JP5709624B2 - 歯車形削盤 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工歯車を歯切りする際に、テーパ加工及びクラウニング加工を施すことができる歯車形削盤に関する。
一般に、歯車形削盤では、カッタと被加工歯車とを噛み合わせた状態で互いに回転させながら、カッタを上下方向に往復移動させることにより、被加工歯車への歯切りを可能としている。また、このような歯車形削盤においては、被加工歯車を歯切りする際に、カッタを所定の傾斜角度で傾けることにより、テーパ加工及びクラウニング加工を可能としている。そして、このような、被加工歯車を歯切りする際に、テーパ加工及びクラウニング加工を可能とした歯車形削盤は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2004−154921号公報
上記従来の歯車形削盤においては、テーパ加工及びクラウニング加工を施すためにカッタを傾動させる傾動手段と、カッタを切り込み位置と退避位置との間において揺動させるリリービング手段とを、1つの駆動用モータで兼用している。
これにより、従来の歯車形削盤では、カッタを傾動させるための偏心軸と、カッタを揺動させるためのカム軸とを連動させるために、複数のギヤ及びカムやロッドを複雑に組み合わせている。また、このように、機械構成が複雑になると、駆動用モータの駆動力が複雑な経路を辿って伝達されるため、カッタの所定の傾斜角度への位置決め精度や、カッタの切り込み位置及び退避位置への位置決め精度を、低下させる要因となる。この結果、従来の歯車形削盤においては、加工精度を低下させるおそれがあった。
従って、本発明は上記課題を解決するものであって、構成を簡素にして、歯切り動作の簡素化を図ることにより、加工精度の向上を図ることができる歯車形削盤を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る歯車形削盤は、
カッタと被加工歯車とを噛み合わせた状態で互いに回転させることにより、被加工歯車に歯切り加工を行う歯車形削盤であって、
先端に前記カッタが着脱可能に装着される主軸と、
前記主軸を、上下方向に昇降可能で、且つ、その軸心周りに回転可能に支持すると共に、前記カッタが被加工歯車に対して当該被加工歯車への切り込み方向において接近離間するように揺動可能で、且つ、切り込み方向に移動可能に支持されるカッタヘッドと、
前記主軸を上下方向に昇降移動させる昇降移動手段と、
前記カッタヘッドを揺動させて、前記カッタの傾斜角度を設定する傾動手段と、
前記主軸が前記昇降移動手段によって下降するときに、前記カッタヘッドを揺動させて、前記カッタを、被加工歯車を切削する切り込み位置に位置決めする一方、前記主軸が前記昇降移動手段によって上昇するときに、前記カッタヘッドを揺動させて、前記カッタを、被加工歯車から離間した退避位置に位置決めするリリービング手段と、
被加工歯車に施すテーパ形状に応じた前記傾斜角度に前記傾動手段によって設定された前記カッタを、前記リリービング手段によって前記切り込み位置に位置決めした後、前記主軸を前記昇降移動手段によって下降するときに、前記テーパ形状に応じて前記カッタヘッドを切り込み方向に移動させて、被加工歯車にテーパ加工を施す一方、前記傾動手段によって水平状態に保持された前記カッタを、前記リリービング手段によって前記切り込み位置に位置決めした後、前記主軸を前記昇降移動手段によって下降するときに、被加工歯車に施すクラウニング形状に応じて前記カッタの前記傾斜角度を前記傾動手段によって連続的に変化させて、被加工歯車にクラウニング加工を施す制御手段とを備える
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る歯車形削盤は、
前記傾動手段は、
前記カッタヘッドの外周部に設けられ、切り込み方向と直交する方向に開口する第1傾動用貫通孔と、
前記第1傾動用貫通孔内に、偏心した状態で回転可能に内接する傾き調整軸とを備え、
