JP5696833B2 - 回転軸用防振ブッシュ - Google Patents

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本発明は、小型船舶における船外機のプロペラ軸や、自動車の駆動軸等、回転軸の防振手段として装着される回転軸用防振ブッシュに関する。
図9は、小型船舶を推進させる船外機を概略的に示す説明図である。すなわち船外機100はブラケット201を介して船体の船尾部200に取り付けられ、上部に設けられたエンジン101と、下部に設けられたプロペラ102を有し、エンジン101の駆動力が、不図示の動力伝達機構と、プロペラ軸103を介してプロペラ102に伝達されるようになっている。
プロペラ102のボス部102aとプロペラ軸103の間には、防振ブッシュが介装されている。この種の防振ブッシュは、プロペラ軸103にスプライン結合されたスリーブとその外周面に一体成形され前記ボス部102aに圧入されたゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)からなる弾性体104とで構成され、通常運転時は、ボス部102aと弾性体104の静摩擦力によって、プロペラ軸103の駆動トルクをプロペラ102(ボス部102a)へ伝達すると共に、弾性体104によって防振機能を発揮し、プロペラ102に流木などが接触することによる過大トルクが作用した時には、弾性体104がボス部102aに対して円周方向へスリップすることによって、プロペラ軸103への過大トルクの入力を遮断するものである(例えば特許文献1参照)。
また、弾性体104の捩り変形が所定の大きさに達した時点で互いに干渉するストッパを設けることによって、弾性体104の過大変形を防止したものも知られている(例えば特許文献2参照)。
特開平3−112795号公報 特開2008−215445号公報
しかしながら、特許文献1のような構造のものは、通常運転時におけるプロペラ軸103からプロペラ102への所要のトルク伝達力を確保するには、弾性体104を構成するゴム状弾性材料の硬度をある程度高くして圧入代を高くする必要がある。ところがこの場合、弾性体104のバネ定数が上昇するので、前後進切替機構によるシフト操作時の衝撃(シフトショック)等を十分に低減できなくなる問題がある。
また、特許文献2のような構造のものは、ストッパによってトルク伝達力を確保することができるので、弾性体104の硬度を低くしてシフトショックなどの振動に対する吸収性を高めることができるが、ストッパによる弾性体104の許容変形量、言い換えれば弾性体104の線形特性の範囲が、仕様によって固定的であり、また、ストッパの干渉の際には騒音が発生するといった問題も指摘される。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、回転軸用防振ブッシュの十分なトルク伝達力の確保と防振性の確保の双方を満足させると共に、ストッパによる弾性体の線形特性領域の設定の自由度を高めることにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る回転軸用防振ブッシュは、アウタースリーブと、その内周に同心配置されて内周側の動力伝達部材に固定され前記アウタースリーブと略同等の長さのインナースリーブと、アウタースリーブの外周面にこのアウタースリーブの軸方向一側に偏在して一体に接合されて外周側の動力伝達部材の内周に圧入されるゴム状弾性材料からなる外周弾性体と、前記アウタースリーブにおける軸方向他端近傍の内周面及び前記インナースリーブにおける軸方向他端近傍の外周面の双方に一体に接合されたゴム状弾性材料からなる内周弾性体と、前記アウタースリーブにおける軸方向一端近傍の内周面に円周方向所定間隔で形成された複数の第一突起及び前記インナースリーブの外周面に円周方向所定間隔で形成されると共に前記各第一突起の間に位置する複数の第二突起からなるストッパと、を備えるものである。なお、ゴム状弾性材料とは、ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料のことである。
請求項2の発明に係る回転軸用防振ブッシュは、請求項1に記載の構成において、第二突起が、ゴム状弾性材料からなる弾性層で被覆されたものである。
