JP5709794B2 - 鉄塔健全性評価装置及び鉄塔健全性評価方法 - Google Patents
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Description
また、常時微動測定は、この微小な振動を測定して、地盤の振動特性の推定、構造物の固有周期や減衰特性などの振動特性の推定、又は、地盤種別の評価などに利用するために行われる。
この常時微動測定を用いたものとしては、測定周波数範囲を直流(DC)から100Hz(最大値:300Hz)までとし、平均フーリエスペクトル密度の値によるトンネル覆工の健全度評価手法が提案されている(例えば、非特許文献1)。
鉄塔健全性評価装置10は、図1に示すように、鉄塔100に生じる常時微動の加速度を互いに直交する3軸方向でそれぞれ測定する第1の加速度センサ1と、鉄塔100の健全性を評価しようとする者(以下、評価者と称す)が鉄塔健全性評価装置10を起動して評価の開始を指示するための入力部2と、第1の加速度センサ1から出力される各軸方向の加速度データと当該加速度データの時間間隔をおいた各軸方向の加速度データとの差分をそれぞれ演算する第1の加速度差分演算部3と、第1の加速度差分演算部3により算出された各軸方向の差分値の標準偏差をそれぞれ演算し、算出した各軸方向の標準偏差値における全軸方向の平均を演算する第1の標準偏差演算部4と、第1の標準偏差演算部4により算出された標準偏差値の平均値に基づいて鉄塔100の健全・不健全を評価する第1の健全性評価部5と、第1の健全性評価部5により評価された評価結果を外部に出力する出力部6と、を備える。
まず、鉄塔100の脚部101(例えば、A脚101a)に固定された第1の加速度センサ1は、x軸方向、y軸方向及びz軸方向の各軸方向における鉄塔100(A脚101a)に生じる常時微動の加速度を測定し、パソコン10aに出力する。
パソコン10aの第1の加速度データ格納部1aは、第1の加速度センサ1から入力された加速度の時間的変化を加速度データとして格納する。
なお、本実施形態においては、常時微動の加速度の測定時間が200秒間で、サンプリング間隔を1000Hzとし、各軸に対して20万個のデータをそれぞれ取得しており、図2乃至図4に示すような加速度データ(加速度波形)が得られる。なお、図2乃至図4においては、200秒間の加速度データを20秒毎に10分割して表示している。
なお、本実施形態においては、差分値を算出するための時間間隔を1/1000秒として、各軸に対して差分値を取得しており、加速度データの差分値の分布は、図5に示すように、中央値0で標準偏差σの正規分布になった。
なお、本実施形態においては、200秒間の加速度データを20秒毎に10分割した加速度データに対する各差分値の標準偏差値を演算しており、次表1に示すように、加速度データの差分値の基本統計量のうちの標準偏差値及び標準偏差値の平均値を取得した。
まず、評価対象の鉄塔100の上部構造物を目視により観察したところ、顕著な腐食などは見られなかった。
つぎに、鉄塔100の基礎構造物を地中から掘り出して、A脚101aの基礎構造物を目視により観察したところ、腐食度合いが高く、鋼材が減肉している箇所も見られた。
すなわち、鉄塔健全性評価装置10による鉄塔100(A脚101aの基礎構造物)の健全性の評価結果と目視観察による鉄塔100(A脚101aの基礎構造物)の健全性の評価結果とが一致しており、鉄塔健全性評価装置10は、鉄塔100の健全性の評価を行なううえで有効であることを確認することができた。
また、本実施形態に係る鉄塔健全性評価装置10は、上部構造物及び基礎構造物に腐食がない場合に、目視観察によることなく上部構造物のボルトの緩みの有無を評価することができるという作用効果を奏する。
また、本実施形態に係る鉄塔健全性評価装置10は、基礎構造物に中空鋼管が使用されており、上部構造物に腐食やボルトの緩み等の不具合がなく(目視観察により上部構造物に不具合が見つからず)、基礎構造物の外部に腐食が見られない場合に、基礎構造物の中空鋼管内の腐食の有無を評価することができるという作用効果を奏する。
また、第1の加速度差分演算部3は、第1の加速度センサ1から出力される各脚部101の各軸方向の加速度データと当該加速度データの時間間隔をおいた加速度データとの差分値をそれぞれ算出することになる。
また、第1の標準偏差演算部4は、第1の加速度差分演算部3により算出された各脚部101の各軸方向の差分値の標準偏差値をそれぞれ算出し、当該各脚部101の各軸方向の標準偏差値における全脚部101の全軸方向の平均値を算出することになる。
また、第1の健全性評価部5は、第1の標準偏差演算部4により算出された全脚部101の全軸方向の標準偏差値の平均値が閾値格納部5aに予め設定された閾値(以下、第2の閾値と称す)を越える場合に、鉄塔100が不健全であると評価することになる。
