JP5708268B2 - 昇圧型コンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング素子、対となるリアクトル、及び電流の流れを1方向に制限する整流手段を備え、前記スイッチング素子のオン・オフ操作によって入力電圧を昇圧させて出力する昇圧型コンバータに関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、スイッチング素子、一対のリアクトル及びダイオードを備えて構成される昇圧チョッパ方式のコンバータが知られている。詳しくは、スイッチング素子の両端のそれぞれには一対のリアクトルのそれぞれが接続され、これらリアクトルのうち一方とスイッチング素子との接続点にはダイオードのアノード側が接続されている。
ここで、コンバータと、このグランドライン(フレームグランド)との間には、寄生容量が存在し得る。詳しくは、例えば、スイッチング素子の両端のそれぞれとフレームグランドとの間に一対の寄生容量が存在し得る。この場合、スイッチング素子の高速スイッチングによってこの素子の両端の印加電圧が変動することに起因して、高周波のコモンモード電流が発生することがある。詳しくは、本来絶縁されているコンバータとフレームグランドとの間の寄生容量が、スイッチング素子の高速スイッチングによる電圧変動にて充放電されることでコモンモード電流が発生し得る。コモンモード電流が発生し、これがフレームグランドに流れると、フレームグランドに接続された電子機器に障害を与えたり、外部への電磁放射ノイズを生じさせたりするおそれがある。
こうした問題を解決すべく、下記特許文献1記載のコンバータでは、一対のリアクトルのインダクタンス、及びコンバータとフレームグランドとの間の上記一対の寄生容量を所定の関係にしている。具体的には、例えば、一対のリアクトルのインダクタンスを同一にするとともに、上記一対の寄生容量を同一にしている。これにより、コモンモード電流の抑制を図っている。
米国特許第7804281号明細書
ところで、リアクトルは通常、寄生容量を有する。ここで、一対のリアクトルのそれぞれの寄生容量が相違すると、これらリアクトルのインピーダンスがコモンモード電流を抑制するための適切な値からずれ得る。この場合、コモンモード電流を適切に抑制することができなくなるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コモンモード電流を好適に抑制することのできる昇圧型コンバータを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、スイッチング素子、対となるリアクトル、及び電流の流れを1方向に制限する整流手段を備え、前記スイッチング素子のオン・オフ操作によって入力電圧を昇圧させて出力する昇圧型コンバータにおいて、前記スイッチング素子の両端のそれぞれには前記対となるリアクトルのそれぞれが接続され、前記スイッチング素子の一端と前記対となるリアクトルのうちの一方との接続点には前記整流手段が接続されるとともに、前記スイッチング素子の他端と前記対となるリアクトルのうちの他方との接続点には、グランドラインとつながるコンデンサが接続され、前記整流手段は、当該コンバータの出力側に向かう方向に電流を流す機能を有し、前記対となるリアクトルのそれぞれのインダクタンスは同一であり、前記対となるリアクトルのコアの巻回部のそれぞれには、該対となるリアクトルのそれぞれの寄生容量が同一となるように前記巻回部の巻線間隔を予め定められた間隔に固定する固定手段が設けられることを特徴とする。
上記発明では、スイッチング素子、対となるリアクトル、整流手段及びコンデンサを備える上記構成により、スイッチング素子のオン・オフ操作がなされる状況下においてスイッチング素子の両端の電圧を相補的に変化させている。これにより、コモンモード電流の抑制を図っている。ここで、対となるリアクトルのそれぞれの寄生容量が相違すると、スイッチング素子の両端の電圧変化がコモンモード電流を抑制するための適切なものから大きくずれ、コモンモード電流の抑制効果が低下するおそれがある。
この点、上記発明では、リアクトルに上記固定手段を設けることで、対となるリアクトルのそれぞれの寄生容量を同一にする。このため、スイッチング素子の両端の電圧変化がコモンモード電流を抑制するための適切なものから大きくずれることを抑制することができる。したがって、コモンモード電流を好適に抑制することができる。
なお、上記巻回部は、コア自身であってもよく、また、コアに装着されるボビンであってもよい。
第2の発明は、第1の発明において、前記巻回部に巻回された巻線を複数の部分に区切り、該区切られた複数の部分のうち前記巻回部の中心軸線方向に隣接する部分同士を隣接部分とし、該隣接部分のそれぞれについて、前記中心軸線方向の対向面積を該中心軸線方向の距離で除算した値を寄生容量パラメータとし、前記固定手段は、前記巻回部に巻回された巻線全体に渡る前記寄生容量パラメータの合計値が前記対となるリアクトル同士で同一となるように、該対となるリアクトルの前記巻回部のそれぞれに設けられることを特徴とする。
