JP5700242B2 - 油性顔料インク用インクジェット受理剤、油性顔料インク用インクジェット記録媒体及び印刷物 - Google Patents

油性顔料インク用インクジェット受理剤、油性顔料インク用インクジェット記録媒体及び印刷物 Download PDF

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Description

本発明は、油性顔料インク用インクジェット受理剤、それを用いて形成されたインク受理層を有する油性顔料インク用インクジェット記録媒体、及び油性顔料インクによって印刷された印刷物に関する。
近年、成長が著しいインクジェット印刷関連業界では、インクジェットプリンターの高性能化やインキの改良等が飛躍的に進み、一般家庭でも容易に銀塩写真並みの高精細で鮮明な画像を得ることが可能となりつつある。このため、インクジェットプリンターは、家庭内での使用にとどまらず、大型広告看板等の製造に使用することも検討されはじめている。
また、インクジェット印刷物の高画質化は、前記プリンターの高性能化とともに、印刷インクの改良によるところも大きい。具体的には、染料インクに匹敵する高発色性を有し、かつ従来の染料インクと比較して耐久性に優れた印刷画像を形成できるものとして知られる顔料インクの使用が、近年、主流となりつつある。
前記顔料インクとしては、主に水系顔料インクと溶剤系顔料インクとが知られている。水系顔料インクは、水性媒体中に顔料が分散したものであって、該インクであれば、印刷の際の色落ちやクラックの発生を引き起こしにくい印刷画像等を形成することができる。
しかし、前記水系顔料インクは、インク自体が親水性であるため、例えば雨水等が付着した場合に、印刷画像のにじみや色落ち、及び、印刷画像表面をクラックの発生を引き起こす場合があった。
一方、前記溶剤系顔料インクは、有機溶剤中に顔料インクの粒子が分散したものであって、油性顔料インクとも言われる。かかるインクは、インクの粒子自体が比較的疎水性であるため、雨水等の付着に起因した印刷画像のにじみ等を引き起こさないレベルの耐水性を有する印刷画像の形成に好適に使用できることから、近年注目されている。
しかし、印刷画像の色落ちやにじみやクラックの発生を防止でき、かつ耐水性に優れた高画質な印刷画像は、単純に前記溶剤系顔料インクを用いさえすれば容易に得られるというものではなく、前記溶剤系顔料インクに対応したインク受理層を有するインクジェット記録媒体を使用する必要がある。
具体的には、従来のインクジェット記録媒体の多くは、水性の染料インク用に開発されたインク受理層を有するものであって、インク中の水性媒体の吸収性の向上や染料の定着性の向上を目的として設計されたものである。そのため、前記したインクジェット記録媒体に前記溶剤系顔料インクを用いて印刷しても、インク受理層が有機溶剤を効率良く吸収することができず、その結果、高発色で、にじみや色落ちを防止した画像を得ることができないというのが技術常識であった。
そこで、近年、溶剤系顔料インクに対応した受理層の検討が進められており、例えばメチルメタクリレート50〜100重量%、およびメチルメタクリレート以外の(メタ)アクリル系またはビニル系単量体0〜50重量%から構成され、重量平均分子量が30万以上100万以下のアクリル系樹脂を主成分とするインク受容層を形成する受理剤が知られている(例えば特許文献1参照。)。
しかし、前記文献に記載されたようなインク受容層では、例えば屋外広告等の比較的大きい媒体にインクジェット印刷を施した場合に、そのインク中に含まれる有機溶剤を十分に吸収することができないため、インクの乾燥性の著しい低下や印刷画像のにじみ及びクラック等の発生を引き起こす場合があった。
ところで、前記したようなインクジェット印刷方式は、従来の単なる写真や広告看板等の印刷場面にとどまらず、カラーフィルターやオフセット印刷基板等の製造場面等の、これまでにない新規分野における適用が検討されている。
前記のように、インクジェット印刷方式の新たな用途展開の可能性があるなかで、前記インク受理層の設けられる基材も、従来の紙媒体から、ポリエチレンテレフタレート基材やポリカーボネート基材等のプラスチック基材や、ガラス基材等の使用可能性が高まっている。
しかし、前記プラスチック基材やガラス基材等は、一般に、樹脂等の密着性の点で十分でない場合が多く、例えば前記文献1記載のインク受容層は、前記したような一般に難付着性基材とされるポリエチレンテレフタレート基材やポリカーボネート基材、ガラス基材に対して十分な密着性を有しておらず、前記基材とインク受容層との界面で剥離を引き起こす場合があった。
以上のように、油性顔料インクを用いて印刷した場合に乾燥性に優れ、にじみやクラック、色落ち等を発生させにくい印刷画像を形成しうるインク受理層を形成可能で、かつ、各種プラスチック基材やガラス基材をはじめとする難付着基材に対して優れた密着性を備えたインク受理層を形成可能なインクジェット受理剤は、依然見出されていないのが実情であった。
特開2004−291561号公報
本発明が解決しようとする課題は、油性顔料インクを用いて印刷した場合に乾燥性に優れ、にじみやクラック、色落ち等を発生させにくい印刷画像を形成しうるインク受理層を形成可能で、かつ、各種プラスチック基材やガラス基材、金属基材をはじめとする難付着基材に対して優れた密着性を備えたインク受理層を形成可能な油性顔料インク用インクジェット受理剤、及びそれを用いて得られたインク受理層を有する油性顔料インク用インクジェット記録媒体を提供することである。
本発明者等は、前記課題を検討すべく検討を進めた結果、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体及びメタクリル酸メチルを含むビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)、及び、溶剤(B)を含有する油性顔料インク用インクジェット受理剤であれば、本発明の課題を解決できることを見出した。
また、前記油性顔料インク用インクジェット受理剤に、更に架橋剤を組み合わせ使用することによって、インクの吸収バランスが良好となり、その結果、印刷物の発色濃度が向上できる等、印刷性を更に向上できることを見出した。
即ち、本発明は、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)、溶剤(B)及び架橋剤(C)を含有する油性顔料インク用インクジェット受理剤であって、前記ビニル重合体(A)が、水酸基含有ビニル重合体であり、かつ、前記架橋剤(C)が、イソシアネート基含有架橋剤であることを特徴とする油性顔料インク用インクジェット受理剤、及びそれを用いて得られたインク受理層を有する油性顔料インク用インクジェット記録媒体に関するものである。
また、本発明は、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)、溶剤(B)及び架橋剤(C)を含有することを特徴とする油性顔料インク用インクジェット受理剤、及びそれを用いて得られたインク受理層を有する油性顔料インク用インクジェット記録媒体に関するものである。