前記リリービング手段は、
前記第1傾動用貫通孔と同軸上に配置され、且つ、前記傾き調整軸を偏した状態で回転可能に支持する第2傾動用貫通孔を有する揺動支持部材と、
前記揺動支持部材を切り込み方向に揺動させるように回転するリリービング軸とを備える
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る歯車形削盤は、
前記制御手段は、
前記傾動手段によって前記クラウニング形状に応じて前記カッタの前記傾斜角度を連続的に変化させるときに、下方に傾斜した前記カッタの先端の位置に応じて、前記傾動手段を先行して制御する
ことを特徴とする。
従って、本発明に係る歯車形削盤によれば、傾動手段とリリービング手段とを別々に設けることにより、構成が簡素となり、傾動手段によるカッタの傾動と、リリービング手段によるカッタの揺動とを、独立して行うことができるので、歯切り動作の簡素化を図ることができる。これにより、カッタの位置決め精度を向上させることができるので、加工精度の向上を図ることができる。
本発明の一実施例に係る歯車形削盤の概略構成図である。 カッタヘッドの後方斜視図である。 図2のA−A矢視断面図である。 歯車形削盤におけるテーパ加工を施す歯切り動作を順に説明した図であって、(d)から(a)はカッタの前進動作を示した図、(a)から(b)はカッタの切削動作を示した図、(b)から(c)はカッタのリリービング動作を示した図、(c)から(d)はカッタの戻し動作を示した図である。 テーパ加工時における各軸の動作を示した図である。 歯車形削盤におけるクラウニング加工を施す歯切り動作を順に説明した図であって、(d)から(a)はカッタの前進動作を示した図、(a)から(b)はカッタの切削動作を示した図、(b)から(c)はカッタのリリービング動作を示した図、(c)から(d)はカッタの戻し動作を示した図である。 クラウニング加工時における各軸の動作を示した図である。 クラウニング加工時におけるカッタの傾き状態を示した図である。
以下、本発明に係る歯車形削盤について、図面を用いて詳細に説明する。
図1乃至図3に示すように、歯車形削盤1には、コラム11が水平なX軸方向(切り込み方向)に移動可能に支持されている。コラム11の前面には、サドル12が鉛直なZ軸方向(送り方向)に昇降可能に支持されており、このサドル12の前部には、円筒状のカッタヘッド13が収納されている。
カッタヘッド13の両側部には、左右一対のヘッド揺動軸21が、その径方向外側に向けて突出するように設けられており、このヘッド揺動軸21は、サドル12の前部内面に回転可能に支持されている。従って、カッタヘッド13は、サドル12に対して、ヘッド揺動軸21を中心として、X軸方向に揺動可能となっている。
カッタヘッド13内には、主軸14が、その軸方向に摺動可能で、且つ、その軸心周りに回転可能に支持されている。この主軸14の下端には、カッタ15が着脱可能に装着されている。
更に、歯車形削盤1には、回転テーブル16が、カッタヘッド13とX軸方向において対向するように設けられている。この回転テーブル16は、その軸心周りに回転可能に支持されており、その上面には、被加工歯車(歯車素材)としてのワークWが着脱可能に装着されている。なお、詳細は後述するが、歯車形削盤1は、ワークWに対して、外歯及び内歯を歯切り可能となっている。
そして、カッタヘッド13の上部には、主軸昇降用サーボモータ31が設けられており、この主軸昇降用モータ31の出力軸には、ねじ軸32が接続されている。一方、主軸14の上端には、ナット33が埋設されており、このナット33は、ねじ軸32と噛み合っている。即ち、ねじ軸32及びナット33は、ボールねじを構成するものである。従って、主軸昇降用サーボモータ31を駆動させることにより、主軸14及びこれに装着されたカッタ15を、その軸方向に往復移動させることができる。なお、主軸昇降用サーボモータ31、ねじ軸32、ナット33は、昇降移動手段を構成するものである。
