JP5697423B2 - トナー高さ測定装置、画像形成装置、測定方法およびプログラム。 - Google Patents

トナー高さ測定装置、画像形成装置、測定方法およびプログラム。 Download PDF

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Description

本発明は、担持体上に形成されたトナー像の高さを測定するトナー高さ測定装置に関する。
複写機やレーザプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式を採用した画像形成装置が形成する画像の色は、画像形成時の装置の設定が一定であったとしても、様々な物理パラメータの変化によって変動する。特に、現像・転写プロセスにおける物理パラメータの変化は色の変動の原因となる割合が大きい。なぜならば、温度・湿度等の環境変動で、潜像電位、トナー補給量、転写効率などの物理パラメータが変化し、感光ドラムや転写ベルトに付着するトナー付着量が変化するからである。そこで、感光ドラム上、又は転写ベルト上のトナー付着量を測定し、その測定結果に基づき露光量、現像電圧、転写電流などを制御し、現像・転写プロセスを安定化させる必要がある。一般的に、これらの制御はトナーカートリッジ交換後や所定枚数印刷後、画像形成装置本体の電源投入後等、環境変動が発生する時点において実施される。トナー付着量を測定する場合は、感光ドラム上や転写ベルト上に低濃度から高濃度まで様々な濃度のトナー像(トナーパッチ)を複数形成する。そして、これらのトナー像のトナー付着量をトナー付着量測定装置で測定し、その測定結果を元に適切な画像形成条件で各種制御を行う。
トナー付着量測定装置は、LED光源から光を照射し、トナー像上において反射した反射光の光量を検出することでトナー付着量を測定するものが一般的である。また、レーザ変位計などの表面形状測定器でトナー像の物理的な形状(トナー像の厚さ、即ちトナー高さ)を測定する方法もある。これは、感光体ドラム上や転写ベルト上に形成されているトナー像にレーザビーム等を照射し、その反射光を受光素子が一列に並んだラインセンサで撮像することによりトナー高さを測定する(特許文献1)。
特開平4−156479号公報
電子写真方式の画像形成装置で感光ドラム、及び、転写ベルト等の担持体上に形成されたトナー像のトナー高さは数μm〜十数μm程度と非常に小さい。従って、表面形状測定器でトナー高さを測定するには、担持体とトナー像表面の僅かな段差を検出する必要がある。しかしながら、従来の手法(例えば、特許文献1に記載されている手法)では、センサのノイズの影響により高精度でトナー高さを得ることはできなかった。
そこで、本発明は、担持体上に形成されたトナー像の高さを高精度に決定することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のトナー高さ測定装置は、担持体上に形成されたトナー像を測定するトナー高さ測定装置であって、(a)長辺と短辺とを有する撮像素子を複数有し、(b)隣り合う撮像素子の長辺同士が相対するように前記複数の撮像素子が配置され、(c)前記トナー像におけるビームの反射光を前記複数の撮像素子により撮像する、ラインセンサと、前記ラインセンサにおいて、前記トナー像の反射光の受光領域の前記長辺の方向の幅が、該反射光の受光領域の短辺方向の幅よりも広くなるように、前記トナー像に対してビームを照射する照射手段と、を有し、前記ラインセンサにより撮像される反射光から特定される代表位置により、前記トナー像の高さ情報を決定することを特徴とする。
本発明によれば、担持体上に形成されたトナー像の高さを高精度に決定することができる。
電子写真方式の画像形成装置の構成を示す図である トナー高さ算出部による画像形成プロセスの制御を示すブロック図である トナー高さ測定装置、担持体、並びにトナー像の位置関係等を示した図である トナー像におけるレーザビームの反射光像等を示した図である トナー高さ測定装置の主な構成を示したブロック図である トナー高さ測定装置の処理のフローを示した図である レーザ光源の構成を示す図である ラインセンサにより取得される撮像画像データを示した図である トナー高さを測定する手順、及び撮像画像の概要を示した図である 第2の実施の形態のトナー高さ測定装置の主な構成を示したブロック図である 第2の実施の形態の処理のフローを示した図である
<第一の実施の形態>
[全体構成]
