JP5710419B2 - 車両用シートパッド及び車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は車両用シートクッションパッド及び車両用シートバックパッドを備えた車両用シートパッドに係り、特に座り心地、乗り心地及び耐久性を損なうことなく、軽量化及びコストダウンを図った車両用シートクッションパッド及び車両用シートバックパッドに関する。また、本発明はかかるシートクッションパッド及びシートバックパッドを備えた車両用シートに関する。
従来、自動車等のシート(座席)の着座部に取り付けられるシートクッションパッドは、尻下部及び腿下部と座面両サイドのサイド土手部と後端部とで構成され、金型に、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を注入して発泡成形することにより製造されている。シートの背もたれ部に取り付けられるシートバックパッドも、上部背もたれ部及び下部背もたれ部と、その両サイドのサイド土手部と上端部及び下端部とで構成され、同様に製造される。
車両用シートクッションパッド及びシートバックパッドにおいては、乗員の尻部や背中が直接に当る部分、例えば座面の尻下部は、搭乗者の体重が最も多くかかり、この部分の材質は座り心地や乗り心地と密接な関係がある。従って、尻下部等の構成材料は座り心地、乗り心地の観点から重要であるが、それ以外の部分は体重の負荷も小さく相対的な重要度は低い。
そこで、車両用シートクッションパッドの軽量化、低コスト化を図るために、座り心地に最も影響の大きい座面の尻下部を高密度部とし、その他の部位を低密度部とするなどの改良を加えた車両用シートクッションパッドが種々提案されている。
例えば、特開2002−153357号公報には、座面の尻下部以外の一部又は全部を尻下部よりも低密度でかつ硬度はほぼ同等とした車両用シートクッションパッドが提案されている。
特開2002−153357号公報
尻下部とそれ以外の部分のフィーリング(座ったときの感触)を合わせるために、JASO−B408に定めるところの“25%硬度”を合わせることが提案されているが、25%硬度の測定方法はφ200mmという大きい円盤を用いる上に、25%圧縮時点で20秒間保持した後の反力の値を読むため、たとえ25%硬度を合わせても、異なる配合を用いた尻下部とそれ以外の部分ではフォームのフィーリングが異なってしまい、違和感を感じてしまう。
その一例として、図10(a)は、25%硬度が314Nで等しい2種類のウレタンフォームの荷重−撓み線図と、25%硬度測定時の20秒保持の後の応力緩和を示し、図10(b)は応力緩和部分の拡大図である。
図10(a),(b)に示すように、25%硬度は同じであっても配合によって応力緩和の量が異なり、20秒保持前の荷重−撓み曲線の反力は異なる。
同じ25%硬度を出す際に、低密度のウレタン配合(C)のウレタンフォームの方が樹脂を硬くする必要があるが、一般に硬い樹脂ほど応力緩和の量が大きい。従って密度の低い配合(C)と密度の高い配合(D)のウレタンフォームとの20秒保持前の反力は7Nほど配合Cの方が高く、このことは押した瞬間は配合Cの方が硬く感じられることになる。
また、低密度で高硬度のウレタンは、高密度で同硬度のウレタンに比べ樹脂自体が硬くなっているため、軟らかく弾力のある高密度ウレタンに比べ、パッド表面部の張力が高く、突っ張った硬い感触のものとなる。このことは、たとえ25%硬度が同じであっても、指などの小さい面積でフォームを加圧すればその差は明白となる。
図11は、25%硬度の等しい配合C、配合Dをφ10mmの円盤で押した荷重−撓み線図であるが、低密度で硬い配合Cの圧縮荷重(反力)は、高密度の配合Dに比べて40%ほど高い値を示している。このことは、指先の太さに近い径の円盤で押した際にこれだけの差があることから、25%硬度が等しくても手で触った感触は配合Cの方が硬くなることを示している。
着座時に腿下やサイド土手部に主に接するのは臀部ではなく腿や手であり、これらの部分は尻下に比べて接触面積も小さく、また、負荷される荷重が小さい。従ってこれらの部位の感触を尻下のものに合わせるには、φ200mmの円盤で押すよりは、より小さい円盤で押した方が実際の触感に近く適している。
同様に、この2種類のウレタンフォームを図12(a)に示すプッシュプルゲージ130の先端の加圧子131で加圧した場合、それぞれの値は、配合C(17.5N)、配合D(13.7N)となっており、配合Cの方が高い値を示し、硬くなっている。なお、図12(b),(c)のようにこの加圧子130をサンプルに15mm押し込んで反力を測定するための加圧子131は、先端側が直径20mmの半球形となっている。
上記の通り、尻下部とそれ以外の腿下部やサイド土手部に異なる材料を用いる場合、JASO−B408(JIS K 6401)に定めるところの25%硬度を合わせただけではフォームのフィーリングを合わせることができず、配合間で違和感を感じてしまう。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、背もたれ部等の中央部との周囲部分との間で座り心地に違和感のない車両用シートバックパッドを提供することを目的とする。
