JP2019000366A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】保留予告演出に対する遊技者の関心を高めることができる。【解決手段】表示画面630は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置の表示内容である。変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、この始動記憶に対応して保留表示を表示画面630に表示可能である。表示画面630は、消化順序2番目の保留表示として潜伏保留表示605sを表示する。また、保留予告演出領域615において保留予告演出が予定されている保留記憶があると保留予告演出が予定されている保留記憶に関する保留予告演出を、一般入賞口(左)への入賞を検出したことによっておこなう。【選択図】図144

Description

本発明は、遊技機に関する。
始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に、当該始動記憶に対
応した結果に関連して予告演出をおこなう遊技機がある。このような予告演出の1形態と
して、当該始動記憶に対応した結果に関連して保留記憶表示の表示態様を変更する保留予
告演出がある。
特開2012−45311号公報
しかしながら、保留予告演出は、始動入賞口への入賞契機や、変動開始時の保留シフト
契機におこなわれることから、始動入賞口への入賞頻度が低下すると保留予告演出の実行
契機が低下する。このような保留予告演出は、遊技者の関心を維持することが容易でない
1つの側面では、本発明は、保留予告演出に対する遊技者の関心を高めることができる
遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下に示すような、遊技機が提供される。遊技機は、変動
表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの
結果に関連して始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能であって、検
出手段と、制御手段と、を含む。検出手段は、所定のイベントを検出可能である。制御手
段は、検出手段により所定のイベントを検出したことにより保留予告演出を実行する。
1態様によれば、遊技機において、保留予告演出に対する遊技者の関心を高めることが
できる。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の遊技機状態チェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の払出ビジー信号チェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当りフラグ1設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当りフラグ2設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出モード情報チェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の大当り終了設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り動作移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り動作のタイミングチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理3のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の振り分け処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の2バイト振り分け処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャートを示す図である。 第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のセグメントLED編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の盤電波不正監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のメイン賞球信号編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。 第1の実施形態の始動口信号編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるポイント制御処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるポイント初期化処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるポイント更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のポイントテーブルの一例を示す図である。 第1の実施形態のポイント累積値更新過程のポイント表示器の表示例を示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるポイント交換処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の表示装置に表示する特典の選択操作画面の一例を示す図である。 第1の実施形態のポイントテーブルの一例(変形例1)を示す図である。 第1の実施形態のポイントテーブルの一例(変形例2)を示す図である。 第1の実施形態の表示装置に表示する特典の選択操作画面の一例(変形例3)を示す図である。 第2の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第3の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第4の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第5の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第6の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第7の実施形態の表示装置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(その1)である。 第7の実施形態の表示装置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(その2)である。 第7の実施形態の表示装置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(その3)である。 第7の実施形態の表示装置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(その4)である。 第7の実施形態の特殊図柄の表示態様の一例を示す図である。 第7の実施形態の演出制御装置におけるポイント制御処理のフローチャートを示す図である。 第7の実施形態の演出制御装置における第2ポイント交換処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態の遊技機における入賞口等の配置の一例を示す図である。 第8の実施形態の機種仕様系コマンド一覧表の一例を示す図である。 第8の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。 第8の実施形態の表示装置におけるイベント契機の保留予告演出領域の一例を示す図である。 第8の実施形態の一般入賞口予告表示演出における表示灯の点灯態様と期待度の関係の一例を示す図である。 第8の実施形態の第1予告表示演出における表示態様と期待度の関係の一例を示す図である。 第8の実施形態の第2予告表示演出における、(1)表示態様と期待度の関係の一例と、(2)保留予告演出領域における表示位置の一例と、(3)表示態様の変化の一例とを示す図である。 第8の実施形態の第3予告表示演出における表示態様と期待度の関係の一例を示す図である。 第8の実施形態の第3予告表示演出における移動表示態様と報知対象案内の一例を示す図である。 第8の実施形態の最終予告表示演出における表示態様と期待度の関係の一例を示す図である。 第8の実施形態の表示装置におけるタイマ契機の保留予告演出領域の一例を示す図である。 第8の実施形態のタイマ予告表示演出におけるキャラクタの表示態様と期待度の関係の一例を示す図である。 第8の実施形態の一般入賞口A入賞と保留予告演出の関係を表わすタイミングチャートの一例を示す図である。 第8の実施形態の保留演出設定処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態の保留演出選択処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態の変形例1の一般入賞口予告表示演出における表示灯の点灯態様と第1予告表示演出接続条件の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例2の保留予告演出の実行頻度を規定する保留予告表示演出頻度調整テーブルの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例3の一般入賞口A入賞と保留予告演出の関係を表わすタイミングチャートの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例(その1)を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例(その2)を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例(その3)を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例(その4)を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例(その5)を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の留保設定処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態の変形例4の保留予告留保条件テーブル、留保解除期間テーブル、および留保報知テーブルの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の留保解除処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態の変形例4の留保解除条件テーブル、および一部留保態様テーブルの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の保留予告演出のタイミングチャートの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例4の留保報知のタイミングチャートの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5の制限状態と非制限状態において選択可能な保留予告の表示態様の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5の予定している保留予告演出が制限状態にあるときの保留記憶(消化中を含む)の表示態様の遷移の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5の予定している保留予告演出が制限状態から非制限状態に切り替えられたときの保留記憶(消化中を含む)の表示態様の遷移の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5の制限状態と非制限状態において選択可能な第3予告表示演出の表示態様の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5の制限状態と非制限状態において選択可能な移動表示演出の移動表示態様の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5の制限制御処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態の変形例5の制限制御切替条件の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5−1の制限制御状態において選択可能な保留予告の表示態様の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例5−2の制限制御状態において選択可能なキャラクタ表示の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例6の遊技機が表示する装飾図柄および専用図柄の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例6の図柄配列の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その3)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その4)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その5)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その6)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その7)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その8)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その9)である。 第8の実施形態の変形例6の3ラインリーチ実行時における図柄配列の切り替えタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第8の実施形態の変形例6の3ラインリーチ実行時における他の演出の出現可能タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その10)である。 第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その11)である。 第8の実施形態の変形例6の専用図柄の一例を示す図である。 第9の実施形態の遊技機における演出部の配置の一例を示す図である。 第9の実施形態のオプション設定部における発光部の配置の一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時の電源装置が生成する各種電圧の電圧波形の一例を示す図である。 第9の実施形態の電源装置内の具体的な回路構成の一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時消費電力制限処理のフローチャートを示す図である。 第9の実施形態の消費電力制限条件の一例を示す図である。 第9の実施形態の音出力部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時のスピーカにおける制限態様ごとの音出力タイミングの一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時の音出力チャンネルにおける制限態様ごとの音出力タイミングの一例を示す図である。 第9の実施形態の発光部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時の発光部における制限態様ごとかつ単色LEDごとの発光タイミングの一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時の発光部における強制限態様での発光群ごとの単色LEDの発光タイミングの一例を示す図(その1)である。 第9の実施形態の電源投入時の発光部における強制限態様での発光群ごとの単色LEDの発光タイミングの一例を示す図(その2)である。 第9の実施形態の表示部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図である。 第9の実施形態の電源投入時の表示部における発光群ごと、かつ制限態様ごとの発光タイミングの一例を示す図である。 第9の実施形態の可動部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図である。 第10の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第10の実施形態の遊技機の電源スイッチと初期化スイッチの配置の一例を示す図である。 第10の実施形態の遊技機の初期化スイッチの位置案内の一例を示す図である。 第10の実施形態の変形例1の遊技機の電源スイッチと初期化スイッチの配置の一例を示す図である。 第10の実施形態の変形例2の遊技機の電源スイッチと初期化スイッチの配置の一例を示す図である。 第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その3)である。 第11の実施形態の表示演出のタイミングチャートを示す図である。 第11の実施形態の表示演出設定処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その4)である。 第11の実施形態の変形例1の表示演出のタイミングチャートを示す図である。 第11の実施形態の変形例2の表示演出のタイミングチャートを示す図である。 第11の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例を示す図である。 第11の実施形態の変形例3の表示演出のタイミングチャートを示す図である。 第11の実施形態の変形例3の表示装置における表示画面の一例を示す図である。 第11の実施形態の変形例4の表示演出のタイミングチャートを示す図(その1)である。 第11の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第11の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第11の実施形態の変形例4の表示演出のタイミングチャートを示す図(その2)である。 第11の実施形態の変形例5の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第11の実施形態の変形例5の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第11の実施形態の変形例5の表示演出のタイミングチャートを示す図である。 第11の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第11の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第11の実施形態の変形例6の表示演出のタイミングチャートを示す図である。 第11の実施形態の変形例6の実行確率テーブルの一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機
の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)
11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表
側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には
、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持
枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および
異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色
(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(
たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、
前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生
時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、
ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留
皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿2
1の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設け
られている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25
aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設け
られている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部と
して機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタン
スイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンス
イッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を
開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機1
0は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の
操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、
遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における
変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装
置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表
示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける
場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出さ
せるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図
示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上
記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技
球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選
択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たと
えば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを
設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の
一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示
装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されて
いる。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の
前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置
41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領
域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラ
ウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域
(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラ
クタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表
示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示
)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また
、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、
ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤
演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置4
1の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方左側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側、すなわち普図始動ゲート
34よりも下側には、二つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側
には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球
は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開
始条件を与える始動口振分装置36(第1始動入賞口、第2始動入賞口、始動入賞領域)
が設けられている。始動口振分装置36は、始動口1スイッチ36a(図3参照)と始動
口2スイッチ37d(図3参照)と振分機構とを有し、始動口1スイッチ36aと始動口
2スイッチ37dとに遊技球を1球ごとに交互に振り分けて案内する。したがって、始動
口振分装置36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36aまたは始動口2スイッチ3
7dにより検出される。
また、始動口振分装置36の下方左側には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普
通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技
球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、
常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している
。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置
としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が
流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普
通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検
出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収する
アウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の側方左側であって、普図始動ゲー
ト34よりも下側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と
受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が側方左側に倒れる方向に回動して開放可能になって
いる片羽根形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結
果如何によって大入賞口を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(
遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、たとえば
、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38
cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口
を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易に
させ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。これら特別変動入
賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される
また、センターケース40は、特別変動入賞装置38の下側にワープ口39aを配設す
る。ワープ口(ワープ入口)39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース
40内のステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口3
9bは、始動口振分装置36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、
始動口振分装置36に入賞しやすくなる。
また、遊技領域32における始動口振分装置36の下方右側には、ポイントゲート48
と、ポイント表示器49が配設されている。ポイントゲート48は、始動口振分装置36
の近傍に設けられることで、遊技機10は始動口振分装置36への入賞の発生契機と、ポ
イントゲート48への入賞の発生契機とを同時に遊技者に観察させることができる。これ
により、遊技機10は、始動口振分装置36への入賞が疎な場合にあっても、ポイントゲ
ート48への入賞による遊技の興趣を遊技者に提供できる。このようなポイントゲート4
8への入賞による遊技の興趣は、始動口振分装置36への入賞が疎であることによる遊技
者の喪失感や不快感の軽減に寄与し、遊技者に継続して遊技をおこなうことの動機付けを
与えることができる。
また、ポイントゲート48は、他に入賞機会のない位置に設けられる。これにより、遊
技機10は、ポイントゲート48の入賞機会を大きくすることができる。ポイントゲート
48に入賞した遊技球は、ポイントスイッチ48a(図4参照)により検出される。ポイ
ント表示器49は、2つの7セグメントLEDからなり、ポイントゲート48の入賞検出
(通過検出)を契機に付与されるポイント数の累積値を2桁で数値表示する。ポイント数
の累積値は、所定の契機で特典に交換されて遊技者に付与される。ポイント数の累積値に
応じて付与される特典は、たとえば、演出態様の選択肢の増加がある。遊技者は、選択ボ
タンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって所望の演出
態様を選択できる。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、セン
ターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が
右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を
発射(いわゆる左打ち)することで始動口振分装置36や普図始動ゲート34や普通変動
入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球
を発射(いわゆる右打ち)することでいずれの入賞も狙うことができないようになってい
る。
ここで、第1の実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、セ
ンターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊
技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよ
う構成されている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への
入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50
が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部
52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普
図保留表示部56と状態表示部57とを備える。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態
の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制
御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイ
コンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポ
ートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU
部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれ
る遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の
動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(
水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によっ
て駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Di
rect Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動
作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(
Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V
等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部4
10と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時
に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置
100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成し
て出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されている
が、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技
制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30
および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態の
ように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制
御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることが
できる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保
持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して
停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源
投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづ
き遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶
されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではない
が、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1
11が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット
信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRA
M111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM1
11Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のような電気
的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リー
チ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111A
が参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブル
には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当り
となる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパ
ターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決
定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)
、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル
(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装
置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定め
られた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊
技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない
段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示
状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行
して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条
件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を
維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ
)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表
示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結
果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動
表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別
情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するもので
ある場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば
、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべ
ての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変
動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となっ
た状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つ
の変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチ
なし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「ス
ペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、この
リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当り
となる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表
示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変
動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が
発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しな
いが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数
や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン
(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決
定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等
を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に
もとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込
み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレー
タを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り
(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲーム
の確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装
置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテ
ーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CP
U111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数
の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り
分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。
また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニ
ットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機10に対する電波の発射を検出する
盤電波センサ62、始動口振分装置36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置
37内の始動口2スイッチ37a,37d、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34
a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され
、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論
理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接
I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとさ
れることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイ
ッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異
常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給
されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F
121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a,37d、ゲー
トスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aの検出信号およびセ
ンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1は、第2入力ポート12
3へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号お
よびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号2は、第3入力ポー
ト124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に
設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設
けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12
等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート1
24に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイ
ッチ37a,37dの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ
入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになってい
る。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
(Chip Enable)2をアサート(有効レベルに変化)することによって、読み出すことが
できる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設
けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信
号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステ
ータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前
の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量
以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッ
チスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)を取り
込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122
が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等
の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられ
ており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有す
る。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化ス
イッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技
用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号
として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の
数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さ
ずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70の
ポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、
リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成される
ようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力
ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に
遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システム
の誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前
に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイ
コン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および
遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッフ
ァ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御
装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側か
ら遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバ
ッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制
御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される
始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中
継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加
工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデ
ータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験
装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝
達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、このチップイネーブル信号CE
により選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38の開閉
扉38cを開成させる大入賞口ソレノイド38bおよび普通変動入賞装置37の可動部材
37bを開成させる普電ソレノイド37cの開閉データを出力するための第2出力ポート
134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に
応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力す
るための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されて
いるデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられて
いる。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71
へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71には、フ
ォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内
部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外
部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からは、
シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド
38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出
力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表
示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ1
38b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジ
ット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137か
ら管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ド
ライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊
技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設ける
ようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139
は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受
信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、
通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子
を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のような
ポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施
形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィック
プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効
果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI31
4を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供
するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(
Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成す
る計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制
御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。ま
た、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続
されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し
、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314へ
の再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等
の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や
映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラ
クタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326
が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデー
タを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信すること
ができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ち
の状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信
号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けら
れている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSY
NCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成
された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。
主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接
続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号I
NTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられ
た上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディ
オパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成
された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出
力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)やポイント表示器49を有する盤装飾装置46を駆動制
御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオ
ード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制
御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置4
4(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を
駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレ
ノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス34
0を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(た
とえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠
演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の
選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b、盤演出装置44内のモータ
の初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)、ポイントゲート
48に設けられたポイントスイッチ48aのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン
311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ
335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路
336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vの
ような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制
御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする
。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され
、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされ
ている。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の
当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動
表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、普図図柄表示部55に、識
別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示
する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部5
5に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示すると
ともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所
定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう
。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう
変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄
表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動口振分装置36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信
号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図
変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値
と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通
変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aと始動口振分装置36に備えられ
た始動口2スイッチ37dからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、
この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRO
M111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判
定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置
300に出力する。そして、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄
(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処
理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動
入賞領域(第1始動口振分装置36、普通変動入賞装置37)への入賞にもとづき変動表
示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示
装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこ
なう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき
、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御
する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に
関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
や小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当
り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すな
わち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。特別遊技状態や小当り遊技状
態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38
bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入
を可能とする制御をおこなう。そして、大入賞口に所定個数(たとえば、9個)の遊技球
が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が
達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続
する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、
停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞
口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1図柄
表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。
また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲ
ームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特
図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能と
なっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図
確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とす
ることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よ
りも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するように
なっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態におい
ては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえ
ば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば
、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開
放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、
500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえ
ば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(
たとえば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をお
こなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放
時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実
行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制
御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態
においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短
い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が70
4m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動
入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状
態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(た
とえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲーム
の1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開
放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定する
ことが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確
率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/
251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが
可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放
態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して
発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させること
も可能である。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の
一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と
7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLE
Dを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d
2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、および
LED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示
部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と
、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部
58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLED
の点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は
、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにお
ける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のL
ED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲーム
における図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個の
LED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲー
ムにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、お
よびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示す
る。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様
により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LE
D_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける
遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個
のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置
100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコ
ン111による制御処理は、主に図6および図7に示すメイン処理と、所定時間周期(た
とえば4m秒)でおこなわれる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチ
ャートを示す図(その1)であり、図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャー
トを示す図(その2)である。メイン処理は、CPU111Aが実行する処理である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6
および図7に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってか
ら、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタッ
クポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レ
ジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にR
AM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合
、RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00h
か01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある
00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)
。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停
止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようにな
っている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、
電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所
定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にし
たがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置
300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定
される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御
装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを
従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができ
る。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置
100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の
起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(
チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレ
ジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェック
データを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時
の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており
、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、RAM初期化スイ
ッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイ
ッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化ス
イッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ11
2を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで
、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検
出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事
態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)
をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ス
テップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視
信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を
設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップ
S9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)
。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS1
0;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また
、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、
すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待
つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における
不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセス
が許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、
ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時
間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を
軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生し
ていない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイ
マの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合
(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号の
チェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」で
ある場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111C
やEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可を
し(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する
(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、
この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を
設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態からRAM初期
化スイッチ112がオンにされたか否かを判定する(ステップS16)。
RAM初期化スイッチ112がオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の
停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか
否かを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停
電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否
かを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステッ
プS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を
おこない(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致す
るか否かを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20
;Y)は、ステップS21(図7)へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理をおこ
なう。
また、RAM初期化スイッチ112がオンである(ステップS16;Y)と判定された
場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステッ
プS17;NまたはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20
;N)と判定された場合は、ステップS26(図7)へ移行して初期化の処理をおこなう
。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし
、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記
憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
ステップS21(図7)では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(
ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域お
よびエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能
な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領
域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアさ
れ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、
RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図の高確率中(特図変動表示ゲームの確率
状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率
中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23、S24をスキップしてステッ
プS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確
率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、たとえば一括表示装置50
に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域
にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するた
めに用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御
装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場
合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマ
ンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド
、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっ
ては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へ移行した場合に
は、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ス
テータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含むすべてのRAM領域をゼロクリア
して(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップ
S28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップ
S29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域および演出モードの設定に係
る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300
)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ移行する。第1の実施形態の場合、
ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド
、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、
所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるためのコマン
ド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて
、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCT
C回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロ
ックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発
振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU1
11Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ
供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこな
う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可
レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111
Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(
ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターン
とは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、あらかじめ定められ
た順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入
れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入
れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めること
ができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、
あらかじめ用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが
任意に設定できるようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、特図の当り図柄を決定
する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)
、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRW
Mの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34
)。第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入ご
とにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期
値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を
崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップS35)をおこなう。なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態
においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は
乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし
、大当り乱数は、CPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新され
るいわゆる「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り
図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タ
イマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新さ
れる「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り
図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を
用いてスタート値を変更するいわゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各
乱数は、「+1」または「−1」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内
のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱
数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り
乱数、当り図柄乱数はハードウェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監
視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)
を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップ
S37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理
(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数
更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新
処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期
値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようにな
り、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫され
るのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込
み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用
した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で
初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除す
る必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理
はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除して
も何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチ
ェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38
)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS
38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される
。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;
Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ス
テップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこな
う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44
)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなって
から、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータ
をセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前に
RWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判
定することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、
演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時におい
て、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設
定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監
視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部
が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段
(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読
み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8は、第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。こ
のチェックサム算出処理は、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップ
S19、S43)である。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値
としてRAMの先頭アドレスを設定し(ステップS101)、繰り返し数を設定する(ス
テップS102)。ここで、繰り返し数は、使用しているRAMのバイト数である。次に
、算出値として「0」を設定する(ステップS103)。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS1
04)、算出アドレスを「+1」更新して(ステップS105)、繰り返し数を「−1」
更新し(ステップS106)、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(ステッ
プS107)。算出が終了していない場合(ステップS107;N)は、ステップS10
4へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS107;Y)は
、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9は、第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。この
初期値乱数更新処理は、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35
)である。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を「+1」更新し
(ステップS111)、小当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS112)、
当り初期値乱数を「+1」更新し(ステップS113)、そして、当り図柄初期値乱数を
「+1」更新して(ステップS114)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「大
当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「
小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数の
ことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期
値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数の
初期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せ
ず、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。このように、メイン処理の
中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム
性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、上述のメイン処理におけるタイマ割込み処理について説明する。図10は、第1
の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理
は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ス
テップS34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU11
1Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイ
マ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111に
おいて、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処
理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS1
21)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理
で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこな
ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレ
スの上位アドレスをセットする(ステップS122)。ステップS122では、メイン処
理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に
、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態
を読み込む入力処理(ステップS123)をおこなう。それから、各種処理でセットされ
た出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37
c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS124)を
おこなう。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この
出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設
定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出
力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制
御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から
見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成さ
れ、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力され
ており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう
構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力す
る払出コマンド送信処理(ステップS125)、乱数更新処理1(ステップS126)、
乱数更新処理2(ステップS127)をおこなう。その後、始動口1スイッチ36a、始
動口2スイッチ37a,37d、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、
大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前
面枠やガラス枠が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ス
テップS128)をおこなう。また、特図変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図ゲ
ーム処理(ステップS129)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム
処理(ステップS130)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処
理(ステップS131)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判
定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS132)、盤電波センサ62からの
検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステ
ップS133)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファに
セットする外部情報編集処理(ステップS134)をおこなって、タイマ割込み処理を終
了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許
可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を
指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこな
われる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバ
ンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS123)の詳細について
説明する。図11は、第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。
この入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取
り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビッ
トのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142
)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)
する(ステップS143)。次に、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のア
ドレスを準備し(ステップS144)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備
し(ステップS145)、未使用のビットデータを準備(ステップS146)する。未使
用のビットデータおよび反転するビットデータは、入力ポートごとに準備されている。次
に、反転するビットデータを準備し(ステップS147)、スイッチ読み込み処理(ステ
ップS148)をおこなう。ここで、第1の実施形態において「準備」とは、レジスタに
値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセット
するようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップ
S149)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS150)、
未使用のビットデータを準備し(ステップS151)、反転するビットデータを準備する
(ステップS152)。そして、スイッチ読み込み処理(ステップS153)をおこない
、入力処理を終了する。
なお、第1入力ポート122で監視するスイッチとしては、図3に示したように、ガラ
ス枠開放検出スイッチ63、本体枠開放検出スイッチ64、RAM初期化スイッチ112
(この処理では未使用扱い)、電源装置400の制御信号生成部430で生成された停電
監視信号(この処理では未使用扱い)、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッ
チ信号、オーバーフロースイッチ信号およびタッチスイッチがある。第2入力ポート12
3で監視するスイッチとしては、始動口1スイッチ36a(「始動口1入賞信号」)、始
動口2スイッチ37a,37d(パターン分岐により、「始動口2入賞信号」「普通電動
役物1入賞信号1」としても出力)、入賞口スイッチ35a(「普通入賞口入賞信号」)
、大入賞口スイッチ38a(「特別電動役物1入賞信号」)およびゲートスイッチ34a