本発明者は、上記寄生容量パラメータによればリアクトルの寄生容量を把握可能なことに着目した。こうした点に鑑み、上記発明では、巻回部に巻回された巻線全体に渡る上記寄生容量パラメータの合計値を、対となるリアクトル同士で同一となるように固定手段を設けている。
第3の発明は、第2の発明において、前記対となるリアクトルのそれぞれの巻線の線径は同一であり、前記固定手段は、前記対となるリアクトルのそれぞれの巻数及び巻線間隔が同一となるように、該対となるリアクトルの前記巻回部のそれぞれに設けられることを特徴とする。
上記発明では、対となるリアクトルの巻線の線径が同一である場合、これらリアクトルのそれぞれの寄生容量を簡易に同一とすることができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記固定手段は、前記巻回部に形成された溝又は壁であることを特徴とする。
第5の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記整流手段を第1の整流手段とし、電流の流れを1方向に制限する第2の整流手段を更に備え、前記スイッチング素子の他端と前記コンデンサとの接続点には、前記第2の整流手段が接続され、前記第2の整流手段は、当該コンバータの入力側に向かう方向に電流を流す機能を有することを特徴とする。
コモンモード電流を効果的に抑制するためには、コンデンサの容量を適切な値に設定することが要求される。ここで、コンバータとグランドラインとの間の寄生容量は、コモンモード電流を効果的に抑制するためのコンデンサの容量に影響を及ぼす。ここで、上記発明では、第2の整流手段を設けることで、コンバータとグランドラインとの間の寄生容量のうち第2の整流手段よりもコンバータ出力側の寄生容量の影響を極力排除して、コンデンサの容量を設定することができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるPFC回路の駆動態様を示す図。 リアクトルの有する寄生容量の概要を示す図。 リアクトルのインピーダンスの周波数応答を示す図。 第1の実施形態にかかるリアクトルの構成を示す平面図。 同実施形態にかかる巻回部の断面拡大図。 第2の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるリアクトルの構成を示す平面図。 第3の実施形態にかかるリアクトルの構成を示す平面図。 第4の実施形態にかかるリアクトルの構成を示す平面図。 その他の実施形態にかかるリアクトルの構成を示す平面図。 その他の実施形態にかかるリアクトルの構成を示す斜視図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる昇圧型コンバータを、車載主機として内燃機関及び回転機を備えるプラグインハイブリッド車両(PHV)に搭載される充電装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるように、充電装置は、第1のフィルタ10、第1の整流回路12、昇圧チョッパ方式のコンバータ(PFC回路14)、トランス16(高周波トランス)、第2の整流回路18及び制御回路20等を備えて構成されている。
詳しくは、第1のフィルタ10の入力側は、図示しない車載プラグ等を介して交流電圧を有する外部電源22(商用電源)と接続可能とされている。第1のフィルタ10は、外部電源22からの交流入力に重畳するサージ等のノイズを除去する機能を有するとともに、充電装置側から外部電源22側へと流出するノイズを減衰させる機能を有する。
第1のフィルタ10の出力側には、第1の整流回路12が接続されている。第1の整流回路12は、交流電圧を直流電圧に変換(整流)する機能を有し、本実施形態では、ブリッジ整流回路を想定している。
第1の整流回路12の出力側には、上記PFC回路14が接続されている。PFC回路14は、この回路に入力される直流電圧を所定電圧(例えば300V)まで昇圧させる機能を有し、一対のリアクトル24a,24b、スイッチング素子SW、一対のダイオード26a,26b、及びコンデンサ28を備えて構成されている。なお、本実施形態では、スイッチング素子SWとして、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を想定している。
詳しくは、リアクトル24a、スイッチング素子SW及びリアクトル24bの直列接続体は、第1の整流回路12に並列接続されている。具体的には、スイッチング素子SWのコレクタにはリアクトル24aが接続され、エミッタにはリアクトル24bが接続されている。また、スイッチング素子SWのコレクタ及びリアクトル24aとの接続点と、スイッチング素子SWのエミッタ及びリアクトル24bとの接続点とは、コンデンサ28によって接続されている。
上記コンデンサ28とスイッチング素子SWのコレクタ側との間にはダイオード26aが接続され、コンデンサ28とスイッチング素子SWのエミッタ側との間にはダイオード26bが接続されている。詳しくは、ダイオード26aのアノード側には、スイッチング素子SWのコレクタ側が接続され、カソード側にはコンデンサ28が接続されている。また、ダイオード26bのカソード側には、スイッチング素子SWのエミッタ側が接続され、アノード側にはコンデンサ28が接続されている。
