JP5711882B2 - 医療用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、生体組織を把持すると共に、凝固、及び切断するための医療用処置具に関する。
外科的治療装置として、マイクロ波を用いて、消化器、肝臓、膀胱、前立腺、子宮、血管、腸管等の生体部位に対して凝固、止血、切開等を行うことが知られている。
従来の電気メス等では、周波数500kHzを中心とする高周波電圧を用いたジュール熱により、生体組織の表面を加熱して、凝固させるようにしている。従来の電気メス等のジュール熱による凝固では、生体組織が容易に炭化凝固されるため、凝固表面が生体組織から剥離、脱落してしまうことがある。
これに対して、マイクロ波を用いた凝固、止血では、電極間に生体組織を把持し、生体組織に対してマイクロ波が印加される。生体組織に対してマイクロ波が印加されると、マイクロ波電力による近傍電磁界に起因する誘電熱が発生する。この誘電熱により生体組織の水分を蒸発させて、生体組織を凝固させることができる。
マイクロ波を用いた凝固、止血の場合には、生体組織を比較的低温で凝固させることが可能になるため、生体組織の細胞形態を維持しつつ、生体組織の機能を停止させる固定状態を保つことができる。このため、凝固表面が生体組織から剥離、脱落してしまうといった事態を抑制することができる。
このように、マイクロ波を用いて、生体組織の凝固、止血、切開等を行うものとしては、特許文献1や、特許文献2に開示されている。マイクロ波を用いる処置に際して問題となるのは、電極間の接触等によるスパークの発生であり、スパークは生体組織に過剰な損傷を惹起する。特許文献2には、把持に際して、二つの電極を接触させることなく平行状態を保つことによるスパークの発生防止の工夫がなされた医療用処置具が開示されている。しかし、この先行文献に示される医療用処置具では、確実な生体組織の切断が難しいという問題があった。
特開2005−21658号公報 特開2007−282666号公報
本発明は、生体組織に過剰な損傷を与えることなくマイクロ波を効率的に生体組織に照射し、生体組織を凝固させ、確実な切断を可能とする医療用処置具に関する。
本発明は、上述の課題を鑑み鋭意検討を重ね、本発明の課題を解決できる構造を見出し、本発明を完成した。
本発明は以下からなる;
1.医療用処置具の切断用刃の部分に、外部導体と結合された可動第1電極、中心電極と結合された固定第2電極、および、絶縁体からなる刃を有し、可動第1電極と絶縁体からなる刃との間で生体組織を把持し、固定第2電極にマイクロ波を供給して生体組織を凝固させ、可動第1電極の回動により生体組織を切断する作用を持つ医療用処置具であって、絶縁体からなる刃が固定第2電極に固定され、可動第1電極と固定第2電極の間に位置する医療用処置具。
2.固定第2電極の上辺と絶縁体からなる刃の刃線が同一平面上にある前項1に記載の医療用処置具。
3.導電ロッドと電極部の間に厚みのある構造体が設けられ、生体組織を把持することなしには、固定第2電極または中心電極から可動第1電極または外部導体への通電が排除される前項1または2に記載の医療用処置具。
4.厚みが導電ロッドの半径以上である前項3に記載の医療用処置具。
5.厚みのある構造体が絶縁体である前項3または4に記載の医療用処置具。
6.可動第1電極と固定第2電極に、同軸ケーブルの外部導体と中心電極をそれぞれ直接接続してなる前項1〜5のいずれか一に記載の医療用処置具。
7.絶縁体からなる刃がセラミックを含む絶縁体からなる刃である前項1〜6のいずれか一に記載の医療用処置具。
8.可動第1電極の刃の刃線と絶縁体からなる刃の刃線の中心線を含み、両刃と直角に交差する面上に可動第1電極の回動軸がある前項1〜7のいずれか一に記載の医療用処置具。
9.電極開閉ロッド接続点と回動軸が連結ロッドで接続されている前項1〜8のいずれか一に記載の医療用処置具。