図1は、第1の実施の形態、及び後述する第2の実施の形態に係る電子写真方式の画像形成装置の構成を示す図である。図1(a)に示す画像形成装置は、感光ドラム101、露光用レーザ102、ポリゴンミラー103、帯電ローラ104、現像器105、転写ベルト106、トナー高さ測定装置107、定着器110等で構成される。まず、画像形成装置は、帯電ローラ104で感光ドラム101表面を帯電し、露光用レーザ102とポリゴンミラー103で静電潜像を作成する。次に、画像形成装置は、現像器105で感光ドラム101上にトナー像108を形成し、トナー高さ測定装置107で現像後のトナー像108のトナー高さを測定する。トナー高さ測定後、トナー像は、転写ベルト106、及び印刷用紙109に順次転写され、定着器110によって定着され、印刷物として出力される。なお、図1(b)に示すように、感光ドラム101から転写ベルト106にトナー像108を転写した後に、転写ベルト106上でトナー像のトナー高さの測定を行っても良い。感光ドラム101及び転写ベルト106は、トナー像を担持することから、以降、感光ドラム101及び転写ベルト106を担持体101/106と呼ぶ。
図2は、トナー高さ算出部207による画像形成プロセス201の制御を示すブロック図である。トナー高さ算出部207は、現像部204による現像後、もしくは、転写部205による転写後におけるトナー高さを決定し、決定したトナー高さを転写制御部208、現像制御部209、露光制御部210にフィードバックする。転写制御部208、現像制御部209、及び露光制御部210は、フィードバックされたトナー高さに基づいて、それぞれのプロセスを制御する。例えば、転写制御部208においては転写電流を、現像制御部209においては現像バイアス電圧やトナー補給量を、露光制御部210においては階調γ特性等を決定したトナー高さに応じて適正な設定値に補正する。
図3はトナー高さ測定装置107、担持体101/106、並びにトナー像108の位置関係等を示した図である。制御部305は、レーザ光源301を制御することにより、担持体101/106の表面、及び、トナー像108に対して、集光レンズ302を介してレーザビームを照射する。レーザビームはyz平面上に存在し、負のy軸と45°(レーザビーム照射角度θ)をなす。乱反射したレーザビームは反射面に対し垂直方向(正のZ軸方向)に設置された受光レンズ303を介してラインセンサ304上に結像される。以降、ラインセンサ304で撮像される、担持体101/106上またはトナー像108上でのレーザビームの反射光の像を反射光像と呼ぶ。そして、ラインセンサ304は担持体101/106、並びにトナー像108を撮像し、反射光像を示す一次元画像データを取得する。制御部305は、取得された一次元画像データをラインセンサ304からトナー高さ算出部207に送る。トナー高さ算出部207は、後に述べる信号処理を実行しトナー高さを決定する。なお、ラインセンサ304の例として、CCDセンサやCMOSセンサ等がある。
[トナー高さ決定の概要]
図9は、トナー高さを測定する手順、及びラインセンサ304により撮像される(一次元)撮像画像データを示している。トナー高さを測定する際は、まずトナー像108が形成されていない担持体の表面部にレーザビームを照射した状態で、担持体101/106の表面において反射される反射光をラインセンサ304で撮像し、撮像画像データを取得する(図9(c))。次いで担持体101/106を駆動し、レーザビームの照射位置をトナー像108に移動させ(図9(b))、トナー像108において反射される反射光像を撮像し、撮像画像データを取得する(図9(d))。図9(c)(d)が示す通り、トナー高さの変化(トナー像がある場合とない場合の変化)に対応して、撮像素子で受光される反射光の位置はY軸方向に移動する。この現象を利用することにより、トナー高さ算出部207は、担持体101/106の表面の反射像を含む撮像画像データ(図9(c))と、トナー像108の表面の反射光像を含む撮像画像データ(図9(d))とから、トナー高さを決定する。
トナー高さの決定においては、担持体101/106の表面を撮像した際の撮像画像の画素値をガウシアンにより関数フィッティングし、ガウシアンの中央値(ピーク位置)bを求める。関数フィッティングには最小二乗法を用いる。同様に、トナー像108の表面を撮像した際の撮像画像の画素値をガウシアンにより関数フィッティングし、ガウシアンの中央値(ピーク位置)bを求める。本実施の形態では、これらガウシアンの中央値を代表位置と称す。なお、レーザビームの反射光の撮像画像の画素値はガウス分布に従うことが知られていることから、ガウシアンで撮像画像の画素値を関数フィッティングする。そして、以下の式(1)を用いてY軸方向の代表位置の移動量ΔLを求める。