PFC回路14の出力側には、フルブリッジ回路が接続されている。フルブリッジ回路は、一対のスイッチング素子Sp1,Sn1の直列接続体、及び一対のスイッチング素子Sp2,Sn2の直列接続体の並列接続体を備えるものである。詳しくは、上記並列接続体のうちスイッチング素子Sp1(Sp2)側には、ダイオード26aのカソード側が接続され、上記並列接続体のうちスイッチング素子Sn1(Sn2)側には、ダイオード26bのアノード側が接続されている。なお、本実施形態では、上記スイッチング素子Sp1,Sp2,Sn1,Sn2として、IGBTを想定している。
一対のスイッチング素子Sp1,Sn1の接続点、及び一対のスイッチング素子Sp2,Sn2の接続点のそれぞれには、トランス16の1次側コイル16aの両端のそれぞれが接続されている。
トランス16の2次側コイル16bには、第2の整流回路18としてのブリッジ整流回路が接続されている。第2の整流回路18の出力側には、この回路の出力電圧を平滑化するためのリアクトル30,32及びコンデンサ34からなる平滑化回路と、第2のフィルタ36とを介して車載バッテリ38が接続されている。ちなみに、第2のフィルタ36は、充電装置内部におけるスイッチングによって発生して且つ充電装置側から車載バッテリ38側へと流出するノイズを減衰させる機能を有するものである。また、車載バッテリ38は、車載主機となる回転機の電力供給源となる蓄電池である。本実施形態では、車載バッテリ38として、リチウムイオン蓄電池や、ニッケル水素蓄電池を想定している。
制御回路20は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、スイッチング素子SW,Sp1,Sp2,Sn1,Sn2のゲート電圧の調節によってこれら素子をオン・オフ操作することで、車載バッテリ38の充電処理を行う。
上記充電処理は、例えば充電装置が外部電源22と接続されたとの条件を含む所定の実行条件が成立すると判断された場合に実行される処理であり、主に、PFC回路14による昇圧処理と、トランス16への給電処理とからなる。
PFC回路14による昇圧処理は、スイッチング素子SWのオン・オフ1周期に対するオン時間の時比率を調節することで、PFC回路14に入力される直流電圧を所定の直流電圧に昇圧する処理である。詳しくは、スイッチング素子SWがオンされることで、第1の整流回路12から供給される電力によってリアクトル24a,24bに電気エネルギが蓄積される。そしてその後、スイッチング素子SWがオフされると、リアクトル24a,24bに蓄積された電気エネルギが放出されることで、PFC回路14の入力電圧が昇圧されて出力される。
一方、上記トランス16への給電処理は、スイッチング素子Sp1,Sn2と、スイッチング素子Sp2,Sn1とを交互にオン・オフ操作する処理である。詳しくは、スイッチング素子Sp1,Sn2をオンさせて且つ、スイッチング素子Sp2,Sn1をオフさせるか、スイッチング素子Sp2,Sn1をオンさせて且つ、スイッチング素子Sp1,Sn2をオフさせることで、トランス16の1次側コイル16aに交番電圧を印加し、これにより2次側コイル16bから車載バッテリ38へと充電電流を流す。
ところで、PFC回路14とグランドライン(フレームグランドFG)との間には、寄生コンデンサ40が存在する。より具体的には、例えばスイッチング素子SWのコレクタ側及びフレームグランドFG間に寄生コンデンサ40が存在する。
ここで、寄生コンデンサ40が存在すると、スイッチング素子SWが高速でオン・オフ操作されることによってスイッチング素子SWのコレクタ側及びエミッタ側のそれぞれの印加電圧が変動することに起因して、寄生コンデンサ40が充放電され、高周波のコモンモード電流が発生することがある。コモンモード電流が発生し、これがフレームグランドFGに流れると、フレームグランドFGに接続された電子機器に障害を与えたり、外部への電磁放射ノイズを生じさせたりするおそれがある。
このため、本実施形態では、スイッチング素子SWが高速でオン・オフ操作されることに起因するコモンモード電流の発生を抑制すべく、下記対策を講じている。
1つ目は、一対のリアクトル24a,24bのそれぞれを同一構造とし、これらリアクトルのインダクタンスを同一にする対策である。具体的には、リアクトル24a,24bのそれぞれの巻数及び巻線の材質等を同一としている。2つ目は、スイッチング素子SWのエミッタ側と、フレームグランドFGとをコンデンサ42よって接続する対策である。以下、これら対策を採用することによって、コモンモード電流を抑制可能な理由を説明する。
