JP5711865B1 - 容積可変軸流ネジポンプ及び外燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 解決しようとする課題は、軸流ネジポンプ(一軸偏心ネジポンプ及び一軸ネジポンプ)のローターの回転に伴い、容積を変化させながらキャビティーを軸方向に移動させ、圧縮性流体を熱力学的に適切に取り扱うことである。
【解決手段】 軸流ネジポンプ(一軸偏心ネジポンプ及び一軸ネジポンプ)のキャビティーの容積を決めるローターの偏心半径e、形状定数T(モーノ型の場合は、直径Dr。)並びに波長λ(ピッチ)を軸方向に変化させ、キャビティーを軸方向に移動させつつ容積を変化させるとともに、あらゆる熱エネルギーを効率よく回転力に変換することを実現したことにある。
【選択図】 図14

Description

本発明は、一軸偏心ネジポンプ及び一軸ネジポンプの容積を可変できるようにした、容積可変軸流ネジポンプ及び外燃機関に関するものである。
回転容積型ポンプとしてギアポンプ、ねじポンプなどがあり、特に一軸偏心ネジポンプは、粘度の高い流体の定量輸送などに適しており、限られた分野で適性が認められ、近年普及しつつある。一軸偏心ネジポンプは、回転に伴いローターとステーターとの間に生じるキャビティーの容積を一定に保ちつつ軸方向に移動するという、他のポンプにはない独特の構造を有している。しかしながら、容積を変えられないと誰もが思い込んでいるために、圧縮性流体を効果的に取り扱うという利用方法が提案されてこなかった。
特開2013−53601「一軸偏心ネジポンプ及び流体モータ」大日本スクリーン製造株式会社 特開2007−170374「軸流容積式ウォームガスゼネレータ」ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
兵神装備株式会社 「モーノポンプの構造と原理」 http://ebw.eng−book.com/pdfs/b3f41bbbebc8912f99534B5a8e2185ea.pdf seepexインターナショナル http://www.seepex.jp/products_basic_information_geometries.html n角の穴をあけるドリル(その29)http://geocities.jp/ikuo_kotaro/koramu/475_d29.htm n角の穴をあけるドリル(その22)http://geocities.jp/ikuo_kotaro/koramu/464_d22.htm n角の穴をあけるドリル(その19)http://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/449_d19.htm n角の穴をあけるドリル(その48)http://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/563_d48.htm サンワ・エンタープライズ株式会社「ボルテック・チュ−ブについて」http://www.sanwa−ent.co.jp/sanwahps/colder/coldertop3catalog.htm
解決しようとする課題は、一軸偏心ネジポンプ若しくは一軸ネジポンプのローターの回転に伴い、容積を変化させながらキャビティーを軸方向に移動させ、熱力学的な事象を適切に取り扱うことである。
この発明は、一軸偏心ネジポンプ若しくは一軸ネジポンプのキャビティーの容積を決める3つの要素、ローターの偏心半径e、直径Dr並びに波長λsを軸方向に変化させ、キャビティーの容積を変化させつつ、ローターを回転し得ることを発見したことにある。
非特許文献1に「モーノポンプの構造と原理」が詳しく解説されているので、参考とする。
モーノポンプと呼ばれる一軸偏心ネジポンプのローター1回転あたりに吐出される容積Qは、次式であらわされる。
= 4e・Dr・λs
ここで、e:ローターの偏心半径
Dr:ローターの直径
λs:ステーターの波長、λs=2λr(ローターが1回転すると、キャビティーはλs進む。)
偏心半径e、ローターの直径Dr並びにステーターの波長λsが変わると、キャビティーの容積Qが変わることが解る。
ステーターの内側は、長径4e+Ds、短径Ds、波長λsで1回転する長円形の穴である。
また、Ds>Dr かつ Ds≒Dr である。
図1は、偏心半径eを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(a)と球面上の断面図(b1)から(b5)である。
ステーター2の中心軸60とローター1の偏心軸61との交点を中心とする各円63は、縦断面図(a)の各位置における球面上の断面の様子を(b1)から(b5)に表している。球面上の様子であるから平面上に正しく表すことは出来ないが、直径Drのローター1が球面に沿って4eの距離を往復運動し、ステーター2に長径4e+Ds、短径Dsの長円形の穴があることを示している。
偏心半径eを軸方向に直線的に増加させることで、容積Qが単調に増加する。図1の例では、偏心半径eを10倍変えている。閉じたキャビティーが存在するためにはステーターの波長λsの長さが必要であり、両端のキャビティーが解放状態となる区間を除くと、実効的な容積比は、2.4程度である。長さを増やし、容積比をさらに大きくすることは可能である。
また、ローター1の回転に伴い、その回転軸61は、ステーター2の中心軸60に対して歳差運動をしている。ローター1は、自在継手151、駆動軸152、図には描かれていないが、自在継手その他の駆動部品を通して駆動するか、または、駆動を受けることができる。
組み立てについては、ステーター2の径の大きい方向から、ローター1を挿入して、組み立て及び取り外しを行うことができる。稼働中にローター1が軸方向に動かないように措置する必要がある。
図2は、ローター1の直径Drを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(a)と横断面図(b1)から(b5)である。
ステーター2の中心軸60とローター1の偏心軸61は、平行である。縦断面図(a)の各位置における断面を(b1)から(b5)に表している。直径Drのローター1が各断面に沿って4eの距離を往復運動し、ステーター2に長径4e+Ds、短径Dsの長円形の穴が開いていることを示している。
ローター1の直径Drを軸方向に増減することで、容積Qを変化させることができる。図2の例では、直径Drを10倍変えている。閉じたキャビティーが存在するためにはステーターの波長λsの長さが必要であり、両端のキャビティーが解放状態となる区間を除くと、実効的な容積比は、2.4程度である。図2の例では、ローターの4波長分の長さであるが、さらに増やすことは可能であるので、容積比を増加することは可能である。
また、ローター1の回転に伴い、その回転軸61は、ステーター2の中心軸60に対して平行に回転運動をしている。ローター1は、自在継手151、駆動軸152、図には描かれていないが、その他の駆動部品を通して駆動するか、または、駆動を受けることができる。
組み立てについては、ローターの直径Drが単調に増加している場合には、ステーター2の径の大きい方向から、ローター1を挿入して組み立てまたは取り外しをすることができる。稼働中にローター1が軸方向に動かないように措置する必要がある。
図3は、偏心半径e及びローターの直径Drを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(a)と球面上の断面図(b1)から(b5)である。
ステーター2の中心軸60とローター1の偏心軸61との交点を中心とする各円63は、縦断面図(a)の各位置における球面上の断面の様子を(b1)から(b5)に表している。球面上の様子であるから平面上に正しく表すことは出来ないが、直径Drのローター1が球面に沿って4eの距離を往復運動し、ステーター2に長径4e+Ds、短径Dsの長円形の穴があることを示している。
偏心半径e及びローター1の直径Drを軸方向に変化させることで、容積Qを大きく変化させることができる。偏心半径eは、直線的に変化させなければならないが、直径Drは、任意に変化することができる。図3の例では、偏心半径eを10倍、ローターの直径Drを10倍変えている。閉じたキャビティーが存在するためにはステーターの波長λsの長さが必要であり、両端のキャビティーが解放状態となる区間を除く実効的な容積比は5.7と、図1及び図2のものより大きくなっている。図3の例では、長さがローターの4波長分であるが、さらに長さを増やすことができるので、容積比を大きくすることは可能である。
また、ローター1の回転に伴い、その回転軸61は、ステーター2の中心軸60に対して歳差運動をしている。ローター1は、自在継手151、駆動軸152、図には描かれていないが、その他の駆動部品を通して駆動するか、または、駆動を受けることができる。
組み立てについては、ローターの偏心半径eと直径Drが単調に増加している場合には、ステーター2の径の大きい方向から、ローター1を挿入して組み立てまたは取り外しをすることができる。稼働中にローター1が軸方向に動かないように措置する必要がある。
図4は、波長λsを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(a)と横断面図(b1)から(b5)である。ステーター2の中心軸60とローター1の偏心軸61は、平行である。縦断面図(a)の各位置における断面を(b1)から(b5)に表している。
