JP5698254B2 - 2型糖尿病のためのマーカータンパク質 - Google Patents

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Description

本発明は、II型糖尿病の早期検出のための診断マーカータンパク質、そのマーカータンパク質に対する抗体ならびにII型糖尿病のための診断法および薬物開発へのそれらの使用を提供する。
2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病(NIDDM))は、インスリン抵抗性および相対的インスリン欠乏に関連する高血糖によって特徴づけられる障害である。米国において2360万人(人口の7.8%)が糖尿病を患うと推定され、1790万人が診断されており、その90%が2型である。1990年から2005年の間に有病率が倍増したため、CDC(疾病管理予防センター)は、その増加を流行状態とみなした。
したがって、II型糖尿病の早期検出を可能にする診断マーカーおよび方法の必要性がある。
第一の目的では、本発明は、II型糖尿病の診断または個体がII型糖尿病を発症する素因を決定するための方法であって、その個体の組織試料からオルファクトメジン4(olfactomedin 4)(OLFM4)ポリペプチドのレベルを測定するステップであって、健康な集団を表すOLFM4ポリペプチドのレベルに比べて、その個体の試料中のOLFM4ポリペプチドの減少したレベルが、II型糖尿病またはII型糖尿病を発症する素因を示すステップを含む方法に関する。
好ましい態様では、その組織は血液、好ましくは血漿である。
第二の目的では、本発明は、II型糖尿病を処置するための化合物を同定するための方法であって:
a)II型糖尿病を患う非ヒト動物にその化合物を投与するステップ、
b)ステップa)の非ヒト動物の組織試料中のOLFM4ポリペプチドのレベルを測定するステップであって、その化合物が投与されていないII型糖尿病を患う非ヒト動物の組織試料中のOLFM4ポリペプチドのレベルに比べて、ステップa)の非ヒト動物の組織試料中のOLFM4ポリペプチドの変化したレベルが、II型糖尿病を処置するための化合物を示すステップ
を含む方法を提供する。
好ましい態様では、その組織試料は、血液、好ましくは血漿である。
さらに好ましい態様では、非ヒト動物は、齧歯動物、好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはDIOマウス、ob/obマウスまたはZDFラットである。
第三の目的では、本発明は、II型糖尿病の診断のための、または個体がII型糖尿病を発症する素因を決定するためのOLFM4ポリペプチドの使用に関する。
好ましい態様では、OLFM4ポリペプチドは、ヒトOLFM4ポリペプチドである。ヒトOLFM4のアミノ酸配列は、配列番号1に開示されている。
第四の目的では、本発明は、II型糖尿病の診断のための、または個体がII型糖尿病を発症する素因を決定するための、OLFM4ポリペプチドに特異的に結合する抗体の使用を提供する。
好ましい態様では、抗体は、ヒトOLFM4ポリペプチドに結合する。
第五の目的では、本発明は、II型糖尿病の診断のための、または個体におけるII型糖尿病を発症する素因を決定するためのキットであって:
a)OLFM4ポリペプチドに特異的な抗体、好ましくは本発明の抗体、
b)a)の抗体によって捕捉されたOLFM4に結合するラベル化抗体またはa)の抗体に結合するラベル化抗体、および
c)診断アッセイを行うための試薬
を含むキットに関する。
好ましい態様では、OLFM4ポリペプチドに対する特異抗体は、ヒトOLFM4ポリペプチドと結合する。
本発明の方法は、糖尿病治療を受けている患者の組織試料中の、好ましくは血液試料中のOLFM4ポリペプチドのレベルを測定することによって、これらの患者におけるII型糖尿病の治療応答をモニターするために使用することができる。治療の開始時のOLFM4ポリペプチドレベルに比べて、治療過程の組織試料中のOLFM4ポリペプチドの変化したレベルを示している患者は、糖尿病治療に応答している。
さらなる目的では、本発明は、ヒトOLFM4ポリペプチドに対するモノクローナル抗体に関する。
好ましい態様では、抗体は、OLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系から入手可能な抗体のVドメインのCDR1〜CDR3、ならびにOLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系から入手可能な抗体のVドメインのCDR1〜CDR3を含む抗体である。
さらに好ましい態様では、抗体は、OLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系から入手可能な抗体のVドメインおよびVドメインを含むキメラ抗体である。
さらに好ましい態様では、抗体は、OLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系によって産生される。
