JP5711581B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電界及び磁界によってプラズマの密度分布を制御するプラズマ処理装置に関する。
平行に配された円板状の上部電極及び下部電極の間の処理空間においてプラズマを発生させ、該プラズマを用いて基板、例えば、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)に所望の処理を施す、容量結合(Capacitively Coupled Plasma)型のプラズマ処理装置が知られている。この容量結合型のプラズマ処理装置では、上部電極や下部電極の中央部分に対向する処理空間のプラズマの密度が上昇し、処理空間全体におけるプラズマの密度分布が均一にならない傾向にある。
そこで、図10に示すように、上部電極を内側電極110と、該内側電極110を取り囲む外側電極111に分割し、内側電極110及び外側電極111のそれぞれに独立して高周波電力を印加し、内側電極に対向する処理空間(以下、「内側空間」という。)の電界と、外側電極に対向する処理空間(以下、「外側空間」という。)の電界とを個別に調整するとともに、永久磁石列112〜114を上部電極の上面において当該上部電極の中心を中心として同心円状に配置し、これにより、処理空間の所望の位置に磁界を生じさせるプラズマ処理装置115が本発明者等によって提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このプラズマ処理装置115では、内側空間の電界及び外側空間の電界を個別に調整することによって内側空間におけるプラズマ密度及び外側空間におけるプラズマ密度を個別に制御する。
また、プラズマ処理装置115では、永久磁石列112,113の間、及び永久磁石列113,114の間にそれぞれ上部電極の中心を中心とする円環状に分布する磁力線116,117を生じさせ、該磁力線116,117に起因する磁界を内側空間や外側空間に分布させ、内側空間内や外側空間内の電子をローレンツ力によって各磁力線116,117に対して垂直な方向にドリフトさせる(図中「●」等は電子のドリフト方向を示す)。このとき、ローレンツ力によってドリフトする電子は、上部電極の中心を中心として上部電極の表面近傍を旋回する。旋回する電子は処理ガスの分子や原子と衝突してプラズマを生成する。その結果、上部電極の中心を中心とする円環状に分布し且つ磁界に対応して分布するプラズマを生成することができる。
このようなプラズマ処理装置115では、内側空間におけるプラズマ密度及び外側空間におけるプラズマ密度を個別に制御し、且つ複数の円環状のプラズマを生成させることにより、処理空間全体におけるプラズマ密度分布を制御できる。
特開平10−152775号公報
しかしながら、本発明者によるさらなる研究の結果、上記従来技術において、処理空間内に生じる磁界には上部電極及び下部電極に平行な水平成分と、上部電極及び下部電極に垂直な垂直成分が存在し、水平成分は、電界と磁界を独立に制御して処理空間内のプラズマ密度を調整する際に有用であるが、垂直成分は処理空間内の電界及び磁界の関係を複雑にし、ひいては処理空間内のプラズマ密度分布の調整を不可能にするという問題があることが分かってきた。
本発明の課題は、上部電極の上部に磁石を配置して処理空間内のプラズマ密度分布を制御するプラズマ処理装置において、処理空間内に発生する磁界における垂直成分を極力小さくして該垂直成分による悪影響をなくし、これによって処理空間内のプラズマ密度分布を良好に制御することができるプラズマ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載のプラズマ処理装置は、下部電極と、該下部電極と対向して配置された上部電極とを有し、前記下部電極と前記上部電極との間の処理空間においてプラズマを生じさせて前記下部電極に載置された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記上部電極に関して前記処理空間とは反対側に配置された磁場形成部を有し、前記磁場形成部は、前記上部電極の前記処理空間とは反対側の面において平面視において同心状に配置された一対の環状の磁石列を備えた少なくとも1つの磁力線生成ユニットを有し、前記磁力線生成ユニットにおける前記一対の環状の磁石列は、各磁石列を形成する磁石の軸線によって形成される角度θ1が鋭角となるように配置され、且つ、前記一対の環状の磁石列における前記処理空間側とは反対側の端部が互いに磁界的に接続されて、前記処理空間側の各端部の間において前記処理空間に進入する磁力線を生じさせ、前記磁場形成部によって前記処理空間内に形成される磁場の垂直成分を該磁場の水平成分よりも小さくしたことを特徴とする。
請求項2記載のプラズマ処理装置は、請求項1記載のプラズマ処理装置において、前記上部電極と前記下部電極との間に直流電源又は高周波電源を接続したことを特徴とする。
請求項3記載のプラズマ処理装置は、請求項1又は2記載のプラズマ処理装置において、前記少なくとも1つの磁力線生成ユニットは、前記処理空間に対して近接及び離脱自在であることを特徴とする。
請求項4記載のプラズマ処理装置は、請求項記載のプラズマ処理装置において、前記少なくとも1つの磁力線生成ユニットは、複数の磁力線生成ユニットであり、該複数の磁力線生成ユニットは、それぞれ個別に前記処理空間に対して近接及び離脱自在であることを特徴とする。
