JP5704111B2 - 直動案内装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直動案内装置に係り、特に、例えば自動車溶接ラインなどにみられる高温、高硬度のスパッタ環境や、真空環境を含み80℃以上からスライダの熱処理におけるテンパー温度以下の高温環境下且つ2m/sec以上の高速走行環境下で好適に使用し得る直動案内装置に関する。
直動案内装置は、外側面に転動体転動溝を有する案内レールと、この案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転動溝を内側面に有するとともに前記対向する転動体転動溝同士からなる負荷軌道に装填された複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダと、このスライダのスライダ本体両端に前記複数の転動体の無限循環路を構成するように配設された一対のエンドキャップとを備えている。そして、スライダ本体には、前記負荷軌道に沿って前記無限循環路を構成する転動体戻し通路が形成されており、エンドキャップには、前記負荷軌道を転動する転動体を掬い上げる掬い上げ部(タング部)と、前記負荷軌道と転動体戻し通路とを繋ぐ方向転換路とが前記無限循環路を構成するように形成されている。
ここで、直動案内装置の用途として、高温や真空環境下における用途においては、樹脂製のエンドキャップを使用することができない。そのため、この種の用途に使用される直動案内装置においては、エンドキャップを、金属粉末を原料とした射出成形(MIM(Metal Injection Molding:金属粉末射出成形))により製造することが行われている(例えば特許文献1参照)。
従来の射出成形においては、寸法安定性を向上させるために、金属粉末原料として低カーボン材のオーステナイト系ステンレス材が使用されている。しかし、オーステナイト系ステンレス材は低カーボン材であるため、硬度を上げることができない。そのため、エンドキャップの掬い上げ部に、転動体の衝突により、徐々に変形や摩耗が発生するという問題があった。そこで、特許文献1に記載の技術では、ショットピーニング等により加工硬化を利用して必要部分の硬度を増し、摩耗や変形を抑制する提案がなされている。
ところで、例えば自動車溶接ラインなどにみられる高温、高硬度のスパッタ環境で直動案内装置を使用する場合、防塵およびシール部材や循環部品(エンドキャップ)を保護する目的から、エンドキャップには、プロテクターや外周部保護カバー等が保護部材として装着される。
特開2007−309363号公報(段落0025)
しかしながら、従来、この種の保護部材は、冷間圧延鋼板等からプレス成型したものが多く用いられるため、著しい高硬度のスパッタ環境下で直動案内装置を使用すると、プロテクターの硬さや強度不足から軌道面等に傷や変形などが生じ直動案内装置が損傷する場合がある。
ここで、この種の保護部材に対して、焼入れにより硬さを向上させるという手段はあるものの、焼入れして硬度を上げるためには、所要のカーボン量が材料に含まれていなければならない。しかし、金属粉末成形において金属粉末原料中のカーボン量が増えてくると、寸法安定性に問題が生じることが知られており、単純に焼入れをして硬度を上げればよいというものではない。
また、この種の保護部材において、例えばプロテクターを複数枚重ねて使用する場合もあるものの、もともと防塵の目的から案内レールの外周とのクリアランスが小さく設定されているので、案内レールの外周に干渉させずに多数枚を重ねて組み付ける作業には手間が生じ、作業性も悪いという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、例えば自動車溶接ラインなどにみられる高温、高硬度のスパッタ環境下における用途において好適に使用し得る直動案内装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る直動案内装置は、外側面に転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転動溝を内側面に有するとともに前記対向する転動体転動溝同士からなる負荷軌道に装填された複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダと、該スライダのスライダ本体両端に前記複数の転動体の無限循環路を構成するように配設された一対のエンドキャップと、前記一対のエンドキャップの両端面にそれぞれ装着されて前記スライダ端面をシールするサイドシールと、各サイドシールに対してそれぞれの外側から装着される一または複数枚のプロテクターとを備え、前記スライダ本体には、前記負荷軌道に沿って前記無限循環路を構成する転動体戻し通路が形成されており、前記エンドキャップには、前記負荷軌道を転動する転動体を掬い上げる掬い上げ部と、前記負荷軌道と前記転動体戻し通路とを繋ぐ方向転換路とが前記無限循環路を構成するように形成されている直動案内装置であって、前記プロテクターは、SKD材を使用した金属粉末原料として粒径10μm以上20μm以下のものを用い、該金属粉末原料を射出成形(MIM(Metal