JP5692069B2 - ナーリング部形成方法、可撓性帯状基材 - Google Patents

ナーリング部形成方法、可撓性帯状基材 Download PDF

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Description

本発明は可撓性帯状基材の搬送方向に直交する幅方向の少なくとも側縁部の搬送方向に沿って連続的にナーリング部を設けるナーリング部形成方法に関する。更に詳しくは、インクジェットヘッドを用いて移動する可撓性帯状基材上に、ナーリング部形成液を射出し、ドーム型のナーリング部を設けるナーリング部形成方法に関する。
従来、可撓性帯状基材に機能性液体を塗布したり表面改質を施したり等、様々な処理を行う場合は生産性を高めるために搬送させて連続的に実施することが一般的である。この時に、各種処理を施した後では可撓性帯状基材の表面性が変化したり、搬送及び巻き取り装置の動作がばらついたりして可撓性帯状基材の巻き取り時に各種問題が生じる場合がある。巻き取り時はコアと呼ばれる円筒状の巻き取り芯に可撓性帯状基材を巻きつけていくが、巻き取り時に可撓性帯状基材の位置が安定せず蛇行したりして端面がズレたり、可撓性帯状基材の表面にシワや折れが生じる場合がある。
又、巻き取りの最初に可撓性帯状基材の先端をテープや接着剤等でコアに固定するが、コアを回転して巻き取ると可撓性帯状基材の先端と重複する位置に、所謂「巻き芯転写」等と呼ばれる変形による段差が2巻き目以降の可撓性帯状基材に発生する。これは可撓性帯状基材の種類や搬送・巻き取り条件にもよるが数十巻きにわたって発生する場合もある。
更に、可撓性帯状基材の表面平滑性が優れた場合には、基材同士の擦れにより表面にキズが入ったりする場合もある。又、この様な可撓性帯状基材の場合には可撓性帯状基材面間に空気層が存在し難いため高い密着性を発現してブロッキングと言われる部分的に可撓性帯状基材が張り付いてしまう現象が起きる場合がある。この現象が起きると巻き形状の悪化が生じたり、可撓性帯状基材の変形を引き起こしたりする場合もある。
上記の様な巻き取り時の問題に対しては、これを回避するために可撓性帯状基材の側縁部にナーリング加工と呼ばれる(ローレット加工とも呼ばれる)微小な凹凸型付けによる厚み出し加工を施すことがこれまでに検討されてきた。例えば、特開平9−244180号公報、同9−319029号公報、特開2002−68538号公報、同2002−211803号公報、同2007−91784号公報、同2007−313754号公報にはナーリング形成部の高さや隣り合う凸部の高さのバラツキ等の規定が開示されている。特開2000−272003号公報にはナーリング部を形成するための面積に対して変形した部分の面積の割合規定が開示されている。又、特開2007−70514号公報にはナーリング形成部の摩擦係数とナーリング形成部以外の摩擦係数との比の規定が開示されている。
この様なナーリング部形成の方法としては、エンボスリング、ローレットローラといった多数の突起部が形成された粗面体を可撓性帯状基材に押し付けることにより凹凸を形成する方法が一般的である。この際に凹凸を形成しやすくするために加熱しながら行うことがこれまでに検討されてきた。例えば、フィルム(可撓性帯状基材に該当する)の幅方向の端部側のフィルム面部分を、先窄まり状に形成し、突起の頂部に丸みを付け、その頂面の曲率半径を0.4mm以下に設定した突起付きのローラで押圧して、そのフィルム面部分に凹凸部を形成する方法が知られている(特許文献1参照。)。
ウェブ(可撓性帯状基材に該当する)の端部を少なくとも1個がローレット付きローラである一対のローラで挟むことにより、ウェブ端部の少なくとも一方の表面を凹凸状に変形させる際、ローレットローラの基材への押し当て方や周速度等の規定した厚み出し加工方法が知られている(特許文献2参照。)。
エンボス模様が形成されたエンボスベルトを熱可塑性樹脂フィルム(可撓性帯状基材に該当する)の側縁部に搬送方向に沿って圧接することでエンボス模様を帯状に形成する方法が知られている(特許文献3参照。)。
特許文献1から特許文献3に記載の方法は、可撓性帯状基材を粗面体で圧力により変形させることで形成した凹凸構造をナーリング形成部としている。これらの方法は、何れもランニングコストが安くほぼ初期の設備コストのみで済むためコスト面の優位性は高いが次の問題点が挙げられる。
1)可撓性帯状基材そのものを変形させているため、稼げる厚みにはそもそも限界があることが挙げられる。このため必要十分なナーリング形成部の高さを作製するのに限界があることが判った。
2)厚みの薄い可撓性帯状基材等は更に不利であり、ナーリング形成部の高さを稼ぐために更に端部のみの変形がそれよりも内側に影響を及ぼすことが判った。
3)機械的変形によりナーリング高さを稼ごうとすると、変形量が大きくなりすぎて、一部可撓性帯状基材が取れてしまうことが発生することが判った。ごく一部の部分のみ可撓性帯状基材が剥がれても巻き取りそのものに対する影響はわずかであるが、問題は剥がれた可撓性帯状基材の部分がゴミとして可撓性帯状基材に付着してしまう可能性が非常に高いことである。こうしたゴミが可撓性帯状基材に付着してしまうと、そのまま巻き込まれてその部分を核とした押され状の変形が可撓性帯状基材に起こってしまい、著しく品質を低下させる。