10.可動第1電極、固定第2電極および絶縁体からなる刃は、凝固組織が付着し難いコーティングが施されていることを特徴とする前項1〜9のいずれか一に記載の医療用処置具。
本願発明の構造を持つ医療用処置具により、生体組織の過剰な損傷を惹起するスパークを発生することなく可動第1電極と絶縁体からなる刃の間に生体組織を把持し、固定第2電極からマイクロ波を効率的に供給し、凝固させ、脈管構造をシーリングすることができ、生体組織の切断がより確実になった。
本発明の医療用処置具の一実施態様の全体構成(参考図) 本発明の医療用処置具の外筒管先端部分の内部に設置される導電ロッドおよび電極開閉ロッド並びに電極部の側面図を示す。線Lは可動第1電極の刃の刃線と絶縁体からなる刃の刃線の中心線を示す。 図2の状態の本発明の医療用処置具の正面図を示す。 図3のX1-X2の断面図である。 導電ロッドおよび電極開閉ロッド並びに電極部の側面図を示す。 (A)刃先開の状態を示す。 (B)刃線平行の状態を示す。 (C)刃先閉の状態を示す。 導電ロッドおよび電極開閉ロッド並びに電極部の上面図を示す。
本発明の医療用処置具は、切断用刃の部分に、外部導体と結合された可動第1電極、中心電極と結合された固定第2電極、および、絶縁体からなる刃を有し、可動第1電極と絶縁体からなる刃との間で生体組織を把持し、固定第2電極にマイクロ波を供給して生体組織を凝固させ、可動第1電極の回動により生体組織を切断する作用を持つ医療用処置具であって、絶縁体からなる刃が固定第2電極に固定され、可動第1電極と固定第2電極の間に位置するものである。
本発明において、可動第1電極、固定第2電極、および、絶縁体からなる刃は本発明の医療用処置具の切断用刃の部分に設けられ、可動第1電極と絶縁体からなる刃は対向して配置されている。絶縁体からなる刃は固定第2電極に接合して固定されており固定第2電極と一体として動き、一連の操作において、可動第1電極と固定第2電極の間に位置する。可動第1電極、固定第2電極、および、絶縁体からなる刃から構成される部分を電極部ともいう。可動第1電極は回動軸を中心に回動可能である。可動第1電極の回動軸は中心電極から一定の距離をおいた外部導体の表面上にあり、この回動軸により可動第1電極は外部導体に電気的に結合している。固定第2電極は固定されており、中心電極と直接接続している。
本発明の医療用処置具は、可動第1電極と絶縁体からなる刃の間で生体組織を把持できるものである。絶縁体からなる刃は固定第2電極に接合して固定されており、固定第2電極が可動第1電極に直接接することがないよう、固定第2電極の内側全体を覆う大きさのものである。絶縁体からなる刃の刃線と固定第2電極の上辺は同一平面上にあり、絶縁体からなる刃が生体組織と接触すると生体組織は固定第2電極にも接触することができる。絶縁体からなる刃および固定第2電極を凝固切断すべき生体組織に接触せしめ、次いで可動第1電極の回動により可動第1電極の刃と生体組織を接触させて把持する。このとき、可動第1電極の刃線と絶縁体からなる刃の刃線が平行状態など一定の間隔を隔ててた状態を確保でき、その両刃の間隙によって生体組織を把持するものであってもよい。
本願発明の固定第2電極は直接中心電極に接続されているため、中心電極からマイクロ波が効率的に供給されものである。絶縁体からなる刃と固定第2電極が生体組織と接触することにより、固定第2電極から生体組織へマイクロ波が照射され、生体組織から可動第1電極に通電され、外部導体にマイクロ波が流れることになる。好ましくは絶縁体からなる刃と可動第1電極の間で生体組織を把持した後に固定第2電極からマイクロ波が照射される。
可動第1電極と絶縁体からなる刃の間に生体組織を把持し、マイクロ波が固定第2電極より供給されると、可動第1電極と固定第2電極との間に形成されるマイクロ波電力による近傍電磁界に起因して、生体組織に誘電熱が発生する。この誘電熱により生体組織が凝固する。そして、凝固処置の状態から更に可動第1電極を回動せしめると、可動第1電極の刃と絶縁体からなる刃は交差し剪断により生体組織が切断される。