本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤によれば、印刷画像のにじみやクラック等の発生を防止可能なレベルの優れた印刷性を有し、油性顔料インクの乾燥性に優れ、かつ、各種プラスチック基材やガラス基材をはじめとする難付着基材に対して優れた密着性を備えたインク受理層を形成できる。したがって、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤は、屋内外に設置可能な広告や看板、標識等の製造に使用する油性顔料インク用インクジェット記録媒体をはじめ、銀インク等を用いた電子回路の形成、有機太陽電池や電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ等を構成する各層の形成、カラーフィルター等の形成等のプリンテッド・エレクトロニクス分野等の新規分野でも使用することができる。
本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤は、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)、溶剤(B)、及び、必要に応じてその他の添加剤を含有することを特徴とするものである。
本発明で使用するビニル重合体(A)としては、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるものを使用する。
前記ビニル単量体混合物としては、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを必須とし、必要に応じて、前記(a2)以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルをはじめとするその他のビニル単量体を適宜組み合わせ使用することができる。
前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)を使用することは、各種基材に対するインク受理層の密着性を向上するうえで重要である。
前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)としては、例えば(メタ)アクリル酸をはじめ、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、2−(メタ)アクリロイルプロピオン酸、クロトン酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート等を使用することができる。
また、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)としては、アロニックス M−5300(東亞合成(株)製、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート)等を使用することもできる。
ここで、前記ビニル単量体(a1)の代わりに、フマル酸やマレイン酸等の2個以上のカルボキシル基を有する単量体を使用して得られたビニル重合体を含むインクジェット受理剤では、前記ポリエチレンテレフタレート基材等に対して優れた密着性を備えたインク受理層を形成できず、前記基材とインク受理層との界面で容易に剥離する場合がある。
また、前記ビニル重合体(A)の代わりに、カルボキシル基を有さないビニル重合体を使用して得られたインクジェット受理剤もまた、ポリエチレンテレフタレート基材やガラス基材等に対して実用上十分なレベルの密着性を備えたインク受理層を形成することはできず、前記基材とインク受理層との界面で容易に剥離する場合がある。
したがって、本発明では、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)を使用することが重要であり、なかでも(メタ)アクリル酸を使用することが、基材に対するインク受理層の密着性を向上できるため好ましく、メタクリル酸を使用することがより好ましい。
なお、前記ビニル重合体(A)を製造する際には、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)のほかに、フマル酸やマレイン酸等の2個以上のカルボキシル基を有する単量体を組み合わせ使用してもよいが、その使用量はできるだけ少ないことが、前記優れた密着性を維持するうえで好ましく、前記ビニル単量体混合物の全量に対して5質量%以下であることが好ましい。
前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)は、前記ビニル単量体混合物の全量に対して、1質量%〜20質量%の範囲で使用することが好ましく、1質量%〜10質量%の範囲で使用することが、基材に対するインク受理層の密着性を向上できるとともに、印刷物の発色濃度を向上できるため好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)の製造に使用する(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)は、印刷画像のにじみやクラック等の発生を防止可能なレベルの優れた印刷性を有し、油性顔料インクの優れた乾燥性を付与するうえで重要である。ここで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)を使用せず、アクリル酸ブチル等のビニル単量体を使用しても、油性顔料インクの良好な吸収性や乾燥性を備えたインク受理層を形成可能なインクジェット受理剤を得ることができない。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)としては、(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチルを単独または2以上を組み合わせ使用することができる。なかでも、メタクリル酸メチルを必須として使用することが好ましく、メタクリル酸メチルを単独で使用することが、印刷画像のにじみやクラック等の発生を防止可能なレベルの優れた印刷性を有し、油性顔料インクの優れた乾燥性を付与するうえで好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)は、前記ビニル単量体混合物の全量に対して、10質量%〜70質量%の範囲で使用することが、油性顔料インクの良好な吸収性や乾燥性を備えたインク受理層を形成するうえで好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)の製造に使用するビニル単量体混合物としては、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)や、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)以外のその他のビニル単量体を、適宜組み合わせ使用することができる。
