JP5710124B2 - 非螺旋セグメントを有するインナースプリングコイルおよびインナースプリング - Google Patents

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Description

本願は、2004年8月28日に出願された米国出願第10/929,137号の一部継続出願である。
本発明は、スプリングおよびコイルのデザイン、ならびに複数のスプリングまたはコイルを用いた反発システムの分野一般に属する。
複数のワイヤ状スプリングまたはコイルのマトリクスまたはアレイからなるマットレス用インナースプリングまたは単に「インナースプリング」は、マットレス用パッド材の反発芯として長く用いられており、張り地層がインナースプリングの周囲に配置され取り付けられる。成形スチールワイヤからなるインナースプリングは、スチールワイヤストックからコイルを形成し、これらのコイルをマトリクスアレイ状に相互に連結する、あるいはレーシングする機械製法によって大量生産される。そのような機械製法を用いて、インナースプリングのデザイン属性は、ワイヤのゲージ、コイルのデザインまたはデザインの組み合わせ、マトリクスアレイ内の隣接するコイルの相対的なコイルの配向、およびコイルの相互連結またはレーシングの方法から、選択され変更されることができる。
何十年にもわたって、マットレスおよびその他のタイプのクッションは「両面型」、すなわち断面が対称であって、材料および部品の形状および配置が各面において同一であるように構成されてきた。両面対称構成は、クッションまたはマットレスを裏返すことにより、圧縮されていない側において同じ支持特性を得ることを可能にする。このことは、反対面を支持面として使用している間に、パッド材(特にコットン芯または鳥類の羽毛などの天然材料)の圧縮された層を非圧縮させるために必要であると長年考えられていた。しかし、圧縮されていないまたは実質的に圧縮されていない状態に素早く戻る優れた弾性を有するフォーム材料などの、パッド材層の改良された材料の出現により、パッドを有する支持面は、反対面に裏返すことによる長い回復期間をもはや必要とせず、また非圧縮時に実際素早く回復し、この性能を製品寿命にわたって維持することができる。このことから、最近、「片面」マットレスが開発された。「片面」マットレスは、支持永久の支持面または表面を1つだけ有するように設計および構成され、かつ反対面がボックススプリングあるいは基礎体の上面によって永久的に支持され接触されるように設計されている。このように、片面あるいは「非裏返し型(no−flip)」マットレスは、支持および快適性特徴を実質的にすべて単一の支持面またはその付近に集中させ、かつ反対面あるいは底面は、基礎体による支持のためのプラットフォームとしてのみ作用するように設計されている。従って、支持面またはその付近におけるパッド材その他の充填材料の量および質は、反対側の底面におけるよりも劇的に高い。
マットレスデザインの最近の傾向は、1つだけの表面またはウエイト支持面(weight−bearing side)を有する片面の「非裏返し型」マットレスである。片面型マットレスにおいて、パッド材は底側からは排除され、支持側では増強される。しかしながら、パッド材の配置における根本的な変更にもかかわらず、インナースプリングのデザインは片面支持性能のために変更されたり設計されたりしていない。それどころか、片面型マットレスの構成は、コイル生産によって製造される略対称形のコイルを用いることに起因する対称な構造によって、反発(reflective)支持を提供する2つの面(コイル端部により規定される)を有する従来のインナースプリングを用い続けている。この点で、従来のインナースプリングを用いた片面マットレスにおいては、インナースプリングの底側には、単一支持面の適当なまたは最適な性能に対して過剰であって必要ではない相当な量のワイヤ材料および構造がある。
ワイヤ状インナースプリングの多くのデザイン属性の中では、個々のコイルスプリングの高さおよび剛度が特に重要である。マットレス全体の高さはコイルの高さによってある程度決定され、アメリカンスタイルのハイプロフィールマットレスに対しては5.5インチ〜8.0インチの範囲などの背の高いコイルが望ましい。コイルおよびインナースプリングの高さを高くするには、適当な剛性を維持するためにさらに大きな技術的課題がある。螺旋コイルにおいて、一般的には剛性は高さとともに減少する。なぜなら、高さはコイルのボディにおいてワイヤの螺旋巻き数をより多く形成することによって達成されるからである。コイルの巻き数が増えて螺旋角が小さくなるほど、圧縮のために必要な力が小さくなっていく。これは、より柔らかな支持構造を提供するが、片面型マットレスの適当な長時間効果のある支持を提供するには柔らかくなりすぎる可能性がある。また、螺旋巻き数がコイルの長さに対して対称的に増加すると、片面型マットレスにおいて直接過重が全くかからないコイルの底端部でもワイヤが増加する。コイルの剛性は、より重いゲージのワイヤを用いることによって増大させることができるが、これによって重量および材料コストがかなり増えてしまう。従って、インナースプリングのコイルのコイル巻き数を単純に増やすことは、片面型マットレスにおける使用を目的としたインナースプリングの高さを高くし、ハイプロフィールを実現するための実際的な解決法とはならない。
インナースプリングデザインにおける主たる要素は材料コスト、すなわちスチールワイヤのコストである。剛性を増大させるためにより重いゲージのワイヤを用いることができるが、上述したように、これによって材料および取扱いコストが増大する。また、ワイヤのゲージが重くなるほど、インナースプリングを作製するために用いられるワイヤ形成用機器に生じる磨耗の量が増してしまう。適当な、またはそれ以上に補強された高さおよび剛性を有するコイルデザイン、多くのウエイト支持端部(weight−bearing end)のうち1つを有するように構成されたコイルデザイン、および従来の対称型コイルよりも少ない量の材料を必要とするコイルデザインが望ましい。
この点で、従来のインナースプリングを用いた片面型マットレスにおいては、インナースプリングの底側には、適当なまたは最適な性能には過剰であって必要ではない相当量の材料および構造がある。ワイヤ状インナースプリングの多くのデザイン属性の中では、高さおよび剛性が特に重要である。マットレス全体の高さはコイルの高さによってある程度決定され、アメリカンスタイルのハイプロフィールマットレスに対しては6.5〜7.5の範囲などの背の高いコイルが望ましい。コイルおよびインナースプリングの高さを高くするには、適当な剛性を維持するためにさらに大きな技術的課題がある。コイルに対するワイヤの螺旋トリムの数を増やすことによって達成されるので、一般的には、剛性は高さとともに減少する。
インナースプリングデザインにおける主たる要素は材料コスト、すなわちスチールワイヤのコストである。剛性を増大させるためにより重いゲージのワイヤを用いることができるが、もちろん、これによってコストが増大する。また、ワイヤのゲージが重くなるほど、ワイヤ形成用機器に生じる磨耗の量が増してしまう。適当な高さおよび剛性を有するコイルデザイン、多くのウエイト支持端部(weight−bearing end)のうち1つを有するように構成されたコイルデザイン、および従来の対称型コイルよりも少ない量の材料を必要とするコイルデザインが望ましい。
