JP5691482B2 - 複合部材 - Google Patents
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Description
なお、特許文献4には、抗菌性金属イオンを保持しているゼオライト及び塩基性金属化合物を含有してなる樹脂組成物を開示し、該塩基性金属化合物として塩基性炭酸マグネシウムを用いることにより該樹脂組成物の耐光性が改善できる旨を記載している。しかしながら、同文献4には、硫黄架橋ゴム部材との複合化による樹脂組成物の変色については、記載がない。
初めに、本発明に用いられる捕捉剤について説明する。
捕捉剤である、炭酸マグネシウム、及び炭酸カルシウムは、各々単独でまたは併用して用いることができる。
捕捉剤の使用量は、熱可塑性樹脂部材100質量部に対して、各々単独で用いる場合、炭酸マグネシウム0.1〜50質量部、好ましくは、1〜40質量部、更に好ましくは、1〜30質量部であり、更には1〜20質量部、そして1〜15質量部、また2〜12質量部、又は炭酸カルシウム0.1〜100質量部、好ましくは、10〜70質量部、更に好ましくは、20〜50質量部用い、両者を併用する場合、炭酸マグネシウム0.1〜30質量部、好ましくは、0.5〜20質量部、更に好ましくは、0.5〜15質量部、そして0.5〜12質量部、及び炭酸カルシウム0.1〜100質量部、好ましくは、0.5〜50質量部、更に好ましくは、0.5〜40質量部、そして0.5〜30質量部、更には0.5〜25質量部用いる。本発明は、捕捉剤として、上記する下限値以上で用いることが加飾層の変色低減により効果的であり好ましい。このように多くの好ましい範囲を示すのは、適用する製品によって、例えば後に示す硫黄架橋ゴム部材の配合によっても捕捉剤の使用量は変化するし、複合部材となる熱可塑性樹脂と硫黄架橋ゴム部材の各々の厚みによっても変化するためである。例えば、熱可塑性樹脂の加飾層が、硫黄架橋ゴム部材の厚みに比較して非常に薄ければ、多くの捕捉剤を熱可塑性樹脂に添加する必要があるためである。また各々単独で用いるにしても両者を併用するにしても、押出成形性を考慮すると、捕捉剤はトータルで50質量部以下とすることが望ましい。50質量部よりも多くすると流動性が悪くなり加飾層の成形が困難になるからである。捕捉剤は、通常、粉体として用いられ、当業界で通常に用いられるものであってよいが、所望により、精製、分級、表面処理等の複合化処理等の処理が施されていてもよい。捕捉剤の平均粒子径は、上記効果に寄与するように適宜選定することができる。複合化処理された捕捉剤としては、脂肪酸等で表面処理等が施された、例えば、活性化炭酸カルシウム等が挙げられる。また、捕捉剤は複合塩であってよく、例えば、塩基性炭酸マグネシウムとも称される、mMgCO3・nMg(OH)2・xH2O(mは、4、nは、1、xは4)等が挙げられる。
この捕捉剤を含む加飾層を形成する材料を用いた複合部材は、当該捕捉剤を含む加飾層を形成する熱可塑性樹脂を硫黄架橋ゴム部材上に押し出すことにより、硫黄架橋ゴム部材と押し出されたこの熱可塑性樹脂は一体化され、複合部材となる。
なお、捕捉剤は、硫黄架橋ゴム部材にも含有させることができる。
図1は、例示されるウエザーストリップの横断面を示す図である。ウエザーストリップ1は、空間2を有するシール部3と、取り付け部4と、捕捉剤及び色材を有する熱可塑性樹脂部材である加飾層7とから概略なる。取り付け部4は、芯金5が内装され、フランジに圧接されるリップ6を有する構成である。シール部3と、取り付け部4は接続部8を介して一体化されている。
加飾層7は、取り付け部4の表面と一体化されている。
また、シール部3及び取り付け部4の構成素材は、ともに硫黄架橋ゴム部材であってもよいし、取り付け部4のみが硫黄架橋ゴム部材であってもよい。また、当該硫黄架橋ゴム部材は、スポンジでもソリッドゴムでもよいが、シール部3をスポンジ、取り付け部4をソリッドゴム又は発泡倍率が1.1〜2倍で発泡径が1mm以下の微発泡ゴムとすることが好ましい。
ウエザーストリップ1を製造するには、図3に示されるような装置構成を適用することができる。