Injection Molding:金属粉末射出成形))したものに残留した気孔が除去されるようにHIP処理(Hot-Isostatic-Pressing:熱間静水圧圧縮成形)を施し、さらに、熱処理が施されているものであることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明のうち他の態様に係る直動案内装置は、外側面に転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転動溝を内側面に有するとともに前記対向する転動体転動溝同士からなる負荷軌道に装填された複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダと、該スライダのスライダ本体両端に前記複数の転動体の無限循環路を構成するように配設された一対のエンドキャップと、前記一対のエンドキャップの両端面にそれぞれ装着されて前記スライダ端面をシールするサイドシールと、各サイドシールに対してそれぞれの外側から装着される一または複数枚のプロテクターとを備え、前記スライダ本体には、前記負荷軌道に沿って前記無限循環路を構成する転動体戻し通路が形成されており、前記エンドキャップには、前記負荷軌道を転動する転動体を掬い上げる掬い上げ部と、前記負荷軌道と前記転動体戻し通路とを繋ぐ方向転換路とが前記無限循環路を構成するように形成されている直動案内装置であって、前記エンドキャップ、サイドシールおよびプロテクターを覆うように装着される外周部保護カバーを更に備え、当該外周部保護カバーが、SKD材を使用した金属粉末原料として粒径10μm以上20μm以下のものを用い、該金属粉末原料を射出成形(MIM(Metal Injection Molding:金属粉末射出成形))したものに残留した気孔が除去されるようにHIP処理(Hot-Isostatic-Pressing:熱間静水圧圧縮成形)を施し、さらに、熱処理が施されているものであることを特徴とする。
本発明に係る直動案内装置によれば、保護部材(上記の保護カバー(プロテクター)または外周部保護カバー)が、従来のSPCC材(一般用)では、引張強さが270N/mm〜程度、硬さHv100前後であるのに対して、例えばSKD11を用いた場合、引張強さが約1200N/mm程度、硬さHv700前後となり、高硬度、高強度な保護部材(保護カバー(プロテクター)または外周部保護カバー)を得ることができる。よって、例えば自動車溶接ラインなどにみられる高温、高硬度のスパッタ環境で直動案内装置を使用する場合に好適である。
そして、前記保護部材は、前記金属粉末原料が、粒径10μm以上20μm以下の金属粉末を原料として射出成形したものなので、成形時にできるだけ密度を上げ、強度を確保させ、炭化物を均一に分散させる上で好適である。特に、本発明に係る保護部材は、前記金属粉末原料を射出成形したものに残留した気孔が除去されるようにHIP処理を施しているので、通常の鋼材とほぼ同等(例えば、引っ張り強度が1550N/m程度、0.2%耐力が1200N/mm程度)の値を得ることができる。したがって、直動案内装置に用いられる保護部材のように、薄肉部分を有するものにおける金属粉末同士の密着度を向上させて摩耗や変形を抑制する上で好適である。
また、本発明に係る直動案内装置において、上記の保護部材の焼入れ硬さを、当該使用している金属粉末原料によって通常得られる焼入れ硬さに比べてロックウェル硬さで1から3ポイント低い設定にすることは好ましい。このような構成であれば、靱性を向上させることができるため、保護部材に対して衝突による影響を緩和する上で一層有効である。
上述のように、本発明によれば、例えば自動車溶接ラインなどにみられる高温、高硬度のスパッタ環境下における用途において好適に使用し得る直動案内装置を提供することができる。