直径Drのローター1が各断面に沿って4eの距離を往復運動し、ステーター2に長径4e+Ds、短径Dsの長円形の穴が開いていることを示している。
波長λsを軸方向に変化させることで、容積Qを変化させることができることが解る。波長λsを10倍変えており、キャビティーが解放状態となる両端の区間を除くと、実効的な容積比は、1.7程度である。図4の長さは、ローターの4波長分であるが、さらに増やすことができるので、容積比を大きくすることは可能である。
また、ローター1の回転に伴い、その回転軸61は、ステーター2の中心軸60に対して平行に偏心回転をしている。運転状態においてローター1が軸方向に動かないように措置し、ローター1は、自在継手151、駆動軸152、図には描かれていないが、その他の駆動部品を通して駆動するか、または、駆動を受けることができる。
組み立てについては、ステーター2を2分割するなどしなければ、ローター1を挿入することは出来ない。
図5は、偏心半径e、ローターの直径Dr及び波長λsを変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(a)と球面状の断面図(b1)から(b5)である。
ステーター2の中心軸60とローター1の偏心軸61との交点を中心とする各円63は、縦断面図(a)の各位置における球面上の断面の様子を(b1)から(b5)に表している。球面上の様子であるから平面上に正しく表すことは出来ないが、直径Drのローター1が各球面に沿って4eの距離を往復運動し、ステーター2に長径4e+Ds、短径Dsの長円形の穴があることを示している。
偏心半径e、ローター1の直径Dr及び波長λを軸方向に変化させることで、容積Qを大きく変化させることができる。図5の例では、偏心半径eを10倍、ローターの直径Dr及び波長λsをそれぞれ10倍変えている。閉じたキャビティーが存在するためにはステーターの波長λsの長さが必要であるので、キャビティーが解放となる区間を除いた実効的な容積比は、11倍を得ている。長さをさらに増やすことが可能であるから、容積比をさらに大きくすることは可能である。
また、ローター1の回転に伴い、その回転軸61は、ステーター2の中心軸60に対して歳差運動をしており、運転状態においてローター1が軸方向に動かないように措置し、ローター1は、自在継手151、駆動軸152、図には描かれていないが、その他の駆動部品を通して駆動するか、または、駆動を受け、圧縮性流体に対して作用することができる。
偏心半径e、直径Dr,波長λsの各要素の組み合わせによっては、ステーター2を縦断面で2分割するなどしなければ、ローター1を挿入することが出来ない場合がある。
図6は、トリカム型の断面を持つ容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(a)及びその横断面図(b1)から(b5)、トリカム型の類似形状の横断面図(c1)から(c4)、カージオイド型の断面を持つ容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(d)、その横断面図(e1)から(e5)、ヴァンケル型の断面を持つ容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(f)及びその横断面図(g1)から(g5)、これらに類似した横断面のものの横断面図(h1)から(h5)、ハイポサイクロイド形状のものの横断面図(i1)、トロコイド形状との関係を示す説明図(i2)、トロコイドポンプの横断面図(l)、同断面を持つ定容積の一軸偏心ネジポンプの縦断面図(m)及び同断面を有する容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(n)、トロコイド形状の多重ローターの横断面図(o)及び同断面を有する容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(p)である。
非特許文献2に、モーノ型ポンプの能力増加が可能な取替え部品として、トリカム型一軸偏心ネジポンプが紹介されている。トリカム型の一軸偏心ネジポンプは、三角形の角を丸めた断面形状の三重螺旋状のステーターの中を、楕円形の断面の二重螺旋状のローターが偏心回転する。
非特許文献3に、角を丸めた正三角形に内設して回転する、楕円の随伴曲線の組み合わせ(楕円弧と表現する。)からなるローターについて考察されている。(非特許文献2の形状について十分な資料が得られないため、厳密に同一の形状であるか不明である。)
トリカム型の一軸偏心ネジポンプの偏心半径eを、軸方向に変化することで、図6(a)の縦断面図のとおり、軸方向に移送しながらキャビティーの容積を可変することができる。ステーター2aの中心軸60とローター1aの偏心軸61との交点を中心とする各円63は、縦断面図(a)の各位置における球面上の断面の様子を(b1)から(b5)に表している。球面上の様子であるから平面上に正しく表すことは出来ないが、ステーター2aの角を丸めた三角形の穴の中を、楕円弧型のローター1aが各球面63に沿って偏心回転していることを示している。モーノ型と同様に、偏心半径または波長を変化させることで、キャビティーの容積を可変することができる。
なお、三角形のハイポサイクロイドに内接して偏心回転する直線の図形(C1)は、ローターに厚さが無いため作成することができないが、非特許文献3に掲載の、辺が直線にならないため正三角形に内接しないが、直線を楕円に置き換えた回転ポンプとして利用可能な図形(c2)、非特許文献4に掲載の、角を丸めた正三角形に内接して回転する楕円形のローターの図形(c3)、角を丸めた正方形に内接して回転する楕円弧からなる三角形の図形(c4)などが示されている。
非特許文献5に、カージオイド型の断面を持つステーターに内接して回転する楕円弧型のローターを持つ回転ポンプについて考察されている。この形状のものについて、軸方向に螺旋状にひねりながら延長することで、定容積の、また、軸方向に断面積等を変えることで容積可変の一軸偏心ネジポンプ(偏心軸を固定した場合は、一軸ネジポンプ)に拡張することができる。
カージオイド型のステーターの断面を持つ容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図(d)とその横断面図(e1)から(e5)に示すとおり、流体が通過する断面積の割合が極めて高い形状をしており、大量の圧縮性流体を扱うのに適した形状をしている。
また、断面形状におけるローターの両端と、ステーターの内に凸となった部分が常に他と接触する箇所であるから、柔軟な材料を螺旋状に取り付けて、キャビティーの気密性を高めるのに有利な形状である。
特許文献1の特開2013−53601「一軸偏心ネジポンプ及び流体モータ」において、ヴァンケル型の断面を持つ、定容積の一軸偏心ネジポンプが提案されている。
ヴァンケル型の断面を持つ一軸偏心ネジポンプは、偏心半径を軸方向で変化することによって、図6(f)の縦断面図のとおり、容積を可変しながら回転することができる容積可変一軸偏心ネジポンプになる。ステーター2bの中心軸60とローター1bの回転軸すなわち偏心軸61との交点を中心とする各円63は、縦断面図(f)の各位置における球面上の断面の様子を(g1)から(g5)に表している。球面上の様子であるから平面上に正しく表すことは出来ないが、球面上に投影したローター1bが各球面63に沿って偏心回転するとともに、球面上に拡張したペリトロコイド曲線により規定されるステーター2bの繭型の穴の中を回転往復運動していることを示している。偏心半径eの他、波長λs(ピッチ)を変化させることでも、容積を可変することができる。
非特許文献5及び6に、カージオイド型(h1)とともに、ヴァンケル型(h2)、さらに次数の高いもの(h3)、カージオイド型より円形に近い形状のもの(h4)が紹介されている。
特許文献2の特開2007−170374「軸流容積式ウォームガスゼネレータ」において、図6(h5)に示すように、エピサイクロイド形状のステーターとハイポサイクロイド形状のローターとが、何れもほぼ基本形状のものが用いられている。
特許文献2に、図6(i1)に示す、定円と回転する円の半径の比がローターは3条(3角形) 、ステーターは4条(四角形)のハイポサイクロイド形状の軸流ポンプについての記載がある。
図6(i2)にハイポサイクロイド形状とトロコイド形状の関係を示す。直径一定の小円の包絡線の形状であることを示している。
図6(j)は、トロコイドポンプ50cは、トロコイド型ステーター(アウターローター)2cとトロコイド型ローター(インナーローター)1cとが共に回転する回転ポンプとして知られている。
通常、軸流ポンプとしては使用されないが、この断面形状を軸方向に螺旋状にねじりながら延長すると、図6(k)の縦断面図に示すように、一軸ネジポンプになる。なお、アウターローター2cを回転しないように固定し、ステーターとして扱うと、一軸偏心ネジポンプになる。さらに、軸方向に偏心半径を変化すると、縦断面(l)に示すように容積可変一軸偏心ネジポンプ3cまたは容積可変一軸ネジポンプ3cになる。
偏心半径eの他、軸方向のねじのピッチ(波長λs)を変化させ、キャビティーの容積Qを可変することができる。
また、この種類の内歯車ポンプは、歯数の異なる亜種が多数ある。