4)更に、用いる可撓性帯状基材や可撓性帯状基材への塗布・表面改質といった処理が複数にわたる場合にはそれぞれに合わせたナーリング形成条件変更が必要となってくることが挙げられる。これは、条件変更がローレットローラの圧力や温度の変更であれば比較的簡便であるが、粗面体の形状等の変更の場合にはローレットローラの交換等といった困難な作業が必要となってきてしまうことが判った。
近年は可撓性帯状基材のその後の最終製品への展開において更に高品質化が求められることが多くなってきている。具体的には可撓性帯状基材の表裏のわずかな接触による擦れ等も許されない場合が多くなってきており、この様な場合にはナーリング部の厚みを厚くする必要があるのと同時に、巻かれていく過程でナーリング部と可撓性帯状基材との接触抵抗が少ないことも重要となってきている。
この様な状況から、機械的に凹凸形状を形成することなく、汎用性が高く、且つ、ランニングコストも抑え、用いる可撓性帯状基材の種類や可撓性帯状基材への塗布・表面改質等に影響されることなく、ナーリング部の形成時及び巻き取り時の製品への影響が少ない形状を有するナーリング部を形成するナーリング部形成方法、及びこのナーリング部形成方法でナーリング部を形成した可撓性帯状基材の開発が望まれている。
特開2000−219369号公報 特開2002−1813号公報 特開2007−261013号公報
本発明は上記状況を鑑みなされたものであり、その目的は機械的に凹凸形状を形成することなく、汎用性が高く、且つ、ランニングコストも抑え、用いる基材の種類や基材への塗布・表面改質等に影響されることなく、ナーリング部の形成時及び巻き取り時の製品への影響が少ない形状を有するナーリング部を形成するナーリング部形成方法、及びこのナーリング部形成方法でナーリング部を形成した可撓性帯状基材を提供することである。
本発明の上記目的は下記の構成により達成された。
1.可撓性帯状基材の長手方向に直交する幅方向の少なくとも側縁部に沿って、ナーリング部を設けるナーリング部形成方法において、前記ナーリング部を、インクジェットヘッドからナーリング部形成用液を射出しドーム型の凸状物に形成すること、および、前記凸状物の高さは、20μmから500μmであることを特徴とするナーリング部形成方法。
2.前記可撓性帯状基材の厚さが5μmから80μmであることを特徴とする前記1に記載のナーリング部形成方法。
3.前記凸状物の密度は、10個/cmから200個/cmであることを特徴とする前記1又は2に記載のナーリング部形成方法。
.可撓性帯状基材の長手方向に直交する幅方向の少なくとも両側縁部に沿って、連続的にナーリング部を有する可撓性帯状基材であって、前記ナーリング部には、インクジェットヘッドからナーリング部形成用液を射出して、ドーム型の凸状物が形成されており、前記凸状物の高さは、20μmから500μmであることを特徴とする可撓性帯状基材。
機械的に凹凸形状を形成することなく、汎用性が高く、且つ、ランニングコストも抑え、用いる基材の種類や基材への塗布・表面改質等に影響されることなく、ナーリング部の形成時及び巻き取り時の製品への影響が少ない形状を有するナーリング部を形成するナーリング部形成方法、及びこのナーリング部形成方法でナーリング部を形成した可撓性帯状基材を提供することが出来た。
インクジェットヘッドを用いたナーリング部形成装置を使用し、ナーリング部を形成した可撓性帯状基材の製造工程の一例を示す模式図である。 ナーリング部を形成する順番を示す模式図である。 図1に示すナーリング部形成工程の概略拡大平面図である。 図3のKで示される部分の概略拡大図である。 図1に示すインクジェットヘッドの一例を示す部分破断面を含む概略斜視図である。
本発明に係る実施の形態を図1から図5を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1インクジェットヘッドを用いたナーリング部形成装置を使用し、ナーリング部を形成した可撓性帯状基材の製造工程の一例を示す模式図である。
図中、1はナーリング部を形成した可撓性帯状基材の製造工程を示す。ナーリング部を形成した可撓性帯状基材の製造工程1は、可撓性帯状基材の供給工程2と、下引き塗布工程3、ナーリング部形成工程4と、巻き取り工程5とを有している。尚、下引き塗布工程3は必要に応じて配設することが可能である。
供給工程2は可撓性帯状基材201の巻き出し装置(不図示)を使用している。202は巻き芯に巻かれたロール状の可撓性帯状基材を示す。
下引き塗布工程3は、可撓性帯状基材201を保持する保持部材301と、下引き塗布機302と、乾燥装置303と、硬化処理装置304とを使用している。保持部材301としては、可撓性帯状基材201の平面性を保つこと及び下引き塗布機302との関わりで選択することが可能であり、本図はバックアップロールを使用している場合を示している。下引き塗布工程3での下引き塗布の位置は可撓性帯状基材201の全面であっても、ナーリング部を形成する位置であってもよく、必要に応じて適宜選択することが可能である。
下引き塗布機としては特に限定はなく、例えば一定の塗布液を塗布した後に不要分を削除して塗膜を形成する後計量型塗布方式、必要な塗布液膜を形成する量だけ塗布液を吐出させて支持体上に塗布液を塗布する前計量型塗布方式であっても構わなく、必要に応じて適宜選択することが可能である。後計量型塗布方式としては、ブレード塗布法、エアーナイフ塗布法、ワイヤーバー塗布法、グラビア塗布法、リバース塗布法、リバースロール塗布法が知られている。
