以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では、3列)の図柄を変動表示させて行う演出図柄変動ゲームを含み、該演出図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の演出図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。演出表示装置11の演出図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する演出図柄変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
特別図柄表示装置12には、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に応じて選択された特図が、演出図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。複数種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる種類の大当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となる種類のはずれ図柄とに分類される。大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者にとって有利な大当り遊技が付与される。
また、演出表示装置11には、各列毎に[1]〜[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。また、演出表示装置11における各列の飾り図柄は、演出図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。なお、「変動表示」とは、演出表示装置11及び特別図柄表示装置12に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態である。
演出表示装置11には、特別図柄表示装置12に確定停止表示された特図の種類に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄による大当り図柄は、全列の飾り図柄が同一となる図柄組み合わせ([222]、[777]など)である。また、特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄によるはずれ図柄は、全列の飾り図柄が異なる図柄組み合わせ([134]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄とは異なる図柄組み合わせ([115],[434]など)である。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に、変動表示された飾り図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左列の飾り図柄と右列の飾り図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、且つ、前記特定列以外(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが、リーチの図柄組み合わせとなる。なお、「一旦停止表示」とは、図柄を表示する表示装置11,12に定める表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。
特別図柄表示装置12の左下方には、複数個(本実施形態では、4個)の特図保留発光部を備えた特別図柄保留表示装置13が配設されている。特別図柄保留表示装置13は、機内部で記憶した特図用の始動保留球の記憶数(以下、「特図保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。特図保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動入賞検知手段としての第1始動入賞口15A又は第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞(入球)することで1加算される一方で、演出図柄変動ゲームの開始より1減算される。したがって、演出図柄変動ゲーム中に各始動入賞口15A,15Bへ遊技球が入賞すると、特図保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。特図保留記憶数は、実行が保留されている演出図柄変動ゲームの回数を示す。
また、演出表示装置11には、特図保留記憶数に対応する保留表示画像Kが表示されるようになっている。本実施形態では、保留表示画像K1〜K4の4つの保留表示画像Kが表示されるようになっている。例えば、特図保留記憶数が「1」である場合には、保留表示画像K1を表示し、特図保留記憶数が「2」である場合には、保留表示画像K1,K2を表示するようになっている。なお、通常時の保留表示画像Kの表示態様は、図1に示すように、「○」となっている。
また、特別図柄表示装置12の下方には、普通図柄表示装置14aが配設されている。普通図柄表示装置14aでは、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われる。普図は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。普通図柄表示装置14aには、普図当り抽選に当選した場合、普図当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。また、普通図柄表示装置14aには、普図当り抽選に当選しなかった場合(非当選)、普図当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。
また、特別図柄表示装置12の左方には、複数個(本実施形態では、4個)の普図保留発光部を備えた普通図柄保留表示装置14bが配設されている。普通図柄保留表示装置14bは、機内部で記憶した普図用の始動保留球の記憶数(以下、「普図保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。普図保留記憶数は、遊技盤10に配設した普通入賞検知手段としての普通図柄作動ゲート(以下、「ゲート」と示す)19に遊技球が通過(入球)することで「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。したがって、普図ゲーム中にゲート19へ遊技球が通過すると、普図保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。普図保留記憶数は、実行が保留されている普図ゲームの回数を示す。なお、本実施形態において、演出図柄変動ゲームと普図ゲームは、同時に実行可能である。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球の入球口としての第1入賞口15aを有する第1始動入賞口15Aが配設されている。また、第1始動入賞口15Aの下方には、遊技球の入賞口としての第2入賞口15bを有する第2始動入賞口15Bが配設されている。第2始動入賞口15Bは普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根16を備えている。第2始動入賞口15Bは、開閉羽根16の開動作により入口が拡大されて遊技球が入賞し易い開放状態とされる一方で、開閉羽根16の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入賞し難い閉鎖状態とされる。すなわち、開閉羽根16は、第2始動入賞口15Bの第2入賞口15bを、遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる。そして、第1始動入賞口15A及び第2始動入賞口15Bの奥方には、それぞれ入賞した遊技球を検知する始動口スイッチSW1a,SW1b(図3に示す)が配設されている。本実施形態では、始動口スイッチSW1a,SW1bで、各始動入賞口15A,15Bに入賞した遊技球を検知することにより、演出図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、演出表示装置11の左方には、ゲート19が配設されている。ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW2(図3に示す)が配設されている。ゲート19は、通過した遊技球を普通図柄変動スイッチSW2で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口15Bの開閉羽根16を開放状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。そして、普図当り抽選に当選すると(普通当り図柄が確定停止表示されると)、開閉羽根16が開放される普図当り遊技が付与される。また、開閉羽根16の開放によって第2始動入賞口15Bに遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、演出図柄変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、第2始動入賞口15Bの下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた特別入賞手段としての大入賞口18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。大入賞口18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば8個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、大当り遊技中に大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技者にとって有利な確率変動(以下、「確変」と示す)状態が付与される場合がある。確変状態が付与された場合、大当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)させる。また、確変状態は、次に大当り遊技が付与されるまでの間、付与される。このように確変状態が付与された場合は、大当り抽選の当選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、本実施形態では、遊技者にとって有利な入球率向上状態としての変動時間短縮(以下、「変短」と示す)状態が付与される場合がある。変短状態が付与された場合、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、ゲート19の通過に基づく普図当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)させる。このため、変短状態中は、単位時間当りの開閉羽根16の開放時間が増加することになる。すなわち、変短状態中は、単位時間当りの第2始動入賞口15Bへの遊技球の入球率が向上するため、遊技者にとって有利な状態となる。そして、変短状態は、単位時間当りの開閉羽根16の開放時間が増加することで、第2始動入賞口15Bへの入球率が向上する入球率向上状態となる。また、変短状態は、次に大当り遊技が付与されるまでの間、付与される。
