JP5691883B2 - 負荷駆動回路 - Google Patents

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Description

本発明は、出力トランジスタと還流用のダイオードとを備えた負荷駆動回路であって、特には負荷電流を検出する機能を備えた負荷駆動回路に関する。
図8は、誘導性負荷例えばリニアソレノイドをハイサイド駆動用の出力トランジスタでPWM駆動する従来構成を示している。負荷駆動回路1の端子1a、1b間にリニアソレノイド2が接続され、端子1c、1dは電源線3、4に接続されて用いられる。負荷駆動回路1の内部において、端子1cと端子1aとの間には出力トランジスタ5とシャント抵抗6が直列に接続されており、端子1bは電源線4(グランド)に接続されている。シャント抵抗6とリニアソレノイド2との直列回路に対し並列に還流用のダイオード7が接続されている。電圧検出回路8は、シャント抵抗6の電圧を増幅して制御装置9に対し出力する。制御装置9は、PWM駆動信号を生成し、駆動回路10を介して出力トランジスタ5に付与する。
この構成において、PWM駆動信号のオン指令期間では、電源線3から出力トランジスタ5、シャント抵抗6、リニアソレノイド2の順に電流が流れ、PWM駆動信号のオフ指令期間では、ダイオード7、シャント抵抗6、リニアソレノイド2の経路で電流が還流する。
この構成ではPWM駆動信号のオン指令期間とオフ指令期間の両期間においてシャント抵抗6に電流が流れ続けるので、シャント抵抗6での電力損失が大きくなり発熱する。このシャント抵抗6の発熱は、高密度実装の妨げとなる。また、一般的に用いられるシャント抵抗6は、温度変化による抵抗値の変化率(温度変化率)が大きいという特性を有している。そのため、PWM駆動の時間経過とともにシャント抵抗6の温度が変化すると、精度の良い電流検出ができないという問題があった。
これに対し、特許文献1に記載されたリニアソレノイド駆動回路は、シャント抵抗に替えて、常時オン駆動するMOSトランジスタと、そのMOSトランジスタに対し並列接続されたセンスMOSトランジスタを備え、センスMOSトランジスタに流れる電流に基づいてオン指令期間とオフ指令期間の両期間における電流を検出している。また、特許文献2に記載されたソレノイド駆動回路は、MOSトランジスタのオン抵抗をシャント抵抗として用いている。
特開2006−203415号公報 特開2000−58320号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の構成は、負荷であるソレノイドに対し、駆動用のトランジスタのみならず電流検出用のトランジスタを直列に介在させる必要がある。そのため、構成部品が増えて回路規模の増大およびコスト高を招く。また、負荷電流が大きくなるほど電流検出用トランジスタの損失が増大する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、還流経路内に電流検出用素子を介在させることなく、オン指令期間とオフ指令期間の両期間における電流を高精度に検出可能な負荷駆動回路を提供することにある。
請求項1に記載した負荷駆動回路は、第1、第2電源線を通して与えられる電源電圧により誘導性の負荷を駆動するとともに負荷に流れる電流を検出する。第1、第2電源線間には出力トランジスタと負荷が直列に接続されており、出力トランジスタは、駆動回路から付与されるオン指令とオフ指令とからなる駆動信号によりオンオフ動作する。負荷には、オフ指令期間に電流を還流させるダイオードが並列に接続されている。
駆動信号のオン指令期間に電流が流れる経路(以下、オン期間電流経路という)のうち、負荷とダイオードから形成される還流経路の外側には、オン指令期間に電流を検出するオン期間電流検出手段が設けられている。オン期間電流検出手段は、オフ指令期間に流れる還流電流を検出できない。
そこで、オフ期間電流算出手段は、オフ指令期間に負荷に流れる電流を計算により求める。このため、電源電圧を検出する電源電圧検出手段が設けられている。オフ期間電流算出手段は、オン指令期間において、オン期間電流検出手段および電源電圧検出手段から検出電流および検出電源電圧を入力する。そして、オン期間電流経路の電圧方程式(1)に当該検出電流(i)と検出電源電圧(V)を適用し、種々の解法のうち処理能力等から好適なものを用いてオン期間電流経路の抵抗値(R)とインダクタンス値(L)を算出する。