この要旨は、請求の範囲によって規定される特許の法的範囲を限定するものではない。本開示および発明は、コイルの端部と端部との間の1つ以上の非螺旋セグメントおよびコイルの螺旋ボディを有する螺旋スプリング、ならびにそのようなコイルを用いて作られたインナースプリングの様々なタイプである。本開示および発明は、ステップ部を有するコイル、本明細書では「ワンステップ」または「マルチステップ」コイルとも称される、の様々なタイプに関する。ステップ部を有するコイルは、スチールまたは合金からなるワイヤから形成され、螺旋コイルボディおよびコイル端の一方または両方と組み合わせたあるいは連続した少なくとも1つの非螺旋セグメントを有する。本明細書で用いられるように、「ステップ」「ステップを有する」「ワンステップ」「マルチステップ」という用語は上記コイルの非螺旋セグメントを称し、それらを意味する。本開示および発明は、ステップを有するコイルを用いて作られたマットレス用インナースプリングおよび他の反発支持構造をさらに包含する。1つまたは複数のステップはコイルの縦軸とは位置合わせされるか、または同軸とされるか、あるいは他の配置または角度とされ得、コイルボディ全体が螺旋形状であるコイルよりも少ない材料を用いてコイルに高さと長さを提供することができる。インナースプリング内で組み合わせられるとき、コイルの1つまたは複数のステップの非螺旋形状および配向は、インナースプリングの支持表面に対してより低いスプリングレートおよびより柔らかい感触を持った螺旋巻きを有するコイルボディ(つまり、螺旋コイルボディ)を支持するコイルへの比較的堅い基部を形成するために用いられることができる。本開示のワンステップおよびマルチステップコイルは、インナースプリングの反発支持を必要とするあらゆるタイプの製品または構造内に組み込まれるあらゆるタイプのインナースプリングにおいて用いられることができる。それらのワンステップまたはマルチステップコイルは、レーシングワイヤまたはクリップによって、あるいはコイルを部分的にまたは完全にカプセル状に包む繊維によって、あるいはその他の装置や材料によって、アレイ状に相互に接続されることができる。コイルの複数のセグメントのうちの非螺旋セグメントは線形または曲線とすることができ、螺旋コイルボディの縦軸とは位置合わせすることまたは平行とすること、あるいはそうでないようにすることができ、さらに、コイル端の平面から垂直、または他の角度で延びることができる。
本発明の1つの局面において、インナースプリングにおいて使用されるワンステップコイルが提供され、ステップを有するコイルは、複数の略螺旋巻きによって形成された略螺旋コイルボディと、前記コイルボディの各軸方向端部にあるコイル端であって、各コイル端は前記コイルボディの縦軸とは略垂直な平面に概ね位置するコイル端と、前記コイルボディおよび前記コイル端の一方とは連続しているステップセグメントであって、前記コイルボディの縦軸とは略平行であるステップセグメントと、を備えている。
本発明の他の局面において、インナースプリングにおいて使用されるステップを有するコイルが提供され、ステップを有するコイルは、略螺旋コイルボディと、前記コイルボディの両端部に形成されるコイル端と、前記コイルボディの端部および前記コイル端の一方とは連続する少なくとも1つの非螺旋ステップであって、前記コイルボディの端部が前記各コイル端から間隔をあける線形または垂直の大きさを有する、非螺旋ステップと、を備えている。複数のワイヤコイルはインナースプリングを形成するために相互に接続されることができ、前記コイルのステップはインナースプリングの片側近傍の共通の平面に配置される。
本発明の他の局面において、インナースプリングにおいて使用されるステップを有するコイルが提供され、ワイヤコイルは、略螺旋コイルボディと、前記コイルボディの両端部に形成されたコイル端と、前記コイルボディの端部および前記コイル端の一方の間に連続して配置される少なくとも1つのステップであって、前記ステップは、前記連続するコイル端を前記コイルボディの各端部から間隔をあける非螺旋形状および線形長さを有するステップと、を備えている。前記ステップは、前記コイルボディの端部と前記コイル端との間に1つ以上の屈曲を有することができる。前記複数のコイルは前記インナースプリングの平行な面を形成するコイル端で相互に接続されることができ、前記コイルのステップはインナースプリングの面のうち1面だけの近傍に配置され、あるいは前記コイルのステップのいくつはインナースプリングの面のうち一方の近傍に配置され、さらに、前記コイルのステップのいくつかはインナースプリングの他方の面近傍に配置される。
本発明の他の局面において、共に接続される複数のワイヤコイルによって形成されるインナースプリングへのアッセンブリのためのマルチステップコイルが提供され、前記ワイヤコイルは、略螺旋コイルボディと、前記コイルボディの両端にあるコイル端と、前記コイルボディの両端部とコイル端のそれぞれとの間に形成されるステップであって、前記ステップは非螺旋形状を有し各コイル端からコイルボディの両端への間隔をあけているステップと、を備えている。インナースプリングに組み立てられる際、これらのコイルのステップはインナースプリングの支持表面または面を形成するコイルの端部近傍の共通な平面に配置される。
本発明のこれらの局面およびその他の局面は、単に例示の目的である実施例を参照して本明細書で説明されるが、請求の範囲およびその同等物によって規定される特許の法的範囲を限定するものではない。
図1Aは、ワンステップコイルの各種図面である。 図1Bは、ワンステップコイルの各種図面である。 図1Cは、ワンステップコイルの各種図面である。 図1Dは、ワンステップコイルの各種図面である。 図1Eは、ワンステップコイルの各種図面である。 図2は、複数のワンステップコイルを有するインナースプリングの正面図である。 図3は、複数のワンステップコイルを有するインナースプリングの斜視図である。 図4Aは、ワンステップコイルの他の実施例を示す各種図面である。 図4Bは、ワンステップコイルの他の実施例を示す各種図面である。 図4Cは、ワンステップコイルの他の実施例を示す各種図面である。 図4Dは、ワンステップコイルの他の実施例を示す各種図面である。 図5は、他の実施例の複数のワンステップコイルを有するインナースプリングの正面図である。 図6は、他の実施例の複数のワンステップコイルを有するインナースプリングの斜視図である。 図7Aは、本明細書では「前傾(slant forward)」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図7Bは、本明細書では「前傾(slant forward)」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図7Cは、本明細書では「前傾(slant forward)」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図8Aは、本明細書では「後傾(slant backward)」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図8Bは、本明細書では「後傾(slant backward)」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図8Cは、本明細書では「後傾(slant backward)」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図9Aは、本明細書では「凹」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図9Bは、本明細書では「凹」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図9Cは、本明細書では「凹」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図10Aは、本明細書では「凸」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図10Bは、本明細書では「凸」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図10Cは、本明細書では「凸」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図11Aは、本明細書では「キャスト」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図11Bは、本明細書では「キャスト」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図11Cは、本明細書では「キャスト」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