図2に、PFC回路14の駆動に伴うこの回路近傍の電圧変化の一例を示す。詳しくは、図2(a)に、スイッチング素子SWの操作状態の推移を示し、図2(b)に、スイッチング素子SWのエミッタ側に対するコレクタ側の電位(端子間電圧Vce)の推移を示し、図2(c)に、リアクトル24aのうちダイオード26a側に対する第1の整流回路12側の電位(リアクトル電圧Vlp)、及びリアクトル24bのうち第1の整流回路12側に対するダイオード26b側の電位(リアクトル電圧Vln)の推移を示す。また、図2(d)に、フレームグランドFGに対するスイッチング素子SWのコレクタ側の電位(コレクタ側電圧Vpg)、及びフレームグランドFGに対するスイッチング素子SWのエミッタ側の電位(エミッタ側電圧Vng)の推移を示し、図2(e)に、フレームグランドFGに対するスイッチング素子SWのコレクタ側の電位及びエミッタ側の電位の平均であるコモンモード電圧Vcomの推移を示す。すなわち、コモンモード電圧Vcomは、「(Vpg+Vng)/2」で与えられる値である。
リアクトル24a,24bのインダクタンスが同一のため、図示される例では、スイッチング素子SWのオン期間及びオフ期間のそれぞれにおいて、リアクトル電圧Vlp,Vlnはそれぞれ同一の値となる。すなわち、一対のリアクトル電圧Vlp,Vlnの波形は同一となる。こうしたリアクトル電圧Vlp,Vlnの推移から、エミッタ側電圧Vng及びコレクタ側電圧Vpgのそれぞれは、コモンモード電圧Vcom(75V)を基準として相補的に変化することとなる。これにより、スイッチング素子SWのコレクタ側から寄生コンデンサ40を介してフレームグランドFGに流れようとするコモンモード電流が、フレームグランドFGからコンデンサ42を介してスイッチング素子SWのエミッタ側に流れようとするコモンモード電流によって相殺される現象が生じる。したがって、フレームグランドFGを介して流れるコモンモード電流を抑制することが可能となる。
これに対し、リアクトル24b及びコンデンサ42を設けない従来のPFC回路では、スイッチング素子SWのオン・オフ操作によってコレクタ側電圧Vpgのみが変化することとなるため、コモンモード電流を適切に抑制することができない。
ちなみに、ダイオード26bが設けられることから、コンデンサ42の容量を定める際に、PFC回路14とフレームグランドFGとの間の寄生容量のうちダイオード26bよりもコンデンサ28側の寄生容量の影響を除去することが可能となる。これにより、コンデンサ42の容量設定の工数の低減を図ることなどができる。
また、ダイオード26bが設けられる構成において、コンデンサ42の容量は、寄生コンデンサ40の容量と同一とすることが望ましい。これにより、コモンモード電流の抑制効果が大きくなることが調べられている。なお、コンデンサ42は、素子としてのコンデンサであってもよいし、配線パターン等によって形成されたコンデンサであってもよい。
ところで、リアクトルは、その巻線間の寄生容量(線間寄生容量)に起因して並列容量成分(以下、寄生容量)を有する(図3参照)。ここで、リアクトル24a,24bの寄生容量が相違すると、リアクトル24a,24bのインピーダンスが相違することに起因して、コモンモード電流の抑制効果が低下するおそれがある。以下、図4を用いて、この要因について説明する。
図4は、リアクトルのインピーダンスZの周波数応答関数の一例である。
リアクトルの寄生容量は、高周波数側のインピーダンスに大きな影響を及ぼす。具体的には、リアクトルの寄生容量が大きいと、高周波数側においてインピーダンスが低くなる傾向にある。ここで、図中実線及び一点鎖線には、リアクトル24a,24bの寄生容量の相違によってリアクトル24a,24bのインピーダンスが相違する状況を示してある。リアクトル24a,24bのインピーダンスが相違する周波数領域(図中、fαよりも高い周波数領域)においては、上記インピーダンスの相違に起因して、先の図2に示した一対のリアクトル電圧Vlp,Vlnの高調波成分(より具体的には、高調波成分の振幅,位相)が相違することとなる。この場合、一対のリアクトル電圧Vlp,Vlnの波形に歪みが生じ、これらリアクトル電圧Vlp,Vlnの波形が同一とならないことにより、コモンモード電圧Vcomの変動を抑制可能なようにエミッタ側電圧Vng及びコレクタ側電圧Vpgを相補的に変化させることができなくなることがある。この場合、コモンモード電流の抑制効果が低下するおそれがある。
こうした問題を解決すべく、本実施形態では、リアクトル24a,24bのそれぞれに、これらリアクトルのそれぞれの寄生容量が同一となるように、リアクトルのコアのうち巻線が巻回される部分(巻回部)の巻線間隔を予め定められた間隔に固定する溝を形成する。これにより、リアクトル24a,24bのインピーダンスをバランスさせ、コモンモード電流抑制効果の低下の回避を図る。以下、図5及び図6を用いて、本実施形態にかかるリアクトルの構造について説明する。
図5は、本実施形態にかかるリアクトルの構造を示す図である。詳しくは、図5(a)は、リアクトル24a,24bの平面図であり、図5(b)及び図6は、同図(a)のA−A断面図であり、図5(c)は、同図(a)の巻線部分の拡大図である。なお、図5(a)では、巻線の線径に対する溝の幅を実際よりも大きく表記している。また、図5(b)及び図6において、実際には、巻線46の断面が図の左右方向を長辺とする楕円形状となるが、便宜上、円形状として表記している。