また、カッタヘッド13の前部には、主軸回転用サーボモータ41が設けられており、この主軸回転用サーボモータ41の出力軸には、駆動ギヤ42が設けられている。一方、主軸14の外周部には、従動ギヤ43が設けられており、この従動ギヤ43は、複数の中間ギヤ(図示省略)を介して、駆動ギヤ41と連結している。従って、主軸回転用サーボモータ41を駆動させることにより、主軸14及びこれに装着されたカッタ15を、その軸心周りに回転させることができる。なお、主軸回転用サーボモータ41、駆動ギヤ42、従動ギヤ43は、回転手段を構成するものである。
更に、カッタヘッド13の下端後部には、左右一対の傾動支持部22が、X軸方向後方に向けて突出するように形成されており、これら傾動支持部22には、貫通孔(第1傾動用貫通孔)22aがそれぞれ開口されている。そして、傾動支持部22間には、揺動支持部材23の一端側が配置されており、この揺動支持部材23の一端側には、貫通孔(第2傾動用貫通孔)23aが開口される一方、その他端側には、貫通孔(揺動用貫通孔)23bが開口されている。
ここで、貫通孔22aと貫通孔23aとは、X軸方向と直交する水平方向に開口すると共に、同軸上に配置されている。このように、同軸上に配置された貫通孔22a,23a内には、傾き調整軸(偏心軸)52が、偏心した状態で回転可能に内接しており、この傾き調整軸52には、カッタ傾動用サーボモータ51が接続されている。従って、カッタ傾動用サーボモータ51を駆動させることにより、カッタヘッド13をヘッド揺動軸21周りに揺動させて、カッタ15のZ軸方向に対するX軸方向(ワークWの径方向)の傾斜角度θ(図4,6,8参照)を調整することができる。
具体的には、傾き調整軸52が貫通孔22a,23aに対して真下に偏心している場合には、その傾き調整軸52の回転角度V(図7参照)は0°であり、カッタ15の傾斜角度θも0°となっており、このカッタ15は水平状態となっている。そして、傾き調整軸52が貫通孔22a,23aに対して真下に偏心している状態から、傾き調整軸52が一方側(図中右側)に回転すると、カッタ15は、ワークW側に配置されたカッタ先端15aが上方を向くように傾動する。一方、傾き調整軸52が貫通孔22a,23aに対して真下に偏心している状態から、傾き調整軸52が他方側(図中左側)に回転すると、カッタ15は、ワークW側に配置されたカッタ先端15aが下方を向くように傾動する。
また、揺動支持部材23の貫通孔23b内には、カム(図示省略)が内接しており、このカムには、リリービング用カム軸62が接続されている。そして、リリービング用カム軸62には、カッタ揺動用サーボモータ61が接続されている。従って、カッタ揺動用サーボモータ61を駆動させることにより、カッタヘッド13をヘッド揺動軸21周りに揺動させることができる。これにより、カッタ15の傾き状態(傾斜角度θ)を保持したままで、当該カッタ15をX軸方向(ワークWの径方向)に揺動させることができる。
なお、ヘッド揺動軸21、傾動支持部22、カッタ傾動用サーボモータ51、傾き調整軸52等は、傾動手段を構成するものである。また、ヘッド揺動軸21、揺動支持部材23、カッタ揺動用サーボモータ61、リリービング用カム軸62等は、リリービング手段を構成するものである。
ここで、歯車形削盤1には、当該歯車形削盤1を統合的に制御するNC装置(制御装置)70が設けられている。このNC装置70は、例えば、コラム11、サドル12、カッタヘッド13、主軸昇降用サーボモータ31、主軸回転用サーボモータ41、カッタ傾動用サーボモータ51、カッタ揺動用サーボモータ61等に接続されている。
従って、NC装置70においては、予め設定されたワークWの歯車諸元(テーパ形状、クラウニング形状)や加工条件(切り込み回数、切り込み位置、切り込み量、切削速度等)等に基づいて、カッタ15の外歯加工用及び内歯加工用の歯切り動作、即ち、カッタ15の切削動作、リリービング動作、戻し動作、前進動作、切り込み動作や、カッタ15及びワークWの回転動作を制御するようになっている。これにより、歯車形削盤1は、カッタ13によるワークWへの歯切りを可能としており、更に、上述した歯切り動作時において、カッタ傾動用サーボモータ51及びカッタ揺動用サーボモータ61を駆動して、傾き調整軸52及びリリービング用カム軸62の回転を制御することにより、テーパ加工及びクラウニング加工を施すことも可能となっている。