本発明に係る直動案内装置の一実施形態であるリニアガイドの斜視図であり、同図では、一部を破断して示している。 図1の要部の断面図である。 図1のリニアガイドの変形例(第一変形例)を説明する図であって、同図は、図1のリニアガイドを右側面から見た図に対応する図を示している。 図1のリニアガイドの変形例(第二変形例)を説明する図であって、同図は、図3に対応する図を示している。 図1のリニアガイドの変形例(第三変形例)を説明する図であって、同図は、図3に対応する図を示している。
以下、本発明に係る直動案内装置の一実施形態であるリニアガイドについて、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1および図2に示すように、このリニアガイド(直動案内装置)10は、案内レール1と、この案内レール1上をスライド移動するスライダ2とを有する。案内レール1には、自身の左右の外側面に複数の転動体転動溝4が形成されている。スライダ2は、左右に袖部2a,2bを有することでコ字状をなしている。そして、スライダ2は、そのコ字状の凹部側を案内レール1側に対向させた姿勢で案内レール1に跨設されており、左右の袖部2a,2bには、案内レール1の転動体転動溝4に対向する転動体転動溝6が内側面に形成されている。
また、このスライダ2は、スライダ本体5と、その両端面部に装着された一対のエンドキャップ7とを有している。各エンドキャップ7それぞれの外側には、エンドキャップ7と略相似形状をなす保護カバー(プロテクター)19が取り付けられている。各エンドキャップ7は、保護カバー19とスライダ本体5の間に挟みこまれ、不図示のねじで締結されることで、スライダ本体5に固定される。
スライダ本体5には、転動体戻し通路11がスライド移動方向に沿って貫通形成されている。各エンドキャップ7の内部には、略U字状の方向転換路8(図2参照)がそれぞれに形成されている。そして、各方向転換路8は、転動体戻し通路11、および負荷軌道12(案内レール1とスライダ本体5との両転動体転動溝4,6からなる)の端部同士を繋いで円環状の無限循環路を複数構成している。そして、各無限循環路内には、エンドキャップ7の方向転換路8およびスライダ本体5の転動体戻し通路11に遊嵌するとともに負荷軌道12に介装された状態に複数の転動体3が充墳されている。また、図2に示すように、エンドキャップ7には、負荷軌道12を転動する転動体3を、転動体転動溝4に入り込みながら接線上で掬い上げる掬い上げ部9が形成されている。
これにより、このリニアガイド10は、充填された複数の転動体3が案内レール1に対するスライダ2の相対移動に伴って各無限循環路内を転動し、負荷軌道12上の転動体3は、掬い上げ部9先端により掬い上げられて、一方のエンドキャップ7内の方向転換路8で方向転換した後、転動体戻し通路11に導入されて反対側の方向転換路8から再び負荷軌道12に戻るという循環をしつつ、これら複数の転動体3を介してスライダ2が案内レール1の長手方向に沿って円滑に相対移動するようになっている。
ここで、このリニアガイド10は、上記エンドキャップ7および保護カバー(プロテクター)19が、20μm以下の金属粉末を原料として射出成形されたものである。なお、金属粉末原料の粒径を小さくすれば(例えば10μm以下)、成形時の一層の密度向上が狙える。しかし、金属粉末原料の粒径を小さくすればするほど、まとまり難くなるため、成形が困難となる。また、表面積が増えるため取り扱いも難しくなる。そのため、金属粉末原料の粒径は、10μm〜20μmの範囲とすることが好ましい。使用する材料としては、SKD材が望ましく、特に、刃物などに多く使用されるSKD11やSKD61が望ましい。本実施形態では、SKD11を使用した。
さらに、前記掬い上げ部9および保護カバー19には、HIP処理および熱処理が施されている。HIP処理の条件としては、最高温度を1000℃とし、最高圧力を100MPa、封入ガスをアルゴン(Ar)として被処理物を等方的にガス圧で圧縮して緻密化した。HIP処理することにより、組織が緻密化され、理論密度近くにまで緻密になることにより、焼結品を高密度化させて高硬度を確保することができる。また、焼結品中に残留した気孔が排除されるため、表面の面粗度が大幅に改善される。また、内部組織が均質化し、機械的性質が改善されるので信頼性が高まる。
ここで、掬い上げ部9および保護カバー19の焼入れ硬さは、当該金属粉末原料によって通常得られる焼入れ硬さに比べてロックウェル硬さで1から3ポイント低い設定にすることは好ましい。このような構成であれば、掬い上げ部9および保護カバー19の靱性を向上させることができる。そのため、掬い上げ部9に対して転動体3の衝突による影響を緩和して、掬い上げ部9の欠損対策に有効である。