生体試料中のポリペプチドを検出および/または測定するための方法は、当技術分野において周知であり、それには非限定的にウエスタンブロッティング、ELISAもしくはRIA、または様々なプロテオミクス技法が含まれる。OLFM4ポリペプチド/そのフラグメントまたはそのペプチドフラグメントを認識するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体が、そのポリペプチドまたはペプチドフラグメントを検出するために、例えばウサギに精製タンパク質を免疫処置することによって生成される場合があり、あるいはそのポリペプチドまたはペプチドフラグメントを認識する公知の抗体が使用される場合もある。例えば、ウエスタンブロットでOLFM4ポリペプチド/そのフラグメントを検出するために、ポリクローナル抗体などの変性タンパク質に結合可能な抗体を使用することができる。マーカーを測定するための方法の一例は、ELISAである。この種のタンパク質定量は、特異抗原を捕捉可能な抗体および捕捉された抗原を検出可能な二次抗体に基づく。抗体を調製および使用するための方法、ならびに本明細書前述のアッセイは、Harlow, E. and Lane, D. Antibodies: A Laboratory Manual, (1988), Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載されている。
さらなる目的では、本発明は、組織試料中の膵β細胞を検出するための方法であって:
a)個体または非ヒト動物の膵組織試料を提供すること、
b)a)の組織試料中のOLFM4陽性細胞を検出することであって、OLFM4陽性細胞がβ細胞であること
を含む方法を提供する。
好ましい態様では、OLFM4陽性細胞は、OLFM4に特異的な抗体、好ましくは本発明の抗体によって検出される。
ヒト個体または非ヒト動物の組織試料中のβ細胞を検出するための方法は、膵臓の生理機能/組織構造に及ぼすII型糖尿病治療の効果を評価するために使用することができる。例えば、II型糖尿病を処置するための化合物を開発する際に、本発明のβ細胞を検出するための方法は、その化合物が膵臓の生理機能/組織構造に作用を有するかどうか、すなわちその化合物がII型糖尿病の動物モデルにおいて膵臓に対するII型糖尿病の作用の一部を後退させることができるかどうかを評価するために使用することができる。
さらなる目的では、本発明は、膵組織試料中のβ細胞を検出するためのキットであって:
a)OLFM4ポリペプチドに特異的な抗体、好ましくは本発明の抗体、
b)a)の抗体と結合するラベル化抗体またはOLFM4ポリペプチドに特異的なラベル化抗体、および
c)免疫組織化学アッセイを行うための試薬
を含むキットを提供する。
ポリペプチドオルファクトメジン4(OLFM4)の別名は、hGC−1およびGW112である。
本明細書に使用されるような「ポリペプチド」という用語は、アミノ酸のポリマーを表すが、特定の長さを表さない。したがって、ペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質フラグメントは、ポリペプチドの定義の中に含まれる。
「化合物」という用語は、本明細書において本発明のアッセイに関連して記載される「被験化合物」または「薬物候補化合物」の文脈で使用される。そのように、これらの化合物は、合成的にまたは天然起源から得られた有機または無機化合物を含む。化合物には、相対的な低分子量によって特徴づけられるポリヌクレオチド、脂質またはホルモンアナログなどの無機または有機化合物が含まれる。他の生体高分子有機被験化合物には、約2〜約40個のアミノ酸を含むペプチド、および抗体または抗体コンジュゲートなどの約40〜約500個のアミノ酸を含むより大きなポリペプチドが含まれる。
「抗体」という用語は、非限定的に全抗体および抗体フラグメントが含まれる様々な形態の抗体構造を包含する。本発明による抗体は、本発明による特徴が保たれる限り、好ましくはヒト化抗体、キメラ抗体、またはさらに遺伝子的に操作された抗体である。
「抗体フラグメント」は、全長抗体の部分、好ましくはその可変ドメイン、または少なくともその抗原結合部位を含む。抗体フラグメントの例には、二重特異性抗体(diabody)、一本鎖抗体分子、および抗体フラグメントから形成された多重特異性抗体が含まれる。scFv抗体は、例えばHouston, J.S., Methods in Enzymol. 203 (1991) 46-96)に記載されている。加えて、抗体フラグメントは、ANG−2に結合するVHドメインの特徴、すなわちVLドメインと一緒に機能的抗原結合部位に集合することができることによってその性質を提供するVHドメインの特徴、またはVLドメインの特徴、すなわちVHドメインと一緒に集合することのできるVLドメインの特徴を有する一本鎖ポリペプチドを含む。
本明細書に使用されるような「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」という用語は、単一アミノ酸組成の抗体分子の調製物を表す。