次に、歯車形削盤1の歯切り動作について、図4乃至図8を用いて詳細に説明する。
ワークWにテーパ形状を有する内歯を歯切りする場合には、先ず、主軸14を回転させると共に、回転テーブル16を回転させて、カッタ15とワークWとを同期回転させる。更に、図4(a)に示すように、予め設定された内歯のテーパ形状に応じて、傾き調整軸52を一方側に回転させて、カッタ15を所定の傾斜角度θに位置決めした後、リリービング用カム軸61を回転させて、カッタ15をX軸方向に揺動させる。これにより、カッタ15が所定の切り込み位置に位置決めされる。
次いで、図4(b)に示すように、カッタ15をZ軸方向に下降させると共に、上記テーパ形状に応じてカッタヘッド13を駆動させて、カッタ15にX軸方向の切り込みを与える。これにより、カッタ15が、下降するに従って、ワークWの径方向外側への切り込みを漸次深くしていくため、ワークWの内周部の一部に、上記テーパ形状が施された内歯が歯切りされる(図5における時刻t0から時刻t1までの期間)。
そして、図4(c)に示すように、カッタ15が最下位まで下降すると、リリービング用カム軸62を回転させて、カッタ15をX軸方向に揺動させる。これにより、カッタ15が、ワークWの内周部からその径方向内側に向けて離間(リリービング)して、所定の退避位置に位置決めされる(図5における時刻t1から時刻t2までの期間)。
次いで、図4(d)に示すように、カッタ13をZ軸方向に上昇させる。これにより、カッタ13が、ワークWから離間した状態で、元の高さとなる最上位まで戻る(図5における時刻t2から時刻t3までの期間)。
そして、図4(a)に示すように、リリービング用カム軸62を回転させて、カッタ15をX軸方向に揺動させる。これにより、カッタ13が、前進して、上記所定の切り込み位置に位置決めされる(図5における時刻t3から時刻t4までの期間)。
次いで、図4(b)に示すように、カッタ15をZ軸方向に下降させると共に、上記テーパ形状に応じてカッタヘッド13を駆動させて、カッタ15にX軸方向の切り込みを与える。これにより、カッタ15が、下降するに従って、ワークWの径方向外側への切り込みを漸次深くしていくため、ワークWの内周部の一部に、先に歯切りされた内歯に隣接して、新たな内歯が引き続き歯切りされる(図5における時刻t0から時刻t1までの期間)。
そして、上述したような、歯切り動作を繰り返し行うことにより、ワークWの内周部の周方向全域に亘って、上記テーパ形状が施された内歯が歯切りされる。
また、ワークWにクラウニング形状を有する外歯を歯切りする場合には、先ず、主軸14を回転させると共に、回転テーブル16を回転させて、カッタ15とワークWとを同期回転させる。更に、図6(a)に示すように、傾き調整軸52を回転させて、カッタ15を水平状態に保持すると共に、リリービング用カム軸61を回転させて、カッタ15をX軸方向に揺動させる。これにより、カッタ15が所定の切り込み位置に位置決めされる。
次いで、図6(b)に示すように、カッタ15をZ軸方に下降させると共に、予め設定された外歯のクラウニング形状に応じて、傾き調整軸52を、他方側に回転させた後、一方側に回転させて、カッタ15の傾斜角度θを連続的に変化させる。これにより、カッタ15が、下降するに従って、ワークWの径方向への切り込みを曲線的に変化させるため、ワークWの外周部の一部に、上記クラウニング形状が施された外歯が歯切りされる(図7における時刻t0から時刻t1までの期間)。
そして、図6(c)に示すように、カッタ15が最下位まで下降すると、リリービング用カム軸62を回転させて、カッタ15をX軸方向に揺動させる。これにより、カッタ15が、ワークWの外周部からその径方向外側に向けて離間(リリービング)して、所定の退避位置に位置決めされる(図7における時刻t1から時刻t2までの期間)。