また、No.34の鉄塔100は、No.30、No.31及びNo.33の鉄塔100と異なり、逆T型コンクリート基礎であり、基礎構造物の鋼材がコンクリートで被覆されているため、基礎構造物の腐食がなく、基礎が安定し、鉄塔100の全脚部101における全軸方向の標準偏差値の平均値が小さいと考えられる。
このことは、鉄塔100の全脚部101における全軸方向の標準偏差値の平均値が大きいほど、鉄塔100の健全性が低い傾向にあると評価することができることを意味している。
このため、本実施形態に係る鉄塔健全性評価装置10は、鉄塔100の健全又は不健全を評価する指標として1つの閾値(第1の閾値、第2の閾値)を設定しているが、段階的な複数の閾値を閾値格納部5aに予め設定し、第1の健全性評価部5が各閾値との比較に基づいて鉄塔100の不健全(健全)の度合いを評価してもよい。
図10は第2の実施形態に係る鉄塔健全性評価装置の概略構成を示すブロック図である。図11は評価対象の鉄塔のA脚のx軸方向におけるフーリエスペクトル密度のスペクトル図である。図12は評価対象の鉄塔のA脚のy軸方向におけるフーリエスペクトル密度のスペクトル図である。図13は評価対象の鉄塔のA脚のz軸方向におけるフーリエスペクトル密度のスペクトル図である。図14(a)は評価対象の鉄塔のA脚のx軸方向における平均フーリエスペクトル密度のスペクトル図であり、図14(b)は評価対象の鉄塔のA脚のy軸方向における平均フーリエスペクトル密度のスペクトル図であり、図14(c)は評価対象の鉄塔のA脚のz軸方向における平均フーリエスペクトル密度のスペクトル図である。図10〜図14において、図1〜図9と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
なお、第1のフーリエスペクトル密度演算部7は、加速度データを所定時間毎に分割することにより、加速度データに含む不要なノイズを各フーリエスペクトル密度に分散させ、さらに、第1のフーリエスペクトル密度演算部8がフーリエスペクトル密度の合成値の平均を演算することで、後述する平均フーリエスペクトル密度の合成値に含むノイズの割合を削減することができる。
また、第1のフーリエスペクトル密度格納部7aは、第1のフーリエスペクトル密度演算部7により算出されたフーリエスペクトル密度を格納する。
また、第1の平均フーリエスペクトル密度格納部8aは、第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値を格納する。
なお、以下の説明においては、第1の実施形態において評価対象とした鉄塔100の脚部101(A脚101a)を、第2の実施形態に係る鉄塔健全性評価装置10の評価対象にする場合について説明する。
また、本実施形態に係る第1の加速度センサ1、第1の加速度差分演算部3及び第1の標準偏差演算部4の処理動作については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
なお、本実施形態においては、200秒間の加速度データに対して所定時間を20秒として10ブロックに分割し、図11乃至図13に示すように、各ブロックのフーリエスペクトル密度を算出している。
また、第1の健全性評価部5は、第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8からの入力信号に基づき、第1の平均フーリエスペクトル密度格納部8aに格納された平均フーリエスペクトル密度の合成値を抽出し、閾値格納部5aに格納された第3の閾値を抽出して、抽出した平均フーリエスペクトル密度の合成値と第3の閾値とを比較する。
そして、第1の健全性評価部5は、全軸方向の標準偏差値の平均値が第1の閾値を越え、平均フーリエスペクトル密度の合成値が第3の閾値を越える場合に、鉄塔100が不健全であると評価すると共に、全軸方向の標準偏差値の平均値が第1の閾値を越えず、平均フーリエスペクトル密度の合成値が第3の閾値を越えない場合に、鉄塔100が健全であると評価する。
また、第1のフーリエスペクトル密度演算部7は、第1の加速度センサ1から出力される各脚部101の各軸方向の加速度データを所定時間毎にそれぞれ分割し、当該各脚部101の各軸方向の各加速度データをフーリエ変換してフーリエスペクトル密度をそれぞれ演算することになる。
また、第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8は、第1のフーリエスペクトル密度演算部7により算出された各脚部101の各軸方向の各フーリエスペクトル密度に基づき、周波数毎に各脚部101の各軸方向の各フーリエスペクトル密度のベクトル合成を演算する。そして、第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8は、200Hz以上かつ500Hz以下の周波数における各脚部101のフーリエスペクトル密度の合成値の平均を演算し、当該各脚部101の平均フーリエスペクトル密度の合成値における全脚部101の平均値を算出することになる。