図6(m)に横断面図を、(n)に縦断面図を示すトロコイド形状のローターを多重(内側のローターの歯数より外側のローターの歯数が1つ多い。)に用いたものなどがある。トロコイド形状のローターを多重化したものは、多重化することで圧縮性流体が通過することができる断面積の割合を高めることができる。
表1にステーターの条数が5条までのハイポサイクロイド形状のものを、表2にステーターの条数が3条までのエピサイクロイド形状のものを、それぞれ一覧表に分類整理した。何れもさらに条数の多いものが存在する。
表1は、ハイポサイクロイド形状のステーターに、ステーターの条数より1条少ないハイポサイクロイド形状のローターが内接するように縮小したものである。
A行は、基本形状を示し、線のみで示される厚さが無い形状や、角の尖った形状のものは、このままでは作成困難である。
作製可能な形状のものは、基本形状に円を転がしてできる包絡線に補正したB行の形状になり、この中にモーノ型及びトロコイド型の形状が分類される。
C行は、基本形状のローターの各辺を円弧、楕円弧、ハイポサイクロイドの曲線の一部などに置き換え中央部を膨らせた形状で、正多角形のステーターに内接するよう調整され、ローターが回転してできる包絡線に修正したもので、この中にトリカム型の形状が分類される。この表には掲載していないが、楕円弧の形状によっては、角を丸めた正多角形には内接できないが、図6の(c2)や(c3)の図形のように、一軸偏心ネジポンプまたは一軸ネジポンプとして利用できる形状が存在する。
表2のD行からF行は、エピサイクロイド形状のステーターを用い、ステーターの条数より1条多いハイポサイクロイド形状のローターが内接するよう縮小したものある。D行の基本形状のものは、厚さが無いもの、角が尖っているなど、このままでは作成困難な形状である。
作製可能な形状のものは、基本形状に円を転がしてできる包絡線に補正したE行の図形である。F行には、基本形状のローターの角辺を、中央部分を膨らせるように楕円弧等で置き換えた形状のものが分類され、この形状の中にヴァンケル型が分類されている。各種の円弧、楕円弧、ハイポサイクロイドの曲線の一部などから、適合する形状を選び置換え、ステーターの形状は偏心回転するローターの包絡線に合わせて調整を加えた形状である。
表1及び2に分類した図形は、何れの図形でも、軸方向に螺旋状にひねりながら延長することで、定容積の軸流ポンプ(容積可変の一軸偏心ネジポンプ及び一軸ネジポンプ)に拡張でき、ステーターの開口面積からローターの断面積を差し引いた、面積Sは、
S = T・e
と記述できる。
ここで、eは偏心半径、Tは、ステーターとローターの形状、条数および組み合わせごとに決まる形状定数で、楕円弧の使用の有無や形状、包絡線を生成する円の直径Dcなどの多数の要素で変化する。
また、一軸偏心ネジポンプとして使用する場合、波長λrのローター1回転あたりに吐出される容積Qは、次式であらわされる。
Q = S・Ns・λr
= T・e・Nr・λs
ここで、Nr:ローターの条数、Ns:ステーターの条数、λs:ステーターの1波長の長さである。
なお、モーノ型の形状定数Tは、ローターが偏心移動する方向と、直径Drが寄与する方向とが直交しているので、
= 4・Dr/e
とすれば、モーノ型の吐出容積Qは、Nrが1であるから、
= 4・e・Dr・λs
と表現でき、段落0006に掲げた容積Qの式と一致する。
なお、直径Dcの円を転がしてできる包絡線により補正しているので、モーノ型では、
Dr = 2・Dc
である。
また、閉鎖したキャビティーの長さは、ハイポサイクロイドステーターでは1波長分、エピサイクロイドのステーターでは2波長分(2条以上のエピサイクロイドの基本図形では、2波長より長くなり、補正したものは、補正の方法により異なるが、2波長程度になる。)のステーターの長さが必要になる。
ステーターをローターとともに回転させる一軸ネジポンプの吐出容積Qは、ステーターとローターの回転数の差が1となる場合に対応する。
表1及び表2に分類した図形、並びに、表には整理されなかった図形は、軸方向に螺旋状にひねりながら延長するとともに、軸方向に偏心半径e、形状定数T、及び、波長λs(ピッチ)を変えることで、容積可変の一軸偏心ネジポンプ及び一軸ネジポンプに拡張することができる。
ここに、軸方向に偏心半径e、形状定数T(補正に使用する円の直径Dcを連続的に可変することを意味する。基本形状の変更では連続的に可変することは困難である。)及び波長λsを可変することで、キャビティーの容積を可変することができる軸流ネジポンプ(容積可変一軸偏心ポンプ及び容積可変一軸ネジポンプ)を提案する。
ローターの回転に伴い、軸方向にキャビティーを移送するとともに、その容積を連続的に変えることができるので、圧縮性流体の物理的状態(液体、気体)、圧力(密度)、温度等の物理的変化、そして燃焼等化学的変化を含む多くの事象を適切に取り扱うことができる。
エアコン、冷蔵庫、冷凍庫のコンプレッサーとして使用することができるほか、キャビティーの個数を多くすることで、従来のポンプでは扱えなかったような大きな圧力差を取り扱うことができる。容積型ポンプであることから、極めて遅い回転速度で効率の高い運転ができるとともに、熱力学的に理想的な気体の圧縮や拡張を行うことができるので、効率の良い熱機関としても利用できる。熱力学的な改革をもたらすとともに、従来の手法とは異なる全く新しい方法で、自然エネルギーや資源の採取に応用できるなど、あらゆる分野での応用が期待できる。
偏心半径eを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの説明図である。 ローターの直径Drを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの説明図である。 偏心半径e及びローターの直径Drを直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの説明図である。 波長λ(ピッチ)を直線的に変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの説明図である。 偏心半径e、ローター1の直径Dr及び波長λr(ピッチ)を変化した容積可変一軸偏心ネジポンプの説明図である。 トリカム型、カージオイド型、ヴァンケル型、トロコイド型、その他形状の類似したものなど、容積可変ポンプとして使用可能な形状に関する説明図並びに多重ローターに関する説明図である。 ローターとステーターの形状及びキャビティーに関する基礎的な説明、並びに、結合方法に関する説明図である。 真空ポンプ(実施例1)としての実施方法を示した説明図である。 圧縮空気エンジン(実施例2)としての実施方法を示した説明図である。 空気液化装置(実施例3)及び空気調整機(実施例4)としての実施方法を示した説明図である。 水蒸気拡張器(実施例5)としての実施方法を示した説明図である。 内燃機関(実施例6)としての実施方法を示した説明図である。 遠隔駆動ポンプ(実施例7)、海底資源採取ポンプ(実施例8)及び多重トロコイドポンプ(実施例9)としての実施方法を示した説明図である。 熱エネルギー回収器(実施例10)及び冷熱回収器(実施例11)としての実施方法を示した説明図である。 太陽光エネルギー回収器(実施例12)としての実施方法を示した説明図である。 地熱エネルギー回収器(実施例13)としての実施方法を示した説明図である。 高圧空気利用システム(実施例14)、熱交換拡張器(実施例15)及び圧縮性流体圧力調整器(実施例16)としての実施方法を示した説明図である。 温度差駆動発電機(実施例17)、圧縮空気駆動発電機(実施例18)並びに熱回収パネル型発電機(実施例19)としての実施方法を示した説明図である。
図1から図5までに示した容積可変一軸偏心ネジポンプは、ローター1を回転(偏心回転)することで、圧縮性流体の圧縮を、逆方向に回転することで拡張を行うことができ、容積比を1.01から数百倍に設計することができる。
また、偏心軸についても固定し、ローター1とステーター2の双方を回転させ、容積可変一軸ポンプとして利用することができる。(この場合、ステーター2は、アウターローターと呼ぶ。)
図6に示すとおり、トリカム型、ヴァンケル型、トロコイド型、カージオイド型等、多彩な形状についても、その形状を軸方向にねじりながら拡張することで、定容積の若しくは容積可変の一軸偏心ネジポンプ及び容積可変一軸ネジポンプとして利用できることを示した。
従来の冷蔵庫やエアコンのコンプレッサーなどに置き換えて利用できることは、説明するまでも無いが、複数のポンプを組み合わせること、及び、弁を付けキャビティー内の圧力調整をする機能を付加することで、さらに能力を大きく向上させることができる。
図7は、容積可変一軸偏心ネジポンプ3の長さを12波長分とした縦断面図(a)、そのローター1の外観図(b)と一定の厚みを付けてモデリングしたステーター2の外観図(c)、容積可変一軸偏心ネジポンプを短径側で結合した物理・化学反応器33の縦断面図(d)、ネジの回転方向を中央部で反転した圧縮性流体圧力変換器35の縦断面図(e)及び、容積可変一軸ネジポンプの長径側で結合した物理・化学反応器(その2)38の縦断面図(f)である。
図7(a)は、偏心半径e及びローター1の直径Drを10倍、波長λを5倍変え、長さをローター1の波長λrの12波長分とし、閉じたキャビティーの実効的な容積比として90を得ている。