Ri+L(di/dt)=V …(1)
駆動信号のオフ指令期間に電流が流れる経路(以下、オフ期間電流経路という)は、オン期間電流経路とは異なる。そこで、上記算出した抵抗値とインダクタンス値からそれぞれ還流経路(すなわちオフ期間電流経路)以外の経路の抵抗値とインダクタンス値を減算してオフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を求める。この処理を次のオフ指令期間を開始するまで完了する。
オフ期間電流算出手段は、オフ指令期間において、オフ期間電流経路の電圧方程式(5)に上記算出したオフ期間電流経路の抵抗値(R)とインダクタンス値(L)、ダイオードの順電圧(Vf)およびオフ指令期間に移行する前(例えばオン指令期間の終了時)の検出電流を適用することにより負荷に流れる電流(i)を順次算出する。
Ri+L(di/dt)+Vf=0 …(5)
本手段によれば、オン指令期間における少なくとも3点の検出電流および検出電源電圧をオン期間電流経路の電圧方程式に入力して解くことにより、オン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出できる。そして、還流経路の外側経路に存在するインダクタンス成分と抵抗成分の値を事前にデータとして準備しておくことで、オフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出できる。その結果、還流経路内に電流検出用素子を介在させることなく、オン指令期間およびオフ指令期間の両期間における負荷電流を高精度に検出および算出でき、従来構成に比べて電力損失を低減できる。
請求項2に記載した手段によれば、オン期間電流検出手段とオフ期間電流算出手段は、所定のサンプリング周期で負荷に流れる電流の検出と算出を実行する。駆動回路は、そのサンプリング周期に同期して駆動信号をオン指令からオフ指令に切り替える。このようにサンプリングタイミングと駆動信号のオンからオフへの変化タイミングとを同期させると、オン指令期間の終了時点でのサンプリングによりオフ指令期間の開始時点の電流を得ることができる。この検出電流をオフ指令期間における初期値電流として用いることにより、オフ指令期間における負荷電流を正確に算出することができる。
請求項3に記載した手段によれば、オフ期間電流算出手段は、オフ指令期間に亘って順次算出した結果として得られる当該オフ指令期間終了時の算出電流と、次のオン指令期間開始時の検出電流とを比較する。両者にずれがある場合、当該ずれを低減するようにオフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値とダイオードの順電圧のうち少なくとも1つを補正し且つ当該補正値を記憶する学習制御を実行する。次のオフ指令期間において前回記憶された補正値を用いることにより、オフ指令期間の負荷電流の算出に用いる定数に誤差がある場合でも、算出電流値を真の値に近付けることができ、より高い算出精度が得られる。
請求項4に記載した手段によれば、ダイオードの温度と相関を有する温度(例えばダイオードの周囲温度)を検出する温度検出手段を備えている。オフ期間電流算出手段は、ダイオードの温度、順電圧および順電流の関係を示す特性情報を有し、オフ期間電流経路の算出電流(例えば前回算出値)、温度検出手段により検出された温度および上記特性情報に基づいて、オフ期間電流経路の電圧方程式に適用するダイオードの順電圧を求める。これにより、温度および順電流に応じて変化し且つ特性ばらつきを持つダイオードの順電圧を正確に求めることができるので、オフ指令期間における負荷電流をより正確に算出することができる。
請求項5に記載した手段によれば、ダイオードの順電圧を検出する順電圧検出手段を備えている。オフ期間電流算出手段は、オフ期間電流経路の電圧方程式に当該検出順電圧を適用する。上述したように、ダイオードの順電圧は、温度、順電流、ばらつき等により変化するので、実際に検出した順電圧を適用することでオフ指令期間における負荷電流をより正確に算出することができる。
請求項6に記載した手段によれば、出力トランジスタはMOSトランジスタにより構成され、オン期間電流検出手段はシャント抵抗を備えている。オフ期間電流算出手段は、算出したオン期間電流経路の抵抗値から第1、第2電源線の抵抗値、MOSトランジスタのオン抵抗の抵抗値およびシャント抵抗の抵抗値を減算することによりオフ期間電流経路の抵抗値を求める。これらの抵抗値は、負荷駆動回路を採用する際に種々に変更され、事前に測定または算出することが可能である。これにより、オフ指令期間における負荷電流を正確に算出することができる。