また、第1の健全性評価部5は、第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8により算出された全脚部101の平均フーリエスペクトル密度の合成値の平均値が予め設定された閾値(以下、第4の閾値と称す)を越える場合に、鉄塔100が不健全であると評価することになる。
このことは、鉄塔100の全脚部101における平均フーリエスペクトル密度の合成値の平均値が大きいほど、鉄塔100の健全性が低い傾向にあると評価することができることを意味している。
このため、本実施形態に係る鉄塔健全性評価装置10は、鉄塔100の健全又は不健全を評価する指標として1つの閾値(第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、第4の閾値)を設定しているが、段階的な複数の閾値を閾値格納部5aに予め設定し、第1の健全性評価部5が各閾値との比較に基づいて鉄塔100の不健全(健全)の度合いを評価してもよい。
図15は第3の実施形態に係る鉄塔健全性評価装置の概略構成を示すブロック図である。図15において、図1〜図14と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
また、本実施形態に係る鉄塔健全性評価装置10は、第1の実施形態で前述した第1の健全性評価部5に代えて、第2の健全性評価部15を備える。
また、第2の加速度データ格納部11aは、第2の加速度センサ11で測定された加速度データを格納する。
また、第2の加速度差分値格納部13aは、第2の加速度差分演算部13により算出された加速度データの差分値を格納する。
また、第2の標準偏差値格納部14aは、第2の標準偏差演算部14により算出された標準偏差値及び標準偏差値の平均値を格納する。
また、標準偏差差分値格納部9aは、標準偏差差分演算部9により算出された標準偏差値の平均値の差分値を格納する。
出力部6は、第2の健全性評価部15により評価された評価結果を外部に出力する。
なお、本実施形態に係る第1の加速度センサ1、第1の加速度差分演算部3及び第1の標準偏差演算部4の処理動作については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、本実施形態に係る第2の加速度センサ11、第2の加速度差分演算部13及び第2の標準偏差演算部14の処理動作については、測定対象が地盤である点を除き、第1の加速度センサ1、第1の加速度差分演算部3及び第1の標準偏差演算部4の処理動作と同様であるので、説明を省略する。
また、標準偏差差分演算部9は、第1の標準偏差値格納部4aから抽出した全軸方向の標準偏差値の平均値から、第2の標準偏差値格納部14aから抽出した全軸方向の標準偏差値の平均値を減算して、標準偏差値の平均値の差分値を算出し、標準偏差差分値格納部9aに標準偏差値の平均値の差分値を格納する。
また、第2の健全性評価部15は、標準偏差値の平均値の差分値が第5の閾値を越える場合に、鉄塔100が不健全であると評価すると共に、標準偏差値の平均値の差分値が第5の閾値を越えない場合に、鉄塔100が健全であると評価する。
図16は第4の実施形態に係る鉄塔健全性評価装置の概略構成を示すブロック図である。図16において、図1〜図15と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
また、第2のフーリエスペクトル密度格納部17aは、第2のフーリエスペクトル密度演算部17により算出されたフーリエスペクトル密度を格納する。
また、第2の平均フーリエスペクトル密度格納部18aは、第2の平均フーリエスペクトル密度演算部18により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値を格納する。
また、平均フーリエスペクトル密度差分値格納部19aは、平均フーリエスペクトル密度差分演算部19により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値の差分値を格納する。
なお、本実施形態に係る第1の加速度センサ1、第1の加速度差分演算部3、第1の標準偏差演算部4、第1のフーリエスペクトル密度演算部7、第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8、標準偏差差分演算部9、第2の加速度センサ11、第2の加速度差分演算部13及び第2の標準偏差演算部14の処理動作については、第2の実施形態又は第3の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、本実施形態に係る第2のフーリエスペクトル密度演算部17、第2の平均フーリエスペクトル密度演算部18の処理動作については、第2の加速度センサ11の測定対象が地盤である点を除き、第1のフーリエスペクトル密度演算部7及び第1の平均フーリエスペクトル密度演算部8の処理動作と同様であるので、説明を省略する。