前計量型塗布方式としては、スリット型ダイコーターを用いたエクストルージョン塗布法、スライドコーターを用いたスライド塗布法、カーテン塗布法、インクジェットヘッドを用いた塗布法が知られている。本図は前計量型塗布方式で塗布している場合を示している。
乾燥装置303としては、下引き塗布膜の溶媒を除去出来れば特に限定はなく、例えば、温風吹き付け装置、加熱装置等が挙げられる。
硬化処理装置304としては、下引き塗布機302で塗布される塗布液に合わせ適宜設定することが可能である。例えば、活性エネルギー線硬化型樹脂の場合は、活性エネルギー線照射装置、熱硬化型樹脂の場合は、熱付与装置が挙げられる。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、γ線等で活性エネルギー線硬化型樹脂を活性化させるエネルギー源であれば制限なく使用出来るが、紫外線、電子線が好ましい。特に取り扱いが簡便で高エネルギーが容易に得られるという点で紫外線が好ましい。紫外線の光源としては、紫外線を発生する光源であれば何れも使用出来る。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることが出来る。又、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、エキシマランプ又はシンクロトロン放射光等も用いることが出来る。
ナーリング部形成工程4は、インクジェットヘッド401と保持部材402と、乾燥装置403と、硬化処理装置404とを使用している。
インクジェットヘッド401としては特に限定はなく、例えば発熱素子を有し、この発熱素子からの熱エネルギーにより塗布液の膜沸騰による急激な体積変化によりノズルから射出液体を吐出させるサーマルタイプのヘッドでもよいし、インク圧力室に圧電素子を備えた振動板を有しており、この振動板によるインク圧力室の圧力変化で射出液体を吐出させる剪断モード型(ピエゾ型)のヘッドであってもよい。
405はインクジェットヘッド401にナーリング部形成用液を供給する供給タンクを示す。通常、供給タンク405ではインクジェットヘッド401からの射出液滴量の一定化のためにインクジェットヘッド401内のナーリング部形成用液圧力を常に一定に保つような機構が設けられている。圧力を一定に保つ機構に特に制限はなく様々な機構が存在する。一例としては液面センサーを使用してタンク内の液体の液面を一定にしたり、質量を計測して一定に保持する機構等がある。
インクジェットヘッド401に供給するナーリング部形成用液は絶対濾過精度又は準絶対濾過精度が0.05μmから50μmの濾材を少なくとも1回は通過させることが好ましい。更に、インクジェットヘッド401内のナーリング部形成用液温度を一定に保持するために供給タンク405とインクジェットヘッド401との間に熱交換器を設けてもよいし、インクジェットヘッド401内に熱交換器の様なナーリング部形成用液の温度を一定にする機構を設けても構わない。
乾燥装置403としては、特に限定はなく、例えば、温風吹き付け装置、加熱装置等が挙げられる。
硬化処理装置404としては、インクジェットヘッド401で塗布されるナーリング部形成用液に合わせ適宜設定することが可能である。例えば、活性エネルギー線硬化型樹脂の場合は、活性エネルギー線照射装置、熱硬化型樹脂の場合は、熱付与装置が挙げられ、下引き塗布工程3に使用した硬化処理装置304と同じ装置の使用が可能である。
巻き取り工程5はナーリング部形成工程4で可撓性帯状基材201の両側縁部にナーリング部が形成された可撓性帯状基材201を巻き取る巻き取り装置(不図示)を使用している。501は巻き芯に巻かれたロール状の可撓性帯状基材を示す。
本図は作製され一旦ロール状に巻き取られた可撓性帯状基材にナーリング部を形成し、この後に形成したナーリング部を除き機能層を塗布する場合を示したが、ナーリング部を形成する順番は特に限定はなく、例えば図2に示される順番が挙げられる。
図2はナーリング部を形成する順番を示す模式図である。
図中、6は前処理工程、7はナーリング部形成工程、8は各種処理工程、9は可撓性帯状基材を示す。
前処理工程6での処理としては、例えばコロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、UV照射処理等による表面改質処理、下引き塗布等が挙げられる。図1に示す下引き塗布工程3は本図に示す前処理工程6に該当する。
ナーリング部形成工程7は図1に示すナーリング部形成工程4と同じである。
各種処理工程8での処理としては、例えばナーリング部を除いて各種の機能層を形成するための塗布・乾燥工程、硬化処理工程が挙げられる。
(a)の場合に付き説明する。
成膜工程(不図示)で成膜した可撓性帯状基材9にオンラインで、前処理工程6、ナーリング部形成工程7の順番で処理を行う場合を示している。
(b)の場合に付き説明する。
成膜工程(不図示)で成膜した可撓性帯状基材9を一旦保管した後、前処理工程6、ナーリング部形成工程7の順番で処理を行う場合を示している。
(c)の場合に付き説明する。
成膜工程(不図示)で成膜した可撓性帯状基材9を一旦保管した後、前処理工程6、ナーリング部形成工程7、各種処理工程8の順番で処理を行う場合を示している。
(d)の場合に付き説明する。
成膜工程(不図示)で成膜した可撓性帯状基材9を一旦保管した後、各種処理工程8、前処理工程6、ナーリング部形成工程7の順番で処理を行う場合を示している。
(e)の場合に付き説明する。