可動第1電極と固定第2電極が接近しすぎるとスパークが生じ、生体組織の過剰な損傷を惹起する。また、可動第1電極と生体組織が接触した状態で固定第2電極の刃の一部が生体組織に接触するとその刃の一箇所にマイクロ波が集中し過剰な電力によりスパークを起こし、生体組織の過剰な損傷を惹起する。絶縁体からなる刃が一連の操作において可動第1電極と固定第2電極の間に存在することにより、可動第1電極と固定第2電極の間に絶縁体を隔ててた状態を確保し、接近によるスパークを回避し、可動第1電極の刃と絶縁体からなる刃の間に凝固切断すべき生体組織を把持することにより生体組織の過剰な損傷を惹起することなく凝固を達成でき、より確実な切断を達成することができる。
両電極および絶縁体からなる刃の形状は、把持機能、凝固機能及び切断機能を担持するかぎり、既知の目的に応じた形状をもつことができ、特に限定されない。電極および絶縁体からなる刃の生体組織との接触部分も、直線状、曲線状、凹凸状など、広く適応可能である。電極は、一般的な導体であり、金もしくは銀メッキを施した銅、金もしくは銀メッキを施した黄銅、又はリン青銅等の銅合金等により形成される。絶縁体からなる刃は、絶縁体の機能を持つものであれば限定されず、合成樹脂、ガラス繊維、陶器等により形成される。好ましくはセラミック等であり、特にファインセラミックが好適である。
電極や絶縁体からなる刃は生体組織との接触において、凝固組織が付着し難いコーティングがされていることがより好適である。コーティングは、金、テフロン(登録商標)系部材等で行なわれる。これにより、凝固後の生体組織が付着することなく、連続的に凝固、切断の処理が行える。
本発明の医療用具の好ましい一実施態様は、可動第1電極の刃の刃線と絶縁体からなる刃の刃線の中心線を含み、両刃と直角に交差する面上に可動第1電極の回動軸がある。この回動軸の位置であれば、生体組織の切断がより確実である。また、絶縁体からなる刃の存在により、両刃が重なってもスパークの発生は回避できる。「可動第1電極の刃の刃線と絶縁体からなる刃の刃線の中心線」とは図2の線Lに示すように可動第1電極の刃線と固定第2電極の刃線の中心に位置する線である。可動第1電極の回動軸の位置と刃線の位置により、刃線の動きが定まる。例えば、絶縁体からなる刃の刃線と平行になったときの間隙または重複幅、さらに回動して絶縁体からなる刃と交差する場合の角度、交差する動作における両刃の接触位置などである。
本発明の医療用具の好ましい一実施態様は、可動第1電極の回動軸と電極開閉ロッド接続点の距離が導電ロッドの半径以上である。電極開閉ロッドの接続点とは開閉ロッドの往復運動の力の作用点であって、往復運動の力が回動力として伝達される点である。電極開閉ロッドの接続点と回動軸は接続されており、電極開閉ロッドの接続点にかけられた力は回動軸に伝えられ可動第1電極が回動するものである。このとき、電極開閉ロッドの接続点と回動軸の距離が長いほど小さい力で回動させることができる。
回動軸と電極開閉ロッドの接続点の距離とは回動軸と電極開閉ロッドの接続点の直線距離である。回動軸と電極開閉ロッドの接続点は板状物、棒状物、線状物などで接続されていれば接続方法については特に限定はなく、同一電極板上若しくは電極とは分離された同一板上、連結ロッド、又は連結線で接続されているなどが挙げられる。好適には連結ロッドで接続されている。
接続板、棒などは平面、直線でもよいが、導電ロッドの外周にそった曲面、曲線などであってもよい。回動軸は導電ロッドと接続され外部導体に電気的に接続されている。回動軸と電極開閉ロッドの接続点の距離は、導電ロッドの半径以上直径以下が好ましい。半径以上であることにより小さい力で可動第1電極を回動させることができる。直径より大きくなると、外筒管への収納が困難になるなど難点が生ずる。
電極開閉ロッド接続点は、回動軸と同一円周上であってもよいし、その位置より導電ロッドの先端側でも、後方側でもよい。