(「普通図柄1に係るゲート通過信号1」)がある。そして、第3入力ポート124で監
視するスイッチとしては、盤電波センサ62、スイッチ異常検知信号、磁気センサ61、
枠電波不正信号および払出ビジー信号がある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS148、S153)
の詳細について説明する。図12は、第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチ
ャートを示す図である。このスイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポート
に取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS161)。そして、8ビットのポート
のうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS162)、反転の
必要なビットを反転(ステップS163)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力
状態1にセーブ(格納)する(ステップS164)。その後、2回目の読み込みまでのデ
ィレイ時間(約100μs)が経過するのを待つ(ステップS165)。
ディレイ時間(約100μs)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の
状態の2回目の読み込みをおこなう(ステップS166)。そして、8ビットのポートの
うち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS167)、反転の必
要なビットを反転(ステップS168)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状
態2にセーブ(格納)する(ステップS169)。その後、1回目と2回目の読み込みで
状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS
170)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットと
する(ステップS171)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確
定ビットパターンを作成し(ステップS172)、未確定ビットパターンと前回割込み時
の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS173)。これにより
、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そ
して、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステッ
プS174)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセー
ブして(ステップS175)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(たとえば2ms)には
、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みをおこなって前回の読み込
みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにする
と次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正し
い判定がおこなえないおそれがある。これに対し、第1の実施形態のように、所定の時間
差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理をおこなうことで、上記
のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS124)の詳細について
説明する。図13は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。この
出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力する第3出力ポート
135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS181)。次に、
普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力する第2出力ポート1
34に出力するデータを合成して出力する(ステップS182)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの
値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS183)、デジットカウンタの
値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS184)。ここで
、一括表示装置50の7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびL
ED_d3からLED_d18をダイナミック点灯させる例として、ラウンド表示、特図
1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図保留表示、および状
態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS185)、合成したデー
タをデジット出力用の第4出力ポート136および外部情報出力用の第5出力ポート13
7に出力する(ステップS186)。ステップS185で合成される外部情報は、「扉・
枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線
の出力データをロードし(ステップS187)、ロードしたデータをセグメント出力用の
第3出力ポート135に出力する(ステップS188)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成す
る(ステップS189)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当
り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信
号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合
成し(ステップS190)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用
の第5出力ポート137に出力する(ステップS191)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成した
データを出力する(ステップS192)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する
中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板
70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS193)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成した
データを出力する(ステップS194)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中
継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板7
0上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS195)。そして
、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力す
るデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータ
を出力し(ステップS196)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS125)の
詳細について説明する。図14は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャ
ートを示す図である。この図において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増
やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14
個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた、各々、
255入賞まで記憶する入賞数カウンタ領域2に「0」でないカウント数があるか否かを
判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N
)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)
、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ス
テップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、
対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(「−1」更新)し(ステップS204)
、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS205)。
次に、賞球残数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領
域にセーブし(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、
その減算結果が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減
算結果が「0」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回
数を「+1」更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステ
ップS211)。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置
100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置20
0)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;
Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステッ
プS209;Y)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払
出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド
送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステッ
プS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は
「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。このように、払出コマンドは、タ
イマ割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コ
マンドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213
)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された
場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビ
ジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参
照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては
、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフロー
エラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を
監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板
のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)が
あるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウン
タ領域1にカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数カウンタ領域1に
カウントがなければ(ステップS215;N)、チェックする入賞数カウンタ領域1のア
ドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェックが終了したか否かを判定する(
ステップS217)。全領域のチェックが終了していない(ステップS217;N)場合
、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1にカウントがある(ステップS21
5;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS218)、入賞数カ
ウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS219)、取得
したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS220)。そして、
払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセーブする(ステップ
S221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS
213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中
である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域
のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステッ
プS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
〔乱数更新処理1〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS126)
について説明する。図15は、第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す
図である。この乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱
数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための
処理である。
この乱数更新処理1では、まず、普図の大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)
設定待ちであるか否かを判定する(ステップS231)。普図の大当り図柄乱数が初期値
設定待ちでない場合(ステップS231;N)、小当り図柄乱数が次回の初期値(スター
ト値)設定待ちであるかを判定する(ステップS234)。また、普図の大当り図柄乱数
が初期値設定待ちである場合(ステップS231;Y)、次回初期値として大当り図柄初
期値乱数をロードし(ステップS232)、ロードした普図の大当り図柄乱数の次回の初
期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値
設定レジスタ)に設定する(ステップS233)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期
値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS234)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS234;N)、当り乱数が次
回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS237)。また、小
当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS234;Y)、次回初期値として
小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS235)、ロードした小当り図柄乱数の次
回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタ
ート値設定レジスタ)に設定する(ステップS236)。その後、当り乱数が次回の初期
値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS237)。
当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS237;N)、当り図柄乱数が次回
の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。また、
当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS237;Y)、次回初期値として当り
初期値乱数をロードし(ステップS238)、ロードした当り乱数の次回の初期値を対応
する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジス
タ)に設定する(ステップS239)。その後、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート
値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。
当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS240;N)は、乱数更新処理
1を終了する。また、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS240;Y
)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS241)、ロードした
当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持す
るレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS242)、乱数更新処理1
を終了する。
〔乱数更新処理2〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS127)
について説明する。図16は、第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す
図である。この乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パター
ンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、第1の実施形態の遊
技機10では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、変動パタ
ーン乱数3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方
を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新
対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時
に更新処理をおこなうようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理
において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態
様決定用乱数)の更新は、上位1バイトまたは下位1バイトのいずれかについて実行され
るように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更
新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを「0」から「
3」の範囲で更新する(ステップS251)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対
応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS252)。そして、算出
されたアドレスにもとづいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステッ
プS253)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち
、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、たとえば第1の実施形態において遊技用マイコン111として使用しているZ
80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるカウンタ
(以下、M1カウンタと称する)のようなランダムな値が設定されるカウンタの値をロー
ドする(ステップS254)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を
付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得して
、M1カウンタの値をマスクする(ステップS255)。なお、マスク値は、更新対象の
乱数によって異なるビット数、たとえば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する
場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを
更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって
上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイト
を更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位
1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例で
あってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否か
を判定する(ステップS256)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトであ
る場合(ステップS256;Y)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カ
ウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に
「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS
257)、ステップS259に移行する。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイト
でない場合(ステップS256;N)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下
位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS258)、ステップS259に移
行する。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合
があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるため
である。
そして、更新する乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS259)、2
バイト乱数である場合(ステップS259;Y)、更新する乱数領域の値(2バイト)を
設定して(ステップS260)、ステップS262に移行する。また、更新する乱数が2
バイト乱数でない場合(ステップS259;N)、乱数値の上位1バイトとして「0」を
設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ス
テップS261)、ステップS262に移行する。
ステップS262では、乱数値にステップS257またはS258で決定した加算値を
加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS253で取得した上限判
定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS263)。そして、新たな乱数値が上限
判定値より大きくない場合(ステップS263;N)、新たな乱数値を1バイト乱数また
は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。また、新たな乱数
値が上限判定値より大きい場合(ステップS263;Y)、新たな乱数値から上限判定値
を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS264)、この値を1バイト乱数ま
たは2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS266)、2バ
イト乱数でない場合(ステップS266;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2
バイト乱数である場合(ステップS266;Y)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を
算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS267
)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パター
ンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111Aは、始動
口振分装置36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入にもとづいて抽出さ
れる各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための
変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステ
ップS128)について説明する。図17は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監
視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず
、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視
テーブル(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信
号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS
271)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に入賞する不正(不正
な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップ
S272)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応
する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS273)、不正な入賞がないか監視する
とともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS274)を実行する。そ
して、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備
し(ステップS275)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不
正&入賞監視処理(ステップS276)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般
入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS277
)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS278)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれの
スイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカ
ウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS279)。その後、状態ス
キャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッ
チ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート玉切れエラー、オーバーフロースイ
ッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監
視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS280
)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップ
S281)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正お
よびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技
機状態監視テーブル2を準備する(ステップS282)。そして、エラーが発生している
か否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS283)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS284)
、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS284;N)は、入賞口ス
イッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3
に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」で
ある場合(ステップS284;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコ
ネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視
を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS285)
。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS
286)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)をおこない、入
賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回お
こなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされる
ので、16ms周期の監視となっている。
〔不正&入賞監視処理〕
次に、入賞口スイッチ/状態監視処理(図17参照)における不正&入賞監視処理(ス
テップS272、S274、S276)について説明する。図18は、第1の実施形態の
不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/エラー監
視処理にて準備された各入賞口監視テーブルには、「入力があるかを判定するデータ(監
視スイッチビット)」、「不正監視情報の下位アドレス」、「不正入賞数領域の下位アド
レス」、「不正入賞エラー報知コマンド」、「不正入賞数上限値(不正発生判定個数)」
、「入賞口スイッチテーブルのアドレス」および「報知タイマ更新情報(許可/更新)」
の情報が定義されているものとする。
この不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aおよび普
通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対しておこなわれる処理である。大入賞
口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉
部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正がおこなわれ易いため、入賞の検出
の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチの不
正監視期間フラグをチェックし(ステップS291)、不正監視期間中であるかを判定す
る(ステップS292)。不正監視期間とは、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大
入賞口スイッチ38aである場合は、特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以
外の期間である。また、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37a
である場合は、普図の当りにもとづき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状
態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS292;Y)、対象の入賞口スイッチに
入力があるか否かを判定する(ステップS293)。対象の入賞口スイッチに入力がない
場合(ステップS293;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS
302)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS293;Y)、対
象の不正入賞数を「+1」更新し(ステップS294)、加算後の不正入賞数が監視対象
の不正発生判定個数(たとえば5個)以上であるか否かを判定する(ステップS295)
なお、判定個数を5個としているのは、たとえば、開状態にある大入賞口が閉状態に変
換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期
間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズが乗った場合にそれを直ちに不正と判定しないよ
うにするためである。これにより、必ずしも不正でない場合まで、簡単に不正と判定して
しまうことを抑止できる。
そして、判定個数以上でない場合(ステップS295;N)、対象の入賞口スイッチの
入賞監視テーブルを準備する(ステップS300)。また、判定個数以上の場合(ステッ
プS295;Y)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS296)、対象の
不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS297)。次に、対象の不正
発生コマンドを準備し(ステップS298)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準
備して(ステップS299)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較す
る(ステップS310)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS292;N)、対象の入賞口スイッチの入
賞監視テーブルを準備し(ステップS300)、賞球の設定をおこなう入賞数カウンタ更
新処理(ステップS301)をおこなう。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし
(ステップS302)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS303)。
そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS303;N)、この不正&入
賞監視処理は、終了する。なお、報知タイマの更新が許可されない情報としては、大入賞
口スイッチ38aがある。これは、1つの大入賞口に対しスイッチ2個で監視をおこなっ
ていることによる。双方のスイッチの監視でタイマを更新すると、倍速でタイマ更新がお
こなわれることとなり、結果的に規定時間の半分で不正タイマがタイムアップしてしまう
。このようなタイマ更新を避けるため、先に監視処理をおこなう大入賞口スイッチのタイ
ミングでの更新を禁止している。また、後に監視処理をおこなう大入賞口スイッチおよび
普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aのように報知タイマの更新が許可される
場合(ステップS303;Y)、対象の報知タイマが「0」でなければ「−1」更新する
(ステップS304)。なお、報知タイマの最小値は、「0」に設定されている。
報知タイマの更新は、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ
38aである場合は許可され、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口ス
イッチ38aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置38についての
不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度でおこなわれてしまい、規定時間(たと
えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、遊技
機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合や始動口2スイッ
チ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS305)、値が「
0」でない場合(ステップS305;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不
正&入賞監視処理を終了する。また、値が「0」である場合(ステップS305;Y)、
すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合、対象の不正解除コマ
ンドを準備し(ステップS306)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(
ステップS307)。そして、CPU111Aは、報知タイマの値が「0」になった瞬間
であるか否かを判定する(ステップS308)。
報知タイマの値が「0」になった瞬間である場合(ステップS308;Y)、すなわち
今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、対象の不正入賞数を
クリアし(ステップS309)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較
する(ステップS310)。また、報知タイマの値が「0」になった瞬間でない場合(ス
テップS308;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0
」になった場合、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップ
S310)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS
310;Y)、不正&入賞監視処理は、終了される。また、準備した不正フラグと対象の
不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS310;N)、準備した不正フラグを
対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS311)、演出コマンド設定処理をおこな
い(ステップS312)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、不正の発
生に伴い不正報知コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正入賞
不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正報知の開始、終了が設定され
ることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理および不正&入賞監視処理における入賞数
カウンタ更新処理(ステップS278、S301)について説明する。図19は、第1の
実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイ
ッチ/状態監視処理で準備された入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、「繰り
返し回数」の情報と、スイッチごとに定義された「入力があるか否かを判定するデータ(
監視スイッチビット)」、「入賞数カウンタ領域1の下位アドレス」および「入賞数カウ
ンタ領域2の下位アドレス」の情報が定義されている。
この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞
口スイッチの個数を取得し(ステップS321)、対象の入賞口スイッチに入力(正確に
は入力の変化)があるか否かを判定する(ステップS322)。
入力がない場合(ステップS322;N)、テーブルアドレスを次レコードのアドレス
に更新する(ステップS331)。また、入力がある場合(ステップS322;Y)、対
象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS323)、ロードした値を「+1
」更新して(ステップS324)、オーバーフローするか判定する(ステップS325)
。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS325;N)、更新後の値
を入賞数カウンタ領域1にセーブする(ステップS326)。これにより、賞球(払出コ
マンド送信)のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは2バイ
トであり、「0」から「65535」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生
した場合(ステップS325;Y)は、ステップS326の処理がパスされる。
次に、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードし(ステップS327)、ロードした
値を「+1」更新し(ステップS328)、オーバーフローするか否かを判定する(ステ
ップS329)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS329;N
)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(ステップS330)。これによ
り、メイン賞球信号のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは
1バイトであり、「0」から「255」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発
生した場合(ステップS329;Y)は、ステップS330の処理がパスされる。
ステップS331において、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新すると、
全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップS332)。全スイッチの監視
が終了していない場合(ステップS332;N)は、対象の入賞口スイッチに入力がある
かを判定する処理(ステップS322)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合
(ステップS332;Y)、入賞数カウンタ更新処理は、終了される。以上の処理により
、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステッ
プS286)について説明する。図20は、第1の実施形態の遊技機状態チェック処理の
フローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された各
遊技機状態監視テーブルには、「状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス」、「対象
の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス」、
「対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ」、「信号オンの判定データ」、「状
態オフコマンド(エラー系の場合は、エラー報知終了のコマンドの意味)」、「状態オン
コマンド(エラー系の場合は、エラー報知開始のコマンドの意味)」、「状態オフ監視タ
イマ比較値」および「状態オン監視タイマ比較値」の情報がそれぞれ定義されている。
この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テ
ーブルを取得し(ステップS341)、監視対象の信号がオンであるか否か、すなわちエ
ラーを示す状態であるか否かを判定する(ステップS342)。なお、監視対象の信号が
オンでない場合とは、エラー系に関しては、エラーではない正常の状態をいい、タッチス
イッチに関しては、タッチしていない状態をいう。また、監視対象の信号がオンである場
合とは、エラー系に関しては、エラー(異常、不正)の状態をいい、タッチスイッチに関
しては、タッチしている状態をいう。
ステップS342において、信号がオンでない場合(ステップS342;N)、状態フ
ラグとして状態オフフラグを準備し(ステップS343)し、対象の状態オフコマンドを
取得して準備する(ステップS344)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取
得して(ステップS345)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(
ステップS349)。
一方、信号がオンである場合(ステップS342;Y)、状態フラグとして状態オンフ
ラグを準備し(ステップS346)、対象の状態オンコマンドを取得して準備する(ステ
ップS347)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS34
8)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS349;Y)
、すなわち信号の状態が変化していない場合、対象の状態監視タイマを「+1」更新して
(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定
する(ステップS353)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致し
ない場合(ステップS349;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、対象の信
号制御領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS350)。そして、対象の状態
監視タイマをクリアし(ステップS351)、対象の状態監視タイマを「+1」更新して
(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定
する(ステップS353)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS353
;N)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、対象の状態監視タイマの値
が監視タイマ比較値以上となった場合(ステップS353;Y)、状態監視タイマを「−
1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS354)、準備した状態フラグを対
象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS355)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップ
S355;Y)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、準備した状態フラ
グと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS355;N)、準備した
状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS356)、上で準備した状態
オフコマンドか状態オンコマンドのいずれかを送信する演出コマンド設定処理をおこなっ
て(ステップS357)、遊技機状態チェック処理を終了する。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ス
テップS287)について説明する。図21は、第1の実施形態の払出ビジー信号チェッ
ク処理のフローチャートを示す図である。
この払出ビジー信号チェック処理では、まず、払出ビジー信号がオンか否かを判定し(
ステップS361)、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS361;N)、状態
フラグとしてアイドル状態フラグを準備し(ステップS362)、オフ確定監視タイマ比
較値を設定する(ステップS363)。ここで設定されるオフ確定監視タイマ比較値は、
たとえば、32msが設定される。
ステップS361において、払出ビジー信号がオンである場合(ステップS361;Y
)、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備し(ステップS364)、オン確定監視タ
イマ比較値を設定する(ステップS365)。ここで設定されるオン確定監視タイマ比較
値は、たとえば、32msが設定される。
次に、ビジー信号状態領域の値を今回の信号の状態と比較する(ステップS366)。
ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS366;Y)、
すなわち信号の状態が変化していない場合、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(
ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(
ステップS370)。また、ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場
合(ステップS366;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、ビジー信号状態
領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS367)。そして、ビジー信号監視タ
イマをゼロクリアし(ステップS368)、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(
ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(
ステップS370)。
ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値に達していない場合(ステップS370;N
)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。また、ビジー信号監視タイマの値
がタイマ比較値以上となった場合(ステップS370;Y)、ビジー信号監視タイマを「
−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS371)、準備した状態フラグを
払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS372)、この払出ビジー信号チェッ
ク処理は、終了される。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS129)の詳細に
ついて図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチ
ャートを示す図である。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37a,37d
の入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定をおこ
なう。特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37
a,37dの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)をおこなう。始動
口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動口振分装置36、第2始動入賞口を
なす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出を
おこない、当該入賞にもとづく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞にもとづく遊技
結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイッチ
監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a(大入賞口
スイッチ1、大入賞口スイッチ2)での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。
なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処
理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマ
の値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでに
タイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参
照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テ
ーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステッ
プA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステッ
プA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動
開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を
おこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図普段処理(ステップA8)をおこなう
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定
や、特図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図変動中処理(ス
テップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技
結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当
りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/イン
ターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図表示中処理(ステッ
プA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定
や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう
ファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウ
ンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディン
グコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定す
る処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウ
ンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定
等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時
間を設定する処理や、大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大
入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理をおこなうた
めに必要な情報の設定等をおこなう大当り終了処理(ステップA14)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入
賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を
おこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA
15)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小
当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等
をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り終了処理をおこなう
ために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理をおこなう
ために必要な情報の設定等をおこなう小当り終了処理(ステップA18)をおこなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこな
う。そして、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステ
ップA21)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA22)をおこ
ない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値
が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ス
テップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動
を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄
の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態
が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定
のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が
作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセッ
トされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオ
フされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるス
イッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電
動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般
的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用
している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細
について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理
のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動口振分装置36)入賞監視テーブ
ルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなっ
て、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;
N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA1
03;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA1
04)。なお、ステップA104における判定は、遊技状態が普電サポート中であるか否
かを判定対象とし、確率状態の高低を判定対象に含めるものではない。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)に
は、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;
Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定
処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲー
ムの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、
演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。第1の実施形態の遊技機10の
場合、始動口1(始動口振分装置36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置
37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方
が有利な遊技状態となるが、時短状態中に始動口1に入賞があった場合(すなわち、時短
状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信
して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう
構成されている。
次いで、始動口1(始動口振分装置36)による保留の情報を設定するテーブルを準備
した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)をおこ
なう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA10
9)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞がある
か否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;
N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA1
11;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普
通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し
(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定す
ると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。一方、ステップ
A112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普
電不正発生中であるか否かを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生
判定個数(たとえば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞
装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能であ
る。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり
、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する
。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上で
ある場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると
、始動口2(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後
(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)をおこなって
、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中で
ある(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。
すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
、A110)の詳細について図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態のハー
ド乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動口振分装置36)および始動口2(普
通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA
121)、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37a,37dのうち、監視
対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監
視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得
処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122
;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数
ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すな
わち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数
ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハー
ド乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125
)。そして、始動口1(始動口振分装置36)および始動口2(普通変動入賞装置37)
のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数
取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップ
A108、A115)の詳細について図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形
態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37a,
37dの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイ
ッチ37a,37dのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊
技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(
ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数
がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフロ
ーしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領
域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力
回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスし
てステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号出力回数領域に
「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「25
5」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバ
ーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37a,37dのうち、監視対
象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満であるか
否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(
ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。更新対象の特図保
留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図
1保留数または特図2保留数)を「+1」更新して(ステップA136)、監視対象の始
動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ
および特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、
ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(
ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備
して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA
141)。
次いで、始動口1(始動口振分装置36)への入賞であるか否かを判定する(ステップ
A142)。
ステップA142にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA142;
N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA1
42;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小
当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3を対応
するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情
報判定処理(ステップA146)をおこなう。
次いで、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する飾り特図保留数コマン
ドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)をおこな
って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動口振分
装置36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱
数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する
始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始
動口振分装置36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限
に第1始動記憶として記憶し、始動口2(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にも
とづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA14
6)の詳細について図26を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図保留情報
判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である
特図保留情報判定処理では、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグ
をチェックして、始動口1(始動口振分装置36)への入賞であるか否かを判定する(ス
テップA151)。
ステップA151にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA151;
N)には、ステップA154の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA151にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA1
51;Y)には、特図時短中であるか否かを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)に
は、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;
N)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA1
53;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステッ
プA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであ
るか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA15
5)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口
スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ス
テップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステッ
プA157)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、始動口1(始動口振
分装置36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA158;
N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の
処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA158にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA1
58;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否
かを判定する小当り判定処理(ステップA159)をおこなう。
その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップA16
0)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止
図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以
降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チ
ェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図
柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処
理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド
を準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理(ステップA165)をおこなう
。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設
定処理(ステップA166)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動
パターン設定処理(ステップA167)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号
および後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準
備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)をおこない、
特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、
ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲーム
の開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む
先読み図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パターンの
情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。
これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の
判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表
示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(た
とえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して
記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけでは
なく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳
細について図27を用いて説明する。図27は、第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視
処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放中処理
中であるか、すなわち特別遊技状態であるか否かを判定する(ステップA201)。大入
賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)には、ステップA205の処理に
移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA2
01;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)には、ステップA205の
処理に移行する。大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)には、小当
り中(小当り遊技状態中)処理中であるか否かを判定する(ステップA203)。
小当り中処理中である場合(ステップA203;Y)には、ステップA205の処理に
移行する。小当り中処理中でない場合(ステップA203;N)には、小当り残存球処理
中であるか否かを判定する(ステップA204)。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA204;N)には、大入賞口スイッチ監視
処理を終了する。小当り残存球処理中である場合(ステップA204;Y)には、ステッ
プA205の処理に移行する。
なお、特図ゲーム処理番号は、特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで、特図ゲーム
処理番号の値は移行しないため、特図ゲーム処理番号の値をチェックすることで遊技の進
行状態をチェックできる。したがって、大入賞口開放中処理中、大入賞口残存球処理中、
小当り中処理中、および小当り残存球処理中であるか否かの判定は、特図ゲーム処理番号
の値をチェックしておこなう。
そして、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカ
ウントするための入賞カウンタに「0」をセットし(ステップA205)、大入賞口スイ
ッチ1に入力があるかを判定する(ステップA206)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA206;N)には、ステップA21
0の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ1に入力がある場合
(ステップA206;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA20
7)、演出コマンド設定処理(ステップA208)をおこない、入賞カウンタの値を「+
1」更新する(ステップA209)。
そして、大入賞口スイッチ2に入力があるか否かを判定し(ステップA210)、大入
賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA210;N)には、ステップA214の処
理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステ
ップA210;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA211)、
演出コマンド設定処理(ステップA212)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更
新する(ステップA213)。
そして、入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップA214)、入賞
カウンタの値が「0」である場合(ステップA214;Y)には、大入賞口スイッチ監視
処理を終了する。入賞カウンタの値が「0」でない場合(ステップA214;N)には、
大入賞口残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA215)、大入賞口残存球処理
中である場合(ステップA215;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA215;N)には、小当り残存球処理中
であるか否かを判定し(ステップA216)、小当り残存球処理中である場合(ステップ
A216;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA216;N)には、入賞カウンタの値(「
1」または「2」)を大入賞口カウント数に加算し(ステップA217)、大入賞口カウ
ント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数(9個))以上であるか否かを判定
する(ステップA218)。
大入賞口カウント数が上限値以上でない場合(ステップA218;N)には、大入賞口
スイッチ監視処理を終了する。大入賞口カウント数が上限値以上である場合(ステップA
218;Y)には、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA219)、特図ゲー
ム処理タイマ領域の情報をゼロクリアし(ステップA220)、小当り中処理中であるか
否かを判定する(ステップA221)。
小当り中処理中でない場合(ステップA221;N)には、大入賞口スイッチ監視処理
を終了する。小当り中処理中である場合(ステップA221;Y)には、大入賞口制御ポ
インタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA222)、大入賞口スイ
ッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了すること
となる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について図
28を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示
す図である。
特図普段処理では、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判
定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と
判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステッ
プA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定す
ると、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA311)、客待ちデモが
開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中
フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理
(ステップA314)をおこない、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を
おこなって、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始
済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA
315)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;
N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)をおこない、特図2保留数に対応する
飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステ
ップA304)をおこなう。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA
305)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;
N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)をおこない、特図1保留数に対応する
飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステ
ップA309)をおこなう。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA
310)をおこなって、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先におこなうこ
とで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が
実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに
優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊
技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表
示ゲームを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手
段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)
の詳細について図29を用いて説明する。図29は、第1の実施形態の特図普段処理移行
設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理1では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を
処理番号として設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセー
ブする(ステップA322)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA323)、大入賞口不
正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA324)、特図
普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細に
ついて図30を用いて説明する。図30は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフロ
ーチャートを示す図である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理である。特図
1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示
す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA331)、第1特
図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や
大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA
333)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設
定する特図情報設定処理(ステップA334)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変
動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである
特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特
図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理
(ステップA336)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する
変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこなって、特図1変動開始処理を終了す
る。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細に
ついて図31を用いて説明する。図31は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフロ
ーチャートを示す図である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理であって、図
30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象としてお
こなうものである。
特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2
)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、
第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ
情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA
343)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設
定する特図情報設定処理(ステップA344)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変
動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである
特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特
図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理
(ステップA346)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する
変動開始情報設定処理(ステップA347)をおこなって、特図2変動開始処理を終了す
る。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332
)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1の実施形態の大当りフラグ1
設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ス
テップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)
。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、
準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を
「0」クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここ
では特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域であ
る。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであ
るか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)をおこない、大当り判定処理の
判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA356)。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステッ
プA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域
に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終
了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ス
テップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じ
て小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)をおこない、小当
り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップSA359)。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステッ
プA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に
小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了
する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステ
ップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセー
ブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、
第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、および「はずれ」のうちの
いずれかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342
)の詳細について図33を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の大当りフラグ2
設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(
ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当
り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保
留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA373)。なお、保留数1用とは、消
化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)
を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否か
に応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)をおこない
、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA375)。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステッ
プA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域
に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終
了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ス
テップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2
設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第2特図変動表示ゲームの
結果は、「大当り」および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理および大当りフラグ2設
定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)の詳細につい
て図34を用いて説明する。図34は、第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャー
トを示す図である。
大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)
、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か否かを判定する(ステップA382)。なお
、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連
続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で
、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判
定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当
該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA35
5)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;
Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたはは
ずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ
2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の
値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結
果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確
率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップ
A383)。
そして、高確率中である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設
定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定
する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、
低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定
値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当
該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA35
5)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;
Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたはは
ずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ
2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の
値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結
果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、す
なわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当
り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理および大当りフラグ1設定処理における小当り判定
処理(ステップA159、A358)の詳細について図35を用いて説明する。図35は
、第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。
図35に示すように、小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か否かを判定する(ステップA391)。なお、
大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定をおこなう。すなわち、小当
りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する
複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で
、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであ
ると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定さ
れている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわ
ちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判
定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は
、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否
かを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわ
ちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判
定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N
)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)
、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333
)の詳細について図36を用いて説明する。図36は、第1の実施形態の特図1停止図柄
設定処理のフローチャートを示す図である。
特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(ステッ
プA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格
納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特
図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に
対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA40
4)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図
柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステ
ップA406)。停止図柄パターンとは、特図1図柄表示部53での停止図柄や表示装置
41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド
数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、
停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブ
して(ステップA408)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行
情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、お
よび特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。第1の実施形態の
場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、または小
当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1にお
ける大当りのうち特定の大当り図柄(たとえば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態
が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モード
となるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そし