成膜工程(不図示)で成膜した可撓性帯状基材9を一旦保管した後、前処理工程6、各種処理工程8、ナーリング部形成工程7の順番で処理を行う場合を示している。
(a)から(e)に示される順番は、必要に応じて適宜選択することが可能となっている。
図3は図1に示すナーリング部形成工程の概略拡大平面図である。
インクジェットヘッド401は、インクジェットヘッド401Aとインクジェットヘッド401Bとを有している。インクジェットヘッド401Aは可撓性帯状基材201の搬送方向(図中の矢印方向)に対して左側(図面の上側)の側縁部にナーリング部201aを形成するために配設されている。インクジェットヘッド401Bは可撓性帯状基材201の搬送方向(図中の矢印方向)に対して右側(図面の下側)の側縁部にナーリング部201bを形成するために配設されている。
405はインクジェットヘッド401(401A、401B)にナーリング部形成用液を供給する供給タンクを示す。406はインクジェットヘッド401(401A、401B)の圧電性基盤を駆動させるための制御部を示し、コネクタを介して各インクジェットヘッド401(401A、401B)に接続されている。制御部406により、塗布液射出時の圧電性基盤の動作強度や周波数の選択等が行われる。
各インクジェットヘッド401A(401B)の配置は特に限定はなく、例えば可撓性帯状基材201の搬送方向(図中の矢印方向)に対してノズル列が並んでいる方向を直交させて配置、傾けた状態で配置してもよい。又、配置するインクジェットヘッドの台数はナーリング部の幅、ナーリング部を構成している凸状物のパターンに合わせ複数台を配置しても構わない。
本図に示されるナーリング部201a及びナーリング部201bは可撓性帯状基材201の塗布面側又は裏面側、或いは塗布面側と裏面側との両面であっても構わず、必要に応じて適宜選択することが可能である。尚、本図に示されるナーリング部201a及びナーリング部201bは同時に両側縁部に形成されていてもよいし、交互に片側縁部に設けてもよい。
又、インクジェットヘッド401を可撓性帯状基材201の中央部に、可撓性帯状基材201の搬送方向とノズル列が並んでいる方向とを直交させて1台を配置し、可撓性帯状基材201の中央部にナーリング部を形成しても構わない。中央部にナーリング部を形成する場合も可撓性帯状基材201の塗布面側又は裏面側、或いは塗布面側と裏面側との両面であっても構わず、必要に応じて適宜選択することが可能である。
図4は図3のKで示される部分の概略拡大図である。図4(a)は図3(a)のKで示される部分の概略拡大平面図である。図4(b)は図4(a)のE−E′に沿った拡大概略断面図である。
図中、201a′はナーリング部201aを構成している凸状物を示す。凸状物201a′の形状はドーム型である。ナーリング部201aはドーム型の凸状物201a′の集合体で形成されている。
ドーム型の凸状物201a′の配列は特に限定はなく、例えば可撓性帯状基体201の搬送方向(図中の矢印方向)に千鳥配置、搬送方向・横方向で揃って整列配置、ランダム配置等が挙げられる。
ドーム型の凸状物201a′はインクジェットヘッド401A(401B)(図3参照)から射出されるナーリング部形成用液の1滴或いは複数滴が集積され、形成されている。
ナーリング部形成用液と基材との接触角は、凸状物の形状、凸状物の高さ等を考慮し、10°から30°であることが好ましい。接触角は、協和界面科学(株)製 接触角計で測定した値を示す。
Wは可撓性帯状基材201の側縁部から可撓性帯状基材201の搬送方向(図中の矢印方向)に直交する方向のナーリング部201aが形成されるまでの距離を示す。距離Wは基材の有効幅を考慮し、50mm以下が好ましい。
又、可撓性帯状基材201の両側縁部に設けられるナーリング部201aの幅の合計は、搬送安定性、巻き取り性、巻き出し性及び基材の有効面積等を考慮し、可撓性帯状基材201の全幅に対して0.5%から40%であることが好ましい。
Xは可撓性帯状基材201のナーリング部201aを構成しているドーム型の凸状物201a′の可撓性帯状基材201の形成面からの高さを示す。高さXは、搬送安定性、巻き取り性、巻き出し性及び基材の有効面積、基材同士の接触性等を考慮し、20μmから500μmであることが好ましい。高さXは、厚み測定機(ミツトヨ(株)製 シックネスゲージ)を使用し、測定した値を示す。
可撓性帯状基材201のナーリング部201aを構成しているドーム型の凸状物201a′の密度は、搬送安定性、巻き取り性、巻き出し性及び基材の有効面積等を考慮し、10個/cmから200個/cmであることが好ましい。密度は、1cmをルーペで観察し測定した値を示す。
ドーム型の凸状物201a′の体積は搬送安定性、巻き取り性、巻き出し性及び基材の有効面積等を考慮し、3×10−4mmから2×10−2mmであることが好ましい。ドーム型の凸状物201a′の体積は次の方法で求めた。
1)ドーム型の凸状物が形成されているナーリング部の一定面積を取り出し、質量を測定しAとする。又、ドーム型の凸状物の個数を測定する。
2)1)と同じ面積の基材のみの質量を測定しBとする。
3)A−Bで切除したドーム型の凸状物の質量を求めCとする。
4)点状凸部の1個当たりの質量を、(C/ドーム型の凸状物の個数)から計算で求める。
5)ドーム型の凸状物の体積を、次の計算式から求める。
ドーム型の凸状物の体積=(4)で求めたドーム型の凸状物の1個当たりの質量/ドーム型の凸状物を形成している物質の密度)