請求項5記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記少なくとも1つの磁力線生成ユニットを形成する一対の磁石列のうち一方の磁石列が独立して前記処理空間に対して近接及び離脱自在であることを特徴とする。
上記課題を解決するために、請求項6記載のプラズマ処理装置は、下部電極と、該下部電極と対向して配置された上部電極とを有し、前記下部電極と前記上部電極との間の処理空間においてプラズマを生じさせて前記下部電極に載置された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記上部電極に関して前記処理空間とは反対側に配置された磁場形成部を有し、前記磁場形成部は、前記上部電極の前記処理空間とは反対側の面において平面視において同心状に配置された一対の環状の磁石列と、該一対の環状の磁石列の前記処理空間側の端部にそれぞれ当接された2つのヨークとを備えた複数の磁力線生成ユニットを有し、前記2つのヨークの軸線によって形成される角度θ2は、0°<θ2≦180°であり、前記一対の環状の磁石列において前記処理空間側とは反対側の端部互いに磁界的に接続され、前記一対の環状の磁石列は、前記処理空間側の端部にそれぞれ当接された2つのヨークの各端部の間において前記処理空間に進入する磁力線を生じさせ、前記複数の磁力線生成ユニットのうちの一の磁力線生成ユニットにおける各磁石列の端部に当接された前記ヨークに、隣接する他の磁力線生成ユニットにおける磁石列の端部に当接されたヨークに向かって突出する突起部を設け、該突起部によって前記隣接する磁力線生成ユニット相互における前記ヨーク相互間の間隔を、前記突起部を形成しない場合の前記ヨーク相互間の間隔よりも小さくし、前記磁場形成部によって前記処理空間内に形成される磁場の垂直成分を該磁場の水平成分よりも小さくしたことを特徴とする。
請求項7記載のプラズマ処理装置は、請求項6記載のプラズマ処理装置において、前記角度θ2は、鋭角であることを特徴とする。
請求項8記載のプラズマ処理装置は、請求項6記載のプラズマ処理装置において、前記角度θ2は、90°であることを特徴とする。
請求項記載のプラズマ処理装置は、請求項乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記一対の環状の磁石列における前記処理空間側とは反対側の端部は平面視において環状のヨークを介して互いに磁界的に接続されていることを特徴とする。
請求項10記載のプラズマ処理装置は、請求項乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記一対の環状の磁石列における前記処理空間側とは反対側の端部は空間を介して互いに磁界的に接続されていること、を特徴とする。
請求項11記載のプラズマ処理装置は、請求項乃至10のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記磁力線生成ユニットを、1つの前記磁石列と、一端が該磁石列の前記処理空間側とは反対側の端部と接続し且つ他端が前記処理空間を指向するヨークとで形成したことを特徴とする。
請求項12記載のプラズマ処理装置は、請求項乃至10のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記磁力線生成ユニットを、前記処理空間側が開放された断面逆U字状の永久磁石の列で形成したことを特徴とする。
本発明によれば、上部電極の上面に磁石を配置して処理空間内のプラズマ密度分布を制御するプラズマ処理装置において、処理空間内に発生する磁界における垂直成分を極力小さくして該垂直成分による悪影響をなくし、これによって処理空間内のプラズマ密度分布を良好に制御することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1のプラズマ処理装置における各磁力線生成ユニットを処理空間から眺めた底面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。 第2の実施の形態の変形例における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るプラズマ処理装置における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るプラズマ処理装置における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。 円環状のヨークを示す平面図であって、図7(A)は一体型の円環状ヨークを示す平面図、図7(B)は半円環状のヨークを組み合わせた円環状のヨークを示す平面図である。 第4の実施の形態の第1の変形例における磁力線生成ユニットの説明図であって、図8(A)は、磁場形成部を構成する一対の磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態の一部を模式的に示す斜視図、図8(B)は、図8(A)における隣接する一対の磁力線生成ユニット間の対向する磁石列の処理空間側端部に当接されたヨークの一部を示す平面図、図8(C)は、図8(B)のI−I線に沿ったヨーク断面に対応する磁力線生成ユニットの断面図である。 第4の実施の形態の第2の変形例を示す説明図であって、図9(A)は、磁場形成部を構成する一対の磁力線生成ユニット間の対向する磁石列の処理空間側端部に当接されたヨークの一部を示す平面図、図9(B)は、図9(A)のII−II線に沿ったヨークの断面に対応する磁力線生成ユニットの断面図である。 従来のプラズマ処理装置の構成を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の構成を概略的に示す断面図である。本プラズマ処理装置は、基板としての半導体デバイス用のウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)にプラズマエッチング処理を施す。