請求項3の発明に係る回転軸用防振ブッシュは、請求項1又は2に記載の構成において、インナースリーブの外周面のうち第二突起の間に位置する部分が、ゴム状弾性材料からなる弾性層で被覆されたものである。
請求項1の発明に係る回転軸用防振ブッシュによれば、ストッパによって十分なトルク伝達力を確保すると共に、内周弾性体がアウタースリーブの内周面及びインナースリーブの外周面の双方に一体接合されたことによって、内周弾性体のゴム状弾性材料の硬度を高くして圧入代を高くする必要がないため、バネ定数を低くして防振性を向上することができる。しかも内周弾性体が、外周弾性体と軸方向にずれた位置にあることによって、アウタースリーブとインナースリーブが互いのこじり方向への自由度を有するため、曲げ方向やこじり方向の振動に対する絶縁性も向上することができる。
請求項2の発明に係る回転軸用防振ブッシュによれば、請求項1の発明による効果に加え、ストッパを構成する第一突起と第二突起の干渉音や、アウタースリーブの内周面と第二突起の干渉音を低減することができる。
請求項3の発明に係る回転軸用防振ブッシュによれば、請求項1又は2の発明による効果に加え、アウタースリーブの第一突起とインナースリーブの外周面の干渉音を低減することができる。
本発明に係る回転軸用防振ブッシュの好ましい実施の形態を示す断面斜視図である。 図1におけるII方向の矢視図である。 図1の回転軸用防振ブッシュにおけるアウタースリーブを単体で示す斜視図である。 図1の回転軸用防振ブッシュにおけるインナースリーブを単体で示す斜視図である。 図1の回転軸用防振ブッシュにおけるアウタースリーブと外周弾性体の一体成形物を示す斜視図である。 図1の回転軸用防振ブッシュにおけるインナースリーブと内周弾性体及び弾性層の一体成形物を示す斜視図である。 図1の回転軸用防振ブッシュの特性線図である。 図7の特性線図における仕様A,Bの回転軸用防振ブッシュを示す説明図である。 小型船舶を推進させる船外機を概略的に示す説明図である。
以下、本発明に係る回転軸用防振ブッシュについて、図面を参照しながら説明する。まず図1は、本発明に係る回転軸用防振ブッシュの好ましい実施の形態を示す断面斜視図、図2は、図1におけるII方向の矢視図である。
図1及び図2に示される回転軸用防振ブッシュは、小型船舶を推進させる船外機のプロペラボスとプロペラ軸の間に介装されるものであって、参照符号1はアウタースリーブ、参照符号2はアウタースリーブ1の内周に同心配置されたインナースリーブ、参照符号3はアウタースリーブ1の外周面に一体に接合されたゴム状弾性材料からなる外周弾性体、参照符号4はアウタースリーブ1の内周面及びインナースリーブ2の外周面の双方に一体に接合されたゴム状弾性材料からなる内周弾性体である。
図3は、図1の回転軸用防振ブッシュにおけるアウタースリーブを単体で示す斜視図である。すなわち図3に示されるように、アウタースリーブ1は金属からなる円筒体であって、その軸方向一端近傍の内周面には円周方向180°間隔で一対の第一突起11が形成されている。第一突起11は、なめらかに隆起し、頂部は円筒面状の凸面をなしている。
図4は、図1の回転軸用防振ブッシュにおけるインナースリーブを単体で示す斜視図である。すなわち図4に示されるように、インナースリーブ2は金属からなる円筒体であって、その軸方向一端近傍の外周面には円周方向180°間隔で一対の第二突起21が形成され、内周面には、不図示のプロペラ軸の外周面に形成されたスプラインとスプライン結合可能なスプライン22が形成されている。第二突起21は、なめらかに隆起し、頂部は円筒面状の凸面をなしている。なお、前記プロペラ軸は、請求項1に記載された内周側の動力伝達部材に相当するものである。
図5は、図1の回転軸用防振ブッシュにおけるアウタースリーブと外周弾性体の一体成形物を示す斜視図である。すなわち図5に示されるように、外周弾性体3は、不図示のプロペラボスの内周面に所定の圧縮率で圧入されるものであって、アウタースリーブ1の外周面に一体成形(加硫接着)され、円筒状をなしている。この外周弾性体3は、アウタースリーブ1の軸方向一側に偏在して設けられており、言い換えれば、アウタースリーブ1の外周面における軸方向他端部1aは、外周弾性体3から露出している。なお、前記プロペラボスは、請求項1に記載された外周側の動力伝達部材に相当するものである。