導電ロッドは、マイクロ波発信源からコネクター部を通じて固定第2電極にマイクロ波を伝送する。導電ロッドは、好適には同軸ケーブルで構成される。同軸ケーブルは、例えばリン青銅からなる導電体の中心電極と、中心電極を覆う例えばテフロン(登録商標)からなる絶縁体のシールドチューブと、例えば真鍮からなる外部導体(導電体)のアースパイプとからなる。導電ロッドのその外側はシールドホルダ(ガイドチューブともいう)で覆われていてもよい。シールドホルダは、非伝導性部材〔例えば、テフロン(登録商標)、りん青銅等の非磁性のコイル〕で構成されていることが好ましい。
本発明で使用される導電ロッドと電極部の間には、好ましくは厚みのある構造体が設けられ、生体組織を把持することなしには、固定第2電極または中心電極から可動第1電極または外部導体への通電が排除される。好適には、構造体は導電ロッドの半径以上の厚みを有する。この構造体が薄いと中心電極または固定第2電極から外部導体または可動第1電極にマイクロ波がリークするおそれがある。
好適には、構造体は絶縁体である。絶縁体は非伝導性部材〔例えば、テフロン(登録商標)、りん青銅等の非磁性のコイル、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂等〕で構成されていることが好ましい。
本発明医療用具においてマイクロ波は、好ましくは可動第1電極と固定第2電極の電極部直前まで、同軸ケーブルにより送電される。そして、可動第1電極に同軸ケーブルの外部導体、固定第2電極に同軸ケーブルの中心電極を直接接続する。この構造によりマイクロ波を通電させることによりマイクロ波を効率良く伝達できる。
本発明の医療用処置具は、電極開閉ロッドに前後の動きを与えるための操作部を有する。操作部とは、例えば揺動自在の可動ハンドルを担持し、引く、握る、回す等の操作により、この動きを前後の動きに変換して電極開閉ロッドに伝え可動第1電極の開閉を実行する部分をいう。具体的には、可動ハンドルのような操作部に負荷して、揺動の動きをおこし、この揺動を前後の動きに変換して電極開閉ロッドに伝えるために広く既知の機構、例えばスライダクランク機構を使用することができる。操作部は、例えば、可動ハンドル部と固定ハンドルを含む本体部を主要構成要素とし、固定ハンドル部内に可動ハンドルの動きを前後運動として伝達する電極開閉ロッドを含み、さらにこの電極開閉ロッドの前後の動きを調節する電極操作調節部を含んでいてもよい。電極操作調節部は可動第1電極の回動を調整する機能を有するものであり、例えば、可動第1電極の刃の刃線と固定第2電極の刃の刃線の平行時の間隔を調整できる機能を有していてもよい。
本発明の医療用処置具は、この操作部と電極を繋ぐ部位として筒管状の外筒管を有し、外筒管はカバーの役割を担い、その中に電極開閉ロッドが収納されると共に、マイクロ波を伝送するための導電ロッドが収納される。外筒管の長さは、略10〜25cm程度であり、術者の操作部位と手術対象組織等との接触部位である電極部との間を繋ぐに十分な長さであれば特に限定されない。本発明の医療用処置具は、リン青銅等、全体構成を非磁性金属を使用して形成されていることが好ましい。これにより、例えばMRシステムによる磁場環境下においても、好適に使用することができる。
本発明において、電極開閉ロッドとは、操作部によって生じた動きを、前後運動として、可動第1電極に繋げる操作軸を意味し、一般的にはワイヤーによって構成され、操作部からの力を電極部に伝える。電極開閉ロッドは、好適にはその外側をガイドチューブでガイドされている。本発明において、マイクロ波は、900〜6000MHzのものが同等に利用可能である。
本発明の医療用処置具は、外筒管と電極部が、屈曲したホルダによって接続されていてもよい。屈曲したホルダの長さは略3〜6cmであって、その角度は1度〜90度、好適には、5度〜85度である。屈曲したホルダは、前記外筒管と一体として弯曲部というものであってもよく、同一外筒管において、先端電極近傍、つまり首部分が弯曲したものを意味することもある。