図12Aは、本明細書では「逆キャスト」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図12Bは、本明細書では「逆キャスト」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図12Cは、本明細書では「逆キャスト」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図13Aは、本明細書では「波形」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図13Bは、本明細書では「波形」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図14Aは、本明細書では「S字」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図14Bは、本明細書では「S字」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図14Cは、本明細書では「S字」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図15Aは、本明細書では「オフセット」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図15Bは、本明細書では「オフセット」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図15Cは、本明細書では「オフセット」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図16Aは、本明細書では「オフセット湾曲ステップ」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図16Bは、本明細書では「オフセット湾曲ステップ」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図16Cは、本明細書では「オフセット湾曲ステップ」型のワンステップコイルと称されるワンステップコイルの他の実施例を示す正面図である。 図17は、4回巻きベビーベッド型のワンステップコイルの斜視図である。 図18は、ボンネル(Bonnel)型ワンステップコイルの斜視図である。 図19は、螺旋コイルボディおよび2つのオフセット端部を有するワンステップコイルの斜視図である。 図20は、ワンステップコイルの斜視図である。 図21Aは、ポケット化ワンステップコイルの斜視図である。 図21Bは、ポケット化ワンステップコイルの斜視図である。 図22は、本発明によるマルチステップコイルの斜視図である。 図23は、本発明によるマルチステップコイルを用いて構成されたインナースプリングを横から見た図である。 図24は、本発明によるマルチステップコイルの他の実施例を示す斜視図である。 図25は、本発明によるマルチステップコイルを用いて構成されたインナースプリングを横から見た図である。 図26は、本発明による対称形マルチステップコイルを示す斜視図である。 図27は、本発明による対称形マルチステップコイルを用いて構成されたインナースプリングを横から見た図である。 図28は、本発明によるステップを有するコイルを交互の配向で配置したインナースプリングを横から見た図である。 図29は、本発明のステップを有するコイルの他の実施例を示す斜視図である。
図面に示すように、本開示のワンステップコイルの一例を全体として10で示す。コイル10は複数の略螺旋形の巻き121〜126、コイル端14および16、ならびにコイルステップ20によって形成される略円筒形のボディ12を有する。以下に詳細に説明されるように、ある形状のコイルステップ20は、略螺旋形のコイルボディ12とは通常は位置合わせはされず、つまり非螺旋であり、いくつかの形状においては、コイルの縦軸Aに対して角度をつけられるか、略垂直に配向されるか、あるいは円筒形のコイルボディ12の縦軸Aに対して、略位置合わせされる平行とされることができる。コイルステップ20はコイルボディ12の螺旋巻き121〜126の略螺旋形状または軌道に追従しない。また、後述するように、コイルステップ20は、線形(つまり、直線)に限らず、曲線であったり、多数の曲線または巻きを有することができる。本実施例において、ステップ20は、コイル端14とコイルボディ12との間に線形(直線)であるセグメントを有し、このセグメントは略垂直に配向されコイルボディ12の縦軸に対して実質的に平行である。コイルボディ12のコイル端14(セグメント141)とステップ20との間には下部トランジション27があり、ステップ20と第1の巻き121との間には上部トランジション29がある。
コイルステップ20の形状およびコイルボディ12に対する向きに関係なく、コイルステップは、ステップがそこから延びているコイル端からコイルボディを高くするまたは距離を広げるという利点を提供し、それによってより少ないワイヤ材料でコイルロフトまたは高さが得られ、さらに、隣接するコイルボディ12のスプリングレートおよび特徴を妨害せず、現にそれらを向上させている。コイルステップ20は、端から端まで、つまりコイル端14からコイル端16までを測定したコイル10全体の長さを増大させる効果を有する。本明細書で使用するように、「ステップ」という用語は、通常は、コイル内のワイヤのいずれかの略線形または曲線のセグメントを称し、このセグメントは、螺旋コイルボディとコイル端との間に配置され、コイルボディのワイヤの螺旋形状の螺旋または軌道に追従せず、コイルボディの縦軸に対して略位置合わせされるかあるいは平行な少なくとも1つのセグメントを有することができ、縦軸Aからの半径範囲でコイルボディの螺旋形の巻きの1つの外径範囲と同じ場所に配置される。そのようなコイルステップ20を有するコイル10は、本明細書では「ワンステップコイル」と称されることがある。しかしながら、本発明の範囲は、ここで説明される1つおよび1つだけの「ステップ」を有するコイル構成に限定されるものではない。螺旋形の巻き121〜126は、通常はコイルボディ12の高さ方向に沿ってそれぞれ異なる高さに配置されているが、略円筒形のコイルボディが連続した螺旋形状によってコイルのワイヤに形成されているので、ワイヤの個々の巻きまたは湾曲部の厳密な区分はない。コイルの巻き数は、直径および高さのデザインパラメータならびに所望のスプリングレートに応じて変更することが可能である。一般的に知られているようにスプリングレートは螺旋巻き数とは反比例して変化する。
略円筒形のコイルボディ12は、コイル10の螺旋巻きのそれぞれの径方向中心にコイル10の全長にわたる縦軸を有する。コイルボディ12は、概括的に14で示す第1のコイル端および概括的に16で示す第2のコイル端とは連続している。「第1のコイル端」および「第2のコイル端」という表現は単に識別および参照のためであって、コイル端の位置または向きを規定するものではない。従って、ここでは、第1のコイル端14または第2のコイル端16のいずれも単純に「コイル端」と称されることができる。コイル端14または16のいずれも、片面型または両面型マットレスにおけるインナースプリングにおいてコイルの支持端とすることができる。図2に示すように、コイル端14および16のそれぞれは、一般的に、コイルボディ12の縦軸とは略垂直な各平面内にある。