本発明の第1の実施形態を示す負荷駆動回路の構成図 リニアソレノイドの印加電圧と電流の各波形を示す図 図2相当図 本発明の第2の実施形態でのリニアソレノイドの電流波形を示す図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 (a)はダイオードの順方向電圧−電流特性を示す図、(b)はメモリに記憶されている特性情報を示す図 本発明の第4の実施形態を示す図1相当図 従来技術を示す図1相当図
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。
図1は、ハイサイド駆動の負荷駆動回路の構成を示しており、図8に示す負荷駆動回路と対応する部分には同一符号を付している。この負荷駆動回路11は、例えば車両の電子制御ユニット(ECU)に搭載され、出力端子11a、11b間に接続される油圧制御用のリニアソレノイド2(誘導性の負荷に相当)をPWM駆動するとともにリニアソレノイド2に流れる負荷電流を検出する(算出を含む)。電源端子11c、11dは、図示しないバッテリに繋がる電源線3、4(第1、第2電源線)に接続されている。
負荷駆動回路11の内部において、電源端子11cと出力端子11aとの間にはNチャネル型MOSトランジスタ5(以下、出力トランジスタ5と称す)とシャント抵抗6が直列に接続されている。駆動回路10は、指令されたデューティ比を持つオン指令期間とオフ指令期間とがPWM周期で繰り返されるPWM駆動信号を出力する。出力トランジスタ5は、このPWM駆動信号により駆動される。
出力トランジスタ5はハイサイド駆動素子であるため、駆動回路10はチャージポンプ回路などの昇圧電源(図示せず)を備えている。駆動回路10は、オン指令期間において、電源電圧よりも少なくともゲート・ソース間電圧VGSだけ高い電圧Vcpを出力トランジスタ5のゲートに印加する。これにより、オン指令期間には、電源線3から出力トランジスタ5、シャント抵抗6およびリニアソレノイド2を介して電源線4に至るオン期間電流経路で負荷電流が流れる。
出力端子11aと11bの間には、端子11a側をカソードとし、リニアソレノイド2と並列になるように還流用のダイオード7が接続されている。オフ指令期間には、このリニアソレノイド2とダイオード7とからなる還流経路12(オフ期間電流経路)を介して負荷電流が流れる。
電圧検出回路8は、シャント抵抗6の電圧を増幅して検出電流として制御装置13に対し出力する。これらシャント抵抗6と電圧検出回路8とにより電流検出回路14(オン期間電流検出手段)が構成されている。オフ指令期間にシャント抵抗6で損失が生じないように、シャント抵抗6は、オン期間電流経路のうち還流経路12の外側すなわち出力トランジスタ5と還流経路12との間に設けられている。電流検出回路14は、オン指令期間においてのみリニアソレノイド2に流れる負荷電流を検出できる。
電源電圧検出回路15は、例えば分圧抵抗から構成されており、電源線3、4間の電源電圧を検出する。この検出電源電圧は、後述するようにオン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出する際に必要となる。
制御装置13は、マイクロコンピュータから構成されており、電流検出回路14から出力される電圧および電源電圧検出回路15から出力される電圧を入力とする複数チャネルのA/D変換器16、PWM駆動信号を出力する出力ポート、制御プログラムの他にデータを記憶する不揮発性のメモリ17などを備えている。制御装置13は、オフ期間電流算出手段に相当し、所定のサンプリング周期に同期して負荷電流の検出と算出およびPWM駆動信号の出力を実行する。
次に、図2および図3を参照しながら本実施形態の作用を説明する。図2および図3は、リニアソレノイド2の印加電圧と電流の波形を示している。図中に示す白抜きのドットが検出値および算出値である。
制御装置13は、リニアソレノイド2に流れる負荷電流が指令値に等しくなるように、PWM駆動信号のデューティ比をフィードバック制御する。そのため、制御装置13は、PWM駆動信号のオン指令期間のみならずオフ指令期間においても負荷電流を検出(算出)する必要がある。しかし、電流検出回路14は、上述したようにオフ指令期間に損失が生じないように還流経路12の外側に配置されているので、オフ指令期間において電流を直接検出することはできない。