パチンコ遊技機では、遊技者が図示しない発射装置を操作して、該発射装置を駆動させることにより、遊技球が遊技盤10の遊技領域14へ発射される。そして、遊技領域14へ発射された遊技球は、該遊技領域14を流下する際、遊技盤10に配置された遊技釘等により各始動入賞口15A,15Bや、大入賞口18や、ゲート19などに誘導されるようになっている。そして、本実施形態において、普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間は、遊技盤10の遊技領域14へ発射された遊技球が、該遊技領域14の流下に費やす時間よりも十分に長い時間に設定されている。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、演出図柄変動ゲームにて各表示装置11,12に大当り図柄が確定停止表示され、該演出図柄変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口18(の大入賞口扉17)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技では、大入賞口18の大入賞口扉17の開閉が所定回数行われる。また、1回のラウンド遊技中に大入賞口18は、規定個数(入球上限個数(本実施形態では、8個))の遊技球が入賞する、又は規定時間(ラウンド遊技時間(本実施形態では、25秒))が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、確定停止表示された大当り図柄の種類に応じて、2種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。また、本実施形態では、大当り図柄として、65/100の確率で図柄TA、35/100の確率で図柄TBが選択されるようになっている。
図柄TAに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後、次に大当り遊技が付与されるまでの間、確変状態を付与する大当り遊技(以下、「確変大当り遊技」と示す)である。また、図柄TBに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)大当り遊技(以下、「非確変大当り遊技」と示す)である。また、本実施形態では、確変大当り遊技終了後には、次に大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が付与される。その一方で、非確変大当り遊技終了後には、変短状態が付与されない(非変短状態が付与される)。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する普図当り遊技について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、普図当り抽選に当選した場合、確定停止表示された普図(普通当り図柄)の種類に応じて、2種類の普図当り遊技の中から1つの普図当り遊技が決定され、その決定された普図当り遊技が付与されて開閉羽根16が開放される。また、本実施形態では、普通当り図柄として、60/100の確率で図柄FA、40/100の確率で図柄FBが選択されるようになっている。また、本実施形態では、図柄FAに基づく普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間(本実施形態では、5秒)は、図柄FBに基づく普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間(本実施形態では、10秒)よりも短く設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、複数回の演出図柄変動ゲームに亘って所定の演出を実行させる先読み演出としての保留予告演出が実行可能に構成されている。保留予告演出は、大当り演出やリーチ演出が行われる可能性がある演出図柄変動ゲームよりも前に行われる演出図柄変動ゲームから、所定の演出を行い、当該演出を数回の演出図柄変動ゲームに跨って実行されるものである。また、保留予告演出は、大当り演出やリーチ演出が行われる可能性がある演出図柄変動ゲームが何回目に実行されるかを認識可能に構成されている。なお、本実施形態では、保留予告演出の実行中であることを示す所定の演出として、保留表示画像K1〜K4のうち、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームに対応する保留表示画像の表示態様を通常とは異なる表示態様で表示させるようになっている。例えば、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが3回目に実行される場合、保留表示画像K3が、通常とは異なる表示態様(例えば、「●」)で表示されるようになっている。
次に、パチンコ遊技機の電気的構成を図2にしたがって説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御指令に基づき、演出表示装置11の動作を制御する。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1(SW1a,SW1b)〜SW3が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12及び特別図柄保留表示装置13が接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通図柄表示装置14a及び普通図柄保留表示装置14bが接続されている。
また、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数、普図振分用乱数、普図変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り抽選で当選した場合に特別図柄の大当り図柄を決定する際に用いられる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。特図変動パターン振分用乱数は、演出図柄変動ゲームの特図変動パターンを選択する際に用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当り抽選で用いる乱数である。また、普図振分用乱数は、普図当り抽選で当選した場合に普図の普通当り図柄を決定する際に用いられる乱数である。また、普図変動パターン振分用乱数は、普図ゲームの普図変動パターンを選択する際に用いる乱数である。また、主制御用CPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、リーチ判定値、普図当り判定値)が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。さらに、大当り判定値は、確変状態が付与されていない(非確変状態が付与されている)ときの大当り抽選で用いる非確変状態時の大当り判定値と、確変状態が付与されているときの大当り抽選で用いる確変状態時の大当り判定値と、がある。そして、確変状態時の大当り判定値の数は、非確変状態時の大当り判定値の数よりも多く設定されている。
また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否か(リーチありか否か)の内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。さらに、リーチ判定値は、変短状態が付与されていない(非変短状態が付与されている)ときのリーチ判定値と、変短状態が付与されているときのリーチ判定値と、がある。具体的に言えば、非変短状態時におけるリーチ判定値は、1減算後の特図保留記憶数が「0」「1」の時、「0〜32」がリーチ判定の判定結果を肯定とする値(リーチ判定値)として定められている。また、1減算後の特図保留記憶数が「2」の時、「0〜17」がリーチ判定値として定められている。また、1減算後の特図保留記憶数が「3」の時、「0〜4」がリーチ判定値として定められている。また、非変短状態時における「0〜4」の値は、特図保留記憶数が何れの場合であってもリーチ判定値として定められているため、リーチ判定の判定結果が肯定となることが確定することを示す値となる。また、「5〜32」の値は、特図保留記憶数に応じてリーチ判定の判定結果が肯定となる場合と、否定となる場合と、があるため、リーチ判定の判定結果が肯定となる可能性があることを示す値となる。一方、「33〜240」の値は、特図保留記憶数が何れの場合であってもリーチ判定値として定められていないため、リーチ判定の判定結果が否定となることが確定することを示す値となる。また、変短状態時におけるリーチ判定値は、1減算後の特図保留記憶数が「0」〜「3」の時、「0〜4」がリーチ判定値として定められている。
普図当り判定値は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。さらに、普図当り判定値は、変短状態が付与されていない(非変短状態が付与されている)ときの普図当り抽選で用いる非変短状態時の普図当り判定値と、変短状態が付与されているときの普図当り抽選で用いる変短状態時の普図当り判定値と、がある。そして、変短状態時の普図当り判定値の数は、非変短状態時の普図当り判定値の数よりも多く設定されている。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。特図変動パターンは、図柄(特図及び飾り図柄)の変動が開始してから当該図柄が確定停止表示されるまでの間の演出のベースとなるパターンであって、演出図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定し得る。また、特図変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の特図変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の特図変動パターンと、がある。また、はずれ演出用の特図変動パターンには、リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の特図変動パターンと、リーチ演出を演出内容に含まないはずれ通常演出用の特図変動パターンと、がある。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機における特図変動パターンについて、図3に基づき説明する。
本実施形態では、はずれ通常演出用の特図変動パターンとして、演出時間の異なる3種類(特図変動パターンTHP1〜THP3)の特図変動パターンが主制御用ROM30bに記憶されている。本実施形態におけるはずれ通常演出用の特図変動パターンTHP1〜THP3のうち、特図変動パターンTHP1には「3秒」、特図変動パターンTHP2には「6秒」、特図変動パターンTHP3には「12秒」の演出時間がそれぞれ設定されている。これら特図変動パターンTHP1〜THP3は、内部抽選の結果がはずれ(リーチ判定で否定)の場合に選択される。
また、本実施形態では、はずれリーチ演出用の特図変動パターンとして、演出時間の異なる4種類(特図変動パターンTHP4〜THP7)の特図変動パターンが主制御用ROM30bに記憶されている。本実施形態におけるはずれリーチ演出用の特図変動パターンTHP4〜THP7のうち、特図変動パターンTHP4には「20秒」、特図変動パターンTHP5には「28秒」、特図変動パターンTHP6には「30秒」、特図変動パターンTHP7には「40秒」の演出時間がそれぞれ設定されている。これら特図変動パターンTHP4〜THP7は、内部抽選の結果がはずれ(リーチ判定で肯定)の場合に選択され、それぞれに異なる種類のリーチ演出が演出内容に含まれている。特図変動パターンTHP4,THP5は、第1リーチ演出を演出内容に含む一方で、特図変動パターンTHP6,THP7は、第2リーチ演出を演出内容に含む。