図5(a)に示すように、リアクトル24a(24b)は、コア44及び巻線46を備えて構成されている。詳しくは、コア44は、平面視において環状をなして且つ2対の直線部分を有している。そして、これら直線部分の1つが巻回部48とされている。この巻回部48の断面の形状は略円形状である。ここで、巻回部48の断面とは、巻回部48の中心軸線(図中一点鎖線)に直交する面で巻回部48を切断したときの巻回部48の断面である。また、上記中心軸線とは、巻回部48の断面の中心を通って且つ巻回部48の長手方向に直線状に延びる軸線のことである。
なお、コア44の材質としては、磁性体(例えばフェライト)又は非磁性体(例えばセラミック)を採用することができる。また、本実施形態では、以降、巻回部48を、コア44自身、又はコア44に装着されるボビンのいずれかとする。すなわち、巻線46を固定する溝は、コア44自身に形成されていてもよいし、ボビンに形成されていてもよい。
巻線46は、その断面が略円形であって且つ外表面に絶縁被膜が施された導線(例えば銅線)からなるものである。本実施形態では、リアクトル24a,24bのそれぞれの巻線の線径を同一としている。
リアクトル24a,24bの巻回部48の外表面にはそれぞれ、これらリアクトル24a,24bの巻回部48の巻数が同一となって且つ巻線間隔が同一距離dとなるように溝50が形成されている。
換言すれば、巻線46を1周(1ターン)ずつの巻線部分(図中、巻き始め箇所P〜p1〜p2の巻線部分と、p2〜p3〜p4の巻線部分等を例示)に区切り、各巻線部分の形状が同一となるように巻回部48に溝50が形成されている。さらに換言すれば、巻回部48の中心軸線方向に沿って等ピッチで螺旋状に巻回部48に溝50が形成されている。
上記溝50は、巻線46の巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qまで連続して、すなわち途切れることなく巻回部48の外表面に一体に形成されている。本実施形態では、溝50の断面形状を、図5(b)に示すように、半円形状としている。より具体的には、例えば、溝50の断面形状を、巻線46の半径よりもやや大きい値を半径とする半円形状とすればよい。
ちなみに、リアクトル24a,24bの巻回部48の巻線間隔をそれぞれ同一距離dにするとは、同図に示すように、巻回部48の中心軸線方向において互いに隣接する巻線46の中心間隔を同一距離「d+α」とすることでもある。なお、上記αは、巻線46の直径「D」とほぼ同一の値となる。
次に、上記溝50を形成させて且つ溝50に沿って巻線46を巻回させることで、リアクトル24a,24bの寄生容量を同一とすることが可能な理由について、図5(c)を用いて説明する。
図示されるように、巻回部48に巻回された巻線46を、巻線46が巻回される方向に沿って複数の部分(図中、複数の部分の一部として、巻線46のうち巻き始め箇所Pからp1までの間、及び巻線46のうちp2からp3までの間において、巻線46の巻回方向に沿ってn(n:2以上の整数)分割したそれぞれの部分を例示)に区切る。より詳しくは、例えば、上記中心軸線に沿って(上記中心軸線と平行であって)且つ上記中心軸線を通る平面を上記中心軸線まわりに規定角度(360°を3以上の整数で除算した値)ずつ回転させた場合のそれぞれの上記平面によって巻線46を複数の部分に区切る。そして、区切られた複数の部分のうち巻回部48の中心軸線方向に隣接する部分同士を隣接部分とする。そして、複数の隣接部分のそれぞれについて、巻回部48の中心軸線方向の対向面積Si(i=1〜n)を上記中心軸線方向の対向距離diで除算した値「Si/di」を寄生容量パラメータCpと定義する。本実施形態では、全ての隣接部分について、対向面積Siが同一となり、対向距離diも「d」で同一となる。
上記寄生容量パラメータCpの値は、隣接部分の寄生容量に応じたものとなる。具体的には、寄生容量パラメータCpの値が大きいほど、隣接部分の寄生容量が大きくなる傾向にある。これは、誘電率の一様な空間に一対の導体極板を配置して且つ極板間に電圧を印加する場合、極板の面積を極板間の距離で除算した値が大きいほど、これら極板間の静電容量が大きくなる傾向にあることに基づくものである。
そして、巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qまでの巻線46全体に渡る寄生容量パラメータCpの合計値は、リアクトルの寄生容量に応じたものとなる。詳しくは、上記寄生容量パラメータCpの合計値が大きいほど、リアクトルの寄生容量が大きくなる。ここで、上述した溝50によれば、リアクトル24a,24b同士で寄生容量パラメータCpの合計値を同一とすることができるため、これらリアクトル24a,24bの寄生容量を同一にすることができる。
なお、寄生容量パラメータCpの算出に用いる上記対向面積Siは、例えば、図6(a)に示すように、隣接部分の外表面のうち巻回部48の中心軸線方向において互いに向き合っている隣接部分の面積SAとすることができる。また、同図(b)に示すように、巻回部48の中心軸線に直交する面に対して上記中心軸線方向から隣接部分を投影した面積SBとすることもできる。