図6は、図1の回転軸用防振ブッシュにおけるインナースリーブと内周弾性体及び弾性層の一体成形物を示す斜視図である。すなわち図6に示されるように、内周弾性体4は、インナースリーブ2の軸方向他端近傍の外周面、言い換えれば第二突起21が形成された側とは反対側の端部近傍の外周面に一体成形(加硫接着)され、円環状をなしている。そしてこの内周弾性体4は、図1に示されるように、径方向に適度に圧縮された状態でアウタースリーブ1の内周面に圧入されると共に、前記アウタースリーブ1の内周面に接着されており、アウタースリーブ1の外周面に設けられた外周弾性体3とは互いに軸方向にずれた位置にある。
インナースリーブ2の第二突起21の表面には、ゴム状弾性材料からなる膜状の弾性層41が一体成形(加硫接着)され、すなわち第二突起21は、この弾性層41によって被覆されている。また、インナースリーブ2の外周面のうち第二突起21,21の間に位置する部分も、前記弾性層41から連続したゴム状弾性材料からなる膜状の弾性層42によって被覆されている。
アウタースリーブ1の一対の第一突起11,11と、インナースリーブ2の一対の第二突起21,21は、アウタースリーブ1とインナースリーブ2がその間の内周弾性体4の捩り剪断変形を伴いながら円周方向相対変位したときに、互いに干渉することによって、内周弾性体4の変形量を制限すると共に内周弾性体4の線形特性領域を規定するストッパ5を構成するものである。
また、ストッパ5における第一突起11は、その円筒面状の頂部が第二突起21,21の間でインナースリーブ2の外周面を被覆している弾性層42に隙間をもって径方向に対向しており、ストッパ5における第二突起21は、その円筒面状の頂部を被覆している弾性層41が、アウタースリーブ1の内周面に隙間をもって径方向に対向している。
以上の構成を備える回転軸用防振ブッシュは、先に説明したとおり、小型船舶を推進させる船外機のプロペラボスとプロペラ軸の間に介装され、すなわちインナースリーブ2の内周面に形成されたスプライン22がプロペラ軸とスプライン結合されると共に、アウタースリーブ1の外周の外周弾性体3が、不図示のプロペラボスの内周面に圧入されることによって、プロペラボスとプロペラ軸とを弾性的に結合するものである。また、プロペラボスの内周面と、これに圧入された外周弾性体3との間のスリップトルクは、内周弾性体4の捩り変形を伴いながらアウタースリーブ1とインナースリーブ2の相対回転によってストッパ5における第一突起11と第二突起21が互いに干渉するときの最大トルク値よりも大きいものとなっている。
このため、船外機のエンジンを駆動させると、このエンジンから前後進切替機構等を介してプロペラ軸に伝達された駆動トルクは、前記プロペラ軸にスプライン結合されたインナースリーブ2から、内周弾性体4、アウタースリーブ1及び外周弾性体3を介してプロペラボスに伝達される。その際に、前後進切替機構をニュートラルから前進(又は後進)にシフトチェンジした時の衝撃や、プロペラの振動は、主に内周弾性体4の変形によって有効に吸収される。
とくに、上記構成の回転軸用防振ブッシュは、内周弾性体4がアウタースリーブ1の内周面及びインナースリーブ2の外周面の双方に加硫接着により接合一体化されているので、内周弾性体4のゴム状弾性材料の硬度を高くかつ圧縮率を高くする必要がなく、したがってバネ定数が低く抑えられ、衝撃吸収性及び防振性を向上することができる。
しかも、内周弾性体4が、アウタースリーブ1とインナースリーブ2の間の軸方向端部近傍に介在していること、及びアウタースリーブ1の外周面に設けられた外周弾性体3とは互いに軸方向にずれた位置にあることによって、アウタースリーブ1とインナースリーブ2は、互いのこじり方向への自由度を有し、このため曲げ方向やこじり方向の振動に対する絶縁性にも優れている。
また、曲げ方向やこじり方向の振幅の増大は、インナースリーブ2に形成された第二突起21と、これに径方向に対向するアウタースリーブ1の内周面との接触、又はアウタースリーブ1の内周面に形成された第一突起11と、これに径方向に対向するインナースリーブ2の外周面との接触によって制限される。