また、本実施形態では、大当り演出用の特図変動パターンとして、演出時間の異なる4種類(特図変動パターンTHP8〜THP11)の特図変動パターンが主制御用ROM30bに記憶されている。本実施形態における大当り演出用の特図変動パターンTHP8〜THP11のうち、特図変動パターンTHP8には「22秒」、特図変動パターンTHP9には「30秒」、特図変動パターンTHP10には「32秒」、特図変動パターンTHP11には「42秒」の演出時間がそれぞれ設定されている。これら特図変動パターンTHP8〜THP11は、内部抽選の結果が大当りの場合に選択され、それぞれに異なる種類のリーチ演出が演出内容に含まれている。特図変動パターンTHP8,THP9は、第1リーチ演出を演出内容に含む一方で、特図変動パターンTHP10,THP11は、第2リーチ演出を演出内容に含む。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されている。普図変動パターンは、普図の変動が開始してから普図が確定停止表示されるまでの間の演出のベースとなるパターンであって、普図ゲームの演出時間を特定し得る。複数種類の普図変動パターンは、普図当り演出用の普図変動パターンと、普図はずれ演出用の普図変動パターンと、に分類される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機における普図変動パターンについて、図4に基づき説明する。
本実施形態では、普図はずれ演出用の普図変動パターンとして、演出時間の異なる2種類の普図はずれ演出用の普図変動パターンFHP1,FHP2が主制御用ROM30bに記憶されている。これら普図変動パターンFHP1,FHP2は、普図当り抽選に非当選の場合(普図はずれの場合)に選択される。また、普図変動パターンFHP1は、変短状態が付与されていないときに選択される。一方、普図変動パターンFHP2は、変短状態が付与されているときに選択される。このため、普図変動パターンFHP1の演出時間「8秒」は、本実施形態における非変短状態時の普図はずれに基づく普図ゲームの演出時間に設定されている。一方、普図変動パターンFHP2の演出時間「1.1秒」は、本実施形態における変短状態時の普図はずれに基づく普図ゲームの演出時間に設定されている。
また、普図当り演出用の普図変動パターンとして、演出時間の異なる3種類の普図当り演出用の普図変動パターンFHP3〜FHP5が主制御用ROM30bに記憶されている。これら普図変動パターンFHP3〜FHP5は、普図当り抽選に当選した場合(普図当りの場合)に選択される。また、普図変動パターンFHP3,FHP4は、変短状態が付与されていないときに選択される。一方、普図変動パターンFHP5は、変短状態が付与されているときに選択される。このため、普図変動パターンFHP3の演出時間「5秒」及び普図変動パターンFHP4の演出時間「8秒」は、本実施形態における非変短状態時の普図当りに基づく普図ゲームの演出時間に設定されている。一方、普図変動パターンFHP5の演出時間「1.1秒」は、本実施形態における変短状態時の普図当りに基づく普図ゲームの演出時間に設定されている。
次に、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像表示用データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する制御内容を説明する。
まず、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理について説明する。本実施形態の主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行するようになっている。
まず、特別図柄入力処理について、図5に基づき説明する。
図5に示すように、特別図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口15A又は第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップSA1)。ステップSA1において、主制御用CPU30aは、遊技球を検知した始動口スイッチSW1a又はSW1bが出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、遊技球が入賞したか否かを判定する。すなわち、始動口スイッチSW1aが出力する検知信号と、始動口スイッチSW1bが出力する検知信号のうち、何れか一方を入力した場合に、ステップSA1の判定結果が肯定判定される。ステップSA1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップSA1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップSA2)。なお、ステップSA2において、始動口スイッチSW1bからの検知信号を入力した場合、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞したことを示す第2入賞コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、ステップSA2の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップSA2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数を1加算(+1)し、特図保留記憶数を書き換える(ステップSA3)。続いて、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数の値及び特図変動パターン振分用乱数のそれぞれの値を主制御用RAM30cから読み出して取得する(ステップSA4)。ステップSA4において合わせて主制御用CPU30aは、取得した各値を特図保留記憶数(1加算後)に対応付けて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に格納する。その後、主制御用CPU30aは、特図先読コマンド設定処理を実行し(ステップSA5)、特別図柄入力処理を終了する。この特図先読コマンド設定処理は、第1始動入賞口15A又は第2始動入賞口への入賞検知を契機に取得した各種乱数の値に基づく各種判定(事前判定)結果を、該入賞検知に基づく演出図柄変動ゲームの開始時期よりも前に演出制御基板31に把握させるための特図先読コマンドを生成及び出力するための処理となっている。
次に、特図先読コマンド設定処理について、図6に基づき説明する。
特図先読コマンド設定処理のステップSB1において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かを判定する。ステップSB1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特図先読コマンド設定処理を終了する。一方、ステップSB1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA4で取得した大当り判定用乱数の値が、大当り判定値に定める各値と一致するか否かの事前大当り判定を行う(ステップSB2)。この事前大当り判定において、確変状態が付与されている場合、主制御用CPU30aは、確変状態時の大当り判定値を用いて事前大当り判定を行う。一方で、事前大当り判定において確変状態が付与されていない場合、主制御用CPU30aは、非確変状態時の大当り判定値を用いて事前大当り判定を行う。ステップSB2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、検知した特図用の始動保留球に基づく図柄変動ゲームが、大当りとなることを事前に認識することになる。
そして、ステップSB2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA4で取得した特図振分用乱数及び特図変動パターン振分用乱数の値に基づき、大当り演出用の特図変動パターンとして選択される特図変動パターンを特定し、演出図柄変動ゲームの演出内容(変動内容)を特定する(ステップSB3)。ステップSB3において、主制御用CPU30aは、特図変動パターン振分用乱数の値が第1リーチ演出を演出内容に含む特図変動パターンを決定し得る値である場合、第1リーチ演出を演出内容に含む大当り演出用の特図変動パターンが選択されることを特定する。また、ステップSB3において、主制御用CPU30aは、特図変動パターン振分用乱数の値が第2リーチ演出を演出内容に含む特図変動パターンを決定し得る値である場合、第2リーチ演出を演出内容に含む大当り演出用の特図変動パターンが選択されることを特定する。さらに、ステップSB3において、主制御用CPU30aは、ステップSA3において書き換え後の特図保留記憶数を確認する。
そして、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数、大当りであること及び演出図柄変動ゲームの演出内容を指定する特図先読コマンドを決定し(ステップSB4)、特図先読コマンド設定処理を終了する。特図先読コマンドは、実行が保留されている図柄変動ゲームの変動内容と演出結果及び入球した遊技球の特図保留記憶数を指示するためのコマンドである。
一方、ステップSB2の判定結果が否定の場合、つまり、事前大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA4で取得したリーチ判定用乱数の値が、変短状態が付与されていないときで、リーチ判定の判定結果が肯定となることが確定することを示す値(「0〜4」)であるか否かの事前リーチ判定を行う(ステップSB5)。ステップSB5において、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値が「0〜4」であるか否かを判定することにより、確実にリーチ演出が実行されるか否かについて事前に判定する。
そして、ステップSB5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA4で取得した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ演出用の特図変動パターンとして選択される特図変動パターンを特定し、演出図柄変動ゲームの演出内容(変動内容)を特定する(ステップSB6)。ステップSB6において、主制御用CPU30aは、特図変動パターン振分用乱数の値が第1リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の特図変動パターンを決定する値である場合、第1リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の特図変動パターンが選択されることを特定する。また、ステップSB6において、主制御用CPU30aは、特図変動パターン振分用乱数の値が第2リーチ演出を演出内容に含む特図変動パターンを決定する値である場合、第2リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の特図変動パターンが決定されることを特定する。さらに、ステップSB6において、主制御用CPU30aは、ステップSA3の書き換え後の特図保留記憶数を確認する。
そして、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数、はずれであること、リーチ演出が実行されること及び演出図柄変動ゲームの演出内容を指定する特図先読コマンドを決定し(ステップSB7)、特図先読コマンド設定処理を終了する。
一方、ステップSB5の判定結果が否定の場合、つまり、事前リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA4で取得したリーチ判定用乱数の値が、変短状態が付与されていないときで、リーチ判定の判定結果が肯定となる可能性があることを示す値(「5〜32」)であるか否かを判定する(ステップSB8)。ステップSB8において、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値が「5〜32」であるか否かを判定することで、リーチ演出が実行される可能性があるか否かを事前判定する。