図1A〜1Eにさらに示すように、コイル端14および16は、複数の隣接したセグメント、例えば141〜149および161〜170をそれぞれ有することができ、それらは、例えば同一出願人による米国特許第4,726,572号に説明されているように、相応に構成されたコイル形成装置によって形成されることができる。コイル端14および16のように1つ以上の線形セグメントを有するコイル端は、円形端部を有するコイルに比べてインナースプリングアレイにおいてコイル同士をより間隔を狭く配置することが可能であるという利点を有し、さらにコイルとコイルとの間を通るレーシングワイヤのための線形軌道を提供することができるという利点を有する。コイル端14および16は、同様に構成される必要はなく、実際にはコイル端の一方は他方とは異なって構成されることも可能である。例えば、コイル端の一方は、他方に比べて、コイルヘッドの様々な湾曲部によって規定される1つまたはそれ以上の付加的セグメントを有していることもできる。図1A〜1Dに示すように、コイル端16は、わずかに湾曲した末端セグメントであるセグメント170を有しており、これはコイル端14には見られない。セグメント170などの付加的セグメントは、コイル端のウエイト支持および荷重分配面積を増大させるため、およびコイル端を強化してさらに硬くさせるために設けられることができる。略螺旋形のボディ12は、コイル端14および16の間に延びている。コイル端14および16は、「第1」の端部または「第2」の端部のいずれかで二者択一的に称され、ステップ20は、いずれかのコイル端と連続するか、または近接することができる。ステップ20およびコイルボディの縦軸を参照して本明細書で用いられているように、「位置合わせされた(aligned)」という用語は平行または同軸を意味する。
図1Eに示すように、ステップ20と螺旋巻き121との間の角Cは90度よりも大きく、他の角度も可能であるが、好ましい形態においては約115度である。ステップ20とコイル端セグメント141との間の角Bは、90度よりも大きいまたは小さい角度を含めて他の角度も可能であるが、実質的に90度である。好ましくは、角Bは角Cよりも小さい。ステップ20の線形範囲はHsで示され、コイルの他のデザインパラメータと組み合わせてワイヤのタイプおよびゲージが対応できるいずれかの長さとすることができる。
一方のコイル端から他方のコイル端までを測定したコイル10全体の高さを増加させるために、略垂直のセグメント20、本明細書では「ステップ」とも称する、がコイルボディ12またはその一部と連続して、さらにコイル端と連続して形成される。一実施例において、略垂直のセグメント20はコイルボディ12の縦軸と略平行に、かつコイル端の各平面とは略垂直に配向されている。他の実施例では、略垂直なセグメント20は、コイル端とコイル端との間のどの位置に配置されることも可能であり、コイル端のいずれかと隣接し連続して配置されるか、あるいは、コイルボディの螺旋または他の形状の巻きのいずれかの中間に配置されることもできる。
図2および図3に示すように、ステップは、コイルおよびインナースプリングの底端部または基端部となる(コイルおよびインナースプリングの上側支持端部とは逆の)コイル端、14または16の近傍に配置されることが可能である。ステップ20が、コイル10の底部またはその近傍に配置される構成のある局面において、コイルの反対側の支持端は、ステップ20を持たない従来の螺旋コイルとほぼ同じスプリングレートならびに反発的反応および感触を有する。ステップ20に近接または連続するコイル端は、上側コイル端に連続するコイルの上側領域と同様のスプリングレートを有することもできる。ステップ20でのコイルのスプリングレートおよび堅さが当然のことながらコイルボディ12よりもとても高い理由の1つは、ステップ20の略垂直な配向であり、ステップ20がコイル端の存在する平面とは略垂直であるからである。ステップ20はコイルボディ12の螺旋部分を持ち上げる働きを持ち、これにより、コイルの支持端のスプリング特性を大きく変えることなく、ステップ20の長さの一部または全部によってコイル全体の高さが増大する。ステップ20の長さまたは垂直範囲は、所望のスプリングおよびインナースプリング全体の高さ、ならびにスプリングの堅さまたはレートに応じて変更することができる。一般に、ステップ20を長くすることによって、コイルのスプリングレートを通常は増大させる螺旋ワイヤの量が低減される。しかしながら、コイルの螺旋巻きの直径は、本発明によるコイルの所望の高さおよびスプリングレートの両方を達成するための変数として、ステップ20の長さとは独立して調整されることができる。ワイヤゲージは、ステップの構成およびサイズを考慮して選択されることもできる。ワイヤゲージは、ステップ20が耐えるべき縦方向および横方向の荷重に関して重要なデザインパラメータである。いくつかのデザインでは、ステップ20によって生じる各コイルに必要なワイヤ全長の低減分を、より重いゲージのワイヤに当てることも可能である。
図2および図3は、マットレス、シート、家具などにおいて使用される、または片面型マットレスを含むいずれかの反発支持構造において使用されるインナースプリング30を示している。インナースプリング30は、線形の縦横列および矩形の境界のようなマトリクスまたはアレイに配列された複数のワンステップコイル10を有する。隣り合う横列のコイルは、インナースプリング30の長さに沿ってコイル端14、16の隣接するセグメントの周りを螺旋状に巻きつけるレーシングワイヤ32によって相互に連結される。ワンステップコイル10のそれぞれはインナースプリング30内で共通に配向されており、コイル端14は、インナースプリング30への基部面または表面34を規定する共通平面内に概ね位置し、コイル端16はインナースプリング30への支持面36を規定する共通平面内に概ね位置する。インナースプリングの基部表面を規定するコイル端14近傍に配置されるステップ20を有するワンステップコイル10を用いて上記のように構成されたインナースプリング30は、ステップ20の分だけインナースプリング30全体の高さHiを増加させ、コイルの最も反発力のある螺旋部分を支持表面36近傍に配置する。これによりインナースプリングの高さが高くなりその結果マットレスの高さが高くなるという利点、コイル10のそれぞれにおけるワイヤ材料の使用量が減るという利点、さらに、支持表面36で感知されるコイルおよびインナースプリングのスプリングレートの劣化または硬化がないという利点が達成される。
図4A〜4Dは、総体的に40で示されるワンステップコイルの他の実施例を示し、図示されるようにコイルボディ42の縦軸と略位置合わせされたステップ48を有する。好ましくは、ステップ48は、コイルボディ42の縦軸とほぼ一致して配置されるか、あるいは位置合わせされる。本実施例においては、ステップ48は、コイル端の一方(例えばコイル端44)からコイル40の軸Aに向かって延びるトランジションセグメント47と連続しており、これによって、ステップ48はコイル40の縦軸Aと略位置あわせされるか、あるいは平行に配置される。コイル端44のほぼ平面内に形成され得るトランジションセグメント47から延びることによって、ステップ48の下端はインナースプリング40の基部または底部を形成するコイル端44とは極めて近接している。図中にさらに示すように、トランジションセグメント47の末端は、コイル端44が存在する平面よりも概ね上に上がっている。トランジションセグメント47はコイル端44の一部、またはコイル端44とステップ48との間の別個のセグメントと考えられることができる。このような構成において、トランジションセグメント47は、軸荷重がより上手のコイルボディ42からステップ48にかかったとき、その末端で湾曲した片持ち変位タイプのスプリングとして機能する。また、ステップ48はコイルの縦軸Aに一致して、または近傍に配置されているので、ステップ48に関連する最小量の圧縮によって、コイル全体のスプリングレートはステップ48の部分で増加される。ステップ48はおよそ.125インチから1.25インチ(つまり1mmから40mm以上)の範囲の長さのワイヤの略垂直に配向されたセグメントであるので、その結果、ステップがなければ螺旋巻きを追加してその高さを達成するために必要となるワイヤを用いることなく、コイル40の全体の高さを実質的に増大させることになる。ステップ48の線形長さの範囲は単なる例示であり、より短いまたはより長いステップ48を有するコイル40を構成することもできる。
