JP5706705B2 - 画像処理装置およびその制御方法、ならびに撮像装置 - Google Patents

画像処理装置およびその制御方法、ならびに撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置およびその制御方法、ならびに撮像装置に関し、特に画像が撮像されたシーンを判別する技術に関する。
例えばデジタルスチルカメラのような撮像装置には、撮像するシーンに適した撮像条件や画像処理パラメータを設定とするため、シーン自動判別機能が設けられているものがある。例えば、シーン自動判別機能が、合焦距離が所定距離より長いため、風景シーンの撮像と判別したとする。このシーン判別結果により、撮像装置の制御部が、彩度が高めの撮像画像が得られるように画像処理パラメータを設定したり、被写界深度が大きくなるように絞り値を設定したりする。
しかしながら、シーンに適切な画像処理パラメータを設定することは容易でない。例えば、風景シーンと判別され、彩度を強調する画像処理を適用したとする。この場合、青空や植物の緑は強調によって実際の色と異なった色になっても見栄えが良いと感じられるが、例えば青色や緑色の服が実際の色と異なる色になると、違和感を与えてしまう。このような問題を抑制する方法として、風景シーンの検出精度を向上することで不用意に彩度が強調されないようにすることが考えられる。
例えば、特許文献1では、画像上部に空の画像を示す領域が含まれているかどうかを判別するためのシーン判断領域を設定し、シーン判断領域内に空を表す画像が含まれれば風景シーンであると判別することで、室内が風景シーンと誤判別されないようにしている。また、空の画像を示す領域の青色レベルが高いほど彩度を強調する補正率を高くすることが開示されている。
特開2010−41288号公報(0038〜0049、図6〜図9)
しかしながら、特許文献1のように、青空の画像が特定の位置に含まれるかどうかに応じて全体の彩度を補正すると、例えば画角変化によって青空の画像の特定の位置に含まれなくなると、同シーンの撮像であっても画像の彩度が大きく変化してしまうことがある。
このような、画角変化による画像全体の色味変化を抑える対策として、青空検出結果に応じて青色のみ彩度を強調するように制御することが考えられる。例えば、画像中の青色を検出し、検出した色のみを補正することで、画角変化による色味の変化を最小限にすることができる。しかしながらこのような構成では、青色ばかり彩度が強調され、補正を行ったときの青色とそれ以外の色で彩度のバランスが崩れてしまう。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みなされたものである。本発明は、シーン検出結果に応じた色補正を行う画像処理装置及びその制御方法、ならびに撮像装置において、撮像時に画角が変化した場合の色補正結果のバラツキを抑制可能とすることを目的とする。
この目的は、画像に対し、予め定められたシーンを撮像した画像である確からしさを表すシーン信頼度を算出する信頼度算出手段と、信頼度算出手段により算出されるシーン信頼度に基づいて画像を補正する補正手段と、を有し、信頼度算出手段は、被写界輝度値に基づくシーン信頼度を算出して画像が第1のシーンである確からしさを判定し、被写界輝度値に基づく信頼度画像に含まれる色に基づ信頼度とからシーン信頼度を算出して画像が第2のシーンである確からしさを判定し、対応する被写界輝度における、第1のシーンについての被写界輝度値に基づくシーン信頼度が、第2のシーンについてのシーン信頼度の算出に用いられる被写界輝度値に基づく信頼度を、下回らないように設定されていることを特徴とする画像処理装置によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、シーン検出結果に応じた色補正を行う画像処理装置及びその制御方法、ならびに撮像装置において、撮像時に画角が変化した場合の色補正結果のバラツキを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例としての撮像装置の機能構成例を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る撮像装置の撮像時の動作について説明するためのフローチャート。 本発明の実施形態における、被写界輝度と、明るさによるシーン信頼度との関係例を示す図。 (a)は正位置撮像時、(b)は縦位置撮像時の青空検出領域の例を示す図。 (a)は青空判定領域の例を、(b)は青空領域の割合と、青空領域数によるシーン信頼度との関係の例を示す図。 (a)は自然の緑判定領域の例を、(b)は緑領域の割合と、自然の緑領域数によるシーン信頼度との関係の例を示す図。 (a)は夕景のオレンジ色判定領域および非夕景色領域の例を、(b)は夕景領域の割合と、夕景領域数によるシーン信頼度との関係の例を、(c)は非夕景領域の割合と、非夕景領域数によるシーン信頼度の関係の例を示す図。 本発明の実施形態における、各シーン用の補正領域をUV色空間に示した図。 本発明の実施形態における3DLUTの概念図。 (a)は、全てのシーン信頼度が0%の場合、(b)は屋外シーン信頼度のみ100%の場合、(c)は屋外シーン信頼度と自然の緑シーン信頼度が100%の場合の、本発明の実施形態によって得られる補正用3DLUTの形状の例を示す図。
以下、添付図面を参照して、本発明を例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例としての撮像装置119の機能構成例を示すブロック図である。
図1において、100は被写体からの反射光Lを撮像素子103上に結像する撮像レンズである。101は絞り、102はシャッターであり、撮像素子103は撮像レンズ100が結像する被写体像を画素単位のアナログ電気信号に変換する。A/D変換器104は撮像素子103のアナログ信号出力をデジタル信号に変換する。タイミング発生部105は、撮像素子103、A/D変換器104にクロック信号や制御信号を供給して、それらの動作を制御している。このタイミング発生部105はメモリ制御部106及びシステム制御部118により制御されている。