また、平均フーリエスペクトル密度差分演算部19は、第1の平均フーリエスペクトル密度格納部8aから抽出した平均フーリエスペクトル密度の合成値から、第2の平均フーリエスペクトル密度格納部18aから抽出した平均フーリエスペクトル密度の合成値を減算して、平均フーリエスペクトル密度の合成値の差分値を算出し、平均フーリエスペクトル密度差分値格納部19aに平均フーリエスペクトル密度の合成値の差分値を格納する。
また、第2の健全性評価部15は、平均フーリエスペクトル密度差分演算部19からの入力信号に基づき、平均フーリエスペクトル密度差分値格納部19aに格納された平均フーリエスペクトル密度の合成値の差分値を抽出し、閾値格納部5aに格納された第6の閾値を抽出して、抽出した平均フーリエスペクトル密度の合成値の差分値と第6の閾値とを比較する。
1a 第1の加速度データ格納部
2 入力部
3 第1の加速度差分演算部
3a 第1の加速度差分値格納部
4 第1の標準偏差演算部
4a 第1の標準偏差値格納部
5 第1の健全性評価部
5a 閾値格納部
6 出力部
7 第1のフーリエスペクトル密度演算部
7a 第1のフーリエスペクトル密度格納部
8 第1の平均フーリエスペクトル密度演算部
8a 第1の平均フーリエスペクトル密度格納部
9 標準偏差差分演算部
9a 標準偏差差分値格納部
10 鉄塔健全性評価装置
11 第2の加速度センサ
1a 第2の加速度データ格納部
13 第2の加速度差分演算部
13a 第2の加速度差分値格納部
14 第2の標準偏差演算部
14a 第2の標準偏差値格納部
15 第2の健全性評価部
17 第2のフーリエスペクトル密度演算部
17a 第2のフーリエスペクトル密度格納部
18 第2の平均フーリエスペクトル密度演算部
18a 第2の平均フーリエスペクトル密度格納部
19 平均フーリエスペクトル密度差分演算部
19a 平均フーリエスペクトル密度差分値格納部
10a パソコン
100 鉄塔
101 脚部
101a A脚
101b B脚
101c C脚
101d D脚
102 送電線
Claims (9)
- 鉄塔の脚部に配設され、当該鉄塔に生じる常時微動の加速度を互いに直交する3軸方向でそれぞれ測定する第1の加速度センサと、
前記第1の加速度センサから出力される各軸方向の加速度データと当該加速度データの時間間隔をおいた各軸方向の加速度データとの差分をそれぞれ演算する第1の加速度差分演算部と、
前記第1の加速度差分演算部により算出された各軸方向の差分値の標準偏差をそれぞれ演算し、算出した各軸方向の標準偏差値における全軸方向の平均を演算する第1の標準偏差演算部と、
前記第1の標準偏差演算部により算出された標準偏差値の平均値を前記鉄塔の健全性の評価として出力する出力部と、
を備えることを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項1に記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記第1の加速度センサが、前記鉄塔の各脚部にそれぞれ配設され、前記鉄塔の各脚部における前記各軸方向の加速度をそれぞれ測定し、
前記第1の加速度差分演算部が、前記各脚部における前記各軸方向の差分値をそれぞれ算出し、
前記第1の標準偏差演算部が、前記各脚部における前記各軸方向の標準偏差値をそれぞれ算出し、当該各脚部の各軸方向の標準偏差値における全脚部の全軸方向の平均値を算出することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項1又は2に記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記第1の標準偏差演算部により算出された標準偏差値の平均値に基づいて、前記鉄塔の健全・不健全を評価する第1の健全性評価部を備え、
前記出力部が、前記第1の健全性評価部の評価結果を、前記第1の標準偏差演算部により算出された標準偏差値の平均値に代え又は当該標準偏差値の平均値と共に出力することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項1又は2に記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記鉄塔近傍の地盤に配設され、当該地盤に生じる常時微動の加速度を互いに直交する3軸方向でそれぞれ測定する第2の加速度センサと、
前記第2の加速度センサから出力される各軸方向の加速度データと当該加速度データの時間間隔をおいた各軸方向の加速度データとの差分をそれぞれ演算する第2の加速度差分演算部と、
前記第2の加速度差分演算部により算出された各軸方向の差分値の標準偏差をそれぞれ演算し、算出した各軸方向の標準偏差値における全軸方向の平均を演算する第2の標準偏差演算部と、
