JP5707747B2 - 脱穀装置 - Google Patents
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請求項1に記載の発明は、上部の扱室(3a)と下部の選別室を有する脱穀装置において、前記扱室(3a)の左右一側に選別室で選別された二番物を揚穀する二番揚穀装置(21)を設け、該二番揚穀装置(21)の中途部を前記選別室に備える揺動選別棚の側方を経由してその終端側を前記扱室(3a)に連通する構成とし、該二番揚穀装置(21)には揚穀筒体(21a)内に回転自在に軸支した揚穀螺旋(21b)を備え、該揚穀螺旋(21b)を下部揚穀螺旋(21ba)と上部揚穀螺旋(21bb)とに分割して該下部揚穀螺旋(21ba)の上端部と上部揚穀螺旋(21bb)の下端部との間に揚穀螺旋を設けない螺旋空白部(21e)を形成し、前記揚穀筒体(21a)における該螺旋空白部(21e)に対向する部位に中間取出筒体(21c)を設け、該中間取出筒体(21c)を介して前記揺動選別棚へ二番物を供給可能な構成とし、前記螺旋空白部(21e)における揚穀螺旋(21b)の揚穀軸(21d)に、該揚穀軸(21d)と一体で回転する円盤状の揚穀阻止板(23a)及び跳ね出し板(23b)からなる揚穀阻止跳ね出し手段(23)と継ぎ足し揚穀螺旋(24)とを択一的に取り付け可能な構成とし、前記揚穀軸(21d)に揚穀阻止跳ね出し手段(23)を取り付けた状態では、前記揚穀阻止板(23a)の外周と揚穀筒体(21a)の内周面との間に穀稈切れが通過できる程度の間隙部(23c)が形成され、該間隙部(23c)を通過した穀稈切れが上部揚穀螺旋(21bb)によって揚穀されて扱室(3a)に還元される構成としたことを特徴とする脱穀装置とする。
請求項4に記載の発明は、その右側に前記選別室で選別された穀粒を貯留するグレンタンク(4)を備え、該グレンタンク(4)の樋状の底部(4a)には下部螺旋(31)を備え、前記底部(4a)の前後両側に立設したブラケット(32)に揺動流下装置(33)の揺動軸(33a)を軸架し、該揺動軸(33a)から左右両側に突出する左右の揺動アーム(33b)を該揺動軸(33a)の軸心方向に所定間隔毎に設け、該左右の揺動アーム(33b)の夫々の先端から前記揺動軸(33a)の軸心方向に延伸する拡散棒(33c)を設け、前記下部螺旋(31)の端部に設けた偏心カム部(34a)に揺動ロッド(34b)の一端を連係し、該揺動ロッド(34b)の他端を、前記揺動軸(33a)の端部に固着した揺動アーム(34c)の先端に連結した請求項1または請求項2または請求項3に記載の脱穀装置とする。
また、揚穀阻止板(23a)の外周と揚穀筒体(21a)の内周面との間に、穀稈切れが通過できる程度の間隙部(23c)を形成し、この間隙部(23c)を通過した穀稈切れが、上部揚穀螺旋(21bb)によって揚穀されて扱室(3a)に還元されるので、揺動選別棚上の被選別物を少なくしながら選別性能を高め、穀粒の収穫ロスを少なくすることができる。
請求項3に記載の発明によると、上記請求項1または請求項2に記載の発明の効果を奏するうえに、脱穀カバーに設けた点検窓を利用して、揚穀阻止跳ね出し手段(23)と継ぎ足し揚穀螺旋(24)の取換え作業をすることができる。
図1及び図2は本発明を備えた全穀稈投入型のコンバインを示すもので、この走行車体1には左右一対のクローラ走行装置2,2を備え、走行車体1の左側部に脱穀装置3を搭載し、この脱穀装置3の右側にグレンタンク4を搭載し、このグレンタンク4の前側に操縦部5を設け、これら操縦部5及び脱穀装置3の前方に刈取部6を設けている。