画像処理部108ではA/D変換器104又はメモリ制御部106からの画像データに対して、ホワイトバランス制御、RGBベイヤー配列の信号をRGB3プレーン信号に変換する色補間、ガンマ補正、彩度補正、色相補正などの画像処理を適用する。また、画像処理部108では、後述の測光センサから解析される被写体の明るさ情報や、撮像画像データから青、緑、黄、赤、オレンジ色等の占有率等を解析して、屋外シーン、青空シーン、自然の緑シーン等、複数種のシーンについてのシーン信頼度を算出する。そして、画像処理部108は、シーン信頼度の判定結果に応じた彩度、色相、明度、コントラストの補正を行う。本処理については後で詳細に説明する。
メモリ制御部106は、A/D変換器104、タイミング発生部105、画像処理部108、メモリ107を制御する。これにより、A/D変換器104でA/D変換されたデジタルデータは画像処理部108、メモリ制御部106を介して、或いは直接メモリ制御部106を介して、メモリ107に書き込まれる。
メモリ107は撮像した静止画像を格納するためのメモリで、所定枚数の静止画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、このメモリ107はシステム制御部118や画像処理部108の作業領域としても使用することが可能である。
外部記憶装置109は半導体メモリカードのような着脱可能な記録媒体である。メモリ107に一時的に記録された画像データは最終的にこの外部記憶装置109に記録される。
測光センサ114は、撮像レンズ100の被写界の平均輝度を測定する外測センサである。この測光センサ114の輝度値に応じて、後述するシーン検出が行われる。また、この測光センサ114の輝度値に応じて、システム制御部118にて適切な露光量が算出されると、露光制御部110は、露光量に応じた絞り101とシャッター102を制御する。なお、測光センサ114は必須でなく、測光センサ114がない場合には撮像画像の輝度値(必要に応じてさらに撮像条件(感度、シャッタスピードおよび絞り)を用いてもよい)から、被写界輝度値を求めることができる。
測距センサ113は例えば発光体と受光体を有し、発光体が発した赤外光が被写体に反射して戻ってくるまでの時間によって被写体の距離情報を検出するアクティブセンサである。焦点制御部111は測距センサ113の出力により撮像レンズ100のフォーカシングレンズの位置を制御する。
ズーム制御部112は手動で行われた撮像レンズ100のズーム量(画角変化量)を検知する。またズーム制御部112は、撮像装置119の操作部117を通じて指示された画角変更指示に応じて撮像レンズ100の画角を制御する。
姿勢検知センサ116は撮像装置119の姿勢を検知するセンサである。この姿勢検知センサ116では、撮像装置119の正位置、縦位置(右側面が下)、縦位置(左側面が下)の3種類のの姿勢を検出することができる。
システム制御部118は撮像装置119全体の動作を制御する。
SW1はレリーズ釦115の第1ストロークでONする。SW1のONは、測光、焦点検出といった撮像準備処理の開始指示である。SW2、はレリーズ釦115の第2ストロークでONし、SW2のONは本撮像動作の開始指示である。
(全体動作)
以下、図2のフローチャートを参照して、本実施形態における撮像装置119の撮像時の動作について説明する。
まずS201で撮像装置119のレリーズ釦115のSW1がONになると、システム制御部118が測光センサ114に測光処理を行わせ、被写界(撮像レンズ100の視野)の輝度値を検出する。なお、上述したように、測光センサ114がない場合には、撮像画像の輝度値に基づいて被写界輝度値を求めることができる。
S202でシステム制御部118は、姿勢検知センサ116を用いて撮像装置119の姿勢を検出する。S203でレリーズ釦115のSW2がONになると、システム制御部118は撮像処理を開始する。撮像素子103で電気信号に変換された光学像はA/D変換器104を介してデジタル信号に変換され、色補間等の処理を施す前の12ビットRAWデータの状態で一度メモリ107に記録される。本実施形態では撮像素子103はベイヤ配列のカラーフィルタを備えており、RAWデータはR画素、G画素、B画素からなるモザイク画像を表す。
S204で、システム制御部118は、メモリ107に記録された12ビットRAWデータを画像処理部108で所定の複数の領域に分割させる。ここでは、画像をn×m(n、mは正の整数。ここではn=m=8とする)の領域に分割するものとする。そして、システム制御部118は、画像処理部108に、各領域の代表値として、各領域に含まれるR,G,B各色の画素の平均値を算出させる。画像処理部108はさらに、領域ごとに仮現像処理を実行する。具体的には、画像処理部108は、領域ごとに算出したR,G,B平均値に対して、ホワイトバランス制御、ガンマ補正、色変換、彩度補正、色相補正を適用する。
まず最初に画像処理部108は、式1によるホワイトバランス制御(ホワイトバランス補正)を実行する。
WB後のR = R × WBgainR
WB後のG = G × WbgainG ・・・(式1)
WB後のB = B × WBgainB
ここで、WbgainR,G,Bは仮現像処理用のWB(ホワイトバランス)補正値として事前にメモリ107に記録されているものとする。この仮現像処理用のWB補正値は例えば色温度5200K相当の光源でホワイトバランスが適切に補正される値である。あるいは、詳細な説明は割愛するが、既知の手法で撮像画像から得られるホワイトバランス補正値(オートホワイトバランス補正値)を適用してもよい。
次に画像処理部108は、WB補正後のRGB値に対してガンマ補正を実行する。ここで使用する仮現像処理用のガンマ補正カーブは事前にメモリ107に格納されているものとする。
次に画像処理部108は、ガンマ補正後のRGB値を、式2のマトリックス演算によってYUV値に変換する(色変換)。
Y = a ×γR + b ×γG + c× γB
U = d ×γR + e ×γG + f× γB ・・・(式2)
