータスLED127の場合と同様である。
以上説明した実施の形態では、保守作業者による作業時の電子機器103の消費電力の低減に寄与するだけでなく、LEDの点灯時間短縮による長寿命化に寄与することができる。しかも、保守作業者のログイン、ログアウトおよび設定した時間経過によってLEDに対するスイッチのオン・オフ制御が行われるので、保守作業者の手動による制御を必要とせず、現場での作業の妨げとならない。
また、本実施の形態によれば、障害の発生したCPUカード103やインタフェースカード114、エラーデータを送受信している該当ポートのPHY・MAC部133についてのみ、ログインに同期させてLEDをスイッチオンにするので、異常部位の視認性が向上して、誤認防止を図ることができる。また、手動によらずにLEDの表示を行うので、作業漏れの可能性が少なくなる。
また、回線ポートのアクセス指示を行った場合には、該当するポートについてのリンク状態やトラフィクの状態をLEDで表示することができる。したがって、ポート数が非常に多数の場合にも該当するポートを誤認する危険性が少なく、電子機器の正確な状況判断が可能である。
更に第1のタイマ143を動作させて、計時動作が終了した時点で該当するLEDをスイッチオフするようにしている。このため不要な電力消費を防ぐことができるだけでなく、セキュリティにも配慮したシステムとすることができる。
なお、実施の形態では図10のステップS258で電子機器103を保守作業前の状態に戻すために、すべてのLEDをスイッチオンの状態にしたが、これは保守作業の行われない状態で省電力モードが実行されないことを意味するものではない。すなわち、電子機器103が省電力モードに設定されているときには、ステップS258ですべてのLEDをスイッチオンの状態にした後に第2のタイマ144の計時を開始させ、計時が終了した時点で省電力モードに応じて所定のLEDを消灯状態に移行させることは自由である。
<発明の第1の変形例>
図12は本発明の第1の変形例における電子機器に対する保守作業者の作業手順を表わしたものである。図12で図8と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
この第1の変形例でも先の実施の形態の図6および図7を使用する。ただし、第1の変形例の電子機器103は、通常の正常動作状態で全LEDが消灯の状態にある。ここで全LEDとは、全体ステータスLED126、CPUステータスLED127、リンクLED1341〜1344、トラフィックLED1351〜1354およびカード別ステータスLED137の各LEDをいう。
まず、保守作業者はLEDがすべてスイッチオフで消灯状態にある動作中の電子機器103に対して、コンソールケーブル102を使用して操作端末101を接続する(ステップS301)。この後、保守作業者は、操作端末101からID・パスワード格納部145に格納されたユーザIDおよびパスワードを入力してログイン処理を行う(ステップS202)。これ以降の作業手順は、図8と同一である。すなわち、第1の変形例では保守作業者がログインを開始するときの電子機器103のLEDの点灯状態が実施の形態と異なるだけで、作業手順自体は同一となる。
ただし、第1の変形例でも保守作業が終了した時点で電子機器103が保守作業前の状態に戻る。したがって、第1の変形例では電子機器103の全LEDが保守作業の終了と共に再びスイッチオフの状態となり、消灯状態となる。
図13は、この第1の変形例における図9に対応した処理として保守作業時の電子機器の処理の前半を表わしたものである。図13で図9と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
図6〜図8と共に説明する。
図8のステップS202のログイン処理が行われて、CPU141がログインの成功と判別した場合(ステップS221:Y)、CPU141は異常履歴格納部146から該当する日時範囲の異常履歴データを読み出して(ステップS222)、異常履歴データが存在するかをチェックする(ステップS223)。その結果、たとえば保守作業者が前回、この電子機器103に保守作業のためにアクセスした時点から新たな異常履歴データが異常履歴格納部146に格納されていた場合(Y)、CPU141は第1のタイマ143の計時を開始させる(ステップS224)。
第1のタイマ143の計時を開始させたら、CPU141は異常履歴データで示された異常あるいはエラーの発生している、あるいは発生した該当する箇所のLEDをすべてのスイッチオンの状態にしてこれらの点灯あるいは点滅表示を行わせる(ステップS225)。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS226:N)、ステップS225に処理が戻って該当する箇所のLEDをすべてが点灯あるいは点滅表示を継続する。