そこで、制御装置13は、オン指令期間において、検出電流および検出電源電圧を用いてオン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出する。そして、検出したオン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値から、それぞれ還流経路12以外の経路の抵抗値とインダクタンス値を減算することにより還流経路12(オフ期間電流経路)の抵抗値とインダクタンス値を求める。この求めた抵抗値とインダクタンス値を用いてオフ指令期間の負荷電流を算出する。以下、具体的に説明する。
(a)オン指令期間(図2)
オン期間電流経路はRL回路であり、その電圧方程式は次の(1)式で表すことができる。ここで、iは負荷電流、Vは電源電圧、Rはオン期間電流経路の抵抗、Lはオン期間電流経路のインダクタンスである。
Figure 0005691883
抵抗Rには、リニアソレノイド2の抵抗成分、出力トランジスタ5のオン抵抗、シャント抵抗6、電源線3、4を構成するワイヤハーネスの抵抗などが含まれる。インダクタンスLには、リニアソレノイド2のインダクタンス成分などが含まれる。この電圧方程式から電流iを解くと(2)式となる。Aは、条件によって定まる定数である。
Figure 0005691883
(2)式の抵抗値Rとインダクタンス値Lを求めるには、オン指令期間における相異なる3つの時刻t0、t1、t2における電流値i0、i1、i2および時刻t0、t1における電圧値V0、V1を用いて(2)式を離散的に表した(3)式および(4)式を用いる。
Figure 0005691883
この(3)式および(4)式に、例えば図2に示す時刻t0、t1、t2における検出電流値i0、i1、i2および時刻t0、t1における電源電圧値V0、V1を適用してオン期間電流経路の抵抗とインダクタンスの値を算出する。制御装置13はマイクロコンピュータにより構成されているので、数値計算、解析的解法、近似計算、テーブル参照など種々の算出方法を用いることができる。
オフ指令期間の負荷電流を算出するには、オフ期間電流経路である還流経路12に含まれる抵抗値とインダクタンス値だけを取得する必要がある。そこで、オン期間電流経路のうち還流経路12以外の経路の抵抗値とインダクタンス値を予め測定または算出してメモリ17にデータとして記憶しておく。還流経路12以外の経路の抵抗には、出力トランジスタ5のオン抵抗、シャント抵抗6、ワイヤハーネスの抵抗などが含まれる。還流経路12以外の経路のインダクタンスにはワイヤハーネスのインダクタンスが含まれるが、通常はリニアソレノイド2のインダクタンスに比べ十分に小さい。
制御装置13は、(3)式および(4)式から算出したオン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値から、それぞれメモリ17に記憶された抵抗値とインダクタンス値を減算して還流経路12の抵抗値とインダクタンス値を求める。ここまでの演算処理は、オフ指令期間が開始されるまでに完了しておく必要がある。
(b)オフ指令期間(図3)
オフ期間電流経路である還流経路12もRL回路であり、その電圧方程式は次の(5)式で表すことができる。ここで、iは負荷電流、Vfはダイオード7の順電圧、Rはオフ期間電流経路の抵抗、Lはオフ期間電流経路のインダクタンスである。
Figure 0005691883
抵抗Rは主としてリニアソレノイド2の抵抗成分であり、インダクタンスLは主としてリニアソレノイド2のインダクタンス成分である。この電圧方程式から電流iを解くと(6)式となる。Bは、条件によって定まる定数である。
Figure 0005691883
制御装置13は、サンプリング周期ごとに、(6)式にオフ期間電流経路の抵抗値Rとインダクタンス値L、ダイオード7の順電圧Vfおよび前回のサンプリング周期で計算した前回電流値を代入し、時刻t1〜t6にリニアソレノイド2に流れる負荷電流を順次算出する。例えば、図3に示す時刻t1、t2における検出電流値i1、i2はそれぞれ(7)式、(8)式を計算することにより得られる。(7)式に適用するi0は、オン指令期間の終了時すなわちオフ指令期間の開始時の検出電流である。
Figure 0005691883