V = g ×γR + h ×γG + i× γB
ここで、γR, γG, γBはそれぞれガンマ補正後のR,G,B値、 a〜iは任意の浮動小数点である。
最後に、画像処理部108は、色変換後のU,V値に対し、彩度補正及び色相補正を式3に従って実行する。
彩度・色相補正後U=U×gainU + OffsetU
彩度・色相補正後V=V×gainV + OffsetV
ここでgainU, gainVは任意の浮動小数点、OffsetU, OffsetVは任意の整数である。
このような仮現像処理により、8×8の各領域の画像データはYUV値に変換される。このYUV値もまた、各領域の代表色を表す。
次にS205で、信頼度算出手段としての画像処理部108は、8×8のYUV値、S201で検出された被写界輝度値、S202で検出された撮像装置の姿勢情報を用い、屋外、青空、自然の緑、夕景、紅葉の各シーンのシーン信頼度を算出する。
以下に、各シーンの検出方法の詳細について述べる。なお、各シーンの検出結果は0%〜100%の数値で示されるシーン信頼度という形で表される。ある特定のシーンに対するシーン信頼度は、画像がその特定のシーンを撮像した画像であることの確からしさ(可能性)を表す。
また、各シーンの検出処理(シーン信頼度の算出処理)に用いられる輝度値は、特に説明がない限りS201で検出した被写界輝度値である。また、必要に応じて、8×8のYUV値及び撮像装置の姿勢情報が用いられる。
先ず、各シーンの検出処理に共通する被写界の輝度値の判定処理について説明する。図3に、被写界の輝度値と明るさによるシーン信頼度との関係を示す。図3に示すように、被写界の輝度値が大きいほどシーンが明るく、小さいほどシーンが暗くなる。
図3において、屋外、自然の緑、夕景、紅葉シーンについて、明るさによるシーン信頼度の算出に使用される判定カーブを301で、青空シーンについて、明るさによる信頼度の算出に使用される判定カーブを302で示す。
図3に示すように、明るさによるシーン信頼度は、被写界輝度が高いほど高くなる。シーン信頼度を算出する5つのシーンは全て屋外を想定しているため、シーンが明るいほどシーン信頼度が高くなるように判定カーブを定めている。また、青空を含むシーンの被写界輝度値は青空を含まない屋外シーンの被写界輝度値よりも高くなるのが一般的である。そのため、青空シーンについては他のシーンよりも被写界輝度値が大きくなってからシーン信頼度が0を超えるように判定カーブ302を定めている。
なお、判定カーブを定める際、屋外シーン(第1のシーン)についてのシーン信頼度が0より大きくなる被写界輝度値を、他のシーン(第2のシーン)についてのシーン信頼度が0より大きくなる被写界輝度値以下に設定することが重要である。すなわち、屋外シーンの信頼度が、同一被写界輝度において、青空、自然の緑、夕景、紅葉シーンのいずれかのシーンの信頼度を下回らないように判定カーブを定める。
次に、各シーンの信頼度算出方法について具体的に説明する。
■屋外シーン信頼度算出方法
屋外シーンの信頼度は被写界輝度値のみで決定され、画像に含まれる色には依存しない。すなわち、図3の判定カーブ301に示す、明るさによる信頼度が屋外シーン信頼度となる。
■青空シーン信頼度算出方法
画像処理部108は、撮像装置119の姿勢情報によって画像の向きを判定し、8×8YUV値のうち、姿勢情報から判定した画面上部を基準として横8×縦5の領域を青空検出領域とする。図4(a)及び(b)に、正位置及び縦位置で撮像された青空シーンの画像の例と、青空検出領域401及び501の例を示す。なお、画像処理部108は、縦位置については、撮像装置119の右側面と左側面のどちらが下になっているかにより、画像の向きを決定する。
そして、画像処理部108は、青空検出領域内に占める青空領域の割合を算出する。画像処理部108は、仮現像処理において算出したU値及びV値が、予めUV色空間に定義された青空判定領域に含まれる領域を青空領域と判定し、青空領域と判定された領域数をカウントする。
図5(a)に、青空判定領域601の例を示す。本実施形態ではUV色空間における青空判定領域はY値に依存しないものとしているが、Y値に応じてUV色空間における青空判定領域を異ならせても良い。
なお、青空判定領域は、様々な場所、季節、時刻に撮像した青空画像を仮現像処理して求めた、青空領域のUV値によって規定される領域として事前に決定しておき、青空判定領域を規定するUV色空間座標情報をメモリ107に記録しておく。
次に画像処理部108は、青空検出領域を構成する領域の個数(本実施形態では5×8=40個)に占める、青空領域の個数の割合(以下青空領域の割合)に応じて、青空領域数によるシーン信頼度を算出する。図5(b)に本実施形態における、青空領域の割合に対する、青空領域数によるシーン信頼度の関係の例を示す。図5(b)に示すように、青空領域の割合が高くなるほど、シーン信頼度が高くなるようにする。
画像処理部108は、最終的な青空シーン信頼度を以下の式4によって算出する。
青空シーン信頼度 = 明るさによる青空シーン信頼度×青空領域数によるシーン信頼度 ・・・(式4)
すなわち、明るいほど、また画像上部に特定の青色被写体が多く存在しているほど、高い青空シーン信頼度が算出される。
■自然の緑シーン信頼度算出方法
画像処理部108は、自然の緑シーン信頼度を以下のように算出する。
まず、画像処理部108は、8×8領域YUV値に対して自然の緑領域の割合を算出する。画像処理部108は、青空領域判定と同様に、UV値が予めUV色空間に定義された自然の緑判定領域に含まれる領域を自然の緑領域と判定し、自然の緑領域と判定された領域の数をカウントする。
図6(a)に、自然の緑判定領域801の例を示す。本実施形態ではUV色空間における自然の緑判定領域はY値に依存しないものとしているが、Y値に応じてUV色空間における自然の緑判定領域を異ならせても良い。
なお、自然の緑判定領域は、様々な場所、季節、時刻に撮像した様々な草木の画像を仮現像処理して求めた、自然の緑領域のUV値によって規定される領域として事前に決定しておく。そして、自然の緑判定領域を規定するUV色空間座標情報をメモリ107に記録しておく。