「キメラ抗体」という用語は、一つの供給源または種由来の可変領域、すなわち結合領域と、異なる供給源または種から得られる定常領域の少なくとも一部とを含む、通常はリコンビナントDNA技法によって調製された抗体を表す。マウス可変領域およびヒト定常領域を含むキメラ抗体が好ましい。本発明によって包含される「キメラ抗体」の他の好ましい形態は、定常領域が本来の抗体から改変または偏向されて、特にC1qの結合および/またはFcレセプター(FcR)の結合に関して、本発明による性質を生じるキメラ抗体である。そのようなキメラ抗体は、「クラススイッチ抗体」とも呼ばれる。キメラ抗体は、免疫グロブリン可変領域をコードするDNAセグメントおよび免疫グロブリン定常領域をコードするDNAセグメントを含む、発現された免疫グロブリン遺伝子の産物である。キメラ抗体を産生させるための方法は、従来のリコンビナントDNAを必要とし、遺伝子トランスフェクション技法は、当技術分野において周知である。例えばMorrison, S.L., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81 (1984) 6851-6855;米国特許第5,202,238号および同第5,204,244号を参照されたい。
本明細書に使用されるような「ヒト抗体」という用語は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列由来の可変領域および定常領域を有する抗体を含むことが意図される。ヒト抗体は、技術の現状において周知である(van Dijk, M.A., and van de Winkel, J.G., Curr. Opin. Chem. Biol. 5 (2001) 368-374)。ヒト抗体は、また、免疫処置したときに内因性免疫グロブリン産生の不在下でヒト抗体の全レパートリーまたは選択物を産生可能なトランスジェニック動物(例えばマウス)から産生させることができる。そのような生殖系列変異マウスへのヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子アレイの導入は、抗原誘発時にヒト抗体の産生を招く(例えばJakobovits, A., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90 (1993) 2551-2555; Jakobovits, A., et al., Nature 362 (1993) 255-258; Bruggemann, M., et al., Year Immunol. 7 (1993) 33-40参照)。ヒト抗体は、また、ファージディスプレイライブラリーから産生させることができる(Hoogenboom, H.R., and Winter, G., J. Mol. Biol. 227 (1992) 381-388; Marks, J.D., et al., J. Mol. Biol. 222 (1991) 581-597)。ColeらおよびBoernerらの技法もまた、ヒトモノクローナル抗体を調製するために利用可能である(Cole et al., Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, p. 77 (1985);およびBoerner, P., et al., J. Im-munol. 147 (1991) 86-95)。本発明によるキメラ抗体およびヒト化抗体についてすでに言及されたように、本明細書に使用されるような「ヒト抗体」という用語は、また、特にC1q結合および/またはFcR結合に関して例えば「クラススイッチ」によって、すなわちFc部の変更または変異(例えばIgG1からIgG4および/またはIgG1/IgG4変異)によって、本発明による性質を生じるように定常領域が改変された抗体を含む。
「エピトープ」という用語は、抗体に特異的に結合可能な任意のポリペプチド決定基が含まれる。ある態様では、エピトープ決定基には、アミノ酸、糖側鎖、ホスホリル、またはスルホニルなどの、分子の化学的に活性な表面基(surface grouping)が含まれ、ある態様では、エピトープ決定基は、特異的三次元構造特性および/または特異的電荷特性を有しうる。エピトープは、抗体によって結合される抗原領域である。
本明細書に使用されるような「可変ドメイン」(軽鎖可変ドメイン(V)、重鎖可変ドメイン(V))は、抗体を抗原に結合させることに直接関与する、軽鎖ドメインおよび重鎖ドメインの各ペアを意味する。可変軽鎖ドメインおよび可変重鎖重鎖ドメインは、同じ一般構造を有し、各ドメインは、配列が広く保存されている4個のフレームワーク(FR)領域が3個の「超可変領域」(または相補性決定領域、CDR)によって結合されたものを含む。フレームワーク領域は、βシートコンフォメーションを採り、CDRはβシート構造を結合するループを形成することがある。各鎖のCDRは、フレームワーク領域によってその三次元構造に保たれ、他の鎖由来のCDRと一緒になって抗原結合部位を形成する。抗体の重鎖および軽鎖のCDR3領域は、本発明による抗体の結合特異性/親和性に特に重要な役割を果たし、その結果、本発明のさらなる目的を提供する。
本明細書に使用される場合の「抗体の抗原結合部分」という用語は、抗原結合を担う、抗体のアミノ酸残基を表す。抗体の抗原結合部分は、「相補性決定領域」または「CDR」由来のアミノ酸残基を含む。「フレームワーク」または「FR」領域は、本明細書において定義されたような超可変領域残基以外の可変ドメイン領域である。したがって、抗体の軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメインは、N末端からC末端にかけてFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、およびFR4ドメインを含む。特に、重鎖のCDR3は、最も抗原結合の一因となる領域であり、抗体の性質を規定する。CDRおよびFR領域は、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed., Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991)の標準的な定義および/または「超可変ループ」由来の残基により決定される。