脱穀部3の上部には脱穀処理部を構成する扱胴3aを備え、下部には風選部を構成する唐箕、一番螺旋付きの一番受樋、二番螺旋付きの二番受樋、揺動選別棚、一番揚穀装置、二番揚穀装置を備えている。
二番揚穀装置21には、揚穀筒体21aと、揚穀筒体21a内に回転自在に軸支している揚穀螺旋21bと、揚穀筒体21aの中間部に設けた中間取出筒体21cとを備え、中間取出筒体21cの取出口を揺動選別棚のチャフシーブの上側部に臨ませている。
二番揚穀装置21の中途部の螺旋空白部21eには、揚穀阻止跳ね出し手段23と、継ぎ足し揚穀螺旋24及び中間取出筒体21cの開口部閉鎖用の閉鎖板25を選択して取り付けるようにしている。
グレンタンク4の樋状底部(底部)4aには下部螺旋31を支架し、樋状底部4aの上側には左右流下板4b,4bを斜設し、その上側に貯溜タンク部4cを設けた構成である。しかして、樋状底部4aに流下した穀粒を下部螺旋31で後方に移送し、次いで、揚穀螺旋(図示省略)で上方へ移送し、機外へ取り出すようにしている。
また、左右揺動アーム33b,…、左右拡散棒33c,33cを丸棒で構成したので、上下揺動時の抵抗を少なくし穀粒の損傷を抑制しながら穀粒の流下を促進し、穀粒を短時間で排出することができる。
樋状底部4aの下部螺旋31と揺動流下装置33との間にシャッタ板35を長手方向に沿わせて配設している。このシャッタ板35は中央部から左右両側に向けて下り傾斜状に構成し、揺動流下装置33の左右拡散板33c,…をシャッタ板35の上方に略平行状に対向配置している。前記構成によると、下部螺旋31に対して穀粒を略左右均等に拡散させながら円滑に落下させ、排出効率を高めることができる。
揺動流下装置33の左右揺動アーム33b,…を揺動軸33aから正面視において左右上方傾斜状及び下方傾斜状に上下双方に突出させ、その先端から左右拡散棒33c,33を下部螺旋31に略平行状に延出している。しかして、下部螺旋31の左右上方の穀粒を上下所定幅に亘って疎間隔にしながら上下揺動することができ、穀粒の流下を促進し円滑に排出することができる。
樋状底部4aの下部螺旋31の上側に揺動流下装置33を設け、グレンタンク4の例えば右傾斜板4bを前後方向の軸4ba回りに左右揺動自在に支持する。グレンタンク伝動軸36にはカム部36aを構成し、右傾斜板4bの揺動側部に揺動ロッド37の上端をピン連結し、揺動ロッド37の下端部に軸支したローラ37aをカム部36aに圧接連係する。しかして、グレンタンク4の樋状底部4aの穀粒を揺動流下装置33及び右傾斜板4b,4bの双方で揺動しながら拡散するので、穀粒の拡散を促進し、迅速に排出することができる。
操縦部5の後方で且つグレンタンク4の前方にエンジンEを配置し、エアクリーナ41をエンジンEの前側部上方に配設している。また、グレンタンク4の前側上部を前方へ突出する前側膨出貯溜部4dを構成し、この前側膨出貯溜部4dの前側部を操縦部5被覆用のキャビン42の後側上部に接近させ、グレンタンク4の前側膨出貯溜部4dによりエンジンE及びエアクリーナ41を被覆している。
3 脱穀部
3a 扱室
4 グレンタンク
4a 樋状底部(底部)
13 下部螺旋
21 二番揚穀装置
21a 揚穀筒体
21b 揚穀螺旋
21ba 下部揚穀螺旋
21bb 上部揚穀螺旋
21c 中間取出筒体
21e 螺旋空白部
21d 揚穀軸
23 揚穀阻止跳ね出し手段
23a 揚穀阻止板
23b 跳ね出し板
23c 間隙部
24 継ぎ足し揚穀螺旋
25 閉鎖板
31 下部螺旋
32 前後ブラケット(ブラケット)