ΔL=b−b (1)
代表位置b、b、及び移動量ΔLの単位は画素である。ラインセンサの画素ピッチをp(μm/ピクセル)、受光レンズ303の光学倍率M、およびレーザ照射角θとすると、トナー高さΔh(μm)は以下のように決定することができる。
Figure 0005697423
以上、ラインセンサ304により撮像された撮像画像データからトナー高さΔhを決定することを示した。
図5は、トナー高さ測定装置107の構成を示したブロック図である。また、図6はトナー高さ測定装置107の処理のフローを示した図である。以下、図5及び図6を用いてトナー高さの決定処理を説明する。
まず、ステップS601において、撮像画像データ記憶部501は、ラインセンサ304から出力される撮像画像データを記憶する。レーザビーム形状情報保持部502は、レーザビームの反射光の画素値の分布を示す関数を保持している。本実施の形態における反射光の画素値の分布はガウシアンであることから、レーザビーム形状情報保持部502が保持している関数は、以下の式(3)になる。
Figure 0005697423
ステップS603において、レーザビーム形状情報保持部502に記憶されている関数を用いて、撮像画像データの画素値に対して関数フィッティングを行う。本実施の形態においては、関数フィッティングには最小二乗法を用いる。次に、ステップS603において、代表位置検出部504は、関数フィッティングされたガウシアンの中央値を代表位置として特定する。ステップS602とステップS603の処理を、担持体101/106の表面を撮像した際の撮像画像データと、トナー像108の表面を撮像した際の撮像画像データに対して行い、ステップS604に進む。ステップS604において、トナー高さ決定部505は、上述の式(1)(2)を用いてトナー高さを決定する。
以上の通り、トナー高さの決定に際しては、ガウシアンによる関数フィッティングを必要とする。しかしながら、元の撮像画像データ自体にノイズが多く含まれている場合は、関数フィッティングを高精度に行うことができず、その結果、トナー高さΔhも高精度に決定することができなくなる。以下、このノイズによる影響を低減するための手法を記載する。
[楕円受光領域によるノイズの影響の低減]
従来、トナー像の高さ測定において、レーザ光源から照射されるレーザビームによる反射光像が円になるように設計されていた。よって、その反射光像を撮像する際のラインセンサの撮像素子上の反射光の受光領域も円であった。本実施の形態においては、レーザ光源301により照射されるレーザビームによる反射光像を楕円とすることにより、センサのノイズによる影響を低減し、トナー像の高さを高精度に決定する。
図4は、トナー像108におけるレーザビームの反射光像(図4(a)−(c))と、その反射光像を撮像する際のラインセンサ304の撮像素子アレイ420上の反射光の受光領域(図4(d)−(f))を示している。図4のx軸とy軸は図3におけるx軸とy軸に対応している。
図4(a)は、従来のトナー像の高さ測定における反射光像を示している。前述の通り、従来のトナー像の高さ測定における反射光像401は円である。図4(d)は、この反射光像401を撮像する際のラインセンサの撮像素子上の反射光の受光領域411を示している。ラインセンサ304の撮像素子アレイ420の各撮像素子は長辺(例えば長辺431)と短辺(例えば短辺432)を有している。そして、撮像素子アレイ420中、隣り合う長辺同士が相対するように撮像素子は配置されている。撮像素子アレイ420がこのような配置をしている理由は以下の通りである。
・ラインセンサのアレイ方向(y軸方向)の撮像素子数を増やす(受光素子に短辺を設ける)ことにより、アレイ方向の受光分解能を高くする
・各撮像素子において反射光を受光できる領域を広げ(受光素子に長辺を設け)、光電変換による信号値を大きくすることにより、信号値に対する電気的なノイズの影響(S/N比)を低減させる
・各撮像素子において反射光を受光できる領域を広げ(受光素子に長辺を設け)、広範囲の光の分布を1画素内で蓄積することで、長辺方向(x軸方向)における空間的な光の分布(光学的なノイズ)を平均化し、安定した信号値が得られるようにする。
以上の理由により、図4(d)−(f)に記載されている通り、撮像素子アレイ420は各撮像素子が短冊状に並んだ構成となっている。本実施の形態のトナー高さ測定装置107は、トナー像の高さの変化に対応して反射光の受光領域がy軸方向に移動するため、短辺の方向(撮像素子アレイ420の方向)はy軸方向となり、長辺の方向はx軸方向となるように撮像素子アレイ420が配置される。図4(d)が示す通り、撮像素子の両端の領域441においては反射光を受光していない。