屈曲したホルダは、筒状の形状からなり、その中にシールドホルダで覆われていてもよい導電ロッドとガイドチューブ内に設置されていてもよい電極開閉ロッドを含む。屈曲したホルダ内に設置される、導電ロッドと電極開閉ロッドは、屈曲したホルダの弯曲と同方向に略同角度の弯曲度をもつ。
本発明の医療用処置具は、外筒管および/または屈曲したホルダを自在に回動させ、術者は、上、下、横の手術処置を容易に行なうことができる。この回動のために、外筒管と操作部の接続部に外筒管および/または屈曲したホルダを回動させるための回動子を設けることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、参考図であり、図2〜図6が、本発明の特徴部分の図である。
図1は本発明の医療用処置具の一実施態様を示す。図1において、11は本体部である。本体部11の後端には、コネクタ12が配設される。コネクタ12を介して、例えば2.45GHz帯のマイクロ波が供給される。本体部11からは、外筒管13が導出される。外筒管13内には、コネクタ12からのマイクロ波電源を伝送する導線ロッド6と、可動ハンドル14の動きを可動第1電極1に伝えて電極を開閉させる電極開閉ロッド5が収納されている。
本体部11の下側には、可動ハンドル14が揺動自在に取り付けられる。本体部11内には、可動ハンドル14の揺動の動きを、電極開閉ロッド5の前後の動きに変換するスライダクランク機構が設けられている。また、本体部11には、回動子15が設けられる。この回動子15を回動することにより、回動子15に固着された外筒管13を所望の角度に回動させることができる。
外筒管13の先端には、図2に示すように、可動第1電極1と、絶縁体からなる刃17が対向して設けられる。可動第1電極1は、回動軸3を中心に回動可能に設けられている。可動ハンドル14を揺動させると、外筒管13内の電極開閉ロッド5が前後に動き、この力が電極開閉ロッド接続点4に作用し、この力により回動軸3を中心に可動第1電極1が回動する。固定第2電極には、導線ロッド6の中心部にある中心電極7を通ってコネクタ12からのマイクロ波が供給される。絶縁体からなる刃17は固定第2電極2に接合し固定され、可動第1電極1と固定第2電極2の間に位置する(図3)。
可動ハンドル14に対して力を加えていないときには、可動ハンドル14は図1において矢印A1方向に付勢される。このときには、図5(A)に示すように、可動第1電極1が絶縁体からなる刃17および固定第2電極2から離れ、刃先開状態となっている。可動ハンドル14を矢印A2方向に揺動させると、電極開閉ロッドは図5(B)に示すB2方向に動き、可動第1電極1と絶縁体からなる刃17が近接する。可動ハンドル14を更に矢印A2方向に更に揺動させると、電極開閉ロッドはさらにB2方向に動き図5(C)に示すように刃先閉状態となる。
本発明の一実施形態の医療用処置具は、以下のように使用される。まず、可動第1電極1と絶縁体からなる刃17とを図5(A)に示すような刃先開状態とし、絶縁体からなる刃17及び固定第2電極2を対象となる生体組織に案内する。可動第1電極1、固定第2電極2および絶縁体からなる刃17が処置の対象となる生体組織に案内されたら、まず絶縁体からなる刃17と固定第2電極の刃を凝固切断を目的とする生体組織に接触させ、次に可動ハンドル14を矢印A2方向に揺動させる。可動ハンドル14を矢印A2方向に揺動させると、可動第1電極1が回動し、可動第1電極1と絶縁体からなる刃17の間に生体組織を把持することができる。生体組織を把持しながら、固定第2電極2からマイクロ波を供給する。これにより、可動第1電極1と固定第2電極2との間に形成されるマイクロ波電力による近傍電磁界に起因して、生体組織に誘電熱が発生する。この誘電熱により生体組織が凝固される。そして、凝固処置の状態から更に可動ハンドル14を握り、更に矢印A2方向に揺動させる。この操作により、可動第1電極1と絶縁体からなる刃17は図5(B)および(C)に示すような状態なり、剪断により、生体組織が切断される。