モノクローナル抗体は、Kohler and Milstein, Nature 256:495 (1975)によって記載された方法のようなハイブリドーマ法を使用して調製することができる。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスター、または他の適切なホスト動物は、典型的には免疫剤で免疫処置され、その免疫剤と特異的に結合する抗体を産生するかまたは産生可能なリンパ球が誘発される。
リンパ球と不死化細胞系を融合するために使用される多数の周知のプロトコールのうち任意のものを、本発明のモノクローナル抗体を生成させるために適用することができる(例えばG. Galfre et al. (1977) Nature 266:55052; Gefter et al. Somatic Cell Genet.、上記に引用; Lerner, Yale J. Biol. Med.、上記に引用; Kenneth, Monoclonal Antibodies、上記に引用を参照されたい)。さらに、通常の技能を有する作業者は、そのような方法の多数の変形があり、それらも有用であろうと認識している。典型的には、不死細胞系(例えばミエローマ細胞系)は、リンパ球と同じ哺乳動物種由来である。例えば、マウスハイブリドーマは、本発明の免疫原性調製物を免疫処置されたマウス由来のリンパ球を不死化マウス細胞系と融合することによって作製することができる。好ましい不死細胞系は、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含有する培養培地(「HAT培地」)に感受性のマウス骨髄腫細胞系である。いくつかの骨髄腫細胞系のうち任意のもの、例えばP3−NS1/1−Ag4−1、P3−x63−Ag8.653またはSp2/O−Ag14骨髄腫系を、標準技法による融合パートナーとして使用することができる。これらの骨髄腫系は、ATCCから入手可能である。典型的には、HAT感受性マウス骨髄腫細胞は、ポリエチレングリコール(「PEG」)を使用してマウス脾臓細胞と融合される。次に、融合から生じたハイブリドーマ細胞は、未融合の骨髄腫細胞および非産生的に融合された骨髄腫細胞を死滅させるHAT培地を使用して選択される(未融合の脾臓細胞は、トランスフォーメーションされていないので数日後に死滅する)。本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞は、例えば標準的なELISAアッセイを使用して、結合する抗体についてハイブリドーマ培養上清をスクリーニングすることによって検出される。
抗体は、例えば米国特許第4,816,567号に記載されているようにリコンビナント法および組成物を使用して産生させることができる。一態様では、本明細書記載の抗OLFM4抗体をコードする単離された核酸が提供される。そのような核酸は、抗体のVを含むアミノ酸配列および/またはVを含むアミノ酸配列(例えば抗体の軽鎖および/または重鎖)をコードすることがある。さらなる態様では、そのような核酸を含む一つまたは複数のベクター(例えば発現ベクター)が提供される。さらなる態様では、そのような核酸を含むホスト細胞が提供される。そのような一態様では、ホスト細胞は:(1)抗体のVを含むアミノ酸配列および抗体のVを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、または(2)抗体のVを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第一のベクターおよび抗体のVを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第二のベクターを含む(例えばそのベクターでトランスフォーメーションされている)。一態様では、ホスト細胞は、真核細胞、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞またはリンパ系細胞(例えばY0、NS0、Sp20細胞)である。一態様では、抗TMEM27抗体を作製する方法であって、上記に提供されたような、抗体をコードする核酸を含むホスト細胞を抗体の発現に適した条件で培養すること、および場合によりそのホスト細胞(またはホスト細胞培養培地)から抗体を回収することを含む方法が提供される。
本発明の抗体のリコンビナント産生のために、例えば上記のような抗体をコードする核酸が単離され、一つまたは複数のベクターに挿入され、ホスト細胞でのさらなるクローニングおよび/または発現に供される。そのような核酸は、従来の手順を使用して(例えば抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)容易に単離および配列決定することができる。