そして、ステップSB8の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA3の書き換え後の特図保留記憶数を確認し、当該特図保留記憶数、はずれであること及びリーチ演出が実行される可能性があることを指定する特図先読コマンドを決定し(ステップSB9)、特図先読コマンド設定処理を終了する。
一方、ステップSB8の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSA4で取得したリーチ判定用乱数の値が、変短状態が付与されていないときで、リーチ判定の判定結果が否定となることが確定することを示す値(「33〜240」)であることを特定する。そして、主制御用CPU30aは、ステップSA3の書き換え後の特図保留記憶数を確認し、当該特図保留記憶数、はずれであること及びリーチ演出が実行されないことを指定する特図先読コマンドを決定し(ステップSB10)、特図先読コマンド設定処理を終了する。
特図先読コマンドを決定した主制御用CPU30aは、当該特図先読みコマンドを送信バッファに設定する。そして、送信バッファに設定された特図先読コマンドは、次の制御周期の出力処理において演出制御用CPU31aへと出力されるようになっている。
次に、特別図柄開始処理について、図7に基づき説明する。
特別図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、図柄(特図及び飾り図柄)が変動表示中(変動中)であるか否か及び大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップSC1)。ステップSC1の判定結果が肯定の場合(変動中又は大当り遊技中である場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップSC1の判定結果が否定の場合(変動中でなく、且つ大当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数を読み出し(ステップSC2)、該特図保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップSC3)。ステップSC3の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップSC3の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数の数を1減算(−1)し、書き換える(ステップSC4)。そして、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数のうち最先の保留記憶数に対応付けられて記憶されている乱数の各値(ステップSA4で取得した各値)を読み出す(ステップSC5)。
なお、主制御用CPU30aは、ステップSC5で乱数の値を読み出した後、特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶するとともに、特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数をクリア(消去)する。また、主制御用CPU30aは、減算後の特図保留記憶数を指示する特図保留指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力するように送信バッファに設定する。また、主制御用CPU30aは、1減算後の特図保留記憶数を表すように特別図柄保留表示装置13の表示内容を更新させる。
その後、主制御用CPU30aは、ステップSC5で読み出した乱数のうち大当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップSC6)。ステップSC6において、確変状態が付与されている場合、主制御用CPU30aは、確変状態時の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。一方で、ステップSC6において、確変状態が付与されていない場合、主制御用CPU30aは、非確変状態時の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。
ステップSC6の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSC5で読み出した特図振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り図柄の中から特別図柄表示装置12に確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップSC7)。ステップSC7の処理を終了すると、主制御用CPU30aは、先のステップSC5で読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき、大当り演出用の特図変動パターンの中から特図変動パターンを選択する(ステップSC8)。なお、ステップSC8において主制御用CPU30aは、大当り演出用の特図変動パターンTHP8〜THP11のうちの何れか1つの特図変動パターンを決定する。その後、特図変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、ステップSC9に移行する。
一方、ステップSC6の判定結果が否定の場合、つまり、はずれである場合、主制御用CPU30aは、リーチを形成させるか(リーチありか)否かのリーチ判定(リーチ抽選)を行う(ステップSC10)。ステップSC10において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されている場合、先のステップSC5で読み出したリーチ判定用乱数の値が、変短状態が付与されているときの特図保留記憶数に応じたリーチ判定値と一致するか否かのリーチ判定を行う。また、ステップSC10において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されていない場合、先のステップSC5で読み出したリーチ判定用乱数の値が、変短状態が付与されていないときの特図保留記憶数に応じたリーチ判定値と一致するか否かのリーチ判定を行う。
そして、ステップSC10の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップSC11)。その後、主制御用CPU30aは、先のステップSC5で読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ演出用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップSC12)。なお、ステップSC12において主制御用CPU30aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンTHP4〜THP7のうちの何れか1つの特図変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、ステップSC9に移行する。
一方、ステップSC10の判定結果が否定の場合、つまり、リーチなしの場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップSC13)。その後、主制御用CPU30aは、先のステップSC5で読み出した特図変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ通常演出用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップSC14)。なお、ステップSC14において主制御用CPU30aは、はずれ通常演出用の特図変動パターンTHP1〜THP3のうちの何れか1つの特図変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、ステップSC9に移行する。
ステップSC9に移行した主制御用CPU30aは、決定実行にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力するように送信バッファにセットする。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、特図変動パターンを指示するとともに演出図柄変動ゲームの開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを演出図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を変動させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、特図を指示する特図用の停止図柄指定コマンドを特図変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した特図変動パターンに定められている演出時間の経過時に演出図柄変動ゲームの終了(飾り図柄の確定停止表示)を指示する図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。また、主制御用CPU30aは、指示した特図を確定停止表示させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。
次に、大当り抽選に当選した場合、当該大当り抽選に当選した演出図柄変動ゲーム終了後に主制御用CPU30aが実行する大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング演出の終了後、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、大入賞口18の開放及び閉鎖を制御する。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の終了によって大当り遊技を終了させる。
また、主制御用CPU30aは、確変大当り遊技終了後には、確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定するとともに、作動フラグに変短状態が付与されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。一方で、主制御用CPU30aは、非確変大当り遊技終了後には、確変フラグに確変状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定するとともに、作動フラグに変短状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。なお、本実施形態では、大当り遊技が付与されたことを契機に、確変フラグ及び作動フラグがクリア(「0」が設定)されるようになっている。
また、主制御用CPU30aは、確変フラグに、「0」を設定した場合には非確変コマンド、「1」を設定した場合には確変コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。これら確変コマンド及び非確変コマンドにより、演出制御用CPU31aが、確変状態が付与されているか否かについて特定することができるようになっている。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに、「0」を設定した場合には非変短コマンド、「1」を設定した場合には変短コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。これら変短コマンド及び非変短コマンドにより、演出制御用CPU31aが、変短状態が付与されているか否かについて特定することができるようになっている。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態の主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では4ms)毎に普通図柄入力処理及び普通図柄開始処理を実行するようになっている。