次に画像処理部108は、画像全体を構成する領域の個数(本実施形態では8×8=64個)に占める、自然の緑領域の個数の割合(以下緑領域の割合)に応じて、緑領域数によるシーン信頼度を算出する。図6(b)に本実施形態における、緑領域の割合に対する、緑領域数によるシーン信頼度の関係の例を示す。図6(b)に示すように、緑領域の割合が高くなるほど、シーン信頼度が高くなるようにする。
画像処理部108は、最終的な自然の緑シーン信頼度を以下の式5によって算出する。
自然の緑シーン信頼度 = 明るさによる自然の緑シーン信頼度×自然の緑領域数によるシーン信頼度・・・(式5)
すなわち、明るいほど、また画像中に特定の緑色の被写体が多く存在しているほど、高い自然の緑シーン信頼度が算出される。
■夕景シーン信頼度算出方法
画像処理部108は、夕景シーン信頼度を以下のように算出する。
まず、画像処理部108は、8×8領域YUV値に対して夕景領域の割合を算出する。画像処理部108は、自然の緑領域判定と同様に、UV値が予めUV色空間に定義された夕景判定領域に含まれる領域を夕景領域と判定し、夕景領域と判定された領域の数をカウントする。
図7(a)に、夕景判定領域1001の例を示す。本実施形態ではUV色空間における夕景判定領域はY値に依存しないものとしているが、Y値に応じてUV色空間における右夕景判定領域を異ならせても良い。夕景判定領域1001は、具体的には夕景に特徴的なオレンジ色の領域を規定している。
なお、夕景判定領域は、自然の緑判定領域と同様、様々な場所、季節、時刻に撮像した様々な夕景(夕焼け空)の画像を仮現像処理して求めた、夕景領域(オレンジ色領域)のUV値によって規定される領域として事前に決定しておく。そして、夕景判定領域を規定するUV色空間座標情報をメモリ107に記録しておく。
次に画像処理部108は、画像全体を構成する領域の個数(本実施形態では8×8=64個)に占める、夕景領域の個数の割合(以下夕景領域の割合)に応じて、夕景領域数によるシーン信頼度を算出する。図7(b)に本実施形態における、夕景領域の割合に対する、夕景領域数によるシーン信頼度の関係の例を示す。図7(b)に示すように、夕景領域の割合が高くなるほど、シーン信頼度が高くなるようにする。
また、画像処理部108は、夕景検出の確度を高めるために、夕焼けのオレンジや空の青色以外の、夕景(夕焼け空)に存在しない色が含まれていないかどうかを判定する。そして、画像処理部108は、夕景に存在しない色が含まれていた場合には夕景シーンと判定されにくくする。
具体的には、図7(a)に示す緑や赤色の領域を、夕景に存在しない色の領域(不存在色領域)1002,1003として予め規定しておく。そして、画像処理部108は、8×8領域YUV値のうち、UV値が不存在色領域1002,1003に含まれる領域(非夕景領域)の数をカウントする。
次に画像処理部108は、画像全体を構成する領域の個数(本実施形態では8×8=64個)に占める、非夕景領域の個数の割合に応じて、非夕景領域数によるシーン信頼度を算出する。図7(c)に本実施形態における、非夕景領域の割合に対する非夕景領域数によるシーン信頼度の関係を示す。図7(c)に示すように、非夕景領域の割合が多くなるほど、シーン信頼度が低くなるようにする。
画像処理部108は、最終的な夕景シーン信頼度を以下の式6によって算出する。
夕景シーン信頼度 = 明るさによる夕景シーン信頼度×夕景領域数によるシーン信頼度×非夕景領域数によるシーン信頼度 ・・・(式6)
すなわち、明るいほど、画像中に特定のオレンジ色の被写体が多く存在しているほど、また、緑や赤など夕景に存在しない色の被写体が少ないほど、高い夕景シーン信頼度が算出される。
■紅葉シーン信頼度算出方法
画像処理部108は、紅葉シーン信頼度を以下のように算出する。
まず、画像処理部108は、8×8領域YUV値に対して紅葉領域の割合を算出する。画像処理部108は、自然の緑領域判定と同様に、UV値が予めUV色空間に定義された紅葉判定領域(紅葉の赤、黄色に対応する領域)に含まれる領域を紅葉領域と判定し、紅葉領域と判定された領域の数をカウントする。
なお、紅葉判定領域は、図6(a)の801で示した自然の緑領域と同様、様々な紅葉の画像を仮現像処理して求めた、紅葉の赤、黄部のUV値によって規定される領域として事前に決定しておく。そして、紅葉判定領域を規定するUV色空間座標情報をメモリ107に記録しておく。
次に画像処理部108は、画像全体を構成する領域の個数(本実施形態では8×8=64個)に占める、紅葉領域の個数の割合(以下紅葉領域の割合)に応じて、紅葉領域数によるシーン信頼度を算出する。紅葉領域の割合に対する、紅葉領域数によるシーン信頼度の関係の例は、図6(b)に示した自然の緑領域数の割合と、自然の緑領域数によるシーン信頼度との関係例と同一でよいため、図示を省略する。具体的には、図6(b)のX軸が紅葉領域の割合、Y軸が紅葉領域数によるシーン信頼度に置きかえればよい。このように、紅葉領域の割合が多くなるほど、シーン信頼度が高くなるようにする。
画像処理部108は、最終的な紅葉シーン信頼度を以下の式7によって算出する。
紅葉シーン信頼度 = 明るさによる紅葉シーン信頼度×紅葉領域数によるシーン信頼度・・・(式7)
なお、誤検出により夕景シーンと紅葉シーンが同時に検出されないように、夕景シーン信頼度が0%以外のときは紅葉シーン信頼度は強制的に0%となるようにする。
すなわち、夕景シーンの信頼度が0%である場合に、明るいほど、また画像中に特定の赤、黄色の被写体が多く存在するほど、高い紅葉シーン信頼度が決定される。
以上のように、画像処理部108は仮現像処理の結果から、屋外、青空、自然の緑、夕景、紅葉の各シーンのシーン信頼度を算出する。
なお、青空判定領域601など各シーンを検出するための色空間領域は、UV値が小さい範囲を除外して規定されている。これは、UV値が小さい(すなわち低彩度の)領域では、ノイズ等の影響により正しい色を検出しにくいためである。