第1のタイマ143の計時が終了すると(ステップS226:Y)、該当するLEDのすべてをスイッチオフとして消灯させる(ステップS227)。このようにして該当するLEDのすべてをスイッチオフとしたら、ステップS203の処理が終了する(エンド)。
一方、ステップS223で異常履歴データが存在しないと判別した場合(N)、CPU141は第1のタイマ143の計時を開始させる(ステップS321)。そして、CPU141は今までスイッチオフとなっていたすべてのLEDをスイッチオンとする(ステップS322)。これは、この変形例の電子機器103が保守作業等の所定の状態以外ですべてのLEDをスイッチオフとしているので、これらのLEDの点灯あるいは点滅が正常に行われるかのチェックを行うためである。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS323:N)、ステップS322に処理が戻って該当する箇所のLEDをすべてが点灯あるいは点滅表示を継続する。
第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達したら(ステップS323:Y)、CPU141は今までスイッチオンとなっていたすべてのLEDをスイッチオフとする(ステップS228)。これらのLEDの点灯状態が確認されたので、これらのLEDの通電を継続することは電力消費に無駄が生じるからである。このようにして全LEDをスイッチオフにしたら、ステップS203の処理が終了する(エンド)。
図14は、保守作業の後半として、ステップS204およびステップS205に対応する電子機器側の処理の具体的な流れを表わしたものである。図14で図10と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。図6〜図8と共に説明する。
ステップS203の処理が終了した時点でCPU141は保守作業者がインタフェースカード114の統計情報を取得するために、第1ポートから第4ポートに対応する第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334のいずれかにアクセスするか(ステップS251)、あるいはログアウトするか(ステップS252)を監視している。
保守作業者が第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334のいずれかを指定してアクセスの指示を行った場合(ステップS251:Y)、CPU141は第1のタイマ143の計時動作を開始させる。そしてCPU141は該当するPHY・MAC部133のリンクLED134と、トラフィックLED135を共にスイッチオンして、これらの点灯あるいは点滅を開始させる(ステップS254)。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS255:N)、他の回線ポートについてのアクセスの指示やログアウトが直ちに行われない限りステップS256:N、ステップS257:N)、ステップS254に処理が戻って該当する箇所のLEDの点灯あるいは点滅表示が継続する。
他の回線ポートについてのアクセスの指示やログアウトが行われることなく(ステップS256:N、ステップS257:N)、第1のタイマ143の計時が終了した場合(ステップS255:Y)、CPU141は処理をステップS251に戻して保守作業者の操作を待機することになる。
一方、第1のタイマ143の計時が終了する前であっても(ステップS255:N)、保守作業者が回線ポートのアクセスを新たに指示した場合には(ステップS256:Y)、その時点から第1のタイマ143の計時が再度開始し(ステップS253)、新たに指定されたPHY・MAC部133のリンクLED134とトラフィックLED135がスイッチオンとなる(ステップS254)。
第1のタイマ143の計時が終了する前であっても(ステップS255:N)、同様に電子機器103はログアウトの指示を受け付けることができるステップS256:N、ステップS257:Y)。この場合、およびステップS252でログアウトが指示された場合(Y)、CPU141はすべてのLEDをスイッチオンする(ステップS258)。
この後、CPU141は第2のタイマ144の計時を開始させる(ステップS341)。第2のタイマ144の計時が終了したら(ステップS342:Y)、CPU141はステップS258の時点で点灯あるいは点滅状態としたすべてのLEDを消灯させて(スイッチオフ)(ステップS343)、保守作業に対応した処理を終了する(エンド)。
このように第1の変形例では、保守作業等の所定の場合以外にそのLEDをスイッチオフにしている電子機器103に対応させて、ステップS343で全LEDをスイッチオフにすることにした。これにより、電子機器103は通常の状態でLEDによる電力消費をなくすことができ、電力消費の低減に大きく寄与することができる。