波長λsの長さを短くすることで、キャビティーの数を増すことができるとともに、実効的な容積比も大きくすることができる。
偏心半径eは、軸方向に直線的に変化しなければならないが、形状定数Tは、任意に設定でき、キャビティーの容積を等比級数的に変化させるなど、多様な設計が可能である。
キャビティーAに高圧空気を入れる場合とAとB両方に高圧空気を入れる場合とを比較すると、両方に入れる方が高圧空気の消費量、回転力共に大きくなる。AからGまでのキャビティーにそれぞれ吸入弁を設けて、高圧空気の吸入個所を変更することにより、容積比を変えて運転することができる。
同様に、HからMまでのキャビティーにそれぞれ弁を設けることで、適切な拡張容積比を選ぶことができる。
図7(b)にローター1の外観を、(c)に一定の厚さでモデリングしたステーター2の外観図を示す。
何れも図7(a)の縦断面図のローター1とステーター2を立体形状としてモデリングしたものであり、ローター1は、1条ネジ、ステーター2は、2条ネジであることが解る。
図7(d)は、2つの容積可変一軸偏心ネジポンプ31、32を、左右に配置して、中心軸60及び偏心軸61を共に合わせて、短径側で結合した物理・化学反応器33の縦断面図である。ローター1が回転し、左の開口部241から入った空気は、圧縮機31により圧縮され、次に拡張器32で拡張されて開口部240から吐出される。
中央部の高い圧力の中で、物理変化、化学変化等の反応を行う、物理化学反応器33として利用可能な構成である。圧縮に要したエネルギーは、拡張過程で回収することができる。高圧空気中での燃焼、高圧高温の超臨界流体中における連続した化学反応を行うなど、多方面で利用可能である。
図7(e)は、中央部でネジの回転方向が逆になっている、圧力変換器35として利用可能な容積可変一軸偏心ネジポンプの縦断面図である。
左の開口部241に4気圧の高圧空気を加え、その圧力でローター1を回転させ、中央部の開口部240から吐出する。ローター1の回転に伴い、右側の開口部241から1気圧の空気を吸込み、同じく中央部の開口部240から、およそ2気圧の空気を吐出する。
絞り弁で圧力を下げた場合は、空気量に変化は無いが、圧力変換器35では、右の開口部241から吸い込んだ空気量が加わるので、損失が少ないことが解る。圧力変化に伴い発生した熱と冷熱は平均化される。
また、逆方向に利用すると昇圧器として動作し、圧力変換器35の中央部の開口部240に圧力を加えることにより、右側の開口部に向って空気が流れローター1が回転する。螺旋の向きが逆になっているので、左の開口部241には圧力を高めた空気を得ることができる。発生した熱と冷熱は平均化されないので、必要に応じて熱交換を行うとよい。
ローター1の内部を空洞とし、若しくは、ステーター2の周囲を外殻で覆い、螺旋状の流路を構成し、それぞれの内部をヒートパイプにすることで、熱交換を行う方法も考えられる。
図7(f)は、2つの容積可変一軸偏心ネジポンプ31、32を、左右に配置して、ローターの回転軸(偏心軸)61を合わせて、長径側でローターを結合した物理・化学反応器(その2)38の縦断面図である。開口部241から入った空気は、圧縮機31により圧縮され、パイプを通して拡張器32で拡張されて開口部240から吐出される。
高い圧力の中で、物理変化、化学変化等の反応を行うことができる、物理化学反応器33と同様の利用が可能であるが、ローターの回転に伴い、ステーター(アウターローター)も回転するため、磁性流体を使用するなど、回転する接続部の気密性を確保する必要がある。
ローターの結合に自在継手等を使用して接続する場合は、ステーターを回転させる必要はない。
図には示していないが、一軸偏心ネジポンプ4基を平行に配置して、ローターの偏心回転の位相を調整してギアにより結合し、2基を逆方向に回転させて、偏心運動(歳差運動)による重心の変位をキャンセルする配置も考えられる。
キャビティーの容積を決める要素である、偏心半径e、形状係数Tおよび波長λ(ピッチ)の各変化量を調整し、直径を増加した分、波長を長く設計するなどし、実質的に定容積とする設計も可能である。非圧縮性流体を高い圧力で吐出する場合も圧縮特性を勘案し、1個所のキャビティーに圧力が集中することが無いように設計することも可能である。圧力を加えない送風のみの用途や、非圧縮性流体を数十センチの高さに移送する用途などでは、ローターとステーターの間に多少隙間があっても、また、閉じた箇所が1個所以下であっても、流体を移送することは可能であり、それなりに利用可能な用途が存在する。
高い圧力を取り扱う用途などでは、キャビティーの密閉度が重要となってくるため、温度変化による変形などを勘案し、ローターとステーターは、精密に加工する必要がある。
図8は、真空ポンプ312(実施例1)を示した縦断面図である。12段のキャビティーからなる実容積比50倍の容積可変一軸偏心ネジポンプ3、並びに複数の整合弁28によって構成される。メンテナンスが容易にできる常圧側に動力源の電動機を配置し、自在継手151で連結している。(説明図であるため、真空容器53は、かなり小さく描かれている。)
運転開始時において、真空容器53内の圧力が常圧の状態から運転を開始すると、過渡的にではあるが容積可変一軸偏心ネジポンプ312の後段のキャビティー内の圧力が大気圧を超えることとなる。排気する空気を過剰に圧縮することを避けるため、整合弁28を設けており、空気室255よりも圧力が高くなったキャビティーの逆止弁283が開き、過剰となった空気を排気する。(逆止弁284は、開いていることを表現している。)
空気中に含まれる水分が結露するなどし、非圧縮性流体がキャビティーを満たすとローター1の回転が停止する原因となる。非圧縮性流体が原因で圧力が高くなったキャビティーの逆止弁28が開いて、空気室255に排出する。空気室255では、重力により分離し吐出口240から空気95、非圧縮性流体99をそれぞれ排出する。
容積比をさらに大きく設計することもできる。逆回転することで、穏やかに空気を戻すことができる。
図9は、圧縮空気エンジン323(実施例2)の縦断面図(a)、車載イメージ(b)及び制御弁を含む横断面図(c)である。図9(a)は、高圧空気室155と一体化した12段のキャビティーからなる実容積比60倍の容積可変一軸偏心ネジポンプ3、並びに複数の整合弁28によって構成される圧縮空気エンジン323である。回転力は、自在継手151、駆動軸152を経由して伝達している。車両の他、工具等の動力源として利用できる。
空気圧を調整するために一般的には絞り弁が使用されるが、絞り弁を通過する際の圧力損失が大きいため、圧縮空気のエネルギーを十分利用することができない。
図9(a)の実施例では、円錐台形(円筒形)の整合弁281を使用し、その回転角ごとにキャビティーの小さい方から順番に開口部24を開き、高圧空気を充填する構造になっている。
必要なトルクを得るために、円筒弁281を操作し、負荷に応じたキャビティーに高圧空気を充填するように調整する。
円錐台形(円筒形)の整合弁281は、高圧空気室255の圧力の影響を受けずに、外部から調整できる構造とする必要がある。
高圧空気室255の圧力が低下したときは、円錐台形(円筒形)の整合弁281を回転し、数段階多く開放することで、回転力の低下を補う。
吐出側にも円錐台形(円筒形)の整合弁280を設けており、圧縮空気の適切な拡張を行うように調整することができる。
ステーター2の2条ネジの突出部にそって螺旋状に複数の穴24を開け、円錐台形(円筒形)の整合弁28に設けた開口部24により開閉するようになっている。
図9(c)に円錐台形(円筒形)の整合弁28の開口部24を含む断面図を示す。円錐台形(円筒形)の整合弁28を回転し、その開口部24がステーター2の開口部24と重なったときにキャビティーを開放する。ステーター2の螺旋状に並んだ開口部24及び円錐台形(円筒形)の整合弁28の形状は、図9(c)に相似(円錐台形(円筒形)の整合弁の開口部24の開口角度が異なる。)の形状である。
排出された空気は、膨張過程で温度が低下するので、室内の冷房に使用することができる。
円錐台形(円筒形)の整合弁281を全て閉じることで、次第にキャビティー内が負圧となり回転を抑制するので、ブレーキ動作を行うことができる。走行中に変速ギアを逆回転状態とすることで、圧縮空気エンジン323のローター1を逆方向に回転させ、空気を吸込み圧縮し、高圧空気室255に充填することで、回生動作を行うことができる。制動量は、円錐台形(円筒形)の整合弁280と281で調整する。
図10(a)は、容積可変一軸偏心ネジポンプ2台を、短径側でローターを直結した熱交換空気圧縮器315と断熱拡張器321からなる空気液化装置332(実施例3)の縦断面図である。自在継手151をとおして駆動し、開口部241から取り込んだ空気900を熱交換しながら圧縮した後、拡張器321により断熱膨張させている。
熱交換空気圧縮機315と断熱拡張器321の下側に、非圧縮性流体トラップ285を設け、結露水991、液体二酸化炭素992等を捕捉する。非圧縮性流体トラップ285は、適宜弁を開いて排出する。拡張が進み温度が低下し液化した酸素993と、窒素を主成分とする低温の気体904に分離する。低温の気体904は、熱交換圧縮器315のステーターの外側の螺旋状の流路243を巡らせ、対向式の熱交換を行い、吐出口240から放出する。