抗体をコードするベクターのクローニングまたは発現に適したホスト細胞には、本明細書記載の原核細胞または真核細胞が含まれる。例えば、特にグリコシル化およびFcエフェクター機能が必要とされない場合、抗体は細菌から産生させることができる。細菌からの抗体フラグメントおよびポリペプチドの発現については、例えば米国特許第5,648,237号、同第5,789,199号、および同第5,840,523号を参照されたい。(E. coliにおける抗体フラグメントの発現を記載しているCharlton, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B.K.C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, NJ, 2003), pp. 245-254も参照されたい)。発現後に、抗体は、可溶性画分中の細菌細胞ペーストから単離されることがあり、それをさらに精製することができる。
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞から抗体遺伝子をクローニングする方法は、当業者に公知である。例えば、可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメイン(VおよびV)についての遺伝情報は、免疫グロブリン特異的プライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用してハイブリドーマから増幅させることができる(Methods Mol Med. 2004;94:447-58)。次に、可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメイン(VおよびV)をコードする核酸を適切なベクターにクローニングしてホスト細胞での発現に供することができる。
抗体ペアOLFM4−1/23およびOLFM4−2/3を使用したELISAによる10個のヒト血漿試料中のOLFM4ポリペプチドの検出を示す図である。 抗体ペアOLFM4−2/1およびOLFM4−2/28を使用したELISAによる10個のヒト血漿試料中のOLFM4ポリペプチドの検出を示す図である。 抗体ペアOLFM4−2/28およびOLFM4−2/14を使用したELISAによる10個のヒト血漿試料中のOLFM4ポリペプチドの検出を示す図である。 モノクローナル抗体OLFM4−2/1を使用した、10個のヒト血漿試料との免疫沈降(IP)を示す図である。 モノクローナル抗体OLFM4−2/3を使用した、10個のヒト血漿試料との免疫沈降(IP)を示す図である。 モノクローナル抗体OLFM4−2/28を使用した、10個のヒト血漿試料との免疫沈降(IP)を示す図である。 モノクローナル抗体OLFM4−2/14を使用した、10個のヒト血漿試料との免疫沈降(IP)を示す図である。 抗体ペアOLFM4 2/1およびOLFM4 2/28を使用したELISAによる、健康対照、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常+耐糖能異常(IFG+IGT)、1型糖尿病患者(T1D)および2型糖尿病患者(T2D)の群より選択されるヒト被験者の血漿試料中のOLFM4ポリペプチドの検出を示す図である。 抗体ペアOLFM4 2/28およびOLFM4 2/14を使用したELISAによる、健康対照、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および空腹時血糖異常+耐糖能異常(IFG+IGT)、1型糖尿病患者(T1D)および2型糖尿病患者(T2D)の群より選択されるヒト被験者の血漿試料中のOLFM4ポリペプチドの検出を示す図である。 モノクローナル抗体hOLFM4 1/46を使用した、ヒト組織アレイの免疫組織化学(IHC)染色を示す図である。 モノクローナル抗体hOLFM4 1/46で染色されたヒト膵島を示す図である(OLFM4:緑、グルカゴン:赤、DAPI:青)。 モノクローナル抗体hOLFM4 1/46で染色されたヒト膵島を示す図である(OLFM4:緑、グルカゴン:赤、DAPI:青)。
実施例
本発明の抗ヒトOLFM4モノクローナル抗体
ヒトOLFM4に対するモノクローナル抗体を産生している以下の5個のマウスハイブリドーマ細胞系を2009年10月7日にDSMZ(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)にF. Hoffmann-La Roche Ltd.の名前で寄託し、下記の寄託番号を受領した:
ヒトOLFM4に対するマウスモノクローナル抗体の作製(マウスOLFM4 mAbs)
モノクローナル抗体を産生させるために使用されたヒト型リコンビナントOLFM4融合ポリペプチドのアミノ酸配列を下記に示す:
昆虫細胞から産生された5μg(注射1回あたり)のHisタグ結合型リコンビナントOLFM4をマウスに免疫処置。ImmunEasyアジュバント(ALHYDROGEL 2%+CPG−ODN)に入れて体積20μlを0、13および28日目にip免疫処置。41日目から採血して、リコンビナントOLFM4に関するELISAによって動物の免疫応答を評価。56日目に選ばれた2匹の動物にスーパーブースト(superboost)し(PBSに入れた5μgのリコンビナントOLFM4をiv)、2日後に脾臓細胞をPAI細胞と融合。リコンビナントOLFM4に関するELISAによってハイブリドーマのスクリーニングおよびクローニングの評価を実施。