また、第1の変形例では、電子機器103の全LEDが保守作業等の所定の場合を除いてスイッチオフとなっている。このため、電子機器103の状態や通信流量の変動についてのLED情報が特定の場合以外は非表示となっており、ネットワーク機器等の電子機器103の使用状態に関するセキュリティの改善を図ることができる。
<第2の変形例>
図15は、本発明の第2の変形例における機器点灯制御システムの構成の概要を表わしたものである。図15で図6および図11と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
第2の変形例による機器点灯制御システム100Bは、操作端末101と、この操作端末101にコンソールケーブル102を介して接続された電子機器103Bと、図示しない保守作業者の携行するICタグ401とによって構成されている。ルータに代表される第2の変形例の電子機器103BのCPUカード112BにはICタグリーダ411が収容されており、制御部122Bと接続されている。ICタグリーダ411は、ICタグ401と無線421によって有限の距離で通信を行うようになっている。
図16は、第2の変形例における制御部の概要を表わしたものである。図16で図7と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。図15と共に説明する。
制御部122Bは、CPUカード112の全体を制御するCPU141を備えている。CPU141は、制御部122内でメモリ142B、第1のタイマ143、第2のタイマ144、ログイン名・パスワード格納部431および異常履歴格納部146と接続されている。
ここで、メモリ142BはCPU141の実行するプログラムを格納したり、作業用のメモリ領域となる。第1のタイマ143は、該当するLEDのスイッチオンの時点からスイッチオフまでの時間を測定するものである。第2のタイマ144は、保守作業完了後、ログアウトに同期させ、LEDスイッチをオンに戻した後に、そのLEDをスイッチオフに変更するまでの時間を測定するものである。ログイン名・パスワード格納部431は、保守作業者が携行するICタグ401に格納されたログイン名およびパスワードを格納するメモリ領域である。異常履歴格納部146は、CPUカード112Bならびにインタフェースカード114に異常が発生したり、第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334でエラーデータの送受信が検出されたときに、これらの異常履歴を異常履歴データとして格納するようになっている。これらの異常履歴データは、保守作業者が特に指定しなければ、前回のログアウトが行われてから現在に至る範囲で読み出しが行われるようになっている。
図17は、図8に示したステップS202およびステップS203に対応するこの変形例における電子機器側の処理の流れを示したものである。図17で図9と同一部分には同一の符号を付している。図15および図16と共に説明する。
保守作業の操作前の状態で全LEDが点灯または点滅の状態にある電子機器103Bに対して、保守作業者がコンソールケーブル102を接続すると、電子機器103Bは操作端末101との接続を確認してICタグリーダ411を作動させる(ステップS501)。これにより、保守作業者が電子機器103Bの近辺にいればICタグリーダ411はICタグ401から送られてくるログイン名とパスワードからなる認証用データを受信する(ステップS502)。
電子機器103BのCPU141は受信したログイン名とパスワードをログイン名・パスワード格納部431に格納されているログイン名およびパスワードと比較する(ステップS502)。この結果、ログイン名とパスワードの双方が一致すれば(ステップS504:Y)、図9のステップS222以降の処理が進行する。
すなわち、CPU141は異常履歴格納部146から該当する日時範囲の異常履歴データを読み出して(ステップS222)、異常履歴データが存在するかをチェックする(ステップS223)。その結果、たとえば保守作業者が前回、この電子機器103Bに保守作業のためにアクセスした時点から新たな異常履歴データが異常履歴格納部146に格納されていた場合(Y)、CPU141は第1のタイマ143の計時を開始させる(ステップS224)。
第1のタイマ143の計時を開始させたら、CPU141は異常履歴データで示された異常あるいはエラーの発生している、あるいは発生した該当する箇所のLEDをすべてのスイッチオンの状態にしてこれらの点灯あるいは点滅表示を行わせる(ステップS225)。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS226:N)、ステップS225に処理が戻って該当する箇所のLEDをすべてが点灯あるいは点滅表示を継続する。
第1のタイマ143の計時が終了すると(ステップS226:Y)、該当するLEDのすべてをスイッチオフとして消灯させる(ステップS227)。そして、ICタグリーダ411をスイッチオフして(ステップS505)、保守作業時の前半の処理を終了させる(エンド)。