時刻t6は、オフ指令期間の終了時であるとともにオン指令期間の開始時でもある。従って、制御装置13は、時刻t6においてPWM駆動信号をオン指令に変化させた後、電流検出回路14により負荷電流を直接検出できる。時刻t6の算出電流値は、例えば第2の実施形態で説明する学習制御に利用できる。
以上説明した本実施形態によれば、電流検出回路14のシャント抵抗6をオン期間電流経路のうち還流経路12の外側に配置したので、オフ指令期間にシャント抵抗6に電流が流れず、負荷駆動回路11内で生じる損失を低減することができる。また、シャント抵抗6の発熱が低減するので、発熱によるシャント抵抗6の抵抗値の変化を抑制でき、電流検出精度を高めることができる。さらに、高密度の実装も可能となる。
上記のようなシャント抵抗6の配置により、オフ指令期間の負荷電流を直接検出できなくなる。そこで、制御装置13は、オン指令期間において検出電流および検出電源電圧をオン期間電流経路の電圧方程式に適用してオン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出し、この値から還流経路12以外の経路の抵抗値とインダクタンス値を減算してオフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出する。そして、オフ指令期間では、オフ期間電流経路の電圧方程式にオフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値、ダイオード7の順電圧およびオフ指令期間の開始時の電流を適用することにより負荷電流を順次算出する。これにより、オフ指令期間の電流算出に用いる還流経路12の定数から、出力トランジスタ5のオン抵抗、シャント抵抗6、ワイヤハーネスの抵抗などが除かれるので、オフ指令期間の負荷電流を正確に算出することができる。
電流検出および電源電圧検出のサンプリングタイミングとPWM駆動信号のオンオフ変化タイミングとを同期させたので、オン指令期間の終了時点でのサンプリングによりオフ指令期間の開始時点の検出電流を得ることができる。この検出電流をオフ指令期間における初期値電流として用いることにより、オフ指令期間における負荷電流を正確に算出することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図4を参照しながら説明する。図4は、リニアソレノイド2の電流波形を示している。オフ指令期間に示す破線上のドットは、第1の実施形態で説明した制御装置13による算出電流であり、オフ指令期間に示す実線は、還流経路12内にシャント抵抗6を備えた従来構成の検出電流(実際の負荷電流)である。
制御装置13は、オン指令期間では電流検出回路14により正確な負荷電流を検出できる。しかし、オフ指令期間では、オフ期間電流経路の定数として用いる抵抗値とインダクタンス値、ダイオード7の順電圧などのずれにより、算出した負荷電流に誤差が生じる場合が生じ得る。そこで、制御装置13は、オフ指令期間の終了時に算出した電流値iaと、オン指令期間の開始時に検出した電流値ibとの比較により、算出した負荷電流の誤差を求める。
制御装置13は、この誤差を低減するようにオフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値とダイオード7の順電圧の少なくとも1つを補正し、その補正値をメモリ17に記憶する。例えば、ia>ibの場合にはオフ期間電流経路の抵抗値を増やすように抵抗補正値ΔRを増やし、ia<ibの場合にはオフ期間電流経路の抵抗値を減らすように抵抗補正値ΔRを減らす補正をする。制御装置13は、次のオン指令期間でオフ期間電流経路の抵抗値を求める際、(3)式と(4)式から求めた抵抗値に対しメモリ17に記憶された抵抗補正値ΔRを加算する。
また、別の例として、ia>ibの場合にはダイオード7の順電圧Vfを増やすように順電圧補正値ΔVfを増やし、ia<ibの場合にはダイオード7の順電圧Vfを減らすように順電圧補正値ΔVfを減らす補正をする。本実施形態によれば、ワイヤハーネスの抵抗成分の誤差のようにオフ指令期間の負荷電流の算出に用いる定数に誤差がある場合でも、算出電流値を真の値に近付けることができ、算出精度を一層高めることができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る負荷駆動回路の構成を示しており、図1と同一部分には同一符号を付している。この負荷駆動回路21はサーミスタ22を備えている。サーミスタ22は、少なくともダイオード7の温度と相関を有する温度、好ましくはダイオード7自体の温度を検出する温度検出手段であり、ダイオード7の近傍に配置することが望ましい。