ELISA特異性の検証
本発明のmAbの三つのペアをELISAに使用した:
10個の対照ヒト血漿のELISAの結果
アッセイの結果を図1A〜図1Cに示す:
Hu1〜Hu10:対照ヒト血清(血液ドナーのヒト血漿)
陽性対照(OLFM4):INS−1 hOLFM4 WT F11
陰性対照(med):培地
10個のヒト血漿試料を検査するために3種の異なるELISAアッセイを使用することにより、非常に類似した結果が得られた。このことからアッセイの特異性が検証された。これらの試料をさらに使用して、免疫沈降(IP)によってこれらのELISAの結果を定性的に検証した。
IPによるELISAの定性的検証(免疫沈降(IP) − mAbペアの最終選択:血液ドナーのヒト血漿およびINS−1 hOLFM4 WT F11/培地)
異なる技法によって類似の結果が得られるかどうかを評価するための、以前のELISAに使用されたヒト血漿試料との免疫沈降(IP)(図2A〜D参照)。ELISAの結果とIPの結果は完全にマッチする。二つの異なる技法を使用した結果の定性的検証であることから、これは非常に重要である。
以下の試料および抗体をIP実験に使用した:
試料:

MWM:分子量マーカー;対照はELISAアッセイと同じであった
抗体:
図2A:OLFM4−2/1
図2B:OLFM4−2/3
図2C:OLFM4−2/28
図2D:OLFM4−2/14
IPアッセイの結果を図2A〜Dに示す:
ELISAでの陽性試料(1〜5番および7〜10番)は、IPにおいても陽性であった。ELISAでの陰性試料(6番)は、IPにおいても陰性であった。INS−1 OLFM4の上清および培地をそれぞれ陽性対照および陰性対照として使用した。これは、IPによるELISAの結果の定性的確認である。
ヒト横断コホートからのELISAの結果:OLFM4は、前糖尿病患者および糖尿病患者において有意に減少した(Bratislavaコホート)。図3A+3B
ヒト血漿コホート
被験者のスクリーニング
以下の組入れ基準:
性別:男
年齢:40〜55歳
BMI:25〜32kg/m2
HbA1C≦7.0%
を満たす外来診療所の名簿からの、T2Dの代謝リスクを有する被験者約200人が経口糖負荷試験(75g)を受けた。排除基準には、グルコース代謝における変化が予め分かっていること、インスリンの分泌または作用を変化させることが知られている薬物の使用、および肝疾患または内分泌疾患の存在が含まれた。血液試料の採集前に、標準プロトコールを用いて身長および体重を評価した。体重(kg)/(身長(m))としてボディーマスインデックス(BMI)を計算した。10〜12時間一晩絶食後で、そしてまたグルコースロードの2時間後に前肘静脈から全血試料(20ml)をEDTA試験管中に採集した。適切な絶食状態を達成するために、食事の種類および最後の摂食時間に関する正確な指示書を参加者に与えた。遠心分離によって単離された血漿を1ml(10個)に小分けして−80℃で保存し、その後分析した。
インフォームドコンセントの表明に署名し、適格性基準に合致した患者をこの研究に登録した。スロバキア科学アカデミー実験内分泌学研究所(Institute of Experimental Endocrinology of the Slovak Academy of Sciences)の倫理委員会は、この研究を承認した。
診断
ADAガイドライン2005(Diabetes Care. 2005 Jan;28 Suppl 1:S37-42)に準じて被験者を異なる4群に分類した:
健康対照:空腹時血漿グルコース(FPG)<5.6mmol/lおよび正常耐糖能(NGT)<7.8mmol/l。
空腹時血糖異常(IFG):IFGは、≧5.6から<6.9mmol/lの間のFPG値および負荷の2時間後に<7.8mmol/lの正常耐糖能(NGT)と定義した。
耐糖能異常(IGT):IGTは、ロード2時間後に≧7.8から<11.1mmol/lの間のグルコース濃度と定義した。
空腹時血糖異常および耐糖能異常(IFG+IGT):IGT+IFGは、≧5.6から<6.9mmol/lの間のFPG値および負荷の2時間後に≧7.8から<11.1mmol/lの間のNGT値と定義した)。
加えて、外来診療所の登録者から1型糖尿病の患者8人の群および2型患者11人の群が同様に選択された。脂質異常症を有する患者は、脂質低下剤(例えばスタチンまたはフィブラート)で処置された。
1型糖尿病(T1−DM)、2型糖尿病(T2−DM)、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)およびIFG+IGTを有する患者の平均的な人体計測的特徴および実験室的特徴
以下のOLFM4モノクローナル抗体ペアをELISAアッセイに使用した:
図3A:抗体:2/1 − 2/28
図3B:抗体:2/28 − 2/14
横断コホートに関するELISAの結果から、OLFM4レベルは、健康対照患者よりも前糖尿病患者(IFG+IGT、IFG、およびIGT)の方が有意に低いことが示された(図3Aおよび3B)。同様にT2DM患者におけるOLFM4レベルも、同様により低い。興味深いことに、T1DM患者におけるOLFM4レベルは、有意ではないもののより高い(ダネット補正と共にANOVA)。T2DM群およびT1DM群の両方の患者が処置を受けていた。