前記その他のビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル等の前記(a2)以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することができる。なかでも、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することが好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)としては、とりわけ前記架橋剤(C)と組み合わせ使用する場合に、該架橋剤(C)の有する架橋性官能基と反応しうる官能基を有するものを使用することが好ましい。前記官能基としては、例えば、水酸基、グリシジル基、アミノ基、メチロールアミド基、加水分解性シリル基もしくはシラノール、アジリジニル基、イソシアナート基、ブロックイソシアナート基、オキサゾリン基、アミド基、カルボニル基、アセトアセチル基、アリル基、シクロペンテニル基等が挙げられる。
前記架橋性官能基と反応しうる官能基は、前記その他のビニル単量体として、前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体を使用することによって、前記ビニル重合体(A)中に導入することができる。
前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸グリセロール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール等の水酸基含有ビニル単量体や、前記水酸基含有ビニル単量体とε−カプロラクトン等のラクトン類との付加反応生成物を使用することができる。前記付加反応生成物としては、例えば「プラクセルFA−1、プラクセルFA−2、プラクセルFM−1、プラクセルFM−2」〔いずれも、ダイセル化学工業(株)製のカプロラクトン付加モノマー〕等を使用することができる。
また、前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N−モノアルキルアミノアルキル、(メタ)アクリル酸N,N−ジアルキルアミノアルキル等のアミノ基含有重合性単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のメチロールアミド基またはそのアルコキシ化物含有重合性単量体;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びその塩酸塩等のシリル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸2−アジリジニルエチル等のアジリジニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリロイルイソシアナート、(メタ)アクリロイルイソシアナートエチルのフェノール或いはメチルエチルケトオキシム付加物等のイソシアナート基及び/またはブロック化イソシアナート基含有重合性単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有重合性単量体;(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル等のシクロペンテニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸アリル等のアリル基含有重合性単量体;アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸アセトアセトキシエチル等のアセトアセチル基含有重合性単量体等を使用することができる。
前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体としては、前記水酸基含有ビニル単量体を使用することが、後述する架橋剤(C)との反応性に優れ、良好な印刷性を備えたインク受理層を形成するうえで好ましい。より具体的には、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルを使用することがより好ましい。
前記水酸基含有ビニル単量体は、組み合わせ使用する架橋剤(C)の種類や使用量によって異なるが、前記ビニル単量体混合物の全量に対して0.01質量%〜10量%の範囲で使用することが、インクの吸収バランスが良好となり、印刷物の発色濃度が向上できるため好ましい。
また、前記その他のビニル単量体としては、前記したものの他に(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−ペンタフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸β−(パーフルオロオクチル)エチル等を使用することができる。
また、前記その他のビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等を使用することもできる。
また、前記その他のビニル単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチラート、バーサチック酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルアニソール、α−ハロスチレン、ビニルナフタリン、ジビニルスチレン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、エチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、N−ビニルピロリドンや、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−メチルアリルスルホン酸、(メタ)アクリル酸2−スルホエチル、(メタ)アクリル酸2−スルホプロピル、(メタ)アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、「アデカリアソープPP−70、PPE−710」(旭電化工業(株)製)等またはそれらの塩、水酸基、スルホン酸基、サルフェート基、リン酸基、リン酸エステル基等の他の親水性基を有するビニル単量体を使用することができる。
前記したなかでも、インク受理層を形成する際の造膜性や、インク受理層のインク吸収性等をより一層向上する観点から、前記その他のビニル単量体として、前記炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することが好ましく、(メタ)アクリル酸n−ブチルや(メタ)アクリル酸−2エチルヘキシルや(メタ)アクリル酸シクロヘキシルを使用することがより好ましい。