求項の車両用シートバックパッドは、背もたれ部以外の一部又は全部が、該背もたれ部を構成する材料cよりも低密度の材料dで構成されている車両用シートバックパッドにおいて、該材料dのJASO−B408の硬さ試験法による25%硬度が材料cの25%硬度よりも小さいことを特徴とするものである。
両用シートバックパッドは、材b、dの25%硬度を、材料a、cの25%硬度の60〜78.5%とすることもできる。
求項2の車両用シートパッドにおいて、車両用シートバックパッドは、請求項1において、前記材料c及び材料dは、それぞれ、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を発泡してなるものであり、該材料cの密度をD、25%硬度をHとし、該材料dの密度をD、25%硬度をHとした場合(ただし、D>DかつH>H)、該材料cは、ある密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡した場合の25%硬度がHXAであり、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Aを、密度Dとなるように発泡してなり、該材料dは、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Bを、密度Dとなるように発泡してなり、該ウレタン配合原液Bは、密度Dとなるように発泡した場合に25%硬度HXAよりも高い25%硬度HXB’を示すウレタン配合原液B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度Dにおいて25%硬度Hが得られるように調整してなるものであることを特徴とするものである。
また、車両用シートクッションパッドは、材料a及び材料bが、それぞれ、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を発泡してなるものであり、材料aの密度を‘D 、25%硬度を‘H とし、該材料bの密度を‘D 、25%硬度を‘H とした場合(ただし、‘D >‘D かつ‘H >‘H )、該材料aは、ある密度‘D (ただし、‘D >‘D >‘D )となるように発泡した場合の25%硬度が‘H XA であり、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Aを、密度‘D となるように発泡してなり、該材料bは、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Bを、密度‘D となるように発泡してなり、該ウレタン配合原液‘Bは、密度‘D となるように発泡した場合に25%硬度‘H XA よりも高い25%硬度‘H XB’ を示すウレタン配合原液‘B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度‘D において25%硬度‘H が得られるように調整してなるものであることを特徴とするものである。
請求項3の車両用シートパッドにおいて、車両用シートバックパッドは、請求項1において、前記材料c及び材料dは、それぞれ、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を発泡してなるものであり、該材料cの密度をD、25%硬度をHとし、該材料dの密度をD、25%硬度をHとした場合(ただし、D>DかつH>H)、該材料cは、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Aを、密度Dとなるように発泡してなり、該材料dは、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Bを、密度Dとなるように発泡してなり、該ウレタン配合原液Aは、ある密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡した場合の25%硬度がHXA’であるウレタン配合原液A’を、イソシアネートインデックスを下げて、密度Dにおいて25%硬度Hが得られるように調整してなるものであり、該ウレタン配合原液Bは、密度Dとなるように発泡した場合に25%硬度HXA’よりも高い25%硬度HXB’を示すウレタン配合原液B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度Dにおいて25%硬度Hが得られるように調整してなるものであることを特徴とするものである。