熱交換空気圧縮機315のステーター2に設けたキャビティー間を結ぶ帰還パイプ244は、圧力の高いキャビティーから低いキャビティーへ空気が移動する。キャビティー内に噴出した空気は、対流を発生させ、熱交換の効率を向上する。キャビティーの移動方向とは逆方向に空気が移動するので、移送効率を犠牲にして熱交換効率を向上させている。帰還パイプ244に絞り弁を設けることで、運転中に調整を行うことができる。帰還パイプは、ローター1の中に設けることもできる。熱交換空気圧縮機315と断熱拡張器321のローターを直結することで、圧縮に要したエネルギーの一部を拡張する際に回収することができる。
図10(b)は、冷媒を使用しない空気調整機331(実施例4)の縦断面図である。
吸入口241から空気900を取り入れ、断熱圧縮機311で圧縮する。圧縮した空気は高温となるが、圧縮の途中で分岐した空気と、対向流熱交換器571で熱交換を行い、続いて断熱拡張器321で断熱拡張することで、冷却空気930を作る。
2つの吐出口240に高温空気910と冷却空気930を同時に作ることができる。一方を室内に送風して、暖房または冷房に使用し、他方は屋外に排出する。(図14(a)の熱エネルギー回収器、または図14(b)の冷熱回収器を使用してさらに効率を改善することができる。)
組み合わせた容積可変一軸偏心ネジポンプ33は、電動機161により、中央部のギア154をとおして駆動している。ローター1が偏心回転することを考慮して、ギア154を作製する必要がある。
図11は、水蒸気拡張器322(実施例5)の縦断面図(a)とローター1とギア154の接合部の説明図(b)である。
図11(a)は、実容積比が3.5倍の容積可変一軸偏心ネジポンプ3と発電機165とで構成した発電用の水蒸気拡張器322である。
ステーター2は、2組みのベアリング151により回転自在に設置され、内部に挿入されたローター1の回転速度の2分の1の速度で回転するようになっている。
蒸気発生器から高温高圧水蒸気911Hを拡張器吸入口241に導入する。高温高圧水蒸気911Hの高い圧力と膨張力で、キャビティーの容積が増加する方向にローター1とステーター(アウターローター)2を回転させる。高温高圧水蒸気911Hを断熱膨張し、熱エネルギーを回転力に変換する。回転力は、ギア154及び駆動軸152に接続された発電機165を駆動し電力を得る。温度が低下した低圧水蒸気901を復水器に導く。
図11(b)にローター1とギア154の接合部の断面63の様子を示す。ステーター2に固定した半径2eの内歯歯車254と、ローター1に固定した直径2eの歯車154のピッチ円65をそれぞれ破線で示すように、上部で噛み合い、ステーター2は、中心軸60を中心に、ローター1は固定されたローターの回転軸61を中心に、それぞれ1対2の比率で回転する。
ステーター2が回転することとなるが、ローター1が歳差運動(偏心運動)をすることなく回転できるので、振動が少ない特徴がある。
ステーター2、ローター1共に、回転軸に対するバランスを取っておく必要がある。特にローター1の端部の質量が大きいので、内部を空洞にするなどの調整が必要である。
図12は、内燃機関335(実施例6)の縦断面図(a)と車載イメージ(b)である。
容積可変一軸偏心ネジポンプ2基を圧縮機31と拡張器32として回転対象に配置して、短径側で結合し、中央部に高圧空気室255を形成している。ローター1の回転軸とステーター2の中心線とが、それぞれ一直線となるように配置し、直結している。拡張器32の長径側から自在継手151を経由して駆動軸152に動力を伝達している。
ステーター2の螺旋状の突出部分に複数の整合弁開口部24を設けており、円錐台形(円筒形)の整合弁280、281を配置している。円錐台形(円筒形)の整合弁280、281は、その回転によりキャビティーの大きい方から順番に開口部24を開く構造になっている。図12(a)では、およそ半分が開いている状態を表している。
始動は、始動弁288を開き、高圧空気室155内に蓄積した圧縮空気を拡張器32に導入し、その圧力でローター1を回転させる。さらに燃料供給チューブ261から燃料を噴射し、点火装置263で点火する。高圧空気で満たされたキャビティー内で燃焼が進行する。ローター1の回転とともにキャビティーの容積が徐々に増し、十分な時間をかけて燃焼させ、かつ、燃焼ガスを断熱膨張する。燃焼ガスが持つ熱エネルギーを膨張力として効率的に回転力に変換する。ピストンエンジンのように低温部と高温部を往復する部品がなく、燃焼が常に同一部分で行われる構造である。始動後、吸入口241から取り込んだ空気が圧縮機31で圧縮され、拡張器32に到達すると、始動弁288を閉じて、定常運転の状態となる。
ピストンエンジンと異なり、キャビティーの容積増加速度が小さく、燃焼に伴って生じるキャビティー内の急激な圧力増加を緩和するため、圧力緩和室264を備えている。燃焼を開始するキャビティーの移動方向に配置し、燃焼による圧力増加に伴い、ステーターの壁面の一部がピストンとして圧力緩和室内に押し込まれ、急激な圧力上昇を緩和する。キャビティーの移動と共に容積を増し、圧力が低下すると、圧力緩和室264に内蔵されたばねの力と背圧により燃焼ガスをキャビティー内に押し戻す。
圧縮機31に付属する円錐台形(円筒形)の整合弁281を回転することで、空気の圧縮行程を調整する。拡張器32に付属する円錐台形(円筒形)の整合弁280を回転することで、膨張行程を調整することができる。圧縮空気量、燃料の投入量並びに膨張行程を、広い範囲で変えることができるので、回転数、発生トルクを広い範囲で調整することができる。稼働中に制御弁287を開き、高圧空気室155に圧縮空気を補填する。燃料供給を止め、制御弁287を開くことで、制動及び回生動作を行うことができる。停止状態において、制御弁287を開き、圧縮機31に高圧空気を送り込み、拡張器として動作させることで逆回転することができ、車両の後退動作を行うことができる。
ローター1の重心はその回転軸上に、ステーター2の重心はその中心軸にあるように製作する。2つの一軸偏心ネジポンプを一体とした場合は、重心はほぼ中心に存在するが、ローターの歳差運動に伴う回転ブレが問題となる。偏心軸と中心軸との間の質量比となる直線上で支えることで振動を打ち消すことができる。(ローターの歳差運動によるブレを、ステーターを逆方向にぶらして打ち消す。)
偏心半径eより短い防振クランク151、歳差運動に伴うブレの影響を受けずに、かつステーター2が中心軸周りを回転しないように支持する防振支持具253を使用し、駆動軸152についても短くすることにより、車体に伝わる振動を軽減することができる。
図13は、遠隔駆動揚水ポンプ341(実施例7)の縦断面図(a)及び利用方法の説明図(b)、海底資源採取ポンプ342(実施例8)の説明図(c)、並びに、多重トロコイド圧縮機31c(実施例9)の横断面図(d)及び縦断面図(e)である。
図13(a)は、容積可変一軸偏心ネジポンプ3を使用して、図13(b)に示すように、10mを超える揚程の遠隔駆動揚水ポンプ341を構成している。汲み上げた水の一部をポンプ501で遠隔駆動ポンプ34の駆動流体供給口242に給水している。加えられた水圧によりキャビティーを拡張する力が働くので、水面75より下の水を吸込みながらローター1を回転し、揚水する。
キャビティーの長さは、モーノポンプの場合、ステーターの1波長分、すなわちローターの2波長分の長さがあり、キャビティーの間隔はローターの1波長分であるから、ローターの3波長分の長さである場合は、閉じたキャビティーが常に1つのみとなる。3波長より短いと、給水中のキャビティーが解放状態になることがあり、また、3波長より長いと、キャビティーへの給水が行われない状況が生じる。この実施例では、長さを3波長より長くし、逆止弁283を2個配置して、死点が発生することを避けている。
揚水量は、閉じたキャビティーの実効容積比が2である場合、ポンプ501から送り出す水量の2倍の水を揚水することができる。起動時にポンプ501が水で満たされていない場合は、高い圧力で空気を送り出し、揚水を開始する必要がある。ポンプ501は、キャビティーの容積が一定の一軸偏心ネジポンプなどが適当である。
図13(c)は、遠隔駆動ポンプ34を、海上の資源掘削船513から海底資源泥76を引き上げる海底資源採取ポンプ342(実施例10)の説明図である。資源掘削船513に設置した多重トロコイド圧縮機31cと空気圧縮機311は、海底の水圧に見合う高圧空気を、チューブ841を通して海底の海底資源採取ポンプ342の駆動流体供給口242に送っている。
多重トロコイド圧縮機31cは、5重のトロコイド形状のローターを使用し、歯数が最内周4と最外周8とすることにより、2対1の関係となる。モーノ型の一軸偏心ネジポンプである空気圧縮機311と偏心軸を共有することができ、圧縮性流体の通過可能な断面積を増やせるので、大量の空気を取り入れることができる。(図には、駆動方法などを省略している。)
圧縮機として利用するためには、閉じたキャビティーを構成することが必須条件であるが、後段において流量制限がされている場合は、閉じた箇所が1個所あれば圧縮性流体の圧縮を行うことが出来る。(送風機など、圧縮が目的でない用途に用いる場合、1個所が閉じておれば逆風を遮断でき、安定な送風を行うことが可能であり、騒音を遮断できる特徴などがある。流体の速度などを考慮して、通過面積と波長(ピッチ)を変えるなど、適切な設計が可能である。)
海底資源採取ポンプ342は、図13(a)の遠隔駆動ポンプ34のローター1の先端にフィン166を取り付け、海底の資源泥76をすくい取り、海底資源採取ポンプ342の中に吸引するようになっている。