一方、ステップS223で異常履歴データが存在しないと判別した場合(N)、CPU141は今までスイッチオンとなっていたすべてのLEDをスイッチオフとする(ステップS228)。そして、ステップS505の処理を行うことになる。
また、ステップS504でログイン名とパスワードの少なくとも一方が一致せず、認証に失敗した場合には(N)、電子機器103Bは操作端末101に認証が失敗した旨のエラーを通知する(ステップS506)。そして、今までスイッチオンとなっていたすべてのLEDをスイッチオフとして(ステップS228)、更にICタグリーダ411をスイッチオフし(ステップS505)、保守作業時の前半の処理を終了させる(エンド)。たとえば正式の保守作業者でない者が市販のコンソールケーブル102を自分のパーソナルコンピュータと電子機器103Bに接続した場合には、認証用の専用のICタグ401を携行していない。したがって、この場合には認証が失敗し(ステップS504:N)、ステップS224以降のLEDによる表示制御が行われることはない。
図18は、保守作業の後半として、ステップS204およびステップS205に対応する電子機器側の処理の具体的な流れを表わしたものである。図18で図10と同一部分には同一の符号を付している。図15および図16と共に説明する。
ステップS203の処理が終了した時点でCPU141は保守作業者がインタフェースカード114の統計情報を取得するために、第1ポートから第4ポートに対応する第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334のいずれかにアクセスするか(ステップS251)、ICタグ401が未検出となるか(ステップS521)の判別を行っている。ここでICタグ401が未検出となるとは、ICタグリーダ411が保守作業者の携行するICタグ401を検出できなくなる場合をいい、通常想定されるのは保守作業が終了して保守作業者が現場から立ち去る場合である。
先に説明したように保守作業者以外の第三者が不正に電子機器103Bにアクセスしたような場合や、保守作業者が図17で説明した前半の作業のみ行って全作業を終了させた場合、ICタグ401が未検出となる(ステップS521:Y)。この場合、CPU141はすべてのLEDを点灯させて(ステップS258)、保守作業時の制御を終了する(エンド)。これにより、電子機器103は保守作業前の状態としての全LEDがスイッチオンの状態に戻る。
一方、保守作業者が第1〜第4のPHY・MAC部1331〜1334のいずれかを指定してアクセスの指示を行った場合(ステップS251:Y)、CPU141は第1のタイマ143の計時動作を開始させる(ステップS253)。そしてCPU141は該当するPHY・MAC部133のリンクLED134と、トラフィックLED135を共にスイッチオンして、これらの点灯あるいは点滅を開始させる(ステップS254)。第1のタイマ143の計時が予め定めた時間に達する前までは(ステップS255:N)、他の回線ポートについてのアクセスの指示やICタグ401の未検出が生じない限りステップS256:N、ステップS522:N)、ステップS254に処理が戻って該当する箇所のLEDの点灯あるいは点滅表示が継続する。
他の回線ポートについてのアクセスの指示やICタグ401の未検出が行われることなく(ステップS256:N、ステップS522:N)、第1のタイマ143の計時が終了した場合(ステップS255:Y)、CPU141は処理をステップS251に戻して保守作業者の操作を待機することになる。この待機時間にはステップS254の処理が行われない。すなわち、第1のタイマ143の計時が終了した時点から該当するPHY・MAC部133のリンクLED134とトラフィックLED135が共に消灯して、電力消費の節減が図られることになる。
一方、第1のタイマ143の計時が終了する前であっても(ステップS255:N)、保守作業者が回線ポートのアクセスを新たに指示した場合には(ステップS256:Y)、その時点から第1のタイマ143の計時が再度開始し(ステップS253)、新たに指定されたPHY・MAC部133のリンクLED134とトラフィックLED135がスイッチオンとなる(ステップS254)。
第1のタイマ143の計時が終了する前であっても(ステップS255:N)、ICタグ401の未検出が発生したら(ステップS522:Y)、CPU141はすべてのLEDを点灯させて(ステップS258)、保守作業時の制御を終了する(エンド)。これにより、電子機器103は保守作業前の状態としての全LEDがスイッチオンの状態に戻ることになる。
以上説明した本発明の第2の変形例によれば、保守作業者が保守対象の電子機器103Bから離れて無線421の到達しない範囲に移動すれば、自動的に保守作業が終了する。また、保守作業者は操作端末101からパスワード等の認証情報を入力する必要がないので、保守作業の効率化を図ることができるだけでなく、操作端末101の構成の簡略化を図ることができる。