前記炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のその他のビニル単量体は、ビニル単量体混合物の全量に対して10質量%〜70質量%であることが好ましく、40質量%〜70質量%であることがより好ましい。
次に、前記ビニル重合体(A)の製造方法について説明する。
前記ビニル単量体(A)は、前記したビニル単量体混合物を従来から知られている溶液重合法によって、ラジカル重合することによって製造することができる。
具体的には、溶剤の存在下、前記ビニル単量体混合物と重合開始剤とを、好ましくは40℃〜90℃の温度下で混合、攪拌し、ラジカル重合を進行させる方法が挙げられる。
前記重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド、商品名「ナイパーBMT−K40」(日本油脂社製;m−トルオイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物)等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、商品名「ABN−E」[日本ヒドラジン工業;2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)]等のアゾ系化合物等を使用することができる。
また、前記ビニル単量体(A)を製造する際に使用可能な溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等を使用することができる。
前記方法で得られたビニル重合体(A)は、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤の全量に対して、20質量%〜50質量%の範囲で含まれることが好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)は、良好なインク吸収性を付与するという観点から、10万〜100万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、20万〜55万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましい。
また、前記架橋剤(C)を組み合わせ使用する場合には、インクジェット受理剤の良好な塗工作業性を維持し、かつ、インクの優れた乾燥性を備えたインク受理層を形成するうえで、前記ビニル重合体(A)として5万〜45万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)としては、インク受理層に耐ブロッキング性を付与する観点から、1℃〜50℃範囲のガラス転移温度を有するものを使用することが好ましい。
また、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤の溶媒に使用する溶剤(B)としては、例えば酢酸エチルやメチルエチルケトンを使用することができる。なかでも酢酸エチルを使用することが、良好なインク吸収性を備えたインク受理層を形成するうえで好ましい。
前記溶剤(B)は、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤の全量に対して30質量%〜90質量%の範囲で使用することが好ましい。
また、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤としては、各種基材に対する良好な塗工作業性を損なうことなく、インク受理層の架橋密度を調製することでインクの乾燥性を高め、その結果、印刷物の発色濃度を向上できる等、印刷性を更に向上するうえで、架橋剤(C)を組み合わせ使用することが好ましい。
前記架橋剤(C)としては、例えばイソシアネート化合物、グリシジル化合物、金属キレート化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、メラミン化合物、ポリアミン化合物、アジリジン化合物、金属塩化合物等を使用することができる。また、前記架橋剤(C)としては、ポリエチレンイミンやヒドラジン等を使用することもできる。
なかでも、イソシアネート化合物、グリシジル化合物、金属キレート化合物を使用することが、優れた印刷性を付与するうえで好ましい。
前記架橋剤(C)に使用可能なイソシアネート化合物としては、例えばトリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネートや、それらを用いて得られるイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート化合物、前記ポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパンなどのポリオールとを反応させて得られるポリイソシアネート基含有ウレタン、及び、前記ポリイソシアネート化合物の有するイソシアネート基の一部または全部を、ケトオキシムやフェノール等を用いて封止したブロック化物等を使用することができる。前記ブロック化物を使用する場合には、架橋反応を進行させインク受理層を形成する際に、加熱等を行い、前記ケトオキシム等のブロック化剤を除去することが好ましい。なかでもヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体を使用することが好ましい。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なグリシジル化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等の脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類;1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノエチル)シクロヘキサン等のポリグリシジルアミン類;多価カルボン酸[蓚酸、アジピン酸、ブタントリカルボン酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ベンゼントリカルボン酸等]のポリグリシジルエステル類;;ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物のエチレンオキシド付加物等のビスフェノールA系エポキシ樹脂;フェノールノボラック樹脂、;側鎖にエポキシ基を有する各種ビニル系(共)重合体等を使用することができる。なかでも1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノエチル)シクロヘキサン等のポリグリシジルアミン類を使用することが好ましい。