未処置の前糖尿病患者においてOLFM4が有意に減少していることを考慮して、本発明者らは、OLFM4がT2D疾患早期発症のマーカーとして使用することができると主張する。
膵β細胞についてのマーカーとしてのOLFM4
モノクローナル抗体hOLFM4 1/46を使用したヒト組織アレイの免疫組織化学(IHC)染色。頑健性のある結果から、被験組織の何れにも特異染色は示されなかったが、一方でヒトβ島細胞(ヒト膵切片)から非常に強く特異的なシグナルが検出された。組織マイクロアレイの膵スポットに外分泌組織だけが存在し、島構造が存在しないことから、この組織マイクロアレイ中の膵切片が陰性に見えることに留意されたい。
図4A:モノクローナル抗体hOLFM4 1/46で染色されたヒト組織アレイ
図4BおよびC:モノクローナル抗体 hOLFM4 1/46で染色されたヒト膵島(OLFM4:緑、グルカゴン:赤、DAPI:青)。
材料および方法
ELISAプロトコール
コーティング:
コーティング用mAb:PBSに5μg/ml、100μl/ウェル
→4℃の加湿箱中で一晩
→PBS−Tweenで2回洗浄
ブロッキング:
B−緩衝液
200μl/ウェル
→37℃で1時間
→PBS−Tweenで2回洗浄
試料および検出用mAb:
検出用ビオチン化mAb、B緩衝液に1μg/ml:25μl/ウェル
試料(ヒト血漿):未希釈血漿から開始して1:128までB緩衝液に1:2の段階希釈(8個の濃度)、30μl/ウェル
プレートに最初の検出用mAb 25μlを添加し、次に試料30μlを添加する
→振盪機上の加湿箱中で4℃で一晩
→PBS−Tweenで4回洗浄
コンジュゲート:
PIERCEストレプトアビジン−HRPO(No 21126)、B緩衝液に1μg/ml、50μl/ウェル
→室温で1時間
→PBS−Tweenで4回洗浄
基質:
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)、100μl/ウェル
5分後に0.5M HSO、100μl/ウェルで反応を停止させる
450nmで読取る
細胞培養
ドキシサイクリン誘導型ラットインスリノーマINS−1 hOLFM4 WT安定細胞系およびINS−1 hOLFM4−His安定細胞系(それぞれ野生型(hOLFM4 WT)およびHisタグ付き(hOLFM4−His)ヒトOLFM4形態を発現している)を前記のように培養した(Wang et al. 2001)。両方のINS−1細胞系を、10mM Hepes(pH7.4)、1mMピルビン酸ナトリウム、50μM 2−メルカプトエタノール、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)、ペニシリン、およびストレプトマイシンを含有するRPMI1640+GlutaMAX−1培地(Invitrogen, Carlsbad, CA)中で成長させた。成長の選択のために50μg/ml G418硫酸塩(Promega, Madison, WI)および50μg/mlゼオシン(zeosin)(Invitrogen)を添加した。500ng/mlドキシサイクリン(Dox)(Sigma)によってhOLFM4 WTおよびhOLFM4−Hisの過剰発現を96時間誘導した。加湿インキュベーター中で37℃および5% CO2(2は下付き)で細胞を成長させた。
免疫沈降(IP)および免疫ブロッティング(ウエスタンブロット、WB)
10cmペトリ皿中に集密度60〜90%の細胞を500ng/mlドキシサイクリンの存在下または不在下で96時間培養した。上清(細胞培養培地)を無菌条件で回収し、2000rpmで10分間遠心分離し、4℃で保存した。細胞を1×PBSに入れて2回洗浄し、1mL溶解緩衝液で溶解させた。5分後に細胞を1.5mL Eppendorfチューブ中に採集し、最高速度で5分間遠心分離した。上清(全細胞抽出物)を採集し、分注し、液体窒素中で急速凍結させ、−80℃で保存した。IPのために、上清3mL(細胞培養培地)を1μgの各mAbと混合し、オービタルシェーカー上で4℃で48時間インキュベーションした。1×PBS−Tween(0.05%)中に50%となるように希釈したプロテインA Sepaharose CL-4B 25μLを各反応物に添加し、オービタルシェーカー上でRTで1時間インキュベーションした。チューブを沈殿させ、ペレットを1×PBS−Tween(0.05%)で2回および1×PBSで1回洗浄した。35μLの1×LDS−SB/10% β−MEを各ペレットに添加し、試料を激しくボルテックスし(単語:vortexedとは何か??)、沈殿させ、その後SDS−PAGEゲルにロードした。検出のために強化化学ルミネセンス(Pierce, Rockford, IL, USA)を用いて、以前に記載されたように免疫ブロッティングを行った(Wang H, J Biol Chem 2001)。
免疫組織化学(IHC)
ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)切片を使用してスライドを組立てた。スライドをキシロール(×2)、100% EtOH、95% EtOH、80% EtOH、70% EtOH、および1×PBSに連続的に浸して(各3分間)、試料を脱水した。スライドを1×クエン酸緩衝液中に浸し、マイクロ波(850ワット)でそれらを3分間沸騰させることによって抗原賦活化を行った。スライドを水で2回すすいだ後に、1×PBS中の0.2% Triton 100μLを用いてRTで10分間細胞を透過処理した。1×PBSで3回洗浄後に、1×PBS中の2% BSAでRTで30分〜1時間ブロッキングを行った。1×PBSでもう3回洗浄後に、一次Abインキュベーションを行った(37℃で1〜2時間または4℃で一晩)。その後1×PBSでもう3回洗浄し、二次Abと共にRTで1時間暗条件でインキュベ−ションした。もう3回の洗浄およびDAPI染色(RTで5〜10分暗条件)。最後の3回洗浄およびカバーガラスの組立て。