33 揺動流下装置
33a 揺動軸
33b 左右揺動アーム(揺動アーム)
33c 左右拡散棒(拡散棒)
34a 偏心カム部
34b 揺動ロッド
34c 揺動アーム
Claims (4)
- 上部の扱室(3a)と下部の選別室を有する脱穀装置において、前記扱室(3a)の左右一側に選別室で選別された二番物を揚穀する二番揚穀装置(21)を設け、該二番揚穀装置(21)の中途部を前記選別室に備える揺動選別棚の側方を経由してその終端側を前記扱室(3a)に連通する構成とし、該二番揚穀装置(21)には揚穀筒体(21a)内に回転自在に軸支した揚穀螺旋(21b)を備え、該揚穀螺旋(21b)を下部揚穀螺旋(21ba)と上部揚穀螺旋(21bb)とに分割して該下部揚穀螺旋(21ba)の上端部と上部揚穀螺旋(21bb)の下端部との間に揚穀螺旋を設けない螺旋空白部(21e)を形成し、前記揚穀筒体(21a)における該螺旋空白部(21e)に対向する部位に中間取出筒体(21c)を設け、該中間取出筒体(21c)を介して前記揺動選別棚へ二番物を供給可能な構成とし、前記螺旋空白部(21e)における揚穀螺旋(21b)の揚穀軸(21d)に、該揚穀軸(21d)と一体で回転する円盤状の揚穀阻止板(23a)及び跳ね出し板(23b)からなる揚穀阻止跳ね出し手段(23)と継ぎ足し揚穀螺旋(24)とを択一的に取り付け可能な構成とし、前記揚穀軸(21d)に揚穀阻止跳ね出し手段(23)を取り付けた状態では、前記揚穀阻止板(23a)の外周と揚穀筒体(21a)の内周面との間に穀稈切れが通過できる程度の間隙部(23c)が形成され、該間隙部(23c)を通過した穀稈切れが上部揚穀螺旋(21bb)によって揚穀されて扱室(3a)に還元される構成としたことを特徴とする脱穀装置。
- 前記螺旋空白部(21e)おける揚穀軸(21d)に継ぎ足し揚穀螺旋(24)を取り付ける場合には、該継ぎ足し揚穀螺旋(24)の下端部を下部揚穀螺旋(21ba)の上端部に連結し、継ぎ足し揚穀螺旋(24)の上端部を上部揚穀螺旋(21bb)の下端部に連結し、中間取出筒体(21c)の開口部を閉鎖板(25)で閉鎖することによって、下部揚穀螺旋(21ba)によって揚穀された二番物が、継ぎ足し揚穀螺旋(24)に引き継がれ、上部揚穀螺旋(21bb)によって揚穀されて扱室(3a)に還元される構成とした請求項1に記載の脱穀装置。
- その左側面を被覆する脱穀カバーを備え、該脱穀カバーにおける中間取出筒体(21c)の側方の部位に点検窓を設け、該点検窓から前記揚穀阻止跳ね出し手段(23)と継ぎ足し揚穀螺旋(24)との取換え作業を行なう構成とした請求項1または請求項2に記載の脱穀装置。
- その右側に前記選別室で選別された穀粒を貯留するグレンタンク(4)を備え、該グレンタンク(4)の樋状の底部(4a)には下部螺旋(31)を備え、前記底部(4a)の前後両側に立設したブラケット(32)に揺動流下装置(33)の揺動軸(33a)を軸架し、該揺動軸(33a)から左右両側に突出する左右の揺動アーム(33b)を該揺動軸(33a)の軸心方向に所定間隔毎に設け、該左右の揺動アーム(33b)の夫々の先端から前記揺動軸(33a)の軸心方向に延伸する拡散棒(33c)を設け、前記下部螺旋(31)の端部に設けた偏心カム部(34a)に揺動ロッド(34b)の一端を連係し、該揺動ロッド(34b)の他端を、前記揺動軸(33a)の端部に固着した揺動アーム(34c)の先端に連結した請求項1または請求項2または請求項3に記載の脱穀装置。
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