図1において、プラズマ処理装置10は、例えば、直径が300mmのウエハWを収容する円筒状のチャンバ11を有し、該チャンバ11内にはウエハWを載置する円柱状のサセプタ12と、サセプタ12に対向して配置されるシャワーヘッド13とが配置されている。サセプタ12及びシャワーヘッド13はそれらの間に処理空間Sを構成する。
プラズマ処理装置10では、処理空間Sにおいてプラズマを生じさせて該プラズマによってサセプタ12に載置されたウエハWにプラズマエッチング処理を施す。また、チャンバ11にはチャンバ11内のガスを排出する排気管14が接続されている。排気管14にはTMP(Turbo Molecular Pump)及びDP(Dry Pump)(ともに図示省略)が接続され、これらのポンプはチャンバ11内を真空引きして減圧する。なお、チャンバ11内の圧力はAPCバルブ(図示省略)によって制御される。
チャンバ11内のサセプタ12には第1の高周波電源15が第1の整合器16を介して接続され、シャワーヘッド13には第2の高周波電源17が第2の整合器18を介して接続されており、第1の高周波電源15は比較的低い周波数、例えば、2MHzのイオン引き込み用の高周波電力をサセプタ12に印加し、第2の高周波電源17は比較的高い周波数、例えば、60MHzのプラズマ生成用の高周波電力をシャワーヘッド13に印加する。これにより、サセプタ12は下部電極として機能し、シャワーヘッド13は上部電極として機能する。また、第1の整合器16及び第2の整合器18はインピーダンスを調整して高周波電力のサセプタ12やシャワーヘッド13への印加効率を最大にする。
サセプタ12の上部周縁部には、該サセプタ12の中央部分が図中上方へ向けて突出するように、段差が形成される。該サセプタ12の中央部分の先端には静電電極板19を内部に有するセラミックスからなる静電チャック20が配置されている。静電電極板19には第1の直流電源21が接続されており、静電電極板19に正の直流電圧が印加されると、クーロン力又はジョンソン・ラーベック力により、ウエハWは静電チャック20に吸着保持される。
サセプタ12は内部に冷媒流路からなる冷却機構(図示省略)を有し、該冷却機構はプラズマと接触して温度が上昇するウエハWの熱を吸収することによってウエハWの温度が所望の温度以上になるのを防止する。また、サセプタ12の上部には、静電チャック20に吸着保持されたウエハWを囲うように、フォーカスリング22がサセプタ12の段差へ載置されている。フォーカスリング22は珪素(Si)又は炭化珪素(SiC)からなり、プラズマの分布域をウエハW上だけでなく該フォーカスリング22上まで拡大してウエハWの周縁部上におけるプラズマの密度を該ウエハWの中央部上におけるプラズマの密度と同程度に維持する。
サセプタ12と処理空間Sを挟んで対向するシャワーヘッド13は、上部電極板23と、該上部電極板23を着脱可能に釣支するクーリングプレート24とを主に有する。上部電極板23は、導電体又は半導電体の一枚の円板状部材からなり、厚み方向に貫通する多数のガス孔25を有する。また、クーリングプレート24の内部にはバッファ室26が設けられ、このバッファ室26には処理ガス導入管(図示省略)が接続されている。
プラズマ処理装置10では、処理ガス導入管からバッファ室26へ供給された処理ガスがガス孔25を介して処理空間Sへ導入され、該導入された処理ガスは、第2の高周波電源17からシャワーヘッド13を介して処理空間Sへ印加されるプラズマ生成用の高周波電力によって励起されてプラズマとなる。該プラズマ中の正イオンは、第1の高周波電源15がサセプタ12に印加するイオン引き込み用の高周波電力によってウエハWに向けて引きこまれ、該ウエハWにプラズマエッチング処理を施す。
本実施の形態に係るプラズマ処理装置10は、シャワーヘッド13に関して処理空間Sとは反対側に配置された複数の磁力線生成ユニット27、28、29を有する。磁力線生成ユニット27、28、29は、それぞれ環状、例えば円環状を呈しており磁場形成部を構成する。すなわち、磁力線生成ユニット27は、同心状、すなわち同心円状に配置された一対の円環状の永久磁石列27a,27bから主として形成され、磁力線生成ユニット28は、例えば同心円状に配置された一対の永久磁石列28a,28bから主として形成され、磁力線生成ユニット29は、例えば同心円状に配置された一対の永久磁石列29a,29bから主として形成されている。各磁力線生成ユニット27、28、29はシャワーヘッド13の処理空間Sとは反対側の上面13aにおいて、平面視で一の磁力線生成ユニットが1つ内側に配置された磁力線生成ユニットを囲むように、上部電極板23の中心を中心として同心円状に配置されている。なお、各磁力線生成ユニット27〜29を形成する各磁石列は、図1の上下方向に関して必ずしも高さが揃う必要はない。
また、各磁力線生成ユニット27、28、29を形成する一対の磁石列27a及び27b、28a及び28b、29a及び29bでは、各永久磁石列の同磁極が隣接するように各永久磁石板が配置されている。例えば、磁石列27a,28b,29aでは、S極が処理空間S側に位置するように各永久磁石板が配置され、磁石列27b,28a,29bでは、N極が処理空間S側に位置するように各永久磁石板が配置されている。これによって、各磁力線生成ユニット27〜29における一対の磁石列は、それぞれ処理空間S側に位置する磁極が異なるように構成されている。