このとき、第二突起21は、ゴム状弾性材料からなる弾性層41で被われているので、曲げ方向やこじり方向の振幅が大きくなっても、アウタースリーブ1の内周面と金属同士で接触することはない。同様に、インナースリーブ2の外周面のうち第二突起21,21の間の部分は、ゴム状弾性材料からなる弾性層42で被われているので、第一突起11と金属同士で接触することはない。したがって騒音の発生が有効に抑制される。
また、船舶が例えば浅瀬などに乗り上げ、あるいはプロペラが流木などに干渉することによって、プロペラの回転が阻害された場合は、プロペラボスに外周弾性体3を介して圧入されたアウタースリーブ1と、プロペラ軸の駆動力によって回転しようとするインナースリーブ2との間で内周弾性体4が捩り方向へ大きな剪断変形を受けるが、その変形は、ストッパ5を構成するアウタースリーブ1側の第一突起11と、インナースリーブ2側の第二突起21が互いに干渉することによって制限される。このため、内周弾性体4の過大変形による破損が防止される。
このとき、第二突起21はゴム状弾性材料からなる弾性層41で被われているので、第一突起11と金属同士で干渉することはなく、したがって干渉音の発生が有効に抑制される。
そして、ストッパ5の第一突起11と第二突起21が互いに干渉した後もプロペラの回転障害によりトルクが増大し、そのトルクが、プロペラボスの内周面とこれに圧接された外周弾性体3とのスリップトルクを上回った時点で、外周弾性体3が前記プロペラボスの内周面に対してスリップするため、プロペラ軸にはスリップトルク以上のトルクが作用することはない。
次に、上記構成の回転軸用防振ブッシュの製造について説明する。
まず図3に示されるように製作された金属製のアウタースリーブ1を、不図示の金型内にセットし、この金型の内面とアウタースリーブ1の外周面との間に画成されたキャビティに、未加硫ゴム材料を充填して加熱・加圧することにより、図5に示されるようにアウタースリーブ1の外周面に外周弾性体3を加硫成形と同時に加硫接着する。なお、このとき外周弾性体3はアウタースリーブ1の軸方向一側に偏在して加硫成形・接着される。このため、アウタースリーブ1の外周面における軸方向他端部1aには外周弾性体3が存在せず、露出した状態となる。
また同様に、図4に示されるように製作された金属製のインナースリーブ2を、不図示の金型内にセットし、この金型の内面とインナースリーブ2の外周面及び第二突起21の表面との間に画成されたキャビティに、未加硫ゴム材料を充填して加熱・加圧することにより、図6に示されるように、インナースリーブ2の外周面に内周弾性体4を加硫成形と同時に加硫接着すると共に、第二突起21の表面及び第二突起21,21の間の部分の表面に、弾性層41,42を加硫成形と同時に加硫接着する。なお、このとき内周弾性体4は、インナースリーブ2をアウタースリーブ1の内周へ挿入したときに外周弾性体3に対して軸方向へずれた位置となるように、インナースリーブ2の外周面における第二突起21と反対側の端部に偏在して加硫成形・接着される。
次に、図5に示されるアウタースリーブ1と外周弾性体3の一体成形物の内周へ、図6に示されるインナースリーブ2と内周弾性体4及び弾性層41,42の一体成形物を挿入し、次いでインナースリーブ2の外周面に設けられた内周弾性体4をアウタースリーブ1の内周面に圧入する。このとき、アウタースリーブ1とインナースリーブ2をその円周方向に対して適切に位置決めすることによって、インナースリーブ2の第二突起21,21がアウタースリーブ1の第一突起11,11の間に遊嵌される。
このようにして、アウタースリーブ1と外周弾性体3の一体成形物と、インナースリーブ2と内周弾性体4及び弾性層41,42の一体成形物との嵌合作業が終わったら、アウタースリーブ1の内周面と内周弾性体4との嵌合面を後接着することによって、図1及び図2に示される回転軸用防振ブッシュが製造される。