ナーリング部201b(図3参照)もナーリング部201aと同じ構成となっていることが好ましい。
尚、本図に示すナーリング部が可撓性帯状基材201の塗布面側又は裏面側及び中央部或いは塗布面側と裏面側との両面に配置する場合も、本図に示すナーリング部201aと同じ構成となっていることが好ましい。
本発明でドーム型の凸状物とは、頭頂部が曲面で形成されていればよく、好ましくは、表面が平面を含まない曲面で構成されている形状体を言う。更に好ましくは、楕円をその長軸又は短軸を回転軸として回転することで得られる回転楕円体、及び円を回転することで得られる回転円体(球体)の一部を切り取り、その断面側を可撓性帯状基材に接触させた形状を言う。
又、基材に平行な断面形状は、矩形、三角形、円形、楕円形等何れでもよく、これらの中で円形が好ましい。
図5は図1に示すインクジェットヘッドの一例を示す部分破断面を含む概略斜視図である。尚、本図は剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドの場合を示している。
図中、401はインクジェットヘッドを示す。インクジェットヘッド401には圧電性基盤を駆動させるための制御部406(図3参照)がコネクタを介して接続されている。制御部406(図3参照)により、塗布液射出時の圧電性基盤の動作強度や周波数の選択等が行われる。
インクジェットヘッド401は、圧電性基盤401aと、天板401bと、ノズル板401cとを有している。圧電性基盤401aは上層圧電性基盤401a1と下層圧電性基盤401a2とを接合して形成されている。
圧電性基盤401aは、研削加工を施すことによりノズル板401c側が開口し、反対側が閉塞している互いに平行な所定の長さを有する複数のノズル(インク圧力室)401a3と、ノズル(インク圧力室)401a3の閉塞した側につながる平坦な面401a4と、ノズル(インク圧力室)401a3の両側に側壁401a5とを有している。複数のノズルは交互に塗布液圧力室用のノズルと空気圧力室用のノズルとして使用する場合もある。本図は塗布液圧力室用として使用した場合を示している。
天板401bは、圧電性基盤401aの上面を覆う第1天板401b2と、第1天板の上面を覆う第2天板401b1とを有している。
401dはナーリング部形成用液の供給管を示す。供給管401dより供給された塗布液はノズル吐出口401c1より吐出する様になっている。401b3は供給管401dから供給されたナーリング部形成用液の貯留部を示し、各ノズル(インク圧力室)401a3に連通した各ナーリング部形成用液供給口401b4より各ナーリング部形成用液圧力室用のノズル(インク圧力室)401a3に供給される様になっている。各ノズル(インク圧力室)401a3は第1天板401b2とノズル板401cとにより覆われることで複数の密閉されたチャネル(塗布液圧力室)が形成される様になっている。
401c1は各側壁の剪断変形に伴い、ナーリング部形成用液圧力室の圧力変化でナーリング部形成用液を液滴の状態で吐出させるノズル吐出口を示す。ノズル吐出口の間隔は、0.02mmから0.3mmが好ましい。401eはナーリング部形成用液のエアー抜き等に使用される配管を示す。401eはナーリング部形成用液射出時にはバルブ等により密閉される構造となっている。
第1天板及び第2天板の材料は特に限定されず、例えば有機材料からなってもよいが、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイド、石英、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等が挙げられる。
ノズル板401cを構成する基材としては、金属や樹脂が使用される。例えばステンレス、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン等が好ましく採用出来る。特に好ましくはポリイミド樹脂で、Dupont社製:カプトンや宇部興産(株)製:ユーピレックス等が寸法安定性、耐インク性、耐熱性等に優れているので好ましい。
図1から図5に示すナーリング部形成方法により、次の効果が挙げられる。
1)ナーリング部を形成しているドーム型の凸状物の高さを高くすること、形状、配置等の変更が可能となった。
2)ナーリング部を形成する時にゴミの発生をなくすことが可能となった。
3)可撓性帯状基材の幅、厚さ、種類に対し柔軟に対応することが可能となった。
これらの結果、製品の性能として次の効果が挙げられる。
1)可撓性帯状基材同士の接触による品質低下を抑えることが可能となった。
2)可撓性帯状基材の搬送安定性、巻き取り性が向上し、蛇行や巻きズレそれに伴う基材のシワ、ツレ等の変形を抑制することが可能となった。
3)異物故障や異物に起因する故障を減らすことが可能となり品質向上が可能となった。
次に、本発明のナーリング部形成方法及び可撓性帯状基材に係わる材料に付き説明する。
(可撓性帯状基材)
可撓性帯状基材としては種類に制限はなく、プラスチックフィルム、金属シート等を用いることが出来る。プラスチックフィルムとしては、ポリオレフィンフィルム(例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレン2,6−ナフタレートフィルム等)、ポリアミドフィルム(例えば、ポリエーテルケトンフィルム等)、セルロースアセテートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム等)等が挙げられる。又、金属シートではアルミニウム板が代表的である。尚、用いる可撓性帯状基材の厚さは、5μmから80μmが好ましい。又、幅については特に制限はない。