また、各磁力線生成ユニット27〜29において、磁石列27a及び27b、28a及び28b並びに磁石列29a及び29bの処理空間Sとは反対側の各端部はそれぞれ鉄等のヨーク27c〜29cによって互いに接続されている。
したがって、磁力線生成ユニット27では、磁石列27a及び磁石列27bの処理空間S側の各端部はヨークによって接続されずに開放され、且つ互いの磁極が異なるので、当該端部間において磁力線27dが生じる。該磁力線27dは磁石列27a,27bの磁力の大きさによってその強さが左右されるが、本実施の形態では、磁力線生成ユニット27がシャワーヘッド13の上面13aに近接している場合、磁力線27dは処理空間Sの上部に進入する。また、磁力線生成ユニット28では、磁石列28a及び磁石列28bの処理空間S側の各端部はヨークによって接続されずに開放され、且つ互いの磁極が異なるので、当該端部間において磁力線28dが生じ、磁力線生成ユニット29では、磁石列29a及び磁石列29bの処理空間S側の各端部はヨークによって接続されずに開放され、且つ互いの磁極が異なるので、当該端部間において磁力線29dが生じる。磁力線生成ユニット28及び29においても、シャワーヘッド13の上面13aに近接している場合、磁力線28d及び29dは処理空間Sの上部に進入する。
一方、シャワーヘッド13の上部電極板23と下部電極としてのサセプタ12との間に第2の直流電源30が接続されているので、上部電極23へ負の直流電圧が印加され、これによって、処理空間S内に電界Eが生じる。従って、上部電極板23の近傍では電界Eと磁力線27d、28d及び29dに起因する磁界が交差する領域が生じ、この領域においては処理空間S内の電子が電界E及び磁界に起因するローレンツ力を受けてドリフトする。
図2は、図1のプラズマ処理装置における各磁力線生成ユニット27〜29を処理空間から眺めた底面図である。図2においてシャワーヘッド13は省略されている。なお、図2において、各磁力線生成ユニットを形成する磁石列は、鉛直線に対して所定角度で傾斜しているので、その状態を表示すると複雑になる。従って、各磁石列における処理空間S側の端面のみを表示することによって各磁石列の表示に代えている。
図2において、磁力線生成ユニット27に対向する領域では、磁石列27bから磁石列27aへ向かい、磁力線生成ユニット27の中心から放射状に分布する磁力線27d(図中破線矢印参照)に起因する磁界が発生する。このとき、磁石列27a及び磁石列27bにおける磁石の軸線によって形成される角度θ1を鋭角、例えば45°にしたことによって、磁力線27dに起因して発生する磁界の垂直成分Bzは水平成分Brに比べて十分小さくなる。従って、磁界の垂直成分Bzに起因する悪影響を回避することができる。また、図2において手前から奥へ向かう電界Eが発生している。したがって、磁力線生成ユニット27に対向する領域では、電子が図中反時計回りのローレンツ力を受けて旋回する(図中実線矢印参照)。このとき、旋回する電子は処理空間S中の処理ガスの分子や原子と衝突してプラズマを生成する。その結果、処理空間Sにおいて磁力線生成ユニット27に対応する円環状のプラズマが発生する。
同様に、磁力線生成ユニット28に対向する領域では、磁石列28aから磁石列28bへ向かい、磁力線生成ユニット28の中心から放射状に分布する磁力線28d(図中破線矢印参照)に起因する磁界が発生し、この磁界における垂直成分Bzも水平成分Brに比べて十分小さくなる。従って、磁界の垂直成分Bzの悪影響をうけることなく、処理空間S内の磁力線生成ユニット28に対応する部分に同様に円環状のプラズマが発生する。また、磁力線生成ユニット29に対向する領域では、磁石列29bから磁石列29aへ向かい、磁力線生成ユニット29の中心から放射状に分布する磁力線29d(図中破線矢印参照)に起因する磁界が発生し、この磁界における垂直成分Bzも水平成分Brに比べて十分小さくなる。従って、磁界の垂直成分Bzの悪影響をうけることなく、処理空間S内の磁力線生成ユニット29に対応する部分に同様に円環状のプラズマが発生する。
本実施の形態によれば、磁力線生成ユニット27〜29における一対の円環状の磁石列27a及び27b、28a及び28b、29a及び29bにおける各磁石の軸線によって形成される角度θ1をそれぞれ鋭角、例えば45°としたので、磁力線形成ユニット27〜29によって処理空間S内に形成される磁界の垂直成分を水平成分に対して十分小さくしてその影響をなくすことができる。従って、処理空間S内で上部電極23に向かう電界Eを積極的に活用することができ、この電界Eと、磁力線生成ユニット27〜29に起因して処理空間S内で発生する磁界の水平成分とに基づくローレンツ力によって、磁力線生成ユニット27〜29に対応して旋回する電子流が形成され、該電子流が処理空間S内の処理ガス中の分子又は原子と衝突し、これによって、磁力線生成ユニット27〜29に沿った円環状のプラズマが発生し、もって、その部分におけるプラズマ密度を高めることができ、結果として処理空間S内のプラズマ密度分布を制御することができる。
本実施の形態において、図示省略した移動機構によって各磁力線生成ユニット27〜29を個別に又は特定の組合せで処理空間Sに対して図1中、上下方向に移動させて処理空間Sに対して近接又は離脱させることによって、処理空間S内のプラズマ密度を変化させてもよい。これによって、処理空間Sにおけるプラズマ密度分布の制御幅を広げることができる。