て、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグ
が小当りか否かを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA410;
Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする
(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)
、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域
にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域に
セーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセ
ーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド
を準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止
図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パ
ターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに
対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変
動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、
演出コマンド設定処理(ステップA420)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に
演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信
号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保
留数1用)の情報を「0」クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領
域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定
処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343
)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図2停止図柄
設定処理のフローチャートを示す図である。
特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定し(
ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄
乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次
に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄
乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップ
A434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図
柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステ
ップA436)。停止図柄パターンとは、特図2図柄表示部54での停止図柄や表示装置
41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド
数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、
停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブ
して(ステップA438)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行
情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、お
よび特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、第1の実施
形態の場合、特図2における大当りにおいては、いずれの大当り図柄であっても移行先の
演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応
する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停
止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄
パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターン
に対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図
変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、
演出コマンド設定処理(ステップA444)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に
演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信
号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保
留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を
終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動口1(始動口振分装置36)での遊技球の検出
にもとづいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、始動口2(普通変動入
賞装置37)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを
実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技
制御装置100)による判定結果にもとづき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲ
ーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理および特図2変動開始処理に
おける特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について図3
8を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを
示す図である。
第1の実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに
影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。
演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況等に応じて、
複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ス
テップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する
(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、
対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップ
A454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA4
55)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これ
により変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづい
て生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ
開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループ
を選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動
時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保
留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが
含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこ
の変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演
出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、
対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップ
A460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA4
61)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図
情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数
、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振
分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテー
ブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの
場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が
低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響
しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、および特図2変動開始にお
ける変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について図
39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャ
ートを示す図である。
なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態
様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの
変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半
変動パターンを設定する。
変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップ
A471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、
準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から
変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。第1の実施形態におい
て、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的に
は、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率
よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当
り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱
数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、
より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定し(ステップA474
)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップ
A475)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう
。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA4
76)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備
して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動
パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ス
テップA479)をおこない、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半
変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが
設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後
半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出
したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップ
A483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3
をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485
)をおこない、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域に
セーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、
前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとな
る。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のう
ちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定
処理(ステップA337、A347)の詳細について図40を用いて説明する。図40は
、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、
および変動パターン乱数3の乱数格納領域の情報をクリアする(ステップA491)。次
に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前
半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定
し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップ
A495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特
図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対
応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変
動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理をおこな
う(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を「−1」更
新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを
設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)
、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理
を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判
定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもと
づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動
パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に
送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信にも
とづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を
設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留
数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図
コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時
間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御
装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信するこ
とで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップ
A310)の詳細について図41を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図変
動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号で
ある「1」を処理番号として設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処
理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA513)、特図1の変動
開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。なお、
特図1の変動開始に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオンにする信号である。その
後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図1
点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄表示部53の点滅の周期のタイマ)の
初期値(たとえば100ms)をセーブ(設定)して(ステップA516)、特図変動中
処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップ
A305)の詳細について図42を用いて説明する。図42は、第1の実施形態の特図変
動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号で
ある「1」を処理番号として設定し(ステップA521)、特図ゲーム処理番号領域に処
理番号をセーブする(ステップA522)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA523)、特図2の変動
開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブす
る(ステップA524)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし
(ステップA525)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄表示部
54の点滅の周期のタイマ)の初期値をセーブ(設定)して(ステップA526)、特図
変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について
図43を用いて説明する。図43は、第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャート
を示す図である。
特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステッ
プA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA
602)。第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合に
は表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場
合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンであ
る場合には表示時間として600msを設定する。なお、第1の実施形態の場合、停止図
柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パターンで同
じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定するものであってもよい。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)をおこなって、特図表示中
処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表
示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップA603
)の詳細について図44を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図表示中処理
移行設定処理のフローチャートを示す図である。
特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号である「2」
を処理番号として設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセ
ーブする(ステップA612)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA
613)、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステッ
プA614)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにす
る信号である。また、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにす
る信号である。
そして、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信
号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(たとえば256ms)をセーブする(ステップA
615)。その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報
として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領
域にセーブし(ステップA616)、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲー
ムの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2
変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図表示中処理移行設定処理を
終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細につい
て図45、46を用いて説明する。図45は、第1の実施形態の特図表示中処理のフロー
チャートを示す図(その1)である。図46は、第1の実施形態の特図表示中処理のフロ
ーチャートを示す図(その2)である。
特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて
設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域
の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフ
ラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフ
ラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域および大当
りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA704)。そして、ロードされた大当り
フラグ2が大当りであるか否かを判定して(ステップA705)、大当りである(ステッ
プA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開
始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA708)、ラ
ウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図2大当りの開始に
関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号を
オンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステ
ップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否かを
判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、
第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試
験信号出力データ領域にセーブし、(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを
設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作
動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図
柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限
値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、「16」または「4」)を
取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラ
ウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLE
Dポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA71
3)をおこなう。その後、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果と
なる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(
ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。続けて、
特図1または特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止
図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演
出コマンド設定処理(ステップA717)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結
果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ス
テップA718)。第1の実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情
報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお
、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り
2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合
にはオン、出玉のない大当り(いわゆる、突確大当り等。大入賞口開放情報が大入賞口開
放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればオン、それ以外ではオフと
なる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはオン、出玉のない大当り
である場合にはオフとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り
結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4
700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA719)、設定
した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA7
20)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモ
ードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した
際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に
もとづき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不
正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入
賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップ
A723)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA
724)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706
;N)は、ロードした小当りフラグが小当りであるか否かを判定する(ステップA725
)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA72
5;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関す
る演出モード情報チェック処理(ステップA727)をおこなって、特図高確率中(特図
変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA728)
ステップA728にて、特図高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)
には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA7
29)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。次いで、小当りファン
ファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA7
32)をおこなって、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
また、ステップA728にて、特図高確率中であると判定した場合(ステップA728
;Y)には、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。このよう
に、第1の実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状
態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させ
ないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフ
ラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理
移行設定処理1(ステップA734)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップ
A725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定
に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)をおこない、演出モード番号
に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替
準備残り回転数とが一致するか否かを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残
り回転数は、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて異なる値(回転数:
たとえば、モードAが4回、モードBが3回、モードCが8回等)であってもよいし、複
数の演出モードのうちのいずれかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよ
いし、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて同一の値(回転数)であっ
てもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定し
た場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741
)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判
定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ス
テップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)をおこなった後に、特図
普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。
演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出をおこ
なわないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置
300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにするこ
とができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(ステップA726、A735
)の詳細について図47を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の高確率変動回数
更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図高確率中であるか否かを判定し(ステップA
751)、特図高確率中でない場合(ステップA751;N)には、高確率変動回数更新
処理を終了する。
特図高確率中である場合(ステップA751;Y)には、高確率状態とする特図変動表
示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA752)、
高確率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA753)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、高確率変動回数更
新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA753;Y)には、
高確率報知フラグ領域の情報をクリアし(ステップA754)、高確率終了に関する信号
を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA755)。なお、高確率終了に関す
る信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する
信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA756)。なお、高確率&時短
の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確
率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、
特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフ
にする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通
図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされてい
る。
そして、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA757)、普
図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA758)。
そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステ
ップA759)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステ
ップA760)。なお、左打ち指示に関する信号は、発射位置指定信号1をオフにする信
号である。そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に
左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA761)、高確率変動回数更新処理を終了す
る。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA727、A7
36)の詳細について図48を用いて説明する。図48は、第1の実施形態の演出モード
情報チェック処理のフローチャートを示す図である。
演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか
否かを判定し(ステップA771)、次モード移行情報が更新なしコードである場合(ス
テップA771;Y)には、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行
した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更がおこなわれない場合であって
、たとえば、高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている
場合等である。
次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)には、演出モ
ードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を「−1」更
新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」であるか否かを判定する(ステップ
A773)。ステップA772の処理は、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表
示ゲームの実行回数を計数する計数手段となる。
演出残り回転数が「0」でない場合(ステップA773;N)には、演出モード情報チ
ェック処理を終了する。演出残り回転数が「0」である場合(ステップA773;Y)、
すなわち、次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合には、演出モード情報
アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブル
のアドレスを取得する(ステップA775)。
移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステ
ップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域に
セーブする(ステップA777)。移行する演出モード(移行先の演出モード)は、ステ
ップA776より前に既にセーブされている次モード移行情報からわかる。移行する演出
モードの次の演出モードに関する次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセ
ーブする(ステップA778)。なお、ステップA776の処理は、計数手段(ステップ
A772)による計数結果に対応して複数の演出モード(遊技モード)のうちいずれかの
演出モード(遊技モード)の実行制御をおこなう演出モード実行制御手段(遊技モード実
行制御手段)となる。
ステップA776で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ス
テップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致
するか否かを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送
信コマンド領域の値と一致する場合、すなわち、確率の状態が変化しない場合(ステップ
A780;Y)には、コマンドを演出制御装置300に送信することなく演出モード情報
チェック処理を終了する。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値
と一致しない場合(ステップA780;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧
時送信コマンド領域にセーブし(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップ
A782)をおこなう。
そして、ステップA777で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを
準備し(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)をおこなう。
そして、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA785
)、演出コマンド設定処理(ステップA786)をおこない、新たな演出モードが左打ち
するモードであるか否かを判定する(ステップA787)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)には、演出
モード情報チェック処理を終了する。新たな演出モードが左打ちをするモードである場合
(ステップA787;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)
、演出コマンド設定処理(ステップA789)をおこない、演出モード情報チェック処理
を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処
理1(ステップA724)の詳細について図49を用いて説明する。図49は、第1の実
施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図で
ある。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/イ
ンターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA79
1)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブ
する(ステップA793)。大当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオ
ン(大当り+小当りで出力)にする信号と、大当り4信号をオン(大当りで出力)にする
信号を含む。
次に、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステ
ップA794)。高確率&時短の終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態
信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変
動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする
信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するラウンド数領域の情報をクリア
し(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステッ
プA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップ
A797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA798)、高確率状態
の表示に係る遊技状態表示LEDを消灯させるために高確率報知フラグ領域の情報をクリ
アして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラ
グをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力さ
れるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)を
セーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管
理する高確率変動回数領域の情報をクリアする(ステップA802)。これにより高確率
状態および時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、
遊技制御装置100が演出モードの管理をしているため、演出残り回転数領域の情報をク
リアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(
ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を
試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LEDを点灯
させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA8
07)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、
特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ス
テップA734)の詳細について図50を用いて説明する。図50は、第1の実施形態の
小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、小当りファンファーレ中処理
に係る処理番号である「7」を処理番号として設定し(ステップA811)、特図ゲーム
処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファ
ーレ時間(たとえば、300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA
813)、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップ
A814)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小
当りで出力)する信号である。
そして、小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A815)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオンにす
る信号である。
そして、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA816)、大入賞口不
正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA817)。そし
て、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA818
)。右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である
そして、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状
態中の番号をセーブして(ステップA819)、小当りファンファーレ中処理移行設定処
理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップ
A11)の詳細について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施形態のファンフ
ァーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を「+1
」更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンド
を準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)をおこな
う。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報
に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数
が、取得した開放切替判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用
の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域
にセーブして(ステップA907)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移
行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を
終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は
、長開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、29s)を特図ゲーム処理タ
イマ領域にセーブして(ステップA908)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放
中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル
中処理を終了する。
ここで、第1の実施形態においては、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開
放情報1(すべて短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(すべて長開放)、(3
)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R
、大入賞口開放情報4(すべて長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(すべて長
開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)
、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定
されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判
定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開
放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定
値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放
情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値
「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である
間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作をおこなうよ
うになっている。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設
定処理(ステップA909)の詳細について図52を用いて説明する。図52は、第1の
実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理移行設定処理では、まず、大入賞口開放中処理に係る処理番号であ
る「4」を処理番号として設定し(ステップA911)、処理番号を特図ゲーム処理番号
領域にセーブする(ステップA912)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)開
放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA913)。大入
賞口開放開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号で
ある。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ス
テップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入
賞装置38)のオンデータをセーブして(ステップA915)、大入賞口開放中処理移行
設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細に
ついて図53を用いて説明する。図53は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフロ
ーチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とR
WMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウ
ンドであるか否かを判定する(ステップA1001)。
最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)には、最終用の残存球処理時間(
たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1008)、
エンディングコマンドを準備し(ステップA1009)、ステップA1010の処理に移
行して、それ以降の処理をおこなう。
最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)には、大入賞口動作判定テーブル
を設定し(ステップA1002)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得し
(ステップA1003)、ラウンド数が開放切替判定値を超えているか否かを判定する(
A1004)。
ラウンド数が開放切替判定値を超えている場合(ステップA1004;Y)には、短閉
鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.4s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(
ステップA1005)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステッ
プA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替判定値を超えていない場合(ステップA1004;N)には、長
閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし
(ステップA1006)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステ
ップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
その後、演出コマンド設定処理(ステップA1010)をおこない、大入賞口残存球処
理移行設定処理(ステップA1011)をおこない、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップ
A1011)の詳細について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の大入
賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理移行設定処理では、まず、大入賞口残存球処理に係る処理番号であ
る「5」を処理番号として設定し(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番
号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領
域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブして(ステップA1023
)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細に
ついて図55を用いて説明する。図55は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフロ
ーチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とR
WMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウ
ンドであるか否かを判定する(ステップA1101)。
最終ラウンドである場合(ステップA1101;Y)には、特図ゲームモードフラグ退
避領域からフラグをロードし(ステップA1111)、ロードしたフラグ、大入賞口開放
情報、停止図柄パターンに対応するエンディング時間(たとえば、1.9s)を設定する
(ステップA1112)。そして、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセー
ブし(ステップA1113)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)をお
こない、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドでない場合(ステップA1101;N)には、大入賞口動作判定テーブル
を設定し(ステップA1102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得す
る(ステップA1103)。そして、通常のインターバル時間(たとえば、0.1s)を
設定し(ステップA1104)、ラウンド数が開放切替判定値より大きいか否かを判定し
(ステップA1105)、ラウンド数が開放切替判定値より大きい場合(ステップA11
05;Y)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替値より大きくない場合(ステップA1105;N)には、大入賞
口開放情報がランクダウン演出系の値であるか否かを判定し(ステップA1106)、大
入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA1106;N)には、
ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA1106;Y)に
は、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(たとえば、2R、4R、8R)であるか否かを
判定し(ステップA1107)、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステッ
プA1107;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこ
なう。
ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA1107;Y)には、ラン
クダウン演出用のインターバル時間(たとえば、3.6s)を設定し(ステップA110
8)、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、インターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA110
9)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)をお
こない、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
次に、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設
定処理2(ステップA1110)の詳細について図56を用いて説明する。図56は、第
1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを
示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/イ
ンターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA11
21)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1122)。そし
て、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域
にセーブする(ステップA1123)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえ
ば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1
114)の詳細について図57を用いて説明する。図57は、第1の実施形態の大当り終
了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大当り終了処理移行設定処理では、まず、大当り終了処理に係る処理番号である「6」
を処理番号として設定し(ステップA1131)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域に
セーブする(ステップA1132)。
そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力デー
タ領域にセーブする(ステップA1133)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、
たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステ
ップA1134)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリア
する(ステップA1135)。そして、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラ
ウンド数上限値領域の情報をクリアし(ステップA1136)、ラウンド数の上限値判定
用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアする(ステップA113
7)。そして、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情
報をクリアし(ステップA1138)、大当り終了移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細につい
て図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャー
トを示す図である。
この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データであるか否か
を判定する(ステップA1201)。時短作動データでない場合(ステップA1201;
N)は、大当り終了設定処理1(ステップA1202)をおこない、時短作動データであ
る場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2(ステップA1203)を
おこなう。
そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開
始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレス
を取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として
、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出
モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に
設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ス
テップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報
を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)
、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コ
マンド設定処理(ステップA1211)をおこなう。
なお、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」のいず
れかに、さらに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。第1の実施形態の場
合、大当りが終了すると必ず確変状態(いわゆる、ST状態)になるので、確率情報コマ
ンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB
」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり
、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時
短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA121
2)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)をおこなう。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA12
14)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)をおこなって、大当り終了後に時
短状態が発生するか否かを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理
移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打
ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップ
A1218)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)を
おこない、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)の
詳細について図59を用いて説明する。図59は、第1の実施形態の大当り終了設定処理
1のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号を外部情報出力データ領
域にセーブする(ステップA1221)。時短状態なしに関する信号は、たとえば、大当
り2信号をオフにする信号である。
次に、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセー
ブする(ステップA1222)。なお、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号は
、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号
をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2
変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号
を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)
、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)
、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA
1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば100回)をセーブし(ス
テップA1226)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(
ステップA1227)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号
1をオフにする信号である。
次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態
中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)の
詳細について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の大当り終了設定処理
2のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号を外部情報出力データ
領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、たとえば、
大当り2信号をオンにする信号である。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出
力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブ
する(ステップA1232)。高確率状態と時短状態の開始に関する信号は、たとえば、
特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする
信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、特別図柄2変動時間短縮
状態信号をオンにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオンにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)
、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)
、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA
1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば、100回)をセーブして
(ステップA1236)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、第1の実施形態の場
合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているの
で、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定をおこなわない。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA121
9)の詳細について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態の特図普段処理
移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理2では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を
処理番号として設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセ
ーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップ
A1243)。大当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号
と、大当り3信号をオフにする信号と、大当り4信号をオフにする信号を含む。
次に、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA
1244)。大当りの終了に関する信号は、条件装置作動中信号をオフにする信号と、役
物連続作動装置作動中信号をオフにする信号と、特別図柄1当り信号をオフにする信号と
、特別図柄2当り信号をオフにする信号を含む。
続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りの
ラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA12
46)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、
特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不
正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特
図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)
の詳細について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態の小当りファンファ
ーレ中処理のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)
をおこない、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステッ
プA1301)の詳細について図63を用いて説明する。図63は、第1の実施形態の小
当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理移行設定処理では、まず、小当り中処理に係る処理番号である「8」を処
理番号として設定し(ステップA1311)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセー
ブする(ステップA1312)。
そして、小当り開放時間(たとえば、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域に設定し
(ステップA1313)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセ
ーブする(ステップA1314)。小当り動作の開始に関する信号は、たとえば、特別電
動役物1作動中信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオ
ンデータをセーブし(ステップA1315)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カ
ウント数領域の情報をクリアする(ステップA1316)。
そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(たとえば、「0」)をセーブ
し(ステップA1317)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップA16)の詳細について
図64を用いて説明する。図64は、第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを
示す図である。
小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタ領域から小当り中制御ポインタをロー
ドし(ステップA1401)、ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値
(たとえば、「6」)以上であるか否かを判定する(ステップA1402)。
ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA
1402;N)には、小当り中制御ポインタ領域の小当り中制御ポインタの値を「+1」
更新し(ステップA1403)、小当り動作移行設定処理(ステップA1404)をおこ
ない、小当り中処理を終了する。ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了
値以上である場合(ステップA1402;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域か
らフラグをロードし(ステップA1405)、ロードしたフラグが特図高確率中であるか
否かを判定する(ステップA1406)。なお、ステップA1406における判定は、確
率状態を判定対象とし、時短状態を判定対象としない。
ロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1406;Y)には、ステッ
プA1409の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。ロードしたフラグが特図高
確率中でない場合(ステップA1406;N)には、小当り終了画面のコマンドを準備し
て(ステップA1407)、演出コマンド設定処理(ステップA1408)をおこなう。
そして、小当り残存球処理移行設定処理(ステップ1409)をおこない、小当り中処理
を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA1404)の
詳細について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の小当り動作移行設定
処理のフローチャートを示す図である。
小当り動作移行設定処理では、まず、ステップA1401でロードした小当り中制御ポ
インタの値を判定する(ステップA1411)。ステップA1401でロードした小当り
中制御ポインタの値が「0」、「2」、「4」である場合(ステップA1411;ポイン
タ=0,2,4)には、小当り中制御ポインタの値に対応するウェイト時間(1500m
s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1412)。そして、大入賞
口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブ
し(ステップA1413)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「1」、「3」、「5」
である場合(ステップA1411;ポインタ=1,3,5)には、小当り中制御ポインタ
の値に対応する大入賞口の開放時間(200ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブ
する(ステップA1414)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(
特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1415)、小当り動作移
行設定処理を終了する。
ここで、小当り動作について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形態の小
当り動作のタイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制
御ポインタの値を示している。
小当り動作は、小当りファンファーレ時間(300ms)と、その後の大入賞口開放時
間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放
時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開
放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口
開放時間(200ms)と、その後の残存球処理時間(1900ms)と、小当りエンデ
ィング時間(100ms)からなる合計7600msの一連の動作である。
なお、小当り動作の場合は、1回目の大入賞口開放時間経過後に制御ポインタの値が「
0」となり、制御ポインタの値が「0」から「5」に対応するそれぞれの処理を経て、制
御ポインタの値が「6」となる。このようにして、小当り動作の場合は、特別変動入賞装
置38の4回の開放動作の後に、小当り残存球処理がおこなわれる。なお、小当り動作は
、残存球処理時間の後に小当りエンディング時間を設定することで、制御上の小当りエン
ディング時間100msに残存球処理時間1900msを加えた2000msを見かけ上
のエンディング時間としている。
なお、小当りファンファーレ時間とウェイト時間と残存球処理時間と小当りエンディン
グ時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオフ制御により閉塞
する。また、大入賞口開放時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38
bのオン制御により開放する。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA140
9)の詳細について図67を用いて説明する。図67は、第1の実施形態の小当り残存球
処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理移行設定処理では、まず、小当り残存球処理に係る処理番号である「
9」を処理番号として設定し(ステップA1421)、特図ゲーム処理番号領域に処理番
号をセーブする(ステップA1422)。
そして、小当り残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域に
セーブし(ステップA1423)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別
変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1424)、小当り残存球処理
移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA17)の詳細につ
いて図68を用いて説明する。図68は、第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチ
ャートを示す図である。
小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)をおこな
い、小当り残存球処理を終了する。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA15
01)の詳細について図69を用いて説明する。図69は、第1の実施形態の小当り終了
処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理移行設定処理では、まず、小当り終了処理に係る処理番号である「10
」を処理番号として設定し(ステップA1511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号
をセーブする(ステップA1512)。
そして、小当りエンディング時間(たとえば、0.1s)を特図ゲーム処理タイマ領域
にセーブし(ステップA1513)、小当り動作の終了に関する信号を試験信号出力デー
タ領域にセーブする(ステップA1514)。なお、小当り動作の終了に関する信号は、
たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ス
テップA1515)、小当り中制御ポインタ領域の情報をゼロクリアし(ステップA15
16)、小当り終了移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA18)の詳細につい
て図70を用いて説明する。図70は、第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャー
トを示す図である。
小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域から確率状態に関するフ
ラグをロードし(ステップA1601)、ステップA1601でロードしたフラグが特図
高確率中であるか否かを判定する(ステップA1602)。ステップA1601でロード
したフラグが特図高確率中である場合(ステップA1602;Y)には、ステップA16
19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA160
2;N)には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1603)、変動
開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレ
スを取得する(ステップA1604)。
そして、演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA160
5)、演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA1606)
、次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1607
)。
そして、ステップA1606で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを
準備し(ステップA1608)、準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域
の値と一致するか否かを判定する(ステップA1609)。
準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップ
A1609;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこな
う。準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステ
ップA1609;N)には、確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし
(ステップA1610)、演出コマンド設定処理(ステップA1611)をおこなう。
そして、ステップA1606で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンド
を準備し(ステップA1612)、演出コマンド設定処理(ステップA1613)をおこ
なう。また、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1
614)、演出コマンド設定処理(ステップA1615)をおこない、新たな演出モード
が左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA1616)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA1616;N)には、ス
テップA1619の処理に移行する。新たな演出モードが左打ちするモードである場合(
ステップA1616;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1617
)、演出コマンド設定処理(ステップA1618)をおこなう。
そして、特図ゲームモードフラグ退避領域から時短状態に関するフラグをロードし(ス
テップA1619)、ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中であるか否か
を判定する(ステップA1620)。ステップA1619でロードしたフラグが特図時短
中である場合(ステップA1620;Y)には、特図普段処理移行設定処理3(ステップ
A1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中でない場合(ステップA1620
;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A1621)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフ
にする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状
態中の番号をセーブし(ステップA1622)、特図普段処理移行設定処理3(ステップ
A1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA162
3)の詳細について図71を用いて説明する。図71は、第1の実施形態の特図普段処理
移行設定処理3のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理3では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を
処理番号として設定し(ステップA1631)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセ
ーブする(ステップA1632)。
そして、小当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA
1633)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステッ
プA1634)。なお、小当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフに
する信号である。また、小当りの終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号
をオフにする信号である。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1635)、演出モー
ド移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1636)。そして、特図ゲームモード
フラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1637)、大入賞口不正監視期間フラグ
領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1638)、特図普段処理移行設定
処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理のサブルーチンにおける演出コマンド設定処理の詳細につ
いて図72を用いて説明する。図72は、第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフロ
ーチャートを示す図である。
演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込
み(ステップA1701)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する
(ステップA1702)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1
702;Y)には、ステップA1701の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満
杯でない場合(ステップA1702;N)には、コマンドデータ(MODE)を演出用シリア
ル送信バッファに書き込む(ステップA1703)。
これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いて
シリアル通信により、演出コマンド(MODE)が遊技制御装置100から演出制御装置30
0へ送信されることになる。なお、本フローチャートの場合、コマンドは演出コマンドの
ように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成で送信しているが、それ以上のバイ
ト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成に対応したフローチャートにすれば
よい。
そして、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1704)
、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1705)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1705;Y)には、ステ
ップA1704の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップ
A1705;N)には、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き
込み(ステップA1706)、演出コマンド設定処理を終了する。
コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込むことで、遊技制御
装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演
出コマンド(ACTION)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることに
なる。
このようにして、遊技制御装置100から演出制御装置300へシリアル通信で演出コ
マンド(MODE)および演出コマンド(ACTION)が送信される。演出制御装置300では、
これらの各コマンドを受けて表示装置41の画面等で演出制御をおこなう。シリアル通信
は、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いておこなうの
で、構成が簡単という利点がある。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA22)の詳細につ
いて図73を用いて説明する。図73は、第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチ
ャートを示す図である。
図柄変動制御処理では、まず、対象の変動制御フラグがセットされ当該図柄が変動中で
あるかをチェックし(ステップA1801)、チェックの結果、変動中であるか否かを判
断する(ステップA1802)。
変動中である場合(ステップA1802;Y)には、対象の図柄に対応する図柄表示テ
ーブル(変動用)を取得する(ステップA1803)。そして、対象の図柄の変動時間を
計測する点滅制御タイマを「−1」更新し(ステップA1804)、点滅制御タイマが「
0」であるか否かを判定する(ステップA1805)。
点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA1805;Y)には、点滅制御タイマ
初期値を対象の図柄の点滅制御タイマ領域にセーブ(ステップA1806)する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号を「+1」更新し(ステップA1807)、ステッ
プA1808の処理に移行する。点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA180
5;N)には、ステップA1808の処理に移行する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップ
A1808)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップ
A1811)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA1802において、変動中でない場合(ステップA1802;N)には、対
象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA1809)。そ
して、対象の図柄の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1
810)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1
811)、図柄変動制御処理を終了する。
なお、特図ゲーム処理にて準備された変動制御テーブル上には、変動制御領域の下位ア
ドレス、表示テーブル2(停止用)のアドレスおよび表示テーブル1(変動用)のアドレ
スの情報が定義されている。
〔振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA476、A47
9、A485)の詳細について図74を用いて説明する。図74は、第1の実施形態の振
り分け処理のフローチャートを示す図である。
振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図
変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2にもとづいて
、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変
動パターンを選択したり、変動パターン乱数3にもとづいて、前半変動選択テーブル(前
半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりする
ための処理である。
振り分け処理では、まず、準備された後半変動グループテーブル(選択テーブル)や後
半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭の
データが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA
1901)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを
判定する(ステップA1902)。ここで、後半変動グループテーブルや後半変動選択テ
ーブルや前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループや後半変動
パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分け
の必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコード
が先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの
先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA1902;Y)は、振り分
けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理
を終了する。一方、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テ
ーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA1902;N)は
、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規
定されている一の振り分け値を取得する(ステップA1903)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473、A478、A484にてロードさ
れた乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)から
ステップA1903にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ス
テップA1904)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定す
る(ステップA1905)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステ
ップA1905;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA1906
)、ステップA1903の処理に戻る。
すなわち、ステップA1903にて、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブ
ルや前半変動選択テーブルに規定されている振り分け値を取得した後、ステップA190
5にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値
を算出する(ステップA1904)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小
さいか否かを判定する(ステップA1905)。上記の処理をステップA1905にて、
新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定するまで実行する
。これにより、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブ
ルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターンや前半変動
パターンの中からいずれか一の後半変動選択テーブルや後半変動番号や前半変動番号を選
択する。そして、ステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステッ
プA1905;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し
て(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA475
)の詳細について図75を用いて説明する。図75は、第1の実施形態の2バイト振り分
け処理のフローチャートを示す図である。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブル
から特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。図75に
示すように、2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半
変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわ
ち、「0」)であるかをチェックし(ステップA2001)、そのチェックの結果、先頭
のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA2002)。ここ
で、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付け
て所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変
動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(たとえば、結果がはずれ
の場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分
け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合
(ステップA2002;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して
(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテ
ーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2002;N)は
、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステッ
プA2003)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473にてロードされた乱数値(変動パタ
ーン乱数1の値)からステップA2003にて取得された振り分け値を減算して新たな乱
数値を算出し(ステップA2004)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さ
いか否かを判定する(ステップA2005)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場
合(ステップA2005;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA
2006)、ステップA2003の処理に戻る。すなわち、ステップA2003にて、変
動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、さらに新たな乱
数値を算出する(ステップA2004)。このとき、ステップA2005にて判定済みの
乱数値がある場合、判定済みの乱数値から振り分け値を減算して新たな乱数値を算出する
。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA
2005)。
上記の処理をステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップ
A2005;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規
定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テ
ーブルが選択される。そして、ステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小
さい(ステップA2005;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアド
レスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS130)の詳細に
ついて説明する。図76は、第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図
である。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等をおこなう。
この普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートス
イッチ監視処理(ステップB1)をおこない、始動口2スイッチ37aからの入力を監視
する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)をおこなう。次に、普図ゲーム処理タイ
マが「0」でなければ「−1」更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマ
の最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」となっ
たか否かを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアッ
プしたまたはすでにタイムアップしていたと判定されると、普図ゲーム処理番号に対応す
る処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定
する処理(ステップB5)をおこなって、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対
応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)をおこなう。そして、ゲー