この際の硬さの狙い値は、リニアガイド10を構成するスライダ本体5や案内レール1の転動体転動溝4,6の硬さと同等に設定することが望ましい。すなわち、その焼き入れ硬さが、スライダ本体5または案内レール2の転動体転動溝4,6の硬さと同じ且つロックウェル硬さがHRC58〜62の範囲になっていることが好ましい。なお、HRC58〜62の範囲とする意味は、ころがり製品の焼入れ硬さの範囲で、HRC58以上の硬さであると、疲れ寿命への硬さの影響がなく、また、HRC62を超える硬さであると、焼入れの割れの原因にもなり得ることと、靱性を向上させることを目的としている。
本実施形態の例では、硬さの狙い値を、リニアガイド10を構成するスライダ本体5や案内レール1の転動体転動溝4,6の硬さと同等に設定し、掬い上げ部9および保護カバー19に施す熱処理の条件として、焼入れを1000℃〜1050℃(大気)によって行うとともに、焼き戻しを150〜250℃(大気)によって行った。これにより、本実施形態では、SKD11によって通常得られる焼入れ硬さに比べてロックウェル硬さで1から3ポイント低い設定にすることができた。
次に、このリニアガイド10の作用・効果について説明する。
このリニアガイド10によれば、エンドキャップ7および保護カバー19は、20ミクロン以下の金属粉末を原料として射出成形したものなので、炭化物を均一に分散させることが可能である。特に、薄肉である掬い上げ部9および保護カバー19に対し、HIP処理を施しているので、通常の鋼材とほぼ同等(例えば、引っ張り強度が1550N/m程度、0.2%耐力が1200N/mm程度)の値を得ることができる。
さらに、掬い上げ部9および保護カバー19に対し、HIP処理を施しているので、薄肉部分における金属粉末同士の密着度を向上させて摩耗や変形を抑制することができる。そのため、例えば自動車溶接ラインなどにみられる高温、高硬度のスパッタ環境や、樹脂製のエンドキャップを使用することができない高温や真空環境下における用途において好適に使用し得るリニアガイド(直動案内装置)を提供することができる。例えば、このリニアガイド10の用途としては、真空環境を含み80℃以上からスライダの熱処理におけるテンパー温度以下の高温環境下且つ2m/sec以上の高速走行環境下で好適に使用することができる。
さらに、このリニアガイド10においては、掬い上げ部9および保護カバー19の焼入れ硬さを、当該使用している金属粉末原料(この例ではSKD11)によって通常得られる焼入れ硬さに比べてロックウェル硬さで1から3ポイント低い設定にしたので、靱性を向上させることができる。
なお、本発明に係る直動案内装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、通常のオーステナイト系ステンレス材から製作したものと比較して防錆面で不十分な場合には、エンドキャップ7または保護カバー19に、酸化クロム系やその他、直動案内装置に用いられる表面処理を施してもよい。
ここで、本発明に係る直動案内装置は、上記エンドキャップ7および保護カバー(プロテクター)19に限らず、他の装置にも適用可能であり、例えば同様に、ボールねじの掬い上げ部品(エンドデフレクターなど)をMIMによって製作する場合にも適用可能である。
また、本発明に係る直動案内装置は、直動案内装置の他の構成部品に対しても、エンドキャップ7や保護カバー19同様の原料を用いるとともに同様の処理を施す構成を採用することができる。なお、以下説明する変形例において、他の部品に対する射出成形材料およびその方法、HIP処理の条件、熱処理の条件並びに硬さの設定等は、上述のエンドキャップ7や保護カバー19において説明した例と同じなので、詳しい説明は省略する。
すなわち、図3に示す第一変形例では、スライダ本体5の両端面部に装着された一対のエンドキャップ7それぞれに対し、多孔質材料等からなる潤滑剤含有部材20、およびスライダ面をシールするためのサイドシール21をこの順に介した上で、上述した一枚の保護カバー(プロテクター)19が防塵等のために装着されている点が上記実施形態とは異なっている。
また、上記実施形態では、一対のエンドキャップ7それぞれに対し、一枚の保護カバー19が装着されている例で説明したが、保護カバー19の装着枚数も一枚に限定されず、複数枚を装着してもよい。例えば図4に示す第二変形例は、各エンドキャップ7に対して、3枚ずつ保護カバー19を装着した例である。