本実施の形態において、各磁力線生成ユニット27〜29を形成する一対の磁石列のうちの一つの磁石列を、それぞれ処理空間Sに対して単独で近接及び離脱自在に移動させる移動手段を設け、該移動手段によって各磁力線生成ユニットにおける一方の磁石列だけを処理空間Sに対して近接及び離脱させて、処理空間S内のプラズマ密度を制御するようにしてもよい。これによって、処理空間Sにおけるプラズマ密度分布の制御幅をより広げることができる。
本実施の形態において、センター、ミドル、エッジの3つの磁力線生成ユニット27〜29を配列した磁場形成部について説明したが、磁力線生成ユニットの配列数は、これに限定されるものではなく、装置の大きさや目的等によって適宜変更される。
本実施の形態において、処理空間Sではシャワーヘッド13に印加されたプラズマ生成用の高周波電力に起因して上部電極板23に生じるセルフバイアス電位により、上部電極板23の近傍においてシース(図示しない)が生じ、該シースに対応した処理空間Sから上部電極板23へ向かう電界Eが発生するが、処理空間Sにおけるプラズマ分布を制御する上では必ずしも十分な電界Eを確保できないので、上述のように、シャワーヘッド13の上部電極板23と下部電極としてのサセプタ12との間に第2の直流電源30が配置されている。なお、シャワーヘッド13の上部電極板23と下部電極としてのサセプタ12との間に配置した第2の直流電源30に代えて、高周波電源を配置することもできる。
本実施の形態において、磁力線生成ユニットを構成する一対の磁石列における磁石の軸線によって形成される角度θ1を鋭角、例えば45°としたが、θ1は鋭角に限定されるものではなく、処理空間Sに発生する磁界の垂直成分を水平成分に比べて小さくできる範囲であればよい。従って、磁力線生成ユニットを構成する一対の磁石列における磁石の軸線によって形成される角度θ1は、0°<θ1≦180°であればよい。なお、磁界形成の効率を無視すれば、θ1は270°以下であればよい。
本実施の形態において、磁力線生成ユニット27〜29を、1つの磁石列と、一端が該磁石列の処理空間S側とは反対側の端部と接続し且つ他端が処理空間Sを指向するヨークとで形成することもできる。また、磁力線生成ユニット27〜29を、処理空間S側が開放された断面逆U字状の永久磁石の列で形成してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。この磁力線生成ユニットは、一対の磁石列における磁石の軸線によって形成される角度θ1を90°としたものである。
図3において、磁力線生成ユニット40は、一対の磁石列41a及び41bを有し、磁石列41aの軸線と磁石列41bの軸線のなす角度θ1は、90°に設定されている。すなわち、複数の永久磁石を円環状に配列した磁石列41aと、磁極を逆に配置した複数の永久磁石を円環状に配列した磁石列41bが、鉄等のヨーク42〜44を用いて磁石列41aと磁石列41bの磁石の軸線が90°になるように配置され、且つ処理空間Sとは反対側の各端部が互いに接続されている。
このような構成の磁力線生成ユニット40において、磁石列41a及び磁石列41bの処理空間S側の各端部はヨークによって接続されずに開放され、且つ互いの磁極が異なるので、当該端部間において磁力線41dが発生する。この磁力線41dは磁石列41a及び41bの磁力の大きさによってその強さが左右されるが、本実施の形態では、磁力線生成ユニット40をシャワーヘッド13の上面13aに近接させれば、磁力線41dは処理空間Sの上部に進入する。また、このとき磁石列41aと磁石列41bの磁石の軸線が90°になるように配置されているので、磁力線41dに起因する磁界の垂直成分Bzは水平成分Brに比べて十分小さくなる。
一方、直流電源30によって上部電極23へ負の直流電圧が印加されるので、処理空間S内に電界Eが生じる(図1参照)。その結果、ローレンツ力によってドリフトする電子は、上部電極の中心を中心として上部電極の表面近傍を旋回する。旋回する電子は処理ガスの分子や原子と衝突して円環状のプラズマを生成する。そして、この円環状のプラズマは、処理空間Sにおけるプラズマ全体の密度分布の制御に適用される。
本実施の形態によれば、磁力線生成ユニット40における磁石列41a及び41bにおける磁石の軸線によって形成される角度θ1を90°としたので、処理空間Sに生じる磁界の垂直成分Bzを水平成分Brに比べて十分小さくすることができ、垂直成分Bzによる影響をなくすことができる。従って、処理空間S内のプラズマ密度を直流電源30に起因する電界Eと、磁界形成部を構成する磁力線生成ユニット40等に起因する水平方向の磁界Brとによって、処理空間S内にローレンツ力を受けて旋回する電子流を設け、この電子流に起因するプラズマを発生させて処理空間S内におけるプラズマ分布を制御することができる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
図4は、第2の実施の形態の変形例における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。この磁力線生成ユニットは、一対の磁石列のうち一方の磁石列を単独で移動可能に構成したものである。
図4において、磁力線生成ユニット50が、図3の磁力線生成ユニット40と異なるところは、ヨーク43とヨーク44とを接続しないで所定の間隔で分離し、ヨーク44に接続された磁石列41bを、図示省略した移動機構によって磁石列41aとは無関係に単独でその位置を高さ方向に移動自在に構成した点である。