ム処理番号によるサブルーチンコール(ステップB7)をおこなう。
ステップB7にて、ゲーム処理番号が「0」の場合、普図変動表示ゲームの変動開始を
監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理をおこな
うために必要な情報の設定等をおこなう普図普段処理(ステップB8)をおこなう。また
、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「1」の場合、普図表示中処理をおこなうために
必要な情報の設定等をおこなう普図変動中処理(ステップB9)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「2」の場合、普図変動表示ゲームの結果
が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処
理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図表示中処理(ステップB10)を
おこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「3」の場合、普図当り中処理の
継続、または普電残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り中
処理(ステップB11)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「4」の場合、普図当り終了処理をおこな
うために必要な情報の設定等をおこなう普電残存球処理(ステップB12)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「5」の場合、普図普段処理(ステップB8
)をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り終了処理(ステップB13)
をおこなう。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準
備し(ステップB14)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処
理(ステップB15)をおこなって、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4に
て、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップ
していないと判定すると、処理をステップB14に移行して、それ以降の処理をおこなう
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細
について説明する。図77は、第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャー
トを示す図である。このゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入
力があるか否かを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力
がある場合(ステップB101;Y)、右打ちする遊技状態か否かを判定する(ステップ
B102)。ここで、右打ちする遊技状態とは、大当り中、小当り中または特図時短中(
普電サポート中)のことである。右打ちする遊技状態の場合(ステップB102;Y)、
処理をステップB105に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102
;N)、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ス
テップB104)をおこない、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(たとえば
「4」)未満であるか否かを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)、普図保留数を「+1」
更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレ
スを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納
領域にセーブし(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域に
セーブし(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ス
テップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定さ
れた場合(ステップB105;N)、ゲートスイッチ監視処理は、終了される。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳
細について説明する。図78は、第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチ
ャートを示す図である。この普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か否か、
すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放
動作を実行中であるか否かを判定する(ステップB111)。そして、普図当り中である
場合(ステップB111;Y)、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステ
ップB112)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB112;Y)と判定
すると、普電カウンタのカウント数を「+1」更新する(ステップB113)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(たとえば「6」)に達したか否か
を判定し(ステップB114)、カウント数が上限値に達した(ステップB114;Y)
と判定すると、普電カウンタのカウント数が上限となったことにもとづき、普電を閉じる
ための処理として、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(たとえば「4」)
をセーブし(ステップB115)、普図ゲーム処理タイマをゼロクリアして(ステップB
116)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値
以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了
の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB111にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB111;
N)、ステップB112にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ス
テップB112;N)またはステップB114にてカウント数が上限値に達していないと
判定された場合(ステップB114;N)、この普電入賞スイッチ監視処理は、終了され
る。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説
明する。図79は、第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。こ
の普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップB12
1)、普図保留数が「0」である場合(ステップB121;Y)は、普図普段処理移行設
定処理1(ステップB141)をおこない、普図普段処理を終了する。また、普図保留数
が「0」でない場合(ステップB121;N)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り
図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップB122)、当り乱数格
納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)をゼロクリアする(ステッ
プB123)。
次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率
中であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB124)。普図高確率中
でない場合(ステップB124;N)、低確率下限判定値を設定し(ステップB125)
、普図高確率中である場合(ステップB124;Y)には、高確率下限判定値を設定する
(ステップB126)。なお、低確率上限判定値と高確率上限判定値とは、共通の値(た
とえば「251」)である。また、低確率下限判定値と高確率下限判定値とは、異なる値
(たとえば、低確率下限判定値が「251」、高確率下限判定値が「1」)であり、低確
率下限判定値と比較して高確率下限判定値が小さな値である。これにより、当り確率は、
低確率と比較して高確率において大きくなり、たとえば、低確率の場合0/251となり
、高確率の場合250/251となる。
次に、当り乱数が上限判定値以上であるか否かを判定し(ステップB127)、当り乱
数が上限判定値以上でない場合(ステップB127;N)、当り乱数が下限判定値未満で
あるか否かを判定する(ステップB128)。ステップB127において、当り乱数が上
限判定値以上の場合(ステップB127;Y)またはステップB127、B128におい
て、当り乱数が下限判定値未満である場合(ステップB127;N、ステップB128;
Y)、すなわち、はずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB
129)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB130)、はずれ図柄情報を普図停
止図柄情報領域にセーブする(ステップB131)。また、ステップB127、B128
において、当り乱数が上限判定値未満で下限判定値以上の場合、すなわち、当りの場合(
ステップB127;N、ステップB128;N)、当りフラグ領域に当り情報をセーブし
(ステップB132)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(
ステップB133)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセ
ーブする(ステップB134)。なお、第1の実施形態では、当り図柄は、3種類として
いる。
次に、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップB135)、停止図柄番
号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB136)。その後、普図当り乱数
格納領域をシフトし(ステップB137)、シフト後の空き領域をゼロクリアして(ステ
ップB138)、普図保留数を「−1」更新する(ステップB139)。すなわち、最も
古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数「1
」以降に保留となっている普図保留数「2」から「4」の順位を1つずつ繰り上げる処理
をおこなう。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4
用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することと
なる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数
が「1」だけデクリメントされる。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)をおこなって、この普図普
段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)の詳
細について説明する。図80は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフロー
チャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に
移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB151)、処理番号を普図ゲ
ーム処理番号領域にセーブする(ステップB152)。その後、普電不正監視期間フラグ
領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB153)、普図普段処理移行設定
処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)の詳
細について説明する。図81は、第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフロー
チャートを示す図である。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理
に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図
ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB162)、普図変動時間(低確率および高確
率とで共通(たとえば、500ms))を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステ
ップB163)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ
領域にセーブする(ステップB164)。なお、普図変動表示ゲームの開始に関する信号
は、普通図柄1変動中信号をオンにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラ
グ領域にセーブする(ステップB165)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初
期値である点滅制御タイマ初期値(たとえば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセ
ーブして(ステップB166)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)について説明す
る。図82は、第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。この
普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)をおこない、普
図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(ステップB171
)の詳細について説明する。図83は、第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理の
フローチャートを示す図である。この普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示
中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)
、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、その
普図表示時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステ
ップB183)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセー
ブする(ステップB184)。なお、普図の変動終了に関する信号は、普通図柄1変動中
信号をオフにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ
領域にセーブして(ステップB185)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細につい
て説明する。図84は、第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図であ
る。この普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報
またははずれ情報)をロードして(ステップB191)、RWMの当りフラグ領域の情報
をクリアし(ステップB192)、ロードされた当りフラグが当り情報であるか否かを判
定する(ステップB193)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB193;N)、普図普段処理に移行する
ための普図普段処理移行設定処理1(ステップB198)をおこなって、普図表示中処理
を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は、図80に示した処理である。一方、当
りフラグが当り情報である場合(ステップB193;Y)、当り中処理設定テーブルを設
定する(ステップB194)。
そして、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(制御ポインタ「0」,「2
」,「4」のいずれか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブ(ステップB1
95)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(500msまたは1700ms)を
取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB196)。これにより時短
状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、たとえば4回の開放が可能とな
る。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)をおこなって、普図表示
中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB197
)の詳細について説明する。図85は、第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理の
フローチャートを示す図である。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り
中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB201)、その処理
番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB202)。その後、普図変動表
示ゲームの当りの開始に関する信号(普図変動表示ゲームの当りに関する信号)と、普電
作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB203)。な
お、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号は、普通図柄1当り中信号をオンにす
る信号であり、普電作動開始に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオンにする信
号である。
次に、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力デ
ータ領域にオンデータをセーブする(ステップB204)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリ
アし(ステップB205)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数
を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB206)。そして、普通
変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセ
ーブして(ステップB207)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細につい
て説明する。図86は、第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図であ
る。この普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステ
ップB211)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上
限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(ステップB212)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達し
ていない場合(ステップB212;N)、普図当り中制御ポインタを「+1」更新し(ス
テップB213)、普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこなって、普図当り
中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値
領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB212;Y)、ステップB213を
パスして普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこない、普図当り中処理を終了
する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB214)の詳
細について説明する。図87は、第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャー
トを示す図である。この普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するため
の普電ソレノイド37cの駆動制御をおこなう処理であり、制御ポインタの値に応じて処
理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値
に応じた分岐処理をおこなう(ステップB221)。
制御ポインタの値が「0」,「2」のいずれかであった場合、ステップB222へ移行
する。すなわち、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する
普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(たとえば、200ms)を普図ゲーム処
理タイマ領域にセーブし(ステップB222)、普電ソレノイド37cをオフさせるため
に普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB223)、普電
作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「1」,「3」のいずれかであった場合、ステップB224
へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対
応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(たとえば、1700ms)
を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB224)、普電ソレノイド37cを
オンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB
225)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「4」であった場合、ステップB226へ移行する。すなわ
ち、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB12)をお
こなうために、処理番号として「4」を設定する(ステップB226)。そして、この処
理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB227)、普電残存球処理時間
(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB228
)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域に
オフデータをセーブし(ステップB229)、普電作動移行設定処理を終了する。
次に、第1の実施形態の普通変動入賞装置37における普電作動について図88を用い
て説明する。図88は、第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャー
トを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している
普通変動入賞装置37における当り図柄1の場合の普電作動は、普図表示時間(600
ms)と、その後の普電開放時間(500ms)と、その後の残存球処理時間(600m
s)からなる合計1200msの一連の動作である。なお、当り図柄1の場合は、普電開
放時間経過後に制御ポインタの値が「4」となり、普通変動入賞装置37の1回の開放動
作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄2の場合の普電作動は、普図表示時間(
600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(2
00ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(6
00ms)からなる合計4800msの一連の動作である。なお、当り図柄2の場合は、
1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「2」となり、制御ポインタの値が「
2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。この
ようにして、当り図柄2の場合は、普通変動入賞装置37の2回の開放動作の後に普電残
存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄3の場合の普電作動は、普図表示時間(
600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(2
00ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(20
0ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(60
0ms)からなる合計6700msの一連の動作である。なお、当り図柄3の場合は、1
回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0
」,「1」,「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4
」となる。このようにして、当り図柄3の場合は、普通変動入賞装置37の3回の開放動
作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
なお、普図表示時間とウェイト時間と残存球処理時間の間、普通変動入賞装置37は、
普電ソレノイド37cのオフ制御により閉塞する。また、普電開放時間の間、普通変動入
賞装置37は、普電ソレノイド37cのオン制御により開放する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)について説明
する。図89は、第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。こ
の普電残存球処理では、普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)をおこない
、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(ステップB23
1)の詳細について説明する。図90は、第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処
理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理移行設定処理では、まず、普
図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB241)、その処理番号を
普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB242)。
その後、普図エンディング時間(たとえば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域
にセーブし(ステップB243)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験
信号出力データ領域にセーブする(ステップB244)。なお、普通変動入賞装置37の
作動終了に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域の情報をクリア
する(ステップB245)。そして、普図当り中制御ポインタ領域の値をクリアして(ス
テップB246)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)について説
明する。図91は、第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である
。この普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)をおこ
ない、普図当り終了処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(ステップB25
1)の詳細について説明する。図92は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2
のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普
段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB261)、その処理番号を普図ゲー
ム処理番号領域にセーブする(ステップB262)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブす
る(ステップB263)。なお、普図変動ゲームの当り終了に関する信号は、普通図柄1
変動中信号をオフにする信号である。
その後、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラ
グ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB264)、普図普段処理移
行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS131
)の詳細について図93を用いて説明する。図93は、第1の実施形態のセグメントLE
D編集処理のフローチャートを示す図である。セグメントLED編集処理では、一括表示
装置50に設けられたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、普図保留表示部
56と、状態表示部57を構成するLEDの駆動に関する設定等をおこなう。
セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマに「1」を加算して更新する(
ステップC11)。点滅制御タイマは、たとえば、8ビットのカウンタタイマである。
次に、普図保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC12)、出力オンタイ
ミングである場合(ステップC12;Y)に普図保留数表示テーブル1を設定し(ステッ
プC13)、出力オンタイミングでない場合(ステップC12;N)に普図保留数表示テ
ーブル2を設定する(ステップC14)。なお、普図保留表示の出力オンタイミングの判
定は、タイマの特定ビットを参照することによっておこなうことができる。たとえば、4
msごとに1インクリメントされるタイマの第5ビットを参照することで、128msの
点滅周期を設定できる。
その後、設定した普図保留数表示テーブル1または普図保留数表示テーブル2から普図
保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC15)
。なお、セグメント領域は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、お
よびLED_d3からLED_d18の表示データを記憶する記憶領域である。
たとえば、普図保留数表示テーブル1と普図保留数表示テーブル2は、普図保留数「0
」から「2」について同じ値であり、普図保留数「3」と「4」について異なる値である
。これにより、普図保留表示部56において、普図保留数「0」で対応するLEDの消灯
、普図保留数「1」、「2」で対応するLEDの点灯、普図保留数「3」、「4」で対応
するLEDの点滅を実現している。
次に、特図1保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC16)、出力オンタ
イミングである場合(ステップC16;Y)に特図1保留数表示テーブル1を設定し(ス
テップC17)、出力オンタイミングでない場合(ステップC16;N)に特図1保留数
表示テーブル2を設定する(ステップC18)。なお、特図1保留表示の出力オンタイミ
ングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができ
る。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、
普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図1保留数表示テーブル1または特図1保留数表示テーブル2から
特図1保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC
19)。なお、特図1保留表示部52についても、普図保留表示部56と同様にしてLE
Dの点灯態様を実現している。
次に、特図2保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC20)、出力オンタ
イミングである場合(ステップC20;Y)に特図2保留数表示テーブル1を設定し(ス
テップC21)、出力オンタイミングでない場合(ステップC20;N)に特図2保留数
表示テーブル2を設定する(ステップC22)。なお、特図2保留表示の出力オンタイミ
ングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができ
る。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、
普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図2保留数表示テーブル1または特図2保留数表示テーブル2から
特図2保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC
23)。なお、特図2保留表示部58についても、普図保留表示部56と同様にしてLE
Dの点灯態様を実現している。
さらに、ラウンド表示部51での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブ
ルを設定し(ステップC24)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データ
を取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC25)。
次に、遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップC26)、遊技状態表示番号1に対
応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC27)。
その後、遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップC28)、遊技状態表示番号2に
対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブして(ステップC29)、セグメ
ントLED編集処理を終了する。
次に、不正行為を監視するための磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理について
説明する。遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技機に対しては、不
正に遊技価値を得ようとする不正行為がおこなわれることがある。このような不正行為の
うち、磁石を用いた不正行為を検出するための機構を備えた遊技機が従来から知られてい
る。不正行為には様々な種類があり、それぞれの種類に応じた検出方法や条件が必要であ
る。しかし、異常状態の発生を正確に検出することができなかった。
特に、不正行為につながる異常状態が発生していないにもかかわらず異常状態が発生し
たと誤判定し、報知等をおこなうことは遊技者の不信感を招き、当該遊技機における遊技
の忌避要因となるため、このような異常状態の誤検出をおこなわないようにすることが重
要である。
そこで遊技機10は、異常な磁気を検出する磁気検出器と、異常な電波を検出する電波
検出器と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を正確
に検出すること、たとえば異常状態の誤検出をおこなわないようにすることを目的として
、下記の磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS132)につい
て図94を用いて説明する。図94は、第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャ
ートを示す図である。磁石不正監視処理では、異常な磁気を検出する磁気検出器をなす磁
気センサ61からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定
等をおこなう。なお、磁気検出器は、磁石の接近を検出する磁石検出器として機能するこ
とから、磁気センサは磁石センサと言い換えることができる。
磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(
入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサがオン、すなわち異常な
磁気を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC31)。磁気センサがオンであ
る場合(ステップC31;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検
出期間を計時する磁石不正監視タイマに「1」を加算して更新し(ステップC32)、磁
石不正監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップC33)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップC33;Y)、すなわち異常な
磁気を一定期間(たとえば、32ms)継続して検出した場合に異常を判定する。異常を
判定した場合に磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC34)、磁石不正報知タイマ
初期値(たとえば、60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップ
C35)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップC36)、磁石不正フラ
グとして磁石不正発生フラグを準備し(ステップC37)、準備した磁石不正フラグが磁
石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
すなわち、遊技制御装置100は、磁気センサの検出結果にもとづいて異常状態を検出
する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、磁気
センサが所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に、異常状態が発生したと
判定するようにしている。
一方、磁気センサがオンでない場合(ステップC31;N)、すなわち異常な磁気を検
出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC38)、磁石不正の報
知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ、磁石不正報知タイマから「1
」を減算して更新する(ステップC39)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」
に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(
ステップC40)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップ
C33;N)もステップC39の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC40;N)、すなわ
ちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タ
イマの値が「0」である場合(ステップC40;Y)、すなわちタイムアップした、また
はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当
初から不正報知がおこなわれていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(
ステップC41)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステ
ップC42)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判
定する(ステップC43)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップ
C43;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC
43;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップC4
4)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC45)、磁石不正監視処理を終了す
る。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS133)の詳
細について図95を用いて説明する。図95は、第1の実施形態の盤電波不正監視処理の
フローチャートを示す図である。盤電波不正監視処理では、異常な電波を検出する電波検
出器をなす盤電波センサ62からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開
始や終了の設定等をおこなう。
盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を
経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤
電波センサがオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(ステッ
プC51)。盤電波センサがオンである場合(ステップC51;Y)、すなわち異常な電
波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を電波不
正報知タイマ領域にセーブする(ステップC52)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップC53)、盤電波不正フラグと
して盤電波不正発生フラグを準備して(ステップC54)、準備した盤電波不正フラグが
盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC59)。すなわち、電波
不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると
判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100は、盤電波センサの検出結果にもとづいて異常状態の発
生を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100
は、盤電波センサが一度の異常な電波を検出しただけで、異常状態が発生したと判定する
ようにしている。
一方、盤電波センサがオンでない場合(ステップC51;N)、すなわち異常な電波を
検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でな
ければ電波不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC55)。なお、電
波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値
が「0」であるか否かを判定する(ステップC56)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC56;N)、すなわちタイム
アップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの
値が「0」である場合(ステップC56;Y)、すなわちタイムアップした、またはすで
にタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から
不正報知がおこなわれていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステッ
プC57)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップC58
)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する
(ステップC59)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステ
ップC59;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステ
ップC59;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ス
テップC60)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC61)、盤電波不正監視
処理を終了する。
以上のような磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうことで、異常状態
の発生を正確に検出することができる。すなわち、遊技機にはソレノイドのように磁気を
発生する部品が備えられているが、所定期間にわたり継続して磁気を検出した場合に異常
状態と判定するようにしたことで、ソレノイド等による磁気の発生を異常状態として誤検
出しないようにすることができる。これに対し、遊技機には電波を発する部品は備えられ
ていないことから、異常な電波の検出に対しては即座に異常状態と判定することで、被害
を最小限に抑えることができる。
なお、第1の実施形態では異常な磁気の検出を単に磁気を検出した状態としたが、異常
状態でない状態での磁気状態よりも強い磁気を検出した状態としてもよいし、所定の閾値
以上の磁気を検出した状態を異常としてもよい。また、第1の実施形態では異常な電波の
検出を単に電波を受けた状態としたが、異常状態でない状態では受けることのない強度の
電波を受けた状態や、異常状態でない状態では受けることのない周波数の電波を受けた状
態としてもよい。また、強度が所定の閾値以上の電波や特定の周波数の電波を検出した状
態を異常としてもよい。磁気の強度や電波の強度、周波数で閾値を設定する場合は、磁気
センサ61や盤電波センサ62側で閾値を超えた場合に信号を出力するようにしてもよい
し、制御装置側で閾値を超えたかを監視するようにしてもよい。
以上のことから、異常な磁気を検出する磁気検出器(磁気センサ61)と、異常な電波
を検出する電波検出器(盤電波センサ62)と、磁気検出器および電波検出器での検出結
果にもとづき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段(遊技制御装置100)
と、を備え、異常状態検出制御手段は、磁気検出器の場合、所定期間にわたり継続して異
常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するが、電波検出器の場合一度異常
な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしていることとなる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS134)の詳細
について図96と図97を用いて説明する。図96は、第1の実施形態の外部情報編集処
理のフローチャートを示す図(その1)である。図97は、第1の実施形態の外部情報編
集処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS125)、入賞口スイッチ
/状態監視処理(ステップS128)、磁石不正監視処理(ステップS132)および盤
電波不正監視処理(ステップS133)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技
場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセ
ットする処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する
処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラ
ス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップ
C72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセ
ーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領
域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラー
の発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合
(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力デー
タ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれ
た時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0
」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマ
の最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」
であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわ
ちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ
領域にセーブし(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0
」の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC7
9の処理がパスされる。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれたこ
とがセキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、外部情報として出力され
る。
磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;Y)、
枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、普電不正発生中(ステップC83;Y)、ま
たは大入賞口不正発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデ
ータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号の
オンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、または大入賞口不正のいずれも
発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、遊技機エラー状態信号のオフ
データを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC87)。
次に、外部情報編集処理では、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信
号編集処理(ステップC88)をおこない、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集
処理(ステップC89)をおこなう。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の
出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する
(ステップC90)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている
。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC9
1)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップC91;Y)、すなわちタ
イムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデ
ータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC92)、外部情報編集処理を終
了する。また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC91;N)
、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出
力データ領域にセーブして(ステップC93)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップC88)の
詳細について図98を用いて説明する。図98は、第1の実施形態のメイン賞球信号編集
処理のフローチャートを示す図である。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞によ
り発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)にな
るごとに生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなけれ
ば「−1」更新する(ステップC101)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小
値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であ
るか否かを判定する(ステップC102)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」
である場合(ステップC102;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるか否か
を判定する(ステップC103)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップC103;N)は、メ
イン賞球信号出力回数を「−1」更新し(ステップC104)、メイン賞球信号出力制御
タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC105)。
このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(たとえば、ハ
イレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間
(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後
、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセー
ブして(ステップC107)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信
号出力回数が0である場合(ステップC103;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号を
オフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC
108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC102;N)は
、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC10
6)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信
号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。メイン賞
球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC106;Y)は、処理を
ステップC107に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中で
ない場合(ステップC106;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオ
フデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン
賞球信号編集処理を終了する。
以上の処理により、予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に送信される。なお、遊技
球の入賞にもとづく払出条件の成立後、払出装置を動作させて遊技球の払い出しを完了す
るよりも、メイン賞球信号を生成して送信する方が早いため、基本的には、払出条件が成
立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である
予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に出力されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い
出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外
部に出力可能な外部出力手段をなす。
ただし、発生した賞球数が少なく、これを賞球残数領域の値に加算しても所定数(たと
えば10)に満たない場合は、実際の払い出しが完了した後に予定遊技媒体払出数に関す
る情報が出力されることもある。なお、一回のメイン賞球信号に対応する予定遊技媒体払
出数の単位を小さく(たとえば「1」)することで、常に払出条件が成立してから、払出
数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出
数に関する情報を外部に出力することも可能となる。
以上のことから、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件
の成立にもとづき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御をおこなう制
御手段(遊技制御装置100、払出制御装置200)と、を備える遊技機において、制御
手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予
定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段
(遊技制御装置100)を備えていることとなる。なお、遊技媒体をメダルとして、この
構成をスロットマシンに適用することも可能である。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を
記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立
にもとづき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に
加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒
体払出数が所定数に達したことにもとづき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送
信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技
媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備え
ていることとなる。
ここで、メイン賞球信号の送信タイミングについて図99を用いて説明する。図99は
、第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。
たとえば、遊技制御装置100は、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出
予定ごとに1パルス(メイン賞球信号)を出力する。メイン賞球信号の出力信号は、出力
制御タイマの値が「48」のときに「OFF」から「ON」に立ち上がり、出力制御タイ
マの値が「16」のときに「ON」から「OFF」に立ち下がり、出力制御タイマの値が
「0」になるまで「OFF」を維持する。すなわち、メイン賞球信号の出力信号は、12
8msの「ON」時間と、64msの「OFF」時間とからなる192msのパルス信号
である。
なお、払出制御装置200は、遊技制御装置100と異なり、所定単位数(たとえば、
10個)の遊技媒体の払出ごとに1パルス(賞球信号)を出力する。これにより、遊技機
10は、外部装置に遊技媒体の払出予定と遊技媒体の払出結果との整合を確認させて、不
正な払出に対応させることができる。
また、大当り期間中の入賞において、球切れ等で遊技媒体の払出が遅れ、大当り終了後
に遊技媒体が払い出された場合に、外部装置は、払出制御装置200が出力する賞球信号
だけでは、大当り期間中の入賞にもとづく払出であるか否かを判断できなかった。しかし
ながら、遊技制御装置100は、メイン賞球信号を出力することで、外部装置(たとえば
、ホールコンピュータ)が正確に情報収集(判断)をおこなえるようにした。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップC89)の詳細
について図100を用いて説明する。図100は、第1の実施形態の始動口信号編集処理
のフローチャートを示す図である。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始
動口2スイッチ37a,37dの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこ
なわれる処理である。
始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1
」更新する(ステップC111)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に
設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定す
る(ステップC112)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップ
C112;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC1
13)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップC113;N)は、始動口
信号出力回数を「−1」更新し(ステップC114)、始動口信号出力制御タイマ領域に
始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC115)。この始動口信号出
力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえ
ば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を
加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態に
するオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC117)、
始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステッ
プC113;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外
部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了す
る。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC112;N)は
、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(ステップC11
6)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制
御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。始動口信号出力制
御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC116;Y)は、処理をステップC1
17に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステッ
プC116;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外
部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了す
る。
次に、演出制御装置300の制御について説明する。なお、演出制御装置300が制御
する特図は、表示装置41に表示される演出用の特図であり、以下の演出制御装置300
の制御処理の説明における特図は、この演出用の特図(本特図ではない飾り図柄)を意味
する。
〔メイン処理〕
まず、演出制御装置300のメイン処理を図101を用いて説明する。図101は、第
1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御
部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、V
DP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセ
スをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関
数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関
数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるよ
うにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)
における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制
御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセ
ーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は
、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に
操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしない
ので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなって
もよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊
技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、
遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばr
and関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこ
なう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづい
て乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができ
る。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウン
タを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチ
ェック処理については、後で図102を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、V
DP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータ
の設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンド
をテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準
備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備
が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレー
ム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフ
レーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(
Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(た
とえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングであ
る。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走
査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たと
えば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込み
が2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブラ
ンク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms
)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能で
あり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよ
いし、1/30秒以下の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至
ステップD31、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム
切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある
時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周
期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基
板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様であ
る。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP3
12に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次
送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、ス
ピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理であ
る。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置
46や枠装飾装置18、ポイント表示器49等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モ
ータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理
である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発
射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額
分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこ
なう処理である。
[ステップD31]制御部は、ポイント制御処理を実行する。ポイント制御処理は、ポ
イントゲート48の入賞検出を契機に付与されるポイント数の累積値管理と、ポイント数
の累積値に応じた特典の付与制御とをおこなう処理である。
制御部は、ステップD31を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD1
8乃至ステップD31の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD
31は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(
場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至
ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号や
データ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理
は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制
御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込
みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図102を用いて説明する。図102は、第
1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す
図である。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって
実行される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIO
Nのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から
演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこ
のようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」
によっておこなわれる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能
により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割
込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけで
よいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリ
アル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチ
ェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバ
ッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をお
こなう。なお、御御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理
に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様
)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファ
は、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によ
って構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たと
えば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよ
い。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロー
ドする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)
に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリ
アされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に
受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」か否かを判定し、コマ
ンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」であれば
受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のように、制
御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300ではR
AM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信
カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41
の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=
0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(
主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ス
テップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性があ
る。よって、ステップD43の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼ
ロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43
では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からの
コマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の
処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステッ
プD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下
単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポイ
ンタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により
、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322また
はRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)の
バッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンド
バッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至
「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」
の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(
即ち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか
否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステ
ップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されて
いないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロ
ード(即ち、読み出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処
理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理であ
る。受信コマンド解析処理については、図103を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのア
ドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即
ち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か
)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステ
ップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図103を用いて説明する。図103は、第1の
実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である
。受信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によっ
て実行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロ
ードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACT
にそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの
場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、AC
Tとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲に
あるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53
に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、
MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値
である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあ
るか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進
み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範
囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。即ち、MODEごとに有効なACTの
値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(
図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離された
ACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時
点では後述する歯抜けチェックが出来ていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値
が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせ
である場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処
理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェ
ックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に
対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録され
たものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこ
の一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせである
と判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合
わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常な
ACTの組合せになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つのMO
DEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即ち、
不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値であ
るかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義されてい
るので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範
囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデ
ータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンド
あるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコ
マンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否
かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当
り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り
系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演
出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであ
り、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範
囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り
特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図
柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範
囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範
囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように
組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドという。
単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留数コ
マンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コ
マンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲である
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場
合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデ
ータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場
合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデ
ータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお
、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマンドで
ある。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変
動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)
に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな
変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保
留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先
読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入
賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動
入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない
通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演
出制御装置300に送信される。
〔ポイント制御処理〕
まず、ポイント制御の対象となるポイント遊技について説明する。ポイント遊技は、ポ
イントゲート48の入賞検出(通過検出)を契機に付与されるポイントを累積して、ポイ
ント数の累積値を所定の契機で特典に交換して遊技者に付与する遊技演出である。付与対
象となる特典は、通常の遊技において出現頻度の小さい演出、またはポイント数の累積値
との交換によってしか出現しない演出を、演出制御装置300が実行することである。
次に、ポイント制御処理について図104を用いて説明する。図104は、第1の実施
形態の演出制御装置におけるポイント制御処理のフローチャートを示す図である。ポイン
ト制御処理は、メイン処理のステップD31で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、ポイント初期化処理を実行する。ポイント初期化処理は
、所定の初期化契機でポイント数の累積値および遊技者に付与した特典を初期化する処理
である。ポイント初期化処理については、図105を用いて後で説明する。
[ステップD72]制御部は、ポイント更新処理を実行する。ポイント更新処理は、所
定契機でポイント数の累積値を更新する処理である。ポイント更新処理については、図1
06を用いて後で説明する。
[ステップD73]制御部は、ポイント交換処理を実行する。ポイント交換処理は、所
定契機でポイント数の累積値を遊技者に付与する特典に交換する処理である。ポイント交
換処理については、図109を用いて後で説明する。制御部は、ポイント交換処理の実行
後にポイント制御処理を終了する。
〔ポイント初期化処理〕
次に、ポイント初期化処理について図105を用いて説明する。図105は、第1の実
施形態の演出制御装置におけるポイント初期化処理のフローチャートを示す図である。ポ
イント初期化処理は、ポイント制御処理のステップD71で制御部によって実行される処
理である。ポイント初期化処理は、ポイント累積値の初期化に関する処理と、ポイント交
換により付与した特典のリセットに関する処理とを含む。
[ステップD81]制御部は、状態情報を取得する。状態情報は、ポイント累積値(ポ
イント数の累積値)のリセット契機を決定するための情報である。たとえば、状態情報は
、遊技制御状態情報として特図ゲームや普図ゲームの遊技状態を含み、演出制御状態情報
として演出制御装置300の電源投入後の初期状態やポイント遊技における特典付与に伴
う制御状態等を含む。
[ステップD82]制御部は、取得した状態情報から特定される状態が、ポイント累積
値のリセット契機となる状態であるか否かを判定する。制御部は、リセット契機となる状
態でない場合にステップD83に進み、リセット契機となる状態である場合にステップD
85に進む。
たとえば、制御部は、電源投入後の初期状態をポイント累積値のリセット契機であると
判定することができる。これにより、制御部は、電源投入後の初期状態においてポイント
累積値をリセットすることができる。なお、制御部は、停電復帰後の電源投入においては
、ポイント累積値のリセット契機とせずに停電検出時のポイント累積値を保持することが
できる。また、制御部は、ポイント累積値にもとづく特典付与を、ポイント累積値のリセ
ット契機であると判定することができる。また、制御部は、大当り発生等の遊技状態を、
ポイント累積値のリセット契機であると判定することができる。
[ステップD83]制御部は、ポイント累積値リセットタイマを取得する。ポイント累
積値リセットタイマは、ポイント累積値のリセット契機を時間経過により決定するための
タイマである。たとえば、制御部は、客待ち状態を検出したときに監視時間(たとえば5
分)をポイント累積値リセットタイマにセットする。これにより、制御部は、客待ち状態
が監視時間だけ継続したタイミングをポイント累積値のリセット契機とすることができる
[ステップD84]制御部は、ポイント累積値リセットタイマにもとづいてポイント累
積値のリセット契機となるタイミングであるか否かを判定する。制御部は、ポイント累積
値のリセット契機となるタイミングである場合にステップD85に進み、ポイント累積値
のリセット契機となるタイミングでない場合にステップD86に進む。
[ステップD85]制御部は、ポイント累積値をリセット(たとえば、「0」クリア)
する。なお、ポイント累積値は、必ずしも「0」クリアでリセットされなくともよく、ラ
ンダムな初期値(たとえば、「5」や「10」等)を設定してリセットされるものであっ
てもよい。
[ステップD86]制御部は、ステップD81で取得した状態情報から特定される状態
が、ポイント交換により付与した特典のリセット契機となる状態であるか否かを判定する
。制御部は、リセット契機となる状態である場合にステップD87に進み、リセット契機
となる状態でない場合にポイント初期化処理を終了する。
たとえば、制御部は、ポイント交換により付与した特典を大当り中の特別演出(たとえ
ば、特別な映像出力や音声出力等)としたとき、大当りの終了をポイント交換により付与
した特典のリセット契機であると判定することができる。また、ポイント交換により付与
した特典を通常遊技中の特別演出(たとえば、特別な映像出力や音声出力等)としたとき
、大当りの発生をポイント交換により付与した特典のリセット契機であると判定すること
ができる。これにより、制御部は、ポイント交換により付与した特典の終期を明確にする
ことができる。
[ステップD87]制御部は、特典付与リセットタイマを取得する。特典付与リセット
タイマは、付与した特典のリセット契機を時間経過により決定するためのタイマである。
たとえば、制御部は、特典を付与したときに継続時間(たとえば10分)を特典付与リセ
ットタイマにセットする。これにより、制御部は、特典付与状態が継続時間だけ継続した
タイミングを付与した特典のリセット契機とすることができる。
[ステップD88]制御部は、特典付与リセットタイマにもとづいて付与した特典のリ
セット契機となるタイミングであるか否かを判定する。制御部は、付与した特典のリセッ
ト契機となるタイミングである場合にステップD89に進み、付与した特典のリセット契
機となるタイミングでない場合にポイント初期化処理を終了する。
[ステップD89]制御部は、付与した特典をリセット(たとえば、特別演出から通常
演出への復帰)し、ポイント初期化処理を終了する。
なお、遊技機10は、付与した特典のリセット契機を遊技客の交代検出としてもよく、
この場合、遊技機10は、先に付与した第1の特典に累積して第2の特典を遊技者に付与
するようにしてもよい。たとえば、遊技者は、第1の特典として特別な表示演出(たとえ
ば、背景表示)と、第2の特典として特別な音声演出(たとえば、BGM(バックグラウ
ンドミュージック)出力)とを同時に享受できる。
また、遊技機10が特典を累積して遊技者に付与する場合、第1の特典が付与されてい
ることを条件にして第2の特典を付与するようにしてもよい。たとえば、遊技者は、第1
の特典として特別な表示演出(たとえば、背景表示)を享受している場合に、第2の特典
としてさらに特別な表示演出(たとえば、プレミアム背景表示)を享受できる。
〔ポイント更新処理〕
次に、ポイント更新処理について図106および図108を用いて説明する。図106
は、第1の実施形態の演出制御装置におけるポイント更新処理のフローチャートを示す図
である。ポイント更新処理は、ポイント制御処理のステップD72で制御部によって実行
される処理である。ポイント更新処理は、ポイントゲート48の入賞検出を契機に付与さ
れるポイント数を決定し、ポイント累積値を更新する処理である。
[ステップD91]制御部は、状態情報を取得する。状態情報は、ポイントゲート48
の有効状態、およびポイントゲート48への入賞時の遊技状態に応じた付与ポイントを決
定するための情報である。たとえば、状態情報は、遊技制御状態情報として特図ゲームや
普図ゲームの遊技状態を含み、演出制御状態情報として演出制御装置300の電源投入後
の初期状態やポイント遊技における特典付与に伴う制御状態等を含む。
[ステップD92]制御部は、取得した状態情報から特定される状態が、ポイントゲー
ト48の有効状態であるか否かを判定する。制御部は、有効状態である場合にステップD
93に進み、有効状態でない場合にポイント更新処理を終了する。
[ステップD93]制御部は、ポイントゲート48の入賞検出があるか否かを判定する
。制御部は、入賞検出がある場合にステップD94に進み、入賞検出がない場合にポイン
ト更新処理を終了する。なお、制御部は、図示していない短周期のタイマ割込み内でポイ
ントゲート48の入力変化を感知する処理をおこなうことができ、当該感知結果を参照し
てポイントゲート48の入賞検出があるか否かを判定できる。
[ステップD94]制御部は、ポイントゲート48の入賞検出を契機に付与されるポイ
ント数を決定するための抽選用乱数を取得する。なお、抽選用乱数は、ポイントゲート4
8の入賞契機に対して十分高速に更新されるカウンタ値であってもよい。
[ステップD95]制御部は、ポイントテーブルを参照する。ここで、ポイントテーブ
ルについて図107を用いて説明する。図107は、第1の実施形態のポイントテーブル
の一例を示す図である。
ポイントテーブルは、項目「遊技状態」と、項目「判定値」と、項目「加算ポイント」
を含むデータである。項目「遊技状態」は、遊技状態A、遊技状態B、遊技状態C、およ
び遊技状態Dを含む。たとえば、遊技状態Aは特図ゲームにおける通常遊技状態であり、
遊技状態Bは特図ゲームにおける時短中遊技状態であり、遊技状態Cは特図ゲームにおけ
る確変中遊技状態であり、遊技状態Dは特図ゲームにおける大当り中遊技状態である。な
お、遊技状態A、遊技状態B、遊技状態C、および遊技状態Dのいずれに、具体的な遊技
状態を割り当てるかは、任意に設定可能である。たとえば、遊技状態Cは確変中遊技状態
を割り当てられることに代えて小当り中遊技状態、あるいは小当り発生から所定時間経過
までの遊技状態が割り当てられるものであってもよい。また、遊技状態A、遊技状態B、
遊技状態C、および遊技状態Dは、2以上の遊技状態が割り当てられるものであってもよ
く、たとえば遊技状態Bは、時短中遊技状態または確変中遊技状態が割り当てられるもの
であってもよい。
項目「判定値」は、ステップD94で取得した抽選用乱数(たとえば、「0」から「2
55」の一様乱数)に対応する判定値である。項目「加算ポイント」は、項目「遊技状態
」と、項目「判定値」に対応する加算ポイントを示す。たとえば、ポイントテーブルは、
遊技状態Aに相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「250」のとき加算
ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「251」から「254」のとき加算
ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「255」のとき加算ポイントが「5
」であることを示す。また、ポイントテーブルは、遊技状態Bに相当する遊技状態におい
て、抽選用乱数が「0」から「100」のとき加算ポイントが「1」であることを示し、
抽選用乱数が「101」から「250」のとき加算ポイントが「2」であることを示し、
抽選用乱数が「251」から「255」のとき加算ポイントが「5」であることを示す。
また、ポイントテーブルは、遊技状態Cに相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0
」から「200」のとき加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「201
」から「250」のとき加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「251
」から「255」のとき加算ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブ
ルは、遊技状態Dに相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「255」のと
き加算ポイントが「5」であることを示す。
これにより、遊技機10は、遊技状態が同じであっても抽選用乱数により加算ポイント
を異ならせることで、ポイント遊技の興趣を向上させることができる。
また、ポイントテーブルは、遊技状態A、遊技状態B、遊技状態C、および遊技状態D
の判定値を異ならせることで、各遊技状態において付与される加算ポイントの期待値の大
きさを異ならせることができる。また、ポイントテーブルは、遊技状態Dに示すように抽
選用乱数の値によらず加算ポイントを固定するものであってもよい。これにより、遊技機
10は、遊技状態に応じた期待値の高低によりポイント遊技の興趣を向上させることがで
きる。また、遊技機10は、遊技状態が明示されていない場合(たとえば潜伏確変等)、
加算ポイントの大きさから遊技状態を遊技者に示唆することができ、ポイント遊技の興趣
を向上させることができる。
再び、図106を用いたポイント更新処理の説明に戻る。
[ステップD96]制御部は、ステップD91で取得した状態情報と、抽選用乱数ステ
ップD94で取得した抽選用乱数と、ポイントテーブルとから加算ポイントを決定する。
[ステップD97]制御部は、加算ポイントをポイント累積値に加算してポイント累積
値を更新し、ポイント更新処理を終了する。なお、ポイント累積値が更新により上限値に
達した場合、ポイント累積値を上限値として余剰分を切り捨ててもよい。
次に、ポイント累積値更新過程について図108を用いて説明する。図108は、第1
の実施形態のポイント累積値更新過程のポイント表示器の表示例を示す図である。遊技機
10は、ポイント更新処理の実行によりポイント表示器49の2桁の7セグメントLED
49a,49bにポイント累積値を表示できる。これにより、遊技状態Aにおいて、遊技
機10は、表示例(a1)から表示例(a3)に示すように、ポイントゲート48への入
賞ごとにポイント累積値を「1」、「2」、「3」と更新できる。このような「1」イン
クリメント更新により、遊技機10は、遊技者に対してポイント遊技という新たな興趣を
提供できる。
また、遊技状態Dにおいて、遊技機10は、表示例(b1)から表示例(b3)に示す
ように、ポイントゲート48への入賞ごとにポイント累積値を「1」、「6」、「11」
と更新できる。このような「5」インクリメント更新により、遊技機10は、遊技者に対
して遊技状態に応じて価値変化を伴う興趣を提供できる。
また、明示されない遊技状態において、遊技機10は、表示例(c1)から表示例(c
3)に示すように、ポイントゲート48への入賞ごとにポイント累積値を「1」、「6」
、「7」と更新できる。このような複数種類の加算値が混在するインクリメント更新によ
り、遊技機10は、遊技者に対して遊技状態に応じて多様な価値変化を伴う興趣を提供で
きる。また、遊技機10は、明示されない遊技状態を遊技者に対して示唆し、遊技者が現
在の遊技状態を推定する興趣を提供できる。たとえば、表示例(c1)から表示例(c3
)に示すようなポイント累積値更新過程は、遊技状態A、遊技状態B、遊技状態C、およ
び遊技状態Dのうちから遊技状態Dの可能性を否定する。また、表示例(c1)から表示
例(c3)に示すようなポイント累積値更新過程は、加算値の出現頻度から現在の遊技状
態が遊技状態A、遊技状態B、または遊技状態Cであることを示唆する。
すなわち、ポイント表示器49は、ポイント遊技におけるポイント累積値表示手段とし
て機能するだけでなく、遊技状態報知手段として機能し得る。
なお、遊技機10は、7セグメントLED49a,49bの表示態様により、遊技状態
を遊技者に対して示唆してもよい。たとえば、表示例(b1)から表示例(b3)に示す
ような他の遊技状態よりもポイント加算値が大きな遊技状態において、7セグメントLE
D49a,49bの表示態様を点灯表示から点滅表示に変更するようにしてもよい。
なお、ポイント表示器49は、ポイント累積値を表示するようにしたが、ポイント累積
値を更新する際に所定時間だけポイント加算値を表示するようにしてもよい。これにより
、遊技者は、ポイント累積値に加算されるポイントの大きさを容易に把握することができ
る。また、遊技機10は、ポイント累積値を更新する際に効果音やその他照明等によって
遊技者にポイント累積値の更新を報知するようにしてもよい。また、遊技機10は、ポイ
ント累積値に加算されるポイントの大きさにしたがい報知態様を変更するようにしてもよ
い。これにより、遊技者は、ポイント累積値にポイントを加算するタイミングや、ポイン
ト累積値に加算されるポイントの大きさを容易に把握することができる。
〔ポイント交換処理〕
次に、ポイント交換処理について図109を用いて説明する。図109は、第1の実施
形態の演出制御装置におけるポイント交換処理のフローチャートを示す図である。ポイン
ト交換処理は、ポイント制御処理のステップD73で制御部によって実行される処理であ
る。ポイント交換処理は、ポイント累積値を特典に交換する処理である。
[ステップD101]制御部は、ポイント交換制御情報を取得する。ポイント交換制御
情報は、ポイント遊技の進行管理に関する制御情報である。制御部は、ポイント交換制御