アウタースリーブ1と内周弾性体4との嵌合面の後接着においては、アウタースリーブ1と外周弾性体3の一体成形物の内周へ、インナースリーブ2と内周弾性体4及び弾性層41,42の一体成形物を圧入する際に、予め内周弾性体4の外周面又はアウタースリーブ1の内周面に接着剤を塗布しておき、圧入後、例えば成形と同じように金型に入れるか、あるいは熱炉に入れて、アウタースリーブ1の外周面における軸方向他端部1a、すなわち外周弾性体3から露出した端部1aを加熱することによって、アウタースリーブ1と内周弾性体4との嵌合面に介在する接着剤層へ熱を与えて接着力を発現させることで行われる。このとき、アウタースリーブ1と内周弾性体4との嵌合面の外周側は、外周弾性体3から露出しているため、加熱が阻害されず、露出面から接着剤層への熱伝導が良好に行われて反応が促進されるので、接着強度を向上することができる。
上述の製造方法によれば、アウタースリーブ1と外周弾性体3の一体成形物と、インナースリーブ2と内周弾性体4及び弾性層41,42の一体成形物との嵌合作業に際して、インナースリーブ2の第二突起21,21とアウタースリーブ1の第一突起11,11の円周方向相対位置を任意に設定することができ、このため、アウタースリーブ1とインナースリーブ2の円周方向相対変位がストッパ5によって規制されるまでの内周弾性体4の捩り方向変形量を設定することができる。
これについて更に詳しく説明すると、図7は、図8に示される仕様Aにおいて、アウタースリーブ1に対してインナースリーブ2を矢印R方向へ変位させた場合と、図8に示される仕様Bにおいて、アウタースリーブ1に対してインナースリーブ2を矢印R方向へ変位させた場合の、変位角度とトルクの関係を示す回転軸用防振ブッシュの特性線図である。すなわち図8に示される状態から、アウタースリーブ1に対してインナースリーブ2を矢印R方向へ強制的に変位させていくと、図7の特性線図に示されるように、ストッパ5の第一突起11と第二突起21が互いに干渉する点Pまではバネ定数の低い内周弾性体4の剪断変形によって線形的なバネ特性を示し、その後は高圧縮の外周弾性体3によってトルクが非線形的に上昇し、点Qにおいて前記外周弾性体3とプロペラボスとの間にスリップを生じ、トルクは一定となる。
ここで、仕様Aの場合は、アウタースリーブ1に対するインナースリーブ2の円周方向相対変位がストッパ5によって規制されるまでの許容変位角度が、仕様Bの場合よりも大きく、したがって図7に示されるように、仕様Bによる線形バネ領域k1よりも、仕様Aによる線形バネ領域k2が大きいことがわかる。
したがって、アウタースリーブ1と外周弾性体3の一体成形物と、インナースリーブ2と内周弾性体4及び弾性層41,42の一体成形物との嵌合作業に際して、インナースリーブ2の第二突起21,21とアウタースリーブ1の第一突起11,11の円周方向相対位置を要求性能に応じて設定することで、内周弾性体4の線形バネ領域を、各部の仕様を変更することなく適切に調整することができる。
1 アウタースリーブ
11 第一突起
2 インナースリーブ
21 第二突起
22 スプライン
3 外周弾性体
4 内周弾性体
41,42 弾性層
5 ストッパ

Claims (3)

  1. アウタースリーブと、その内周に同心配置されて内周側の動力伝達部材に固定され前記アウタースリーブと略同等の長さのインナースリーブと、アウタースリーブの外周面にこのアウタースリーブの軸方向一側に偏在して一体に接合されて外周側の動力伝達部材の内周に圧入されるゴム状弾性材料からなる外周弾性体と、前記アウタースリーブにおける軸方向他端近傍の内周面及び前記インナースリーブにおける軸方向他端近傍の外周面の双方に一体に接合されたゴム状弾性材料からなる内周弾性体と、前記アウタースリーブにおける軸方向一端近傍の内周面に円周方向所定間隔で形成された複数の第一突起及び前記インナースリーブの外周面に円周方向所定間隔で形成されると共に前記各第一突起の間に位置する複数の第二突起からなるストッパと、を備えることを特徴とする回転軸用防振ブッシュ。
  2. 第二突起が、ゴム状弾性材料からなる弾性層で被覆されたことを特徴とする請求項1に記載の回転軸用防振ブッシュ。
  3. インナースリーブの外周面のうち第二突起の間に位置する部分が、ゴム状弾性材料からなる弾性層で被覆されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転軸用防振ブッシュ。
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