図2に戻り、S206で画像処理部108は、S205で算出した各シーン信頼度に応じた色補正値を算出し、さらに各シーン信頼度を反映した補正用3次元ルックアップテーブル(3DLUT)を算出する。この3DLUTは、予め定められた補正範囲に含まれる画素値(RGB値)に対して予め定められた補正を適用するテーブルである。画素値を入力すると、対応する補正後の画素値が得られる。補正範囲に含まれない画素に対しては、入力された画素値と同じ画素値が得られる。本実施形態において画像処理部108は、各シーン信頼度に応じた色補正値を、RGBのN×N×Nグリッド(N=正の整数)の3DLUTの形式で算出する。なお、本実施形態ではN=17とする。
補正量算出手段としての画像処理部108は、シーン信頼度に応じた補正値の算出を、事前に作成し、メモリ107に記憶した、各シーンのシーン信頼度100%に対応する補正量テーブルを用いて行う。まず、シーン信頼度100%に対応する、3DLUTの形式を有する補正量テーブルの算出方法について説明する。
図9は、3DLUTの概念図である。図9は、入力値が8ビットRGB値であり、各グリッド(格子点)が8bitRGBの入力画素値に対して16カウント刻みに配置されていることを示している。この16カウント刻みの各グリッドの入力画素値に対応した出力画素値又は補正量を事前に下記の手法で作成しておき、メモリ107に記録しておく。
まず屋外シーン用補正量3DLUTは、屋外シーン信頼度100%のときに全ての色の彩度を補正前の彩度に対して所定割合(ここでは10%とする)高めるような3DLUTとする。
そのため、画像処理部108は、各グリッドの入力RGB値を既知の式に従って色相、彩度、明度に変換し、算出された彩度を一律10%高くした上で、再度その色相、彩度、明度から既知の式に従ってRGB値に変換する。画像処理部108はこれを全てのグリッドに適用し、入力RGB値に対応する出力RGB値(補正後の値)を算出する。さらに画像処理部108は、後述の3DLUT合成処理を容易にするため、式8に従って屋外シーン用補正量3DLUTを算出し、メモリ107に記録しておく。
屋外シーン用補正量3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk) = 彩度補正後の屋外シーン用3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk) − 3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)の入力値
・・・(式8)
式8では、各グリッドの入力値に対応した、RGBの補正量(補正後の値と補正前の値の差)を算出している。すなわち、各グリッドの入力値に対し、出力値ではなく、補正量を対応付けた3DLUTをメモリ107に記録しておく。
なお、本実施形態では全ての色の彩度を高める3DLUTとしているが、肌の透明感を重視して、予め定められた肌色付近の色については、彩度を強調しないようにしたり補正量を10%より小さくした3DLUTとしても良い。また、高彩度部を更に高彩度に補正すると色飽和が生じてしまうため、高彩度の領域に対しては補正量を10%より小さくするような3DLUTとしても良い。
次に青空シーン用補正量3DLUTは、補正前UV値が図8に示すUV色空間上の青空補正領域1301内の色については、青空シーン信頼度が100%のときに補正前の彩度を所定割合(ここでは10%とする)高めるような3DLUTとする。
このような補正を実現する3DLUTを作成するため、画像処理部108はまず各グリッドの入力RGB値を既知の変換式に従ってYUV値に変換し、YUV値が青空補正領域1301に含まれるか否かに従って各グリッドの彩度向上量(補正量)を決定する。
その後、画像処理部108は、各グリッドに対応する入力RGB値を既知の式に従って色相、彩度、明度に変換し、算出された彩度を事前に算出しておいた彩度向上量だけ増加する補正を行う。そして、補正後の色相、彩度、明度を既知の式に従ってRGB値に変換する。画像処理部108はこの処理を全てのグリッドに対応する入力RGB値に適用し、入力RGB値に対応した出力RGB値を算出する。そして最後に屋外シーンで説明した式8と同様の演算を行い、青空シーン用補正量3DLUTを算出し、メモリ107に記録しておく。
なお、本実施形態ではY値に依らず青空補正領域1301内の色に対する補正量を等しくしている。しかし、例えば日陰の青味が強くなり過ぎないように、Y値が低い青空補正領域の彩度補正量はY値が高い青空補正領域よりも弱めにするなど、Y値に応じて補正量を異ならせた3DLUTとしても良い。
また、青空シーン用補正量3DLUTを、青空補正領域1301の外側の色を全く補正しないようにしてしまうと、青空補正領域1301の境界で補正量が大きく異なることにより、トーンジャンプが発生してしまう。そこで、青空補正領域1301の周囲に青空補正量低減領域1309を設け、青空補正量低減領域1309内の色の補正量は、青空補正領域1301の境界から離れるほど徐々に小さくなるようにする。具体的には、青空補正領域1301の境界上での補正量を100%、青空補正量低減領域1309の境界上での補正量が0%となるようにする。そして、境界間の色については、青空補正領域1301と青空補正量低減領域1309の境界の間隔に応じた線形補間によって補正量を決定した3DLUTを作成する。
また、自然の緑、紅葉、夕景シーン用補正量3DLUTも青空シーン用補正量3DLUTと同様のものとする。つまり、補正前のUV値が図8に示す自然の緑補正領域1302、紅葉補正領域1303、夕景補正領域1304に含まれる色については、自然の緑、紅葉、夕景の各シーン信頼度が100%の時に、補正前の彩度を10%高める3DLUTとする。
なお本実施形態では、自然の緑補正領域1302、紅葉補正領域1303、夕景補正領域1304内の色の補正値はY値に依らず一定としているが、Y値に応じて補正量が異なる3DLUTとしても良い。
また、自然の緑、紅葉、夕景シーンの補正用3DLUTについても、青空シーンの補正量3DLUTと同様にして、補正領域の境界におけるトーンジャンプを防止することができる。具体的には、自然の緑補正量低減領域1310、紅葉補正量低減領域1311、夕景補正量低減領域1312をそれぞれ設ける。そして、前述した青空補正量低減領域1309と同様に、これら領域内の色については、補正領域から離れるに従って徐々に補正量が小さくなるように3DLUTを作成する。