更に本発明の第2の変形例によれば、ログアウトを忘れたり失敗して保守作業者が現場から立ち去ることがないので、第三者が電子機器103Bの運用状態や通信流量の変動をLEDにより確認するおそれを軽減することができ、セキュリティの改善を実現することができる。
なお、実施の形態および各変形例では、複数のコネクタを基板上で相互に接続した回路基板としてのバックプレーンを有する電子機器に対して本発明を適用した例を説明したが、本発明はこれらの回路基板を備えない装置についても同様に適用可能であることは当然である。
また、第2の変形例では保守作業前等の通常時に各LEDがスイッチオンとなっている電子機器103Bについて説明したが、これに限るものではない。すなわち、第1の変形例で説明したように、通常時に各LEDがスイッチオフとなっている電子機器に対しても本発明を同様に適用することができることは当然である。
更に本発明の対象となる電子機器は、スイッチ、ルータ等の通信機器に限らず、LEDあるいは同様の発光素子あるいはランプを点灯あるいは点滅させるあらゆる電子機器の保守作業に適用できるものであることも当然である。
更にまた実施の形態では操作端末101と電子機器103とをコンソールケーブル102で接続したが、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等の他の有線ケーブルで接続してもよいし、両者の間を無線で接続してもよい。また、変形例ではICタグ401を使用して認証の自動化を実現したが、操作端末101に認証申請データを予め格納しておき電子機器側の要求に応じてこれを送信するようにしておけば、同様の認証の自動化も可能である。しかも認証にはコンソールケーブル102の接続が要件とされるので、セキュリティも確保することができる。
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプと、
所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データを格納する認証確認用データ格納手段と、
自装置と予め定めた特定端末とを有線または無線で接続する特定端末接続手段と、
前記特定端末と自装置が前記特定端末接続手段によって接続したとき前記表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する認証申請データ要求手段と、
この認証申請データ要求手段の要求に対して認証申請データが送られてきたときこれを受信する認証申請データ受信手段と、
この認証申請データ受信手段の受信した認証申請データを前記認証確認用データ格納手段に格納された前記認証確認用データと比較して認証の成否を判別する認証手段と、
この認証手段で認証が成功したと判別したとき前記表示ランプの表示動作を開始させる表示開始手段
とを具備することを特徴とする電子機器。
(付記2)
前記特定端末接続手段は、自装置と前記特定端末をコンソールケーブルで接続することを特徴とする付記1記載の電子機器。
(付記3)
前記認証申請データ受信手段は、前記特定端末から送られてくる認証申請データを受信することを特徴とする付記1記載の電子機器。
(付記4)
前記認証申請データ受信手段は、IC(Integrated Circuit)タグから送られてくる認証申請データを受信することを特徴とする付記1記載の電子機器。
(付記5)
前記表示ランプは、複数の状態を表示するランプであり、前記特定端末から前記表示ランプの表示する状態を特定する表示特定情報が送られてきたときこれを受信して前記表示ランプによる表示を特定させる表示特定情報受信手段を更に具備することを特徴とする付記1記載の電子機器。
(付記6)
前記表示開始手段による表示が開始してから予め定めた第1の時間の計時を開始する第1のカウンタと、この第1のカウンタが第1の時間の計時を終了した時点で前記表示ランプの表示動作を終了させる表示終了手段とを具備することを特徴とする付記1記載の電子機器。
(付記7)
前記特定端末による認証が成功した後に前記特定端末からログアウトの要求があったとき前記表示ランプへの電源の供給を開始させるスイッチオン手段を具備することを特徴とする付記1記載の電子機器。
(付記8)
前記スイッチオン手段による前記表示ランプへの電源の供給が開始してから予め定めた第2の時間の計時を開始する第2のカウンタと、この第2のカウンタが第2の時間の計時を終了した時点で前記表示ランプへの電源の供給を停止させるスイッチオフ手段を更に具備することを特徴とする付記7記載の電子機器。
(付記9)
予め定めた特定端末と、