本実施の形態の変形例によれば、ヨーク44に接続された磁石列41bを磁石列41aとは無関係に単独でその位置を高さ方向に移動してシャワーヘッド13の上面13aから離脱させることができ、これによって、磁力線生成ユニット50の磁石列41a及び41bの先端部間に生じる磁力線の一部を処理空間S外に移動させることができる。従って、磁力線生成ユニット50に対応する処理空間S内の磁界強度を弱めて、発生する電子流、ひいてはプラズマ密度分布を調整することができ、これによって制御幅を広げることができる。
本実施の形態において、磁石列41aと磁石列41bは、ヨーク43とヨーク44との間の空間を介して磁界的に接続されている。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係るプラズマ処理装置における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。
図5において、この磁力線生成ユニット60が図3の磁力線生成ユニット40と異なる点は、対をなす磁石列61a及び61bにおける磁石の軸線によって形成される角度θ1を180°にした点である。
本実施の形態によれば、対をなす磁石列61a及び61bにおける磁石の軸線によって形成される角度θ1を180°にしたので、磁力線生成ユニット60に起因して処理空間S内に生じる磁界の垂直成分を限りなく零にすることができる。従って、磁界の垂直成分による影響をほぼなくすことができるので、処理空間S内のプラズマ密度分布をより正確に制御することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図6は、本発明の第4の実施の形態に係るプラズマ処理装置における磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態を模式的に示す斜視図である。この磁力線生成ユニットは、互いに平行に配置された2つの磁石列の処理空間S側の端部にそれぞれヨークを当接し、該2つのヨークの軸線の角度θ2を180°にしたものである。
図6において、磁力線生成ユニット70は、複数の永久磁石が円環状に配列された磁石列71aと、該磁石列71aとは磁石の磁極の向きを逆にして複数の磁石が円環状に配列された磁石列71bを有し、該磁石列71a及び71bの処理空間S側の端部にそれぞれヨーク75及びヨーク76が当接されている。ヨーク75の端部とヨーク76の端部とは所定の間隔、例えば20mmだけ離れており、且つヨーク75の軸線とヨーク76の軸線のなす角度θ2は180°に設定されている。また、磁石列71aと71bとの反処理空間S側の端部は、円環状のヨーク73によって磁界的に接続されている。
このような構成の磁力線生成ユニット70において、磁石列71a及び磁石列71bの処理空間S側の各端部は接続されずに開放され、且つヨーク75及び76における磁極は異なるので、当該ヨーク75及びヨーク76の端部間において磁力線71dが生じる。該磁力線71dは磁石列71a及び71bの磁力の大きさによってその強さが左右されるが、磁力線生成ユニット70をシャワーヘッド13の上面13aに近接させれば、磁力線71dは処理空間Sの上部に進入する。ヨーク75の軸線とヨーク76の軸線のなす角度θ2は180°に設定されているので、磁力線71dの垂直成分Bzは限りなく零に近づき、水平成分Brに比べて十分小さくなる。
一方、直流電源30によって上部電極23へ負の直流電圧が印加されるので、処理空間S内に電界Eが生じる(図1参照)。その結果、処理空間Sにおけるプラズマ全体の密度分布の制御に、磁力線生成ユニット70に対応して形成される円環状のプラズマを確実に寄与させることができる。
本実施の形態によれば、磁力線生成ユニット70における磁石列71a及び71bにそれぞれ当接するように配置されたヨーク75及びヨーク76の軸線によって形成される角度θ2を180°としたので、磁力線生成ユニット70に起因して処理空間Sに生じる磁界の垂直成分Bzを限りなく零にして水平成分Brに比べて十分小さくすることができ、これによって、垂直成分Bzの影響をなくすことができる。従って、処理空間S内のプラズマ密度を直流電源30に起因する電界Eと、磁界形成部を構成する磁力線生成ユニット70等に起因する水平方向の磁界Brとを利用してローレンツ力によってドリフトする電子流を発生させ、これによって磁力線生成ユニット70等に対応する円環状のプラズマを発生させ、もって処理空間S内のプラズマ密度を良好に制御することができる。
本実施の形態において、ヨーク75及びヨーク76の間隔を調整することによって、処理空間Sで発生する磁界の強度、ひいては発生するプラズマ密度を制御することもできる。
本実施の形態において、ヨーク75及びヨーク76の軸線によって形成される角度θ2を180°としたが、角度θ2は、180°に限定されるものではなく、0°<θ2≦180°の範囲内であればよい。また、磁界形成の効率を無視すれば、θ2は270°以下であればよい。
本実施の形態において、磁石列71a及び磁石列71bの処理空間S側の先端部に当接されるヨークは、環状、例えば円環状であるが、半円環状のヨークを2つ形成し、これを当接又は所定の隙間を設けて組合せて円環状のヨークとしてもよい。
図7は、円環状のヨークを示す説明図であって、図7(A)は、一体型の円環状ヨークを示す平面図、図7(B)は、半円環状のヨークを組み合わせた円環状のヨークを示す平面図である。