一方、寄生容量パラメータCpの算出に用いる上記対向距離diは、例えば、上記巻線間隔dとしたり、上記中心間隔「d+α」としたりすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)PFC回路14のリアクトル24a,24bの巻回部48の外表面のそれぞれに、これらリアクトル24a,24bの巻回部48の巻数が同一となって且つ巻線間隔が同一距離dとなるように溝50を形成した。これにより、リアクトル24a,24bのそれぞれの寄生容量を同一にすることができるため、コモンモード電流を好適に抑制することができる。
(2)PFC回路14において、スイッチング素子SWのエミッタ側とコンデンサ28とをダイオードに26bよって接続した。このため、コンデンサ42の容量を定める際に、PFC回路14とフレームグランドFGとの間の寄生容量のうちダイオード26bよりもコンデンサ28側の寄生容量の影響を除去することができ、ひいてはコンデンサ42の容量の適合工数の低減を図ることなどができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるように、本実施形態では、リアクトル24a,24bのコアを共通化している。すなわち、これらリアクトル24a,24bに対応する一対の巻線がそれぞれ単一のコアに独立して巻回されている。
また、本実施形態では、溝に代えて、リアクトル24a,24bの巻回部48の外表面にそれぞれ、これらリアクトル24a,24bの巻回部の巻数が同一となって且つ巻線間隔が同一距離dとなるように側壁を一体形成する。
図8に、本実施形態にかかるリアクトルの構造を示す図である。詳しくは、図8(a)は、リアクトル24a,24bの平面図であり、図8(b)は、同図(a)のA−A断面図である。なお、図8(b)において、実際には、巻線の断面が図の左右方向を長辺とする楕円形状となるが、便宜上、円形状として表記している。
図8(a)に示すように、リアクトル24a,24bはそれぞれ、巻線52a,52bをそれぞれ備えて構成されており、これらリアクトル24a,24bは、コア54を共通としている。
コア54は、上記第1の実施形態のコア44と同一形状をなしている。コア54の直線部分のうち互いに対向する一対の部分がそれぞれ、リアクトル24a,24bのそれぞれに対応した巻回部56a,56bとされている。
巻回部56a,56bの外表面にはそれぞれ、巻回部56a,56bの巻数が同一となって且つ巻線間隔が同一距離dとなるように側壁58a,58bが形成されている。
上記側壁58a,58bは、巻回部56a,56bの外表面において、巻線52a,52bの巻き始め箇所から巻き終わり箇所まで連続して形成されている。なお、本実施形態において、側壁58a,58bは、巻線52a,52bの両側に沿うように形成されている(図8(b)参照)。
なお、リアクトル24aがコア54内に生成する磁束の向きと、リアクトル24bがコア54内に生成する磁束の向きとが同じになるように、巻線52a,52bが巻回されたリアクトルがPFC回路14に組み込まれる。これは、リアクトルのインダクタンスを高め、PFC回路14による昇圧の際にリアクトルへの電気エネルギの蓄積量を増大させることを目的とするものである。
このように、本実施形態では、リアクトル24a,24bのコア54を共通化する場合において、巻回部56a,56bに上記態様の側壁58a,58bを形成することで、リアクトル24a,24bの寄生容量を同一にすることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかるリアクトルの構造を示す。
図示されるように、本実施形態では、リアクトル24a,24bのそれぞれの巻線間隔を相違させつつ、これらリアクトル24a,24bの寄生容量が同一となるようにリアクトル24a,24bの巻回部に溝を形成する。以下、図9を用いて、本実施形態にかかるリアクトルの構造について説明する。
図9は、本実施形態にかかるリアクトルの構成を示す図である。詳しくは、図9(a)は、リアクトル24a(24b)の平面図であり、図9(b)は、同図(a)の巻線部分の拡大図である。
図9(a)に示すように、巻回部48の中心軸線方向において巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qへと向かう方向の順に、各巻線部分の形状がリアクトル24a,24bのそれぞれにおいて同一となるように、巻回部48に溝50を形成させる。より具体的には、巻き始め箇所P〜p1〜p2の巻線部分の形状、p2〜p3〜p4の巻線部分の形状、及びp4〜p5〜巻き終わり箇所Qの巻線部分の形状が、巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qへと向かう方向の順にリアクトル24a,24b同士で同一となるようにする。
こうした手法によってリアクトル24a,24bの寄生容量を同一にできる理由は、上記第1の実施形態で述べたように、巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qまでの巻線46全体に渡る寄生容量パラメータCpの合計値を、リアクトル24a,24b同士で同一とすることができるためである。