また、車両用シートクッションパッドは、材料a及び材料bが、それぞれ、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を発泡してなるものであり、該材料aの密度を‘D 、25%硬度を‘H とし、該材料bの密度を‘D 、25%硬度を‘H とした場合(ただし、‘D >‘D かつ‘H >‘H )、該材料aは、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Aを、密度‘D となるように発泡してなり、該材料bは、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Bを、密度‘D となるように発泡してなり、該ウレタン配合原液‘Aは、ある密度‘D (ただし、‘D >‘D >‘D )となるように発泡した場合の25%硬度が‘H XA’ であるウレタン配合原液‘A’を、イソシアネートインデックスを下げて、密度‘D において25%硬度‘H が得られるように調整してなるものであり、該ウレタン配合原液‘Bは、密度‘D となるように発泡した場合に25%硬度‘H XA’ よりも高い25%硬度‘H XB’ を示すウレタン配合原液‘B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度‘D において25%硬度‘H が得られるように調整してなるものであることを特徴とする。
請求項の車両用シートは、請求項1ないしのいずれか1項に記載の車両用シートパッドを備えてなるものである。
なお、本発明において、密度とは「OA密度(オーバーオール密度;総密度)」を示す。
本発明は、下部又は背もたれ部の25%硬度に比べ、それ以外の部分の少なくとも一部(好ましくは全体)の25%硬度を若干小さく設定したものであり、これにより、下部又は背もたれ部とそれ以外の部位とのフォームフィーリングが近くなり、違和感の無いパッドの作製が可能となる。
従って、本発明によれば、座り心地、乗り心地及び耐久性を損なうことなく、軽量化及びコストダウンを図った車両用シートクッションパッド及び車両用シートバックパッドであって、尻下部又は背もたれ部とそれ以外との違和感を生ずることが防止された車両用シートクッションパッド及び車両用シートバックパッドが提供される。また、乗り心地の向上も果たすことが可能となる。
本発明の車両用シートクッションパッドの実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートクッションパッドの他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートクッションパッドの別の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートクッションパッドの別の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートクッションパッドの別の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートバックパッドの実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートバックパッドの他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートバックパッドの別の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の車両用シートバックパッドの別の実施の形態を示す斜視図である。 従来配合のウレタンにおける荷重(N)−歪み(%)曲線を示すグラフである。 従来配合のウレタンにおける荷重(N)−歪み(%)曲線を示すグラフである。 プッシュプルゲージによる硬さ測定法の説明図である。
以下に図面を参照して本発明に係る車両用シートクッションパッド及び車両用シートバックパッドの実施の形態を詳細に説明する。
図1〜5は本発明に係る車両用シートクッションパッドを示す斜視図であり、図6〜9は本発明の車両用シートバックパッドの実施の形態を示す斜視図である。
図1の車両用シートクッションパッド1Aは、尻下部2のみを高密度部とし、その他の腿下部3、サイド土手部4及び後端部5を低密度部としたものである。
図2の車両用シートクッションパッド1Bは、尻下部2及び後端部5を高密度部とし、腿下部3とサイド土手部4を低密度部としたものである。
図3の車両用シートクッションパッド1Cは、サイド土手部4のみを低密度部とし、その他の尻下部2、腿下部3及び後端部5を高密度部としたものである。
図4の車両用シートクッションパッド1Dは、尻下部2及び腿下部3を高密度部とし、サイド土手部4及び後端部5を低密度部としたものである。
図5の車両用シートクッションパッド1Eは、腿下部3のみを低密度部とし、その他の尻下部2、サイド土手部4及び後端部5を高密度部としたものである。
図6の車両用シートバックパッド11Aは、サイド土手部16のみを低密度部とし、その他の上端部12、下端部13、上部背もたれ部14及び下部背もたれ部15を高密度部としたものである。
図7の車両用シートバックパッド11Bは、サイド土手部16及び上端部12を低密度部とし、その他の下端部13、上部背もたれ部14及び下部背もたれ部15を高密度部としたものである。
図8の車両用シートバックパッド11Cは、サイド土手部16及び下端部13を低密度部とし、その他の上端部12、上部背もたれ部14及び下部背もたれ部15を高密度部としたものである。
図9の車両用シートバックパッド11Dは、サイド土手部16と上端部12及び下端部13を低密度部とし、その他の上部背もたれ部14及び下部背もたれ部15を高密度部としたものである。