まず、普通図柄入力処理について、図8に基づき説明する。
普通図柄入力において、主制御用CPU30aは、ゲート19へ遊技球が入賞(通過)したか否かを判定する(ステップSD1)。ステップSD1において主制御用CPU30aは、遊技球を検知した普通図柄変動スイッチSW2が出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、遊技球が入賞(通過)したか否かを判定する。ステップSD1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。ステップSD1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップSD2)。ステップSD2の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
一方、ステップSD2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を1加算(+1)し、普図保留記憶数を書き換える(ステップSD3)。続いて、主制御用CPU30aは、普図当り判定用乱数、普図振分用乱数及び普図変動パターン振分用乱数のそれぞれの値を主制御用RAM30cから読み出して取得する(ステップSD4)。ステップSD4において合わせて主制御用CPU30aは、取得した各値を普図保留記憶数(1加算後)に対応付けて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に格納する。その後、主制御用CPU30aは、普図先読コマンド設定処理を実行し(ステップSD5)、普通図柄入力処理を終了する。普図先読コマンド設定処理とは、普通図柄入力処理においてゲート19に遊技球が入賞したことを検知されたときに取得した普図当り判定用乱数、普図振分用乱数及び普図変動パターン振分用乱数の値を事前判定し、その事前判定の結果を指示する保留先読コマンドを決定及び出力するための処理となっている。
次に、普図先読コマンド設定処理について、図9に基づき説明する。
普図先読コマンド設定処理において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かを判定する(ステップSE1)。ステップSE1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普図先読コマンド設定処理を終了する。一方、ステップSE1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSD4で取得した普図当り判定用乱数の値が、普図当り判定値に定める各値と一致するか否かの事前普図当り判定を行う(ステップSE2)。この事前普図当り判定において主制御用CPU30aは、非変短時の普図当り判定値の各値を用いて事前普図当り判定を行う。
ステップSE2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、検知した普図用の始動保留球に基づく普図ゲームが、普図当りとなることを事前に認識することになる。そして、ステップSE2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSD4で取得した普図変動パターン振分用乱数に基づき普図変動パターンとして選択される普図変動パターンを特定し、当該普図変動パターンから普図ゲームの演出時間を特定する(ステップSE3)。ステップSE3において、主制御用CPU30aは、普図変動パターン振分用乱数の値が、普図変動パターンFHP3を決定する値であれば、普図ゲームの演出時間が「5秒」であることを特定する。一方、ステップSE3において、主制御用CPU30aは、普図変動パターン振分用乱数の値が、普図変動パターンFHP4を決定する値であれば、普図ゲームの演出時間が「8秒」であることを特定する。また、ステップSE3において、主制御用CPU30aは、ステップSD4で取得した普図振分用乱数の値が、図柄FAと図柄FBのうち、何れの図柄を決定し得る値であるかを特定し、普図ゲーム終了後に付与される普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間を特定する。さらに、ステップSE3において、主制御用CPU30aは、ステップSD3の書き換え後の普図保留記憶数を確認する。
そして、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数、普図当りであること及び確定停止表示される普通当り図柄(開閉羽根16の開放時間)を指定する普図先読コマンドを決定する(ステップSE4)。
一方、ステップSE2の判定結果が否定の場合、つまり、普図はずれの場合、主制御用CPU30aは、ステップSD3の書き換え後の普図保留記憶数を確認し、当該普図保留記憶数及び普図ゲームの演出時間を指定する普図先読コマンドを決定する(ステップSE5)。なお、ステップSE5において、主制御用CPU30aは、事前普図当り判定を否定としている(普図はずれである)ことから、決定する普図先読コマンドでは、演出時間として「8秒」を指定する。
普図先読コマンドを決定した主制御用CPU30aは、当該普図先読みコマンドを送信バッファに設定する。そして、送信バッファに設定された普図先読コマンドは、次の制御周期の出力処理において演出制御用CPU31aへと出力されるようになっている。
次に、普通図柄開始処理について、図10に基づき説明する。
普通図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、普通図柄が変動表示中(普図ゲーム中)であるか否か、及び普図当り遊技中(普図当り中)であるか否かを判定する(ステップSF1)。ステップSF1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップSF1の判定結果が否定の場合(普図ゲーム中でなく、且つ、普図当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を読み出し(ステップSF2)、普図保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップSF3)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。その一方で、ステップSF3の判定結果が肯定の場合、普図保留記憶数の数を1減算(−1)し、書き換える(ステップSF4)。そして、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数のうち最先の普図保留記憶数に対応付けられて記憶されている乱数の各値(ステップSD4で取得した各値)を読み出す(ステップSF5)。
なお、主制御用CPU30aは、ステップSF5で乱数の値を読み出した後、普図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を普図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を普図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を普図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶するとともに、普図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数をクリア(消去)する。また、主制御用CPU30aは、1減算後の特図保留記憶数を表すように普通図柄保留表示装置14bの表示内容を更新させる。
その後、主制御用CPU30aは、先のステップSF5で読み出した普図当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普図当り判定値と一致するか否かの普図当り判定(普図当り抽選)を行う(ステップSF6)。ステップSF6において、変短状態が付与されている場合、主制御用CPU30aは、変短状態時の普図当り判定値を用いて普図当り判定を行う。一方で、ステップSF6において、変短状態が付与されていない場合、主制御用CPU30aは、非変短状態時の普図当り判定値を用いて普図当り判定を行う。
ステップSF6の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、先のステップSF5で読み出した普図振分用乱数の値に基づき、普通当り図柄として普通図柄表示装置14aに確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップSF7)。その後、主制御用CPU30aは、先のステップSF5で読み出した普図変動パターン振分用乱数の値に基づき、普図当り演出用の普図変動パターンの中から普図変動パターンを決定する(ステップSF8)。本実施形態では、ステップSF8において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されている場合には普図変動パターンFHP5を決定し、変短状態が付与されていない場合には普図変動パターンFHP3,FHP4のうち何れか1つの普図変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、ステップSF9に移行する。
一方、ステップSF6の判定結果が否定の場合(普図当りでない場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置14aに確定停止表示させる最終停止図柄として普図はずれ図柄を決定する(ステップSF10)。その後、主制御用CPU30aは、先のステップSF5で読み出した普図変動パターン振分用乱数の値に基づき、普図はずれ演出用の普図変動パターンの中から普図変動パターンを決定する(ステップSF11)。本実施形態では、ステップSF11において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されている場合には普図変動パターンFHP2を決定し、変短状態が付与されていない場合には普図変動パターンFHP1を決定する。その後、主制御用CPU30aは、ステップSF9に移行する。
ステップSF9に移行した主制御用CPU30aは、普図ゲームを開始させるように普通図柄表示装置14aの表示内容を制御する等、普図ゲームに関する各種処理を実行する。また、同時に、主制御用CPU30aは、普図ゲームの演出時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。なお、普図ゲームに関する各種処理において、主制御用CPU30aは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、普通図柄の変動を開始させたことを示す普図開始コマンドを出力する。これにより演出制御用CPU31aは、普図ゲームが開始されたことを把握する。
その後、普通図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した普図変動パターンに定められている演出時間が経過したとき、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように普通図柄表示装置14aの表示内容を制御し、普図ゲームを終了させる。