また、前記グリシジル化合物としては、前記したものの他に例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシランもしくはγ−グリシドキシプロピルトリイソプロぺニルオキシシラン等のグリシジル基含有シラン化合物を使用することもできる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能な金属キレート化合物としては、例えばアルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属のアセチルアセトン配位化合物、アセト酢酸エステル配位化合物等を使用することができ、アルミニウムのアセチルアセトン配位化合物であるアセチルアセトンアルミニウムを使用することが好ましい。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なオキサゾリン化合物としては、例えば2,2’−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−メチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−トリメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、ビス−(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィド、ビス−(2−オキサゾリニルノルボルナン)スルフィド等を使用することができる。
また、前記オキサゾリン化合物としては、例えば下記付加重合性オキサゾリンと、必要に応じてその他の単量体とを組み合わせ重合して得られるオキサゾリン基含有重合体を使用することもできる。
前記付加重合性オキサゾリンとしては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。なかでも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンを使用することが、工業的に入手し易いため好ましい。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なカルボジイミド化合物としては、例えばポリ[フェニレンビス(ジメチルメチレン)カルボジイミド]やポリ(メチル−1,3−フェニレンカルボジイミド)等を使用することができる。市販品では、カルボジライトV−01、V−02、V−03、V−04、V−05、V−06(日清紡(株)製)、UCARLINK XL−29SE、XL−29MP(ユニオンカーバイド(株)製)等を使用することができる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なメラミン化合物としては、例えばヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキレルオキシメチルメラミンあるいはこれらの2種を組み合わせた混合エーテル化メラミン等を使用することができる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なアジリジン化合物としては、例えば2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサメチレンジエチレンウレア、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチレンウレア等を使用することができる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なポリアミン化合物としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン等の3級アミンを使用することもできる。
また、前記架橋剤(C)として使用可能な金属塩化合物としては、例えば硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物等のアルミニウム含有化合物、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン等の水溶性金属塩を使用することができる。
前記架橋剤(C)としては、同一または異なる2種以上の架橋性官能基を2個以上有するものであることが好ましく、2個〜4個有するものであることがより好ましい。
前記架橋剤(C)を使用する場合、前記ビニル重合体(A)として、前記架橋剤(C)の有する架橋性官能基と反応しうる基を有するものを使用することが好ましい。具体的には、前記イソシアネート化合物を使用する場合には、前記ビニル重合体(A)として水酸基含有ビニル重合体を使用することが好ましく、前記グリシジル化合物を使用する場合には、前記ビニル重合体(A)としてカルボキシル基含有ビニル重合体を使用することが好ましく、前記金属キレートを使用する場合には、前記ビニル単量体としてカルボキシル基含有ビニル重合体を使用することが好ましい。
前記架橋剤(C)は、前記ビニル重合体(A)の全量に対して概ね0.01質量%〜30質量%の範囲で使用することが、インク吸収バランスを高め、印刷物の発色濃度を更に向上したインク受理層を形成できるため好ましい。
具体的には、前記架橋剤(C)の有する架橋性官能基と、該架橋性官能基と反応しうるビニル重合体(A)の有することができる官能基との当量割合[前記架橋性官能基/前記官能基]が、1/100〜120/100の範囲であることが好ましく、更に1/100〜80/100の範囲がより好ましい。
前記架橋剤(C)は、例えば酢酸エチル等の溶剤と予め混合されたものを使用することが、ビニル重合体(A)等と混合しやすいため好ましい。
前記方法で得られた本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて充填剤、顔料、pH調整剤、被膜形成助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤等公知のものを適宜添加して使用することができる。
また、上述した添加剤の他に、溶剤溶解性または溶剤分散性の熱硬化性樹脂、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂等を混和して使用することもできる。
前記添加剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定しないが、油性顔料インク用インクジェット受理剤中の固形分の全量に対して0.01質量%〜40質量%の範囲であることが好ましい。
次に、本発明の油性顔料インク用インクジェット記録媒体について説明する。
本発明の油性顔料インク用インクジェット記録媒体は、各種基材の片面または両面に、前記油性顔料インク用インクジェット受理剤からなる受理層を有するものである。前記受理層は、基材上に積層されていてもよいが、受理層の一部が基材に含浸していてもよい。