自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプと、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データを格納する認証確認用データ格納手段と、自装置と前記特定端末とを有線または無線で接続する特定端末接続手段と、前記特定端末と自装置が前記特定端末接続手段によって接続したとき前記表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する認証申請データ要求手段と、この認証申請データ要求手段の要求に対して認証申請データが送られてきたときこれを受信する認証申請データ受信手段と、この認証申請データ受信手段の受信した認証申請データを前記認証確認用データ格納手段に格納された前記認証確認用データと比較して認証の成否を判別する認証手段と、この認証手段で認証が成功したと判別したとき前記表示ランプの表示動作を開始させる表示開始手段とを備えた電子機器
とを具備することを特徴とする電子機器の状態表示確認システム。
(付記10)
前記認証申請データは、前記特定端末から送られてくることを特徴とする付記9記載の電子機器の状態表示確認システム。
(付記11)
予め定めた特定端末と、
自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプと、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データを格納する認証確認用データ格納手段と、自装置と前記特定端末とを有線または無線で接続する特定端末接続手段と、前記特定端末と自装置が前記特定端末接続手段によって接続したとき前記表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する認証申請データ要求手段と、この認証申請データ要求手段の要求に対して認証申請データが送られてきたときこれを受信する認証申請データ受信手段と、この認証申請データ受信手段の受信した認証申請データを前記認証確認用データ格納手段に格納された前記認証確認用データと比較して認証の成否を判別する認証手段と、この認証手段で認証が成功したと判別したとき前記表示ランプの表示動作を開始させる表示開始手段とを備えた電子機器と、
前記認証申請データを格納する認証申請データ格納手段と、前記認証申請データ要求手段から認証申請データが要求されたとき前記認証申請データ格納手段に格納された認証申請データを無線で送信する認証申請データ送信手段とを備えたIC(Integrated Circuit)タグ
とを具備することを特徴とする電子機器の状態表示確認システム。
(付記12)
前記ICタグによる認証が成功した後にこのICタグが前記電子機器から検出できなくなったときログアウトとして前記表示ランプへの電源の供給を開始させるスイッチオン手段を具備することを特徴とする付記11記載の電子機器の状態表示確認システム。
(付記13)
前記スイッチオン手段による前記表示ランプへの電源の供給が開始してから予め定めた第2の時間の計時を開始する第2のカウンタと、この第2のカウンタが第2の時間の計時を終了した時点で前記表示ランプへの電源の供給を停止させるスイッチオフ手段を更に具備することを特徴とする付記12記載の電子機器の状態表示確認システム。
(付記14)
自装置と予め定めた特定端末とを有線または無線で接続する特定端末接続ステップと、
この特定端末接続ステップで前記特定端末と自装置が接続したとき自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する認証申請データ要求ステップと、
この認証申請データ要求ステップによる要求に対して前記認証申請データが送られてきたときこれを受信する認証申請データ受信ステップと、
この認証申請データ受信ステップで受信した前記認証申請データを、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データと比較して認証の成否を判別する認証ステップと、
この認証ステップで認証が成功したと判別したとき前記表示ランプの表示動作を開始させる表示開始ステップ
とを具備することを特徴とする電子機器の状態表示確認方法。
(付記15)
コンピュータに、
自装置と予め定めた特定端末とを有線または無線で接続する特定端末接続処理と、
この特定端末接続処理で前記特定端末と自装置が接続したとき自装置の予め定めた状態をランプの点灯あるいは点滅で表示する表示ランプの表示動作を可能とするための認証申請データの送信を要求する認証申請データ要求処理と、
この認証申請データ要求処理による要求に対して前記認証申請データが送られてきたときこれを受信する認証申請データ受信処理と、
この認証申請データ受信処理で受信した前記認証申請データを、所定の認証手続きに使用する自装置側の認証確認用データと比較して認証の成否を判別する認証処理と、
この認証処理で認証が成功したと判別したとき前記表示ランプの表示動作を開始させる表示開始処理
とを具備することを実行させることを特徴とする電子機器の状態表示確認プログラム。