また、主制御用CPU30aは、普図当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普図(普通当り図柄)で特定される種類の普図当り遊技の制御を開始する。その際、主制御用CPU30aは、開閉羽根16を開放させるとともに、決定した普通当り図柄に対応する演出時間が経過するまで開放状態を維持する。また、主制御用CPU30aは、開閉羽根16の開放中に第2始動入賞口15Bに入賞(入球)した遊技球の数をカウントし、カウントした遊技球の数が入球上限個数(本実施形態では、8個)に達した場合、その時点で開閉羽根16を閉動作させ、普図当り遊技を終了する。
なお、本実施形態では、主制御用CPU30aが、普通図柄変動ゲーム実行手段、大当り乱数取得手段、大当り判定手段、普通乱数取得手段及び普通当り判定手段として機能する。また、本実施形態では、主制御用RAM30cが、保留球記憶手段及び普通保留球記憶手段として機能する。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、特図変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される特図変動パターンに対応する変動内容を基に、画像表示用データを選択する。また、演出制御用CPU31aは、特図用の停止図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、特図用の停止図柄指定コマンドが、確変大当り遊技に分類される特図(図柄TA)を指定する場合、演出制御用CPU31aは、[111][333][555][777]の中から確定停止表示させる大当りの図柄組み合わせを決定する。一方、特図用の停止図柄指定コマンドが、非確変大当り遊技に分類される特図(図柄TB)を指定する場合、演出制御用CPU31aは、[222][444][666][888]の中から確定停止表示させる大当りの図柄組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、特図用の停止図柄指定コマンドがはずれ図柄を指定する場合であって、特図変動パターン指定コマンドがはずれリーチ演出用の特図変動パターンを指定する場合、確定停止表示させるはずれの図柄組み合わせとしてリーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ([232][767]など)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、特図用の停止図柄指定コマンドがはずれ図柄を指定する場合であって、特図変動パターン指定コマンドがはずれ通常演出用の特図変動パターンを指定する場合、確定停止表示させるはずれの図柄組み合わせとしてリーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ([123][223]など)を決定する。そして、演出制御用CPU31aは、画像表示用データを基に演出図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御するとともに、演出図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾り図柄による図柄組み合わせを演出表示装置11に確定停止表示させて演出図柄変動ゲームを終了させる。
次に、演出制御用CPU31aが、各始動入賞口15A,15Bに遊技球が入賞した際に出力された特図先読コマンド及びゲート19に遊技球が入賞した際に出力された普図先読コマンドに基づき、保留予告演出を実行させるための保留予告演出設定処理について、図11に基づき説明する。
演出制御用CPU31aは、特図先読コマンドを入力すると、実行中フラグに保留予告演出が実行中でないことを示す値(本実施形態では、「0」)が設定されているか否か、つまり、保留予告演出の実行中でないか否かを判定する(ステップSG1)。本実施形態では、保留予告演出の実行中に、再度、保留予告演出を実行させない構成としている。したがって、ステップSG1の判定結果が否定(保留予告演出の実行中)の場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出設定処理を終了する。
その一方で、ステップSG1の判定結果が肯定(保留予告演出の実行中でない)の場合、保留予告演出を実行させるための条件のうち1つが成立している状態となっている。そして、ステップSG1の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、特図先読コマンドを入力した時点でリーチ演出又は大当り演出を伴う演出図柄変動ゲームが実行されているか、及び既に記憶されている特図用の始動保留球に基づく演出図柄変動ゲームにリーチ演出が実行される可能性を含んでいるか否かを判定する(ステップSG2)。
本実施形態において、演出制御用CPU31aは、特図先読コマンドを入力する度に、当該コマンドで特定される特図保留記憶数に対応する記憶領域に特図先読コマンドを記憶させるようになっている。また、演出制御用CPU31aは、演出図柄変動ゲームを実行させる度に、最初の(最も早く記憶された)特図保留記憶数に対応する記憶領域に記憶されている特図先読コマンドを、今回の演出図柄変動ゲームに対応する実行領域に記憶させるようになっている。このため、演出制御用CPU31aは、実行領域に記憶されている特図先読コマンドを読み出すことで、今回の演出図柄変動ゲームにリーチ演出又は大当り演出が実行される可能性があるか否かについて判定することができる。
また、演出制御用CPU31aは、その後、特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている特図先読コマンドを特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている特図先読コマンドを特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている特図先読コマンドを特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶するとともに、特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている特図先読コマンドをクリア(消去)する。したがって、演出制御用CPU31aは、新たに特図先読コマンドを入力した場合、既に記憶されている特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶された特図先読コマンドを読み出すことで、対象の演出図柄変動ゲームが実行されるまでにリーチ演出が実行される可能性があるか否かについて事前に確認(判定)することができる。
ステップSG2の判定結果が肯定の場合、つまり、保留予告演出の対象となり得る演出図柄変動ゲームまでの(実行中又は保留中)演出図柄変動ゲームでリーチ演出が実行される可能性がある場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出設定処理を終了する。一方、ステップSG2の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、入力した特図先読コマンドが保留予告演出を実行可能な演出内容(リーチ演出が実行されること)を指定する特図先読コマンドであるか否かを判定する(ステップSG3)。
本実施形態では、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームで必ずリーチ演出が実行されることを1つの条件に、保留予告演出の実行可否を判定するようになっている。そのため、ステップSG3では、入力した特図先読コマンドが、大当りとなること又はリーチ演出が実行されることを指定する特図先読コマンドであるか否かを判定する。そして、ステップSG3の判定結果が否定の場合、つまり、保留予告演出の対象としようとする演出図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されない可能性がある場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出設定処理を終了する。その一方で、ステップSG3の判定結果が肯定の場合、つまり、保留予告演出の対象としようとする演出図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されることが確定している場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出を実行するか否かの実行判定(実行抽選)を行う(ステップSG4)。なお、本実施形態では、演出制御用CPU31aは、所定の乱数を用いて実行抽選を行い、所定の確率(本実施形態では、50%)でステップSG4の判定結果を肯定とする。そして、ステップSG4の判定結果が否定の場合、つまり、実行抽選に非当選の場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出設定処理を終了する。一方、ステップSG4の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、実行中又は保留中の普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがあるか否かを判定する(ステップSG5)。
本実施形態において、演出制御用CPU31aは、普図先読コマンドを入力する度に、当該コマンドで特定される普図保留記憶数に対応する記憶領域に普図先読コマンドを記憶させるようになっている。また、演出制御用CPU31aは、普図ゲームを実行させる度に、最初の(最も早く記憶された)普図保留記憶数に対応する記憶領域に記憶されている普図先読コマンドを、今回の普図ゲームに対応する実行領域に記憶させるようになっている。このため、演出制御用CPU31aは、実行領域に記憶されている普図先読コマンドを読み出すことで、今回の普図ゲームが普図当りとなるか否かについて判定することができる。
また、演出制御用CPU31aは、その後、普図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている普図先読コマンドを普図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、普図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている普図先読コマンドを普図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、普図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている普図先読コマンドを普図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶するとともに、普図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている普図先読コマンドをクリア(消去)する。したがって、演出制御用CPU31aは、新たに普図先読コマンドを入力した場合、既に記憶されている普図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶された普図先読コマンドを読み出すことで、実行が保留されている普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがあるか否かについて事前に確認(判定)することができる。