自然の緑、紅葉、夕景シーンの補正用3DLUTも屋外シーンや青空シーンの補正用3DLUTと同様、最終的には補正量3DLUTの形式でメモリ107に記録しておく。
次に、全てのシーン信頼度を反映した、最終的に画像に適用する1つの補正テーブルの作成方法について説明する。テーブル算出手段としての画像処理部108は、以下の式9によって各シーン用の補正量3DLUTを合成して補正テーブルを算出する。
なお、式9によって求める最終的な補正テーブルは、前述した補正量の3DLUTの形式ではなく、入力RGB値に対応した出力RGB値の形式で算出される。
全シーン信頼度を反映した補正用3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)=
3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)の入力値
+ 屋外シーン用補正量3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)× 屋外シーン信頼度
+ 青空シーン用補正量3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)× 青空シーン信頼度
+ 自然の緑シーン用補正量3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)× 自然の緑シーン信頼度
+ 夕景シーン用補正量3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)× 夕景シーン信頼度
+ 紅葉シーン用補正量3DLUT(Rijk, Gijk, Bijk)× 紅葉シーン信頼度
・・・式(9)
ここで、i,j,k = 0〜16(3DLUTの各グリッドを示す)であり、(Rijk, Gijk, Bijk)は各シーンの各グリッドに対応する補正前後のRGB値の差分である。
各シーンの補正用の3DLUTを、入力値からの補正量の形式で算出しておくことで、式9のように簡略化した演算により、各シーンの補正量が適用された、入力RGB値と出力RGB値の形式の3DLUTを算出することができる。
式9によれば、屋外シーン信頼度が100%でその他のシーン信頼度が0%の場合、屋外シーン用3DLUTが100%適用される。また、青空シーン信頼度が100%の場合、図3に示した、明るさによるシーン信頼度の関係から、屋外シーン信頼度も必ず100%となる。そのため、青空補正領域1301内の色には、屋外シーン用補正量3DLUTによる10%彩度向上と、青空シーン用補正量3DLUTによる10%彩度向上の計20%の彩度を向上する補正が適用される。
自然の緑、夕景、紅葉シーンについても同様に、これら3つのいずれかのシーン信頼度が100%の場合、明るさによるシーン信頼度の関係により、屋外シーン信頼度も必ず100%となる。そのため、自然の緑補正領域1302、紅葉補正領域1303、及び夕景補正領域1304内の色には、屋外シーン用補正量3DLUTによる10%彩度向上と、各シーン用補正量3DLUTによる10%彩度向上の計20%の彩度を向上する補正が適用される。
ここで、青空シーン信頼度100%(すなわち、屋外シーン信頼度も100%)時における、青空補正領域1301内の色の補正前後の関係について、図8を用いて補足説明する。
補正前の色1305に対して、青空シーン信頼度100%(かつ屋外シーン信頼度100%)時の補正後の色が1307であるとする。この場合、屋外シーン信頼度100%かつ青空シーン信頼度0%の時の補正後の色は、以下の理由により、YUV色空間における色1305および1307の座標を結ぶ直線上の色1306とする必要がある。
仮に、この補正後の色が色1305と1307を結ぶ直線上にない、例えば色1308であった場合、屋外シーン信頼度のみが100%の場合と、青空シーン信頼度100%(かつ屋外シーン信頼度100%)の場合で青空の色相が変化してしまう。すなわち、明るさの変化や、青空領域の面積の変化に応じて空の色相がシアン寄り、マゼンタ寄りに変化してしまい、ショット毎の画角変化による空の色の変化が顕著になってしまう。ここでは青空補正領域1301内の色について説明したが、自然の緑補正領域1302、紅葉補正領域1303、夕景補正領域1304内の色の補正についても同様である。
なお、青空補正量低減領域1309内の色については、前述したように補正前の色1305に対して、屋外シーン信頼度が100%であれば色1306まで補正され、青空シーン信頼度が100%であればさらに色1307に補正される。自然の緑、紅葉、夕景シーンについても同様である。
すなわち、青空、自然の緑、紅葉、夕景シーンの検出結果によって補正される特定色は、屋外シーン信頼度と、青空、自然の緑、紅葉、夕景シーンのいずれかのシーン信頼度との2つのシーン信頼度の大きさにより、段階的に補正される。
ここで、屋外シーン信頼度以外のシーン信頼度は、被写界輝度(明るさ)とは別に、8×8領域YUV値に基づいて算出されるため、画角変化によって値が変化しやすい。一方、図3に示したように屋外シーン信頼度は被写界輝度のみに基づいき、画像に含まれる色に基づかずに算出されるので、画角変化によって値が変化しにくい。本実施形態では、画像に含まれる色に基づくシーン信頼度だけでなく、被写界輝度値に基づき、画像に含まれる色に基づかない屋外シーン信頼度を考慮して補正量を算出するので、前者のみによる補正量の算出と比較して画角変化が補正量に与える影響を抑制できる。本実施形態では、UV値に基づいて算出するシーン信頼度と屋外シーン信頼度による彩度補正量をそれぞれ最大で10%としている。この場合、画角変化によって被写界の明るさが変化しなければ、仮にUV値に基づくシーン信頼度が100%から0%に変化しても、彩度補正量に与える影響を10%に抑制できる。また、この場合でも屋外シーン信頼度は100%なので、最低10%の補正量は確保される。このように、特定シーンでの補正効果を所定量以上保ったまま、画角変化による色補正量の変化を軽減することができる。