本発明の油性顔料インク用インクジェット記録媒体は、顔料インクによってインクジェット印刷が施された場合であっても、非常に優れた発色性や耐水性を発現することができるため、看板、車体広告、のぼり旗等の屋内外広告等に使用可能である。
また、本発明の油性顔料インク用インクジェット記録媒体は、例えば銀インク等を用いた電子回路の形成、有機太陽電池や電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ等を構成する各層の形成、カラーフィルター等の形成等のプリンテッド・エレクトロニクス分野等の新規分野でも使用することができる。
本発明の油性顔料インク用インクジェット記録媒体は、前記油性顔料インク用インクジェット受理剤を、基材の片面または両面に塗工、又は基材が繊維基材等である場合には、基材中に含浸させ、前記インクジェット受理剤中に含まれる溶剤(B)を除去することによって、製造することができる。
前記基材としては、例えば、上質紙、コート紙等や、ポリエチレンテレフタレート基材、ポリカーボネート基材、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)基材、アクリル樹脂基材、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等のプラスチック基材や、ガラス基材、鉄板や亜鉛板、鉛板、銅板、アルミニウム板、アルミ合金板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金鋼板、電磁鋼板、ステンレス鋼板等を使用することができる。
また、前記基材としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維等の合成繊維や、綿、麻等の天然繊維等からなる基材を使用することもできる。前記繊維には、予め加工が施されていてもよい。
なかでも、本発明のインクジェット受理剤は、前記ポリエチレンテレフタレート基材、ポリカーボネート基材、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)基材、アクリル樹脂基材やガラス基材等の難付着性基材に対する密着性に優れたインク受理層を形成できることから、これらの難付着性基材の表面にインク受理層を形成する場合に、好適に使用することができる。
前記基材上に前記油性顔料インク用インクジェット受理剤を塗工又は含浸する方法としては、公知慣用の方法を用いることができ、例えば、グラビア方式、コーティング方式、スクリーン方式、ローラー方式、ロータリー方式、スプレー方式等を適用することができる。
また、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤を基材上に塗工または含浸した後、該受理層中に含まれる溶剤(B)を除去する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、乾燥機を用いて乾燥させる方法が一般的である。乾燥温度としては、水系媒体を揮発させることが可能で、かつ基材に悪影響を与えない範囲の温度に設定すればよい。
基材上への前記油性顔料インク用インクジェット受理剤の付着量は、非常に高いレベルの発色性を維持し、かつ良好な生産効率を維持する観点から、基材の面積に対して1g/m〜60g/mの範囲であることが好ましく、インク吸収性と製造コストを勘案すると5g/m〜20g/mが特に好ましい。
また、基材への前記油性顔料インク用インクジェット受理剤の付着量を増加させることで、油性顔料インク用インクジェット記録媒体の発色性をより一層向上させることができる。ただし、付着量が増加すると、インクジェット記録媒体の風合いが若干硬くなる傾向があるため、その記録媒体の使用用途等に応じて、適宜調整することが好ましい。
前記方法で得られた本発明の油性顔料インク用インクジェット記録媒体には、油性顔料インクを用いて印刷を行うことができる。
前記印刷に使用可能な油性顔料インクとしては、有機溶剤からなる溶媒中に顔料インクが溶解又は分散したものを使用することができる。
前記有機溶剤としては、例えばインクジェットヘッドの乾燥や目詰まりを防止する観点から、アルコール、エーテル、エステル及びケトン等であって、沸点100℃〜250℃のものを使用することが好ましく、沸点120℃〜220℃のものがより好ましい。
前記アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等を使用することができる。
エーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル、フェニル、ベンジル、エチルヘキシル)エーテル、エチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、テトラエチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、プロピレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、ジプロピレングリコールモノ(メチル、エチル)エーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等を使用することができる。
エステル類としては、例えば、エチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、エチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジエチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、プロピレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ(メチル、エチル)エーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−(メトキシ、エトキシ、ブトキシ)エチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、乳酸ブチル等が挙げられる。ケトン類としては、シクロヘキサノン等が挙げられる。
なかでも、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む油性顔料インクを使用することが好ましい。
また、前記顔料としては、例えば、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスアンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料や、ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの金属塩、カーボンブラック、雲母などの無機顔料、アルミニウムなどの金属微粉やマイカ微粉等を使用することができる。顔料は、油性顔料インクの全量に対して好ましくは0.5質量%〜15質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲で使用する。