(ナーリング部形成用液及び下引き層形成用塗布液)
ナーリング部形成用液及び下引き層形成用塗布液としては、樹脂や高分子成分を0.5質量%から50質量%含んでいることが好ましい。樹脂及び高分子成分としては、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、天然ゴム等が挙げられる。これらの樹脂及び高分子成分を含んだナーリング部形成用液及び下引き層形成用塗布液としては特に制限はなく、例えば樹脂材料、高分子材料を有機溶媒、水等に溶解した液、顔料分散液、コロイド状分散液等を挙げることが出来る。更にその他の樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としてはメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクレート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等が挙げられる。
熱硬化型樹脂としては、熱することにより硬化が進み硬化後の分子は一般に3次元の網状となるもので、例えばフェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、シリコン樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。又、これらの樹脂に必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えて使用することが出来る。
活性エネルギー線硬化型樹脂としては、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー及び/又はモノマーが、エネルギー線の照射により硬化してなる樹脂である。活性エネルギー線は、電磁波又は荷電粒子線の内、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを指し、通常は紫外線又は電子線を用いる。
紫外線及び電子線硬化型樹脂としては特に制限はなく、従来から使用されているものの中から、適宜選択して用いることが出来る。この紫外線硬化型樹脂は、光重合性プレポリマー、又は光重合性モノマー、光重合開始剤や光増感剤を含有するものである。又、電子線硬化型樹脂は、光重合性プレポリマー又は光重合性モノマーを含有するものである。
前記光重合性プレポリマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等が挙げられる。これらの光重合性プレポリマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。又,光重合性モノマーとしては、例えばポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類等が挙げられる。又、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることが出来る。
これらの樹脂・高分子成分を含んだ塗布液としては特に制限はなく、例えば樹脂材料・高分子材料を有機溶媒、水等に溶解した液、顔料分散液、コロイド状分散液等を挙げることが出来る。又、塗布液の粘度は20mPa・sec以下が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明の具体的な効果を示すが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
実施例1
(帯状可撓性基材No.1−Aの準備)
帯状可撓性基材として厚さ80μm、幅1000mm長さ1000mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備し帯状可撓性基材No.1−Aとした。
(帯状可撓性基材No.1−Bの準備)
帯状可撓性基材として厚さ5μm、幅1000mm長さ1000mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備し帯状可撓性基材No.1−Bとした。
(下引き層を有する帯状可撓性基材No.1−Cの準備)
帯状可撓性基材として厚さ80μm、幅1000mm長さ1000mのPETフィルムを使用し、下引き層を設けた基材を準備し帯状可撓性基材No.1−Cとした。
(下引き層を有する帯状可撓性基材No.1−Dの準備)
帯状可撓性基材として厚さ5μm、幅1000mm長さ1000mのPETフィルムを使用し、下引き層を設けた基材を準備し帯状可撓性基材No.1−Dとした。
(下引き層形成用塗布液の調製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2単量体 20質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3単量体以上の成分
20質量部
ジメトキシベンゾフェノン光反応開始剤 4質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 75質量部
メチルエチルケトン 75質量部