なお、高圧空気で駆動していること及びキャビティー内が真空状態となっても、海底の高い水圧によりローター1が回転する状況では、逆止弁283を設ける必要はない。キャビティーの段数を増やし、拡張比を大きくするとともに、高い水圧下においてローター1が低速で回転する機構及び必要に応じてローターの回転を止めておく機構等が必要である。
ローター1が回転すると、海底資源採取ポンプ342のキャビティー内では、資源泥、海水、海上から送り込まれた高圧空気の順に層を成して上へ押し上げられる。キャビティーの上部が開くと、最初に空気がチューブ840に送られる。次に海水と資源泥がチューブ840内に押し込まれる。ローター1の回転が進み、次のキャビティーが解放されると高圧空気が噴出するので、海水と資源泥76は高圧空気の圧力で上へと押し出される。
粘度の高い資源泥76は、形状を保ったまま、空気銃の銃身の中を弾丸が進むように上昇する。キャビティーが開くたびに繰り返すので、高圧空気と資源泥が交互になって上昇する。空気の重量が小さいので、稼働に要する負荷が軽減される。海底資源泥76は、短時間で資源掘削船513に達し、船内で空気と分離される。海底資源泥76は、大量の海水に混ぜて汲み出すことが多いが、海水と資源泥を分離することは、大変困難な作業を要する。空気と泥は簡単に分離できるので、資源採掘による環境破壊を軽減できる。
図14は、熱エネルギー回収器351(実施例10)の縦断面図(a)と風力発電への適用説明図(b)、並びに冷熱回収器345(実施例11)の縦断面図(c)である。
図14(a)は、圧縮機31と拡張器32とを偏心軸を共有して一体化した圧力変換器35により構成した熱エネルギー回収器351である。ステーター2とローター1の螺旋の向きが、矢印900の位置から左右で逆になっている。(ローター側面2sの向きが異なる)
図7(e)に示した圧力変換器35に、外部の熱源流体から熱交換を行うことができる構造としたものである。
吸入口241Aから熱源流体91Hを吸入し、拡張器32のステーター2の周囲の螺旋状の流路243を巡らせ、熱をステーター2に移し、外気温に近い温度で吐出口240Aから熱源流体を排気95している。ステーター2が熱せられキャビティー内の空気が膨張すると、ローター1が回転を始める。中央部の吸入口241Bから取り入れた空気900は、左右に分かれ、右に進んだ空気は、熱せられて膨張し、高温空気910となり、折り返して拡張器32の螺旋状の流路を巡り、ステーター2に熱を戻して、低温となった空気を吐出口240Bから排気95している。一方、左に進んだ空気は、圧縮機31で圧縮され、高温の高圧空気910Hを作り出し、逆止弁283をとおして吐出口240Cから吐出している。
熱源流体91Hと高温空気910は、共に螺旋状の流路243を巡るが、経路は異なっており、混合しない。拡張器32の温度分布を考慮して、高温空気910の折り返す位置を決定する。
拡張器32のステーター2の内面とローター1の表面は、なめらかではなく、角度30度ごとの回転する階段状になっている。その形状はローターの回転に支障なく、熱交換の表面積を広げるとともに、キャビティー内部の空気を撹拌し、熱交換を効率的にするものである。熱交換拡張器325は、スターリングエンジンのような外燃機関であるが、冷熱源側の熱交換器が不要な、解放型の熱機関である。
図14(b)は、風力エネルギー利用システムで、熱エネルギー回収器351を効果的に使用するための説明図である。風車のプロペラ262により圧縮機31を駆動して高圧空気を作る。このときに、断熱圧縮されるため多量の熱が発生する。高圧空気は、圧縮空気タンク551で保存できるが、熱の保存が困難であることから、自然エネルギーの効率的な利用を阻害する要因のひとつであった。
風車の圧縮機31が作った高温高圧空気を、熱源流体91Hとして熱エネルギー回収器351の吸入口241Aに送り、螺旋状の流路243を巡り吐出口240Aに吐出している。吸入口241Bから取り込んだ空気900と熱交換を行い、空気の膨張力を回転力に変えている。この回転力から圧縮機31により高圧空気910Hを作っている。この高圧空気910Hも熱を含むので、熱源流体91Hと混合し、再度、熱を回収した後、吐出口240Aから高圧空気900Hを高圧空気タンク551に送り保存する。高圧空気を保存するには、高圧空気タンクがあればよく、二次電池の様に希少で高価な資源を使う必要がないので、経済的に大規模なシステムを構築することができる。
図14(c)は、中心軸と偏心軸を共有する、熱交換圧縮器315Aと315Bからなる冷熱エネルギー回収器345である。
開口部241Aから冷熱源流体930を吸入し、熱交換圧縮器315A内の螺旋状の流路243Aを巡らせ、キャビティー内の空気を冷却し、開口部240Aから排気95している。キャビティー内の空気が冷却されて、体積を減じることで、ローター1を回転させる。キャビティーから出た温度が低下した空気は、Cの経路を経由し、螺旋状の流路243Aを還流し、キャビティーの予冷に使用した後、吐出口240Cから排気95している。
圧縮器315Bのローターが回転することで、開口部141Bから取り込んだ空気900を圧縮し、対向流熱交換器571を通した後に、高圧空気910Hを吐出口240Bから吐出している。開口部241Cから取り入れた空気900を対向流熱交換571に通して熱を回収し、温度差を確保して熱交換圧縮機315Aに還流している。
熱交換圧縮器315Aと圧縮器315Bの間に仕切り板171を設け、作動流体が混合しないようにしている。
図15は、太陽光エネルギー回収器352(実施例12)の縦断面図(a)及び利用方法の説明図(b)並びに宇宙空間における利用方法の説明図(c)である。
図15(a)は、図14の熱エネルギー回収器351を変形して、太陽光エネルギーを回収するためにステーター2を露出した構造としている。ステーター2の露出部分に太陽光71を集光して高温とすることで、熱交換拡張器325の内部の空気を膨張させ、ローター1を回転させる。吸入口241Aから空気900を吸込み、拡張器325のキャビティーを膨張させる。排出された高温空気910を折り返し、拡張器325の予熱に使用し、温度を下げて吐出口240Aから排気95している。
吸入口241Aから圧縮機31に吸い込んだ空気900は、ローター1の回転により圧縮され高温高圧空気910Hとなり、吐出口240Bから吐出する。再度熱交換拡張器325に送り予熱に使用することで効率を上げることができるが、説明図が複雑になるため、この部分を割愛している。また、熱交換拡張器325の集熱部の表面は、小さなピラミッド状とし、表面を黒く加工し、太陽光71を効率よく吸収できるようにするとともに、大気に熱を奪われないように太陽光を透過する断熱材料で保護することが望ましい。
図15(b)は、太陽光エネルギー利用システムの全体説明図である。太陽光71を追尾可能な凹面の反射板514とその焦点に太陽光エネルギー回収器352を配置している。太陽光エネルギー回収器352を直立したタワーの形状とし、周辺に追尾可能な可動ミラーを多数配置するなどの集光方法もある。高圧空気は、近くに配置した高圧空気タンク551に送り、保存する。半導体を使用した太陽光パネルと比較して、本件太陽光エネルギー利用システムは、少ない費用で高圧空気としてエネルギーの保存ができ、需要の変動に柔軟に対応できる特徴がある。容積可変一軸偏心ネジポンプ32と発電機165とにより構成した圧縮空気駆動発電機324により、蓄積した高圧空気から電力を得ることができる。
図15(c)は、太陽光エネルギー回収器352を宇宙空間において使用する方法を説明している。大気を利用することが出来ないので、冷熱源側に放熱器573と容積の大きな低圧空気タンク550を用意する必要がある。太陽光が当らない反射板514の陰に配置する。圧縮空気タンク551と低圧空気タンク550との間の圧力差を利用して、容積可変一軸偏心ネジポンプ32と発電機165により構成した圧縮空気駆動発電機324により電力を得る。
図16は、地熱エネルギー回収器353(実施例13)の縦断面図(a)と使用方法の説明図(b)である。
図16(a)は、熱エネルギー回収器351を変形し、ステーター2を露出した構造にするとともに、ローター1の内部に高温空気910の折り返し路を螺旋状の流路143を設けている。
地熱で高温となったキャビティー内の空気の膨張力でローター1を回転させ、高温となった空気910は、ローター1の内部の螺旋状の流路143を通してキャビティーに熱交換を行った後に、吐出口240Aから排気95し、チューブで地上に導いている。
一方、ローター1の回転により、圧縮機31で作られた高圧空気910Hを吐出口240Bから吐出し、地上に導いている。
図16(b)は、地熱利用システムの全体説明図である。地熱が見込める地面73をボーリングして穴を開け、熱エネルギー回収器353を地中に挿入する。地上からポンプ50により空気900を地熱エネルギー回収器352に送り、圧縮機31で作られた高圧空気910Hと吐出口240Aからの排気95を地上に導いている。高圧空気910Hは、高圧空気タンク551に保存する。
高圧空気910Hと排気95に熱が残っている場合は、図14(a)の熱エネルギー回収器351を縦続接続して回収することができる。