本発明において、高密度部の密度Dは座り心地、乗り心地、耐久性等を確保するために40〜80kg/m程度であることが好ましい。また、硬度Hは150〜300N程度であることが好ましい。
一方、低密度部の密度Dは軽量化のために高密度部の密度Dの40〜95%程度であることが好ましい。
この高密度部はウレタン配合原液Aを発泡成形してなり、低密度部はウレタン配合原液Bを発泡成形してなる。ウレタン配合原液Aよりなる高密度部及びウレタン配合原液Bよりなる低密度部は、次の[I]又は[II]のようにして製造される。
[I] 高密度部には、密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡成形した場合の硬度がHXAであるウレタン配合原液Aを用い、このウレタン配合原液Aを密度がDとなるように発泡させる。一方、低密度部には、密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡成形した場合に、硬度HXAよりも高い硬度HXB’を示すウレタン配合原液B’のイソシアネートインデックスを上げて調製されたウレタン配合原液Bを用い、このウレタン配合原液Bを密度がDとなるように発泡させる。
ここで、密度Dに発泡成形するウレタン配合原液Aとウレタン配合原液B’とのイソシアネートインデックスは同程度であることが好ましい。両者のイソシアネートインデックスは80〜120程度であることが好ましい。また、ウレタン配合原液Aと同密度で高硬度を示すウレタン配合原液B’は、ウレタン配合原液Aの硬度HXAに対して1.1倍以上、例えば1.2〜2.0倍の硬度HXB’を示すことが好ましい。
ウレタン配合原液Bは、このようなウレタン配合原液B’についてイソシアネートインデックスを1〜20程度上げて、密度Dにおいて硬度Hが得られるように調製される。なお、イソシアネートインデックスを上げるためには、ウレタン配合原液B’のポリオール成分配合液とイソシアネート成分との配合割合を調整し、イソシアネート成分を増やすことが簡便である。
[II] 高密度部は、密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡成形した場合の硬度がHXA’であるウレタン配合原液A’のイソシアネートインデックスを下げて調製されたウレタン配合原液Aを、密度がDとなるように発泡させる。一方、低密度部には、密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡成形した場合に、硬度HXA’よりも高い硬度HXB’を示すウレタン配合原液B’のイソシアネートインデックスを上げて調製されたウレタン配合原液Bを用い、このウレタン配合原液Bを密度がDとなるように発泡させる。
ここで、密度Dに発泡成形するウレタン配合原液A’とウレタン配合原液B’とのイソシアネートインデックスは同程度であることが好ましい。両者のイソシアネートインデックスは80〜120程度であることが好ましい。また、ウレタン配合原液A’と同密度で高硬度を示すウレタン配合原液B’は、ウレタン配合原液A’の密度HXA’に対して1.1倍以上、例えば1.2〜2.0倍の硬度HXB’を示すことが好ましい。
ウレタン配合原液Aは、このようなウレタン配合原液A’についてイソシアネートインデックスを1〜20程度、より好ましくは2〜10程度下げて、密度Dにおいて硬度Hが得られるように調製される。また、ウレタン配合原液Bは、このようなウレタン配合原液B’についてイソシアネートインデックスを1〜20程度、より好ましくは2〜10程度上げて、密度Dにおいて硬度Hが得られるように調製される。なお、イソシアネートインデックスを下げるためには、ウレタン配合原液A’のポリオール成分配合液とイソシアネート成分との配合割合を調整し、イソシアネート成分を減らすことが簡便である。また、イソシアネートインデックスを上げるためには、ウレタン配合原液B’のポリオール成分配合液とイソシアネート成分との配合割合を調整し、イソシアネート成分を増やすことが簡便である。
このようにウレタン配合原液A又はウレタン配合原液A’に対して、同密度Dにおいて高硬度で脆性的挙動を示すウレタン配合原液B’をイソシアネートインデックスを調整すると共に密度を調整して低密度部を構成する。[I]の場合は、配合原液B’のインデックスを上げ、[II]の場合は配合原液A’のインデックスを下げることにより、高密度部と低密度部の密度差を大きくし、パッド製品として軽量化効果をより高めようとしているが、本来配合原液A’とB’は同密度において硬度は差がある為、同インデックス又は製品として軽量化が測れる範囲内で、自由にインデックスを選定することが出来る。
本発明では、前記の通り、材料bの25%硬度を材料aの25%硬度よりも若干小さくし、好ましくは材料bの25%硬度を材料aの25%硬度の50〜98%、特に好ましくは60〜90%としている。また、材料dの25%硬度を材料cの25%硬度よりも若干小さくし、好ましくは材料dの25%硬度を材料cの25%硬度の50〜98%、特に好ましくは60〜90%としている。なお、図1〜5は本発明の車両用シートクッションパッドの実施の形態の一例を示すものであり、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるものではない。本発明の車両用シートクッションパッドは、尻下部が高密度部で、サイド土手部及び/又は腿下部が低密度部であり、上記25%硬度の関係を満たすものであれば良い。