以上のように、本発明の油性顔料インク用インクジェット受理剤を用いて形成されたインク受理層を有する記録媒体に対して、油性顔料インクを用いてインクジェット印刷を行うことによって得られた印刷物は、高発色濃度で鮮明な画像の形成されたものであって、かつ、優れた耐水性を有することから、例えば屋内、屋外広告や車両広告に使用することができる。
、銀インク等を用いた電子回路の形成、有機太陽電池や電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ等を構成する各層の形成、カラーフィルター等の形成等のプリンテッド・エレクトロニクス分野等の新規分野でも使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
[ビニル重合体の重量平均分子量の測定方法]
ビニル重合体の重量平均分子量測定に使用する試料としては、ビニル重合体80mgとテトラヒドロフラン20mlとを混合し、12時間攪拌したものを、1μmのメンブランフィルターを用いてろ過して得られたろ液を使用した。
測定には、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(GPC法)により測定した。測定装置として東ソー(株)製高速液体クロマトグラフHLC−8220型を用い、カラムは東ソー(株)製TSKgelGMH XL×4カラムを使用した。溶離液としてはテトラヒドロフランを用い、RI検出器を用いて測定した。
参考例1<インクジェット受理剤(D−1)の調製及びそれを用いたインクジェット記録媒体の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル50質量部、及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら75℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を0.2質量部仕込み、10時間反応させることによって、重量平均分子量28万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む不揮発分20質量%のインクジェット受理剤(D−1)を得た。
前記で得たインクジェット受理剤(D−1)を、乾燥膜厚が10μmになるように、下記(i)〜(ix)で示される9種類の基材の表面に、バーコーターを用いてそれぞれ塗工し、熱風乾燥機を用いて80℃で5分間乾燥することによって、各基材上にインク受理層の形成された9種類のインクジェット記録媒体を得た。なお、後述する参考例2〜9、11及び12、実施例10並びに比較例1〜4においても、参考例1と同様に下記9種の基材を用いそれぞれのインクジェット記録媒体を作製した。
[基材]
(i)PET:ポリエチレンテレフタレート基板,厚み1mm
(ii)PC:ポリカーボネート基板,厚み1mm
(iii)PMMA:ポリメタクリル酸メチル基板,厚み2mm
(iv)ABS:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン基板,厚み1mm
(v)PVC:塩化ビニル基板,厚み2mm
(vi)ガラス:ガラス基板,JIS R3202,厚み2mm
(vii)SUS;JIS G4305 SUS304,厚み0.5mm
(viii)銅;JIS H3100 C1100P,厚み0.5mm
上記基材のうち(i)〜(vii)は(株)エンジニアリングテストサービス製の基材である。上記基材(viii)は日本テストパネル(株)製の基材である。
(ix)ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製 コスモシャインA4100,厚み50μm)
参考例2〜9<インクジェット受理剤(D−2)〜(D−9)の調製及びそれらを用いたインクジェット記録媒体の作製>
ビニル単量体混合物の組成を下記表1及び2に記載の組成にそれぞれ変更すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法で不揮発分20質量%のインクジェット受理剤(D−2)〜(D−4)及び(D−6)〜(D−9)を調製し、かつ参考例1記載の方法と同様の方法でインクジェット記録媒体をそれぞれ作製した。
なお、参考例5については、ビニル単量体混合物の組成を下記表1及び2に記載の組成に変更するとともに、反応温度を75℃から70℃に変更すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法でインクジェット受理剤(D−5)を調製し、かつ参考例1記載の方法と同様の方法でインクジェット記録媒体をそれぞれ作製した。
実施例10<インクジェット受理剤(D−10)の調製及びそれらを用いたインクジェット記録媒体の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら75℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を0.2質量部仕込み、10時間反応させることによって、重量平均分子量40万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体からなる架橋剤及び酢酸エチルを含む架橋剤混合物(不揮発分20質量%)22.5質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%のインクジェット受理剤(D−10)を得た。
前記インクジェット受理剤(D−1)の代わりに、前記インクジェット受理剤(D−10)を使用すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法で9種のインクジェット記録媒体を作製した。
参考例11<インクジェット受理剤(D−11)の調製及びそれらを用いたインクジェット記録媒体の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル50質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら75℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を0.2質量部仕込み、10時間反応させることによって、重量平均分子量28万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンからなる架橋剤及び酢酸エチルを含む架橋剤混合物(不揮発分20質量%)26.5質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%のインクジェット受理剤(D−11)を得た。