ゴム用押出機101にて、芯金5及び各種ゴムを同時押出成形し、芯金5を有する取り付け部4とシール部3とが一体化したゴム部材102を成形し、このゴム部材を加硫炉103にて硫黄架橋し、硫黄架橋ゴム部材104を成形する。この成形された硫黄架橋ゴム部材104は、熱可塑性樹脂用押出機105に移送され、該硫黄架橋ゴム部材103上に押し出された加飾層7となる熱可塑性樹脂が、エンボッシングローラ106により上記硫黄架橋ゴム部材に圧接されることにより、加飾層7にエンボス加工が施されるとともに硫黄架橋ゴム部材と一体化され、ウエザーストリップ1が製造される。
加飾層15は、頭部14と一体化されている。
また、加飾層15を除く、柱部12、シールリップ部13、及び頭部14の構成素材は、ともに硫黄架橋ゴム部材であってもよいし、頭部14のみが硫黄架橋ゴム部材であってもよい。また、当該硫黄架橋ゴム部材は、スポンジでもソリッドゴムでもよい。柱部12は硬質ソリッドゴムで、シールリップ部及び頭部は軟質ソリッドゴムであることが好ましい。加飾層15は色材を有する熱可塑性樹脂部材である。また、図示されていないが、柱部12には、剛性の高い、例えば、金属製の芯材(板状)が埋設されることもある。
目地ガスケット11を製造するには、ウエザーストリップ1と同様に図3に示されるような装置構成を適用することができる。
ゴム用押出機101にて、各種ゴムを同時押出成形し、加飾層15を除く、柱部12、シールリップ部13、及び頭部14が一体化したゴム部材102を成形し、このゴム部材を加硫炉103にて硫黄架橋し、硫黄架橋ゴム部材104を成形する。この成形された硫黄架橋ゴム部材104は、熱可塑性樹脂用押出機105に移送され、該硫黄架橋ゴム部材104上に押し出された加飾層7となる熱可塑性樹脂が、エンボッシングローラ106により上記硫黄架橋ゴム部材に圧接されることにより、加飾層7にエンボス加工が施されるとともに硫黄架橋ゴム部材と一体化され、目地ガスケット11が製造される。
上記複合部材の製法は、熱融着を用いて硫黄架橋ゴム部材と熱可塑性樹脂部材を一体化するものであるが、本発明の複合部材は、熱融着以外の方法、例えば、捕捉剤を常温で接着性のあるバインダーに含有させて成形済みの当該両部材を、該バインダーを介して常温にて一体化する方法等で製造することも可能である。
本発明の複合部材は、ウエザーストリップ、目地ガスケットに制限されることなく、例えば、オープニングトリム、ルーフサイドモール、ドアモール等、ゴム様弾性体であって、表面を熱可塑性樹脂で覆う製品であれば何にでも適用可能である。
これら熱可塑性樹脂は、公知の色材を含有することができる。色材としては、公知の色素、有機又は無機の顔料を用いることができる。
比較例1〜3、参考例1〜4、実施例1はいずれも硫黄架橋EPDMゴム(エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体)上に、表1に記載の各種捕捉剤を含有させたスチレン系熱可塑性エラストマー(三菱化学株式会社製ラバロン)を熱融着により硫黄架橋EPDMゴムと一体化し、サンシャインウェザオメーター(SWOM)(ブラックパネル温度:63℃)による促進曝露試験(200時間)をJISK6266に準じて行い、該熱可塑性樹脂部材のその試験前後の色差(ΔE)を色差計(日本電色工業株式会社製分光式色差計SE−2000)により測定した。なお、該一体化物は、熱可塑性樹脂部材厚0.5mmで、硫黄架橋EPDMゴムのシート厚は2.5mmである。
比較例1では、捕捉剤を用いなかった。
結果を表1に示す。添加量(質量部)は、熱可塑性エラストマー100質量部あたりの質量部である。
なお、用いた炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムは以下の通りである。
炭酸カルシウム:白艶華CC(粒径:0.04μm、表面脂肪酸処理、白石カルシウム(株)製)
炭酸マグネシウム:金星(粒径:6μm、神島化学工業(株)製)
Claims (3)
- 硫黄架橋ゴム部材と、炭酸マグネシウム及び炭酸カルシウムを含む熱可塑性樹脂部材とを一体化してなる複合部材。
- 前記熱可塑性樹脂部材100質量部に対して、炭酸マグネシウムを0.1〜50質量部、炭酸カルシウムを0.1〜100質量部用いる、請求項1記載の複合部材。
- 複合部材は、ウエザーストリップ又はガスケットである、請求項1又は2記載の複合部材。
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