さて、本実施の形態によれば、後述するレーザ光源301によりトナー像108上に楕円の反射光像が形成されるようなレーザビームが照射される。図4(b)は、トナー像108上に、本実施の形態のレーザ光源301により形成された反射光像402を示している。図の示す通り、反射光像402のx軸方向の幅は、反射光像402のy軸方向の幅よりも大きい。図4(e)は、この反射光像402を撮像する際のラインセンサ420の撮像素子上の反射光の受光領域412を示している。反射光の受光領域は楕円であり、楕円の長軸と撮像素子の長辺方向は一致している。図からも明らかなように、楕円の長軸方向に受光領域が広がっているため、撮像素子の両端の領域442においても反射光を受光することが可能となる。従って、反射光の受光領域が円である図4(d)の場合と比べて、反射光の受光領域が楕円である図4(e)の場合は、より多くの反射光を撮像素子により撮像することが可能となる。撮像素子により撮像される光量が多くなれば、前述した通り、電気的、及び、光学的なS/Nが向上するため、相対的にノイズの影響度は小さくなる。よって、本実施の形態のように反射光の受光領域を楕円にする(又は反射光像を楕円にする)ことによって、ノイズの影響を低減することが可能となる。
図8は、ラインセンサ304により取得される(一次元)撮像画像データの画素値を示している(図8(a)−(c)の上図)。横軸は撮像素子のインデックス、縦軸は撮像画像の画素値を示している。また、縦軸の撮像画像の画素値は、画素値の最大値で正規化している。図が示す通り、撮像画像の画素値には多くのノイズを含んでいる。これは、トナー像の表面には細かい表面凹凸や周方向回転にともなう筋状の傷が存在しており、トナー像上における反射率や反射方向が不均一になることが原因である(光学的ノイズ)。図8(a)−(c)の下図は、上図の撮像画像の画素値をガウシアンで関数フィッティングして、そのガウシアンと撮像画像の画素値との差分値を各撮像素子ごとに求めたものを示している。関数フィッティングは、全撮像素子の一部であるフィッティング領域801、802、803内の画素値に対して行われる。本実施の形態では、この差分値を各撮像素子におけるノイズ成分とみなす。フィッティング領域801、802、803は、反射光の受光領域411、412、413と略一致するように設定される。例えば、最大画素値の10.0%以上の画素値を有する領域をフィッティング領域と設定する。これは、フィッティング領域を設けることにより、受光領域外のエラー信号値(例えば、暗電流による画素値)を排除するためである。
図8(a)の上図は、反射光の受光領域が円である図4(d)の場合に得られる撮像画像の画素値を示しており、図8(b)の上図は、反射光の受光領域が楕円である図4(f)の場合に得られる撮像画像の画素値を示している。また、図8(a)の下図は、反射光の受光領域が円である図4(d)の場合のノイズ成分を示しており、図8(b)の下図は、反射光の受光領域が楕円である図4(e)の場合のノイズ成分を示している。また、反射光の受光領域が円である場合の撮像素子のノイズ成分の絶対値の和nは8.657となり、反射光の受光領域が楕円である場合の撮像素子のノイズ成分の絶対値の和nは6.915となる。前述の通り、本実施の形態においては撮像画像の画素値を関数フィッティングすることにより代表位置(ガウシアンの中央値)を取得するため、ノイズ成分は少ないことが望まれる。図8(a)と図8(b)の比較、及びnとnとの比較からも明らかなように、反射光の受光領域が楕円である場合の方がノイズ成分は少ない。これは、反射光の受光領域が円である図4(d)の場合と比べて、反射光の受光領域が楕円である図4(e)の場合は、長辺方向(x軸方向)により多くの反射光を撮像素子により撮像することが可能となり、相対的にノイズの影響度は小さくなることによるものである。
[楕円の受光領域と大きな円の受光領域との比較]
集光レンズ302の調整等を行うことにより、図4(a)に示されている円の反射光像401を図4(c)に示されている大きな円の反射光像403の様にすることができる。
図4(f)は、この反射光像403を撮像する際のラインセンサの撮像素子上の反射光の受光領域413を示している。図の示す通り、反射光の受光領域を拡大することにより、図4(d)の撮像素子の両端の領域441のような反射光を受光しない領域はない。よって、図4(d)の場合と比較して、拡大された円の受光領域である図4(f)の場合は、受光効率の面から一見良いように思われる。しかしながら、拡大された円の受光領域の場合、y方向にも受光領域が広がることから、以下のように代表位置の算出精度が悪くなってしまう場合がある。