(下引き層の形成)
準備した下引き層形成用塗布液をスリットダイで塗布し、乾燥風の温度、風速を徐々に強め最終的に85℃で乾燥し、続いて活性エネルギー線照射部より115mJ/cmの照射強度で紫外線照射し、乾燥膜厚で5μmの下引き層を設けた。
(ナーリング部の形成)
試料No.101の作製
図5に示す剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドを用いた図1に示す可撓性帯状基材の製造工程を使用し、準備した帯状可撓性基材No.1−Aの塗布面側の両側縁部に下記に示す条件でナーリング部形成用液を塗布し、温度100℃で乾燥し、図4に示すような、ドーム型の凸状物から構成される幅20mmのナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り試料No.101とした。尚、ナーリング部は帯状可撓性基材No.1−Aの側縁部から帯状可撓性基材No.1−Aの搬送方向に直交する方向のナーリング部が形成されるまでの距離は5mmとした。
(ナーリング部形成用液の調製)
ジペンタエリストールヘキサアクリレート(2量体及び3量体以上の成分を含む) 100質量部
光反応開始剤(ジメトキシベンゾフェノン) 4質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 30質量部
メチルエチルケトン 100質量部
帯状可撓性基材No.1−A、1−Bに対する接触角は21°であった。又、帯状可撓性基材No.1−C、1−Dに対する接触角は25°であった。接触角は、協和界面科学(株)製 接触角計で測定した値を示す。
(ナーリング部形成用液の塗布)
準備したナーリング部形成用液を準備した帯状可撓性基材No.1−Aの上に図5に示す剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドで液滴を1箇所に1000滴着弾させ、20秒後に温度100℃で乾燥し、続いて硬化処理装置より150mJ/cmの照射強度で紫外線を照射し図4に示す様に配置されたドーム型の凸状物の集合体で構成されナーリング部を設けた。
剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッド
ノズル吐出口の間隔:0.05mm
ノズル吐出口の数:500個
1滴の平均射出量:50pl(ピコリットル)
剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドの配置:ノズル吐出口の並んだ方向が帯状可撓性基材No.1−Aの搬送方向と直交する様に配置
ノズル表面と帯状可撓性基材No.1−Aの表面との間隔:1mm
帯状可撓性基材No.1−Aの搬送速度:10m/min
ナーリング部の帯状可撓性基材No.1−Aの全幅に対する割合:4%
ナーリング部を構成するドーム型の凸状物の形状
ドーム型の凸状物の1つの体積:1.2×10−3mm
ドーム型の凸状物の高さ:100μm
ドーム型の凸状物の密度:50個/cm
ドーム型の凸状物の高さは、厚み測定機(ミツトヨ(株)製 シックネスゲージ)を使用し、測定した値を示す。
ドーム型の凸状物の1つの体積は、本文中に記載の方法で測定した値を示す。
ドーム型の凸状物の密度は、1cm×1cmの試料をルーペで目視で観察し、ドーム型の凸状物の個数を数え、1cm当たりの個数に換算した値を示す。
試料No.102の作製
帯状可撓性基材No.1−Aに変え帯状可撓性基材No.1−Bを使用した他は全て試料No.101と同じ方法で試料No.101と同じ、ドーム型の凸状物から構成される幅20mmのナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り試料No.102とした。
試料No.103の作製
帯状可撓性基材No.1−Aに変え帯状可撓性基材No.1−Cを使用した他は全て試料No.101と同じ方法で試料No.101と同じ、ドーム型の凸状物から構成される幅20mmのナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り試料No.103とした。
試料No.104の作製
帯状可撓性基材No.1−Aに変え帯状可撓性基材No.1−Dを使用した他は全て試料No.101と同じ方法で試料No.101と同じ、ドーム型の凸状物から構成される幅20mmのナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り試料No.104とした。
比較試料No.105の作製
準備した帯状可撓性基材No.1−Aの両側縁部に板状凸状物から構成されるナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.105とした。板状凸状物とは帯状可撓性基材を巻き取った時、帯状可撓性基材と接触する面が平面で構成されている凸状物を言い、塗布方式により形成した。
比較試料No.106の作製
帯状可撓性基材No.1−Aに変え、帯状可撓性基材No.1−Bを使用した他は全て試料No.105と同じ方法で両側縁部に板状凸状物から構成されるナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.106とした。
比較試料No.107の作製