ステップ48およびトランジションセグメント47はコイル端44と関連して説明されるが、同様の配列は他方のコイル端46を用いて、あるいは両コイル端44および46で形成されるステップ48(トランジションセグメント47を有するまたは有しない)を用いても形成され得るのはもちろんである。ステップ48の長さは、ステップ48にかかる一般的な軸荷重でのワイヤの曲げ作用、および使用されるワイヤ材料のタイプおよびゲージによってのみ限定される。また、ステップ48とコイルボディ42との間のトランジションセグメント47は、荷重に応じたコイルボディ42の圧縮およびステップ48の偏向に加えて、コイルボディ42とステップ48との間に湾曲を提供する。ステップ48は、上述のようにインナースプリングにおいてレーシングコイル10を参照して説明された略線形のセグメントを有する構成など、いずれの構成においてもコイル端44、46と関連して形成されることができる。
図5および図6は、レーシングワイヤ32により近縁のコイル端44、46を相互接続された複数の前述のワンステップコイル40から構成されるインナースプリングアッセンブリ60(「インナースプリング」)を示す。図5のコイル40において、ステップ48は、対応するコイル端44とコイルボディ12との間の少なくともいずれかのセグメントに沿った略曲線である。前記ワンステップコイルのいずれも、インナースプリングを形成するために上記の方法または同様の方法で相互接続されることができる。ステップ48は、コイル端44が存在する平面から外れて延びているので、レーシングワイヤ32によって係合されるコイル端44のセグメントと、インナースプリングアッセンブリ60へのコイル40の相互接続と、は離れて配置され、妨害しない。
図7A〜7Cは、総体的に70で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端74から延びる、つまりコイル端74がある平面から外れて螺旋コイルボディ72の第1の巻き721へ延びる前傾(slant forward)ステップ78を有する。他方のコイル端76は、コイルボディ72の反対側の端部に形成される。前傾ステップ78は、コイル端74がある平面に対してある角度をもって配向されており、螺旋コイルボディ72の第1の巻き721とは鈍角で交差する。つまり、ステップ78と螺旋コイルボディ72の第1の巻き721との交差によって形成される角度は90度よりも大きい。前傾ステップ78は、鈍角でコイル端74から延びている。すなわち、ステップ78は、コイル端74がある平面から鈍角で延びている。ステップ78はコイル端74と76との間のワイヤの唯一の非螺旋形状である。
図8A〜8Cは、総体的に80で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端84から螺旋コイルボディ82の第1の巻き821へ延びる後傾(slant backward)ステップ88を有する。後傾ステップ88は、コイル端84がある平面に対してある角度をもって配向されており、螺旋コイルボディ82の第1の巻き821とは鋭角で交差する。つまり、ステップ88と第1の巻き821との交差によって形成される角度は90度よりも小さい。後傾ステップ88は、コイル端84から鋭角で延びている。すなわち、ステップ88は、コイル端84がある平面から鋭角で延びている。ステップ88は、コイル端84と86との間に配置されるワイヤの唯一の非螺旋形直線セグメントである。
図9A〜9Cは、総体的に90で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端94から螺旋コイルボディ92の第1の巻き921へ延びる凹形ステップ98を有する。凹形ステップ98は、コイル端94がある平面から外れて第1の巻き921へ向かって延びている。凹形ステップ98は湾曲し、湾曲の内側形状はコイル端94の末端949に面しており、湾曲の外側形状はコイル端94のセグメント941に面している。ステップ98は湾曲して凹形の形状であるが、ステップ98はコイル端94に対して略垂直に配向されており、コイル90の垂直軸およびコイル端94の外縁とは略位置合わせされている。また、第1の巻き921とステップ98との交角は、コイル端94とステップ98との交角よりも小さい。このような構成によって、ステップ98はコイルボディ92と組み合わせて何らかのスプリング作用を提供することができる。ステップ98は、コイル端94と96との間に配置されるワイヤの唯一の非螺旋セグメントである。
図10A〜10Cは、総体的に100で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端104から螺旋コイルボディ102の第1の巻き1021へ延びる凸形ステップ108を有する。凸形ステップ108は、コイル端104がある平面から外れて第1の巻き1021へ向かって延びている。凸形ステップ108は湾曲し、湾曲の外側形状はコイル端94の末端1049と面しており、湾曲の内側形状はコイル端104のセグメント1041と面している。ステップ108は湾曲して凸形の形状であるが、ステップ108はコイル端104に対して略垂直に配向されており、コイル100の垂直軸とは略位置合わせされている。ステップ108は湾曲して凸形の形状であるが、ステップ108はコイル端104に対して略垂直に配向されており、コイル100の垂直軸およびコイル端104の外縁とは略位置合わせされている。また、コイル端104とステップ108との交角は、コイル端104第1の巻き1021とステップ108との交角よりも大きい。このような構成によって、ステップ108は、ステップ108の略垂直な配向によってその縦軸にそってコイルボディ102を持ち上げるという他の機能を行いながら、コイルボディ92ならびにコイル端104および106と組み合わせて何らかのスプリング作用を提供することができる。ステップ108はコイル端104と106との間のコイル100の唯一の非螺旋セグメントである。
図11A〜11Cは、総体的に110で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端114から螺旋コイルボディ112の第1の巻き1121へ延びるキャストステップ118を有する。キャストステップ118はコイル端114がある平面から外れて第1の巻き1121へ向かって延びている。図11Bおよび11Cに最も良く示されるように、キャストステップ118は、コイル端114から外側へ湾曲し、コイル110の縦軸から離れてコイル端114の周囲を越えている。湾曲の内側形状はコイル110に面している。ステップ118は湾曲した形状であるが、ステップ118はコイル端114に対して略垂直に配向されており、概して垂直面内に形成されることができる。コイル端114とステップ118との交角はおよそ90度であるので、ステップ118と交差する第1の巻き1121のセグメントおよびステップ118と交差するコイル端114のセグメント1141は、それぞれステップ118およびコイルボディ112のスプリング作用と組み合わせてトーションスプリングとして働く。また、コイルボディ112に対するステップ118の外向き湾曲は、コイル端114と116との間のコイルボディ112に対してリーフスプリングタイプのマウントを提供する。その意味では、ワンステップコイル110は螺旋スプリングのコイルボディ112およびリーフスプリングのステップ118を有するハイブリッドスプリングである。ステップ118はコイル端114と116との間のコイル110の唯一の非螺旋セグメントである。
図12A〜12Cは、総体的に120で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端124から螺旋コイルボディ122の第1の巻き1221へ延びる逆キャストステップ128を有する。キャストステップ128はコイル端124がある平面から外れて第1の巻き1221へ向かって延びている。図12Bおよび12Cに最も良く示されるように、キャストステップ128は、コイル端124から内側へ湾曲し、コイル120の縦軸から離れるがコイル端124の周囲の範囲内にある。湾曲の外側形状は螺旋コイルボディ122の範囲内に配置される。ステップ128は湾曲した形状であるが、ステップ128はコイル端124に対して略垂直に配向されており、概して垂直平面内に形成されることができる。コイルボディ122とステップ128との交角は非常に緩やかであり、例えば90度よりも大きい角度で、コイルボディ122およびステップ128のたわみを協力して増進させる。ステップ128は、コイル端124のセグメント1241とは略直交するコイル端124と交差するので、セグメント1241はステップ128およびコイルボディ122のスプリング作用に加えて、トーションスプリングとして機能する。また、ステップ128のコイルボディ112に関するステップ128の内向き湾曲はコイルボディ122全体にリーフスプリングタイプのマウントを提供する。その意味では、ワンステップコイル120は螺旋スプリングのコイルボディ12(およびコイル端124および126)およびリーフスプリングのステップ128を有するハイブリッドスプリングである。ステップ128はコイル端124と126との間のコイル120の唯一の非螺旋セグメントである。