また、各シーンの補正量低減領域1309〜1312の外側の領域に含まれる色については屋外シーン信頼度に応じた補正のみが行われる。屋外シーン信頼度100%の場合、例えば図8の色1313は色1314に補正される。色1313の補正量はその他のシーン信頼度に依存しない。このように、青空、自然の緑、紅葉、夕景シーン信頼度に応じて補正される特定色以外の色を屋外シーン信頼度に応じて補正することで、シーン検出結果に応じて特定の色だけ彩度が高くなるといった色バランスの悪化を軽減することができる。
図10(a)〜(c)は、全シーン信頼度が考慮された補正用3DLUTの形状の例を示す図である。図10では、各グリッドに出力RGB値をプロットした形状を示しているため、変形部分から補正量と補正方向が把握できる。図10(a)は、全てのシーン信頼度が0%の場合(すなわち、補正なし)、図10(b)は屋外シーン信頼度のみ100%の場合、図10(c)は屋外シーン信頼度と自然の緑シーン信頼度が100%の場合である。
本実施形態では補正量と補正色の範囲の決定に屋外シーン信頼度を考慮しているので、段階的に特定色(図10(c)は自然の緑)が変化していることが分かる。また、屋外シーンを設けることで特定色(図10(c)では自然の緑)以外の彩度も同時に高くなっていることが分かる。よってこの図10(a)〜(c)からも、前述した効果が得られる様子が確認できる。
以上のようにして、画像処理部108は全シーン信頼度を考慮した補正用3DLUTを算出する。
なお、本実施形態では説明を分かりやすくするため、最大のシーン信頼度(100%)に対応する補正量(最大補正量)を、シーン信頼度の種類によらず、補正前の色に対して彩度を10%高くする補正量としている。しかし、最大補正量は10%より高くしてもよいし、低くしてもよい。また、シーン信頼度の種類によって最大補正量を変えてもよい。
また、本実施形態では補正範囲に含まれる画素値に対して彩度を強調する補正を適用する場合について例示したが、例えば色相、明度、コントラストの1つ以上を補正する場合にも適用可能である。彩度以外の補正を行う場合も、屋外シーン信頼度のみ100%の場合の補正目標色は、屋外シーンとそれ以外のシーン信頼度が共に100%の場合の補正目標色と補正前の色のYUV色空間座標を結ぶ直線上にあるようにする。
最後にS207で画像処理部108は、S203でメモリ107に一時記録されていた12ビットRAWデータに対して本現像処理を適用する。本現像処理において画像処理部108はまず、RAWデータに対してホワイトバランス補正を実行する。ここで適用するホワイトバランス補正値は、S204で述べた仮現像処理と同様、オートホワイトバランス補正値や色温度5200K相当の光源でホワイトバランスが適切に補正される固定のホワイトバランス補正値などを用いることができる。
そして、画像処理部108は、RGBベイヤー配列の色モザイク画像を、色補間処理によってRGB3プレーンデータに変換し、仮現像処理と同様にガンマ補正、色変換、彩度補正、色相補正の各処理を適用する。
最後に画像処理部108は、S208において、本現像処理後の画像データに対し、S206で算出した補正用3DLUTを用いた色補正処理を実行する。
このようにして得られたYUV画像に対し、画像処理部108は記録形式に応じた符号化処理、例えばJPEG形式への符号化処理を適用し、メモリ107に保存する。その後、画像データは、ヘッダなどの付加情報を有する画像ファイルの形式で外部記憶装置109に記録される。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (19)

  1. 画像に対し、予め定められたシーンを撮像した画像である確からしさを表すシーン信頼度を算出する信頼度算出手段と、
    前記信頼度算出手段により算出されるシーン信頼度に基づいて画像を補正する補正手段と、を有し、
    前記信頼度算出手段は、
    被写界輝度値に基づくシーン信頼度を算出して、前記画像が第1のシーンである確からしさを判定し、
    前記被写界輝度値に基づく信頼度前記画像に含まれる色に基づ信頼度とからシーン信頼度を算出して、前記画像が第2のシーンである確からしさを判定し、
    対応する被写界輝度における、前記第1のシーンについての被写界輝度値に基づくシーン信頼度が、第2のシーンについてのシーン信頼度の算出に用いられる、前記被写界輝度値に基づく信頼度を、下回らないように設定されていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補正手段は、
    複数種のシーンについて、予め定められた補正範囲に含まれる画素値に予め定められた補正を適用するための補正量テーブルを算出する補正量算出手段と、
    前記複数種のシーンの各々について算出された前記補正量テーブルを、対応するシーンのシーン信頼度を適用して合成することにより、入力画素値の各々に対して補正後の画素値を対応付けた補正テーブルを算出するテーブル算出手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記補正量算出手段が、前記第2のシーンに対して予め定められた色の範囲に含まれる色の画素が、補正前の色の所定の色空間における座標と、前記第2のシーンについてのシーン信頼度が最大である場合の補正後の色の前記所定の色空間における座標とを結ぶ直線上に存在する色となるような補正量を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記信頼度算出手段が、前記画像を所定数に分割した領域ごとの代表色を算出し、前記代表色が前記第2のシーンに対して予め定められた色の範囲に含まれる領域の数の前記所定数に対する割合が高いほど高くなる信頼度と、前記被写界輝度値が高いほど高くなる信頼度との積を前記第2のシーンについてのシーン信頼度として算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記予め定められた色の範囲が、所定の色空間における領域として定められるとともに、前記予め定められた色の範囲の周囲に補正量低減領域がさらに定められ、前記補正量算出手段は、前記補正量低減領域に含まれる色に対する補正量を、前記予め定められた色の範囲から離れるにつれて、前記予め定められた色の範囲に含まれる色に対する補正量から低減させることを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  6. 