図7(B)のように、半円環状のヨーク72を2つ組み合わせて円環状のヨークとすることによって、図7(A)の円環状のヨーク71と比較して製造、組み立て及びその後の取り扱いが容易となる。
次に本実施の形態における変形例について説明する。
図8は、第4の実施の形態の第1の変形例における磁力線生成ユニットの説明図であって、図8(A)は、磁場形成部を構成する一対の磁力線生成ユニットを縦方向に切断した状態の一部を模式的に示す斜視図、図8(B)は、図8(A)における隣接する一対の磁力線生成ユニット間の対向する磁石列の処理空間側端部に当接されたヨークの一部を示す平面図、図8(C)は、図8(B)のI−I線に沿ったヨーク断面に対応する磁力線生成ユニットの断面図である。
この磁場形成部は、図6で説明した磁力線生成ユニット70と同様の構成の磁力線生成ユニットを2つ同心円状に配置したものである。
図8において、互いに平行に配置された2つの磁石列の処理空間S側の端部にそれぞれヨークを当接し、該2つのヨークの軸線の角度θ2を180°にした磁力線生成ユニット90a及び90bが隣接して同心円状に配置されている。磁力線生成ユニット90aの磁石列91bの先端部に当接されたヨーク96aと、磁力線生成ユニット90bの磁石列92aの先端部に当接されたヨーク95bに、それぞれ対向するヨークに向かって突出する突起部97a及び97bが設けられており、突起部97aと突起部97bは正対している。
本実施の形態の変形例によれば、隣接配置された2つの磁力線生成ユニット90a及び90bにおける対向するヨーク96aとヨーク95bに、それぞれ突起部97a及び突起部97bを正対するように設けたので、ヨーク96aとヨーク95bとの間の隙間が狭くなり、ヨーク96aとヨーク95bとの間に磁場が形成され、もって、磁力線生成ユニット90a及び90b間の磁力が増大し、処理空間S内における磁力線生成ユニット90a及び90b間に対応する部分に電子流、ひいてはプラズマを発生させることができる。従って、処理空間S内のプラズマ密度の制御幅を広げることができる。
次に、本実施の形態の第2の変形例について説明する。
図9は、第4の実施の形態の第2の変形例を示す説明図であって、図9(A)は、磁場形成部を構成する一対の磁力線生成ユニット間の対向する磁石列の処理空間側端部に当接されたヨークの一部を示す平面図、図9(B)は、図9(A)のII−II線に沿ったヨークの断面に対応する磁力線生成ユニットの断面図である。
本実施の形態の変形例における磁力線生成ユニット90a及び90bは、図示省略した回転移動手段を用いて、一方を他方に対して同心円状に配置された中心軸を中心に回動させて突起部97aと突起部97bが正対しないようにしたものである。
図9において、磁力線生成ユニット90aが、磁力線生成ユニット90bに対して図9(A)中、矢印A方向に僅かに回転されており、ヨーク96aにおける突起部97aとヨーク95bにおける突起部97bとが正対せず、その間隔は図8(B)に比べて広がっている。これによって、突起部97aと突起部97bとが正対することによって隣接する磁力線生成ユニット90a及び90b間で発生していた磁場は消滅し、これに伴って処理空間S内における対応する部分の電子流、ひいてはプラズマは消滅する。
本実施の形態の変形例によれば、隣接する磁力線生成ユニット90a及び90bにおける対向するヨーク96a及び95bに、それぞれ突起部97a及び97bを設け、一方の磁力線生成ユニットを他方の磁力線生成ユニットに対して回動させたので、その回転幅を調整することによって、対応する処理空間S内に形成される電子流、ひいてはプラズマの生成を調整することができ、もって処理空間S内のプラズマ密度の制御幅を広げることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて詳細に説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
上記各実施の形態は、半導体デバイス用のウエハWにプラズマエッチング処理を施すプラズマ処理装置10だけでなく、LCD(Liquid Crystal Display)を含むFPD(Flat Panel Display)等に用いる各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等へ所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置にも適用することができる。例えば、上記各実施の形態では、上部電極板23が円板状を呈するが、FPDを処理するプラズマ処理装置では、上部電極板が矩形を呈する。この場合、各磁石列や各磁力線生成ユニットは多重の矩形を描くように配置されるのが好ましい。すなわち、各磁石列や各磁力線生成ユニットは上部電極板の外形と同じ形状を呈するように配置されるのが好ましい。
また、上述した各実施の形態や変形例は互いに組み合わせて用いることもできる。例えば、磁力線生成ユニット27を処理空間Sに対して近接及び離脱自在に構成するとともに、磁石列27aが単独で処理空間Sに対して近接及び離脱自在に構成されてもよい。
また、上述した各実施の形態では、全ての磁力線生成ユニットがシャワーヘッド13の上面13aに配置されたが、処理空間Sに対向可能な場所であれば、いずれの場所に磁力線生成ユニットを配置してもよい。
E 電界
S 処理空間
W ウエハ
10 プラズマ処理装置
12 サセプタ
13 シャワーヘッド
13a 上面
23 上部電極板
27,28,29,40,50,60,70 磁力線生成ユニット
27a,27b,28a,28b,29a,29b,41a,41b 磁石列