図13A〜13Cは、総体的に130で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端134から螺旋コイルボディ132の第1の巻き1321へ延びる波形ステップ138を有する。波形ステップ138はコイル端134がある平面から外れて第1の巻き1321へ向かって延びている。波形ステップ138は、コイル端134とコイルボディ132の第1の巻き1321との間に配置される2つ以上の湾曲部または波動部分139を有する。波形ステップ138とコイルボディ132との間のトランジション角は、波形ステップ138とコイル端134との間のトランジション角とほぼ同じである。波動部分139は垂直に配向された平面にあり、図示されるようにコイル端134の外縁と位置合わせされるか、あるいはコイル端134の交差部分1341とは直交することができる。波形ステップ138のスプリングレートは螺旋コイルボディ132のスプリングレートよりも高い。従って波形ステップ138は、荷重がかかると、螺旋コイルボディ132(およびコイル端132と136)とは別個であるが協同してスプリング作用を提供する。ステップ138はコイル端134と136との間のコイル130の唯一の非螺旋セグメントである。
図14A〜14Cは、総体的に140で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端144から螺旋コイルボディ142の第1の巻き1421へ延びるS字ステップ148を有する。S字ステップ148はコイル端144がある平面から外れて第1の巻き1421へ向かって延びており、他方のコイル端146で終わっている。S字ステップ148はコイル端144とコイルボディ142の第1の巻き1421との間に配置される2つの大きな湾曲部または波動部分1481および1482を有する。S字ステップ148とコイルボディ142との間のトランジション角はS字ステップ148とコイル端144との間のトランジション角とほぼ同じである。2つの湾曲部1481および1482は垂直に配向された平面にあり、図示されるようにコイル端144の外縁と位置合わせされるか、あるいはコイル端144の交差セグメント1441とは直交するか、相対的配向の他の角度とされることができる。S字ステップ148は、荷重がかかると、螺旋ボディ142とは別個であるが協同してスプリング作用を提供する。その意味では、コイル140は協同して作用する2つの異なるスプリングレートを有するハイブリッドスプリングであり、螺旋ボディ142のスプリングレートはS字ステップ148のスプリングレートよりも小さい。ステップ148はコイル端144と146との間のコイル140の唯一の非螺旋セグメントである。
図15A〜15Cは、総体的に150で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端154から螺旋コイルボディ152の第1の巻き1521へ延びるオフセットステップ158を有する。オフセットステップ158はコイル端154がある平面から外れてコイルボディ152の第1の巻き1521へ向かって延びている。オフセットステップ158は2つの主要な略垂直に配向された脚部分1581および1582を有し、それらは略90度の湾曲部を介して中間の直交セグメント1583に接続される。コイル150が圧縮下に置かれると、中間セグメント1583は螺旋コイルボディ152のスプリング作用と共に、あるいはそれに加えてトーションスプリングとして機能し、さらに片持ちスプリングとして機能する。また、上側の垂直脚部分1581はコイルボディ152の第1の巻き1521とは90度よりも大きな角度で交わる。また、これは本質的にはコイルボディ152全体がオフセットセット158の垂直脚部分1581の上側端部に片持ち式に取り付けられている交差である。ステップ158はコイル端154と156との間のコイル150の唯一の非螺旋セグメントである。
図16A〜16Cは、総体的に160で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端164から螺旋コイルボディ162の第1の巻き1621へ延びるオフセット湾曲ステップ168を有する。オフセット湾曲ステップ168はコイル端164がある平面から外れてコイルボディ162の第1の巻き1621へ向かって延びている。オフセットステップ168は2つの大きな略垂直に配向された脚部分1681および1682を有し、それらは、90度よりも大きいラジアス湾曲部分1684および1685によって脚部分1681および1682とは直交しない中間セグメント1693によって接続される。コイル160が圧縮されると、中間セグメント1683は螺旋コイルボディ162のスプリング作用と共に、あるいはそれに加えてリーフスプリングとして機能する。ラジアス湾曲部分1684および1685は、全体としてコイル160内の別のレートを有する別個のスプリング要素としてオフセットステップ168のたわみを増進させる。オフセットステップ168のスプリングレートはコイルボディ162のスプリングレートよりも大きい。その意味では、コイル160は螺旋部分(コイルボディ162)および垂直に配向された部分(ステップ168)を有するハイブリッドコイルである。また、オフセットステップ168の上側の垂直脚部分1682は、90度よりも大きな角度でコイルボディ162の第1の巻き1621と交差する。これはまた、コイルボディ162全体がステップ168の垂直脚部分1682の上端に本質的に片持ち式に取り付けされた交点でもある。付加的な湾曲部1686は、全体としてステップ168およびコイルのスプリング特性をさらに向上させるステップ168の下側脚部分1681に近いコイル端164内に形成されることができる。ステップ168はコイル端164と166との間のコイル160の唯一の非螺旋セグメントである。
図17は、総体的に170で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、コイル端174から螺旋コイルボディ172の第1の巻き1721へ延びる単一のステップ178を有する。単一のステップ178はコイル端174がある平面から外れてコイルボディ172の第1の巻き1721へ向かって延びている。コイルボディ172の第1の巻き1721およびコイル端174と単一のステップ178との交点は、およそ90度の屈曲である。本実施例におけるコイルの巻きの全体数は4であり、単一のステップ178はコイル端174と176との間であって、第1の巻きと第2の巻きとの間、または第3の巻きと第4の巻きとの間に配置される。得られるコイルの縦方向の短い大きさはベビーベッド用マットレスのインナースプリングでの使用に適している。また、ベビーベッドマットレスにかかると予想される荷重は非常に小さいので、垂直に配向された単一のステップ178によって与えられる最小復元力は、コイルまたはそのようなコイルを集結させたインナースプリングの支持特性を大きく低減させるものではない。ステップ178は、コイル端174と176との間のコイル170の唯一の非螺旋セグメントである。