高温の地熱を地上に取り出してから利用するのではなく、地熱エネルギー回収器353を地中の地熱源79の近傍に設置する方式であるので、これまで利用できなかった地下深くの地熱源を利用することができる。火山ガス等が地上に出にくいので、環境負荷が低い。なるべく低温の空気を送り込む必要がある。
図17は、高圧空気利用システム(実施例14)の説明図(a)、熱交換拡張器325(実施例15)の縦断面図(b)、圧縮性流体圧力調整器351(実施例16)の説明図(c)である。
図17(a)の都市ガスエンジン336の圧縮器31で断熱圧縮した高温高圧空気は、高温蓄熱器545、または熱エネルギー回収器351を経由して、温度を下げて高圧空気タンク551に保存する。
温水の需要がある場合は、熱を高圧空気に変えることなく、貯湯タンク541を設置・蓄熱して、直接利用することが適切である。貯湯タンク541の湯は、給湯管811から風呂などへの給湯に使用する。貯湯タンク541の湯を使用すると水道管81から水が補給される。高温蓄熱器545から貯湯タンク541に高温空気の自然循環と熱交換機325により熱を移送する。
この他の高圧空気源として、風や、太陽光等による実施例10から13のエネルギー回収器による高圧若しくは高温高圧空気を利用することができる。
高圧空気タンク551の高圧空気を、高温蓄熱器545をとおして温度を上げ、高温高圧空気910Hにし、床暖房524、ノズル式送風機525、温蔵庫、各種ドライヤー等の熱源として利用できる。温水式と異なり熱源流体91が高温空気910であるため、循環する必要はなく、使用後は室内に放出することができるので、簡便な利用が可能である。
図17(a)の都市ガスエンジン336は、偏心半径eを一定とし、直径Drを中央部で小さくすることで、回転軸を共有する圧縮機31と拡張器32により構成している。
起動は、拡張器32の閉じたキャビティー内に適量のガスを送り込み、点火燃焼させ、ローターを回転させる。圧縮機31の途中から圧縮された空気を分岐している。拡張器32に圧縮空気が送り込まれると、所定の圧縮比を確保し、効率的な定常運転に移行する。都市ガスエンジン336は、燃焼ガスが排出された状態で停止するので、スターターモーターなどの始動装置を省略できる。
図17(b)に容積可変一軸偏心ネジポンプを使用した熱交換器325の縦断面図を示す。上方に向かって増加する実容積比が1.02の拡張器32と螺旋状の流路243からなり、熱源流体92(高温空気910または910H)とキャビティー内の水への対向流式の熱交換を行い、水の温度変化に伴う体積増加によりローター1を回転させている。
熱源流体91は、100℃を大きく超える前提であるが、熱供給源の状況によって温度や流量が変動する熱源である場合、一般的な熱交換器では、貯湯タンク541の水を沸騰させることなく95から98℃に加熱することは困難である。容積可変一軸偏心ネジポンプを使用した熱交換器325は、水の温度に比例して回転速度が変化し、内部で気泡を生じるとさらに回転が速くなり、適量の水991を汲み上げるので、沸騰させることなく安定した湯沸かしができる。(容積比は調整が必要である。)
図17(a)の高温高圧空気配管802、高圧空気コンセント805、高温高圧空気を利用する器具及びこれらに繋ぐホースは二重構造となっており、外側に常温の空気を流して、ホースの外皮が高温になるのを防ぐ構造になっている。高温高圧空気を利用する器具内に、図17(c)の圧縮性流体圧力調整器350を内蔵し、円錐台形(円筒形)の整合弁281により圧力を調整するとともに、二重構造のホースの外側の常圧空気流路から空気を吸込み冷却し、さらに変動する圧力を一定に調整している。
図17(a)の低温高圧空気配管801の高圧空気は、圧縮空気自動車、圧縮空気工具、ノズル式送風機525などの動力源に使用できる。拡張器32に自在継手を使用して接続した発電機165により、電力に変えることができる。減圧することで温度を下げた空気を冷房や冷蔵庫の冷熱源として使用することができる。
切替えギア159を操作し、発電機165を切り離し、圧縮機31を駆動することで、高温高圧空気を作り、対向流式熱交換機571を使用して室内空気と熱交換を行い、高温空気910を暖房等に使用することができる。冷却空気930は、室外に排気、若しくは、実施例11の冷熱エネルギー回収器を使用することで、高圧空気として回収することができる。高圧空気は、再び拡張器32の駆動に有効利用する。
発電機165の電力は、最高電圧160Vの直流として配電線831に給電するが、電流が増加するに従い供給電力を上限として電圧が低下する特性を持っている。商用電力83から整流器53で平均電圧が100Vから110Vの直流に変え、同じく配電線831に給電している。インバーターを内蔵したLED照明器具521は、80Vから160Vを超える範囲の直流電圧で動作する。発電機165の電力が優先的に使われ、不足する電力は、自動的に整流器53から供給される。
整流器53は、整流器のみで構成され、待機電力が殆ど無い。図17(a)には記載していないが、供給電力が多く必要なときは、インバーター式の電源装置を起動し、大きな電力を供給する構成とすることができる。
また、太陽電池パネルの電力を配電線831に給電することもできる。この場合も、電流が増加するに従い供給電力を上限として電圧が低下する特性とする。配電線831の電圧が150Vを超えるときは、余剰電力があると判断されるので、直流交流電力変換器51を起動して、商用電力83に売電する。
交流100Vで動作するインバーター電源装置を内蔵する電子機器の多くは、交流100Vと、80Vから160Vの直流電圧の両方で動作するよう設計を変更することが容易にできる。交流コンセントに対して上位互換性のある電源プラグを使用して、直流コンセント835に接続して利用する。
高圧空気は、ボルテック・チューブ56を使用して、プラス50度までとマイナス50度までの温度の異なる空気に分離することができる。ボルテック・チューブ56を使用した冷蔵・温蔵庫523は、温熱、冷熱を同時に使用することができる。熱源または冷熱源のいずれか一方を使用し、他方を屋外に排気する使用方法もある。ボルテック・チュ−ブは、簡便な方法で、高温、低温の空気を作り出すことができ、非特許文献7に原理が説明されている。
図18は、発電機一体化拡張器36を使用した温度差駆動一体化発電機361(実施例17)の縦断面図(a)、圧縮空気駆動一体化発電機362(実施例18)の縦断面図(b)、並びに熱回収パネル型発電機(実施例19)の横断面図(c)と縦断面図(d)である。
図18(a)の温度差駆動発電機361は、上方に向かって増加する容積比が1.01の拡張器36であり、絶縁体で作成したステーター2の周囲に、電磁コイル249を巻き、ローター1に磁石149を装備している。
日光などによる熱でキャビティー内の空気を熱し、体積が増加することにより、磁石149を埋め込んだローター1を回転させ、電磁誘導作用により電磁コイル249で発電し、電極583に出力する。(発電機能は、ローターの回転状態のモニターとしても利用できる。回転力のみを利用する場合は、発電機能は必要無い。)
開口部241からなるべく冷たい空気を吸入する必要がある。
図18(b)は、圧縮空気の膨張力を利用した容積比の大きな拡張器32を用いた携帯用の圧縮空気発電機である。
ステーター2に絶縁体材料を使用し、周囲に電磁コイル249を巻き、ローター1の一部を磁石149とするとともに、圧縮空気ボンベ552を一体にして、空気駆動発電機362を構成している。
携帯用にあっては電池と同様にどこでも使用でき、逆止弁付き空気充填口582から短時間で圧縮空気の充填ができ、円筒形のボンベを複数並べた形状としている。機器への接続は、開口部24内の電極583で行い、通気を兼ねたパイプを押し込み、ロック金具584を押すことで、ローター1の回転抑止機構を解除するようになっている。
吐出口240から吐出される空気は、温度が低下しているので、電子回路の冷却に使用することができる。機器内部を循環して温度が上昇した空気を還流し、圧縮空気ボンベ552を温めることで、出力を上げることができる。機器筐体内部の圧力が高くなるので、簡易防水の防水性に寄与する。完全に密閉された防水機器の場合は、逆止弁若しくは同様の構造から空気を放出できるようにする必要がある。
磁石149をローター1に埋め込み、電子回路の駆動のための電力を得るか、若しくは、ローターの回転力を直接利用することが考えられる。
圧縮空気は、エネルギー密度が低いため、大きな電力を供給することはできないが、いつでも空気を充填できる環境下では、電池の劣化などを気にかける必要も無く、安心して利用できる。
図18の(c)と(d)は、熱回収パネル型発電機363の1ユニットの横断面図と縦断面図である。多数並べてパネル状にして熱源に貼り付ける若しくは太陽光パネルの様に使用する。
歯数が5と6の螺旋状のトロコイド型ローター1c(r5、r6)によりトロコイド拡張器32cを構成し、外側のローター1c(r6)に磁石149を、筐体29に電磁コイル248を配置し発電機を構成している。
2つのトロコイド型ローター1cの間に生じる閉鎖したキャビティーは、図18(d)の右方向に向かって容積が増大している。ローター1cと筐体29及び中心軸150との間には隙間があり、ローター1cが自由に回転できるようになっている。受熱パネル291の側から輻射熱を加え、内部の空気を加熱し膨張させる。螺旋状の流路143及び243を通過しながら、ローター1cと熱交換する。キャビティー内の圧縮性流体が膨張することで、容積が増大する方向にローター1cが回転し、発電が始まる。圧縮性流体及び熱の循環が早くなが、ローター1cで熱交換が行われるので、熱を閉じ込めるように動作する。