次いで、図6(d)に示すように、カッタ13をZ軸方向に上昇させる。これにより、カッタ13が、ワークWから離間した状態で、元の高さとなる最上位まで戻る(図7における時刻t2から時刻t3までの期間)。
そして、図6(a)に示すように、リリービング用カム軸62を回転させて、カッタ15をX軸方向に揺動させる。これにより、カッタ13が、前進して、上記所定の切り込み位置に位置決めされる(図7における時刻t3から時刻t4までの期間)。
次いで、図6(b)に示すように、カッタ15をZ軸方に下降させると共に、上記クラウニング形状に応じて、傾き調整軸52を、他方側に回転させた後、一方側に回転させて、カッタ15の傾斜角度θを連続的に変化させる。これにより、カッタ15が、下降するに従って、ワークWの径方向への切り込みを曲線的に変化させるため、ワークWの外周部の一部に、先に歯切りされた外歯に隣接して、新たな外歯が引き続き歯切りされる(図7における時刻t0から時刻t1までの期間)。
そして、上述したような、歯切り動作を繰り返し行うことにより、ワークWの外周部の周方向全域に亘って、上記クラウニング形状が施された外歯が歯切りされる。
ここで、図8に示すように、クラウニング加工時において、カッタ15を所定の傾斜角度θで傾かせると、この傾斜角度θの大きさの分だけ、そのカッタ先端15aの高さ位置が、水平状態のカッタ先端15aの高さ位置よりも、ずれ量ΔZで下方に配置されることになる。このように、カッタ15を傾かせることで、ずれ量ΔZが生じると、カッタ15のZ軸方向の位置は、当該カッタ15の下面の中心位置を用いて制御するため、そのずれ量ΔZの分だけ、ワークWに対して、歯すじ方向及び歯形方向の加工誤差が生じてしまう。
そこで、NC装置70においては、図7に示すように、クラウニング形状に基づくカッタ先端15aのずれ量ΔZに応じて、カッタ傾動用サーボモータ51を制御して、傾き調整軸52を先行して回転させる。つまり、ワークWのクラウニングトップの位置は、カッタ先端15aのX軸方向の位置から解る通り、その歯幅方向中央部となっている。そして、傾き調整軸52の回転角度Vが最大となる時刻taを、カッタ先端15aのX軸方向の位置が最大となる時刻tbよりも、早い時刻としている。これにより、ワークWの歯すじ方向及び歯形方向の加工誤差の発生を防止することができる。
なお、歯車形削盤1を用いて、ワークWに、テーパ形状及びクラウニング形状を有しない外歯及び内歯を、単に、歯切りする場合には、傾き調整軸52を回転させて、カッタ15を水平状態に位置決めした上で、上述した歯切り動作を行えば良い。
また、上述した実施形態においては、ワークWにテーパ加工を施す歯切り動作として、ワークWにテーパ形状を有する内歯を歯切りする場合について説明したが、この説明から、ワークWにテーパ形状を有する外歯を歯切りする場合の説明については、十分に理解することができるため、省略してある。同様に、ワークWにクラウニング加工を施す歯切り動作として、ワークWにクラウニング形状を有する外歯を歯切りする場合について説明したが、この説明から、ワークWにクラウニング形状を有する内歯を歯切りする場合の説明については、十分に理解することができるため、省略してある。
従って、本発明に係る歯車形削盤1によれば、カッタ15を傾動させるためのカッタ傾動用サーボモータ51及び傾き調整軸52と、カッタ15を揺動させるためのカッタ揺動用サーボモータ61及びリリービング用カム軸62とを、別々に設けることにより、構成を簡素にすることができる。これにより、カッタ傾動用サーボモータ51の駆動による傾き調整軸52の回転と、カッタ揺動用サーボモータ61の駆動によるリリービング用カム軸62の回転とを、互いに関与することなく、独立して行うことができるので、歯切り動作の簡素化を図ることができる。この結果、カッタ15の所定の傾斜角度θへの位置決め精度や、カッタ15の切り込み位置及び退避位置への位置決め精度を向上させることができるので、加工精度の向上を図ることができる。