ステップSG5の判定結果が否定の場合、つまり、実行中又は保留中の普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがない場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出設定処理を終了する。一方、ステップSG5の判定結果が肯定の場合、普図当りとなる普図ゲームが終了する時間(普図当り遊技が付与されるまでの時間)を特定し、当該時間が「5秒」以上であるか否かを判定する(ステップSG6)。ステップSG6において、演出制御用CPU31aは、普図当りとなる最先の普図ゲームが実行中の普図ゲームである場合、普図変動パターンに基づく普図ゲームの演出時間から普図ゲーム開始からの時間を減算して、実行中の普図ゲームが終了するまでの残り時間を特定し、当該時間が「5秒」以上であるかを判定する。また、ステップSG6において、演出制御用CPU31aは、普図当りとなる最先の普図ゲームが、実行が保留されている普図ゲームの中にある場合、普図当りとなる普図ゲームの最も短い演出時間が「5秒」であることから、ステップSG6の判定結果を肯定とする。ステップSG6の判定結果が否定の場合、つまり、普図当り遊技が付与されるまでの時間が5秒未満である場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出設定処理を終了する。
一方、ステップSG6の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、入力した特図先読コマンドで特定される特図保留記憶数と同一数を、保留予告演出を実行させる図柄変動ゲーム数を表す保留予告演出回数として、演出制御用RAM31cに記憶する(ステップSG7)。なお、保留予告演出回数は、その値が「0」になるまで、演出図柄変動ゲームの実行開始毎に、演出制御用CPU31aによって1減算されるようになっている。
ステップSG7の処理を終了した演出制御用CPU31aは、普図当りとなる普図ゲームで確定停止表示される普通当り図柄の種類(図柄FA又は図柄FB)を特定する(ステップSG8)。ステップSG8において、普図当りとなる普図ゲームが複数ある場合には、最も早く終了する普図ゲームで確定停止表示される普通当り図柄の種類を特定するようになっている。ステップSG8において、普図当りとなる普図ゲームで確定停止表示される普通当り図柄の種類を特定した演出制御用CPU31aは、当該特定した普通当り図柄に基づき、保留予告演出の演出態様(保留表示画像Kの表示態様)を決定する(ステップSG9)。ステップSG9において、演出制御用CPU31aは、図柄FAが確定停止表示されることを特定した場合には保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームに対応する保留表示画像Kを第1保留予告演出態様(本実施形態では、「●」)とすることを決定する。一方で、ステップSG9において、演出制御用CPU31aは、図柄FBが確定停止表示されることを特定した場合には保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームに対応する保留表示画像Kを第2保留予告演出態様(本実施形態では、「☆」)とすることを決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに保留予告演出が実行中であることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定し(ステップSG10)、保留予告演出設定処理を終了する。なお、演出制御用CPU31aは、保留予告演出の実行を終了したことを契機に、実行中フラグに「0」を設定する。
そして、演出制御用CPU31aは、保留予告演出回数に「0」でない値(「1」〜「4」)が設定されている場合、当該保留予告演出回数の値に対応する保留表示画像Kを、通常の表示態様(本実施形態では、「○」)とは異なる表示態様(本実施形態では、「●」又は「☆」)で表示させる。本実施形態では、演出制御用CPU31aは、保留予告演出回数の値が「1」である場合には保留表示画像K1を、通常の表示態様とは異なる表示態様で表示させ、保留予告演出回数が「2」である場合には保留表示画像K2を、通常の表示態様とは異なる表示態様で表示させる。また、演出制御用CPU31aは、保留予告演出回数が「3」である場合には保留表示画像K3を、通常の表示態様とは異なる表示態様で表示させ、保留予告演出回数が「4」である場合には保留表示画像K4を、通常の表示態様とは異なる表示態様で表示させる。そして、遊技者は、保留表示画像Kの表示態様を見て、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが何回目に実行されるかを特定することができるようになっている。例えば、保留表示画像K2の表示態様が、通常の表示態様と異なる場合には、2回目に実行される演出図柄変動ゲームが保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームであることを認識させることができる。
また、本実施形態では、保留予告演出を実行するために、実行中又は保留中の普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがあること(ステップSG6)を1つの条件とした。これにより、保留予告演出が実行された場合には、実行中又は保留中の普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがあることを遊技者に認識させることができる。また、普図当りとなる普図ゲーム終了後には、普図当り遊技が付与され、開閉羽根16が開放されることで、第2始動入賞口15Bに遊技球を入球させやすくなる。すなわち、保留予告演出が実行されることによって、普図当り遊技が付与されることを事前に遊技者に認識させることができる。
また、本実施形態では、保留予告演出中、第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞検知したことを契機に、保留予告演出の演出態様を、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームの大当り期待度に応じて変更する場合がある。以下、演出制御用CPU31aが実行する保留予告演出態様変更処理について、図12に基づき説明する。
保留予告演出態様変更処理において、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに「1」が設定されているか否かを判定し、保留予告演出が実行されているか否かを判定する(ステップSH1)。ステップSH1の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出態様変更処理を終了する。一方で、ステップSH1の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップSH2)。ステップSH2において、演出制御用CPU31aは、第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞したことを示す第2入賞コマンドを入力したか否かを判定する。
そして、ステップSH2の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出態様変更処理を終了する。一方で、ステップSH2の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームの変動内容を特定する(ステップSH3)。ステップSH3において、演出制御用CPU31aは、保留予告演出実行回数の値と同じ値の特図保留記憶数に対応する記憶領域に記憶された特図先読コマンドを参照し、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームの変動内容を特定する。
ステップSH3において保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームの変動内容を特定した演出制御用CPU31aは、特定した変動内容(演出結果)に応じて、保留予告演出の演出態様をどのような演出態様に変更するか(変更態様)について決定する(ステップSH4)。ステップSH4において、演出制御用CPU31aは、図13に示す変更態様決定テーブルHTTを参照して、変更させる保留予告演出の演出態様を決定する。
変更される保留予告演出の演出態様(保留表示画像Kの表示態様)には、スペードをモチーフにした「スペード態様」、クローバーをモチーフにした「クローバー態様」、ハートをモチーフにした「ハート態様」の3種類がある。そして、変更態様決定テーブルHTTでは、「スペード態様」→「クローバー態様」→「ハート態様」の順に、保留予告演出の演出態様が変更された場合の大当り期待度が高くなるように設定されている。具体的には、変更態様決定テーブルHTTでは、保留予告演出の変動内容が大当りである場合、保留予告演出の演出態様を、40%の確率で「スペード態様」、55%の確率で「クローバー態様」、5%の確率で「ハート態様」に変更することが決定されるようになっている。一方、変更態様決定テーブルHTTでは、保留予告演出の変動内容がはずれである場合、保留予告演出の演出態様を、70%の確率で「スペード態様」、30%の確率で「クローバー態様」、0%の確率で「ハート態様」に変更することが決定されるようになっている。
また、変更させる保留予告演出の演出態様を決定した演出制御用CPU31aは、保留予告演出の演出態様(「●」又は「☆」)を、決定した演出態様に変更して表示するように演出表示装置11の表示内容を制御し(ステップSH5)、保留予告演出態様変更処理を終了する。なお、本実施形態では、演出制御用CPU31aが、予告制御手段として機能する。
ここで、保留予告演出が実行されてから、保留予告演出の演出態様が変更されるまでの演出態様について図14に基づき説明する。
前提として、最初に、保留予告演出が3回目に実行される演出図柄変動ゲームとして実行が保留された演出図柄変動ゲームを対象にして実行されたものとする。また、保留予告演出の対象の図柄変動ゲームは大当りとなるものとする。また、保留予告演出が実行されてから1回目に実行が開始された演出図柄変動ゲーム中に、普図ゲームが普図当りとなり、10秒間、開閉羽根16が開放されるものとする。
まず、図14(a)に示すように、保留表示画像K3が通常の表示態様とは異なる表示態様「●」で表示され保留予告演出が実行されると、遊技者は、現時点で実行が保留されている普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがあることを認識させる。そして、図14(a)にて実行されていた演出図柄変動ゲームが終了すると(図14(b))、図14(c)に示すように、次の演出図柄変動ゲームの実行が開始される。このとき、保留表示画像K2の表示態様が通常とは異なる表示態様「●」で表示される。
また、図14(c)の図柄変動ゲーム中、前提のように、普図ゲームが普図当りとなり、普図当り遊技が付与されて、開閉羽根16が10秒間開放される(図14(d))。図14(d)において、第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞すると、保留表示画像K3が通常の表示態様で表示されるとともに、保留予告演出の対象となっている保留表示画像K2の表示態様が、抽選の結果、「クローバー態様」で表示される(図14(e))。一方で、図14(d)において、第2始動入賞口15Bに遊技球が入賞しない場合、保留予告演出の対象となっている保留表示画像K2の表示態様は変更されない(「●」のまま、図14(f))。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)演出制御用CPU31aは、普図当りとなる普図ゲームが実行されている場合、保留予告演出を実行することを決定する場合がある。これにより、遊技者は、保留予告演出が実行された場合、当り遊技(普図当り遊技)が付与されて第2始動入賞口15Bの開閉羽根16が開閉して、第2始動入賞口15Bに遊技球が入球しやすくなる可能性があることを認識できる。このため、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を知ることができる保留予告演出が実行されるときであっても、遊技者に、遊技球の発射を停止させることなく、遊技球を継続して発射させることができる。