6〜9は本発明の車両用シートバックパッドの実施の形態の一例を示すものであり、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるものではない。本発明の車両用シートバックパッドは、上部及び下部の背もたれ部が高密度部で、サイド土手部が低密度部であり、上記25%硬度の関係を満たすものであれば良い。
本発明において、座り心地、乗り心地や耐久性を損なうことなく、軽量化、低コスト化を十分に図るために、シートクッションパッド又はシートバックパッドの総体積の20〜70%を高密度部とし、残部を低密度部とするのが好ましい。
本技術は、サイド部に高硬度材質を用いる、いわゆるサイド異硬度技術との組み合わせが可能である。フロントクッションに適用される場合は、サイド部に高硬度配合、尻下部に乗り心地を重視した配合、それ以外の部分には、尻下部より密度と硬度を下げた材質を用いることが好ましい。
上記の各実施の形態は、一人掛けの所謂セパレートタイプのシートへの本発明の適用例であるが、本発明は二人掛け以上の所謂ベンチタイプのシートにも適用可能である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
サイド部、腿下部及び後端部には、下記表1に示す配合のポリオール成分配合液Cを用い、また、イソシアネート成分としては、日本ポリウレタン社製「Cornate T−80」を用い、これらをイソシアネートインデックス85となるように混合してウレタン配合原液とした。
別に、下記表1に示す配合のポリオール成分配合液Dを用い、また、イソシアネート成分としては、上記と同じ日本ポリウレタン社製「Cornate T−80」を用い、これらをイソシアネートインデックス100となるように混合してウレタン配合原液とした。
Figure 0005710419
サイド土手部と腿下部と後端部の密度が56kg/mとなるように、また尻下部の密度が66kg/mとなるように上記ウレタン原液配合液C,Dを供給し、常法に従って車両用シートクッションパッドを製造した。
この車両用シートクッションパッドの尻下部の密度及び25%硬度と、サイド土手部、腿下部及び後端部の密度及び25%硬度を表2に示す。
この車両用シートクッションパッドについて、モニターが実際に着座し、そのときの大腿部の違和感を評価し、結果を表2に示した。なお、評価はいずれも普通を(△)とし、劣る(×)、優れる(○)の基準で表した。
実施例では、配合C,Dの硬さをそれぞれ400×400×100mmのテストピース形状に換算しているが、実際の製品形状で確認する場合は、尻下部とそれ以外の部分から同形上のサンプルを切り出し、そのCLD硬度(全面圧縮硬度JIS K 6400−2)で代用しても良い。
比較例1
実施例1において、全ての部分に原料として実施例1の尻下部と同一のウレタン配合原液を用いて車両用シートクッションパッドを製造した。即ち、ポリオール配合液としてDを用い、イソシアネートインデックスを100とした。また、密度は尻下部及びそれ以外もすべて66kg/m3とした。結果を表2に示す。
比較例2
実施例1において、サイド土手部、腿下部及び後端部に、ポリオール配合液Cを用い、且つイソシアネートインデックスを100%とした高硬度ウレタン配合原液を用いたこと以外は同様にして車両用シートクッションパッドを製造し、同様に評価を行って結果を表2に示した。
Figure 0005710419
表2に示すように、サイド土手部等と尻下部との25%硬度の比を78%とした実施例1は、この比を100%とした比較例1,2に比べて、大腿部の違和感がなく、座り心地が良い。また、実施例1は比較例1に比べて軽量である。


1A,1B,1C,1D,1E 車両用シートクッションパッド
2 尻下部
3 腿下部
4 サイド土手部
5 後端部
11A,11B,11C,11D 車両用シートバックパッド
12 上端部
13 下端部
14 上部背もたれ部
15 下部背もたれ部
16 サイド土手部

Claims (4)

  1. 車両用シートバックパッドと、車両用シートクッションパッドとからなる車両用シートパッドであって、
    前記車両用シートクッションパッドは、座面の尻下部以外の一部又は全部が、該尻下部を構成する材料aよりも低密度の材料bで構成され、
    前記車両用シートバックパッドは、背もたれ部以外の一部又は全部が、該背もたれ部を構成する材料cよりも低密度の材料dで構成されている車両用シートパッドにおいて、
    材料bのJASO−B408の硬さ試験法による25%硬度が材料aの25%硬度の60〜90%であり、
    材料dのJASO−B408の硬さ試験法による25%硬度が材料cの25%硬度の60〜90%であり、
    材料bの密度が材料aの密度の40〜84.85%であり、
    材料dの密度が材料cの密度の40〜84.85%であり、
    材料a、cの前記25%硬度が150〜300Nである、車両用シートパッド。