また、クラウニング加工を施す歯切り動作時に、下方に傾斜したカッタ先端15aのZ軸方向の位置に応じて、傾き調整軸52を先行して回転させることにより、ワークWの歯すじ方向及び歯形方向の加工誤差の発生を防止することができる。
本発明は、傾動手段として、モータを採用することにより、機械の小型軽量化を図るようにした歯車形削盤に適用可能である。
1 歯車形削盤
11 コラム
12 サドル
13 カッタヘッド
14 主軸
15 カッタ
15a カッタ先端
16 回転テーブル
21 ヘッド旋回軸
22 傾動支持部
22a 貫通孔
23 揺動支持部材
23a,23b 貫通孔
31 主軸昇降用サーボモータ
32 ねじ軸
33 ナット
41 主軸回転用サーボモータ
42 駆動ギヤ
43 従動ギヤ
51 カッタ傾動用サーボモータ
52 傾き調整軸
61 カッタ揺動用サーボモータ
62 リリービング用カム軸
70 NC装置
W ワーク

Claims (3)

  1. カッタと被加工歯車とを噛み合わせた状態で互いに回転させることにより、被加工歯車に歯切り加工を行う歯車形削盤であって、
    先端に前記カッタが着脱可能に装着される主軸と、
    前記主軸を、上下方向に昇降可能で、且つ、その軸心周りに回転可能に支持すると共に、前記カッタが被加工歯車に対して当該被加工歯車への切り込み方向において接近離間するように揺動可能で、且つ、切り込み方向に移動可能に支持されるカッタヘッドと、
    前記主軸を上下方向に昇降移動させる昇降移動手段と、
    前記カッタヘッドを揺動させて、前記カッタの傾斜角度を設定する傾動手段と、
    前記主軸が前記昇降移動手段によって下降するときに、前記カッタヘッドを揺動させて、前記カッタを、被加工歯車を切削する切り込み位置に位置決めする一方、前記主軸が前記昇降移動手段によって上昇するときに、前記カッタヘッドを揺動させて、前記カッタを、被加工歯車から離間した退避位置に位置決めするリリービング手段と、
    被加工歯車に施すテーパ形状に応じた前記傾斜角度に前記傾動手段によって設定された前記カッタを、前記リリービング手段によって前記切り込み位置に位置決めした後、前記主軸を前記昇降移動手段によって下降するときに、前記テーパ形状に応じて前記カッタヘッドを切り込み方向に移動させて、被加工歯車にテーパ加工を施す一方、前記傾動手段によって水平状態に保持された前記カッタを、前記リリービング手段によって前記切り込み位置に位置決めした後、前記主軸を前記昇降移動手段によって下降するときに、被加工歯車に施すクラウニング形状に応じて前記カッタの前記傾斜角度を前記傾動手段によって連続的に変化させて、被加工歯車にクラウニング加工を施す制御手段とを備える
    ことを特徴とする歯車形削盤。
  2. 請求項1に記載の歯車形削盤において、
    前記傾動手段は、
    前記カッタヘッドの外周部に設けられ、切り込み方向と直交する方向に開口する第1傾動用貫通孔と、
    前記第1傾動用貫通孔内に、偏心した状態で回転可能に内接する傾き調整軸とを備え、
    前記リリービング手段は、
    前記第1傾動用貫通孔と同軸上に配置され、且つ、前記傾き調整軸を偏した状態で回転可能に支持する第2傾動用貫通孔を有する揺動支持部材と、
    前記揺動支持部材を切り込み方向に揺動させるように回転するリリービング軸とを備える
    ことを特徴とする歯車形削盤。
  3. 請求項1または2に記載の歯車形削盤において、
    前記制御手段は、
    前記傾動手段によって前記クラウニング形状に応じて前記カッタの前記傾斜角度を連続的に変化させるときに、下方に傾斜した前記カッタの先端の位置に応じて、前記傾動手段を先行して制御する
    ことを特徴とする歯車形削盤。
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