制御装置23は、サーミスタ22の抵抗を電圧に変換してA/D変換器16に与える変換回路を備えている。A/D変換器16は、その変換された電圧を入力してA/D変換する。メモリ17には、制御プログラム、オフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値、必要に応じて学習した補正値の他、A/D変換器16の変換値から温度を求めるためのサーミスタ補正情報、ダイオード7の温度、順電圧および順電流の関係を示す特性情報などが記憶されている。
図6(a)は、ダイオード7の順方向電圧−電流特性を異なる3つの温度T1、T2、T3(T1>T2>T3)について示している。一般に、ダイオードの順方向における電圧−電流特性は負の温度係数を持ち、温度の上昇に伴い順電圧が低下する特性を有している。ダイオード7の温度と順電流が定まればダイオード7の順電圧Vfが定まる。
図6(b)に示すように、メモリ17には、例えばテーブル形式でダイオード7の温度、順電圧および順電流の関係を示す順方向特性情報が記憶されている。図中、具体的な電圧値は省略した。ダイオードの特性にはばらつきが存在するので、ダイオード7の特性情報を事前に測定した上で、その特性情報をメモリ17に記憶させることが好ましい。この場合、全データについて測定してもよいが、簡易的には選択した複数データについて測定し、非選択のデータについては測定データに基づいて近似計算をすればよい。
オフ指令期間における負荷電流の算出方法は、ダイオード7の順電圧の適用を除き第1の実施形態で説明した通りである。制御装置23は、所定の時間間隔例えばPWM周期ごとにサーミスタ22に係る変換電圧をA/D変換し、ダイオード7の温度を検出する。そして、その検出したダイオード7の温度、前回の計算で求めた還流経路12の電流およびメモリ17に記憶された特性情報に基づいて、ダイオード7の順電圧Vfを求める。制御装置23は、(6)式にオフ期間電流経路の抵抗値Rとインダクタンス値L、上記のように求めたダイオード7の順電圧Vfおよび前回の計算で求めた前回電流値を代入してリニアソレノイド2に流れる負荷電流を順次算出する。
本実施形態によれば、ダイオード7について温度による順電圧の変動や素子ごとの順電圧のばらつきが存在しても、正確な順電圧を求めることができ、それを用いてオフ指令期間の負荷電流を正確に算出することができる。
(第4の実施形態)
図7は、第4の実施形態に係る負荷駆動回路の構成を示しており、図1と同一部分には同一符号を付している。この負荷駆動回路31は、ダイオード7のカソード・アノード間の電圧を入力とする電圧検出回路32(順電圧検出手段)を備えている。
制御装置33は、オフ指令期間においてサンプリング周期ごとに電圧検出回路32の出力電圧をA/D変換し、得られた検出順電圧Vfを(6)式に適用する。このように構成することで、温度による順電圧の変動や素子ごとの順電圧のばらつきが存在しても、正確な順電圧を用いてオフ指令期間の負荷電流を算出することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
上記各実施形態では、オン指令期間の開始時点を含む時刻t0、t1、t2の検出値を用いてオン期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を算出したが、オン指令期間の他の時刻における検出値を用いてもよい。また、異なる4点以上の検出値を(2)式に適用して算出してもよい。
第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせた構成としてもよい。また、第2の実施形態と第4の実施形態とを組み合わせた構成としてもよい。
シャント抵抗6は、オン期間電流経路のうち還流経路12と電源線4との間に設けてもよい。また、オン期間電流検出手段として、出力トランジスタ5に対するセンスMOSトランジスタを用いてもよい。
負荷は、誘導性であればリニアソレノイドに限られない。
図面中、2はリニアソレノイド(誘導性の負荷)、3は第1電源線、4は第2電源線、5は出力トランジスタ、6はシャント抵抗、7はダイオード、10は駆動回路、11、21、31は負荷駆動回路、13、23、33は制御装置(オフ期間電流算出手段)、14は電流検出回路(オン期間電流検出手段)、15は電源電圧検出回路(電源電圧検出手段)、22はサーミスタ(温度検出手段)、32は電圧検出回路(順電圧検出手段)である。