(2)演出制御用CPU31aは、実行が保留されている普図ゲームのうちの、何れかの普図ゲームが普図当りとなる可能性があると判定している場合、保留予告演出を実行することを決定する場合がある。これにより、遊技者は、保留予告演出が実行された場合、保留中の普図ゲームのうち何れかの普図ゲーム終了後に普図当り遊技が付与され、開閉羽根16が開放されることで第2始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなる可能性があることを認識できる。このため、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を知ることができる保留予告演出が実行されるときであっても、遊技者に、遊技球の発射を停止させることなく、遊技球を継続して発射させることができる。
(3)普図当り遊技が付与される「5秒」以上前に、保留予告演出を実行することを決定する場合がある。これにより、遊技者は、保留予告演出が実行されてから5秒以上経過後に普図当り遊技が開始され、開閉羽根16が開放されることを認識させることができる。このため、遊技者に、普図当り遊技の生起に合わせて、遊技球を発射させることができる。これにより、保留予告演出の実行タイミングについてより注目させることができる。
(4)普図当りとなる普図ゲーム終了後に付与される普図当り遊技の種類に応じて保留予告演出の演出態様を変更する(「●」又は「☆」)ようにした。これにより、遊技者は、保留予告演出の演出態様から、付与される普図当り遊技の種類を予想できる。このため、保留予告演出の演出態様に基づき、遊技者に、普図当り遊技の種類を認識させて、開閉羽根16の開放態様に応じて遊技球を発射させることができる。また、保留予告演出の演出態様に、より注目させることができる。
(5)保留予告演出の演出態様が変更される場合、当該変更された保留予告演出の演出態様から大当り期待度を特定可能にした。これにより、保留予告演出の演出内容に、より注目させることができる。
なお、上記各実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、実行中又は保留中の普図ゲームの中に普図当りとなる普図ゲームがある場合、当該普図ゲーム終了後に付与される普図当り遊技において開閉羽根16の開放時間の長いときにのみ保留予告演出を実行可能に構成しても良い。これにより、遊技者は、保留予告演出が実行された場合、開閉羽根16が長く開放されて、第2始動入賞口に遊技球が、より入賞させやすいことを可能性があることを認識できる。このため、保留予告演出の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を知ることができる保留予告演出が実行されるときであっても、遊技者に、遊技球の発射を停止させることなく、遊技球を継続して発射させることができる。
・上記実施形態において、実行中の普図ゲームが普図当りとなる場合にのみ、保留予告演出を実行するようにしても良い。また、保留中の普図ゲームが普図当りとなる場合にのみ、保留予告演出を実行するようにしても良い。
・上記実施形態において、保留予告演出が実行されてから、普図ゲームが普図当りとなって、普図当り遊技が付与されるまでの時間が「5秒」以上である場合、保留予告演出を実行することが決定されるようにしたが、その時間を変更しても良い。また、普図当り遊技が付与されるまでの時間に係らず、保留予告演出を実行するようにしても良い。
・上記実施形態において、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームで必ずしもリーチ演出を実行する必要はない。すなわち、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが、はずれ通常演出用の特図変動パターンに基づいて実行される演出図柄変動ゲームとしても良い。これにより、リーチ演出が実行されない可能性のある図柄変動ゲームを対象にして保留予告演出を実行することができる。
・上記実施形態において、保留予告演出の演出態様を、普図当りとなる普図ゲーム終了後に付与される普図当り遊技の種類に応じて変更するようにしたが、変更しなくても良い。すなわち、保留予告演出の演出態様から、普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間を予想できないようにしても良い。
・上記実施形態において、普図当り遊技を複数種類備えなくても良い。
・上記実施形態において、普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間を変更しても良い。また、上記実施形態において、普図当り遊技における開閉羽根16の開放時間を、遊技盤10の遊技領域14に発射された遊技球が、当該遊技領域14の流下に費やす時間よりも十分に長い時間に設定したが、そのような時間に設定しなくても良い。
・上記実施形態において、実行中の普図ゲームが普図当りとなる場合、保留予告演出の演出態様を変更するようにしても良い。この場合、次のような処理を実行すれば良い。普通図柄開始処理において、実行を開始する普図ゲームが普図当りとなると判定した場合(ステップSF6の判定結果が肯定の場合)、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに設定されている値を確認して、保留予告演出が実行されているか否かを判定する。そして、当該判定結果が肯定の場合、つまり、保留予告演出が実行されている場合、演出制御用CPU31aは、実行中の保留予告演出の演出態様を変更するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。これにより、保留予告演出の演出態様が変更した場合、実行中の普図ゲームが普図当りとなることを認識させることができる。このため、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を知ることができる保留予告演出が実行されるときであっても、遊技者に、遊技球の発射を停止させることなく、遊技球を確実に発射させることができる。
・上記実施形態における保留予告演出設定処理において、ステップSG1〜ステップSG4の順番を変更しても良い。例えば、実行抽選(ステップSG4)を、保留予告演出設定処理の最初の処理として実行するようにしても良い。
・上記実施形態において、非確変大当り遊技終了後に、所定回数(例えば、100回)の演出図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態を付与するようにしても良い。
・上記実施形態において、確変大当り遊技終了後、次の大当り遊技が付与されるまで確変状態を付与するようにしたが、所定回数(例えば、60回)の演出図柄変動ゲームが実行されるまでの間、確変状態を付与するようにしても良い。このとき、変短状態の付与態様も所定回数(確変状態の付与回数と同じでなくても良い)の演出図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態を付与するようにしても良い。また、変短状態の付与態様のみ、上記実施形態から変更するようにしても良い。
・上記実施形態において、保留予告演出の演出態様を変更させる場合、第2始動入賞口15Bに遊技球が入球したことを契機に、保留予告演出の演出態様を変更させたが、保留予告演出の演出態様を変更するタイミングを任意に変更しても良い。例えば、普図当り遊技が付与される所定時間(例えば、5秒)前に、保留予告演出の演出態様を変更するようにしても良い。
・上記実施形態において、普図当りとなる普図ゲームが実行中又は保留中であるか否かによって、保留予告演出の実行有無を決定したが、普図当りとなる普図ゲームが実行中又は保留中でない場合であっても保留予告演出の実行可能に構成しても良い。また、ステップSG5の判定結果が否定の場合にも保留予告演出を実行可能に構成し、保留予告演出の演出態様から、普図当りとなる普図ゲームが実行中又は保留中であることへの期待感を異ならせても良い。
・上記実施形態において、保留予告演出を実行する場合、保留予告演出の演出態様変更前の演出態様を普通当り図柄に応じて決定し、保留予告演出の演出態様変更後の演出態様を特別図柄に応じて決定したが、その逆でも良い。すなわち、保留予告演出を実行する場合、保留予告演出の演出態様変更前の演出態様を特別図柄に応じて決定し、保留予告演出の演出態様変更後の演出態様を普通当り図柄(付与中の普図当り遊技の種類)に応じて決定しても良い。
・上記実施形態において、保留予告演出の実行を決定する際、当該保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが実行されるまでの間に、普図当り遊技が付与されることを条件に、保留予告演出の実行を可能に構成しても良い。この場合、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲーム実行前までに実行される(実行中の演出図柄変動ゲームの残り時間を含む)演出図柄変動ゲームの演出時間を特定するとともに、普図当りの普図ゲームが終了するまでにかかる時間を特定する。そして、特定した各時間を比較して、普図当りの普図ゲームが終了するまでにかかる時間が、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲーム実行前までに実行される(実行中の演出図柄変動ゲームの残り時間を含む)演出図柄変動ゲームの演出時間よりも短い時間である場合に、保留予告演出を実行可能に構成しても良い。これにより、保留予告演出の対象の演出図柄変動ゲームが実行されるまでの間に必ず普図当り遊技が付与されるようにすることができる。
次に、上記各実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記予告制御手段は、前記普通図柄変動ゲーム実行手段により実行される普通図柄変動ゲームが当りとなる場合、前記保留予告演出を実行させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記当り遊技は、前記開閉部材の開閉態様が異なる複数種類の当り遊技が用意されており、前記普通図柄変動ゲームにおいて表示される当り表示結果の種類に応じて、当り遊技の種類が決定されるように構成されており、前記予告制御手段は、前記普通図柄変動ゲーム実行手段により実行される普通図柄変動ゲームが当りとなる場合、当り遊技の種類に応じて、保留予告演出の演出態様を変更して実行させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ハ)前記予告制御手段は、前記入賞検知手段による遊技球の入賞検知を契機に予め決められた演出態様で保留予告演出を実行させる一方、前記普通図柄変動ゲーム実行手段により実行される普通図柄変動ゲームが当りとなる可能性がある場合、実行中の保留予告演出の演出態様を変更させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ニ)前記予告制御手段は、演出図柄変動ゲームが大当りとなる可能性に応じて保留予告演出の演出態様を変更して実行させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。