FDA標準のヒト組織マイクロアレイ(T8234700、Biochain)を、マウス抗OLFM4モノクローナル抗体に続いてAlexa 488コンジュゲーション型ロバ抗マウス二次抗体およびAlexa 555ロバ抗ウサギ二次抗体(Invitrogene)で染色した。
Asterandによって得られたヒト膵切片を、マウス抗OLFM4モノクローナル抗体およびウサギ抗グルカゴンポリクローナル抗体の両方に続いてAlexa 488コンジュゲーション型ロバ抗マウス二次抗体およびAlexa 555ロバ抗ウサギ二次抗体(Invitrogene)で同時染色した。
本発明の現在好ましい態様が示され、記載されているが、本発明はそれに限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲内で様々に具体化および実施されうることを明確に理解されたい。

Claims (14)

  1. 体がII型糖尿病を発症する素因を決定するための方法であって:
    該個体の組織試料からオルファクトメジン4(OLFM4)ポリペプチドのレベルを測定するステップであって、ここで健康集団を表すOLFM4ポリペプチドのレベルに比べて該個体の試料中のOLFM4ポリペプチドの減少したレベルが、II型糖尿病またはII型糖尿病を発症する素因を示す、ステップを含み、
    ここで組織試料が、血液、血漿である、方法。
  2. II型糖尿病を処置するための化合物を同定するための方法であって:
    a)II型糖尿病を患う非ヒト動物に該化合物を投与するステップ、
    b)ステップa)の非ヒト動物の組織試料中のOLFM4ポリペプチドのレベルを測定するステップであって、ここで該化合物が投与されていないII型糖尿病を患う非ヒト動物の組織試料中のOLFM4ポリペプチドのレベルに比べた、ステップa)の非ヒト動物の該組織試料中のOLFM4ポリペプチドの変化したレベルが、II型糖尿病の処置のための化合物を示すステップを含み、
    ここで組織試料が、血液、血漿である、方法。
  3. 非ヒト動物が、齧歯動物、マウスまたはラットである、請求項2記載の方法。
  4. 齧歯動物が、ZDFラットまたはob/obマウスである、請求項3記載の方法。
  5. 請求項1記載の方法を実施するためのキットであって:
    a)OLFM4ポリペプチドに特異的な抗体、
    b)a)の抗体と結合するラベル化抗体または捕捉されたa)のOLFM4ポリペプチドと結合するラベル化抗体、および
    c)診断アッセイを行うための試薬
    を含むキット。
  6. OLFM4ポリペプチドに対する特異抗体が、ヒトOLFM4ポリペプチドと結合する、請求項5記載のキット。
  7. II型糖尿病を診断または個体がII型糖尿病を発症する素因を決定することにおける使用のための、ヒトOLFM4ポリペプチドに対するモノクローナル抗体。
  8. OLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系から入手可能な抗体のVドメインのCDR1〜CDR3ならびにOLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系から入手可能な抗体のVドメインのCDR1〜CDR3を含む、請求項7記載の抗体。
  9. OLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系から入手可能な抗体のVドメインおよびVドメインを含む、請求項7または8記載の抗体。
  10. OLFM4 2/3(DSM ACC3012)、OLFM4 1/46(DSM ACC3011)、OLFM4 2/1(DSM ACC3013)、OLFM4 2/14(DSM ACC3014)、OLFM4 2/28(DSM ACC3015)およびOLFM4 1/23(DSM ACC3010)から成る群より選択されるハイブリドーマ細胞系によって産生される、請求項7〜9記載の抗体。
  11. 膵β細胞のマーカーとしてのOLFM4ポリペプチドの使用。
  12. 組織試料中の膵β細胞を検出するための方法であって:
    a)個体または非ヒト動物の膵組織試料を提供すること、
    b)a)の組織試料中のOLFM4陽性細胞を検出することであって、ここで該OLFM4陽性細胞がβ細胞であること
    を含む方法。
  13. OLFM4陽性細胞が、OLFM4に特異的な抗体によって検出される、請求項12記載の方法。
  14. 請求項12記載の方法を実施するためのキットであって:
    a)OLFM4ポリペプチドに特異的な抗体、
    b)a)の抗体と結合するラベル化抗体、および
    c)免疫組織化学アッセイを行うための試薬
    を含むキット。
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