前記第1の標準偏差演算部により算出された標準偏差値の平均値と、前記第2の標準偏差演算部により算出された標準偏差値の平均値との差分を演算する標準偏差差分演算部と、
を備え、
前記出力部が、前記標準偏差差分演算部により算出された標準偏差値の平均値の差分値を、前記第1の標準偏差演算部により算出された標準偏差値の平均値に代えて出力することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記第1の加速度センサから出力される各軸方向の加速度データをそれぞれ分割し、当該各軸方向の各加速度データをフーリエ変換してフーリエスペクトル密度をそれぞれ演算する第1のフーリエスペクトル密度演算部と、
前記第1のフーリエスペクトル密度演算部により算出された各軸方向の各フーリエスペクトル密度に基づき、周波数毎に各軸方向の各フーリエスペクトル密度のベクトル合成を演算し、200Hz以上の周波数におけるフーリエスペクトル密度の合成値の平均を演算する第1の平均フーリエスペクトル密度演算部と、
を備え、
前記出力部が、前記第1の平均フーリエスペクトル密度演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値を前記鉄塔の健全性の評価として出力することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項5に記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記第1の平均フーリエスペクトル密度演算部が、500Hz以下の周波数におけるフーリエスペクトル密度の合成値の平均を演算することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項5又は6に記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記第1の健全性評価部が、前記第1の平均フーリエスペクトル密度演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値に基づいて、前記鉄塔の健全・不健全を評価し、
前記出力部が、前記第1の健全性評価部の評価結果を、前記第1の平均フーリエスペクトル密度演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値に代え又は当該平均フーリエスペクトル密度の合成値と共に出力することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 前記請求項5又は6に記載の鉄塔健全性評価装置において、
前記第2の加速度センサから出力される各軸方向の加速度データをそれぞれ分割し、当該各軸方向の各加速度データをフーリエ変換してフーリエスペクトル密度をそれぞれ演算する第2のフーリエスペクトル密度演算部と、
前記第2のフーリエスペクトル密度演算部により算出された各軸方向の各フーリエスペクトル密度に基づき、周波数毎に各軸方向の各フーリエスペクトル密度のベクトル合成を演算し、200Hz以上の周波数におけるフーリエスペクトル密度の合成値の平均を演算する第2の平均フーリエスペクトル密度演算部と、
前記第1の平均フーリエスペクトル密度演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値と、前記第2の平均フーリエスペクトル密度演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値との差分を演算する平均フーリエスペクトル密度差分演算部と、
を備え、
前記出力部が、前記平均フーリエスペクトル密度差分演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値の差分値を、前記第1の平均フーリエスペクトル密度演算部により算出された平均フーリエスペクトル密度の合成値に代えて出力することを特徴とする鉄塔健全性評価装置。 - 鉄塔に生じる常時微動の加速度を第1の加速度センサで互いに直交する3軸方向でそれぞれ測定する加速度測定ステップと、
前記加速度測定ステップにより測定された各軸方向の加速度データと当該加速度データの時間間隔をおいた各軸方向の加速度データとの差分をそれぞれ演算する差分演算ステップと、
前記差分演算ステップにより算出された各軸方向の差分値の標準偏差をそれぞれ演算し、算出した各軸方向の標準偏差値における全軸方向の平均を演算する標準偏差演算ステップと、
前記標準偏差演算ステップにより算出された標準偏差値の平均値を前記鉄塔の健全性の評価として出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする鉄塔健全性評価方法。
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