熱交換されなかった熱は、パネル290から放熱する。パネル290を省略し、開放する方法も考えられる。
図18(d)のトロコイド型ローター31cの拡張比が大きいので、駆動するためには、大きな温度差が必要である。拡張比を小さく設計することは可能であるが、小さな温度差で作動させるには、磁性流体を用いた軸受を使用して、回転摩擦の影響を排除する他、キャビティーの密閉性を高める必要がある。液体に馴染みやすい表面加工を施し、油などの液体を使う方法の他、2つのローター1cの対向する面に磁性を持たせ、嵌合箇所に磁性流体を用いて密閉性を得る方法が考えられる。
太陽光や輻射熱並びに温度が上昇した圧縮性流体をなるべく中央部に導くため、パネル291を透明にする、筐体29の内部に対流路を設ける、集光反射板514を設ける、ローター1cの表面を黒く着色するなどしている。
エアコン、冷蔵庫、冷凍庫のコンプレッサーとして使用することができるほか、キャビティーの個数を多くすることで、従来のポンプでは扱えなかったような大きな圧力差を取り扱うことができる。容積型ポンプであることから、極めて遅い速度で効率の高い運転ができるとともに、熱力学的に理想的な気体の圧縮や拡張を行うことができるので、効率の良いエンジンとしても利用できる。熱力学的な改革をもたらすとともに、従来の手法とは異なる全く新しい方法で自然エネルギーや資源の採取に応用できるなど、あらゆる分野での応用が期待できる。
1 ローター(インナーローター)
1a 楕円型ローター 1b ヴァンケル型ローター
1c トロコイド型ローター 1d 楕円弧型ローター
10 ローター横断面 11 ローター縦断面 1s ローター側面・外観
143 ローター内の螺旋状の流路 148 電磁コイル 149 磁石
151 自在継手 152 駆動軸 153 防振クランク 154 ギア
159 切替えギア 161 電動機 162 プロペラ 165 発電機
166 フィン 171 仕切り板

2 ステーター(アウターローター)
2a トリカム型ステーター 2b ヴァンケル型ステーター
2c トロコイド型ステーター 2d カージオイド型ステーター
20 ステーター横断面 21 ステーター縦断面 2s ステーター側面・外観
24 開口部 240 吐出口 241 吸入口 242 駆動水給水口
243 螺旋状の流路 244 帰還パイプ 248 電磁コイル
249 磁石 250 支持ローラー 253 防振支持具 254 内歯車
255 空気室 261 燃料供給チューブ 263 点火装置
264 圧力緩和室
28 整合弁 280 円錐台形(円筒形)の整合弁(吐出側)
281 円錐台形(円筒形)の整合弁(吸入側) 28s 円錐台形(円筒形)の整合弁外観
283 逆止弁 284 逆止弁(開) 285 非圧縮性流体トラップ
287 制御弁 288 始動弁
29 筐体(外殻) 290 放熱パネル 291 受熱パネル 299 断熱材

3 容積可変一軸偏心ネジポンプまたは容積可変一軸ネジポンプ
3a トリカム型 3b ヴァンケル型
3c トロコイド型・多重トロコイド型 3d カージオイド型
31 圧縮機 311 断熱圧縮機 312 真空ポンプ
315 熱交換圧縮機 31c 多重トロコイド圧縮機
32 拡張器 321 断熱拡張器 322 水蒸気拡張器
323 圧縮空気エンジン 324 空気エンジン発電機 325 熱交換拡張器
326 ガスエンジン 32c トロコイド拡張器
33 物理・化学反応器 331 空気調整機 332 空気液化装置
335 内燃機関 336 ガスエンジン
34 遠隔駆動ポンプ 341 遠隔揚水ポンプ 342 海底資源採取ポンプ
345 冷熱エネルギー回収器
35 圧縮性流体圧力変換器 350 圧縮性流体圧力調整機
351 熱エネルギー回収器 352 太陽光エネルギー回収器
353 地熱エネルギー回収器 361 温度差駆動発電機
362 圧縮空気駆動発電機 363 熱回収パネル型発電機
372 圧縮空気駆動温熱冷熱源器
38 物理・化学反応装置(その2)
50 ポンプ 501 一軸偏心ネジポンプ(定容積)
50c 内歯車ポンプ(定容積、トロコイド型等) 51 直流交流電力変換器
511 整流器 513 資源掘削船 514 太陽光集光反射板
521 LED照明器具 523 冷蔵・温蔵庫 524 床暖房
525 ノズル式送風機 53 真空容器 531 真空チェンバー
532 真空凍結乾燥室 541 貯湯タンク 545 高温蓄熱器
55 空気保存容器 550 低圧空気タンク 551 高圧空気タンク
552 圧縮空気ボンベ 56 ボルテック・チューブ
571 対向流式熱交換器 573 放熱器 58 弁 582 逆止弁付き空気充填口
583 電極 584 ロック解除金具 59 断熱材・保温材

60 中心軸 61 偏心軸(ローターの回転軸) 610 偏心軸の軌跡
62 横断面の位置 63 中心軸と偏心軸の交点を中心とする円(球状の断面)
64 中心軸と偏心軸の交点 65 ギア(歯車)のピッチ円

71 太陽光 72 風 73 地面 74 地熱源 75 水面
76 海底資源泥

80 空気配管 801 低圧空気配管 802 高温高圧空気配管
803 常圧空気流路 805 高圧空気コンセント 806 高圧空気プラグ
81 水道管 811 給湯管 82 都市ガス配管
83 商用電力 831 直流配電 835 直流コンセント
840 チューブ上り 841 チューブ下り

90 圧縮性作動流体 900 空気 900H 高圧空気
901 低温水蒸気 904 窒素ガス
91 熱源流体 91H 高圧熱源流体 910 高温空気 910H 高温高圧空気
911 高温水蒸気 911H 高温高圧水蒸気 930 冷却空気
95 排気 99 非圧縮性流体 991 水 992 液体二酸化炭素
993 液体酸素 994 液体窒素

Claims (6)

  1. 雄ネジ形の螺旋状のローター1と、雌ネジ形の螺旋状のステーター2とを備え、ローターとステーターとが嵌合し、閉鎖したキャビティーを1つ以上構成し得る形状で、その断面形状が、
    ローターまたはステーターの中心軸に対して垂直な断面、若しくは、偏心半径を変化する場合は、中心軸と偏心軸の交点を中心とする球面状の断面において、
    ステーターの形状が2条以上のハイポサイクロイドで規定される形状を基に、ローターに加えた修正を考慮した開口形状であり、ローターの断面形状がステーターより1条少ないハイポサイクロイドで規定される形状を基に、円を転がしてできる包絡線に修正した断面形状であるもの、または、ローターの条数に等しい数の楕円弧(ステーターに内接して偏心回転可能な形状の曲線。以下同じ。)に置き換えてできる中央部を膨らせた形状を基に、円を転がしてできる包絡線に修正した断面形状であるもの、
    並びに、ステーターの形状が1条以上のエピサイクロイドで規定される形状を基に、ローターに加えた修正を考慮した開口形状であり、ローターの形状がステーターより1条多いハイポサイクロイドで規定される形状を基に、円を転がしてできる包絡線に修正した断面形状であるもの、または、ローターの条数に等しい数の楕円弧に置き換えてできる中央部を膨らせた形状を基に、円を転がしてできる包絡線に修正した断面形状であるものなど、サイクロイドを基に作成した形状であり、
    ステーターとローターとが相対的に偏心回転することにより、キャビティーを軸方向に移送するとともに、キャビティーの容積を決める要素である、偏心半径e、ローターとステーターの断面形状によって決まる形状係数T、波長λ(ピッチ)のうち、任意の1つ、2つ、あるいは全部の要素を、軸方向に変化させることを特徴とする、容積可変軸流ネジポンプ(容積可変一軸偏心ネジポンプまたは容積可変一軸ネジポンプ。以下同じ。)であって、
    外部の熱源または冷熱源によりキャビティー内の作動流体を加熱または冷却し、作動流体の膨張または収縮を行うことで駆動することを特徴とする容積可変軸流ネジポンプ。
  2. 黒く着色する、表面をピラミッド状にする、透明な断熱材料で覆うなどの輻射熱の受熱面を有することを特徴とする請求項1の容積可変軸流ネジポンプ。
  3. 熱源(冷熱源を含む。)流体とキャビティー内の作動流体との間で熱交換を行うための、ローター1の内部に設けた熱交換を行うローター内の螺旋状の流路143、または、ステーター2の周囲に設けた熱交換を行う流体の螺旋状の流路243(ヒートパイプを含む。)を有することを特徴とする請求項1から2の容積可変軸流ネジポンプ。
  4. 膨張または収縮を終えて吐出した作動流体を、ローター1の内部に設けた熱交換を行うローター内の螺旋状の流路143、または、ステーター2の周囲に設けた熱交換を行う流体の螺旋状の流路243に還流し、キャビティー内の作動流体との間で再度熱交換を行うことで予熱を行うことを特徴とする請求項1から3の容積可変軸流ネジポンプ。(請求項3の流路と共有する場合がある。
  5. 熱交換の方式が対向流式の熱交換であることを特徴とする、請求項3から4の容積可変軸流ネジポンプ。
  6. キャビティーの容積を決める要素のうち、波長λ(ピッチ)をステップ状に変化することによって、ローター1の側面及びステーター2の内面が階段状に変化することを特徴とする請求項1から5の容積可変軸流ネジポンプ。
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