情報を参照することで、ポイントを加算可能な状態か否か、特典交換可能な状態か否か、
特典付与中か否か、ポイント交換に係る選択操作(特典付与選択操作)中か否か等を判定
できる。
[ステップD102]制御部は、取得したポイント交換制御情報から、特典付与選択操
作中であるか否かを判定する。制御部は、後述するステップD105で特典付与選択操作
制御状態がセットされている場合に、特典付与選択操作中であると判定できる。制御部は
、特典付与選択操作中でない場合にステップD103に進み、特典付与選択操作中である
場合にステップD107に進む。
[ステップD103]制御部は、ポイント累積値を取得する。
[ステップD104]制御部は、ポイント交換条件が成立しているか否かを判定する。
たとえば、制御部は、特典交換可能な状態かつポイント累積値が上限値(たとえば「10
0」)に達している場合にポイント交換条件が成立していると判定する。制御部は、ポイ
ント交換条件が成立している場合にステップD105に進み、ポイント交換条件が成立し
ていない場合にポイント交換処理を終了する。
[ステップD105]制御部は、特典付与選択操作制御状態をセットする。特典付与選
択操作制御状態は、付与する特典を遊技者に選択させる制御状態であり、特典の選択肢や
操作案内を表示装置41に表示し、特典の選択操作のための選択ボタンスイッチ25aお
よび決定ボタンスイッチ25bからの操作入力を受け付け可能とする状態である。制御部
は、特典付与選択操作制御状態にもとづいて演出表示編集処理(メイン処理のステップD
23)を実行することで、特典の選択肢や操作案内を表示装置41に表示できる。また、
制御部は、特典付与選択操作制御状態にもとづいて演出ボタン入力処理(メイン処理のス
テップD19)を実行することで、特典の選択操作のための選択ボタンスイッチ25aお
よび決定ボタンスイッチ25bからの操作入力を受け付けることができる。
[ステップD106]制御部は、ポイント累積値をリセットしてポイント交換処理を終
了する。
[ステップD107]制御部は、遊技者が特典を決定したか否かを判定する。制御部は
、操作受付時間中の決定ボタンスイッチ25bからの操作入力によって遊技者が特典を決
定したか否かを判定できる。なお、制御部は、操作受付時間中に決定ボタンスイッチ25
bからの操作入力がない場合に、デフォルト設定された特典あるいは選択操作中の特典を
遊技者が決定したとみなすことができる。
[ステップD108]制御部は、遊技者が付与対象として決定した特典をセットする。
制御部は、特典セットにもとづいて演出表示編集処理(メイン処理のステップD23)を
実行することで、特典となる映像演出を表示装置41に表示したり、特典となる音声演出
をスピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)から出力したり、盤演出装置44等
の稼働体を動作させたりすることができる。制御部は、特典をセットした後、ポイント交
換処理を終了する。
なお、遊技機10は、遊技者が付与対象となる特典を選択して決定したが、遊技者の操
作を受け付けずに予め定める特典を付与するものであってもよい。また、遊技機10は、
遊技者の操作を受け付けずに特典を付与する場合に、複数の選択肢から1つを無作為に選
択してもよいし、所定条件にしたがい選択してもよい。
ここで、遊技機10が表示装置41に表示する特典の選択肢や操作案内について図11
0を用いて説明する。図110は、第1の実施形態の表示装置に表示する特典の選択操作
画面の一例を示す図である。
選択操作表示900は、遊技機10が表示装置41に表示する特典の選択肢や操作案内
を含む表示である。選択操作表示900は、ポイント遊技関連表示910と、特図ゲーム
遊技表示914を含む。ポイント遊技関連表示910は、ポイント遊技に関連する表示で
あって、操作案内表示911と、プレミアム演出(ポイント遊技特典)の選択肢表示91
2とを含む。操作案内表示911は、ポイント遊技の特典付与に関する操作方法を文字や
絵、アイコン等の視覚情報により遊技者に案内する表示である。また、操作案内表示91
1は、オプション設定部(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)
25を操作案内表示911aとして明示して操作方法を案内する。
選択肢表示912は、ポイント遊技の特典として選択可能な選択肢を表示する。たとえ
ば、選択肢表示912は、表示演出の選択肢として表示演出A、表示演出B、および表示
演出Cを表示する。表示演出は、たとえば、特別な背景表示や、図柄表示、キャラクタ表
示の他、通常非明示の遊技状態の明示、特別リーチ等の変動演出を含む。また、選択肢表
示912は、音声演出の選択肢として音声演出A、音声演出B、および音声演出Cを表示
する。音声演出は、たとえば、特別なBGMや、効果音、通常非報知の遊技状態の音声報
知等を含む。また、選択肢表示912は、選択ボタンスイッチ25aの操作入力にもとづ
いて選択中の選択肢、あるいは決定ボタンスイッチ25bの操作入力にもとづいて決定し
た選択肢を明示する明示表示(選択中選択肢明示表示あるいは決定選択肢明示表示)91
3を表示する。
特図ゲーム遊技表示914は、選択操作表示900を表示する前に表示装置41が表示
していた特図ゲームの遊技状態に関する表示内容の少なくとも一部情報を含む表示である
。たとえば、特図ゲーム遊技表示914は、特図ゲームが変動表示中である場合に、特図
ゲームが変動表示中であることを明示する。なお、特図ゲーム遊技表示914は、選択肢
表示912前の情報を表示するものであれば、特図ゲームに限らない。これにより、遊技
機10は、表示装置41の表示内容が選択操作表示900に切り替わっても、遊技者は切
替前の表示に関する情報を把握でき、選択操作表示900により遊技に関する判断機会を
逸することを防止する。
なお、遊技機10は、映像出力や音声出力等遊技者が直接に感得できる形式の特典に限
らず、遊技者が間接的に感得できる形式の特典の特典であってもよい。たとえば、遊技機
10は、特別な映像や音声を遊技者に提示することに代えて、演出制御装置300が遊技
制御装置100からコマンドを受信したときに具体的な演出態様の決定に用いる演出振分
テーブルを特別な演出振分テーブルに差し替えるものであってもよい。これにより、遊技
機10は、通常において出現頻度の低い演出態様を特典として遊技者に提示する機会を増
大させたり、通常において大当りに対する期待値の低い演出態様を特典として遊技者に提
示する機会を低減させたりすることができる。このようにして、遊技機10は、特典とし
て通常時と異なる期待値演出をおこない、遊技者の興趣向上を図ることができる。
なお、このような遊技機10は、近年の携帯電話やスマートフォン等の携帯機器と連携
することを要せずに、遊技者にとって興趣を得る機会の多様化を提供することができる。
したがって、遊技機10は、携帯機器の操作に慣れない遊技者や、携帯機器を所持しない
遊技者であっても、遊技者にとって興趣を得る機会の多様化を提供することができる。
上述した第1の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側にポイントゲート48とポイント表示器49を備える。ポ
イントゲート48は、ポイントスイッチ48aを備え、ポイントゲート48に入賞(通過
を含む)した遊技球をポイントスイッチ48aにより検出する。遊技機10は、ポイント
ゲート48の入賞検出(通過検出を含む遊技媒体の検出)を契機に所定のポイント数を決
定する。遊技機10は、決定したポイント数を所定期間(所定状態にある間を含む)に累
積したポイント累積値を算出する。ポイント表示器49は、ポイント累積値を表示する。
遊技機10は、所定の大きさのポイント累積値を特典に交換する。交換対象となる特典は
、演出制御装置300によって提示可能な演出態様である。また、交換対象となる特典は
、遊技制御装置100が関係しない演出態様である。
(2)遊技機10は、表示装置41に選択操作表示900を表示する。選択操作表示9
00は、ポイント遊技関連表示910と、特図ゲーム遊技表示914を含む。ポイント遊
技関連表示910は、操作案内表示911と選択肢表示912とを含む。
(3)遊技機10は、オプション設定部(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタン
スイッチ25b)25により、選択肢表示912に提示する特典を遊技者によって選択可
能にする。
(4)遊技機10は、ポイントゲート48の入賞検出(通過検出)を契機に決定するポ
イント数の大きさを遊技状態に応じて異ならせることができる。
(5)遊技機10は、導出した結果態様に関連して遊技者に遊技価値を付与可能な変動
表示ゲームの始動契機となる始動入賞口の近傍にポイントゲート48を備える。
(6)遊技機10は、他の入賞口への入賞機会のない位置にポイントゲート48を備え
る。
[第1の実施形態の変形例1]
次に第1の実施形態のポイントテーブルについての変形例を図111を用いて説明する
。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。図
111は、第1の実施形態のポイントテーブルの一例(変形例1)を示す図である。
ポイントテーブル(変形例1)は、項目「遊技状態」と、項目「判定値」と、項目「加
算ポイント」を含むデータである。項目「遊技状態」は、特図ゲームの保留数の大きさに
応じて、保留数「0」、保留数「1」から「4」、保留数「5」,「6」、および保留数
「7」,「8」に区分される。なお、特図ゲームの保留数の大きさは、第1始動入賞口に
もとづく保留数(最大「4」)と、第2始動入賞口にもとづく保留数(最大「4」)とか
ら最大「8」である。
項目「判定値」は、ステップD94で取得した抽選用乱数(たとえば、「0」から「2
55」の一様乱数)に対応する判定値である。項目「加算ポイント」は、項目「遊技状態
」と、項目「判定値」に対応する加算ポイントを示す。たとえば、ポイントテーブル(変
形例1)は、保留数「0」に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「25
0」のとき加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「251」から「25
4」のとき加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「255」のとき加算
ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブル(変形例1)は、保留数「
1」から「4」に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「200」のとき
加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「201」から「250」のとき
加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「251」から「255」のとき
加算ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブル(変形例1)は、保留
数「5」,「6」に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「100」のと
き加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「101」から「250」のと
き加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「251」から「255」のと
き加算ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブル(変形例1)は、保
留数「7」,「8」に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「255」の
とき加算ポイントが「5」であることを示す。これにより、遊技機10は、保留数の大き
さが同じであっても抽選用乱数により加算ポイントを異ならせることで、ポイント遊技の
興趣を向上させることができる。
また、ポイントテーブル(変形例1)は、保留数の大きさごとの判定値を異ならせるこ
とで、各保留数の大きさにおいて付与される加算ポイントの期待値の大きさを異ならせる
ことができる。これにより、遊技機10は、保留数の大きさに応じた期待値の高低により
ポイント遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技機10は、保留数の大きさ次
第では遊技を中断する遊技者に、遊技継続の動機付けを与えることができる。
[第1の実施形態の変形例2]
次に第1の実施形態のポイントテーブルについての変形例を図112を用いて説明する
。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。図
112は、第1の実施形態のポイントテーブルの一例(変形例2)を示す図である。
ポイントテーブル(変形例2)は、項目「遊技状態」と、項目「判定値」と、項目「加
算ポイント」を含むデータである。項目「遊技状態」は、特図ゲームの変動表示継続時間
の大きさに応じて、変動時間20秒以下、変動時間60秒以下、変動時間60秒超、およ
び変動なしに区分される。なお、特図ゲームの変動表示継続時間の大きさは、現在実行中
の変動表示ゲームの変動表示継続時間である。
項目「判定値」は、ステップD94で取得した抽選用乱数(たとえば、「0」から「2
55」の一様乱数)に対応する判定値である。項目「加算ポイント」は、項目「遊技状態
」と、項目「判定値」に対応する加算ポイントを示す。たとえば、ポイントテーブル(変
形例2)は、変動時間20秒以下に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から
「250」のとき加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「251」から
「254」のとき加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「255」のと
き加算ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブル(変形例2)は、変
動時間60秒以下に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「200」のと
き加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「201」から「250」のと
き加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「251」から「255」のと
き加算ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブル(変形例2)は、変
動時間60秒超に相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「100」のとき
加算ポイントが「1」であることを示し、抽選用乱数が「101」から「250」のとき
加算ポイントが「2」であることを示し、抽選用乱数が「251」から「255」のとき
加算ポイントが「5」であることを示す。また、ポイントテーブル(変形例2)は、変動
なしに相当する遊技状態において、抽選用乱数が「0」から「255」のとき加算ポイン
トが「5」であることを示す。これにより、遊技機10は、特図ゲームの変動表示継続時
間の大きさが同じであっても抽選用乱数により加算ポイントを異ならせることで、ポイン
ト遊技の興趣を向上させることができる。
また、ポイントテーブル(変形例2)は、特図ゲームの変動表示継続時間の大きさごと
の判定値を異ならせることで、各変動表示継続時間の大きさにおいて付与される加算ポイ
ントの期待値の大きさを異ならせることができる。これにより、遊技機10は、変動表示
継続時間の大きさに応じた期待値の高低によりポイント遊技の興趣を向上させることがで
きる。また、遊技機10は、変動表示継続時間の大きさ次第では遊技を中断する遊技者に
、遊技継続の動機付けを与えることができる。
[第1の実施形態の変形例3]
次に第1の実施形態の遊技機10が表示装置41に表示する特典の選択肢や操作案内に
ついての変形例を図113を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成につい
ては、符号を同じにして説明を省略する。図113は、第1の実施形態の表示装置に表示
する特典の選択操作画面の一例(変形例3)を示す図である。
選択操作表示901は、遊技機10が表示装置41に表示する特典の選択肢や操作案内
を含む表示である。選択操作表示901は、ポイント遊技関連表示920と、特図ゲーム
遊技表示929を含む。ポイント遊技関連表示920は、ポイント遊技に関連する表示で
あって、操作案内表示924と、プレミアム演出(ポイント遊技特典)の選択肢表示92
5と、ポイント累積値関連表示921を含む。
操作案内表示924は、ポイント遊技の特典付与に関する操作方法を文字や絵、アイコ
ン等の視覚情報により遊技者に案内する表示である。また、操作案内表示924は、オプ
ション設定部(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)25を操作
案内表示924aとして明示して操作方法を案内する。
選択肢表示925は、ポイント遊技の特典の特典として選択可能な選択肢を表示する。
たとえば、選択肢表示925は、音声演出の選択肢として音声演出A、音声演出B、およ
び音声演出Cを表示するとともに、各選択肢の交換に必要なポイント累積値を交換ポイン
ト表示926として表示する。また、選択肢表示925は、選択ボタンスイッチ25aの
操作入力にもとづいて選択中の選択肢、あるいは決定ボタンスイッチ25bの操作入力に
もとづいて決定した選択肢を明示する明示表示(選択中選択肢明示表示あるいは決定選択
肢明示表示)927を表示する。このとき、選択肢表示925は、選択できない選択肢に
ついて選択不可であることを明示する。
ポイント累積値関連表示921は、特典交換前のポイント累積値を表示する交換前ポイ
ント累積値表示922と、特典交換後のポイント累積値を表示する交換後ポイント累積値
表示923とを含む。特図ゲーム遊技表示929は、選択操作表示901を表示する前に
表示装置41が表示していた特図ゲームの遊技状態に関する表示内容の少なくとも一部情
報を含む表示である。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態の遊技機10について図114を用いて説明する。第2の実施形
態の遊技機10は、ポイントゲートとポイント表示器との配設位置および遊技盤面の構成
が第1の実施形態と相違する。図114は、第2の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図
である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略す
る。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示
装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されて
いる。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の
前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置
41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領
域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT等の表示画面を有する装置
で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報
(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等
の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として
割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対
応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもと
づく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディ
ング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の左部および右部には、動作することによって遊技の演出を
おこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から
表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口3
5が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側に
は、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は
、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開
始条件を与える始動入賞口360(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
始動入賞口360に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出
される。
また、始動入賞口360の直下には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動
入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技
球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、
常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している
。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置
としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が
流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普
通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検
出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収する
アウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口360
よりも右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入
れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になってい
るアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結
果如何によって大入賞口を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(
遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、たとえば
、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38
cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口
を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易に
させ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。これら特別変動入
賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される
また、センターケース40は、側方左側にワープ口39aを配設する。ワープ口(ワー
プ入口)39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のステージ上
を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始動口振分
装置36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動口振分装置36
に入賞しやすくなる。
また、遊技領域32における始動入賞口360の下方左側には、ポイントゲート481
と、ポイント表示器491が配設されている。ポイントゲート481は、始動入賞口36
0の近傍に設けられることで、遊技機10は始動入賞口360への入賞の発生契機と、ポ
イントゲート481入賞の発生契機とを同時に遊技者に観察させることができる。これに
より、遊技機10は、始動入賞口360への入賞が疎な場合にあっても、ポイントゲート
481入賞による遊技の興趣を遊技者に提供できる。このようなポイントゲート481入
賞による遊技の興趣は、始動入賞口360への入賞が疎であることによる遊技者の喪失感
や不快感の軽減に寄与し、遊技者に継続して遊技をおこなうことの動機付けを与えること
ができる。
また、ポイントゲート481は、始動入賞口360への入賞機会のない位置に設けられ
る。これにより、遊技機10は、ポイントゲート481の入賞機会を大きくすることがで
きる。また、ポイントゲート481は、普通変動入賞装置37への入賞機会のある位置に
設けられる。これにより、遊技機10は、普通変動入賞装置37への入賞機会とポイント
ゲート481の入賞機会とを両立できる。ポイントゲート481に入賞した遊技球は、ポ
イントスイッチ48a(図4参照)により検出される。ポイント表示器491は、2つの
7セグメントLEDからなり、ポイントゲート481の入賞検出(通過検出)を契機に付
与されるポイント数の累積値を2桁で数値表示する。ポイント数の累積値は、所定の契機
で特典に交換されて遊技者に付与される。ポイント数の累積値に応じて付与される特典は
、たとえば、演出態様の選択肢の増加がある。遊技者は、選択ボタンスイッチ25aおよ
び決定ボタンスイッチ25bを操作することによって所望の演出態様を選択できる。
第2の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、セン
ターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が
右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を
発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口360への入賞を狙うことができ、右側遊
技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞
装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、第1の実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、セ
ンターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊
技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよ
う構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材4
2によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので
、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、
右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透
して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への
入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50
が設けられている。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態の遊技機10について図115を用いて説明する。第3の実施形
態の遊技機10は、ポイントゲートとポイント表示器との配設位置が第1の実施形態と相
違する。図115は、第3の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、第1の
実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。
遊技盤3002は、遊技領域32におけるワープ口39aの下方に、ポイントゲート4
82と、ポイント表示器492が配設されている。ポイントゲート482は、ワープ口3
9aの近傍に設けられることで、遊技機10は、ワープ口39aへの遊技球の流入契機と
、ポイントゲート482への入賞の発生契機とを同時に遊技者に観察させることができる
。また、遊技機10は、ワープ口39aへの遊技球の流入により、ポイントゲート482
への入賞頻度を低減させて、ポイントの価値を高めることができる。また、遊技機10は
、ワープ口39aへの遊技球の流入が疎な場合にあっても、ポイントゲート482への入
賞による遊技の興趣を遊技者に提供できる。このようなポイントゲート482への入賞に
よる遊技の興趣は、ワープ口39aへの遊技球の流入が疎であることによる遊技者の喪失
感や不快感の軽減に寄与し、遊技者に継続して遊技をおこなうことの動機付けを与えるこ
とができる。
なお、ポイントゲート482は、普通変動入賞装置37や一般入賞口35、始動口振分
装置36への入賞機会のある位置に設けられる。これにより、遊技機10は、普通変動入
賞装置37や一般入賞口35、始動口振分装置36への入賞機会とポイントゲート482
の入賞機会とを両立できる。
また、ポイント表示器492は、ポイントゲート482の下方に位置することから、ポ
イントゲート482に入賞した遊技球を追う遊技者の視界に位置する。これにより、遊技
機10は、ポイントゲート482とポイント表示器492とが別体であっても、ポイント
ゲート482とポイント表示器492とを相互に関連するものとして感得できる。したが
って、遊技機10は、遊技者にとってわかりやすい遊技を提供するばかりか、ポイントゲ
ート482とポイント表示器492とを一体にして配設する制約から解放され、設計の自
由度が向上しコスト低減に寄与する。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態の遊技機10について図116を用いて説明する。第4の実施形
態の遊技機10は、ポイントゲートとポイント表示器との配設位置が第1の実施形態およ
び第3の実施形態と相違する。図116は、第4の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図
である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略す
る。
遊技盤3003は、センターケース40の側方左側にワープ口39aを配設する。ワー
プ口(ワープ入口)39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内の
ステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、
始動口振分装置36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動口振
分装置36に入賞しやすくなる。
遊技盤3003は、ワープ口39aからワープ出口39bの流路中にポイントゲート4
83を配設する。たとえば、ポイントゲート483は、ワープ口39aの直下に設けられ
る。なお、ポイントゲート483は、ポイントスイッチ48aをゲートタイプのセンサと
してもよいし、フラットタイプのセンサとしてもよい。たとえば、遊技機10は、ポイン
トスイッチ48aをフラットタイプのセンサとした場合、ポイントスイッチ48aをフラ
ットタイプのセンサとし、センターケース40内のステージ上の転動面に備えることがで
きる。この場合、遊技機10は、ステージ上を転動する遊技球を2回以上検出するように
してもよく、転動回数が大きくなるほどに付与されるポイントが増大する期待感を遊技者
に提供できる。
また、ポイントゲート483は、ワープ通路内に設けることで、遊技機10は、1つの
遊技球について始動口振分装置36への遊技球の入賞と、ポイントゲート483入賞の発
生の期待感を遊技者に提供できる。また、遊技機10は、ワープ口39aへの遊技球の流
入をポイントゲート483への入賞条件とするので、ポイントゲート483への入賞頻度
を低減させて、ポイントの価値を高めることができる。
なお、ポイントゲート483は、普通変動入賞装置37や一般入賞口35、始動口振分
装置36への入賞機会のある位置に設けられる。これにより、遊技機10は、普通変動入
賞装置37や一般入賞口35、始動口振分装置36への入賞機会とポイントゲート483
の入賞機会とを両立できる。
また、ポイント表示器493は、ポイントゲート483と離れて位置することから、ポ
イントゲート483に入賞した遊技球を追う遊技者の視界に入れることが難しい。これに
より、遊技機10は、遊技者に遊技盤3003の全体を見渡すことを促すことができる。
したがって、遊技者は、遊技盤3003の全体を見渡す機会を得て、従来見逃していた演
出態様を感得することができる。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態の遊技機10について図117を用いて説明する。第5の実施形
態の遊技機10は、ポイントゲートとポイント表示器との配設位置が第1の実施形態、第
3の実施形態、および第4の実施形態と相違する。図117は、第5の実施形態の遊技盤
の一例を示す正面図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じ
にして説明を省略する。
遊技盤3004は、センターケース40の側方左側に特別変動入賞装置(大入賞口)3
8を配設し、特別変動入賞装置38の左下方にポイントゲート484とポイント表示器4
94とを配設する。たとえば、ポイントゲート484は、特別変動入賞装置38の近傍に
あって、特別変動入賞装置38への入賞機会を逸した遊技球が入賞可能な位置に設けられ
る。これにより、遊技機10は、特別変動入賞装置38への入賞機会を逸した遊技球に対
して遊技者に注目させることができる。このような遊技機10は、特別変動入賞装置38
への入賞機会を逸した遊技球に対する遊技者の喪失感や不快感の軽減に寄与し、遊技者に
継続して遊技をおこなうことの動機付けを与えることができる。
また、ポイント表示器494は、ポイントゲート484の直下に位置することから、遊
技機10は、ポイントゲート484への遊技球の入賞と、入賞に伴うポイント累積値の更
新とを遊技者に容易に確認させることができる。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態の遊技機10について図118を用いて説明する。第6の実施形
態の遊技機10は、ポイントゲートとポイント表示器との配設位置が第1の実施形態、お
よび第3の実施形態乃至第5の実施形態と相違する。図118は、第6の実施形態の遊技
盤の一例を示す正面図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同
じにして説明を省略する。
遊技盤3005は、センターケース40の側方左側に普図始動ゲート34を配設し、普
図始動ゲート34の左下方にポイントゲート485を配設する。たとえば、ポイントゲー
ト485は、普図始動ゲート34の近傍にある。通常、普図始動ゲート34は、遊技球が
密に流下する領域にあり、遊技機10は、ポイントゲート485を普図始動ゲート34の
近傍に設けることでポイントゲート485の入賞機会が大きくなることを期待できる。
これにより、遊技機10は、表示装置41も表示する変動表示ゲームに加えて、ポイン
ト遊技による興趣を得ることができる。
また、ポイント表示器495は、ポイントゲート485と離れて位置することから、ポ
イントゲート485に入賞した遊技球を追う遊技者の視界に入れることが難しい。これに
より、遊技機10は、遊技者に遊技盤3005の全体を見渡すことを促すことができる。
したがって、遊技者は、遊技盤3005の全体を見渡す機会を得て、従来見逃していた演
出態様を感得することができる。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態の遊技機10について図119から図125を用いて説明する。
第7の実施形態の遊技機10は、ポイント遊技について変動表示ゲームの進行にもとづい
てポイント累積値の更新と特典の付与とをおこなう点で第1の実施形態と相違する。まず
、第7の実施形態の表示装置41における変動表示中画面と、ポイント表示器49の表示
について図119から図122を用いて説明する。図119は、第7の実施形態の表示装
置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(その1)である。図
120は、第7の実施形態の表示装置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表
示例を示す図(その2)である。図121は、第7の実施形態の表示装置に表示する変動
表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(その3)である。図122は、第7の
実施形態の表示装置に表示する変動表示中画面と、ポイント表示器の表示例を示す図(そ
の4)である。
図119(1a)に示す変動表示中画面9301は、表示装置41における変動表示中
画面を示す。変動表示中画面9301は、特図ゲーム遊技表示930と、保留消化表示9
31と、保留表示932を表示内容に含む。特図ゲーム遊技表示930は、表示領域中の
特図ゲーム遊技表示領域に対応する。特図ゲーム遊技表示930は、特図ゲームの変動表
示状態を飾り図柄930L,930C,930Rを用いて表示する。変動表示中画面93
01は、飾り図柄930L,930C,930Rが変動中であることを示し、対応する特
図ゲームが変動表示状態であることを示す。
保留表示932は、表示領域中の保留領域に対応する。保留表示932は、特図変動表
示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとの保留記憶表示態様を表示する
。たとえば特図変動表示ゲームの保留記憶数が「6」であるとき、保留表示932は、6
つの保留記憶932a,932b,932c,932d,932e,932fを表示する
。また保留表示932は、保留記憶932cや保留記憶932eの表示態様(保留記憶表
示態様)を保留記憶932a,932b,932c,932d,932e,932fの表
示態様と異ならせて、対応する特図変動表示ゲームの結果に対する期待度を報知する。
これにより、遊技機10は、変動表示予定の特図変動表示ゲームに対応する期待度を予
め報知できる。
保留消化表示931は、表示領域中の保留消化領域に対応する。保留消化表示931は
、変動表示中の特図変動表示ゲームに対応する保留記憶時の保留記憶931aを表示する
。これにより、遊技機10は、変動表示中の特図変動表示ゲームに対応する保留記憶につ
いて予め報知した期待度を、変動表示中においても保留記憶931aにより明示できる。
図119(1b)に示すポイント累積値表示4911は、表示装置41が変動表示中画
面9301を表示しているときの、ポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49
a,49bを示す。ポイント累積値表示4911は、ポイント累積値が「2」であること
を示す。
図119(2a)に示す変動表示中画面9302は、表示装置41における変動表示中
画面9301の後の表示画面であって、リーチ時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9302は、特図ゲーム遊技表示930において、飾り図柄930L,930Rが「6
」を表示する仮停止であることを示し、飾り図柄930Cが変動中であることを示す。変
動表示中画面9302は、特図ゲーム遊技表示930において、飾り図柄930L,93
0C,930Rが「6」で停止するのを待つリーチ状態であることを示す。
図119(2b)に示すポイント累積値表示4912は、表示装置41が変動表示中画
面9302を表示しているときの、ポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49
a,49bを示す。ポイント累積値表示4912は、ポイント累積値が「2」であること
を示す。
図120(3a)に示す変動表示中画面9303は、表示装置41における変動表示中
画面9302の後の表示画面であって、リーチ時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9303は、特図ゲーム遊技表示929と、保留消化表示931と、保留表示932と
、演出表示933を表示内容に含む。変動表示中画面9303は、特図ゲーム遊技表示9
30に代えて特図ゲーム遊技表示929を表示する。特図ゲーム遊技表示929は、特図
ゲーム遊技表示930よりも小さな表示領域であり、特図ゲーム遊技表示930が表示す
る情報のうちの一部または全部を表示する。また、特図ゲーム遊技表示929は、表示領
域のうちの隅部に位置する。
演出表示933は、表示領域中の演出領域に対応する。演出表示933は、特図ゲーム
遊技表示930に代わって表示領域の中央部に位置する。演出表示933は、変動表示中
の特図変動表示ゲームに対応する演出を表示する。演出表示933は、たとえばキャラク
タ933a,933bを表示し、キャラクタ933aとキャラクタ933bが対決する演
出を表示する。
図120(3b)に示すポイント累積値表示4913は、表示装置41が変動表示中画
面9303を表示中のポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49a,49bを
示す。ポイント累積値表示4913は、ポイント累積値が「2」であることを示す。
図120(4a)に示す変動表示中画面9304は、表示装置41における変動表示中
画面9303の後の表示画面であって、仮停止時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9304は、特図ゲーム遊技表示929と、保留消化表示931と、保留表示932と
、演出表示933を表示内容に含む。特図ゲーム遊技表示929は、飾り図柄929L,
929Rが「6」を表示する仮停止であることを示し、飾り図柄929Cが「7」を表示
する仮停止であることを示す。
演出表示933は、たとえば、キャラクタ933a,933bやメッセージ「YOU
LOSE …」を表示し、キャラクタ933aがキャラクタ933bとの対決に敗れた演
出、すなわち遊技者にとって好ましくない結果を表示する。
図120(4b)に示すポイント累積値表示4914は、表示装置41が変動表示中画
面9304を表示中のポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49a,49bを
示す。ポイント累積値表示4914は、ポイント累積値が「2」であることを示す。
図121(5a)に示す変動表示中画面9305は、表示装置41における変動表示中
画面9304の後の表示画面であって、仮停止時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9305は、特図ゲーム遊技表示930と、保留消化表示931と、保留表示932を
表示内容に含む。変動表示中画面9305は、特図ゲーム遊技表示929に代えて特図ゲ
ーム遊技表示930を表示する。特図ゲーム遊技表示930は、飾り図柄930L,93
0Rが「6」を表示する仮停止であることを示し、飾り図柄930Cが「7」を表示する
仮停止であることを示す。
図121(5b)に示すポイント累積値表示4915は、表示装置41が変動表示中画
面9305を表示中のポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49a,49bを
示す。ポイント累積値表示4915は、ポイント累積値が「2」であることを示す。
図121(6a)に示す変動表示中画面9306は、表示装置41における変動表示中
画面9305の後の表示画面であって、再変動時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9306は、特図ゲーム遊技表示930と、保留消化表示931と、保留表示932を
表示内容に含む。変動表示中画面9306は、特図ゲーム遊技表示930において飾り図
柄930L,930Rが「6」を表示する仮停止であることを示し、飾り図柄930Cが
再変動の後に特殊図柄「G」を表示する仮停止であることを示す。特殊図柄は、通常の変
動表示中に現れない特殊な図柄である。特殊図柄については、図123を用いて後で説明
する。特図ゲーム遊技表示930において飾り図柄930Cが特殊図柄「G」を表示する
状態は、ポイント遊技においてポイント累積値を最大値に更新する契機となる状態である
図121(6b)に示すポイント累積値表示4916は、表示装置41が変動表示中画
面9306を表示中のポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49a,49bを
示す。ポイント累積値表示4916は、ポイント累積値が「99」であることを示す。す
なわち、ポイント累積値表示4916は、飾り図柄930Cが特殊図柄「G」を表示した
ことにより、ポイント累積値が最大値に更新されたことを示す。
図122(7a)に示す変動表示中画面9307は、表示装置41における変動表示中
画面9306の後の表示画面であって、仮停止時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9307は、特図ゲーム遊技表示929と、保留消化表示931と、保留表示932と
、演出表示933を表示内容に含む。変動表示中画面9307は、特図ゲーム遊技表示9
30に代えて特図ゲーム遊技表示929を表示する。変動表示中画面9307は、特図ゲ
ーム遊技表示929において飾り図柄929L,929Rが「6」を表示する仮停止であ
ることを示し、飾り図柄929Cが再変動の後に特殊図柄「G」を表示する仮停止である
ことを示す。
変動表示中画面9307は、演出表示933においてガチャ表示934と操作案内表示
9241を含む。ガチャ表示934は、いわゆるガチャ(抽選器)を用いた抽選演出用表
示である。ガチャ表示934は、遊技者に付与するポイント遊技の特典として、ガチャ遊
技を提供する。ガチャ遊技は、映像出力や音声出力等遊技者が直接に感得できる形式の特
典の一形態である。ガチャ表示934は、抽選球明示部9341と抽選操作表示部934
2と、抽選球出口表示部9343を含む。抽選球明示部9341は、抽選対象となる抽選
球(934a,934b,934c,…)を予め明示して、抽選確率やとり得る抽選結果
を遊技者に案内する。たとえば抽選球明示部9341が10個の抽選球(934a,93
4b,934c,…)を明示するとき、抽選球明示部9341は、特定の抽選球の抽選確
率が10分の1であることを示唆する。また、抽選球明示部9341は、抽選球934a
と抽選球934bと抽選球934cの表示態様(たとえば色や大きさ、形状等)を違えて
期待値の大きさが異なることを示唆する。抽選操作表示部9342は、回転可能な操作つ
まみを表示する。抽選球出口表示部9343は、抽選結果として得た抽選球934zの出
口を表示する。
操作案内表示9241は、ポイント遊技の特典付与に関する操作(ガチャ操作)方法を
文字や絵、アイコン等の視覚情報により遊技者に案内する表示である。また、操作案内表
示9241は、オプション設定部(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ
25b)25を操作案内表示924aとして明示して操作方法を案内する。たとえばガチ
ャ操作において、選択ボタンスイッチ25aは抽選球明示部9341が明示する抽選球の
撹拌操作を受け付け、決定ボタンスイッチ25bは抽選球明示部9341が明示する抽選
球の取出操作を受け付ける。演出表示933は、選択ボタンスイッチ25aの入力を受け
付けて抽選球明示部9341が明示する抽選球を撹拌する演出表示をおこない、決定ボタ
ンスイッチ25bの入力を受け付けて抽選操作表示部9342で操作つまみを回転する演
出表示をおこない、抽選球出口表示部9343から抽選結果として得た抽選球934zを
取り出す演出表示をおこなう。
なお、抽選球明示部9341が明示する抽選球の表示態様を保留表示932が表示する
保留記憶と対応付けてもよい。この場合、保留表示932が表示する保留記憶の数や表示
態様にもとづいて、抽選球明示部9341が明示する抽選球の数や表示態様を決定するこ
とができる。また、ガチャ表示934における抽選回数は、1回に限らず2回以上であっ
てもよい。その場合抽選回数の大きさは、保留表示932が表示する保留記憶と対応付け
てもよい。これによれば、遊技機10は、遊技者に保留記憶数を大きくさせる動機付けを
与えることができる。このような遊技機10は、稼働の向上が期待できる。
また、抽選球明示部9341が明示する抽選球の表示態様は、最大値更新前のポイント
累積値の大きさと対応付けてもよい。これによれば、遊技機10は、最大値に近いポイン
ト累積値から最大値に更新された場合と、最大値から遠いポイント累積値から最大値に更
新された場合とで、同じ結果を得る不公平感を緩和できる。このような遊技機10は、稼
働の向上が期待できる。
図122(7b)に示すポイント累積値表示4917は、表示装置41が変動表示中画
面9307を表示中のポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49a,49bを
示す。ポイント累積値表示4917は、ポイント累積値が「0」であることを示す。すな
わち、ポイント累積値表示4917は、ポイント遊技の特典付与に関する演出の開始契機
をポイント累積値のリセット契機として、ポイント累積値がリセットされたことを示す。
図122(8a)に示す変動表示中画面9308は、表示装置41における変動表示中
画面9307の後の表示画面であって、仮停止時の変動表示中画面を示す。変動表示中画
面9308は、特図ゲーム遊技表示929と、保留消化表示931と、保留表示932と
、演出表示933を表示内容に含む。変動表示中画面9307は、特図ゲーム遊技表示9
30に代えて特図ゲーム遊技表示929を表示する。変動表示中画面9307は、特図ゲ
ーム遊技表示929において飾り図柄929L,929Rが「6」を表示する仮停止であ
ることを示し、飾り図柄929Cが再変動の後に特殊図柄「G」を表示する仮停止である
ことを示す。
変動表示中画面9308は、演出表示933として抽選結果として得た抽選球934z
を用いて最終抽選結果を報知する。すなわち、変動表示中画面9307は、期待度報知に
相当し、変動表示中画面9307は、結果報知に相当する。たとえば、変動表示中画面9
308は、結果報知表示935を演出表示933の表示内容に含む。なお、結果報知表示
935は、大当りの他に、小当りや潜伏確変、潜伏しない確変、時短、ハズレ等を報知す
るものであってもよい。変動表示中画面9308は、この後特図ゲーム遊技の結果を確定
する表示をおこなう(図示省略)。
図122(8b)に示すポイント累積値表示4918は、表示装置41が変動表示中画
面9308を表示中のポイント表示器49の2桁の7セグメントLED49a,49bを
示す。ポイント累積値表示4918は、ポイント累積値が「0」であることを示す。
次に、第7の実施形態の特殊図柄について図123を用いて説明する。図123は、第
7の実施形態の特殊図柄の表示態様の一例を示す図である。
特殊図柄は、その表示態様により結果に対する期待度を報知可能な図柄であり、通常の
飾り図柄と区別される。特殊図柄は、通常の変動表示において出現せず、特定の場合に出
現して遊技者に期待度を報知する役割を有する。たとえば遊技機10は、4種類の特殊図
柄を有し、1つ目の特殊図柄は、鋸歯状の外形を有する吹き出しを背景に図柄「G」を重
ねて表わされ、大当りを報知対象とする。2つ目の特殊図柄は、六角形の外形を背景に図
柄「G」を重ねて表わされ、小当りを報知対象とする。3つ目の特殊図柄は、円形の外形
を背景に図柄「G」を重ねて表わされ、潜伏確変を報知対象とする。4つ目の特殊図柄は
、背景なしに図柄「G」のみで表わされ、ハズレを報知対象とする。
なお、各特殊図柄は、必ずしも確定的な結果として対応する報知対象を報知(たとえば
100%大当り)するものでなくてもよく、確率的な確からしさとして対応する報知対象
を報知(たとえば50%大当り)するものであってもよい。また、各特殊図柄は、必ずし
も1つの報知対象に対応(たとえば大当りだけ)するものでなくてもよく、2以上の報知
対象に対応(たとえば大当りと小当り)するものであってもよい。
また、各特殊図柄は、対応する報知対象が固定されるものでなくてもよく、条件によっ
て報知対象が変更されるものであってもよい。たとえば、特殊図柄の1つは、通常ハズレ
に対応するが、画像エフェクトがかかることにより大当りに対応するものであってもよい
。画像エフェクトとは、通常時の特殊図柄の表示態様を変更するものであり、たとえば、
色変化や大きさ変化、変形等がある。
次に、第7の実施形態のポイント制御処理とポイント交換処理について説明する。
〔ポイント制御処理〕
まず、ポイント制御処理について図124を用いて説明する。図124は、第7の実施
形態の演出制御装置におけるポイント制御処理のフローチャートを示す図である。ポイン
ト制御処理は、メイン処理のステップD31で制御部によって実行される処理である。第
7の実施形態のポイント制御処理は、第1の実施形態のポイント制御処理とステップD7
1からステップD73の処理で共通し、ステップD74以降の処理で相違する。
[ステップD71]制御部は、ポイント初期化処理を実行する。
[ステップD72]制御部は、ポイント更新処理を実行する。
[ステップD73]制御部は、ポイント交換処理を実行する。
[ステップD74]制御部は、第2ポイント交換処理を実行する。第2ポイント交換処
理は、所定契機でポイント数の累積値をガチャ遊技(遊技者に付与する特典)に交換する
処理である。第2ポイント交換処理については、図125を用いて後で説明する。
[ステップD75]制御部は、ポイント更新タイマがタイムアップしたか否かを判定す
る。ポイント更新タイマは、ポイント累積値を最大値に更新するタイミングを決定するの
に用いられるタイマであり、第2ポイント交換処理においてタイマ値がセットされる。制
御部は、ポイント更新タイマがタイムアップした場合にステップD76に進み、タイムア
ップしていない場合にステップD77に進む。
[ステップD76]制御部は、ポイント累積値を最大値に更新する。
[ステップD77]制御部は、ポイントリセットタイマがタイムアップしたか否かを判
定する。ポイントリセットタイマは、ポイント累積値をリセットするタイミングを決定す
るのに用いられるタイマであり、第2ポイント交換処理においてタイマ値がセットされる
。制御部は、ポイントリセットタイマがタイムアップした場合にステップD78に進み、
タイムアップしていない場合にポイント制御処理を終了する。
[ステップD78]制御部は、ポイント累積値をリセットしてポイント制御処理を終了
する。
〔第2ポイント交換処理〕
次に、第2ポイント交換処理について図125を用いて説明する。図125は、第7の
実施形態の演出制御装置における第2ポイント交換処理のフローチャートを示す図である
。第2ポイント交換処理は、ポイント制御処理のステップD74で制御部によって実行さ
れる処理である。第2ポイント交換処理は、ポイント累積値をガチャ遊技に交換する処理
である。
[ステップD111]制御部は、特図変動表示ゲームの変動開始を検出し、検出した特
図変動表示ゲームがガチャ遊技に対応するか否かを判定する。たとえば制御部は、演出制
御装置300が遊技制御装置100から受信するコマンドの種別にもとづいて、特図変動
表示ゲームがガチャ遊技に対応するか否かを判定できる。なお、特図変動表示ゲームがガ
チャ遊技に対応するか否かの判定は、コマンドの種別のほか、特図変動表示ゲームが導出
する結果や、特図変動表示ゲームの変動時間(たとえばガチャ遊技をおこなうのに十分な
変動時間)等を用いることができる。
制御部は、特図変動表示ゲームがガチャ遊技に対応する場合にステップD112に進み
、ガチャ遊技に対応しない場合に第2ポイント交換処理を終了する。
[ステップD112]制御部は、ガチャ遊技変動変更条件を取得する。ガチャ遊技変動
変更条件は、変動開始を検出した特図変動表示ゲームをガチャ遊技変動に変更する条件で
ある。たとえば、ガチャ遊技変動変更条件は、乱数抽選をおこなう場合の判定値である。
なお、ガチャ遊技変動変更条件は、特図変動表示ゲームをガチャ遊技に変更可能とする遊
技状態や累積ポイント値の範囲を定めるものであってもよい。
[ステップD113]制御部は、乱数を取得する。
[ステップD114]制御部は、ガチャ遊技変動変更条件と乱数にもとづいてガチャ遊
技変動変更をおこなうか否かを判定する。制御部は、ガチャ遊技変動変更をおこなう場合
にステップD115に進み、ガチャ遊技変動変更をおこなわない場合に第2ポイント交換
処理を終了する。
[ステップD115]制御部は、特図変動表示ゲームの演出表示をガチャ遊技変動に変
更する。ガチャ遊技変動は、ガチャ遊技を含む演出表示である。たとえば、制御部は、メ
イン処理のステップD23における演出表示編集処理で編集した内容を差し替えることに
より特図変動表示ゲームの演出表示をガチャ遊技変動に変更できる。また、制御部は、メ
イン処理のステップD23における演出表示編集処理で編集した内容を破棄して、演出表
示編集処理で再編集をおこなってもよい。
[ステップD116]制御部は、ポイント更新タイマをセットする。ポイント更新タイ
マのタイマ値は、特図変動表示ゲームでおこなうガチャ遊技のタイミングに合わせて決定
する。なお、ポイント更新タイマのタイマ値は、コマンドの種別に応じて予め設定される
ものであってもよい。
[ステップD117]制御部は、ポイントリセットタイマをセットする。ポイントリセ
ットタイマのタイマ値は、特図変動表示ゲームでおこなうガチャ遊技のタイミングに合わ
せて決定する。なお、ポイントリセットタイマのタイマ値は、コマンドの種別に応じて予
め設定されるものであってもよい。制御部は、ポイントリセットタイマをセットした後、
第2ポイント交換処理を終了する。
上述した第7の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側にポイントゲート48とポイント表示器49を備える。ポ
イントゲート48は、ポイントスイッチ48aを備え、ポイントゲート48に入賞(通過
を含む)した遊技球をポイントスイッチ48aにより検出する。遊技機10は、ポイント
ゲート48の入賞検出(通過検出を含む遊技媒体の検出)を契機に所定のポイント数を決
定する。遊技機10は、決定したポイント数を所定期間(所定状態にある間を含む)に累
積したポイント累積値を算出する。ポイント表示器49は、ポイント累積値を表示する。
遊技機10は、所定の大きさのポイント累積値を特典に交換する。交換対象となる特典は
、演出表示装置300によって提示可能な演出態様である。また、交換対象となる特典は
、遊技制御装置100が関係しない演出態様である。
(2)遊技機10は、特典として変動表示ゲームの演出態様を変更する。
(3)遊技機10は、ポイントゲート48に入賞によらない第2のポイント累積値更新
手段を有し、変動表示ゲームの所定の属性にもとづいてポイント累積値を当該変動表示ゲ
ームの変動表示中にポイント累積値の更新と、ポイント累積値の特典への交換とをおこな
う。
(4)変動表示ゲームの所定の属性は、変動表示ゲームが導出する結果、変動表示ゲー
ムに対応するコマンド種別、あるいは変動表示ゲームの変動時間である。
[第8の実施形態]
次に、第8の実施形態の遊技機10について図126を用いて説明する。第8の実施形
態の遊技機10は、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して始動記憶の保留
表示態様を変更する保留予告演出を実行可能である。遊技機10は、所定の一般入賞口へ
の入賞契機を保留予告演出の実行契機とすることができる。図126は、第8の実施形態
の遊技機における入賞口等の配置の一例を示す図である。なお、第1の実施形態と同様の
構成については、符号を同じにして説明を省略する。
遊技機10は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納して遊技盤3
006を備え、オプション設定部25を含む上皿21、操作部24等を前面枠12の下部
に備える。
遊技盤3006は、遊技領域32の中央部に表示装置41を備え、表示装置41の側方
右側に普図始動ゲート34を設ける。また、遊技盤3006は、表示装置41の下方左側
に一般入賞口351を配置し、表示装置41の下方右側に一般入賞口352を配置する。
これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、それぞれ独立した入賞口スイッチ(たとえば
入賞口スイッチ35a(図3参照)等)により検出される。
また、遊技盤3006は、表示装置41の下方に始動入賞口36(第1始動入賞口、始
動入賞領域)を設ける。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(
図3参照)により検出される。また、遊技盤3006は、始動入賞口36の直下に普通変
動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)を設ける。普通変動入賞装置37に入
賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、遊技盤3006は、表示装置41の下方であって、始動入賞口36よりも右側に
特別変動入賞装置(大入賞口)38を配設する。特別変動入賞装置38に入賞した遊技球
は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される。
遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、表示装置41の左方の
領域が左側遊技領域とされ、表示装置41の右方の領域が右側遊技領域とされている。そ
して、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)するこ
とで始動入賞口360や一般入賞口351への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊
技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や
特別変動入賞装置38や一般入賞口352への入賞を狙うことができるようになっている
遊技制御装置100は、各種入賞口における入賞を検出して所定のコマンドを発行する
ことで演出制御装置300に各種入賞口における入賞を通知することができる。次に、各
種入賞口における入賞の通知に用いられるコマンドについて図127を用いて説明する。
図127は、第8の実施形態の機種仕様系コマンド一覧表の一例を示す図である。
遊技制御装置100は、CPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信によ
り機種仕様系コマンドを演出制御装置300に送信する。演出制御装置300は、機種仕
様系コマンドを受信して所要の保留予告演出に関する処理(たとえば、後で図140を用
いて説明する保留演出設定処理)をおこなう。
なお、演出制御装置300は、受信コマンド解析処理のステップD62における単発系
コマンド処理(図103参照)の処理範囲に機種仕様系コマンドを含めて、受信した機種
仕様系コマンドに対応する処理を実行できる。
機種仕様系コマンド(受信コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIO
Nのデータ(1バイト)とを含む構成である。
機種仕様系コマンドは、大入賞口カウントコマンドと、始動入賞口入賞コマンドと、普
電入賞コマンドと、一般入賞口A入賞コマンドと、一般入賞口B入賞コマンドとを含む。
大入賞口カウントコマンドは、遊技制御装置100が演出制御装置300に特別変動入賞
装置38への入賞を通知するコマンドである。大入賞口カウントコマンドは、MODE「
A7H」とACTION「08H」とにより指定される。大入賞口カウントコマンドにお
けるACTION「08H」は、特別変動入賞装置38への入賞に対応する賞球数を示し
、たとえば8個である。始動入賞口入賞コマンドは、遊技制御装置100が演出制御装置
300に始動入賞口36への入賞を通知するコマンドである。始動入賞口入賞コマンドは
、MODE「A8H」とACTION「04H」とにより指定される。始動入賞口入賞コ
マンドにおけるACTION「04H」は、始動入賞口36への入賞に対応する賞球数を
示し、たとえば4個である。普電入賞コマンドは、遊技制御装置100が演出制御装置3
00に普通変動入賞装置37(普通電動役物)への入賞を通知するコマンドである。普電
入賞コマンドは、MODE「A9H」とACTION「01H」とにより指定される。普
電入賞コマンドにおけるACTION「01H」は、始動入賞口36への入賞に対応する
賞球数を示し、たとえば1個である。
一般入賞口A入賞コマンドは、遊技制御装置100が演出制御装置300に一般入賞口
351への入賞を通知するコマンドである。一般入賞口A入賞コマンドは、MODE「A
AH」とACTION「03H」とにより指定される。一般入賞口A入賞コマンドにおけ
るACTION「03H」は、一般入賞口351への入賞に対応する賞球数を示し、たと
えば3個である。一般入賞口B入賞コマンドは、遊技制御装置100が演出制御装置30
0に一般入賞口352への入賞を通知するコマンドである。一般入賞口B入賞コマンドは
、MODE「ABH」とACTION「05H」とにより指定される。一般入賞口B入賞
コマンドにおけるACTION「05H」は、一般入賞口352への入賞に対応する賞球
数を示し、たとえば5個である。
演出制御装置300は、このような機種仕様系コマンドを受信して各種入賞口への入賞
を検出することができる。演出制御装置300は、機種仕様系コマンドのうち一般入賞口
A入賞コマンドを受信して一般入賞口351への入賞を保留予告演出の実行契機とするこ
とができる。
また、演出制御装置300は、一般入賞口352への入賞を保留予告演出の実行契機と
することもできる。演出制御装置300は、機種仕様系コマンドのうち一般入賞口B入賞
コマンドを受信して一般入賞口352への入賞を保留予告演出の実行契機とすることがで
きる。
また、演出制御装置300は、保留予告演出の実行契機とする一般入賞口を遊技状態に
応じて切り替えることができる。たとえば、演出制御装置300は、左打ちの遊技状態(
たとえば通常遊技状態)において一般入賞口351への入賞を保留予告演出の実行契機と
することができる。また、演出制御装置300は、右打ちの遊技状態(たとえば普電サポ
ート遊技状態)において一般入賞口352への入賞を保留予告演出の実行契機とすること
ができる。このように、遊技機10は、機種仕様系コマンドを用いて所定の一般入賞口へ
の入賞契機を保留予告演出の実行契機とすることができる。
次に、第8の実施形態の表示装置における変動表示画面について図128を用いて説明
する。図128は、第8の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図である。
図128(1)に示す表示画面600は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装
置41の表示内容である。表示画面600は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示60
3と、特図2保留数表示604と、保留表示605と、保留消化表示606を表示内容に
含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群601と、第2飾り図柄として小図柄
群602とがある。大図柄群601は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。その
ため、大図柄群601は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群601
は、左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rとを含む。表示画面600の左図
柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲーム
が図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群601は、左図柄601L、右図柄601R、中図柄601Cの順に
変動を開始し、左図柄601L、右図柄601R、中図柄601Cの順に停止(仮停止を
含む)する。そのため、大図柄群601は、多くの場合において、左図柄601Lと右図
柄601Rとでリーチ態様を形成し、中図柄601Cの停止を待って当り態様を形成可能
にする。
大図柄群601を構成する図柄(左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601R)
は、主として意匠性の高い装飾図柄による。たとえば、表示画面600は、左図柄601
Lとして五角形の額縁状の概形に男の子のようなキャラクタを表示して全体としての図柄
の識別力を確保しながら、漢数字「一」を表示して確実な識別力を担保する。同様にして
、表示画面600は、左図柄601Cとして五角形の額縁状の概形に虎のようなキャラク
タを表示して全体としての図柄の識別力を確保しながら、漢数字「三」を表示して確実な
識別力を担保する。表示画面600は、左図柄601Rとして五角形の額縁状の概形にロ
ケットのようなキャラクタを表示して全体としての図柄の識別力を確保しながら、漢数字
「五」を表示して確実な識別力を担保する。
小図柄群602は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群602は、大図柄群601による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群602は、
主として装飾図柄Cによる左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面600の小図柄群
602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄
停止状態であることを示す。たとえば、表示画面600は、小図柄群602における左図
柄として数字「1」を表示し、中図柄として数字「3」を表示し、右図柄として数字「5
」を表示する。
一般に、大図柄群601は、小図柄群602と比較して、大きく表示され、表示位置の
自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群602は、
大図柄群601と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固
定)。
これらによって遊技機10は、大図柄群601について表示演出の多様性を確保しなが
ら小図柄群602について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることがで
きる。
特図1保留数表示603は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。た
とえば、特図1ゲームの保留記憶は、始動入賞口36への入賞を契機にして生じる。特図
2保留数表示604は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。たとえば、特図2ゲーム
の保留記憶は、普通変動入賞装置37への入賞を契機にして生じる。
保留表示605は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示する
とともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示605が表
示する保留記憶数は、遊技状態に応じて、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数
、または特図2保留数表示604が表示する保留記憶数のいずれか、または双方の合計数
に相当する。
なお、保留表示605が表示する保留記憶数は、「0」から「4」までの値とし、これ
を超える保留記憶数を表示対象外とする。遊技機10は、保留表示605が一部の保留記
憶を表示対象外としても、特図1保留数表示603と特図2保留数表示604とによって
正確な保留記憶数の表示を担保できる。
保留消化表示606は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあ
ることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。すなわち、遊技機10は
、保留表示605と保留消化表示606とを用いて保留予告演出をおこなうことができる
。保留予告演出は、保留表示605と保留消化表示606とを用いておこなう先読み演出
の一態様である。
表示画面600は、特図1保留数表示603が示す特図1ゲームの保留記憶数が「0」
であり、特図2保留数表示604が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることか
ら、保留表示605が示す保留記憶数も「0」である。また、表示画面600は、保留消
化表示606により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602について変動表示中の変動態様
を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群601について縦
スクロールとするとき、大図柄群601と小図柄群602との区別を容易にすることがで
きる。また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とで非同期に図柄を更新す
る場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
図128(2)に示す表示画面608は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装
置41の表示内容である。表示画面608は、特図1保留数表示603が示す特図1ゲー
ムの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示604が示す特図2ゲームの保留記憶
数が「0」である。保留表示605は、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数を
表示する遊技状態であり、特図1ゲームの保留記憶数「1」に対応して保留記憶数「1」
を示す。なお、保留表示605は、保留記憶数に対応する台座上に球状表示をおこなうこ
とで保留記憶数を示す。
また、表示画面608は、保留消化表示606により特図変動表示ゲームが図柄変動中
であることを示す。なお、保留消化表示606は、対応する台座上に、保留消化表示60
6より大きな球状表示をおこなうことで保留消化中であることを示す。
表示画面608の左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応
する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面608の小図
柄群602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが
図柄変動状態であることを示す。
次に、イベント契機で保留予告演出を表示する保留予告演出領域について図129を用
いて説明する。図129は、第8の実施形態の表示装置におけるイベント契機の保留予告
演出領域の一例を示す図である。
遊技機10は、表示装置41において、一般入賞口351への入賞契機、すなわちイベ
ント契機で保留予告演出をおこなうことができる。表示装置41は、変動表示中の表示画
面において、大図柄群表示領域611と保留予告演出領域612,613,614,61
5を含む。大図柄群表示領域611は、表示装置41の略中央部にあって大図柄群601
を表示する。保留予告演出領域612,613,614,615は、保留予告演出を表示
する。
保留予告演出領域612は、表示装置41の表示領域左下部にあって表示画面内で起点
となる保留予告演出(第1予告表示演出)を表示する。
保留予告演出領域613は、表示画面内で第1発展形態となる保留予告演出(第2予告
表示演出)を表示する。保留予告演出領域613は、表示装置41の表示領域左上部にあ
る。また、保留予告演出領域613は、保留予告演出領域612と一部が重なる。これに
より、遊技機10は、保留予告演出領域612と保留予告演出領域613の関連性を示す
ことができる。
保留予告演出領域614は、表示画面内で第2発展形態となる保留予告演出(第3予告
表示演出)を表示する。保留予告演出領域614は、表示装置41の表示領域左端部およ
び表示領域右上部を除く範囲にある。保留予告演出領域614は、保留予告演出領域61
3と一部が重なる。これにより、遊技機10は、保留予告演出領域613と保留予告演出
領域614の関連性を示すことができる。
保留予告演出領域615は、表示画面内で第3発展形態となる保留予告演出(最終予告
表示演出)を表示する。保留予告演出領域615は、表示装置41の表示領域下部にある
。保留予告演出領域615は、保留予告演出領域614と一部が重なる。これにより、遊
技機10は、保留予告演出領域614と保留予告演出領域615の関連性を示すことがで
きる。また、保留予告演出領域615は、保留表示605と保留消化表示606の一部ま
たは全部と重なる。これにより、遊技機10は、保留予告演出領域615と保留表示60
5との関連性、または保留予告演出領域615と保留消化表示606との関連性を示すこ
とができる。
また、遊技機10は、遊技盤3006にあって表示装置41の下方に一般入賞口351
を配置する。一般入賞口351と保留予告演出領域612は、鉛直線上に並ぶ。一般入賞
口351は、表示装置41の表示領域外にあって保留予告演出領域610を設ける。保留
予告演出領域610は、表示画面外で起点となる保留予告演出(一般入賞口予告表示演出
)を表示する。保留予告演出領域610は、保留予告演出領域612と鉛直線上に並ぶ。
これにより、遊技機10は、保留予告演出領域610と保留予告演出領域612の関連性
を示すことができる。
一般入賞口351は、表示灯351L(たとえばLED)を有する。演出制御装置30
0は、一般入賞口351への遊技球351yの入賞検出を契機にして、表示灯351Lを
所要の点灯態様とする。演出制御装置300は、表示灯351Lの点灯態様によって一般
入賞口予告表示演出をおこなうことができる。
演出制御装置300は、保留予告演出領域610における保留予告演出を、後段の保留
予告演出領域612における保留予告演出に引き継ぐことができる。また、演出制御装置
300は、保留予告演出領域612における保留予告演出を、後段の保留予告演出領域6
13における保留予告演出に引き継ぐことができる。演出制御装置300は、保留予告演
出領域613における保留予告演出を、後段の保留予告演出領域614における保留予告
演出に引き継ぐことができる。演出制御装置300は、保留予告演出領域614における
保留予告演出を、後段の保留予告演出領域615における保留予告演出に引き継ぐことが
できる。
このようにして、遊技機10は、多段階(たとえば5段階)の保留予告演出をおこなう
ことができる。そして、遊技機10は、保留予告演出領域の配置位置にもとづく関連性を
各保留予告演出に与えることで、多段階の保留予告演出を遊技者にとって理解容易なもの
としている。遊技機10は、このような多段階の保留予告演出を、打ち上げ花火をモチー
フにしておこなう。なお、打ち上げ花火をモチーフにした保留予告演出は、一例であって
その他のモチーフを用いたものであってもよい。遊技機10は、保留予告演出を多段階に
構成することによって、前段の保留予告演出に賑やかし演出としての性格を与えることが
できる。賑やかし演出は、演出が単調にならないように変化を与える演出である。
次に、各保留予告演出の態様について説明する。まず、一般入賞口予告表示演出につい
て図130を用いて説明する。図130は、第8の実施形態の一般入賞口予告表示演出に
おける表示灯の点灯態様と期待度の関係の一例を示す図である。
遊技機10は、表示灯351Lの点灯態様によって一般入賞口予告表示演出をおこなう
。演出制御装置300は、一般入賞口A入賞コマンドの受信、すなわち一般入賞口351
への入賞検出を一般入賞口予告表示演出の実行契機とすることができる。なお、一般入賞
口予告表示演出は、保留予告演出の一部を構成することから、一般入賞口351への入賞
検出は、保留予告演出の実行契機の1つとみなすことができる。
一般入賞口予告表示演出は、打ち上げ花火をモチーフにした保留予告演出のうち打ち上
げ筒に相当する演出を担当する。遊技機10は、一般入賞口351を発射筒、一般入賞口
351への遊技球の入賞を玉(花火)の装填に見立て、表示灯351Lの点灯で発射を演
出する。
表示灯351Lの点灯態様は、パターンP10からパターンP15まである。パターン
P10は、所定期間(たとえば256ms)の白色の点灯態様である。パターンP11は
、所定期間(たとえば256ms)の青色の点灯態様である。パターンP12は、所定期
間(たとえば256ms)の緑色の点灯態様である。パターンP13は、所定期間(たと
えば512ms)の赤色の点灯態様である。パターンP14は、所定期間(たとえば51
2ms)の桜色の点灯態様である。パターンP15は、所定期間(たとえば512ms)
の虹色の点灯態様である。たとえば、虹色の点灯態様は、所定期間のうちに虹色を構成す
る7色を順次切り替えるようにしてもよいし、疑似的に3色または4色を切り替えるよう
にしてもよい。
パターンP10からパターンP15には、それぞれ変動表示ゲームの結果態様に対応す
る期待度(たとえば、当り期待度)が設定される。なお、期待度は、当りの導出可能性に
対応するものに限らず、リーチやスーパーリーチ等、変動表示演出の発展段階に対応する
ものであってもよい。なお、一般入賞口予告表示演出は、他の段階の保留予告演出と独立
に期待度を報知するものであってもよいし、他の段階の保留予告演出との組合せで期待度
を報知するものであってもよい。
遊技機10は、パターンP10に最も低い期待度を設定し、パターンP15に最も高い
期待度を設定し、パターンP10からパターンP15まで段階的に高くなる期待度を設定
する。なお、遊技機10は、たとえば0%〜100%までの具体的な期待度をパターンP
10からパターンP15に設定するものであってもよいし、たとえば「低」、「中」、「
高」のように、大まかな期待度の大きさを設定するものであってもよい。
なお、遊技機10は、前段の保留予告演出に相当することから賑やかし演出としての性
格を一般入賞口予告表示演出に与える。そのため、遊技機10は、一般入賞口予告表示演
出において低い期待度が設定された表示態様(たとえば、パターンP10やパターンP1
1)を高頻度で選択して後段の保留予告演出に期待度報知を委ね、高い期待度が設定され
た表示態様(たとえば、パターンP12からパターンP15)を低頻度で選択して期待度
報知をレア演出とする。
なお、一般入賞口予告表示演出は、第1予告表示演出へと接続して保留予告演出を継続
するが、第1予告表示演出へと接続することなく一般入賞口予告表示演出をもって保留予
告演出を終了するものであってもよい。
次に、第1予告表示演出について図131を用いて説明する。図131は、第8の実施
形態の第1予告表示演出における表示態様と期待度の関係の一例を示す図である。
第1予告表示演出は、保留予告演出領域612にて実行される演出である。第1予告表
示演出は、一般入賞口予告表示演出の後段にあって表示画面内で起点となる保留予告演出
である。第1予告表示演出は、打ち上げ花火をモチーフにした保留予告演出のうち花火が
引く尾に相当する演出を担当する。
第1予告表示演出における表示態様は、パターンP20からパターンP25まである。
パターンP20は、打ち上げ花火が白色の細い尾を引く表示態様である。パターンP21
は、打ち上げ花火が青色の細い尾を引く表示態様である。パターンP22は、打ち上げ花
火が緑色の太い尾を引く表示態様である。パターンP23は、打ち上げ花火が赤色の太い
尾を引く表示態様である。パターンP24は、打ち上げ花火が桜色の華やかな尾を引く表
示態様である。パターンP25は、打ち上げ花火が虹色の華やかな尾を引く表示態様であ
る。
パターンP20からパターンP25には、それぞれ変動表示ゲームの結果態様に対応す
る期待度(たとえば、当り期待度)が設定される。なお、期待度は、当りの導出可能性に
対応するものに限らず、リーチやスーパーリーチ等、変動表示演出の発展段階に対応する
ものであってもよい。なお、第1予告表示演出は、他の段階の保留予告演出と独立に期待
度を報知するものであってもよいし、他の段階の保留予告演出との組合せで期待度を報知
するものであってもよい。
遊技機10は、パターンP20に最も低い期待度を設定し、パターンP25に最も高い
期待度を設定し、パターンP20からパターンP25まで段階的に高くなる期待度を設定
する。なお、遊技機10は、たとえば0%〜100%までの具体的な期待度をパターンP
20からパターンP25に設定するものであってもよいし、たとえば「低」、「中」、「
高」のように、大まかな期待度の大きさを設定するものであってもよい。
なお、遊技機10は、表示画面内で起点となる演出であることから賑やかし演出として
の性格を第1予告表示演出に与える。そのため、遊技機10は、第1予告表示演出におい
て低い期待度が設定された表示態様(たとえば、パターンP20やパターンP21)を高
頻度で選択して後段の保留予告演出に期待度報知を委ね、高い期待度が設定された表示態
様(たとえば、パターンP22からパターンP25)を低頻度で選択して期待度報知をレ
ア演出とする。
なお、第1予告表示演出は、第2予告表示演出へと接続して保留予告演出を継続するが
、第2予告表示演出へと接続することなく第1予告表示演出をもって保留予告演出を終了
するものであってもよい。
次に、第2予告表示演出について図132を用いて説明する。図132は、第8の実施
形態の第2予告表示演出における、(1)表示態様と期待度の関係の一例と、(2)保留
予告演出領域における表示位置の一例と、(3)表示態様の変化の一例とを示す図である
第2予告表示演出は、保留予告演出領域613にて実行される演出である。第1予告表
示演出は、一般入賞口予告表示演出の後段にあって表示画面内で起点となる保留予告演出
である。第2予告表示演出は、打ち上げ花火をモチーフにした保留予告演出のうち花火が
開く演出を担当する。
第2予告表示演出における表示態様は、パターンP30からパターンP32まである。
パターンP30は、保留予告演出領域613のうち低位置で花火621が開く表示態様で
ある。パターンP31は、保留予告演出領域613のうち中位置で花火621が開く表示
態様である。パターンP32は、保留予告演出領域613のうち高位置で花火621が開
く表示態様である。
花火621が開く表示態様は、花火621aから花火621b、花火621cへと所定
時間をかけて変化する。花火621の表示態様は、保留予告演出領域613が大図柄群表
示領域611と重なることから、大図柄群601の視認性が所定期間にわたって妨げられ
ないように花火621cに空隙622を設ける。
遊技機10は、保留予告演出領域613における低位置、中位置、高位置のそれぞれに
、たかだか1つの花火621を表示可能にする。したがって、遊技機10は、保留予告演
出領域613に同時に3つの花火621を表示可能にする。たとえば、遊技機10は、保
留予告演出領域613に花火621を1つも表示していないときに第2予告表示演出をお
こなう場合、低位置、中位置、高位置のいずれか1つを選択して花火621を表示する。
また、遊技機10は、保留予告演出領域613のうち低位置に花火621を1つ表示して
いるときに第2予告表示演出を追加する場合、中位置、高位置のいずれかを選択して花火
621を追加表示する。また、遊技機10は、保留予告演出領域613のうち低位置と中
位置のそれぞれに花火621を表示しているときに第2予告表示演出を追加する場合、高
位置を選択して花火621を追加表示する。また、遊技機10は、保留予告演出領域61
3のうち低位置と中位置と高位置のすべてに花火621を表示しているときには第2予告
表示演出の追加をおこなわない(追加制限、あるいは追加禁止)。
遊技機10は、第2予告表示演出によって同時発生する演出数を制限することから、第
2予告表示演出において変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度(たとえば、当り期
待度)報知をおこなわない。すなわち、遊技機10は、パターンP30からパターンP3
2に、それぞれ変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を設定しない。
なお、第2予告表示演出は、第3予告表示演出へと接続して保留予告演出を継続するが
、第3予告表示演出へと接続することなく第2予告表示演出をもって保留予告演出を終了
するものであってもよい。
次に、第3予告表示演出について図133と図134を用いて説明する。第3予告表示
演出は、保留予告演出領域614にて実行される演出である。第3予告表示演出は、第2
予告表示演出の後段にあって第2予告表示演出で表示した花火621を起点とする保留予
告演出である。第3予告表示演出は、打ち上げ花火をモチーフにした保留予告演出のうち
花火から現れる落下傘(パラシュート)に相当する演出を担当する。
第3予告表示演出は、落下傘625の傘と重りの表示態様により期待度報知を演出する
。また、第3予告表示演出は、落下傘625の移動表示態様により期待度報知の対象とな
る保留記憶(消化中を含む)を案内する。
まず、落下傘625の傘と重りの表示態様による期待度報知について図133を用いて
説明する。図133は、第8の実施形態の第3予告表示演出における表示態様と期待度の
関係の一例を示す図である。
第3予告表示演出における表示態様は、パターンP40からパターンP44まである。
パターンP40は、落下傘625の傘と重りがそれぞれ青色の表示態様である。パターン
P41は、落下傘625の傘と重りがそれぞれ緑色の表示態様である。パターンP42は
、落下傘625の傘と重りがそれぞれ赤色の表示態様である。パターンP43は、落下傘
625の傘と重りがそれぞれ桜模様の表示態様である。パターンP44は、落下傘625
の傘と重りがそれぞれ虹色の表示態様である。
パターンP40からパターンP44には、それぞれ変動表示ゲームの結果態様に対応す
る期待度(たとえば、当り期待度)が設定される。なお、期待度は、当りの導出可能性に
対応するものに限らず、リーチやスーパーリーチ等、変動表示演出の発展段階に対応する
ものであってもよい。なお、第3予告表示演出は、他の段階の保留予告演出と独立に期待
度を報知するものであってもよいし、他の段階の保留予告演出との組合せで期待度を報知
するものであってもよい。
遊技機10は、パターンP40に最も低い期待度を設定し、パターンP44に最も高い
期待度を設定し、パターンP40からパターンP44まで段階的に高くなる期待度を設定
する。なお、遊技機10は、たとえば0%〜100%までの具体的な期待度をパターンP
40からパターンP44に設定するものであってもよいし、たとえば「低」、「中」、「
高」のように、大まかな期待度の大きさを設定するものであってもよい。
次に、落下傘625の移動表示態様について図134を用いて説明する。図134は、
第8の実施形態の第3予告表示演出における移動表示態様と報知対象案内の一例を示す図
である。
演出制御装置300は、第3予告表示演出にて落下傘625を表示して、保留表示60
5または保留消化表示606と接触させて、第3予告表示演出から最終予告表示演出へと
予告表示演出を継続する。
落下傘625は、保留予告演出領域614において花火621の表示位置から出現する
。落下傘625は、保留予告演出領域614内を移動して保留表示605または保留消化
表示606に至るか、保留表示605または保留消化表示606に至らずに表示領域外へ
と消失する。
演出制御装置300は、落下傘625による期待度報知の対象が消化中の保留記憶であ
るとき、パスp1を通って保留消化表示606に至り、保留消化表示606の台座上に位
置する球状表示に接触して消失する。このとき、演出制御装置300は、保留消化表示6
06の台座上に位置する球状表示の表示態様を、落下傘625の表示態様と同様にする。
演出制御装置300は、落下傘625による期待度報知の対象が保留記憶数「1」に対
応する保留記憶であるとき、パスp2を通って保留表示605に至り、保留表示605の
保留記憶数「1」に対応する台座上に位置する球状表示に接触して消失する。このとき、
演出制御装置300は、保留記憶数「1」に対応する台座上に位置する球状表示の表示態
様を、落下傘625の表示態様と同様にする。
演出制御装置300は、落下傘625による期待度報知の対象が保留記憶数「2」に対
応する保留記憶であるとき、パスp3を通って保留表示605に至り、保留表示605の
保留記憶数「2」に対応する台座上に位置する球状表示に接触して消失する。このとき、
演出制御装置300は、保留記憶数「2」に対応する台座上に位置する球状表示の表示態
様を、落下傘625の表示態様と同様にする。
演出制御装置300は、落下傘625による期待度報知の対象が保留記憶数「3」に対
応する保留記憶であるとき、パスp4を通って保留表示605に至り、保留表示605の
保留記憶数「3」に対応する台座上に位置する球状表示に接触して消失する。このとき、
演出制御装置300は、保留記憶数「3」に対応する台座上に位置する球状表示の表示態
様を、落下傘625の表示態様と同様にする。
演出制御装置300は、落下傘625による期待度報知の対象が保留記憶数「4」に対
応する保留記憶であるとき、パスp5を通って保留表示605に至り、保留表示605の
保留記憶数「4」に対応する台座上に位置する球状表示に接触して消失する。このとき、
演出制御装置300は、保留記憶数「4」に対応する台座上に位置する球状表示の表示態
様を、落下傘625の表示態様と同様にする。
演出制御装置300は、落下傘625による期待度報知の対象がないとき、パスp6を
通って表示領域外に消失する。
これにより、遊技機10は、落下傘625が報知する期待度を、消化中の保留記憶に対
応付けることができる。また、遊技機10は、落下傘625が報知する期待度を、保留記
憶数に対応する保留記憶に対応付けることができる。
なお、パスp1からパスp6は出発点n0から中間点n1を共有し、パスp2からパス
p6は中間点n1から中間点n2を共有し、パスp3からパスp6は中間点n2から中間
点n3を共有し、パスp4からパスp6は中間点n3から中間点n4を共有し、パスp5
とパスp6は中間点n4から中間点n5を共有する。したがって、遊技機10は、落下傘
625の移動表示過程で、期待度報知の対象を順次に絞り込む演出をおこなうことができ
る。
演出制御装置300は、第3予告表示演出にて表示した落下傘625を、保留表示60
5または保留消化表示606と接触させて、第3予告表示演出から最終予告表示演出へと
予告表示演出を継続する。
最終予告表示演出は、保留予告演出領域615にて実行される演出である。最終予告表
示演出は、第3予告表示演出の後段にあって第3予告表示演出で表示した落下傘625の
終点となる保留予告演出である。最終予告表示演出は、落下傘625との接触により、保
留表示605または保留消化表示606の表示態様が変化する保留予告演出である。最終
予告表示演出における表示態様と期待度の関係について図135を用いて説明する。図1
35は、第8の実施形態の最終予告表示演出における表示態様と期待度の関係の一例を示
す図である。なお、保留表示の表示態様について説明するが、保留消化表示の表示態様に
ついても同様とすることができる。
保留表示の表示態様は、パターンP50からパターンP57まである。パターンP50
とパターンP51は、デフォルト(標準)表示態様であり、たとえば円形かつ白色の表示
態様である。パターンP50は、保留予告演出が予定されていない保留記憶に関する表示
態様(非潜伏)である。パターンP51は、保留予告演出が予定されている保留記憶に関
する表示態様(潜伏A)である。
パターンP52は、非デフォルト(非標準)表示態様であり、たとえば円形かつ白色の
点滅表示態様である。パターンP52は、保留予告演出が予定されている保留記憶に関す
る表示態様(潜伏B)である。
パターンP51とパターンP52は、いずれも保留予告演出が予定されている保留記憶
に関するが、パターンP51が保留予告演出が予定されていることを明らかにせず、パタ
ーンP52が保留予告演出が予定されていることを明らかにする点で相違する。
パターンP53は、非デフォルト表示態様であり、たとえば円形かつ青色の表示態様で
ある。パターンP54は、非デフォルト表示態様であり、たとえば円形かつ緑色の表示態
様である。パターンP55は、非デフォルト表示態様であり、たとえば円形かつ赤色の表
示態様である。パターンP56は、非デフォルト表示態様であり、たとえば円形かつ桜模
様の表示態様である。パターンP57は、非デフォルト表示態様であり、たとえば円形か
つ虹色の表示態様である。
パターンP53からパターンP57には、それぞれ変動表示ゲームの結果態様に対応す
る期待度(たとえば、当り期待度)が設定される。なお、期待度は、当りの導出可能性に
対応するものに限らず、リーチやスーパーリーチ等、変動表示演出の発展段階に対応する
ものであってもよい。なお、一般入賞口予告表示演出は、他の段階の保留予告演出と独立
に期待度を報知するものであってもよいし、他の段階の保留予告演出との組合せで期待度
を報知するものであってもよい。
遊技機10は、パターンP53に最も低い期待度を設定し、パターンP57に最も高い
期待度を設定し、パターンP53からパターンP57まで段階的に高くなる期待度を設定
する。なお、遊技機10は、たとえば0%〜100%までの具体的な期待度をパターンP
53からパターンP57に設定するものであってもよいし、たとえば「低」、「中」、「
高」のように、大まかな期待度の大きさを設定するものであってもよい。
このようにして、遊技機10は、一般入賞口351への入賞を契機にして、多段階の保
留予告演出をおこなうことができる。なお、遊技機10は、一般入賞口351への入賞を
契機にして保留予告演出をおこなうことから、一般入賞口351への入賞がないと保留予
告演出をおこなう契機がなくなる。そのため、遊技機10は、一般入賞口351への入賞
が所定期間ない場合に、監視タイマのタイムアップを契機にして保留予告演出をおこなう
ことができる。遊技機10は、監視タイマのタイムアップを契機にした保留予告演出とし
てタイマ予告演出を用意する。
次に、タイマ契機で保留予告演出を表示する保留予告演出領域について図136を用い
て説明する。図136は、第8の実施形態の表示装置におけるタイマ契機の保留予告演出
領域の一例を示す図である。
遊技機10は、表示装置41において、監視タイマのタイムアップを契機、すなわちタ
イマ契機で保留予告演出をおこなうことができる。表示装置41は、変動表示中の表示画
面において、大図柄群表示領域611と保留予告演出領域615,626を含む。大図柄
群表示領域611は、表示装置41の略中央部にあって大図柄群601を表示する。保留
予告演出領域615,626は、保留予告演出を表示する。
保留予告演出領域626は、表示装置41の表示領域下部にあって表示画面内で起点と
なる保留予告演出(タイマ予告表示演出)を表示する。演出制御装置300は、保留予告
演出領域626の右端からキャラクタ627を出現させて左側に向けて移動表示する。
演出制御装置300は、監視タイマのタイムアップを契機にして保留予告演出をおこな
うとき、パスp11を通してキャラクタ627を表示領域外に消失させる。キャラクタ6
27は、花火の玉を模したようなキャラクタであり、遊技機10は、キャラクタ627を
左端下方にワイプアウトすることで、花火の打ち上げ準備を演出し、タイマ予告表示演出
から第1予告表示演出へと保留予告演出を接続する。
なお、演出制御装置300は、監視タイマのタイムアップを契機にして保留予告演出を
おこなわないとき、すなわちタイマ予告表示演出に賑やかし演出としての性格を与えると
き、パスp12を通してキャラクタ627を表示領域外に消失させる。遊技機10は、キ
ャラクタ627を左端にワイプアウトすることで、花火の打ち上げ準備失敗を演出し、変
動表示ゲームにおける賑やかし演出をおこなう。
なお、パスp11とパスp12は保留予告演出領域626の右端から中間点n10を共
有する。したがって、遊技機10は、キャラクタ627の移動表示過程で、第1予告表示
演出への継続の是非演出をおこなうことができる。
次に、タイマ予告表示演出の態様について図137を用いて説明する。図137は、第
8の実施形態のタイマ予告表示演出におけるキャラクタの表示態様と期待度の関係の一例
を示す図である。
遊技機10は、キャラクタ627の表示態様によってタイマ予告表示演出をおこなう。
演出制御装置300は、監視タイマのタイムアップをタイマ予告表示演出の実行契機とす
ることができる。なお、タイマ予告表示演出は、保留予告演出の一部を構成することから
、監視タイマのタイムアップは、保留予告演出の実行契機の1つとみなすことができる。
タイマ予告表示演出は、打ち上げ花火をモチーフにした保留予告演出のうち打ち上げ筒
に代わる演出を担当する。遊技機10は、キャラクタ627が左端下方から表示領域外に
消失することで、玉(花火)の装填を演出する。
キャラクタ627の表示態様は、パターンP60からパターンP65まである。パター
ンP60は、白色の尺玉の表示態様である。パターンP61は、青色の尺玉の表示態様で
ある。パターンP62は、緑色の2尺玉の表示態様である。パターンP63は、赤色の2
尺玉の表示態様である。パターンP64は、桜模様の2尺玉の表示態様である。パターン
P65は、虹色の3尺玉の表示態様である。
パターンP60からパターンP65には、それぞれ変動表示ゲームの結果態様に対応す
る期待度(たとえば、当り期待度)が設定される。なお、期待度は、当りの導出可能性に
対応するものに限らず、リーチやスーパーリーチ等、変動表示演出の発展段階に対応する
ものであってもよい。なお、一般入賞口予告表示演出は、他の段階の保留予告演出と独立
に期待度を報知するものであってもよいし、他の段階の保留予告演出との組合せで期待度
を報知するものであってもよい。
遊技機10は、パターンP60に最も低い期待度を設定し、パターンP65に最も高い
期待度を設定し、パターンP60からパターンP65まで段階的に高くなる期待度を設定
する。なお、遊技機10は、たとえば0%〜100%までの具体的な期待度をパターンP
60からパターンP65に設定するものであってもよいし、たとえば「低」、「中」、「
高」のように、大まかな期待度の大きさを設定するものであってもよい。
なお、遊技機10は、前段の保留予告演出に相当することから賑やかし演出としての性
格をタイマ予告表示演出に与える。そのため、遊技機10は、タイマ予告表示演出におい
て低い期待度が設定された表示態様(たとえば、パターンP60やパターンP61)を高
頻度で選択して後段の保留予告演出に期待度報知を委ね、高い期待度が設定された表示態
様(たとえば、パターンP62からパターンP65)を低頻度で選択して期待度報知をレ
ア演出とする。
次に、一般入賞口A入賞と保留予告演出の関係について図138を用いて説明する。図
138は、第8の実施形態の一般入賞口A入賞と保留予告演出の関係を表わすタイミング
チャートの一例を示す図である。
遊技機10は、一般入賞口A(一般入賞口351)への入賞検出を契機にした保留予告
演出の同時実行数を制限する。たとえば、遊技機10は、タイミングt1,t2,t3,
t4でそれぞれ一般入賞口Aへの入賞を検出したとする。このとき、遊技機10は、タイ
ミングt1で保留予告演出(A1)を実行し、タイミングt2で保留予告演出(A2)を
実行し、タイミングt3で保留予告演出(A3)を実行する。一般入賞口A入賞検出を契
機にした保留予告演出の実行を同時に3つまでに制限するとき、遊技機10は、タイミン
グt3からタイミングt5において保留予告演出(A1)、保留予告演出(A2)、およ
び保留予告演出(A3)が同時に実行中であることから、新たな保留予告演出の実行を制
限する。なお、遊技機10は、保留予告演出の同時実行数が3未満となれば新たな保留予
告演出の実行を許容する。たとえば、遊技機10は、タイミングt6で保留予告演出(A
4)を実行する。
なお、遊技機10は、保留予告演出の同時実行数の制限を固定値にしてもよいし、可変
値にしてもよい。たとえば、遊技機10は、通常遊技状態では保留予告演出の同時実行数
を「3」とし、普電サポートのある特定遊技状態では保留予告演出の同時実行数を「2」
や「4」にしてもよい。また、遊技機10は、通常遊技状態では保留予告演出の同時実行
数の変更を遊技状態に応じて変更してもよいし、保留記憶数や、遊技時間(RTC338
の出力値や、稼働量等)に応じて変更してもよい。
また、遊技機10は、保留予告演出(A1)、保留予告演出(A2)、および保留予告
演出(A3)のように、1回の変動表示(N回転目の変動表示)中に保留予告を開始して
終了する場合に限らず、保留予告演出(A4)のように、2回の変動表示(N回転目の変
動表示とN+1回点目の変動表示)に跨って保留予告を開始して終了するものであっても
よい。このように、遊技機10は、タイミングt7の保留シフトから独立して、保留予告
演出を実行することができる。
また、遊技機10は、一般入賞口A入賞検出が確率的な事象であることから、長期にわ
たって一般入賞口A入賞検出が生じない場合がある。そのため、遊技機10は、保留予告
演出の実行契機となった一般入賞口A入賞検出タイミングごとに監視タイマを起動し、監
視期間WTのタイムアップを監視する。遊技機10は、保留予告演出の実行契機となった
一般入賞口A入賞検出で監視タイマをリセットする。これにより、監視期間WTは、一般
入賞口A入賞の非検出期間に相当する。
たとえば、遊技機10は、タイミングt1,t2,t3,t4,t6で監視タイマを起
動する。このうち、タイミングt1で起動された監視タイマは、タイミングt2でリセッ
トされ、タイミングt2で起動された監視タイマは、タイミングt3でリセットされ、タ
イミングt3で起動された監視タイマは、タイミングt4でリセットされ、タイミングt
4で起動された監視タイマは、タイミングt6でリセットされる。タイミングt6で起動
された監視タイマは、タイミングt8でタイムアップし、保留予告演出(B)を実行する
。保留予告演出(B)は、タイマ契機の保留予告演出である。
なお、保留予告演出(B)は、タイマ予告表示演出から第1予告表示演出へと接続する
場合と、第1予告表示演出へと接続しない場合とがある。遊技機10は、監視期間WTの
大きさや、タイマ予告表示演出から第1予告表示演出への接続確率を、遊技状態や、保留
記憶数、遊技時間(RTC338の出力値や、稼働量等)等に応じて変更してもよい。
また、遊技機10は、保留シフト契機の保留予告演出をおこなう場合、監視期間WTの
大きさや、タイマ予告表示演出から第1予告表示演出への接続確率を、保留シフト契機の
保留予告演出の生起率に応じて変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、保
留シフト契機の保留予告演出の生起率が低確率(R1:生起率「0」を含む)の時に、監
視期間WTの大きさを小さくし(たとえばWT1)、保留シフト契機の保留予告演出の生
起率が高確率(R2(>R1))の時に、監視期間WTの大きさを大きくする(たとえば
WT2>WT1)。また、遊技機10は、保留シフト契機の保留予告演出の生起率が低確
率(R1:生起率「0」を含む)の時に、タイマ予告表示演出から第1予告表示演出への
接続確率の大きさを大きくし(たとえばR3)、保留シフト契機の保留予告演出の生起率
が高確率(R2(>R1))の時に、タイマ予告表示演出から第1予告表示演出への接続
確率を小さくする(たとえばR4<R3)。これにより、遊技機10は、保留シフトから
独立した保留予告演出の実行頻度を適切な範囲に調整することができる。
次に、保留演出設定処理について図139を用いて説明する。図139は、第8の実施
形態の保留演出設定処理のフローチャートを示す図である。保留演出設定処理は、保留予
告演出の実行契機の成立を判定し、保留予告演出をおこなうとした場合に演出内容を設定
する処理である。保留演出設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)に
よっておこなわれる処理である。保留演出設定処理は、メイン処理のステップD23(図
101参照)で制御部によって実行される処理である。
[ステップD121]制御部は、遊技状態を取得する。
[ステップD122]制御部は、取得した遊技状態に対応する一般入賞口への入賞の有
無を判定する。なお、遊技状態に対応する一般入賞口は、左打ち遊技に対応する遊技状態
(たとえば通常遊技状態)において一般入賞口351であり、右打ち遊技に対応する遊技
状態(たとえば普電サポートがある確率変動遊技状態や時短変動遊技状態)において一般
入賞口352である。制御部は、取得した遊技状態に対応する一般入賞口への入賞がない