Claims (6)

  1. 第1、第2電源線を通して与えられる電源電圧により誘導性の負荷を駆動するとともに前記負荷に流れる電流を検出する負荷駆動回路において、
    前記第1、第2電源線間において前記負荷に対し直列に介在する出力トランジスタと、
    前記出力トランジスタに対してオン指令とオフ指令とからなる駆動信号を付与する駆動回路と、
    前記負荷に対し並列に接続され、前記駆動信号のオフ指令期間に前記負荷に流れる電流を還流させるダイオードと、
    前記駆動信号のオン指令期間における電流経路のうち前記負荷とダイオードから形成される還流経路の外側に設けられ、前記オン指令期間に流れる電流を検出するオン期間電流検出手段と、
    前記電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
    前記オン指令期間の少なくとも3点において、前記オン期間電流検出手段および前記電源電圧検出手段から入力した検出電流(i)および検出電源電圧(V)を、オン期間電流経路の電圧方程式(1)に適用することによりオン期間電流経路の抵抗値(R)とインダクタンス値(L)を算出し、その抵抗値とインダクタンス値からそれぞれ前記還流経路以外の経路の抵抗値とインダクタンス値を減算することによりオフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値を求め、前記オフ指令期間において、オフ期間電流経路の電圧方程式(5)に前記オフ期間電流経路の抵抗値(R)とインダクタンス値(L)、前記ダイオードの順電圧(Vf)および当該オフ指令期間に移行する前の検出電流を適用することにより前記負荷に流れる電流(i)を順次算出するオフ期間電流算出手段とを備えたことを特徴とする負荷駆動回路。
    Ri+L(di/dt)=V …(1)
    Ri+L(di/dt)+Vf=0 …(5)
  2. 前記オン期間電流検出手段と前記オフ期間電流算出手段は、所定のサンプリング周期で前記負荷に流れる電流の検出と算出を実行し、
    前記駆動回路は、そのサンプリング周期に同期して前記駆動信号をオン指令からオフ指令に切り替えることを特徴とする請求項1記載の負荷駆動回路。
  3. 前記オフ期間電流算出手段は、前記オフ指令期間に亘って順次算出した結果として得られる当該オフ指令期間終了時の算出電流と、次のオン指令期間開始時の検出電流との間にずれがある場合、当該ずれを低減するように前記オフ期間電流経路の抵抗値とインダクタンス値と前記ダイオードの順電圧のうち少なくとも1つを補正し且つ当該補正値を記憶する学習制御を実行することを特徴とする請求項1または2記載の負荷駆動回路。
  4. 前記ダイオードの温度と相関を有する温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記オフ期間電流算出手段は、前記ダイオードの温度、順電圧および順電流の関係を示す特性情報を有し、前記オフ期間電流経路の算出電流、前記温度検出手段により検出された温度および前記特性情報に基づいて、前記オフ期間電流経路の電圧方程式に適用するダイオードの順電圧を求めることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の負荷駆動回路。
  5. 前記ダイオードの順電圧を検出する順電圧検出手段を備え、
    前記オフ期間電流算出手段は、前記オフ期間電流経路の電圧方程式に当該検出順電圧を適用することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の負荷駆動回路。
  6. 前記出力トランジスタはMOSトランジスタにより構成され、
    前記オン期間電流検出手段はシャント抵抗を備え、
    前記オフ期間電流算出手段は、算出した前記オン期間電流経路の抵抗値から前記第1、第2電源線の抵抗値、前記MOSトランジスタのオン抵抗の抵抗値および前記シャント抵抗の抵抗値を減算することにより前記オフ期間電流経路の抵抗値を求めることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の負荷駆動回路。
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