ここで、同図(b)を用いて、巻き始め箇所P〜p1の巻線部分及びp2〜p3の巻線部分の寄生容量パラメータの合計値の算出手法について説明する。図中、先の図5(c)と同様に、上記巻線部分をn分割したものを例示している。上記巻線部分間の寄生容量パラメータCpの合計値Σ1は、下式(e1)で表される。
Σ1=S11/d11+S12/d12
+…S1i/d1i+…+S1n/d1n …(e1)
上記巻線部分間の寄生容量パラメータCpの合計値Σ1に加え、p1〜p2の巻線部分及びp3〜p4の巻線部分の寄生容量パラメータの合計値、p2〜p3の巻線部分及びp4〜p5の巻線部分の寄生容量パラメータの合計値、p3〜p4の巻線部分及びp5〜巻き終わり箇所Qの巻線部分の寄生容量パラメータの合計値を算出し、これら合計値の総和として、巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qまでの巻線46全体に渡る寄生容量パラメータCpの合計値が算出される。
ちなみに、各隣接部分において、一対の対向面積Siが相違することとなる。このため、各隣接部分の寄生容量パラメータCpの算出に際しては、対向面積Siとして、一対の対向面積のいずれかを採用したり、一対の対向面積の平均値を採用したりすればよい。
また、実際には、リアクトル24a,24bの寄生容量パラメータの合計値が同一となるような溝形状が計算等によって定まることとなる。ここでは、各巻線部分における分割数nが大きいほど、寄生容量の算出精度が向上する。なお、上記分割数nを大きくすることは、上記第1の実施形態において、巻回部の中心軸線と平行であって且つ上記中心軸線を通る平面を上記中心軸線まわりに規定角度ずつ回転させた場合のそれぞれの上記平面によって巻線を複数の部分に区切るに際し、上記規定角度を小さくすることと同じである。
このように、本実施形態では、リアクトル24a,24bのそれぞれについて、上記態様の溝50を形成することで、これらリアクトル24a,24bの寄生容量を同一にすることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、リアクトル24a,24bのコアを共通化しており、このコアとしてトロイダルコアを用いる。
図10に、本実施形態にかかるトロイダルコアの構造を示す。詳しくは、図10は、トロイダルコアの平面図である。なお、図10では、巻線の線径に対する溝の幅を実際よりも大きく表記している。
図示されるように、リアクトル24a,24bはそれぞれ、巻線60a,60bをそれぞれ備えて構成されており、これらリアクトル24a,24bは、トロイダルコア62を共有している。
リアクトル24a,24bのそれぞれに対応する巻回部64a,64bは、トロイダルコア62の円周方向に延びる半円形状のものとなる。なお、巻回部64a,64bの断面形状は、略円形状である。また、本実施形態における巻回部の中心軸線(図中一点鎖線)とは、トロイダルコア56の断面の中心を通って且つ、巻回部の円周方向に延びる(トロイダルコア62の平面視において円を描く)軸線のことである。
ここで、本実施形態において、リアクトル24a,24bのそれぞれの寄生容量を同一にするための溝50の形成手法としては、上述したように、巻き始め箇所Pから巻き終わり箇所Qまでの巻線全体に渡る寄生容量パラメータCpの合計値を、リアクトル24a,24b同士で同一にする手法を採用する。ここでは、巻回部64a(64b)に巻回された巻線60a(60b)を、巻線46が巻回される方向に沿って複数の部分に区切り、区切られた複数の部分のうち巻回部64a(64b)の円周方向に延びる中心軸線方向に隣接する部分同士を隣接部分とする。そして、これら隣接部分のそれぞれについて、対向面積及び対向距離を定める。
ちなみに、対向面積は、例えば、隣接部分の外表面のうち巻回部64a(64b)の円周方向に延びる中心軸線方向において互いに向き合っている隣接部分の面積Stとすることができる。また、対向距離は、例えば、上記中心軸線のうち1つの隣接部分で挟まれる部分の長さや、隣接部分のうち上記中心軸線と交わる点同士を結ぶ直線の距離dtとすることができる。
なお、上記第2の実施形態と同様に、リアクトル24aがトロイダルコア62内に生成する磁束の向きと、リアクトル24bがトロイダルコア62内に生成する磁束の向きとが同じになるように、巻線60a,60bが巻回されたリアクトルがPFC回路14に組み込まれる。
このように、本実施形態では、トロイダルコア62を用いる場合においてリアクトル24a,24bの寄生容量を同一にすることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・リアクトルに用いられるコアとしては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、図11に示すように、E型コア及びI型コアからなるEI型コア66であってもよい。この場合、巻線68が巻回される巻回部70は、E型コアの中央部分に設けられることとなる。
・上記各実施形態では、固定手段としての溝(又は側壁)を巻回部の巻き始め箇所から巻き終わり箇所まで途切れることなく形成したがこれに限らない。例えば、巻回部のうち巻線が巻回される部分(巻線が接触する部分)の一部に溝(又は側壁)を形成してもよい。以下、これについて図12を用いて詳述する。