図18は、総体的に180で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、それはボンネル型螺旋コイルであり、螺旋コイルボディ182ならびにコイル端184および186を有する。コイル端184および186はコイルボディ182の螺旋の円弧に追従するが、コイルボディ182よりも半径が大きい。コイル端184および186の最後のワイヤ端は結び目1841および1861で結び合わされている。略垂直に配向されたステップ188は、コイル端184とコイルボディ182との間に形成され、コイル端184およびコイルボディ182とステップ188との交点でそれぞれ約90度屈曲している。ステップ188はコイル端184の周囲と位置合わせされることができる。終端の結び目1841とステップ188とが近接していることは、ステップ188を超えて結び目1841がスライドすることを防ぐ構造上の一体的特徴である。ステップ188はコイル端184と186との間のコイル180の唯一の非螺旋セグメントである。
図19は、総体的に190で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、螺旋コイルボディ192、コイルボディ192の対向する両端部に配置されるコイル端194および196、ならびに一方のコイル端(図中、コイル端194)とコイルボディとの間に配置されるステップ198を有する。ステップ198は、略垂直に配向され、コイルボディ192の縦軸とは平行であり、コイル端194の外周に配置される。コイル端194およびコイルボディ192の第1の巻き1921とステップ198との交点は、約90度またはそれ以上の屈曲をもって形成される。コイル端194および196は、インナースプリングアッセンブリにおけるレーシングワイヤによる係合のために構成されるオフセット1942、1948、1962および1968を伴って形成される。従って、ステップ198は、インナースプリング内のレーシングワイヤとレーシングワイヤとの間に配置される。ステップ198は略垂直に配向されるが、それにもかかわらず、荷重を受けるとある程度のスプリング作用偏向を提示し、螺旋コイルボディ192のスプリング偏向と共に作用するので、これにより、螺旋形および非螺旋形構造のハイブリッドスプリングが提供される。ステップ198はコイル端194と196との間のコイル190の唯一の非螺旋セグメントである。
図20は、総体的に200で示される本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、螺旋コイルボディ202、コイルボディ202の対向する両端部に配置されるコイル端204および206、ならびに一方のコイル端(図中、コイル端204)とコイルボディとの間に配置されるステップ208を有する。ステップ208は、略垂直に配向され、コイルボディ202の縦軸とは平行であり、コイル端204の外周に配置される。コイル端204およびコイルボディ202の第1の巻き2021とステップ208との交点は、約90度またはそれ以上の屈曲をもって形成される。コイル端204および206は、インナースプリングアッセンブリにおけるレーシングワイヤによる係合のために構成されるオフセット2042、2048、2062および2068を伴って形成される。従って、ステップ208は、コイル200がインナースプリング内に設置されると、レーシングワイヤとレーシングワイヤとの間に配置される。ステップ208は略垂直に配向されるが、それにもかかわらず、荷重を受けるとある程度のスプリング作用偏向を提示し、螺旋コイルボディ202のスプリング偏向と共に作用するので、これにより、螺旋形および非螺旋形構造のハイブリッドスプリングが提供される。コイル端204および206の最後のワイヤ端は結び目2041および2061によって結ばれる。垂直ステップ208と組み合わせた螺旋コイルボディ202におけるより多くの巻き数は、コイル端204からコイル端206mまでを測った高さよりも高い7.5インチとすることができる非常に高いプロフィールのコイルを提供する。ステップ208はコイル端204と206との間に配置されるコイル200の唯一の非螺旋セグメントである。
図21Aおよび21Bは、総体的に210で示されるワンステップポケット化コイルの実施例を示し、インナースプリング内のポケット化コイルまたはMarshall型コイルとして使用されるように適応される。ワンステップポケット化コイル210は、螺旋コイルボディ212、ならびにコイルボディの円形軌道を追従するコイル端214および216を有する。コイル端214および216の半径は、図示されるようにコイルボディ202の最大半径よりも小さいか、あるいはコイルボディ202の半径と等しいかそれ以上にすることができる。ステップ218は、コイル端214、216の一方とコイルボディ202との間に配置される。ステップ218は、略線形であり、略垂直に配向されており、コイルボディ202の縦軸とは平行である。ステップ218は、コイル210の唯一の非螺旋または非円形セグメントであり、一方の端部214から他方の端部216までを測ったコイル全体の高さを延長する働きを主に持つ。また、ステップ218は、片持ち方式でコイルボディ212を備え付ける働きも持つので、これによってコイルボディ212の第1の巻き2121はステップ218の上端に対して屈曲している。ステップ218は、コイル端214と216との間に配置されるコイル210の唯一の非螺旋セグメントである。図21Bに示すように、コイル210はより高さの高いポケット化コイルとしての使用に特に適している。なぜなら、コイル210は図示されるポケットPの中に容易に収容され、コイルのステップ構成はポケットによって隠されるからである。
図22は、総体的に220で示され、「マルチステップコイル」と称されることもある本発明による他のタイプのコイルを示し、コイルボディ222の両端部で各コイル端224および226の近傍に配置される2つのステップ2281および2282を有する。図示されるように、コイルの2つのステップ2281および2282は全く同じ構成である必要はなく、略垂直であり非螺旋形であるセグメントを有する共通の特徴を共有し、セグメントから各コイル端へのトランジションおよびセグメントから螺旋コイルボディ222の端部へのトランジションを共有することができる。また、図示されるように、ステップの一方は、他方のステップの垂直なセグメントよりも短い略垂直なセグメントを有することができ、図23に示すように、インナースプリング230の内部で配向されるので、より短い垂直なステップはインナースプリング230の支持表面236の一方を形成するコイルの端部近傍に、比較的長い方の垂直なステップはインナースプリング230の他の支持表面を形成するコイルの端部近傍となっている。前述のように、一般的に、より短い垂直なセグメントを有するステップは、圧縮時により高い度合いの可撓性を生じるので、インナースプリング230の主要な支持表面ではステップ2282などの短い方のステップを配向することが好ましい。
図24は、コイル240の他の例を示し、コイル240は、螺旋コイルボディ242の両端部でコイルの各端部244および246の近傍に配置される2つのステップ2481および2482を有する。コイル230と同様に、ステップ2481および2482は、形状、長さまたは角度において全く同じである必要はなく、同様の構成である必要もないが、これらの特徴のうち1つまたは全部に何等かの共通点をもつことができる。例えば、図示されるように、ステップ2481などの一方のステップはコイル端244および螺旋コイルボディ242に対して実質的に垂直であるが、ステップ2482はコイル端246およびコイルボディ242の縦軸に対して角度を持っていることができる。このような配置によって、コイル240は、図25に示されるように、コイル端246によって形成されるインナースプリング250の支持表面256で、コイル端244によって形成される表面254とは異なった支持反応を提供する。これらの二重ステップコイルは、片側だけのインナースプリングにおける使用に対して、ワイヤの量を減らすという前述の利点を達成する点で優れており、インナースプリングの支持側または表面でのステップは、インナースプリングの底側でのステップと同様に、荷重に対する所望の反応に合わせて設計されることができる。
図26は、コイル260の一例を示し、コイル26.は、螺旋コイルボディ262の両端部で各コイル端264および266近傍に配置されるほぼ同様に構成された2つのステップ2681および2682を有する。このタイプのコイルは、本質的に、ステップコイルの概念である上記利点を倍増させ、図27に示すように、上または底の支持表面に対してインナースプリングの特定の配向を必要としないというさらなる利点を提供する。