27c,28c,29c,42,43、44 ヨーク
30 第2の直流電源

Claims (12)

  1. 下部電極と、該下部電極と対向して配置された上部電極とを有し、前記下部電極と前記上部電極との間の処理空間においてプラズマを生じさせて前記下部電極に載置された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記上部電極に関して前記処理空間とは反対側に配置された磁場形成部を有し、
    前記磁場形成部は、前記上部電極の前記処理空間とは反対側の面において平面視において同心状に配置された一対の環状の磁石列を備えた少なくとも1つの磁力線生成ユニットを有し、
    前記磁力線生成ユニットにおける前記一対の環状の磁石列は、各磁石列を形成する磁石の軸線によって形成される角度θ1が鋭角となるように配置され、且つ、前記一対の環状の磁石列における前記処理空間側とは反対側の端部が互いに磁界的に接続されて、前記処理空間側の各端部の間において前記処理空間に進入する磁力線を生じさせ、
    前記磁場形成部によって前記処理空間内に形成される磁場の垂直成分を該磁場の水平成分よりも小さくしたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記上部電極と前記下部電極との間に直流電源又は高周波電源を接続したことを特徴とする請求項記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記少なくとも1つの磁力線生成ユニットは、前記処理空間に対して近接及び離脱自在であることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記少なくとも1つの磁力線生成ユニットは、複数の磁力線生成ユニットであり、該複数の磁力線生成ユニットは、それぞれ個別に前記処理空間に対して近接及び離脱自在であることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記少なくとも1つの磁力線生成ユニットを形成する一対の磁石列のうち一方の磁石列が独立して前記処理空間に対して近接及び離脱自在であることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 下部電極と、該下部電極と対向して配置された上部電極とを有し、前記下部電極と前記上部電極との間の処理空間においてプラズマを生じさせて前記下部電極に載置された基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記上部電極に関して前記処理空間とは反対側に配置された磁場形成部を有し、
    前記磁場形成部は、前記上部電極の前記処理空間とは反対側の面において平面視において同心状に配置された一対の環状の磁石列と、該一対の環状の磁石列の前記処理空間側の端部にそれぞれ当接された2つのヨークとを備えた複数の磁力線生成ユニットを有し、
    前記2つのヨークの軸線によって形成される角度θ2は、0°<θ2≦180°であり
    前記一対の環状の磁石列において前記処理空間側とは反対側の端部互いに磁界的に接続され、前記一対の環状の磁石列は、前記処理空間側の端部にそれぞれ当接された2つのヨークの各端部の間において前記処理空間に進入する磁力線を生じさせ
    前記複数の磁力線生成ユニットのうちの一の磁力線生成ユニットにおける各磁石列の端部に当接された前記ヨークに、隣接する他の磁力線生成ユニットにおける磁石列の端部に当接されたヨークに向かって突出する突起部を設け、該突起部によって前記隣接する磁力線生成ユニット相互における前記ヨーク相互間の間隔を、前記突起部を形成しない場合の前記ヨーク相互間の間隔よりも小さくし、
    前記磁場形成部によって前記処理空間内に形成される磁場の垂直成分を該磁場の水平成分よりも小さくしたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 前記角度θ2は、鋭角であることを特徴とする請求項6記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記角度θ2は、90°であることを特徴とする請求項6記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記一対の環状の磁石列における前記処理空間側とは反対側の端部は平面視において環状のヨークを介して互いに磁界的に接続されていることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記一対の環状の磁石列における前記処理空間側とは反対側の端部は空間を介して互いに磁界的に接続されていること、を特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記磁力線生成ユニットを、1つの前記磁石列と、一端が該磁石列の前記処理空間側とは反対側の端部と接続し且つ他端が前記処理空間を指向するヨークとで形成したことを特徴とする請求項乃至10のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記磁力線生成ユニットを、前記処理空間側が開放された断面逆U字状の永久磁石の列で形成したことを特徴とする請求項乃至10のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
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