図12は、断面形状が矩形状(長方形状)である巻回部72の直線部分を拡大した斜視図である。なお、図中、巻線74を二点鎖線にて示している。
例えば、図12(a)に示すように、巻回部72の対抗する面A,B上のみに溝76を形成してもよい。なお、図中、一部の溝のみに符号を付している。
また、例えば、同図12(b)に示すように、巻回部72のうち互いに隣接する面の接続部に溝78(切り欠き)を形成してもよい。なお、図中、一部の溝のみに符号を付している。
なお、固定手段としては、溝又は側壁に限らず、例えば突起であってもよい。この場合、例えば、先の図12(b)の巻回部72の長手方向における溝形成位置の両側に突起を形成することで、巻回部に巻線を巻回することができる。
・上記第1の実施形態では、PFC回路14の正極側及び負極側にリアクトルをそれぞれ1つ設ける構成としたがこれに限らない。例えば、PFC回路14の正極側及び負極側のそれぞれにリアクトルの直列接続体を設ける構成としてもよい。この場合、正極側及び負極側のそれぞれの上記直列接続体のインダクタンス及び寄生容量を同一にすればよい。
・巻回部48に形成される溝50の形状としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らず、例えば矩形状や楔形状としてもよい。
・巻回部48に形成される側壁58a,58bとしては、上記第2の実施形態に例示したものに限らず、例えば巻線の片側のみに形成されるものであってもよい。
・上記第3の実施形態において、リアクトル24a,24bのそれぞれの巻線の線径が相違したり、リアクトル24a,24bのそれぞれの巻回部の断面積が相違したりしてもよい。この場合であっても、巻き始め箇所から巻き終わり箇所までの巻線全体に渡る寄生容量パラメータの合計値をリアクトル24a,24b同士で同一とするなら、これらリアクトル24a,24bの寄生容量を同一とすることができる。
・スイッチング素子としては、IGBTに限らず、例えばパワーMOS電界効果トランジスタであってもよい。
・整流手段としては、ダイオードに限らず、例えばサイリスタ等であってもよい。
・本願発明が適用される車両としては、PHVに限らず、例えば車載主機として回転機のみを備える電動車両(EV)であってもよい。
14…PFC回路、16…トランス、20…制御回路、22…外部電源、24a,24b…リアクトル、26a,26b…ダイオード、38…車載バッテリ、44…コア、46…巻線、48…巻回部、50…溝、SW…スイッチング素子。

Claims (4)

  1. スイッチング素子、対となるリアクトル、及び電流の流れを1方向に制限する整流手段を備え、前記スイッチング素子のオン・オフ操作によって入力電圧を昇圧させて出力する昇圧型コンバータにおいて、
    前記スイッチング素子の両端のそれぞれには前記対となるリアクトルのそれぞれが接続され、
    前記スイッチング素子の一端と前記対となるリアクトルのうちの一方との接続点には前記整流手段が接続されるとともに、前記スイッチング素子の他端と前記対となるリアクトルのうちの他方との接続点には、グランドラインとつながるコンデンサが接続され、
    前記整流手段は、当該コンバータの出力側に向かう方向に電流を流す機能を有し、
    前記対となるリアクトルのそれぞれのインダクタンスは同一であり、
    前記対となるリアクトルのコアの巻回部のそれぞれには、該対となるリアクトルのそれぞれの寄生容量が同一となるように前記巻回部の巻線間隔を予め定められた間隔に固定する固定手段が設けられ
    前記巻回部に巻回された巻線を複数の部分に区切り、該区切られた複数の部分のうち前記巻回部の中心軸線方向に隣接する部分同士を隣接部分とし、該隣接部分のそれぞれについて、前記中心軸線方向の対向面積を該中心軸線方向の距離で除算した値を寄生容量パラメータとし、
    前記固定手段は、前記巻回部に巻回された巻線全体に渡る前記寄生容量パラメータの合計値が前記対となるリアクトル同士で同一となるように、該対となるリアクトルの前記巻回部のそれぞれに設けられることを特徴とする昇圧型コンバータ。
  2. 前記対となるリアクトルのそれぞれの巻線の線径は同一であり、
    前記固定手段は、前記対となるリアクトルのそれぞれの巻数及び巻線間隔が同一となるように、該対となるリアクトルの前記巻回部のそれぞれに設けられることを特徴とする請求項記載の昇圧型コンバータ。
  3. 前記固定手段は、前記巻回部に形成された溝又は壁であることを特徴とする請求項1又は2記載の昇圧型コンバータ。
  4. 前記整流手段を第1の整流手段とし、
    電流の流れを1方向に制限する第2の整流手段を更に備え、
    前記スイッチング素子の他端と前記コンデンサとの接続点には、前記第2の整流手段が接続され、
    前記第2の整流手段は、当該コンバータの入力側に向かう方向に電流を流す機能を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の昇圧型コンバータ。
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