図28は、インナースプリング280を示し、インナースプリング280においてコイルの配向はインナースプリング内で変更されるので、1つのコイルにおけるステップは、隣接するコイルのステップとは、反対側の端部またはインナースプリング側に配向されることができる。このインナースプリング構造は、図1A〜1Eを参照して説明されたコイル10などの単一のステップを有するコイル、あるいは1つまたは2つのステップを有する他のいずれかのコイルを用いて作られることが可能である。コイルステップの配向または位置を交互にすることによって、ステップの存在によって発生する様々な支持特性の組み合わせによって生じる、混合あるいは調整された支持表面284、286が提供される。
図29は、本発明によるワンステップコイルの他の実施例を示し、ステップ298が螺旋コイルボディ292の内部に形成され、コイルボディ292がステップ298によって分割あるいは遮られるようになっている。言い換えると、ステップと組み合わせてコイルボディ292を作り上げる螺旋巻きの2つのセットがある。コイルボディ292の螺旋形状はコイル端294、296とは連続しているので、このタイプのコイルは両コイル端においてより低く、ほぼ等しいスプリングレートを有する。コイルの堅さはステップ298によって増大し、ステップの存在がコイルの初期圧縮時に感知されることはない。さらに多くのステップがコイルボディ内、つまりコイルボディの螺旋巻きと螺旋巻きとの間に形成されることができる。

Claims (29)

  1. インナースプリングにおいて使用されるワイヤコイルであって、
    略円筒状のコイルボディであって、前記コイルボディの軸方向両端部の間にある略螺旋形の複数の巻きによって形成されている、コイルボディと、
    前記コイルボディの各軸方向端部にあるコイル端であって、各コイル端は前記コイルボディの縦軸に略垂直な平面内に概ね位置する、コイル端と、
    前記コイルボディと前記コイル端の間に位置し、前記コイル端の一方から前記コイルボディの軸方向端部の一方に延びるステップであって、前記ステップは前記コイル端の平面から外れて前記コイルボディの軸方向端部へ延び、前記コイルボディの前記縦軸に対して略平行である、ステップと、
    を備えたワイヤコイル。
  2. 前記コイル端の一方が基部コイル端であり、前記コイル端の他方が支持コイル端であり、前記基部コイル端は前記支持コイルとは異なる構成を有する、請求項1に記載のコイル。
  3. 前記ステップが非螺旋形である、請求項2に記載のコイル。
  4. 前記コイル端のそれぞれが少なくとも1つの略線形セグメントを有する、請求項1に記載のコイル。
  5. 前記ステップが前記基部コイル端とは連続している、請求項2に記載のコイル。
  6. 前記ステップがおよそ10mmから40mmの範囲の高さを有する、請求項1に記載のコイル。
  7. 前記ステップと前記コイルボディとの間に90度よりも大きな角度の屈曲をさらに備えた、請求項1に記載のコイル。
  8. 前記ステップが前記コイルボディの外形と略位置合わせされている、請求項1に記載のコイル。
  9. 前記コイルボディが2つ以上の螺旋巻きを備えている、請求項1に記載のコイル。
  10. 前記コイル端の一方が、他方のコイル端よりも多くの、少なくとも1つの湾曲セグメントを有する、請求項2に記載のコイル。
  11. 前記コイル端と前記ステップとの間におよそ48度から120度の範囲の角度の屈曲をさらに備えている、請求項1に記載のコイル。
  12. ステップとコイル端との間の角度が、前記ステップと前記コイルボディとの間の角度よりも小さい、請求項1に記載のコイル。
  13. 同様に構成された複数のコイルとの組み合わせであって、前記コイルのそれぞれの端部はインナースプリングを形成するように略平行な平面に配置されている、請求項1に記載のコイル。
  14. アレイ状に相互接続された複数のワイヤコイルを有するインナースプリングであって、前記ワイヤコイルのそれぞれが、前記コイルの縦軸を中心とした螺旋軌道を形成する2つ以上の螺旋巻きを有する略円筒形のボディであって、対向する軸方向両端部で終わっている、コイルボディと、
    前記コイルボディの各軸方向端部にあるコイル端であって、各コイル端は前記コイルの縦軸に略垂直な平面内に配向されている、コイル端と、前記コイル端の一方と前記コイルボディとの間に延びているステップであって、前記コイルボディの螺旋軌道に追従しない、ステップと、を有し、
    前記ステップは前記コイル端の一方の平面から外れて前記コイルボディへ延び、前記コイルボディの前記縦軸に対して略平行である
    インナースプリング。
  15. 前記コイルのそれぞれの前記ステップが、前記インナースプリングの基部を形成するコイルの基部コイル端近傍に配置される、請求項14に記載のインナースプリング。
  16. 前記コイルのそれぞれの前記ステップが、前記コイルボディの半径方向エッジ近傍に配置される、請求項14に記載のインナースプリング。
  17. 前記コイルのそれぞれの前記ステップが、前記コイルボディの縦軸近傍に配置される、請求項14に記載のインナースプリング。
  18. 前記コイルのそれぞれの前記ステップが、およそ10mmから40mmの範囲の共通の長さを有する、請求項14に記載のインナースプリング。
  19. 前記コイル端のそれぞれが少なくとも1つの線形セグメントを有しており、コイルとコイルとの間に延びて前記コイル端の線形セグメントと係合するレーシングワイヤをさらに備えている、請求項14に記載のインナースプリング。
  20. 前記コイルが前記コイル端と前記ステップとの間にトランジションセグメントをさらに備えている、請求項14に記載のインナースプリング。
  21. インナースプリングにおいて使用されるワイヤコイルであって、
    前記コイルの縦軸を中心とする螺旋コイルボディを形成する複数の螺旋巻きと、
    前記螺旋コイルボディの一端部から延びる第1のコイル端であって、前記コイルの縦軸に略垂直な平面に配置される、第1のコイル端と、
    前記螺旋コイルボディの反対側の端部近傍に配置される第2のコイル端であって、前記コイルの縦軸とは略垂直な平面に配置される第2のコイル端と、
    前記コイルボディの反対側の端部と前記第2のコイル端との間に延びるステップであって、前記第2のコイル端が配置される平面から外れて延び、前記コイルボディの反対側の端部では前記螺旋巻きと位置合わせされていない、前記螺旋コイルボディの前記縦軸に対して略平行であるステップと、
    を備えたワイヤコイル。
  22. 前記ステップが前記コイルボディの外径範囲で概ね配置されている、請求項21に記載のコイル。
  23. 前記ステップが前記コイルの縦軸近傍に配置されている、請求項21に記載のコイル。
  24. インナースプリングに組み立てられ、前記ステップが前記インナースプリングの支持表面にほぼ垂直である、請求項21に記載のコイル。
  25. 前記ステップが前記コイルの縦軸とは同軸である、請求項21に記載のコイル。
  26. 前記ステップと前記コイルの第1の端部または第2の端部との間にトランジションセグメントをさらに備えている、請求項21に記載のコイル。
  27. 前記コイルボディの第1および第2の端部がそれぞれ少なくとも1つの線形セグメントを有する、請求項21に記載のコイル。
  28. 前記ステップがおよそ10mmから40mmの範囲の線形長さを有する、請求項21に記載のコイル。
  29. アレイ状に配置され、前記コイルの第1および第2の端部を係合させるレーシングワイヤによって相互に接続されている複数の請求項21に記載のコイルを備えているインナースプリングと組み合わせるコイルであって、前記コイルそれぞれのステップは前記インナースプリングの底部を形成する前記コイルの第2の端部近傍に配置されている、請求項21に記載のコイル。
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