場合にステップD123に進み、取得した遊技状態に対応する一般入賞口への入賞がある
場合にステップD124に進む。
[ステップD123]制御部は、タイマ予告表示演出の実行契機の決定に用いる監視タ
イマがタイムアップしたか否かを判定する。制御部は、監視タイマがタイムアップした場
合にステップD124に進み、監視タイマがタイムアップしていない場合に保留演出設定
処理を終了する。
[ステップD124]制御部は、保留予告演出の同時実行数が制限以内か否かを判定す
る。制御部は、保留予告演出の同時実行数が制限以内である場合にステップD125に進
み、保留予告演出の同時実行数が制限を超えている場合に保留演出設定処理を終了する。
[ステップD125]制御部は、保留演出選択処理を実行する。保留演出選択処理は、
保留予告演出における具体的な演出内容を決定する処理である。保留演出選択処理の詳細
は、図140を用いて説明する。制御部は、保留演出選択処理を実行後に保留演出設定処
理を終了する。
このように、遊技機10は、一般入賞口への入賞または監視タイマのタイムアップを実
行契機にして、保留予告演出の同時実行数の範囲内で保留予告演出をおこなうことができ
る。
次に、保留演出選択処理について図140を用いて説明する。図140は、第8の実施
形態の保留演出選択処理のフローチャートを示す図である。保留演出選択処理は、保留予
告演出における具体的な演出内容を決定する処理である。保留演出選択処理は、演出制御
装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。保留演出選択処
理は、保留演出設定処理のステップD125(図139参照)で制御部によって実行され
る処理である。
[ステップD131]制御部は、保留記憶情報を取得する。保留記憶情報は、保留記憶
数を特定可能な情報、および先読み演出の対象となる保留記憶を特定可能な情報を含む。
[ステップD132]制御部は、保留予告演出の実行契機が一般入賞口入賞であるか監
視タイマタイムアップ(タイマ)であるかを判定する。制御部は、保留予告演出の実行契
機が一般入賞口入賞である場合にステップD133に進み、監視タイマタイムアップであ
る場合にステップD134に進む。
[ステップD133]制御部は、保留記憶情報にもとづいて一般入賞口予告表示演出を
決定する。たとえば、制御部は、保留記憶情報にもとづいて選択した抽選テーブルを用い
てパターンP10からパターンP15のうちからいずれかの点灯態様を決定する。
[ステップD134]制御部は、保留記憶情報にもとづいてタイマ予告表示演出を決定
する。たとえば、制御部は、保留記憶情報にもとづいて選択した抽選テーブルを用いてパ
ターンP60からパターンP65のうちからいずれかの表示態様を決定する。
[ステップD135]制御部は、タイマ予告表示演出から第1予告表示演出へと接続し
て保留予告演出を継続するか否かを判定する。制御部は、タイマ予告表示演出から第1予
告表示演出へと接続する場合にステップD136に進み、第1予告表示演出へと接続しな
い場合に保留演出選択処理を終了する。
[ステップD136]制御部は、保留記憶情報にもとづいて第1予告表示演出を決定す
る。たとえば、制御部は、保留記憶情報にもとづいて選択した抽選テーブルを用いてパタ
ーンP20からパターンP25のうちからいずれかの表示態様を決定する。
[ステップD137]制御部は、実行中の保留予告演出にもとづいて第2予告表示演出
を決定する。たとえば、制御部は、パターンP30からパターンP32のうちから実行中
の保留予告演出と衝突しない表示態様を決定する。
[ステップD138]制御部は、保留記憶情報にもとづいて予告表示演出対象となる保
留記憶(消化中を含む)を決定する。
[ステップD139]制御部は、保留記憶情報にもとづいて第3予告表示演出を決定す
る。具体的には、制御部は、ステップD138で決定した保留記憶を予告表示演出対象と
して、落下傘625のパスを決定する。たとえば、制御部は、2個目の保留記憶を予告表
示演出対象とするとき、落下傘625の移動経路としてパスp3を決定する。また、制御
部は、保留記憶情報にもとづいて選択した抽選テーブルを用いてパターンP50からパタ
ーンP57のうちからいずれかを、予告表示演出対象の表示態様として決定する。制御部
は、第3予告表示演出を決定した後、保留演出選択処理を終了する。
これにより、遊技機10は、決定した演出内容にしたがい保留予告演出をおこなうこと
ができる。このような遊技機10は、始動入賞口入賞や保留シフトから独立したタイミン
グで保留予告演出をおこなうことができ、保留予告演出に対する遊技者の関心を高めるこ
とができる。また、遊技機10は、一般入賞口入賞に対する遊技者の関心を高めることが
できる。
[第8の実施形態の変形例1]
次に、第8の実施形態の変形例1について説明する。第8の実施形態の遊技機10は、
一般入賞口予告表示演出をおこなう都度に、第1予告表示演出へと接続して保留予告演出
を継続した。しかしながら、第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、一般入賞口予告
表示演出の実行が必ずしも第1予告表示演出へと接続しない点で第8の実施形態と相違す
る。
第8の実施形態の変形例1の遊技機10が実行する一般入賞口予告表示演出について図
141を用いて説明する。図141は、第8の実施形態の変形例1の一般入賞口予告表示
演出における表示灯の点灯態様と第1予告表示演出接続条件の一例を示す図である。
遊技機10は、表示灯351Lの点灯態様によって一般入賞口予告表示演出をおこなう
。演出制御装置300は、一般入賞口A入賞コマンドの受信、すなわち一般入賞口351
への入賞検出を一般入賞口予告表示演出の実行契機とすることができる。なお、一般入賞
口予告表示演出は、保留予告演出の一部を構成することから、一般入賞口351への入賞
検出は、保留予告演出の実行契機の1つとみなすことができる。
表示灯351Lの点灯態様は、パターンP70からパターンP74まである。パターン
P70は、表示灯351Lの消灯である。パターンP71は、表示灯351Lの白色点灯
である。パターンP72は、表示灯351Lの青色点灯である。パターンP73は、表示
灯351Lの緑色点灯である。パターンP74は、表示灯351Lの所定期間(たとえば
、256ms)赤色点灯である。
遊技機10は、表示灯351Lの点灯態様がパターンP70からパターンP73である
とき第1予告表示演出への接続条件を不成立とし、表示灯351Lの点灯態様がパターン
P74であるとき第1予告表示演出への接続条件を成立とする。
そして、表示灯351Lの点灯態様は、一般入賞口351への入賞検出の都度に変化す
る。たとえば、遊技機10は、表示灯351Lの点灯態様が一般入賞口351への入賞前
にパターンP70であるとき、一般入賞口351への入賞検出によって表示灯351Lの
点灯態様をパターンP71からパターンP74のいずれかに確率的に変更する。同様に、
遊技機10は、表示灯351Lの点灯態様が一般入賞口351への入賞前にパターンP7
1であるとき、一般入賞口351への入賞検出によって表示灯351Lの点灯態様をパタ
ーンP72からパターンP74のいずれかに確率的に変更する。また、遊技機10は、表
示灯351Lの点灯態様が一般入賞口351への入賞前にパターンP72であるとき、一
般入賞口351への入賞検出によって表示灯351Lの点灯態様をパターンP73または
パターンP74のいずれかに確率的に変更する。また、遊技機10は、表示灯351Lの
点灯態様が一般入賞口351への入賞前にパターンP73であるとき、一般入賞口351
への入賞検出によって表示灯351Lの点灯態様をパターンP74に変更する。このよう
な点灯態様の変更過程で表示灯351Lの点灯態様がパターンP74となれば、遊技機1
0は、第1予告表示演出への接続条件を成立とする。
このようにして、遊技機10は、一般入賞口351への1回の入賞を一般入賞口予告表
示演出をおこなうとともに、1回以上の一般入賞口予告表示演出の実行によって第1予告
表示演出へと接続して保留予告演出を継続することができる。すなわち、遊技機10は、
一般入賞口351への入賞検出頻度次第で保留予告演出への継続頻度が過大になることを
抑制することができる。このような遊技機10は、入賞検出頻度が大きな入賞口(たとえ
ば一般入賞口352など)や通過検出頻度が大きなゲート(たとえば始動ゲート34など
)を第1予告表示演出の前段の演出の実行契機とすることができる。
[第8の実施形態の変形例2]
次に、第8の実施形態の変形例2について説明する。第8の実施形態の変形例2の遊技
機10は、遊技状態に応じて保留予告演出の実行契機を、入賞契機、タイマ契機、保留シ
フト契機ごとに変更可能にしている。
第8の実施形態の変形例2の遊技状態に応じた保留予告演出の実行頻度の調整について
図142を用いて説明する。図142は、第8の実施形態の変形例2の保留予告演出の実
行頻度を規定する保留予告表示演出頻度調整テーブルの一例を示す図である。
第8の実施形態の変形例2の遊技機10は、保留予告表示演出頻度調整テーブルにした
がい保留予告演出の実行頻度を調整することができる。保留予告表示演出頻度調整テーブ
ルは、たとえば演出制御装置300が有するPROM321に記憶される。
保留予告表示演出頻度調整テーブルは、遊技状態ごとの保留予告演出の実行契機を規定
する。左打ち遊技に対応する遊技状態A(たとえば通常遊技状態)において、遊技機10
は、一般入賞口入賞Aの入賞を契機にして保留予告演出を実行し、監視タイマのタイムア
ップ(時間A)を契機にして保留予告演出を実行する。遊技機10は、一般入賞口入賞A
の入賞を契機にした保留予告演出の実行に関連して保留シフト契機の保留予告演出の実行
頻度を調整可能にする。遊技機10は、一般入賞口入賞Aの入賞を契機にした保留予告演
出の実行があった場合、所定期間の間で保留シフト契機の保留予告演出の実行頻度を低減
(頻度A1)する。そして、遊技機10は、一般入賞口入賞Aの入賞を契機にした保留予
告演出の実行から所定期間経過した場合、保留シフト契機の保留予告演出の実行頻度を高
頻度(頻度B1(>頻度A1))に戻す。
また、右打ち遊技に対応する遊技状態B(たとえば普電サポート状態)において、遊技
機10は、一般入賞口入賞Bの入賞(たとえば、一般入賞口入賞Aと比較して入賞率が異
なる)を契機にして保留予告演出を実行し、監視タイマのタイムアップ(時間B、ただし
時間Aと異なる)を契機にして保留予告演出を実行する。遊技機10は、一般入賞口入賞
Bの入賞を契機にした保留予告演出の実行に関連して保留シフト契機の保留予告演出の実
行頻度を調整可能にする。遊技機10は、一般入賞口入賞Bの入賞を契機にした保留予告
演出の実行があった場合、所定期間の間で保留シフト契機の保留予告演出の実行頻度を低
減(頻度A2)する。そして、遊技機10は、一般入賞口入賞Bの入賞を契機にした保留
予告演出の実行から所定期間経過した場合、保留シフト契機の保留予告演出の実行頻度を
高頻度(頻度B2(>頻度A2))に戻す。
遊技機10は、イベント契機(入賞契機)やタイマ契機の保留予告演出と、保留シフト
契機の保留予告演出とについて、実行頻度を適切に調整することができる。また、遊技機
10は、遊技状態に応じて保留予告演出の実行頻度を適切に調整することができる。
[第8の実施形態の変形例3]
次に、第8の実施形態の変形例3について説明する。第8の実施形態の遊技機10は、
保留予告の同時実行数を制限したが、第8の実施形態の変形例3の遊技機10は、多段階
に保留予告の実行を制限することができる点で相違する。
第8の実施形態の変形例3の遊技状態に応じた保留予告演出の実行頻度の調整について
図143を用いて説明する。図143は、第8の実施形態の変形例3の一般入賞口A入賞
と保留予告演出の関係を表わすタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、一般入賞口A(一般入賞口351)への入賞検出を契機にした保留予告
演出の同時実行を多段階に制限する。遊技機10は、保留予告演出制限1(段階1)にお
いて第2予告表示演出から第3予告表示演出への接続を制限する。また、遊技機10は、
保留予告演出制限2(段階2)において保留予告演出の同時実行を制限する。
たとえば、遊技機10は、タイミングt11,t13,t15でそれぞれ一般入賞口A
への入賞を検出したとする。また、遊技機10は、タイミングt12で保留予告演出制限
1を有効にし、タイミングt14で保留予告演出制限2を有効にしたとする。
このとき、遊技機10は、タイミングt11で保留予告演出(A5)を実行し、タイミ
ングt13で保留予告演出(A6)を実行する。しかしながら、遊技機10は、保留予告
演出(A5)について第2予告表示演出から第3予告表示演出への接続を許容しても、保
留予告演出(A6)について第2予告表示演出から第3予告表示演出への接続を許容しな
い。このように、遊技機10は、保留予告演出制限1によって保留予告演出の実行範囲を
制限する。このような遊技機10は、同時に実行する保留予告演出が煩雑になり過ぎるこ
とを抑止することができる。また、このような遊技機10は、同時に実行中のその他演出
に遊技者の注意を向けることができる。
また、遊技機10は、遊技機10は、タイミングt15において新たな保留予告演出の
実行を制限する。このように、遊技機10は、保留予告演出制限2によって保留予告演出
の実行を制限する。このような遊技機10は、同時に実行する保留予告演出が煩雑になり
過ぎることを抑止することができる。また、このような遊技機10は、同時に実行中のそ
の他演出に遊技者の注意を向けることができる。
上述した第8の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)の実
行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して
始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能である。遊技機10は、検出
手段(たとえば入賞口スイッチ35a)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装
置300)と、を含む。検出手段は、始動記憶を生起不能な所定の入賞口(たとえば一般
入賞口351)への遊技媒体の入賞を検出可能である。制御手段は、検出手段による遊技
媒体の入賞検出を契機にして、始動記憶の保留表示態様(たとえば、パターンP50から
パターンP57)を変更する。
(2)遊技機10は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)の実
行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して
始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能である。遊技機10は、検出
手段(たとえば入賞口スイッチ35a)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装
置300)と、を含む。検出手段は、始動記憶を生起不能な所定の入賞口(たとえば一般
入賞口351)への遊技媒体の入賞を検出可能である。制御手段は、検出手段による遊技
媒体の入賞検出を契機にして、始動記憶の保留表示態様(たとえば、パターンP50から
パターンP57)を変更する。また、制御手段は、所定時間(たとえば、5分)の経過を
契機にして、始動記憶の保留表示態様を変更する。また、制御手段は、所定時間(たとえ
ば、5分)の経過前に、検出手段による遊技媒体の入賞検出を契機にして始動記憶の保留
表示態様を変更した場合、所定時間の計時を初期化する。
(3)遊技機10は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)の実
行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して
始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能である。遊技機10は、検出
手段(たとえば入賞口スイッチ35a)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装
置300)と、を含む。検出手段は、始動記憶を生起不能な所定の入賞口(たとえば一般
入賞口351)への遊技媒体の入賞を検出可能である。制御手段は、検出手段による遊技
媒体の入賞検出を契機にして、始動記憶の保留表示態様(たとえば、パターンP50から
パターンP57)を変更する。また、制御手段は、所定時間(たとえば、5分)の経過を
契機にして、始動記憶の保留表示態様を変更する。また、制御手段は、所定時間(たとえ
ば、5分)の経過前に、検出手段による遊技媒体の入賞検出を契機にして始動記憶の保留
表示態様を変更した場合、所定時間の経過を契機にした始動記憶の保留表示態様の変更を
制限する。
(4)(1)の制御手段は、検出手段による遊技媒体の2以上の入賞検出を契機にして
、始動記憶の保留表示態様を変更する。
(5)(1)の遊技機10は、制御手段は、保留予告演出の同時実行数を制限(たとえ
ば、同時実行数3つ)可能である。
(6)(1)の遊技機10は、制御手段は、保留予告演出の実行範囲を制限(たとえば
、第2予告表示演出から第3予告表示演出への接続)可能である。
[第8の実施形態の変形例4]
次に、第8の実施形態の変形例4について説明する。第8の実施形態の遊技機10は、
一般入賞口351への入賞を保留予告演出の実行契機とすることができたが、保留予告演
出領域615における保留予告演出に必ずしも至らせるものではなかった。たとえば、第
8の実施形態の遊技機10は、落下傘625による期待度報知の対象がないとき、パスp
6を通って落下傘625を表示領域外に消失させる。すなわち、第8の実施形態の遊技機
10は、保留予告演出におけるいわゆるガセ演出をおこなっている。
しかしながら、このようなガセ演出は、遊技者に対して一般入賞口351への入賞を狙
うモチベーションを低下させかねない。そこで、第8の実施形態の変形例4の遊技機10
は、遊技者に対して一般入賞口351への入賞を狙うモチベーションを適宜発揚させる。
第8の実施形態の変形例4の表示装置における変動表示画面について図144から図1
48を用いて説明する。図144は、第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示
画面の一例(その1)を示す図である。図145は、第8の実施形態の変形例4の表示装
置における表示画面の一例(その2)を示す図である。図146は、第8の実施形態の変
形例4の表示装置における表示画面の一例(その3)を示す図である。図147は、第8
の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例(その4)を示す図である。
図144(1)に示す表示画面628は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装
置41の表示内容である。表示画面628は、2組の飾り図柄(大図柄群601と小図柄
群602)と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と、保留表示605
と、保留消化表示606を表示内容に含む。
表示画面628は、大図柄群表示領域611と保留予告演出領域615を含む。大図柄
群表示領域611は、大図柄群601を表示領域内に含む。保留予告演出領域615は、
保留表示605と保留消化表示606とを表示領域内に含む。
表示画面628は、大図柄群表示領域611において大図柄群601を構成する図柄(
左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601R)として、それぞれ「一」、「三」、
「五」に対応する図柄を表示する。大図柄群601は、小図柄群602とともに、特図変
動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。また、表示画面628は、保留予告演出
領域615において、保留消化表示606の保留消化中表示を非表示とする表示態様によ
り特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、表示画面628は、保留予告演出領域615において、保留表示605の表示態
様により、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数、または特図2保留数表示60
4が表示する保留記憶数のいずれかに対応する保留記憶数を明示する。たとえば、表示画
面628における保留表示605は、台座上に球状表示をおこなうことで特図1保留数表
示603が表示する保留記憶数に対応する保留記憶数を明示する。
保留表示605と保留消化表示606は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの
ゲーム結果に対する期待度を報知できる。すなわち、遊技機10は、保留表示605と保
留消化表示606とを用いて、先読み演出の一態様として保留予告演出をおこなうことが
できる。
なお、保留表示605における4つの保留表示のうち消化順序3番目の保留表示は、潜
伏中の保留表示605sである。保留表示605sは、保留予告演出が予定されている保
留記憶に関する表示態様(パターンP51、図135参照)であって、デフォルト(標準
)表示態様と同様の表示態様(たとえば円形かつ白色)である。したがって、遊技機10
は、表示画面628において保留予告演出が予定されていることを遊技者に感得させない
したがって、遊技機10は、表示画面628において一般入賞口351への入賞を狙う
モチベーションを強く遊技者に与えることができていない。
図144(2)に示す表示画面630は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装
置41の表示内容である。表示画面630は、特図1保留数表示603が示す特図1ゲー
ムの保留記憶数が「3」であり、特図2保留数表示604が示す特図2ゲームの保留記憶
数が「0」である。保留表示605は、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数を
表示する遊技状態であり、特図1ゲームの保留記憶数「1」に対応して保留記憶数「1」
を示す。また、表示画面630は、保留消化表示606において、対応する台座上に保留
消化表示606より大きな球状表示をおこなうことで保留消化中であることを示す。なお
、遊技機10は、表示位置を1つ左シフトして消化順序2番目の保留表示として保留表示
605sを表示する。
表示画面630の左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応
する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面630の小図
柄群602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが
図柄変動状態であることを示す。
表示画面630は、潜伏解除期間報知表示629を表示する。潜伏解除期間報知表示6
29は、保留予告演出領域615から画面中央部(たとえば、大図柄群表示領域611)
に向かって広がる白色光の波として表示される。遊技機10は、潜伏解除期間報知表示6
29によって、保留予告演出領域615において保留予告演出が予定されている保留記憶
があることを報知する。また、遊技機10は、潜伏解除期間報知表示629によって、保
留予告演出が予定されている保留記憶に関する保留予告演出を、一般入賞口351への入
賞、すなわち保留予告演出の実行契機の成立によっておこなうことを報知する。
このように、遊技機10は、潜伏解除期間報知表示629によって予定されている保留
予告演出(潜伏保留予告)の実行(解除)を受け付ける期間を、潜伏解除期間報知表示6
29によって報知する。これにより、遊技機10は、表示画面630において保留予告演
出が予定されていることを遊技者に感得させる。したがって、遊技機10は、表示画面6
28において一般入賞口351への入賞を狙うモチベーションを強く遊技者に与えること
ができる。
なお、遊技機10は、表示画面630において潜伏解除期間報知表示629を大図柄群
601の前面側に表示させることで、潜伏解除期間報知表示629に大図柄群601より
優先する視認性を確保する。
ここで一般入賞口351への入賞があった場合、遊技機10は、予定されている保留予
告演出を実行する。図145(1)に示す表示画面631は、変動表示ゲームにおいて表
示画面630に続く図柄変動中の表示装置41の表示内容である。
遊技機10は、一般入賞口351への入賞を契機として、保留予告演出領域610にお
ける表示画面外で起点となる保留予告演出(一般入賞口予告表示演出)、保留予告演出領
域612における保留予告演出、保留予告演出領域613における保留予告演出、および
保留予告演出領域614における保留予告演出を実行する(図129参照)。
表示画面631は、保留予告演出領域614における保留予告演出として表示された落
下傘625を、保留予告演出領域615に向けて移動表示する。たとえば、落下傘625
は、傘と重りがそれぞれ赤色の表示態様(パターンP42、図133参照)である。
遊技機10(演出制御装置300)は、保留消化表示606における大きな球状表示、
または保留表示605における3つの球状表示のいずれかに接触する経路で落下傘625
を移動表示させる。なお、遊技機10は、表示画面631において落下傘625を潜伏解
除期間報知表示629の前面側に表示させることで、落下傘625に潜伏解除期間報知表
示629より優先する視認性を確保する。なお、落下傘625は、潜伏解除先を案内する
潜伏解除先案内表示としての側面を有する。
図145(2)に示す表示画面632は、変動表示ゲームにおいて表示画面631に続
く図柄変動中の表示装置41の表示内容である。表示画面632は、保留予告演出領域6
15における保留予告演出として落下傘625と保留表示605sを接触させて表示する
。表示画面632は、当該接触により、保留予告演出領域615において予定されている
保留予告演出(潜伏保留予告)を実行(解除)し、保留表示605sの表示態様が切り替
えられた様子を示す。たとえば、保留表示605sは、円形かつ白色の表示態様(パター
ンP51)から、落下傘625と同様の表示態様である円形かつ赤色の表示態様(パター
ンP55)に切り替えられる。
このように、遊技機10は、潜伏解除期間報知表示629を表示し、潜伏解除期間報知
表示629が示す潜伏解除期間を遊技者に案内することができる。また、遊技機10は、
当該期間において潜伏解除の実行契機を検出して、保留表示605sに関して予定されて
いる保留予告演出を実行することができる。言い換えれば、遊技機10は、当該期間にお
いて潜伏解除の実行契機を検出しない場合、保留表示605sに関して予定されている保
留予告演出の実行を留保することができる。これにより、遊技機10は、予定されている
保留予告演出に対する遊技者の関心を喚起し、保留予告演出に対する遊技者の関心を高め
ることができる。
なお、表示画面630で示す特図変動表示のうちに潜伏解除の実行契機を検出しなかっ
た場合、遊技機10は、保留記憶をシフトして次の特図変動表示を開始する。図146(
1)に示す表示画面633は、変動表示ゲームにおいて表示画面630に続く図柄変動中
の表示装置41の表示内容であって保留記憶を2つシフトした表示内容である。表示画面
633は、保留表示605に表示していた保留表示605sに代えて、保留表示605s
に対応する保留記憶を、保留消化表示606に保留消化表示606sとして表示する。
表示画面633は、表示画面632から継続して潜伏解除期間報知表示629を表示す
る。このように、遊技機10は、複数回の変動表示に跨って潜伏解除期間報知表示629
を表示することができる。なお、表示画面633が表示する潜伏解除期間報知表示629
は、表示画面632が表示する潜伏解除期間報知表示629と同様に、保留予告演出領域
615から画面中央部(たとえば、大図柄群表示領域611)に向かって広がる白色光の
波として表示される。ただし、表示画面633が表示する潜伏解除期間報知表示629は
、二重波のような表示態様により、表示画面632が表示する潜伏解除期間報知表示62
9の単発波のような表示態様と区別可能にしてもよい。このような表示態様の区別は、予
定されている保留記憶が保留表示605と保留消化表示606のいずれにあるかを区別可
能にするものとすることができる。なお、このような表示態様の区別は、潜伏解除期間の
経過時間や、予定されている保留予告演出の内容にしたがうものとしてもよい。また、こ
のような表示態様の区別は、2つの表示態様に限らず3つ以上の表示態様によってなされ
るものであってもよい。
ここで一般入賞口351への入賞があった場合、遊技機10は、予定されている保留予
告演出を実行する。図146(2)に示す表示画面634は、変動表示ゲームにおいて表
示画面633に続く図柄変動中の表示装置41の表示内容である。
遊技機10は、一般入賞口351への入賞を契機として、保留予告演出領域610にお
ける表示画面外で起点となる保留予告演出(一般入賞口予告表示演出)、保留予告演出領
域612における保留予告演出、保留予告演出領域613における保留予告演出、および
保留予告演出領域614における保留予告演出を実行する(図129参照)。
表示画面634は、保留予告演出領域614における保留予告演出として表示された落
下傘625を、保留予告演出領域615に向けて移動表示する。たとえば、落下傘625
は、傘と重りがそれぞれ赤色の表示態様(パターンP42、図133参照)である。遊技
機10は、保留消化表示606における大きな球状表示、または保留表示605における
3つの球状表示のいずれかに接触する経路で落下傘625を移動表示させる。
図147(1)に示す表示画面635は、変動表示ゲームにおいて表示画面634に続
く図柄変動中の表示装置41の表示内容である。表示画面635は、保留予告演出領域6
15における保留予告演出として落下傘625と保留消化表示606sを接触させて表示
する。表示画面635は、当該接触により、保留予告演出領域615において予定されて
いる保留予告演出(潜伏保留予告)を実行(解除)し、保留消化表示606sの表示態様
が切り替えられた様子を示す。たとえば、保留消化表示606sは、円形かつ白色の表示
態様(パターンP51)から、落下傘625と同様の表示態様である円形かつ赤色の表示
態様(パターンP55)に切り替えられる。
このように、遊技機10は、潜伏解除期間報知表示629を表示し、潜伏解除期間報知
表示629が示す潜伏解除期間を遊技者に案内することができる。また、遊技機10は、
当該期間において潜伏解除の実行契機を検出して、保留消化表示606sに関して予定さ
れている保留予告演出を実行することができる。言い換えれば、遊技機10は、当該期間
において潜伏解除の実行契機を検出しない場合、保留消化表示606sに関して予定され
ている保留予告演出の実行を留保することができる。これにより、遊技機10は、予定さ
れている保留予告演出に対する遊技者の関心を喚起し、保留予告演出に対する遊技者の関
心を高めることができる。
なお、表示画面633で示す特図変動表示のうちに潜伏解除の実行契機を検出しなかっ
た場合、遊技機10は、保留記憶をシフトして次の特図変動表示を開始する。図147(
2)に示す表示画面636は、変動表示ゲームにおいて表示画面633に続く図柄変動中
の表示装置41の表示内容であって保留記憶を1つシフトした表示内容である。表示画面
636は、保留消化表示606sに対応する特図変動表示が終了したことから潜伏解除期
間報知表示629の表示を終了する。
このように、遊技機10は、保留予告演出領域615において予定されている保留予告
演出(潜伏保留予告)がないことから、潜伏解除期間報知表示629の表示を終了する。
これにより、遊技機10は、保留予告演出領域615において予定されている保留予告演
出(潜伏保留予告)がなくなったことを遊技者に案内することができる。
次に、保留予告演出に対する遊技者の関心を一層強く喚起する表示例について図148
を用いて説明する。図148は、第8の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面
の一例(その5)を示す図である。
図148(1)に示す表示画面637は、図144(2)に示す表示画面630と同じ
変動表示中の表示画面の1つである。表示画面637は、変動表示ゲームにおいて図柄変
動中の表示装置41の表示内容である。表示画面637は、表示画面630と同様の表示
内容として、小図柄群602と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と
、保留表示605と、保留消化表示606と、潜伏解除期間報知表示629とを含む。
表示画面637は、表示領域のほぼ全域を暗くして潜伏解除期間報知表示629の視認
性を相対的に高める。このようにして、遊技機10は、大図柄群表示領域611にある大
図柄群601の視認性を相対的に低下させ、あるいは大図柄群表示領域611にある大図
柄群601を非表示にして、潜伏解除期間報知表示629を強調表示する。また、遊技機
10は、保留予告演出領域615にある保留表示605と保留消化表示606とを明示す
ることによって、潜伏解除期間報知表示629と保留予告演出領域615との関係性を遊
技者に案内する。これにより、遊技機10は、潜伏解除期間報知表示629によって、保
留予告演出領域615において保留予告演出が予定されている保留記憶があることを報知
し、その報知効果を高める。なお、遊技機10は、潜伏解除期間報知表示629を強調表
示するときにあっても、小図柄群602と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表
示604とを明示して、遊技者が遊技状態を把握し損ねて不測の不利益を被ることを防止
する。
図148(2)に示す表示画面638は、図144(2)に示す表示画面630と同じ
変動表示中の表示画面の1つである。表示画面638は、変動表示ゲームにおいて図柄変
動中の表示装置41の表示内容である。表示画面638は、表示画面630と同様の表示
内容として、小図柄群602と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と
、保留表示605と、保留消化表示606と、潜伏解除期間報知表示629とを含む。
表示画面638は、大図柄群表示領域611に潜伏解除案内表示629a,629bを
表示する。潜伏解除案内表示629aは、潜伏解除の実行契機をメッセージにより遊技者
に案内する表示である。たとえば、潜伏解除案内表示629aは、メッセージ「打ち上げ
筒の入賞口に玉を入れて」を表示することにより、一般入賞口351への入賞が潜伏解除
の実行契機となることを遊技者に案内する。また、潜伏解除案内表示629bは、ピクト
グラム等の静止画やアニメーション等の動画により遊技者に潜伏解除の実行契機を案内す
る表示である。たとえば、潜伏解除案内表示629bは、入賞口の位置や外観を図示して
、入賞が潜伏解除の実行契機となる入賞口を遊技者に案内する。
遊技機10は、大図柄群表示領域611にある大図柄群601の視認性を相対的に低下
させ、あるいは大図柄群表示領域611にある大図柄群601を非表示にして、潜伏解除
案内表示629a,629bを強調表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に対し
て潜伏解除の実行契機を好適に案内することができる。
なお、遊技機10は、表示画面637や表示画面638を選択的に表示するものであっ
てもよいし、一連の表示演出の中で示画面637と表示画面638とを時期をずらして表
示するものであってもよい。
次に、予定されている保留予告演出の留保を設定する留保設定処理について図149と
図150を用いて説明する。図149は、第8の実施形態の変形例4の留保設定処理のフ
ローチャートを示す図である。図150は、第8の実施形態の変形例4の保留予告留保条
件テーブル、留保解除期間テーブル、および留保報知テーブルの一例を示す図である。
留保設定処理は、特図1ゲームの保留記憶または特図2ゲームの保留記憶に、保留予告
を伴う保留記憶が追加されるごとに実行される処理であって、保留予告演出の留保の是非
を決定するとともに決定内容を設定する処理である。たとえば、留保設定処理は、演出制
御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。留保設定処理
は、たとえば、メイン処理のステップD23(図101参照)で制御部によって実行する
ことができる。
[ステップD201]制御部は、保留予告留保条件を取得する。たとえば、制御部は、
保留予告留保条件を図150(1)に示す保留予告留保条件テーブルとして取得する。保
留予告留保条件は、追加された保留記憶に予定されている保留演出の留保の是非判定に用
いる条件である。たとえば、留保の是非判定に用いる条件は、予定されている保留演出を
留保することとなる抽選確率である。留保の是非判定に用いる条件は、追加された保留記
憶が当りを導出するときに抽選確率Pa(たとえば70%)であり、追加された保留記憶
がはずれを導出するときに抽選確率Pb(たとえば3%)である。このように、予定され
ている保留演出を留保することとなる抽選確率は、当該保留記憶にもとづく特図変動表示
ゲーム(特図1ゲーム、または特図2ゲーム)が導出する結果態様(たとえば、当り、は
ずれ)に応じて異なるものとすることができる。
[ステップD202]制御部は、留保条件(保留予告留保条件)が成立したか否かを判
定する。制御部は、留保条件が成立した場合にステップD203に進み、留保条件が成立
していない場合にステップD208に進む。
[ステップD203]制御部は、予定されている保留演出の留保中の表示態様を設定す
る。たとえば、制御部は、留保中の表示態様として円形かつ白色の表示態様(パターンP
51,P52等)を設定する。なお、留保中の表示態様は、必ずしも潜伏表示する表示態
様(パターンP51,P52等)に限らない。たとえば、留保中の表示態様は、予定され
ている保留演出の表示態様が円形かつ虹色の表示態様(パターンP57)であるときに、
円形かつ虹色の表示態様よりも低い期待度が設定されている表示態様(パターンP51〜
P56等)を設定するものであってもよい。
[ステップD204]制御部は、留保解除期間を設定する。たとえば、制御部は、留保
解除期間を図150(2)に示す留保解除期間テーブルとして取得する。留保解除期間は
、留保中の表示態様を解除できる期間である。留保解除期間は、具体的な時間値として設
定される場合と、始期と終期によって設定される場合とを含むが、いずれか一方が設定さ
れるものであってもよい。たとえば、具体的な時間値として設定される留保解除期間は、
20秒や40秒等がある。また、始期と終期によって設定される留保解除期間は、当該保
留記憶の追加から当該保留記憶の変動開始まで、あるいは当該保留記憶の追加から当該保
留記憶の変動終了まで等がある。
[ステップD205]制御部は、留保解除期間が設定されていることを報知するか否か
を抽選(留保報知抽選)する。たとえば、制御部は、70%の抽選確率で留保報知抽選を
おこなう。
[ステップD206]制御部は、留保報知抽選に当選した場合にステップD207に進
み、留保報知抽選に当選しない場合に留保設定処理を終了する。
[ステップD207]制御部は、留保解除期間設定されていることの報知(留保報知)
を設定して、留保設定処理を終了する。制御部は、あらかじめ用意する留保報知の選択肢
からいずれかを選択して報知態様を設定する。たとえば、制御部は、留保解除期間を図1
50(3)に示す留保報知テーブルを留保報知の選択肢とする。制御部は、留保報知の選
択肢として報知態様A(単発波のような表示態様)、報知態様B(二重波のような表示態
様)、報知態様C(背景を暗転した単発波のような表示態様)、報知態様D(メッセージ
付き単発波のような表示態様)等を用意する。これにより、制御部は、留保報知として潜
伏解除案内表示629,629a,629bを表示することができる。
[ステップD208]制御部は、予定されている保留演出の表示態様を設定する。たと
えば、制御部は、予定されている保留演出の表示態様として円形かつ白色以外の表示態様
(パターンP53〜P57等)を設定して、留保設定処理を終了する。
このようにして、遊技機10は、保留表示について、保留演出を留保することなく予定
されている保留演出の表示態様としたり、予定されている保留演出を留保した表示態様と
したりすることができる。また、遊技機10は、保留表示について、予定されている保留
演出を留保した場合に、留保報知をおこなう場合と留保報知をおこなわない場合とを設定
できる。
次に、予定されている保留予告演出の留保を解除する留保解除処理について図151と
図152を用いて説明する。図151は、第8の実施形態の変形例4の留保解除処理のフ
ローチャートを示す図である。図152は、第8の実施形態の変形例4の留保解除条件テ
ーブル、および一部留保態様テーブルの一例を示す図である。
留保解除処理は、保留予告演出の留保中に所定周期で実行される処理であって、保留予
告演出の留保の解除を決定する処理である。たとえば、留保解除処理は、演出制御装置3
00の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。留保解除処理は、たと
えば、メイン処理のステップD23(図101参照)で制御部によって実行することがで
きる。
[ステップD211]制御部は、留保解除条件を取得する。たとえば、制御部は、留保
解除条件を図152(1)に示す留保解除条件テーブルとして取得する。留保解除条件は
、留保中の保留演出の留保解除判定に用いる条件である。たとえば、留保解除判定に用い
る条件は、左打ち遊技状態(たとえば通常遊技状態)において一般入賞口351への入賞
(一般入賞口(左)入賞)であり、右打ち遊技状態(たとえば普電サポート遊技状態)に
おいて一般入賞口352への入賞(一般入賞口(右)入賞)である。
[ステップD212]制御部は、留保解除条件が成立した場合にステップD213に進
み、留保解除条件が成立しない場合に留保解除処理を終了する。
[ステップD213]制御部は、留保中の保留演出のすべてを解除(全部解除)するか
否かを判定し、制御部は、全部解除する場合にステップD214に進み、全部解除しない
場合にステップD215に進む。なお、制御部は、保留記憶の表示中の表示態様と予定し
ている表示態様との間に2ステップ以上の差がある場合にあらかじめ定める抽選確率(た
とえば60%)によって全部解除するか否かを判定し、2ステップ以上の差がない場合に
は一部解除の余地がないため全部解除する。保留記憶の表示中の表示態様と予定している
表示態様とのステップ差は、表示態様を示すパターン番号の差とすることができる。たと
えば、保留記憶の表示中の表示態様が青色であるときパターン番号はP53であり、予定
している表示態様が赤色であるときパターン番号はP55であり、ステップ差は「2」で
ある。また、留保中の保留演出のすべてを解除しないとは、予定されている保留演出のう
ち解除範囲を一部に限定することをいう。たとえば、保留記憶の表示中の表示態様が青色
(パターン番号はP53)であり、予定している表示態様が赤色(パターン番号はP55
)であるとき、制御部は、表示中の表示態様を緑色(パターン番号はP54)とすること
が一部限定に相当する。
[ステップD214]制御部は、留保中の保留演出のすべてを解除し予定している表示
態様(非留保態様)を、保留記憶の表示態様として設定し、留保解除処理を終了する。
[ステップD215]制御部は、留保中の保留演出の一部を解除し、予定している表示
態様のうち未だ一が留保された表示態様(一部留保態様)を、保留記憶の表示態様として
設定する。なお、制御部は、一部留保態様を図152(2)に示す一部留保態様テーブル
を参照して決定する。たとえば、制御部は、非留保態様がパターンP53であるとき一部
留保態様をパターンP52とする。また、制御部は、非留保態様がパターンP57である
とき一部留保態様をパターンP53〜P56のいずれかとする。
[ステップD216]制御部は、留保解除期間を再設定する。制御部は、留保解除期間
の設定(ステップD204)と同様にして、留保解除期間の再設定をおこなう。
[ステップD217]制御部は、留保報知を再設定して、留保設定処理を終了する。制
御部は、留保報知の設定(ステップD207)と同様にして、留保報知の再設定をおこな
う。
このようにして、遊技機10は、予定されている保留演出を留保した表示態様について
、その留保を一部または全部について解除できる。これにより、遊技機10は、解除条件
の成立頻度に応じた柔軟な解除をおこなうことができる。なお、遊技機10は、解除条件
を一般入賞口入賞の1つとしたが2以上の解除条件を設定してもよい。また、遊技機10
は、解除条件の成立ごとに解除条件を切り替えるようにしてもよい。たとえば、遊技機1
0は、1回目の解除条件を一般入賞口入賞とし、2回目の解除条件をプッシュボタン25
等の遊技者操作検出としてもよい。これにより、遊技機10は、予定されている保留演出
の解除を一部に限った場合に、その余として留保された保留演出の解除を容易にすること
ができる。
次に、予定されている保留演出の留保と解除について図153を用いて説明する。図1
53は、第8の実施形態の変形例4の保留予告演出のタイミングチャートの一例を示す図
である。
遊技機10は、タイミングt10からタイミングt17までが予定されている保留演出
を留保した留保期間となる場合、留保期間の範囲内に留保解除期間を設定する。たとえば
、留保解除期間は、留保期間の始期からΔt1だけ遅れたタイミングt11を始期とし、
留保期間の終期からΔt4だけ早いタイミングt16を終期とする。なお、遊技機10は
、Δt1およびΔt4を0以上の時間値として設定してもよいし、Δt1については所定
の変動表示の変動開始や変動終了、始動記憶の追加等の始期に遅れたイベント検出タイミ
ングとしてもよい。
遊技機10は、タイミングt11からタイミングt16までを留保解除期間として設定
した場合、留保解除期間の範囲内に留保報知期間を設定する。たとえば、留保報知期間は
、留保解除期間の始期からΔt2だけ遅れたタイミングt12を始期とし、留保解除期間
の終期からΔt3だけ早いタイミングt15を終期とする。なお、遊技機10は、Δt2
およびΔt3を0以上の時間値として設定してもよいし、Δt3については所定の変動表
示の変動開始や変動終了、始動記憶の追加等の始期に遅れたイベント検出タイミングとし
てもよい。
このようにして、遊技機10は、留保期間の範囲内で留保解除期間を設定し、留保解除
期間の範囲内で留保報知期間を設定する。また、遊技機10は、留保期間と留保解除期間
と留保報知期間との間にタイムラグを設けることで遊技者に対して意外感を演出すること
もできる。
ここで、保留演出の留保を解除することとなるイベント検出と、保留演出の留保状態に
ついてケース1からケース3を挙げて説明する。留保解除期間内に保留演出の留保を解除
することとなるイベント(たとえば一般入賞口351への入賞)を検出しない場合、遊技
機10は、予定されている保留演出の留保を解除しないままとする(ケース1)。また、
留保解除期間内に保留演出の留保を解除することとなるイベントをタイミングt13で検
出して留保中の保留演出を全部解除する場合、遊技機10は、予定されている保留演出の
留保を全部解除(非留保)する(ケース2)。
また、留保解除期間内に保留演出の留保を解除することとなるイベントをタイミングt
13で検出して留保中の保留演出を一部解除する場合、遊技機10は、予定されている保
留演出の留保を一部解除(一部留保)する。遊技機10は、留保解除期間内に保留演出の
留保を解除することとなるイベントを再度タイミングt14で検出することで、一部留保
された保留演出を全部解除する(ケース3)。
これにより、遊技機10は、留保中の保留演出の解除に対する遊技者の参加意欲を1回
限りとすることなく喚起することができる。
なお、留保期間は、1回の変動表示内の期間に限らず、2回以上の変動表示を跨ぐもの
であってもよい。たとえば、遊技機10は、4番目の保留記憶の発生を始期とした場合、
4番目の保留記憶の発生タイミングで変動中の変動表示から4番目の保留記憶に対応する
変動表示まで、5回の変動表示にわたって留保期間を設定することができる。
次に、留保報知期間におけるに報知態様について図154を用いて説明する。図154
は、第8の実施形態の変形例4の留保報知のタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングt12を始期としタイミングt15を終期とする留保報知期間
に、1または2以上の報知手段によって、予定されている保留演出が留保されていること
を報知できる。
報知表示Aは、留保報知期間のすべてで表示装置41に表示されることで、予定されて
いる保留演出が留保されていることを報知する。たとえば、報知表示Aは、単発波のよう
な表示態様(潜伏解除期間報知表示629)であって留保報知期間中に繰り返し表示され
る。
報知表示Bは、留保報知期間の一部の期間で表示装置41に表示され、その余の期間で
表示されないことで、予定されている保留演出が留保されていることを報知する。たとえ
ば、報知表示Bは、メッセージ表示(潜伏解除案内表示629a)であって留保報知期間
中に1回または2回以上散発的に表示される。
入賞口発光は、一般入賞口351に備えられる表示灯351Lを留保報知期間のすべて
で所要の点灯態様とすることで、予定されている保留演出が留保されていることを報知す
る。たとえば、入賞口発光は、周期的に輝度を切り替える点灯態様であって留保報知期間
中に表示される。
音声報知は、留保報知期間の一部でスピーカ19a,19bによって音(音声を含む)
出力することで、予定されている保留演出が留保されていることを報知する。たとえば、
音声報知は、留保報知期間中に他の報知手段に遅れて所要の案内を音出力する。
振動報知は、留保報知期間のすべて操作部24に備えられるバイブレータによって振動
出力することで、予定されている保留演出が留保されていることを報知する。たとえば、
振動報知は、留保報知期間中にわたって間欠的に振動出力する。
このように、遊技機10は、表示装置における表示内容に限らず多様な態様で予定され
ている保留演出が留保されていることを報知することができる。また、遊技機10は、留
保報知期間のすべてに限らず一部期間に限定することで、多様な報知態様により報知する
としても演出を煩雑にせずに興趣を向上できる。
上述した第8の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム
)の実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関
連して始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能である(図135参照
)。遊技機10は、検出手段(遊技制御装置100、入賞口スイッチ35a)と、制御手
段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。検出手段は、所定のイベン
ト(たとえば一般入賞口351への入賞)を検出可能である。制御手段は、保留予告演出
の実行を留保し、留保の解除期間を設定し、解除期間において保留予告演出の実行が留保
されていることを報知し、解除期間において検出手段により所定のイベントを検出したこ
とにより留保を解除する(図144,145,149〜152参照)。
(2)(1)の制御手段は、所定のイベントを検出したことにより留保した保留予告演
出の一部を解除し、保留予告演出のその余の実行を留保する(図151,152(2)参
照)。
(3)(1)の制御手段は、遊技状態に応じて留保を解除することとなるイベントを異
ならせる(図152(1)参照)。
[第8の実施形態の変形例5]
次に、第8の実施形態の変形例5について説明する。第8の実施形態の変形例4の遊技
機10は、留保した保留予告演出の一部または全部を一般入賞口351への入賞を契機に
して解除したが、第8の実施形態の変形例5の遊技機10は、一般入賞口351への入賞
がなくても一部に限り保留予告演出を実行することができる。
第8の実施形態の変形例5の遊技機10は、保留予告演出の実行を制限する制限状態と
、保留予告演出の実行を制限しない非制限状態とを切り替えることができる。遊技機10
は、制限状態において保留予告演出の実行を所定範囲に限り許容することで、一般入賞口
351への入賞がなくても一部に限り保留予告演出を実行する。
まず、制限状態と非制限状態において選択可能な保留予告の表示態様について図155
を用いて説明する。図155は、第8の実施形態の変形例5の制限状態と非制限状態にお
いて選択可能な保留予告の表示態様の一例を示す図である。
遊技機10の制御部(演出制御装置300)は、予定している保留予告演出の制限制御
状態を、制限状態と非制限状態とに切り替えることができる。制御部は、予定している保
留予告演出が制限状態にあるとき、選択可能な保留記憶(消化中を含む)の表示態様をパ
ターンP51からP55とし、選択不可能な保留記憶(消化中を含む)の表示態様をパタ
ーンP56,P57とする。
また、制御部は、予定している保留予告演出が非制限状態にあるとき、選択可能な保留
記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP53からP57とし、選択不可能な保留記
憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP51,P52とする。
このように、遊技機10は、相対的に期待度が低い、あるいは信頼度が低い表示態様を
制限状態において選択肢として許容し、非制限状態において選択肢として許容しない。た
とえば、制御部は、パターンP51,P52について制限状態において選択肢として許容
し、非制限状態において選択肢として許容しない。言い換えれば、制御部は、制限状態に
おいて制限していなかった選択肢のうちに非制限状態において新たに制限を加える。
また、遊技機10は、相対的に期待度が高い、あるいは信頼度が高い表示態様を非制限
状態において選択肢として許容し、制限状態において選択肢として許容しない。たとえば
、制御部は、パターンP56,P57について非制限状態において選択肢として許容し、
制限状態において選択肢として許容しない。言い換えれば、制御部は、制限状態において
制限した選択肢のうちに非制限状態において制限を解除する。
これにより、遊技機10は、予定している保留予告演出が制限状態にあるとき、非制限
状態と比較して相対的に期待度が低い、あるいは信頼度が低い表示態様が選択肢となる。
また、遊技機10は、予定している保留予告演出が非制限状態にあるとき、制限状態と比
較して相対的に期待度が高い、あるいは信頼度が高い表示態様が選択肢となる。なお、パ
ターンP50の表示態様は、保留予告演出を予定している場合に制限制御状態に関わらず
選択肢とならない。
次に、予定している保留予告演出が制限状態にあるときの保留記憶(消化中を含む)の
表示態様の遷移について図156を用いて説明する。図156は、第8の実施形態の変形
例5の予定している保留予告演出が制限状態にあるときの保留記憶(消化中を含む)の表
示態様の遷移の一例を示す図である。
図156(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、変動表示中であり、4
つの保留記憶があることを示す。このとき、図156(1)に示す保留表示605は、保
留予告演出表示605aを4番目の保留記憶として表示する。保留予告演出表示605a
は、パターンP52の表示態様により、予定している保留予告演出があることを遊技者に
示唆する。
図156(2)に示す保留表示605と保留消化表示606は、図156(1)に示し
た保留表示605と保留消化表示606から1つ保留シフトした状態を示す。したがって
、図156(2)に示す保留表示605は、保留予告演出表示605aを3番目の保留記
憶として表示する。
図156(3)に示す保留表示605と保留消化表示606は、図156(2)に示し
た保留表示605と保留消化表示606から1つ保留シフトした状態を示す。したがって
、図156(3)に示す保留表示605は、保留予告演出表示605aを2番目の保留記
憶として表示する。このとき、遊技機10は、保留シフト契機で保留予告演出表示605
aの表示態様を、パターンP52からパターンP53に切り替える。このようにして、遊
技機10は、予定している保留予告演出の範囲の一部を実行し、期待感を演出する保留記
憶があることを遊技者に示唆する。
図156(4)に示す保留表示605と保留消化表示606は、図156(3)に示し
た保留表示605と保留消化表示606から1つ保留シフトした状態を示す。したがって
、図156(4)に示す保留表示605は、保留予告演出表示605aを1番目の保留記
憶として表示する。このとき、遊技機10は、保留シフト契機で保留予告演出表示605
aの表示態様を、パターンP53からパターンP54に切り替える。このようにして、遊
技機10は、予定している保留予告演出の範囲の一部をさらに実行し、より高い期待感を
演出する保留記憶があることを遊技者に示唆する。
図156(5)に示す保留表示605と保留消化表示606は、図156(4)に示し
た保留表示605と保留消化表示606から1つ保留シフトした状態を示す。したがって
、図156(5)に示す保留消化表示606は、保留予告演出表示606aを変動表示中
として表示する。このとき、遊技機10は、保留シフト契機で保留予告演出表示606a
の表示態様を、保留予告演出表示605aの表示態様であるパターンP54からパターン
P55に切り替える。このようにして、遊技機10は、予定している保留予告演出の範囲
の一部をさらに実行し、より高い期待感を演出しながら保留消化中であることを遊技者に
示唆する。
なお、パターンP55は、予定していた保留予告演出の最終表示態様として表示されて
いる場合と、予定している保留予告演出の最終表示態様が制限されているために表示され
ている場合とがある。すなわち、予定していた保留予告演出の表示態様が制限状態におい
てパターンP55であるとき、パターンP55は制限の範囲内の表示態様ということにな
る。一方、予定していた保留予告演出の表示態様が制限状態においてパターンP56また
はパターンP57であるとき、パターンP55はパターンP56またはパターンP57が
制限された表示態様ということになる。
したがって、パターンP55は、制限状態において最も高い期待度または最も高い信頼
度が設定された表示態様であるが、非制限状態であれば一層高い期待度または一層高い信
頼度が設定された表示態様に切り替えられる可能性を有する表示態様である。
なお、遊技機10は、表示中の保留記憶の表示態様がより高い期待度やより高い信頼度
を報知する表示態様に変化する可能性を潜伏解除期間報知表示629により遊技者に示唆
することができる。
このようにして、遊技機10は、制限状態にあるとき、図155に示した制限状態にお
ける選択肢の範囲で選択された表示態様で保留記憶(消化中を含む)を表示することがで
きる。また、遊技機10は、制限状態における選択肢を所定の期待度または信頼度に対応
する範囲に制限することで、遊技者に対してより高い報知態様の出現を望む遊技意欲を喚
起させることができる。
これに対して、遊技機10は、第8の実施形態の変形例4でも示したように、所定のイ
ベント契機で制限制御状態を制限状態から非制限状態に切り替える。これにより、遊技機
10は、遊技者に対してイベント契機を成立させることとなる遊技を促すことができる。
たとえば、遊技機10は、一般入賞口351への入賞検出をイベント契機とすることで、
遊技者に制限状態中の遊技を促すことができる。このように、遊技機10は、遊技者に対
して遊技参加意欲を喚起するとともに、イベント契機成立による達成感を演出することが
できる。
次に、予定している保留予告演出が制限状態から非制限状態に遷移するときの保留記憶
(消化中を含む)の表示態様の遷移について図157を用いて説明する。図157は、第
8の実施形態の変形例5の予定している保留予告演出が制限状態から非制限状態に切り替
えられたときの保留記憶(消化中を含む)の表示態様の遷移の一例を示す図である。
図157(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、制限状態において変動
表示中であり、4つの保留記憶があることを示す。このとき、図157(1)に示す保留
表示605は、保留予告演出表示605aを4番目の保留記憶として表示する。保留予告
演出表示605aは、パターンP52の表示態様により、予定している保留予告演出があ
ることを遊技者に示唆する。
図157(2)に示す保留表示605と保留消化表示606は、制限状態において変動
表示中であり、図157(1)に示した保留表示605と保留消化表示606から1つ保
留シフトした状態を示す。したがって、図157(2)に示す保留表示605は、保留予
告演出表示605aを3番目の保留記憶として表示する。
図157(3)に示す保留表示605と保留消化表示606は、制限状態において変動
表示中であり、図157(2)に示した保留表示605と保留消化表示606から1つ保
留シフトした状態を示す。したがって、図157(3)に示す保留表示605は、保留予
告演出表示605aを2番目の保留記憶として表示する。このとき、遊技機10は、保留
シフト契機で保留予告演出表示605aの表示態様を、パターンP52からパターンP5
3に切り替える。このようにして、遊技機10は、予定している保留予告演出の範囲の一
部を実行し、期待感を演出する保留記憶があることを遊技者に示唆する。
図157(4)に示す保留表示605と保留消化表示606は、制限状態において変動
表示中であり、図157(3)に示した保留表示605と保留消化表示606から1つ保
留シフトした状態を示す。したがって、図157(4)に示す保留表示605は、保留予
告演出表示605aを1番目の保留記憶として表示する。このとき、遊技機10は、保留
シフト契機で保留予告演出表示605aの表示態様を、パターンP53からパターンP5
4に切り替える。このようにして、遊技機10は、予定している保留予告演出の範囲の一
部をさらに実行し、より高い期待感を演出する保留記憶があることを遊技者に示唆する。
ここで、所定のイベント契機(たとえば、一般入賞口351への入賞検出)が成立し、
遊技機10は、制限制御状態を制限状態から非制限状態に切り替える。図157(5)に
示す保留表示605と保留消化表示606は、図157(4)に示した制限状態の保留表
示605と保留消化表示606から切り替えられた非制限状態における表示態様を示す。
図157(5)に示す保留表示605は、非制限状態において保留シフトなしに保留予告
演出表示605aの表示態様を、パターンP54からパターンP56に切り替える。遊技
機10は、イベント契機の成立により、制限状態では選択しえなかった表示態様を非制限
状態において選択することで、予定している保留予告演出の範囲の一部をさらに実行する
図157(6)に示す保留表示605と保留消化表示606は、図157(5)に示し
た保留表示605と保留消化表示606において1つ保留シフトした状態を示す。したが
って、図157(6)に示す保留消化表示606は、保留予告演出表示606aを変動表
示中として表示する。このとき、遊技機10は、保留シフト契機で保留予告演出表示60
6aの表示態様を、保留予告演出表示605aの表示態様であるパターンP56からパタ
ーンP57に切り替える。このようにして、遊技機10は、予定している保留予告演出の
範囲の一部を非制限状態においてさらに実行し、より高い期待感を演出しながら保留消化
中であることを遊技者に示唆する。
このようにして、遊技機10は、制限状態にあるとき、図155に示した制限状態にお
ける選択肢の範囲で選択された表示態様で保留記憶(消化中を含む)を表示し、非制限状
態にあるとき、図155に示した制限状態における選択肢の範囲を超えて非制限状態の選
択肢の範囲で選択された表示態様で保留記憶(消化中を含む)を表示することができる。
これにより、遊技機10は、遊技者に対してイベント契機を成立させることとなる遊技
を促すことができる。たとえば、遊技機10は、一般入賞口351への入賞検出をイベン
ト契機とすることで、遊技者に制限状態中の遊技を促すことができる。このように、遊技
機10は、遊技者に対して遊技参加意欲を喚起するとともに、イベント契機成立による達
成感を演出することができる。
なお、遊技機10は、保留表示605と保留消化表示606の表示態様による保留予告
演出(最終予告表示演出)に限らず、第8の実施形態の表示装置の表示画面内で第2発展
形態となる保留予告演出(第3予告表示演出)にも表示態様の制限制御を適用できる。次
に、保留予告演出(第3予告表示演出)における制限状態と非制限状態において選択可能
な落下傘625の表示態様について図158を用いて説明する。図158は、第8の実施
形態の変形例5の制限状態と非制限状態において選択可能な第3予告表示演出の表示態様
の一例を示す図である。
制御部は、予定している第3予告表示演出の制限制御状態を、制限状態と非制限状態と
に切り替えることができる。制御部は、予定している第3予告表示演出が制限状態にある
とき、選択可能な落下傘625の表示態様をパターンP40からP42とし、選択不可能
な落下傘625の表示態様をパターンP43,P44とする。
また、制御部は、予定している第3予告表示演出が非制限状態にあるとき、選択可能な
落下傘625の表示態様をパターンP40からP44のすべてとし、選択不可能な落下傘
625の表示態様がない。
このように、遊技機10は、相対的に期待度が高い、あるいは信頼度が高い表示態様を
非制限状態において選択肢として許容し、制限状態において選択肢として許容しない。た
とえば、制御部は、パターンP43,P44について非制限状態において選択肢として許
容し、制限状態において選択肢として許容しない。言い換えれば、制御部は、制限状態に
おいて制限した選択肢のうちに非制限状態において制限を解除する。
これにより、遊技機10は、予定している第3予告表示演出が制限状態にあるとき、非
制限状態と比較して相対的に期待度が低い、あるいは信頼度が低い表示態様が選択肢とな
る。また、遊技機10は、予定している第3予告表示演出が非制限状態にあるとき、制限
状態と比較して相対的に期待度が高い、あるいは信頼度が高い表示態様が選択肢となる。
なお、遊技機10は、所定のイベント契機(たとえば一般入賞口351への入賞検出)
で、保留予告演出の実行を制限する制限状態から保留予告演出の実行を制限しない非制限
状態へと切り替えることに代えて、制限状態から非制限状態へと切り替えることもできる
次に、所定のイベント契機で制限制御状態を制限状態から非制限状態へと切り替える移
動表示演出について図159を用いて説明する。図159は、第8の実施形態の変形例5
の制限状態と非制限状態において選択可能な移動表示演出の移動表示態様の一例を示す図
である。移動表示演出は、図159(1)に示すような落下傘625の移動表示に関する
演出である。
制御部は、予定している移動表示演出の制限制御状態を、制限状態と非制限状態とに切
り替えることができる。制御部は、予定している移動表示演出が非制限状態にあるとき、
選択可能な落下傘625の移動表示態様をパスp1からp6のすべてとし、選択不可能な
落下傘625の移動表示態様がない。
また、制御部は、予定している移動表示演出が制限状態にあるとき、選択可能な落下傘
625の移動表示態様をパスp1からp5とし、選択不可能な落下傘625の移動表示態
様をパスp6とする。
すなわち、遊技機10は、非制限状態においてのみパスp6を選択肢として有する。パ
スp6は、落下傘625による期待度報知の対象がないとき、落下傘625を表示領域外
に消失させるパスであり、保留予告演出におけるいわゆるガセ演出に相当する。
このように、遊技機10は、相対的に期待度が低い、あるいは信頼度が低い移動表示態
様を非制限状態において選択肢として許容し、制限状態において選択肢として許容しない
。たとえば、制御部は、パスp6について非制限状態において選択肢として許容し、制限
状態において選択肢として許容しない。言い換えれば、制御部は、非制限状態において制
限していなかった選択肢のうちに制限状態において新たに制限を加える。
これにより、遊技機10は、予定している移動表示演出が非制限状態にあるとき、制限
状態と比較して相対的に期待度が低い、あるいは信頼度が低い表示態様が選択肢となる。
また、遊技機10は、予定している移動表示演出が制限状態にあるとき、非制限状態と比
較して相対的に期待度が高い、あるいは信頼度が高い表示態様が選択肢となる。
また、遊技機10は、移動表示演出において所定のイベント契機で制限制御状態を制限
状態から非制限状態へと切り替えることにより、より確か(たとえば、100%)に移動
表示演出が保留予告演出(最終予告表示演出)に接続する演出をおこなうことができる。
次に、保留予告演出(最終予告表示演出)、第3予告表示演出、および移動表示演出に
おける制限制御状態の切替制御をおこなう制限制御処理について図160と図161を用
いて説明する。図160は、第8の実施形態の変形例5の制限制御処理のフローチャート
を示す図である。図161は、第8の実施形態の変形例5の制限制御切替条件の一例を示
す図である。制限制御処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってお
こなわれる処理である。制限制御処理は、たとえば、メイン処理のステップD23(図1
01参照)で制御部によって実行することができる。
なお、遊技機10は、図161に示す制限制御切替条件のうちから、遊技状態に応じた
イベント契機を設定することができる。たとえば、制御部は、左打ち遊技状態(通常遊技
状態等)において一般入賞口(左)入賞(一般入賞口351への入賞検出)をイベント契
機として設定し、右打ち遊技状態(普電サポート遊技状態等)において一般入賞口(右)
入賞(一般入賞口352への入賞検出)をイベント契機として設定する。
[ステップD221]制御部は、制限制御状態の切替契機となるイベント成立か否かを
判定する。制御部は、イベント契機成立の場合にステップD222に進み、イベント契機
不成立の場合にステップD226に進む。
[ステップD222]制御部は、保留表示605の表示態様を、制限状態から非制限状
態へと切り替える(制限解除)。
[ステップD223]制御部は、保留消化表示606の表示態様を、制限状態から非制
限状態へと切り替える(制限解除)。
[ステップD224]制御部は、第3予告表示演出を、制限状態から非制限状態へと切
り替える(制限解除)。
[ステップD225]制御部は、移動表示演出を、非制限状態から制限状態へと切り替
えて(制限)、制限制御処理を終了する。
[ステップD226]制御部は、保留表示605の表示態様を、非制限状態から制限状
態へと切り替える(制限)。
[ステップD227]制御部は、保留消化表示606の表示態様を、非制限状態から制
限状態へと切り替える(制限)。
[ステップD228]制御部は、第3予告表示演出を、非制限状態から制限状態へと切
り替える(制限)。
[ステップD229]制御部は、移動表示演出を、制限状態から非制限状態へと切り替
えて(制限解除)、制限制御処理を終了する。
このようにして、遊技機10は、2以上の演出について所定のイベント契機で制限制御
状態を切り替えることができる。このような遊技機10は、遊技者に対してイベント契機
を成立させることとなる遊技を促すことができる。
[第8の実施形態の変形例5−1]
次に、第8の実施形態の変形例5−1について図162を用いて説明する。図162は
、第8の実施形態の変形例5−1の制限制御状態において選択可能な保留予告の表示態様
の一例を示す図である。第8の実施形態の変形例5の遊技機10は、制限制御状態を制限
状態と非制限状態とに切替可能としたが、第8の実施形態の変形例5−1の遊技機10は
、3以上の制限制御状態を切替可能にする。
制御部は、予定している保留予告演出の制限制御状態を、第1制限状態と第2制限状態
と第3制限状態とに切り替えることができる。制御部は、予定している保留予告演出が第
1制限状態にあるとき、選択可能な保留記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP5
1からP55とし、選択不可能な保留記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP56
,P57とする。
また、制御部は、予定している保留予告演出が第2制限状態にあるとき、選択可能な保
留記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP53からP56とし、選択不可能な保留
記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP51,P52,P57とする。
また、制御部は、予定している保留予告演出が第3制限状態にあるとき、選択可能な保
留記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP53からP57とし、選択不可能な保留
記憶(消化中を含む)の表示態様をパターンP51,P52とする。
このように、遊技機10は、第1制限状態、第2制限状態、第3制限状態の順に、選択
肢のうちに相対的に期待度または信頼度が高い表示態様が含まれるようにしている。たと
えば、期待度または信頼度が低いパターンP51は、第1制限状態において選択可能にな
っていて、第2制限状態または第3制限状態に切り替えられたときに選択不可に制限され
る。同様に、パターンP51に次いで期待度または信頼度が低いパターンP52も、第1
制限状態において選択可能になっていて、第2制限状態または第3制限状態に切り替えら
れたときに選択不可に制限される。
また、比較的期待度または信頼度が高いパターンP56は、第1制限状態において選択
不可になっていて、第2制限状態または第3制限状態に切り替えられたときに選択可能に
制限解除される。期待度または信頼度が最も高いパターンP57は、第1制限状態におい
て選択不可になっていて、第2制限状態に切り替えられても選択不可のままであり、第3
制限状態に切り替えられたときに選択可能に制限解除される。
なお、制限制御状態の切替は、第1制限状態、第2制限状態および第3制限状態の間で
相互に遷移可能であってもよいし、たとえば第3制限状態から第1制限状態への遷移が禁
止される等、一部の組合せについて遷移不可能としてもよい。
また、遊技機10は、制限制御状態の切替契機となるイベントを、遷移過程によって異
なるものとしてもよい。たとえば、遊技機10は、第1制限状態から第2制限状態への遷
移条件を一般入賞口351への入賞検出とし、第2制限状態から第3制限状態への遷移条
件をプッシュボタン25の押下検出とすることができる。
このようにして、遊技機10は、制限状態をきめ細かく設定することができるとともに
、多様なイベント契機で制限制御状態を切り替えることができる。このような遊技機10
は、遊技者に対してイベント契機を成立させることとなる遊技を促すことができる。
[第8の実施形態の変形例5−2]
次に、第8の実施形態の変形例5−2について図163を用いて説明する。図163は
、第8の実施形態の変形例5−2の制限制御状態において選択可能なキャラクタ表示の一
例を示す図である。第8の実施形態の変形例5の遊技機10は、保留予告演出の表示態様
について制限制御状態を設定したが、第8の実施形態の変形例5−2の遊技機10は、キ
ャラクタ表示について制限制御状態を設定する。
遊技機10は、変動表示ゲームの演出の1つとしてキャラクタ表示をおこなう。このと
き、制御部は、あらかじめ用意するキャラクタを選択肢にしていずれかを選択してキャラ
クタ表示をおこなう。各キャラクタは、発展演出やリーチ演出に関連付けられ、期待度報
知や信頼度報知の役割を担う。たとえば、制御部は、期待度または信頼度が高くなる順に
、男の子のようなキャラクタ(以下、「男の子」)、女の子のようなキャラクタ(以下、
「女の子」)、トラのようなキャラクタ(以下、「トラ」)、ライオンのようなキャラク
タ(以下、「ライオン」)、ロケットのようなキャラクタ(以下、「ロケット」)等を選
択肢として有する。
制御部は、キャラクタ表示について制限制御状態を、制限状態と非制限状態とに切り替
えることができる。制御部は、キャラクタ表示が制限状態にあるとき、選択可能なキャラ
クタを「男の子」、「女の子」、「トラ」とし、選択不可能なキャラクタを「ライオン」
、「ロケット」とする。
また、制御部は、予定している保留予告演出が非制限状態にあるとき、選択可能なキャ
ラクタを「男の子」、「女の子」、「トラ」、「ライオン」、「ロケット」のすべてとし
、選択不可能なキャラクタをなしとする。
このように、遊技機10は、相対的に期待度が高い、あるいは信頼度が高い表示態様を
非制限状態において選択肢として許容し、制限状態において選択肢として許容しない。た
とえば、制御部は、「ライオン」、「ロケット」について非制限状態において選択肢とし
て許容し、制限状態において選択肢として許容しない。言い換えれば、制御部は、制限状
態において制限した選択肢のうちに非制限状態において制限を解除する。
これにより、遊技機10は、制限状態にあるとき、非制限状態と比較して相対的に期待
度が低い、あるいは信頼度が低いキャラクタ表示が選択肢となる。また、遊技機10は、
予定している保留予告演出が非制限状態にあるとき、制限状態と比較して相対的に期待度
が高い、あるいは信頼度が高いキャラクタ表示が選択肢となる。
また、遊技機10は、キャラクタ表示における制限制御状態の切替契機をイベント契機
(たとえば一般入賞口351への入賞検出)でおこなうことができる。
このようにして、遊技機10は、イベント契機で制限制御状態を切り替えることができ
るので、遊技者に対してイベント契機を成立させることとなる遊技を促すことができる。
なお、変動表示ゲームの演出の1つとしてキャラクタ表示を挙げたが、イベント契機で
制限制御状態を切り替え可能な演出は、リーチや、背景、モード、音、発光、振動等であ
ってもよく、さらにこれらの組合せであってもよい。
上述した第8の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム
)の実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関
連して始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能である(図135参照
)。遊技機10は、検出手段(遊技制御装置100、入賞口スイッチ35a)と、制御手
段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。検出手段は、所定のイベン
ト(たとえば一般入賞口351への入賞)を検出可能である。制御手段は、保留予告演出
における報知態様の更新を所定範囲に制限する第1状態にして保留予告演出を開始し、検
出手段により所定のイベントを検出したことにより第1状態における制限を少なくとも一
部解除する第2状態に更新する(図155〜図157参照)。
[第8の実施形態の変形例6]
次に、第8の実施形態の変形例6の遊技機10について説明する。第8の実施形態の変
形例6の遊技機10は、遊技者にとって理解容易なマルチラインリーチを実行する。
まず、遊技機10が表示する装飾図柄および専用図柄について図164を用いて説明す
る。図164は、第8の実施形態の変形例6の遊技機が表示する装飾図柄および専用図柄
の一例を示す図である。
装飾図柄(飾り図柄)800および専用図柄801は、大図柄群において用いられる図
柄である。
装飾図柄800としては、「一」および「キャラA」を表示する図柄、「二」および「
キャラB」を表示する図柄、「三」および「キャラC」を表示する図柄、「四」および「
キャラD」を表示する図柄、「五」および「キャラE」を表示する図柄、「六」および「
キャラF」を表示する図柄、「七」および「キャラG」を表示する図柄、「八」および「
キャラH」を表示する図柄があり、それぞれ異なる表示態様により、他の図柄と区別可能
になっている。
ここで装飾図柄800の具体的構成について説明する。装飾図柄800は、ベース80
0aと、キャラクタ表示800bと、補助表示800cと、数字表示800dを含む。
ベース800aは、装飾図柄800の土台であり、ベース800a上にはキャラクタ表
示800b、補助表示800c、および数字表示800dが設けられている。
キャラクタ表示800bは、他の図柄と区別可能な(図柄としての識別性を有する)キ
ャラクタを表示する。具体的には、キャラクタ表示800bは、「キャラA」〜「キャラ
H」のいずれかのキャラクタを表示する。
補助表示800cは、表示状態を案内する。たとえば、補助表示800cは、仮停止時
には搖動することにより仮停止状態であることを案内する。なお、補助表示800cは、
その形態(向き)によって停止状態であるか変動状態であるかを案内してもよい。また、
補助表示800cは、所定の予告等に用いられてよいし、演出の賑やかしに用いられても
よい。また、補助表示800cは、その形態(向き)によって期待度を案内してもよい。
数字表示800dは、他の図柄と区別可能な(図柄としての識別性を有する)数字を表
示する。具体的には数字表示800dは、「一」〜「八」の数字を表示する。
専用図柄801は、有効ラインを増加させた遊技状態への移行を明示する図柄であり、
四角枠の内部に「ライン増」の文字を表示する。有効ラインとは、大当りの判定の対象と
なるラインであり、たとえば、1つの有効ラインは3つの図柄で構成され、当該3つの図
柄の組合せによって大当りが判定される。遊技機10は、専用図柄801が仮停止した場
合には、有効ラインを増加させる。
遊技機10は、装飾図柄800および専用図柄801を表示演出にしたがい同時にある
いは排他的に用いることができる。
次に、遊技機10が用いる図柄配列の一例について図165を用いて説明する。図16
5は、第8の実施形態の変形例6の図柄配列の一例を示す図である。
遊技機10は、装飾図柄800だけで構成された標準図柄配列と、装飾図柄800およ
び専用図柄801で構成された暫定図柄配列(暫定図柄配列1、暫定図柄配列2、…)と
を大図柄群(左図柄、中図柄、右図柄)の図柄配列として用いる。
標準図柄配列は、装飾図柄800だけで構成された図柄配列であり、「一」および「キ
ャラA」を表示する図柄、「二」および「キャラB」を表示する図柄、「三」および「キ
ャラC」を表示する図柄、「四」および「キャラD」を表示する図柄、「五」および「キ
ャラE」を表示する図柄、「六」および「キャラF」を表示する図柄、「七」および「キ
ャラG」を表示する図柄、「八」および「キャラH」を表示する図柄の8個の図柄で構成
されており、8個の図柄が上記順番で配列している。すなわち、遊技機10は、標準図柄
配列を用いた場合、「一」および「キャラA」を表示する図柄、「二」および「キャラB
」を表示する図柄、「三」および「キャラC」を表示する図柄、「四」および「キャラD
」を表示する図柄、「五」および「キャラE」を表示する図柄、「六」および「キャラF
」を表示する図柄、「七」および「キャラG」を表示する図柄、「八」および「キャラH
」を表示する図柄の順番で画面に表示する。
暫定図柄配列(暫定図柄配列1、暫定図柄配列2、…)は、装飾図柄800および専用
図柄801で構成された図柄配列であり、マルチラインリーチを実行する場合(有効ライ
ンを増加させる場合)に用いられる図柄配列である。
暫定図柄配列1は、標準図柄配列において「一」および「キャラA」を表示する図柄と
「二」および「キャラB」を表示する図柄との間に「ライン増」を表示する図柄を配置し
た図柄配列である。具体的には暫定図柄配列1は、「一」および「キャラA」を表示する
図柄、「ライン増」を表示する図柄、「二」および「キャラB」を表示する図柄、「三」
および「キャラC」を表示する図柄、「四」および「キャラD」を表示する図柄、「五」
および「キャラE」を表示する図柄、「六」および「キャラF」を表示する図柄、「七」
および「キャラG」を表示する図柄、「八」および「キャラH」を表示する図柄の9個の
図柄で構成されており、9個の図柄が上記順番で配列している。
すなわち、遊技機10は、暫定図柄配列1を用いた場合、「一」および「キャラA」を
表示する図柄、「ライン増」を表示する図柄、「二」および「キャラB」を表示する図柄
、「三」および「キャラC」を表示する図柄、「四」および「キャラD」を表示する図柄
、「五」および「キャラE」を表示する図柄、「六」および「キャラF」を表示する図柄
、「七」および「キャラG」を表示する図柄、「八」および「キャラH」を表示する図柄
の順番で画面に表示する。
暫定図柄配列2は、標準図柄配列において「二」および「キャラB」を表示する図柄と
「三」および「キャラC」を表示する図柄との間に「ライン増」を表示する図柄を配置し
た図柄配列である。具体的には暫定図柄配列2は、「一」および「キャラA」を表示する
図柄、「二」および「キャラB」を表示する図柄、「ライン増」を表示する図柄、「三」
および「キャラC」を表示する図柄、「四」および「キャラD」を表示する図柄、「五」
および「キャラE」を表示する図柄、「六」および「キャラF」を表示する図柄、「七」
および「キャラG」を表示する図柄、「八」および「キャラH」を表示する図柄の9個の
図柄で構成されており、9個の図柄が上記順番で配列している。
すなわち、遊技機10は、暫定図柄配列2を用いる場合、「一」および「キャラA」を
表示する図柄、「二」および「キャラB」を表示する図柄、「ライン増」を表示する図柄
、「三」および「キャラC」を表示する図柄、「四」および「キャラD」を表示する図柄
、「五」および「キャラE」を表示する図柄、「六」および「キャラF」を表示する図柄
、「七」および「キャラG」を表示する図柄、「八」および「キャラH」を表示する図柄
の順番で画面に表示する。
なお、図では省略しているが同様にして、遊技機10は、標準図柄配列において「三」
および「キャラC」を表示する図柄と「四」および「キャラD」を表示する図柄との間に
「ライン増」を表示する図柄を配置した暫定図柄配列3、標準図柄配列において「四」お
よび「キャラD」を表示する図柄と「五」および「キャラE」を表示する図柄との間に「
ライン増」を表示する図柄を配置した暫定図柄配列4、標準図柄配列において「五」およ
び「キャラE」を表示する図柄と「六」および「キャラF」を表示する図柄との間に「ラ
イン増」を表示する図柄を配置した暫定図柄配列5、標準図柄配列において「六」および
「キャラF」を表示する図柄と「七」および「キャラG」を表示する図柄との間に「ライ
ン増」を表示する図柄を配置した暫定図柄配列6、標準図柄配列において「七」および「
キャラG」を表示する図柄と「八」および「キャラH」を表示する図柄との間に「ライン
増」を表示する図柄を配置した暫定図柄配列7、標準図柄配列において「八」および「キ
ャラH」を表示する図柄と「一」および「キャラA」を表示する図柄との間に「ライン増
」を表示する図柄を配置した暫定図柄配列8についても用いることができる。
なお、遊技機10は、暫定図柄配列として、標準図柄配列において2以上の「ライン増
」を表示する図柄を配置した図柄配列を採用することもできる。また、標準図柄配列に加
えて「ライン増」を表示する図柄を配置した配列を暫定図柄配列としたがこれに限らない
。遊技機10は、たとえば、標準図柄配列を構成する図柄のいずれかと差替えて「ライン
増」を表示する図柄を配置した配列を暫定図柄配列として用いることもできる。
次に、第8の実施形態の変形例6の表示装置における変動表示画面について図166を
用いて説明する。図166は、第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の
一例を示す図(その1)である。
図166(1)に示す表示画面802は、変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装
置41の表示内容である。表示画面802は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示60
3と、特図2保留数表示604と、保留表示605と、保留消化表示606を表示内容に
含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群601と、第2飾り図柄として小図柄
群602とがある。大図柄群601は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。その
ため、大図柄群601は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群601
は、左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rとを含む。表示画面802の左図
柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲーム
が図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群601は、左図柄601L、右図柄601R、中図柄601Cの順に
変動を開始し、左図柄601L、右図柄601R、中図柄601Cの順に停止(仮停止を
含む)する。そのため、大図柄群601は、多くの場合において、左図柄601Lと右図
柄601Rとでリーチ態様を形成し、中図柄601Cの停止を待って当り態様を形成可能
にする。
表示画面802においては、左図柄601Lは「一」および「キャラA」を表示する図
柄を表示し、中図柄601Cは「三」および「キャラC」を表示する図柄を表示し、右図
柄601Rは「五」および「キャラE」を表示する図柄を表示する。
小図柄群602は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群602は、大図柄群601による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群602は、
主として装飾図柄Cによる左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面802の小図柄群
602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄
停止状態であることを示す。たとえば、表示画面802は、小図柄群602における左図
柄として数字「1」を表示し、中図柄として数字「3」を表示し、右図柄として数字「5
」を表示する。
一般に、大図柄群601は、小図柄群602と比較して、大きく表示され、表示位置の
自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群602は、
大図柄群601と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固
定)。
これらによって遊技機10は、大図柄群601について表示演出の多様性を確保しなが
ら小図柄群602について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることがで
きる。
特図1保留数表示603は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。た
とえば、特図1ゲームの保留記憶は、始動入賞口36への入賞を契機にして生じる。特図
2保留数表示604は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。たとえば、特図2ゲーム
の保留記憶は、普通変動入賞装置37への入賞を契機にして生じる。
保留表示605は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示する
とともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示605が表
示する保留記憶数は、遊技状態に応じて、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数
、または特図2保留数表示604が表示する保留記憶数のいずれか、または双方の合計数
に相当する。
なお、保留表示605が表示する保留記憶数は、「0」から「4」までの値とし、これ
を超える保留記憶数を表示対象外とする。遊技機10は、保留表示605が一部の保留記
憶を表示対象外としても、特図1保留数表示603と特図2保留数表示604とによって
正確な保留記憶数の表示を担保できる。
保留消化表示606は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあ
ることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。すなわち、遊技機10は
、保留表示605と保留消化表示606とを用いて保留予告演出をおこなうことができる
。保留予告演出は、保留表示605と保留消化表示606とを用いておこなう先読み演出
の一態様である。
表示画面802は、特図1保留数表示603が示す特図1ゲームの保留記憶数が「0」
であり、特図2保留数表示604が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることか
ら、保留表示605が示す保留記憶数も「0」である。また、表示画面802は、保留消
化表示606により特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602について変動表示中の変動態様
を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群601について縦
スクロールとするとき、大図柄群601と小図柄群602との区別を容易にすることがで
きる。また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とで非同期に図柄を更新す
る場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
図166(2)に示す表示画面803は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装
置41の表示内容である。表示画面803は、特図1保留数表示603が示す特図1ゲー
ムの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示604が示す特図2ゲームの保留記憶
数が「0」である。保留表示605は、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数を
表示する遊技状態であり、特図1ゲームの保留記憶数「1」に対応して保留記憶数「1」
を示す。なお、保留表示605は、保留記憶数に対応する台座上に球状表示をおこなうこ
とで保留記憶数を示す。
また、表示画面803は、保留消化表示606により特図変動表示ゲームが図柄変動中
であることを示す。なお、保留消化表示606は、対応する台座上に、保留消化表示60
6より大きな球状表示をおこなうことで保留消化中であることを示す。
表示画面803の左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応
する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示画面803の小図
柄群602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが
図柄変動状態であることを示す。
次に、遊技機10が3ラインリーチ(マルチリーチ)を実行する場合の演出の流れにつ
いて図167から図174を用いて説明する。図167は、第8の実施形態の変形例6の
表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。図168は、第8の実施形
態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その3)である。図169は
、第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その4)であ
る。図170は、第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図
(その5)である。図171は、第8の実施形態の変形例6の表示装置における表示画面
の一例を示す図(その6)である。図172は、第8の実施形態の変形例6の表示装置に
おける表示画面の一例を示す図(その7)である。図173は、第8の実施形態の変形例
6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その8)である。図174は、第8の実
施形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その9)である。
図167(1)に示す表示画面804は、表示画面803の後の表示画面であって、リ
ーチが発生した後の状態を示す。
表示画面804は、リーチ目が「一」および「キャラA」を表示する図柄であるリーチ
が発生している状態であり、表示画面804では、左図柄601Lおよび右図柄601R
は「一」および「キャラA」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を高速
変動させている。
なお、左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止中の「一」および「キャラA」を
表示する図柄の補助表示800cは、搖動しており、これによって「一」および「キャラ
A」を表示する図柄が仮停止状態であること(停止状態でないこと)を容易に把握可能に
している。
図167(2)に示す表示画面805は、表示画面804の後の表示画面であって、リ
ーチ中に中図柄601Cが低速で図柄を変動させている状態を示す。
表示画面805では、左図柄601Lおよび右図柄601Rは「一」および「キャラA
」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を低速変動させている。
より具体的には、中図柄601Cは、「七」および「キャラG」を表示する図柄を画面
中央から画面下方に向かって低速で変動させ、「八」および「キャラH」を表示する図柄
を画面上方から画面中央に向かって低速で変動させている。
なお、表示画面805では、中図柄601Cが低速変動させている図柄が、表示画面8
02において中図柄601Cが停止させている図柄よりも大きいサイズになっている。ま
た、表示画面805では、左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止させている図柄
が、表示画面804で左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止させている図柄より
も小さいサイズになっている。また、表示画面805では、中図柄601Cが変動させて
いる図柄が、左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止させている図柄よりも大きい
サイズになっている。これによって、遊技機10は、中図柄601Cが変動させている図
柄の視認性を確保している。
図168(1)に示す表示画面806は、表示画面805の後の表示画面であって、リ
ーチ中に中図柄601Cが低速で図柄を変動している状態を示す。
表示画面806では、左図柄601Lおよび右図柄601Rは「一」および「キャラA
」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を低速変動させている。より具体
的には、中図柄601Cは、「八」および「キャラH」を表示する図柄を画面中央から画
面下方に向かって変動させ、「ライン増」を表示する図柄を画面上方から画面中央に向か
って変動させている。つまり、遊技機10は、表示画面806では、中図柄601Cの図
柄配列として「八」および「キャラH」を表示する図柄の次に「ライン増」を表示する図
柄が配置された暫定図柄配列を用いている。
なお、表示画面806では、左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止中の「一」
および「キャラA」を表示する図柄の画面中央側の補助表示800cは、停止し、画面外
側の補助表示800cは、搖動している。このように、一方の補助表示800cだけを搖
動させることで(停止状態に近づけることで)、遊技機10は、「一」および「キャラA
」を表示する図柄が仮停止状態であること(停止状態でないこと)を容易に把握可能にす
るとともに、中図柄についても仮停止状態に移行しようとしている状態であることを明示
する。
図168(2)に示す表示画面807は、表示画面806の後の表示画面であって、中
図柄601Cが「ライン増」を表示する図柄を仮停止させた状態を示す。
表示画面807では、左図柄601Lおよび右図柄601Rは「一」および「キャラA
」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは「ライン増」を表示する図柄を仮停止
させている。
遊技機10は、表示画面807において、中図柄601Cが仮停止させた「ライン増」
を表示する図柄(専用図柄801)を拡大表示するとともに、「ライン増」を表示する図
柄(専用図柄801)の周囲に第1エフェクト801aと第2エフェクト801bを表示
している。
第1エフェクト801aは、「ライン増」を表示する図柄が仮停止したこと(有効ライ
ンが増加することが確定したこと)を明示し、遊技者の興趣の向上を図る演出(賑やかし
演出)の一例である。第1エフェクト801aは、「ライン増」を表示する図柄の周囲に
表示される。表示画面807では、第1エフェクト801aは、左図柄601Lおよび右
図柄601Rよりも前面側に表示される。
第2エフェクト801bは、「ライン増」を表示する図柄が仮停止したこと(有効ライ
ンが増加することが確定したこと)を明示し、遊技者の興趣の向上を図る演出(賑やかし
演出)の一例である。第2エフェクト801bは、第1エフェクト801aの周囲に表示
される。表示画面807では、第2エフェクト801bは、左図柄601Lおよび右図柄
601Rよりも背面側に表示される。
このような2種類のエフェクト(第1エフェクト801a、第2エフェクト801b)
を用いて演出をおこなうことで、遊技機10は、演出範囲を広くしつつ、演出と重なる表
示要素についても一定の視認性を確保している。
図169(1)に示す表示画面808は、表示画面807の後の表示画面であって、有
効ラインを1から2へと増加する演出中の状態を示す。
表示画面808においては、大図柄群601は、左図柄601L1および左図柄601
L2と、中図柄601Cと、右図柄601R1および右図柄601R2を含む。
左図柄601L1は、第1有効ラインの左図柄として機能する。表示画面808では、
左図柄601L1は、有効ラインを1から2に増加する前から大図柄群601を構成して
いた左図柄であり、「一」および「キャラA」を表示する図柄を仮停止させている。
左図柄601L2は、第2有効ラインの左図柄として機能する。表示画面808では、
左図柄601L2は、有効ラインを1から2に増加することに伴って新たに追加された左
図柄であり、「二」および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させている。表示画面8
08では、左図柄601L2は、画面中央において縮小表示された状態から、円を描くよ
うにして次第に外周に移動することで正位置(後述する画面809における位置)に向か
って移動しつつ徐々に拡大表示される。表示画面808では、左図柄601L2は、中図
柄601Cや第1エフェクト801aより前面側に表示されている。
表示画面808では、中図柄601Cは、「ライン増」を表示する図柄を仮停止させて
いる。有効ラインが2つになった状況においては、中図柄601Cは、第1有効ラインの
中図柄および第2有効ラインの中図柄として機能する。
右図柄601R1は、第1有効ラインの右図柄として機能する。表示画面808では、
右図柄601R1は、有効ラインを1から2に増加する前から大図柄群601を構成して
いた右図柄であり、「一」および「キャラA」を表示する図柄を仮停止させている。
右図柄601R2は、第2有効ラインの右図柄として機能する。表示画面808では、
右図柄601R2は、有効ラインを1から2に増加することに伴って新たに追加された右
図柄であり、「二」および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させている。表示画面8
08では、右図柄601R2は、画面中央において縮小表示された状態から、円を描くよ
うにして次第に外周に移動することで正位置(後述する画面809における位置)に向か
って移動しつつ徐々に拡大表示される。表示画面808では、右図柄601R2は、中図
柄601Cやエフェクト801aより前面側に表示されている。
つまり、有効ラインが2つになった状況において、第1有効ラインは、左図柄601L
1、中図柄601C、右図柄601R1で構成され、第2有効ラインは、左図柄601L
2、中図柄601C、右図柄601R2で構成されることとなる。
なお、表示画面808では、中図柄601Cが仮停止させている「ライン増」を表示す
る図柄のサイズが表示画面807の時よりも小さくなっている。また、表示画面808で
は、第1エフェクト801aは、左図柄601L1および右図柄601R1よりも前面側
に表示されるとともに、表示範囲が表示画面807における表示範囲よりも狭くなってい
る。また、表示画面808では、表示画面807で表示されていた第2エフェクト801
bがなくなっている。これにより、遊技機10は、左図柄601L1および右図柄601
R1で仮停止中の図柄が表示する「一」および「キャラA」の視認性を確保している。
図169(2)に示す表示画面809は、表示画面808の後の表示画面であって、有
効ラインが1から2への増加する演出を終了し、2ラインリーチ状態になり、中図柄60
1Cが図柄の再変動を開始した後の状態を示す。
表示画面809では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を高速変動させ
ている。
また、表示画面809では、左図柄601L1が左図柄601L2の上方に表示され、
右図柄601R1が右図柄601R2の下方に表示されている。すなわち、左図柄では図
柄配列が中図柄における図柄配列、および右図柄における図柄配列と逆順(逆方向)とな
っている。これにより表示画面809では、右下がりの斜めラインが第1有効ライン81
0aとなり、右上がりの斜めラインが第2有効ライン810bとなっている。
なお、遊技機10は、表示画面809では、左図柄601L1の前面側に左図柄601
L2を重ねて表示し、右図柄601R2の前面側に右図柄601R1を重ねて表示してい
る。これによれば、遊技機10は、左図柄601L2および右図柄601R1の視認性を
確保できる。したがって、遊技機10は、第1有効ライン810aのリーチ目と、第2有
効ライン810bのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にしている。
なお、遊技機10は、左図柄601L1および左図柄601L2、右図柄601R1お
よび右図柄601R2の重ね方によって、発展する演出の形式を示唆してもよいし、第1
有効ライン810aおよび第2有効ライン810bのリーチの信頼度を報知してもよい。
図170(1)に示す表示画面811は、表示画面809の後の表示画面であって、2
ラインリーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態であって、第1有効
ライン810aのリーチ目に相当する図柄が画面中央を変動している状態を示す。
表示画面811では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を低速変動させ
ている。
より具体的には、中図柄601Cは、「一」および「キャラA」を表示する図柄、すな
わち、第1有効ライン810aのリーチ目に相当する図柄を画面中央において低速で変動
させている。
なお、表示画面811では、中図柄601Cが低速で変動させている図柄が第1有効ラ
イン810aのリーチ目に相当する図柄であるため、第2有効ライン810bを構成する
左図柄601L2および右図柄601R2が仮停止させている図柄が半透明になっている
。これによって、遊技機10は、中図柄601Cが低速変動中の図柄を仮停止させた場合
に、第1有効ライン810aで大当りが発生することを遊技者が容易に把握可能にしてい
る。
また、遊技機10は、表示画面811では、左図柄601L1および左図柄601L2
がそれぞれ重ならないように表示し、右図柄601R1および右図柄601R2がそれぞ
れ重ならないように表示している。これによって、遊技機10は、第1有効ライン801
aのリーチ目と、第2有効ライン801bのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にして
いる。
なお、表示画面811では、中図柄601Cが変動させている図柄が、左図柄601L
1、左図柄601L2、右図柄601R1、および右図柄601R2が仮停止させている
図柄よりも大きいサイズになっている。これによって、遊技機10は、中図柄601Cが
変動させている図柄の視認性を確保している。
図170(2)に示す表示画面812は、表示画面811の後の表示画面であって、2
ラインリーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態であって、第2有効
ライン810bのリーチ目に相当する図柄が画面中央を変動している状態を示す。
表示画面812では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を低速変動させ
ている。
より具体的には、中図柄601Cは、「二」および「キャラB」を表示する図柄、すな
わち、第2有効ライン810bのリーチ目に相当する図柄を画面中央において低速で変動
させている。
なお、表示画面812では、中図柄601Cが低速で変動させている図柄が第2有効ラ
イン810bのリーチ目に相当する図柄であるため、第1有効ライン810aを構成する
左図柄601L1および右図柄601R1が仮停止させている図柄が半透明になっている
。これによって、遊技機10は、中図柄601Cが低速変動中の図柄を仮停止させた場合
に、第2有効ライン810bで大当りが発生することを遊技者が容易に把握可能にしてい
る。
また、遊技機10は、表示画面812では、左図柄601L1および左図柄601L2
がそれぞれ重ならないように表示し、右図柄601R1および右図柄601R2がそれぞ