帯状可撓性基材No.1−Aに変え、帯状可撓性基材No.1−Cを使用した他は全て試料No.105と同じ方法で両側縁部に板状凸状物から構成されるナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.107とした。
比較試料No.108の作製
帯状可撓性基材No.1−Aに変え、帯状可撓性基材No.1−Dを使用した他は全て試料No.105と同じ方法で両側縁部に板状凸状物から構成されるナーリング部を形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.108とした。
比較試料No.109の作製
準備した帯状可撓性基材No.1−Aの両側縁部に試料No.101と同じドーム型の凸状物から構成されるナーリング部をローレットを使用し形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.109とした。
比較試料No.110の作製
準備した帯状可撓性基材No.1−Bの両側縁部に試料No.101と同じドーム型の凸状物から構成されるナーリング部をローレットを使用し形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.110とした。
比較試料No.111の作製
準備した帯状可撓性基材No.1−Cの両側縁部に試料No.101と同じドーム型の凸状物から構成されるナーリング部をローレットを使用し形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.111とした。
比較試料No.112の作製
準備した帯状可撓性基材No.1−Dの両側縁部に試料No.101と同じドーム型の凸状物から構成されるナーリング部をローレットを使用し形成し、1000mを巻き芯に巻き取り比較試料No.112とした。
評価
作製した各試料No.101から112に付き、巻きズレ、異物付着を以下に示す方法で確認し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表1に示す。
巻きズレの評価方法
ノギスにより端面の巻き芯からのズレ量を測定した。
巻きズレの評価ランク
◎:巻きズレが1mm未満
○:巻きズレが1mm以上、5mm未満
△:巻きズレが5mm以上、10mm未満
×:巻きズレが10mm以上
異物付着の評価方法
巻き終わりから100mに付き、目視により異物の付着の個数を測定し、m当たりに換算した。
異物付着の評価ランク
◎:異物の付着の個数が0.1個/m未満
○:異物の付着の個数が0.1個/m以上、1個/m未満
△:異物の付着の個数が1個/m以上、5個/m未満
×:異物の付着の個数が5個/m以上
本発明のナーリング形成方法でドーム型の凸状物から構成されるナーリング部を作製した試料No.101から104は何れも巻きズレ、異物付着もなく、優れた性能を有することが確認された。
板状凸状物から構成されるナーリング部を作製した試料No.105から108は、異物付着はなく本発明の試料No.101から104と同じ性能を有するが、巻きズレは本発明の試料No.101から104よりも劣る性能を有することが確認された。
従来のローレットを使用してナーリング部を作製した試料No.109から112は、ローレットを使用してナーリング部を作製する時の帯状可撓性基材の破損に伴う異物の付着が確認された。又、厚さ5μmの帯状可撓性基材を使用して作製した試料No.110、112は、巻きズレも厚さ5μmの帯状可撓性基材を使用して作製した本発明の試料No.102、104よりも劣ることが確認された。本発明の有効性が確認された。
1 ナーリング形成工程
2 供給工程
201、9 可撓性帯状基材
201a、201b ナーリング部
201a′ ドーム型の凸状物
3 下引き塗布工程
302 下引き塗布機
303、403 乾燥装置
304、404 硬化処理装置
4、7 ナーリング部形成工程
401、401A、401B インクジェットヘッド
401a 圧電性基盤
401a1 上層圧電性基盤
401a2 下層圧電性基盤
401c ノズル板
401c1 ノズル吐出口
401a3 ノズル(インク圧力室)
405 供給タンク
5 巻き取り工程
6 前処理工程
8 各種処理工程
W 距離
X 高さ

Claims (4)

  1. 可撓性帯状基材の長手方向に直交する幅方向の少なくとも側縁部に沿ってナーリング部を設けるナーリング部形成方法において、
    前記ナーリング部を、インクジェットヘッドからナーリング部形成用液を射出しドーム型の凸状物に形成すること、および、
    前記凸状物の高さは、20μmから500μmであることを特徴とするナーリング部形成方法。
  2. 前記可撓性帯状基材の厚さが5μmから80μmであることを特徴とする請求項1に記載のナーリング部形成方法。
  3. 前記凸状物の密度は、10個/cmから200個/cmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のナーリング部形成方法。
  4. 可撓性帯状基材の長手方向に直交する幅方向の少なくとも両側縁部に沿って、連続的にナーリング部を有する可撓性帯状基材であって、前記ナーリング部には、インクジェットヘッドからナーリング部形成用液を射出して、ドーム型の凸状物が形成されており、前記凸状物の高さは、20μmから500μmであることを特徴とする可撓性帯状基材。
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