図8(c)の上図は、反射光の受光領域が拡大された円である図4(f)の場合に得られる撮像画像の画素値を示しており、図8(c)の下図は、そのノイズ成分を示している。前述のとおり、本実施の形態では、乱反射の反射光を撮像するとしているが、トナー像108上の表面凹凸や周方向回転にともなう筋状の傷により正反射を撮像してしまった場合等にノイズが発生する。このようなノイズ成分は受光領域全域に亘って発生するため、y方向にもノイズ成分が混入することになる。ラインセンサの長辺方向の蓄積による平均効果は、本実施の形態ではx軸方向のみに有効であるため、y軸方向へも反射光像が拡大する図4(c)の場合には、撮像波形のノイズ増加を招ことになる。図8(c)の下図におけるノイズ成分の絶対値の和nは14.496となっており、他の2例と比べてもノイズ量が増加していることがわかる。
以上の通り、反射光の受光領域をy方向(撮像素子の短辺方向)に拡大してしまうと、ノイズが増加するため高精度に関数フィッティングすることができなくなる。そこで、ガウシアンの関数フィッティングに必要なサンプル数やトナー像のスクリーンピッチなどを考慮して反射光像のy方向の幅を決定することが望まれる。撮像画素のピッチが12.5μmの場合、y方向の反射光像の幅を100μm程度に限定すれば良いということが分かっている。
[レーザ光源]
図7は、レーザ光源301の構成図を示している。半導体チップから構成される発光層701はレーザビームを発光する。発光されたレーザビームは、光学窓702と楕円アパーチャ703を介してトナー像108に照射される。
以下、楕円アパーチャ703を用いて反射光像を楕円にする手法を示す。光の回折限界を利用してレンズで集光したレーザビーム(ガウシアンビーム)による反射光像の径D(μm)は、レーザビームの波長λ(nm)と定数を用いて以下の式(4)であらわすことができる。
D=2.44×λ×F×10−3 (4)
Fは楕円アパーチャによるF値である。
ここで、反射光像402と、反射光の受光領域412とが同じサイズであると仮定する。即ち、受光レンズ303による拡大率を1.0と仮定する。そして、受光領域412の楕円の長軸の長さを撮像素子の長辺の長さ(250(μm)と仮定)と一致させ、かつ受光領域412の楕円の短辺の長さを100(μm)とし、レーザビームの波長λを780(nm)とする。この場合、式(4)を用いて楕円アパーチャの長辺方向のF値であるF250は131.4となり、楕円アパーチャの短辺方向のF値であるF100は、52.5となる。
以上のような楕円アパーチャとすることにより、図4(e)のような受光領域の楕円の長辺と撮像素子の長辺とが一致するレーザ光源301を設計することができる。
以上の通り、レーザ光源301により照射されるレーザビームの反射光の受光領域を楕円とすることにより、センサのノイズによる影響を低減し、トナー像の高さを高精度に決定することが可能となる。
[変形例]
・本実施の形態では、楕円アパーチャにより楕円の反射光像(及び楕円の受光領域)を実現したが、他の手法を用いても良い。例えば、半導体チップの発光層上に所望の発光面形状(楕円)となるようなマスクを蒸着しても良い。
・本実施の形態においては、(1)楕円の長軸と撮像素子の長辺、(2)楕円の短軸と撮像素子の短辺が一致するとした。しかしながら、軸と辺が完全に一致せずとも、略一致していれば本実施の形態を特定する事項から逸脱しない。即ち、反射光の受光領域において、長辺方向の幅が短辺方向の幅よりも大きければ良い。
・本実施の形態では、楕円の反射光像(及び楕円の受光領域)を用いて高精度なトナー高さ決定を実現することを示した。しかしながら、楕円に限らず、例えば長方形の領域や多角形の領域であっても良い。
・本実施の形態では、担持体101/106の表面を撮像した際の撮像画像の画素値をガウシアンにより関数フィッティングし、ガウシアンの代表位置値bを求めるとした。しかしながら、担持体101/106の変動幅が無視できるとすれば、担持体101/106の表面を撮像せずに、代表位置bを固定値とみなすこともできる。
・本実施の形態では、反射光像の領域と、反射光の受光領域とが同じサイズであると仮定した。しかしながら、受光レンズ303の拡大率をMとすると、式(4)は、以下のように変形される。
D=2.44×M×λ×F×10−3 (5)
・本実施の形態では、受光領域の幅と、撮像素子の長辺の長さとが一致するとしたが、これに限らない。受光領域の幅が撮像素子の長辺の長さと略一致すれば、本実施の形態の効果は得られる。