  2. 請求項1において、前記材料a、b、c及び材料dは、それぞれ、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を発泡してなるものであり、
    該材料cの密度をD、25%硬度をHとし、該材料dの密度をD、25%硬度をHとした場合(ただし、D>DかつH>H)、
    該材料cは、ある密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡した場合の25%硬度がHXAであり、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Aを、密度Dとなるように発泡してなり、
    該材料dは、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Bを、密度Dとなるように発泡してなり、
    該ウレタン配合原液Bは、密度Dとなるように発泡した場合に25%硬度HXAよりも高い25%硬度HXB’を示すウレタン配合原液B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度Dにおいて25%硬度Hが得られるように調整してなるものであり、かつ、
    該材料aの密度を‘D 、25%硬度を‘H とし、該材料bの密度を‘D 、25%硬度を‘H とした場合(ただし、‘D >‘D かつ‘H >‘H )、
    該材料aは、ある密度‘D (ただし、‘D >‘D >‘D )となるように発泡した場合の25%硬度が‘H XA であり、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Aを、密度‘D となるように発泡してなり、
    該材料bは、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Bを、密度‘D となるように発泡してなり、
    該ウレタン配合原液‘Bは、密度‘D となるように発泡した場合に25%硬度‘H XA よりも高い25%硬度‘H XB’ を示すウレタン配合原液‘B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度‘D において25%硬度‘H が得られるように調整してなるものであることを特徴とする車両用シートパッド。
  3. 請求項1において、前記材料a、b、c及び材料dは、それぞれ、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を発泡してなるものであり、
    該材料cの密度をD、25%硬度をHとし、該材料dの密度をD、25%硬度をHとした場合(ただし、D>DかつH>H)、
    該材料cは、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Aを、密度Dとなるように発泡してなり、
    該材料dは、密度Dとなるように発泡した場合の25%硬度がHであるウレタン配合原液Bを、密度Dとなるように発泡してなり、
    該ウレタン配合原液Aは、ある密度D(ただし、D>D>D)となるように発泡した場合の25%硬度がHXA’であるウレタン配合原液A’を、イソシアネートインデックスを下げて、密度Dにおいて25%硬度Hが得られるように調整してなるものであり、
    該ウレタン配合原液Bは、密度Dとなるように発泡した場合に25%硬度HXA’よりも高い25%硬度HXB’を示すウレタン配合原液B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度Dにおいて25%硬度Hが得られるように調整してなるものであり、
    該材料aの密度を‘D 、25%硬度を‘H とし、該材料bの密度を‘D 、25%硬度を‘H とした場合(ただし、‘D >‘D かつ‘H >‘H )、
    該材料aは、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Aを、密度‘D となるように発泡してなり、
    該材料bは、密度‘D となるように発泡した場合の25%硬度が‘H であるウレタン配合原液‘Bを、密度‘D となるように発泡してなり、
    該ウレタン配合原液‘Aは、ある密度‘D (ただし、‘D >‘D >‘D )となるように発泡した場合の25%硬度が‘H XA’ であるウレタン配合原液‘A’を、イソシアネートインデックスを下げて、密度‘D において25%硬度‘H が得られるように調整してなるものであり、
    該ウレタン配合原液‘Bは、密度‘D となるように発泡した場合に25%硬度‘H XA’ よりも高い25%硬度‘H XB’ を示すウレタン配合原液‘B’を、イソシアネートインデックスを上げて、密度‘D において25%硬度‘H が得られるように調整してなるものであることを特徴とする車両用シートパッド。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の車両用シートパッドを備えてなる車両用シート。
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