れ重ならないように表示している。これによって、遊技機10は、第1有効ライン801
aのリーチ目と、第2有効ライン801bのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にして
いる。
なお、表示画面812では、中図柄601Cが変動させている図柄が、左図柄601L
1、左図柄601L2、右図柄601R1、および右図柄601R2が仮停止させている
図柄よりも大きいサイズになっている。これによって、遊技機10は、中図柄601Cが
変動させている図柄の視認性を確保している。
図171(1)に示す表示画面813は、表示画面812の後の表示画面であって、2
ラインリーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態であって、第1有効
ライン810aのリーチ目に相当する図柄および第2有効ライン810bのリーチ目に相
当する図柄が画面中央を変動していない状態を示す。
表示画面813では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を低速変動させ
ている。
より具体的には、中図柄601Cは、「二」および「キャラB」を表示する図柄を画面
中央から画面下方に向かって低速で変動させ、「ライン増」を表示する図柄を画面上方か
ら画面中央に向かって低速で変動させている。つまり、遊技機10は、表示画面813で
は、中図柄601Cの図柄配列として「二」および「キャラB」を表示する図柄の次に「
ライン増」を表示する図柄が配置された暫定図柄配列を用いている。
なお、表示画面813では、中図柄601Cが第1有効ライン810aのリーチ目に相
当する図柄および第2有効ライン810bのリーチ目に相当する図柄を画面中央で変動さ
せていないため、第1有効ライン810aを構成する左図柄601L1および右図柄60
1R1と、第2有効ライン810bを構成する左図柄601L2および右図柄601R2
とが仮停止させている図柄が半透明になっていない。
また、遊技機10は、表示画面813では、左図柄601L1および左図柄601L2
がそれぞれ重ならないように表示し、右図柄601R1および右図柄601R2がそれぞ
れ重ならないように表示している。これによって、遊技機10は、第1有効ライン801
aのリーチ目と、第2有効ライン801bのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にして
いる。
なお、表示画面813では、中図柄601Cが変動させている図柄が、左図柄601L
1、左図柄601L2、右図柄601R1、および右図柄601R2が仮停止させている
図柄よりも大きいサイズになっている。これによって、遊技機10は、中図柄601Cが
変動させている図柄の視認性を確保している。
図171(2)に示す表示画面814は、表示画面813の後の表示画面であって、中
図柄601Cが「ライン増」を表示する図柄を仮停止させた状態を示す。
表示画面814では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは「ライン増」を表示
する図柄を仮停止させている。
遊技機10は、表示画面814において、中図柄601Cが仮停止させた「ライン増」
を表示する図柄(専用図柄801)を拡大表示するとともに、「ライン増」を表示する図
柄(専用図柄801)の周囲に第1エフェクト801aと第2エフェクト801bを表示
している。
表示画面814では、第1エフェクト801aは、左図柄601L1、左図柄601L
2、右図柄601R1、および右図柄601R2よりも前面側に表示される。
表示画面814では、第2エフェクト801bは、左図柄601L1、左図柄601L
2、右図柄601R1、および右図柄601R2よりも背面側に表示される。
このような2種類のエフェクト(第1エフェクト801a、第2エフェクト801b)
を用いて演出をおこなうことで、遊技機10は、演出範囲を広くしつつ、演出と重なる表
示要素についても一定の視認性を確保している。
図172(1)に示す表示画面815は、表示画面814の後の表示画面であって、有
効ラインを2から3へと増加する演出中の状態を示す。
表示画面815においては、大図柄群601は、左図柄601L1および左図柄601
L2および左図柄601L3と、中図柄601Cと、右図柄601R1および右図柄60
1R2および右図柄601R3とを含む。
表示画面815では、左図柄601L1は、有効ラインを2から3に増加する前から大
図柄群601を構成していた左図柄であり、「一」および「キャラA」を表示する図柄を
仮停止させている。
表示画面815では、左図柄601L2は、有効ラインを2から3に増加する前から大
図柄群601を構成していた右図柄であり、「二」および「キャラB」を表示する図柄を
仮停止させている。
左図柄601L3は、第3有効ラインの左図柄として機能する。表示画面815では、
左図柄601L3は、有効ラインを2から3に増加することに伴って新たに追加された右
図柄であり、「三」および「キャラC」を表示する図柄を仮停止させている。表示画面8
15では、左図柄601L3は、画面中央において縮小表示された状態から、円を描くよ
うにして次第に外周に移動することで正位置(後述する画面816における位置)に向か
って移動しつつ徐々に拡大表示される。表示画面815では、左図柄601L3は、中図
柄601Cや第1エフェクト801aより前面側に表示される。
表示画面815では、中図柄601Cは、「ライン増」を表示する図柄を仮停止させて
いる。有効ラインが3つになった状況においては、中図柄601Cは、第1有効ラインの
中図柄、第2有効ラインの中図柄および第3有効ラインの中図柄として機能する。
表示画面815では、右図柄601R1は、有効ラインを2から3に増加する前から大
図柄群601を構成していた右図柄であり、「一」および「キャラA」を表示する図柄を
仮停止させている。
表示画面815では、右図柄601R2は、有効ラインを2から3に増加する前から大
図柄群601を構成していた右図柄であり、「二」および「キャラB」を表示する図柄を
仮停止させている。
右図柄601R3は、第3有効ラインの右図柄として機能する。表示画面815では、
右図柄601R3は、有効ラインを2から3に増加することに伴って新たに追加された右
図柄であり、「三」および「キャラC」を表示する図柄を仮停止させている。表示画面8
15では、右図柄601R3は、画面中央において縮小表示された状態から、円を描くよ
うにして次第に外周に移動することで正位置(後述する画面816における位置)に向か
って移動しつつ徐々に拡大表示される。表示画面815では、右図柄601R3は、中図
柄601Cやエフェクト801aより前面側に表示される。
つまり、有効ラインが3つになった状況において、第1有効ラインは、左図柄601L
1、中図柄601C、右図柄601R1で構成され、第2有効ラインは、左図柄601L
2、中図柄601C、右図柄601R2で構成され、第3有効ラインは、左図柄601L
3、中図柄601C、右図柄601R3で構成されることとなる。
なお、表示画面815では、中図柄601Cが仮停止している「ライン増」を表示する
図柄のサイズが表示画面814の時よりも小さくなっている。また、表示画面815では
、第1エフェクト801aは、左図柄601L1、左図柄601L2、右図柄601R1
および右図柄601R2よりも前面側に表示されるとともに、表示範囲が表示画面814
における表示範囲よりも狭くなっている。また、表示画面815では、表示画面814で
表示されていた第2エフェクト801bがなくなっている。これにより、遊技機10は、
左図柄601L1および右図柄601R1で仮停止中の図柄が表示する「一」および「キ
ャラA」と、左図柄601L2および右図柄601R2で仮停止中の図柄が表示する「二
」および「キャラB」の視認性を確保している。
図172(2)に示す表示画面816は、表示画面815の後の表示画面であって、有
効ラインが2から3への増加する演出を終了し、3ラインリーチ状態になり、中図柄60
1Cが図柄の再変動を開始した後の状態を示す。
表示画面816では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L3および右図柄601
R3は「三」および「キャラC」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を
高速変動させている。
また、表示画面816では、左図柄601L1が上方に表示され、左図柄601L2が
中央に表示され、左図柄601L3が下方に表示されている。また、表示画面816では
、右図柄601R3が上方に表示され、右図柄601R2が中央に表示され、右図柄60
1R1が下方に表示されている。すなわち、左図柄では図柄配列が中図柄における図柄配
列、および右図柄における図柄配列と逆順(逆方向)となっている。これにより表示画面
816では、右下がりの斜めラインが第1有効ライン810aとなり、中央の水平ライン
が第2有効ライン810bとなり、右上がりの斜めラインが第3有効ライン810cとな
っている。
なお、遊技機10は、表示画面816では、左図柄601L1および左図柄601L3
の前面側に左図柄601L2を重ねて表示し、右図柄601R2の前面側に右図柄601
R1を重ねて表示し、右図柄601R3の前面側に右図柄601R2を重ねて表示してい
る。
なお、遊技機10は、左図柄601L1および左図柄601L2および左図柄601L
3、右図柄601R1および右図柄601R2および右図柄601R3の重ね方によって
、発展する演出の形式を示唆してもよいし、第1有効ライン810aおよび第2有効ライ
ン810bおよび第3有効ライン810cのリーチの信頼度を報知してもよい。
図173(1)に示す表示画面817は、表示画面816の後の表示画面であって、3
ラインリーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態であって、第1有効
ライン810aのリーチ目に相当する図柄が画面中央を変動している状態を示す。
表示画面817では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L3および右図柄601
R3は「三」および「キャラC」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を
低速変動させている。
より具体的には、中図柄601Cは、「一」および「キャラA」を表示する図柄、すな
わち、第1有効ライン810aのリーチ目に相当する図柄を画面中央において低速で変動
させている。
なお、表示画面817では、中図柄601Cが低速で変動させている図柄が第1有効ラ
イン810aのリーチ目に相当する図柄であるため、第2有効ライン810bを構成する
左図柄601L2および右図柄601R2と、第3有効ライン810cを構成する左図柄
601L3および右図柄601R3が仮停止させている図柄が半透明になっている。
これによって、遊技機10は、中図柄601Cが低速変動中の図柄を仮停止させた場合
に、第1有効ライン810aで大当りが発生することを遊技者が容易に把握可能にしてい
る。
また、遊技機10は、表示画面817では、左図柄601L1、左図柄601L2およ
び左図柄601L3がそれぞれ重ならないように表示し、右図柄601R1、右図柄60
1R2および右図柄601R3がそれぞれ重ならないように表示している。これによって
、遊技機10は、第1有効ライン801aのリーチ目と、第2有効ライン801bのリー
チ目と、第3有効ライン801cのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にしている。
なお、表示画面817では、中図柄601Cが変動している図柄が、左図柄601L1
、左図柄601L2、左図柄601L3、右図柄601R1、右図柄601R2および右
図柄601R3が仮停止させている図柄よりも大きいサイズになっている。これによって
、遊技機10は、中図柄601Cが変動させている図柄の視認性を確保している。
図173(2)に示す表示画面818は、表示画面817の後の表示画面であって、3
ラインリーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態であって、第2有効
ライン810bのリーチ目に相当する図柄が画面中央を変動している状態を示す。
表示画面818では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L3および右図柄601
R3は「三」および「キャラC」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を
低速変動させている。
より具体的には、中図柄601Cは、「二」および「キャラB」を表示する図柄、すな
わち、第2有効ライン810bのリーチ目に相当する図柄を画面中央において低速で変動
させている。
なお、表示画面818では、中図柄601Cが低速で変動させている図柄が第2有効ラ
イン810bのリーチ目に相当する図柄であるため、第1有効ライン810aを構成する
左図柄601L1および右図柄601R1と、第3有効ライン810cを構成する左図柄
601L3および右図柄601R3が仮停止させている図柄が半透明になっている。
これによって、遊技機10は、中図柄601Cが低速変動中の図柄を仮停止させた場合
に、第2有効ライン810bで大当りが発生することを遊技者が容易に把握可能にしてい
る。
また、遊技機10は、表示画面818では、左図柄601L1、左図柄601L2およ
び左図柄601L3がそれぞれ重ならないように表示し、右図柄601R1、右図柄60
1R2および右図柄601R3がそれぞれ重ならないように表示している。これによって
、遊技機10は、第1有効ライン801aのリーチ目と、第2有効ライン801bのリー
チ目と、第3有効ライン801cのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にしている。
なお、表示画面818では、中図柄601Cが変動している図柄が、左図柄601L1
、左図柄601L2、左図柄601L3、右図柄601R1、右図柄601R2および右
図柄601R3が仮停止させている図柄よりも大きいサイズになっている。これによって
、遊技機10は、中図柄601Cが変動させている図柄の視認性を確保している。
図174(1)に示す表示画面819は、表示画面818の後の表示画面であって、3
ラインリーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態であって、第3有効
ライン810cのリーチ目に相当する図柄が画面中央を変動している状態を示す。
表示画面819では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L3および右図柄601
R3は「三」および「キャラC」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を
低速変動させている。
より具体的には、中図柄601Cは、「三」および「キャラC」を表示する図柄、すな
わち、第3有効ライン810cのリーチ目に相当する図柄を画面中央において低速で変動
させている。
なお、表示画面819では、中図柄601Cが低速で変動させている図柄が第3有効ラ
イン810cのリーチ目に相当する図柄であるため、第1有効ライン810aを構成する
左図柄601L1および右図柄601R1と、第2有効ライン810bを構成する左図柄
601L2および右図柄601R2が仮停止させている図柄が半透明になっている。
これによって、遊技機10は、中図柄601Cが低速変動中の図柄を仮停止させた場合
に、第3有効ライン810cで大当りが発生することを遊技者が容易に把握可能にしてい
る。
また、遊技機10は、表示画面819では、左図柄601L1、左図柄601L2およ
び左図柄601L3がそれぞれ重ならないように表示し、右図柄601R1、右図柄60
1R2および右図柄601R3がそれぞれ重ならないように表示している。これによって
、遊技機10は、第1有効ライン801aのリーチ目と、第2有効ライン801bのリー
チ目と、第3有効ライン801cのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にしている。
なお、表示画面819では、中図柄601Cが変動している図柄が、左図柄601L1
、左図柄601L2、左図柄601L3、右図柄601R1、右図柄601R2および右
図柄601R3が仮停止させている図柄よりも大きいサイズになっている。これによって
、遊技機10は、中図柄601Cが変動させている図柄の視認性を確保している。
図174(1)に示す表示画面820は、表示画面819の後の表示画面であって、3
ラインリーチ中に中図柄601Cが第3有効ライン810cのリーチ目に相当する図柄を
仮停止させたことによって、変動表示ゲームが終了した状態を示す。
表示画面820では、大図柄群601は、左図柄601Lと、中図柄601Cと、右図
柄601Rとを含み、有効ラインが3であった状態から有効ラインが1の状態になったこ
とを示す。
表示画面820では、左図柄601Lと、中図柄601Cと、右図柄601Rは、「三
」および「キャラC」を表示する図柄を停止させており、変動表示ゲームの結果、大当り
が発生したことを示す。
表示画面820では、小図柄群602は、左図柄として数字「3」を表示し、中図柄と
して数字「3」を表示し、右図柄として数字「3」を表示し、変動表示ゲームの結果、大
当りが発生したことを示す。
表示画面820では、保留消化表示606は、表示画面819において表示していた球
状表示がなくなっており、保留消化中でないこと(変動表示ゲームが終了したこと)を示
す。
次に、遊技機10が3ラインリーチ(マルチラインリーチ)を実行する場合における図
柄配列の切り替えタイミングについて図175を用いて説明する。図175は、第8の実
施形態の変形例6の3ラインリーチ実行時における図柄配列の切り替えタイミングの一例
を示すタイミングチャートである。
図175は、遊技機10が3ラインリーチを実行する場合における図柄配列の切り替え
タイミングの一例である。
遊技機10は、右図柄配列、左図柄配列、および中図柄配列として標準図柄配列を採用
した状態で、タイミングt10に変動表示を開始する。遊技機10は、タイミングt12
に右図柄と左図柄とを仮停止し、リーチ態様を1ラインリーチ状態に移行する。
遊技機10は、1ラインリーチ状態で所定時間変動をした後、タイミングt13に中図
柄配列を標準図柄配列から暫定図柄配列(暫定図柄配列1、暫定図柄配列2、…)に切り
替える。遊技機10は、1ラインリーチ状態になってから所定時間(T4)経過したタイ
ミングt14に中図柄に「ライン増」を表示する図柄を仮停止し、リーチ態様を2ライン
リーチ状態に移行し、中図柄配列を暫定図柄配列(暫定図柄配列1、暫定図柄配列2、…
)から標準図柄配列に切り替える。また、遊技機10は、タイミングt14に右図柄配列
を標準図柄配列から標準図柄配列を逆順にした配列(逆順図柄配列)に切り替える。
遊技機10は、2ラインリーチ状態で所定時間変動をした後、タイミングt15に中図
柄配列を標準図柄配列から暫定図柄配列(暫定図柄配列1、暫定図柄配列2、…)に切り
替える。遊技機10は、2ラインリーチ状態になってから所定時間(T5)経過したタイ
ミングt16に中図柄に「ライン増」を表示する図柄を仮停止し、リーチ態様を3ライン
リーチ状態に移行し、中図柄配列を暫定図柄配列(暫定図柄配列1、暫定図柄配列2、…
)から標準図柄配列に切り替える。
遊技機10は、変動開始してから変動時間経過後(T0)であって、3ラインリーチ状
態になってから所定時間(T6)経過したタイミングt17に中図柄に図柄を仮停止し、
変動表示を終了する。遊技機10は、変動表示を終了してから停止時間(T1)経過後の
タイミングt18まで変動表示の結果を表示し、1の保留記憶に対する変動表示ゲームを
終了する。
次に、遊技機10が3ラインリーチ(マルチラインリーチ)を実行する場合における他
の演出の出現可能(実行可能)タイミングについて図176を用いて説明する。図176
は、第8の実施形態の変形例6の3ラインリーチ実行時における他の演出の出現可能タイ
ミングの一例を示すタイミングチャートである。なお、図176におけるタイミングt1
0〜タイミングt18は、図175におけるタイミングと対応している。
図176は、遊技機10は3ラインリーチを実行する場合における他の演出の出現可能
タイミングの一例である。
演出Aは、たとえば、リーチ後SU(Step Up)予告等のリーチ発生後において出現す
る演出であり、リーチ態様が1ラインリーチ状態に移行するタイミングt12から変動表
示が終了するタイミングt17までの間に出現可能である。
演出Bは、たとえば、ライン数増加予告等の1ラインリーチ以下の状態において出現す
る演出であり、変動表示を開始してからT2経過後、かつ、リーチ態様が1ラインリーチ
状態に移行するT3前であるタイミングt11から、リーチ態様が2ラインリーチ状態に
移行するタイミングt14の間に出現可能である。
演出Cは、たとえば、カットイン予告等の1ラインリーチ状態において出現する演出で
あり、リーチ態様が1ラインリーチ状態に移行するタイミングt12から、リーチ態様が
2ラインリーチ状態に移行するタイミングt14の間に出現可能である。
演出Dは、たとえば、メッセージ予告等の2ラインリーチ以上の状態において出現する
演出であり、リーチ態様が2ラインリーチ状態に移行するタイミングt14から、変動表
示が終了するタイミングt17までの間に出現可能である。
演出Eは、たとえば、キャラ予告等の2ラインリーチ以下の状態において出現する演出
であり、リーチ態様が1ラインリーチ状態に移行するタイミングt12から、リーチ態様
が3ラインリーチ状態に移行するタイミングt16の間に出現可能である。
次に遊技機10が非リーチ状態から2ラインリーチに発展する場合の演出の流れについ
て図177および図178を用いて説明する。図177は、第8の実施形態の変形例6の
表示装置における表示画面の一例を示す図(その10)である。図178は、第8の実施
形態の変形例6の表示装置における表示画面の一例を示す図(その11)である。
図177(1)に示す表示画面821は、表示画面803の後の表示画面であって、非
リーチ中に中図柄601Cが図柄を低速で変動させている状態を示す。
表示画面821では、左図柄601Lは「二」および「キャラB」を表示する図柄を仮
停止させ、右図柄601Rは、「一」および「キャラA」を表示する図柄を仮停止させ、
中図柄601Cは図柄を低速変動させている。すなわち、表示画面821では、大図柄群
601は、ばらけ目となっている。
中図柄601Cは、より具体的には、「八」および「キャラH」を表示する図柄を画面
中央から画面下方に向かって変動させ、「ライン増」を表示する図柄を画面上方から画面
中央に向かって変動させている。つまり、遊技機10は、表示画面821では、中図柄6
01Cの図柄配列として「八」および「キャラH」を表示する図柄の次に「ライン増」を
表示する図柄が配置された暫定図柄配列を用いている。
なお、表示画面821では、左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止中の図柄の
画面中央側の補助表示800cは、停止し、画面外側の補助表示800cは、搖動してい
る。このように、一方の補助表示800cだけを搖動させることで(停止状態に近づける
ことで)、遊技機10は、図柄が仮停止状態であること(停止状態でないこと)を容易に
把握可能にするとともに、中図柄についても仮停止状態に移行しようとしている状態であ
ることを明示する。
図177(2)に示す表示画面822は、表示画面821の後の表示画面であって、中
図柄601Cが「ライン増」を表示する図柄を仮停止させた状態を示す。
表示画面822では、左図柄601Lは「二」および「キャラB」を表示する図柄を仮
停止させ、右図柄601Rは、「一」および「キャラA」を表示する図柄を仮停止させ、
中図柄601Cは「ライン増」を表示する図柄を仮停止させている。
遊技機10は、表示画面821において、中図柄601Cが仮停止させた「ライン増」
を表示する図柄(専用図柄801)を拡大表示するとともに、「ライン増」を表示する図
柄(専用図柄801)の周囲に第1エフェクト801aと第2エフェクト801bを表示
している。
表示画面822では、第1エフェクト801aは、左図柄601Lおよび右図柄601
Rよりも前面側に表示されるとともに、左図柄601Lが仮停止させている「二」および
「キャラB」を表示する図柄の数字部分および右図柄601Rが仮停止させている「一」
および「キャラA」を表示する図柄の数字部分と重ならない表示範囲となっている。これ
によって、遊技機10は、左図柄601Lおよび右図柄601Rが仮停止させている図柄
の数字を遊技者が把握可能にしている。
表示画面822では、第2エフェクト801bは、左図柄601Lおよび右図柄601
Rよりも背面側に表示される。
このような2種類のエフェクト(第1エフェクト801a、第2エフェクト801b)
を用いて演出をおこなうことで、遊技機10は、演出範囲を広くしつつ、演出と重なる表
示要素についても一定の視認性を確保している。
図178(1)に示す表示画面823は、表示画面822の後の表示画面であって、有
効ラインを1から2へと増加する演出中の状態を示す。
表示画面823においては、大図柄群601は、左図柄601L1および左図柄601
L2と、中図柄601Cと、右図柄601R1および右図柄601R2を含む。
表示画面823では、左図柄601L1は、有効ラインを1から2に増加することに伴
って新たに追加された左図柄であり、「一」および「キャラA」を表示する図柄を仮停止
させている。表示画面823では、左図柄601L1、画面中央において縮小表示された
状態から、円を描くようにして次第に外周に移動することで正位置(後述する画面824
における位置)に向かって移動しつつ徐々に拡大表示される。表示画面823では、左図
柄601L1は、中図柄601Cや第1エフェクト801aより前面側に表示されている
表示画面823では、左図柄601L2は、有効ラインを1から2に増加する前から大
図柄群601を構成していた左図柄であり、「二」および「キャラB」を表示する図柄を
仮停止させている。
表示画面823では、中図柄601Cは、「ライン増」を表示する図柄を仮停止させて
いる。有効ラインが2つになった状況においては、中図柄601Cは、第1有効ラインの
中図柄および第2有効ラインの中図柄として機能する。
表示画面823では、右図柄601R1は、有効ラインを1から2に増加する前から大
図柄群601を構成していた右図柄であり、「一」および「キャラA」を表示する図柄を
仮停止させている。
表示画面823では、右図柄601R2は、有効ラインを1から2に増加することに伴
って新たに追加された右図柄であり、「二」および「キャラB」を表示する図柄を仮停止
させている。表示画面823では、右図柄601R2は、画面中央において縮小表示され
た状態から、円を描くようにして次第に外周に移動することで正位置(後述する画面82
4における位置)に向かって移動しつつ徐々に拡大表示される。表示画面823では、右
図柄601R2は、中図柄601Cやエフェクト801aより前面側に表示されている。
つまり、有効ラインが2つになった状況において、第1有効ラインは、左図柄601L
1、中図柄601C、右図柄601R1で構成され、第2有効ラインは、左図柄601L
2、中図柄601C、右図柄601R2で構成されることとなる。
なお、表示画面823では、中図柄601Cが仮停止させている「ライン増」を表示す
る図柄のサイズが表示画面822の時よりも小さくなっている。また、表示画面823で
は、第1エフェクト801aは、左図柄601L2および右図柄601R1よりも前面側
に表示されるとともに、左右方向の表示範囲が表示画面822における表示範囲よりも狭
くなっている。また、表示画面823では、表示画面822で表示されていた第2エフェ
クト801bがなくなっている。これにより、遊技機10は、左図柄601L2および右
図柄601R1で仮停止中の図柄が表示する数字およびキャラクタの視認性を確保してい
る。
図178(2)に示す表示画面824は、表示画面823の後の表示画面であって、有
効ラインが1から2へと増加する演出を終了し、2ラインリーチ状態になり、中図柄60
1Cが図柄の再変動を開始した後の状態を示す。
表示画面824では、左図柄601L1および右図柄601R1は「一」および「キャ
ラA」を表示する図柄を仮停止させ、左図柄601L2および右図柄601R2は「二」
および「キャラB」を表示する図柄を仮停止させ、中図柄601Cは図柄を高速変動させ
ている。
また、表示画面824では、左図柄601L1が左図柄601L2の上方に表示され、
右図柄601R1が右図柄R2の下方に表示されている。すなわち、左図柄では図柄配列
が中図柄における図柄配列、および右図柄における図柄配列と逆順(逆方向)となってい
る。これにより表示画面824では、右下がりの斜めラインが第1有効ライン810aと
なり、右上がりの斜めラインが第2有効ライン810bとなっている。
なお、遊技機10は、表示画面824では、左図柄601L1の前面側に左図柄601
L2を重ねて表示し、右図柄601R2の前面側に右図柄601R1を重ねて表示してい
る。これによれば、遊技機10は、左図柄601L2および右図柄601R1の視認性を
確保できる。したがって、遊技機10は、第1有効ライン810aのリーチ目と、第2有
効ライン810bのリーチ目とを遊技者が容易に把握可能にしている。
なお、遊技機10は、左図柄601L1および左図柄601L2、右図柄601R1お
よび右図柄601R2の重ね方によって、発展する演出の形式を示唆してもよいし、第1
有効ライン810aおよび第2有効ライン810bのリーチの信頼度を報知してもよい。
次に、遊技機10が専用図柄801に加えて利用可能な有効ラインに関する他の専用図
柄の一例について図179を用いて説明する。図179は、第8の実施形態の変形例6の
専用図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、専用図柄として専用図柄801に加えて、さらに、専用図柄825、専
用図柄826、専用図柄827、専用図柄828を用いることができる。
専用図柄825は、有効ラインを2つ増加させた遊技状態への移行を明示する図柄であ
り、「ライン増」を表示する図柄(専用図柄801)の前面側に「×2」の文字を表示す
る。遊技機10は、専用図柄825が仮停止した場合には、有効ラインを2つ増加させる
専用図柄826は、有効ラインを3つ増加させた遊技状態への移行を明示する図柄であ
り、「ライン増」を表示する図柄(専用図柄801)の前面側に「×3」の文字を表示す
る。遊技機10は、専用図柄826が仮停止した場合には、有効ラインを3つ増加させる
専用図柄827は、有効ラインを減少させた遊技状態への移行を明示する図柄であり、
四角枠の内部に「ライン減」の文字を表示する。遊技機10は、専用図柄827が仮停止
した場合には、有効ラインを減少させる。
専用図柄828は、有効ラインを変更した遊技状態への移行を明示する図柄であり、四
角枠の内部に「ライン変」の文字を表示する。遊技機10は、専用図柄825が仮停止し
た場合には、有効ラインを変更させる。
ここでいう有効ラインの変更は、たとえば、有効ラインを構成する図柄を変更(リーチ
目を変更)するものであってもよいし、有効ラインの向きを変更(たとえば、図柄が上か
ら下に変動する変動態様から左から右に変動する変動態様になるように有効ラインの向き
を変更)するものであってもよい。
上述した第8の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)とを備える。遊技機10は、所定の図柄配列(標準図柄配列)に含
まれる図柄を変動表示させ、有効ラインにより規定される図柄組み合わせの導出に関連し
て変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)の結果態様を導出する。表
示手段は、変動表示ゲームを表示可能である。制御手段は、第1の有効ラインを設定して
図柄を変動表示させた後、一時的に停止表示させた図柄組み合わせに図柄配列に含まれな
い特定図柄(専用図柄801)を含ませてから第1の有効ラインに加えて第2の有効ライ
ンを設定して図柄を再変動表示させる(表示画面803〜表示画面809)。
(2)(1)の制御手段は、第1の有効ラインに特定図柄を含む図柄組み合わせを一時
的に停止表示させるとき、特定図柄を除く図柄を一時的に停止表示させることによってリ
ーチ態様を表示した後に遅れて特定図柄を一時的に停止表示させる(表示画面804〜表
示画面807)。
(3)(2)の制御手段は、第1の有効ラインに特定図柄を含む図柄組み合わせを一時
的に停止表示させるとき、特定図柄を除く図柄を一時的に停止表示させることによって非
リーチ態様を表示した後に遅れて特定図柄を一時的に停止表示させる(表示画面821〜
表示画面822)。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態の遊技機10について説明する。第9の実施形態の遊技機10は
、遊技演出を担当する演出部を制御して、電源投入時の電圧および動作の安定化を図る。
まず、遊技機10の演出部について図180を用いて説明する。図180は、第9の実施
形態の遊技機における演出部の配置の一例を示す図である。
遊技機10は、前面枠12に発光部L00〜L0Bを備える。発光部L00〜L0Bは
、遊技盤30を囲むようにして前面枠12に弧状配置される。発光部L00〜L0Bは、
遊技機10の装飾を担当する装飾部の1つであって、また遊技機10の遊技演出を担当す
る演出部の1つである。
発光部L00〜L0Bは、前面枠12に設けられる。詳しくは、発光部L00〜L05
は、ガラス枠(透明部材保持枠)15の左側の枠装飾装置18に設けられ、発光部L06
〜L0Bは、前面枠12の右側の枠装飾装置18に設けられる。発光部L00〜L05は
、前面枠12の左側の枠装飾装置18として1つの装飾単位(発光群K1)を構成し、発
光部L06〜L0Bは、前面枠12の右側の枠装飾装置18として1つの装飾単位(発光
群K2)を構成する。
発光部L00〜L0Bは、複数の発光色を順次切り替えて発光可能であり、フルカラー
LEDである。たとえば、発光部L00は、赤色LED(L00R)と緑色LED(L0
0G)と青色LED(L00B)の3つの単色LEDを含んで構成される。図示省略する
が発光部L01〜L0Bも発光部L00と同様に3つの単色LEDを含んで構成される。
なお、発光部L00〜L0Bは、所定部位に配設された報知用(たとえば払出異常報知
用)のランプを含むものであってもよい。すなわち、発光部L00〜L0Bは、異なる遊
技機種の遊技盤30に対応可能な前面枠(本体枠)12の構成要素である。したがって、
遊技機10は、遊技機種に依存しない共通の発光態様で発光部L00〜L0Bを制御し、
発光部L00〜L0Bを用いて異なる遊技機種で共通の報知態様を実現する。
遊技機10は、遊技盤30に発光部L10〜L17を備える。発光部L10〜L17は
、表示装置41aを囲むようにして遊技盤30に弧状配置される。発光部L10〜L17
は、遊技機10の装飾を担当する装飾部の1つであって、また遊技機10の遊技演出を担
当する演出部の1つである。
発光部L10〜L17は、たとえば、センターケース40や盤演出装置44、普通変動
入賞装置37や特別変動入賞装置38等の遊技盤構成部材のうちの1つまたは2つ以上に
設けられる。発光部L10〜L17は、複数の発光色を順次切り替えて発光可能であり、
たとえば、フルカラーLEDである。図示省略するが発光部L10〜L17も発光部L0
0と同様に3つの単色LEDを含んで構成される。
なお、発光部L10〜L17は、遊技機種に依存する遊技盤30の構成要素である。し
たがって、遊技機10は、遊技機種に固有の発光態様で発光部L10〜L17を制御し、
発光部L10〜L17を用いて遊技機種に固有の報知態様を実現する。
遊技機10は、遊技盤30に発光部L20,L21を備える。発光部L20,L21は
、表示装置41a右下部近傍に配置される。発光部L20,L21は、飾り図柄の変動状
態を報知する変動状態報知図柄(第4図柄)として機能する。たとえば、発光部L20は
、特図Aの変動状態において点滅し、変動停止時に点灯し、特図Bの変動状態において消
灯する。また、発光部L21は、特図Bの変動状態において点滅し、変動停止時に点灯し
、特図Aの変動状態において消灯する。発光部L20,L21もまた一側面において、遊
技機10の装飾を担当する装飾部の1つであって、また遊技機10の遊技演出を担当する
演出部の1つである。発光部L20,L21は、遊技盤30の装飾装置として1つの装飾
単位(発光群K4)を構成する。
遊技機10は、上皿21に位置するオプション設定部25を備え、オプション設定部2
5もまた複数の発光部を備える。これら複数の発光部は、オプション設定部25に弧状配
置される。これら複数の発光部は、遊技機10の装飾を担当する装飾部の1つであって、
また遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つである。これら複数の発光部は、オプ
ション設定部25の装飾装置として1つの装飾単位(発光群K3)を構成する。オプショ
ン設定部25の発光部については、図181を用いて後で説明する。
遊技機10は、遊技盤30に2つの表示装置41a,41bを備える。表示装置41a
は、遊技盤30の中央部に配置されたLCDであって主表示装置である。表示装置41a
は、遊技機10の装飾を担当する装飾部の1つであって、また遊技機10の遊技演出を担
当する演出部の1つである。表示装置41aは、遊技盤30の装飾装置として1つの装飾
単位を構成する。なお、表示装置41aがLCDとバックライト(発光部)とを備えると
き、一側面においてLCDとバックライトのそれぞれは、遊技機10の装飾を担当する装
飾部の1つであって、また遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つである。また、
バックライトが複数の白色LEDによって構成されるとき、バックライトは、装飾装置と
して1つの装飾単位(発光群K5)を構成する。
表示装置41bは、表示装置41aの周縁部に配置されたLCDであって、表示装置4
1aよりも表示領域が小さな従表示装置である。たとえば、表示装置41bは、表示装置
41aの前面に一部が重なるようにして配置される。表示装置41bは、遊技機10の装
飾を担当する装飾部の1つであって、また遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つ
である。表示装置41bは、遊技盤30の装飾装置として1つの装飾単位を構成する。な
お、表示装置41bがLCDとバックライト(発光部)とを備えるとき、一側面において
LCDとバックライトのそれぞれは、遊技機10の装飾を担当する装飾部の1つであって
、また遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つである。また、バックライトが複数
の白色LEDによって構成されるとき、バックライトは、装飾装置として1つの装飾単位
(発光群K6)を構成する。
遊技機10は、遊技盤30に2つの盤演出装置44a,44bを備える。盤演出装置4
4aは、表示装置41aの左側に位置する可動部である。たとえば、盤演出装置44aは
、表示装置41aの前面側を遮蔽しない状態と、前面側を遮蔽する状態とに切替可能であ
る。盤演出装置44aは、遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つである。
盤演出装置44bは、表示装置41aの右側に位置する可動部である。たとえば、盤演
出装置44bは、表示装置41aの前面側を遮蔽しない状態と、前面側を遮蔽する状態と
に切替可能である。盤演出装置44bは、遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つ
である。
遊技機10は、前面枠12に3つのスピーカ(音出力部)19a1,19a2,19b
を備える。スピーカ19a1は、前面枠12の左上部に位置する。スピーカ19a1は、
遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1つである。スピーカ19a2は、前面枠12
の右上部に位置する。スピーカ19a2は、遊技機10の遊技演出を担当する演出部の1
つである。スピーカ19bは、前面枠12の右下部に位置する。スピーカ19bは、遊技
機10の遊技演出を担当する演出部の1つである。
なお、遊技機10は、表示装置41を挟んで左側を遊技球が流下可能な左遊技領域と、
表示装置41を挟んで右側を遊技球が流下可能な右遊技領域とを含んで遊技領域を形成す
る。遊技機10は、左遊技領域を遊技球が流下したときにより大きな入賞機会が期待でき
る普通変動入賞装置37と、右遊技領域を遊技球が流下したときにより大きな入賞機会が
期待できる特別変動入賞装置38を有する。したがって、遊技機10は、遊技状態に応じ
て遊技球を左遊技領域に打ち込む左打ちと、遊技球を右遊技領域に打ち込む右打ちとの打
ち分けを遊技者に求める場合がある。発光群K1から発光群K3は、前面側から見て弧状
配置されることで、発光態様による打ち分け案内を可能にしている。
また、遊技機10は、操作部24の回動量の調整により打ち分け操作をおこなうことが
できる。発光群K1から発光群K3は、操作部24の回動方向に対応して発光部を弧状に
配置することで、打ち分け案内に対する遊技者の感得効果を向上させている。なお、発光
部の弧状配置は、発光部の環状配置や螺旋状配置を含むものとする。
なお、オプション設定部25は、遊技者操作を受け付ける操作受付部の一例であって、
第3の弧状発光群を有する操作受付部は、オプション設定部25に限らず、操作部24等
であってもよい。
次に、オプション設定部25の発光部について図181を用いて説明する。図181は
、第9の実施形態のオプション設定部における発光部の配置の一例を示す図である。
オプション設定部25は、プッシュボタンLED250〜258と、タッチセンサTS
W1〜TSW8と、プッシュボタンSWを含む。プッシュボタンLED250〜258は
、それぞれフルカラーLEDである。タッチセンサTSW1〜TSW8は、遊技者のタッ
チ操作を検出できる。プッシュボタンSWは、オプション設定部25の押下操作を検出で
きる。
ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25b
についてあらためて説明する。選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bと
は、タッチセンサTSW1〜TSW8の検出信号とプッシュボタンSWの検出信号との組
み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応する左右位置のタッチ
操作をタッチセンサTSW1またはタッチセンサTSW6が検出し、かつオプション設定
部25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aの
ON状態に相当する。また、決定操作に対応する中央位置のタッチ操作をタッチセンサT
SW4が検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した
状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に相当する。以下、第9の実施形態におい
てオプション設定部25をプッシュボタンあるいはPB(Push Button)と称する。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱
形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部を有し
、各小円部にプッシュボタンLEDを配置する。プッシュボタン25は、上面の中央部に
位置する小円部にプッシュボタンLED250を配置し、中央部に位置する小円部を囲む
円周上に位置する8つの小円部にプッシュボタンLED251〜258を配置する。
なお、プッシュボタンLED258を配置する小円部は、タッチセンサを配置しないこ
とから、遊技者が8つのタッチセンサTSW1〜TSW8を操作する際のホームポジショ
ンとなり得る。このプッシュボタンLED258を配置する小円部は、プッシュボタン2
5が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側からみると手
前左側に位置し、遊技者が小円部258をホームポジションとして扱うことを容易にして
いる。
また、プッシュボタンLED258を配置する小円部は、タッチセンサを配置しないこ
とから、タッチセンサを配置する小円部と区別容易にするために星型多角形の意匠を有す
る。
これら、演出部は、電源装置400が供給する電力によって動作する。次に、電源装置
400が供給する電力が不安定になりやすい電源投入時の電圧波形について図182を用
いて説明する。図182は、第9の実施形態の電源投入時の電源装置が生成する各種電圧
の電圧波形の一例を示す図である。
遊技機10の電源としてAC24Vが投入されると、電源装置400は、まず保証電圧
であるDC32V(保証DC32V)の供給を開始する。次に、電源装置400は、遊技
制御をおこなうために必要な遊技用マイコンや各種ICのロジック電源として使用される
DC5V、球検出スイッチ(たとえば、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37
a)等に使用されるDC12V、演出装置(装飾装置を含む)で使用されるDC15Vの
供給を開始する。
電源装置400は、所定の遅延時間Ta経過後から、生成した32Vの電圧を監視して
、閾値(たとえば、17V)以上の状態が監視時間Tbだけ維持されると停電監視信号を
変化(たとえば、ロウレベルからハイレベル)させる。また、電源装置400は、停電発
生の検出から所定時間(たとえば、時間Tc)後のタイミングt1にリセット信号を出力
(たとえば、ロウレベルからハイレベル)する。なお、電源装置400は、電源投入時や
停電回復時にも所定時間経過後にリセット信号を出力する。
次に、電源装置400内の具体的な回路構成について図183を用いて説明する。図1
83は、第9の実施形態の電源装置内の具体的な回路構成の一例を示す図である。
図示する回路のうち、DC12V生成回路411とDC5V&DC5VBB生成回路4
12とDC15V生成回路413を除く回路が電源監視制御回路であり、電源装置400
内の制御信号生成部430(図3参照)に相当する。DC12V生成回路411とDC5
V&DC5VBB生成回路412とDC15V生成回路413は、電源装置400内の通
常電源部410(図3参照)に相当する。
また、AC24Vの交流入力を全波整流するダイオードブリッジ回路DB1と平滑コン
デンサC2とによって保証DC32Vが生成され、DC12V生成回路411とDC5V
&DC5VBB生成回路412とDC15V生成回路413は、この保証DC32VをD
C−DC変換することでDC12V,DC5V,DC15Vの直流電圧を生成する。特に
限定されるものではないが、本実施形態では、DC12V生成回路411とDC5V&D
C5VBB生成回路412はシリーズレギュレータによって構成され、DC15V生成回
路413はスイッチングレギュレータによって構成されている。ダイオードブリッジ回路
DB1と平滑コンデンサC2は、保証DC32Vを生成する電源部とみなすことができる
さらに、本実施形態においては、保証DC32Vを生成する電源部として機能するダイ
オードブリッジ回路DB1と平滑コンデンサC2との間に、AC24Vの電源投入時に平
滑コンデンサC2へ流れ込む突入電流を抑制する電流制限素子としてのNTCサーミスタ
(Negative Temperature Coefficient Thermistor)Z1が設けられている。NTCサー
ミスタは、温度が高くなるほど抵抗値が減少する素子であり、電源投入前は温度が低くな
っていることで高抵抗素子として機能し、電源投入時の突入電流を抑制することができる
電源監視制御回路は、AC入力を監視してDC15V生成回路413をオン/オフ制御
する15V電源オン/オフ制御回路431と、保証DC32Vを監視して停電監視信号や
リセット信号を生成する停電検出回路432と、同じく保証DC32Vを監視して電源起
動時に所定の遅延(Ta)を与える電源起動時遅延回路433と、を備える。
15V電源オン/オフ制御回路431は、ダイオードブリッジ回路DB1に接続され同
じく全波整流回路を構成する整流用ダイオードD1,D2と、ツェナーダイオードZD1
と抵抗R1,R2からなる分圧回路と、当該分圧回路により分圧された電圧がベース端子
に印加されたトランジスタQ1と、トランジスタQ1のコレクタ端子に接続された抵抗R
3およびコンデンサC1と、ORゲートGATE1と、ORゲートGATE1の出力によ
ってオン/オフされるトランジスタQ3を含むエミッタフォロワ型の出力段とを備え、出
力段からDC15V生成回路413をオン/オフ制御する信号ON/OFFが出力される
ように構成されている。15V電源オン/オフ制御回路431は、電源投入後、AC入力
の全波整流波形がツェナーダイオードZD1により整形され、トランジスタQ1はツェナ
ーダイオードZD1により整形された波形によって制御され、AC入力のサイン波信号を
検出する。
電源起動時遅延回路433は、保証DC32Vの電源ラインと接地点との間に直列に接
続されたツェナーダイオードZD2と抵抗R4,R5からなる分圧回路と、当該分圧回路
により分圧された電圧がベース端子に印加されたトランジスタQ2と、トランジスタQ2
のコレクタ端子に接続された抵抗R6およびコンデンサC4とを備え、電源投入時に保証
DC32Vが所定の電位(例えば11V)まで達するとトランジスタQ2がオンすること
で立ち上がりを検出するが、抵抗R6とトランジスタQ2との接続ノードである出力ノー
ドN2にコンデンサC4が接続されていることで、トランジスタQ2がオンしても直ちに
出力は変化せず、所定時間遅れて出力がロウレベルに変化することとなる。そして、この
出力ノードN2の電圧が15V電源オン/オフ制御回路431を構成するORゲートGA
TE1の他方の入力端子に印加されている。
これにより、電源起動時には、所定の遅延時間後にDC15V生成回路413をオンさ
せる一方、電源断時には直ちにDC15V生成回路413をオフさせることができるよう
になっている。
具体的には、DC5V&DC5VBB生成回路412の出力DC5Vは、保証DC32
Vが、たとえば7V程度から出力を開始するので、ORゲートGATE1の出力確立は、
トランジスタQ2の反転とほぼ同時となる。そのため、トランジスタQ1,Q2が共にオ
ンになると、所定遅延時間後にORゲートGATE1の出力がロウレベルに変化して、出
力段から出力される信号ON/OFFがハイレベルに変化して、DC15V生成回路41
3をオンさせて動作を開始させる。これに対し、電源断時は、トランジスタQ1に印加さ
れていたツェナーダイオードZD1からのドライブ電流が遮断されるため、トランジスタ
Q1はオフされORゲートGATE1の一方の入力電圧が上昇してORゲートGATE1
の出力がハイレベルに変化して、出力段から出力される信号ON/OFFがロウレベルに
変化して、DC15V生成回路413をオフさせて動作を停止させる。
このような電源回路400は、先に説明したように、電源投入前の低温状態においてN
TCサーミスタが高抵抗素子として機能することから、電源投入時の突入電流を抑制する
ことができる一方で、高負荷状態において出力電圧を不安定にしてリセット信号を発して
しまう場合がある。高負荷状態は、演出部の負荷(消費電力の増大)によるところが大き
いことから、遊技機10は、低温状態のおそれがある電源投入時において演出部の負荷を
抑制する。
次に、遊技機10が電源投入時においておこなう演出部の負荷制限について図184を
用いて説明する。図184は、第9の実施形態の電源投入時消費電力制限処理のフローチ
ャートを示す図である。電源投入時消費電力制限処理は、電源投入時に演出部の負荷を制
限する処理である。電源投入時消費電力制限処理は、演出制御装置300の制御部(CP
U311)によっておこなわれる処理である。電源投入時消費電力制限処理は、たとえば
、メイン処理のステップD23(図101参照)で制御部によって実行することができる
。なお、電源投入時消費電力制限処理は、電源投入後に一回限りで実行される処理である
[ステップD141]制御部は、消費電力制限条件を取得する。消費電力制限条件は、
演出部の消費電力の制限の解除条件を規定するほか、演出部の消費電力の制限強度を規定
する。消費電力制限条件については、図185を用いて後で説明する。
[ステップD142]制御部は、電源投入が停電復旧であるか否か、すなわち停電復旧
による電源投入であるか、リセットを伴う電源投入であるかを判定する。なお、停電復旧
による電源投入は、停電(電源遮断)前の制御情報を不揮発性メモリに保持し、停電前の
制御状態に復帰可能な電源投入であり、リセットを伴う電源投入は、不揮発性メモリに保
持する制御情報をクリアし、停電前の制御状態に復帰不可能な電源投入である。制御部は
、電源投入が停電復旧である場合にステップD143に進み、停電復旧でない場合にステ
ップD144に進む。
なお、遊技制御装置100は、メイン処理(図6および図7参照)のステップS30に
おいて「RAM初期化時のコマンド」を演出制御装置300に送信し、ステップS25に
おいて「停電復旧時のコマンド」を演出制御装置300に送信する。「RAM初期化時の
コマンド」は、遊技制御装置100がRAM初期化時に送信するコマンドを示す。「停電
復旧時のコマンド」は、遊技制御装置100が停電復旧時に送信するコマンドを示す。し
たがって、制御部は、遊技制御装置100から「RAM初期化時のコマンド」を受信した
場合に、電源投入がリセットを伴う電源投入であると判定することができる。また、制御
部は、遊技制御装置100から「停電復旧時のコマンド」を受信した場合に、電源投入が
停電復旧による電源投入であると判定することができる。
[ステップD143]制御部は、停電復旧時の消費電力制限条件を設定する。具体的に
は、制御部は、制限解除条件を設定するほか、制限強度に対応して演出部の演出態様を設
定する。
[ステップD144]制御部は、リセット時の消費電力制限条件を設定する。具体的に
は、制御部は、制限解除条件を設定するほか、制限強度に対応して演出部の演出態様を設
定する。
[ステップD145]制御部は、消費電力制限を設定している間、遊技機10の消費電
力に関係する設定変更操作を制限(禁止)する。たとえば、遊技機10は、プッシュボタ
ン25による遊技者操作を受け付けて、発光部の輝度調整と、音出力部の音量調整を可能
にしている。しかしながら、遊技機10は、消費電力制限を設定している間に遊技者操作
による設定変更操作を優先すると、リセット信号が不安定となり遊技制御の安定性を損な
いかねない。制御部は、設定変更操作を制限した後、電源投入時消費電力制限処理を終了
する。なお、制御部は、消費電力制限の解除後に、設定変更操作の制限を解除できる。
次に、消費電力制限条件について図185を用いて説明する。図185は、第9の実施
形態の消費電力制限条件の一例を示す図である。(1)に示す消費電力制限条件Aは、電
源投入状態ごとの制限解除条件と制限強度とを規定する。消費電力制限条件Aは、たとえ
ばPROM321に記憶される。
消費電力制限条件Aによれば、電源投入状態「停電復旧」の制限解除条件は60秒のタ
イマのタイムアップであり、電源投入状態「停電復旧」の制限強度は「弱」である。また
、電源投入状態「リセット」の制限解除条件は60秒のタイマのタイムアップであり、電
源投入状態「リセット」の制限強度は「強」である。
なお、制限強度「強」は、制限強度「弱」よりも強い制限を果たすものであり、消費電
力を一層低く抑えることを要するものである。制御部は、制限強度に対応して演出部にお
ける演出態様を制限する。
すなわち、演出制御装置300は、消費電力制限条件Aによれば、演出制御装置300
の起動から60秒が経過するまでの間、制限強度に対応して演出部における演出態様を制
限する。そして、演出制御装置300は、電源投入状態「停電復旧」よりも電源投入状態
「リセット」についてより強い制限を果たす。このような制限強度の差異は、電源投入状
態「停電復旧」よりも電源投入状態「リセット」において電源投入後の遊技制御の安定性
を重視することによる。
たとえば、このような制限強度の差異は、電源投入状態「停電復旧」よりも電源投入状
態「リセット」においてNTCサーミスタの温度が低いと考えられることによる。
なお、電源投入状態「リセット」よりも電源投入状態「停電復旧」において電源投入後
の遊技制御の安定性を重視する場合には、演出制御装置300は、電源投入状態「リセッ
ト」よりも電源投入状態「停電復旧」についてより強い制限を果たすようにしてもよい。
たとえば、このような制限強度の差異は、電源投入状態「リセット」よりも電源投入状
態「停電復旧」において遊技者が遊技している可能性が高いと考えられることによる。
また、電源投入状態「リセット」は、遊技場係員の立会いの下の電源投入である蓋然性
が高く、電源投入状態「停電復旧」は、遊技場係員が立ち会わない下での電源投入である
蓋然性が高い。このような制限強度の差異は、遊技場係員が立ち会わない下での電源投入
に対する遊技制御の安定性を重視することによる。
次に、消費電力制限条件Aと異なる消費電力制限条件Bを(2)に示す。消費電力制限
条件Bは、電源投入状態ごとの制限解除条件と制限強度とを規定する。消費電力制限条件
Bは、たとえばPROM321に記憶される。
消費電力制限条件Bによれば、電源投入状態「停電復旧」の制限解除条件は50秒のタ
イマのタイムアップであり、電源投入状態「停電復旧」の制限強度は「弱」である。また
、電源投入状態「リセット」の制限解除条件は60秒のタイマのタイムアップであり、電
源投入状態「リセット」の制限強度は「弱」である。
すなわち、演出制御装置300は、消費電力制限条件Bによれば、電源投入状態に応じ
て演出制御装置300の起動から50秒乃至60秒が経過するまでの間、制限強度に対応
して演出部における演出態様を制限する。そして、演出制御装置300は、電源投入状態
「停電復旧」よりも電源投入状態「リセット」についてより長い期間の制限を果たす。こ
のような制限期間の差異は、電源投入状態「停電復旧」よりも電源投入状態「リセット」
において低温状態のおそれがあると考えられることによる。
なお、制限期間は、固定値とせずに周囲環境に応じて変化する可変値であってもよい。
たとえば、演出制御装置300は、RTC338の出力値を参照してタイマのタイムアッ
プ期間を設定することができる。より具体的には、演出制御装置300は、RTC338
の出力値を参照して、前回の電源遮断時間と、今回の電投入時間とから電源投入間隔を算
出して閾値以下であればタイムアップ期間を短縮(「0」を含む)する。
次に、消費電力制限条件A,Bと異なる消費電力制限条件Cを(3)に示す。消費電力
制限条件Cは、電源投入状態かつ遊技状態ごとの制限解除条件と制限強度とを規定する。
消費電力制限条件Cは、たとえばPROM321に記憶される。
消費電力制限条件Cによれば、電源投入状態「停電復旧」かつ遊技状態A(たとえば、
客待ち状態や通常遊技状態)の制限解除条件は60秒のタイマのタイムアップであり、電
源投入状態「停電復旧」の制限強度は「弱」である。一方、電源投入状態「停電復旧」か
つ遊技状態B(たとえば、当り遊技状態や普電サポート状態)の制限解除条件は60秒の
タイマのタイムアップであり、電源投入状態「停電復旧」の制限強度は「強」である。
また、電源投入状態「リセット」かつ遊技状態Aの制限解除条件は60秒のタイマのタ
イムアップであり、電源投入状態「リセット」の制限強度は「弱」である。一方、電源投
入状態「リセット」かつ遊技状態Bの制限解除条件は60秒のタイマのタイムアップであ
り、電源投入状態「リセット」の制限強度は「強」である。
たとえば、当り遊技状態や普電サポート状態は、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレ
ノイド38bが動作する可能性がある。演出制御装置300は、普電ソレノイド37cや
大入賞口ソレノイド38b等の遊技の結果に影響するアクチュエータの動作を担保するた
めに、遊技の結果に影響しない演出部の動作を強く制限する。
なお、制限解除条件の一例としてタイマのタイムアップを挙げたが、これに限らず所要
の演出の終了や、所定の遊技状態への遷移等を制限解除条件としてもよい。また、制限強
度は、「弱」と「強」の2段階としたが、3段階以上としてもよい。また、制限強度を多
段階とせず制限の有無だけを規定するものであってもよい。また、遊技機10は、電源投
入状態「停電復旧」と電源投入状態「リセット」の両方について消費電力制限を果たすと
したが、いずれか一方のみに消費電力制限を果たすものであってもよい。たとえば、遊技
機10は、電源投入状態「リセット」について消費電力制限を果たし、電源投入状態「停
電復旧」について消費電力制限を果たさないものであってもよい。また、遊技機10は、
電源投入状態「停電復旧」について消費電力制限を果たし、電源投入状態「リセット」に
ついて消費電力制限を果たさないものであってもよい。
次に、音出力部における制限強度ごとの演出態様について図186を用いて説明する。
図186は、第9の実施形態の音出力部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図
である。
(1)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、音量変更により音出
力部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態様においては音量レベル5と
するところ、制限強度「弱」(弱制限態様)においては音量レベル5よりも音量を抑制し
た音量レベル3とし、制限強度「強」(強制限態様)においては音量レベル3よりも音量
を抑制した音量レベル1とする。このような遊技機10は、非制限態様と比較して弱制限
態様における音出力部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を安定し
て継続できる。また、遊技機10は、弱制限態様と比較して強制限態様における音出力部
の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を一層安定して継続できる。な
お、演出制御装置300は、アンプ回路337を制御して音量調整をおこなうことができ
る。
(2)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)に示した制限強度ごと演出態様一覧
と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)に示した演出態様の制限に代えて、ある
いは(1)に示した演出態様の制限に加えて、(2)に示す制限を演出態様に適用するこ
とができる。
(2)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、音データ変更により
音出力部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態様においては全体的に音
量レベルが高い音データ(標準データ)を用いて音出力するところ、弱制限態様において
は標準データよりも音量レベルが抑制された制限データAを用いて音出力し、強制限態様
においては制限データAよりも音量レベルが抑制された制限データBを用いて音出力する
。このような遊技機10は、非制限態様と比較して弱制限態様における音出力部の消費電
力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。また、遊技機1
0は、弱制限態様と比較して強制限態様における音出力部の消費電力を抑制することがで
き、電源投入後の遊技制御を一層安定して継続できる。なお、演出制御装置300は、標
準データ、制限データA、および制限データBを音声ROM327に格納し、標準データ
、制限データA、および制限データBの再生を音源LSI314に指示することができる
(3)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)や(2)に示した制限強度ごと演出
態様一覧と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)や(2)に示した演出態様の制
限に代えて、あるいは(1)や(2)に示した演出態様の制限に加えて、(3)に示す制
限を演出態様に適用することができる。
(3)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、音出力チャンネルの
制限により音出力部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態様においては
すべての音出力チャンネル(音出力CH0,CH1,CH2)を用いて音出力するところ
、弱制限態様においては音出力CH2からの音出力を制限して音出力CH0,CH1から
音出力し、強制限態様においては音出力CH1,CH2からの音出力を制限して音出力C
H0から音出力する。このような遊技機10は、非制限態様と比較して弱制限態様におけ
る音出力部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続でき
る。また、遊技機10は、弱制限態様と比較して強制限態様における音出力部の消費電力
を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を一層安定して継続できる。なお、演出制
御装置300は、音出力する音出力チャンネルを音源LSI314に指示することができ
る。なお、遊技機10は、音出力CH0を制限対象としない音出力チャンネルとして、公
正な遊技を担保する音(たとえば、エラー報知音(警報音))を割り当ててもよい。また
、遊技機10は、音出力しないことで遊技者に不利益を与えかねない音(たとえば、カー
ドの取り忘れに対する報知音や、「右を狙え!」等の遊技案内をおこなう報知音)を割り
当ててもよい。
(4)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)から(3)に示した制限強度ごと演
出態様一覧と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)から(3)に示した演出態様
の制限に代えて、(4)に示す制限を演出態様に適用することができる。
(4)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、音出力チャンネルご
との音データ変更により音出力部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態
様においては音出力CH0で標準データS0を出力し、音出力CH1で標準データS1を
出力し、音出力CH2で標準データS2を出力する。遊技機10は、弱制限態様において
は音出力CH0で制限データA0を出力し、音出力CH1で制限データA1を出力し、音
出力CH2で制限データA2を出力する。遊技機10は、強制限態様においては音出力C
H0で制限データB0を出力し、音出力CH1で制限データB1を出力し、音出力CH2
で制限データB2を出力する。
なお、音出力部の消費電力は、非制限態様が最大であり、弱制限態様、強制限態様の順
に小さくなる。このような遊技機10は、演出態様の制限を柔軟にしながら音出力部の消
費電力を制限することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。
柔軟な演出態様の制限の一例として、たとえば、遊技機10は、制限強度ごと、かつ音
出力チャンネルごとに音データを設定できることから、音出力CH0でエラー報知をおこ
なうとき、警報音のインターバル期間(無音期間)を異ならせて平均消費電力を異ならせ
ることができる。このような遊技機10は、エラー報知を確実におこないながらも電源投
入後の消費電力抑制を図ることができる。
(5)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)から(4)に示した制限強度ごと演
出態様一覧と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)から(4)に示した演出態様
の制限に代えて、あるいは(1)から(4)に示した演出態様の制限に加えて、(5)に
示す制限を演出態様に適用することができる。
(5)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、音出力するスピーカ
の制限により音出力部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態様において
はすべてのスピーカ(スピーカ19a1,19a2,19b)を用いて音出力するところ
、弱制限態様においてはスピーカ19bからの音出力を制限してスピーカ19a1,19
a2から音出力し、強制限態様においてはスピーカ19a2,19bからの音出力を制限
して音出力スピーカ19a1から音出力する。このような遊技機10は、非制限態様と比
較して弱制限態様における音出力部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技
制御を安定して継続できる。また、遊技機10は、弱制限態様と比較して強制限態様にお
ける音出力部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を一層安定して継
続できる。なお、演出制御装置300は、アンプ回路337を制御して音出力するスピー
カの制限をおこなうことができる。なお、遊技機10は、スピーカ19a1,19a2,
19bの順に消費電力が大きくなるときに、スピーカ19b,19a2,19a1の順に
音出力を制限するようにしてもよい。
なお、演出制御装置300は、いずれの制限態様においても、スピーカごとに音出力さ
せることで、電源投入時のスピーカごとの動作チェックをおこなうことができる。たとえ
ば、遊技機10は、制限態様ごとの音データ変更により、電源投入時のスピーカごとの動
作チェックをおこなうことができる。
なお、遊技機10は、音出力部におけるスピーカごとあるいは音出力チャンネルごと、
音出力タイミングごとの音出力を、音出力をおこなわないこと(たとえば、ミュート、音
出力OFF)によって制限することができるし、音出力を抑制すること(たとえば、音量
低下、最大音量制限等)によって制限することもできる。
次に、電源投入時のスピーカごとの動作について図187を用いて説明する。図187
は、第9の実施形態の電源投入時のスピーカにおける制限態様ごとの音出力タイミングの
一例を示す図である。
遊技機10は、非制限態様において、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt
0で左上スピーカ(スピーカ19a1)と右上スピーカ(スピーカ19a2)と下スピー
カ(スピーカ19b)とから音出力する。
遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt0からNTCサーミス
タが安定するタイミングt6までを、弱制限態様または強制限態様とする。遊技機10は
、弱制限態様において、タイミングt0で左上スピーカと下スピーカから音出力し、右上
スピーカからの音出力を制限する。遊技機10は、タイミングt1で左上スピーカからの
音出力を制限した後、タイミングt2で右上スピーカから音出力する。遊技機10は、タ
イミングt3で右上スピーカからの音出力の制限をタイミングt6まで継続した後、タイ
ミングt6で左上スピーカと右上スピーカと下スピーカとから音出力する。このように、
遊技機10は、弱制限態様において、タイミングt0からタイミングt6までの間で同時
に音出力するスピーカの数を最大で2つまでに制限している。
遊技機10は、強制限態様において、タイミングt0で左上スピーカから音出力し、右
上スピーカと下スピーカからの音出力を制限する。遊技機10は、タイミングt1で左上
スピーカからの音出力を制限した後、タイミングt2で右上スピーカから音出力する。遊
技機10は、タイミングt3で右上スピーカからの音出力を制限した後、タイミングt4
で下スピーカから音出力する。遊技機10は、タイミングt5で下スピーカからの音出力
を制限した後、タイミングt6で左上スピーカと右上スピーカと下スピーカとから音出力
する。このように、遊技機10は、強制限態様において、タイミングt0からタイミング
t6までの間で同時に音出力するスピーカの数を最大で1つまでに制限している。なお、
遊技機10は、強制限態様において、各スピーカから順次に音出力させることで、各スピ
ーカの動作確認をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、各スピーカからの音出力を制限することに代えて、あるいは各ス
ピーカからの音出力を制限することに加えて、各スピーカから出力する音データに無音デ
ータを含ませることで同時に音出力するスピーカの数を制限してもよい。
なお、遊技機10は、各スピーカからの音出力の制限を切り替えるときに、より確かに
消費電力を抑制するために所定の制限期間(たとえば、タイミングt1とt2の間)を設
けたが必要がなければ当該期間を「0」にしてもよい。
次に、電源投入時の音出力チャンネルごとの動作について図188を用いて説明する。
図188は、第9の実施形態の電源投入時の音出力チャンネルにおける制限態様ごとの音
出力タイミングの一例を示す図である。
遊技機10は、非制限態様において、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt
10で音出力チャンネル0(音出力CH0)と音出力チャンネル1(音出力CH1)と音出
力チャンネル2(音出力CH2)とから音出力する。
遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt10からNTCサーミ
スタが安定するタイミングt15までを、制限態様Aまたは制限態様Bとする。制限態様
Aまたは制限態様Bは、制限態様の一態様であって、他の制限態様との相対的な比較によ
って弱制限態様にも強制限態様にもなり得る制限態様である。
遊技機10は、制限態様Aにおいて、タイミングt10で音出力CH0から音出力し、
音出力CH1と音出力CH2からの音出力を制限する。遊技機10は、タイミングt11
で音出力CH0からの音出力を制限した後、タイミングt12で音出力CH1から音出力
する。遊技機10は、タイミングt13で音出力CH1からの音出力を制限した後、タイ
ミングt14で音出力CH0から音出力する。以降、遊技機10は、タイミングt15ま
での間、タイミングt10からタイミングt14の音出力CH0と音出力CH1の音出力
パターンを反復する。すなわち、遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイ
ミングt10からNTCサーミスタが安定するタイミングt15まで音出力CH0と音出
力CH1の同時音出力を排除する。
たとえば、遊技機10は、音出力CH0にメロディを割り当て、音出力CH1にリズム
を割り当てるなどして音出力CH0と音出力CH1の役割分担をおこないながら、音出力
(たとえば、RAMクリアや停電復旧を報知する報知音の出力)することで、電源投入後
の消費電力を削減することができる。また、遊技機10は、エラー音を2音(たとえば、
「ピー」と「ポー」)で構成する場合、音出力CH0に一方を割り当て、音出力CH1に
他方を割り当てるなどして音出力CH0と音出力CH1の役割分担をおこないながら、電
源投入後の消費電力を削減することができる。
なお、遊技機10は、音出力CH2からの音出力を制限することによって、同時に音出
力する音出力チャンネルの数を最大で1つまでに制限しているが、2つまでに制限する場
合に音出力CH2からの音出力をタイミングt10から制限解除してもよい。
遊技機10は、制限態様Bにおいて、タイミングt10で音出力CH0から音出力し、
音出力CH1と音出力CH2からの音出力を制限する。遊技機10は、タイミングt12
で音出力CH1から音出力する。遊技機10は、タイミングt15で音出力CH2から音
出力する。すなわち、遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt1
0からNTCサーミスタが安定するタイミングt15までに順次、音出力CH0、音出力
CH1、音出力CH2と同時音出力を制限解除する。このような、順次制限解除は、NT
Cサーミスタの温度が上昇し、許容される消費電力値が時間経過とともに上昇することに
よる。
たとえば、遊技機10は、音出力CH0にエラー音を割り当て、音出力CH1に効果音
を割り当て、音出力CH2にBGM音を割り当てるなどして音出力CH0と音出力CH1
の役割分担をおこないながら、電源投入後の消費電力を削減することができる。
なお、遊技機10は、各音出力チャンネルからの音出力の制限を切り替えるときに、よ
り確かに消費電力を抑制するために所定の制限期間(たとえば、タイミングt11とt1
2の間)を設けたが必要がなければ当該期間を「0」にしてもよい。
次に、発光部における制限態様ごとの演出態様について図189を用いて説明する。図
189は、第9の実施形態の発光部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図であ
る。
(1)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、光量変更により発光
部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態様においては輝度レベル5とす
るところ、制限強度「弱」(弱制限態様)においては輝度レベル5よりも光量を抑制した
輝度レベル3とし、制限強度「強」(強制限態様)においては輝度レベル3よりも光量を
抑制した輝度レベル1とする。このような遊技機10は、非制限態様と比較して弱制限態
様における発光部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継
続できる。また、遊技機10は、弱制限態様と比較して強制限態様における発光部の消費
電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を一層安定して継続できる。なお、演
出制御装置300は、盤装飾LED制御回路332および枠装飾LED制御回路333を
制御して光量調整をおこなうことができる。
(2)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)に示した制限強度ごと演出態様一覧
と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)に示した演出態様の制限に代えて、ある
いは(1)に示した演出態様の制限に加えて、(2)に示す制限を演出態様に適用するこ
とができる。
(2)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、発光データ変更によ
り発光部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限態様においては全体的に発
光量(電力消費量)が大きい発光データ(標準データ)を用いて発光するところ、弱制限
態様においては標準データよりも発光量が抑制された制限データAを用いて発光し、強制
限態様においては制限データAよりも発光量が抑制された制限データBを用いて発光する
。このような遊技機10は、非制限態様と比較して弱制限態様における発光部の消費電力
を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。また、遊技機10
は、弱制限態様と比較して強制限態様における発光部の消費電力を抑制することができ、
電源投入後の遊技制御を一層安定して継続できる。なお、演出制御装置300は、標準デ
ータ、制限データA、および制限データBをPROM321に格納し、標準データ、制限
データA、および制限データBにもとづく発光を盤装飾LED制御回路332および枠装
飾LED制御回路333に指示することができる。
(3)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)や(2)に示した制限強度ごと演出
態様一覧と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)や(2)に示した演出態様の制
限に代えて、あるいは(1)や(2)に示した演出態様の制限に加えて、(3)に示す制
限を演出態様に適用することができる。
(3)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、フルカラーLEDの
発光色の変更(制限)により発光部における演出態様を制限する。遊技機10は、非制限
態様においては赤色LED、緑色LED、青色LEDのすべての同時の発光を許してフル
カラーで発光可能にするところ、弱制限態様においては赤色LED、緑色LED、青色L
EDのうち同時の発光を2色までに制限し、強制限態様においては赤色LED、緑色LE
D、青色LEDのうち同時の発光を1色に制限する。このような遊技機10は、非制限態
様と比較して弱制限態様における発光部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の
遊技制御を安定して継続できる。また、遊技機10は、弱制限態様と比較して強制限態様
における発光部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊技制御を一層安定して
継続できる。なお、演出制御装置300は、赤色LED、緑色LED、青色LEDの出力
をマスクすることで発光を制限することができる。
(4)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)から(3)に示した制限強度ごと演
出態様一覧と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)から(3)に示した演出態様
の制限に代えて、(4)に示す制限を演出態様に適用することができる。
(4)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、発光群(発光群K1
,K2,K3,K4)ごとの発光制限により発光部における演出態様を制限する。遊技機
10は、非制限態様においてはすべての発光群の発光を非制限とする。遊技機10は、弱
制限態様においては発光群K1,K2の発光を制限し、発光群K3,K4の発光を非制限
とする。遊技機10は、強制限態様においては発光群K1,K2,K3の発光を制限し、
発光群K4の発光を非制限とする。
なお、発光部の消費電力は、非制限態様が最大であり、弱制限態様、強制限態様の順に
小さくなる。このような遊技機10は、演出態様の制限を柔軟にしながら発光部の消費電
力を制限することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。また、遊技機1
0は、すべての制限態様で第4図柄を担当する発光群K4の発光を担保する。これにより
、遊技機10は、発光群K4が消灯することにより、遊技者が不測の不利益を被ることを
防止する。なお、遊技機10は、発光群K3,K2,K1の順に消費電力が大きくなると
きに、発光群K1,K2,K3の順に発光を制限するようにしてもよい。
(5)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)から(3)に示した制限強度ごと演
出態様一覧と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)から(3)に示した演出態様
の制限に代えて、(5)に示す制限を演出態様に適用することができる。
(5)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、発光群(発光群K1
,K2,K3,K4)ごとの発光データの差替により発光部における演出態様を制限する
。遊技機10は、非制限態様においてはすべての発光群の発光データを標準データとする
。たとえば、演出制御装置300は、非制限態様において発光群K1の発光データを標準
データS1とし、発光群K2の発光データを標準データS2とし、発光群K3の発光デー
タを標準データS3とし、発光群K4の発光データを標準データS4とする。
遊技機10は、弱制限態様においては発光群K1,K2,K3の発光データを標準デー
タから制限データに差し替える。たとえば、演出制御装置300は、弱制限態様において
発光群K1の発光データを制限データA1とし、発光群K2の発光データを制限データA
2とし、発光群K3の発光データを制限データA3とする。演出制御装置300は、発光
群K4の発光データについては差し替えずに、標準データS4のままとする。
遊技機10は、強制限態様においては発光群K1,K2,K3の発光データを標準デー
タから制限データに差し替える。たとえば、演出制御装置300は、強制限態様において
発光群K1の発光データを制限データB1とし、発光群K2の発光データを制限データB
2とし、発光群K3の発光データを制限データB3とする。演出制御装置300は、発光
群K4の発光データについては差し替えずに、標準データS4のままとする。
なお、発光部の消費電力は、非制限態様が最大であり、弱制限態様、強制限態様の順に
小さくなる。このような遊技機10は、演出態様の制限を柔軟にしながら発光部の消費電
力を制限することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。また、遊技機1
0は、すべての制限態様で第4図柄を担当する発光群K4の発光を担保する。これにより
、遊技機10は、発光群K4が消灯することにより、遊技者が不測の不利益を被ることを
防止する。
柔軟な演出態様の制限の一例として、たとえば、遊技機10は、制限強度ごと、かつ発
光群ごとに発光データを設定できることから、発光群K1でエラー報知をおこなうとき、
警報光のインターバル期間(消灯期間)を異ならせて平均消費電力を異ならせることがで
きる。このような遊技機10は、エラー報知を確実におこないながらも電源投入後の消費
電力抑制を図ることができる。
なお、演出制御装置300は、いずれの制限態様においても、発光群ごとに赤色LED
、緑色LED、青色LEDのうち少なくとも1つを発光させることで、電源投入時の発光
群ごとの動作チェックをおこなうことができる。また、演出制御装置300は、いずれの
制限態様においても、発光群ごとに赤色LED、緑色LED、青色LEDのすべてを同時
または順次に発光させることで、電源投入時の発光群ごとの動作チェックをより確かにお
こなうことができる。
なお、遊技機10は、発光部における発光群ごと、フルカラーLEDごと、単色LED
ごと、あるいは発光タイミングごとの光量を、発光のON/OFFによって制限すること
ができるし、輝度調整(たとえば、輝度低下)によっても制限することができる。
次に、電源投入時の単色LEDごとの動作について図190を用いて説明する。図19
0は、第9の実施形態の電源投入時の発光部における制限態様ごとかつ単色LEDごとの
発光タイミングの一例を示す図である。
遊技機10は、非制限態様において、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt
20で赤色LED(たとえば、赤色LED(L00R))と緑色LED(たとえば、緑色
LED(L00G))と青色LED(たとえば、青色LED(L00B))とを発光可能
にする。
遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt20からNTCサーミ
スタが安定するタイミングt26までを、弱制限態様または強制限態様とする。遊技機1
0は、弱制限態様において、タイミングt20で赤色LEDと青色LEDを発光可能にし
、緑色LEDの発光を制限する。遊技機10は、タイミングt21で赤色LEDの発光を
制限した後、タイミングt22で緑色LEDを発光可能にする。遊技機10は、タイミン
グt23で緑色LEDの発光制限をタイミングt26まで継続した後、タイミングt26
で赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを発光可能にする。このように、遊技機10は
、弱制限態様において、タイミングt20からタイミングt26までの間で同時に発光す
る単色LEDの数を最大で2つまでに制限している。
遊技機10は、強制限態様において、タイミングt20で赤色LEDを発光可能にし、
緑色LEDと青色LEDの発光を制限する。遊技機10は、タイミングt21で赤色LE
Dの発光を制限した後、タイミングt22で緑色LEDを発光可能にする。遊技機10は
、タイミングt23で緑色LEDの発光を制限した後、タイミングt24で青色LEDを
発光可能にする。遊技機10は、タイミングt25で青色LEDの発光を制限した後、タ
イミングt26で赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを発光可能にする。このように
、遊技機10は、強制限態様において、タイミングt20からタイミングt26までの間
で同時に発光する単色LEDの数を最大で1つまでに制限している。なお、遊技機10は
、強制限態様において、各単色LEDの発光可能期間で各単色LEDを発光させることで
、各単色LEDの動作確認をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、各単色LEDの発光制限を切り替えるときに、より確かに消費電
力を抑制するために所定の制限期間(たとえば、タイミングt21とt22の間)を設け
たが必要がなければ当該期間を「0」にしてもよい。
次に、電源投入時の単色LEDごとの動作について図191を用いて説明する。図19
1は、第9の実施形態の電源投入時の発光部における強制限態様での発光群ごとの単色L
EDの発光タイミングの一例を示す図(その1)である。
遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt30からNTCサーミ
スタが安定するタイミングt36までを強制限態様とする。遊技機10は、強制限態様に
おいて、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt30で発光群K1,K2,K3
,K4を発光可能にする。遊技機10は、発光群ごとに各単色LEDの発光を制限する。
発光群K1について、遊技機10は、タイミングt30で赤色LEDを発光可能にし、
緑色LEDと青色LEDの発光を制限する。遊技機10は、タイミングt31で赤色LE
Dの発光を制限した後、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの発光制限をタイミングt
36まで継続し、タイミングt36で赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを発光可能
にする。
発光群K2について、遊技機10は、タイミングt30で赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDの発光を制限し、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの発光制限をタイミング
t32まで継続する。遊技機10は、タイミングt32で赤色LEDを発光可能にし、緑
色LEDと青色LEDの発光を制限する。遊技機10は、タイミングt33で赤色LED
の発光を制限した後、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの発光制限をタイミングt3
6まで継続し、タイミングt36で赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを発光可能に
する。
発光群K3について、遊技機10は、タイミングt30で赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDの発光を制限し、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの発光制限をタイミング
t34まで継続する。遊技機10は、タイミングt34で赤色LEDを発光可能にし、緑
色LEDと青色LEDの発光を制限する。遊技機10は、タイミングt35で赤色LED
の発光を制限した後、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの発光制限をタイミングt3
6まで継続し、タイミングt36で赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを発光可能に
する。
発光群K4について、遊技機10は、タイミングt30で赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDを発光可能にしてタイミングt36まで継続するとともに、タイミングt36以
降においても赤色LEDと緑色LEDと青色LEDを発光可能にする。
このように、遊技機10は、強制限態様において、発光群K4について一切の制限を課
さないうえで、発光群K1,K2,K3についてタイミングt30からタイミングt36
までの間で同時に発光する単色LEDの数を最大で1つまでに制限している。これにより
、遊技機10は、各発光群の動作を限定的ながら確認可能にし、遊技者に不測の不利益を
及ぼしかねない発光群K4について完全な動作を担保しながら、電源投入後の発光部の消
費電力を抑制することができる。
なお、遊技機10は、各発光群の発光制限を切り替えるときに、より確かに消費電力を
抑制するために所定の制限期間(たとえば、タイミングt31とt32の間)を設けたが
必要がなければ当該期間を「0」にしてもよい。
なお、遊技機10は、強制限態様において、発光群K1,K2,K3についてタイミン
グt30からタイミングt36までの間で同時に発光する単色LEDの数を最大で1つま
でに制限したが、2つ以上(すべてを含む)としてもよい。これによっても、遊技機10
は、各発光群の動作を確認可能にしながら、電源投入後の発光部全体としての消費電力を
抑制することができる。
なお、遊技機10は、単色LEDごとに点灯または消灯させることにより消費電力を抑
制するとしたが、単色LEDごとに高輝度または低輝度で点灯させることにより消費電力
を抑制するものであってもよい。
このような発光態様の一例を図192に示す。図192は、第9の実施形態の電源投入
時の発光部における強制限態様での発光群ごとの単色LEDの発光タイミングの一例を示
す図(その2)である。
遊技機10は、タイミングt30で、発光群K1について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDの高輝度発光(高消費電力)を開始し、発光群K2,K3について赤色LEDと
緑色LEDと青色LEDを消灯(消費電力なし)する。
遊技機10は、タイミングt31で、発光群K1について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDを低輝度発光(低消費電力)に切り替え、発光群K2,K3について赤色LED
と緑色LEDと青色LEDの消灯を継続する。
遊技機10は、タイミングt32で、発光群K2について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDの高輝度発光を開始し、発光群K1について赤色LEDと緑色LEDと青色LE
Dの低輝度発光を継続し、発光群K3について赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの消
灯を継続する。
遊技機10は、タイミングt33で、発光群K2について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDを低輝度発光に切り替え、発光群K1について赤色LEDと緑色LEDと青色L
EDの低輝度発光を継続し、発光群K3について赤色LEDと緑色LEDと青色LEDの
消灯を継続する。
遊技機10は、タイミングt34で、発光群K3について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDの高輝度発光を開始し、発光群K1,K2について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDの低輝度発光を継続する。
遊技機10は、タイミングt35で、発光群K3について赤色LEDと緑色LEDと青
色LEDを低輝度発光に切り替え、発光群K1,K2について赤色LEDと緑色LEDと
青色LEDの低輝度発光を継続する。
遊技機10は、タイミングt36で、発光群K1,K2,K3について赤色LEDと緑
色LEDと青色LEDの発光制限(消費電力制限)を解除し、たとえば、赤色LEDと緑
色LEDと青色LEDを高輝度で発光する。
なお、発光群K4について、遊技機10は、タイミングt30で赤色LEDと緑色LE
Dと青色LEDを発光可能にしてタイミングt36まで継続するとともに、タイミングt
36以降においても赤色LEDと緑色LEDと青色LEDを発光可能にする。
このように、遊技機10は、強制限態様において、発光群K4について一切の制限を課
さないうえで、発光群K1,K2,K3についてタイミングt30からタイミングt36
までの間で発光を制限している。これにより、遊技機10は、各発光群の動作を限定的な
がら確認可能にし、遊技者に不測の不利益を及ぼしかねない発光群K4について完全な動
作を担保しながら、電源投入後の発光部の消費電力を抑制することができる。
また、遊技機10は、高輝度発光した発光群について消灯ではなく低輝度発光に切り替
えることで、発光群K1,K2,K3の消費電力の下限を時間経過とともに漸増させる。
これにより、遊技機10は、消費電力量を抑制しながらも所定量の消費電力を確保してN
TCサーミスタが低温状態から脱する時間の短縮を図ることができる。また、遊技機10
は、発光群の動作確認状態を発光状態によって明示できる。すなわち、遊技機10は、高
輝度発光中の発光群が動作確認中であることを案内し、低輝度発光中の発光群が動作確認
後であることを案内し、消灯中の発光群が動作確認前であることを案内することができる
次に、表示部における制限態様ごとの演出態様について図193を用いて説明する。図
193は、第9の実施形態の表示部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図であ
る。
(1)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、バックライトの光量
変更により表示部(表示装置41a,41b)における演出態様を制限する。遊技機10
は、非制限態様においては輝度レベル5とするところ、制限強度「弱」(弱制限態様)に
おいては輝度レベル5よりも光量を抑制した輝度レベル3とし、制限強度「強」(強制限
態様)においては輝度レベル3よりも光量を抑制した輝度レベル1とする。このような遊
技機10は、非制限態様と比較して弱制限態様における表示部の消費電力を抑制すること
ができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。また、遊技機10は、弱制限態様
と比較して強制限態様における表示部の消費電力を抑制することができ、電源投入後の遊
技制御を一層安定して継続できる。なお、演出制御装置300は、図示しないバックライ
ト制御回路を制御して光量調整をおこなうことができる。
(2)に示す制限強度ごと演出態様一覧は、(1)に示した制限強度ごと演出態様一覧
と異なる制限を規定する。遊技機10は、(1)に示した演出態様の制限に代えて、(2
)に示す制限を演出態様に適用することができる。
(2)に示す制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、発光群(発光群K5
,K6)ごとの発光制限により表示部における演出態様を制限する。なお、発光群K5は
、表示装置41aのバックライト光源となる白色LED群であり、発光群K6は、表示装
置41bのバックライト光源となる白色LED群である。
遊技機10は、非制限態様においてはすべての発光群の発光を非制限とする。遊技機1
0は、弱制限態様においては発光群K5の発光を制限し、発光群K6の発光を非制限とす
る。遊技機10は、強制限態様においては発光群K5,K6の発光を制限する。
なお、表示部の消費電力は、非制限態様が最大であり、弱制限態様、強制限態様の順に
小さくなる。このような遊技機10は、演出態様の制限を柔軟にしながら表示部の消費電
力を制限することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。
なお、遊技機10は、表示部における発光群ごと、白色LEDごと、あるいは発光タイ
ミングごとの光量を、発光のON/OFFによって制限することができるし、輝度調整(
たとえば、輝度低下)によっても制限することができる。
次に、電源投入時の表示部における発光群ごとの動作について図194を用いて説明す
る。図194は、第9の実施形態の電源投入時の表示部における発光群ごと、かつ制限態
様ごとの発光タイミングの一例を示す図である。
遊技機10は、図示省略するが、非制限態様において、電源投入後の初期化処理等を終
えたタイミングt40で発光群K5,K6を発光する。
遊技機10は、電源投入後の初期化処理等を終えたタイミングt40からNTCサーミ
スタが安定するタイミングt45までを、制限態様Aまたは制限態様Bとする。制限態様
Aまたは制限態様Bは、制限態様の一態様であって、他の制限態様との相対的な比較によ
って弱制限態様にも強制限態様にもなり得る制限態様である。
遊技機10は、制限態様Aにおいて、タイミングt40で発光群K6を発光し、発光群
K5の発光を制限する。遊技機10は、タイミングt41で発光群K6の発光を制限した
後、発光群K5,K6の発光の制限をタイミングt45まで継続し、タイミングt45で
発光群K5,K6を発光する。
このように、遊技機10は、制限態様Aにおいて、タイミングt40からタイミングt
45までを発光群K5の発光制限期間とし、タイミングt41からタイミングt45まで
を発光群K6の発光制限期間とする。ここで、遊技機10は、タイミングt41からタイ
ミングt45までの発光群K5,K6の発光制限期間に、スピーカ群(スピーカ19a1
,19a2,19b)の音出力期間を設けることができる。また、遊技機10は、タイミ
ングt41からタイミングt45までの発光群K5,K6の発光制限期間に、発光群(発
光群K1,K2,K3)の発光期間を設けることができる。たとえば、遊技機10は、ス
ピーカ群の音出力期間をタイミングt42からt43に設定し、スピーカ群の音出力期間
を避けて発光群の発光期間をタイミングt43からt44に設定する。これにより、遊技
機10は、電源投入後の消費電力を削減しながらも各演出部の電源投入後の動作確認をお
こなうことができる。
遊技機10は、制限態様Bにおいて、タイミングt40で発光群K6を発光し、発光群
K5の発光を制限する。遊技機10は、発光群K6の発光を継続し、タイミングt45で
発光群K5を発光することで、タイミングt45以降で発光群K5,K6を発光する。
このように、遊技機10は、制限態様Bにおいて、タイミングt40からタイミングt
45までを発光群K5の発光制限期間とし、発光群K6について発光制限期間を設定しな
い。ここで、遊技機10は、タイミングt40からタイミングt45までの発光群K5の
発光制限期間に、スピーカ群(スピーカ19a1,19a2,19b)の音出力期間を設
けることができる。また、遊技機10は、タイミングt40からタイミングt45までの
発光群K5の発光制限期間に、発光群(発光群K1,K2,K3)の発光期間を設けるこ
とができる。たとえば、遊技機10は、スピーカ群の音出力期間をタイミングt42から
t43に設定し、スピーカ群の音出力期間を避けて発光群の発光期間をタイミングt43
からt44に設定する。これにより、遊技機10は、電源投入後の消費電力を削減しなが
らも各演出部の電源投入後の動作確認をおこなうことができる。また、遊技機10は、発
光群K6を発光させることから表示装置41bにおいて電源投入後の動作に関わる報知を
おこなうことができる。これにより、遊技機10は、演出部における演出態様を制限して
いても制限内容について遊技者または係員に対して注意喚起を図ることができる。
なお、遊技機10は、発光群K5,K6の発光の制限の切替と、スピーカ群の音出力の
切替、あるいは発光群の発光の切替との間に、より確かに消費電力を抑制するために所定
の制限期間(たとえば、タイミングt41とt42の間)を設けたが必要がなければ当該
期間を「0」にしてもよい。
次に、可動部における制限態様ごとの演出態様について図195を用いて説明する。図
195は、第9の実施形態の可動部における制限強度ごとの演出態様の一例を示す図であ
る。
制限強度ごと演出態様一覧によれば、遊技機10は、可動部(可動部A(盤演出装置4
4a)、可動部B(盤演出装置44b))における演出態様を制限する。遊技機10は、
非制限態様においてはすべての可動部(可動部A、可動部B)の動作を非制限とする。遊
技機10は、弱制限態様においては可動部Aの動作を制限し、可動部Bの動作を非制限と
する。遊技機10は、強制限態様においてはすべての可動部(可動部A、可動部B)の動
作を制限する。遊技機10は、可動部の動作を制限することにより、アクチュエータ(た
とえば、モータやソレノイド)の消費電力を低減できる。
なお、可動部の消費電力は、非制限態様が最大であり、弱制限態様、強制限態様の順に
小さくなる。このような遊技機10は、演出態様の制限を柔軟にしながら可動部の消費電
力を制限することができ、電源投入後の遊技制御を安定して継続できる。
上述した第9の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、演出部と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)
と、を含む。演出部(発光部L00〜L0B、発光部L10〜L17、発光部L20,L
21、プッシュボタンLED250〜258、表示装置41a,41b、盤演出装置44
a,44b、スピーカ19a1,19a2,19b等)は、遊技を演出する。制御部は、
電源投入を検出した場合、所定条件成立(タイマのタイムアップ、所要の演出の終了や、
所定の遊技状態への遷移等)までの間、消費電力を制限した制限演出態様(制限強度に対
応した演出態様)で演出部を制御する。
(2)(1)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰可能な第1の電源投入(電源投入状
態「停電復旧」)を検出した場合、所定条件成立(タイマのタイムアップ)までの間、第
1の制限演出態様で演出部を制御し、電源遮断前の状態に復帰不可能な第2の電源投入(
電源投入状態「リセット」)を検出した場合、所定条件成立までの間、第1の制限演出態
様と異なる第2の制限演出態様で演出部を制御する。
(3)(1)の制御部は、電源投入が電源遮断前の状態に復帰可能な第1の電源投入(
電源投入状態「停電復旧」)である場合に消費電力を制限しない非制限演出態様で演出部
を制御し、電源投入が電源遮断前の状態に復帰不可能な第2の電源投入(電源投入状態「
リセット」)である場合に制限演出態様で演出部を制御する。
(4)(1)の演出部は、音を出力可能な音出力部を含み、制御部は、電源投入を検出
した場合、所定条件成立までの間、音量を制限した音量制限態様で音出力部を制御する(
図186参照)。
(5)(4)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰可能な第1の電源投入(電源投入状
態「停電復旧」)を検出した場合、所定条件成立までの間、第1の音量で音出力部を制御
し、電源遮断前の状態に復帰不可能な第2の電源投入(電源投入状態「リセット」)を検
出した場合、所定条件成立までの間、第1の音量と異なる第2の音量で音出力部を制御す
る。
(6)(5)の第2の音量は、第1の音量より小さい。
(7)(4)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰不可能な電源投入(電源投入状態「
リセット」)を検出した場合、所定条件成立までの間、音出力部が出力する音量を制限す
る。
(8)(4)の制御部は、音データを差し替えて音量を制限する。
(9)(4)の制御部は、ボリューム調整により音量を制限する。
(10)(4)の制御部は、第1の音量が設定された第1の出力チャンネルから第1の
音量と異なる第2の音量が設定された第2の出力チャンネルへの変更により音量を制限す
る。
(11)(1)の演出部は、発光部を含み、制御部は、電源投入を検出した場合、所定
条件成立までの間、光量を制限した光量制限態様で発光部を制御する(図189参照)。
(12)(11)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰可能な第1の電源投入(電源投
入状態「停電復旧」)を検出した場合、所定条件成立までの間、第1の光量で発光部を制
御し、電源遮断前の状態に復帰不可能な第2の電源投入(電源投入状態「リセット」)を
検出した場合、所定条件成立までの間、第1の光量と異なる第2の光量で発光部を制御す
る。
(13)(12)の第2の光量は、第1の光量より小さい。
(14)(11)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰不可能な電源投入(電源投入状
態「リセット」)を検出した場合、所定条件成立までの間、発光部が出力する光量を制限
する。
(15)(11)の制御部は、発光態様データを差し替えて光量を制限する。
(16)(11)の制御部は、輝度調整により光量を制限する。
(17)(11)の発光部は、2以上の単色発光LED(たとえば、赤色LED(L0
0R)と緑色LED(L00G)と青色LED(L00B))によって構成された多色発
光LED(たとえば、発光部L00)を含み、制御部は、1以上の単色発光LEDの発光
を制限する(図195参照)。
(18)(11)の発光部は、変動表示ゲームの変動状態を報知する変動状態発光部(