前記インクジェット受理剤(D−1)の代わりに、前記インクジェット受理剤(D−11)を使用すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法で9種のインクジェット記録媒体を作製した。
参考例12<インクジェット受理剤(D−12)の調製及びそれらを用いたインクジェット記録媒体の作製>
1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンからなる架橋剤及び酢酸エチルを含む架橋剤混合物(不揮発分20質量%)26.5質量部の代わりに、アセチルアセトンアルミニウムからなる架橋剤及び酢酸エチルを含む架橋剤混合物(不揮発分20質量%)25質量部を使用すること以外は、参考例11記載の方法と同様の方法で不揮発分20質量%のインクジェット受理剤(D−12)を調製し、かつインクジェット記録媒体をそれぞれ作製した。
前記インクジェット受理剤(D−1)の代わりに、前記インクジェット受理剤(D−12)を使用すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法で9種のインクジェット記録媒体を作製した。
比較例1〜2及び4<比較用インクジェット受理剤(D’−1)〜(D’−2)及び(D’−4)の調製及びそれらを用いたインクジェット記録媒体の作製>
ビニル単量体混合物を下記表3に記載の組成にそれぞれ変更すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法でインクジェット受理剤(D’−1)〜(D’−2)及び(D’−4)をそれぞれ500質量部調製し(いずれも不揮発分20質量%)、かつ参考例1と同様の方法でインクジェット記録媒体をそれぞれ作製した。
比較例3<比較用インクジェット受理剤(D’−3)の調製及びそれらを用いたインクジェット記録媒体の作製>
前記で得たインクジェット受理剤(D’−4)500質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体部及び酢酸エチルを含む架橋剤(不揮発分20質量%)22.5質量部とを混合することによってインクジェット受理剤(D’−3)を調製し、かつインクジェット記録媒体をそれぞれ作製した。
前記インクジェット受理剤(D−1)の代わりに、前記インクジェット受理剤(D’−3)を使用すること以外は、参考例1記載の方法と同様の方法で9種のインクジェット記録媒体を作製した。
[印刷性(印刷画像のにじみやクラック等の有無)の評価方法(評価1)]
前記基材(ix)を用いて得られたインクジェット記録媒体のインク受理層に、インクジェットプリンター(Roland社製:SP−300V)を用いて、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの油性顔料インクの各色の100%ベタ画像を、前記方法で得られた各インクジェット記録媒体に重ねて印刷し、400%ベタ画像を得た。
印刷性の評価は、前記400%ベタ画像表面の、にじみやクラック、シワの有無を目視で確認し行った。具体的には、画像表面にまったくにじみ等が見られないものを「◎」、画像表面全体の約10%未満の範囲ににじみやクラックが見られたものを「○」、画像表面全体の10以上〜50%未満の範囲ににじみやクラック等が見られたものを「△」、画像表面の50%以上ににじみやクラック等が見られるものを「×」と評価した。
[印刷性(発色濃度)の評価方法(評価2)]
前記で得た各400%ベタ画像の発色濃度をグレタグマクベス社(GretagMcbeth社)製のDensiEye700E/P/Lを用いて測定した。
[基材密着性の評価方法]
インク受理層と、前記(i)〜(viii)の基材との密着性は、JIS K5600に準拠した碁盤目テープ剥離試験により行った。
具体的には、前記実施例及び比較例で得た各インクジェット記録媒体のインク受理層表面に、セロハン粘着テープ(ニチバン(株)製,CT405AP−24,24mm)
を指で圧着した後、前記セロハン粘着テープを剥離した。
前記剥離した際に、前記基材表面にインク受理層からなるマス目が残留していた個数に基づいて、インク受理層と基材との密着性を評価した。
Figure 0005700242
Figure 0005700242

Figure 0005700242
表1〜表3中の略称の説明
・「β−CEA」;ダイセルサイテック(株)製,(メタ)アクリル酸β-カルボキシエチル
・「M−5300」;東亞合成(株)製,ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート

Claims (8)

  1. 1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)、溶剤(B)及び架橋剤(C)を含有する油性顔料インク用インクジェット受理剤であって、前記ビニル重合体(A)が、水酸基含有ビニル重合体であり、かつ、前記架橋剤(C)が、イソシアネート基含有架橋剤であることを特徴とする油性顔料インク用インクジェット受理剤。
  2. 前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)が(メタ)アクリル酸である、請求項1に記載の油性顔料インク用インクジェット受理剤。
  3. ビニル単量体混合物が、前記ビニル単量体混合物の全量に対して、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)を1質量%〜20質量%含み、かつ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)を10質量%〜70質量%含むものである、請求項1に記載の油性顔料インク用インクジェット受理剤。
  4. 前記ビニル単量体混合物が、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a1)と、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)との他に、更に炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むものである、請求項1に記載の油性顔料インク用インクジェット受理剤。
  5. 前記ビニル重合体(A)が、10万〜100万の範囲の重量平均分子量を有するものである、請求項1に記載の油性顔料インク用インクジェット受理剤。
  6. 前記水酸基含有ビニル重合体が、5万〜45万の範囲の重量平均分子量を有するものである、請求項に記載の油性顔料インク用インクジェット受理剤。
  7. 基材上に、請求項1〜のいずれか1項に記載の油性顔料インク用インクジェット受理剤を用いて形成されたインクジェット受理層を有する、油性顔料インク用インクジェット記録媒体。
  8. 請求項記載の油性顔料インク用インクジェット記録媒体のインク受理層に、油性顔料インクによって印刷の施された印刷物。
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