・本実施の形態では、楕円の反射光像402を受光レンズ303を介してラインセンサ304で撮像するとした。しかしながら、例えば、円の反射光像401をx方向に像を拡大するような受光レンズを用いて、受光領域412を得るようにしても良い。
<第二の実施の形態>
本実施の形態においては、撮像画像データからノイズを選択的に除去する。なお、本実施の形態において第1の実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
図10はトナー高さ算出部207の処理を示したブロック図である。ラインセンサ304から出力された撮像画像データは撮像画像データ記憶部1001に保存される。レーザビーム形状情報保持部1002は、レーザビームの反射光の画素値の分布を示す関数を保持している。本実施の形態における反射光の画素値の分布はガウス分布であることから、レーザビーム形状情報保持部1002が保持している関数は前述の式(3)になる。
関数フィッティング部1003は、レーザビーム形状情報保持部1002に保持されている関数を用いて、撮像画像データに対して関数フィッティング処理を行う。ノイズ成分除去部1004は、関数フィッティング部1003によりフィッティングされた関数を用いて、撮像画像データ記憶部1001に記憶されている撮像画像データからノイズを除去する。代表位置検出部1005は、ノイズが除去された撮像画像データを用いて代表位置を検出する。トナー高さ決定部1006は、検出された代表位置に基づいて、トナー高さを決定する。
図11は、本実施の形態の処理のフローチャートを示している。ステップS1101において、撮像画像データ記憶部1001は、ラインセンサ304から出力される撮像画像データを保持する。ステップS1102において、関数フィッティング部1003は、レーザビーム形状情報保持部1002に保持されている関数に基づき、撮像画像データの画素値を関数フィッティングする。関数フィッティングには最小二乗法を使用する。ステップS1103において、注目撮像画素の初期化を行う。ステップS1104において、ノイズ成分除去部1004は、注目撮像画素の画素値と、フィッティングされた関数による注目撮像画素における画素値との差分値(注目撮像画素のノイズ成分)を抽出する。ステップS905において、ノイズ成分除去部1004は、ステップS1104において抽出されたノイズ成分が閾値Terrより大きいか否かを判定する。所定の条件である閾値Terrは、トナー像の表面凹凸や傷の性質に考慮した上で決定される。例えば、撮像画像データの最大画素値の30%をTerrに設定しても良い。ステップS1105において、ノイズ成分が閾値Terrよりも大きいと判定された場合、ステップS1106に進み、そうでない場合はステップS907へ進む。ステップS1106において、ノイズ成分除去部1004は注目撮像画素の画素値を削除する。この処理により、後述するステップS1008の代表位置の検出において削除された注目撮像画素の画素値は用いられなくなる。即ち、トナー像の表面には細かい表面凹凸や周方向回転にともなう筋状の傷による画素値の異常値を排除することが可能となる。
ステップS1107において、全ての撮像画素についてステップS1104からステップS1106の処理が完了したか否かを判定する。全ての撮像画素について処理が完了した場合は、ステップS1108に進み、そうでない場合はステップS1104に戻る。ステップS1108において、代表位置検出部1005は、ノイズ成分が削除された撮像画像データに対してガウシアンにより関数フィッティングを行う。そして、関数フィッティングされたガウシアンの中央値(ピーク位置)を代表位置として検出する。ステップS1109において、トナー高さ決定部1006は、代表位置に基づいてトナー高さを決定する。
以上の通り、本実施の形態によれば、トナー像の表面には細かい表面凹凸や周方向回転にともなう筋状の傷による画素値の異常値を排除することにより、トナー像の高さを高精度に決定することが可能となる。
<第3の実施の形態>
第1又は第2の実施の形態の機能(例えば、フローチャートにより示される機能)を実現するソフトウェアのコンピュータプログラムコードを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を、システム或いは装置に供給することによっても実現できる。この場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が、コンピュータが読み取り可能に記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することにより、上述した実施の形態の機能を実現する。