また、本発明に係る直動案内装置は、図5に示す第三変形例のように、スライダ本体5の両端面部に装着された、上記一対のエンドキャップ7等をそれぞれ覆うように形成された、外周部保護カバー22を防塵等のために更に設ける構成としてもよい。同図の例では、第二変形例で示す構成に対して外周部保護カバー22を設けた例である。
この例では、この外周部保護カバー22についても、上記エンドキャップ7および保護カバー(プロテクター)19同様の、金属粉末原料の射出成形品にHIP処理を施し、さらに、熱処理が施されているものである。使用する金属粉末材料としては、SKD材が望ましく、特に、刃物などに多く使用されるSKD11やSKD61が望ましい。本実施形態では、SKD11を使用した。このような構成であれば、上記同様の作用効果を奏する外周部保護カバー22を得ることができる。
つまり、このような構成とすれば、従来のSPCC材(一般用)では、引張強さが270N/mm〜程度、硬さHv100前後であるのに対して、例えばSKD11を用いた場合、引張強さが約1200N/mm程度、硬さHv700前後となり、高硬度、高強度な外周部保護カバー22を得ることができる。
1 案内レール
2 スライダ
3 転動体
4 転動体転動溝
5 スライダ本体
6 転動体転動溝
7 エンドキャップ
8 方向転換路
9 掬い上げ部
10 リニアガイド(直動案内装置)
12 負荷軌道
19 保護カバー(プロテクター)
20 潤滑剤含有部材
21 サイドシール
22 外周部保護カバー

Claims (2)

  1. 外側面に転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転動溝を内側面に有するとともに前記対向する転動体転動溝同士からなる負荷軌道に装填された複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダと、該スライダのスライダ本体両端に前記複数の転動体の無限循環路を構成するように配設された一対のエンドキャップと、前記一対のエンドキャップの両端面にそれぞれ装着されて前記スライダ端面をシールするサイドシールと、各サイドシールに対してそれぞれの外側から装着される一または複数枚のプロテクターとを備え、前記スライダ本体には、前記負荷軌道に沿って前記無限循環路を構成する転動体戻し通路が形成されており、前記エンドキャップには、前記負荷軌道を転動する転動体を掬い上げる掬い上げ部と、前記負荷軌道と前記転動体戻し通路とを繋ぐ方向転換路とが前記無限循環路を構成するように形成されている直動案内装置であって、
    前記プロテクターは、SKD材を使用した金属粉末原料として粒径10μm以上20μm以下のものを用い、該金属粉末原料の射出成形品に残留した気孔が除去されるようにHIP処理を施し、さらに、熱処理が施されているものであることを特徴とする直動案内装置。
  2. 外側面に転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転動溝を内側面に有するとともに前記対向する転動体転動溝同士からなる負荷軌道に装填された複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダと、該スライダのスライダ本体両端に前記複数の転動体の無限循環路を構成するように配設された一対のエンドキャップと、前記一対のエンドキャップの両端面にそれぞれ装着されて前記スライダ端面をシールするサイドシールと、各サイドシールに対してそれぞれの外側から装着される一または複数枚のプロテクターとを備え、前記スライダ本体には、前記負荷軌道に沿って前記無限循環路を構成する転動体戻し通路が形成されており、前記エンドキャップには、前記負荷軌道を転動する転動体を掬い上げる掬い上げ部と、前記負荷軌道と前記転動体戻し通路とを繋ぐ方向転換路とが前記無限循環路を構成するように形成されている直動案内装置であって、
    前記エンドキャップ、サイドシールおよびプロテクターを覆うように装着される外周部保護カバーを更に備え、当該外周部保護カバーが、SKD材を使用した金属粉末原料として粒径10μm以上20μm以下のものを用い、該金属粉末原料を射出成形したものに残留した気孔が除去されるようにHIP処理を施し、さらに、熱処理が施されているものであることを特徴とする直動案内装置。
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