前記第1のシーンについてのシーン信頼度及び前記第2のシーンについてのシーン信頼度の算出に用いられる前記被写界輝度値に基づく信頼度は、いずれも、第1の被写界輝度値に対応する信頼度が、前記第1の被写界輝度値よりも低い第2の被写界輝度値に対応する信頼度以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記第1のシーンが屋外シーンであり、前記第2のシーンが青空シーン、自然の緑シーン、紅葉シーン、夕景シーンの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記信頼度算出手段は、前記被写界輝度値に応じて前記屋外シーンのシーン信頼度を算出することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  9. 前記信頼度算出手段は、
    前記画像の向きに応じて予め定められた青空検出領域のうち、予め色空間に設定された青空判定領域に含まれる色を有する青空領域の割合に応じて算出される第1の信頼度と、
    前記屋外シーンのシーン信頼度とは異なる特性で、前記被写界輝度値に応じて算出される第2の信頼度と、
    に基づいて前記青空シーンのシーン信頼度を算出することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理装置。
  10. 前記信頼度算出手段は、
    前記画像のうち、予め色空間に設定された自然の緑判定領域に含まれる色を有する自然の緑領域の割合に応じて算出される第1の信頼度と、
    前記屋外シーンのシーン信頼度とは異なる特性で、前記被写界輝度値に応じて算出される第2の信頼度と、
    に基づいて前記自然の緑シーンのシーン信頼度を算出することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記信頼度算出手段は、
    前記画像のうち、予め色空間に設定された夕景判定領域に含まれる色を有する夕景領域の割合に応じて算出される第1の信頼度と、
    前記画像のうち、予め色空間に設定された非夕景判定領域に含まれる色を有する非夕景領域の割合に応じて算出される第2の信頼度と、
    前記屋外シーンのシーン信頼度とは異なる特性で、前記被写界輝度値に応じて算出される第3の信頼度と、
    に基づいて前記夕景シーンのシーン信頼度を算出することを特徴とする請求項乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記信頼度算出手段は、
    前記画像のうち、予め色空間に設定された紅葉判定領域に含まれる色を有する紅葉領域の割合に応じて算出される第1の信頼度と、
    前記屋外シーンのシーン信頼度とは異なる特性で、前記被写界輝度値に応じて算出される第2の信頼度と、
    に基づいて前記紅葉シーンのシーン信頼度を算出することを特徴とする請求項乃至1のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記補正手段は、前記第1及び第2のシーンについてのシーン信頼度に基づいて画像の色相、彩度、明度の少なくともいずれかを補正することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記補正手段は、前記第1のシーンについてのシーン信頼度に基づいて前記第1のシーンに対応する画像の彩度を補正し、前記第2のシーンについてのシーン信頼度に基づいて前記第2のシーンに対応する画像の所定の色領域の彩度を補正することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 前記補正手段により補正された画像を記録媒体に記録する記録手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  16. 前記画像を撮像によって取得する撮像手段と、
    請求項1乃至1のいずれか1項に記載の画像処理装置と、を有することを特徴とする撮像装置。
  17. 前記信頼度算出手段が前記シーン信頼度を算出する前記画像は、前記撮像手段で撮像され、ホワイトバランス補正、ガンマ補正を含む現像処理がなされた画像であることを特徴とする請求項16に記載の撮像装置。
  18. 画像に対し、予め定められたシーンを撮像した画像である確からしさを表すシーン信頼度を、画像処理装置の信頼度算出手段が算出する信頼度算出工程と、
    前記画像処理装置の補正手段が、前記信頼度算出手段により算出されるシーン信頼度に基づいて画像を補正する補正工程とを有し、
    前記信頼度算出工程において前記信頼度算出手段は、
    被写界輝度値に基づくシーン信頼度を算出して、前記画像が第1のシーンである確からしさを判定し、
    前記被写界輝度値に基づく信頼度前記画像に含まれる色に基づ信頼度とからシーン信頼度を算出して、前記画像が第2のシーンである確からしさを判定し、
    対応する被写界輝度における、前記第1のシーンについての被写界輝度値に基づくシーン信頼度が、第2のシーンについてのシーン信頼度の算出に用いられる、前記被写界輝度値に基づく信頼度を、下回らないように設定されていることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  19. コンピュータを、請求項1乃至請求項1のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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