Claims (11)

  1. 担持体上に形成されたトナー像を測定するトナー高さ測定装置であって、
    (a)長辺と短辺とを有する撮像素子を複数有し、(b)隣り合う撮像素子の長辺同士が相対するように前記複数の撮像素子が配置され、(c)前記トナー像に照射されたビームの反射光を前記複数の撮像素子により撮像する、ラインセンサと、
    前記ラインセンサにより撮像される前記トナー像の反射光の形状について、前記形状の長辺の方向の幅が、該形状の短辺方向の幅よりも広くなるように、前記トナー像に対してビームを照射する照射手段と、を有し、
    前記ラインセンサにより撮像される反射光から特定される代表位置により、前記トナー像の高さ情報を決定することを特徴とするトナー高さ測定装置。
  2. 前記トナー像の高さに応じて変化する反射光の代表位置の方向と、前記短辺の方向は一致することを特徴とする請求項1に記載のトナー高さ測定装置。
  3. 前記ラインセンサにより撮像される前記反射光の形状の長辺方向の幅は、前記撮像素子の長辺方向の幅と一致することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー高さ測定装置。
  4. 前記ラインセンサにより撮像される前記反射光の形状は楕円であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー高さ測定装置。
  5. 前記代表位置を特定する際、一部の撮像素子の画素値を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー高さ測定装置。
  6. 前記代表位置を特定する際、所定の条件を満たすノイズ成分を排除した上で代表位置を特定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー高さ測定装置。
  7. 担持体上に形成されたトナー像を測定するトナー高さ測定装置であって、
    (a)長辺と短辺とを有する撮像素子を複数有し、(b)隣り合う撮像素子の長辺同士が相対するように前記複数の撮像素子が配置され、(c)前記トナー像に照射されたビームの反射光を前記複数の撮像素子により撮像する、ラインセンサと、
    前記トナー像に対して、前記撮像素子の長辺方向に長軸を有する楕円のビームを照射する照射手段と、を有し、
    前記ラインセンサにより撮像される反射光から特定される代表位置により、前記トナー像の高さ情報を決定することを特徴とするトナー高さ測定装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載されたトナー高さ測定装置により測定された前記決定されたトナー像の高さ情報に基づいて画像形成プロセスを制御する画像形成装置。
  9. コンピュータに読み込み込ませ実行させることで、前記コンピュータを、請求項1乃至の何れか一項に記載のトナー高さ測定装置として機能させるためのプログラム。
  10. 担持体上に形成されたトナー像を測定するトナー高さ測定装置の測定方法であって、長辺と短辺とを有する撮像素子を複数有し、隣り合う撮像素子の長辺同士が相対するように前記複数の撮像素子が配置されたラインセンサが、前記トナー像に照射されたビームの反射光を前記複数の撮像素子により撮像し、
    照射手段が、前記ラインセンサにより撮像される前記トナー像の反射光の形状について、前記形状の長辺の方向の幅が、該形状の短辺方向の幅よりも広くなるように、前記トナー像に対してビームを照射し、
    前記ラインセンサにより撮像される反射光から特定される代表位置により、前記トナー像の高さ情報を決定することを特徴とする測定方法。
  11. 担持体上に形成されたトナー像を測定するトナー高さ測定装置の測定方法であって、長辺と短辺とを有する撮像素子を複数有し、隣り合う撮像素子の長辺同士が相対するように前記複数の撮像素子が配置されたラインセンサが、前記トナー像に照射されたビームの反射光を前記複数の撮像素子により撮像し、
    照射手段が、前記トナー像に対して、前記撮像素子の長辺方向に長軸を有する楕円のビームを照射し、
    前記ラインセンサにより撮像される反射光から特定される代表位置により、前記トナー像の高さ情報を決定することを特徴とする測定方法。
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