このように、本発明の一実施形態の医療用処置具では、可動ハンドル14を操作することにより、図5(A)〜図5(C)に示すように、刃先開状態から刃先閉状態になる。これにより、可動第1電極1及び絶縁体からなる刃17により生体組織を把持し、可動第1電極1と固定第2電極2との間にマイクロ波を印加して生体組織を凝固させ、可動第1電極1と絶縁体からなる刃17とを刃先閉状態として、剪断により、生体組織を切断することができる。
また、本発明の一実施形態の医療用処置具は、リン青銅等、全体構成を非磁性金属を使用して形成されている。これにより、例えばMRシステムによる磁場環境下においても、好適に使用することができる。
外筒管13内には、図2〜図6に示す導電ロッド6と電極開閉ロッド5が収納される。導電ロッド6は、例えばリン青銅からなる導電体の中心電極7と、中心電極を覆う例えばテフロン(登録商標)からなる絶縁体9、および、例えば真鍮からなる外部導体(導電体)のパイプ(アースパイプ)8からなる(図4)。
導線ロッド6の先端に、例えばポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂からなる絶縁体10が取り付けられ、絶縁体10に、固定第2電極2が固定される。固定第2電極2は導線ロッド6の中心電極7に直接接続している。絶縁体は導電ロッドの半径〜直径の厚さを有する。
一方、図2、図5に示すように、可動第1電極1は、回動軸3により回動自在に枢支される。また、電極開閉ロッド5の端は、電極開閉ロッド接続点4に接続される。電極開閉ロッド接続点4は連結ロッド16により回動軸3に接続される。
なお、可動第1電極1、固定第2電極2および絶縁体からなる刃は、テフロン(登録商標)系部材、金メッキ等の付着防止のコーティングが施されており、凝固後の生体組織が付着することなく、連続的に凝固、切断の処理が行える。
本発明は、上述した実体形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。たとえば、MRIでの使用する医療用処置具として、非磁性体の金属であるが、X線での使用する医療用処置具としては、磁性体の金属で応用できる。
1:可動第1電極
2:固定第2電極
3:回動軸
4:電極開閉ロッド接続点
5:電極開閉ロッド
6:導電ロッド
7:中心電極
8:外部導体
9:絶縁体
10:絶縁体
11:本体部
12:コネクタ
13:外筒管
14:可動ハンドル
15:回動子
16:連結ロッド
17:絶縁体からなる刃

Claims (3)

  1. 医療用処置具の切断用刃の部分に、外部導体又は中心電極と結合された可動第1電極、中心電極又は外部導体と結合された固定第2電極、および、絶縁体からなる刃を有し、可動第1電極と絶縁体からなる刃との間で生体組織を把持し、固定第2電極又は可動第1電極にマイクロ波を供給して生体組織を凝固させ、可動第1電極の回動により生体組織を切断する作用を持つ医療用処置具であって、絶縁体からなる刃が固定第2電極に固定され、可動第1電極と固定第2電極の間に位置し並びに固定第2電極の上辺と絶縁体からなる刃の刃線が同一平面上にある医療用処置具であって、
    該絶縁体は、固定第2電極が可動第1電極に直接接することがないよう、固定第2電極の内側を覆う大きさのものであることを特徴とする医療用処置具
  2. 可動第1電極と固定第2電極に、同軸ケーブルの外部導体と中心電極をそれぞれ直接接続してなる請求項1に記載の医療用処置具。
  3. 絶縁体からなる刃がセラミックを含む絶縁体からなる刃である請求項1又は2のいずれか一に記載の医療用処置具。
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