発光群K4)を含み、制御部は、変動状態発光部以外の発光部(発光群K1,K2,K3
)の発光を制限する(図191参照)。
(19)(1)の演出部は、表示部(表示装置41a,41b)を含み、制御部は、電
源投入を検出した場合、所定条件成立までの間、輝度を制限した輝度制限態様で表示部を
制御する(図193参照)。
(20)(19)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰可能な第1の電源投入(電源投
入状態「停電復旧」)を検出した場合、所定条件成立までの間、第1の輝度で表示部を制
御し、電源遮断前の状態に復帰不可能な第2の電源投入(電源投入状態「リセット」)を
検出した場合、所定条件成立までの間、第1の輝度と異なる第2の輝度で表示部を制御す
る。
(21)(20)の第2の輝度は、第1の輝度より小さい。
(22)(19)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰不可能な電源投入(電源投入状
態「リセット」)を検出した場合、所定条件成立までの間、表示部の輝度を制限する。
(23)(19)の制御部は、輝度調整により輝度を制限する。
(24)(19)の制御部は、あらかじめ設定される第1の輝度設定値を、第1の輝度
設定値と異なる第2の輝度設定値に差し替えて輝度を制限する。
(25)(4)の制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立までの間、遊技者
による音量の変更操作を制限する(電源投入時消費電力制限処理[ステップD145])
(26)(13)または(20)の制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立
までの間、遊技者による輝度の変更操作を制限する(電源投入時消費電力制限処理[ステ
ップD145])。
(27)(1)の演出部は、可動部を含み、制御部は、電源投入を検出した場合、所定
条件成立までの間、可動量を制限した可動制限態様で可動部を制御する(図195参照)
(28)(27)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰可能な第1の電源投入(電源投
入状態「停電復旧」)を検出した場合、所定条件成立までの間、第1の可動量で可動部を
制御し、電源遮断前の状態に復帰不可能な第2の電源投入(電源投入状態「リセット」)
を検出した場合、所定条件成立までの間、第1の可動量と異なる第2の可動量で可動部を
制御する。
(29)(27)の第2の可動量は、第1の可動量より小さい。
(30)(27)の制御部は、電源遮断前の状態に復帰不可能な電源投入(電源投入状
態「リセット」)を検出した場合、所定条件成立までの間、可動部の可動量を制限する。
(31)遊技機10は、発光部(たとえば、赤色LED(L00R)と緑色LED(L
00G)と青色LED(L00B))と、第1の制御状態において第1の発光態様(たと
えば、非制限態様)で発光部を発光制御する制御部と、を備える。制御部は、電源投入の
検出時に第1の制御状態であった場合、発光部における発光態様を、第1の発光態様に代
えて第1の発光態様よりも消費電力を抑制した第2の発光態様(たとえば、弱制限態様ま
たは強制限態様)に変更する(図190参照)。
(32)遊技機10は、第1群発光部(たとえば、発光群K1)と、第2群発光部(た
とえば、発光群K2)と、制御部と、を含む。第1群発光部は、2以上の単色発光部によ
って構成された多色発光部を2以上含む。第2群発光部は、2以上の単色発光部によって
構成された多色発光部を2以上含む。制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立
までの間、第1群発光部に含まれるすべての単色発光部を点灯させ、第2群発光部に含ま
れるすべての単色発光部を消灯させる第1制御状態と、第2群発光部に含まれるすべての
単色発光部を点灯させ、第1群発光部に含まれるすべての単色発光部を消灯させる第2制
御状態とを、排他的に制御する(図189、図191、図192参照)。
(33)(32)の制御部は、第1制御状態に制御される第1群発光部に含まれる単色
発光部の輝度を低下させ、第2制御状態に制御される第2群発光部に含まれる単色発光部
の輝度を低下させる(図191、図192参照)。
(34)遊技機10は、第1群発光部(たとえば、発光群K1)と、第2群発光部(た
とえば、発光群K2)と、制御部と、を含む。第1群発光部は、2以上の単色発光部によ
って構成された多色発光部を2以上含む。第2群発光部は、2以上の単色発光部によって
構成された多色発光部を2以上含む。制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立
までの間、第1群発光部に含まれるすべての単色発光部を点灯させ、第2群発光部に含ま
れるすべての単色発光部の輝度を低下させる第1制御状態と、第2群発光部に含まれるす
べての単色発光部を点灯させ、第1群発光部に含まれるすべての単色発光部の輝度を低下
させる第2制御状態とを、排他的に制御する(図189、図191参照)。
(35)遊技機10は、第1音出力部(たとえば、左上スピーカ)と、第2音出力部(
たとえば、右上スピーカ)と、制御部と、を含む。制御部は、電源投入を検出した場合、
所定条件成立(たとえば、タイミングt6)までの間、第1音出力部から音出力させ、第
2音出力部による音出力を制限する第1制御状態(たとえば、タイミングt0からタイミ
ングt1)と、第2音出力部から音出力させ、第1音出力部による音出力を制限する第2
制御状態(たとえば、タイミングt2からタイミングt3)とを、排他的に制御する(た
とえば、図187の弱制限態様または強制限態様を参照)。
(36)遊技機10は、群発光部と、制御部と、を含む。群発光部は、2以上の単色発
光部によって構成された多色発光部を2以上含む。制御部は、電源投入を検出した場合、
群発光部に含まれるすべての多色発光部について、所定条件成立までの間に単色発光部の
同時点灯数を制限しながら単色発光部を1回以上点灯させる(図189参照)。
(37)遊技機10は、群発光部と、制御部と、を含む。群発光部は、2以上の単色発
光部によって構成された多色発光部を2以上含む。制御部は、電源投入を検出した場合、
群発光部に含まれるすべての多色発光部について、所定条件成立までの間に単色発光部の
同時点灯数を制限しながら単色発光部のすべてを1回以上点灯させる(図189参照)。
(38)遊技機10は、音出力部と、発光部と、第1表示部と、第2表示部と、制御部
と、を含む。第2表示部は、第1表示部と比較して電力消費量が小さい。制御部は、電源
投入を検出した場合、音出力部による音出力を制限し、発光部と第1表示部を消灯させ、
第2表示部を点灯させる第1制御状態から、音出力部から音出力させ、発光部を点灯させ
、第1表示部と第2表示部を消灯させる第2制御状態、音出力部による音出力を制限し、
発光部を消灯させ、第1表示部を消灯させ第2表示部を点灯させる第3制御状態まで順次
切り替えた後に、第1表示部を点灯させる(図194参照)。
(39)遊技機10は、音出力部と、制御部と、を含む。音出力部は、第1チャンネル
と第2チャンネルとから独立して音出力可能である。制御部は、電源投入を検出した場合
、第1チャンネルまたは第2チャンネルのいずれか一方から音出力させ、所定時間経過後
に第1チャンネルおよび第2チャンネルの両方から音出力させるように音出力部を制御す
る(図186(3)参照)。
(40)遊技機10は、多色発光部と、制御部と、を含む。多色発光部は、第1の発光
色で発光可能な第1の単色発光部と第1の発光色と異なる第2の発光色で発光可能な第2
の単色発光部とを含む。制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立までの間、第
1の単色発光部を点灯させ、第2の単色発光部を消灯させる第1制御状態と、第2の単色
発光部を点灯させ、第1の単色発光部を消灯させる第2制御状態とを、排他的に制御する
(図189、図191参照)。
(41)遊技機10は、多色発光部と、制御部と、を含む。多色発光部は、第1の発光
色で発光可能な第1の単色発光部と第1の発光色と異なる第2の発光色で発光可能な第2
の単色発光部とを含む。制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立までの間、第
1の単色発光部を第2の単色発光部よりも高い輝度で点灯させる第1制御状態と、第2の
単色発光部を第1の単色発光部よりも高い輝度で点灯させる第2制御状態とを、排他的に
制御する(図189、図191参照)。
(42)遊技機10は、多色発光部と、制御部と、を含む。多色発光部は、2以上の単
色発光部を含む。制御部は、電源投入を検出した場合、所定条件成立までの間に単色発光
部の同時点灯数を制限しながら多色発光部を1回以上点灯させる(図190参照)。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態の遊技機10について説明する。遊技機10は、作業者が遊技
制御装置100のRAM111C等の初期化をしようとする場合には、電源装置400の
RAMクリアスイッチ112(初期化スイッチ)をオン操作しながら電源スイッチをオン
操作する必要がある(図3参照)。第10の実施形態の遊技機10は、悪意のある第三者
が遊技制御装置100のRAM111C等の初期化が容易におこなえない構造を有する。
まず、遊技機10における電源スイッチや初期化スイッチの操作環境について図196
を用いて説明する。図196は、第10の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
図示する遊技機10は、外枠11に対して前面枠12を開放する様子を示す。遊技機1
0は、一般に島と呼ばれる遊技場設備に外枠11を固定し、前面枠12を開放することに
よって遊技場の係員によるメンテナンス作業をおこなえるようにしている。そのため、遊
技機10は、外枠11に前面枠12を軸支する軸支側よりも開放側において、設置環境で
のメンテナンス作業性が優れる。特に、近時の遊技機は、前面枠12の前面側構成部材(
たとえば、枠装飾装置18や上皿21等(図1参照))の突出量が大きいことから、前面
枠12が遊技場設備(たとえば、呼び出しランプや、カードユニット等)と干渉し、前面
枠12の開放量が制限される場合がある。
前面枠12は、遊技盤30の裏面側に遊技制御装置100と演出制御装置300とを備
える。遊技制御装置100は、初期化スイッチを臨ませて基板ボックスに収容される遊技
制御基板650を含む。演出制御装置300は、基板ボックスに収容される演出制御基板
651を含む。電源装置400は、電源スイッチを臨ませて基板ボックスに収容される電
源制御基板652を含む。さらに、前面枠12は、前面枠(本体枠)12から裏面側に臨
む各種基板653,654を備える。各種基板653,654は、制御基板(たとえば、
払出制御基板)、中継基板(たとえば、中継基板70)、その他基板(たとえば、LED
基板やセンサ基板)等である。遊技機10は、遊技制御基板650、演出制御基板651
、電源制御基板652、および各種基板653,654をハーネス(図示せず)により電
気的に接続する。
前述したように、遊技機10は、前面枠12を開放することによって係員によるメンテ
ナンス作業をおこなえるようにしている。通常、遊技場の係員は、前面枠12を大きく開
放して十分な作業環境を確保したうえで、RAM111C等の初期化をおこなう。一方、
悪意のある第三者は、前面枠12をわずかに開放して最低限度の作業環境を確保したうえ
で、不正行為としてRAM111C等の初期化をおこなう。このような最低限度の作業環
境は、片手操作可能な程度の作業環境であることが多い。そこで、遊技機10は、RAM
111C等の初期化の片手操作を困難にする構造を有する。一方で、遊技機10は、RA
M111C等の初期化の両手操作までを困難にする構造を有するものでないことから、前
面枠12を大きく開放して十分な作業環境を確保する遊技場の係員の操作性を毀損しない
次に、RAM111C等の初期化の片手操作を困難にする構造について図197を用い
て説明する。図197は、第10の実施形態の遊技機の電源スイッチと初期化スイッチの
配置の一例を示す図である。
遊技制御基板650は、RAMクリアスイッチ(初期化スイッチ)112と基板カバー
662を含む。RAMクリアスイッチ112は、プッシュスイッチであって、基板カバー
662に覆われない位置で押下操作可能になっている。
電源制御基板652は、電源スイッチ660と基板カバー664を含む。電源スイッチ
660は、シーソー構造を有するスイッチであって、基板カバー664に覆われない位置
で電源操作(ONとOFF)可能になっている。また、電源スイッチ660は、シーソー
を一側に倒した時に電源をONにし、他側に倒した時に電源をOFFにする。この電源を
ONにする一側は、電源をOFFにする他側と比較してRAMクリアスイッチ112から
遠い側に位置する。これにより、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112の押下操作
と同時の電源スイッチ660のOFF操作よりも、RAMクリアスイッチ112の押下操
作と同時の電源スイッチ660のON操作を困難にしている。したがって、遊技機10は
、不正なRAM111C等の初期化操作を困難ならしめることができる。なお、望ましく
は、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660の配置間隔を、R
AMクリアスイッチ112の押下操作と同時の電源スイッチ660のON操作を困難な距
離L3(たとえば、25cm)とすることが望ましい。なお、RAMクリアスイッチ11
2と電源スイッチ660の配置間隔を、左右方向に距離L1と、上下方向に距離L2を有
することで距離L3を実現する。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と比較して強い操作力を要する電源
スイッチ660をRAMクリアスイッチ112よりも下方に配置する。これにより、遊技
機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660の配置間隔が十分に確保で
きない場合であっても不正なRAM111C等の初期化操作を困難ならしめることができ
る。
また、遊技機10は、前面枠12を裏面から望んだ時に、RAMクリアスイッチ112
と電源スイッチ660とが右下がりに並ぶように配置する。これにより、遊技機10は、
悪意のある第三者が前面枠12の裏面側に手を回しておこなうRAMクリアスイッチ11
2の押下操作と同時の電源スイッチ660のON操作を、RAMクリアスイッチ112と
電源スイッチ660とが左下がりに並ぶ配置より困難ならしめる。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660との間に、基
板カバー662または基板カバー664、あるいはその両方を配置することにより、RA
Mクリアスイッチ112と電源スイッチ660の配置間隔が十分に確保できない場合であ
っても不正なRAM111C等の初期化操作を困難ならしめることができる。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660との間に、R
AMクリアスイッチ112の押下操作と同時の電源スイッチ660のON操作を妨げる障
害物663を配置する。これにより、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源
スイッチ660の配置間隔が十分に確保できない場合であっても不正なRAM111C等
の初期化操作を困難ならしめることができる。なお、障害物663は、起立壁等であって
もよいし、ハーネスや他の基板、制御装置等であってもよい。
なお、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112を遊技制御基板650に備えるとし
たが、たとえば、払出制御装置200が備える払出制御基板等、その他の基板に備えるよ
うにしてもよい。
これにより、遊技機10は、悪意のある第三者が片手で初期化操作をおこなうことを抑
制できる。一方、遊技場係員は、初期化操作の操作環境が十分であることから両手を用い
て容易に初期化操作をおこなうことができる。
次に、RAMクリアスイッチ112の位置案内について図198を用いて説明する。図
198は、第10の実施形態の遊技機の初期化スイッチの位置案内の一例を示す図である
遊技機10は、電源制御基板652が備える電源スイッチ660の近傍であって、基板
カバー664に案内表示690を備える。案内表示690は、RAMクリアスイッチ(初
期化スイッチ)112の位置(方向)を示す。これにより、遊技機10は、初期化操作に
おいて電源スイッチ660の位置がわかるが、RAMクリアスイッチ112の位置がわか
らない操作者にRAMクリアスイッチ112の位置を案内することができる。
また、遊技機10は、遊技制御基板650が備えるRAMクリアスイッチ112の近傍
であって、基板カバー662に案内表示691を備える。案内表示691は、電源スイッ
チ660の位置(方向)を示す。これにより、遊技機10は、初期化操作においてRAM
クリアスイッチ112の位置がわかるが、電源スイッチ660の位置がわからない操作者
に電源スイッチ660の位置を案内することができる。
また、遊技機10は、遊技制御基板650が備える検査用コネクタ670の近傍にRA
Mクリアスイッチ112を備える。検査用コネクタ670は、検査を容易にするために、
前面枠12を裏面から望んだ時に容易に発見可能な外観を有する。これにより、遊技機1
0は、検査用コネクタ670を手掛かりにしたRAMクリアスイッチ112の位置確認を
容易にすることができる。
このように、遊技機10は、電源スイッチ660とRAMクリアスイッチ112の位置
が離れていても、あるいは電源スイッチ660とRAMクリアスイッチ112の位置につ
いて不案内な操作者がいても、電源スイッチ660とRAMクリアスイッチ112の位置
を容易に把握可能にする。
次に、RAM111C等の初期化の片手操作を困難にする構造の別例について図199
を用いて説明する。図199は、第10の実施形態の変形例1の遊技機の電源スイッチと
初期化スイッチの配置の一例を示す図である。
遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660を左右方向または上
下方向に距離L21だけ離して配置する。また、遊技機10は、電源スイッチ660のO
FF操作部とRAMクリアスイッチ112とを、左右方向または上下方向に距離L21よ
り小さい距離L22だけ離れる向きで配置する。遊技機10は、電源スイッチ660のO
N操作部とRAMクリアスイッチ112とを、左右方向または上下方向に距離L21より
大きい距離L23だけ離れる向きで配置する。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660を、前面枠1
2を裏面から望んだ時の奥行き方向に距離L41だけ離して配置する。これにより、遊技
機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660の配置間隔が十分に確保で
きない場合であっても不正なRAM111C等の初期化操作を困難ならしめることができ
る。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660との間に障害
物663を設けることで、奥行き方向の距離L41に加えて距離L42を加えた距離を跨
いだ初期化操作を操作者に強いることができる。
これにより、遊技機10は、悪意のある第三者が片手で初期化操作をおこなうことを抑
制できる。一方、遊技場係員は、初期化操作の操作環境が十分であることから両手を用い
て容易に初期化操作をおこなうことができる。
次に、RAM111C等の初期化の片手操作を困難にする構造の別例について図200
を用いて説明する。図200は、第10の実施形態の変形例2の遊技機の電源スイッチと
初期化スイッチの配置の一例を示す図である。
第10の実施形態の変形例2の遊技機10は、RAMクリアスイッチ(初期化スイッチ
)112と電源スイッチ660とを同じ電源制御基板655に備える点で、RAMクリア
スイッチ112を遊技制御基板650に備え、電源スイッチ660を電源制御基板652
に備えるとした第10の実施形態の遊技機10と相違する。
電源制御基板655は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660と基板カバ
ー664を含む。電源スイッチ660は、シーソー構造を有するスイッチであって、基板
カバー664に覆われない位置で電源操作(ONとOFF)可能になっている。また、電
源スイッチ660は、シーソーを一側に倒した時に電源をONにし、他側に倒した時に電
源をOFFにする。この電源をONにする一側は、電源をOFFにする他側と比較してR
AMクリアスイッチ112から遠い側に位置する。これにより、遊技機10は、RAMク
リアスイッチ112の押下操作と同時の電源スイッチ660のOFF操作よりも、RAM
クリアスイッチ112の押下操作と同時の電源スイッチ660のON操作を困難にしてい
る。したがって、遊技機10は、不正なRAM111C等の初期化操作を困難ならしめる
ことができる。なお、望ましくは、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源ス
イッチ660の配置間隔を、RAMクリアスイッチ112の押下操作と同時の電源スイッ
チ660のON操作を困難な距離L3(たとえば、25cm)とすることが望ましい。な
お、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660の配置間隔を、左右方向に距離L
1と、上下方向に距離L2を有することで距離L3を実現する。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と比較して強い操作力を要する電源
スイッチ660をRAMクリアスイッチ112よりも下方に配置する。これにより、遊技
機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660の配置間隔が十分に確保で
きない場合であっても不正なRAM111C等の初期化操作を困難ならしめることができ
る。
また、遊技機10は、前面枠12を裏面から望んだ時に、RAMクリアスイッチ112
と電源スイッチ660とが右下がりに並ぶように配置する。これにより、遊技機10は、
悪意のある第三者が前面枠12の裏面側に手を回しておこなうRAMクリアスイッチ11
2の押下操作と同時の電源スイッチ660のON操作を、RAMクリアスイッチ112と
電源スイッチ660とが左下がりに並ぶ配置より困難ならしめる。
また、遊技機10は、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660との間に基板
カバー664を配置することにより、RAMクリアスイッチ112と電源スイッチ660
の配置間隔が十分に確保できない場合であっても不正なRAM111C等の初期化操作を
困難ならしめることができる。
これにより、遊技機10は、悪意のある第三者が片手で初期化操作をおこなうことを抑
制できる。一方、遊技場係員は、初期化操作の操作環境が十分であることから両手を用い
て容易に初期化操作をおこなうことができる。
[第11の実施形態]
次に、第11の実施形態の遊技機10について説明する。第11の実施形態の遊技機1
0は、複数の表示演出を実行可能である。第11の実施形態の遊技機10は、表示演出を
重複して実行する時、少なくともいずれかの表示演出の態様を単独実行時の態様と異なる
態様(重複実行時の態様)に変更する。
なお、表示演出としては、RTC(Real Time Clock)をトリガとして発生する演出、
始動口等への入賞をトリガとして発生する演出、発射検出をトリガとして発生する演出、
エラー発生をトリガとして発生する演出などがある。
なお、第11の実施形態における遊技機10の表示装置41における表示画面の表示内
容のうち前述した第8の実施形態における表示内容と同様の構成については同様の符号を
用いて説明する。なお、以下で説明する各表示演出の表示内容は、一例であってこれに限
定されるものではない。
遊技機10が2つの表示演出(第1表示演出と第2表示演出)をそれぞれ単独実行して
いる間の表示画面について図201および図202を用いて説明する。図201は、第1
1の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。図202は
、第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。
まず第1表示演出について説明する。図201(1)に示す表示画面700は、第1表
示演出中の表示画面の一例である。第1表示演出は、遊技者の興趣向上や、遊技者に対す
る情報の報知を目的として実行される演出の一例である。ここでは、第1表示演出は、期
待度を予告する予告演出である。第1表示演出が予告する期待度としては、たとえば、特
図変動表示ゲームの大当り(結果)の期待度、リーチ発展の期待度、保留記憶の期待度な
どがある。
表示画面700は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701を含む。
大図柄群表示領域611は、表示装置41の略中央部にあって大図柄群601を表示する
第1表示演出表示領域701は、画面の略中央部にあって第1表示演出を表示する。表
示画面700においては、第1表示演出表示領域701は、表示要素701aを表示する
。表示要素701aは、第1表示演出を構成する構成要素であり、遊技者に対する操作案
内を担当する。表示画面700においては、表示要素701aは、「PUSH」というメ
ッセージを表示し、遊技者がオプション設定部25(決定ボタンスイッチ25b)の押下
をおこなうように促す。表示要素701aは、最前面に表示されている。これによれば、
遊技機10は、第1表示演出で実行中の演出の視認性を向上できる。
なお、表示要素701aが表示される位置は最前面に限らない。たとえば、遊技機10
は、大図柄群601の表示位置を基準に、大図柄群601よりも優先する位置(前面)に
なるように表示要素701aを表示する位置を決めてもよいし、保留表示605や保留消
化表示606の表示位置を基準に、保留表示605や保留消化表示606よりも優先する
位置(前面)になるように表示要素701aを表示する位置を決めてもよい。
なお、遊技機10は、エラー報知がおこなわれる場合には、表示要素701aをエラー
報知よりも優先度を下げて表示(エラー報知の背面側に表示)してもよい。これによれば
、遊技機10は、エラー報知の報知効果を向上できる。
また、遊技機10は、表示内容次第で表示要素701aの優先度(表示する位置)を変
化させてもよい。たとえば、遊技機10は、保留表示606において保留先読み予告演出
がおこなわれている場合には、表示要素701aを保留表示606よりも優先度を下げて
表示(保留表示606の背面側に表示)してもよい。これによれば、遊技機10は、他の
表示内容の報知効果を向上できる。
また、遊技機10は、優先度を下げることで、視認性が損なわれる恐れがある場合には
、表示要素701aの表示位置や大きさを変更してもよい。これによれば、遊技機10は
、第1表示演出で実行中の演出の視認性を向上できる。以下、第1表示演出表示領域70
1における当該第1表示演出の態様を態様A1とする。
図201(2)に示す表示画面702は、第1表示演出中の表示画面の一例であって、
表示画面700の操作指示に従って、操作がおこなわれた場合に表示される画面である。
表示画面702は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701を含む。
表示画面702においては、第1表示演出表示領域701は、表示要素701bと複数の
表示要素701cを表示する。
表示要素701bは、第1表示演出を構成する構成要素であり、第1表示演出における
賑やかし(演出効果の向上(興趣向上))を担当する。表示画面702においては、表示
要素701bは、ロケットのようなキャラクタであり、第1表示演出表示領域701内を
動き回ることで第1表示演出が単調にならないように変化を与える。
表示要素701cは、第1表示演出を構成する構成要素であり、第1表示演出における
賑やかし(演出効果の向上(興趣向上))および期待度報知を担当する。表示画面702
においては、表示要素701cは、星のようなキャラクタである。
表示画面702においては、複数の表示要素701cは、第1表示演出表示領域701
内の全域(大図柄群表示領域611の内側、および外側)に表示され、各表示要素701
cが第1表示演出表示領域701内において適宜移動して流れ星が流れているような演出
をおこなうことで、第1表示演出が単調にならないように変化を与える。たとえば、遊技
機10は、流れ星が流れているような演出において、第1表示演出表示領域701内の大
図柄群表示領域611の外側に対応する部分において表示要素701cを出現させ、外側
に対応する部分から内側に対応する部分へと表示要素701cを移動させた後に消失させ
る。また、遊技機10は、流れ星が流れているような演出において、第1表示演出表示領
域701内の大図柄群表示領域611の外側に対応する部分において表示要素701cを
出現させ、外側に対応する部分から内側に対応する部分を経て外側に対応する部分へと表
示要素701cを移動させた後に消失させる。また、遊技機10は、流れ星が流れている
ような演出において、第1表示演出表示領域701内の大図柄群表示領域611の内側に
対応する部分において表示要素701cを出現させ、内側に対応する部分から外側に対応
する部分へと表示要素701cを移動させた後に消失させる。このように、遊技機10は
、第1表示演出表示領域701の全体を利用した期待度報知をおこなうことで、興趣を向
上させることができる。
なお、遊技機10は、表示要素701cを大図柄群601の前面側または背面側のいず
れかで表示してもよいし、大図柄群601の前面側および背面側の両方で表示してもよい
。たとえば、遊技機10は、移動していない状態においては表示要素701cを大図柄群
601の背面側に表示し、移動している状態においては表示要素701cを大図柄群60
1の前面側に表示するようにしてもよい。
また、表示画面702においては、表示要素701cは、その態様(たとえば、点灯態
様)によって期待度を報知する。以下、第1表示演出表示領域701における当該第1表
示演出の態様を態様A2とする。
次に第2表示演出について説明する。図202に示す表示画面703は、第2表示演出
中の表示画面の一例である。第2表示演出は、遊技者の興趣向上や、遊技者に対する情報
の報知を目的として実行される演出の一例である。ここでは、第2表示演出は、期待度を
予告する予告演出である。第2表示演出が予告する期待度としては、たとえば、特図変動
表示ゲームの大当り(結果)の期待度、リーチ発展の期待度、保留記憶の期待度などがあ
る。なお、第2表示演出は、第1表示演出と同種の期待度を報知するものであってもよい
(たとえば、両方とも大当りの期待度を報知するものであってもよい)し、異種の期待度
を報知するものであってもよい。
表示装置41は表示画面703において、大図柄群表示領域611と、第2表示演出表
示領域704を含む。第2表示演出表示領域704は、画面の略中央部にあって第2表示
演出を表示する。表示画面703においては、第2表示演出表示領域704は、表示要素
704aと表示要素704bとを表示する。
表示要素704aは、第2表示演出を構成する構成要素であり、期待度報知を担当する
。表示画面703においては、表示要素704aは、その態様(たとえば、表示するキャ
ラクタの種別)によって期待度を報知する。表示画面703においては、表示要素704
aは、虎のようなキャラクタである。
表示要素704bは、第2表示演出を構成する構成要素であり、情報の報知を担当する
。表示画面703においては、表示要素704bは、「チャンス!!」というメッセージ
を報知する。以下、第2表示演出表示領域704における当該第2表示演出の態様を態様
B1とする。
次に第1表示演出と第2表示演出とが重複実行されている間の表示画面について図20
3を用いて説明する。図203は、第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例
を示す図(その3)である。
図203(1)に示す表示画面705は、第1表示演出中かつ第2表示演出中の表示画
面の一例である。
表示画面705は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第2
表示演出表示領域704とを含む。
表示画面705においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2の第1表示演出
を表示する。
また、表示画面705においては、第2表示演出表示領域704は、態様B1の第2表
示演出を表示する。第2表示演出表示領域704は、一部が第1表示演出表示領域701
と重なっている。
図203(2)に示す表示画面706は、表示画面705の後の表示画面であって、第
1表示演出との重複実行に伴い第2表示演出の態様を変更した後の表示画面の一例である
表示画面706は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第2
表示演出表示領域704とを含む。
表示画面706においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2の第1表示演出
を表示する。
また、表示画面706においては、第2表示演出表示領域704は、態様B1における
態様と同様の態様の表示要素704aと、態様B1における態様と異なる態様の表示要素
704bとを表示する。
表示画面706においては、表示要素704bは、メッセージを表示する表示部分の背
景が、単独実行した場合と異なる態様になっている。具体的には、表示画面706におい
ては、表示要素704bは、星のようなキャラクタ(第1表示演出の表示要素701c(
第1表示演出が報知する期待度を把握可能な情報))を背景として表示し、これにより、
第1表示演出の期待度を報知する。以下、第2表示演出表示領域704における当該第2
表示演出の態様を態様B2とする。
以上が第1表示演出と第2表示演出とを重複実行した場合の一例である。このように、
遊技機10は、第1表示演出と第2表示演出とを重複実行する場合、第2表示演出の態様
を第1表示演出の表示要素を含むような態様に変更することで表示演出に関連性や連続性
を持たせることができる。
このように、重複実行する表示演出に関連性や連続性を持たせることで、遊技機10は
、重複実行する表示演出をそれぞれ単独実行時と同態様で実行する場合よりも、遊技者に
とって理解容易な演出をおこなうことができる。
さらに、表示演出を他の表示演出の表示要素を含む態様に変更するため、新たに含める
表示要素によって報知効果の向上や興趣向上効果の向上を期待できる。
たとえば、上記例のように遊技機10は、第1表示演出が報知する情報(期待度)の報
知を担当する表示要素を含む態様に第2表示演出の態様を変更すれば、第1表示演出が報
知する情報(期待度)を遊技者が見落とすことを防止、すなわち、期待度の報知効果を向
上できる。
したがって、遊技機10は、第1表示演出が表示する表示要素のうち重要な要素(情報
の報知を担当する表示要素)を含む態様に第2表示演出の態様を変更することで、第1表
示演出を構成する表示要素のうちのどの表示要素が重要な要素であるか遊技者が把握する
サポートをして、表示演出に対する理解度の向上を図ることもできる。
次に第1表示演出を単独実行する場合、第2表示演出を単独実行する場合、第1表示演
出と第2表示演出を重複実行する場合の流れについて図204を用いて説明する。図20
4は、第11の実施形態の表示演出のタイミングチャートを示す図である。
図204(1)に示すタイミングチャートは、第1表示演出を単独実行する場合の流れ
を示す。
遊技機10は、タイミングt11に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt1
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後
(タイミングt12)から規定時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt
15に第1表示演出を終了する。
図204(2)に示すタイミングチャートは、第2表示演出を単独実行する場合の流れ
を示す。
遊技機10は、タイミングt13に態様B1の第2表示演出を開始し、規定時間(T2
)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt16に第2表示演出を終了する。
図204(3)に示すタイミングチャートは、第1表示演出と第2表示演出とを重複実
行する場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt11に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt1
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、タイミングt13に態様B1の第2表示
演出を開始し、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
遊技機10は、タイミングt13からタイミングt14まで態様A2の第1表示演出と
態様B1の第2表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt14に第2表示演出の
態様を態様B1から態様B2に変更し、態様A2の第1表示演出と態様B2の第2表示演
出との重複実行を開始する。
なお、態様B1から態様B2に変更するタイミングt14は、重複実行を開始してから
の時間に基づいて決定(たとえば、重複実行を開始してから5秒後に変更するなどと決定
)してもよいし、重複実行中の第1表示演出や第2表示演出の演出内容に基づいて決定(
たとえば、第2表示演出に干渉するような演出を第1表示演出がおこなうタイミング(た
とえば、所定以上の大きさの表示要素701cが第2表示演出の表示要素704bと重な
るタイミング)で変更するなどと決定)してもよい。
たとえば、遊技機10は、重複実行中の第1表示演出や第2表示演出の演出内容に基づ
いて表示演出の態様を変更するタイミングを決定することで、重複実行中の第1表示演出
から干渉されて(の影響により)第2表示演出の態様が切り替ったように遊技者に知得さ
せることもできる。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt12)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt15に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt1
6に第2表示演出を終了する。
なお、単独実行時と重複実行時において同様の時間だけ第1表示演出および第2表示演
出をおこなうとして説明したがこれに限らない。遊技機10は、操作指示に従って操作が
おこなわれた後(タイミングt12)から終了するまでの規定時間を、T1よりも短いT
1aとしてもよいし、T1よりも長いT1bとしてもよい。また、遊技機10は、第2表
示演出を開始してから終了するまでの規定時間を、T2より短いT2aとしてもよいし、
T2よりも長いT2bとしてもよい。たとえば、遊技機10は、第1表示演出と第2表示
演出それぞれの重要性(優先度)を鑑みて、規定時間を調整することもできる。
次に、表示演出の設定について図205を用いて説明する。図205は、第11の実施
形態の表示演出設定処理のフローチャートを示す図である。
表示演出設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってメイン処
理のステップD22の演出表示編集処理内において実行される処理である。
[ステップD161]制御部は、設定しようとしている表示演出を実行した場合に、設
定済みの他の表示演出と重複実行することになるか否かを判定する。制御部は、設定しよ
うとしている表示演出を実行した場合に、他の表示演出と重複実行することになると判定
した場合にはステップD162に進み、重複実行することにならないと判定した場合にス
テップD165に進む。
[ステップD162]制御部は、重複実行時に表示演出の態様の変更を実行するか否か
を判定する。
たとえば、制御部は、設定しようとしている表示演出と設定済みの他の表示演出とを重
複実行することとなる時間の長さが、閾値以上である場合に重複実行時に表示演出のうち
のいずれかの態様の変更を実行すると判定する。
または、制御部は、設定しようとしている表示演出と設定済みの他の表示演出とを重複
実行することとなる間における各表示演出の演出内容に所定の演出が含まれている場合に
、重複実行時に表示演出のうちのいずれかの態様の変更を実行すると判定する。
制御部は、表示演出の態様の変更を実行すると判定した場合にステップD163に進み
、表示演出の態様の変更を実行しないと判定した場合にステップD165に進む。
[ステップD163]制御部は、設定済みの他の表示演出の再設定が必要であるか否か
を判定する。
たとえば、制御部は、設定済みの表示演出が第1表示演出であり、設定しようとしてい
る表示演出が第2表示演出である場合に、再設定が不要であると判定する。
一方で、制御部は、設定済みの表示演出が第2表示演出であり、設定しようとしている
表示演出が第1表示演出である場合に、再設定が必要であると判定する。
制御部は、設定済みの他の表示演出の再設定が必要であると判定した場合にステップD
164に進み、設定済みの他の表示演出の再設定が必要でないと判定した場合にステップ
D165に進む。
[ステップD164]制御部は、設定済みの他の表示演出の再設定をおこなう。
[ステップD165]制御部は、設定しようとしている表示演出の設定をおこなう。
なお、第1表示演出と第2表示演出との2つの表示演出を重複実行する場合を例として
用いて説明したがこれに限らない。たとえば、3以上の表示演出を同時に重複実行する場
合にも同様に実現できる。
なお、第1表示演出および第2表示演出として期待度を報知する表示演出を用いて説明
したがこれに限らない。たとえば、第1表示演出および第2表示演出は、エラーを報知す
る表示演出などであっても同様に実現できる。
なお、表示画面706においては、第1表示演出表示領域701において第1表示演出
を継続しながら、第2表示演出の表示要素704bの表示部分の背景として第1表示演出
の一部(表示要素701c)を表示することで、第2表示演出を第1表示演出の作用を受
けたような演出に変更したがこれに限らない。第1表示演出の表示要素のすべてを第2表
示演出に含める(第2表示演出内で第1表示演出を実行する)とともに、第1表示演出を
終了させ、空いたスペース(第2表示演出表示領域704と重ならない部分)で他の表示
演出(たとえば、第1表示演出または第2表示演出のうち優先度の高い演出の補助演出等
)をおこなうこともできる。
ここで第1表示演出を終了させ、空いたスペース(第2表示演出表示領域704と重な
らない部分)で他の表示演出をおこなう例について、図206を用いて説明する。図20
6は、第11の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その4)である。
図206(1)に示す表示画面706aは、表示画面706の変形例であり、第1表示
演出を終了させ、空いたスペース(第2表示演出表示領域704と重ならない部分)で第
2表示演出の補助演出をおこなっている状態の表示画面の一例である。
表示画面706aは、大図柄群表示領域611と、第2表示演出表示領域704と、他
表示演出表示領域707とを含む。
表示画面706aにおいては、第2表示演出表示領域704は、態様B1における態様
と同様の態様の表示要素704aと、態様B1における態様と異なる態様の表示要素70
4bとを表示する。具体的には、表示画面706aにおいては、表示要素704bは、メ
ッセージに替えて、第2表示演出を表示する。
他表示演出表示領域707は、他の表示演出(第1表示演出および第2表示演出以外の
表示演出)を表示する領域である。他表示演出表示領域707は、第2表示演出表示領域
704と重ならないように設けられている。表示画面706aにおいては、他表示演出表
示領域707は、第2表示演出の補助演出を表示している。表示画面706aにおいては
、他表示演出表示領域707は、たとえば、虎のようなキャラクタ(表示要素704aに
対応するキャラクタ)とサングラスをかけた虎のようなキャラクタとが対決する演出を表
示することにより、第2表示演出の期待度報知を補助する演出を表示している。
図206(2)に示す表示画面706bは、表示画面706の変形例であり、第1表示
演出を終了して空いたスペース(第2表示演出表示領域704と重ならない部分)で第1
表示演出の補助演出をおこなっている状態の表示画面の一例である。
表示画面706bは、大図柄群表示領域611と、第2表示演出表示領域704と、他
表示演出表示領域707とを含む。
表示画面706bにおいては、第2表示演出表示領域704は、態様B1における態様
と同様の態様の表示要素704aと、態様B1における態様と異なる態様の表示要素70
4bとを表示する。具体的には、表示画面706bにおいては、表示要素704bは、メ
ッセージに替えて、第2表示演出を表示する。
表示画面706bにおいては、他表示演出表示領域707は、第1表示演出の補助演出
を表示する。表示画面706bにおいては、他表示演出表示領域707は、たとえば、期
待度80%というメッセージを表示することにより、第1表示演出の期待度報知を補助す
る演出を表示している。
このように、遊技機10は、第1表示演出の表示要素のすべてを含むような態様に第2
表示演出の態様を変更することで第2表示演出内で第1表示演出の内容を漏れなくカバー
(把握可能に)できる。これにより、遊技機10は、第1表示演出を終了させ、スペース
を開けることができる(表示領域の有効利用ができる)。また、遊技機10は、第1表示
演出を終了して空いたスペースで第1表示演出または第2表示演出のうち優先度(重要度
)が高い演出の補助演出をおこなうことで、より確実に優先度の高い演出の報知内容を遊
技者に把握させることができる。
なお、ここでは他表示演出表示領域707において、第1表示演出または第2表示演出
のうち優先度の高い演出の補助演出をおこなうとしたがこれにかぎらない。たとえば、第
1表示演出および第2表示演出以外の演出(たとえば、休憩を促す演出、モード変更演出
、キャラ選択演出等)が発生した場合には、当該発生した演出を他表示演出表示領域70
7でおこなうこともできる。
[第11の実施形態の変形例1]
次に第11の実施形態の変形例1について説明する。第11の実施形態では、第1表示
演出を実行している状態で第2表示演出を実行して、第1表示演出と第2表示演出とを重
複実行する場合について説明した。第11の実施形態の変形例1では、第2表示演出を実
行している状態で第1表示演出を実行して、第1表示演出と第2表示演出とを重複実行す
る場合について説明する。
第11の実施形態の変形例1について図207を用いて説明する。図207は、第11
の実施形態の変形例1の表示演出のタイミングチャートを示す図である。
図207に示すタイミングチャートは、先に第2表示演出を実行した状態で第1表示演
出を開始し、第1表示演出と第2表示演出とを重複実行する場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt21に態様B1の第2表示演出を開始する。遊技機10は
、タイミングt22に態様A1の第1表示演出を開始し、態様A1の第1表示演出と態様
B1の第2表示演出との重複実行を開始する。遊技機10は、タイミングt23に態様A
1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態様A1から
態様A2に変更し、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出との重複実行を開
始する。遊技機10は、タイミングt23からタイミングt24まで態様A2の第1表示
演出と態様B1の第2表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt24に第2表示
演出の態様を態様B1から態様B2に変更し、態様A2の第1表示演出と態様B2の第2
表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt25に第
2表示演出を終了する。また遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タ
イミングt23)から規定時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt26
に第1表示演出を終了する。
[第11の実施形態の変形例2]
次に第11の実施形態の変形例2について説明する。第11の実施形態の変形例2では
、重複実行時に第2表示演出の態様を変更するにあたり、第2表示演出の態様の変更が第
1表示演出との関係でおこなわれることを明示する演出をおこなうことで、第2表示演出
の態様の変更が第1表示演出との重複実行によって発生したことを把握可能にする。
第11の実施形態の変形例2について図208および図209を用いて説明する。図2
08は、第11の実施形態の変形例2の表示演出のタイミングチャートを示す図である。
図209は、第11の実施形態の変形例2の表示装置における表示画面の一例を示す図で
ある。
図208(1)に示すタイミングチャートは、第1表示演出と第2表示演出とを重複実
行する場合であって、第2表示演出の態様の変更が、第1表示演出との関係でおこなわれ
ることを明示する演出を第1表示演出で実行する場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt31に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt3
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、タイミングt33に態様B1の第2表示
演出を開始し、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
遊技機10は、タイミングt33からタイミングt34まで態様A2の第1表示演出と
態様B1の第2表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt34に第1表示演出の
態様を態様A2から、第2表示演出の態様の変更が第1表示演出との関係でおこなわれる
ことを明示する態様(以下、明示態様)に変更し、明示態様の第1表示演出と態様B1の
第2表示演出との重複実行を開始する。
ここで明示態様の第1表示演出と態様B1の第2表示演出とが重複実行されている間の
表示画面について図209(1)を用いて説明する。図209(1)に示す表示画面70
8は、図208(1)のタイミングチャートのタイミングt34からタイミングt35に
おける表示画面の一例である。
表示画面708は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第2
表示演出表示領域704とを含む。
表示画面708においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2における態様と
同様の態様の表示要素701bと、態様A2における態様と同様の態様の表示要素701
cと、表示要素701dとを表示する。
表示要素701dは、第1表示演出を構成する構成要素であり、第2表示演出の態様の
変更が第1表示演出との関係でおこなわれることの明示を担当する。表示画面708にお
いては、表示要素701dは、宇宙服を着た虎のようなキャラクタであり、たとえば、第
1表示演出を構成する表示要素701bから第2表示演出を構成する表示要素704bに
対して移動させ、第1表示演出が第2表示演出に対して影響をおよぼそうとしている様子
を表示することで、第2表示演出の態様の変更が第1表示演出との関係でおこなわれるこ
とを明示する。以下、第1表示演出表示領域701における当該第1表示演出の態様を明
示態様とする。
また、表示画面708においては、第2表示演出表示領域704は、態様B1の第2表
示演出を表示する。
遊技機10は、明示態様の第1表示演出を規定時間の間(たとえば、表示要素701d
が表示要素701bから表示要素704bに移動し終えるまでの間)、実行し、タイミン
グt35に第1表示演出の態様を明示態様から態様A2に変更するとともに、第2表示演
出の態様を態様B1から態様B2に変更し、態様A2の第1表示演出と態様B2の第2表
示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt32)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt36に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt3
7に第2表示演出を終了する。
図208(2)に示すタイミングチャートは、第1表示演出と第2表示演出とを重複実
行する場合であって、第2表示演出の態様の変更が、第1表示演出との関係でおこなわれ
ることを明示する演出を第2表示演出で実行する場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt31に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt3
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、タイミングt33に態様B1の第2表示
演出を開始し、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
遊技機10は、タイミングt33からタイミングt34まで態様A2の第1表示演出と
態様B1の第2表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt34に第2表示演出の
態様を態様B1から明示態様に変更し、態様A2の第1表示演出と明示態様の第2表示演
出との重複実行を開始する。
ここで態様A2の第1表示演出と明示態様の第2表示演出とが重複実行されている間の
表示画面について図209(2)を用いて説明する。図209(2)に示す表示画面70
9は、図208(2)のタイミングチャートのタイミングt34からタイミングt35に
おける表示画面の一例である。
表示画面709は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第2
表示演出表示領域704とを含む。
表示画面709においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2の第1表示演出
を表示する。
また、表示画面709においては、第2表示演出表示領域704は、態様B1における
態様と同様の態様の表示要素704aと、態様B1における態様と異なる態様の表示要素
704bとを表示する。
表示画面709において表示要素704bは、第2表示演出に関する内容のメッセージ
に替えて、「流れ星が降ってきた!!」という第1表示演出の演出内容に言及するメッセ
ージを報知して、態様の変更により第2表示演出に含める第1表示演出の表示要素701
cに注目を集めることで、第2表示演出の態様の変更が第1表示演出との関係でおこなわ
れることを明示する。以下、第2表示演出表示領域704における当該第2表示演出の態
様を明示態様とする。
遊技機10は、規定時間の間、明示態様の第2表示演出を実行すると、タイミングt3
5に第2表示演出の態様を明示態様から態様B2に変更し、態様A2の第1表示演出と態
様B2の第2表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt32)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt36に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt3
7に第2表示演出を終了する。
このように、遊技機10は、第2表示演出の態様の変更が第1表示演出との関係でおこ
なわれることを明示する明示態様を実行した後に、第2表示演出の態様を、第1表示演出
の表示要素を含む態様に変更することで、第1表示演出との重複実行によって第2表示演
出の態様が変更したことを遊技者により容易に把握させることができる。
なお、第1表示演出または第2表示演出のいずれかにおいて第2表示演出の態様の変更
が第1表示演出との関係でおこなわれることを明示する演出をおこなうとして説明したが
これに限らない。
たとえば、遊技機10は、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出とを重複
実行している状態で、第1表示演出および第2表示演出と独立した表示演出において、第
2表示演出の態様の変更が第1表示演出との関係でおこなわれることを明示する演出をお
こなうようにすることもできる。
また、遊技機10は、第1表示演出および第2表示演出の両方で、第2表示演出の態様
の変更が第1表示演出との関係でおこなわれることを明示する演出をおこなうこともでき
る。
[第11の実施形態の変形例3]
次に第11の実施形態の変形例3について説明する。第11の実施形態では、第2表示
演出の態様を第1表示演出の表示要素を含む態様に変更した。一方、第11の実施形態の
変形例3では、第1表示演出の態様についても第2表示演出の表示要素を含む態様に変更
する。
第11の実施形態の変形例3について図210および図211を用いて説明する。図2
10は、第11の実施形態の変形例3の表示演出のタイミングチャートを示す図である。
図211は、第11の実施形態の変形例3の表示装置における表示画面の一例を示す図で
ある。
図210に示すタイミングチャートは、第2表示演出の態様を第1表示演出の表示要素
を含む態様に変更するとともに、第1表示演出の態様を第2表示演出の表示要素を含む態
様に変更する場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt41に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt4
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、タイミングt43に態様B1の第2表示
演出を開始し、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
遊技機10は、タイミングt43からタイミングt44まで態様A2の第1表示演出と
態様B1の第2表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt44に第1表示演出の
態様を態様A2から態様A3に変更するとともに第2表示演出の態様を態様B1から態様
B2に変更し、態様A3の第1表示演出と態様B2の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
ここで、態様A3の第1表示演出と態様B2の第2表示演出とが重複実行されている間
の表示画面について図211を用いて説明する。図211に示す表示画面710は、図2
10のタイミングチャートのタイミングt44からタイミングt45における表示画面の
一例である。
表示画面710は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第2
表示演出表示領域704とを含む。
表示画面710においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2と異なる態様の
表示要素701bと、態様A2と同様の態様の表示要素701cとを表示する。
表示画面710において表示要素701bは、単独実行した場合と異なるキャラクタに
なっている。具体的には、表示画面710において表示要素701bは、虎のようなキャ
ラクタ(第2表示演出の表示要素704a(第2表示演出が報知する期待度を把握可能な
情報))が乗船したロケットのようなキャラクタであり、これにより、第2表示演出の期
待度についても報知する。以下、第1表示演出表示領域701における当該第1表示演出
の態様を態様A3とする。
また、表示画面710においては、第2表示演出表示領域704は、態様B2の第2表
示演出を表示する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt42)から規定
時間(T1)の第1表示演出の実行をおこない終えると、タイミングt45に第1表示演
出を終了する。また、遊技機10は、規定時間(T2)の第2表示演出の実行をおこない
終えると、タイミングt46に第2表示演出を終了する。
なお、第1表示演出の態様を態様A3に変更するタイミングおよび第2表示演出の態様
を態様B2に変更するタイミングをともにタイミングt44とする場合を例として用いて
説明したがこれに限らない。遊技機10は、第1表示演出の態様を態様A3に変更するタ
イミングと第2表示演出の態様を態様B2に変更するタイミングを異なるタイミングとし
てもよい。
なお、遊技機10は、第1表示演出および第2表示演出の態様を変更するとして説明し
たがこれに限らない。遊技機10は第1表示演出の態様だけを変更してもよい。
[第11の実施形態の変形例4]
第11の実施形態の変形例4について説明する。第11の実施形態の変形例では、第1
表示演出と第2表示演出とを重複実行する場合においても、第1表示演出の表示領域を単
独実行する場合と同じ表示領域で実行するとして説明した。一方、第11の実施形態の変
形例4では、第1表示演出と第2表示演出とを重複実行する場合に、第1表示演出を実行
する表示領域を単独実行する場合と異なる表示領域に変更する。
第11の実施形態の変形例4について図212および図213を用いて説明する。図2
12は、第11の実施形態の変形例4の表示演出のタイミングチャートを示す図(その1
)である。図213は、第11の実施形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例
を示す図(その1)である。
図212に示すタイミングチャートは、第1表示演出の表示領域を単独実行時と重複実
行時とで異ならせる場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt51に表示領域A1(第1表示演出表示領域701)にお
いて態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt52に態様A1における操作指示に
従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態様A1から態様A2に変更する。
遊技機10は、タイミングt53に表示領域B1(第2表示演出表示領域704)にお
ける態様B1の第2表示演出または表示領域B2における態様B1の第2表示演出を開始
すると、態様A2の第1表示演出を実行する領域を表示領域A1から表示領域A2に変更
し、表示領域A2における態様A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B1の
第2表示演出または表示領域B2における態様B1の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
ここで表示領域A2における態様A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B
1の第2表示演出とが重複実行されている間の表示画面と、表示領域A2における態様A
2の第1表示演出と、表示領域B2における態様B1の第2表示演出とが重複実行されて
いる間の表示画面について図213を用いて説明する。図213(1)、(2)に示す表
示画面は、図212のタイミングチャートのタイミングt53からタイミングt55にお
ける表示画面の一例である。
まず、表示領域A2における態様A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B
1の第2表示演出とが重複実行されている間の表示画面について図213(1)に示す表
示画面711を用いて説明する。
表示画面711は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域712と、第2
表示演出表示領域704とを含む。
第1表示演出表示領域712は、画面の略左上にあって第1表示演出を表示する。表示
画面711においては、第1表示演出表示領域712は、態様A2の第1表示演出を表示
する。表示画面711においては、第2表示演出表示領域704は、態様B1の第2表示
演出を表示する。
第1表示演出表示領域712(表示領域A2)と、第2表示演出表示領域704(表示
領域B1)とは、図203の第1表示演出表示領域701(表示領域A1)と第2表示演
出表示領域704(表示領域B1)とよりも重なっている部分が小さくなっている。これ
によれば、遊技機10は、第1表示演出表示領域712および第2表示演出表示領域70
4でおこなわれる演出の視認性を向上させることができる。このように、第1表示演出お
よび第2表示演出の視認性を確保することで、遊技機10は、並行する演出に対する遊技
者の関心を高めることができる。
また、第1表示演出表示領域712(表示領域A2)と、第2表示演出表示領域704
(表示領域B1)とは、一部が重なっている。これにより、遊技機10は、態様を変更す
る場合に態様の変更が他の表示演出の影響でおこなわれることを明示しやすくできる。
次に、表示領域A2における態様A2の第1表示演出と、表示領域B2における態様B
1の第2表示演出とが重複実行されている間の表示画面について図213(2)に示す表
示画面713を用いて説明する。
表示画面713は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域712と、第2
表示演出表示領域714とを含む。
表示画面713においては、第1表示演出表示領域712は、態様A2の第1表示演出
を表示する。第2表示演出表示領域714は、画面の略右上にあって第2表示演出を表示
する。表示画面713においては、第2表示演出表示領域714は、態様B1の第2表示
演出を表示する。
第1表示演出表示領域712(表示領域A2)と、第2表示演出表示領域714(表示
領域B2)とは、図203の第1表示演出表示領域701(表示領域A1)と第2表示演
出表示領域704(表示領域B1)とよりも重なっている部分が小さくなっている。これ
によれば、遊技機10は、第1表示演出表示領域712および第2表示演出表示領域71
4でおこなわれる演出の視認性を向上させることができる。このように、第1表示演出お
よび第2表示演出の視認性を確保することで、遊技機10は、並行する演出に対する遊技
者の関心を高めることができる。
また、第1表示演出表示領域712(表示領域A2)と、第2表示演出表示領域714
(表示領域B2)とは、一部が重なっている。これにより、遊技機10は、態様を変更す
る場合に態様の変更が他の表示演出の影響でおこなわれることを明示しやすくできる。
なお、上記表示領域の設定は一例であってこれに限らない。遊技機10は、第1表示演
出と第2表示演出とを重複実行する場合に、それぞれの表示演出を単独実行した場合と同
様の表示領域で実行する場合よりも視認性を向上し、なおかつ、態様の変更が他の表示要
素の影響でおこなわれることを明示できるような表示領域を設定すればよい。
遊技機10は、タイミングt53からタイミングt55まで表示領域A2における態様
A2の第1表示演出と、表示領域B1または表示領域B2における態様B1の第2表示演
出との重複実行をおこなうと、タイミングt55に表示領域B1または表示領域B2にお
ける第2表示演出の態様を態様B1から態様B2に変更し、表示領域A2における態様A
2の第1表示演出と表示領域B1または表示領域B2における態様B2の第2表示演出と
の重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt52)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt56に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt5
7に第2表示演出を終了する。
なお、表示領域A2(第1表示演出の重複時用の表示領域)と表示領域B2(第2表示
演出の重複時用の表示領域)とが一部が重複するように設けたがこれに限らない。たとえ
ば、遊技機10は、第1表示演出と第2表示演出とを重複実行する場合において、第1表
示演出の表示領域および第2表示演出の表示領域が重複しないように設けることもできる
第1表示演出の表示領域および第2表示演出の表示領域が重複しないように設けた例に
ついて図214(1)、(2)の表示画面を用いて説明する。図214は、第11の実施
形態の変形例4の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。
まず図214(1)に示す表示画面715について説明する。図214(1)に示す表
示画面715は、第1表示演出と、第2表示演出とが重複実行されている間の表示画面の
一例である。
表示画面715は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域716と、第2
表示演出表示領域717と、明示演出表示領域718と、を含む。
第1表示演出表示領域716は、画面の略中央左にあって第1表示演出を表示する。表
示画面715においては、第1表示演出表示領域716は、態様A2の第1表示演出を表
示する。
第2表示演出表示領域717は、画面の略中央右にあって第2表示演出を表示する。表
示画面715においては、第2表示演出表示領域717は、態様B1の第2表示演出を表
示する。
第1表示演出表示領域716と、第2表示演出表示領域717とは、重なっていない。
これによれば、遊技機10は、第1表示演出表示領域716および第2表示演出表示領域
717でおこなわれる演出の視認性を向上させることができる。
明示演出表示領域718は、第1表示演出表示領域716と第2表示演出表示領域71
7との間(隙間)に設けられる。明示演出表示領域718は、表示演出の態様の変更が他
の表示演出(たとえば、第2表示演出の態様が第1表示演出の影響で)の影響でおこなわ
れることを明示する明示演出を表示する。たとえば、明示演出表示領域718は、宇宙服
を着た虎のようなキャラクタ(図209の表示画面708における表示要素701d)を
第1表示演出表示領域716側から第2表示演出表示領域717側に移動させる演出(第
1表示演出が第2表示演出に作用しているような演出)を表示する。これにより遊技機1
0は、第1表示演出表示領域716と第2表示演出表示領域717とを重ならないように
設けた場合(離間している場合)であっても、第1表示演出の影響で第2表示演出の態様
が変更されることを遊技者が容易に把握可能に明示できる。
なお、遊技機10は、明示演出を別個用意すればよいため、変形例2のように第1表示
演出や第2表示演出内で明示する場合よりもデータを用意する手間や、データ量を減らす
ことができる。
次に図214(2)に示す表示画面719について説明する。図214(2)に示す表
示画面719は、第1表示演出と、第2表示演出とが重複実行されている間の表示画面の
一例である。
表示画面719は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域716と、第1
エフェクト表示領域716aと、第2表示演出表示領域717と、第2エフェクト表示領
域717aと、を含む。
第1エフェクト表示領域716aは、第1表示演出表示領域716の外周に設けられ、
第1表示演出表示領域716の周囲に所定のエフェクトを表示する。
第2エフェクト表示領域717aは、第2表示演出表示領域717の外周に設けられ、
第2表示演出表示領域717の周囲に所定のエフェクトを表示する。
第1エフェクト表示領域716aおよび第2エフェクト表示領域717aは、表示演出
の態様を変更する際に同期する。これにより、第1エフェクト表示領域716aと第2エ
フェクト表示領域717aは、表示演出の態様の変更が他の表示演出(たとえば、第2表
示演出の態様が第1表示演出の影響で)の影響でおこなわれることを明示する。これによ
り遊技機10は、第1表示演出表示領域716と第2表示演出表示領域717とを重なら
ないように設けた場合であっても、第1表示演出の影響で第2表示演出の態様が変更され
ることを遊技者が容易に把握可能に明示できる。
なお、遊技機10は、エフェクトを別個用意すればよいため、変形例2のように第1表
示演出や第2表示演出内で明示する場合よりもデータを用意する手間や、データ量を減ら
すことができる。
なお、表示領域の切り替えタイミングを第1表示演出と第2表示演出とを重複実行開始
する際としたがこれに限らない。ここで、表示領域の切り替えタイミングの別例について
図215を用いて説明する。図215は、第11の実施形態の変形例4の表示演出のタイ
ミングチャートを示す図(その2)である。図215(1)(2)に示すタイミングチャ
ートは、図212に示したタイミングチャートの別例である。
まず図215(1)に示すタイミングチャートについて説明する。図215(1)に示
すタイミングチャートは、第1表示演出と第2表示演出とを一定時間重複実行したのちに
第1表示演出の表示領域を変更するとともに、第2表示演出の態様の変更タイミングで第
2表示演出の表示領域を変更し得る場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt51に表示領域A1において態様A1の第1表示演出を開
始し、タイミングt52に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第
1表示演出の態様を態様A1から態様A2に変更する。
遊技機10は、タイミングt53に表示領域B1における態様B1の第2表示演出を開
始し、表示領域A1における態様A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B1
の第2表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、タイミングt53からタイミングt54まで表示領域A1における態様
A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B1の第2表示演出との重複実行を所
定時間おこなうと、態様A2の第1表示演出を実行する領域を表示領域A1から表示領域
A2に変更し、表示領域A2における態様A2の第1表示演出と、表示領域B1における
態様B1の第2表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、タイミングt54からタイミングt55まで表示領域A2における態様
A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B1の第2表示演出との重複実行をお
こなうと、タイミングt55に表示領域を表示領域B1または表示領域B2とするととも
に第2表示演出の態様を態様B1から態様B2に変更し、表示領域A2における態様A2
の第1表示演出と表示領域B1または表示領域B2における態様B2の第2表示演出との
重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt52)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt56に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt5
7に第2表示演出を終了する。
このように遊技機10は、態様の切り替えタイミングで第2表示演出の表示領域を表示
領域B1または表示領域B2とするため、態様が変わるタイミングで(演出内容の変化に
合わせて)表示領域を変更できるので、表示領域の変更によって生じる違和感を低減でき
る。また、遊技機10は、態様の切り替えタイミングで第2表示演出を実行する表示領域
を変更することができるため、表示演出が変化したことを表示領域の変更によっても利用
者に把握可能にできる。
次に図215(2)に示すタイミングチャートについて説明する。図215(2)に示
すタイミングチャートは、一定時間重複実行したのちに第1表示演出の表示領域を変更す
るとともに、第1表示演出の表示領域の変更と同期して第2表示演出の態様の表示領域を
変更し得る場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt51に表示領域A1において態様A1の第1表示演出を開
始し、タイミングt52に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第
1表示演出の態様を態様A1から態様A2に変更する。
遊技機10は、タイミングt53に表示領域B1における態様B1の第2表示演出を開
始し、表示領域A1における態様A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B1
の第2表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、タイミングt53からタイミングt54まで表示領域A1における態様
A2の第1表示演出と、表示領域B1における態様B1の第2表示演出との重複実行を所
定時間おこなうと、態様A2の第1表示演出を実行する領域を表示領域A1から表示領域
A2に変更する。また、遊技機10は、態様B1の第2表示演出を実行する領域を表示領
域B1または表示領域B2とする。これにより、遊技機10は、表示領域A2における態
様A2の第1表示演出と、表示領域B1または表示領域B2における態様B1の第2表示
演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、タイミングt54からタイミングt55まで表示領域A2における態様
A2の第1表示演出と、表示領域B1または表示領域B2における態様B1の第2表示演
出との重複実行をおこなうと、タイミングt55に第2表示演出の態様を態様B1から態
様B2に変更し、表示領域A2における態様A2の第1表示演出と表示領域B1または表
示領域B2における態様B2の第2表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt52)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt56に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt5
7に第2表示演出を終了する。
このように遊技機10は、第1表示演出の表示領域を変更するタイミングに合せて第2
表示演出の表示領域を表示領域B1または表示領域B2とするため、表示領域の変更によ
って生じる違和感を低減できる。
なお、第1表示演出において操作がおこなわれるタイミング(タイミングt52)で、
既に第2表示演出が実行されている場合、遊技機10は、当該操作を受け付けたタイミン
グに表示領域を変更するようにしてもよい。このように、遊技者の操作に合せて表示領域
を変更することで、遊技機10は、操作意欲を高め、画面で実行中の演出への注目度を向
上できる。これにより、遊技機10は、表示演出による興趣向上をより効果的にできる。
なお、遊技機10によってはリーチが発生した後に保留表示605や保留消化表示60
6が消える場合がある。このような場合には、遊技機10は、保留表示605や保留消化
表示606が消える前と、保留表示605や保留消化表示606が消えた後とで表示演出
の表示領域を変更してもよい。遊技機10は、保留表示605や保留消化表示606が消
える前と、保留表示605や保留消化表示606が消えた後とで表示演出の表示領域を変
更することで、保留表示605や保留消化表示606が消えることで生じたスペースの有
効利用ができる。これによれば、遊技機10は、表示演出をより大きな範囲で表示するこ
とができるため、効果的に興趣向上ができる。
[第11の実施形態の変形例5]
第11の実施形態の変形例5について説明する。第11の実施形態の変形例5では、第
2表示演出の態様が第1表示演出の表示要素を含む態様になっている状態において、第2
表示演出と第3表示演出とを重複実行する場合について説明する。
まず、遊技機10がおこなう第3表示演出を単独実行している間の表示画面について図
216を用いて説明する。図216は、第11の実施形態の変形例5の表示装置における
表示画面の一例を示す図(その1)である。
図216に示す表示画面720は、第3表示演出中の表示画面の一例である。第3表示
演出は、遊技者の興趣向上や、遊技者に対する情報の報知を目的として実行される演出の
一例である。ここでは、第3表示演出は、リーチを予告する予告演出である。
表示装置41は表示画面720において、大図柄群表示領域611と、第3表示演出表
示領域721を含む。
第3表示演出表示領域721は、画面の略中央部にあって第3表示演出を表示する。表
示画面720においては、第1表示演出表示領域721は、「リーチ!」というメッセー
ジを表示し、大図柄群表示領域611で現在表示中の特図変動表示ゲームがリーチに発展
することを報知する。以下、第3表示演出表示領域721における当該第3表示演出の態
様を態様C1とする。
次に第1表示演出の表示要素を含む態様の第2表示演出と第3表示演出とが重複実行さ
れている間の表示画面について図217を用いて説明する。図217は、第11の実施形
態の変形例5の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。
図217(1)に示す表示画面722は、第1表示演出の表示要素を含む態様の第2表
示演出と第3表示演出とが重複実行されている間の表示画面の一例である。
表示画面722は、大図柄群表示領域611と、第2表示演出表示領域704と、第3
表示演出表示領域721とを含む。
表示画面722においては、第2表示演出表示領域704は、態様B2の第2表示演出
を表示する。表示画面722においては、第3表示演出表示領域721は、態様C1の第
3表示演出を表示する。第3表示演出表示領域721は、一部が第2表示演出表示領域7
04と重なっている。
図217(2)に示す表示画面723は、表示画面722の後の表示画面であって、第
1表示演出の表示要素を含む態様の第2表示演出との重複実行に伴い第3表示演出の態様
を変更した後の表示画面の一例である。
表示画面723は、大図柄群表示領域611と、第2表示演出表示領域704と、第3
表示演出表示領域721とを含む。
表示画面723においては、第2表示演出表示領域704は、態様B2の第2表示演出
を表示する。
表示画面723においては、第3表示演出表示領域721は、態様C1と異なる態様で
「リーチ!」を表示する。具体的には、表示画面723においては、星のようなキャラク
タ(第1表示演出の表示要素701c(第1表示演出が報知する期待度を把握可能な情報
))及び虎のようなキャラクタ(第2表示演出の表示要素704a(第2表示演出が報知
する期待度を把握可能な情報))を含む態様で「リーチ!」というメッセージを表示し、
これにより、第1表示演出の期待度および第2表示演出の期待度を報知する。以下、第3
表示演出表示領域721における当該第3表示演出の態様を態様C2とする。
以上が第1表示演出の表示要素を含む態様の第2表示演出と第3表示演出とを重複実行
した場合の一例である。このように、遊技機10は、第1表示演出の表示要素を含む態様
の第2表示演出と第3表示演出とを重複実行する場合、第3表示演出の態様を第1表示演
出の表示要素および第2表示演出の表示要素を含むような態様に変更することで表示演出
に関連性や連続性を持たせることができる。
このように、重複実行する表示演出に関連性や連続性を持たせることで、遊技機10は
、重複実行する表示演出をそれぞれ単独実行時と同態様で実行する場合よりも、遊技者に
とって理解容易な演出をおこなうことができる。
さらに、表示演出を他の表示演出の表示要素を含む態様に変更するため、新たに含める
表示要素によって報知効果の向上や興趣向上効果の向上を期待できる。
たとえば、上記例のように遊技機10は、第1表示演出が報知する情報(期待度)の報
知を担当する表示要素および第2表示演出が報知する情報(期待度)の報知を担当する表
示要素を含む態様に第3表示演出の態様を変更すれば、第1表示演出が報知する情報(期
待度)および第2表示演出が報知する情報(期待度)を遊技者が見落とすことを防止、す
なわち、期待度の報知効果を向上できる。
したがって、遊技機10は、第1表示演出および第2表示演出が表示する表示要素のう
ち重要な要素(情報の報知を担当する表示要素)を含む態様に第3表示演出の態様を変更
することで、第1表示演出および第2表示演出を構成する表示要素のうちのどの表示要素
が重要な要素であるか遊技者が把握するサポートをして、表示演出に対する理解度の向上
を図ることもできる。
次に第1表示演出の表示要素を含む態様の第2表示演出と第3表示演出とを重複実行す
る場合の流れについて図218を用いて説明する。図218は、第11の実施形態の変形
例5の表示演出のタイミングチャートを示す図である。
図218(1)に示すタイミングチャートは、第3表示演出を単独実行する場合の流れ
を示す。
遊技機10は、タイミングt76に態様C1の第3表示演出を開始し、規定時間(T3
)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt79に第3表示演出を終了する。
図218(2)に示すタイミングチャートは、第1表示演出の表示要素を含む態様の第
2表示演出と第3表示演出とを重複実行する場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt71に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt7
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、タイミングt73に態様B1の第2表示
演出を開始し、態様A2の第1表示演出と態様B1の第2表示演出との重複実行を開始す
る。
遊技機10は、タイミングt73からタイミングt74まで態様A2の第1表示演出と
態様B1の第2表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt74に第2表示演出の
態様を態様B1から態様B2に変更し、態様A2の第1表示演出と態様B2の第2表示演
出との重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt72)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt75に第1表示演出を終了する
遊技機10は、タイミングt76に態様C1の第3表示演出を開始し、態様B2の第2
表示演出と態様C1の第3表示演出との重複実行を開始する。
遊技機10は、タイミングt76からタイミングt77まで態様B2の第2表示演出と
態様C1の第3表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt77に第3表示演出の
態様を態様C1から態様C2に変更し、態様B2の第2表示演出と態様C2の第3表示演
出との重複実行を開始する。
また、遊技機10は、規定時間(T2)の間、第2表示演出を実行し、タイミングt7
8に第2表示演出を終了する。遊技機10は、規定時間(T3)の間、第3表示演出を実
行し、タイミングt79に第3表示演出を終了する。
なお、遊技機10は、第3表示演出の態様を、第1表示演出の表示要素と第2表示演出
の表示要素を含む態様に変更するとして説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機1
0は、第3表示演出の態様を、第1表示演出の表示要素だけを含む態様に変更してもよい
し、第2表示演出の表示要素だけを含む態様に変更してもよい。
[第11の実施形態の変形例6]
第11の実施形態の変形例6について説明する。第11の実施形態の変形例6では、表
示演出を重複実行する場合に、表示演出の態様を、表示演出を構成するいずれかの表示要
素を除いた態様に変更する。なお、第11の実施形態の変形例6については、新たな表示
演出(第4表示演出)を用いて説明する。
まず、遊技機10がおこなう第4表示演出を単独実行している間の表示画面について図
219を用いて説明する。図219は、第11の実施形態の変形例6の表示装置における
表示画面の一例を示す図(その1)である。
図219(1)に示す表示画面724は、第4表示演出中の表示画面の一例である。第
4表示演出は、遊技者の興趣向上や、遊技者に対する情報の報知を目的として実行される
演出の一例である。ここでは、第4表示演出は、保留先読み予告演出である。保留先読み
予告演出は、保留記憶の表示態様を変化させる演出である。
表示画面724は、保留表示605に表示した保留記憶のアイコンのうち1つ目のアイ
コンが光っており、当該保留記憶が保留先読み予告演出の対象であることを示す。表示画
面724は、大図柄群表示領域611と、第4表示演出表示領域725を含む。
第4表示演出表示領域725は、画面の略中央下部にあって第4表示演出を表示する。
第4表示演出表示領域725は、保留表示605が表示する保留先読み予告演出の対象と
なっている保留記憶のアイコンと一部が重なっており、これにより、関連性を明示する。
表示画面724においては、第4表示演出表示領域725は、表示要素725aと表示
要素725bと表示要素725cとを表示する。
表示要素725a〜725cは、第4表示演出を構成する構成要素であり、期待度報知
(保留記憶の変化候補の報知)を担当する。表示要素725aは、月のようなキャラクタ
である。表示要素725bは、環をもつ惑星のようなキャラクタである。表示要素725
cは、星のようなキャラクタである。たとえば、第4表示演出においては、表示要素72
5cは期待度が1番目に高いことを示し、表示要素725bは期待度が2番目に高いこと
を示し、表示要素725aは期待度が3番目に高いことを示す。
たとえば、遊技機10は、第4表示演出として、表示要素725a、表示要素725b
、表示要素725cの表示位置を時計回りに所定時間移動させた後、各表示要素を停止さ
せ、各表示要素のうち中央で停止した表示要素のキャラクタに保留先読み予告演出の対象
となっている保留記憶のアイコンを変化させる。以下、第4表示演出表示領域725にお
ける当該第4表示演出の態様を態様D1とする。
図219(2)に示す表示画面726は、表示画面724の後の表示画面であって、第
4表示演出終了後の表示画面の一例である。
表示画面726は、保留表示605に表示した保留記憶のアイコンのうち1つ目のアイ
コンが環をもつ惑星のような形状となっており、表示画面724における第4表示演出で
表示要素725bが中央で停止したことを示す。
次に、第1表示演出と第4表示演出とが重複実行されている間の表示画面について図2
20を用いて説明する。図220は、第11の実施形態の変形例6の表示装置における表
示画面の一例を示す図(その2)である。
図220(1)に示す表示画面727は、第1表示演出中かつ第4表示演出中の表示画
面の一例である。
表示画面727は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第4
表示演出表示領域725とを含む。
表示画面727においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2の第1表示演出
を表示する。また、表示画面727においては、第4表示演出表示領域725は、態様D
1の第4表示演出を表示する。第4表示演出表示領域725は、一部が第1表示演出表示
領域701と重なっている。
図220(2)に示す表示画面728は、表示画面727の後の表示画面であって、第
1表示演出との重複実行に伴い第4表示演出の態様を変更した後の表示画面の一例である
表示画面728は、大図柄群表示領域611と、第1表示演出表示領域701と、第4
表示演出表示領域725とを含む。
表示画面728においては、第1表示演出表示領域701は、態様A2の第1表示演出
を表示する。
また、表示画面728においては、第4表示演出表示領域725は、表示要素725a
と表示要素725bとを表示する。すなわち、表示画面728においては、第4表示演出
表示領域725は、態様D1において表示していた表示要素のうち表示要素725cを除
いた表示要素を表示する。以下、第4表示演出表示領域725における当該第4表示演出
の態様を態様D2とする。
以上が第1表示演出と第4表示演出とを重複実行した場合の一例である。このように、
遊技機10は、第1表示演出と第4表示演出とを重複実行する場合、第4表示演出の態様
を単独実行時に表示する表示要素のうちのいずれかの表示要素を除いた態様に変更するこ
とで、表示要素が減り演出が簡略化するので、遊技者にとって理解容易な演出をおこなう
ことができる。これにより、遊技機10は、複数の表示演出を重複実行する場合でも、各
表示演出を遊技者に理解させることができる。
なお、第4表示演出として保留先読み予告演出を用いて説明したがこれに限らない。第
4表示演出は、表示演出の表示要素を除いた態様に変更可能な演出であればよく、たとえ
ば、仮停止又は完全停止する図柄を予告する予告演出であってもよいし、保留消化表示6
06の台座の変化を表示する演出(演出モードの変更を明示する演出)であってもよい。
たとえば、仮停止又は完全停止する図柄を予告する予告演出である場合には、遊技機10
は、遊技内容(特図変動表示ゲームの変動表示結果の導出)に直接かかわる部分を変更(
たとえば、大当図柄と疑似連図柄とはずれ図柄が回転して、何れかが停止するように明示
する表示演出の態様からはずれ図柄を除き大当図柄と疑似連図柄とが回転する態様に変更
)することもできる。このように変動表示結果の導出に直接かかわる部分を変更すること
で、遊技機10は、導出される変動表示結果に対する期待感を高め、興趣向上を図ること
ができる。
次に第1表示演出と第4表示演出とを重複実行する場合の流れについて図221を用い
て説明する。図221は、第11の実施形態の変形例6の表示演出のタイミングチャート
を示す図である。
図221に示すタイミングチャートは、第1表示演出と第4表示演出とを重複実行する
場合の流れを示す。
遊技機10は、タイミングt81に態様A1の第1表示演出を開始し、タイミングt8
2に態様A1における操作指示に従って操作がおこなわれると、第1表示演出の態様を態
様A1から態様A2に変更する。遊技機10は、タイミングt83に態様D1の第4表示
演出を開始し、態様A2の第1表示演出と態様D1の第4表示演出との重複実行を開始す
る。
遊技機10は、タイミングt83からタイミングt84まで態様A2の第1表示演出と
態様D1の第4表示演出との重複実行をおこなうと、タイミングt84に第4表示演出の
態様を態様D1から態様D2に変更し、態様A2の第1表示演出と態様D2の第4表示演
出との重複実行を開始する。
遊技機10は、操作指示に従って操作がおこなわれた後(タイミングt82)から規定
時間(T1)の間、第1表示演出を実行し、タイミングt85に第1表示演出を終了する
。また、遊技機10は、規定時間(T4)の間、第4表示演出を実行し、タイミングt8
6に第4表示演出を終了する。
なお、複数の表示演出を重複して実行すると各表示演出による報知効果が低下するおそ
れがある。そのため、遊技機10は、表示演出の実行トリガ(実行コマンド)が生じた場
合でも、他の表示演出が既に実行中である場合には表示演出の実行の是非を抽選等で決定
することもできる。ここで、重複したタイミングでの表示演出の実行確率について図22
2を用いて説明する。
図222は、第11の実施形態の変形例6の実行確率テーブルの一例を示す図である。
図222に示す実行確率テーブルは、他の表示演出が既に実行された状況下における表示
演出の実行確率を示すテーブルである。実行確率テーブルは、現在実行中の表示演出と、
実行是非の判定対象と、実行確率とを含む。
実行確率テーブルは、第1表示演出が実行中である場合に、第2表示演出の発生トリガ
が生じた場合には第2表示演出をP1の確率で実行し、第3表示演出の発生トリガが生じ
た場合には第3表示演出をP2の確率で実行し、第4表示演出の実行契機が発生した場合
には第4表示演出をP3の確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第2表示演出が実行中である場合に、第1表示演出の発生
トリガが生じた場合には第1表示演出をP4の確率で実行し、第3表示演出の発生トリガ
が生じた場合には第3表示演出をP5の確率で実行し、第4表示演出の実行契機が発生し
た場合には第4表示演出をP6の確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第3表示演出が実行中である場合に、第1表示演出の発生
トリガが生じた場合には第1表示演出をP7の確率で実行し、第2表示演出の発生トリガ
が生じた場合には第2表示演出をP8の確率で実行し、第4表示演出の実行契機が発生し
た場合には第4表示演出をP9の確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第4表示演出が実行中である場合に、第1表示演出の発生
トリガが生じた場合には第1表示演出をP10の確率で実行し、第2表示演出の発生トリ
ガが生じた場合には第2表示演出をP11の確率で実行し、第3表示演出の実行契機が発
生した場合には第3表示演出をP12の確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第1表示演出および第2表示演出が重複実行中である場合
に、第3表示演出の発生トリガが生じた場合には第3表示演出をP13の確率で実行し、
第4表示演出の発生トリガが生じた場合には第4表示演出をP14の確率で実行すること
を示す。
また、実行確率テーブルは、第1表示演出および第3表示演出が重複実行中である場合
に、第2表示演出の発生トリガが生じた場合には第2表示演出をP15の確率で実行し、
第4表示演出の発生トリガが生じた場合には第4表示演出をP16の確率で実行すること
を示す。
また、実行確率テーブルは、第1表示演出および第4表示演出が重複実行中である場合
に、第2表示演出の発生トリガが生じた場合には第2表示演出をP17の確率で実行し、
第3表示演出の発生トリガが生じた場合には第3表示演出をP18の確率で実行すること
を示す。
また、実行確率テーブルは、第2表示演出および第3表示演出が重複実行中である場合
に、第1表示演出の発生トリガが生じた場合には第1表示演出をP19の確率で実行し、
第4表示演出の発生トリガが生じた場合には第4表示演出をP20の確率で実行すること
を示す。
また、実行確率テーブルは、第2表示演出および第4表示演出が重複実行中である場合
に、第1表示演出の発生トリガが生じた場合には第1表示演出をP21の確率で実行し、
第3表示演出の発生トリガが生じた場合には第3表示演出をP22の確率で実行すること
を示す。
また、実行確率テーブルは、第3表示演出および第4表示演出が重複実行中である場合
に、第1表示演出の発生トリガが生じた場合には第1表示演出をP23の確率で実行し、
第2表示演出の発生トリガが生じた場合には第2表示演出をP24の確率で実行すること
を示す。
また、実行確率テーブルは、第1表示演出、第2表示演出および第3表示演出が重複実
行中である場合に、第4表示演出の発生トリガが生じた場合には第4表示演出をP25の
確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第1表示演出、第2表示演出および第4表示演出が重複実
行中である場合に、第3表示演出の発生トリガが生じた場合には第3表示演出をP26の
確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第1表示演出、第3表示演出および第4表示演出が重複実
行中である場合に、第2表示演出の発生トリガが生じた場合には第2表示演出をP27の
確率で実行することを示す。
また、実行確率テーブルは、第2表示演出、第3表示演出および第4表示演出が重複実
行中である場合に、第1表示演出の発生トリガが生じた場合には第1表示演出をP28の
確率で実行することを示す。
このような現在実行中の表示演出にもとづいて、新たな表示演出の実行の是非を判定す
るため、遊技機10は、現在実行中の表示演出の優先度や、新たな表示演出の優先度に応
じて、新たな表示演出の実行の是非を判定することができる。これにより、遊技機10は
、優先度の高い表示演出による情報の報知効果が低下するのを抑止することができる。
なお、遊技機10は、表示演出を主とする表示装置(たとえば、LCD)に代えて従と
なるサブ表示装置(たとえば、サブLCD)で実行してもよい。また、遊技機10は、1
つに限らず2以上の表示装置を連携して表示演出を実行するものであってもよい。なお、
遊技機10が、表示演出を実行する表示装置は、固定されていてもよいし、可動(移動ま
たは回転を含む)可能であってもよい。なお、表示装置は、遊技盤に備えられていること
に限らず、遊技枠に備えられていてもよい。
また、表示演出は、役物(可動可能な表示装置を含む)の動作(発光・表示などを含む
)を伴うものであってもよい。この場合、遊技機10は、役物の動作態様についても単独
実行時と重複実行時とで変更してもよい。
たとえば、遊技機10は、他の表示演出と重複実行する場合に役物の動作態様が、他の
表示演出と同じ態様(他の表示演出の役物の動作態様と同じ態様)を含むように変更して
もよい。また、遊技機10は、他の表示演出と重複実行する場合に役物の動作領域を変更
(たとえば、他の表示演出と重なるように変更、または他の表示演出と重ならないように
変更)してもよい。また、遊技機10は、他の表示演出と重複実行する場合の役物の動作
態様を、単独実行時の動作態様のうちから一部の態様を除いた態様に変更するようにして
もよい。
なお、遊技機10は、小図柄群602の視認性が損なわれないように役物が小図柄群6
02と重ならないように動作させるとよい。これにより、遊技機10は、遊技者が遊技状
況(変動表示ゲームの状況)を把握できなくなるのを防止できる。
上述した第11の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のよう
な特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)とを備える。表示手段は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲー
ム、特図2ゲーム)に関する所定の表示演出を表示可能である。制御手段は、第1の契機
で第1の表示演出を表示手段に表示させ、第2の契機で第2の表示演出を表示手段に表示
させる。また、制御手段は、第1の表示演出と第2の表示演出とを重複実行するとき、第
1の表示演出および第2の表示演出のうち少なくともいずれか一方の表示態様を変更する
(2)(1)の制御手段は、第2の表示演出の表示態様を、第1の表示演出の表示要素
を含む表示態様に変更する。
(3)(2)の第1の表示演出は、期待度を報知する演出であって、制御手段は、第1
の表示演出における期待度を報知する表示要素を、第2の表示演出の表示態様に含める。
(4)(1)の制御手段は、第2の表示演出の表示態様および第1の表示演出の表示態
様を変更する。
(5)(2)の制御手段は、第1の表示演出が所定の演出を実行するタイミングで、第
2の表示演出の表示態様を変更する。
(6)(2)の制御手段は、第1の表示演出と第2の表示演出とを所定時間重複実行し
た場合に、第2の表示演出の表示態様を変更する。
(7)(2)の制御手段は、第2の表示演出の表示態様の変更に合わせて、第1の表示
演出で第2の表示演出の表示態様の変更を示唆する演出をおこなう。
(8)(2)の制御手段は、第2の表示演出の表示態様の変更に合わせて、第2の表示
演出で第2の表示演出の表示態様の変更を示唆する演出をおこなう。
(9)(2)の制御手段は、第2の表示演出の表示態様の変更に合わせて、第1の表示
演出および第2の表示演出と異なる表示演出で第2の表示演出の表示態様の変更を示唆す
る演出をおこなう。
(10)(2)の制御手段は、第3の契機で第3の表示演出を実行させる。制御手段は
、第1の表示演出の表示要素を含む表示態様の第2の表示演出と、第3の表示演出とを重
複実行するとき、第3の表示演出の表示態様を、第1の表示演出の表示要素および第2の
表示演出の表示要素を含む表示態様に変更する。
(11)(1)の制御手段は、第2の表示演出の表示態様を、第2の表示演出を構成す
る表示要素のうちの一部を除いた表示態様に変更する。
また、上述した第11の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下
のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)とを備える。表示手段は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲー
ム、特図2ゲーム)を表示可能である。制御手段は、第1の契機で第1の表示演出を表示
手段に表示させ、第2の契機で第2の表示演出を表示手段に表示させる。また、制御手段
は、第1の表示演出と第2の表示演出とが重複実行されるとき、第1の表示演出および第
2の表示演出のうち少なくともいずれか一方の表示領域を変更する。
(2)(1)の制御手段は、第1の表示演出と第2の表示演出とが重複実行されるとき
、第1の表示演出の表示領域と、第2の表示演出の表示領域とが重複する重複領域が狭く
なるように表示領域を変更する。
(3)(1)の制御手段は、第1の表示演出と第2の表示演出とが重複実行されるとき
、第1の表示演出の表示領域と、第2の表示演出の表示領域とが一部で重複するように表
示領域を変更する。
(4)(1)の制御手段は、第1の表示演出と第2の表示演出とが重複実行されるとき
、第1の表示演出の表示領域を、第1の表示領域または第2の表示領域のいずれかに変更
する。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実
施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプロ
グラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し
ておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、
光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディス
ク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクに
は、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD−ROM/RW(ReWrit
able)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、C
D−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの
記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュ
ータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログ
ラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納す
る。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
したがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラム
を読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュ
ータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送され
るごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、A
SIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic De
vice)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ
遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊
技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機
であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではない
と考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適
用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、
特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
10 遊技機
30 遊技盤
41 表示装置
100 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (1)

  1. 変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲ
    ームの結果に関連して前記始動記憶の保留表示態様を変更して保留予告演出を実行可能な
    遊技機であって、
    所定のイベントを検出可能な検出手段と、
    前記検出手段により前記所定のイベントを検出したことにより前記保留予告演出を実行
    する制御手段と、
    を含む遊技機。
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